JP2014046890A - パワーアシスト機能を有する全方向移動台車 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の手押し台車では荷重が増すと、操作に必要な人力も増さなければならなかった。又、従来のパワーアシスト装置を備える電動台車は、駆動輪を操舵する時間が必要であり、瞬時に全方向にパワーアシストすることができなかった。
【解決手段】本願パワーアシスト機能を有する全方向移動台車1は、車台40の四隅に自在キャスター30を設け、車台40の下側にオムニホイール10を矩形状に配設し、オムニホイールの車軸はサーボモータ13と減速機14で構成される駆動部が連結され、矩形状に配設された各々の対角線上の上記2個のオムニホイールの各々の車軸は同一方向であり、各々のオムニホイールの駆動部の回転方向及び回転速度は独立にロードセルで検出された外力に基づいて制御され、パワーアシスト機能を備える。各々のオムニホイールの接地輪11の接地圧は、上記オムニホイールと台車1の間に配設されたバネ12により調節される。
【選択図】図3

Description

本願発明はパワーアシスト機能を有する全方向移動台車に関する。詳しくは、積載荷重は台車の車台に配設された複数の自在キャスターで支え、移動方向は上記車台の下側に配設された複数のオムニホイールの車軸に連結された駆動部の駆動力で行い、操縦が容易、消費電力が少なく、且つ安定性に優れたパワーアシスト機能を有する全方向移動台車に関する。
オムニホイールを使用しない電動式の全方向移動台車は従来から開発されているが、進路変更には進路変更機構が必要となるため、オムニホイールを使用したものに比較して、構造が複雑であり、操縦性が必ずしも優れていない。また、駆動輪を操舵する時間が必要であり瞬時に全方向にパワーアシストすることができない。オムニホイールは、進路変更機構がないため瞬時に全方向にパワーアシストすることが可能である。また、汎用オムニホイールをそのまま使用できるため、作製容易で構造簡単である。
オムニホイールは全方向にすばやく方向を変えて走行できるため、特にロボット業界での躍進が目覚ましい。また、オムニホイールを用いた種々の全方向移動台車も提案されている。オムニホイールを使用した台車は構造が簡単で、操縦性に優れる。
しかし、オムニホイールを使用した台車においては、積載物の重量が大きいときには、大きなオムニホイールが必要となり、作製コストが大きくなるうえに、これを駆動させるバッテリーの容量も大きくなる。また、走行安定性が悪く、積載物の搬送のときに倒れやすいという問題点がある。
公開特許公報台平2−249769 登録実用新案公報第3168451号 特開2011−148330号公報 特開平9−109892号公報、
台車積載荷重は台車の車台に配設された複数の自在キャスターで支え、移動方向は外力検出センサーに入力されたデータ情報を制御部で演算した指令により、上記車台の下側に配設された複数の全方向ホイールの車軸に連結された駆動部の独立した駆動力で行い、駆動部の出力トルクは外力検出センサ−に入力されたデータに比例したパワーアシスト機能を有する。操縦が容易、消費エネルギーが少なく、且つ搬送物を積載した状態での走行安定性に優れたパワーアシスト機能を有する全方向移動台車を提供する。
本発明において、「オムニホイール」とは、株式会社富士製作所の登録商標であって、全方向車輪ともいわれ、その内容はローラーフレームの周方向に複数個のローラーが回転自在に設けられてホイール構成体が形成され、該ホイール構成体が2個の互いのローラーの位相をずらして回転自在に設けられて構成されているものである。
本願パワーアシスト機能を有する全方向移動台車1(以下「台車」ともいう。)は、車台の下に通常4個の自在キャスターを備える。この4個の自在キャスターが積載物の荷重を全て支える。積載物の全荷重を4個のキャスターで支えるのは、従来から使用されている汎用の台車と異ならず、走行安定性がよく、積載物の搬送のときに倒れやすいという欠点はなく、積載物を安定して目的地に人力で搬送できる。自在キャスターとは、台車の移動方向に車輪の方向を自在に変えることが可能なキャスターをいう。
この従来の台車は、目的場所に積載物を搬送するためには、体力がいるほかに、台車の操縦がままならず、運送作業は効率の悪いものである。これに対して、本願台車1における移動方向は、車台の下側に配設されたオムニホイールで行う。このオムニホイールは積載物の重量荷重を支えることなく、台車1の移動方向のみに使用される。作業者は台車1に取り付けられた操縦ハンドルを縦、横、斜め、又は回転をするだけで、外力検出センサーがこの外力を検知して、制御部がオムニホイールの駆動部を作動させて所望の場所に積載物を移動できる。
この外力検出センサーは、2次元のX軸,Y軸及び回転軸の3軸センサー(以下「ロードセル」ともいう。)で構成される。
本願台車1の車台の下側にオムニホイールを矩形状に配設し、上記オムニホイールの車軸にはサーボモータと減速機で構成される駆動部が連結されている。上述の矩形の対角線の交点が本願台車1の中心になるようにすると操縦性が向上する。本願台車を構成する駆動部の出力トルクはロードセルに加わる外力に比例したパワーアシスト機能を備える。
本願台車1とオムニホイールの間にユニット台17を介して、バネを設ける。このバネはオムニホイールの接地力を付勢する。本願台車1を構成するオムニホイールは、積載物の荷重を支える必要がなく、本願台車1が所望する方向に移動させるだけであり、駆動エネルギーは小さくできる。オムニホイールを駆動させるためのバッテリーの消耗は小さく一度充電すると長時間の使用に耐える。
本願発明の他のパワーアシスト機能を有する全方向移動台車100は、3個のオムニホイールを備える。このオムニホイールは正三角系の頂点にそれぞれを配設する。この3個のオムニホイールは軸を車台の中央方向にして配設する。この3個のオムニホイールの軸の延長線が車台の中心となると操縦性が向上する。このパワーアシスト機能を有する全方向移動台車100は移動に必要な3自由度に対し、3個のサーボモータで3輪を駆動するために、制御が容易であり、且つオムニホイールの数も少なく安価に作製できる。
従来のオムニホイール使用の台車は走行運動安定性が悪く、積載物を搬送する場合に倒れやすいなどの問題点があった。これに対して本願パワーアシスト機能を有する全方向移動台車100は、車台に複数の自在キャスターを備えるため、これらの問題点は解消される。
本願台車に係るオムニホイールは、搬送物を積載した台車を移動させるためのものであり、積載荷重を支える必要はなく、汎用の小型のオムニホイールを使用することができ、作製費は安価である。
駆動力が小さいため、バッテリーを頻繁に充電する必要がなく、且つ電気エネルギーの消耗が少ない。
本願台車は車台に複数の自在キャスターを備えているため、搬送物を積載しても安定性に優れ、搬送時に転倒の心配は少なく、
また、走行はオムニホイールを使用するため、タイムラグがなく全方向に瞬時に操舵が可能であり、
さらに、パワーアシスト機能を備えるため、体力の少ない者であっても積載した搬送物をらくに移動できる。
このため、本願台車の操縦は極めて容易であり、初心者であっても何ら不安なく取り扱うことができる。
本願パワーアシスト機能を有する全方向移動台車を下方から見た斜視図である。 本願パワーアシスト機能を有する全方向移動台車の底面図である。 本願パワーアシスト機能を有する全方向移動台車の正面図と要部拡大図である。 本願パワーアシスト機能を有する全方向移動台車を上方から見た斜視図と要部拡大図である。 台車の移動方向、車輪の回転方向及び自在キャスターの向きを示した図である。 3個のオムニホイールを使用した本願発明である。
以下、本願発明を実施するための形態を図に基づいて詳細に説明する。これらの図中の記号(または番号)は、共通する部材の場合は省略している。また、図中において部材が明瞭である場合も省略している。これらの図は本願発明を説明するために模式的に描いたものであり、本願発明がこれらの図に拘束されるものではない。
図1は本願台車1を下方から見た斜視図である。本願台車1は、車台40の下側の四隅に自在キャスター30を配設し、この台車1の車台40の下側にオムニホイール10を矩形状に配設し、オムニホイールの車軸15はサーボモータ13と減速機14で構成される駆動部が連結され、矩形状に配設された各々の対角線上の上記2個のオムニホイール10の各々の車軸15は同一方向であり、各々のオムニホイール10の駆動部の回転方向及び回転速度は独立にハンドル20に連結するロードセル21に入力されたデータに基づいて制御され、各々のオムニホイール10の接地ローラー11(以下「車輪11」ともいう。」)の接地圧は、上記オムニホイール10と車台40の間に配設されたバネ12により調節される。この台車1は、握りレバー50に手を添えて、ハンドル20操作で本願台車1を所望の位置に移動させることができる。
図2は本願台車1の底面図である。本願台車1の車台形状は特に限定がなく、長方形、円形、多角形等の形状とすることができ、搬送物の形状に合わせることができる。オムニホイール10は、図2に示すように矩形状に配設する。各々の対角線上の上記2個のオムニホイールの車軸は同一方向であるが、必ずしも両軸の延長線が一致する必要はない。搬送物の重量、形状、搬送物の移動位置等により適宜選択できる。各々の車軸が一致し、矩形状の対角線の交点が台車の中心にある時は操縦性に優れる。
図3は本願台車1の正面図と要部拡大図である。本願台車1に積載された搬送物の荷重Wは車台40の四隅に取り付けた自在キャスター30の車輪31で分担して支える。これに対して、オムニホイール10の車輪11は、荷重Wからはフリーであり、車輪11に係る荷重はバネ12の付勢力のみである。このため、大きくて、頑丈な高価な特別仕様のオムニホイールは、必要としない。
図3においてはコイルバネを描いているがこれに限定されるものではない。バネ定数は搬送物の重量により変更する必要があるが、バネガイド12aを外して所定のものと容易に変更できる。また、作業上の床の状態によってはショックアブソーバ16を設けることもできる。
従来技術のオムニホイールを使用した台車は、ローラーフレームの周方向に複数個のローラーが回転自在に設けられてホイール構成体を形成し、このホイール構成体が2個の互いのローラーの位相をずらして回転自在に配設されている。このため、サスペンション、ショックアブソーバを取り付けたとしても走行はスムーズでなく安定性に欠ける。これに対して本願台車1は、積載荷重は、キャスターでささえているため、走行は安定してスムーズであって、初めて取り扱う者でも恐怖感なく安心して使用できる。
図4は本願台車1を上方から見た斜視図である。この本願台車1の操縦は、握りレバー50に手を添えて、ハンドル20を操作する。このハンドル20はロードセル21に連結され、ハンドル20操作は回転方向θ、X軸およびY軸の3自由度で行う。すなわち、本願台車1を回転させるときには、ハンドル20を右回り又は左回りに回転させる。横方向に移動したいときはハンドル20を所望の横方向に、直進させたいときはハンドル20を直進方向に、斜めに移動させたいときは、ハンドル20を斜め方向に押すことにより操縦可能であり、いたって簡単である。
図5は本願台車1の進行方向、車輪の進行方向および自在キャスターの向きを示した説明図である。
図5(a)は直進する場合の説明図である。4個のオムニホイール10は小さい矢印で示した方向に回転して進む。自在キャスターはこれに対応して直進方向に向く。
図5(b)は横方向に移動する場合の説明図である。自在キャスターはこれに対応して回転する。
図5(c)は斜め方向に移動する場合の説明図である。自在キャスターはこれに対応して回転する。
図5(d)は回転する場合の説明図である。自在キャスターはこれに対応して回転する。
上述のハンドル20の操作は、ロードセル21に情報が送られ、A/D変換して制御部(図示せず)で演算処理して各オムニホイールの軸に連結された駆動部に回転速度、回転方向を指令する。また、オムニホイールの軸に連結された各駆動部の出力トルクは、ロードセルに加えられた外力に比例するパワーアシスト機能を有する。電源の制限は特にないが通常はバッテリーを充電して使用する。
他の本願発明であるパワーアシスト機能を有する全方向移動台車100は、3個のオムニホイール110を使用する。図6はこの底面図である。オムニホイールの軸115の延長線は好ましくは1点で交差させる。さらに好ましくは軸115の延長線が120度の角度で台車の中心で交差させる。操縦性が向上するためである。
この本願パワーアシスト機能を有する全方向移動台車100は、オムニホイール110の数が3個であるため、作製コストを小さくすることができ、3自由度に対して3個のサーボモータを使用するため制御がさらに容易になる。この本願台車100は荷重の小さい小型の搬送物を搬送するときに好適に使用される。3個のオムニホイール110を使用する以外は、車台140、自在キャスター130、バネ112、握りレバー150、ハンドル120等、その他の部材はすべて前述の本願パワーアシスト機能を有する全方向移動台車1のものがそのまま適用される。
1 パワーアシスト機能を有する全方向移動台車
10 オムニホイール
11 ローラー(車輪)
12 バネ
13 サーボモータ
14 減速機
15 軸
16 ショックアブソーバ
17 ユニット台
20 ハンドル
21 ロードセル
30 自在キャスター
31 車輪
40 車台
50 握りレバー
100 パワーアシスト機能を有する全方向移動台車
110 オムニホイール
112 バネ
115 軸
120 ハンドル
130 自在キャスター
140 車台
150 握りレバー

Claims (2)

  1. 駆動モータを備えたオムニホイールで移動させるパワーアシスト機能を有する全方向移動台車において、
    上記パワーアシスト機能を有する全方向移動台車の車台の下側に複数の自在キャスターを設けて、積載荷重は上記自在キャスターで支え、
    上記パワーアシスト機能を有する全方向移動台車の車台の下側に上記オムニホイールを構成するロールが接地する状態で上記オムニホイールの4個を、矩形状に配設し、各々の対角線上の上記2個のオムニホイールの車軸は同一方向であり、上記各々のオムニホイールの上記ロールの接地圧は、上記オムニホイールと上記車台の間に配設されたバネにより調節され、
    上記オムニホイールの車軸にはサーボモータと減速機で構成される駆動部が連結され、外力検出センサーに加えられる外力に応じて、上記各々のオムニホイールの駆動部の回転方向及び回転速度を独立に制御し、パワーアシスト機能を備えることを特徴とするパワーアシスト機能を有する全方向移動台車。
  2. 駆動モータを備えたオムニホイールで移動させるパワーアシスト機能を有する全方向移動台車において、
    上記パワーアシスト機能を有する全方向移動台車の車台の下側に複数の自在キャスターを設けて、積載荷重は上記自在キャスターで支え、
    上記パワーアシスト機能を有する全方向移動台車の車台の下側に上記オムニホイールを構成するロールが接地する状態で上記オムニホイールの3個を、三角形状に配設し、且つ上記各々のオムニホイールの軸を上記車台の中央に向けて配設し、上記各々のオムニホイールの上記ロールの接地圧は、上記オムニホイールと上記車台の間に配設されたバネにより調節され、
    上記オムニホイールの車軸にはサーボモータと減速機で構成される駆動部が連結され、外力検出センサーに加えられる外力に応じて、上記各々のオムニホイールの駆動部の回転方向及び回転速度を独立に制御し、パワーアシスト機能を備えることを特徴とするパワーアシスト機能を有する全方向移動台車。














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