JP2014039844A - 仏りん - Google Patents
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Abstract
【課題】 りん部の振動が阻害されることなく周囲に万遍なく音が広がり、また凹面内部の煩わしい作業や清掃が必要なく、小型化が可能な仏りんを提供する。
【解決手段】 金属製で開放部を下方に向けた椀形のりん部と、該りん部の凹部中心を接触支持する支持部材と、該支持部材が垂設される支持台と、からなる。
【選択図】 図1
【解決手段】 金属製で開放部を下方に向けた椀形のりん部と、該りん部の凹部中心を接触支持する支持部材と、該支持部材が垂設される支持台と、からなる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、葬祭用具であって仏壇や祭壇あるいは墓前等で使用する仏りんに関するものである。
葬祭用具である仏りんは通常椀形をしており、凹面である開放部を上方に向け、下部を座布団や支持台により支持して使用する。しかし、りん部と座布団や支持台との接触面積が大きいとりん部の振動を制限し音の響きが悪くなるという問題があり、それを解決するため、文献1及び2においてりん部と支持台との連結方法の工夫が提案されている。また、文献3において水抜き孔を有する屋外設置用の仏りんが提案されている。
しかしながら、仏りんの音は開放部の向いた方向に広がるため、高い位置に設置した場合下方への音の広がりが少なく音がきれいに響かないという点が問題であった。
また、りん部と支持台とが連結されている仏りんの多くは凹部内面に連結機構又はその一部を有し、特に小さい仏りんの場合連結の作業がしづらいという点も問題であった。
さらに、仏りんの開放部が上向きであるため凹面内部にほこり等がたまりやすく、前述の水抜き孔にも落葉等が詰まって水が抜けにくくなるという懸念があった。
また、支持台と連結された仏りんは座布団を敷くものと比べて現代的なデザインが可能であるが、好適な音の高さを維持するためりん部の小型化に限界があり、りん部と支持台を合わせた仏りん全体としての小型化が困難であった。そのため、昨今の住宅事情により普及している小型の仏壇において、そこに飾る花器や香炉等の仏具と比べて仏りんが大きくバランスが取れないという点も問題であった。
また、りん部と支持台とが連結されている仏りんの多くは凹部内面に連結機構又はその一部を有し、特に小さい仏りんの場合連結の作業がしづらいという点も問題であった。
さらに、仏りんの開放部が上向きであるため凹面内部にほこり等がたまりやすく、前述の水抜き孔にも落葉等が詰まって水が抜けにくくなるという懸念があった。
また、支持台と連結された仏りんは座布団を敷くものと比べて現代的なデザインが可能であるが、好適な音の高さを維持するためりん部の小型化に限界があり、りん部と支持台を合わせた仏りん全体としての小型化が困難であった。そのため、昨今の住宅事情により普及している小型の仏壇において、そこに飾る花器や香炉等の仏具と比べて仏りんが大きくバランスが取れないという点も問題であった。
本発明は、りん部の振動が阻害されることなく周囲に万遍なく音が広がり、また凹面内部の煩わしい作業や清掃が必要なく、小型化が可能な仏りんを提供することを目的とする。
本発明は、金属製で開放部を下方に向けた椀形のりん部と、該りん部の凹部中心を接触支持する支持部材と、該支持部材が垂設される支持台と、からなることを特徴とする。
前記支持部材は、硬直した柱体であっても良いが、揺動可能な弾性体で構成すれば、変化に富んだ音色や打ち心地を醸し出すことができる。
前記接触支持は、りん部を直接的に支持する形態であれば何でも良いが、りん部を支持部材に点接触にて支持する構成にすると、打ち鳴らした鈴音を一層良好に響かせることができる。
また、前記接触支持する形態は、弾性体を介してりん部と支持部材とを支持する構成とすれば、支持部材が硬直した柱体であっても、変化に富んだ音色や打ち心地を醸し出すことができる。
さらに、りん部と支持部材を分離することなく一体に構成すれば、持ち運びが容易となる。
前記支持台底部の形状は特に限定しないが、該底部を凸形曲面状に形成すれば、仏りん全体を揺動させることができるので、視覚的に面白味があると共に、独特の打ち心地が得られる。
また、前記凸形曲面状の底部を備える仏りんにおいて、りん部内部に振り子を設ける構成にしておけば、仏りん全体を揺動させるだけで鈴音を鳴らすことができる。
あるいは、りん部上部につまみを設ける構成にしてもよい。このような構成にすると、りん部を直接触らずに持ち運ぶことができ、りん部への汚れの付着を防ぐことができる。
さらに、りん部頭頂部に貫通孔を設け、該貫通孔を支持部材が貫通し、支持部材上部につまみを取り付けることでりん部が支持部材とつまみとで挟まれる構成にすると、一体成型の場合と比べて材料を節減することができる。
本発明によれば、椀形のりん部の開放部を下方に向けることで、下面に音の広がりを持たせることができる。よって、仏りんが高い位置に設置される場合でも良く音が響き、また低い位置に設置される場合は音が床面に反射するので通常の仏りんと変わらない音の響きが得られる。
また、りん部の開放部が下方を向き凸面が上方を向いていることから、ほこり等がたまりにくく、表面に汚れが付着した場合でも清掃が容易である。屋外に設置した場合も内部に水がたまることがなく、水抜き孔等を設ける必要もない。
さらに、支持部材がりん部の内側に位置することから仏りん全体の高さを低く構成することができ、他の仏具とのバランスを考慮したデザインが可能となった。
また、りん部の開放部が下方を向き凸面が上方を向いていることから、ほこり等がたまりにくく、表面に汚れが付着した場合でも清掃が容易である。屋外に設置した場合も内部に水がたまることがなく、水抜き孔等を設ける必要もない。
さらに、支持部材がりん部の内側に位置することから仏りん全体の高さを低く構成することができ、他の仏具とのバランスを考慮したデザインが可能となった。
本発明の仏りんの具体的な構成について、各図面に基づいて説明する。
本仏りんの第1実施形態は、図1及び図2に示すように、開放部を下方に向けた椀形のりん部1と、該りん部1の凹部中心を接触支持する硬直した柱体の支持部材2と、該支持部材2が垂設される支持台3と、からなる。このように支持部材2を硬直した柱体により構成することで、りん部1を打ち鳴らした際にりん部1のみが揺動し支点である支持部材2は動かないので、安定感のある仏りんとすることができる。りん部1の凹部中央には球面形の窪みであるりん側受け部11を有し、支持部材2の先端には球形の球形支持部12を有する。りん側受け部11の球面の曲率は球形支持部12の球の曲率よりもわずかに小さく、よってりん部1は支持部材2に支持されたまま自由に傾き回転することができ、点で支持されることから音の減衰も少ない。また、支持台3の上面は、りん部1が傾いた際に接触しないよう、凹形球面状となっている。このようにりん部1を構成することにより、りん部1が自由に揺れ動くことから、りん棒で打った際には反動で打点の反対側に揺れ、良い打ち心地が得られると共に二度打ちを防ぐことができる。さらに、りん部1を回転させながら打ち鳴らすことにより、うなりが発生する。すなわち、りん部1を回転させるとドップラー効果により、回転させない場合と比べて波長の長い音及び短い音が発生する。りん部1の回転速度は音速に比べれば十分に遅いので、それらの音の波長の差は僅かであるから、それらの音が重なることによりうなりが発生する。回転の速度やりん部1の傾きによってうなりは様々に変化させることができ、音の変化を楽しむことができる。さらに、支持部材2と支持台3とは、一体成型であっても別部材を接合するものであっても良い。材料は、通常仏りんに用いられる真鍮が音の響きや耐食性の面で適するが、その他好みの音色や質感に合わせて自由に選択できる。また、りん部1と支持部材2及び支持台3とが同じ材料であっても異なる材料であっても良い。
図3は本発明の仏りんの第2実施形態を示す。本仏りんにおいては支持部材2をコイルバネにより構成し、その両端には接合部材15を有し、それぞれりん部1の凹部中心と支持台3の上面中心に螺着されている。支持部材2の素材はコイルバネの他、板バネ、針金、ゴム等揺動可能な弾性体であれば自由に選ぶことができる。また、支持部材2とりん部1及び支持台3とは、接合部材15を介さず直接接合しても良いし、接合せず接触支持としても良い。このように支持部材2を弾性体により構成することで、りん部1を打ち鳴らした際に大きく揺動させることができその動きや音の変化を楽しむことができる。
図4は本発明の仏りんの第3実施形態を示す。本仏りんにおいては支持部材2の先端を先細形状に形成し尖端支持部13とすることで、りん側受け部11との接触面積をできる限り小さくし、打ち鳴らした際のりん部1の振動の減衰を抑え、音を長く響かせることができる。
図5は本発明の仏りんの第4実施形態を示す。本仏りんにおいては支持部材2の先端にゴム製の弾性体支持部21を設置し、該弾性体支持部21によりりん部1を支持している。弾性体支持部21とりん部1及び支持部材2とは、接合されていても良いし、接触支持されていても良い。また、弾性体支持部21の材料は、ゴムの他コイルバネや板バネなど弾性体の中から自由に選ぶことができる。このようにりん部1と支持部材2とがバネやゴム等の弾性体を介して支持されていることにより、弾性体を交換して弾性を変えることで音色や打ち心地を様々に変化させることができる。
図6は本発明の仏りんの第5実施形態を示す。本仏りんにおいてはりん部1と支持部材2とが接合され一体となっている。これは一体成型であっても別部材を接合するものであっても良い。このようにりん部1と支持部材2及び支持台3とを一体に構成すれば、それらが分離することがなく、持ち運びが容易である。
図7は本発明の仏りんの第6実施形態を示す。本仏りんにおいては支持台3の底部が凸形曲面状に形成されており(曲面底部31)、またりん部1の内側に金属リング42と糸43とからなる振り子41を有する。糸43の一端は支持部材2上部に嵌められたゴム製の係止リング44に緊結され、他端は金属リング42に緊結される。りん部1と支持部材2とは螺着されており、また支持台3はりん部1及び支持部材2に比してある程度以上の重量及び大きさがあり傾けても起き上がるものとする。金属リング42は球形など別の形でも良く、また材料は種々の金属や硬質の木材など、自由に選ぶことができる。このように支持台3の底部を凸形曲面状に形成することで、仏りん全体を揺らすことができる。これにより、りん棒で打った際には大きな揺れを生じ、通常の仏りんとは異なる独特の打ち心地が得られ、また仏りん全体が揺れ動く様は見た目にも面白いものである。さらに、支持台3の底部を凸形曲面状に形成した仏りんにおいてりん部1内側に振り子41を設けることにより、仏りん全体を揺らすだけで音を鳴らすことができる。これは仏りん全体が揺れて振り子41がりん部1の内壁に当たることで音が鳴るものであり、どのようなリズムで音が鳴るか予想がつかない面白さがある。もちろん、りん棒等で打ち鳴らしても良い。
図8は本発明の仏りんの第7実施形態を示す。本仏りんにおいてはりん部1上部につまみ51を有する。つまみ51はりん部1と一体成型であっても良いし、別部材を接合するものであっても良い。このようにりん部1の上部につまみ51を設けることで、りん部1あるいはりん部1と支持部材2及び支持台3とをつまみ上げることができる。りん部1に直接触れると汚れが付着し、音が悪くなる、見栄えが悪くなる、腐食の原因となる等の問題があるが、つまみ51を設けることによりこれらを防ぐことができる。
図9は本発明の仏りんの第8実施形態を示す。本仏りんにおいてはりん部1が頭頂部に貫通孔61を有し、支持部材2の先端部が細くなり貫通軸部14となっている。貫通孔61の上下に弾性体であるゴム製のオーリング22を設置し、オーリング22と貫通孔61を貫通軸部14が貫通し、貫通軸部14上部につまみ51を螺着することで、りん部1がオーリング22を介して支持部材2とつまみ51とで挟まれる。オーリング22の材質は弾性体であれば自由に選ぶことができ、弾性を変化させることで様々な音の響きや打ち心地を楽しむことができる。このように、りん部1、支持部材2及び支持台3、つまみ51をそれぞれ別部品にすることにより、素材から部品を加工する際の無駄を省き、加工コスト、材料コストを抑えることができる。
1 りん部
2 支持部材
3 支持台
2 支持部材
3 支持台
Claims (1)
- 金属製で開放部を下方に向けた椀形のりん部(1)と、該りん部(1)の凹部中心を接触支持する支持部材(2)と、該支持部材(2)が垂設される支持台(3)と、からなることを特徴とする仏りん。
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