JP5999636B2 - 投票用紙分類機 - Google Patents
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Description
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、ジャムの発生を抑制することができる投票用紙分類機を提供することを目的とする。
請求項3記載の発明は、前記識別手段による識別結果に応じて、投票用紙を、複数の前記第2収納部におけるいずれかに振り分ける振分手段を含むことを特徴とする、請求項2記載の投票用紙分類機である。
請求項5記載の発明は、前記反転ユニットの異常を検知する検知手段と、前記検知手段が前記反転ユニットの異常を検知したことに応じて、搬送途中の投票用紙を前記第2収納部へ送り込む送込手段と、を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の投票用紙分類機である。
請求項2記載の発明によれば、第2収納部が搬送路において反転ユニットよりも上流側の位置に接続されていることから、向きを反転させる必要がない投票用紙を、確実に、反転ユニットを通さずに、第2収納部に収納することができる。
請求項4記載の発明のように、点字が刻印されていると判定された投票用紙を第2収納部へ振り分けてもよい。
請求項5記載の発明によれば、反転ユニットに異常が発生すると、搬送路内で搬送途中の投票用紙は、反転ユニットを通ることなく、第2収納部に回収されるので、投票用紙が反転ユニットを通ることに起因するジャムの発生を抑制することができる。
図1は、この発明の一実施形態に係る投票用紙分類システム1が机2上にセットされた状態を正面側から見た斜視図である。
図1に示す投票用紙分類システム1は、選挙における開票所にセットされ、各投票所から開票所に集められた投票用紙を候補者毎および/または政党毎に自動的に分類する。なお、以下では、候補者および政党を「候補」と総称し、候補者名および政党名を「候補名」と総称することにする。
開票所に集められた投票用紙の開票作業の流れの概要を説明すると、まず、投票終了後に、係員が、投票用紙が詰まった投票箱を開票所に持ち込み、投票箱内の投票用紙を机(投票用紙分類システム1がセットされた机2でもよい)の上に広げる。そして、係員は、机の上の投票用紙を適当に積み重ねて束にし、この束を投票用紙分類機3にセットする。投票用紙分類機3は、セットされた束から未分類の投票用紙を1枚ずつ取り込んで、投票用紙に記入された候補名(候補者名や政党名)を読み取る。読み取られた候補名は、制御PC4によって認識(一次点検を兼ねる)される。その後、投票用紙分類機3では、投票用紙が、候補名毎に分類され、投票用紙が候補者名毎に集計される。その後、分類された投票用紙は、係員によって目視で点検(二次点検)された後に再集計されると、一連の開票作業が完了する。
確定票は、記入された候補名が正常に読み取られるとともに、当該候補名に間違いがなく、集計に加算できる有効票のことである。確定票は、投票用紙分類機3での集計を終えた後、前述した二次点検を受ける。
未確定票は、確定票以外の投票用紙のことであり、白票、無効票、疑問票、リジェクト票(搬送不良票)、オーバーフロー票に細分化される。
疑問票は、記入事項(ここでは候補名)の一部に間違いがあったり、不明瞭な部分があったりして、投票用紙分類機3では識別できず、有効票とするか否かについて人(係員)による判断が必要な投票用紙のことである。疑問票は、候補名が正しく記入されていないので、投票用紙分類機3では、疑問票から候補名を正常に読み取ること(識別)ができない。
第1疑問票とは、投票用紙の向き(表裏や上下左右の向き)はわかるものの、その記入事項が識別できないものである。第2疑問票とは、記入事項が識別できないだけでなく、投票用紙の向きすら識別できないものである。
按分票は、記入事項があいまいで、その記入事項から複数の候補のどちらを選んでいるのか分からない(つまり、複数の候補に該当する)投票用紙のことである。たとえば、田中一郎と、田中二郎という同姓の候補者が二人いたとした場合に、苗字の「田中」だけが記入された投票用紙が按分票である。按分票の場合、たとえば、該当する複数の候補者のそれぞれにおける最終的な獲得票数から各候補者の取り分を設定して、按分票の1票を、当該複数の候補者のそれぞれの取り分毎に分割して、各候補者の獲得票に加算する。具体例を挙げると、先ほどの田中一郎が最終的に1000票獲得し、田中二郎が最終的に500票獲得した場合において、苗字の「田中」だけが記入された按分票が開票中に1票出てきたとする。この場合、田中一郎は、その1票に、1000/(1000+500)を乗じて得た値を、按分票における自身の取り分とすることができ、田中二郎は、その1票に、500/(1000+500)を乗じて得た値を、按分票における自身の取り分とすることができる。
リジェクト票は、投票用紙分類機3において、斜行状態(進行方向に対して所定以上傾斜した状態)や、連鎖状態(先行する投票用紙または後続の投票用紙に異常接近した状態)や、重送状態(複数枚の投票用紙が重なった状態)で搬送されたために記入事項の読み取りが行われなかった投票用紙のことである。リジェクト票は、記入事項自体に問題あって排除された訳ではないので、投票用紙分類機3に再度セットされる。
次に、投票用紙分類システム1、特に投票用紙分類機3の詳細について説明する。
図2において、紙面手前側が投票用紙分類機3の正面側(前側)であり、紙面奥側が投票用紙分類機3の背面側(後側)であり、紙面上側が投票用紙分類機3の上側であり、紙面下側が投票用紙分類機3の下側であり、紙面左側が投票用紙分類機3の左側であり、紙面右側が投票用紙分類機3の右側である。なお、以下では、投票用紙分類機3や、投票用紙分類機3を構成する部品の姿勢を特定する場合、先ほどの前後上下左右方向を用いることにする。
また、第1ブロック12の正面(前側面)には、矩形状の扉62が設けられている。扉62は、その下端部で左右に延びる回動軸を中心として回動することによって開閉可能である。図2では、扉62が閉じた状態が示されている。扉62の上端部に設けられた取っ手62Aに手を掛けて手前に引くと、扉62を開くことができる。扉62を開くと、第1ブロック12の内部空間が正面側に露出される。
図3を参照して、第1ブロック12の右側面には、投入口14と、リジェクト口15とが上下に隣り合って設けられている(太い破線部分)。リジェクト口15は、投入口14よりも高い位置にある。この実施形態では、リジェクト口15は、複数(たとえば3つ)設けられ、上下に並んでいる。第1ブロック12には、投入口14から連続して第1ブロック12の内部へ向けて左側に窪む凹状のホッパー16(セット部)と、各リジェクト口15から連続して第1ブロック12の内部へ向けて左側に窪む凹状のリジェクトトレイ17(第2収納部)とが設けられている。リジェクトトレイ17は、リジェクト口15と同数設けられており、この実施形態では、複数(3つ)存在し、上下に並んでいる。3つのリジェクトトレイ17を、上から順に、第1リジェクトトレイ17A、第2リジェクトトレイ17B、第3リジェクトトレイ17Cと区別することがある。
また、各リジェクトトレイ17には、前述したリジェクト票(リジェクト票と分類された投票用紙H)等が機内から排出されて収納される。リジェクトトレイ17は、ホッパー16に対してその上方の近傍に設けられているので、リジェクトトレイ17に収納されたリジェクト票を取り出してホッパー16に再セットしやすい位置にある。
第1搬送路19は、第1ブロック12内において、ホッパー16の底面16Aの左端から、左側へ略水平に延び、第1ブロック12の左側壁の手前で屈曲して上方ヘ略垂直に延び、再度屈曲して右側へ略水平に延びてから、上方ヘ向けて正面視で略S字に湾曲した後に、第1ブロック12の上面に到達している。
スイッチバック搬送路21は、第1ブロック12内に設けられている、スイッチバック搬送路21は、第1搬送路19において右側へ略水平に延びている部分から上側へ分岐して左側へ略水平に延びた後、正面視で略V字状をなすように右上側へ延び、第1搬送路19(先ほど分岐した位置よりも下流側の部分)に合流している。スイッチバック搬送路21において略V字をなしていると先ほど説明した部分を、反転空間26と呼ぶことにする。反転空間26は、厳密には、輪郭が略V字をなしているものの、正面視で左側へ向けて細くなる三角形状の断面を有する1つの空間であって、スイッチバック搬送路21の途中に位置している。反転空間26における左端部を、反転空間26の「奥部分」ということにする。
そして、図3を参照して、スタッカユニット11において、左寄りの位置には、複数(ここでは8つ)のスタッカ34(第1収納部)が上下に並んだ状態で設けられている。各スタッカ34は、ボックス状をなしており、正面側に取出口35を有していて、取出口35からスタッカ34の内部空間が正面側へ露出されている(図1参照)。各スタッカ34には、原則として、候補名(候補者名や政党名)が割り振られていて、各スタッカ34には、制御PC4(厳密には、後述する制御部70)によって識別されて分類された投票用紙Hが積層状態で収納される。
この実施形態において、各スタッカ34における投票用紙Hの最大収納枚数は、130枚であるが、都合に応じて、スタッカ34に収納できる投票用紙Hの上限枚数を、最大収納枚数より少ない所定枚数(たとえば100枚)に設定できる。スタッカ34における投票用紙Hの収納枚数が上限数(最大収納枚数または前記所定枚数)であれば、このスタッカ34は満杯になっていることになる。
各表示ランプ36は、対応する(右隣)のスタッカ34に何も入っていない待機状態では消灯しており、対応するスタッカ34に投票用紙Hが1枚でも収納されると、たとえば青色で点灯する。そして、各表示ランプ36は、投票用紙Hの収納枚数が上限枚数(前述した最大収納枚数または所定枚数)間近のニアフル枚数に到達すると、たとえば青色で点滅する。この場合、収納枚数が上限枚数に到達しても、表示ランプ36は、青色で点滅し続ける。また、各表示ランプ36は、対応するスタッカ34においてジャム等のエラーが発生すると、赤色で点滅するようになっている。エラーにおける点滅間隔は、その他の場合(青色点滅の場合)における点滅間隔より短くなっている。
横搬送路38は、スタッカユニット11内において、スタッカユニット11の右側面で第2搬送路20(本体搬送路18の下流側端18A)に連続し、下流側端18Aからスタッカユニット11の左側面まで、左側へ略水平に延びている。そのため、互いに連続している本体搬送路18とスタッカ搬送路37とは、投票用紙Hを搬送するための1つの搬送路80を構成している。搬送路80において、スタッカ搬送路37は、本体搬送路18よりも(投票用紙Hの搬送方向における)下流側に位置している。
分岐路40は、スタッカ34と同数(ここでは8本)設けられており、これらの分岐路40は、等間隔で上下に並んでいる。最下端以外の7本の分岐路40は、縦搬送路39から分岐し、上下方向で同じ位置にあるスタッカ34に対して右側から接続されている。最下端の分岐路40は、縦搬送路39(搬送路80)の下端から連続し、最下端のスタッカ34に対して右側から接続されている。これにより、前述した搬送路80は、ホッパー16と各スタッカ34とを結んでいることになる。そして、前述した各リジェクトトレイ17は、搬送路80の途中に接続されていることになる。そのため、搬送路80において、搬送方向における上流端にホッパー16が位置し、搬送方向における下流端に各スタッカ34が位置し、各リジェクトトレイ17は、ホッパー16よりも下流側かつスタッカ34よりも上流側に位置している。
また、スタッカ搬送路37において、縦搬送路39が横搬送路38から分岐する位置や、各分岐路40が縦搬送路39から分岐する位置には、前述した切換部材33と同様の切換部材42が設けられている。
また、図3に示すように、本体ユニット10に連結されたスタッカユニット11に対して、増設のスタッカユニット11が連結されている場合には、横搬送路38を通過した投票用紙は、増設のスタッカユニット11の横搬送路38に受け渡されて、そのまま横搬送路38を流れたり、増設のスタッカユニット11のスタッカ34に収納されたりする。
制御PC4は、投票用紙Hから読み取られた上面の画像および下面の画像のいずれか一方において記入枠を識別できたとしても、選挙の対象となる候補名以外の事項(投票用紙Hに元々記載されている記入枠等を除く)を認識すれば、当該投票用紙H(候補名以外の名前の記載や他事記載のある投票用紙H)が無効票であると識別する。
制御PC4は、投票用紙Hから読み取られた上面の画像および下面の画像のいずれか一方において記入枠すら識別できなければ、当該投票用紙Hが第2疑問票であると識別する。制御PC4が投票用紙Hを第2疑問票と識別する理由として、当該投票用紙H自体に原因がある(そもそも投票用紙Hでない等)場合や、第1読取センサ31および第2読取センサ32による画像読取に不具合がある場合や、制御PC4への当該画像の転送不良や、制御PC4による画像識別に不具合がある場合等が挙げられる。第2疑問票は、向きが識別できていないので、スイッチバック反転ユニット75やスパイラル反転ユニット76で向きを揃えることができないし、そもそも向きを揃える必要がない。
また、第1読取センサ31および第2読取センサ32のうち、ホッパー16に近い方の読取センサ(ここでは第1読取センサ31)は、通過しようとする投票用紙Hの先端縁や後端縁(エッジ)を読み取ることによって、投票用紙Hが斜行状態で搬送されていることを検出したり、投票用紙Hが連鎖状態で搬送されていることを検出したりすることができる。
一方、複数枚の投票用紙Hが重なって繰り出される「重送状態」は、前記読取センサとは別に設けられた重送検知センサ(図示せず)によって検出される。重送状態も搬送不良の一種で、重送状態の投票用紙Hは、リジェクト票としてリジェクトされる。
また、投票用紙分類機3では、運転中にエラー等で急停止が起きると、エラー解除後の再起動の際に空回し運転が行われるようになっている。空回し運転中に、ホッパー16に近い方の読取センサ(ここでは第1読取センサ31)は、投票用紙Hを検知すると、その検知結果(投票用紙Hを検知した旨)を制御PC4に送信する一方で、当該投票用紙Hの画像を読み取らない。制御PC4は、当該検知結果を受信すると、そのときに当該読取センサを通過している投票用紙Hがリジェクト票であると識別する。
前述したように、制御PC4は、第1読取センサ31および第2読取センサ32から受信した2種類の画像(前述した上面および下面の画像)に基づいて、当該画面が読み取られた投票用紙Hの向き(姿勢)を識別することもできる。一例として、前述した正しい姿勢の投票用紙H(投票用紙H1参照)を基準とすると、上面の画像に、候補名が後側から前側へ記入されて、下面の画像に候補名が記載されていない場合、換言すれば、候補名が記入される記入枠(図示せず)が所定位置にあって上を向いている場合、制御PC4は、投票用紙Hが正しい姿勢にあることを識別する。逆に、制御PC4は、投票用紙Hが正しい姿勢にないことを識別すれば、どのようにすれば投票用紙Hを正しい姿勢にすることができるのかを判断することができる。つまり、制御PC4は、投票用紙Hの向き(姿勢)を識別できた場合に、その投票用紙Hを長手方向の軸回りに反転(180°回転)させたり、短手方向の軸回りに反転させたり、両方の反転を行ったりするうちのいずれをすれば、投票用紙Hを正しい姿勢にすることができるのかを判断する。
前述したように正しい姿勢でホッパー16にセットされた投票用紙H(H1)は、スイッチバック搬送路21やリジェクト搬送路22やスパイラル搬送路23に分岐することなく、本体搬送路18をひたすら流れて、スタッカユニット11(増設されたスタッカユニット11も含む)のスタッカ搬送路37に受け渡され、前述したようにいずれかのスタッカ34(対応する候補名のスタッカ34)に収納される。スタッカ34に収納された状態の投票用紙H(符号H2を付したものを参照)は、ホッパー16にセットされたときと同様に(投票用紙H1)、正しい姿勢でスタッカ34に収納されている。
このように、この投票用紙分類機3では、ホッパー16にセットされた投票用紙H1を、そのままの姿勢(投票用紙H2参照)でスタッカ34に収容したり、スイッチバック搬送路21およびスパイラル搬送路23の両方または一方に通すことで、ホッパー16にセットされたときとは異なる3パターンの姿勢(投票用紙H4,7,8参照)でスタッカ34に収容したりすることができる。
また、前述した未確定票のうち、定められた種類の未確定票(たとえば、リジェクト票や第2疑問票)は、第1搬送路19においてリジェクト搬送路22に分岐して、リジェクトトレイ17に搬送される。このとき、リジェクトの要因に応じて(搬送異常か、向きが識別できなかったか等)、未確定票が送り込まれるリジェクトトレイ17(17A、17B、17C)が切り換えられる。つまり、搬送不良と判定された投票用紙、および、向きを特定できなかった投票用紙の少なくとも一方を、(後述する全体制御部55の制御によって)リジェクトトレイ17へ送り込むようになっている。
次に、投票用紙分類機3における電気的構成について説明する。
ここで、本体ユニット10の内部構成は、第1ブロック12に備えられた繰出部45(繰出手段)、画像読取部46、搬送部47、スイッチバック反転部48およびリジェクト部49のそれぞれと、第2ブロック13に備えられたスパイラル反転部50とに細分化されている。また、スタッカユニット11の内部構成は、横搬送部51および縦搬送部52に細分化されている。
搬送部47は、第1搬送路19において画像読取部46から続く部分と、その周囲の搬送ローラ24(搬送ローラ24を回転させるモータも含む)と、リジェクト搬送路22と第1搬送路19との分岐部分における切換部材33(切換部材33を動かすソレノイドも含む)を含んでいる。
スパイラル反転部50は、第2搬送路20と、スパイラル反転ユニット76(スパイラル搬送路23、周囲の搬送ローラ24(搬送ローラ24を回転させるモータも含む)と、スパイラル機構30)とを含んでいる。スパイラル反転部50は、さらに、第2搬送路20とスパイラル搬送路23との分岐部分における切換部材33(切換部材33を動かすソレノイドも含む)も含んでいる。
また、本体ユニット10には、スイッチバック反転ユニット75およびスパイラル反転ユニット76のそれぞれにおける異常を検知する異常検知センサ81(検知手段)が設けられている。スイッチバック反転ユニット75の異常として、スイッチバック反転ユニット75内の各部品(モータ等)の故障や、スイッチバック搬送路21における投票用紙Hの詰り(ジャム)が想定される。スパイラル反転ユニット76の異常として、スパイラル反転ユニット76内の各部品(モータ等)の故障や、スパイラル搬送路23における投票用紙Hの詰り(ジャム)が想定される。なお、異常検知センサ81は、スイッチバック反転ユニット75およびスパイラル反転ユニット76のそれぞれに応じて別々に設けられていてもよいし、スイッチバック反転ユニット75およびスパイラル反転ユニット76のそれぞれの異常を一括検知してもよい。
縦搬送部52は、縦搬送路39と、各分岐路40と、縦搬送路39と各分岐路40との分岐部分における切換部材42(切換部材42を動かすソレノイドも含む)と、縦搬送路39および各分岐路40の周囲の搬送ローラ41(搬送ローラ41を回転させるモータも含む)とを含んでいる。
図6を参照して、投票用紙分類機3の本体ユニット10には、マイクロコンピュータ等で構成された全体制御部55(振分手段、送込手段)が設けられている。全体制御部55は、繰出部45、画像読取部46、搬送部47、スイッチバック反転部48、リジェクト部49およびスパイラル反転部50のそれぞれの電気部品(前述したモータやソレノイドや第1読取センサ31や第2読取センサ32)に対して電気的に接続されている。また、全体制御部55には、前述した操作ボタン7や異常検知センサ81が電気的に接続されている。本体ユニット10には、USBハブ56といったインターフェースが設けられていて、全体制御部55および画像読取部46は、USBハブ56を介して制御PC4と通信可能につながっている。また、全体制御部55には、前述した各表示ランプ36(図2参照)が電気的に接続されており、全体制御部55は、各表示ランプ36の点灯パターンを制御する。
記憶部71には、たとえば、今回の選挙における候補名の一覧や、各種類の投票用紙H(候補毎の確定票や各種の未確定票)の収納先等が記憶されている。具体的には、前述したリジェクト票および第2疑問票の収納先は、所定のリジェクトトレイ17とされていて、それ以外の種類の投票用紙Hの収納先は、原則としてスタッカ34とされている。
収納先の第3例として、第1スタッカ34A〜第8スタッカ34Hおよび第1リジェクトトレイ17Aの収納先の設定は、第1例と同じとし、第2リジェクトトレイ17Bを、オーバーフロー票の収納先とし、第3リジェクトトレイ17Cを、第2疑問票の収納先とする。なお、第2リジェクトトレイ17Bに収まりきらないオーバーフロー票の収納先を、いずれかの(余った)スタッカ34としてもよい。
各スタッカユニット11には、マイクロコンピュータ等で構成されたスタッカ制御部57(振分手段)が設けられていて、スタッカ制御部57は、横搬送部51および縦搬送部52のそれぞれの電気部品(前述したモータやソレノイド)に対して電気的に接続されている。スタッカ制御部57には、スタッカユニット11の各スタッカ34における投票用紙Hの有無を検知するセンサ(図示せず)が電気的に接続されている。また、各スタッカユニット11のスタッカ制御部57は、全体制御部55と通信可能に接続されている。各スタッカユニット11は、直接または他のスタッカユニット11を経由して本体ユニット10と通信することにより、自機(自分)が(本体ユニット10側から)何番目に接続されたスタッカユニット11であるかを判定し、記憶することができる。
全体制御部55は、受信した内容に基づいて、決定された収納先へ(識別された)当該投票用紙Hが向かうように(前述した)ソレノイドを制御して切換部材33,42の向きを切り換えて、当該投票用紙Hを、決定された収納先(スタッカ34やリジェクトトレイ17)まで搬送する。なお、切換部材42の向きを切り換えは、全体制御部55から指示を受けたスタッカ制御部57が行う。つまり、全体制御部55およびスタッカ制御部57は、制御部70による識別結果に応じて、投票用紙Hを、複数のスタッカ34およびリジェクトトレイ17におけるいずれかに振り分ける。これにより、投票用紙Hを、制御部70による識別結果に応じた種類毎に、いずれかのリジェクトトレイ17に振り分けて収納することができる。
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
また、投票用紙分類機3内には、投票用紙Hの重送状態や斜行状態や連鎖状態を防止したり、解消したりできる機構が設けられていてもよい。
また、制御PC4は、白票、無効票、疑問票、リジェクト票およびオーバーフロー票のすべてを未確定票に識別していたが、都合に応じて、これらの少なくとも1つ以上を未確定票に識別してもよい。
また、投票用紙Hの厚みを検出する厚み検知センサを利用して、点字が刻印された投票用紙Hであるか否かを判定する機能を追加した上で、点字が刻印された投票用紙Hであると判定された投票用紙Hは、第1読取センサ31および第2読取センサ32による読取結果にかかわらず、所定のリジェクトトレイ17へ振り分けるようにしてもよい。イメージに基づく処理では、点字が刻印された投票用紙Hは、白票と判定される可能性が高く、実際の白票に混入すると後処理が面倒である。また、点字で刻印された投票用紙Hについては、投票用紙分類機3内での搬送距離を最小限に抑えることで、点字がつぶれないように処理できる。
16 ホッパー
17 リジェクトトレイ
21 スイッチバック搬送路
23 スパイラル搬送路
34 スタッカ
45 繰出部
55 全体制御部
57 スタッカ制御部
70 制御部
75 スイッチバック反転ユニット
76 スパイラル反転ユニット
80 搬送路
81 異常検知センサ
H 投票用紙
Claims (5)
- 分類すべき投票用紙をセットするためのセット部と、
前記セット部にセットされた投票用紙を1枚ずつ繰り出す繰出手段と、
前記繰出手段によって繰り出された投票用紙を識別する識別手段と、
前記識別手段によって識別された投票用紙を収納するための第1収納部と、
前記セット部と前記第1収納部とを結び、投票用紙を搬送するための搬送路と、
前記搬送路に設けられ、投票用紙の向きを反転させる反転ユニットと、
前記搬送路において前記反転ユニットを通る部分から外れた位置に接続されており、前記識別手段によって識別された投票用紙を収納するための第2収納部と、
前記識別手段によって未確定票と識別された投票用紙のうち、白票および投票用紙の向きを識別できた第1疑問票の少なくとも一方を前記第1収納部へ送り込み、搬送不良票および投票用紙の向きすら識別できない第2疑問票を前記第2収納部へ送り込む手段と、
を含むことを特徴とする、投票用紙分類機。 - 前記第2収納部は、複数設けられ、前記搬送路において、投票用紙の搬送方向において前記反転ユニットよりも上流側の位置に接続されていることを特徴とする、請求項1記載の投票用紙分類機。
- 前記識別手段による識別結果に応じて、投票用紙を、複数の前記第2収納部におけるいずれかに振り分ける振分手段を含むことを特徴とする、請求項2記載の投票用紙分類機。
- 投票用紙に点字が刻印されているか否かを判定する手段と、
点字が刻印されていると判定された投票用紙を前記第2収納部へ振り分ける手段と、
を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の投票用紙分類機。 - 前記反転ユニットの異常を検知する検知手段と、
前記検知手段が前記反転ユニットの異常を検知したことに応じて、搬送途中の投票用紙を前記第2収納部へ送り込む送込手段と、
を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の投票用紙分類機。
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