[1.ゲームシステム及びゲーム制御装置のハードウェア構成]
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図面において同一又は対応する構成には同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略することがある。図1は、ゲームシステムの全体構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係るゲームシステムSは、ゲーム端末10と、サーバ30と、を含む。ゲーム端末10及びサーバ30は、インターネットなどのネットワークNに接続される。このため、ゲーム端末10とサーバ30との間で相互にデータ通信が可能である。
ゲーム端末10は、ユーザが操作するコンピュータである。例えば、ゲーム端末10は、携帯端末(例えば、スマートフォンなどの携帯電話又はタブレット型コンピュータ)、パーソナルコンピュータ、携帯ゲーム機、据置ゲーム機、業務用ゲーム機、又は、情報処理機能を備えた多機能型テレビジョン受像機(スマートテレビ)等である。
図1に示すように、ゲーム端末10は、制御部11、記憶部12、通信部13、操作部14、及び表示部15を含む。制御部11は、少なくとも1つのマイクロプロセッサを含む。例えば、制御部11は、複数のマイクロプロセッサを含んでもよい。制御部11は、オペレーティングシステムやその他のプログラムに従って処理を実行する。記憶部12は、主記憶部(例えば、RAM)及び補助記憶部(例えば、不揮発性の半導体メモリ)を含む。記憶部12は、プログラムやデータを記憶する。なお例えば、ゲーム端末10がパーソナルコンピュータ等である場合、記憶部12は、例えばハードディスクドライブ又はソリッドステートドライブ等の補助記憶部を含むようにしてもよい。通信部13は、通信モジュールなどの通信インタフェースを含む。通信部13は、ネットワークNを介してデータ通信を行う。
操作部14は、入力デバイスであり、例えば、選択肢、キー、レバー、ゲームコントローラ(ゲームパッド)、マウスやタッチパネルなどのポインティングデバイス、又はキーボード等を含んでもよい。また例えば、操作部14は、ユーザが音声又はジェスチャによって入力操作を行うためのマイクやカメラを含んでもよい。表示部15は、例えば、液晶表示パネル又は有機ELディスプレイ等であり、制御部11の指示に従って画面を表示する。なお、操作部14及び表示部15は、ゲーム端末10に内蔵されていなくともよく、ゲーム端末10に接続された外部装置であってもよい。
サーバ30は、サーバコンピュータである。図1に示すように、サーバ30は、制御部31、記憶部32、及び通信部33を含む。制御部31、記憶部32、及び通信部33のハードウェア構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様であってよい。例えば、サーバ30は、ゲームプログラムを記憶しており、ゲーム端末10からの要求に応じてゲームプログラムを配信する。
なお、記憶部12又は記憶部32に記憶されるものとして説明するプログラムやデータは、例えば、ネットワークNを介してゲーム端末10又はサーバ30に供給されるようにしてもよい。また、ゲーム端末10又はサーバ30は、情報記憶媒体(例えば、光ディスク又はメモリカード等)に記憶されたプログラム又はデータを読み取るための読取部(例えば、光ディスクドライブ又はメモリカードスロット)を含むようにしてもよい。そして、情報記憶媒体を介してゲーム端末10又はサーバ30にプログラムやデータが供給されるようにしてもよい。
[2.ゲームの概要]
ゲームシステムSでは、相手オブジェクトが第1の動作をする場合に、ユーザオブジェクトに第2の動作をさせるゲームが実行される。ここで、ゲームの具体的な内容を説明する前に、オブジェクトや第1の動作などの各用語の意味を説明する。
オブジェクトとは、例えば、ゲームで使用され得る対象である。例えば、オブジェクトは、ゲームキャラクタなどである。
相手オブジェクトとは、例えば、ユーザオブジェクトとは異なるオブジェクトであり、コンピュータ(CPU)により制御されるオブジェクトであってもよいし、他のユーザによって操作されるオブジェクトであってもよい。例えば、相手オブジェクトは、ユーザオブジェクトが第2の動作をするために見るオブジェクトである。例えば、相手オブジェクトは、ユーザオブジェクトの対戦相手となるオブジェクトである。例えば、相手オブジェクトは、ユーザオブジェクトの第2の動作を妨害(阻止)するオブジェクトである。例えば、相手オブジェクトは、ユーザオブジェクトの協力相手となるオブジェクトである。例えば、相手オブジェクトは、ユーザオブジェクトの第2の動作を支援するオブジェクトである。
ユーザオブジェクトとは、例えば、相手オブジェクトとは異なるオブジェクトであり、ユーザの操作に基づいて動作するオブジェクトである。例えば、ユーザオブジェクトは、ユーザの操作対象である。
第1の動作とは、例えば、第2の動作を開始するタイミングの基準となる動作である。例えば、野球ゲームが実行される場合に、第2の動作が盗塁であれば、第1の動作は投球である。また例えば、格闘ゲームが実行される場合に、第2の動作がカウンター攻撃であれば、第1の動作はカウンター対象となる攻撃(カウンターの起点となる攻撃)である。また例えば、サッカーゲームが実行される場合に、第2の動作が相手をドリブルで抜く動作であれば、第1の動作は相手がボールを奪うために取る動作(スライディングやチャージなど)である。また例えば、第2の動作が相手からボールを奪取する動作であれば、第1の動作は相手のドリブル動作である。
第2の動作とは、例えば、動作の開始が早いほど成功しやすくなる(失敗しにくくなる)動作である。別の言い方をすれば、第2の動作は、例えば、動作の開始が遅いほど成功しにくくなる(失敗しやすくなる)動作である。ただし、第2の動作は、動作の開始が早すぎても必ずしも成功するとは限られず、第1の動作の開始よりも前に第2の動作を開始すると、相手オブジェクトが後述する第3の動作又は第5の動作をする可能性が高くなる動作である。例えば、第2の動作は、第1の動作(例えば、投球)が行われたことに起因する所定の事象(例えば、盗塁先への送球)が生じる前に目標地点(例えば、盗塁先の塁)に到達すべく、目標地点に向かって移動する動作(例えば、盗塁)である。また例えば、第2の動作は、所定地点まで移動する動作である。また例えば、第2の動作は、所定のオブジェクトに触れる動作である。また例えば、第2の動作は、複数の動作の組み合わせを完了させる動作である。
第3の動作とは、例えば、第2の動作をさせないようにするための動作である。例えば、野球ゲームが実行される場合に、第2の動作が盗塁であれば、第3の動作は牽制球を投げる動作である。また例えば、格闘ゲームが実行される場合に、第2の動作がカウンター攻撃であれば、第3の動作はカウンター攻撃を誘うためのフェイント動作である。また例えば、サッカーゲームが実行される場合に、第2の動作が相手をドリブルで抜く動作であれば、第3の動作は、ドリブルを誘うために体を動かす動作である。
第4の動作とは、例えば、第3の動作を成功させないための動作である。例えば、野球ゲームが実行される場合に、第3の動作が牽制球を投げる動作であれば、第4の動作は帰塁する動作である。また例えば、格闘ゲームが実行される場合に、第3の動作がカウンター攻撃を誘うためのフェイント動作であれば、第4の動作はフェイントに誘われずに攻撃の手を止める動作である。また例えば、サッカーゲームが実行される場合に、第3の動作がドリブルを誘うために体を動かす動作であれば、第4の動作は、当該動作に誘われずにドリブルを止める動作である。
第5の動作とは、例えば、ユーザオブジェクトの第2の動作を阻止するための動作である。例えば、野球ゲームが実行される場合に、第2の動作が盗塁であれば、第5の動作は盗塁先の塁にボールを投げる動作であってもよいし、牽制動作であってもよいし、ボールを持ったまま走者を追いかける動作であってもよい。また例えば、格闘ゲームが実行される場合に、第2の動作がカウンター攻撃であれば、第1の動作はカウンター攻撃を防ぐ動作である。また例えば、サッカーゲームが実行される場合に、第2の動作が相手をドリブルで抜く動作であれば、第5の動作は、ドリブル先に足を延ばしたり体を入れたりする動作である。あるいは、第2の動作が相手からボールを奪取する動作であれば、第5の動作はフェイント動作である。
本実施形態では、投手キャラクタが投球動作をする場合に、走者キャラクタに盗塁動作をさせる野球ゲームを例に挙げる。投手キャラクタは、本塁への投球動作だけではなく、走者キャラクタに対する牽制動作や盗塁先の塁への送球動作をすることもある。投球動作は、本塁にボールを投げること、捕手キャラクタにボールを投げることである。牽制動作は、走者キャラクタがいる塁にいる野手キャラクタにボールを投げることである。送球動作は、走者キャラクタの盗塁先の塁にいる野手キャラクタにボールを投げることである。盗塁先の塁とは、走者キャラクタがいる塁の1つ先の塁(進塁先の塁)であり、例えば、走者キャラクタが1塁にいれば2塁のことであり、走者キャラクタが2塁にいれば3塁のことであり、走者キャラクタが3塁にいれば本塁のことである。また、走者キャラクタは、盗塁動作だけではなく、帰塁動作をすることもある。帰塁動作は、走者キャラクタが自分の塁に戻ることである。
投手キャラクタは相手オブジェクトの一例である。走者キャラクタはユーザオブジェクトの一例である。投球動作は第1の動作の一例である。盗塁動作は第2の動作の一例である。牽制動作は第3の動作の一例である。帰塁動作は第4の動作の一例である。送球動作は第5の動作の一例である。このため、本実施形態において、投手キャラクタ、走者キャラクタ、投球動作、盗塁動作、牽制動作、帰塁動作、送球動作と記載した箇所は、それぞれ相手オブジェクト、ユーザオブジェクト、第1の動作、第2の動作、第3の動作、第4の動作、第5の動作と読み替えることができる。
例えば、ユーザは、野球選手であるキャラクタを集めたり育成したりして自分のチームを結成し、他のユーザ又はコンピュータのチームと試合を行う。例えば、試合の終了後などの任意のタイミングにおいて、複数のチャレンジのうちの何れかが抽選で決定され、ユーザは、抽選で決定されたチャレンジをプレイする。
チャレンジは、例えば、所定のミッションを達成することを目指すミニゲームである。ミッションは、ゲームに設定される課題であり、ゲームで所定の結果を得ることである。例えば、ミッションは、盗塁を成功させること、ヒットやホームランを放つこと、バントを成功させること、打者キャラクタを打ち取ることなどである。ユーザがミッションをクリアすると、ゲームアイテムやゲーム内通貨などの報酬が付与される。
例えば、ユーザは、すぐにチャレンジをプレイしなければならないわけではなく、所定のプレイ可能期間内であれば好きな時にチャレンジをプレイできる。プレイ可能期間は、チャレンジごとに設定される期間であり、例えば、抽選によってチャレンジが決定された時点から一定期間のことである。なお、チャレンジは、好きなだけ貯められるようにしてもよいし、所定の最大個数(例えば、5個)まで貯めることができるようにしてもよい。更に、最大個数のチャレンジが貯まった状態では、チャレンジの抽選が行われないようにしてもよい。
例えば、ユーザは、チャレンジをプレイするためのチャレンジポイントを保有しており、チャレンジポイントを消費することによってチャレンジをプレイすることができる。チャレンジポイントは、時間経過によって回復してもよいし、ゲームアイテムの使用や課金などによって回復してもよい。例えば、チャレンジポイントが最大値まで回復した場合に、チャレンジポイントを全て消費することによって、最大個数まで貯まったチャレンジの全てをプレイできるようにしてもよい。また例えば、時間経過によって回復するチャレンジポイントを全て使い果たした場合に、新たにチャレンジを獲得しても、時間回復によってはチャレンジすることができないようにしてゲームアイテムの使用等を促す(活用する)ために、1回のチャレンジに必要なチャレンジポイントを回復するための時間は、チャレンジのプレイ可能期間と同じ長さになるようにしてもよい。
図2は、抽選によってチャレンジが決定される様子を示す図である。図2に示すように、ユーザが試合をプレイした後に、チャレンジの抽選結果を示す抽選結果画像G1が表示部15に表示される。抽選結果画像G1には、抽選によって決定されたチャレンジの内容が表示される。図2の例では、盗塁に関するチャレンジが抽選によって決定された場合を示している。
なお、チャレンジには、チャレンジの難易度を示すランクが設定されていてもよく、抽選結果画像G1には、チャレンジのランクも表示されるようにしてもよい。チャレンジのランクは、投手キャラクタと捕手キャラクタの組み合わせによって決定されるようにしてもよく、例えば、投手キャラクタと捕手キャラクタの能力が高いほど、高難易度のランクとなってもよい。更に、高難易度のランクであるほど、ユーザに付与される報酬が良くなるようにしてもよい。
抽選結果画像G1には、チャレンジをすぐにプレイせずに貯めるための保留ボタンB10と、チャレンジをすぐにプレイするための挑戦ボタンB11と、が表示される。ユーザが保留ボタンB10を選択すると、チャレンジを貯めることができる。この場合、貯めたチャレンジにはプレイ可能期間が設定され、プレイ可能期間内に当該チャレンジをプレイすることができる。一方、ユーザが挑戦ボタンB11を選択すると、図2に示すように、チャレンジの詳細を示すチャレンジ詳細画像G2が表示部15に表示される。ユーザが保留ボタンB10を選択してチャレンジを貯めた場合には、チャレンジ詳細画像G2は、任意の画面から呼び出せるようにしてもよい。
例えば、チャレンジ詳細画像G2は、チャレンジポイントの現在値を表示するための表示領域A20を含む。ユーザが回復ボタンB21を選択すると、ゲームアイテムを使用したり課金したりすることによって、チャレンジポイントを回復させることができる。また例えば、チャレンジ詳細画像G2は、プレイ可能期間の残り時間、チャレンジで獲得可能な報酬、及びチャレンジのクリア条件等を表示するための表示領域A22も含む。
本実施形態のチャレンジでは、ユーザのチームの中から、チャレンジで使用する走者キャラクタが自動的に決定される。走者キャラクタは、予め定められた方法で決定されるようにすればよく、例えば、ランダムに決定されてもよいし、走力の高いキャラクタが決定されてもよい。チャレンジ詳細画像G2は、ユーザがチャレンジで使用する走者キャラクタを表示するための表示領域A23も含む。例えば、チャレンジでは、複数の走者キャラクタを使用可能にしてもよく、これら複数の走者キャラクタが順番に盗塁を試みるようにしてもよい。この場合、1回使用した走者キャラクタは、そのチャレンジでは使用できないようにしてもよい。なお、1回使用した走者キャラクタは、一定時間が経過した後に再び使用することができるようにしてもよいし、当該走者キャラクタ以外の他の走者キャラクタを1又は複数回使用することで再び使用することができるようにしてもよい。
ユーザがキャンセルボタンB24を選択すると、チャレンジをプレイせずにあきらめることができる。一方、ユーザが挑戦ボタンB25を選択すると、チャレンジが開始する。
図3は、チャレンジが開始した場合の画面遷移を示す図である。図3に示すように、チャレンジが開始すると、プレイ中のチャレンジの状況を示すチャレンジ画像G3が表示部15に表示される。なお、本実施形態では、チャレンジ画像G3の表示が変わる様子を「G3A」のように「G3」の符号の末尾にアルファベットを付けて説明するが、特に区別する必要のないときは、単に「G3」の符号を付けて説明する。
例えば、チャレンジ画像G3には、ゲーム空間の様子が表示される。ゲーム空間は、キャラクタが配置される仮想空間であり、3次元であってもよいし2次元であってもよい。例えば、ゲーム空間には、架空のフィールド(例えば、野球場)が配置され、その上に、走者キャラクタ、投手キャラクタ、捕手キャラクタ、打者キャラクタ、及び野手キャラクタなどが配置される。また例えば、ゲーム空間には、仮想カメラが設定される。例えば、仮想カメラは、視野の中に走者キャラクタを含むように、走者キャラクタの背後の位置に設定されるようにしてもよい。
本実施形態のチャレンジでは、盗塁に複数回(例えば、5回)挑戦することができ、チャレンジ画像G3は、挑戦可能な残り回数を表示するための表示領域A30を含む。図3の例では、靴の数によって残り回数を示している。また例えば、チャレンジ画像G3は、チャレンジのクリア条件を表示するための表示領域A31と、クリア条件の達成状況を表示するための表示領域A32と、を含む。
例えば、ユーザは盗塁動作や帰塁動作の成否によってスコアを獲得し、獲得したスコアの合計値が閾値以上になるというクリア条件が設定される。例えば、ユーザが閾値以上のスコアを獲得すると、報酬が付与される。クリア条件が達成された時点でチャレンジが強制的に終了してもよいが、本実施形態では、途中でクリア条件を達成したとしても、ユーザは最後までチャレンジをプレイする。ユーザが閾値以上のスコアを獲得した場合には、獲得したスコアに応じた報酬が付与されるようにしてもよい。
また例えば、チャレンジ画像G3には、投手キャラクタ、捕手キャラクタ、及び走者キャラクタの各々を示すアイコンI33〜I35も表示される。例えば、アイコンI33〜I35には、キャラクタの顔・名前・ランク・能力情報などが表示されるようにしてもよい。
また例えば、チャレンジ画像G3には、帰塁動作を指示するための帰塁ボタンB36と、盗塁動作を指示するための盗塁ボタンB37と、が表示される。ユーザが帰塁ボタンB36を選択すると、走者キャラクタは帰塁動作をする。ユーザが盗塁ボタンB37を選択すると、走者キャラクタは盗塁動作をする。なお、帰塁ボタンB36と盗塁ボタンB37以外にも、帰塁動作や盗塁動作を練習するためのボタンが表示されてもよい。盗塁の練習は、チャレンジにおける盗塁の挑戦回数にカウントされないものとする。
例えば、チャレンジ画像G3Aに示すように、チャレンジの開始直後は、チャレンジの詳細が表示領域A38に表示される。例えば、表示領域A38には、チャレンジで挑戦可能な盗塁の回数やクリア条件が表示される。また例えば、チャレンジ画像G3Bに示すように、走者キャラクタが特殊能力を保有している場合には、走者キャラクタの特殊能力が表示領域A39に表示される。また例えば、チャレンジ画像G3Cに示すように、一定時間が経過するとアイコンI33〜I35が消去され、投手キャラクタを見やすくしてもよい。この場合、表示領域A40に現在のカウント(ボールカウント、ストライクカウント及びアウトカウント)が表示されるようにしてもよい。
その後、チャレンジ画像G3Dに示すように、投手キャラクタは、投球動作をするためにセットポジションを取る。セットポジションは、投球動作をするための予備動作であり、投球動作の前に取るべき姿勢である。セットポジションでは、投手キャラクタは、軸足を投手板に触れて他方の足を前方に配置し、ボールを両手で体の前で保持して完全に動作を停止する。投手キャラクタがセットポジションを取る前後の任意のタイミングで、盗塁ボタンB37を選択すべきタイミングを案内するための盗塁成否バーB41が表示される。盗塁成否バーB41が表示されると、ユーザは、走者キャラクタに盗塁を成功させるべく、タイミングよく盗塁ボタンB37を選択することを目指す。
一般的に、盗塁は、スタートが早いほど盗塁先の塁に到達するのが早いため成功しやすくなるが、スタートが早すぎると、投手キャラクタが投球動作を開始する前に盗塁に気付いてしまい、盗塁先の塁に送球してアウトになってしまう。野球のルール上、投球動作を開始すると途中で中断することはできないので、投手キャラクタが投球動作を開始した直後に走者キャラクタがスタートを切ると盗塁が成功しやすい。
投手キャラクタが投球動作を開始する前に走者キャラクタがスタートした場合、投手キャラクタが盗塁に気づかなければ、より早くスタートを切ることができるので、盗塁が非常に成功しやすくなる。例えば、投球動作の直前であれば、投手キャラクタは打者キャラクタに集中して盗塁に気付かないことがあるので、投手キャラクタが投球動作を開始する前であっても、リスクを覚悟のうえで、あえて早めのスタートを切ることもある。
上記のように、盗塁は、投球動作の開始直後又は開始直前に走者キャラクタがスタートすると成功しやすい。このため、ユーザは、投球動作の開始タイミングを見計らって、盗塁ボタンB37を選択することを目指す。本実施形態では、盗塁成否バーB41の変化によって、投球動作の開始タイミングが案内されるようになっている。
図4は、盗塁成否バーB41が変化する様子を示す図である。なお、図4では、盗塁成否バーB41が変化する様子を「B41A」のように「B41」の符号の末尾にアルファベットを付けて区別するが、特に区別する必要のないときは、単に「B41」の符号を付けて説明する。図4では、盗塁成否バーB41が表示されたばかりの状態を「B41A」の符号で示している。
図4に示すように、盗塁成否バーB41は、横方向(水平方向)に長くなっており、一定区間ごとに目盛りが記されている。また例えば、投球動作の開始タイミングを示すように、タイミングカーソルC410が表示される。盗塁成否バーB41は、タイミングカーソルC410の左側(前半部分)の領域A411と、右側(後半部分)の領域A412〜A415とで色が異なっている。
例えば、タイミングカーソルC410の左側の領域A411は単色であり、タイミングカーソルC410の右側の領域A412〜A415は、それぞれ色分けされている。なお、図3では、盗塁成否バーB41の色の変化を、模式的に網点の濃さで表現しており、タイミングカーソルC410の右側の領域A412〜A415に示すように、4つの色に分かれている。なお、本実施形態では、タイミングカーソルC410の色分けを4つとしたが、タイミングカーソルC410の色分けは、4つに限られず、いくつであってもよい。
例えば、盗塁成否バーB41Aに示すように、最初は特にゲージG416が表示されないが、投手キャラクタがセットポジションを維持していると、盗塁成否バーB41の左側からゲージG416が伸び始める。例えば、盗塁成否バーB41B〜B41Eに示すように、ゲージG416は盗塁成否バーB41の右側に向けて徐々に伸びる。ここでは、ゲージG416が伸びる速度を一定とするが、ゲージG416が伸びる速度は変化してもよい。更に、ゲージG416が伸び続ける場合を説明するが、ゲージG416は途中で縮んでユーザを惑わすようにしてもよい。
ゲージG416の右端部には、ゲージカーソルC417が表示される。ゲージカーソルC417は、ゲージG416の伸長とともに移動する。本実施形態では、ゲージG416は、投球動作の開始タイミングにおいて、タイミングカーソルC410の位置に到達するようになっている。即ち、ゲージG416の右端部の位置(ゲージカーソルC417の位置)と、タイミングカーソルC410の位置と、の距離は、開始タイミングが訪れるまでの時間を示す。このため、ユーザは、ゲージG416がタイミングカーソルC410に到達するタイミングを見計らって、盗塁ボタンB37を選択することになる。ユーザが盗塁ボタンB37を選択すると、ゲージG416の伸長が停止する。
例えば、盗塁成否バーB41Bは、投球動作の開始タイミングよりも前の状態を示している。この状態でユーザが盗塁ボタンB37を選択すると(即ち、領域A411内でゲージG416を止めると)、先述したように、投手キャラクタが盗塁に気付かなければ盗塁が非常に成功しやすくなるが、盗塁ボタンを選択するのが早すぎると投手キャラクタが盗塁に気付かれて失敗してしまう。
また例えば、盗塁成否バーB41Cは、投球動作の開始タイミングが訪れた場合を示している。ゲージG416の右端部の位置(ゲージカーソルC417の位置)は、タイミングカーソルC410の位置となる。盗塁成否バーB41Cの状態になると、投手キャラクタは投球動作を開始する。この状態でユーザが盗塁ボタンB37を選択すると(即ち、タイミングカーソルC410の所でゲージG416を止めると)、先述したように、早くスタートすることができるので、盗塁が成功しやすくなる。
また、走者キャラクタのスタートが遅れるほど、盗塁が失敗しやすくなるので、ゲージG416の右端部の位置(ゲージカーソルC417の位置)がタイミングカーソルC410から離れるほど(ゲージG416が長くなるほど)、盗塁が失敗しやすくなる。本実施形態では、タイミングカーソルC410の右側の領域A412〜A415の色は、盗塁の成功のしやすさを示すようになっている。
例えば、領域A412の色は、領域A412〜A415の中で盗塁が成功する確率が最も高いことを示し、領域A413の色は、盗塁が成功する確率が2番目に高いことを示す。また例えば、領域A414の色は、盗塁が成功する確率が3番目に高いことを示し、領域A415の色は、盗塁が成功する確率が最も低いことを示す。このため、タイミングカーソルC410の右側において、領域A412の割合が高ければ盗塁を成功させやすくなり、領域A415の割合が高ければ盗塁を成功させにくくなる。
なお、領域A412〜A415の各々の割合は、固定値であってもよいし、可変値であってもよい。可変値とする場合には、投手キャラクタ、捕手キャラクタ、及び走者キャラクタの各々の能力に基づいて領域A412〜A415の各々の割合が変わってもよい。例えば、投手キャラクタと捕手キャラクタの能力が高いほど、領域A412の割合を少なくして領域A415の割合を多くすることで、盗塁が失敗する確率が高まるようにしてもよい。また例えば、走者キャラクタの能力が高いほど、領域A412の割合を多くして領域A415の割合を少なくすることで、盗塁が成功する確率が高まるようにしてもよい。
例えば、盗塁成否バーB41Dは、投球動作の開始タイミングの直後の状態を示している。この状態でユーザが盗塁ボタンB37を選択すると(即ち、領域A412内でゲージG416を止めると)、比較的早いスタートとなるので、かなりの確率で盗塁に成功することができる。また例えば、盗塁成否バーB41Eは、投球動作の開始タイミングから少し時間が経過した状態を示している。この状態でユーザが盗塁ボタンB37を選択すると(即ち、領域A413内でゲージG416を止めると)、スタートがそれほど早くないので、盗塁に成功する確率はそれほど高くはない。以降同様に、投球動作の開始タイミングから時間が経過するほど、ユーザが盗塁ボタンB37を選択した場合の走者キャラクタのスタートが遅くなり、次第に盗塁が成功しにくくなる。
なお、ユーザが走塁ボタンB37を選択しなければ、ゲージG416はそのまま伸長し、盗塁成否バーB41の右端まで(即ち、領域A415の右端まで)ゲージG416が伸びきった場合は、走者キャラクタは盗塁しない。この場合、投手キャラクタの投球内容や打者キャラクタの打撃内容に基づいて、ボールカウント、ストライクカウント、及びアウトカウントが更新される。三振などによって打者キャラクタがアウトにならなければ、次の投球時に再び盗塁を試みることができる。一方、打者キャラクタがアウトになった場合には、盗塁が失敗したとみなされる。なお、ゲージ416が伸びきった場合(最大長に達した場合)、そのタイミングで走者キャラクタが盗塁するようにしてもよい。この場合は、スタートが大幅に遅れているので、結果、盗塁は失敗になる。なお、低い確率で盗塁が成功するような場合があってもよい。
また、本実施形態では、1回のチャレンジで所定回数(例えば、5回)の盗塁に挑戦することができるが、当該所定回数の全てにおいて盗塁成否バーB41が表示されてもよいし、最初の数回(例えば、2回)だけ盗塁成否バーB41が表示され、その後は盗塁成否バーB41が表示されないようにしてもよい。盗塁成否バーB41が表示されている間は、ユーザは、図4にように伸長するゲージG416の変化を頼りにして、投手キャラクタの投球動作を盗むようにして盗塁ボタンB37を選択することになる。
図5は、投球動作の開始直後に走者キャラクタがスタートした場合を示す図である。チャレンジ画像G3Eに示すように、投手キャラクタがセットポジションを維持すると、盗塁成否バーB41内のゲージG416が伸び始める。チャレンジ画像G3Fに示すように、投球動作の直後にユーザが盗塁ボタンB37を選択すると、ユーザの操作に対する評価が表示領域A42に表示され、走者キャラクタがスタートする。ここでは、投球動作の開始直後に盗塁ボタンB37を選択することができたので、表示領域A42に示すように、「GREAT!」という高い評価となっている。なお、ユーザが盗塁ボタンB37を選択した後は、帰塁ボタンB36がグレーアウトされて選択できないようにしてもよいし、盗塁ボタンB37は選択できるが選択した内容がゲームに反映されないようにしてもよい。
図5の場合、ユーザが盗塁ボタンB37を選択した時点では、投手キャラクタは投球動作を開始しているので、投手キャラクタは本塁に向けて投球する。捕手キャラクタはボールをキャッチすると、走者キャラクタの盗塁先の塁に向けて送球する。チャレンジ画像G3Gに示すように、盗塁先の塁にいる野手キャラクタは、捕手キャラクタの送球を受けて走者キャラクタにタッチする。
走者キャラクタが盗塁先の塁に達したタイミングが、野手キャラクタが走者キャラクタをタッチしたタイミングよりも早ければ、チャレンジ画像G3Hに示すように、セーフとなり盗塁は成功となる。一方、走者キャラクタが盗塁先の塁に達する前に、野手キャラクタが走者キャラクタをタッチした場合には、アウトとなり盗塁は失敗となる。盗塁の成否は、ゲーム空間における野手キャラクタと走者キャラクタの当たり判定を実行することによって厳密に判定してもよいし、走者キャラクタが盗塁先の塁に達したタイミングと野手キャラクタが送球を受けたタイミングとを比較することによって簡易的に判定してもよい。
チャレンジ画像G3Hに示すように、表示領域A43には、盗塁の結果と獲得スコアとが表示される。例えば、獲得スコアは、盗塁の成否と、盗塁ボタンB37を選択したタイミング(即ち、ユーザの操作に対する評価)と、に基づいて決定される。例えば、盗塁が成功した場合は盗塁が失敗した場合よりも獲得スコアが高くなる。また例えば、盗塁ボタンB37を選択したタイミングと投球動作の開始タイミングとの差が小さいほど(ユーザの操作に対する評価が高いほど)獲得スコアが高くなる。例えば、盗塁ボタンB37を選択したタイミングと投球動作の開始タイミングとの差によって、獲得スコアの基本点が決まり、盗塁の成否によって基本点にボーナスが加点されることで、最終的な獲得スコアが決まるようにしてもよい。
図6は、走者キャラクタのスタートが遅い場合を示す図である。チャレンジ画像G3Iに示すように、投手キャラクタがセットポジションを維持すると、盗塁成否バーB41内のゲージG416が伸び始める。チャレンジ画像G3Jに示すように、投球動作が開始してからかなり時間が経過した後にユーザが盗塁ボタンB37を選択すると、ユーザの操作に対する評価が表示領域A42に表示され、走者キャラクタがスタートする。ここでは、投球動作が開始してからかなり時間が経過して盗塁ボタンB37を選択したので、表示領域A42に示すように、「NORMAL!」という低い評価となっている。
先述したように、走者キャラクタのスタートが遅い場合には、その分だけ、走者キャラクタが盗塁先の塁に到達するのが遅れるため、盗塁が失敗しやすくなる。このため、チャレンジ画像G3K,G3Lに示すように、走者キャラクタが盗塁先の塁に達する前に、野手キャラクタが走者キャラクタにタッチしてしまい、盗塁が失敗してしまうことが多い。例えば、盗塁が失敗した場合は、チャレンジ画像G3Lの表示領域A43に示すように獲得スコアは0点となる。なお、盗塁が失敗した場合であっても、獲得スコアを0点にしなくてもよい。例えば、それまで獲得したスコアを50%減少させた値として、獲得できるようにしてもよい。
図7は、投球動作の開始直前に走者キャラクタがスタートした場合を示す図である。先述したように、投手キャラクタが盗塁に気付かずに投球動作を開始すると、その分だけ、走者キャラクタが盗塁先の塁に到達するのが早くなるので、盗塁が非常に成功しやすくなる。例えば、図7のチャレンジ画像G3M〜G3Pに示すように、捕手キャラクタからの送球を受けた野手キャラクタが走者キャラクタにタッチする前に、走者キャラクタが盗塁先の塁に到達し、盗塁が成功する。なお、この場合、盗塁は非常に成功しやすいが、チャレンジ画像G3Nの表示領域A42に示すように、ユーザの操作に対する評価は「NORMAL!」という低い評価とするようにしてもよい。
図8は、走者キャラクタのスタートが早すぎる場合を示す図である。先述したように、走者キャラクタのスタートが早すぎる場合には、投手キャラクタが盗塁に気付いてしまうので、投手キャラクタが盗塁先の塁に送球してアウトになってしまう。例えば、図8のチャレンジ画像G3Q〜G3Tに示すように、走者キャラクタが盗塁先の塁に達する前に、投手キャラクタからの送球を受けた野手キャラクタが走者キャラクタにタッチしてしまい、盗塁が失敗する。チャレンジ画像G3Rの表示領域A42に示すように、ユーザの操作に対する評価は「NORMAL!」という低い評価となる。なお、走者キャラクタのスタートが早すぎる場合、所定の確率で、投手キャラクタが盗塁先の塁に送球するようにし、投手キャラクタが盗塁先の塁に送球しなかった場合(即ち、本塁に向けて投球した場合)は、評価は「NORMAL!」のまま、走者キャラクタのスタートするタイミングは早いので、盗塁成功率は高くしてもよい。この場合は、盗塁には成功しても、評価が「NORMAL!」であるため、「GRAET!」の評価(図5)と比べると結果得られるスコアは低いものとなる。
図5〜図8を参照して説明したように、走者キャラクタのスタートのタイミング(盗塁ボタンB37を選択したタイミング)と、投球動作の開始タイミング(タイミングカーソルC410が示すタイミング)と、の関係によって、盗塁の成功のしやすさが変わる。本実施形態では、盗塁ボタンB37が選択されたタイミングが投球動作の開始タイミングの前であるか後であるか(即ち、ゲージG416を止めたのがタイミングカーソルC410の前であるか後であるか)によって、盗塁の成否の決定方法が異なるようになっている。
例えば、投球動作の開始タイミングの後に盗塁ボタンB37が選択された場合(即ち、タイミングカーソルC410の後にゲージG416を止めた場合)は、走者キャラクタが盗塁先の塁に到達するタイミングと、野手キャラクタが走者キャラクタをタッチしたタイミング(簡易的に判定する場合には、野手キャラクタがボールを受けたタイミング)と、に基づいて盗塁の成否が決定される。この場合、投手キャラクタが投げるボールの球種や球速によっても、捕手キャラクタが送球するまでの早さや送球のしやすさが変わる。例えば、球速が速い直球は盗塁が成功しにくくなり、球速が遅い変化球は盗塁が成功しやすい。また例えば、走者キャラクタが走るスピードが速いほど盗塁が成功しやすくなるので、走者キャラクタの能力情報によっても、盗塁の成功のしやすさが変わる。
一方、投球動作の開始タイミングの前に盗塁ボタンB37が選択された場合(即ち、タイミングカーソルC410の前にゲージG416を止めた場合)は、確率に基づいて盗塁の成否が決定される。例えば、盗塁ボタンB37が選択されたタイミングが早いほど、投手キャラクタが盗塁に気付きやすいので、盗塁が成功する確率が低くなっており、盗塁ボタンB37が選択されたタイミングが投球動作の開始タイミングに近いほど、投手キャラクタが盗塁に気付きにくいので、盗塁が成功する確率が高くなっている。例えば、投手キャラクタが本塁への投球動作をするか盗塁先の塁への送球動作をするかが、確率に基づいて決定される。投球動作をすると決定された場合には、走者キャラクタが盗塁先の塁に到達するタイミングと、野手キャラクタが走者キャラクタをタッチしたタイミング(簡易的に判定する場合には、野手キャラクタがボールを受けたタイミング)と、に基づいて盗塁の成否が決定される。送球動作をすると決定された場合には、確実に(100%の確率で)アウトになるようにしてもよい。
なお、投手キャラクタは、一定確率のもとで、走者キャラクタに対する牽制動作をすることがある。投手キャラクタが牽制動作をする場合、ユーザは帰塁ボタンB36を選択し、走者キャラクタに帰塁動作をさせる。
例えば、走者キャラクタが帰塁したタイミングが、投手キャラクタが投げたボールをキャッチした野手キャラクタが走者キャラクタをタッチしたタイミングよりも早ければ、帰塁が成功となりセーフとなる。一方、走者キャラクタが帰塁する前に、野手キャラクタが走者キャラクタをタッチした場合には、帰塁が失敗となりアウトになる。盗塁の成否と同様、帰塁の成否は、ゲーム空間における野手キャラクタと走者キャラクタの当たり判定を実行することによって厳密に判定してもよいし、走者キャラクタが帰塁したタイミングと野手キャラクタが送球を受けたタイミングとを比較することによって簡易的に判定してもよい。なお、帰塁動作についても、盗塁動作と同様に走者キャラクタの能力情報を考慮して成否が決定されてもよいが、本実施形態では、特に能力情報は帰塁動作の成否に影響しないものとする。
図9は、投手キャラクタが牽制動作をした場合を示す図である。図9のチャレンジ画像G3U,G3Vに示すように、例えば、盗塁成否バーB41が表示される前に、投手キャラクタは牽制動作をする。例えば、チャレンジ画像G3Vに示すように、ユーザが帰塁ボタンB36を選択した後は、盗塁ボタンB37がグレーアウトされて選択できないようにしてもよし、盗塁ボタンB37は選択できるが選択した内容がゲームに反映されないようにしてもよい。
例えば、チャレンジ画像G3Wに示すように、野手キャラクタがタッチする前に走者キャラクタが帰塁した場合は、帰塁動作が成功となる。本実施形態では、帰塁動作に成功した場合もスコアが付与されるようになっており、チャレンジ画像G3Xに示すように、表示領域A43には、帰塁の結果と獲得スコアとが表示される。一方、帰塁動作に失敗した場合には、チャレンジ失敗となり、スコアが付与されない。
上記のように、本実施形態のゲームシステムSは、主に、投手キャラクタが投球動作を開始する前に盗塁ボタンB37が選択された場合に、確率情報に基づいて盗塁の成否が決まり、投手キャラクタのモーションを盗んでスタートを切るといった盗塁の緊迫感を感じさせることが可能な構成となっている。以降、当該構成の詳細を説明する。
[3.ゲームシステムにおいて実現される機能]
図10は、ゲームシステムSで実現される機能のうち、本発明に関連する機能を示す機能ブロック図である。本実施形態では、ゲームにおける主な機能がゲーム端末10において実現される場合を説明する。このため、ゲーム端末10では、データ記憶部100、表示制御部101、基準時間設定部102、開始操作受付部103、動作制御部104、第1決定部105、第2決定部106、効果発生操作受付部107、効果発生部108、動作指示操作受付部109、及び判定部110が実現される。
[3−1.データ記憶部]
データ記憶部100は、記憶部12を主として実現される。データ記憶部100は、ゲームを実行するために必要なデータを記憶する。ここでは、データ記憶部100が記憶するデータの一例として、キャラクタデータDT1とゲーム状況データDT2とを説明する。
図11は、キャラクタデータDT1のデータ格納例を示す図である。図11に示すように、キャラクタデータDT1は、キャラクタに関するデータであり、例えば、名前、ポジション、ランク、及び能力情報が格納される。なお、キャラクタデータDT1には、キャラクタに関する他の情報が格納されていてもよく、例えば、ゲーム内での希少度(レア度)が格納されていてもよいし、キャラクタの画像が格納されていてもよい。
ランクは、総合的な能力の高さを示す情報である。能力情報は、キャラクタの能力の良し悪しを示す情報であり、例えば、ポジションに応じた能力が設定される。例えば、投手キャラクタであれば、球種・球速・牽制動作のうまさなどに係る能力情報が格納される。また例えば、走者キャラクタであれば、走力に係る能力情報が格納される。また例えば、捕手キャラクタであれば、捕球・送球に係る能力情報が格納される。なお、キャラクタが特殊能力を有している場合には、当該特殊能力を識別する情報が能力情報として格納されるようにしてもよい。
図12は、ゲーム状況データDT2のデータ格納例を示す図である。図12に示すように、ゲーム状況データDT2は、ゲームの状況に関するデータであり、例えば、ゲーム空間の状況やチャレンジの状況が格納される。
ゲーム空間の状況としては、ゲーム空間におけるキャラクタの位置、方向、姿勢、移動速度などが格納される。ゲーム空間内の位置は、ゲーム空間に設定される座標軸の座標値によって示される。なお、ゲーム空間の状況には、ボールの位置や移動速度が格納されていてもよいし、仮想カメラの位置や視線方向が格納されていてもよい。チャレンジの状況としては、ボールカウント、ストライクカウント、アウトカウント、チャレンジの残り回数、獲得スコア、チャレンジに設定されたクリア条件(ここではスコアのノルマ)が格納される。
なお、データ記憶部100に記憶されるデータは、上記の例に限られない。データ記憶部100は、ゲームに必要なデータを記憶すればよい。例えば、データ記憶部100は、ユーザが貯めたチャレンジに関するデータを記憶してもよい。このデータには、保留したチャレンジの内容とプレイ可能期間が格納されるものとする。また例えば、データ記憶部100は、投球動作、盗塁動作、牽制動作、帰塁動作、送球動作といった各動作のモーションデータを記憶してもよい。モーションデータは、キャラクタの動き(3Dモデルの頂点座標の変化)を定義したデータであり、モーションデータが再生されることによって、ゲーム空間でキャラクタが動作する。他にも例えば、データ記憶部100は、表示部15に表示させる各画像の画像データを記憶してもよい。
[3−2.表示制御部]
表示制御部101は、制御部11を主として実現される。表示制御部101は、投手キャラクタを表示部15に表示させる。例えば、投手キャラクタはゲーム空間に配置されるので、表示制御部101は、仮想カメラからゲーム空間を見た様子をチャレンジ画像G3に表示させる。仮想カメラからゲーム空間を見た様子を示す画像を生成する処理自体は、公知の座標変換処理によって実行されるようにすればよい。
本実施形態では、表示制御部101は、投球動作の開始タイミングを案内するための盗塁成否バーB41を表示部15に表示させる。投球動作の開始タイミングは、基準時間の一例であり、盗塁成否バーB41は、案内画像の一例である。このため、本実施形態において、投球動作の開始タイミング、盗塁成否バーB41と記載した箇所は、それぞれ基準時間、案内画像と読み替えることができる。
基準時間とは、例えば、投球動作を開始するタイミングそのものであってもよいし、当該タイミングの所定時間前後したタイミングであってもよい。例えば、基準時間は、盗塁動作を開始させるために最も適したタイミングとして設定された時間である。別の言い方をすれば、基準時間は、開始操作をすべきタイミングである。
開始操作とは、例えば、盗塁動作を開始させるために予め定められた操作である。例えば、開始操作は、画面上に表示された所定の画像をタップなどによって選択する操作である。また例えば、開始操作は、画面上で一定方向にフリック又はスライドする操作である。また例えば、開始操作は、操作部14に含まれる複数の操作部材(ボタンやレバーなど)のうち、盗塁動作に割り当てられた操作部材に対する操作である。盗塁ボタンB37を選択することは、開始操作の一例である。このため、本実施形態において、盗塁ボタンB37を選択すると記載している箇所は、開始操作と読み替えることができる。
案内画像とは、例えば、基準時間をユーザに把握させるために表示される画像である。案内画像は、基準時間を案内するだけでなく、受付期間を案内してもよい。受付期間とは、例えば、開始操作を受け付ける期間であり、投球動作を開始するタイミングの所定時間前から開始されるようにしてもよいし、投球動作を開始するタイミングから開始されてもよい。本実施形態では、受付期間は、盗塁成否バーB41が表示されてから、ゲージG416が右端に達するまでの期間である。
本実施形態では、盗塁成否バーB41は、時間経過に応じて状態が変化するゲージG416を含み、表示制御部101は、投球動作の開始タイミングが訪れた場合にゲージG416の状態が所定の状態になるように、ゲージG416の状態を変化させる。ゲージG416は、変化画像の一例である。このため、本実施形態において、ゲージG416と記載した箇所は、変化画像と読み替えることができる。
状態とは、例えば、画像の表示態様や表示位置であり、例えば、画像の長さ、サイズ、色、輝度などであってもよい。表示制御部101は、投球動作の開始タイミングが近づくにつれて、ゲージG416が所定の状態に近づくように、ゲージG416の状態を変化させる。別の言い方をすれば、表示制御部101は、投球動作の開始タイミングと現在の時間との差と、所定の状態とゲージG416の現在の状態との差と、が対応するように、ゲージG416の状態を変化させる。なお、時間は、処理フレームで特定されてもよいし、リアルタイムクロックが示す日時で特定されてもよい。
本実施形態では、ゲージG416の長さによって投球動作の開始タイミングが案内されるので、表示制御部101は、投球動作の開始タイミングが訪れた場合に、ゲージG416が所定の長さ(例えば、タイミングカーソルC410が指し示す長さ)になるように、ゲージG416の長さを変化させる。例えば、表示制御部101は、投球動作の開始タイミングが近づくにつれて、ゲージG416が所定の長さに近づくように、ゲージG416の長さを変化させる。別の言い方をすれば、表示制御部101は、投球動作の開始タイミングと現在の時間との差と、所定の長さとゲージG416の現在の長さとの差と、が対応するように、ゲージG416の長さを変化させる。
例えば、表示制御部101は、受付期間が開始する場合にゲージG416の表示を開始させるようにしてもよい。受付期間が開始する場合とは、例えば、受付期間の開始時点であってもよいし、受付期間の開始時点から所定時間前後した時点であってもよい。表示制御部101は、受付期間が開始するまではゲージG416を表示させず、受付期間が開始した場合にゲージG416を表示させる。図3の例であれば、チャレンジ画像G3Cの状態は受付期間の開始前であり、盗塁成否バーB41及びゲージG416は表示されない。この状態では、帰塁ボタンB36や盗塁ボタンB37が反応しないようにしてもよい。チャレンジ画像G3Dの状態は受付期間中となり、盗塁成否バーB41が表示され、図4で説明したように、ゲージG416が左から右に伸びるようにして表示される。この状態になると、帰塁ボタンB36や盗塁ボタンB37が反応するようになる。
[3−3.基準時間設定部]
基準時間設定部102は、制御部11を主として実現される。基準時間設定部102は、投手キャラクタが投球動作を開始するタイミングに基づいて、走者キャラクタに盗塁動作を開始させるための開始操作を受け付ける受付期間内に基準時間を設定する。基準時間設定部102は、受付期間の開始時点から終了時点までの何れかの時点において、基準時間を設定すればよい。例えば、基準時間設定部102は、受付期間の開始時点から所定時間だけ経過した時点を基準時間として設定する。
この所定時間は、固定値であってもよいし、可変値であってもよい。可変値である場合には、投手キャラクタ、走者キャラクタ、及び捕手キャラクタの少なくとも1つの能力情報に基づいて決定されるようにしてもよいし、ランダムに決まってもよい。例えば、基準時間設定部102は、走者キャラクタの能力が高いほど、受付期間の開始時点から基準時間までの時間を長くすることで、ユーザがじっくりと盗塁ボタンB37を選択できるようにしてもよい。また例えば、基準時間設定部102は、投手キャラクタや捕手キャラクタの能力が高いほど、受付期間の開始時点から基準時間までの時間を短くすることで、ユーザがすぐに盗塁ボタンB37を選択しなければならないようにしてもよい。
[3−4.開始操作受付部]
開始操作受付部103は、制御部11を主として実現される。開始操作受付部103は、受付期間において盗塁ボタンB37の選択操作を受け付ける。開始操作受付部103は、操作部14の検出信号に基づいて、盗塁ボタンB37の選択操作が行われたか否かを判定すればよい。本実施形態では、盗塁成否バーB41が表示部15に表示されるので、開始操作受付部103は、盗塁成否バーB41が表示された状態で盗塁ボタンB37の選択操作を受け付けることになる。即ち、開始操作受付部103は、盗塁成否バーB41の表示が開始された後に、盗塁ボタンB37の選択操作を受け付ける。
[3−5.動作制御部]
動作制御部104は、制御部11を主として実現される。動作制御部104は、盗塁ボタンB37の選択操作に基づいて、走者キャラクタに盗塁動作を開始させる。即ち、動作制御部104は、盗塁ボタンB37が選択されたことを条件として、走者キャラクタに盗塁動作を開始させる。動作制御部104は、盗塁動作のモーションデータを再生することによって、走者キャラクタに盗塁動作をさせ、ゲーム状況データDT2に格納された走者キャラクタの位置を更新する。
例えば、動作制御部104は、走者キャラクタの能力情報に基づいて、盗塁動作をさせるようにしてもよい。動作制御部104は、能力情報が高いほど走者キャラクタを速く移動させ、能力情報が遅いほど走者キャラクタを遅く移動させる。他にも例えば、動作制御部104は、走者キャラクタが盗塁に関する特殊能力を有している場合には、当該特殊能力を有していない場合よりも、走者キャラクタを速く移動させる。
なお、動作制御部104は、投手キャラクタ、捕手キャラクタ、及び野手キャラクタなどの他のキャラクタの動作を制御してもよい。この場合も走者キャラクタと同様に、動作制御部104は、各動作のモーションデータを再生し、ゲーム状況データDT2に格納されたキャラクタの位置などを更新すればよい。例えば、動作制御部104は、投球動作の開始タイミングが訪れた場合に、投球動作のモーションデータを再生することによって、投手キャラクタに投球動作を指せる。
[3−6.第1決定部]
第1決定部105は、制御部11を主として実現される。第1決定部105は、投球動作の開始タイミングの経過前に盗塁ボタンB37の選択操作が行われた場合に、確率情報に基づいて、盗塁動作の成否を決定する。なお、投球動作の開始タイミングの経過前に盗塁ボタンB37の選択操作が行われたか否かは、第1決定部105によって判定されてもよいし、後述する第2決定部106によって判定されてもよいし、他の機能ブロックによって判定されてもよい。
基準時間の経過前とは、例えば、受付期間の開始から投球動作の開始タイミングまでの期間内である。基準時間の経過前は、盗塁ボタンB37の選択操作を早めに受け付ける期間なので、早期受付期間ということもできる。
確率情報とは、例えば、盗塁動作を失敗させると決定される確率が、盗塁動作を成功させると決定される確率よりも高くなるように設定されている確率である。例えば、確率情報は、盗塁ボタンB37の選択操作が行われたタイミングによって異なってもよい。確率情報は、固定値であってもよいし、可変値であってもよい。可変値である場合には、第1決定部105は、投球動作の開始タイミングと、盗塁ボタンB37の選択操作が行われたタイミングと、の差に基づいて確率情報を決定してもよい。例えば、盗塁ボタンB37の選択操作が行われたタイミングが投球動作の開始タイミングに近いほど、盗塁動作が成功する確率が高くなり、開始操作が行われたタイミングが投球動作の開始タイミングから遠いほど、盗塁動作が成功する確率が低くなる。例えば、投球動作の開始タイミングの経過前に開始操作が行われたと判定され、投手キャラクタに送球動作をさせると決定された場合は、盗塁動作は失敗する。例えば、投球動作の開始タイミングの経過前に開始操作が行われたと判定され、投手キャラクタに送球動作をさせないと決定された場合は、盗塁動作の成否は走者キャラクタの能力情報やユーザの操作(連打等)等に基づいて決まる。例えば、投球動作の開始タイミングの経過後に開始操作が行われた場合、盗塁動作の成否は走者キャラクタの能力情報やユーザの操作に基づいて決まる。
例えば、第1決定部105は、投球動作に代えて、盗塁動作を失敗させるための送球動作を投手キャラクタにさせるか否かを確率情報に基づいて決定するようにしてもよい。投球動作に代えてとは、例えば、投球動作を開始させずに、送球動作をさせることであってもよい。なお、野球のルール上、第1の動作の一例である投球動作の中止は禁止されているが、本発明を野球以外のゲームに適用し、第1の動作の中止を禁止しないのであれば、第1の動作をしている途中で中止させて、第5の動作をさせることが、第1の動作に代えることを意味してもよい。
[3−7.第2決定部]
第2決定部106は、制御部11を主として実現される。第2決定部106は、投球動作の開始タイミングの経過後に盗塁ボタンB37の選択操作が行われた場合に、動作制御部104が走者キャラクタに盗塁動作を開始させる処理と、投手キャラクタに投球動作をさせる処理と、を含む複数の処理の実行結果に基づいて、盗塁動作の成否を決定する。
複数の処理とは、例えば、走者キャラクタに盗塁動作を開始させる処理と、投手キャラクタの投球動作をさせる処理と、を少なくとも含んでいればよく、その他の処理を含んでいてもよい。投球動作の開始タイミングの経過後とは、例えば、投球動作の開始タイミングが経過してから受付期間が終了するまでの期間内である。別の言い方をすれば、受付期間のうち、投球動作の開始タイミングまでの早期受付期間を除いた期間である。
例えば、複数の処理は、走者キャラクタの能力情報に基づいて走者キャラクタに盗塁動作をさせる処理を含むようにしてもよい。能力情報は、先述したように、走者キャラクタの能力の良し悪しであり、盗塁動作に関する能力である。
例えば、第2決定部106は、走者キャラクタが盗塁先の塁に達したタイミングと、野手キャラクタがボールを受けて走者キャラクタにタッチしたタイミングと、に基づいて盗塁動作の成否を決定する。また例えば、第2決定部106は、走者キャラクタが盗塁先の塁に達したタイミングと、野手キャラクタがボールを受けたタイミングと、に基づいて盗塁動作の成否を決定する。
[3−8.効果発生操作受付部]
効果発生操作受付部107は、制御部11を主として実現される。効果発生操作受付部107は、盗塁ボタンB37の選択操作が行われた後に、盗塁動作が成功しやすくなる効果を発生させるための効果発生操作を受け付ける。効果発生操作受付部107は、操作部14の検出信号に基づいて、効果発生操作が行われたか否かを判定すればよい。
効果とは、例えば、盗塁動作が成功する確率を高める効果である。また例えば、効果は、走者キャラクタの能力を高める効果である。効果発生操作とは、例えば、盗塁ボタンB37の選択操作とは異なる操作であり、効果を発生させるために予め定められた操作である。例えば、画面上に表示された所定の画像を選択する操作である。また例えば、操作部に含まれる複数の操作部材(ボタンやレバーなど)のうち、効果の発生に割り当てられた操作部材に対する操作である。例えば、盗塁中に画面をタップする操作は、効果発生操作の一例である。
[3−9.効果発生部]
効果発生部108は、制御部11を主として実現される。効果発生部108は、効果発生操作に基づいて、効果を発生させる。効果発生部108は、ゲーム内で効果を発生させることによって、例えば、盗塁動作が成功する確率を高めたり、走者キャラクタの能力を高めたり、走者キャラクタの移動速度や動作の精度を高めたりする。例えば、効果発生操作が繰り返し行われる場合には、効果発生部108は、効果発生操作の回数が多いほど効果を強くしてもよい。効果が強さとは、例えば、盗塁動作が成功する確率を高さや走者キャラクタの能力が高さである。
例えば、効果発生部108は、走者キャラクタが所定の能力を有している場合には、効果発生操作が行われなくても、効果を発生させるようにしてもよい。この場合は、効果発生部108は、効果発生操作の有無に関係なく、無条件で効果を発生させることになる。
[3−10.動作指示操作受付部]
動作指示操作受付部109は、制御部11を主として実現される。本実施形態では、投手キャラクタは、盗塁動作を牽制するための牽制動作を行うので、動作指示操作受付部109は、盗塁動作に代えて、牽制動作に対抗するための帰塁動作を走者キャラクタにさせるための帰塁ボタンB36の選択操作を受け付ける。動作指示操作受付部109は、操作部14の検出信号に基づいて、帰塁ボタンB36の選択操作が行われたか否かを判定すればよい。帰塁ボタンB36を選択することは、動作指示操作の一例である。このため、本実施形態において、帰塁ボタンB36の選択操作と記載している箇所は、動作指示操作と読み替えることができる。
動作指示操作とは、例えば、盗塁ボタンB37の選択操作とは異なる操作であり、帰塁動作を開始させるために予め定められた操作である。例えば、動作指示操作は、画面上に表示された所定の画像を選択する操作である。また例えば、動作指示操作は、操作部に含まれる複数の操作部材(ボタンやレバーなど)のうち、帰塁動作に割り当てられた操作部材に対する操作である。
[3−11.判定部]
判定部110は、制御部11を主として実現される。判定部110は、帰塁動作の成否を判定する。判定部110は、投手キャラクタが投球動作をした場合、又は、ゲームが所定の進行状況まで進行した場合には、動作指示操作が行われたとしても帰塁動作の成否を判定しない。所定の進行状況とは、例えば、ゲームが一定の状況まで進むことである。野球ゲームであれば、打者がアウトになること、イニングが終わる(チェンジする)ことである。一方、判定部110は、投手キャラクタが牽制動作を行い、かつ、帰塁ボタンB36の選択操作が行われた場合に、帰塁動作の成否を判定する。
例えば、判定部110は、走者キャラクタが帰塁したタイミング(自分がいる塁に触れたタイミング)と、野手キャラクタがボールを受けて走者キャラクタにタッチしたタイミングと、に基づいて帰塁動作の成否を判定する。また例えば、判定部110は、走者キャラクタが帰塁したタイミングと、野手キャラクタがボールを受けたタイミングと、に基づいて帰塁動作の成否を決定する。
[4.ゲームシステムにおいて実行される処理]
図13〜図15は、ゲームシステムSにおいて実行される処理の一例を示すフロー図である。図13〜図15に示す処理は、制御部11が記憶部12に記憶されたプログラムに従って動作することによって実行される。図13〜図15に示す処理は、機能ブロックが実行する処理の一例である。なお、ここでは、チャレンジ画像G3が表示される場合の処理について説明する。
図13に示すように、まず、制御部11は、キャラクタデータDT1とゲーム状況データDT2に基づいて、チャレンジ画像G3を表示部15に表示させる(S1)。S1においては、制御部11は、仮想カメラからゲーム空間を見た様子を示す画像を生成し、抽選で決定されたチャレンジの内容を示すように表示領域A38の表示内容を決定する。また、制御部11は、チャレンジで使用される投手キャラクタ、捕手キャラクタ、及び走者キャラクタの能力情報等に基づいて、アイコンI33〜I35の表示内容を決定する。S1の処理が実行されると、図3のチャレンジ画像G3Aの状態となる。
制御部11は、キャラクタデータDT1に基づいて、走者キャラクタが有する特殊能力を表示領域A39に表示させる(S3)。S3の処理が実行されると、図3のチャレンジ画像G3Bの状態となる。なお、走者キャラクタが特殊能力を有していない場合には、S3の処理は実行されない。
制御部11は、チャレンジ画像G3からアイコンI33〜I35を消去する(S5)。なお、制御部11は、このタイミングでボールカウント、ストライクカウント、及びアウトカウントを表示領域A40に表示してもよい。S5の処理が実行されると、図3のチャレンジ画像G3Cの状態となる。
制御部11は、投手キャラクタにセットポジションを取らせる(S7)。セットポジションの動きを示すモーションデータが記憶部12に記憶されており、S7においては、制御部11は、モーションデータを再生することによって、投手キャラクタにセットポジションを取らせることになる。なお、投手キャラクタの動作に応じて、ゲーム状況データDT2は更新される。
制御部11は、投手キャラクタの動作を決定する(S9)。S9においては、制御部11は、所定の確率に基づいて、投手キャラクタに投球動作をさせるか牽制動作をさせるかを決定する。この確率は、固定値であってもよいし、可変値であってもよい。可変値である場合には、乱数に基づいて確率が変化してもよいし、投手キャラクタ、捕手キャラクタ、及び走者キャラクタの能力情報に基づいて確率が変化してもよい。
投手キャラクタに投球動作をさせると決定された場合(S9;投球動作)、制御部11は、受付期間内に投球動作の開始タイミングを設定する(S11)。S11においては、制御部11は、現時点よりも後に所定の長さの受付期間を設定し、受付期間内に投球動作の開始タイミングを設定する。例えば、制御部11は、受付期間の開始時点から所定時間後に投球動作の開始タイミングを設定する。以降、制御部11は、S11で設定した投球動作の開始タイミングが訪れたかを判定し、投球動作の開始タイミングが訪れた場合に投手キャラクタに投球動作を開始させる。
制御部11は、盗塁成否バーB41を表示させる(S13)。S13においては、制御部11は、S11で設定した投球動作の開始タイミングを示すようにタイミングカーソルC410を表示させる。例えば、制御部11は、盗塁成否バーB41の左端から所定距離(例えば、受付期間の開始時点から投球動作の開始タイミングまでの時間にゲージG416の伸長速度を乗じた距離)の位置にタイミングカーソルC410を表示させる。S13の処理が実行されると、図3のチャレンジ画像G3Dの状態となる。以降、制御部11は、帰塁ボタンB36と盗塁ボタンB37の選択を受け付ける。
制御部11は、投球動作の開始タイミングを案内するように、ゲージG416の長さを変化させる(S15)。S15においては、制御部11は、投球動作の開始タイミングと現在の時間との差と、盗塁成否バーB41の左端及びタイミングカーソルC410間の距離とゲージG416の長さとの差と、が対応するように、ゲージG416の長さを徐々に変化させる。
制御部11は、操作部14の検出信号に基づいて、盗塁ボタンB37が選択されたか否かを判定する(S17)。盗塁ボタンB37が選択されたと判定された場合(S17;Y)、図14に移り、制御部11は、走者キャラクタに盗塁動作を開始させる(S19)。走者キャラクタが走る動作を示すモーションデータが記憶部12に記憶されており、S19においては、制御部11は、モーションデータに基づいて走者キャラクタに盗塁動作をさせることになる。なお、走者キャラクタの盗塁動作に応じて、ゲーム状況データDT2は更新される。また、制御部11は、走者キャラクタの能力情報に基づいて、走者キャラクタの移動速度を決定し、走者キャラクタの位置を更新することになる。
制緒部11は、盗塁ボタンB37が選択されたタイミングが投球動作の開始タイミングよりも前であるか否かを判定する(S21)。S21においては、制御部11は、盗塁ボタンB37の選択操作を検知したフレームが、投球動作の開始タイミングのフレームよりも前であるか否かを判定する。別の言い方をすれば、S21においては、制御部11は、タイミングカーソルC410の左側の領域A411内でゲージG416を止めたかを判定することになる。
投球動作の開始タイミングよりも前であると判定された場合(S21;Y)、制御部11は、所定の確率情報に基づいて、投手キャラクタが盗塁に気付くか否かを抽選する(S23)。S23においては、制御部11は、盗塁ボタンB37が選択されたタイミングと、投球動作の開始タイミングと、に基づいて確率情報を設定する。例えば、制御部11は、これらのタイミングの差が小さいほど盗塁が成功する確率が高くなり、当該差が大きいほど盗塁が成功する確率が低くなるように、確率情報を設定する。なお、タイミングの差と確率情報との関係は、テーブル形式又は数式形式のデータとして記憶部12に記憶されていてもよいし、プログラムコードの一部として記述されていてもよい。制御部11は、タイミングの差に関連付けられた確率情報を設定することになる。そして、制御部11は、確率情報に基づいて抽選処理を実行し、投手キャラクタが盗塁に気付く方に当選したか、投手キャラクタが盗塁に気付かない方に当選したか、を判定する。抽選処理自体は、公知の抽選アルゴリズムを利用すればよい。
投手キャラクタが盗塁に気付いた場合(S23;盗塁に気付く)、制御部11は、盗塁先の塁に対して投手キャラクタが直接送球するように設定する(S25)。投手キャラクタが盗塁先の塁に対して送球する動作を示すモーションデータが記憶部12に記憶されており、S25の処理が実行されると、制御部11は、モーションデータに基づいて投手キャラクタに送球動作をさせることになる。即ち、S25では、捕手キャラクタ経由で送球するのではなく、投手キャラクタが直接送球するルートが設定されることになる。
一方、投手キャラクタが盗塁に気付かない場合(S23;盗塁に気付かない)、制御部11は、盗塁先の塁に対して捕手キャラクタが送球するように設定する(S27)。投手キャラクタが本塁に対して投球する動作を示すモーションデータと、捕手キャラクタが盗塁先の塁に対して送球する動作を示すモーションデータと、が記憶部12に記憶されており、S27の処理が実行されると、制御部11は、これらモーションデータに基づいて、投手キャラクタに本塁に対する投球動作をさせ、捕手キャラクタがボールをキャッチすると、捕手キャラクタに盗塁先の塁に対する送球動作をさせることになる。即ち、S27では、捕手キャラクタ経由で送球されるルートが設定されることになる。
一方、S21において、投球動作の開始タイミング又は投球動作の開始タイミングよりも後であると判定された場合(S21;N)、S27に移行し、制御部11は、盗塁先の塁に対して投手キャラクタが直接送球するように設定する。即ち、捕手キャラクタ経由で盗塁先の塁に送球されるルートが設定されることになる。
制御部11は、ユーザの評価を決定する(S29)。S29においては、投球動作の開始タイミングよりも前に盗塁ボタンB37が選択された場合は、低い評価となるので、制御部11は、「NORMAL!」という評価結果を表示領域A42に表示させる(図7のチャレンジ画像G3N又は図8のチャレンジ画像G3R)。一方、投球動作の開始タイミングよりも後に盗塁ボタンB37が選択された場合は、制御部11は、投球動作の開始タイミングと、盗塁ボタンB37が選択されたタイミングと、に基づいて、ユーザの評価を決定する。制御部11は、これらのタイミングの差が小さいほど評価が高くなるように、ユーザの評価を決定する。そして、制御部11は、評価結果を表示領域A42に表示させる(図5のチャレンジ画像G3F又は図6のチャレンジ画像G3J)。
例えば、制御部11は、タイミングの差が第1閾値未満である場合(即ち、領域A412内でゲージG416を止めた場合)は、最高評価である「GREAT!」という評価結果を表示領域A42に表示させる。また例えば、制御部11は、タイミングの差が第1閾値以上第2閾値未満(第2閾値>第1閾値)である場合(即ち、領域A413内でゲージG416を止めた場合)は、2番目の評価である「GOOD!」という評価結果を表示領域A42に表示させる。また例えば、制御部11は、タイミングの差が第2閾値以上第3閾値未満(第3閾値>第2閾値)である場合(即ち、領域A414内でゲージG416を止めた場合)は、3番目の評価である「NICE!」という評価結果を表示領域A42に表示させる。また例えば、制御部11は、タイミングの差が第3閾値以上である場合(即ち、領域A415内でゲージG416を止めた場合)は、低い評価である「NORMAL!」という評価結果を表示領域A42に表示させる。
制御部11は、操作部14の検出信号に基づいて、ユーザが効果発生操作をしたか否かを判定する(S31)。ここでは、走者キャラクタの盗塁中にユーザがタップしたか否かが判定される。ユーザが効果発生操作をしたと判定された場合(S31;Y)、制御部11は、走者キャラクタの移動速度を上げる(S33)。S33においては、制御部11は、ユーザが効果発生操作をした回数(タップ回数)に基づいて、走者キャラクタの移動速度を上げるようにしてもよい。なお、先述したように、走者キャラクタが盗塁に関する特殊能力を有している場合には、効果発生操作が行われなくても、S33の処理が実行されるようにしてもよい。また、S23において、投手キャラクタが盗塁に気付いた場合には、S31の処理とS33の処理は省略してもよい。
制御部11は、盗塁動作の成否を決定する(S35)。S35においては、制御部11は、S25の設定(投手キャラクタが直接送球するルートの設定)が行われた場合には、盗塁が失敗したと判定する。一方、制御部11は、S27の設定(捕手キャラクタ経由で送球するルートの設定)が行われた場合には、制御部11は、走者キャラクタの盗塁動作と、投手キャラクタの投球動作及び捕手キャラクタの送球動作と、に基づいて、走者キャラクタが盗塁先の塁に到達したタイミングと、野手キャラクタが走者キャラクタをタッチしたタイミングと、に基づいて盗塁の成否を決定する。
制御部11は、S35で決定された盗塁の成否に基づいて、獲得スコアを決定する(S37)。S37においては、制御部11は、盗塁の成否と獲得スコアを表示領域A43に表示させる。なお、投球動作の開始タイミング又は投球動作の開始タイミングよりも後の場合は、制御部11は、ユーザの評価が高いほど獲得スコアが高くなるようにしてもよい。S37においては、制御部11は、チャレンジ画像G3の表示領域43に獲得スコアを表示させる。なお、この場合、制御部11は、ゲーム状況データDT2に格納されたチャレンジの残り回数を減少させる。
一方、S17において、ゲージG416が盗塁成否バーB41の端まで伸びきっても盗塁ボタンが選択されたと判定されない場合(S17;N)、図14に移り、制御部11は、ゲーム状況データDT2に基づいて、打者キャラクタがアウトになったかを判定する(S39)。S39においては、制御部11は、ゲーム状況データDT2が示すストライクカウントを参照し、3ストライクになったかを判定する。なお、ボールカウント、ストライクカウント、及びアウトカウントは、投手キャラクタの投球結果と打者キャラクタの打撃結果に基づいて更新されるようにすればよい。
打者キャラクタがアウトになったと判定されない場合(S39;N)、S7の処理に戻る。この場合、打者キャラクタがアウトになるまでは、盗塁のチャレンジを繰り返すことができる。一方、打者キャラクタがアウトになったと判定された場合(S39;Y)、制御部11は、盗塁に失敗したとみなしてS37の処理に移行する。
一方、S9において、投手キャラクタに牽制動作をさせると決定された場合(S9;牽制動作)、図15に移り、制御部11は、操作部14の検出信号に基づいて、帰塁ボタンB36が選択されたか否かを判定する(S41)。帰塁ボタンB36が選択されたと判定された場合(S41;Y)、制御部11は、走者キャラクタに帰塁動作をさせる(S43)。走者キャラクタの帰塁動作を示すモーションデータと、投手キャラクタの牽制動作を示すモーションデータと、が記憶部12に記憶されており、S43においては、制御部11は、これらのモーションデータに基づいて、走者キャラクタに帰塁動作をさせたり、投手キャラクタに牽制動作をさせたりすることになる。なお、走者キャラクタの帰塁動作と投手キャラクタの牽制動作とに応じて、ゲーム状況データDT2は更新される。
制御部11は、帰塁動作の成否を決定する(S45)。S45においては、制御部11は、走者キャラクタが帰塁したタイミングと、野手キャラクタが走者キャラクタをタッチしたタイミングと、に基づいて帰塁動作の成否を決定する。制御部11は、帰塁の成否に基づいて、獲得スコアを決定する(S47)。S47においては、制御部11は、盗塁の成否と獲得スコアを表示領域A43に表示させる。なお、この場合、制御部11は、ゲーム状況データDT2に格納されたチャレンジの残り回数を減少させる。
制御部11は、ゲーム状況データDT2に基づいて、チャレンジにおける残り回数がなくなったかを判定する(S49)。残り回数がなくなったと判定されない場合(S49;N)、S7の処理に戻る。一方、残り回数がなくなったと判定された場合(S49;Y)、本処理は終了する。この場合、獲得スコアがクリア条件以上であれば、ユーザに報酬が付与されることになる。
以上説明したゲームシステムSによれば、投球動作の開始タイミングの経過前に盗塁ボタンB37の選択操作が行われた場合は確率情報に基づいて盗塁動作の成否が決定され、投球動作の開始タイミングの経過前に盗塁ボタンB37の選択操作をした場合であっても盗塁動作が成功することがあるので、例えば投手キャラクタによる投球動作を盗んで盗塁動作を開始させるといった緊迫感をユーザに感じさせることができる。
また、盗塁成否バーB41が表示された状態で盗塁ボタンB37の選択操作が受け付けられるため、ユーザは投球動作の開始タイミングを把握しながら盗塁ボタンB37の選択操作をすることができる。
また、ゲージG416の状態の変化によって投球動作の開始タイミングが案内されるので、ユーザは直感的に投球動作の開始タイミングを把握することができる。
また、ユーザは盗塁成否バーB41の表示開始によって受付期間が開始したことを把握することができる。
また、盗塁ボタンB37の選択操作が行われたタイミングだけでなく、走者キャラクタの能力情報が盗塁動作の成否に影響するので、ゲームに変化を与えることができ、ゲームの興趣性を効果的に高めることができる。
また、投手キャラクタの牽制動作に対抗する帰塁動作をさせるための帰塁ボタンB36の選択操作が行われたとしても、投手キャラクタが牽制動作をしなかった場合には帰塁動作の成否を判定しないことで、不必要な処理の実行を防止することができる。
また、帰塁ボタンB36の選択操作に基づいて盗塁動作が成功しやすくなる効果を発生させることで、盗塁動作の成功のしやすさに変化を付けることができるので、ゲームの興趣性を効果的に高めることができる。
また、走者キャラクタが所定の能力を有している場合に、効果発生操作をしなくても盗塁動作が成功しやすくなる効果を発生させることで、ゲームに変化を与えることができ、ゲームの興趣性を効果的に高めることができる。
また、確率情報に基づいて盗塁動作の成否を決定する場合に、投手キャラクタが送球動作をさせることで盗塁動作の失敗を演出することができるので、より自然なゲームを提供することができる。
[5.変形例]
なお、本発明は、以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
例えば、第2決定部106は、投球動作の開始タイミングの経過後に盗塁ボタンB37の選択操作が行われた場合に、盗塁ボタンB37の選択操作が行われたタイミングを盗塁動作の成否に影響させる処理の実行結果に基づいて、盗塁動作の成否を決定するようにしてもよい。
盗塁動作の成否に影響させる処理とは、例えば、盗塁動作が成功しやすくなったり失敗しやすくなったりするための処理である。例えば、盗塁動作の成否に係る確率を変えることである。また例えば、投手キャラクタが盗塁動作を阻止するための動作の精度や速度を変えることである。例えば、盗塁動作が成功又は失敗しやすくなるように、球種・コントロール・球速を変えることである。例えば、ボールの曲がりの少ない球種(ストレートなど)の場合、盗塁動作が成功しやすくなり、ボールの曲がりの大きい球種(フォークボールなど)の場合、盗塁動作が失敗しやすくなる。また例えば、コントロールが悪いほど盗塁動作が成功しやすくなり、コントロールが良いほど盗塁動作が成功しやすくなる。また例えば、球速が遅いほど盗塁動作が成功しやすくなり、球速が速いほど盗塁動作が失敗しやすくなる。
また例えば、ゲーム端末10において実現される各機能は、サーバ30において実現されてもよい。例えば、サーバ30において、ゲームの主な処理が実行されるようにしてもよい。この場合、サーバ30が本発明に係るゲーム制御装置に相当する。例えば、表示制御部101、基準時間設定部102、開始操作受付部103、動作制御部104、第1決定部105、第2決定部106、効果発生操作受付部107、効果発生部108、動作指示操作受付部109、及び判定部110がサーバ30で実現される場合、これらは制御部31を主として実現される。
この場合、ゲーム端末10は、サーバ30から画像データを受信して各画像を表示部15に表示させる。また、ゲーム端末10は、操作部14が受け付けた指示を示すデータをサーバ30に送信する。サーバ30は、当該データを受信することで、ユーザの指示を特定し、ゲームを実行すればよい。また例えば、ゲーム端末10とサーバ30とで各機能が分担されてもよい。また例えば、実施形態や上記変形例で説明した各機能のうち、基準時間設定部102、第1決定部105、及び第2決定部106以外の機能は省略してもよい。例えば、サーバ30において、基準時間設定部102、第1決定部105、及び第2決定部106が実現され、他の機能は、ゲーム端末10で実現されてもよい。この場合、各機能ブロックの処理結果が、ゲーム端末10とサーバ30との間で送受信されるようにすればよい。
例えば、サーバ30において基準時間設定部102が実現される場合、サーバ30が設定した基準時間がゲーム端末10に送信される。また例えば、サーバ30において動作制御部104が実現される場合、サーバ30が更新したゲーム状況データDT2がゲーム端末10に送信される。また例えば、第1決定部105がサーバ30において実現される場合、サーバ30が決定した盗塁動作の成否の結果がゲーム端末10に送信される。また例えば、第2決定部106がサーバ30で実現される場合、サーバ30が決定した盗塁動作の成否の結果がゲーム端末10に送信される。
また例えば、野球ゲームが実行される場合を説明したが、他のゲームに本発明に係る処理を適用してもよい。例えば、野球ゲーム以外のスポーツゲーム(例えば、サッカー、テニス、アメリカンフットボール、バスケットボール、バレーボール等を題材としたゲーム)に本発明に係る処理を適用してもよい。また例えば、スポーツゲーム以外にも、アクションゲーム・ロールプレイングゲーム・格闘ゲーム等のように、ゲーム形式・ジャンルを問わず種々のゲームに本発明に係る処理を適用してもよい。
[6.付記]
以上のような記載から、本発明は例えば以下のように把握される。
1)本発明の一態様に係るゲームシステム(S)は、相手オブジェクトが第1の動作をする場合に、ユーザオブジェクトに第2の動作をさせるゲームシステム(S)において、前記相手オブジェクトを表示手段(15)に表示させる表示制御手段(101)と、前記相手オブジェクトが前記第1の動作を開始するタイミングに基づいて、前記ユーザオブジェクトに前記第2の動作を開始させるための開始操作を受け付ける受付期間内に基準時間を設定する基準時間設定手段(102)と、前記受付期間において前記開始操作を受け付ける開始操作受付手段(103)と、前記開始操作に基づいて、前記ユーザオブジェクトに前記第2の動作を開始させる動作制御手段(104)と、前記基準時間の経過前に前記開始操作が行われた場合に、確率情報に基づいて、前記第2の動作の成否を決定する第1決定手段(105)と、前記基準時間の経過後に前記開始操作が行われた場合に、前記動作制御手段(104)が前記ユーザオブジェクトに前記第2の動作を開始させる処理と、前記相手オブジェクトに前記第1の動作をさせる処理と、を含む複数の処理の実行結果に基づいて、前記第2の動作の成否を決定する第2決定手段(106)と、を含む。
10)本発明の一態様に係るゲームシステム(S)は、相手オブジェクトが第1の動作をする場合に、ユーザオブジェクトに第2の動作をさせるゲームシステム(S)において、前記相手オブジェクトを表示手段(15)に表示させる表示制御手段(101)と、前記相手オブジェクトが前記第1の動作を開始するタイミングに基づいて、前記ユーザオブジェクトに前記第2の動作を開始させるための開始操作を受け付ける受付期間内に基準時間を設定する基準時間設定手段(102)と、前記受付期間において前記開始操作を受け付ける開始操作受付手段(103)と、前記開始操作に基づいて、前記ユーザオブジェクトに前記第2の動作を開始させる動作制御手段(104)と、前記基準時間の経過前に前記開始操作が行われた場合に、確率情報に基づいて、前記第2の動作の成否を決定する第1決定手段(105)と、前記基準時間の経過後に前記開始操作が行われた場合に、前記開始操作が行われたタイミングを前記第2の動作の成否に影響させる処理の実行結果に基づいて、前記第2の動作の成否を決定する第2決定手段(106)と、を含む。
11)本発明の一態様に係るゲーム制御装置(10,30)は、相手オブジェクトが第1の動作をする場合に、ユーザオブジェクトに第2の動作をさせるゲーム制御装置において、前記相手オブジェクトが前記第1の動作を開始するタイミングに基づいて、前記ユーザオブジェクトに前記第2の動作を開始させるための開始操作を受け付ける受付期間内に基準時間を設定する基準時間設定手段(102)と、前記基準時間の経過前に前記開始操作が行われた場合に、確率情報に基づいて、前記第2の動作の成否を決定する第1決定手段(105)と、前記基準時間の経過後に前記開始操作が行われた場合に、前記動作制御手段(104)が前記ユーザオブジェクトに前記第2の動作を開始させる処理と、前記相手オブジェクトに前記第1の動作をさせる処理と、を含む複数の処理の実行結果に基づいて、前記第2の動作の成否を決定する第2決定手段(106)と、を含む。
12)本発明の一態様に係るゲーム制御装置(10,30)は、相手オブジェクトが第1の動作をする場合に、ユーザオブジェクトに第2の動作をさせるゲーム制御装置において、前記相手オブジェクトが前記第1の動作を開始するタイミングに基づいて、前記ユーザオブジェクトに前記第2の動作を開始させるための開始操作を受け付ける受付期間内に基準時間を設定する基準時間設定手段(102)と、前記基準時間の経過前に前記開始操作が行われた場合に、確率情報に基づいて、前記第2の動作の成否を決定する第1決定手段(105)と、前記基準時間の経過後に前記開始操作が行われた場合に、前記開始操作が行われたタイミングを前記第2の動作の成否に影響させる処理の実行結果に基づいて、前記第2の動作の成否を決定する第2決定手段(106)と、を含む。
13)本発明の一態様に係るプログラムは、1)〜10)の何れかに記載のゲームシステム(S)又は11)若しくは12)に記載のゲーム制御装置(10,30)としてコンピュータを機能させる。
14)本発明の一態様に係る情報記憶媒体は、13)のプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な情報記憶媒体である。
1)又は10)〜14)に係る発明によれば、基準時間の経過前に開始操作が行われた場合は確率情報に基づいて第2の動作の成否が決定され、基準時間の経過前に開始操作をした場合であっても第2の動作が成功することがあるので、例えば相手オブジェクトによる第1の動作を盗んで第2の動作を開始させるといった緊迫感をユーザに感じさせることができる。
2)本発明の一態様では、前記表示制御手段(101)は、前記基準時間を案内するための案内画像を前記表示手段(15)に表示させ、前記開始操作受付手段(103)は、前記案内画像が表示された状態で前記開始操作を受け付ける。2)の態様によれば、案内画像が表示された状態で開始操作が受け付けられるため、ユーザは基準時間を把握しながら開始操作をすることができる。
3)本発明の一態様では、前記案内画像は、時間経過に応じて状態が変化する変化画像を含み、前記表示制御手段(101)は、前記基準時間が訪れた場合に前記変化画像の状態が所定の状態になるように、前記変化画像の状態を変化させる。3)の態様によれば、変化画像の状態の変化によって基準時間が案内されるので、ユーザは直感的に基準時間を把握することができる。
4)本発明の一態様では、前記表示制御手段(101)は、前記受付期間が開始する場合に前記案内画像の表示を開始させる。4)の態様によれば、ユーザは案内画像の表示開始によって受付期間が開始したことを把握することができる。
5)本発明の一態様では、前記複数の処理は、前記ユーザオブジェクトの能力情報に基づいて前記ユーザオブジェクトに前記第2の動作をさせる処理を含む。5)の態様によれば、開始操作が行われたタイミングだけでなく、ユーザオブジェクトの能力情報が第2の動作の成否に影響するので、ゲームに変化を与えることができ、ゲームの興趣性を効果的に高めることができる。
6)本発明の一態様では、前記相手オブジェクトは、前記第2の動作を牽制するための第3の動作を行い、前記ゲームシステム(S)は、前記第2の動作に代えて、前記第3の動作に対抗するための第4の動作を前記ユーザオブジェクトにさせるための動作指示操作を受け付ける動作指示操作受付手段(109)と、前記第4の動作の成否を判定する判定手段(110)と、を更に含み、前記判定手段(110)は、前記相手オブジェクトが前記第1の動作をした場合、又は、ゲームが所定の進行状況まで進行した場合には、前記動作指示操作が行われたとしても前記第4の動作の成否を判定せず、前記相手オブジェクトが前記第3の動作を行い、かつ、前記動作指示操作が行われた場合に、前記第4の動作の成否を判定する。6)の態様によれば、相手オブジェクトの第3の動作に対抗する第4の動作をさせるための動作指示操作が行われたとしても、相手オブジェクトが第3の動作をしなかった場合には第4の動作の成否を判定しないことで、不必要な処理の実行を防止することができる。
7)本発明の一態様では、前記ゲームシステム(S)は、前記開始操作が行われた後に、前記第2の動作が成功しやすくなる効果を発生させるための効果発生操作を受け付ける効果発生操作受付手段(107)と、前記効果発生操作に基づいて、前記効果を発生させる効果発生手段(108)と、を更に含む。7)の態様によれば、効果発生操作に基づいて第2の動作が成功しやすくなる効果を発生させることで、第2の動作の成功のしやすさに変化を付けることができるので、ゲームの興趣性を効果的に高めることができる。
8)本発明の一態様では、前記効果発生手段(108)は、前記ユーザオブジェクトが所定の能力を有している場合には、前記効果発生操作が行われなくても、前記効果を発生させる。8)の態様によれば、ユーザオブジェクトが所定の能力を有している場合に、効果発生操作をしなくても第2の動作が成功しやすくなる効果を発生させることで、ゲームに変化を与えることができ、ゲームの興趣性を効果的に高めることができる。
9)本発明の一態様では、前記第1決定手段(105)は、前記第1の動作に代えて、前記第2の動作を失敗させるための第5の動作を前記相手オブジェクトにさせるか否かを前記確率情報に基づいて決定する。9)の態様によれば、確率情報に基づいて第2の動作の成否を決定する場合に、相手オブジェクトが第5の動作をさせることで第2の動作の失敗を演出することができるので、より自然なゲームを提供することができる。