JP2014030758A - ゲームプログラム、ゲーム装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】プレイヤに与えられる味方オブジェクトとの連帯感及び協力感の向上を図り得る、ゲームプログラム、ゲームプログラムが記録された記録媒体、及びゲームプログラムを実行可能なコンピュータを提供する。
【解決手段】仮想空間内で、プレイヤが操作するプレイヤオブジェクトと味方オブジェクトとが敵オブジェクトを攻撃するゲームを実行可能なゲーム装置10を、コンピュータによって実現するゲームプログラムを用いる。ゲームプログラムは、コンピュータを、ゲーム装置10の、プレイヤオブジェクト及び敵オブジェクトの状態が、設定状態にあるかどうかを判定する判定部14、及び設定状態にあると判定されると、プレイヤオブジェクト及び味方オブジェクトが、連携して、敵オブジェクトに対して設定された攻撃アクションをとるように、両者の動作を制御するオブジェクト制御部15、として機能させる。
【選択図】図2
【解決手段】仮想空間内で、プレイヤが操作するプレイヤオブジェクトと味方オブジェクトとが敵オブジェクトを攻撃するゲームを実行可能なゲーム装置10を、コンピュータによって実現するゲームプログラムを用いる。ゲームプログラムは、コンピュータを、ゲーム装置10の、プレイヤオブジェクト及び敵オブジェクトの状態が、設定状態にあるかどうかを判定する判定部14、及び設定状態にあると判定されると、プレイヤオブジェクト及び味方オブジェクトが、連携して、敵オブジェクトに対して設定された攻撃アクションをとるように、両者の動作を制御するオブジェクト制御部15、として機能させる。
【選択図】図2
Description
本発明は、ゲームプログラム、ゲーム装置に関する。
従来から、仮想空間内において、プレイヤの操作するキャラクタ(以下「プレイヤキャラクタ(PC)」とする。)によって、敵キャラクタに対して攻撃を行ってゲームを進行させる、アクションゲームが知られている。また、近年のアクションゲームの中には、プレイヤキャラクタと行動を共にする味方のキャラクタ(以下「味方キャラクタ」とする。)が登場するゲームも存在している。このようなゲームでは、プレイヤは、従来からのアクションゲームからも得られる爽快感に加え、連帯感や協力感を得ることができる。
非特許文献1に開示されているアクションゲームでは、プレイヤは、味方キャラクタに対し、プレイヤキャラクタに追従するように移動させる「ついて来い」、もしくはその場に留まらせる「待て」といった指示を出し、味方キャラクタを守りながら敵キャラクタを倒し、ミッションを遂行する必要がある。なお、コンピュータによって操作されるキャラクタは、ノンプレイヤキャラクタ(NPC)と呼ばれている。
そして、このようなゲームでは、ミッションを遂行しながら、プレイヤは、味方キャラクタとの連帯感や協力感を得ることができるので、プレイヤの気持ちは、プレイヤが単独でミッションを遂行するゲームでは得られない達成感で満たされることとなる。
「バイオハザード4オフィシャルコンプリートガイド」株式会社カプコン、2005年12月22日、p.12
ところで、プレイヤキャラクタが敵キャラクタに対して攻撃を行う場合、ゲーム画面上では、プレイヤキャラクタが攻撃を繰り出していることを示すモーションが再生される。そして、プレイヤキャラクタの攻撃が敵キャラクタにヒットした場合、当該攻撃を受けた敵キャラクタは、吹っ飛んだりして位置を変えるとともに、そのような状態を示すモーションが再生される。
上述のようなプレイヤキャラクタと行動を共にする味方キャラクタが登場するゲームにおいて、プレイヤキャラクタと味方キャラクタとが同一の敵キャラクタに攻撃を加えようとするとき、一方のキャラクタの攻撃によって敵キャラクタが吹っ飛び、もう一方のキャラクタの居ない場所にゲーム空間内の位置を変えてしまうと、もう一方のキャラクタが、続く攻撃を敵キャラクタに対して連続的に加えることができなくなる場合があった。このような場合、味方キャラクタとの連携による連帯感や協力感、ひいては爽快感が損なわれるという問題があった。
本発明の目的は、上記問題を解消し、プレイヤオブジェクト、味方オブジェクト等の複数の第1オブジェクトの共同攻撃の際に、いずれかの第1オブジェクト(攻撃オブジェクト)の攻撃によって、敵オブジェクト等の第2オブジェクトが、他の第1オブジェクト(非攻撃オブジェクト)の存在しない場所に移動することを効果的に抑制し得る、ゲームプログラム、及びゲーム装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明におけるゲームプログラムは、コンピュータを、ゲーム空間を生成するゲーム空間制御部と、プレイヤが操作手段を介して操作するプレイヤオブジェクトを含む複数の第1オブジェクトおよび前記複数の第1オブジェクトの攻撃対象となる第2オブジェクトを、前記ゲーム空間内で活動させ、攻撃行動を行う前記第1オブジェクトである攻撃オブジェクトから攻撃を受けたことによって所定方向への移動動作を前記第2オブジェクトに行わせるオブジェクト制御部と、前記攻撃オブジェクトが前記第2オブジェクトを攻撃する際、この攻撃を受けて前記移動動作を行った後の前記第2のオブジェクトの位置が、この攻撃を行わなかった前記第1オブジェクトのいずれか一つである非攻撃オブジェクトに近づくように、前記攻撃オブジェクト、前記非攻撃オブジェクトおよび前記第2オブジェクトのうちの少なくとも1つについての位置、または、前記所定方向、を変更する補正を行う補正部と、して機能させることを特徴とする。
上記本発明におけるゲームプログラムにおいては、前記補正部は、前記攻撃オブジェクトと前記非攻撃オブジェクトとが前記第2オブジェクトを挟んだ位置となるように、前記補正を行う、のが好ましい。この場合、前記補正部は、同一直線上において、前記攻撃オブジェクトと前記非攻撃オブジェクトとが前記第2オブジェクトを挟んだ位置となるように、前記補正行う、のが更に好ましい。
また、上記本発明におけるゲームプログラムでは、前記補正部は、前記攻撃オブジェクト又は前記非攻撃オブジェクトの位置を、前記第2オブジェクトを中心として回転移動させる前記補正を行う、のが好ましい。この場合、前記補正部は、前記攻撃オブジェクトの位置を、前記第2オブジェクトとの間の距離がこの攻撃に適した所定の間合いになるように変更する間合い補正を更に行う、のが更に好ましい。
上記本発明におけるゲームプログラムでは、前記補正部は、所定の補正条件を満たす際に前記補正を行う、のが好ましい。この場合、前記非攻撃オブジェクトと、前記攻撃オブジェクト又は前記第2オブジェクトとの距離が所定値以下であることが、前記所定の補正条件に含まれている、のが好ましい。また、前記攻撃オブジェクト、前記非攻撃オブジェクト及び前記第2オブジェクトの位置関係が、設定された条件に合致することが、前記所定の補正条件に含まれている、のも好ましい。更に、このとき、前記非攻撃オブジェクト及び前記第2オブジェクトを結ぶ線と、前記攻撃オブジェクト及び前記第2オブジェクトを結ぶ線とがなす角度が、90度以上270度以下の所定の範囲内の角度となるように、前記攻撃オブジェクト、前記非攻撃オブジェクト及び前記第2のオブジェクトが位置していることが、前記所定の補正条件に含まれている、のが好ましい。
上記本発明におけるゲームプログラムにおいては、前記補正部は、前記攻撃オブジェクトが前記第2オブジェクトを攻撃する攻撃行動中の期間であって、この攻撃行動の開始から所定時間が経過するまでに、前記位置を補正する、のが好ましい。この場合、前記所定時間は、前記攻撃オブジェクトの攻撃が前記第2オブジェクトに当たるまでの時間である、のが良い。
また、上記本発明におけるゲームプログラムにおいては、前記移動動作は、前記攻撃オブジェクトの攻撃によってダメージを受けたことを表すダメージ動作である、のが良い。
更に、上記本発明におけるゲームプログラムでは、前記オブジェクト制御部は、前記攻撃オブジェクトが前記第2オブジェクトを攻撃する際、この攻撃を行わなかった前記第1オブジェクトのうち、前記補正による変更量が最も少なくなる第1オブジェクトを前記非攻撃オブジェクトとする、のが良い。
上記本発明におけるゲームプログラムは、前記オブジェクト制御部が、前記複数の第1オブジェクトのうち、第1条件を満たす第1オブジェクトを前記攻撃オブジェクトとして、前記第2オブジェクトに対して1回目の連携攻撃のアクションを行わせ、m回目(m≧1)の前記連携攻撃のアクションを行わせた前記第1オブジェクトを除く前記第1のオブジェクトのうち、第2条件を満たす第1オブジェクトを前記攻撃オブジェクトとして、m回目の前記連携攻撃を受けた前記第2オブジェクトに対してm+1回目の連携攻撃のアクションを行わせ、前記補正部は、前記連携攻撃をする際に前記補正を行う、態様であるのが好ましい。
上記目的を達成するため、本発明におけるコンピュータ読取可能な記録媒体は、上記本発明におけるゲームプログラムを記録していることを特徴とする。
更に、上記目的を達成するため、上記本発明におけるゲーム装置は、上記本発明におけるゲームプログラムを記憶したプログラム記憶部と、前記プログラム記憶部に記憶されたゲームプログラムを実行するコンピュータと、を備えたことを特徴とする。
以上のように、本発明におけるゲームプログラム、及びゲーム装置によれば、プレイヤオブジェクト、味方オブジェクト等の複数の第1オブジェクトの共同攻撃の際に、いずれかの第1オブジェクト(攻撃オブジェクト)の攻撃によって、敵オブジェクト等の第2オブジェクトが、他の第1オブジェクト(非攻撃オブジェクト)の存在しない場所に移動することを効果的に抑制し得る。この結果、プレイヤに与えられる味方オブジェクトとの連帯感及び協力感の向上が図られる。
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態におけるゲームプログラム、記録媒体、及びコンピュータについて、図1〜図12を参照しながら説明する。本実施の形態におけるゲームプログラムは、本実施の形態におけるコンピュータによって、ゲーム装置を実現するプログラムである。また、ゲーム装置は、仮想三次元空間(ゲーム空間)内で、プレイヤが操作するプレイヤオブジェクトと、その味方となる味方オブジェクトとが、敵オブジェクトを攻撃するゲームを実行する。
以下、本発明の実施の形態におけるゲームプログラム、記録媒体、及びコンピュータについて、図1〜図12を参照しながら説明する。本実施の形態におけるゲームプログラムは、本実施の形態におけるコンピュータによって、ゲーム装置を実現するプログラムである。また、ゲーム装置は、仮想三次元空間(ゲーム空間)内で、プレイヤが操作するプレイヤオブジェクトと、その味方となる味方オブジェクトとが、敵オブジェクトを攻撃するゲームを実行する。
本実施の形態では、プレイヤオブジェクト、味方オブジェクト及び敵オブジェクトは、人型のキャラクタである。プレイヤオブジェクトは、プレイヤによってコントローラ20を介して操作され、操作内容に応じて移動(走る、歩く)および銃火器、刃物、素手等による敵オブジェクトに対する攻撃等の行動(動作)を行う。
味方オブジェクトは、コンピュータによって動作が制御されるノンプレイヤキャラクタ(NPC)であっても良いし、プレイヤオブジェクトを操作するプレイヤとは別のプレイヤが別のコントローラを介して操作するプレイヤキャラクタ(PC)であっても良い。味方オブジェクトは、プレイヤオブジェクトと同様の行動を行う。なお、味方オブジェクトがNPCである場合は、コンピュータによってプレイヤオブジェクトと同様の上記行動が実行される。敵オブジェクトも、コンピュータによって動作が制御されるNPCであり、移動、プレイヤオブジェクト及び味方オブジェクトに対する攻撃等の行動を行う。
以下の説明では、基本的に、味方オブジェクトがNPCである場合について、説明する。
ここで、最初に、本実施の形態におけるゲームプログラムを実行可能な、本実施の形態におけるコンピュータについて、図1を用いて説明する。続いて、図1に示すコンピュータが実現するゲーム装置について、図2を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態におけるゲームプログラムを実行可能なコンピュータの一例を示すブロック図である。図2は、図1に示したコンピュータによって実現されるゲーム装置の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施の形態におけるコンピュータ1は、CPU(central processing unit)2、RAM(random access memory)3、ROM(read only memory)4、グラフィックボード5、ハードディスク(HDD)6、インターフェイス回路(I/F回路)7、及び光ディスクドライブ8を備えている。インターフェイス回路7には、ゲーム用のコントローラ20が接続されている。
また、図1に示すように、ゲームプログラムは、記録媒体(光ディスク)21に格納された状態で提供されている。ゲームプログラムは、光ディスクドライブ8を介してコンピュータ1によって適宜読み込まれて実行される。このようにゲームプログラムがコンピュータ1に実行されることにより図2に示すゲーム装置が構築される。本実施の形態では、ゲームプログラムは、ネットワークを介して、コンピュータ1に提供されていても良い。
本実施の形態のゲームプログラムによって提供されるゲームでは、プレイヤオブジェクトおよび味方オブジェクトは、基本的に互いのそばいて、それぞれが狙いを定めた敵オブジェクトを攻撃する。つまり、単独で攻撃を行う。また、敵オブジェクトが所定のダメージ動作(モーション)をしているときに、プレイヤオブジェクトおよび味方オブジェクトが交互に単一の敵オブジェクトに連携した攻撃も行うことができる。
例えば、図5(A)に示すように、敵オブジェクトが被弾等によって片膝をついてダウン表現のダメージ動作(片膝ダウン)中に、プレイヤオブジェクトが敵オブジェクトの一定範囲にまで近づいた状態でプレイヤがコントローラにあるアクションボタンを押すと、プレイヤオブジェクトはダウン中の敵オブジェクトに「A:ストレート(パンチ)」の攻撃を行う。この攻撃を受けた敵オブジェクトは、この攻撃をガードする動作を行う。このガード動作中に、NPCの味方オブジェクトが敵オブジェクトの一定範囲にまで近づいて連携(協力)攻撃を行うことを決定した場合、「B:サマーソルトキック」の攻撃を敵オブジェクトに行う。
また、片膝ダウン中に、味方オブジェクトが先に連携攻撃を行う場合は「B:スピンキック」を行い、その後の敵オブジェクトのガード中にプレイヤオブジェクトがアクションボタンを押すと「A:アッパー」の攻撃を行う。
したがって、本実施の形態における「連携」とは、攻撃の対象となる同一のターゲットオブジェクトに対し、複数のオブジェクトによる攻撃アクションを順に行うことをいう。つまり、m回目(m≧1)の連携攻撃アクションを行ったオブジェクト(プレイヤオブジェクトまたは味方オブジェクト)を除くオブジェクト(味方オブジェクトまたはプレイヤオブジェクト)にm+1回目の連携攻撃アクションを行わせ、同じオブジェクトが連続して連携攻撃は行わない。「m」は連携攻撃の継続回数(連続回数)を示す。
このように、プレイヤオブジェクトが味方オブジェクトと協力して、敵オブジェクトに連携攻撃を与えて敵オブジェクトを倒していくことで、プレイヤには味方オブジェクトとの大きな連帯感及び協力感が付与される。なお、連携攻撃の条件等の詳細については後述する。
図2に示すように、ゲーム装置10は、プレイヤがコントローラ20を介して入力した操作情報の入力を受け付ける入力受付部11と、ゲーム処理部12と、記憶部18と、読取装置19とを備えている。このうち、ゲーム処理部12は、CPU2(図1参照)等によって構築される。ゲーム処理部12は、ゲーム空間の構築を行うゲーム空間制御部として機能し、更に、オブジェクトの制御、ゲームの進行等の全体の処理を行う。
更に、図1に示した、RAM3、ROM4及びハードディスク6によって、ゲーム装置10の記憶部18が構築され、図1に示した、光ディスクドライブ8によって、読み取り装置19が構築される。また、図1に示したインターフェイス回路7によって、入力受付部11が構築される。
また、図2に示すように、ゲーム処理部12は、演算部13、オブジェクト制御部15、アクションボタン表示設定部18、表示処理部17等を有している。演算部13は、記憶部18に記憶されているゲームプログラムを読み出して実行することでゲームを進行等させる。また、演算部13は、仮想空間内でのプレイヤオブジェクト、味方オブジェクト、及び敵オブジェクトの移動や動作のための座標を演算する。
オブジェクト制御部15は、プレイヤオブジェクト、味方オブジェクト、敵オブジェクト等のオブジェクトの動作を制御する。また、オブジェクト制御部15は、連携攻撃を許可するか否かの判定部14を有し、この判定部14の判定結果に応じて連携攻撃の動作を制御する。また、オブジェクト制御部15は、プレイヤオブジェクトおよび味方オブジェクトのうち、敵オブジェクトに攻撃するオブジェクトのゲーム空間における現在位置(座標)等を補正(変更)する位置補正部16を有する。位置補正部16による位置補正については後述する。
アクションボタン表示設定部18は、連携攻撃が可能な場合にアクションボタンの画像およびアクションボタンを押すようにプレイヤに促すテキストをゲーム画像に表示するように設定する。詳細は後述する。表示処理部17は、ゲーム空間内に仮想的に配置された仮想カメラ(スクリーン)に映し出される(投影される)全てのオブジェクトのレンダリング処理を実行する。また、表示処理部17は、レンダリングされたゲーム空間の画像にアクションボタン画像やテキスト等のゲーム空間には現れない画像を合成する等してゲーム画像を生成する。そして、表示処理部17が、ゲーム画像の画像データを外部の表示装置22に出力すると、表示装置22は、ゲーム画像をゲーム画面として表示画面に表示する。
次に、オブジェクト制御部15(判定部14)が行う連携攻撃の実行条件について説明する。
本実施の形態では、オブジェクト制御部15は、例えば、以下の(1)〜(5)の全ての条件が満たされる場合を、連携攻撃が実行される状態であると(連携攻撃が可能であると)判定する。つまり、(1)敵オブジェクトが、予め設定されたダメージ動作等を行っている状態であること、(2)条件(1)のダメージ動作等の動作中における設定された期間中であること、(3)攻撃を行うオブジェクトが、敵オブジェクトを基準とした連携攻撃可能範囲に位置していること、(4)アクションボタンが押されていること、(5)継続回数が最大値(継続可能な回数)でないこと、である。なお、連携攻撃の条件は、上記に限定されるものではなく、別の条件を用いても良いし、更に、新たな条件を付加したり、条件を少なくしたりしても良い。この条件(1)〜(5)は、本発明の第1条件および第2条件に相当する。
具体的には、条件(1)のダメージ動作等の状態としては、敵オブジェクトが、プレイヤオブジェクト等から攻撃を受けて、倒れている(ダウン)状態(ダウン動作)、脚部を被弾している状態(腕部被弾動作)、頭部を被弾している状態(頭部被弾動作)、味方オブジェクトを掴んでいる状態(掴み動作)、腕部を被弾している状態(腕部被弾動作)、攻撃を防御するガード状態(ガード動作)等が挙げられる。一般的に、プレイヤオブジェクト等が行った攻撃がヒットすると、敵オブジェクトは受けた攻撃に応じて吹っ飛ぶ、倒れこむ、痛がる等のダメージ動作(モーション)を一定期間行って攻撃を受けてダメージを負ったことを表現する。条件(1)は、このような、攻撃を受けた敵オブジェクトが行う状態を意味している。なお、条件(1)については、プレイヤオブジェクト及び味方オブジェクトがとる攻撃アクションと共に、図5から図7を用いて後述する。
また、条件(2)の期間は、条件(1)のダメージ動作等の状態の開始から終了までの一定期間内の特定期間である。例えば、ダメージ動作の開始20フレーム目からダメージ動作の終了までの期間である。なお、1フレームは例えば1/60秒である。この期間としては、ダメージ動作等の状態によって敵オブジェクトの動きが少ない間を設定するのがよく、各種状態に応じて適宜設定してもよい。例えば、攻撃を受けた敵オブジェクトのダウン動作は、最初にヨロヨロと後退した後に倒れこむような動作となる。この場合、倒れこんでいる間は敵オブジェクトの位置が変化しないが、後退している間は変化する。このように、位置が変化する間に連携攻撃を行うと、攻撃が空振りに終わり不自然な表現となるからである。また、攻撃を必ずヒットさせる制御(いわゆるホーミング機能)を行う場合に設定すると、この場合も、攻撃する側のオブジェクトが移動する敵オブジェクトを強制的に追従して攻撃をヒットさせることとなって不自然な表現となるからである。
更に、条件(3)について図3を用いて説明する。図3は、敵オブジェクトに設定された連携攻撃可能範囲の一例を説明する図である。図3は、仮想空間を上方から見下ろした状態を示している。図3に示すように、仮想空間内に、プレイヤオブジェクト31、味方オブジェクト32、及び敵オブジェクト33が配置される。そして、敵オブジェクト33の基準点33aを中心に、連携攻撃可能範囲34が設定される。
また、図3において、三角形31b、32b、33bは、それぞれのオブジェクトの正面方向を模式的に示している。31aは、プレイヤオブジェクトの基準点を示し、32aは、味方オブジェクトの基準点を示している。基準点とは、オブジェクトの基準となる点であり、ゲーム空間におけるオブジェクトの現在位置を特定するためのものである。また、基準点にはオブジェクトの現在の向き(三角形31b、32b、33b)の情報が設定されている。なお、オブジェクト31〜33は、三次元形状を持った人型のキャラクタであり、基準点31a〜33aは、それぞれ各オブジェクトの例えば足元の任意の一点に設定されている(図4参照)。
図3の例では、連携攻撃可能範囲34は、敵オブジェクト33の正面側の範囲34aと、背面側の範囲34bとで構成されている。仮想空間が三次元である場合は、連携攻撃可能範囲は、法線方向への長さを持った角柱状や円柱状の空間によって設定されている。なお、連携攻撃可能範囲34a,34bは、角柱状である。そして、プレイヤオブジェクト31が移動し、その基準点31aが、連携攻撃可能範囲34内に位置していると判断されると、上記条件(3)が成立する。
本実施形態では、敵オブジェクトの正面および背面にそれぞれ連携攻撃可能範囲が必要な場合は、図3に示すような角柱状のものを用いる。また、正面および背面の区別が必要ない場合は円柱状のものを用いる。角柱状の連携攻撃可能範囲の配置は、例えば図3に示すように、敵オブジェクト33の基準点(33a)およびその向き(33b)に対して直角に交わる線分Xを基準として配置される。また、正面および背面の連携攻撃可能範囲34a、34b内の中心軸上に敵オブジェクトが位置するように配置する。なお、線分X上は、重複しないようにいずれかの範囲34a、34bを設定すればよい。
一方、円柱状の連携攻撃可能範囲は、円柱の中心軸上に敵オブジェクトが位置するように配置すればよい。
また、連携攻撃可能範囲には、属性が設定される。属性は、連携攻撃を行うオブジェクト種類(プレイヤオブジェクト、味方オブジェクト)である。属性は、単一の設定のみ可能である。よって、例えば最初(1発目)の連携攻撃の場合には、プレイヤオブジェクト、味方オブジェクトのいずれのオブジェクトも起点となる攻撃を行うことが可能であるため、それぞれの属性が設定された連携攻撃可能範囲が1ずつ生成される。
一方、2発目以降の連携攻撃の場合には、前回連携攻撃を行ったオブジェクト以外のオブジェクトの属性の連携攻撃可能範囲が生成される。つまり、連携攻撃可能なオブジェクトの属性の連携攻撃可能範囲のみが生成される。そして、プレイヤオブジェクトおよび味方オブジェクトは、自己の属性の連携攻撃範囲に入らなければ条件(3)を満たさない。
また、条件(4)について図4を用いて説明する。図4は、ゲーム画面及びそれに表示されたアクションボタンの一例を示す図である。アクションボタン表示処理部18は、上記条件(1)〜(3)を満たす場合に、アクションボタンの画像およびアクションボタンを押すようにプレイヤに促すテキストをゲーム画像に表示するように設定する。図4に示す表示装置22のゲーム画面41は、このアクションボタン42等を含むゲーム画像が表示された状態を示す。このアクションボタン42の画像は、コントローラ20が有する複数のボタンのうちの1つを模したものである。
なお、NPCの味方オブジェクトのみが連携攻撃できる場合は、アクションボタン42は表示されず、代わりに連携攻撃を実行可能である旨の情報のみ設定され、オブジェクト制御部15の味方オブジェクトの制御において参照される。詳細は後述する。また、図4には、説明の便宜上基準点31a、32a、33aが示されているが、実際は表示されない。
アクションボタン42の表示後、プレイヤが、自己のコントローラ20(図2参照)において、アクションボタン42が割り当てられたボタンを押すと、条件(4)が成立する。そして、オブジェクト制御部15は、プレイヤオブジェクトに、設定された攻撃アクションをとらせる。
また、条件(5)は、連携攻撃の継続回数が最大値の場合は、これ以上連携攻撃を継続できないとする終了条件である。図5,6に示すように、連携攻撃には制限がある。本実施形態では、最大で3発の連携攻撃を継続することができる。なお、継続回数の最大値は、適宜設定すればよい。この継続回数は、オブジェクト制御部15によって計数される。オブジェクト制御部15は、プレイヤオブジェクト等が連携攻撃を実行するごとにカウントアップし、条件(2)の期間経過や銃のような通常の攻撃がヒットした場合等の連携攻撃を受け付けなくなった状態で継続回数はリセットされる。
ここで、プレイヤオブジェクト及び味方オブジェクトがとる連携の攻撃アクションについて、説明する。連携攻撃を行うには、上記の条件(1)敵オブジェクトが、予め設定されたダメージ動作等を行っている状態であること、が必要であるが、この状態の種類に応じてプレイヤオブジェクト及び味方オブジェクトがとる連携の攻撃アクションが異なる。本実施の形態で設定されている連携の攻撃アクションは、主に、プレイヤオブジェクトおよび味方オブジェクトが敵オブジェクトに対して打撃を与えるアクション(近接攻撃)である。図5、図6を用いて具体的に説明する。
図5(A)は設定された連携攻撃アクションの第1例であり、図5(B)は第2例を示す図である。図6は、設定された連携攻撃アクションの第3例を示す図である。なお、図5(A)については、上述したとおりであるので説明は省略する。図5、図6において、「A」が付されたボックスは、プレイヤオブジェクトがとる連携攻撃アクションを示し、「B」が付されたボックスは、味方オブジェクトがとる連携攻撃アクションを示している。また、図5及び図6は、プレイヤオブジェクトおよび味方オブジェクトの両者が交互に連携攻撃アクションをとる場合を示している。
例えば、図5(B)に示すように、敵オブジェクトがプレイヤオブジェクト等の攻撃を受けてガード状態(ガード動作)となっている(条件(1)成立)場合、プレイヤオブジェクトが条件(2)〜(5)を満たした場合、「A:アッパー」の連携攻撃アクション(1発目)を行う(継続回数=1)。「A:アッパー」を受けた敵オブジェクトは、ガードが崩された「のけぞり」状態(のけぞり動作)(条件(1)成立)を行う。そして、味方オブジェクトが条件(2)〜(5)を満たした場合、「B:エアクラッシュ」の連携攻撃アクション(2発目)を行う(継続回数=2)。この「B:エアクラッシュ」を受けた敵オブジェクトは、「吹き飛び」状態(吹き飛び動作)を行う。つまり、攻撃を受けて後方へ吹き飛ぶ。この「吹き飛び」状態は連携攻撃の対象でもなく、また継続回数が最大値(2回)に達しているので、さらに連携攻撃はできずに連携攻撃は終了となる。
なお、1発目の連携攻撃を行ったプレイヤオブジェクトは条件(3)を満たすことができないので、2発目の連携攻撃は行えない。つまり、2発目のときには、味方オブジェクトの連携攻撃可能範囲は生成されるが、プレイヤオブジェクトの連携攻撃可能範囲は生成されないからである。
また、図5(B)に示すように、敵オブジェクトがプレイヤオブジェクト等の攻撃を受けてガード状態(ガード動作)となっている(条件(1)成立)場合に、味方オブジェクトが条件(2)〜(5)を満たした場合、「B:サマーソルト」の連携攻撃アクション(1発目)を行う(継続回数=1)。その後、上述と同様に敵オブジェクトは、ガードが崩された「のけぞり」状態(のけぞり動作)(条件(1)成立)を行う。そして、今度はプレイヤオブジェクトが条件(2)〜(5)を満たした場合、「A:リバースナックル」の連携攻撃アクション(2発目)を行う(継続回数=2)。この場合も同様に、味方オブジェクトは2発目の連携攻撃は行えない。
なお、「ガード」状態については、攻撃を防御するための動作であるが、攻撃を受けたことには変わりはなく、ダメージ動作の1つに含まれる。また、プレイヤオブジェクト等に敵オブジェクトが掴まれた状態(掴み動作)である場合も、同様にダメージ動作の1つに含まれる。
また、上述した図5のように、連携攻撃を行うオブジェクトの位置の情報は必要ないので、生成される連携攻撃可能範囲は上述したように円柱状とすればよい。つまり、図5の例の場合、1発目の連携攻撃を行う際の敵オブジェクトの状態の種類(片膝ダウン中、ガード中)によって連携攻撃アクションの内容および継続回数の最大値が決定されるものもあるが、図6の例のように敵オブジェクトに対して連携攻撃を行うオブジェクトの位置(敵オブジェクトの正面、背面)によっても連携攻撃のアクションの内容および継続回数の最大値が決定されるものもある。図6の例では、連携攻撃可能範囲は、図3に示すような角柱状の範囲が敵オブジェクトの正面、背面に生成される。
図6の第3例は、敵オブジェクトが腕部を被弾した状態(腕部被弾動作)(条件(1)成立)の場合の連携攻撃アクションの内容を示している。
例えば、敵オブジェクトが腕部被弾状態(条件(1)成立)の場合、プレイヤオブジェクトが敵オブジェクトの正面側に配置された連携攻撃可能範囲に存在して条件(2)〜(5)を満たした場合、「A:フック」の連携攻撃アクション(1発目)を行う(継続回数=1)。「A:フック」を受けた敵オブジェクトは、「連携用ダメージ1」状態(例えばヨロヨロと後退する動作)(条件(1)成立)を行う。そして、味方オブジェクトが敵オブジェクトの背面側に配置された連携攻撃可能範囲に存在して条件(2)〜(5)を満たした場合、「B:ニーキック」の連携攻撃アクション(2発目)を行う(継続回数=2)。この「B:ニーキック」を受けた敵オブジェクトは、「連携用ダメージ2」状態(例えばヨロヨロと大きく後退する動作)を行う。
そして、プレイヤオブジェクトが正面側に配置された連携攻撃可能範囲に存在して条件(2)〜(5)を満たした場合、「A:フィニッシュブロー」の連携攻撃アクション(3発目)を行う(継続回数=3)。「A:フィニッシュブロー」を受けた敵オブジェクトは「吹き飛び」状態(吹き飛び動作)を行い、継続回数(3回)が最大値に到達したので連携攻撃が終了する。
なお、連携攻撃の2発目のとき、味方オブジェクトが敵オブジェクトの正面側に配置された連携攻撃可能範囲に存在していた場合は、「B:スピンキック」の連携攻撃アクションが行われ(継続回数=2)、敵オブジェクトが「吹っ飛び」動作を行う。そして、継続回数が最大値(2回)に到達したので連携攻撃は終了する。
また、連携攻撃の3発目のとき、プレイヤオブジェクトが敵オブジェクトの背面側に配置された連携攻撃可能範囲に存在していた場合は、「B:リバースナックル」の連携攻撃アクションが行われ(継続回数=2)、敵オブジェクトが「吹っ飛び」動作を行う。そして、継続回数が最大値(2回)に到達したので連携攻撃は終了する。
一方、連携攻撃の一発目を味方オブジェクトが行う場合も、上述と同様に、2発目はプレイヤオブジェクト、3発目は味方オブジェクトが実行可能となる。
このように、本実施の形態では、オブジェクト制御部15は、敵オブジェクトの状態の種類やプレイヤオブジェクトの位置に応じて、プレイヤオブジェクト及び味方オブジェクトに、異なる攻撃アクションをとらせることができる。また、オブジェクト制御部15は、敵オブジェクトの状態の種類やプレイヤオブジェクトの位置に応じて、連携攻撃をとることができる継続回数の最大値も変化させることができる。
また、上述した継続回数が最大値となる際の連携攻撃アクションの一部は、1発目に行う連携攻撃よりも敵オブジェクトに与えるダメージが大きく(攻撃力が高く)、敵オブジェクトの体力を大きく減らすことができる。より具体的には、連携攻撃が最後まで成功すると、敵オブジェクトを倒す(体力値0)ことができる程度となる。図5(B)では、2発目の「A:リバースナックル」、「B:エアクラッシュ」が相当する。図6では、3発目の「A:フィニッシュブロー」、「A:リバースナックル」、「B:ヘッドバスター」、「B:エアクラッシュ」が相当する。本実施形態では、図6の2発(最大値が2回)で終了するルートの連携攻撃の場合は該当しないが、継続回数が最大値となる際の全ての連携攻撃アクションについて攻撃力を高くしてもよい。
なお、これらの攻撃アクションは、連携攻撃によってのみ行われるものである。また、連携攻撃の1発目のアッパー等は通常の(単発)攻撃行動でも行うことができる。この攻撃力は、ゲーム内で使用される銃のうちで攻撃力の高い銃と同等レベルである。銃は、所持している弾を消費してしまうと使用できないので、弾数を考慮してゲームを進めていかなければならない。一方、連携攻撃はそのような消費はないので、活用することで銃等の弾の消費を抑えることにもつながる。したがって、プレイヤは、故意に腕等を狙って攻撃し、背面に回る等して連携攻撃を最後まで成功するような戦い方を考えることになり、敵オブジェクトとの戦い方にバリエーションが広がる。また、連携攻撃をより活用しようとすることになるので、連帯感、協力感がより一層向上する。
更に、図5、図6の例では示されていないが、オブジェクト制御部15は、敵オブジェクトの種類が複数設定されている場合は、敵オブジェクトの種類に応じて、プレイヤオブジェクト及び味方オブジェクトに、異なる攻撃アクションをとらせることもできる。敵オブジェクトは、一種類ではなく、外形サイズ等の異なるものもいるので、それらに合わせて設定すればよい。
ここで、味方オブジェクト(NPC)の行動遷移について説明する。味方オブジェクトは、「指定エリア移動」、「仲間(プレイヤオブジェクト)を援護」、「自由移動」、「自己防衛」の順に実行する行動に優先度が設定されている。「指定エリア移動」は、例えばプレイヤオブジェクトが特定位置に移動したときに選択される。具体的には、二人で協力しなければ開かない扉の前にプレイヤオブジェクトが到着したとき等がある。ゲームの進行に影響が出るので一番優先度が高い行動である。「仲間を援護」は、例えばプレイヤオブジェクトの体力値が減って危険な状態にある場合がある。この場合、プレイヤオブジェクトの近くまで移動して周囲にいる敵オブジェクトを攻撃する等して援護する。「自由移動」は、自分(味方オブジェクト)が危険な(体力値が少ない)場合に回復アイテムを拾う(取得する)ためにゲーム空間を移動する等、自分の状態に応じた移動等の行動である。「自己防衛」は、上記までの行動に当てはまらない場合に、自己防衛するために移動、攻撃をする行動である。
連携攻撃の1発目については、条件(1)〜(3)の条件を満たし、またアクションボタンの押下ではなく、「指定エリア移動」等の行動が選択されずに「自己防衛」の行動が選択可能な場合に実行される(条件(4)成立)。また、連携攻撃の2発目以降については、「指定エリア移動」が選択されず「仲間を援護」の行動が選択可能な場合に実行される(条件(4)成立)。
一方、オンラインモードによる2人プレイ(オンライン協力プレイ)や、同一のゲーム装置による2人プレイ(オフライン協力プレイ)のモードによって、味方オブジェクトが他のプレイヤによって操作されている場合は、他のプレイヤによるアクションボタンの操作によって(条件(4)成立)連携攻撃が開始されることとなる。
オンライン協力プレイでは、各ゲーム装置に接続される表示装置に、アクションボタンの画像等が表示される。また、オフライン協力プレイでは、同一の表示装置に各プレイヤ用の画面が分割表示されるので、それぞれの画面についてアクションボタンの画像等が表示される。
次に、連携攻撃を行う際の攻撃を行うオブジェクトの位置補正について説明する。位置補正部16は、プレイヤオブジェクト31及び味方オブジェクト32の一方が、敵オブジェクト33を攻撃する際、間合い補正および回り込み補正の処理を行って攻撃を行うオブジェクトの位置を補正する。以下、図7を用いて具体的に説明する。
図7は、本実施の形態で行われる位置補正を説明する説明図であり、プレイヤオブジェクト31が連携攻撃を行う際の状態を示している。図7に示す補正は、具体的には、プレイヤオブジェクト31を敵オブジェクト33に近づけたり、遠ざけたりする補正、いわゆる間合い補正と、敵オブジェクト33を中心にして、プレイヤオブジェクト31を回り込ませる回り込み補正との組み合わせによって行われており、「31´」は間合い補正および回り込み補正を行った後のプレイヤオブジェクト31の位置を示している。
間合い補正は、攻撃を行うオブジェクトが敵オブジェクトに対して近すぎたり、遠すぎたりすると、攻撃の行動は予め定められた動作が行われるので、敵オブジェクトに攻撃が自然にヒットしない。例えば、攻撃を行うオブジェクトが、ストレートパンチの動作を行う際、敵オブジェクトに対して近すぎると、敵オブジェクトを突き抜けるような表示がなされる等の不自然な印象をプレイヤに与えることになってしまう。これを改善するために攻撃を行うオブジェクトの位置(座標)および向きを補正する。具体的には、攻撃を行うオブジェクトの基準点のゲーム空間内における配置位置およびその向きを補正する。
敵オブジェクトに対する最適な間合い(位置)は、予め攻撃毎に設定されている値を用いて補正する。また、向きについては、攻撃を行うオブジェクトの正面が敵オブジェクトの基準点に向くように補正する。図7において、間合い補正だけを行うとプレイヤオブジェクト31は、「31´´」の位置に補正される。
回り込み補正では、連携攻撃を行うオブジェクト(攻撃オブジェクト)が敵オブジェクトを挟んで連携攻撃を行わないオブジェクト(非攻撃オブジェクト)に対向するように、連携攻撃を行うオブジェクトの位置を敵オブジェクト(基準点)を中心として回転移動させる補正を行う。具体的には、攻撃を行うオブジェクトの基準点を回転移動させる。したがって、攻撃を行うオブジェクトの敵オブジェクトに対する向きは変化しない。図7において、回り込み補正だけを行うとプレイヤオブジェクト31は、「31´´´」のように補正される。
例えば、図7で補正処理が行われたプレイヤオブジェクト31´によって攻撃を受けた敵オブジェクト33はダメージ動作によって後退する等し、連携攻撃を行わなかった味方オブジェクト32に近づく。つまり、連携攻撃によって、敵オブジェクトを味方オブジェクトにパスするような状態となる。したがって、次に連携攻撃を行うことが可能になる味方オブジェクト32に敵オブジェクト33が近づくので、連携攻撃の条件(3)を満たし易くなる。なお、プレイヤオブジェクト31´、敵オブジェクト33および味方オブジェクト32は、完全な一直線上に並ぶ必要はなく、プレイヤオブジェクト31´から見たときに、味方オブジェクト32が敵オブジェクト33越しに位置していれば良い。
また、本実施の形態では、位置補正部16は、連携攻撃において間合い補正は常に行うが、回り込み位置補正については所定条件を満たした場合のみ行う。回り込み補正条件(補正条件)は、図7に示すように、(1)プレイヤオブジェクト31と味方オブジェクト32との距離(例:基準点間の距離)が設定値以下であり、(2)連携攻撃を行わないオブジェクトの基準点(図7では味方オブジェクト32の基準点32a)が、領域α内に位置すること、である。
回り込み補正条件(1)は、距離が遠すぎると次の連携攻撃(図7では味方オブジェクト32の連携攻撃)が成立しないことから、補正する必要性が低いためである。なお、この回り込み補正条件(1)は、プレイヤオブジェクトと味方オブジェクトとの距離を用いているが、連携攻撃を行わないオブジェクトと敵オブジェクトとの距離(図7では、味方オブジェクト32と敵オブジェクト33との距離)を用いてもよい。また、回り込み補正条件(2)は、図7に示すように領域α外(例えば位置L,M)に味方オブジェクト32がいると、プレイヤオブジェクトの回転移動量が多くなってプレイヤに不自然な印象を与えることになる場合もあるからである。ただし、これらの条件はなくてもよい。
図7において、領域αは、味方オブジェクト32の基準点32aと敵オブジェクト33の基準点33aとを結ぶ線と、プレイヤオブジェクト31の基準点31aと敵オブジェクト33の基準点33aとを結ぶ線とがなす角度βが、90度以上270度以下となる領域である。なお、領域αは、角度βが90度以上、270度以下であればよく、例えば角度βが95度以上、260度以下となる領域であってもよい。
また、上記回り込み補正は、連携攻撃を行うオブジェクトの位置の補正のみを行ったが、特にこれに限定されるものではなく、連携攻撃を受けた敵オブジェクトが連携攻撃を行わなかったオブジェクトに近づくように補正すればよい。例えば、図7に示す場合、連携攻撃を行わなかった味方オブジェクト32の位置を回転移動させる補正をしてもよい。また、例えば図7に示す場合、敵オブジェクト33を、プレイヤオブジェクト31と味方オブジェクト32との間に移動させるように補正してもよい。さらに、プレイヤオブジェクト、味方オブジェクトおよび敵オブジェクトの位置を、上記の直線状になるように適宜補正してもよい。あるいは、例えば敵オブジェクト33の連携攻撃を受けたことによるダメージ動作の後方への移動方向を味方オブジェクト32のいる方向に補正してもよい。
次に、本実施の形態におけるゲーム装置(ゲーム処理部12)で実行される処理について図8〜図11を用いて説明する。先ず、ゲーム処理の全体の流れについて図8を用いて説明する。図8は、ゲームが開始されて終了するまでの間に行われる全体の処理(概要)を示すフロー図である。図8に示すステップS1〜S6は、プレイヤオブジェクト等が倒される等してゲームが終了するまで1フレーム毎に行われる処理である。
図8に示すように、最初に、ゲーム処理部12は、コントローラ20及び入力受部11(図2参照)を介して、操作情報(操作信号)を取得する(ステップS1)。次に、ゲーム処理部12(オブジェクト制御部15)は、プレイヤオブジェクトの行動に関する処理、例えば、モーションや移動等を行わせる処理を実行する(ステップS2)。また、ステップS2では、オブジェクト制御部15は、アクションボタンの画面表示中にアクションボタンの押下の情報(操作信号)の取得により、プレイヤオブジェクトに連携攻撃を行わせる。このとき、オブジェクト制御部15(位置補正部16)は、上述した位置補正の処理も行う。
次に、ゲーム処理部12(オブジェクト制御部15)は、ノンプレイヤオブジェクト、本実施の形態では、味方オブジェクトと敵オブジェクトとの行動に関する処理を実行する(ステップS3)。なお、敵オブジェクトは複数存在するので、各敵オブジェクトについてそれぞれ同様の処理を行う。ステップS3では、オブジェクト制御部15(判定部14)は、図5、図6に示した連携攻撃を行うための連携攻撃設定処理も実行する。このとき、オブジェクト制御部15(位置補正部16)は、連携攻撃を行わせる味方オブジェクト(NPC)に対しても上述した位置補正の処理を行う。
次に、ゲーム処理部12(アクションボタン表示処理部18)は、図4に示したアクションボタンの画像等をゲーム画面に表示させるための処理(図9のアクションボタン表示処理)を実行する(ステップS4)。続いて、ゲーム処理部12は、ステップS1〜S4以外のゲーム処理、例えば、各オブジェクトの攻撃がヒットしているかどうかの処理、いわゆる「アタリ判定処理」等を実行する(ステップS5)。
次に、ゲーム処理部12(表示処理部17)は、上記処理内容に応じてゲーム画像を生成して表示装置22に出力する。
図10は、図8に示したノンプレイヤオブジェクトの行動処理の一部の処理を示すフロー図である。具体的には、図10は、プレイヤオブジェクトが連携攻撃を開始する場合に行われる連携攻撃設定処理を示している。図10に示す処理は、敵オブジェクトがプレイヤオブジェクト等の攻撃(通常の攻撃、連携攻撃を含む)によってとるダメージ動作等の状態の開始時に実行される。
図10に示すように、先ず、判定部14は、敵オブジェクトの状態に関する情報や前回連携攻撃を行ったオブジェクトの位置(敵オブジェクトに対する正面、背面)等を取得する(ステップS21)。ステップS21で取得される情報としては、敵オブジェクトの状態の種類、連携攻撃の現在の継続回数等が挙げられる。
次に、判定部14は、敵オブジェクトの状態が、連携攻撃の対象となるかどうか、具体的には、上記の条件(1)において説明した敵オブジェクトの状態に合致しているかどうかを判定する(ステップS22)。ステップS22の判定の結果、連携攻撃の対象とならない場合は、判定部14は処理を終了し、他の処理が実行される。
一方、ステップS22の判定の結果、連携攻撃の対象となる場合は、判定部14は、更に、現在行われている連携攻撃の継続回数が設定値未満であるかどうかを判定する(ステップS23)。ステップS23における設定値は、図5、6に示した、予め設定された連携攻撃の継続可能回数(最大値)に継続回数が達していないかどうかを判断するために用いられる値であり、敵オブジェクトの状態の種類の情報に基づいて複数の設定値の中から選択される。
例えば、図6に示す例では、敵オブジェクトの状態の種類が「連携用ダメージ1」、「連携用ダメージ2」の場合には「3」が設定値とされ、「吹き飛び」の場合は「2」が設定値とされる。そして、1発目の連携攻撃が行われて敵オブジェクトが「連携用ダメージ1」の状態である場合、連携攻撃の継続回数が1回であることから、設定値である「3」未満である(ステップS23:YES)ので次の2発目の連携攻撃が可能となる。この2発目の連携攻撃によって敵オブジェクトが「連携用ダメージ2」の状態である場合、連携攻撃の継続回数が2回であることから、設定値である「3」未満である(ステップS23:YES)ので、次の3発目の連携攻撃が可能となる。3発目の連携攻撃によって敵オブジェクトが「吹き飛び」の状態である場合、連携攻撃の継続回数が3回であることから、設定値である「2」未満ではない(ステップS23:NO)ので4発目の連携攻撃は許可されない。
従って、図6の例において、最初の敵オブジェクトの状態が「腕部被弾」であり、かつ、1発目の連携攻撃が繰り出された位置と2発目の連携攻撃が繰り出された位置とが異なる場合(1発目が正面で2発目が背面、又は1発目が背面で2発目が正面の場合)には、連携攻撃の最大値が3回となる。
ステップS23の判定の結果、設定値以上である場合も、判定部14は、処理を終了し、他の処理が実行される。一方、ステップS23の判定の結果、連携攻撃の回数が設定値未満である場合は、ステップS24が実行される。
ステップS24では、オブジェクト制御部15が、前回の攻撃を行ったオブジェクト(プレイヤオブジェクト又は味方オブジェクト)の情報を取得する。次に、オブジェクト制御部15は、S24で取得された情報から、設定(生成)する連携攻撃可能範囲の属性として設定する今回の連携攻撃を行うオブジェクト(プレイヤオブジェクト等)を決定する(ステップS25)。なお、連携攻撃の1発目は、前回連携攻撃したオブジェクトは存在しないので、存在しないことを特定する情報が取得され、プレイヤオブジェクトおよび味方オブジェクトの両方が対象となる。
その後、オブジェクト制御部15は、S21,S25で取得した情報から、連携攻撃アクションの内容(図5,6に示すアッパー、フック等)を設定する(ステップS26)。具体的には、敵オブジェクトの状態の種類、今回の攻撃を行うオブジェクトおよび前回連携攻撃を行ったオブジェクトの位置に基づいて、連携攻撃アクションの内容を決定し、決定した連携攻撃アクションを設定する。
図6の例では、敵オブジェクトの状態の種類が「連携用ダメージ1」であり、かつ前回連携攻撃を行ったオブジェクトの位置が「正面」である場合、今回の攻撃を行うオブジェクトがプレイヤオブジェクトであるならば、「A:ストレート」と「A:キック」が設定される。なお、今回の攻撃を行うオブジェクトの攻撃時の位置によって連携攻撃の内容が変わるため、正面用として「A:ストレート」、背面用として「A:キック」の2種類の連携攻撃の内容が設定される。一方、今回の攻撃を行うオブジェクトが味方オブジェクトであるならば、正面用として「B:スピンキック」、背面用として「B:ニーキック」の2種類の連携攻撃アクションの内容が設定される。
また、敵オブジェクトの状態の種類が同じ「連携用ダメージ1」であっても、前回連携攻撃を行ったオブジェクトの位置が「背面」である場合には、設定される攻撃内容が変わる。この場合には、今回の攻撃を行うオブジェクトがプレイヤオブジェクトであるならば、正面用として「A:フック」、背面用として「A:ストレート」が設定される。一方、今回の攻撃を行うオブジェクトが味方オブジェクトであるならば、正面用として「B:ミドルキック」、背面用として「B:スピンキック」が設定される。
なお、図5に示すような今回の攻撃を行うオブジェクトの攻撃時の位置によって連携攻撃の内容が変わらない場合は、敵オブジェクトの状態の種類および今回の攻撃を行うオブジェクト基づいて、連携攻撃アクションの内容を決定する。また、設定される連携攻撃アクションの内容も、正面・背面用はなく、単一の連携攻撃アクションの内容が設定される。
最後に、オブジェクト制御部15は、ステップS21で取得した情報から、ステップS25で決定したオブジェクトを属性とする連携攻撃可能範囲を上述したように設定する(ステップS27)。なお、連携攻撃の1発目は、例えばプレイヤオブジェクトおよび味方オブジェクトの両方が対象であるので、各オブジェクトが属性となる2つの連携攻撃可能範囲が生成される。ステップS27の終了により、連携攻撃設定処理は終了し、その後、他の処理が行われる。
以上の処理により、連携攻撃可能範囲が生成されることとなる。そして、以下に説明する図9のアクションボタン表示設定処理によってアクションボタンの表示設定が行われる。
図9は、アクションボタン表示設定部18が実行するアクションボタン表示処理における流れを具体的に示すフロー図である。図9に示すように、アクションボタン表示処理においては、先ず、アクションボタン表示設定部18は、アクションボタン入力の受付タイミング期間中であるかどうかを判定する(ステップS11)。具体的には、上記条件(2)の期間中である場合に、ボタン入力の受付タイミング期間中であると判定する。
ステップS11の結果、受付タイミング期間中でない場合は、アクションボタン表示処理を終了する。一方、ステップS11の結果、受付タイミング期間中である(条件(2)を満たす)場合は、ステップS12を実行する。
ステップS12では、プレイヤオブジェクトが連携攻撃可能範囲(図3参照)内にいるかどうかを判定する。具体的には、ステップS12では、判定対象のオブジェクトが、そのオブジェクトを属性とする連携攻撃可能範囲内にいるか否か(条件(3))を判定する。
ステップS12の結果、プレイヤオブジェクトが連携攻撃可能範囲内にいない場合は、アクションボタン表示設定部18は、アクションボタン表示処理を終了し、他の処理を実行する。一方、ステップS12の結果、プレイヤオブジェクトが連携攻撃可能範囲内にいる場合は、ゲーム画面描画部17がステップS13を実行する。
ステップS13では、プレイヤが操作可能であることを示すアクションボタン42(図4参照)の画像等を表示するように設定し、処理を終了する。これにより、最終的に表示処理(ステップS6)で表示処理部17によってアクションボタン画像を含むゲーム画像が出力される。
なお、NPCの味方オブジェクトが判定対象である場合には、図示していないがステップS13の設定処理は行わない。NPCの味方オブジェクトが判定対象である場合、ステップS11,12を満たす場合は、アクションボタン表示設定部は、味方オブジェクト(オブジェクト制御部15)に対して連携攻撃が可能である旨の情報を渡す。また、NPCの味方オブジェクトが判定対象である場合、ステップS11だけを満たす場合、アクションボタン表示設定部は、味方オブジェクト(オブジェクト制御部15)に対して、連携攻撃可能範囲に移動すれば連携攻撃可能である旨の情報を渡す。オブジェクト制御部15は、上記情報に基づいて上述した行動の優先度から味方オブジェクトに連携攻撃可能範囲に移動させる行動や、連携攻撃の行動を行わせるか判定する。
図11は、図8に示したプレイヤオブジェクトの行動処理の一部の処理を示すフロー図である。具体的には、図11は、上述したプレイヤオブジェクトの位置を補正する位置補正処理を示している。図11に示すように、先ず、オブジェクト制御部15(位置補正部16)は、プレイヤオブジェクト、味方オブジェクトおよび敵オブジェクトの位置情報及び向き情報(基準点およびその向き)を取得する(ステップS31)。
次に、連携攻撃を実行するのに必要な間合い情報を取得する(ステップS32)。ステップS32で取得される情報は、例えば、図5、図6に示された各攻撃アクションを実行する際に求められるオブジェクト間(連携攻撃を行うオブジェクトと連携攻撃の対象となる敵オブジェクトの間)の間合い(距離)に関する情報である。この情報は、ステップS26で設定された連携攻撃のアクションの種類によって決定される。位置補正部16は、ステップS32で取得された情報に基づいて、後述する補正を行う。
次に、間合い補正に加えて、回り込み補正も行うか否かの判定を行う(ステップS33,34)。ステップS33では、プレイヤオブジェクト31と敵オブジェクト33との距離が、設定距離以下であるか否か(回り込み補正条件(1))を判定する。ステップS33の判定の結果、設定距離以下でない場合、ステップS36の上述した間合い補正のみを実行する。一方、ステップS33の判定の結果、設定距離以下である場合、ステップS34の回り込み補正条件(2)を満たすか否かの判定を行う。
ステップS34においては、連携攻撃を行わないオブジェクトの位置が、連携攻撃を行うオブジェクトに対する領域α(図8参照)内に位置しているかどうかを判定する。ステップS34の判定の結果、該当オブジェクトの位置が領域α内に位置しない場合は、ステップS36の間合い補正のみを実行する。一方、ステップS34の判定の結果、該当オブジェクトの位置が領域α内に位置している場合は、ステップS35の間合い補正および回り込み補正を実行する。その後、処理を終了する。
以上のように、本実施の形態によれば、第1オブジェクトであるプレイヤオブジェクトおよび味方オブジェクトが、交互に、連携して攻撃を行い、第2オブジェクトである敵オブジェクトを倒してゲームを進行させる場合において、プレイヤに与える他の味方オブジェクトとの連帯感及び協力感の向上が図られる。
なお、既に上述しているが、本発明は、味方オブジェクトがNPCである場合に限定されるものではない。また、本発明においては、プレイヤオブジェクトおよび味方オブジェクトが連携攻撃する場合に限られない。例えば、ゲーム進行上、一時的にプレイヤオブジェクトに加勢する敵オブジェクトと、他の攻撃対象に対して連携攻撃を行ってもよい。また、攻撃対象も敵対する敵オブジェクトに限定されるものではなく、木や扉等の敵対しないオブジェクトに対して連携攻撃してもよい。
また、本発明においては、連携攻撃可能なオブジェクトの数および連携攻撃の対象となるオブジェクトの数は特に限定されるものではない。例えば、連携攻撃可能な3体のプレイヤオブジェクト50A〜50Cが存在する場合、敵オブジェクトに対しては前回連携攻撃したオブジェクトではないものが、連携攻撃可能となる。
具体的には、1発目にプレイヤオブジェクト50Aが連携攻撃を行った場合、プレイヤオブジェクト50B,50Cが2発目の連携攻撃を行える。そして、2発目にプレイヤオブジェクト50Cが連携攻撃を行った場合には、プレイヤオブジェクト50A、50Bが3発目の連携攻撃を行える。
また、複数の敵オブジェクトが存在する場合では、例えば、2体の敵オブジェクトが近接して存在する場合し、2体の敵オブジェクトの連携攻撃可能範囲(ともにプレイヤオブジェクト属性)が生成された場合、プレイヤオブジェクトがこれら2つの連携攻撃可能範囲の両方に存在すると、アクションボタンの押下によって、プレイヤオブジェクトに近い方の敵オブジェクトに対して連携攻撃が実行されるようにしてもよい。
さらに、本実施の形態では、三次元仮想空間のゲームについて説明しているが、2次元空間のゲームを実行するゲーム装置にも適用可能である。
また、連携攻撃の条件(2)に代えて、敵オブジェクトが所定の部位等に攻撃を受けた後に所定時間中であることを条件に加えてもよい。
このように、位置補正部16が位置補正処理を実行すると、プレイヤオブジェクト及び味方オブジェクトが敵オブジェクトを攻撃する際に、いずれかのオブジェクトの攻撃によって、敵オブジェクトが、他の攻撃を行い得るオブジェクトの存在しない場所に移動することを効果的に抑制し得る。この結果、プレイヤオブジェクトと味方オブジェクトとが連続的に敵オブジェクトに攻撃を加えることができることとなり、他の味方キャラクタとの連帯感及び協力感、ならびに爽快感をプレイヤに与えることが可能となる。
さらに、本実施の形態のように、複数のプレイヤオブジェクト及び味方オブジェクトが、交互に、連携して攻撃を行い、敵キャラクタを倒してゲームを進行させる場合には、位置補正処理の実行により、プレイヤは連携攻撃を途切れることなく行い得る確率が増加し、他の味方キャラクタとの連帯感及び協力感、ならびに爽快感をプレイヤに与えることが可能となる。また、例えば、敵オブジェクトを火器によって攻撃する際の弾の数に制限が設定されている場合は、プレイヤは、弾を使用しない体術による近接攻撃を内容とした連携攻撃を積極的に行うことにより、弾数の節約を図ることができる。またそれに伴い、連携攻撃の使用機会が増加し、更なる連帯感及び協力感ならびに爽快感の向上が図られる。
なお、既に上述しているが、本発明は、味方オブジェクトがNPCである場合に限定されるものではない。本発明は、オンラインモードや、同一のゲーム装置による2Pモードによって、味方オブジェクトが他のプレイヤによって操作されている場合にも適用できる。また、このような場合は、アクションボタン(図4参照)は、各プレイヤのゲーム画面に表示される。特に、2Pモードによる場合は、分割された各プレイヤの画面毎に、アクションボタンが表示される。
また、本発明における味方オブジェクトは、本発明が適用されるゲームにおいて「味方」として設定されている必要はない。すなわち、「敵」として設定されているキャラクタが、ゲームの進行過程で、プレイヤオブジェクトと共に共通の相手方と戦闘し、プレイヤオブジェクトと共同で連携攻撃を行うようにしてもよい。この場合、「敵」として設定されているキャラクタは、本発明にいう「味方オブジェクト」に相当する。
本発明においては、第1オブジェクトの数は2体に特に限定されるものではない。すなわち、プレイヤオブジェクトと味方オブジェクトとの合計数は3体以上であってもよい。この場合、攻撃を行うオブジェクトの位置補正処理を行うにあたり、複数の補正後の位置候補のうち、現在地に最も近接した位置候補を補正後の位置として設定すればよい。
換言すると、攻撃を行うオブジェクトの位置の補正量(変更量)が最も少ない位置候補を補正後の位置として設定すればよい。例えば、図示しない1体のプレイヤオブジェクト200、2体の味方オブジェクト250A,250Bがゲーム空間に存在し、プレイヤオブジェクト200が敵オブジェクトに対して1発目の連携攻撃を行う場合を説明する。
なお、回り込み補正条件(1),(2)は満たすものとする。この場合に、プレイヤオブジェクト200の回り込み補正を行うが、この補正には味方オブジェクトの位置が関係してくるので、まず味方オブジェクト250A,250Bの2体のそれぞれに対して補正の位置候補300A,300B(不図示)を取得する。そして、この位置候補300A,300Bのうち、プレイヤオブジェクト200の現在地に最も近接した位置候補300Bを、補正後の位置として設定する。
また、複数の位置候補のうちからランダムに選択した一つの位置候補を補正後の位置として設定してもよい。さらに、攻撃を行わないプレイヤオブジェクト及び味方オブジェクトの中の回り込み補正条件を満たす複数のオブジェクトに対する位置候補のうち、攻撃を行うオブジェクトに最も近いオブジェクトに対する位置候補を補正後の位置として設定してもよい。
本発明においては、連携攻撃にのみ限定されるものではなく、銃器やナイフ、連携攻撃ではないパンチ等の通常の攻撃等にも適用可能である。例えば、プレイヤオブジェクトがナイフによって敵オブジェクトを切りつける攻撃を行う際、回り込み補正条件を満たした場合には間合い補正及び回り込み補正を行うようにすればよい。
1 コンピュータ
2 CPU
3 RAM
4 ROM
5 グラフィックボード
6 ハードディスク
7 インターフェイス回路
8 光ディスクドライブ
10 ゲーム装置
11 入力受付部
12 ゲーム処理部
13 演算部
14 判定部
15 オブジェクト制御部
16 位置補正部(補正部)
17 表示処理部
18 記憶部
19 読取装置
20 コントローラ
21 記録媒体
22 表示装置
31 プレイヤオブジェクト
31´、31´´、31´´´ 補正後のプレイヤオブジェクト
31a 基準点
31b 方向を示す記号
32 味方オブジェクト
32a 基準点
33b 方向を示す記号
33 敵オブジェクト
33a 基準点
33b 方向を示す記号
34 連携攻撃可能範囲
34a 正面側の範囲
34b 背面側の範囲
41 ゲーム画面
42 アクションボタン
2 CPU
3 RAM
4 ROM
5 グラフィックボード
6 ハードディスク
7 インターフェイス回路
8 光ディスクドライブ
10 ゲーム装置
11 入力受付部
12 ゲーム処理部
13 演算部
14 判定部
15 オブジェクト制御部
16 位置補正部(補正部)
17 表示処理部
18 記憶部
19 読取装置
20 コントローラ
21 記録媒体
22 表示装置
31 プレイヤオブジェクト
31´、31´´、31´´´ 補正後のプレイヤオブジェクト
31a 基準点
31b 方向を示す記号
32 味方オブジェクト
32a 基準点
33b 方向を示す記号
33 敵オブジェクト
33a 基準点
33b 方向を示す記号
34 連携攻撃可能範囲
34a 正面側の範囲
34b 背面側の範囲
41 ゲーム画面
42 アクションボタン
Claims (15)
- コンピュータを、
ゲーム空間を生成するゲーム空間制御部と、
プレイヤが操作手段を介して操作するプレイヤオブジェクトを含む複数の第1オブジェクトおよび前記複数の第1オブジェクトの攻撃対象となる第2オブジェクトを、前記ゲーム空間内で活動させ、攻撃行動を行う前記第1オブジェクトである攻撃オブジェクトから攻撃を受けたことによって所定方向への移動動作を前記第2オブジェクトに行わせるオブジェクト制御部と、
前記攻撃オブジェクトが前記第2オブジェクトを攻撃する際、この攻撃を受けて前記移動動作を行った後の前記第2のオブジェクトの位置が、この攻撃を行わなかった1以上の前記第1オブジェクトの少なくともいずれか一つである非攻撃オブジェクトに近づくように、前記攻撃オブジェクト、前記非攻撃オブジェクトおよび前記第2オブジェクトのうちの少なくとも1つについての位置、または、前記第2オブジェクトの前記所定方向、を変更する補正を行う補正部と、して機能させることを特徴とするゲームプログラム。 - 前記補正部は、前記攻撃オブジェクトと前記非攻撃オブジェクトとが前記第2オブジェクトを挟んだ位置となるように、前記補正を行う、請求項1に記載のゲームプログラム。
- 前記補正部は、同一直線上において、前記攻撃オブジェクトと前記非攻撃オブジェクトとが前記第2オブジェクトを挟んだ位置となるように、前記補正行う、請求項2に記載のゲームプログラム。
- 前記補正部は、前記攻撃オブジェクト又は前記非攻撃オブジェクトの位置を、前記第2オブジェクトを中心として回転移動させる前記補正を行う、請求項1〜3のいずれかに記載のゲームプログラム。
- 前記補正部は、前記攻撃オブジェクトの位置を、前記第2オブジェクトとの間の距離がこの攻撃に適した所定の間合いになるように変更する間合い補正を更に行う、請求項4に記載のゲームプログラム。
- 前記補正部は、所定の補正条件を満たす際に前記補正を行う、請求項1〜5のいずれかに記載のゲームプログラム。
- 前記非攻撃オブジェクトと、前記攻撃オブジェクト又は前記第2オブジェクトとの距離が所定値以下であることが、前記所定の補正条件に含まれている、請求項6に記載のゲームプログラム。
- 前記攻撃オブジェクト、前記非攻撃オブジェクト及び前記第2オブジェクトの位置関係が、設定された条件に合致することが、前記所定の補正条件に含まれている、請求項6又は7に記載のゲームプログラム。
- 前記非攻撃オブジェクト及び前記第2オブジェクトを結ぶ線と、前記攻撃オブジェクト及び前記第2オブジェクトを結ぶ線とがなす角度が、90度以上270度以下の所定の範囲内の角度となるように、前記攻撃オブジェクト、前記非攻撃オブジェクト及び前記第2のオブジェクトが位置していることが、前記所定の補正条件に含まれている、請求項8に記載のゲームプログラム。
- 前記補正部は、前記攻撃オブジェクトが前記第2オブジェクトを攻撃する攻撃行動中の期間であって、この攻撃行動の開始から所定時間が経過するまでに、前記位置を補正する、請求項1〜9のいずれかに記載のゲームプログラム。
- 前記所定時間は、前記攻撃オブジェクトの攻撃が前記第2オブジェクトに当たるまでの時間である、請求項10に記載のゲームプログラム。
- 前記移動動作は、前記攻撃オブジェクトの攻撃によってダメージを受けたことを表すダメージ動作である、請求項1〜11のいずれかに記載のゲームプログラム。
- 前記オブジェクト制御部は、前記攻撃オブジェクトが前記第2オブジェクトを攻撃する際、この攻撃を行わなかった前記第1オブジェクトのうち、前記補正による変更量が最も少なくなる第1オブジェクトを前記非攻撃オブジェクトとする、請求項1〜12のいずれかに記載のゲームプログラム。
- 前記オブジェクト制御部は、
前記複数の第1オブジェクトのうち、第1条件を満たす第1オブジェクトを前記攻撃オブジェクトとして、前記第2オブジェクトに対して1回目の連携攻撃のアクションを行わせ、
m回目(m≧1)の前記連携攻撃のアクションを行わせた前記第1オブジェクトを除く前記第1のオブジェクトのうち、第2条件を満たす第1オブジェクトを前記攻撃オブジェクトとして、m回目の前記連携攻撃を受けた前記第2オブジェクトに対してm+1回目の連携攻撃のアクションを行わせ、
前記補正部は、前記連携攻撃をする際に前記補正を行う、
請求項1〜13のいずれかに記載するゲームプログラム。 - 請求項1から請求項14のいずれかに記載のゲームプログラムを記憶したプログラム記憶部と、
前記プログラム記憶部に記憶されたゲームプログラムを実行するコンピュータと、
を備えたゲーム装置。
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