JP5950304B2 - 投票用紙分類機 - Google Patents
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Description
請求項3記載の発明は、前記開放確認モードにおいて全ての前記開閉部が開放されたことを前記開放確認手段が確認したことに応じて、前記警告を解除する解除手段を含むことを特徴とする、請求項2記載の投票用紙分類機である。
請求項5記載の発明は、全ての前記開閉部が開放されたことを前記開放確認手段が確認した後に、全ての前記開閉部が閉鎖されたか否かを確認する閉鎖確認手段を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の投票用紙分類機である。
請求項7記載の発明は、前記搬送路において前記セット部から前記収納部まで投票用紙を搬送させるために駆動される駆動部と、前記搬送路内における投票用紙を検知するための検知手段と、前記開放確認モードにおいて全ての前記開閉部が開放されたか否かを前記開放確認手段が確認する前に、前記駆動部を所定時間駆動させて、前記検知手段による検知をチェックする第1チェック手段と、を含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の投票用紙分類機である。
請求項3記載の発明によれば、確認処理の際、全ての開閉部が開放されるまで警告が解除されない。そのため、搬送路において閉じた開閉部によって閉鎖されたままの部分における投票用紙の残留有無が見逃されてしまうことを一層効果的に防止できる。
請求項5記載の発明によれば、確認処理の際に全ての開閉部が開放されても、その後に、全ての開閉部が閉鎖されて確認処理前の元の状態まで正しく戻されたか確認されるようになっているので、各開閉部を元の状態まで戻し忘れることを防止できる。
請求項7記載の発明によれば、確認処理の際、全ての開閉部が開放されたか否かが確認されて人が目視で搬送路内における投票用紙の残留有無を確認することに先立って、駆動部の空回し運転によって搬送路内における投票用紙の残留有無が自動で確認される。つまり、搬送路内における投票用紙の残留有無が複数回にわたって確認されるので、装置内における投票用紙の残留有無を一層確実に確認できる。
図1は、この発明の一実施形態に係る投票用紙分類システム1が机2上にセットされた状態を正面側から見た斜視図である。
図1に示す投票用紙分類システム1は、選挙における開票所にセットされ、各投票所から開票所に集められた投票用紙を候補者毎(または政党毎)に自動的に分類する。
開票所に集められた投票用紙の開票作業の流れの概要を説明すると、まず、投票終了後に、係員が、投票用紙が詰まった投票箱を開票所に持ち込み、投票箱内の投票用紙を机(投票用紙分類システム1がセットされた机2でもよい)の上に広げる。そして、係員は、机の上の投票用紙を適当に積み重ねて束にし、この束を投票用紙分類機3にセットする。投票用紙分類機3は、セットされた束から投票用紙を1枚ずつ取り込んで、投票用紙に記入された候補者名を読み取る。読み取られた候補者名は、制御PC4によって点検(一次点検)される。その後、投票用紙分類機3では、投票用紙が、候補者名毎に分類され、投票用紙が候補者名毎に集計される。その後、分類された投票用紙は、係員によって目視で点検(二次点検)された後に再集計されると、一連の開票作業が完了する。
確定票は、記入された候補者名が正常に読み取られるとともに、当該候補者名に間違いがなく、集計に加算できる有効票のことである。確定票は、投票用紙分類機3での集計を終えた後、前述した二次点検を受ける。
未確定票は、確定票以外の投票用紙のことであり、白票、無効票、疑問票、按分票、搬送不良票、オーバーフロー票に細分化される。
疑問票は、記入事項(ここでは候補者名)の一部に間違いがあったり、不明瞭な部分があったりして、投票用紙分類機3では識別できず、有効票とするか否かについて人(係員)による判断が必要な投票用紙のことである。疑問票は、候補者名が正しく記入されていないので、投票用紙分類機3では、疑問票から候補者名を正常に読み取ること(識別)ができない。
搬送不良票は、投票用紙分類機3において、斜行状態(進行方向に対して所定以上傾斜した状態)や、先行する投票用紙または後続の投票用紙に異常接近した状態や、重送状態(複数枚の投票用紙が重なった状態)で搬送されたために記入事項の読み取りが行われなかった投票用紙のことである。搬送不良票は、記入事項自体に問題あって排除された訳ではないので、投票用紙分類機3に再度セットされる。
次に、投票用紙分類システム1、特に投票用紙分類機3の詳細について説明する。
図2において、紙面手前側が投票用紙分類機3の正面側(前側)であり、紙面奥側が投票用紙分類機3の背面側(後側)であり、紙面上側が投票用紙分類機3の上側であり、紙面下側が投票用紙分類機3の下側であり、紙面左側が投票用紙分類機3の左側であり、紙面右側が投票用紙分類機3の右側である。なお、以下では、投票用紙分類機3や、投票用紙分類機3を構成する部品の姿勢を特定する場合、先ほどの前後上下左右方向を用いることにする。
また、第1ブロック12の正面(前側面)には、矩形状の扉62が設けられている。扉62は、その下端部で左右に延びる回動軸を中心として回動することによって開閉可能である。図2では、扉62が閉じた状態が示されている。扉62の上端部に設けられた取っ手62Aに手を掛けて手前に引くと、扉62を開くことができる。扉62を開くと、第1ブロック12の内部空間が正面側に露出される。
図3を参照して、第1ブロック12の右側面には、投入口14と、リジェクト口15とが上下に隣り合って設けられている(太い破線部分)。リジェクト口15は、投入口14よりも高い位置にある。第1ブロック12には、投入口14から連続して第1ブロック12の内部へ向けて左側に窪む凹状のホッパー16(セット部)と、リジェクト口15から連続して第1ブロック12の内部へ向けて左側に窪む凹状のリジェクトトレイ17(収納部)とが設けられている。ホッパー16の底面(ホッパー16内で上を向いている面)16Aは、左下側へ傾斜して延びている。この底面16Aには、これから分類すべき多数枚の投票用紙Hを、上下に積層された状態で載置(セット)することができる。このとき、ジャム等の搬送不良を防ぐために、投票用紙Hの折り目は、係員によって取り除かれる。ホッパー16は、第1ブロック12の右側面の下端部という机2に近い位置にあるので、机2の上に広げた投票用紙Hをホッパー16にセットしやすい。
また、リジェクトトレイ17には、前述した搬送不良票(搬送不良票と分類された投票用紙H)が機内から排出されて収納される。リジェクトトレイ17は、ホッパー16に対してその上方の近傍に設けられているので、リジェクトトレイ17に収納された搬送不良票を取り出してホッパー16に再セットしやすい位置にある。
第1搬送路19は、第1ブロック12内において、ホッパー16の底面16Aの左端から、左側へ略水平に延び、第1ブロック12の左側壁の手前で屈曲して上方ヘ略垂直に延び、再度屈曲して右側へ略水平に延びてから、上方ヘ向けて正面視で略S字に湾曲した後に、第1ブロック12の上面に到達している。
スイッチバック搬送路21は、第1ブロック12内に設けられている。スイッチバック搬送路21は、第1搬送路19において右側へ略水平に延びている部分から上側へ分岐して左側へ略水平に延びた後、正面視で略V字状をなすように右上側へ延び、第1搬送路19(先ほど分岐した位置よりも下流側の部分)に合流している。スイッチバック搬送路21において略V字をなしていると先ほど説明した部分を、反転空間26と呼ぶことにする。反転空間26は、厳密には、輪郭が略V字をなしているものの、正面視で左側へ向けて細くなる三角形状の断面を有する1つの空間であって、スイッチバック搬送路21の途中に位置している。反転空間26における左端部を、反転空間26の「奥部分」ということにする。
横搬送路38は、スタッカユニット11内において、スタッカユニット11の右側面で第2搬送路20(本体搬送路18の下流側端18A)と連続する位置からスタッカユニット11の左側面まで、左側へ略水平に延びている。
分岐路40は、スタッカ34と同数(ここでは8本)設けられており、これらの分岐路40は、等間隔で上下に並んでいる。最下端以外の7本の分岐路40は、縦搬送路39から分岐し、上下方向で同じ位置にあるスタッカ34に対して右側から接続されている。最下端の分岐路40は、縦搬送路39の下端から連続し、最下端のスタッカ34に対して右側から接続されている。
また、スタッカ搬送路37において、縦搬送路39が横搬送路38から分岐する位置や、各分岐路40が縦搬送路39から分岐する位置には、前述した切換部材33と同様の切換部材42が設けられている。
また、図3に示すように、本体ユニット10に連結されたスタッカユニット11に対して、増設のスタッカユニット11が連結されている場合には、横搬送路38を通過した投票用紙は、増設のスタッカユニット11の横搬送路38に受け渡されて、そのまま横搬送路38を流れたり、増設のスタッカユニット11のスタッカ34に収納されたりする。
ホッパー16の底面16Aには、投票用紙Hが積層状態でセットされる。このとき、投票用紙Hは、長手方向が前後方向に沿うようにセットされるが、表裏や候補者名の向きを揃えることなくセットされる。図3の符号H1を付した投票用紙Hのように、表面が上を向いていて、当該表面の候補者名が後側(図3の奥側)から前側(図3の手前側)へ記入されている姿勢が、その後の姿勢変換が不要となる正しい姿勢である。
また、先行する投票用紙Hの後端縁と後続の投票用紙Hの先端縁との間隔が所定以下である場合には、先行する投票用紙Hと後続の投票用紙Hとが「異常接近」した状態で搬送されていると判断される。「異常接近」も搬送不良の一種で、異常接近した投票用紙Hは、搬送不良票としてリジェクトされる。
当該読取センサ(前述した重送検知センサも含む)は、投票用紙Hが斜行状態や異常接近状態や重送状態で搬送されていること(投票用紙Hの取り込み不具合が生じたこと)を検出すると、その旨を制御PC4に送信する一方で、当該投票用紙Hの画像を読み取らない。制御PC4は、当該旨を受信すると、そのときに当該読取センサを通過している投票用紙Hが搬送不良票であると識別する。投票用紙Hの取り込み不具合には、斜行状態や異常接近状態や重送状態以外に、斜行状態と異常接近状態と重送状態が同時に起きている状態等がある。なお、投票用紙Hの厚みや重さを検出することによって重送状態を検出してもよい。ここでは、投票用紙Hの画像を読み取る読取センサによって投票用紙Hの斜行状態や異常接近状態を検出する方式で説明したが、読取センサとは別に、斜行検知センサや異常接近検知センサを設けるようにしてもよい。
このように、制御PC4は、第1読取センサ31および第2読取センサ32から受信した内容(画像である場合もあれば、画像でなく、取り込み不具合が生じた旨の信号である場合もある)に基づいて、この内容に対応する投票用紙Hの種類(確定票か否か、確定票でない場合にはどういう種類の未確定票か)を識別する。そして、第1読取センサ31および第2読取センサ32は、前記内容を、ホッパー16から送り込まれたものから1枚分ずつ、順次、制御PC4に送信するので、制御PC4は、ホッパー16にセットされた投票用紙Hを1枚ずつ順次識別することになる。第1読取センサ31および第2読取センサ32を通って制御PC4によって識別された投票用紙Hは、本体搬送路18やスタッカ搬送路37によって、スタッカ34やリジェクトトレイ17へと搬送されることになる。ここで、スタッカ34まで搬送される投票用紙Hは、本体搬送路18によって下流側端18Aまで搬送された後に、下流側端18Aから繰り出されて、スタッカ搬送路37経由で所定のスタッカ34まで搬送され、当該スタッカ34に収納される。
また、制御PC4は、第1読取センサ31および第2読取センサ32から受信した2種類の画像(前述した上面および下面の画像)に基づいて、当該画面が読み取られた投票用紙Hの姿勢を識別することもできる。具体的には、前述した正しい姿勢の投票用紙H(投票用紙H1参照)を基準とすると、上面の画像に、候補者名が後側から前側へ記入されて、下面の画像に候補者名が記載されていない場合、制御PC4は、投票用紙Hが正しい姿勢にあることを識別する。逆に、制御PC4は、投票用紙Hが正しい姿勢にないことを識別すれば、どのようにすれば投票用紙Hを正しい姿勢にすることができるのかを判断することができる。つまり、制御PC4は、投票用紙Hを長手方向の軸回りに反転(180°回転)させたり、短手方向の軸回りに反転させたり、両方の反転を行ったりするうちのいずれをすれば、投票用紙Hを正しい姿勢にすることができるのかを判断する。
前述したように正しい姿勢でホッパー16にセットされた投票用紙H(H1)は、スイッチバック搬送路21やリジェクト搬送路22やスパイラル搬送路23に分岐することなく、本体搬送路18をひたすら流れる。そして、この投票用紙Hは、スタッカユニット11(増設されたスタッカユニット11も含む)のスタッカ搬送路37に受け渡され、前述したようにいずれかのスタッカ34(対応する候補者名のスタッカ34)に収納される。スタッカ34に収納された状態の投票用紙H(符号H2を付したものを参照)は、ホッパー16にセットされたときと同様に(投票用紙H1)、正しい姿勢でスタッカ34に収納されている。
このように、この投票用紙分類機3では、ホッパー16にセットされた投票用紙H1を、そのままの姿勢(投票用紙H2参照)でスタッカ34に収容したり、スイッチバック搬送路21およびスパイラル搬送路23の両方または一方に通すことで、ホッパー16にセットされたときとは異なる3パターンの姿勢(投票用紙H4,7,8参照)でスタッカ34に収容したりすることができる。
また、前述した未確定票のうち、定められた種類の未確定票は、第1搬送路19においてリジェクト搬送路22に分岐して、リジェクトトレイ17に搬送される。
次に、投票用紙分類機3における電気的構成について説明する。
ここで、本体ユニット10の内部構成は、第1ブロック12に備えられた繰出部45、画像読取部46、搬送部47、スイッチバック反転部48およびリジェクト部49のそれぞれと、第2ブロック13に備えられたスパイラル反転部50とに細分化されている。また、スタッカユニット11の内部構成は、横搬送部51および縦搬送部52に細分化されている。
第1ブロック12において、繰出部45、画像読取部46、搬送部47、スイッチバック反転部48およびリジェクト部49のそれぞれは、個別に分割可能である。
縦搬送部52は、縦搬送路39と、各分岐路40と、縦搬送路39と各分岐路40との分岐部分における切換部材42(切換部材42を動かすソレノイドも含む)と、縦搬送路39および各分岐路40の周囲の搬送ローラ41(搬送ローラ41を回転させるモータも含む)とを含んでいる。
図4を参照して、本体ユニット10には、マイクロコンピュータ等で構成された全体制御部55(開放確認手段、報知手段、解除手段、閉鎖確認手段、受付手段、第2の受付手段、第1チェック手段、第2チェック手段)が設けられている。全体制御部55は、繰出部45、画像読取部46、搬送部47、スイッチバック反転部48、リジェクト部49およびスパイラル反転部50のそれぞれの電気部品(前述したモータやソレノイドや第1読取センサ31や第2読取センサ32)に対して電気的に接続されている。また、全体制御部55には、前述した操作ボタン7が電気的に接続されている。本体ユニット10には、USBハブ56といったインターフェースが設けられていて、全体制御部55および画像読取部46は、USBハブ56を介して制御PC4と通信可能につながっている。また、全体制御部55には、前述した各表示ランプ36(図2参照)が電気的に接続されており、全体制御部55は、各表示ランプ36の点灯パターンを制御する。
停止状態の投票用紙分類システム1において、前述したように係員が操作ボタン7を押すと、全体制御部55が、繰出部45、画像読取部46、搬送部47、スイッチバック反転部48、リジェクト部49およびスパイラル反転部50のモータを駆動させ、搬送ローラ24や取込ローラ25を回転させたリ、搬送ベルト28を周回移動させたりする。これにより、繰出部45において、ホッパー16にセットされた投票用紙Hが順次繰り出されて本体搬送路18内に取り込まれ、本体搬送路18内を下流側へ搬送される。この際、画像読取部46の第1読取センサ31や第2読取センサ32が、繰出部45によって取り込まれて送られてくる投票用紙Hの表裏の内容(画像)を読み取って制御PC4に送信し、制御PC4は、受信した画像から、当該投票用紙Hの種類を識別するとともに、当該投票用紙Hの姿勢を識別する。制御PC4は、識別の結果、識別した投票用紙Hの搬送先を決定する。
ここで、つながった状態にある本体搬送路18およびスタッカ搬送路37のまとまりを、搬送路90ということにする。以上の説明により、搬送路90は、ホッパー16からスタッカ34やリジェクトトレイ17へと投票用紙Hを搬送するためのものであることがわかる、また、前述したモータおよびソレノイドは、本体搬送路18およびスタッカ搬送路37においてホッパー16からスタッカ34やリジェクトトレイ17まで投票用紙Hを搬送させるために駆動される駆動部であることもわかる。
開票所では、集められた全ての投票用紙が投票用紙分類機3にセットされてスタッカ34やリジェクトトレイ17に振り分けられることで、開票作業が一通り終了すると、確認処理が実施される。確認処理では、投票用紙分類機3においてスタッカ34、リジェクトトレイ17および搬送路90(本体搬送路18およびスタッカ搬送路37)に投票用紙が残留していないことが確認される。
図5を参照して、残留確認モードでの運転が開始されると(ステップS1でYES)、全体制御部55は、最初に、1回目の動作チェック処理を実行する(ステップS2)。
動作チェック処理として、図6を参照して、全体制御部55は、空回し運転を所定時間実行する(ステップS11)。図3を参照して、空回し運転として、全体制御部55は、前述したモータを所定時間駆動させて、本体ユニット10における全ての搬送ローラ24、取込ローラ25、叩きローラ27を回転させ、搬送ベルト28を周回移動させるとともに、スタッカユニット11における全ての搬送ローラ41を周回移動させる。これにより、搬送路90に残留していただけの(詰まっていない)投票用紙Hは、いずれかのスタッカ34やリジェクトトレイ17に搬送される。
ここで、投票用紙分類機3において、搬送路90沿いの複数の位置には、搬送検知センサ74(検知手段)が設けられている(図3における黒塗りの四角形を参照)。搬送検知センサ74は、搬送路90内において自身が配置された領域における投票用紙Hの有無を検知するセンサである。たとえば、搬送検知センサ74は、当該領域に検知光を走らせておいて、この検知光が投票用紙Hによって遮光されると、当該領域に存在する投票用紙Hを検知する。
図6に戻り、動作チェック処理では、空回し運転中において、いずれかの搬送検知センサ74で投票用紙の検知があれば(ステップS12でYES)、全体制御部55は、警告を報知する(ステップS13)。具体的には、全体制御部55は、投票用紙分類機3に設けられたブザー(図示せず)を鳴らしたり、制御PC4の表示部8に警告画面を表示したりすることによって、搬送路90に投票用紙が残留している旨の警告を報知する。
なお、空回し運転が終わっても、搬送路90に残留している投票用紙が残留したままの場合(いずれかの搬送検知センサ74が投票用紙を検知したままの場合)には、全体制御部55は、警告を引き続き報知したままの状態で、動作チェック処理を終了して、ステップS3の開閉チェック処理を実行するようにしてもよい。
複数の開閉部A(A1〜A18)のそれぞれは、開位置と閉位置との間で開閉可能である。
また、投票用紙分類機3には、各開閉部Aの開閉状態を検出する開閉検出センサ75(開閉検出手段)が設けられている(図3参照)。開閉検出センサ75は、開閉部A毎に設けられていて、対応する開閉部Aの開閉状態を検出してもよい。または、開閉検出センサ75は、複数の開閉部Aの開閉状態を一括検出してもよい。開閉検出センサ75として、開閉部Aの開閉状態を磁気的に検出する構成や、検知光の遮光の有無によって光学的に検出する構成等を用いることができる。
そして、図7を参照して、開閉チェック処理として、全体制御部55は、制御PC4に指示を送って、制御PC4の表示部8にガイド画面76を表示させる(ステップS21)。なお、前述したように警告が引き続き報知されたまま動作チェック処理が終了した場合、全体制御部55は、ガイド画面76を表示する代わりに、当該警告を解除する。
ガイド画面76は、図9に示されている。ガイド画面76には、投票用紙分類機3のレイアウトのイメージを示したイラスト77と、第1メッセージ78とが表示されている。なお、このイラスト77では、説明の便宜上、本体ユニット10に対してスタッカユニット11が4台連結されていることになっている。
この第1メッセージ78を見た係員は、赤い箇所に一致する開閉部A(赤色表示された開閉部A)の現物を操作して開位置まで開く。図9の場合、係員は、開閉部A12,A15,A16の現物を開位置まで開く。ここでの開閉部Aの開放を開閉検出センサ75が検出するので、全体制御部55は、イラスト77において、閉位置から開位置へと開いた開閉部Aに対応する部分の色を赤色から黄色に変更する。なお、開閉部A15〜A18では、閉位置から開位置になるのに応じて、イラスト77における扉64が開いた状態で表示されてもよい(開閉部A17,A18参照)。ただし、説明の便宜上、イラスト77において本体ユニット10に相当する部分では、開閉部A1〜A14が開閉された場合、該当する部分の色が変化するだけで、この部分が開閉したようにアニメーション的に変化しないようになっているが、アニメーション的に変化するようにしてもよい。
このように、投票用紙分類機3には、係員による確認作業をアシストする機能が設けられたので、装置内における投票用紙Hの残留有無を確実に確認できるし、確認作業の時間短縮を図ることもできる。特に、スイッチバック搬送路21やスパイラル搬送路23を備えて内部構造が複雑になった装置において、その効果は大きくなる。
図7を参照して、全体制御部55は、終了信号を受け付けると(ステップS28でYES)、図5に示すように、2回目の動作チェック処理を実施して(ステップS4)、一連の確認処理(残留確認モードでの運転)を終了させて待機状態に戻り、表示部8に運転モード選択画面70(図8参照)を再び表示させる。つまり、全体制御部55は、全ての開閉部Aが閉鎖されたことを確認した後に、(終了信号を発生させる)OKボタン81の操作という(第2の)所定の入力操作を受け付けたことを条件に、残留確認モード(少なくとも開放確認モード)の終了を可能とする。
たとえば、前述した残留確認モードでは、図9に示すように、イラスト77において、閉位置にある開閉部A(A12,A15,A16)を、これから開く必要があるものとして赤色表示し、既に開位置にある(開いた状態にある)開閉部Aを黄色表示している。しかし、開閉部Aによっては、構造上、開位置のまま維持することが難しかったり、別の開閉部Aを開いた代わりに自動的に閉じてしまったりするものもある。そこで、閉位置にある開閉部Aであっても、残留確認モード開始後に一旦開閉動作(投票用紙の残留有無の確認)が行われた履歴のある開閉部Aについては、閉位置にあっても、これから開く必要がないので、赤色表示しなくてもよく、速やかに緑色表示してもよい。そのためには、開閉部Aの開閉履歴が記憶される構成が採用される。
そこで、投票用紙が詰まった場合には、制御PC4の表示部8には、図12に示すガイド画面82が表示されるとよい。ガイド画面82には、前述したイラスト77と、メッセージ83とが表示されている。
また、黄色表示の開閉部Aも表示することによって、今回の詰まりに関連して投票用紙が残留している可能性がある開閉部Aを係員に把握させることもできる。そのため、投票用紙分類機3をリセットしたのに、まだ投票用紙が詰まっている場合には、黄色表示の開閉部Aを開閉して、投票用紙の詰まりを確認すればよい。
また、投票用紙分類機3と制御PC4(少なくとも表示部8)とを一体化した構成としてもよい。その場合、前述した運転モード選択画面70やガイド画面76,82は、投票用紙分類機3が備える表示部に表示されることになる。
また、投票用紙分類機3内には、投票用紙Hの重送状態や斜行状態を防止したり、解消したりできる機構が設けられていてもよい。
16 ホッパー
17 リジェクトトレイ
34 スタッカ
55 全体制御部
74 搬送検知センサ
75 開閉検出センサ
90 搬送路
A 開閉部
H 投票用紙
Claims (8)
- 分類すべき投票用紙がセットされるセット部と、
分類された投票用紙が収納される収納部と、
前記セット部から前記収納部へと投票用紙を搬送するための搬送路と、
前記搬送路を当該搬送路外からアクセス可能となるように開放する開位置と、アクセス不可能となるように閉鎖する閉位置との間で開閉可能な複数の開閉部と、
前記複数の開閉部の開閉状態を検出する開閉検出手段と、
全ての前記開閉部が開放されたか否かを確認する開放確認モードを実施する開放確認手段と、
を含むことを特徴とする、投票用紙分類機。 - 前記開放確認モードにおいていずれかの前記開閉部が開放されていないことを前記開放確認手段が確認したことに応じて、警告を報知する報知手段を含むことを特徴とする、請求項1記載の投票用紙分類機。
- 前記開放確認モードにおいて全ての前記開閉部が開放されたことを前記開放確認手段が確認したことに応じて、前記警告を解除する解除手段を含むことを特徴とする、請求項2記載の投票用紙分類機。
- 所定の入力操作を受け付ける受付手段を有し、
全ての前記開閉部が開放されたことを前記開放確認手段が確認した後に、前記受付手段が前記所定の入力操作を受け付けたことを条件に、前記開放確認モードの終了を可能とすることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の投票用紙分類機。 - 全ての前記開閉部が開放されたことを前記開放確認手段が確認した後に、全ての前記開閉部が閉鎖されたか否かを確認する閉鎖確認手段を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の投票用紙分類機。
- 第2の所定の入力操作を受け付ける第2の受付手段を有し、
全ての前記開閉部が閉鎖されたことを前記閉鎖確認手段が確認した後に、前記第2の受付手段が前記第2の所定の入力操作を受け付けたことを条件に、前記開放確認モードの終了を可能とすることを特徴とする、請求項5記載の投票用紙分類機。 - 前記搬送路において前記セット部から前記収納部まで投票用紙を搬送させるために駆動される駆動部と、
前記搬送路内における投票用紙を検知するための検知手段と、
前記開放確認モードにおいて全ての前記開閉部が開放されたか否かを前記開放確認手段が確認する前に、前記駆動部を所定時間駆動させて、前記検知手段による検知をチェックする第1チェック手段と、
を含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の投票用紙分類機。 - 前記搬送路において前記セット部から前記収納部まで投票用紙を搬送させるために駆動される駆動部と、
前記搬送路内における投票用紙を検知するための検知手段と、
前記開放確認モードにおいて全ての前記開閉部が開放されたか否かを前記開放確認手段が確認した後に、前記駆動部を所定時間駆動させて、前記検知手段による検知をチェックする第2チェック手段と、
を含むことを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の投票用紙分類機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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