JP2014034799A - 合成セグメント - Google Patents
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Abstract
【解決手段】鋼板からなる対の主桁および対の継手板3が湾曲矩形枠状に溶接されて外面側に鋼板からなるスキンプレート4が溶接されてなる鋼殻1と、鋼殻内に充填された中詰めコンクリート5により構成される。スキンプレートの内面には中詰めコンクリート5を一体に定着するための多数のスタッドジベル6が溶接されて植設されている。中詰めコンクリート5の内面側には主筋8および配力筋9からなる格子鉄筋7が埋設されている。中詰めコンクリート5には対の主桁どうしを連結する幅止め筋10を埋設することが好ましい。
【選択図】図1
Description
合成セグメントはコンクリートと鋼材とを一体構造とすることにより、鋼製セグメントに比べて鋼材量を節約し、かつ同一厚さのRCセグメントに比べて耐力を高めることが可能なものである。
また、主桁や継手板としては厚鋼板やフランジを有する形鋼(溝形鋼やI形鋼等)を用いることが一般的であり、そのため必ずしも鋼材量を十分に削減できないし、しかもそれら主桁と継手板どうしを溶接したうえでさらにスキンプレートを溶接することから全体として溶接量も多く、そのため製造コストが嵩むものである。
さらに、内面側に主桁や継手板のフランジが露出している場合や、内面側にスキンプレートを設ける場合においては、それらの鋼材がトンネル内面に露出するので、露出部に対して耐火材を被覆して耐火性能を確保する必要があるし、さらには露出部に対して防食対策が必要とされる場合もあり、それらの施工のために現場にてかなりのコストと手間を要するものである。
また、幅止め筋により固定されることで主桁が補強されるから、主桁としては十分に薄い鋼板を用いることで十分となり、この点においても鋼材量と溶接量の削減に寄与し得る。さらに幅止め筋はスタッドジベルとともに鋼殻に対して中詰めコンクリートを定着するための定着部材としても機能して合成セグメント全体としての強度増強にも寄与し得る。
本実施形態の合成セグメントは上述したような従来の合成セグメントと同様にシールド工法によるトンネル施工に際して覆工材として組み立てられるもので、いずれも鋼板からなる対の主桁2および対の継手板3がトンネル断面形状に対応する湾曲矩形枠状に溶接され、その外面側に鋼板からなるスキンプレート4が溶接されることによって鋼殻1が形成され、その鋼殻1内に中詰めコンクリート5が充填された構成とされている。
また、スキンプレート4も薄鋼板からなる平板状の鋼板が湾曲状態で溶接されたものであるが、これは従来のように単なる止水目的で設けられるのではなく、主桁2と継手板3からなる枠体の強度を増強するための構造材として機能するものである。
図示例では多数のスタッドジベル6が全体として千鳥配置されてトンネル周方向(主桁2に沿う方向)およびトンネル軸方向(継手板3に沿う方向)の双方に対して配列されているが、必ずしも千鳥配置することはなく全体として所望の定着強度を確保できればスタッドジベル6の本数や配置パターンは任意である。
図示例の格子鉄筋7は12本の主筋8と8本の配力筋9(但し、図示例の場合には、配力筋9は図3(a)に示すように2本のフック付き鉄筋を1組としてそれらの端部どうしをラップさせた状態で配筋されている)からなるものとされているが、格子鉄筋7の具体的な径や配筋パターンは中詰めコンクリート5の形状・寸法や所望強度に応じて任意に設計すれば良い。
図示例の幅止め筋10は、図1および図3(b)に示すように、2本の直筋を1組として用いてそれぞれの一端を主桁2に対して溶接するとともに他端部どうしをラップさせて溶接することにより、格子鉄筋7の内側(スキンプレート側)において6箇所に対して配筋されている。
但し、幅止め筋10の配筋位置や所要本数は主桁2に対する十分な補強効果を得られるように設定すれば良く、その限りにおいて幅止め筋10の径も任意である。
図示例の接合金物11は、鋼矢板どうしを連結するための連結金具として従来より広く用いられているものと同様の形態のもので、基端部に設けた定着板12により中詰めコンクリート5に対して堅固に定着された状態で、先端部に設けたフック部13を継手板3に設けた開口部内に露出させた状態で設置されている。
また、補強筋14としてはたとえば16mmφ程度のものを用いれば良く、図示例ではそれら補強筋14を接合金物11の周囲において中詰めコンクリート5の内面側および外面側に対してそれぞれ3本ずつ2段に配筋している。
(1)製作コストの削減効果
従来の合成セグメントに比べて所定強度を確保するに必要な鋼材量が少なくて済み、また鋼材量が少ないことから溶接量も少なくて済み、したがって従来の合成セグメントに比べて廉価に製作することが可能となる。
すなわち、合成セグメントの製作費は鋼材量と溶接量が大きな比率を占めるが、従来の合成セグメントは外面側のみならず内面側にもスキンプレートを溶接したり、主桁や継手板として高単価の厚鋼板やフランジを有する形鋼を使用することから鋼材量が多くならざるを得ないし、それに伴い必然的に溶接量も多くならざるを得ず、そのために製作コストが嵩むことが不可避である。
それに対して、本実施形態の合成セグメントではスキンプレート4を単なる止水目的ではなく構造材として用いてそれを鋼殻1の外面側にのみ溶接することにより、主桁2および継手板3には厚鋼板を用いる必要もなく、そのため鋼材量および溶接量を十分に削減し得て十分なコスト削減を図ることが可能である。
上記のように厚鋼板が不要であり、また溶接量も少ないことから、鋼殻1の製作時における溶接に伴う主桁2,継手板3,スキンプレート4の歪みが小さく抑えられ、製作精度が向上する。
合成セグメントの製作時に主桁2どうしを幅止め筋10により連結して固定することにより主桁2の精度向上が可能となるばかりでなく、中詰めコンクリート5を打設する際には型枠として機能する主桁2の精度を保持するための型枠抑え材が不要となるので、その点で製作コスト削減を図ることができる。
また、主桁2は幅止め筋10により固定されることで補強されるから、主桁2としては十分に薄い鋼板を用いることで十分となり、この点においても鋼材量と溶接量の削減に寄与し得る。
さらに幅止め筋10はスタッドジベル6とともに鋼殻1に対して中詰めコンクリート5を定着するための定着部材としても機能するから、合成セグメント全体としての強度増強にも寄与し得る。
中詰めコンクリート5に主筋8および配力筋9からなる格子鉄筋7を埋設するとともに、構造材としてのスキンプレート4に設けた多数のスタッドジベル6により中詰めコンクリート5を鋼殻1に対して構造的に確実に一体化するので、合成セグメント全体として十分な強度を確保し得る。
本実施形態の合成セグメントの内面側(トンネル内空側)は単なるコンクリート面であって従来の合成セグメントのように鋼材が露出することがなく、したがって耐火対策や防食対策は不要である。
すなわち、鋼材が露出している従来一般的な合成セグメントを火災や排気ガスに晒される道路トンネルにおいて用いる場合、あるいは下水道管渠などの腐食性環境下において用いる場合には、鋼材の露出部に対する耐火対策や防食対策が必要不可欠であるが、本実施形態の合成セグメントでは自ずと耐火性能および防食性能に優れる中詰めコンクリート5が露出するだけであるからそのような対策は不要である。
なお、中詰めコンクリート5に対してポリアセタール繊維やポリプロピレン繊維などの有機繊維を混入することで、トンネル火災時の中詰めコンクリート5の爆裂を有効に防止することも可能である。
2 主桁
3 継手板
4 スキンプレート
5 中詰めコンクリート
6 スタッドジベル
7 格子鉄筋
8 主筋
9 配力筋
10 幅止め筋
11 接合金物
12 定着板
13 フック部
14 補強筋
Claims (2)
- シールド工法によるトンネル施工に際して用いられる合成セグメントであって、
いずれも鋼板からなる対の主桁および対の継手板が湾曲矩形枠状に溶接されるとともにその外面側に鋼板からなるスキンプレートが溶接されてなる鋼殻と、該鋼殻内に充填された中詰めコンクリートにより構成され、
前記スキンプレートの内面には該スキンプレートに対して前記中詰めコンクリートを一体に定着するための多数のスタッドジベルが溶接されて植設され、
前記中詰めコンクリートの内面側には、前記主桁に沿う方向に配筋された主筋および前記継手板に沿う方向に配筋された配力筋からなる格子鉄筋が埋設されてなることを特徴とする合成セグメント。 - 請求項1記載の合成セグメントであって、
前記中詰めコンクリートには、前記対の主桁どうしを連結する幅止め筋が埋設されてなることを特徴とする合成セグメント。
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