JP2014051843A - 鋼管矢板打設方法および鋼管矢板継手 - Google Patents

鋼管矢板打設方法および鋼管矢板継手 Download PDF

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Abstract

【課題】新規の鋼管矢板継手構造を提供して鋼管矢板のリサイクル性を高める。
【解決手段】鋼管矢板の第1継手部(オス型継手部)は、軸状係合部であるスタッド部11と、該スタッド部を本管に固定するステム部12を具備する。スタッド部11は、第2継手部のソケット部21に対しスライド係合可能である。鋼管矢板の第2継手部(メス型継手部)は、スリット突き略管状係合部であるソケット部21と、該ソケット部を本管に固定するステム部22を具備する。ソケット部21は、隣接鋼管矢板側のスタッド部11に対しスライド係合可能であり、スタッド部11を抜差自在な内側空間23と、ステム部12を通すスリット24を有する。このソケット部21は、断面視略C字形状になるように形成され、対向する端部25,25には面取り加工が施されている。ソケット部21の内側空間23は、断面視略楕円状のスタッド部11より一回り大きい空間サイズを有している。
【選択図】図3

Description

本発明は、鋼管矢板打ち込みの施工において好適に用いられる技術に関するものであり、特に、鋼管矢板の継手構造および鋼管矢板の打設方法に関するものである。
現在わが国では、隣接する鋼管矢板を連結する手段として、主として、P−P継手、P−T継手、L−T継手が標準化されており、広く普及している。
鋼管矢板の打設にあたっては、古くから港湾部、河川下流部を中心として、油圧ハンマによる打撃工法や、バイブロハンマによる振動工法による打設工事が行われており、都市部にその運用が拡張される中で、鋼管矢板油圧圧入引抜き機(鋼管パイラー)が実用化されている。
一方、現在、わが国における堤防、護岸、可動堰、ダムなどの治水、利水構造物は、維持、補修、再開発が喫緊の課題となっているが、その施工は、近年、維持、補修、再開発工事特有の施工難度が高くなる傾向がある。というのも、それらの工事の期間中既設構造物は、常時稼動中である(任意に稼動を停止させられない)にも関わらず、その構造物の一部を切除、掘削などしながら構造を改変する必要があるためである。
たとえば、ダム湖や可動堰のように湛水を目的とした構造物では、水深が深いといった技術的な困難を抱える。
また、河川下流の護岸改修などでは、建設当時に比べ飛躍的に生産設備や居住空間などの資産が稠密化し被害ポテンシャルの高まった周辺環境の安全を確保するため、既設構造物の機能を継続させながら構造物の一部を掘削、撤去対象とする、といった技術的な困難を抱える。
また、周辺の居住環境や自然環境に配慮した低騒音・低振動施工や急速施工を行う場合には、構造物の果している機能を保持しつつ、環境に十分に配慮しながら、急速施工を行わなければならないという、技術的な困難を抱えることになる。
そして上記のような課題を克服するに際して、水平耐力の大きい鋼管矢板が利用される機会が増加している。なぜなら、たとえばダムなどの大水深の締切・止水壁に適合し、また、コンクリート構造物などに比べて断面が省スペース化でき、周辺地域全体の土地が稠密な利活用が行われている都市部の河川の護岸などの治水構造にも極度の省スペース化が求められる地域の護岸構造にも適合するなどの、優れた性能を有するからである。
特許第3708795号公報 特許第4719315号公報
鋼管矢板は、鋼管側面から突出させて構成する継手(隣接鋼管矢板を相互連結する部材)を有する構造であり、前述のように港湾部で、砂地盤で構成される地盤に対し振動・騒音の規制も無く油圧ハンマによる打ち込み施工が行われることにより先行して普及してきた。
しかしながら、前述のとおり、鋼管矢板が「鋼管側面から突出する継手」を有する構造であるがゆえに、鋼管矢板打設時にその突出継手部を地中に貫入させるにあたり、上記のような、河川構造物の維持、補修、再生工事に際しては、継手部に抵抗が生じ、特に硬質地盤や岩盤層やコンクリートなどの人工構造物を対象とする場合、施工不能となる。
たとえば、近年では硬質な土砂地盤や礫・玉石を多く含む崖錐層や河床堆積層や岩盤にダウンザホールハンマによる直接打設(掘削と矢板建て込みを同時進行させる)を行う方法がある。(特許文献1/第3708795号)
その場合には、継ぎ手に生ずる貫入抵抗により打ち込みの障害が発生するため、継ぎ手部の損傷が発生する懸念がある。従って、鋼管矢板打設に先行して掘削し貫入抵抗を除去しておく場合があるが、継ぎ手箇所数分の掘削および砂置換工が発生し、工期が長大化しコストが増大することもある。更に、そのような先行掘削を行うと、周辺の地盤を必要以上に掘削することになり、地盤の工学的性質への影響も懸念される場合がある。
加えて、使用する掘削ビットは、直径600mmを越える大径になるに従い、打撃エネルギーに耐え得る性能を維持するようにその材質の調合や形状の加工等が特殊化していくため、断面積比などからは想定できない高価な施工費となる。
その結果、ダム湖などの大水深では、岩盤を支持層とする上記方法の適用が望まれる現場においても、適用できる口径の掘削装置がなく、ダウンザホールハンマの適用ができないなどの問題が生じていた。
また、標準的な土砂地盤においても、ウォータージェットを併用し鋼管矢板を打設自在であるように継手部分に配管部材を格納する空間部を設け、更に継手部の剛性を高めリサイクル性を高めるなどの方法が行われているが、そのような継手部を有した鋼管矢板をウォータージェットを併用したバイブロハンマや鋼管矢板により打設する際、適用できる土質が土砂層に限られることから、やはりその普及や適用範囲は十分ではない。(特許文献2/特許第4719315号)
一般的に、鋼管矢板は他の規格化された鋼材に比べ工場加工費が高い。加えて、施工も難度が高く、特に、鋼管矢板の本管が大口径になるに従い、貫入抵抗が飛躍的に増大するため、それに対応するために、たとえば油圧圧入機においては、大口径に対応する装置は高出力となり、施工単価が高くなるが、そのような上位機種による施工においても、貫入抵抗による問題は依然施工障害の解決には至っていない。
このように、ダム、護岸などの維持、補修、再生工事という、鋼管矢板壁が今日的な理由で必要となる現場において、大口径になるほど施工費が高価となるため、鋼管矢板はその水平耐力の高さに比して普及しておらず、今日の需要を満足させているとはいえない。
更に、上記のような大きな圧入力や打撃力を必要とする鋼管矢板を打ち込む際には、施工条件により大きな貫入抵抗がかかるため、継手部が変形、破損しやすく、転用性が期待できず、また前記のような鋼管矢板特有の貫入抵抗を軽減するウォータージェット併用の施工や、先行掘削などの方法には地盤の工学的性質への影響が懸念されるという問題もあった。
上述した問題点に鑑み、本発明の開発の目的は、上記のように今日的な課題に対して適用範囲が拡張した鋼管矢板に最適な構造と、それを用いた硬質地盤、岩盤、コンクリートなどの人工構造物をも対象としリサイクル性の高い鋼管矢板継手部と、その鋼管板打設の合理的な施工方法を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(20)に記載の鋼管矢板継手、打設補助具、鋼管矢板打設方法によって達成される。
(1) 鋼管矢板本管の外壁に対し長手方向に延在するように固設された第1継手部と第2継手部からなる鋼管矢板継手において、
第1継手部は、隣接鋼管矢板の第2継手部のソケット部と係合可能なスタッド部と、該スタッド部を鋼管矢板本管に繋ぐステム部と、を具備し、
第2継手部は、隣接鋼管矢板の第1継手部のスタッド部と係合可能なソケット部を具備し、
前記第1継手部は、鋼管矢板打設時の削孔径内に少なくともそのステム部の全部または一部が収まるように形成され且つ固設されている、ことを特徴とする鋼管矢板継手。
(2) 鋼管矢板本管の外壁に対し長手方向に延在するように固設された第1継手部と第2継手部からなる鋼管矢板継手において、
第1継手部は、隣接鋼管矢板の第2継手部のソケット部と係合可能なスタッド部と、該スタッド部を鋼管矢板本管に繋ぐステム部と、を具備し、
第2継手部は、隣接鋼管矢板の第1継手部のスタッド部と係合可能なソケット部と、該ソケット部を鋼管矢板本管に繋ぐステム部と、を具備し、
各継手部は、鋼管矢板打設時の削孔径内に少なくともステム部の全部または一部が収まるように形成され且つ固設されている、ことを特徴とする鋼管矢板継手。
(3) 鋼管矢板本管の外壁に対し長手方向に延在するように固設された第1継手部と第2継手部からなる鋼管矢板継手において、
第1継手部は、隣接鋼管矢板の第2継手部のソケット部と係合可能なスタッド部と、該スタッド部を鋼管矢板本管に繋ぐステム部と、を具備し、
第2継手部は、隣接鋼管矢板の第1継手部のスタッド部と係合可能なソケット部と、該ソケット部を鋼管矢板本管に繋ぐステム部と、を具備し、
前記第1の継手部は、鋼管矢板打設時の削孔径内にステム部の全部とスタッド部の全部または一部が収まるように形成され且つ固設され、
前記第2の継手部は、鋼管矢板打設時の削孔径内にステム部の全部とソケット部の一部が収まるように形成され且つ固設されている、ことを特徴とする鋼管矢板継手。
なお、上記(1)〜(3)に記載の「鋼管矢板継手」の形態には、次の2つの態様が含まれる。
・ 一の鋼管矢板が第1継手部と第2継手部の双方を具備する態様(一例を図1に示す)。この場合の「鋼管矢板継手」は、一の鋼管矢板が具備する第1継手部と第2継手部で構成される。
・ 一の鋼管矢板が一対の第1継手部を具備し、これに隣接して打設される鋼管矢板が一対の第2継手部を具備する態様(一例を図12に示す)。この場合の「鋼管矢板継手」は、隣接する鋼管矢板の連結部である、一方の鋼管矢板の第1継手部と他方の鋼管矢板の第2継手部で構成される。
(4) 前記第2継手部は、連結状態の隣接鋼管矢板間を横断して見えるように設けられている、ことを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の鋼管矢板継手。
(5) 前記第1継手部のスタッド部は、平面視略楕円形状、略円形状、または面取りされた多角形状に形成され、
前記第2継手部のソケット部は、平面視略C字形状に形成されている、ことを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の鋼管矢板継手。
(6) 平面視略C字形状の前記ソケット部は、C字両端部に面取りが施されている、ことを特徴とする上記(5)に記載の鋼管矢板継手。
(7) 前記スタッド部と前記ソケット部は、係合した状態で両者間に遊びが生じるように形成されている、ことを特徴とする上記(1)乃至(6)のいずれかに記載の鋼管矢板継手。
(8) 前記第1継手部のスタッド部は、隣接鋼管矢板の第2継手部のソケット部先端と鋼管矢板本管との間に微小クリアランスが維持されるように、該ソケット部と係合する、ことを特徴とする上記(1)乃至(7)のいずれかに記載の鋼管矢板継手。
(9) 上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の継手を具備する鋼管矢板の打設に用いる打設補助具であって、
下面側に湾曲凸状の掘削ビットを具備し、上面側が鋼管矢板継手の第1継手部下端に固設される第1補助部材と、
下面側に湾曲凸状の掘削ビットを具備し、上面側が鋼管矢板継手の第2継手部下端に固設される第2補助部材と、を有することを特徴とする打設補助具。
(10) 鋼管矢板打設時に、該鋼管矢板の打設対象地盤と、次回打設予定の鋼管矢板の打設対象地盤の一部を同時に掘削して、該鋼管矢板を打設することを特徴とする鋼管矢板打設方法。
(11) 鋼管矢板打設時の掘削範囲に、隣接鋼管矢板(次回打設予定の鋼管矢板)の継手の貫入予定領域内の少なくとも一部の地盤を含むように、該鋼管矢板を打設することを特徴とする鋼管矢板打設方法。「少なくとも一部」とは、たとえば、次打設の鋼管矢板継手の第2継手部のソケット部先端側の一部分である。
(12) 鋼管矢板打設時の掘削範囲に、(a)今回打設の隣接鋼管矢板の継手の貫入領域の少なくとも一部の地盤と、(b)次回打設の鋼管矢板の継手の貫入予定領域の少なくとも一部の地盤を含むように、該鋼管矢板を打設することを特徴とする鋼管矢板打設方法。
(13) 上記(1)記載の継手を具備する鋼管矢板の打設方法であって、
打設済み鋼管矢板の第1継手部のスタッド部に対し、今回打設する鋼管矢板の第2継手部のソケット部が係合(スライドして嵌合)するように、該鋼管矢板を打設することを特徴とする鋼管矢板打設方法。
(14) 上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の継手を具備する鋼管矢板の打設方法であって、
拡縮可能な掘削ビットを先端側に備えた掘削装置を鋼管矢板本管に挿入する工程と、
鋼管矢板本管の先端開口部から突き出た掘削ビットを、鋼管矢板本管外径を上回る拡径状態にセットする工程と、
既設鋼管矢板の第1継手部に対し第2継手部が連結するように鋼管矢板を所定位置にセットする工程と、
拡径状態の掘削ビットで、(a)打設する鋼管矢板の継手部の少なくとも一部と、(b)隣接位置に打設される鋼管矢板の継手部の少なくとも一部、を収める範囲を先行掘削する工程と、
前記先行掘削工程と同時に、掘削ビットの先行掘削に追随するように鋼管矢板を打ち込む工程と、を含むことを特徴とする鋼管矢板打設方法。
(15) 上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の継手を具備する鋼管矢板の打設方法であって、
拡縮可能な掘削ビットを先端側に備えた掘削装置を鋼管矢板本管に挿入する工程と、
鋼管矢板本管の先端開口部から突き出た掘削ビットを、鋼管矢板本管外径を上回る拡径状態にセットする工程と、
既設鋼管矢板の第1継手部に対し第2継手部が連結するように鋼管矢板を所定位置にセットする工程と、
拡径状態の掘削ビットで、(a)打設する鋼管矢板の継手部の少なくとも一部と、(b)隣接位置に打設される鋼管矢板の継手部の少なくとも一部、を収める範囲を先行掘削する工程と、
前記先行掘削工程と同時に、掘削ビットの先行掘削に追随するように鋼管矢板を打ち込む工程と、を含むことを特徴とする鋼管矢板打設方法。
(16) 前記先行掘削工程において、既打設の隣接鋼管矢板の継手部に干渉しない程度まで掘削ビットを拡径させた状態で先行掘削する、ことを特徴とする上記(14)乃至(16)のいずれかに記載の鋼管矢板打設方法。
(17) 上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の継手を具備する鋼管矢板の打設方法であって、
鋼管矢板打設予定位置の地盤を削孔する工程と、
既設鋼管矢板の第1継手部に対し第2継手部が連結するように鋼管矢板を所定位置にセットする工程と、
削孔された地盤に対して前記鋼管矢板を圧入する工程と、を含んでおり、
前記削孔工程において、(a)打設する鋼管矢板の継手部の少なくとも一部と、(c)隣接位置に打設される鋼管矢板の継手部の少なくとも一部、を収める範囲を掘削する、ことを特徴とする鋼管矢板打設方法。
(18) 上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の継手を具備する鋼管矢板の打設方法であって、
圧入装置で鋼管矢板を対象地盤に圧入しつつ、同時に、鋼管矢板本管内部を掘削・排土して圧入補助を行うことを特徴とする鋼管矢板打設方法。
(19) 上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の継手を具備する鋼管矢板であって、一対の第1継手部を具備する第1鋼管矢板と、一対の第2継手部を具備する第2鋼管矢板の打設方法において、
先行して複数の第1鋼管矢板を打設し、次いで、既打設の第1鋼管矢板の間に第2鋼管矢板を打設し、その際、両隣の既設第1鋼管矢板のスタッド部に対してソケット部が係合するように、該第2鋼管矢板を打設することを特徴とする鋼管矢板打設方法。
この出願に係る発明の仕様の鋼管矢板継手によれば、従来の鋼管矢板継手に比べて短尺になる(隣接する鋼管矢板本管の間の距離が短くなる)ので、鋼管矢板の打設ピッチを短くできる。すなわち、この鋼管矢板継手で隣接鋼管矢板を相互連結するようにすれば、従来よりも短いピッチで鋼管矢板の本管が林立・連結し壁体を構成することから、本管が同口径の従来の継手の鋼管矢板(打設ピッチが長くなるような継手を具備する鋼管矢板)よりも断面性能の高い壁体が得られるため、本管の口径を大きくすることにより発生する工費の増大を抑えることができ、大水深の水圧にも耐えられる構造が安価に確保できるようになる。
この出願の鋼管矢板継手において、第1及び第2継手部は、鋼管矢板打設時の削孔径内に少なくともその一部が収まるように形成され且つ固設されている。これにより、鋼管矢板打設時において継手に作用する貫入抵抗を大幅に軽減でき、該継手の変形や破損を可及的に防止できる。しかも、この出願の鋼管矢板継手は、従来の鋼管矢板継手に比べて短尺(本管からの突出量が小さい)に構成できるので、過度の削孔径(鋼管矢板本管を大幅に上回るほどの径)を確保する必要がなく、そのため、構築される壁体の強度を最大限確保できる。
第1継手部のスタッド部を、平面視略楕円形状、略円形状、または面取りされた多角形状に形成することで、これまで摩擦増大の原因となりまた変形や破損の原因となっていた角面を排除できる。これにより、スタッド部とソケット部との嵌合(鋼管矢板の打設時・引き抜き)によって生じ得る摩擦を最小限にとどめ、且つ、運搬、積込取降ろし、施工など全てのハンドリングを行う際の変形や破損を無くすことができる。
また、第2継手部のソケット部を平面視略C字形状に形成することで、該ソケット部の剛性を高めるともに、施工性とリサイクル性を向上させることができる。
平面視略C字形状のソケット部は、C字両端部(スリットを挟んで向かい合う端部)に面取りが施されている。これにより、施工の安定性が確保でき、また、鋼管矢板打設時や引き抜き時における継手部の変形や破損が可及的に防止され、リサイクル性に優れた構造が得られる。
スタッド部とソケット部は、係合した状態で両者間に遊びが生じるように形成されている。これにより、継手部を連結(スライド係合)させつつ鋼管矢板を打ち込む際における、継手部の変形や破損を可及的に防止できる。また、連結状態の鋼管矢板を地盤から引き抜く際における、継手部の変形を可及的に防止できる。したがって、鋼管矢板打設時・引き抜き時における継手部の変形・破損が防止され、地盤から引き抜いた鋼管矢板を再利用できるようになり、鋼管矢板のリサイクル性が向上し、施工コストを下げることができる。
第1継手部のスタッド部は、隣接鋼管矢板の第2継手部のソケット部先端と鋼管矢板本管との間に微小クリアランスが維持されるように、該ソケット部と係合する。このような特徴により、鋼管矢板の打設時・引き抜き時において、鋼管矢板本管と隣接鋼管矢板のソケット部とが干渉することがないため、打設時・引き抜き時における継手部の変形を防止でき、鋼管矢板のリサイクル性が向上する。
打設補助具(カッティングツース)を鋼管矢板継手の下端に固設することで、鋼管矢板打設時に本管に追随する各継手部の損傷を防止でき、また、掘り残しを無くすことが可能になる。
また、打設補助具が下面側に具備する掘削ビットは湾曲凸状に形成されているので、削孔途中で硬質地盤に突き当たった場合でも掘削ビットの損耗は可及的に防止され、硬質地盤を突破し易くなる。
この出願に係る発明の方法で鋼管矢板を打設することで、鋼管矢板継手部に作用する貫入抵抗が大幅に低減し、該継手部の変形・破損を防止できる。また継手部の変形・破損を防止できる結果、地盤から引き抜いた鋼管矢板を再利用できるので、鋼管矢板のリサイクル性が向上する。
たとえば、油圧式鋼管圧入・引抜機による圧入に先行して、鋼管矢板本管径を上回り、且つ隣接する既に打込まれた鋼管矢板継手部に干渉しない口径で対象地盤をオーガ削孔し、その後圧入を行うことを繰り返すことができるため、更に護岸部のコンクリートなど既設の構造物のある位置に打設する際にも、スムーズに施工ができるようになる。
この出願に係る発明の継手部を用いることにより、継手部の断面積が飛躍的に小さくなり貫入抵抗が低減できることにより、油圧式鋼管圧入・引抜機(パイラー)を用いて、且つ鋼管矢板本管内部の掘削と排土により圧入補助を行い鋼管矢板を圧入していくことができることから、スムーズに施工ができるようになる。
また、この出願に係る方法で鋼管矢板を打設することで、継手貫入領域の大部分(今回打設の鋼管矢板継手の少なくとも一部の貫入領域と、次打設予定の鋼管矢板継手の少なくとも一部の貫入領域)をその貫入に先行して一度に掘削できる。これにより、打設時に鋼管矢板継手に作用する貫入抵抗を大幅に軽減でき、継手の変形や破損を防止できる。
また、「打設済み鋼管矢板の第1継手部のスタッド部に対し、今回打設する鋼管矢板の第2継手部のソケット部が係合するように、該鋼管矢板を打設する」という方法で鋼管矢板の打設を繰り返すことにより、隣接する鋼管矢板を可能な限り近接させることでき、鋼管矢板の打設ピッチを短くすることが可能になる。
また、一対の第1継手部を具備する第1鋼管矢板を複数用意するとともに、一対の第2継手部を具備する第2鋼管矢板を複数用意して、複数の第1鋼管矢板を先行して打設し、次いで、既打設の第1鋼管矢板間に第2鋼管矢板を打設して壁体を構築する。このような方法であれば、先行打設される第1鋼管矢板は、第2鋼管矢板打設用のスペースを空けて(間隔を空けて)打設されるので、第1鋼管矢板打設時には既設鋼管矢板の影響を受けるがなく鉛直精度を確保できる。また、鉛直に打ち込まれた第1鋼管矢板の間に第2鋼管矢板を打設するので、両隣の既設第1鋼管矢板に連結するように第2鋼管矢板を打設することで、該第2鋼管矢板を確実に鉛直に打設できる。
このようにして、現在、老朽化や機能低下、地球規模の自然環境の変化に伴う災害の大規模化に対応して、維持、補修、再開発などが行われている、堤防、護岸、可動堰、ダムなどの治水、利水構造物の施工現場に対し、汎用性の高い鋼管矢板構造をリサイクルを可能として賃貸資材として廉価に提供できるようになるという優れた効果を奏することができる。
本発明の継手を具備する鋼管矢板を示す平面図である。 図1の鋼管矢板を複数本連結して構成した壁体を示す平面図・正面図である。 本発明の継手を具備する鋼管矢板を複数本連結した場合における、隣接鋼管矢板間の連結部(オス型継手部・メス型継手部)を示す拡大平面図である。 本発明の継手を具備する鋼管矢板を複数本連結した場合における、隣接鋼管矢板間の連結部(オス型継手部・メス型継手部)を示す拡大平面図である。 本発明の継手を具備する鋼管矢板を複数本連結した場合における、隣接鋼管矢板間の連結部(オス型継手部・メス型継手部)を示す拡大平面図である。 本発明の鋼管矢板打設方法で用いることが可能な掘削装置の一例を示す図である。 本発明の鋼管矢板継手構造と削孔径(掘削装置の掘削ビット外側端の旋回軌跡)との関係を示す図である。 本発明の鋼管矢板継手構造と削孔径(掘削装置の掘削ビット外側端の旋回軌跡)との関係を示す図である。 本発明の鋼管矢板継手の第2実施形態を示す拡大平面図である。 第2実施形態の鋼管矢板継手構造と削孔径(掘削装置の掘削ビット外側端の旋回軌跡)との関係を示す図である。 本発明の打設補助具(カッティングツース)を示す平面図・正面図である。 本発明の変形例で用いる鋼管矢板の平面図である。 本発明の変形例で用いる鋼管矢板の打設順序を示す図である。 変形例における鋼管矢板継手構造と削孔径(掘削装置の掘削ビット外側端の旋回軌跡)との関係を示す図である。 変形例における鋼管矢板継手構造と削孔径(掘削装置の掘削ビット外側端の旋回軌跡)との関係を示す図である。
以下、本発明の具体的実施形態について説明する。
はじめに、本発明の鋼管矢板継手(以下「継手」と略称)の構成上の特徴について説明する。
(鋼管矢板の継手構造)
図1に示すように、鋼管矢板3は、鋼管矢板本体をなす本管4と、該本管の外周面に固設された継手5を有している。継手5は、別体であるオス型継手部1(第1継手部)とメス型継手部2(第2継手部)の組み合わせから構成されている。継手部1,2は、図1に示すように平面視で本管4の両側から突き出て見えるように設けられ、また、正面視で本管両脇の長手方向に延在して見えるように該本管の外壁に溶接されている。
図1に示す鋼管矢板3を複数本連結させて壁体を構成した状態を図2に示す。また図3には、隣接鋼管矢板間(今回打設する鋼管矢板3と前回打設した鋼管矢板3’との間)の連結部をなすオス型継手部1,メス型継手部2の拡大図を示す。
図3に示すように、既設の鋼管矢板3’側のオス型継手部1は、軸状係合部として機能するスタッド部11と、該スタッド部を鋼管矢板本管4’に繋いで固定するステム部12を具備している。スタッド部11は、隣接鋼管矢板3のメス型継手部2のソケット部21に対しスライド係合可能である。このスタッド部11と一体のステム部12は、鋼管矢板本管4’の外周面に溶接されている。
なお、この出願で「スタッド部」とは、ソケット部によって包囲された状態で該ソケット部と係合可能な係合部材を指し示す機能的用語であり、その形状を特定のものに限定する趣旨ではない。
また、この出願で「ソケット部」とは、スタッド部を包囲した状態で該スタッド部と係合可能な係合部材を指し示す機能的用語であり、その形状を特定のものに限定する趣旨ではない。
また、この出願で「スライド係合」とは、スタッド部11がソケット部21の内側空間23に相対的に進入するように、一方をスライドさせて両継手部1,2を係合連結(嵌合)させることを意味する。
鋼管矢板3側のメス型継手部2は、スリット突き略管状係合部として機能するソケット部21と、該ソケット部を鋼管矢板本管4に繋いで固定するステム部22を具備している。ソケット部21は、隣接鋼管矢板3’のオス型継手部1のスタッド部11に対しスライド係合可能である。このソケット部21と一体のステム部22は、鋼管矢板本管4の外周面に溶接されている。
隣接鋼管矢板の一方のオス型継手部1のスタッド部11が、他方の隣接鋼管矢板のメス型継手部2のソケット部21と係合(ソケット部21の内側空間23にスタッド部11が進入した状態に)することで、両継手部1,2が繋がって隣接する鋼管矢板同士が相互連結される。この状態ではソケット部21がスタッド部11を包囲した状態で継手部1,2が繋がり、図2に示すような壁体が構成される。
図3の平面図に示すように、メス型継手部2のソケット部21は、隣接鋼管矢板3’のスタッド部11を抜き差し自在な内側空間23と、該スタッド部に繋がるステム部12(スタッド部11の付け根部分)を通すためのスリット24を有している。このソケット部21は、平面視および断面視で略C字形状になるように形成されている。
ソケット部21の内側空間23は、平面視および断面視で略楕円形状を有するように形成されており、スタッド部11より一回り大きい空間サイズを有している。
C字状ソケット部21の両端部25,25(スリット24を介して向き合う端部25,25)には、該端部が略R形状を有するように面取り加工が施されている。このC字状ソケット部21の両端間の間隙、すなわちスリット24は、ステム部12が自在に昇降可能なサイズを有するが、スタッド部11が抜け出ない程度の狭さになるように形成されている。なお、ソケット部21の両端部25,25の面取り態様は特に限定されず、例えば、該両端部のコーナー角部だけをR面取りするだけの態様でもよい。
上記構成のソケット部21を図3に示すようにスタッド部11に係合させる際には、打設済み隣接鋼管矢板3’のスタッド部11が今回打設のソケット部21の内側空間23に進入する位置関係で、鋼管矢板3を対象地盤に打ち込む(或いは圧入する)。これにより、スタッド部11がソケット部21の内側空間23に進入して両継手部1,2がスライド係合し、両者が離隔できないように嵌合する。なお、継手部1,2が係合した状態、すなわち図3に示すように隣接鋼管矢板3,3’が相互連結した状態では、スタッド部11がソケット部21のスリット24から抜け出ることはない。したがって、鋼管矢板を打設した後には、再び鋼管矢板を引き抜くまで、継手部1,2を介した相互連結状態は確実に維持される。
オス型継手部1のスタッド部11は、平面視および断面視で略楕円形状になるように形成されている。なおスタッド部11の形状はこれに限定されないが、好ましくは前述したような略楕円形状、或いは、略円形状、多角形状、またはコーナー部がR面取りされた多角形状に形成するのが好ましい。すなわちスタッド部11は、ソケット部21のスリット24から抜け出ないような形状・サイズであれば足りるが、好ましくは、スタッド部11とソケット部21とが接触し得る部位に湾曲したR形状を与えるようにする。
スタッド部11とソケット部21は、係合した状態で両者間に遊びが生じる寸法で形成されているため、必ずしも図3に示すような位置関係で係合するとは限らない。すなわち、隣接する両鋼管矢板3,3’が最も接近する場合では図4に示すような位置関係で係合する場合もあり、また、最も離隔する場合では図5に示すような位置関係で係合する場合もある。ただし、いかなる位置関係で係合する場合でも、このスタッド部11は、隣接鋼管矢板のソケット部21先端と鋼管矢板本管4’との間に微小クリアランスdが確保・維持されるように、該ソケット部と係合する(このクリアランス寸法は常に一定というわけではないが微小である)。
そして、メス型継手部2は、連結状態の隣接鋼管矢板間を該メス型継手部が横断して見えるように、設けられている。すなわち図2(B)に示すように、壁体(連結状態の複数の鋼管矢板)を正面から見ると、メス型継手部2だけで隣接鋼管矢板が相互連結されているかの如く見えるように、継手部1,2は形成され固設されている。ただし、図3〜図5に示すとおり、ソケット部21先端と隣接鋼管矢板本管4’との間には微小クリアランスdが維持されるので、打設時・引き抜き時においてメス型継手部21が隣接鋼管矢板本管4’に接触・干渉することはない。
なお、このようにメス型継手部が隣接鋼管矢板本管に近接した状態は、可及的に継手部を短く(継手の連結方向で短く)設けるための構成であり、図2(A)に示すように平面的にはメス型継手部が取り付けられた鋼管矢板に隣接する鋼管矢板の打設時の掘削範囲にメス型継手部(ソケット部)先端が入り込み、包囲され含まれた状態となる。
このような連結状態の壁体を構築する際には、先に打設する鋼管矢板はオス型継手部を未連結の状態で残すように打設して、その後に打設する隣接する鋼管矢板のメス型継手部を前記未連結のオス型継手部に嵌合連結(スライド係合)させるように施工を行うものである。(図2において矢印で示す打設順序を参照。)
というのも、上記とは逆の順序で鋼管矢板を打設する場合には、打設完了したメス型継手部がそれに連結させるオス型継手部を有する隣接した鋼管矢板の打設のための掘削範囲に含まれているため、打設の際に掘削装置がオス型に干渉してしまい、施工できないからである。すなわち、この出願に係る発明の特徴の一つである「連結状態の隣接鋼管矢板間をメス型継手部が横断して見えるように、設けられている」態様とは、一面において従来の鋼管矢板(およびその継手構造)のどの位置の鋼管矢板からでも任意に打設できる、という施工上の融通性を維持することよりも、打設する順序をあえて限定することで隣接する鋼管矢板を可能な限り近接させる(近づけて配置する)ことが、継ぎ手部の貫入抵抗が大きく施工障害が発生しやすい長尺施工や硬質地盤に対しての鋼管矢板の打設に対し有利であることを発見し、得られた構成でもあるといえる。
上述した特徴に加えて、本発明における鋼管矢板継手の継手部1,2は、次に述べるような構造的・寸法的特徴を有している。
後述するように鋼管矢板打設時には、例えば、図6に示すような拡縮可能な掘削ビット85を具備する掘削装置8を用いて対象地盤を先行掘削しつつ、同時に、この先行掘削に追随するように掘削装置8で鋼管矢板3を対象地盤に対して打ち込む。
そして、本発明における継手のオス型継手部1は、図7に示すように、鋼管矢板打設時の削孔径内(すなわち、掘削ビット外側端の旋回軌跡の範囲内)に「ステム部12の全部」とその先に繋がる「スタッド部11の全部または一部」が収まるように形成され且つ固設されている。
またメス型継手部2は、図7に示すように、鋼管矢板打設時の削孔径内に「ステム部22の全部」とその先に繋がる「ソケット部21の一部」が収まるように形成され且つ固設されている。
なお、図7に示す実施形態は、好適実施形態の一例であって、継手部1,2の構造的・寸法的特徴は、必ずしも上述したものに限定されない。すなわち継手部1,2は、例えば図8に示すように、鋼管矢板打設時の削孔径内に「ステム部12,22の全部」または「ステム部12,22一部」だけが収まるように形成され且つ固設されているようにしてもよい。
(鋼管矢板継手の第2実施形態)
本発明における継手構造は、上述したものに限定されず、例えば図9に示すような形態を採用することもできる。
図9に示す第2実施形態の鋼管矢板継手は、オス型継手部1については前述した第1実施形態のものと同様であるが、メス型継手部2が第1実施形態のものと相違する。すなわち第2実施形態において、メス型継手部2にはステム部がなく、平面視・断面視で略C字状のソケット部21が鋼管矢板本管4に対し直接溶接されている。
スタッド部11とソケット部21は、係合した状態で両者間に遊びが生じる寸法で形成され、いかなる位置関係で係合する場合でも、ソケット部21先端と鋼管矢板本管4’との間に微小クリアランスdが確保・維持される(このクリアランス寸法は常に一定というわけではないが微小である)。
そして本実施形態においても、メス型継手部2は、連結状態の隣接鋼管矢板間を該メス型継手部が横断して見えるように、設けられている。すなわち図2(B)に示すように、壁体(連結状態の複数の鋼管矢板)を正面から見ると、オス型継手部2だけで隣接鋼管矢板が相互連結されているかの如く見えるように、継手部1,2は形成され固設されている。ただし、図9に示すとおり、メス型継手部2のソケット部21先端と隣接鋼管矢板本管4’との間には微小クリアランスdが維持されるので、打設時・引き抜き時においてメス型継手部21が隣接鋼管矢板本管4’に干渉することはない。
上記特徴に加え、第2実施形態の継手部1,2は、次に述べるような構造的・寸法的特徴を有している。
オス型継手部1は、図10に示すように、鋼管矢板打設時の削孔径内(すなわち、掘削ビット外側端の旋回軌跡の範囲内)に「ステム部12の全部または一部」が収まるように形成され且つ固設されている。
またメス型継手部2は、図10に示すように、鋼管矢板打設時の削孔径内に「ソケット部21の一部」が収まるように形成され且つ固設されている。
なお、上記オス・メスの2種類、すなわち、第1及び第2継手部は、相互に係合して隣接する鋼管矢板を連結する一組の構造であり、必ずしも1本の鋼管矢板に該2種類が一対で具備されている必要はない。
たとえば、1本の鋼管矢板オス型継手部のみが対向する2ヵ所取り付けられている、またはメス継手部のみが2ヵ所取り付けられている状態であれば、各々それに係合する継手部を具備した鋼管矢板が隣接していれば良い。
すなわち、上記継手部の配置は設計上任意に選択できることは勿論のことである。
(掘削装置)
次に、図6に基づいて、後述する鋼管矢板打設方法で用いる掘削装置の構成と、該掘削装置による鋼管矢板の打設原理について説明する。図6は、掘削装置8を用いて対象地盤を掘削すると同時に、該掘削装置で鋼管矢板3を地盤に打ち込んでいる様子を示している。
図6に示すように、掘削装置8は主として、クレーン吊り下げ式の回転駆動装置81と、該回転駆動装置81に連結されたダウンザホールハンマ83を有している。
回転駆動装置81は、その下部のダウンザホールハンマ83を回転駆動する。
ダウンザホールハンマ83は、打撃力発生用のピストンを内蔵するハンマシャフト84を有している。ハンマシャフト84の上端側は、回転駆動装置81に作動可能に連結されている。一方、ハンマシャフト84の先端(下端)には、地盤を掘削するための拡縮可能な掘削ビット85が設けられている。掘削ビット85の上方であって、ハンマシャフト84の外周面には、打撃力を鋼管矢板3の本管下部に印加するためのリング状段部86が固設されている。
ハンマシャフト先端の掘削ビット85は、拡径状態と縮径状態との間で変位可能に構成されている。掘削ビット85が縮径状態にあるときには、ダウンザホールハンマ83を鋼管矢板本管4に対して自在に挿通させることができる。拡径状態では、掘削ビット85は外方に張り出して、その外側端の旋回軌跡は、図6に示すように鋼管矢板本管4の外径を上回る。
鋼管矢板打設時には、図6に示すように鋼管矢板本管4の内空部にダウンザホールハンマ83を挿通させ、該本管先端から掘削ビット85を突き出し、該掘削ビットを拡径状態にセットして対象地盤を掘削する。
上記構成の掘削装置8を用いて掘削を行う際には、回転駆動装置81でダウンザホールハンマ83に回転力を付与すると同時に、コンプレッサーでダウンザホールハンマ83内にエア(圧搾空気)を供給する。エアがダウンザホールハンマ83内に供給されると、ハンマシャフト84に内蔵したピストンが上下駆動して、該ピストンの打撃力がハンマ先端の掘削ビット85に伝達される。その結果、掘削対象地盤に対し連続的打撃を加えながら回転掘削を行うことができる。
掘削ビット85で削り出される掘削ずり(掘削土)は、ダウンザホールハンマ83の駆動用エア(圧搾空気)を利用してエアリフト式に吹き上がる。吹き上げられた掘削ずりは、エアの流れに乗って鋼管矢板本管4の内空部(詳細には、鋼管矢板本管4の内壁とハンマシャフト84の外周面との間の隙間から成る排土経路)を通り、鋼管矢板本管上部の開口部から噴出する。
上述した原理で掘削ずりを鋼管矢板本管4の外へ排出しながら対象地盤を掘削することにより、ダウンザホールハンマ83が掘進する。そして、ダウンザホールハンマ83が掘進するとき、掘削ビット85上部であってハンマシャフト84の外周面に固設したリング状段部86と、鋼管矢板本管4の下端側内壁側に固設した段部87とが、上下方向で相互干渉して、鋼管矢板4が掘進方向へ打ち込まれ圧入される。
したがって、ダウンザホールハンマ83を鋼管矢板本管4に挿通させた状態で地盤を掘削すれば、それと同時に打撃力が鋼管矢板下部に印加されて、該鋼管矢板がダウンザホールハンマ83に追随するので、掘削と同時に鋼管矢板3の打ち込みが進行する。
(鋼管矢板打設方法)
次に図6〜図8に基づいて、本発明の継手を具備する鋼管矢板を、上述した掘削装置8を用いて打設する方法について説明する。
はじめに、拡縮可能な掘削ビット85を先端側に備えたダウンザホールハンマ83を鋼管矢板本管4に挿入する。このとき、掘削ビット85が本管4の下開口部から突出できるように、該掘削ビットは縮径状態(鋼管矢板本管4に挿通自在な径)にセットされている。
続いて図6に示すように、鋼管矢板本管4の先端から突き出た掘削ビット85を、鋼管矢板本管外径を上回る拡径状態(拡径した掘削ビット85の外側端の旋回軌跡が本管4の外径を上回る状態)にセットする。
次に図7に示す如く、既打設の隣接鋼管矢板3’のオス型継手部1に対しメス型継手部2が連結するように、今回打設する鋼管矢板3を対象地盤上の所定位置に所定の向きでセットする。なお本発明では、打設時の鋼管矢板の向きは一定の方向に限定される。すなわち、打設済み鋼管矢板3’のオス型継手部1のスタッド部11に対し、今回打設する鋼管矢板3のメス型継手部2のソケット部21がスライド係合(嵌合)するように、該鋼管矢板の向きを合わせてこれを打設する。したがって、本発明の方法で鋼管矢板を打設するときには、そのオス型継手部1を次打設予定の鋼管矢板の方向に向けて、また、そのメス型継手部2を既打設鋼管矢板の方向に向けて、該鋼管矢板を打設する。
次に、拡径状態の掘削ビット85で先行掘削する。このとき掘削ビット85は、既打設の隣接鋼管矢板3’のオス型継手部1に干渉しない程度まで拡径させてある。すなわち掘削ビットは、図7に示すように、鋼管矢板本管外径を上回る削孔径で対象地盤を掘削するが、その過程で隣接鋼管矢板3’のオス型継手部1に接触・干渉することはない。なお、図7において打設時の削孔径を二点鎖線で示す。
上記の如く鋼管矢板本管外径を上回る径に拡径させた掘削ビット85で、鋼管矢板3の打設対象地盤と、次回打設予定の鋼管矢板3’の打設対象地盤の一部を同時に掘削する。すなわち本発明では、鋼管矢板打設時の掘削範囲に、隣接鋼管矢板のメス型継手部2の貫入予定領域の一部(本実施形態ではメス型継手部2の先端側部分)の地盤を含むように、該鋼管矢板を打設する。
より具体的に説明すると、図7に示すように、この先行掘削工程では、拡径状態に固定された掘削ビットで次の(1a)〜(1c)のすべてをカバーする範囲の地盤を先行掘削する。
(1a) 今回打設する鋼管矢板3のオス型継手部1の「ステム部12の全部」及びその先に繋がる「スタッド部11の一部」(またはその全部)を含む地盤領域。
(1b) 今回打設する鋼管矢板3のメス型継手部2の「ステム部22の全部」及びその先に繋がる「ソケット部21の一部」を含む地盤領域。
(1c) 次回打設する鋼管矢板3”のメス型継手部2の「ソケット部22の一部」を含むこととなる地盤領域。
或いは地盤性状によっては(例えば継手の貫入を大きく妨げない程度に対象地盤が緩い場合には)、図8に示すように、拡径状態に固定された掘削ビットで次の(2a)〜(2c)のすべてをカバーする範囲の地盤を先行掘削するようにしてもよい。なお、図8において打設時の削孔径を二点鎖線で示す。
(2a) 今回打設する鋼管矢板3のオス型継手部1の「ステム部12の全部」(またはその一部)を含む地盤領域。
(2b) 今回打設する鋼管矢板3のメス型継手部2の「ステム部22の全部」(またはその一部)を含む地盤領域。
(2c) 次回打設する鋼管矢板3”のメス型継手部2の「ソケット部21の一部」を含むこととなる地盤領域。
そして、上述した先行掘削工程と同時に、図6に示す如く掘削ビット85の先行掘削に追随するように鋼管矢板3を打ち込む。具体的には、ダウンザホールハンマ83が掘進するとき、掘削ビット85上部であってハンマシャフト84の外周面に固設したリング状段部86と、鋼管矢板本管4の下端側内壁に固設した段部87とが、上下方向で相互干渉して、鋼管矢板4が掘進方向へ打ち込まれ圧入される。したがって、ダウンザホールハンマ83を鋼管矢板本管4に挿通させた状態で地盤を掘削すれば、それと同時に打撃力が本管下部に印加されて、該鋼管矢板がダウンザホールハンマ83に追随するので、掘削と同時に鋼管矢板3の打ち込みが進行する。
なお、上記実施形態では、鋼管矢板打設時に掘削を行うための装置としてダウンザホールハンマを使用しているが、本発明で打設時に利用可能な掘削装置はこれに限定されない。例えば、地盤の性状によっては、上述したダウンザホールハンマに代えて、アースオーガーなどの掘削装置を用いることもでき、また、そのオーガースクリューの掘削ヘッドを拡縮可能な拡径ビット(拡径式のオーガーヘッド)で構成することもできる。
また、そのようなアースオーガーで掘削する場合も、隣接鋼管矢板のオス型継手部1に干渉しない程度まで拡径式オーガーヘッドを拡径させて、図7に示すように鋼管矢板本管外径を上回る削孔径で対象地盤を掘削する。その際も、ダウンザホールハンマを用いる場合と同様に、次打設鋼管矢板のメス型継手部2の貫入予定領域の一部を含む地盤まで同時に掘削して、該鋼管矢板を打設する。
(鋼管矢板打設方法の第2実施形態)
図9に示す第2実施形態の継手を具備する鋼管矢板を上記方法で打設する場合でも、前述した実施形態と同様に、拡径状態の掘削ビットで先行掘削する。このとき、掘削ビットは、既打設の隣接鋼管矢板3’のオス型継手部1に干渉しない程度まで拡径させてある。
ただし第2実施形態の場合における先行掘削工程では、図10に示すように、拡径状態に固定された掘削ビットで次の(3a)〜(3c)のすべてをカバーする範囲の地盤を先行掘削する。なお、図10において打設時の削孔径を二点鎖線で示す。
(3a) 今回打設する鋼管矢板3のオス型継手部1の「ステム部12の全部」(またはその一部)を含む地盤領域。
(3b) 今回打設する鋼管矢板3のメス型継手部2の「ソケット部21の一部」を含む地盤領域。
(3c) 次回打設する鋼管矢板3”のメス型継手部2の「ソケット部21の一部」を含むこととなる地盤領域。
(鋼管矢板打設方法の第3実施形態)
上述した第1及び第2実施形態の方法では、掘削と同時に鋼管矢板の打ち込みを行っているが、はじめに掘削を実行し(削孔径は前述した態様と同様)、その後に打ち込みを実行するようにしてもよい。
この場合、具体的には、はじめに、アースオーガーなどの掘削装置を用いて鋼管矢板打設予定位置の対象地盤を先行して削孔する。
次いで、既設鋼管矢板のオス型継手部に対しメス型継手部が連結するように鋼管矢板を削孔部の所定位置にセットし、前工程で削孔された地盤に対して鋼管矢板を圧入する。圧入には、例えばバイブロハンマを用いることが可能である。
(鋼管矢板打設方法の第4実施形態)
また、鋼管矢板の他の打設方法として、圧入装置で鋼管矢板を対象地盤に圧入しつつ、同時に、鋼管矢板本管内部を掘削・排土して圧入補助を行うようにしてもよい。圧入装置の具体例としては、例えばパイラーなどの鋼管矢板圧入機が挙げられ、また、圧入補助装置としては、例えば中掘り掘削装置が挙げられる。
(打設補助具/カッティングツース)
上述した鋼管矢板打設方法(特に第1及び第2実施形態)では、打設補助具をなすカッティングツースを用いることが好ましい。カッティングツースの平面図を図11(A)に示し、これを鋼管矢板継手下端部に固設した状態を図11(B)に示す。
カッティングツース6は、本発明の継手を具備する鋼管矢板の打設に用いる打設補助具であって、オス型補助部材61(第1補助部材)とメス型補助部材62(第2補助部材)の組み合わせで構成されている。
オス型補助部材61は、下面側に湾曲凸状の掘削ビット63を複数具備し、上面側が鋼管矢板継手のオス型継手部1の下端面に固設される。このオス型補助部材61は、継手部1,2のスライド係合を妨げないよう、平面視でオス型継手部1とほぼ同様の形状を有している。
メス型補助部材62は、下面側に湾曲凸状の掘削ビット63を複数具備し、上面側が鋼管矢板継手のメス型継手部2の下端面に固設される。このメス型補助部材62は、継手部1,2のスライド係合を妨げないよう、平面視でメス型継手部2とほぼ同様の形状を有している。
上記構成のカッティングツース6は、鋼管矢板の打設に先立って、施工現場で或いは組み立て工場にて、継手部1,2の下端面に対して溶接される。
前述した鋼管矢板打設工の実施にあたって、このようなカッティングツースを継手先端に固設し、拡径状態の掘削ビットによる削孔に後続する継手先端部の掘り残し部を切削することで、削孔効率を確保できる。
(変形例)
上述した実施形態は本発明の実施形態の具体例の一部であって、これに限定する趣旨ではない。すなわち、特許請求の範囲に記載の鋼管矢板継手および鋼管矢板打設方法には、例えば次に述べるような変形例も含まれる。
前述した実施形態では図1に示されるように、打設される各鋼管矢板はオス型継手部とメス型継手部とを一対で具備していた。
これに対し、変形例で用いる鋼管矢板では図12に示すように、一の鋼管矢板(第1鋼管矢板31)が一対のオス型継手部1を具備し、これに連結するように隣接位置に打設される鋼管矢板(第2鋼管矢板32)が一対のメス型継手部2を具備する。すなわち、本変形例では、継手部の構成が異なる2種類の鋼管矢板が用いられる。
このような継手部を具備する2種の鋼管矢板31,32を打設する際には、はじめに図13(A)に示すように、オス型継手部1を具備する側の第1鋼管矢板31を先行して複数打設し、次いで図13(B)に示すように、既打設の第1鋼管矢板31,31の間に第2鋼管矢板32を打設する。
第1鋼管矢板31を打設する際には、前述と同様に鋼管矢板本管外径を上回る径に拡径させた掘削ビットで、図14の削孔径に示すように、第1鋼管矢板31の打設対象地盤と、後工程で打設予定の第2鋼管矢板32の打設対象地盤の一部を同時に掘削する。すなわち本変形例では、第1鋼管矢板打設時の掘削範囲に、隣接位置の打設予定の第2鋼管矢板のメス型継手部2の貫入予定領域の一部(メス型継手部2の先端側部分)の地盤を含むように、該鋼管矢板を打設する。
上記手順で図13(A)に示すように第1鋼管矢板31を必要本数先行して打設する。隣り合う第1鋼管矢板31,31の間には、後工程で第2鋼管矢板32を打設するので、第1鋼管矢板の打設の際には、隣の第1鋼管矢板との間に、第2鋼管矢板打設用のスペースを正確な寸法で空けるようにする。なお、第1鋼管矢板の打設時には、隣接位置に第2鋼管矢板は打設されていないので、隣接鋼管矢板の影響を受けることなく、各第1鋼管矢板を鉛直に打設することが可能になる。
第2鋼管矢板32を打設する際には、図15に示すように、両隣の既設第1鋼管矢板31のスタッド部に対してソケット部が係合するように、該第2鋼管矢板を打設する。このとき、前工程でそれぞれ鉛直に打設された第1鋼管矢板がガイドとなって、各第2鋼管矢板も鉛直に打設できる。
1 オス型継手部(第1継手部)
2 メス型継手部(第2継手部)
3 鋼管矢板
3’ 鋼管矢板
3” 鋼管矢板
4 鋼管矢板本管
4’ 鋼管矢板本管
5 鋼管矢板継手
6 カッティングツース(打設補助具)
8 掘削装置
11 スタッド部(係合部)
12 ステム部
21 ソケット部(係合部)
22 ステム部
23 内側空間
24 スリット
25 端部
31 第1の鋼管矢板(一対のオス型継手部を具備する鋼管矢板)
32 第2の鋼管矢板(一対のメス型継手部を具備する鋼管矢板)
61 オス型補助部材(第1補助部材)
62 メス型補助部材(第2補助部材)
63 掘削ビット
81 回転駆動装置
83 ダウンザホールハンマ
84 ハンマシャフト
85 掘削ビット
86 リング状段部
87 段部

Claims (6)

  1. 鋼管矢板打設時の掘削範囲に、隣接位置に打設される鋼管矢板継手の貫入予定領域の少なくとも一部の地盤を含むように、該鋼管矢板を打設することを特徴とする鋼管矢板打設方法。
  2. 鋼管矢板打設時に、該鋼管矢板の打設対象地盤と、隣接位置に打設予定の鋼管矢板の対象地盤の一部とを同時に掘削して、該鋼管矢板を打設することを特徴とする鋼管矢板打設方法。
  3. 打設済み鋼管矢板の第1継手部のスタッド部に対し、今回打設する鋼管矢板の第2継手部のソケット部が係合するように、該鋼管矢板を打設することを特徴とする鋼管矢板打設方法。
  4. 鋼管矢板本管に固設された第1継手部と第2継手部からなる鋼管矢板継手において、
    第1継手部は、隣接鋼管矢板の第2継手部のソケット部と係合可能なスタッド部を具備し、
    第2継手部は、隣接鋼管矢板の第1継手部のスタッド部と係合可能なソケット部を具備し、
    前記第1及び第2継手部はそれぞれ、鋼管矢板打設時の削孔径内に少なくともその一部が収まるように形成され且つ固設されている、ことを特徴とする鋼管矢板継手。
  5. 請求項4記載の継手を具備する鋼管矢板であって、一対の第1継手部を具備する第1鋼管矢板と、一対の第2継手部を具備する第2鋼管矢板の打設方法において、
    先行して複数の第1鋼管矢板を打設し、次いで、既打設の第1鋼管矢板の間に第2鋼管矢板を打設し、その際、両隣の既設第1鋼管矢板のスタッド部に対してソケット部が係合するように、該第2鋼管矢板を打設することを特徴とする鋼管矢板打設方法。
  6. 請求項4記載の継手を具備する鋼管矢板の打設に用いる打設補助具であって、
    下面側に湾曲凸状の掘削ビットを具備し、上面側が鋼管矢板継手の第1継手部下端に固設される第1補助部材と、
    下面側に湾曲凸状の掘削ビットを具備し、上面側が鋼管矢板継手の第2継手部下端に固設される第2補助部材と、を有することを特徴とする打設補助具。
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