JP2014044001A - 冷蔵庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】脱臭部材の圧力損失を増大させることなく、複数の成分からなる冷蔵庫内の悪臭成分を効率的かつ永続的に脱臭可能な冷蔵庫を提供する。
【解決手段】一の通気面から他の通気面に貫通する通気孔41aを有する立体形状の基材49の各通気面及び各通気孔41aの表面に、マンガン触媒粉末50と、活性炭粉末51と、ゼオライト粉末52とを接着剤54で付着してなる脱臭部材40を、庫内に形成された冷気通路の一部に配置する。
【選択図】図10

Description

本発明は、庫内に脱臭部材を備えた冷蔵庫に関する。
本願出願人は、先に、一組の通気面と他の通気面とを有する多角形状の脱臭部材を流路断面の一部に配置した冷蔵庫を提案した(例えば、特許文献1の図7参照。)。脱臭部材は、ウレタンに発泡剤を混入し、発泡させた後、特殊処理により膜を取り除いてオープンセルを形成したものを用いる。この冷蔵庫は、一組の通気面と他の通気面を有する多角形状の脱臭部材を流路断面の一部に配置したので、脱臭部材の圧力損失を増大させることなく、庫内の脱臭効率を向上することができる。
特開2012−37150号公報(図7)
ところで、冷蔵庫には、多種多様な食品が保存されるので、庫内には、各種の悪臭成分が発生する。従来、悪臭成分を吸着する吸着材及び悪臭成分を分解する触媒として各種のものが知られているが、それらはいずれも、特定の悪臭成分に対して高い吸着能力又は分解能力を示すものであり、1種類で多種類の悪臭成分を効率的に吸着又は分解可能な吸着材又は触媒は知られていない。このため、冷蔵庫内に存在する各種の悪臭成分を脱臭するためには、複数種類の吸着材及び触媒を脱臭部材に添加する必要がある。
なお、触媒は悪臭成分と接触することにより触媒反応で悪臭成分を分解するものであるため、少量で効果を発揮できる反面、触媒反応には時間がかかる。このため、触媒を利用した脱臭材としては、例えば触媒添着活性炭などのように、吸着材が有する極小孔に悪臭成分を吸着して触媒反応時間を稼ぐようにしたものもある。この種の脱臭材を用いると、触媒による悪臭成分の分解を促進できるので、冷蔵庫内の脱臭に有効である。しかしながら、触媒を吸着材の表面に添着するためには、ある程度の体積を有する粒状の吸着材を用いる必要があり、粒状の吸着材の表面に触媒を添着した脱臭材を冷蔵庫に適用すると、脱臭材の圧力損失が高くなり、冷気の流れが阻害される。したがって、従来の触媒添着活性炭等をそのまま冷蔵庫用の脱臭材として適用することは、実際上不可能である。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、脱臭部材の圧力損失を増大させることなく、複数の成分からなる冷蔵庫内の悪臭成分を効率的かつ永続的に脱臭可能な冷蔵庫を提供することにある。
本発明は、前記課題を解決するため、一の通気面から他の通気面に貫通する通気孔を有する立体形状の基材と、前記各通気面及び前記通気孔の表面に付着された1種類以上の吸着材粉末と、前記各通気面及び前記通気孔の表面に付着され、前記吸着材粉末に近接して配置された触媒粉末とを有する脱臭部材を、庫内に形成された冷気通路の一部に配置したことを特徴とする。
本発明によれば、基材の各通気面及び通気孔の表面に粉末状の吸着材と触媒とを付着するので、通気孔内の冷気の流れが吸着材及び触媒によって阻害されにくく、脱臭部材による冷気流路の圧力損失の増加を抑制することができる。また、基材に1種類以上の吸着材粉末と触媒粉末とを付着したので、冷蔵庫内に存在する複数種類の悪臭成分を脱臭することができる。さらに、触媒粉末を吸着材粉末に近接して配置するので、触媒反応に要する時間を稼ぐことができて、触媒粉末による悪臭成分の分解を促進できる。
実施形態に係る冷蔵庫の正面図である。 実施形態に係る冷蔵庫の縦断面図である。 実施形態に係る冷蔵庫本体の正面図である。 実施形態に係る背面パネルの正面図である。 実施形態に係る背面パネルの背面図である。 実施形態に係る背面パネルの縦断面図である。 実施形態に係る背面パネルの脱臭部材取付部の構成を示す斜視図である。 実施形態に係る脱臭部材の断面図である。 実施形態に係る脱臭部材を通過する冷気の流れを示す図である。 実施形態に係る脱臭部材の第1例を示す要部拡大断面図である。 実施形態に係る脱臭部材の第2例を示す要部拡大断面図である。 実施形態に係る脱臭部材の他の例を示す断面図である。
以下、本発明に係る冷蔵庫の実施形態について、図を用いて説明する。
実施形態に係る冷蔵庫は、図1及び図2に示すように、冷蔵庫本体1及び扉6〜10を備えて構成されている。また、扉6には、扉の締め忘れ等を表示するためのLED81が設けられている。
冷蔵庫本体1は、図2及び図3に示すように、鋼板製の外箱11と、樹脂製の内箱12と、これら外箱11と内箱12の間に詰め込まれたウレタン発泡断熱材13及び真空断熱材(図示せず)を有して構成され、上から冷蔵室2、冷凍室3,4、野菜室5の順に複数の貯蔵室を有している。換言すれば、最上段に冷蔵室2が、最下段に野菜室5が、それぞれ区画して配置されており、冷蔵室2と野菜室5との間には、これらの両室と断熱的に仕切られた冷凍室3,4が配設されている。冷蔵室2及び野菜室5は冷蔵温度帯の貯蔵室であり、冷凍室3,4は0℃以下の冷凍温度帯(例えば、約−20℃〜−18℃の温度帯)の貯蔵室である。なお、冷凍室3は製氷室3aと急冷凍室3bとに区画されている。これらの貯蔵室は仕切り壁33,34,35により区画されている。
冷蔵庫本体1の前面には、貯蔵室2〜5の前面開口部を閉塞する扉6〜10が設けられている。冷蔵室扉6は冷蔵室2の前面開口部を閉塞する扉、製氷室扉7は製氷室3aの前面開口部を閉塞する扉、急冷凍室扉8は急冷凍室3bの前面開口部を閉塞する扉、冷凍室扉9は冷凍室4の前面開口部を閉塞する扉、野菜室扉10は野菜室5の前面開口部を閉塞する扉である。冷蔵室扉6は観音開き式の両開きの扉で構成され、製氷室3a,急冷凍室3b,冷凍室4,野菜室5は、引き出し式の扉によって構成され、引き出し扉とともに貯蔵室内の容器が引き出される。
冷蔵庫本体1内には、冷凍サイクル装置が設置されている。この冷凍サイクル装置は、圧縮機14、凝縮器(図示せず)、キャピラリチューブ(図示せず)及び蒸発器15、そして再び圧縮機14の順に接続することにより構成される。圧縮機14及び凝縮器は、冷蔵庫本体1の背面下部に設けられた機械室に設置されている。蒸発器15は、冷凍室3,4の後方に設けられた冷却器室に設置され、この冷却器室における蒸発器15の上方に送風ファン16が設置されている。
蒸発器15によって冷却された冷気は、送風ファン16によって冷蔵室2、製氷室3a、急冷凍室3b、冷凍室4及び野菜室5の各貯蔵室へと送られる。具体的には、送風ファン16によって送られる冷気は、開閉可能なダンパー装置を介して、その一部が冷蔵室2及び野菜室5の冷蔵温度帯の貯蔵室へと送られ、他の一部が製氷室3a、急冷凍室3b及び冷凍室4の冷凍温度帯の貯蔵室へと送られる。つまり、開閉可能なダンパー装置は、冷却室からの冷気を前記冷蔵温度帯の貯蔵室への冷蔵吐出口と前記冷凍温度帯の貯蔵室への冷凍吐出口の一方若しくは両方に選択可能に流通させる選択手段である。
送風ファン16によって冷蔵室2、製氷室3a、急冷凍室3b、冷凍室4及び野菜室5の各貯蔵室へと送られる冷気は、各貯蔵室を冷却した後、冷気戻り通路を通って冷却器室へと戻される。このように、本実施形態の冷蔵庫は、冷気の循環構造を有しており、各貯蔵室を適切な温度に維持する。
冷蔵室2内には、透明な板で構成される複数段の棚17〜20が取り外し可能に設置されている。最下段の棚20は、内箱12の背面及び両側面に接するように設置され、その下方空間である最下段空間21を上方空間と区画している。また、各冷蔵室扉6の内側には、複数段の扉ポケット25〜27が設置され、これらの扉ポケット25〜27は、冷蔵室扉6が閉じられた状態で冷蔵室2内に突出するように設けられている。
冷蔵室2の最下段空間21には、図3に示すように、左から順に、製氷室3aの製氷皿に製氷水を供給するための製氷水タンク22、デザートなどの食品を収納するための収納ケース23、室内を減圧して食品の鮮度保持及び長期保存するための減圧貯蔵室24が設置されている。減圧貯蔵室24は、冷蔵室2の横幅よりも狭い横幅を有し、冷蔵室2の側面に隣接して配置されている。製氷水タンク22及び収納ケース23は、左側の冷蔵室扉6の後方に配置されている。また、減圧貯蔵室24は、右側の冷蔵室扉6の後方に配置されている。なお、製氷水タンク22及び収納ケース23は、左側の冷蔵室扉6の最下段の扉ポケット27の後方に位置することとなり、減圧貯蔵室24は、右側の冷蔵室扉6の最下段の扉ポケット27の後方に位置することとなる。
冷蔵室2の背面側には、図2に示すように、内箱12との間に送風ファン16から供給された冷気を通す通路を形成する背面パネル30が設けられている。この背面パネル30には、図4及び図5に示すように、冷蔵室2に冷気を供給する冷蔵室冷却用の冷気吐出口31(第1の冷気吐出口)と、冷蔵室2の最下段空間21に冷気を供給する減圧貯蔵室冷却用の冷気吐出口32(第2の冷気吐出口)と、冷気戻り口33とが設けられている。冷気戻り口33は、減圧貯蔵室24の背面後方で冷蔵室2の側面に近い側に位置して設けられる。冷気吐出口32は、減圧貯蔵室24の上面と棚20の下面との隙間に向けて設けられる。冷気吐出口32から吐出された冷気は、減圧貯蔵室24の上面と棚20の下面との隙間を流れ、減圧貯蔵室24を上面から冷却する。従って、減圧貯蔵室24は、この冷気によって間接冷却される。
次に、野菜室5について詳細を説明する。図3において、5aは果物やアスパラなどの小物野菜を貯蔵するのに便利な上段トレイであり、5bはキャベツや白菜など大物野菜を貯蔵するのに便利な容器である。野菜室5を冷却する冷気は、図2に示すように、野菜室冷気吹き出し口36から吹き出し、野菜室5の中を流れ、野菜室5全体を冷却し、野菜室冷気戻り口35aから仕切り壁35を流れて冷却器15に戻る。また、野菜の鮮度劣化の主な原因が萎れであることと、冷却しすぎると低温障害が発生してしまうため、野菜室はなるべく恒温高湿が好ましい。このため、野菜室専用ダンパー(図示せず)が野菜室冷気吹き出し口36よりも上流に設けられている。
以下、冷蔵庫内における脱臭部材40の配置について説明する。実施形態に係る脱臭部材40は、図5〜図7に示すように、背面パネル30の冷気戻り口33に設置されており、冷却器室から冷蔵室2に噴出され、冷気戻り口33に流れ込んだ冷気中の悪臭成分を吸着又は分解するようになっている。
また、脱臭部材40は、図7に示すように、冷気通路の左右方向の全幅を塞がないように配置されている。これは脱臭部材40に結露が生じ、その結露が凍結して脱臭部材40に冷気が通過しなくなることで、冷却能力が低下しないようにするためである。また、図6に示すように、脱臭部材40は冷気通路の奥行き方向についても、全幅を塞がない構造となっている。これも前述と同様の理由によるものである。
更に、脱臭部材40は、図6及び図7に示すように、背面パネル30内の冷気の流れが屈曲する部分に設置される。即ち、図6においては、図の左側が冷蔵室2、右側が冷蔵庫背面側を示しており、冷蔵室2内の冷気は、図中に白抜き矢印で示すように、ほぼ水平方向から背面パネル30内に戻り、背面パネル30内で黒矢印のように屈曲して、図中にハッチング付きの矢印で示すように、背面パネル30の下方に流れる。脱臭部材40は、このように背面パネル30内の冷気の流れが屈曲する部分に設置される。したがって、脱臭部材40には、複数の面から冷気が流入し、脱臭部材40に流入した冷気は、複数の面から流出する。これにより、本実施形態に係る冷蔵庫は、高い脱臭効果を発揮することができる。
次に、本実施形態に係る脱臭部材40の構成を、図8〜図12を用いて説明する。
従来の冷蔵庫においては、脱臭部材の冷気流入面を冷気の流れに対向させ、脱臭部材の中を冷気が層流状態で流れるようにするのが一般的である。しかしながら、図6から明らかなように、冷蔵庫の冷気通路は、冷蔵庫の内容積を向上させるため、狭小かつ複雑な構成になっており、大きな脱臭部材を設置することができない。また、図6に示した屈曲する冷気通路に、冷気が層流状態で通過する脱臭部材を配置しても、悪臭を高い脱臭効率で除去することができない。そこで、本実施形態では、小さな脱臭部材で複数の悪臭の成分を高い脱臭効率で脱臭できる構成とした。
即ち、本実施形態に係る脱臭部材40は、図8〜図10に示すように、一の通気面から他の複数の通気面に貫通する網目構造の通気孔41aを有する立体形状の基材49と、基材49の各通気面及び各通気孔41aの表面に付着されたマンガン粉末(触媒粉末)50とを有している。また、同じく基材49の各通気面及び通気孔41aの表面に付着され、マンガン粉末(触媒粉末)50に近接配置された活性炭粉末(第1の吸着材粉末)51及びゼオライト粉末(第2の吸着材粉末)52を有している。マンガン粉末50、活性炭粉末51及びゼオライト粉末52の直径は、それぞれ数μm〜数百μm程度に調製されており、図10に示すように、シリケート系接着剤等の無機接着剤54を用いて基材49の各通気面及び各通気孔41aの表面に付着されている。
基材49は、ウレタン樹脂中に発泡剤を混入してウレタンフォームを形成した後、特殊処理により気泡間の膜を取り除いてオープンセル(孔41a)を形成したものである。本構造の基材49は、孔41aが立体的な網目状に開いており、基材49の各外面に連通しているので、通風抵抗が小さいばかりでなく、脱臭部材40の内部を通過する冷気が乱流となるので、孔41aの内部でマンガン粉末50、活性炭粉末51及びゼオライト粉末52と冷気の接触効率を高めることができる。このように、発泡により形成された気泡が互いに連通して孔41aとなった構造は連通気泡構造ともいい、ウレタンフォームが有する三次元構造と、オープンセルによる高い空孔率とを有することから、小型にして圧力損失が低いことが求められる冷蔵庫用脱臭部材の基材として特に優れている。
また、悪臭を処理するための触媒及び吸収材として、直径が数μm〜数百μm程度のマンガン粉末50、活性炭粉末51及びゼオライト粉末52を用いるので、これを孔41aの表面に付着しても、基材49の通気性にほとんど悪影響を及ぼすことがなく、小型にして圧力損失が低い冷蔵庫用の脱臭部材とすることができる。
マンガン粉末50、活性炭粉末51及びゼオライト粉末52は、無機接着剤54を用いて基材49の表面に付着される。無機接着剤54は、固化後、図10に示すように、その内部に多数の細孔54aが生じるので、マンガン粉末50、活性炭粉末51及びゼオライト粉末52の表面全部が無機接着剤54にて覆われず、マンガン粉末50の触媒反応と、活性炭粉末51及びゼオライト粉末52の吸着効果を確保することができる。なお、基材49に対するマンガン粉末50、活性炭粉末51及びゼオライト粉末52の付着は、適量の無機接着剤54が添加された基材49に、マンガン粉末50、活性炭粉末51及びゼオライト粉末52を風圧で吹き付けることにより行うことができる。
本実施形態に係る脱臭部材40は、1種類の触媒粉末50と2種類の吸着材粉末51,52を基材49に付着したので、多種多様な悪臭成分を処理することができる。即ち、冷蔵庫内の悪臭成分は食品由来の揮発成分である。食品が多種多様にあるように、この悪臭成分も多種多様にある。この多種多様の悪臭成分をグループ分けするならば、酸性成分と中性成分とアルカリ性成分に大別することが出来る。
一般に、触媒反応で酸化分解消臭する触媒は、これら全ての悪臭成分を酸化分解するためには加熱等のエネルギーが必要なため、冷蔵庫の脱臭には向いていない。マンガン触媒50は、分解目的成分を絞り、加熱を必要とせずに分解できるように改良されたもので、野菜の腐敗臭の主成分にして、少ない濃度で人間が臭いと感じやすい(閾値が大きい)メチルメルカプタンを、ジメチルジサルファイドに変換する。この触媒反応により、メチルメルカプタン2モルが1モルのジメチルジサルファイドになるため、メチルメルカプタンの濃度を半減することができる。また、メチルメルカプタンは、閾値が大きいので、微量のメチルメルカプタンで臭いと感じたものが臭いと感じなくなる。また、マンガン触媒50は触媒反応に時間を要するので、マンガン触媒50単体では悪臭成分を効率的に分解することが難しい。本実施形態に係る脱臭部材40は、マンガン粉末50の近傍に活性炭粉末51及びゼオライト粉末52を配置したので、悪臭成分であるメチルメルカプタンを活性炭粉末51及びゼオライト粉末52に吸着させることができ、マンガン粉末50の触媒反応に要する時間を稼ぐことができて、メチルメルカプタンの除去を効率的に行うことができる。但し、前述したようにマンガン触媒50はメチルメルカプタンにのみ反応するため、それ以外の悪臭成分については除去することができない。
一方、活性炭粉末51は、酸性成分や中性成分の物理吸着能力に優れる。また、ゼオライト粉末52は、アルカリ成分の物理吸着能力に優れる。よって、マンガン触媒50、活性炭粉末51及びゼオライト粉末52を基材49に付着することにより、多種多様な悪臭成分を処理可能な脱臭部材40とすることができる。なお、基材49に付着する触媒粉末は、マンガン触媒50に限定されるものではなく、公知に属する任意の触媒粉末を用いることができる。また、基材49に付着する吸収材粉末についても、活性炭粉末51及びゼオライト粉末52に限定されるものではなく、公知に属する任意の吸収材粉末を用いることができる。さらに、基材49に付着する触媒粉末及び吸収材粉末の種類数についても、1種類以上の任意の数とすることができる。
本実施形態に係る脱臭部材40の効果を検証するため、本実施形態に係る脱臭部材40と、マンガン触媒50のみが基材49に付着された比較例に係る脱臭部材について、脱臭試験を実施した。脱臭試験は、本実施形態に係る脱臭部材40及び比較例に係る脱臭部材に臭気ガスを空間速度(SV)90000h−1で通過させ、ワンパス性能を測定した。ワンパス性能とは、通過後の臭気ガス濃度を通過前臭気ガス濃度で除して求めたものである。臭気ガスとしては、メチルメルカプタン、アセトアルデヒド、トリメチルアミンを用いた。
表1に、本実施形態に係る脱臭部材40及び比較例に係る脱臭部材のワンパス性能試験結果を示す。単位は%(パーセント)であり、数字の大きい方が高い脱臭効率を有していることを示す。
表1から明らかなように、メチルメルカプタンについては、高い脱臭効率を維持しており、メチルメルカプタンを酸化触媒反応で除去するマンガン触媒50を活性炭粉末51及びゼオライト粉末52と混合しても、マンガン触媒50の触媒反応が低下せず、高い脱臭効率を維持できることがわかる。また、マンガン触媒50の触媒反応では脱臭できないアセトアルデヒド、トリメチルアミン、エタノールについては、活性炭粉末51及びゼオライト粉末52の添加により脱臭効率を向上することがわかる。したがって、メチルメルカプタン、アセトアルデヒド、トリメチルアミン及びエタノールなど、各種の悪臭成分が混在する冷蔵庫内の脱臭には、マンガン触媒50と活性炭粉末51とゼオライト粉末52の混合体を用いることが有効であることを確認できた。
なお、前記実施形態においては、基材49の表面にマンガン触媒50、活性炭粉末51及びゼオライト粉末52を付着させる接着剤として無機接着剤54を用いたが、本発明の要旨はこれに限定されるものではなく、図11に示すように、マンガン触媒50、活性炭粉末51及びゼオライト粉末52の全表面が接着剤で覆われないように接着剤量を調整すれば、固化後に細孔を生じないエポキシ樹脂等の有機接着剤を用いることもできる。
また、前記実施形態においては、ウレタン樹脂中に発泡剤を混入してウレタンフォームを形成した後、特殊処理により気泡間の膜を取り除いてオープンセル(孔41a)を形成したものを基材49として用いたが、本発明の要旨はこれに限定されるものではなく、図12に示すように、ハニカム構造の通気孔41bを有する基材49bを用いることもできる。さらに、一の通気面から他の複数の通気面に貫通する網目構造の通気孔41aを有する立体形状の基材49として、不織布を用いることもできる。
1 冷蔵庫本体
2 冷蔵室
3 冷凍室
30 背面パネル
31,32 冷気吐出口
33 冷気戻り口
40 脱臭部材
41a 孔(オープンセル)
49 基材
50 触媒
51 活性炭
52 ゼオライト
53 有機接着剤
54 無機接着材

Claims (5)

  1. 一の通気面から他の通気面に貫通する通気孔を有する立体形状の基材と、前記各通気面及び前記通気孔の表面に付着された1種類以上の吸着材粉末と、前記各通気面及び前記通気孔の表面に付着され、前記吸着材粉末に近接して配置された触媒粉末とを有する脱臭部材を、庫内に形成された冷気通路の一部に配置したことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記吸着材粉末及び前記触媒粉末は、接着剤を用いて前記基材に接着され、前記吸着材粉末の表面の一部及び前記触媒粉末の表面の一部は、前記接着剤により覆われずに、前記冷気通路に露出していることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記接着剤として、固化後の接着剤層に細孔が生じる無機接着剤を用いたことを特徴とする請求項2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記通気孔は、複数の前記通気面に貫通する立体的な網目構造を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
  5. 前記脱臭部材は、少なくとも3面以上を開放した状態で、前記冷気通路の一部に配置されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の冷蔵庫。
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