JP2014028589A - タイヤのシミュレーション方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ショルダーリブの摩耗性能を精度良く評価することができる。
【解決手段】ショルダーリブ15で形成されたタイヤの摩耗性能を、コンピュータ1を用いて評価するためのタイヤのシミュレーション方法である。このシミュレーション方法では、コンピュータ1が、ショルダーリブモデル28の踏面を構成している各踏面要素33の摩耗エネルギーを計算するシミュレーション工程S4と、シミュレーション工程S4の結果に基づいて、ショルダーリブ15の摩耗性能を評価する評価工程S5を含む。評価工程S5は、ショルダーリブモデル28の自由転動時の摩耗エネルギー及び制動時の摩耗エネルギーに基づいて、ショルダーリブ15の摩耗性能を評価する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ショルダーリブの摩耗性能を精度良く評価することができるタイヤのシミュレーション方法に関する。
近年、タイヤの摩耗性能を、コンピュータを用いて評価するためのシミュレーション方法が提案されている。この種のシミュレーション方法では、先ず、コンピュータに入力されたタイヤモデルを、路面モデル上で転動させる工程が行われる。次に、トレッド部の接地面を構成する各要素の摩耗エネルギーを計算する工程が行われる。そして、摩耗エネルギーが大きい要素を、摩耗が発生する要素として判定する工程が行われる。関連する技術としては、次のものがある。
特開平11−201875号公報
しかしながら、従来のシミュレーション方法では、摩耗の評価精度が十分ではなく、さらなる改善の余地があった。とりわけ、タイヤ周方向に連続するショルダーリブにおいては、摩耗発生のメカニズムが未だ十分に解明されておらず、摩耗性能を精度良く評価することが難しいという問題があった。
発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、ショルダーリブモデルの自由転動時の摩耗エネルギー及び制動時の摩耗エネルギーの2つの摩耗エネルギーに基づいて、ショルダーリブの摩耗性能を評価することにより、ショルダーリブの摩耗性能を精度良く評価できることを知見した。
以上のように、本発明は、ショルダーリブの摩耗性能を精度良く評価することができるタイヤのシミュレーション方法を提供することを主たる目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、トレッド部の少なくとも一方のショルダー部が、タイヤ周方向に連続するショルダーリブで形成されたタイヤの摩耗性能を、コンピュータを用いて評価するためのタイヤのシミュレーション方法であって、前記コンピュータに、前記ショルダーリブを含む前記タイヤを有限個の要素でモデル化することにより、ショルダーリブモデルを含んだタイヤモデルを入力する工程、前記コンピュータに、路面を有限個の要素でモデル化した路面モデルを入力する工程、前記コンピュータが、予め定められた条件に基づき、前記タイヤモデルと前記路面モデルとを接触させ、ショルダーリブモデルの踏面を構成している各踏面要素の摩耗エネルギーを計算するシミュレーション工程、及び、前記シミュレーション工程の結果に基づいて、前記ショルダーリブの摩耗性能を評価する評価工程を含み、前記シミュレーション工程は、前記ショルダーリブモデルの自由転動時の摩耗エネルギーを計算する工程と、前記ショルダーリブモデルの制動時の摩耗エネルギーを計算する工程とを含み、前記評価工程は、前記ショルダーリブモデルの自由転動時の摩耗エネルギー及び前記制動時の摩耗エネルギーの2つの摩耗エネルギーに基づいて、前記ショルダーリブの摩耗性能を評価することを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、前記評価工程は、前記ショルダーリブの段差摩耗の評価を含む請求項1記載のタイヤのシミュレーション方法である。
また、請求項3記載の発明は、前記評価工程は、前記各踏面要素の前記制動時の摩耗エネルギーの平均値である制動時平均摩耗エネルギーA1を求める工程と、前記踏面要素のうち、前記制動時の摩耗エネルギーが最大となる第1の踏面要素を特定する工程と、前記第1の踏面要素の前記制動時の摩耗エネルギーが、前記制動時平均摩耗エネルギーA1の2倍以下か否かを判定する工程と、前記判定が肯定される場合、前記各踏面要素の前記自由転動時の摩耗エネルギーの平均値である自由転動時平均摩耗エネルギーA2を求める工程と、前記踏面要素のうち、前記自由転動時の摩耗エネルギーが、前記自由転動時平均摩耗エネルギーA2の5倍以上である第2の踏面要素に、段差摩耗が発生すると判定する工程とを含む請求項2に記載のタイヤのシミュレーション方法である。
また、請求項4記載の発明は、前記第1判定工程の前記所定の倍数は2倍であり、かつ、前記第2判定工程の前記所定の倍数は5倍である請求項3に記載のタイヤのシミュレーション方法である。
本発明のタイヤのシミュレーション方法は、ショルダーリブモデルの自由転動時の摩耗エネルギー及び制動時の摩耗エネルギーの2つの摩耗エネルギーに基づいて、ショルダーリブの摩耗性能が評価される。このように、本発明のシミュレーション方法では、自由転動時と制動時とでそれぞれ異なる2つの摩耗エネルギーから、ショルダーリブの摩耗性能が評価される。従って、本発明のシミュレーション方法は、単に転動時の摩耗エネルギーから評価する従来の方法に比べて、ショルダーリブの摩耗性能を精度良く評価することができる。
本実施形態の処理を行うコンピュータ装置の斜視図である。 モデル化されるタイヤを示す断面図である。 本実施形態のシミュレーション方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。 タイヤモデルの断面図である。 タイヤモデル及び路面モデルを視覚化して示す斜視図である。 条件設定工程の処理手順の一例を示すフローチャートである。 シミュレーション工程の処理手順の一例を示すフローチャートである。 トレッド部モデルの接地面の平面図である。 評価工程の処理手順の一例を示すフローチャートである。 ショルダーリブモデルの踏面要素の拡大図である。 (a)は、踏面要素のタイヤ軸方向の位置と、制動時の摩耗エネルギーとの関係を示したグラフ、(b)は、踏面要素のタイヤ軸方向の位置と、自由転動時の摩耗エネルギーとの関係を示したグラフである。 (a)は、接地時のショルダーリブの変形を示す断面図、(b)は、接地出付近のショルダーリブを示す断面図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
本実施形態のタイヤのシミュレーション方法(以下、単に「シミュレーション方法」ということがある)は、タイヤの摩耗性能を、コンピュータを用いて評価するための方法である。
図1に示されるように、コンピュータ1は、本体1a、キーボード1b、マウス1c及びディスプレイ装置1dを含む。この本体1aには、演算処理装置(CPU)、ROM、作業用メモリー、磁気ディスクなどの記憶装置及びディスクドライブ装置1a1、1a2などが設けられる。なお、記憶装置には、本実施形態のシミュレーション方法を実行するための処理手順(プログラム)が予め記憶される。
図2に示されるように、本実施形態の解析対象のタイヤ2は、重荷重用タイヤである。タイヤ2は、例えば、トレッド部2aからサイドウォール部2bを経てビード部2cのビードコア5に至るカーカス6と、このカーカス6のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2aの内部に配されるベルト層7とを具える。
トレッド部2aには、タイヤ赤道Cの両側をタイヤ周方向に連続してのびる一対のセンター主溝11、11と、該センター主溝11、11の外側に設けられた一対のショルダー主溝12、12とが設けられる。これにより、トレッド部2aは、センター主溝11、11及びショルダー主溝12、12で区分される複数のリブ10が設けられる。
センター主溝11及びショルダー主溝12は、タイヤ周方向に沿って直線状にのびるストレート溝からなる。
リブ10は、タイヤ赤道C付近のセンター部をタイヤ周方向に連続するセンターリブ13、トレッド接地端2t側のショルダー部をタイヤ周方向に連続する一対のショルダーリブ15、15及びセンターリブ13とショルダーリブ15との間でタイヤ周方向に連続する一対のミドルリブ14、14を含む。
本明細書において、「トレッド接地端2t」は、外観上、明瞭なエッジによって識別できるときには当該エッジとする。但し、識別不能の場合には、正規状態のタイヤ2に、正規荷重を負荷してキャンバー角0°でトレッド部2aを平面に接地させたときにおいて、最もタイヤ軸方向外側で平面に接地する接地端が、トレッド接地端2tとして定められる。ここで、「正規状態」とは、正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填された無負荷のタイヤ2の状態をいう。
「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、或いはETRTOであれば "Measuring Rim"を意味する。
また、前記「正規内圧」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" とする。
さらに、「正規荷重」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" とする。
カーカス6は、少なくとも1枚以上、本実施形態では1枚のカーカスプライ6Aで構成される。カーカスプライ6Aは、トレッド部2aからサイドウォール部2bを経てビード部2cのビードコア5に至る本体部6aと、この本体部6aに連なりビードコア5の廻りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返された折返し部6bとが含まれる。この本体部6aと折返し部6bとの間には、ビードコア5からタイヤ半径方向外側にのびるビードエーペックスゴム8が配される。
また、カーカスプライ6Aは、タイヤ赤道Cに対して、例えば70〜90°の角度で配列されたカーカスコードが設けられる。本実施形態のカーカスコードは、スチールコードが採用されている。
ベルト層7は、スチール製のベルトコードをタイヤ周方向に対して例えば10〜70゜の角度で配列した4枚のベルトプライ7A〜7Dから構成される。これらのベルトプライ7A〜7Dは、ベルトコードがプライ間で互いに交差する箇所を1箇所以上設けて重置されている。また、本実施形態のベルトコードは、スチールコードが採用されている。
図3には、本実施形態のシミュレーション方法の具体的な処理手順の一例が示される。
本実施形態では、先ず、コンピュータ1に、図4に示されるように、タイヤ2をモデル化したタイヤモデル3が入力される(工程S1)。
図4に示されるように、タイヤモデル3は、図2に示したタイヤ2を数値解析法により取り扱い可能な有限個の要素Fでモデル化(離散化)される。この数値解析法としては、例えば有限要素法、有限体積法、差分法又は境界要素法が適宜採用できるが、本実施形態では有限要素法が採用される。
前記工程S1では、先ず、図2に示したトレッドゴム等を含むゴム部分2g、カーカスプライ6A及びベルトプライ7A〜7Dが、要素Fを用いてモデル化される。これにより、ゴム部材モデル21、カーカスプライモデル22及びベルトプライモデル23を有するタイヤモデル3が設定される。
また、ゴム部材モデル21には、図2に示したトレッド部2aが、要素Fを用いてモデル化されたトレッド部モデル25が含まれる。このトレッド部モデル25には、図2に示したセンター主溝11、ショルダー主溝12、センターリブ13、ミドルリブ14及びショルダーリブ15が再現されたセンター主溝19、ショルダー主溝20、センターリブモデル26、ミドルリブモデル27及びショルダーリブモデル28が含まれる。また、前記要素Fには、センターリブモデル26、ミドルリブモデル27及びショルダーリブモデル28の踏面を構成する複数の踏面要素31、32、33が夫々含まれる。
前記要素Fとしては、例えば、複雑な形状を表現するのに適した4面体ソリッド要素が好ましいが、これ以外にも5面体ソリッド要素、又は6面体ソリッド要素などが用いられても良い。また、各要素Fには、要素番号、節点番号、全体座標系X−Y−Zの節点座標値及び材料特性(例えば密度、ヤング率、又は減衰係数等)などの数値データが定義され、コンピュータ1に記憶される。
次に、コンピュータ1に、図5に示されるような路面モデル30が入力される(工程S2)。路面モデル30は、路面が有限個の要素Gでモデル化されることによって設定される。本実施形態の要素Gは、単一の平面を構成する剛表面要素からなる。これにより、路面モデル30は、外力が作用しても変形しない剛表面として設定される。なお、路面モデル30は、必要に応じて、段差、窪み、うねり又は轍などが設けられても良い。また、路面モデル30は、ドラム試験機のように円筒状表面に形成されても良い。
次に、後述するシミュレーション工程S4に先立ち、シミュレーション条件が設定される(条件設定工程S3)。図6には、本工程S3の処理手順の一例が示される。
本実施形態では、先ず、タイヤモデル3の内圧の条件が定義される(工程S31)。この内圧の条件は、前記正規内圧が定義されるのが望ましい。次に、タイヤモデル3の荷重の条件が定義される(工程S32)。この荷重の条件は、前記正規荷重が定義されるのが望ましい。
次に、タイヤモデル3の回転が定義される(工程S33)。この工程S33では、図5に示されるように、タイヤモデル3に、走行速度vに対応する角速度ωが定義される。この走行速度vは、後述するシミュレーション工程S4で計算される自由転動時の速度である。本実施形態の走行速度vには、高速道路を走行するタイヤを想定した速度が定義される(例えば、60〜100km/h)。また、路面モデル4には、走行速度vに対応する並進速度Tが定義される(工程S34)。この並進速度Tは、タイヤモデル3と路面モデル4との接地部での速度である。さらに、タイヤモデル3を路面モデル4上で転動させるための境界条件等が定義される(工程S35)。この境界条件としては、タイヤモデル3と路面モデル4との摩擦係数等が含まれる。
次に、条件設定工程S3で定められた条件に基づき、コンピュータ1が、ショルダーリブモデル28の各踏面要素33(図4に示す)の摩耗エネルギーを計算する(シミュレーション工程S4)。図7には、シミュレーション工程S4の処理手順の一例が示される。
本実施形態では、先ず、コンピュータ1が、タイヤモデル3に定義された内圧及び荷重の条件等に基づいて、タイヤモデルの変形計算を行う(工程S40)。この工程S40では、先ず、図4に示したように、タイヤモデル3のリム接触域3r、3rが変形不能に拘束される。次に、タイヤモデル3のビード部2cの幅Wが、リム幅に等しく強制変位される。また、タイヤモデル3の回転軸3s(図5に示す)とリム接触域3rとのタイヤ半径方向距離Rsが、常にリム半径と等しくなるように定義される。さらに、タイヤモデル3の内腔面の全体に、予め定義された内圧条件に相当する等分布荷重wが設定される。これらの条件の下で、コンピュータ1は、タイヤモデル3の釣り合い計算を行う。これにより、タイヤモデル3のゴム部材モデル21、カーカスプライモデル22及びベルトプライモデル23が膨張や伸長し、膨張変形後のタイヤモデル3が計算される。
次に、図5に示したように、タイヤモデル3のトレッド部モデル25が路面モデル30に当接された後に、タイヤモデル3の回転軸3sに、予め定義された荷重Lが垂直方向に負荷される。これにより、荷重Lが負荷されて変形したタイヤモデル3が計算される。なお、図5には、要素Fを省略したタイヤモデル3の外形のみが示されている。
次に、コンピュータ1が、タイヤモデル3に定義された角速度ω及び路面モデル30に定義された並進速度Tに基づいて、タイヤモデル3の自由転動計算を行う(工程S41)。自由転動とは、タイヤモデル3に加速及び制動が作用することなく、一定の走行速度vで転動している状態を意味している。本実施形態では、高速道路走行時の走行速度vが定義されるため、高速道路を走行するタイヤ2を想定した転動計算が行われる。
自由転動計算では、先ず、コンピュータ1が、各要素の形状及び材料特性などをもとに、各要素Fの質量マトリックス、剛性マトリックス及び減衰マトリックスがそれぞれ作成される。そして、これらの各マトリックスを組み合わせて全体の系のマトリックスが作成される。次に、コンピュータ1が、前記各種の条件に基づいて運動方程式を作成して、これらを単位時間Tx(x=0、1、…)ごと(例えば、1μ秒ごと)にタイヤモデル3の変形計算を行う。このような自由転動計算は、例えば、LSTC社製のLS-DYNAなどの市販の有限要素解析アプリケーションソフトを用いて計算することができる。
図8には、トレッド部モデル25の接地面の平面図が示される。コンピュータ1は、自由転動時において、ショルダーリブモデル28の各踏面要素33の重心点33sに作用するせん断力S及びすべり量Dを取得する(工程S42)。本実施形態のせん断力Sには、各踏面要素33が接地中に受けるX方向(タイヤ周方向)及びY方向(タイヤ軸方向)のせん断力Sx、Syが含まれる。同様に、すべり量Dには、各せん断力Sx、Syの作用方向に対するすべり量が含まれる。これらのせん断力Sx、Sy及びすべり量Dx、Dyは、単位時間Txごとに、かつ、各踏面要素33ごとにコンピュータ1に記憶される。
次に、コンピュータ1が、自由転動計算の終了時間が経過したか判断する(工程S43)。この工程S43では、終了時間が経過したと判断された場合、次の制動計算を行う工程S45が実行される。一方、終了時間が経過していないと判断された場合には、単位時間Txが一つ進められて(工程S44)、タイヤモデル3の自由転動計算(工程S41)及びせん断力S及びすべり量Dの取得(工程S42)が再度実行される。これにより、コンピュータ1は、各踏面要素33に作用するせん断力Sx、Sy及びすべり量Dx、Dyを、転動開始から終了までの間、単位時間Txごとの時系列データとして記憶することができる。なお、終了時間は、実行するシミュレーションに応じて適宜定められる。
次に、コンピュータ1は、タイヤモデル3の制動計算を行う(工程S45)。この制動計算も、自由転動計算と同様に、単位時間Txごとにタイヤモデル3の変形計算が行われる。ここで、制動計算とは、タイヤモデル3と路面モデル30とを用いて、並進速度Tに比して接地部の速度が小となる制動状態の計算を行うことを意味する。本実施形態の制動条件には、例えば、実車での状況等を考慮して0.05〜0.20Gの減速度が設定される。このような減速度が設定されることにより、本工程S45では、緩やかに制動するタイヤモデル3の変形計算が行われる。
次に、コンピュータ1は、制動時において、ショルダーリブモデル28の各踏面要素33に作用するせん断力S及びすべり量Dを取得する(工程S46)。このせん断力Sには、転動時のせん断力Sと同様に、X方向のせん断力Sxと、Y方向のせん断力Syが含まれる。また、すべり量Dも、X方向のすべり量Dxと、Y方向のすべり量Dyが含まれる。これらのせん断力Sx、Sy及びすべり量Dx、Dyは、単位時間Txごとに、かつ、各踏面要素33ごとに、コンピュータ1に記憶される。
次に、コンピュータ1は、制動計算の終了時間が経過したか判断する(工程S47)。この工程S47では、終了時間が経過したと判断された場合、次の自由転動時の摩耗エネルギーを計算する工程S49が実行される。一方、終了時間が経過していないと判断された場合には、単位時間Txが一つ進められて(工程S48)、タイヤモデル3の制動計算(工程S45)及びせん断力S及びすべり量Dの取得(工程S46)が再度実行される。これにより、コンピュータ1は、ショルダーリブモデル28の各踏面要素33に作用するせん断力Sx、Sy及びすべり量Dx、Dyを、制動開始から終了までの間、単位時間Txごとの時系列データとして記憶することができる。なお、終了時間は、適宜定められる。
次に、コンピュータ1が、各踏面要素33の自由転動時の摩耗エネルギーを計算する(工程S49)。自由転動時の摩耗エネルギーの計算には、コンピュータ1に記憶されている自由転動時でのせん断力S(Sx、Sy)及びすべり量D(Dx、Dy)が用いられる。本実施形態では、高速道路を走行するタイヤを想定した摩耗エネルギーが求められる。
自由転動時の摩耗エネルギーの計算方法としては、先ず、自由転動しているタイヤモデル3のショルダーリブモデル28の各踏面要素33において、せん断力Sとすべり量Dとの積S×Dが、路面モデル30に接地してから離れるまでの間、単位時間Txごとに計算される。そして、各踏面要素33について、単位時間Txごとの各積S×Dが積算されることにより、摩耗エネルギーが求められる。本実施形態では、X方向及びY方向の夫々において、せん断力Sx、Syと、すべり量Dx、Dyとが取得されている。このため、前記積S×Dは、せん断力Sxとすべり量Dxとの積(Sx×Dx)と、せん断力Syとすべり量Dyとの積(Sy×Dy)とを加算することによって求められる。
このような摩耗エネルギーは、一般的に、トレッド部2aの摩耗に相関がある。即ち、摩耗エネルギーが大きい箇所は、早期に摩耗すると判断できる。これらの摩耗エネルギーは、コンピュータ1に記憶される。
また、摩耗エネルギーをより正確に計算するために、図8に示したショルダーリブモデル28の接地面において、踏面要素33がタイヤ周方向に30〜40個配置されるのが望ましい。なお、踏面要素33が30個未満であると、該踏面要素33のタイヤ周方向の長さL1が大きくなる。このため、トレッド部モデル25の接地面が路面モデル30から離間する接地出付近での変形が大きくなり、摩耗エネルギーが過度に大きくなるおそれがある。逆に、踏面要素33が40個を超えても、摩耗エネルギーの計算時に生じるノイズが大きくなるおそれがある。同様の観点より、踏面要素33のタイヤ周方向の長さL1は、4〜8mmが望ましい。
さらに、ショルダーリブモデル28の接地面には、踏面要素33がタイヤ軸方向に7〜15個配置されるのが望ましい。なお、踏面要素33の個数が7個未満であると、後述する段差摩耗の発生位置を正確に特定できないおそれがある。逆に、踏面要素33の個数が15個を超えても、摩耗エネルギーの計算時に生じるノイズが大きくなるおそれがある。同様の観点より、踏面要素33のタイヤ軸方向の長さL2は、3〜7mmが望ましい。
次に、コンピュータ1が、各踏面要素33の制動時の摩耗エネルギーを計算する(工程S4a)。制動時の摩耗エネルギーの計算には、コンピュータ1に記憶されている制動時でのせん断力S(Sx、Sy)及びすべり量D(Dx、Dy)が用いられる。本実施形態では、制動計算を行う工程S45において、上記減速度が設定されているため、緩やかに制動するタイヤ2(図2に示す)を想定した摩耗エネルギーが求められる。なお、制動時の摩耗エネルギーの計算方法は、上述した自由転動時の摩耗エネルギーの計算方法と同一である。
次に、シミュレーション工程S4の結果に基づいて、ショルダーリブモデル28の摩耗性能が評価される(評価工程S5)。図9には、評価工程S5の処理手順の一例が示される。
本実施形態の評価工程S5では、先ず、コンピュータ1が、ショルダーリブモデル28の各踏面要素33の制動時の摩耗エネルギーの平均値である制動時平均摩耗エネルギーA1を求める(工程S51)。この工程S51では、図10に示されるように、ショルダーリブモデル28において、各踏面要素33がタイヤ軸方向に並ぶ踏面要素群34毎に、制動時平均摩耗エネルギーA1が求められる。
図11(a)には、ショルダーリブモデル28の踏面要素33a〜33i(図10に示す)のタイヤ軸方向の位置と、制動時の摩耗エネルギーとの関係を示したグラフが示される。このグラフでは、ショルダーリブモデル28のタイヤ軸方向内側に配置される踏面要素33aの位置を0cmとしている。制動時平均摩耗エネルギーA1は、各踏面要素33a〜33iの制動時の摩耗エネルギーが相加平均されることによって求められる。なお、制動時平均摩耗エネルギーA1は、例えば、各踏面要素33a〜33iの制動時の摩耗エネルギーのうち、上位3つの踏面要素33M、33M、33M及び下位3つの踏面要素33S、33S、33Sを除いて計算されるのが望ましい。これにより、各踏面要素33a〜33iの制動時の摩耗エネルギーに含まれるノイズを除去することができ、制動時平均摩耗エネルギーA1の精度が向上する。なお、本実施形態の制動時平均摩耗エネルギーA1は、0.14Jである。
次に、各踏面要素群34において、ショルダーリブモデル28の踏面要素33のうち、前記制動時の摩耗エネルギーが最大となる第1の踏面要素33Pが特定される(工程S52)。本実施形態の第1の踏面要素33Pは、踏面要素33b(制動時の摩耗エネルギー:0.19J)である。そして、第1の踏面要素33Pの制動時の摩耗エネルギーが、制動時平均摩耗エネルギーA1の予め定められた所定の倍数(本実施形態では、2倍)以下か否かが判定される(第1判定工程S53)。この倍数は、タイヤのスペックによって異なるが、概ね2〜4倍の範囲で定められるのがよい。
第1判定工程S53の結果が偽と判断される場合(第1の踏面要素33Pの制動時の摩耗エネルギーが、制動時平均摩耗エネルギーA1の2倍を超える場合)は、第1の踏面要素33Pの制動時の摩耗エネルギーが、他の踏面要素33に比べて非常に大きい。このため、制動時において、第1の踏面要素33Pの部分で大きく摩耗すると予測できる。従って、タイヤモデル3は、制動時の耐偏摩耗性能が低いと判断され、タイヤモデル3の設計変更がなされた後に(工程S57)、再度シミュレーションが行われる(工程S1〜S4)。
一方、第1判定工程S53の結果が真と判断される場合(第1の踏面要素33Pの制動時の摩耗エネルギーが、制動時平均摩耗エネルギーA1の2倍以下の場合)は、制動時において、各踏面要素33a〜33iが略均一に摩耗すると予測できる。従って、タイヤモデル3は、制動時の耐偏摩耗性能が良好と判断される。そして、次の段差摩耗を判定する各工程S54〜S56が実行される。
ここで、段差摩耗は、図2に示したタイヤ2のショルダーリブ15において、トレッド接地端側の端部のみが段差状に摩耗した状態を意味する。この段差摩耗が発生するメカニズムについては、未だ十分に解明されていない。しかし、発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、ショルダーリブ15の段差摩耗のメカニズムを知見した。
具体的な段差摩耗のメカニズムとしては、次のように推測される。先ず、ショルダーリブ15は、タイヤ周方向に連続するため、接地圧によるショルダーリブ15の変形分が、タイヤ周方向に逃げることができない。このため、図12(a)に示されるように、ショルダーリブ15の変形分35a、35bは、タイヤ軸方向の両端側に膨出する。なお、トレッド接地端2t側の変形分35bは、そのタイヤ半径方向内側にベルト層7(図2に示す)が配置されていないため、タイヤ赤道側の変形分35aに比べて大きく変形する。
図12(b)に示されるように、接地圧から開放される接地出付近において、膨出した変形分35a、35bが、タイヤ軸方向内側に復元する。トレッド接地端2t側の変形分35bは、タイヤ赤道側の変形分35aよりも接地時の変形が大きいため、復元時に、路面上で大きくすべる。しかも、トレッド接地端2t側の変形分35bは、大きな変形により、タイヤ赤道側の変形分35aよりも接地圧が高くなる。従って、このようなトレッド接地端2t側の変形分35bのすべりにより、ショルダーリブ15のトレッド接地端2t側で段差摩耗が発生する。一方で、制動時の耐偏摩耗性能に劣るタイヤは、該制動時に、ショルダーリブ15のトレッド接地端2t側以外の部分でも摩耗(ショルダーリブ15全体が摩耗)するため、段差摩耗は生じない。従って、本実施形態では、制動時の耐偏摩耗性能が良好であると判断されたタイヤモデル3についてのみ、段差摩耗が判定される。
本実施形態では、上記段差摩耗の有無等を判定するために、先ず、コンピュータ1が、ショルダーリブモデル28の各踏面要素33(図10に示す)の自由転動時の摩耗エネルギーの平均値である自由転動時平均摩耗エネルギーA2を求める(工程S54)。この工程S54も、図10に示されるように、ショルダーリブモデル28において、踏面要素群34毎に、自由転動時平均摩耗エネルギーA2が求められる。
図11(b)には、踏面要素33a〜33i(図10に示す)のタイヤ軸方向の位置と、自由転動時の摩耗エネルギーとの関係を示したグラフが示される。自由転動時平均摩耗エネルギーA2は、各踏面要素33a〜33iの自由転動時の摩耗エネルギーが相加平均されることによって求められる。なお、自由転動時平均摩耗エネルギーA2は、制動時平均摩耗エネルギーA1の計算と同様に、各踏面要素33a〜33iの自由転動時の摩耗エネルギーのうち、上位3つの踏面要素33M、33M、33M及び下位3つの踏面要素33S、33S、33Sを除いて計算されるのが望ましい。なお、本実施形態の自由転動時平均摩耗エネルギーA2は、0.01Jである。
次に、各踏面要素33a〜33iにおいて、各自由転動時の摩耗エネルギーが、自由転動時平均摩耗エネルギーA2の予め定められた所定の倍数(本実施形態では、5倍)以上である第2の踏面要素33Qが特定される(工程S55)。本実施形態の第2の踏面要素33Qは、踏面要素33i(自由転動時の摩耗エネルギー:0.063J)である。この第2の踏面要素33Qは、自由転動時の摩耗エネルギーが、他の踏面要素33に比べて非常に大きい。この場合、第2の踏面要素33Qに、段差摩耗が発生すると判定される。なお、この倍数は、タイヤのスペックによって異なるが、概ね5〜8倍の範囲で定められるのがよい。
このように、本実施形態の評価工程S5では、自由転動時と制動時とでそれぞれ異なる2つの摩耗エネルギーを用いることにより、図2に示したタイヤ2のショルダーリブ15の段差摩耗を評価する。従って、本発明のシミュレーション方法は、単に制動時の摩耗エネルギーから評価する従来の方法に比べて、ショルダーリブ15の摩耗性能を精度良く評価することができる。
次に、コンピュータ1が、第2の踏面要素33Qの有無を判断する(第2判定工程56)。第2判定工程S56の結果が真と判断される場合(第2の踏面要素33Qが存在した場合)は、タイヤモデル3Aが設計変更され(工程S57)、再度シミュレーションが行われる(工程S1〜S4)。一方、第2判定工程S56の結果が偽と判断される場合(第2の踏面要素33oが存在しない場合)は、ショルダーリブ15(図2に示す)に段差摩耗が発生しにくいと判断することができる。従って、タイヤモデル3に基づいてタイヤ2が設計される(工程S58)。このように、本実施形態のシミュレーション方法では、段差摩耗が発生しにくい摩耗性能に優れたタイヤ2を(図2に示す)効率良く設計することができる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図4に示した基本構造をなし、タイヤ周方向に連続するショルダーリブを有する5本のタイヤA〜Eをモデル化したタイヤモデルa〜eがそれぞれ設定された。なお、タイヤA〜Eは、ショルダーリブに設けられるラグ溝やサイプ等の構造が夫々異なっている。
これらのタイヤモデルa〜eを使用して、図3に示した処理手順に従い、本実施形態のシミュレーション方法(実施例)が実施された。そして、所定の踏面要素群において、踏面要素33a〜33iの制動時の摩耗エネルギー及び自由転動時の摩耗エネルギーが求められた。さらに、制動時の摩耗エネルギー及び自由転動時の摩耗エネルギーに基づいて、タイヤモデルa〜eの段差摩耗の発生の有無及び発生箇所が予測された。
さらに、タイヤA〜Eを下記リムにリム組みし、下記内圧及び下記縦荷重の条件下にて、直径1707mmのドラム試験機上で3万km走行させた。そして、走行後の各タイヤA〜Eのショルダーリブを目視にて確認し、シミュレーションで予測された各タイヤモデルa〜eの段差摩耗の発生の有無及び発生箇所と一致するかが評価された(シミュレーション精度の評価)。評価は次のとおりである。
○:タイヤモデルを用いたシミュレーション結果と、タイヤを実走行させた試験結果とが一致した。
×:タイヤモデルを用いたシミュレーション結果と、タイヤを実走行させた試験結果とが一致しなかった。
−:タイヤモデルを用いたシミュレーション結果では、段差摩耗を予測できなかった。
また、比較のために、タイヤモデルaを使用して、制動時の摩耗エネルギーのみがシミュレーションで求められた。そして、制動時の摩耗エネルギーのみに基づいて、段差摩耗の発生箇所が予測された。さらに、タイヤAを実走行させた試験結果に基づいて、シミュレーションで予測されたタイヤモデルaの段差摩耗の発生箇所が正しいかが確認された、なお、評価は上記のとおりである。なお、共通仕様は、以下のとおりであり、テストの結果を表1に示す。
タイヤサイズ:12R22.5 16PR
リムサイズ:8.25×22.5
内圧:800kPa
縦荷重:32.85kN
走行速度:30km/h(FEM上、振動が発生しない速度のうち、最高速度)
ショルダーリブモデルの接地面の長さ:200mm
ショルダーリブモデルの接地面の踏面要素の分割数:35個
踏面要素のタイヤ周方向の長さL1:5.7mm
ショルダーリブの幅:50mm
ショルダーリブモデルのタイヤ軸方向の分割数:10個
踏面要素のタイヤ軸方向の長さL2:5mm
第1判定工程の所定の倍数:2倍
第2判定工程の所定の倍数:5倍
Figure 2014028589
テストの結果、実施例のシミュレーション方法では、予測された段差摩耗の発生の有無及び発生箇所が、タイヤを実走行させた実験結果と一致した。一方、比較例のシミュレーション方法では、段差摩耗を予測できなかった。従って、実施例のシミュレーション方法は、ショルダーリブの摩耗性能を精度良く評価できることが確認できた。
1 コンピュータ
15 ショルダーリブ
28 ショルダーリブモデル
33 踏面要素

Claims (4)

  1. トレッド部の少なくとも一方のショルダー部が、タイヤ周方向に連続するショルダーリブで形成されたタイヤの摩耗性能を、コンピュータを用いて評価するためのタイヤのシミュレーション方法であって、
    前記コンピュータに、前記ショルダーリブを含む前記タイヤを有限個の要素でモデル化することにより、ショルダーリブモデルを含んだタイヤモデルを入力する工程、
    前記コンピュータに、路面を有限個の要素でモデル化した路面モデルを入力する工程、
    前記コンピュータが、予め定められた条件に基づき、前記タイヤモデルと前記路面モデルとを接触させ、ショルダーリブモデルの踏面を構成している各踏面要素の摩耗エネルギーを計算するシミュレーション工程、及び、
    前記シミュレーション工程の結果に基づいて、前記ショルダーリブの摩耗性能を評価する評価工程を含み、
    前記シミュレーション工程は、前記ショルダーリブモデルの自由転動時の摩耗エネルギーを計算する工程と、前記ショルダーリブモデルの制動時の摩耗エネルギーを計算する工程とを含み、
    前記評価工程は、前記ショルダーリブモデルの自由転動時の摩耗エネルギー及び前記制動時の摩耗エネルギーの2つの摩耗エネルギーに基づいて、前記ショルダーリブの摩耗性能を評価することを特徴とするタイヤのシミュレーション方法。
  2. 前記評価工程は、前記ショルダーリブの段差摩耗の評価を含む請求項1記載のタイヤのシミュレーション方法。
  3. 前記評価工程は、
    前記各踏面要素の前記制動時の摩耗エネルギーの平均値である制動時平均摩耗エネルギーA1を求める工程と、
    前記踏面要素のうち、前記制動時の摩耗エネルギーが最大となる第1の踏面要素を特定する工程と、
    前記第1の踏面要素の前記制動時の摩耗エネルギーが、前記制動時平均摩耗エネルギーA1の予め定められた所定の倍数以下か否かを判定する第1判定工程と、
    前記判定が肯定される場合、前記各踏面要素の前記自由転動時の摩耗エネルギーの平均値である自由転動時平均摩耗エネルギーA2を求める工程と、
    前記踏面要素のうち、前記自由転動時の摩耗エネルギーが、前記自由転動時平均摩耗エネルギーA2の予め定められた所定の倍数以上である第2の踏面要素に、段差摩耗が発生すると判定する第2判定工程とを含む請求項2に記載のタイヤのシミュレーション方法。
  4. 前記第1判定工程の前記所定の倍数は2倍であり、かつ、前記第2判定工程の前記所定の倍数は5倍である請求項3に記載のタイヤのシミュレーション方法。
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