以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.構成
図1に本実施形態のゲーム装置(画像生成システム、ゲームシステム)のブロック図の例を示す。なお、本実施形態のゲーム装置の構成は図1に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
操作部160は、プレーヤが操作データを入力するためのものであり、その機能は、方向指示キー、アナログスティック、操作ボタン、レバー、各種センサ(加速度センサ、ジャイロセンサ等)、マイク、或いはタッチパネル型ディスプレイなどにより実現できる。
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(DRAM、VRAM)などにより実現できる。そしてゲームプログラムや、ゲームプログラムの実行に必要なゲームデータは、この記憶部170に保持される。
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(DVD、CD等)、HDD(ハードディスクドライブ)、或いはメモリ(ROM等)などにより実現できる。処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータ(操作部、処理部、記憶部、出力部を備える装置)を機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
表示部190は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、LCD、有機ELディスプレイ、CRT、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などにより実現できる。音出力部192は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
不揮発性記憶装置194は、プレーヤが各種の情報を保存するためのものであり、電源が非供給になった場合にもこれらの情報の記憶を保持する記憶装置である。不揮発性記憶装置194は、メモリーカード(ICカード)、USBメモリー、或いは磁気カードなどにより実現できる。
通信部196は、有線や無線のネットワークを介して外部(例えば他のゲーム装置、サーバ、ホスト装置)との間で通信を行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。
なお本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、サーバ(ホスト装置)が有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部196を介して情報記憶媒体180(あるいは記憶部170、不揮発性記憶装置194)に配信してもよい。このようなサーバ(ホスト装置)による情報記憶媒体の使用も本発明の範囲内に含めることができる。
処理部100(プロセッサ)は、操作部160からの操作データやプログラムなどに基づいて、ゲーム処理、表示制御処理、或いは音制御処理などを行う。処理部100は記憶部170をワーク領域として各種処理を行う。この処理部100の機能は、各種プロセッサ(CPU、GPU等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
処理部100は、入力受け付け部102、ゲーム演算処理部104、表示制御部120、音制御部130を含む。なおこれらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
入力受け付け部102は、プレーヤ(ユーザ)からの命令の入力の受け付け処理を行う。例えば、プレーヤが操作部160の方向指示キー、アナログスティック、操作ボタン等を操作することで入力された各フレームでの操作情報に基づいて、プレーヤの入力命令の受け付け処理を行う。
ゲーム演算処理部104はゲーム演算処理を行う。ここでゲーム演算処理としては、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、ゲーム結果を演算する処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などがある。
ゲーム演算処理部104は、オブジェクト空間設定部106、キャラクタ制御部108、仮想カメラ制御部110、コマンド処理部112、モード切替部114を含む。
オブジェクト空間設定部106は、複数のオブジェクトが配置されるオブジェクト空間の設定処理を行う。例えば、キャラクタ(人、動物、ロボット、車、船舶、飛行機等)、マップ(地形)、建物、コース(道路)、樹木、壁などの表示物を表す各種オブジェクト(ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェイスなどのプリミティブ面で構成されるオブジェクト)をオブジェクト空間に配置設定する処理を行う。即ちワールド座標系でのオブジェクトの位置や回転角度(向き、方向と同義)を決定し、その位置(X、Y、Z)にその回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)でオブジェクトを配置する。具体的には、記憶部170には、オブジェクト(パーツオブジェクト)の位置、回転角度、移動速度、移動方向等のデータであるオブジェクトデータがオブジェクト番号に対応づけて記憶される。オブジェクト空間設定部106は、例えば各フレーム毎にこのオブジェクトデータを更新する処理などを行う。
キャラクタ制御部108は、オブジェクト空間を移動(動作)するキャラクタの制御を行う。例えばキャラクタ制御部108は、キャラクタ(モデルオブジェクト、移動オブジェクト)を移動させる処理を行う。例えば操作部160によりプレーヤが入力した操作情報や、プログラム(移動アルゴリズム)や、各種データなどに基づいて、キャラクタをオブジェクト空間内で移動させる。具体的には、キャラクタの移動情報(位置、回転角度、速度、或いは加速度)を、1フレーム(例えば1/60秒)毎に順次求めるシミュレーション処理を行う。またキャラクタ制御部108は、キャラクタにモーション(アニメーション)を行わせるモーション処理(モーション再生、モーション生成)を行う。このモーション処理は、キャラクタのモーションを、記憶部170に記憶されるモーションデータに基づいて再生することなどで実現できる。なおフレームは、移動処理やモーション処理や描画処理を行う時間の単位である。
仮想カメラ制御部110は、オブジェクト空間内の所与(任意)の視点から見える画像を生成するための仮想カメラ(視点、基準仮想カメラ)の制御処理を行う。具体的には、仮想カメラの位置(X、Y、Z)又は回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)を制御する処理(視点位置、視線方向あるいは画角を制御する処理)を行う。
コマンド処理部112は、各種のコマンド処理を行う。例えば入力受け付け部102によりアイコン入力命令が受け付けられた場合には、アイコン入力命令により入力指示されたアイコンに対応づけられたコマンドを発動する処理などを行う。
モード切替部114は、表示モードやゲームモードの切替処理を行う。例えば、後述する第1、第2の表示モードの切替処理や、第1、第2のゲームモードの切替処理を行う。
表示制御部(画像生成部)120は、各種画像を表示部190に表示する制御を行う。例えばゲーム演算処理部104でのゲーム演算処理に基づく画像を表示部190に表示する制御を行う。例えばゲーム演算処理の結果に基づいて、オブジェクトやアイコンの描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示部190に出力する。具体的には、座標変換(ワールド座標変換、カメラ座標変換)、クリッピング処理、透視変換、或いは光源処理等のジオメトリ処理が行われ、その処理結果に基づいて、描画データ(プリミティブ面の頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)が作成される。そして、この描画データ(プリミティブ面データ)に基づいて、透視変換後(ジオメトリ処理後)のオブジェクト(1又は複数プリミティブ面)を、記憶部170の描画バッファ(フレームバッファ、ワークバッファ等のピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ)に描画する。これにより、オブジェクト空間内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像が生成される。なお仮想カメラから見える画像等をサーバシステムにおいて生成し、表示制御部120が、サーバシステムから配信された画像(映像)を表示部190に表示する制御を行ってもよい。
音制御部(音生成部)130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などの音を生成し、音出力部192に出力するための制御を行う。
そして本実施形態では、記憶部170が複数のストックコマンドの情報を記憶する。具体的には、記憶部170のコマンド情報記憶部172が複数のストックコマンドの情報を記憶する。このストックコマンドの情報は、例えばプレーヤが、自身がゲームプレイに使用することを所望するコマンドを選択することでストックされる情報である。例えば後述するカードのデッキセットの情報がこのストックコマンドの情報に相当する。
表示制御部120は、コマンドが対応づけられたアイコン(カード)をアイコン表示領域(カード表示領域)に表示する制御を行う。アイコン表示領域は、カード等のアイコンを表示する領域としてゲーム画面上に設定された領域である。表示制御部120は、このアイコン表示領域にアイコンが表示されるように表示制御を行う。ここでアイコンは、2次元画像であってもよいし、3次元画像であってもよい。2次元画像の場合には、キャラクタや背景等が描画された3次元画像(疑似3次元画像)に対して、アイコンの2次元画像を重畳させて描画すればよい。3次元画像の場合には、アイコンの3次元オブジェクトをオブジェクト空間に配置設定して描画すればよい。
入力受け付け部102は、キャラクタについての命令として、操作部160を用いたキー入力による命令であるキー入力命令と、アイコン表示領域に表示されたアイコンを入力指示する命令であるアイコン入力命令とを受け付ける。即ち、キー入力命令とアイコン入力命令の両方を常に受け付ける。具体的には、各フレーム毎に、キー入力命令やアイコン入力命令が入力されたか否かを、操作部160からの操作情報等に基づいて判断する。キー入力命令は、後述する図3のように、アナログスティック10や操作ボタン部30に対する操作やその操作の組み合わせにより、キャラクタの移動や動作を直接に指定して行う入力命令である。アイコン入力命令は、後述する図4のようにアイコン表示領域に表示されるカード等のアイコンの中から、プレーヤがコマンド発動を所望するアイコンを指示する入力命令である。
そしてゲーム演算処理部104は、入力受け付け部102によりキー入力命令が受け付けられた場合には、キー入力命令に基づいてキャラクタを制御する処理を行う。例えばキャラクタをオブジェクト空間等で移動させたり、動作させる処理(モーション処理)を行う。即ち、キー入力命令で指示される方向にキャラクタを移動させたり、キー入力命令で指示される動作を、キャラクタに行わせる。
一方、ゲーム演算処理部104は、入力受け付け部102によりアイコン入力命令が受け付けられた場合には、アイコン入力命令により入力指示されたアイコンに対応づけられたコマンドを発動する処理を行う。例えばアイコン表示領域において入力指示されたアイコンに対応づけられたコマンドを実行する。更に、ゲーム演算処理部104は、記憶部170(コマンド情報記憶部172)に記憶された複数のストックコマンドの中から少なくとも1つのコマンドを選択する。即ち、発動されたコマンドの代わりとなる補充コマンドを、複数のストックコマンドの中から例えばランダムに選択する。
そして表示制御部120は、複数のストックコマンドの中から選択されたコマンドが対応づけられたアイコンを、アイコン入力命令が行われたアイコンに代わるアイコンとして、アイコン表示領域に表示する制御を行う。即ち、アイコン入力命令によりコマンドが発動されて、そのコマンドの代わりとなるコマンドが、ストックコマンドの中から補充されると、その補充されたコマンドに対応するアイコンが、発動されたコマンドのアイコンの代わりに、アイコン表示領域に表示される。
アイコン表示領域に表示されるアイコンは1つであってもよいし、複数であってもよい。例えば複数のアイコンの場合には、表示制御部120は、各アイコンに対して各コマンドが対応づけられた複数のアイコンを、アイコン表示領域に表示する制御を行い、入力受け付け部102は、複数のアイコンのいずれかのアイコンを入力指示するアイコン入力命令を受け付ける。そして表示制御部120は、記憶部170に記憶される複数のストックコマンドの中から選択されたコマンドが対応づけられたアイコンを、アイコン入力命令により入力指示されたアイコンに代わるアイコンとして、アイコン表示領域に表示する制御を行う。
また表示制御部120は、第1の表示モードでは、アイコンの表示面積が第1の面積となり、第2の表示モードでは、アイコンの表示面積が第1の面積よりも小さな第2の面積となるように、アイコンを表示する制御を行う。即ち、第2の表示モードでは、第1の表示モードに比べてアイコンの表示面積(アイコン表示領域の面積)が小さくなるように表示制御を行う。例えば第1の表示モードでは、アイコンの全体画像が表示され、第2の表示モードでは、アイコンの部分画像が表示されるようにする。
この場合にゲーム演算処理部104は、操作部160を用いたプレーヤの操作入力に基づいて、第1の表示モードと第2の表示モードの切替処理を行うことができる。例えば後述する図10(A)のように方向指示キー20で上方向を指示した場合には、第1の表示モードに設定して、アイコン(カード)の全体画像を表示する。一方、後述する図10(B)のように方向指示キー20で下方向を指示した場合には、第2の表示モードに設定して、アイコン(カード)の部分画像を表示する。
また、ゲーム演算処理部104は、表示モードが第1の表示モードになった後、所与の期間の経過後に、第1の表示モードから第2の表示モードに切り替える。例えばプレーヤが方向指示キー20で上方向を指示して、第1の表示モードになった後、一定期間が経過すると、後述する図10(C)に示すように、プレーヤが方向指示キー20で下方向を指示しなくても、第2の表示モードに切り替わる。なお、以上のような表示モードの切替処理はモード切替部114が実行する。
表示制御部120は、後述する図12に示すように、第2の表示モードでは、第1の表示モードで表示されるアイコン画像の部分画像を表示する制御を行う。例えば第1の表示モードではアイコンの全体画像が表示されているが、第2の表示モードでは、全体画像の一部の画像である部分画像が表示される。
この場合に表示制御部120は、第2の表示モードでは、アイコンに対応づけられたコマンド及びアイコンの種別の少なくとも一方を識別するための画像が設定された部分画像を表示する制御を行う。例えば後述する図12に示すように、コマンドが属するグループの識別や、ノーマルかレアかの識別や、コマンド発動による効果の識別などを、プレーヤに認識可能にするための識別画像が部分画像に描かれている。そして、第1の表示モードから第2の表示モードに切り替わった場合にも、少なくともこの識別画像については表示されるようにする。
また表示制御部120は、第1の表示モードから第2の表示モードに切り替わった場合に、アイコン表示領域を画面下方向に移動して、アイコン表示領域の上側領域が表示され、アイコン表示領域の下側領域が非表示となる表示制御を行う。例えば後述する図6では、図5の状態から、アイコン表示領域50が画面の下方向に移動している。そしてアイコン表示領域50の上側領域が表示され、下側領域については非表示になっている。こうすることで、第2の表示モードでは、第1の表示モードに比べて、アイコンの表示面積が小さくなることになる。
また入力受け付け部102は、アイコン入力命令を受け付けた場合には、所与のウェイト期間(ウェイトタイム)が経過した後に、次のアイコン入力命令を受け付ける。即ち、後述する図13に示すように、アイコン入力命令を受け付けてコマンドが発動されると、次のアイコン入力命令については直ぐには受け付けず、ウェイト期間が経過した後に受け付けるようにする。これによりプレーヤは、アイコンである1枚目のカードを出した後、ウェイト期間が経過した後に2枚目のカードを出せるようになる。
この場合に表示制御部120は、ウェイト期間中か否かをプレーヤに識別させるための画像を表示部190に表示する制御を行う。即ち、ウェイト期間中か否かで表示部190に表示される画像を変化させる。例えば表示制御部120は、ウェイト期間において、アイコン(アイコン表示領域)の表示態様を、ウェイト期間中であることをプレーヤに識別させる表示態様に変更する。例えばウェイト期間において、アイコンの輝度や色等を変化させたり、アイコンに対してエフェクト処理を行う。なお、ウェイト期間中か否かの識別画像は、アイコンの表示態様を変化させた画像には限定されず、例えばウェイト期間を表すタイムゲージなどのウェイト期間自体を通知する画像であってもよい。
また入力受け付け部102は、第1のゲームモードでは、上述のようにキー入力命令及びアイコン入力命令を受け付け、第2のゲームモードでは、アイコン入力命令を受け付ける。例えば第2のゲームモードでは、キャラクタを制御するキー入力命令は受け付けずに、アイコンを入力指示するアイコン入力命令だけを受け付ける。
そしてゲーム演算処理部104は、第1のゲームモードでは、キー入力命令に基づくキャラクタの制御処理及びアイコン入力命令に基づくコマンドの発動処理を行う。一方、第2のゲームモードでは、アイコン入力命令に基づくコマンドの発動処理を行う。例えば第1のゲームモードでは、後述する図3〜図6に示すような第1のゲームモードのゲームをプレイできるようにする。そして図7(A)、図7(B)のように第1のゲームモードから第2のゲームモード(ジャッジメント)に切り替わると、図8(A)〜図9(B)に示すような第2のゲームモードのゲームをプレイできるようにする。
また入力受け付け部102は、操作部160の第1の方向指示部を用いて入力された操作情報を、キャラクタの移動方向を制御するためのキー入力命令として受け付ける。例えば第1の方向指示部はアナログスティック10(アナログパッド)であり、キャラクタの移動方向は、この第1の方向指示部であるアナログスティック10の操作情報に基づき制御される。一方、入力受け付け部102は、操作部160の第2の方向指示部を用いて入力された操作情報を、アイコン表示領域に表示される複数のアイコンのいずれかを選択するためのアイコン入力命令として受け付ける。例えば第2の方向指示部は方向指示キー20であり、プレーヤは、アイコン表示領域でのアイコンの選択を、この第2の方向指示部である方向指示キー20を用いて行う。
なおゲーム演算処理部104は、アイコン入力命令に基づくコマンドの発動処理として、キャラクタの能力情報を変更する処理を行ってもよい。例えば、アイコンに対応するコマンドが発動されると、キャラクタのアタック力、ディフェンス力、ジャンプ力、ダッシュ力などの能力が上昇又は減少したり、キャラクタが使用できる技などが変化する。
また、例えば、アイコン表示領域に表示されるアイコンはカードのアイコンであり、コマンド情報記憶部172に記憶される複数のストックコマンドの情報は、複数のカードがストックされたデッキセットの情報であってもよい。
また本実施形態では、入力受け付け部102は、アイコン表示領域に表示されたアイコンを入力指示する命令であるアイコン入力命令を受け付け、ゲーム演算処理部104は、アイコン入力命令が受け付けられた場合には、アイコン入力命令により入力指示されたアイコンに対応づけられたコマンドを発動する処理を行う。
そして入力受け付け部102は、他方のプレーヤについてゲームモード切替条件が満たされた場合には、一方のプレーヤがゲームモード切替に応じるか否かの切替応答入力を受け付ける。ここで、プレーヤは、人間のプレーヤであってもよいし、人間の代わりにコンピュータがプレーヤとしての行動を行うコンピュータプレーヤであってもよい。このコンピュータプレーヤは所定のアルゴリズムにしたがって行動する。
ゲーム演算処理部104は、切替応答入力が受け付けられた場合には、ゲームモードを第1のゲームモードから第2のゲームモードに切り替える。例えば第1のゲームモードでは、図3〜図6のように、入力受け付け部102は、アイコン入力命令を受け付けて、ゲーム演算処理部104は、アイコン入力命令により入力指示されたアイコンに対応づけられたコマンドを発動する処理を行う。この場合に入力受け付け部102は、アイコン入力命令だけを受け付け、図3のようなキー入力命令については受け付けないようにしてもよい。
そして入力受け付け部102は、第2のゲームモードでは、ゲームモード切替の際にアイコン表示領域に表示されていたアイコン(ゲームモード切替時に第1のゲームモードにおいて使用可能であったアイコン)を受け付け対象として、アイコン入力命令を受け付ける。例えば、ゲームモード切替の際に第1のゲームモードにおいてアイコン表示領域に表示されていたアイコンが、第2のゲームモードにおいてアイコン表示領域に表示される。即ち、カードのアイコンである場合には、第1のゲームモードでの最後の手札が、第2のゲームモードでの最初の手札となる。そして入力受け付け部102は、この手札のカードのアイコンに対するアイコン入力命令を受け付ける。
また表示制御部120は、他方のプレーヤについてゲームモード切替条件が満たされた場合には、ゲームモードの切替応答受け付け表示を行う。具体的には、一方及び他方のプレーヤの両方についてゲームモード切替条件が満たされた場合(例えば後述するように必殺技を繰り出せる状態になった場合)に、例えば図7(A)のような切替応答受け付け表示60を行う。ゲーム演算処理部104は、この切替応答受け付け表示60により一方のプレーヤがゲームモード切替に応答する入力を行った場合には、図7(B)のようにゲームモードを第1のゲームモードから第2のゲームモードに切り替える。
これに対して、切替応答受け付け表示60により一方のプレーヤがゲームモード切替に応答する入力を行わなかった場合には、ゲームモードを第1のゲームモードのままとしてゲーム演算処理を行う。即ち、ゲームモードを第2のゲームモードに切り替えず、図3〜図6のような第1のゲームモードでのゲームプレイを続行させる。
また後述する図11に示すように、第1のゲームモードでは、アイコンに対して第1のコマンドが対応づけられ、第2のゲームモードでは、当該アイコンに対して第1のコマンドとは異なる第2のコマンドが対応づけられる。即ち、第1のゲームモードから第2のゲームモードに切り替わると、後述する図16に示すように、当該アイコン(カード)により発動されるコマンド(効果)の内容が変更される。そしてゲーム演算処理部104は、第1のゲームモードにおいてアイコン入力命令が受け付けられた場合には、第1のコマンドの発動処理を行い、第2のゲームモードにおいてアイコン入力命令が受け付けられた場合には、第2のコマンドの発動処理を行う。このようにすれば、同じアイコンであっても、第1のゲームモードと第2のゲームモードとで、異なるコマンドが発動されるようになる。
またゲーム演算処理部104は、第1のゲームモードにおいてアイコン入力命令が受け付けられた場合には、後述する図17(A)、図17(B)に示すように、アイコン入力命令により入力指示されたアイコンに対応づけられたコマンドを発動する処理を行うと共に、記憶部170に記憶された複数のストックコマンドの中から少なくとも1つのコマンドを選択する。そして表示制御部120は、複数のストックコマンドの中から選択されたコマンドが対応づけられたアイコンを、アイコン入力命令が行われたアイコンに代わるアイコンとして、アイコン表示領域に表示する制御を行う。即ち第1のゲームモードでは、アイコンのコマンドが発動されると、ストックコマンド(カードデッキ)の中からコマンド(カード)の補充が行われ、補充されたコマンドに対応するアイコンが、アイコン表示領域に表示される。
一方、ゲーム演算処理部104は、第2のゲームモード(ジャッジメント)においてアイコン入力命令が受け付けられた場合には、後述する図18(A)〜図18(C)に示すように、記憶部170に記憶された複数のストックコマンドの中からのコマンドの選択処理を行わない。例えば、第2のゲームモードでは、アイコンのコマンドが発行されても、そのコマンド及びアイコンの補充は行われない。例えばカードのアイコンである場合には、手札のカードは、全ての手札のカードが使用されるまで、カードを使用する毎に減って行き、全てのカードを使用すると、手札のカードはゼロ枚となる。
またゲーム演算処理部104は、後述する図19(A)、図19(B)に示すように、第2のゲームモードにおいては、アイコン入力命令が受け付けられた場合に、アイコンのコマンドに設定されたウェイト期間経過後に、当該コマンドの発動処理を行う。例えばアイコン入力命令が受け付けられると、そのアイコンのコマンドに対応づけられたウェイト期間(ウェイトタイム)が設定され、カウント処理が開始する。そしてウェイト期間が経過したことを条件に、そのアイコンのコマンドが発動する。即ち、アイコン入力命令が行われても、そのアイコンのコマンドは直ぐには発動せずに、ウェイト期間が経過した後に発動される。
この場合に入力受け付け部102は、後述する図20(A)、図20(B)に示すように、一方のプレーヤ(人間のプレーヤ又はコンピュータプレーヤ)についてのウェイト期間内において、効果打ち消しコマンドが対応づけられたアイコンのアイコン入力命令を、他方のプレーヤ(人間のプレーヤ又はコンピュータプレーヤ)から受け付ける。そしてゲーム演算処理部104は、コマンドが発動され、そのウェイト期間内に、効果打ち消しコマンドのアイコン入力命令が受け付けられた場合には、ウェイト期間が設定されたコマンドの発動の中止処理を行う。具体的には、アイコン入力命令が受け付けられ、そのアイコンのコマンドに対応づけられたウェイト期間のカウント処理が行われた場合に、そのウェイト期間中において、当該コマンドの効果受け消しコマンドを受け付ける。そして、その効果打ち消しコマンドについてのウェイト期間が経過すると、当該コマンドの発動は中止され、当該コマンドの効果は発生しないことになる。
また入力受け付け部102は、後述する図21(A)、図21(B)に示すように、効果打ち消しコマンドに設定されたウェイト期間内において、効果打ち消し無効コマンドが対応づけられたアイコンのアイコン入力命令を、一方のプレーヤから受け付ける。そしてゲーム演算処理部104は、効果打ち消しコマンドのウェイト期間内に、効果打ち消し無効コマンドのアイコン入力命令が受け付けられた場合には、効果打ち消しコマンドの発動の中止処理を行う。具体的には、他方のプレーヤにより効果打ち消しコマンドが出された場合にも、一方のプレーヤにより効果打ち消し無効コマンドが出されると、その効果打ち消し無効コマンドが受け付けられる。そして、効果打ち消し無効コマンドについてのウェイト期間が経過すると、効果打ち消しコマンドの発動は中止される。即ち、効果打ち消しコマンドが無効化されて実行されないようになる。
また入力受け付け部102は、後述する図22(A)、図22(B)に示すように、一方のプレーヤ又は他方のプレーヤから、期間変更コマンドが対応づけられたアイコンのアイコン入力命令を受け付ける。そしてゲーム演算処理部104は、期間変更コマンドのアイコン入力命令が受け付けられた場合には、ウェイト期間の長さ又は経過速度(カウント速度)の変更処理を行う。例えばウェイト期間を長くしたり、経過速度を遅くする処理を行う。或いは、ウェイト期間を短くしたり、経過速度を速くする処理を行う。
またゲーム演算処理部104は、後述する図23(A)、図23(B)に示すように、第1のゲームモードから第2のゲームモードに切り替わった場合に、第1のゲームモードでのゲームパラメータ値を基準値として、第2のゲームモードでのゲーム演算処理を行う。例えばゲーム演算処理部104は、第2のゲームモードでは、一方のプレーヤ及び他方のプレーヤのゲームパラメータ値を、上記の基準値を初期値として、各プレーヤにより発動されたコマンドに応じて変化させる。そして制限時間の経過時点での一方のプレーヤ及び他方のプレーヤのゲームパラメータ値に基づいて、第2のゲームモードのゲーム結果の判定処理を行う。例えば、ゲームパラメータ値が攻撃パラメータ値(必殺技の威力値)である場合には、最終的な攻撃パラメータ値が大きい方のプレーヤを勝利者とし、敗者のプレーヤに対しては、例えば両者のプレーヤの攻撃パラメータ値の差分に相当するダメージを、そのヒットポイント等に対して与える処理を行う。なおゲームパラメータ値は、ゲーム演算処理に使用されるパラメータの値であり、攻撃パラメータ値、守備パラメータ値、体力パラメータ値、ステータスパラメータ値、或いはゲームスコア値等の種々のパラメータ値を採用できる。
なお、本実施形態のプログラム、ゲーム装置は、サーバシステムとして実現されるものであってもよい。例えば本実施形態のプログラムはサーバシステム上で動作するものであってもよく、本実施形態のゲーム装置(ゲームシステム)はサーバシステムにより実現されるものであってもよい。
例えばサーバシステムと端末装置(携帯型ゲーム機、家庭用ゲーム機、業務用ゲーム機、PC、スマートフォン又は携帯電話機等)とは、ネットワークを介して通信接続される。ネットワーク(配信網、通信回線)は、例えばインターネットや無線LAN等を利用した通信路であり、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網や無線LAN等の通信網を含むことができる。通信方法については有線/無線を問わない。
そして、サーバシステムの入力受け付け部102は、端末装置の操作部により入力された情報(キー入力命令、アイコン入力命令)をネットワークを介して受け付ける。サーバシステムのゲーム演算処理部104が、上述した本実施形態の種々の処理を行う。サーバシステムの表示制御部120は、上述した本実施形態の種々の表示制御処理をネットワークを介して行うことで、端末装置の表示部にゲーム画像等の画像を表示させる。このようにすれば、例えば本実施形態のゲームを例えばSNS等のゲームとしてプレイできるようになる。
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について具体的に説明する。なお、以下ではアイコンがカードのアイコンであり、カードを用いたアクションゲームやカードゲーム等に本実施形態の手法を適用した場合について主に説明するが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、アイコンは、カードのアイコンには限定されず、その入力指示により対応するコマンドを発動させることができる様々な絵記号のアイコンを採用できる。また本実施形態は、アクションゲームやカードゲームには限定されず、アイコンを用いた様々なゲーム(ロールプレイングゲーム、音楽ゲーム、クイズゲーム、或いは球技ゲーム等)に適用できる。また、以下では、適宜、アイコンをカードと呼んだり、アイコンをカードと呼んで説明を行う。
2.1 ゲームの概要
まず、本実施形態の手法により実現されるゲームの概要について説明する。このゲームは、従来のキー入力を用いたゲームにカードゲームを組合わせたアクションゲームであり、図2(A)〜図9(B)に本実施形態のゲーム装置により表示(生成)されるゲーム画面の例を示す。
図2(A)、図2(B)は、デッキセット(広義には複数のストックコマンドの情報)の作成画面の例である。例えばプレーヤは、ストリートモードで収集したカード(ストリートモードにおいてランダムに出現するカード)を使って、自分好みのデッキセットを作成できる。プレーヤは、この作成画面において、例えば30枚(N枚)のカードからなるデッキセットを作成する。なおプレーヤは、1枚のヒーローカード(ヒーローが描かれたカード)を選択する必要があり、このヒーローカードを合わせると31枚のカードからなるデッキセットになる。同じ種類のカードは、最大で3枚までデッキセットに組み込むことができる。但し、同じ種類のリミテッドカード(効果打ち消しカード)については1枚ずつしか組み込むことができない。
カードのカテゴリーは、ヒーローカード、リミテッドカード、特殊カード、その他のカード(ノーマルカード、レアカード)の4種類である。
ヒーローカードは、各ヒーローにつき1枚存在し、必ず1枚をデッキセットに組み込む必要がある。ヒーローカードにはウェイト期間(ウェイトタイム)は設定されているが、対戦中に何度でも使用できる。アクションゲームにおいては、そのヒーローの技がその場で発動する。
リミテッドカードは、強力な効果を持つカードであり、アクションゲーム(第1のゲームモード)での効果はカードによって異なる。一方、ジャッジメント中(第2のゲームモード)では、リミテッドカードは効果打ち消しカードになる。
特殊カードは、条件を満たした時にヒーローカードと置き換わるカードであり、デッキセットに組み込む必要がない特殊なカードである。
その他のカードには、ノーマルとレアの2種類があり、各カードについて3枚ずつデッキセットに組み込むことができる。アクション中の効果は様々であるが、ノーマルよりもレアの方が効果が高かったり、ウェイト期間が短い。またジャッジメント中での効果も様々である。
図2(A)は、プレーヤが作成したデッキセットの内容を表示するデッキセット画面の例であり、A1に示す数字は、カード番号を表す。A2に示すようにプレーヤがカードを選択すると、A3に示すように、そのカードのコマンドが発動した場合の効果の説明が表示される。またA4に示すように、そのカードの絵柄が表示される。プレーヤは方向指示キー20(図4)を操作してカードを選択し、操作ボタン部30を操作してカードの入れ替えや削除等を行う。
図2(B)は、デッキセットに組み込むカードの選択画面の例である。この選択画面には、プレーヤの収集済みのカードであって、未だデッキセットに組み込まれていないカードが表示される。プレーヤはB1に示すようにカードを選択して、デッキセットのカードとの入れ替えを行う。B2、B3には選択されたカードのコマンドの効果の説明やカードの絵柄が表示されている。カードは、例えばヒーローの作品別にグループ分けされており、B4に示すカーソルにより、各グループに対応する色を選択することで、そのグループに属するカードが選択画面に表示されるようになる。
図3〜図6は、第1のゲームモードであるアクションゲームの画面の例である。プレーヤは、アナログスティック10や操作ボタン部30を操作して、キャラクタCH1(プレーヤキャラクタ)を操作して、敵のキャラクタCH2と対戦する。例えばプレーヤは、アナログスティック10によりキャラクタCH1の移動方向を決める。また操作ボタン30等により、キャラクタCH1に対して各種の動作(アクション)を行わせる。例えば、攻撃(通常攻撃、コンボ攻撃、追撃、SPクラッシュ、必殺技等)、回避、ガード、ジャンプ、或いはダッシュなどの動作を行わせる。
なお、図3に示すようにゲーム画面上には、ヒットポイント(ヒーローポイント)HP、スピリッツパワーSP、スピリッツパワー・クラッシュSPCのゲージが表示されている。SPとSPCのゲージはいわゆる技ゲージと呼ばれるものに相当する。
HPは体力を表すものであり、相手に対して攻撃を行って、相手のHPをゼロにすると勝利となる。例えば攻撃や必殺技を相手に当てることなどで、それらの威力に応じた個数分だけ、相手のHPを打ち砕くことができる。
SPは、気力を表すものであり、攻撃力や防御力などのステータスや必殺技の発動可否等に影響する。SPは時間経過と共に自動的に貯まる。SPクラッシュの攻撃を当てて、相手のSPを奪い、自分のSPに吸収することができる。例えばSPCのゲージが貯まることで、SPクラッシュ攻撃を繰り出すことができる。SPCのゲージに表示される数字は、繰り出すことができるSPCクラッシュの回数を表す。カードの効果によって、対戦中にSPを増やすこともできる。
以上のように、アクションゲームである第1のゲームモードでは、操作部(アナログスティック、操作ボタン部等)を用いたキー入力による命令であるキー入力命令が受け付けられる。そして、このキー入力命令により、キャラクタCH1の移動や動作が制御される。
そして本実施形態では、このようなキー入力命令に加えて、カードによるアイコン入力命令の受け付けが可能になっている。
具体的には図4に示すように、アイコン表示領域50(カード表示領域)には、アイコンである複数のカードが表示されている。例えば、対戦開始時に、ヒーローカードに加えて、図2(A)、図2(B)で作成した30枚のカードのデッキセットの中からランダムで、4枚のカードが選択される。選択されたカードは、対戦に使用可能なカードとして、アイコン表示領域50に表示される。Hマークが付されたヒーローカードについては、常に一番左側に表示される。
プレーヤは、図4のD1に示すように、方向指示キー20を用いて、自身が所望するカードを選択する。そしてRボタン40を押すと、選択されたカードのコマンドが発動して、その効果が発生する。例えば図4では、D2に記載されるジャンプアップのカードが選択されて、そのコマンドが発動したため、D3で説明されるように、キャラクタCH1のジャンプの能力がアップする。なお、カード(アイコン)の選択は例えばタッチパネルへのタッチ動作により実現してもよい。
各カードには、ウェイト期間(ウェイトタイム)が設定されており、当該カードを使用すると、次にカードを使用するまでに、ウェイト期間の時間分だけ待つ必要がある。ウェイト期間は、基本的に5〜15カウント(5〜15秒程度)であるが、ウェイト期間がゼロであるカードも存在する。なお、ヒーローカードだけは特殊であり、対戦中に何度でも使用できる。但し、ヒーローカードに対してもウェイト期間は設定されているため、短い時間間隔での連続使用はできない。
ヒーローカード以外のカードについては、そのカードのコマンドが発動されてその効果が発生すると、破棄される。即ちアイコン表示領域50に表示されなくなる。そして図5に示すように、デッキセット(コマンド情報記憶部)の残りのカードの中から1枚のカードがランダムに選択され、破棄されたカードに代わるカードとして補充されて、アイコン表示領域50に表示される。例えば、補充されたカードは、破棄されたカードが表示されていた位置に表示される。但し、補充されたカードの表示位置はこれに限定されず、補充されたカードを、例えばアイコン表示領域50の所定位置に表示するようにしてもよい。
なお、デッキセット自体のカードの補充は行われないため、例えば30枚のカードを全て使い切ると、それ以上のカードの補充は行われないこととなる。
また、カードの選択は、デッキセットの残りのカードの中からランダムにカードを選択するようにしてもよいし、デッキセットのカードを予めランダムな順番に並べておき、先頭のカード又は最後のカードから順番にカードを選択するようにしてもよい。
アイコン表示領域50は、対戦中においては、キャラクタCH1等に重なるなどして、対戦を行う上で視界の妨げになる可能性がある。そこで、例えば図5の状態で所与の期間が経過すると、図6に示すようにカードのアイコンの表示面積が小さくなる。例えば図5がアイコンの第1の表示モードであり、図6が第2の表示モードであり、第2の表示モードに切り替わると、アイコン表示領域50が画面の下方向に移動して、アイコン表示領域50の下側領域が非表示となる。即ち、カードのアイコンの部分画像が表示されるようになる。この場合に、部分画像には、カードのコマンドや種別を識別するための画像が設定されており、プレーヤは、カードのアイコンの表示面積が小さくなっても、コマンドの内容やカードの種別を、ある程度識別することが可能になる。
なお、第1の表示モードと第2の表示モードの切替は、方向指示キー20(操作部)によっても行うことができる。例えば、方向指示キー20により下方向を指示すれば、図5の第1の表示モードから図6の第2の表示モードに切り替わる。また方向指示キー20により上方向を指示すれば、図6の第2の表示モードから図5の第1の表示モードに切り替わる。
また本実施形態では、対戦中に一方のプレーヤと他方のプレーヤの必殺技がぶつかり合う状況になると、プレーヤの選択により、第2のゲームモードであるジャッジメントに移行することができる。この第2のゲームモードは、カードを用いた対戦ゲームであり、プレーヤは、ジャッジメント発生時の手持ちのカードを出し合って対戦を行う。第2のゲームモードにおいて勝利すると、通常のアクションゲーム時よりも大きなダメージを相手に与えることができるため、一発逆転を狙うことが可能になる。
例えば図7(A)では、キャラクタCH2を操作する他方のプレーヤが必殺技を繰り出す操作を行っている。このとき、キャラクタCH1を操作する一方のプレーヤ側においても、技ゲージに相当するSPのゲージが満タンになっており、必殺技を繰り出すための条件が満たされている。この場合には、両方のプレーヤの必殺技のぶつかり合いが発生したと判断されて、第2のゲームモードであるジャッジメントに移行するための処理が行われる。
具体的には図7(A)に示すように、ゲームモードの切替応答受け付け表示60を行う。切替応答受け付け表示60では、ゲームモードの切替操作の操作内容(Lボタン+△ボタン)や、切替の制限時間を表すタイムゲージTCHが表示される。キャラクタCH1を操作する一方のプレーヤが、この制限時間内に切替操作を行うと、ジャッジメントが成立し、図7(B)に示すような画面が表示される。
第2のゲームモードであるジャッジメントでは、図8(A)〜図9(B)に示すようなカード対戦が行われる。この場合に図8(A)のF1、F2に示すように、第1のゲームモードにおいて各プレーヤが放った必殺技の威力値(広義にはゲームパラメータ値)が、この第2のゲームモードでの必殺技の威力値の初期値(基準値)に設定される。F1は一方のプレーヤの威力値の初期値であり、F2は他方のプレーヤの威力値の初期値である。各プレーヤは、F3に示す制限時間内(20カウント)内にカードを出し合って、自身の必殺技の威力値(攻撃力)を上昇させる。
各カードには、コマンド発動までのウェイト期間が設定されており、図8(B)では、ウェイト期間を表すタイムゲージTW1、TW2が表示されている。G1、G2では、このウェイト期間の経過速度を減少させる効果が発生しているため、一方のプレーヤは、この効果を相殺するために、ウェイト期間の経過速度を上昇させるカードを場に出している。これにより、G3に示すように、出されたカードの領域は空き領域になる。場に出されたカードは、ウェイト期間が経過すると、そのコマンドが発動されて、効果が発生するようになる。
図9(A)のH1、H2に示すように、同じ色(グループ)のカードが連続して場に出されると、いわゆるチェーンが発生して、威力値の上昇度合い(増加幅)が大きくなる。そして図9(B)では、I1に示すように制限時間がゼロになっており、第2のゲームモードのゲーム結果が判定される。この場合に、I2に示す一方のプレーヤの威力値の方が、I3に示す他方のプレーヤの威力値よりも高いため、I4に示すように一方のプレーヤの勝利となる。そして、I2に示す一方のプレーヤの威力値とI3に示す他方のプレーヤの威力値の差分値が計算され、その差分値のダメージが、他方のプレーヤのヒットポイントHP2に対して与えられる。そしてヒットポイントHP2がゼロになると、一方のプレーヤが最終的な勝者となる。
第2のゲームモードでは、発動するコマンド(効果)が異なる6種類のカードを使用できる。ヒーローカードでは、その時点での必殺技の威力値(攻撃力)が3倍に設定される。但し、場に出されたヒーローカードのウェイト期間中に相手もヒーローカードを出した場合には、双方の威力値が3倍ではなく1.5倍に設定される。効果打ち消しのカードでは、直前に相手が出したカードの効果を打ち消せる。速度増加のカードでは、所定時間の間、自分のカードに設定されるウェイト期間の経過速度が増加する。つまりウェイト期間が実質的に短くなる。速度減少のカードでは、所定時間の間、相手のカードに設定されるウェイト期間の経過速度が減少する。つまりウェイト期間が実質的に長くなる。効果打ち消し無効のカードでは、相手から効果打ち消しカードが出された場合に、その効果打ち消しを無効にできる。威力増加のカードでは、必殺技の威力値の上昇度合いが大きくなる。
2.2 キー入力命令とアイコン入力命令の受け付け
以上のように本実施形態では、キャラクタについての命令として、操作部を用いたキー入力命令と、アイコン表示領域50に表示されたアイコンを指示するアイコン入力命令の両方が受け付けられる。図3はキー入力命令の例であり、図4〜図6はアイコン入力命令の例である。例えば図3では、プレーヤは、操作部であるアナログスティック10(第1の方向指示部)や操作ボタン部30を操作して、キャラクタCH1を制御するためのキー入力命令を入力する。また図4では、プレーヤは、方向指示キー20(第2の方向指示部)やRボタン40を操作して、カードのアイコンを入力指示するアイコン入力命令を入力する。即ちプレーヤが所望するカードを選択して場に出す命令を行う。
そして、キー入力命令が受け付けられると、そのキー入力命令にしたがって、キャラクタの移動や動作が制御されて、アクションゲームのようなキー入力命令によるゲームプレイが実現される。一方、アイコン入力命令が受け付けられると、そのアイコンのコマンドが発動されて、カードゲームのようなアイコン入力命令によるゲームプレイが実現される。
このように本実施形態によれば、ゲーム中において、キー入力命令とアイコン入力命令の両方が受け付けられる。即ち、従来のアクションゲームではゲーム中においてはキー入力命令のみしか受け付けられず、従来のカードゲームではゲーム中においてはアイコン入力命令のみしか受け付けられなかったのに対して、本実施形態では、1つのゲーム中においてキー入力命令とアイコン入力命令の両方が受け付けられる。従って、アクションゲームのようなキー入力命令によるゲームプレイと、カードゲームのようなアイコン入力命令によるゲームプレイとを組合わせたゲームシステムを実現することが可能になる。
例えば従来では、アクションゲームとカードゲームとを組合わせたゲームシステムについては、提案されていなかった。アクションゲームとカードゲームを組合わせると、アクションゲームの最中にカードを使用する操作が入るなどして、ゲームのテンポが悪化すると考えられていたからである。
しかしながら、カードを出した時に、瞬時にコマンドが発動してその効果が発生するようにすれば、このようなゲームのテンポの悪化という問題については解消できる。
また、通常のアクションゲーム(格闘ゲーム)では、キャラクタが戦闘不能状態(硬直状態等)になるなどの状況になると、キー入力命令だけでは何もアクションを起こすことができず、戦闘を見守るしかないという欠点がある。
この点、本実施形態では、キャラクタが戦闘不能状態等になってキー入力命令が受け付けられない状況になったとしても、アイコン入力命令については受け付けられる。従って、キャラクタが戦闘不能状態になるなどの状況においても、アイコン入力命令によりカードを出してコマンドを発動できるため、このようなピンチの状況から脱出することが可能になる。従って、ゲームのテンポを阻害することなく、従来にないアクションが可能なゲームシステムを実現できる。
さて、このようにキー入力命令とアイコン入力命令の両方が可能なゲームシステムでは、キー入力命令によるキャラクタの制御の際に、アイコン表示領域がプレーヤの視界の妨げになるおそれがある。
例えば図4では、アイコン表示領域50の表示面積が大きいため、これが視界の妨げとなって、アナログスティック10や操作ボタン部30によるキャラクタCH1の操作がやりにくくなるおそれがある。
そこで本実施形態では、アイコンの表示面積が小さくなるようにアイコンの表示モードを切り替える手法を採用している。例えば図10(A)に示すように、第1の表示モードでは、アイコンであるカードCDの表示面積は大きく、カードCDの全体画像がゲーム画面SCに表示されている。一方、図10(B)に示すように、第2の表示モードではカードCDの表示面積は小さく、カードCDの部分画像がゲーム画面SCに表示されている。即ち、カードCDの上側はゲーム画面SCに表示される一方で、カードCDの下側は非表示になる。
この場合に第1、第2の表示モードの切替処理は、操作部を用いたプレーヤの操作入力に基づいて行われる。例えば方向指示キー20の方向指示により第1、第2の表示モードが切り替わる。具体的には、図10(A)のJ1に示すように方向指示キー20により上方向を指示すると、表示モードが第1の表示モードになり、図10(A)のJ2に示すように下方向を指示すると、第2の表示モードになる。
このようにすれば、プレーヤは自身の意思や好みで表示モードを任意に切り替えることが可能になる。例えば、カードの情報を詳細に見ることを重視するプレーヤは表示モードを第1の表示モードに切り替える。一方、キャラクタ等に対する視界確保を重視するプレーヤは第2の表示モードに切り替える。また上方向の指示で第1の表示モードに切り替えられ、下方向の指示で第2の表示モードに切り替わるため、プレーヤにとって直感的でわかりやすいインターフェースを提供できる。
また図10(C)に示すように、表示モードが第1の表示モードになった後、所与の期間が経過すると、第1の表示モードから第2の表示モードに切り替わって、カードCDの表示面積が小さくなる。即ち、プレーヤが第2の表示モードに切り替える操作を行わなくても、所与の期間が経過すると自動的に第2の表示モードに切り替わって、カードCDの表示面積が小さくなる。
このようにすれば、プレーヤは、カードCDを使用する時やカードCDの情報を確認する時には、図10(A)に示す操作で第1の表示モードに切り替え、その後は図10(B)に示す操作を行わなくても自動的に第2の表示モードに切り替えられ、キャラクタ等に対する視界が確保されるようになる。従って、プレーヤにとって使い易いインターフェースの提供が可能になる。
図11にカードのテーブル情報の例を示す。図11に示すように各カードにはカード番号が付されている。また図2(B)で説明したように、カードは例えばヒーローの作品別に、グループGA、GB、GC・・・というようにグループ分けされている。各カードがどのグループに属するかは各グループに対応する色により識別されている。
また、各カードの発動コマンド(効果)は、第1のゲームモード(バトル時)と第2のゲームモード(ジャッジメント時)で異なっている。即ち、第1のゲームモードでは、カード(アイコン)に対して第1のコマンドが対応づけられ、第2のゲームモードでは、当該カードに対して第1のコマンドとは異なる第2のコマンドが対応づけられている。例えばカードCD2は、第1のゲームモード(バトル時)で使用した時にはSPをアップさせるコマンドが発動されるが、第2のゲームモード(ジャッジメント時)で使用した時には必殺技の威力増加のコマンドが発動される。またカードCD3は、第1のゲームモードで使用した時には効果解除のコマンドが発動されるが、第2のゲームモードで使用した時にはウェイト期間の経過速度減少のコマンドが発動される。更に各カードに対しては、ウェイト期間や持続期間や効果対象(コマンドの発動対象)が設定されている。
そして第2の表示モードでは、カードの全体画像の部分画像が表示される。この場合に図12に示すように、第2の表示モードでは、カード(アイコン)に対応づけられたコマンドやカードの種別を識別するための画像が設定された部分画像が表示される。例えば図12に示すように、カードCDの部分画像には、コマンドの発動効果の識別や、カードがノーマルかレアかの識別や、カードの属するグループを識別するための画像が設定されている。例えば、カードCDの発動コマンドの内容を絵記号にした画像が部分画像に描かれる。またノーマルであればカードCDのふちの色が例えばシルバーになり、レアであればふちの色が例えばゴールドになる。またカードCDの右上の色でカードが属するグループが識別される。
このようにすれば、プレーヤは、バトル中においても、カードの発動コマンドや種別を素早く識別できるようになる。特に第2の表示モードではカードの部分画像しか表示されないが、この部分画像に対してカードの発動コマンドや種別の識別画像が描かれているため、プレーヤは、第2の表示モードにおいても、カードの発動コマンドや種別を素早く識別できるようになる。即ち、プレーヤは、ゲームプレイに慣れてくると、カードの上部の部分画像だけでカードを識別できるようになるため、アクションゲームに集中しながら素早くカードを使用できるようになり、プレーヤにとって好適なインターフェースの提供が可能になる。
また本実施形態では、アイコン入力命令が受け付けられた場合には、所与のウェイト期間が経過した後に、次のアイコン入力命令が受け付けられるようにしている。例えば図13のK1で、アイコン入力命令によりカードを使用してそのコマンドが発動されると、ウェイト期間が設定される。そしてウェイト期間が経過するまでは、次のアイコン入力命令は受け付けられず、次のカードは使用できなくなる。即ち、カードを使用すると、次のカードを使用できるようになるまでは、ウェイト期間分の時間がかかることになる。
このようにすれば、時間間隔が極めて短いカードの連続使用を抑止できるようになる。例えばこのような時間間隔の短いカードの連続使用が許容されると、キー入力命令によるキャラクタ制御に比べて、アイコン入力命令によるカードのコマンド発動の方が、対戦において不当に有利になり、ゲームバランスがくずれてしまうおそれがある。この点、図13に示すようにカードの使用にウェイト期間を設定すれば、キー入力命令とアイコン入力命令の両方を受け付けるゲームシステムにおけるゲームバランス等を維持できるようになる。
また本実施形態では、ウェイト期間中か否かをプレーヤに識別させるための画像を表示するようにしている。例えば図13のK2では、ウェイト期間において、カード(アイコン)の表示態様を、ウェイト期間中であることをプレーヤに識別させる表示態様に変更している。例えばウェイト期間においてカードの色や輝度を変化させる表示態様の変更処理を行う。具体的にはウェイト期間においてカードの色を薄くしたり、輝度を暗くする。
このようにすれば、プレーヤは、この表示態様の変化を見ることで、ウェイト期間中であることが理由でカードを使用できないということを視覚的に認識できるようになる。そして、ウェイト期間が経過して、表示態様が元に戻ると、それを確認して、次のカードを使用できるようになる。従って、なるべく速い時間間隔でカードを連続使用することを望むプレーヤは、ウェイト期間によるカードの表示態様の変化を視覚的・直感的に認識しながら、次のカードを使用できるようになる。従って、視覚的・直感的に使い易いカード使用のインターフェースをプレーヤに提供することが可能になる。
2.3 第1、第2のゲームモードの切り替え
本実施形態では、図7(A)、図7(B)で説明したように、所定条件が満たされると、図3〜図6に示すような第1のゲームモードから図8(A)〜図9(B)に示すような第2のゲームモードに切り替える手法を採用している。具体的には、他方のプレーヤについてゲームモード切替条件が満たされた場合には、一方のプレーヤがゲームモード切替に応じるか否かの切替応答入力を受け付ける。そして、この切替応答入力が受け付けられた場合には、図7(A)、図7(B)のようにゲームモードを第1のゲームモードから第2のゲームモードに切り替える。そして第2のゲームモードでは、図8(A)〜図9(B)で説明したように、ゲームモード切替の際にアイコン表示領域に表示されていたアイコンを受け付け対象として、アイコン入力命令を受け付けるようにする。即ち、第1のゲームモードから第2のゲームモードに切り替わった場合に、ゲームモード切替時の手札構成が維持され、第2のゲームモードでは、手持ちのカードを出し合って対戦が行われる。そして第2のゲームモードでは、カードを使用すると、手札は減る一方となる。なお、ゲームモード切替時の手札構成を維持せずに第2のゲームモードに切り替える変形実施も可能である。
例えば図14(A)では、キャラクタCH2を操作する他方のプレーヤ(人間のプレーヤ又はコンピュータプレーヤ)が必殺技を繰り出しており、他方のプレーヤについてのゲームモード切替条件が満たされている。また、一方のプレーヤが操作するキャラクタCH1のSPゲージ(技ゲージ)も満タンになっているため、キャラクタCH1は必殺技を繰り出せる状態になっており、一方のプレーヤについてもゲームモード切替条件が満たされている。
例えばSPゲージは、敵にダメージを与えたり、敵からダメージを受けることにより上昇する。またガードに成功した場合にも上昇する。そしてSPゲージが所定パーセント以上(例えば50パーセント以上)になると通常の必殺技を繰り出すことができ、100%になると、攻撃力が非常に高い特別な必殺技を繰り出すことができる。これらの必殺技を繰り出せる状態になると、そのプレーヤについてのゲームモード切り替え条件が満たされることになる。また、特定の条件を満たした場合に、ヒーローカードが特殊カードに置き換わり、この特殊カードによってもフィニッシュ必殺技を繰り出すことができ、この時にも、そのプレーヤについてのゲームモード切り替え条件が満たされる。
そして図14(B)では、一方のプレーヤについてもゲームモード切替条件が満たされているため、ゲームモードの切替応答受け付け表示60が行われている。そして、この切替応答受け付け表示60により一方のプレーヤがゲームモード切替に応答する入力を行うと、ゲームモードが第1のゲームモードから第2のゲームモードに切り替わる。
具体的には、一方のプレーヤが、タイムゲージTCHで表される制限時間内に、Lボタンと△ボタンを同時押しすると、ゲームモード切替に応答したと判断される。そして図14(C)に示すように、アクションゲーム(アクションゲームとカードゲームの組合わせ)である第1のゲームモードから、カードゲームによるジャッジメントである第2のゲームモードに切り替わる。
これに対して、一方のプレーヤがゲームモード切替に応答する入力を行わなかった場合には、ゲームモードの切替は行われず、第1のゲームモードのままとなってゲームが進行する。なお、プレーヤの切り替え応答を条件とせずに(ゲームモードの切替応答受け付け表示を出さずに)、第1のゲームモードから第2のゲームモードに切り替える変形実施も可能である。
図15(A)〜図15(D)はゲームモードの切替の判定手法の具体例についての説明図である。
例えば図15(A)〜図15(C)に示すように、ダメージコリジョン(ダメージ判定用コリジョンボリューム)よりも優先されるジャッジメントコリジョンVL(ジャッジメント判定用コリジョンボリューム)が用意される。例えば図15(A)、図15(B)は、ロングレンジ必殺技用のジャッジメントコリジョンVLの例であり、図15(C)はショートレンジ必殺技用のジャッジメントコリジョンVLの例である。ジャッジメントコリジョンVLの接触範囲で相手が必殺技を出すとジャッジメントとなる。具体的には、ジャッジメントコリジョンVLへの接触中は、図15(D)に示すように、技を出された側のゲーム画面には切替応答受け付け表示60が出され、これに応答するとジャッジメントが成立する。この場合の対応可能時間(タイムゲージTCHの制限時間)は、例えばカードを1回程度使用できるぐらいの時間に設定される。
また図11で説明したように、第1のゲームモードと第2のゲームモードとでは、カード(アイコン)に対して対応づけられるコマンド(効果)が異なっている。即ち、第1のゲームモードにおいて、カードに対して第1のコマンドが対応づけられている場合に、第2のゲームモードでは、当該カードに対して第1のコマンドとは異なる第2のコマンドが対応づけられている。そして、第1のゲームモードにおいて、そのカードについてのアイコン入力命令が受け付けられた場合には、第1のコマンドの発動処理が行われる。一方、第2のゲームモードにおいて、そのカードについてのアイコン入力命令が受け付けられた場合には、第2のコマンドの発動処理が行われる。
例えば図16では、第1のゲームモードでのゲームモード切替時における手札は、カードA、B、C、Dとなっている。前述したように、第1のゲームモードから第2のゲームモードに切り替わった場合に、この手札構成は維持され、第2のゲームモードでの最初の手札もカードA、B、C、Dになる。
そして、各カードに対応づけられるコマンドについては第1のゲームモードと第2のゲームモードとで異なっている。
即ち、第1のゲームモードでは、カードA、B、C、Dに対してコマンドCM1、CM2、CM3、CM4が対応づけられている。そして第1のゲームモードにおいてカードA、B、C、Dを使用すると、コマンドCM1、CM2、CM3、CM4が発動してその効果が発生する。
一方、第2のゲームモードでは、カードA、B、C、Dに対して、コマンドCM1、CM2、CM3、CM4とは異なるコマンドCM1’、CM2’、CM3’、CM4’が対応づけられている。そして第2のゲームモードにおいてカードA、B、C、Dを使用すると、コマンドCM1’、CM2’、CM3’、CM4’が発動してその効果が発生する。
このように第1のゲームモードと第2のゲームモードとで、カードの発動コマンドを異ならせれば、カードの使用効果を第1のゲームモードと第2のゲームモードとで異ならせることが可能になる。従って、同じカードであっても、第1のゲームモードと第2のゲームモードで異なる態様のゲームを実現できるようになり、ゲームの多様性や面白みを増すことが可能になる。なお第1のゲームモードと第2のゲームモードとで、カード(アイコン)の発動コマンドを同一にする変形実施も可能である。
また本実施形態では、第1のゲームモードでは、デッキセットからのカードの補充を行う一方で、第2のゲームモードでは、デッキセットからのカードの補充を行わないようにしている。具体的には、第1のゲームモードにおいてカードのアイコン入力命令が受け付けられた場合には、そのカード(アイコン)のコマンドを発動する処理を行うと共に、複数のストックコマンド(デッキセット)の中から少なくとも1つのコマンドを選択する。そして、選択されたコマンドが対応づけられたカードを、アイコン入力命令が行われたカードに代わるアイコンとして、アイコン表示領域に表示する。即ち、デッキセットからのカードの補充を行い、使用したカードの代わりに、補充されたカードを表示する。
一方、第2のゲームモードにおいて、カードのアイコン入力命令が受け付けられた場合には、複数のストックコマンドの中からのコマンドの選択処理を行わないようにする。即ち、デッキセットからのカードの補充を行わないようにする。
例えば図17(A)、図17(B)は第1のゲームモードでのカードの使用態様についての説明図であり、図18(A)、図18(B)は第2のゲームモードでのカードの使用態様についての説明図である。
第1のゲームモードでは、図17(A)に示すように例えばカードJを使用して、そのコマンドが発動されると、図17(B)に示すように、カードJの代わりとなるカードMが、デッキセット(コマンド情報記憶部)から補充される。そして、デッキセットの残り枚数がゼロになるまでは、カードを使用するごとに、そのカードの代わりとなるカードが補充されるようになる。
一方、第2のゲームモードでは、図18(A)に示すようにカードBを使用して、そのコマンドが発動しても、図18(B)に示すように、デッキセットにカードが残っていてもカードBの代わりとなるカードの補充は行われない。同様に、図18(B)でカードCを使用して、そのコマンドが発動しても、図18(C)に示すように、カードCの代わりとなるカードの補充は行われない。従って、カードを使用するごとに、手札は減る一方となり、最後のカードを使用すると、手札の枚数はゼロとなる。
即ち、本実施形態では、第1のゲームモードから第2のゲームモードに切り替わると、ゲームモード切替時の手札構成(第1のゲームモードの最後のタイミングでの手札構成)が維持される。そして、その手札構成で第2のゲームモードのゲームが開始し、例えばプレーヤは、その手札構成の全てのカードを使い切るようにカードを場に出し、制限時間が経過すると、第2のゲームモードのゲームが終了する。従って、ゲームモード切替時の手札構成が、第2のゲームモードでの勝利に重要な意味を持つことになり、ゲーム戦略の面白みを増すことができる。なお、第2のゲームモードにおいてもカード(アイコン)の補充を行うようにする変形実施も可能である。
また本実施形態では、第2のゲームモードにおいては、アイコン入力命令が受け付けられた場合に、アイコンのコマンドに設定されたウェイト期間経過後に、そのコマンドの発動処理を行うようにしている。
例えば図19(A)では、一方のプレーヤがカードBを場に出している。この場合には、タイムゲージTW1によるウェイト期間のカウントが開始する。ウェイト期間の長さは、各カード(コマンド)に固有に設定されるものであってもよいし、全てのカードでウェイト期間の長さを一定にしてもよい。
そして図19(B)では、タイムゲージTW1で表されるウェイト期間が経過しており、この経過時点においてカードBによるコマンドが発動する。即ち、カードBを出した時点では、直ぐにはコマンドは発動せず、ウェイト期間が経過したことを条件にコマンドが発動する。
このようにすれば、他方のプレーヤは、ウェイト期間中に、例えばカードBのコマンド発動を阻止したり、その効果を軽減するようなカードを場に出すことで、これに対処することが可能になる。従って、ゲームの戦略的な面白さを増すことができる。
例えば本実施形態では、一方のプレーヤについてのウェイト期間内において、効果打ち消しコマンドが対応づけられたカード(アイコン)のアイコン入力命令を、他方のプレーヤから受け付ける。そして一方のプレーヤについてのウェイト期間内に、効果打ち消しコマンドのアイコン入力命令が受け付けられた場合には、ウェイト期間が設定されたコマンドの発動の中止処理を行うようにしている。
例えば、一方のプレーヤが図19(A)のようにカードBを出すことで、タイムゲージTW1により、図20(A)に示すように、そのカードBのウェイト期間がカウントされている。そして図20(A)では、このタイムゲージTW1によるウェイト期間中に、他方のプレーヤが、効果打ち消しコマンドのカードHを場に出している。これによりカードBのコマンドの発動の中止処理が開始する。
具体的には、他方のプレーヤのタイムゲージTW2により、カードHのウェイト期間のカウントが開始する。そして図20(B)のように、タイムゲージTW2で表されるウェイト期間が経過すると、カードHによる効果打ち消しコマンドが発動する。これにより、一方のプレーヤが出したカードBのコマンドの発動は中止され、その効果は発生しなくなる。なおカードHの効果打ち消しコマンドのウェイト時間がゼロに設定されていた場合には、カードHを場に出した時点で、カードHによる効果打ち消しコマンドが発動することになる。
このようにすれば、相手の出したカードのコマンド発動に対して、そのウェイト期間中に効果打ち消しコマンドのカードを出すことで、その効果を打ち消すというようなゲーム戦略が可能になり、カードゲームの面白みを増すことができる。
また本実施形態では、効果打ち消しコマンドに設定されたウェイト期間内において、効果打ち消し無効コマンドが対応づけられたカード(アイコン)のアイコン入力命令を、一方のプレーヤから受け付ける。そして、効果打ち消しコマンドのウェイト期間内に、効果打ち消し無効コマンドのアイコン入力命令が受け付けられた場合には、効果打ち消しコマンドの発動の中止処理を行うようにしている。
例えば、他方のプレーヤが図20(A)のように効果打ち消しコマンドのカードHを出すことで、図21(A)では、タイムゲージTW2により、そのカードHのウェイト期間がカウントされている。そして図21(A)では、このタイムゲージTW2によるウェイト期間中に、一方のプレーヤが、効果打ち消し無効コマンドが設定されたカードAを場に出している。これによりカードHの効果打ち消しコマンドの発動の中止処理が開始する。
具体的には、一方のプレーヤのタイムゲージTW1により、カードAのウェイト期間のカウントが開始する。そして図21(B)のように、タイムゲージTW1で表されるウェイト期間が経過すると、カードAによる効果打ち消し無効コマンドが発動する。これにより、他方のプレーヤが出したカードHによる効果打ち消しコマンドの発動は中止され、その効果は発生しなくなる。なおカードAの効果打ち消し無効コマンドのウェイト時間がゼロに設定されていた場合には、カードAを場に出した時点で、カードAによる効果打ち消し無効コマンドが発動することになる。
このようにすれば、相手の出したカードの効果打ち消しコマンドの発動を、そのウェイト期間中に効果打ち消し無効コマンドのカードを出すことで、効果打ち消しコマンドを無効化するというようなゲーム戦略が可能になり、カードゲームの面白みを更に増すことができる。
また本実施形態では、一方のプレーヤ又は他方のプレーヤから、期間変更コマンドが対応づけられたカード(アイコン)のアイコン入力命令を受け付ける。そして期間変更コマンドのアイコン入力命令が受け付けられた場合には、ウェイト期間の長さ又は経過速度の変更処理を行うようにしている。
例えば図22(A)では、一方のプレーヤが、速度減少コマンドのカードCを場に出している。そして、そのタイムゲージTW1によるウエイト期間が経過して、速度減少コマンドが発動すると、他方のプレーヤのタイムゲージTW2によるウェイト期間の経過速度(カウント速度)が減少する。即ち、他方のプレーヤについてのウェイト期間の長さが実質的に長くなり、カードを出しても、そのコマンドが発動されるまでに長い時間を要するようになる。
また図22(B)では、他方のプレーヤが、速度増加コマンドのカードGを場に出している。そして、そのタイムゲージTW2によるウェイト期間が経過して、速度増加コマンドが発動すると、タイムゲージTW2によるウェイト期間の経過速度が増加する。即ち、他方のプレーヤは、図22(A)のように速度減少コマンドのカードCが一方のプレーヤにより出されても、その効果を相殺する速度増加コマンドのカードGを出すことで、これに対処できるようになる。
このような期間変更コマンドのカードを用意すれば、例えばコマンド発動のためのウェイト期間の長さ(実質的な長さ)を、期間変更コマンドのカードにより増減することが可能になる。従って、例えば自分のウェイト期間の長さを短くして、次々と自分のカードのコマンドを発動させたり、相手のウェイト期間の長さを長くして、相手のカードのコマンドの発動を遅らせるなどの様々な戦略を立てることが可能になり、ゲームの面白みを増すことができる。
また本実施形態では、第1のゲームモードから第2のゲームモードに切り替わった場合に、第1のゲームモードでのゲームパラメータ値を基準値として、第2のゲームモードでのゲーム演算処理を行っている。具体的には、第2のゲームモードでは、一方及び他方のプレーヤのゲームパラメータ値を、上記の基準値を初期値として、各プレーヤにより発動されたコマンドに応じて変化させる。そして、制限時間の経過時点での一方及び他方のプレーヤのゲームパラメータ値に基づいて、第2のゲームモードのゲーム結果の判定処理を行う。
例えば図23(A)では、各プレーヤのキャラクタがゲームモード切替時に第1のゲームモードで発動した必殺技の威力値(広義にはゲームパラメータ値)が、第2のゲームモードでの基準値に設定されている。そして、各プレーヤがカードを出すと、そのカードのコマンドに応じて、この基準値が変化する。具体的には、必殺技の威力値が、この基準値を初期値として、例えば、場に出したカードに応じて増加して行く。そして図23(B)に示すように、制限時間(20カウント)が経過して第2のゲームモードのゲームが終了すると、その制限時間の経過時点(ゲームの終了時点)での必殺技の威力値に基づいて、第2のゲームモードでのゲーム結果が判断される。具体的には図23(B)では、一方のプレーヤの必殺技の威力値78930の方が、他方のプレーヤの必殺技の威力値23200よりも大きい。従って、一方のプレーヤの必殺技の方が勝っており、一方のプレーヤの勝利と判定される。そして、威力値の差分値である78930−23200=55730のダメージが、他方のプレーヤのヒットポイントHP2に与えられる。このダメージにより、他方のプレーヤのヒットポイントHP2がゼロになると、一方のプレーヤが、第1のゲームモード及び第2のゲームモードから構成されるゲームの最終的な勝利者と判定される。このように、第1のゲームモードでのゲームパラメータ値を基準値として、第2のゲームモードでのゲーム演算処理を行うことで、第1のゲームモードと第2のゲームモードを連動させたゲーム演算処理を実現することが可能になり、ゲーム戦略の多様度や面白みを増すことができる。
なお図24は、第2のゲームモードで用いられる威力増加テーブルの例である。第2のゲームモードではカードが場に出されると、コマンドが発動されると共に、カードを場に出したプレーヤの必殺技の威力値が増加する。この場合のカードによる威力値の増加処理は、図24の威力増加テーブルを用いて行われる。
第2のゲームモードのゲームが行われる時間は例えば20カウント(約20秒)に設定される。カードを使用してから例えば3秒間かけて(通常時の速度)、必殺技の威力値が上昇する。
また、例えば図24のインデックス=0からスタートして、カードを1枚使用すると、2つ進んだインデックス=2の威力増加係数=1.2を、必殺技の威力値に乗算する。同じ色のカードを連続して使用した場合には、「チェーン」の文字を表示し、更に2つ進んだインデックス=4の威力増加係数=1.5を、必殺技の威力値に乗算する。チェーン回数が2であれば、インデックスを更に2つ進める。
一方、異なった色のカードを出した場合には、インデックスを0にリセットして、再スタートする。また威力増加のカードが出された場合には、例えば威力増加テーブルのインデックスが例えば3段階アップする。また、自身が速度増加のカードを出すと、所定時間の間、威力増加の速度が所定倍になる。また、速度減少のカードを出してコマンドが発動すると、その後の所定時間の間、相手の威力値増加にかかる時間が所定倍になる。
以上のように本実施形態では、他方のプレーヤのゲームモードの切り替え条件が満たされて、一方のプレーヤがゲームモードの切り替えに応じると、第1のゲームモードから第2のゲームモードに切り替わる。そして、第2のゲームモードでは、ゲームモード切替時の手札構成でゲームがスタートする。
従って、プレーヤは、第1のゲームモードでの手札の状態などを考慮して、第2のゲームモードに移行するか否かを判断できるようになり、相手の手札や入力を推理して読み合うという戦略的なゲームの面白みを向上できる。
例えば、前述した非特許文献2のゲームでは、カードデッキを、複数のプレーヤキャラクタで構成されるパーティで共有する。具体的には、例えば第1のプレーヤキャラクタの戦闘でカードゲームを行い、第1のプレーヤキャラクタの戦闘が終了すると、手札はそのままにして、第2のプレーヤキャラクタの戦闘を開始する。
しかしながら、このゲームでは、第1のプレーヤキャラクタによる第1のゲームモードから、第2のプレーヤキャラクタによる第2のゲームモードへは、自動的に切り替わってしまう。即ち、プレーヤに対して切替応答受け付け表示が行われることなく、第1のプレーヤキャラクタの戦闘が終了すると、必ず第2のプレーヤキャラクタによる第2のゲームモードに自動的に移行する。
これに対して本実施形態では、他方のプレーヤのゲームモードの切り替え条件が満たされた場合に、一方のプレーヤがゲームモードの切り替えに応じたことを条件に、第1のゲームモードから第2のゲームモードに切り替わる。従って、一方のプレーヤは、ゲームの進行状態(手札の状態等)を判断して、第2のゲームモードに移行するか否かを判断できるようになる。従って、状況によっては、そのまま第1のゲームモードのプレイを続けたり、或いは、一発逆転を狙って第2のゲームモードに移行するなどの選択が可能になる。例えば自身の手持ちのカードが、第2のゲームモードにおいて不利なカードであれば、ゲームモードの切り替えに応じずに、第1のゲームモードのプレイを続ける。一方、第1のゲームモードの戦況が思わしくなく、第2のゲームモードにおいて有利なカードを所持している場合には、第2のゲームモードに移行し、一発逆転を狙うなどの戦略が可能になる。
また、デッキセットの作成の際には、この第2のゲームモードへの移行も考慮して作成する必要があり、深い思慮の戦略が必要になる。
また、第1のゲームモードによるアクションゲームが得意なプレーヤは、敢えて第2のゲームモードに移行しないように戦略を立てることになる。一方、第2のゲームモードによるカードゲームが得意なプレーヤは、なるべく第2のゲームモードに移行するような戦略を立てることになり、戦略の多様性や面白さを向上できる。
また特許文献2等の従来のカードゲームでは、所定時間毎に順番に各プレーヤがカードを出し合うというターン制を採用している。従って、スピーディーなカードゲームを実現できないという課題がある。
この点、本実施形態では、第2のゲームモードにおいてターン制は採用しておらず、一方及び他方のプレーヤは、自分が所望するタイミングで、場に対してカードを出すことができる。即ち、双方のプレーヤのカードのアイコン入力命令が、随時、受け付けられて、そのカードのコマンドが発動する。そして、第2のゲームモードの制限時間の経過後に、コマンドの発動の結果に応じた勝敗の決定処理が行われる。従って、従来のターン制のカードゲームに比べて、スピーディーでスリリングなカードゲームを実現することが可能になる。
また本実施形では、例えば図19(A)、図19(B)で説明したように、場に出したカードのコマンド発動に対してウェイト期間を設定している。従って、相手のプレーヤは、このウェイト期間を利用して、出されたカードに対する様々な対処・戦略が可能になり、戦略的な面白みを向上できる。従って、スピーディーなカードゲームと、カードゲームの戦略的な面白さとを両立して実現することが可能になり、これまでにないタイプのゲームシステムを実現できる。
2.5 詳細な処理例
次に本実施形態の詳細な処理例について図25〜図27のフローチャートを用いて説明する。
図25は本実施形態の全体的な処理について説明するためのフローチャートである。
まずフレーム更新(例えば1/60秒)のタイミングであるか否かを判断する(ステップS1)。そしてフレーム更新のタイミングである場合には、キー入力命令が受け付けられたか否かを判断する(ステップS2)。具体的には、図3で説明したようなキー入力命令をプレーヤが行ったか否かを判断する。そして、キー入力命令が受け付けられた場合には、そのキー入力命令にしたがって、キャラクタの移動や動作を制御する(ステップS3)。
次に、アイコン入力命令が受け付けられたか否かを判断する(ステップS4)。具体的には、図4〜図6で説明したようなアイコン入力命令をプレーヤが行った否かを判断する。即ち、戦闘中にカードを選択して場に出そうとしたか否かを判断する。そして、アイコン入力命令が受け付けられると、対応するコマンドの処理(コマンド発動処理等)を行う(ステップS5)。そして、そのフレームでのゲーム画像を生成して、表示部に表示する(ステップS6)。
図26(A)、図26(B)は、第1のゲームモードでのアイコン入力命令による処理の詳細について示すフローチャートである。
図26(A)に示すように、プレーヤによりアイコン入力命令が行われると、アイコン入力命令の受け付けフラグがオンか否かを判断する(ステップS11、S12)。そして、受け付けフラグがオンである場合には、そのアイコンのコマンドのウェイト期間を設定して、カウントを開始する(ステップS13)。そして、図13で説明したよう、アイコンの表示態様を変更し、アイコン入力命令の受け付けフラグをオフにする(ステップS14)。
図26(B)の処理では、まず、ウェイト期間が経過したか否かを判断する(ステップS21)。即ち、図26(A)のステップS13でカウントが開始されたウェイト期間が経過して、ゼロになったか否かを判断する。そして、ウェイト期間が経過したと判断された場合には、図26(A)のステップS14で変更されたアイコンの表示態様を元に戻して、アイコン入力命令の受け付けフラグをオンにする(ステップS22)。
このようにウェイト期間のカウント開始時にアイコン入力命令の受け付けフラグをオフにし、ウェイト期間が経過したことを条件にして、受け付けフラグをオンにすれば、ウェイト時間中は、次のアイコン入力命令は受け付けられず、ウェイト期間が終了したことを条件に次のアイコン入力命令が受け付けられるようになる。
図27は、第1、第2のゲームモードの切り替え処理の詳細について示すフローチャートである。
まず、他方のプレーヤが必殺技を繰り出したか否かを判断する(ステップS31)。例えば必殺技の繰り出し条件が満たされ(技ゲージが満タンになる等)、他方のプレーヤが必殺技を繰り出す操作を行った場合に、他方のプレーヤが必殺技を繰り出したと判断する。
そして、他方のプレーヤが必殺技を繰り出した場合には、一方のプレーヤも必殺技を繰り出せる状態か否かを判断する(ステップS32)。例えば、技ゲージが満タンになるなどの所定条件が満たされると、必殺技を繰り出せる状態であると判断される。
一方のプレーヤも必殺技を繰り出せる状態である場合には、図14(B)で説明したような切替応答受け付け表示を行う(ステップS33)。そして、この切替応答受け付け表示に対して、一方のプレーヤが応答したか否かを判断し、応答した場合には、ゲームモードを第1のゲームモードから第2のゲームモードに切り替える(ステップS33、S34)。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語(複数のストックコマンド情報、ゲームパラメータ値等)と共に記載された用語(デッキセット、威力値等)は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、命令の入力受け付け処理、表示制御処理、コマンドの発動処理、ゲームモードの切替処理等も本実施形態で説明したものに限定されず、これらと均等な手法・処理も本発明の範囲に含まれる。また本発明は種々のゲームに適用できる。また本発明は、業務用ゲームシステム、家庭用ゲームシステム、多数のプレーヤが参加する大型アトラクションシステム、シミュレータ、マルチメディア端末、ゲーム画像を生成するシステムボード、携帯電話機等の種々のゲーム装置に適用できる。例えばゲーム装置は、ゲームのプログラムがインストールされて実行される携帯電話機や携帯型情報端末であってもよい。