JP2006009468A - 中掘り式鋼管矢板の打ち込み工法およびそれに用いる鋼管矢板 - Google Patents
中掘り式鋼管矢板の打ち込み工法およびそれに用いる鋼管矢板 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】置換杭の構築を省略して合理的に一度の掘削推進操作で鋼管矢板による擁壁の構築が行える中掘り式鋼管矢板の打ち込み工法およびそれに用いる鋼管矢板を提供する。
【解決手段】鋼管矢板10の外周面を把持して圧入力を付勢する加圧推進装置と、鋼管矢板の内部に投下して掘削するハンマーグラブおよびそのハンマーグラブを操作するクレーンとによって鋼管矢板を打ち込む中掘り式鋼管矢板打ち込み工法において、打設する鋼管矢板10にはその先端部に連結継ぎ手15、15′の付設箇所に対応する位置に掘削刃12を備えたものを用い、掘進時における負荷が直接連結継ぎ手15,15′の先端部分に作用しない状態で推進させる。
【選択図】図2
【解決手段】鋼管矢板10の外周面を把持して圧入力を付勢する加圧推進装置と、鋼管矢板の内部に投下して掘削するハンマーグラブおよびそのハンマーグラブを操作するクレーンとによって鋼管矢板を打ち込む中掘り式鋼管矢板打ち込み工法において、打設する鋼管矢板10にはその先端部に連結継ぎ手15、15′の付設箇所に対応する位置に掘削刃12を備えたものを用い、掘進時における負荷が直接連結継ぎ手15,15′の先端部分に作用しない状態で推進させる。
【選択図】図2
Description
本発明は、護岸や砂礫を多く含む地盤に鋼管矢板を打設して地中擁壁を構築する工法において、先行杭との置換を行うことなく直接鋼管矢板を建て込んで擁壁の構築を行える中掘り式鋼管矢板の打ち込み工法およびそれに用いる鋼管矢板に関するものである。
従来、護岸工事や玉石など砂礫を多く含む地盤に鋼管矢板を埋設して地中擁壁を構築する工法には、通常の杭打設工法では実施困難であるために、全回転式オールケーシング掘削機を用いて大口径のケーシングを掘進させて先行杭孔を構築し、その掘削された孔部に砂などの置換材を充填し、置換材で充填された先行杭孔に鋼管矢板などを打ち込んで擁壁構築を行うオールケーシング工法が多く採用されている。
このオールケーシング工法では、図7に示されるように、まずクローラクレーン50(以下、単にクレーン50という)によって操作されるハンマーグラブ51と全回転式オールケーシング掘削機52(以下、単にケーシング掘削機52という)を用い、所要箇所にケーシング掘削機52を設置して杭芯合わせを行い(図7(a)参照)、次いでケーシング掘削機52内に擁壁構築用の鋼管矢板の口径より少し口径の大きいケーシング60をクレーンで建て込んで、ハンマーグラブ51でケーシング60内の土砂を掘削しつつ前記ケーシング掘削機52でケーシング60を回転させながら圧入して掘進する(図7(b)参照)。掘進とともに、所定長さのケーシング60を現場溶接にて順次継ぎ足し(図7(c)参照)、地中深く掘下げる。この間ハンマーグラブ51によってケーシング60内で掘削された砂礫や玉石などは、そのハンマーグラブ51でケーシング60内から地上部へ運び出す。こうして地盤内の予定する深さ位置まで掘進してケーシング60が打ち込まれる(図7(d)参照)。
ケーシング60の打ち込みが終わると、今度はそのケーシング60内に、地上部で予め用意された土砂62(例えば粒度の揃った砕石など)を、バックホー55を使って投入しながらケーシング60を順次引抜き、掘削された孔内に充填する(図7(e)参照)。以後、隣接位置にクローラクレーン50およびケーシング掘削機52を移動させて、ケーシング60の建て込みを、前述の操作を繰り返して順次行い、所要の区域に置換杭63の打設を行うようにする(図7(f)参照)。
次に、鋼管矢板61を打設するには、図8(a)〜(d)によって示されるように、まず例えば鋼管矢板61をバイブロハンマ56とウオータジェットカッター(図示省略)との組合わせでクレーン50により、先に設置した置換杭63内に打ち込みを開始する(図8(a)参照)。この際、鋼管矢板61はバイブロハンマ56により打ち込まれると同時にウオータジェットカッターにより充填土砂を切出して地上に排出し、鋼管矢板61を掘進させる。鋼管矢板61が打ち込まれると、その上端に新たな鋼管矢板61′を溶接して継ぎ足す(図8(b)参照)。以後この操作を繰り返して所要深さ位置まで鋼管矢板61を掘進させて打ち込む(図78(c)参照)。こうして順次鋼管矢板61の打ち込みによって擁壁65が形成されると、その鋼管矢板61の打ち込み終了箇所では、隣接する鋼管矢板61同士の連結継ぎ手部にボーリングマシン57によってセメントミルクを注入し、そのセメントミルクによって連結部分の充填補強を行う(図8(d)参照)。こうして土留め擁壁65が構築される。
なお、このようなオールケーシング工法により置換杭を設ける工法については例えば特許文献1によって開示されているものがある。
前述のように、従来の擁壁構築工事にオールケーシング工法による置換杭打設工法を採用する場合、擁壁構築用の鋼管矢板61を打設する前に打設された大口径のケーシング60を撤去する必要があり、その撤去作業にはオールケーシング掘削機52を用いて逆操作でケーシング60を引抜くことになるので、多くの手間と時間を費やすことになる。しかも、土砂と置換させた後に鋼管矢板61を打設することになるのでいわゆる二度手間を掛ける工事となる。したがって、工期が長引くのみならず工費が嵩むという経済的な問題がある。
このような二度手間を要して擁壁構築が行われる要因は、砂礫や玉石が多く存在する地層や護岸工事における捨石層などスクリュー掘削機での杭孔構築が容易でない箇所に直接的に鋼管矢板を用いて杭の打設を行おうとすると、矢板には杭体の側部に連結用の継ぎ手を備えているため、杭を回転させることができず、かつ地盤に圧入されるときその継ぎ手部分が破損して連結不能になるという問題点がある。そのために、前述のようにして一旦地盤よりも圧密状態でない砂杭を構築し、その砂杭に対して鋼管矢板を打ち込むようにして継ぎ手を傷めることを予防する手段が採用されている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、置換杭の構築を省略して合理的に一度の掘削推進操作で鋼管矢板による擁壁の構築が行える中掘り式鋼管矢板の打ち込み工法およびそれに用いる鋼管矢板を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明による中掘り式鋼管矢板の打ち込み工法は、
鋼管矢板の外周面を把持して圧入力を付勢する加圧推進装置と、鋼管矢板の内部に投下して掘削するハンマーグラブおよびそのハンマーグラブを操作するクレーンとによって鋼管矢板を打ち込む中掘り式鋼管矢板打ち込み工法において、
打設する鋼管矢板にはその先端部に連結継ぎ手付設箇所に対応する位置に掘削刃を備えたものを用い、掘進時における負荷が直接連結継ぎ手の先端部分に作用しない状態で推進させることを特徴とする(第1発明)。
鋼管矢板の外周面を把持して圧入力を付勢する加圧推進装置と、鋼管矢板の内部に投下して掘削するハンマーグラブおよびそのハンマーグラブを操作するクレーンとによって鋼管矢板を打ち込む中掘り式鋼管矢板打ち込み工法において、
打設する鋼管矢板にはその先端部に連結継ぎ手付設箇所に対応する位置に掘削刃を備えたものを用い、掘進時における負荷が直接連結継ぎ手の先端部分に作用しない状態で推進させることを特徴とする(第1発明)。
また、本発明による鋼管矢板は、
鋼管矢板の掘進先端部に、鋼管本体の側面部に沿って付設される連結継ぎ手の端面よりも広い投影面を備えて先端に向かって鋭利に尖った切刃を有する掘削刃が付設されていることを特徴とするものである(第2発明)。
鋼管矢板の掘進先端部に、鋼管本体の側面部に沿って付設される連結継ぎ手の端面よりも広い投影面を備えて先端に向かって鋭利に尖った切刃を有する掘削刃が付設されていることを特徴とするものである(第2発明)。
前記第2発明において、前記掘削刃は、所要角度で鋼管本体の端部から刃先が前方外向きに傾斜して突き出す切刃部材と、この切刃部材の背後にその切刃部材を鋼管本体に固定保持する複数の補強部材とで構成されているのがよい(第3発明)。
前記第1発明によれば、打設する鋼管矢板の先端部に連結継ぎ手の付設位置に対応して掘進刃を備えたものを使用して圧入するとともに、その管体の内部でハンマーグラブを使用して掘削を行うようにするので、圧入されるとき掘削刃によって地盤を突き崩しながら推進する後に連結継ぎ手の先端が追従することになる。したがって、連結継ぎ手部が直接地盤を掘削するような負荷を受けずに推進されるので、その連結継ぎ手部、特に先端部分に損傷を与えることが防止されて推進打設することができる。また、前記掘削刃を連結継ぎ手に対応して鋼管本体の先端に二箇所で設けられるので、圧入力での掘進時にその掘削刃による地盤の切込みが行われるから、先端部での掘削条件が向上して掘進を容易にするという補助的効果も得られるのである。その結果、従来のように置換杭の打設工事を省略できることになり、工期の短縮が実現できて著しくコストを低減できるという効果を奏するのである。
また、前記第2発明によれば、前述の鋼管矢板の打設工法を実現できる機能を有するので、この種の擁壁構築に有用であり、構造的にも簡単であるから安価に提供できるという経済的効果も併せえられる。
また、前記第3発明の構成を採用すれば、掘進時における掘削抵抗を小さくして局部的な掘削効果を高めることができ、強度的にも重負荷に耐えて連結継ぎ手部に対する掘進時の負荷を低減させる効果が得られる。
次に、本発明の中掘り式鋼管矢板打ち込み工法を第2発明による鋼管矢板の具体的な実施形態とともに、図面を参照しつつ説明する。
図1には本発明による中掘り式鋼管矢板の打ち込み工法の実施形態説明図が示されている。図2は本実施形態の工法にて使用される鋼管矢板の先端部を表わす側面図が、図3には鋼管矢板の先端部に取付く掘削刃の縦断面図(a)とA−A視断面図(b)が、図4には鋼管矢板を連結した状態の平面図が、それぞれ示されている。
この実施形態の鋼管矢板打ち込み工法で使用される鋼管矢板10は、所定のハンマーグラブが挿入できる口径の鋼管を使用して、先行して打ち込まれる鋼管本体11の先端に、図2で示されるように先端を尖らせた掘削刃12を、ちょうど鋼管本体11の側面に付設される連結継ぎ手15の位置に対応するようにして軸線方向に固着されている。
前記掘削刃12は、鋼管本体11の先端縁部11aに沿わせて基端を溶接された切刃13(本発明の切刃部材に相当)が所要角度で外側に向かって突き出すように設けられ、その切刃13の上面に複数の補強リブ14(本発明の補強部材に相当)が配されて鋼管本体11の周面と溶接にて結合された構造になっている。この掘削刃12を構成する部分の投影面の寸法は、図3(b)で示されるように、後述する連結継ぎ手15の端面寸法よりもやや広くなるように形成されており、この掘削刃12が打ち込み時に連結継ぎ手15の下端部15aに地盤中を推進するときの負荷が直接作用しないように保護する機能を具備させている。なお、前記切刃13は、その刃先部13aを硬度の高い材料で形成するか、刃先部13aに硬質材料を肉盛溶接するようにして、圧入時における切込み力が確保できるようにしておくのが好ましい。
一方、鋼管本体11の外側面には、鋼管本体11の軸線方向に所要長さで連結継ぎ手15を構成する部材として所要直径の鋼管が溶接され一体に付設されている。なお、その連結継ぎ手15は、ほぼ左右対称位置に設けられ、その周面の一箇所で軸線方向にスリット部16を設けられ、このスリット部16で連結する他の鋼管矢板10′の連結継ぎ手15′におけるスリット部16′と掛け合わせて相互に連結できるようにされている。したがって、右側の連結継ぎ手15と左側の連結継ぎ手15′とではスリット部16′の位置が逆になるように設けてある。なお、前記左右の連結継ぎ手の位置については、構築される擁壁が直線以外の状態を呈する場合、その曲がり角度に応じて位置を変える。
また、前述の掘削刃12が取付けられた部分と連結継ぎ手15(15′)の下端との間には、適宜空間部17を形成して掘削刃12によって地盤を掘削されて生じる掘削土が遊離状態となるようにして、連結継ぎ手15(15′)の先端に掘削負荷が作用するのを低減できるようにされている。
なお、打ち継ぎする鋼管矢板10Aは、前述の掘削刃12を備えない構造で先行する鋼管矢板10と同径の鋼管本体11に連結継ぎ手15(15′)を付設したものが使用され、接続に際しては現場溶接により継ぎ足される。
次に、前記鋼管矢板10,10Aを用いて擁壁1を構築するには、まず図1に示されるように、クローラクレーン2と鋼管矢板の圧入装置4(本発明の加圧推進装置に対応)とハンマーグラブ5を用意して所要位置にクローラクレーン2を配置して鋼管矢板10(10A)の打ち込み位置にその圧入装置4を据付けて準備する。なお、クローラクレーン2としては、圧入装置4の据付や鋼管矢板10(10A)の建て込み、ハンマーグラブ5の操作が行える能力を有するものを必要とする。また、前記鋼管矢板の圧入装置4は、鋼管矢板10(10A)を直立状態に支持して周囲から抱えて複数の油圧ジャッキによって把持した鋼管矢板10(10A)に推進力を与えて地盤中に圧入する公知構造のものを使用する。
打ち込み操作は、図5(a)〜図6(e)によって示されるように、クローラクレーン2によって先行鋼管矢板10を圧入装置4内に吊り込んで、打ち込み位置に鋼管矢板10の軸心を合わせる(図5(a)参照)。次いで、圧入装置4によって鋼管矢板10を地盤20に向かって圧入を開始し、クローラクレーン2はハンマーグラブ5を鋼管矢板10内に吊り込んで落下させ地盤を掘削し、地上部へ排土する操作を行う。こうすると、鋼管矢板10の内側で地盤20をハンマーグラブ5によって掘削されるので、地盤20が緩められて圧入装置4による鋼管矢板10の圧入が促進される(図5(b)参照)。
鋼管矢板10がハンマーグラブ5によるその鋼管矢板10内部での地盤20の掘削と圧入装置4による圧入推進によって地盤20中に打ち込まれる際に、その鋼管矢板10の鋼管本体11外側に付設される連結継ぎ手15,15′には、当然推進時に推進抵抗が大きく作用することになるが、前述のようにその連結継ぎ手15,15′の先端に対応する位置で鋼管矢板10の先端に、掘削刃12,12が突設されており、その各掘削刃12の投影面積が連結継ぎ手15(15′)の先端よりも大きく形成されているので、この掘削刃12の切刃13によってまず地盤20中の捨石や玉石などが打ち砕かれ、切刃13によって切り込まれた土砂がその背後にほぐされて排除されるので、後続する連結継ぎ手15(15′)の先端部には掘削抵抗が直接的に作用せず、円柱状の連結継ぎ手15(15′)の内部に侵入して鋼管本体11とともに圧入される。したがって、砂礫層や捨石層に圧入されても連結継ぎ手部が損壊することはない。
また、掘削刃12は、地盤に対して鋭角で切り込む切刃13を、その背後で複数の補強リブ14によって鋼管本体11の先端部と一体に支持する構成になっているので、捨石や玉石に当接して破砕するときの大きな負荷が作用しても、変形することなく推進して目的を達成できる。また、補強リブ14は切刃13が切り込んで外向きに押しのける土などをほぐす働きをして連結継ぎ手15(15′)の先端部からその内部に土砂が移動しても大きな抵抗とならないように機能する。
こうして、先行鋼管矢板10が圧入装置4の作動限界近くまで打ち込まれると、一旦掘進操作を停止して、クローラクレーン2によって後続の鋼管矢板10Aを新たに圧入装置4上に吊り込んで先行鋼管矢板10の軸心に合致させて接続作業を行う。この鋼管矢板10,10Aの接続は、現場溶接によって行われる。したがって、両者の軸心を合致させて圧入操作が円滑に行えるように接続部の位置合わせが行われる(図5(c)参照)。
鋼管矢板10,10Aの接続作業が終わると、前述のように圧入装置4を作動させるとともに、クローラクレーン2による鋼管矢板10A内へのハンマーグラブ5の投入操作を繰り返して、鋼管矢板10A内での掘削を行い、先行鋼管矢板10が捨石層(または粘性土層)中に深く進入するまで掘進させる。なお、打ち込み深さが深い場合は、それに見合った長さに鋼管矢板10Aの現場接続を繰り返して掘進させる(図6(d)参照)。
このようにして、一本の鋼管矢板10(10と10A、以下総称して鋼管矢板10という)の打ち込みが終わると、その隣接位置に圧入装置4並びにクローラクレーン2を移動させ、前述の要領で打ち込み操作を繰り返して次の鋼管矢板10の打ち込みを行う(図6(e)参照)。
こうして1本の鋼管矢板10が打ち込まれ、隣接する位置に次の鋼管矢板10を打ち込む際には、両鋼管矢板10,10を連結する必要があるので、両者の鋼管本体11に付設されている連結継ぎ手部15と15′を、図4にて示されるように、先に打設の鋼管矢板の連結継ぎ手15に対して新たに打ち込まれる鋼管矢板の連結継ぎ手15′が組み合わされるように、一方の連結継ぎ手15のスリット部16と他方の連結継ぎ手15′のスリット部16′とを相互に掛け合わせられるように軸心位置を設定する。その後は前述の作動要領で新たな鋼管矢板10の打設を行う。
こうして順次鋼管矢板10を打設連結することにより、鋼管矢板による擁壁1を構築することができる。鋼管矢板の擁壁が構築されるに従って、図示省略するが、打設された鋼管矢板の内部に公知手段で予め用意された粒度をそろえた砕石あるいは現場での掘削土などを、バックホーを用いて充填する。また、連結継ぎ手部の側部(擁壁内側)でボーリングマシンによってセメントミルクを注入し、そのセメントミルクによって連結部分の充填補強を行う。これらの作業は従来と同様の手法によって行われる。
上述のように、本発明によれば、埋め立て護岸工事における捨石層や玉石などの多く存在する砂礫層での地盤改良など擁壁構築工事に際し、簡単な構成の先行鋼管矢板を使用して置換杭の構築作業を省略することが可能になるので、置換杭の構築に伴う資材の節減ができるとともに、工期を著しく短縮できることになり、著しく工費を低減することが可能になるという効果を奏するのである。
また、本発明による鋼管矢板は、打ち込み作業時に連結継ぎ手部の先端部分が受ける掘削抵抗を、その先行位置に掘削刃を配する簡単な構成で解消して、問題点を解消したものであり、このような構成を具備させることで、従来、置換杭を必要としていた工法を、一度の直接鋼管矢板を打設することによって目的を達成できる工法を実現でき、工費削減が可能になるという効果を得ることができるのである。
1 擁壁
2 クローラクレーン
4 鋼管矢板の圧入装置
5 ハンマーグラブ
10 鋼管矢板(先行鋼管矢板)
10A 継ぎ足す鋼管矢板
12 掘削刃
13 切刃
14 補強リブ
15,15′ 連結継ぎ手
16,16′ 連結継ぎ手のスリット部
20 地盤
2 クローラクレーン
4 鋼管矢板の圧入装置
5 ハンマーグラブ
10 鋼管矢板(先行鋼管矢板)
10A 継ぎ足す鋼管矢板
12 掘削刃
13 切刃
14 補強リブ
15,15′ 連結継ぎ手
16,16′ 連結継ぎ手のスリット部
20 地盤
Claims (3)
- 鋼管矢板の外周面を把持して圧入力を付勢する加圧推進装置と、鋼管矢板の内部に投下して掘削するハンマーグラブおよびそのハンマーグラブを操作するクレーンとによって鋼管矢板を打ち込む中掘り式鋼管矢板打ち込み工法において、
打設する鋼管矢板にはその先端部に連結継ぎ手付設箇所に対応する位置に掘削刃を備えたものを用い、掘進時における負荷が直接連結継ぎ手の先端部分に作用しない状態で推進させることを特徴とする中掘り式鋼管矢板の打ち込み工法。 - 鋼管矢板の掘進先端部に、鋼管本体の側面部に沿って付設される連結継ぎ手の端面よりも広い投影面を備えて先端に向かって鋭利に尖った切刃を有する掘削刃が付設されていることを特徴とする中掘り式鋼管矢板。
- 前記掘削刃は、所要角度で鋼管本体の端部から刃先が前方外向きに傾斜して突き出す切刃部材と、この切刃部材の背後にその切刃部材を鋼管本体に固定保持する複数の補強部材とで構成されている請求項2に記載の中掘り式鋼管矢板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004190155A JP2006009468A (ja) | 2004-06-28 | 2004-06-28 | 中掘り式鋼管矢板の打ち込み工法およびそれに用いる鋼管矢板 |
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-
2004
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