JP2014052808A - 投票用紙分類機および投票用紙の分類方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】投票用紙分類機3は、分類された投票用紙が収納される複数の収納部と、収納部への投票用紙の分類仕様を収納部毎に対応付けて記憶する記憶部71と、記憶部71に記憶された分類仕様に基づいて収納部に投票用紙の振り分ける制御部100と、を含む。
【選択図】図4
Description
請求項2記載の発明は、前記分類仕様は、前記収納部に投票用紙を所定枚数ずつ収納するバッチ運用の有無を含むことを特徴とする、請求項1記載の投票用紙分類機である。
請求項4記載の発明は、複数の候補が共通で割り当てられた前記収納部については、前記バッチ運用が無しと設定する第1設定手段を含むことを特徴とする、請求項2または3記載の投票用紙分類機である。
請求項6記載の発明は、前記振分手段は、前記バッチ運用が有りと設定された収納部について前記所定枚数を超える後続の投票用紙を、当該収納部とは別の収納部に振り分けることを特徴とする、請求項2〜5のいずれかに記載の投票用紙分類機である。
請求項8記載の発明は、前記収納部への候補の割り当てに応じて、前記バッチ運用の有無および前記認識強度の強弱の少なくとも一方を設定する第3設定手段をさらに含むことを特徴とする、請求項7記載の投票用紙分類機である。
請求項10記載の発明は、投票用紙の記載内容を認識する認識手段を含み、前記分類仕様は、前記認識手段が記載内容をどれだけ厳密に認識するかという認識強度の強弱を含むことを特徴とする、請求項1記載の投票用紙分類機である。
請求項12記載の発明は、複数の収納部への投票用紙の分類仕様を前記収納部毎に対応付けて記憶するステップと、前記分類仕様に基づいて前記収納部に投票用紙を振り分けるステップと、を含むことを特徴とする、投票用紙の分類方法である。
請求項14記載の発明は、前記分類仕様に基づいて前記収納部に投票用紙を振り分けるステップは、投票用紙の記載内容を認識するステップを含み、前記分類仕様は、投票用紙の記載内容をどれだけ厳密に認識するかという認識強度の強弱を含むことを特徴とする、請求項12または13記載の投票用紙の分類方法である。
請求項2記載の発明によれば、バッチ運用の有無(バッチ運用を行うか否か)を収納部毎に個別に設定できるので、使い勝手が良い。
請求項3記載の発明によれば、表示手段の表示によって、当該表示手段に対応する収納部における投票用紙の収納量および投票用紙を取り出すタイミングを把握できるので、使い勝手が良い。
請求項5記載の発明によれば、未確定票が振り分けられる収納部については、バッチ運用を行うメリットが小さいことから、バッチ運用が無しと設定できると、使い勝手が良い。
請求項7記載の発明によれば、認識強度の強弱を収納部毎に個別に設定できるので、使い勝手が良い。
請求項9記載の発明によれば、バッチ運用の有無や認識強度の強弱を設定しても、後から設定を自在に変更できるので、使い勝手が良い。
請求項10記載の発明によれば、認識強度の強弱を収納部毎に個別に設定できるので、使い勝手が良い。
請求項12記載の発明によれば、収納部への投票用紙の分類仕様を収納部毎に個別に設定できるので、収納部へ投票用紙を分類する際の使い勝手の向上を図ることができる。
請求項14記載の発明によれば、認識強度の強弱を収納部毎に個別に設定できるので、使い勝手が良い。
図1は、この発明の一実施形態に係る投票用紙分類システム1が机2上にセットされた状態を正面側から見た斜視図である。
図1に示す投票用紙分類システム1は、選挙における開票所にセットされ、各投票所から開票所に集められた投票用紙を候補者毎および/または政党毎に自動的に分類する。なお、以下では、候補者および政党を「候補」と総称することにする。
開票所に集められた投票用紙の開票作業の流れの概要を説明すると、まず、投票終了後に、係員が、投票用紙が詰まった投票箱を開票所に持ち込み、投票箱内の投票用紙を机(投票用紙分類システム1がセットされた机2でもよい)の上に広げる。そして、係員は、机の上の投票用紙を適当に積み重ねて束にし、この束を投票用紙分類機3にセットする。投票用紙分類機3は、セットされた束から投票用紙を1枚ずつ取り込んで、投票用紙に記入された候補名(候補者名や政党名)を読み取る。読み取られた候補名は、制御PC4によって認識(一次点検を兼ねる)される。その後、投票用紙分類機3では、投票用紙が、候補名毎に分類され、投票用紙が候補者名毎に集計される。その後、分類された投票用紙は、係員によって目視で点検(二次点検)された後に再集計されると、一連の開票作業が完了する。
確定票は、記入された候補名が正常に読み取られるとともに、当該候補名に間違いがなく、集計に加算できる有効票のことである。確定票は、投票用紙分類機3での集計を終えた後、前述した二次点検を受ける。
未確定票は、確定票以外の投票用紙のことであり、白票、無効票、疑問票、按分票、リジェクト票(搬送不良票)、スタッカフル票に細分化される。
疑問票は、記入事項(ここでは候補名)の一部に間違いがあったり、不明瞭な部分があったりして、投票用紙分類機3では識別できず、有効票とするか否かについて人(係員)による判断が必要な投票用紙のことである。疑問票は、候補名が正しく記入されていないので、投票用紙分類機3では、疑問票から候補名を正常に読み取ること(識別)ができない。
リジェクト票は、投票用紙分類機3において、斜行状態(進行方向に対して所定以上傾斜した状態)や、先行する投票用紙または後続の投票用紙に異常接近した状態や、重送状態(複数枚の投票用紙が重なった状態)で搬送されたために記入事項の読み取りが行われなかった投票用紙のことである。リジェクト票は、記入事項自体に問題あって排除された訳ではないので、投票用紙分類機3に再度セットされる。
図2は、投票用紙分類機3の正面図である。
図2において、紙面手前側が投票用紙分類機3の正面側(前側)であり、紙面奥側が投票用紙分類機3の背面側(後側)であり、紙面上側が投票用紙分類機3の上側であり、紙面下側が投票用紙分類機3の下側であり、紙面左側が投票用紙分類機3の左側であり、紙面右側が投票用紙分類機3の右側である。なお、以下では、投票用紙分類機3や、投票用紙分類機3を構成する部品の姿勢を特定する場合、先ほどの前後上下左右方向を用いることにする。
また、第1ブロック12の正面(前側面)には、矩形状の扉62が設けられている。扉62は、その下端部で左右に延びる回動軸を中心として回動することによって開閉可能である。図2では、扉62が閉じた状態が示されている。扉62の上端部に設けられた取っ手62Aに手を掛けて手前に引くと、扉62を開くことができる。扉62を開くと、第1ブロック12の内部空間が正面側に露出される。
図3を参照して、第1ブロック12の右側面には、投入口14と、リジェクト口15とが上下に隣り合って設けられている(太い破線部分)。リジェクト口15は、投入口14よりも高い位置にある。第1ブロック12には、投入口14から連続して第1ブロック12の内部へ向けて左側に窪む凹状のホッパー16と、リジェクト口15から連続して第1ブロック12の内部へ向けて左側に窪む凹状のリジェクトトレイ17(収納部)とが設けられている。ホッパー16の底面(ホッパー16内で上を向いている面)16Aは、左下側へ傾斜して延びている。この底面16Aには、これから分類すべき多数枚の投票用紙Hを、上下に積層された状態で載置(セット)することができる。このとき、ジャム等の搬送不良を防ぐために、投票用紙Hの折り目は、係員によって取り除かれる。ホッパー16は、第1ブロック12の右側面の下端部という机2に近い位置にあるので、机2の上に広げた投票用紙Hをホッパー16にセットしやすい。
また、リジェクトトレイ17には、前述したリジェクト票(リジェクト票と分類された投票用紙H)が機内から排出されて収納される。リジェクトトレイ17は、ホッパー16に対してその上方の近傍に設けられているので、リジェクトトレイ17に収納されたリジェクト票を取り出してホッパー16に再セットしやすい位置にある。
第1搬送路19は、第1ブロック12内において、ホッパー16の底面16Aの左端から、左側へ略水平に延び、第1ブロック12の左側壁の手前で屈曲して上方ヘ略垂直に延び、再度屈曲して右側へ略水平に延びてから、上方ヘ向けて正面視で略S字に湾曲した後に、第1ブロック12の上面に到達している。
スイッチバック搬送路21は、第1ブロック12内に設けられている、スイッチバック搬送路21は、第1搬送路19において右側へ略水平に延びている部分から上側へ分岐して左側へ略水平に延びた後、正面視で略V字状をなすように右上側へ延び、第1搬送路19(先ほど分岐した位置よりも下流側の部分)に合流している。スイッチバック搬送路21において略V字をなしていると先ほど説明した部分を、反転空間26と呼ぶことにする。反転空間26は、厳密には、輪郭が略V字をなしているものの、正面視で左側へ向けて細くなる三角形状の断面を有する1つの空間であって、スイッチバック搬送路21の途中に位置している。反転空間26における左端部を、反転空間26の「奥部分」ということにする。
ここで、図2を参照して、スタッカユニット11の前側面における各スタッカ34の左隣には、LED等で構成された表示ランプ36(表示手段)が設けられている。つまり、表示ランプ36は、スタッカ34毎に設けられている。各スタッカ34には、内部における投票用紙Hの有無を検知するセンサ65(図4参照)が設けられている。
そして、バッチ運用が無いスタッカ34の表示ランプ36は、収納枚数nが最大収納枚数T間近のニアフル枚数に到達すると、たとえば青色で点滅する。この場合、収納枚数nが最大収納枚数Tに到達しても、表示ランプ36は、青色で点滅し続ける。
このように、表示ランプ36の状態によって、各スタッカ34の状態を一目で把握できる。収納枚数が上限枚数(バッチ運用が無い場合は最大収納枚数Tであり、バッチ運用が有る場合はバッチ枚数S)に到達したスタッカ34では、内部の投票用紙Hは、係員によって速やかに取り出されることになっている。そのため、バッチ運用の有無を問わず、青色点滅の表示ランプ36を見た係員は、その表示ランプ36に対応するスタッカ34の投票用紙Hを取り出す必要があることを速やかに把握できる。また、バッチ運用有りの場合、青色点灯の表示ランプ36を見た係員は、その表示ランプ36に対応するスタッカ34の投票用紙Hの収納枚数nがもうすぐバッチ枚数Sに到達しそうであることを速やかに把握できる。
横搬送路38は、スタッカユニット11内において、スタッカユニット11の右側面で第2搬送路20(本体搬送路18の下流側端18A)と連続する位置からスタッカユニット11の左側面まで、左側へ略水平に延びている。
分岐路40は、スタッカ34と同数(ここでは8本)設けられており、これらの分岐路40は、等間隔で上下に並んでいる。最下端以外の7本の分岐路40は、縦搬送路39から分岐し、上下方向で同じ位置にあるスタッカ34に対して右側から接続されている。最下端の分岐路40は、縦搬送路39の下端から連続し、最下端のスタッカ34に対して右側から接続されている。
また、スタッカ搬送路37において、縦搬送路39が横搬送路38から分岐する位置や、各分岐路40が縦搬送路39から分岐する位置には、前述した切換部材33と同様の切換部材42が設けられている。
また、図3に示すように、本体ユニット10に連結されたスタッカユニット11に対して、増設のスタッカユニット11が連結されている場合には、横搬送路38を通過した投票用紙は、増設のスタッカユニット11の横搬送路38に受け渡されて、そのまま横搬送路38を流れたり、増設のスタッカユニット11のスタッカ34に収納されたりする。
ホッパー16の底面16Aには、投票用紙Hが積層状態でセットされる。このとき、投票用紙Hは、長手方向が前後方向に沿うようにセットされるが、表裏や候補名の向きを揃えることなくセットされる。図3の符号H1を付した投票用紙Hのように、表面が上を向いていて、当該表面の候補名が後側(図3の奥側)から前側(図3の手前側)へ記入されている姿勢が、その後の姿勢変換が不要となる正しい姿勢である。
また、先行する投票用紙Hの後端縁と後続の投票用紙Hの先端縁との間隔が所定以下である場合には、先行する投票用紙Hと後続の投票用紙Hとが「異常接近」した状態で搬送されていると判断される。「異常接近」も搬送不良の一種で、異常接近した投票用紙Hは、搬送不良票としてリジェクトされる。
当該読取センサ(前述した重送検知センサも含む)は、投票用紙Hが斜行状態や異常接近状態や重送状態で搬送されていること(投票用紙Hの取り込み不具合が生じたこと)を検出すると、その旨を制御PC4に送信する一方で、当該投票用紙Hの画像を読み取らない。制御PC4は、当該旨を受信すると、そのときに当該読取センサを通過している投票用紙Hがリジェクト票であると識別する。投票用紙Hの取り込み不具合には、斜行状態や異常接近状態や重送状態以外に、斜行状態と異常接近状態と重送状態が同時に起きている状態等がある。なお、投票用紙Hの厚みや重さを検出することによって重送状態を検出してもよい。ここでは、投票用紙Hの画像を読み取る読取センサによって投票用紙Hの斜行状態や異常接近状態を検出する方式で説明したが、読取センサとは別に、斜行検知センサや異常接近検知センサを設けるようにしてもよい。
また、投票用紙分類機3では、運転中にエラー等で急停止が起きると、エラー解除後の再起動の際に空回し運転が行われるようになっている。空回し運転中に、ホッパー16に近い方の読取センサ(ここでは第1読取センサ31)は、投票用紙Hを検知すると、その検知結果(投票用紙Hを検知した旨)を制御PC4に送信する一方で、当該投票用紙Hの画像を読み取らない。制御PC4は、当該検知結果を受信すると、そのときに当該読取センサを通過している投票用紙Hがリジェクト票であると識別する。
また、制御PC4は、第1読取センサ31および第2読取センサ32から受信した2種類の画像(前述した上面および下面の画像)に基づいて、当該画面が読み取られた投票用紙Hの姿勢を識別することもできる。具体的には、前述した正しい姿勢の投票用紙H(投票用紙H1参照)を基準とすると、上面の画像に、候補名が後側から前側へ記入されて、下面の画像に候補名が記載されていない場合、制御PC4は、投票用紙Hが正しい姿勢にあることを識別する。逆に、制御PC4は、投票用紙Hが正しい姿勢にないことを識別すれば、どのようにすれば投票用紙Hを正しい姿勢にすることができるのかを判断することができる。つまり、制御PC4は、投票用紙Hを長手方向の軸回りに反転(180°回転)させたり、短手方向の軸回りに反転させたり、両方の反転を行ったりするうちのいずれをすれば、投票用紙Hを正しい姿勢にすることができるのかを判断する。
前述したように正しい姿勢でホッパー16にセットされた投票用紙H(H1)は、スイッチバック搬送路21やリジェクト搬送路22やスパイラル搬送路23に分岐することなく、本体搬送路18をひたすら流れて、スタッカユニット11(増設されたスタッカユニット11も含む)のスタッカ搬送路37に受け渡され、前述したようにいずれかのスタッカ34(対応する候補名のスタッカ34)に収納される。スタッカ34に収納された状態の投票用紙H(符号H2を付したものを参照)は、ホッパー16にセットされたときと同様に(投票用紙H1)、正しい姿勢でスタッカ34に収納されている。
このように、この投票用紙分類機3では、ホッパー16にセットされた投票用紙H1を、そのままの姿勢(投票用紙H2参照)でスタッカ34に収容したり、スイッチバック搬送路21およびスパイラル搬送路23の両方または一方に通すことで、ホッパー16にセットされたときとは異なる3パターンの姿勢(投票用紙H4,7,8参照)でスタッカ34に収容したりすることができる。
また、前述した未確定票のうち、定められた種類の未確定票(たとえば、リジェクト票やスタッカフル票)は、第1搬送路19においてリジェクト搬送路22に分岐して、リジェクトトレイ17に搬送される。
次に、投票用紙分類機3における電気的構成について説明する。
ここで、本体ユニット10の内部構成は、第1ブロック12に備えられた繰出部45、画像読取部46、搬送部47、スイッチバック反転部48およびリジェクト部49のそれぞれと、第2ブロック13に備えられたスパイラル反転部50とに細分化されている。また、スタッカユニット11の内部構成は、横搬送部51および縦搬送部52に細分化されている。
第1ブロック12において、繰出部45、画像読取部46、搬送部47、スイッチバック反転部48およびリジェクト部49のそれぞれは、個別に分割可能である。
縦搬送部52は、縦搬送路39と、各分岐路40と、縦搬送路39と各分岐路40との分岐部分における切換部材42(切換部材42を動かすソレノイドも含む)と、縦搬送路39および各分岐路40の周囲の搬送ローラ41(搬送ローラ41を回転させるモータも含む)とを含んでいる。
図4を参照して、投票用紙分類機3の本体ユニット10には、マイクロコンピュータ等で構成された全体制御部55が設けられている。全体制御部55は、繰出部45、画像読取部46、搬送部47、スイッチバック反転部48、リジェクト部49およびスパイラル反転部50のそれぞれの電気部品(前述したモータやソレノイドや第1読取センサ31や第2読取センサ32)に対して電気的に接続されている。また、全体制御部55には、前述した操作ボタン7が電気的に接続されている。本体ユニット10には、USBハブ56といったインターフェースが設けられていて、全体制御部55および画像読取部46は、USBハブ56を介して制御PC4と通信可能につながっている。また、全体制御部55には、前述した各表示ランプ36(図2参照)が電気的に接続されており、全体制御部55は、各表示ランプ36の点灯パターンを制御する。
制御PC4の記憶部71には、図5に示すテーブル80が記憶されている。なお、図5の場合には、1枚の投票用紙Hに、候補者名および政党名のいずれかの候補名を選んで記載できるようになっている。
また、候補者については、グループNo.6〜14において、あ行、か行…ら・わ行のそれぞれの候補者名によってグループNo.毎にまとめられていて、各グループNo.では、収納先のスタッカ34が1つずつ割り当てられている。ここでの各スタッカ34では、バッチ運用が「無し」であって、あ行、か行…のそれぞれの候補者名の投票用紙Hについての認識強度が「弱」と設定されている。たとえば、グループNo.8の場合、「佐藤太郎(さとうたろう)」と「鈴木健一(すずきけんいち)」というさ行の2名の候補者の投票用紙Hは、共通の(収納先スタッカNo.14の)スタッカ34に収納される。
このように、記憶部71のテーブル80では、バッチ運用の有無および認識強度の強弱といった、スタッカ34への投票用紙Hの分類仕様が、スタッカ34毎に対応付けて記憶されている。ちなみに、認識強度は、直接的には分類内容(候補名や複数候補の総称)毎に対応付けて記憶されているが、間接的には(当該分類内容の候補名が記載された投票用紙Hが収納される)スタッカ34毎に対応付けて記憶されていると言える。
また、たとえば図6〜図9に示す変形例のテーブル80のように、収納先スタッカNo.毎に、分類内容と、バッチ運用の有無とが、対応付けて記憶されてもよい。
制御PC4の制御部70は、テーブル80の記憶内容に基づいて投票用紙分類機3の全体制御部55に指示を送り、これによって、投票用紙分類機3における各スタッカ34やリジェクトトレイ17への投票用紙Hの振分処理を行う。
以下では、図5のようにバッチ運用の有無および認識強度の強弱の両方が設定されたテーブル80に基づいて行われる振分処理について、図10を参照しながら説明する。また、この実施形態では投票用紙分類機3と制御PC4とが別々の装置であり、投票用紙分類機3において本体ユニット10とスタッカユニット11とが別々の装置である。そのため、投票用紙分類システム1全体で見ると、制御PC4の制御部70、本体ユニット10の全体制御部55および各スタッカユニット11のスタッカ制御部57のいずれかが、その時々に応じて主となって制御動作を行う。しかし、制御PC4が投票用紙分類機3に組み込まれた構成もあり得る。そこで、以下では、制御PC4が投票用紙分類機3に組み込まれているものとし、制御部70、全体制御部55および各スタッカ制御部57を、投票用紙分類機3に含まれる1つの制御部100(振分手段、表示制御手段)とみなして説明することにする。
該当候補(今回の選挙におけるいずれかの候補)の記載を認識できた場合(ステップS3でYES)、制御部100(制御部70)は、テーブル80(図5参照)において、この候補(候補名)が含まれる分類内容を特定し、特定した分類内容の収納先スタッカNo.に対応付けられた認識強度を参照して、当該認識強度が「強」か否かを確認する(ステップS4)。たとえば、図5のテーブル80を用いる場合において候補名Xが認識された場合、特定した分類内容(政党X)の収納先スタッカNo.「2」,「3」,「4」のそれぞれに対応付けられた認識強度は、「強」である。
当該画像に該当候補の記載だけが確実にあれば(ステップS5でYES)、制御部100(制御部70からの指示を受けた全体制御部55やスタッカ制御部57)は、その候補(当該候補が含まれる分類内容)についてテーブル80で割り当てられている(収納先スタッカNo.の)スタッカ34に、ステップS2で当該画像が読み取られた投票用紙Hを、確定票として搬送する(ステップS6)。
制御部100(制御部70)は、当該スタッカ34についてバッチ運用が「有り」であれば(ステップS9でYES)、先ほど更新した収納枚数nがバッチ枚数S(ここではちょうど100枚)になったか(到達したか)否かを確認する(ステップS10)。収納枚数nがバッチ枚数S未満である場合(ステップS10でNO)、このスタッカ34では、投票用紙Hを収納する余裕があり、制御部100は、ホッパー16に新たな投票用紙Hがある場合、ステップS1からの処理を繰り返す。
別の搬送先がなければ(ステップS11でNO)、制御部100(制御部70)は、投票用紙分類機3を動作停止にする(ステップS13)。今回収納枚数nがバッチ枚数Sに到達したスタッカ34から全ての投票用紙Hが係員に回収されると、当該スタッカ34が空になったことがセンサ65(図4参照)によって検知されるので、この検知結果の応じて、制御部100(制御部70)は、投票用紙分類機3の動作停止を解除する。投票用紙分類機3の動作停止が解除されると(ステップS1でYES)、投票用紙分類機3の運転が再開され、ステップS2以降の処理が開始可能となる。
別の搬送先があれば(ステップS11でYES)、制御部100(制御部70)は、今回収納枚数nが最大収納枚数Tに到達したスタッカ34に割り当てられた候補の投票用紙Hの次の搬送先を、当該別の搬送先に指定する(ステップS12)。そのため、同一候補の後続の投票用紙は、当該別の搬送先に搬送されることになる。この場合、当該別の搬送先においても、ステップS8以降の処理が実施される。
以上のように、制御部100は、投票用紙Hの記載内容を認識し(ステップS3)、記憶部71のテーブル80に記憶された分類仕様(バッチ運用の有無および認識強度の強弱)に基づいてスタッカ34(リジェクトトレイ17も含む)に投票用紙Hを振り分ける(ステップS6,S7)。つまり、スタッカ34への投票用紙Hの分類仕様を、投票用紙分類機3全体に一律で設定するのではなく、スタッカ34毎に個別に設定できるので、スタッカ34へ投票用紙Hを分類する際の使い勝手の向上を図ることができる。
たとえば、前述した実施形態では、分類仕様を、バッチ運用の有無および認識強度の強弱の両方とし、スタッカ34毎に両方の分類仕様が設定できるようになっていたが、いずれか一方だけでもよい。バッチ運用の有無だけが設定できる場合には、ステップS4およびS5の処理が省略される。認識強度の強弱だけが設定できる場合には、ステップS9およびS10の処理が省略されて、ステップS8の処理の後にステップS14の処理が続くことになる。
また、投票用紙分類機3内には、投票用紙Hの重送状態や斜行状態を防止したり、解消したりできる機構が設けられていてもよい。
また、図6〜図9のいずれかのテーブル80を用いる場合、6種類の未確定票(リジェクト票、疑問票、無効票、白票、スタッカフル票および按分票)を別々のスタッカ34(リジェクトトレイ17も含む)に振り分けていたが、他の要因に基づいて未確定票であると判断するようにしてもよい。また、未確定票における(未確定の)要因のうち、発生する頻度が極端に低い要因については、個別のスタッカ34に割り当てることが無駄になるため、複数の要因の未確定票を1つのスタッカ34に振り分けるように設定してもよい。
17 リジェクトトレイ
34 スタッカ
36 表示ランプ
70 制御部
71 記憶部
100 制御部
H 投票用紙
Claims (14)
- 分類された投票用紙が収納される複数の収納部と、
前記収納部への投票用紙の分類仕様を前記収納部毎に対応付けて記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された分類仕様に基づいて前記収納部に投票用紙を振り分ける振分手段と、
を含むことを特徴とする、投票用紙分類機。 - 前記分類仕様は、前記収納部に投票用紙を所定枚数ずつ収納するバッチ運用の有無を含むことを特徴とする、請求項1記載の投票用紙分類機。
- 前記収納部毎に設けられた表示手段と、
前記表示手段を、対応する前記収納部における投票用紙の収納量に応じた態様で表示させる表示制御手段と、
を含むことを特徴とする、請求項2記載の投票用紙分類機。 - 複数の候補が共通で割り当てられた前記収納部については、前記バッチ運用が無しと設定する第1設定手段を含むことを特徴とする、請求項2または3記載の投票用紙分類機。
- 未確定票が振り分けられる前記収納部については、前記バッチ運用が無しと設定する第2設定手段を含むことを特徴とする、請求項2〜4のいずれかに記載の投票用紙分類機。
- 前記振分手段は、前記バッチ運用が有りと設定された収納部について前記所定枚数を超える後続の投票用紙を、当該収納部とは別の収納部に振り分けることを特徴とする、請求項2〜5のいずれかに記載の投票用紙分類機。
- 投票用紙の記載内容を認識する認識手段を含み、
前記分類仕様は、前記認識手段が記載内容をどれだけ厳密に認識するかという認識強度の強弱を含むことを特徴とする、請求項2〜6のいずれかに記載の投票用紙分類機。 - 前記収納部への候補の割り当てに応じて、前記バッチ運用の有無および前記認識強度の強弱の少なくとも一方を設定する第3設定手段をさらに含むことを特徴とする、請求項7記載の投票用紙分類機。
- 前記第3設定手段による設定を変更するための信号を受け付ける受付手段を含むことを特徴とする、請求項8記載の投票用紙分類機。
- 投票用紙の記載内容を認識する認識手段を含み、
前記分類仕様は、前記認識手段が記載内容をどれだけ厳密に認識するかという認識強度の強弱を含むことを特徴とする、請求項1記載の投票用紙分類機。 - 共通の前記収納部に割り当てられた複数の候補については、前記認識強度を相対的に弱く設定し、前記収納部に割り当てられた単独の候補については、前記認識強度を相対的に強く設定する第4設定手段を含むことを特徴とする、請求項7〜10のいずれかに記載の投票用紙分類機。
- 複数の収納部への投票用紙の分類仕様を前記収納部毎に対応付けて記憶するステップと、
前記分類仕様に基づいて前記収納部に投票用紙を振り分けるステップと、
を含むことを特徴とする、投票用紙の分類方法。 - 前記分類仕様は、前記収納部に投票用紙を所定枚数ずつ収納するバッチ運用の有無を含むことを特徴とする、請求項12記載の投票用紙の分類方法。
- 前記分類仕様に基づいて前記収納部に投票用紙を振り分けるステップは、投票用紙の記載内容を認識するステップを含み、
前記分類仕様は、投票用紙の記載内容をどれだけ厳密に認識するかという認識強度の強弱を含むことを特徴とする、請求項12または13記載の投票用紙の分類方法。
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