JP2014024307A - 粘着力発現ユニット、粘着ラベル発行装置、及びプリンタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】搬送方向Fに沿って搬送される粘着ラベル10に対して、粘着層13側から加熱して発熱素子により機能層14に孔を形成し、粘着層を露出させるサーマルヘッドと、発熱素子に熱エネルギーを各別に印加してその発熱を制御する制御部と、第1排出体と第2排出体52との間で粘着ラベルを挟持しながら下流側に位置する排出位置まで搬送する排出機構と、を備え、制御部は、孔の形成と共に粘着ラベルの下流端10aから搬送方向に沿って機能層が連続的に延びた粘着力非発現領域45が形成されるように発熱素子に対して印加を行い、第2排出体は、粘着力非発現領域を介して粘着ラベルを第1排出体との間で挟持し、且つ粘着ラベルの搬送に伴って該粘着力非発現領域上を相対的に走行する排出ローラ56を備えている粘着力発現ユニットを提供する。
【選択図】図8
Description
そのため、使用する場合には、記録面に例えばバーコードや価格等の所定の情報を印字した後、剥離紙を粘着層から剥離する必要がある。しかしながら、剥離した後の剥離紙を回収してリサイクルすることが実際上困難であるため、剥離紙が産業廃棄物となる問題があった。
例えば、記録面の表面にシリコン樹脂等の離型剤を塗布し、粘着ラベルがロール状に巻回されても記録面と粘着層との離型性が確保されるものが知られている。また、粘着層として加熱により粘着力を発現する熱活性粘着剤層を用いたものも知られている。更には、粘着層の表面全体に非粘着性の樹脂層を被覆し、熱ロールやサーマルヘッド等の熱源を利用して樹脂層に穿孔(微小開口)を形成することで粘着層を露出させて、粘着力を発現させるものが提案されている。
上記溝部は、排出ローラのうち粘着ラベルにおける幅方向端部付近に対応する位置に形成されており、上記幅方向端部付近に溜まり易いとされる熱活性粘着剤層のカスに対する接触を回避している。また、複数のOリングを軸に装着したものを排出ローラとして利用することで、粘着ラベルに対する接触面積を小さくしている。
このような対策を施すことで、粘着ラベルの搬送不良を抑制している。
この構成によれば、弾性ベルトが頻繁に伸び縮みしながら粘着ラベルを搬送するので、弾性ベルトの表面に熱活性粘着剤層のカス等が付着したとしても、伸縮作用によってカスを剥がし落すことが可能とされる。これにより、粘着ラベルの搬送不良を抑制している。
また、上記特許文献2に示される構成の場合であっても、弾性ベルトに付着したカスが、時間が経つにつれて該弾性ベルトの伸縮作用程度では剥がれ落ちない強固なものに成長するおそれがあった。そのため、やはり初期的には搬送不良の抑制効果があるものの、最後には搬送不良を招いてしまうおそれがあった。
(1)本発明に係る粘着力発現ユニットは、基材の一方の面上に設けられた印字可能層、及び他方の面上に設けられ、非粘着性の機能層で被覆された粘着層、を具備する粘着ラベルを加熱して、その粘着力を発現させる粘着力発現ユニットであって、前記粘着ラベルの幅方向に沿って配列された複数の発熱素子を有し、搬送方向に沿って搬送される前記粘着ラベルに対して、前記粘着層側から加熱して前記発熱素子により前記機能層に孔を形成し、前記粘着層を露出させるサーマルヘッドと、複数の前記発熱素子に熱エネルギーを各別に印加して、その発熱を制御する制御部と、前記サーマルヘッドよりも前記搬送方向の下流側に配設されると共に、前記印字可能層側に配設された第1排出体と前記機能層側に配設された第2排出体との間で前記粘着ラベルを挟持しながらさらに下流側に位置する排出位置まで搬送する排出機構と、を備え、前記制御部は、前記孔の形成と共に、前記粘着ラベルの下流端から前記搬送方向に沿って前記機能層が連続的に延びた粘着力非発現領域が形成されるように、前記発熱素子に対して印加を行い、前記第2排出体は、前記粘着力非発現領域を介して前記粘着ラベルを前記第1排出体との間で挟持し、且つ前記粘着ラベルの搬送に伴って該粘着力非発現領域上を相対的に走行する排出ローラを備えていることを特徴とする。
そして、粘着力を発現させた後、排出機構が第1排出体と第2排出体との間で粘着ラベルを挟持しながら排出位置まで搬送するが、その際、第2排出体の排出ローラが上記粘着力非発現領域を介して粘着ラベルを第1排出体との間で挟持する。これにより、排出ローラが粘着層に接触することがない。しかも、この排出ローラは、粘着ラベルの搬送に伴って粘着力非発現領域上を相対的に走行するので、排出ローラへの付着を防止しながら、粘着ラベルを安定に排出位置まで搬送して排出させることができる。
また、弾性リングの弾性によって、この弾性リングと粘着力非発現領域とを適度な接触抵抗で接触させることができるので、滑り等を生じさせることなく、粘着ラベルを安定して搬送し易い。
即ち、位置調整モードに切り替えると、制御部は粘着力発現モード時に印加を行わなかった発熱素子(粘着力非発現領域を形成するために印加を行わなかった特定の発熱素子)に対して印加を行う。すると、サーマルヘッドの搬送方向下流側に配設された読み取りセンサが、粘着ラベルの表面状態の変化に基づいてさきほど印加された発熱素子の位置を特定し、その旨を制御部に出力する。
これに対して、粘着力非発現領域と排出ローラとの位置が粘着ラベルの幅方向にずれている場合は、粘着層が排出ローラに貼り付いてしまうので、粘着ラベルが排出ローラに巻き付いてしまい垂れ下がりが生じてしまう。すると、検知部がこの粘着ラベルの垂れ下がりを検知する。従って、検知部による検知の有無に基づいて、粘着力非発現領域と排出ローラとの位置合わせが正しいか否かを容易に判断することができるうえ、その検知の有無を利用して排出ローラの位置調整を容易に行い易い。
図1に示すように、本実施形態のプリンタ(サーマルプリンタ)1は、帯状の粘着ラベル10がロール状に巻回されたロール紙Rを使用し、該ロール紙Rから繰り出された粘着ラベル10に印字を行った後、所定の長さに切断すると共に、該粘着ラベル10に粘着力を発現させた状態でラベル発行する装置である。
なお、本実施形態では、図1に示す状態において、粘着ラベル10の搬送方向を矢印Fで示し、ロール紙R側を搬送方向の上流側(以下、単に上流側という)、その反対方向を搬送方向の下流側(以下、単に下流側という)とする。
はじめに、帯状の粘着ラベル10が巻回された上記ロール紙Rは、プリンタ1の上流側に配設されたロール紙収容部2内に回転可能に収容保持されている。
粘着ラベル10は、図2に示すように、基材11と、該基材11の一方の面上に積層された印字可能層12と、基材11の他方の面上に積層された粘着層13と、該粘着層13を被覆してその粘着を規制する非粘着性の機能層14と、を備えている。
なお、本実施形態では、粘着ラベル10における印字可能層12側を表面(一方の面)側とし、機能層14側を裏面(他方の面)側とする。
続いて、プリンタ1について説明する。
図1に示すように、プリンタ1は、上記ロール紙収容部2と、ロール紙Rから繰り出された帯状の粘着ラベル10の印字可能層12に印字を行う印字ユニット3と、印字ユニット3で印字された粘着ラベル10を所望の長さにカットすると共に、加熱によって粘着力を発現させる粘着ラベル発行装置4と、を備えている。
印字ユニット3は、粘着ラベル10を挟んで対向配置された印字用プラテンローラ20、及び印字用サーマルヘッド21を備えており、ロール紙収容部2と粘着ラベル発行装置4との間に配設されている。
印字用サーマルヘッド21は、粘着ラベル10の幅方向に沿って多数の発熱素子21aが配列されたラインサーマルヘッドであり、粘着ラベル10の表面側に配設されている。この印字用サーマルヘッド21は、図示しないコイルバネ等の弾性部材によって粘着ラベル10側に付勢され、該粘着ラベル10を挟んで印字用プラテンローラ20の外周面に対して圧接されている。
印字用プラテンローラ20は、粘着ラベル10の裏面側に配設され、図示しない駆動源から伝達された回転力により回転させられる。
なお、印字ユニット3とロール紙収容部2との間には、粘着ラベル10を厚さ方向に挟持しながら下流側に向けて搬送する第1搬送ローラ23が配設されている。
粘着ラベル発行装置4は、印字ユニット3で印字された粘着ラベル10を所望の長さにカットするカッターユニット5と、該カッターユニット5でカットされた粘着ラベル10を加熱して粘着力を発現させる粘着力発現ユニット6と、を備えている。
なお、本実施形態では、粘着力発現ユニット6よりもカッターユニット5の方が上流側に配設されている場合を説明する。
カッターユニット5は、固定刃25及び可動刃26を有しており、印字ユニット3よりも下流側に配設されている。固定刃25及び可動刃26は、粘着ラベル10を厚さ方向に挟んで互いに刃先が向かい合うように配設されている。このうち固定刃25は粘着ラベル10の裏面側に配設され、可動刃26は粘着ラベル10の表面側に配設されている。但し、固定刃25を粘着ラベル10の表面側に配設し、可動刃26を粘着ラベル10の裏面側に配設しても構わない。
なお、このカッターユニット5よりも下流側には、粘着ラベル10を厚さ方向に挟持しながら、さらに下流側に向けて搬送する第2搬送ローラ28が配設されている。
粘着力発現ユニット6は、粘着ラベル10を加熱して機能層14に穿孔15を形成することで粘着力を発現させる粘着力発現用のサーマルヘッド30と、粘着ラベル10をサーマルヘッド30との間で挟み込みながら下流側に搬送させる粘着力発現用のプラテンローラ40と、これらサーマルヘッド30及びプラテンローラ40よりも下流側に配設され、粘着力が発現された粘着ラベル10を厚さ方向から挟持しながらさらに下流側に位置する排出位置Sまで搬送する排出機構50と、を備えている。
具体的には、このサーマルヘッド30は、図3及び図4に示すように、放熱性基板であるセラミック基板32と、該セラミック基板32上に全面に亘って積層されたグレーズ層(蓄熱層)33と、該グレーズ層33上に積層された発熱素子31及び電極部34と、発熱素子31及び電極部34の一部を保護する保護層35と、を備えている。
よって、これらIC部37及びCPU38は、複数の発熱素子31に対して電極部34を介して熱エネルギーを各別に印加して、その発熱を制御する制御部39として機能する。なお、制御部39は、その他各構成品の作動を総合的に制御している。
しかも、本実施形態では、上記粘着力非発現領域45が粘着ラベル10の幅方向に間隔をあけて2本形成され、且つ、各粘着力非発現領域45が粘着ラベル10のラベルエッジである幅方向両端部10bから所定距離以上、内側に離間して形成されるように、制御部39が印加の制御を行っている。
図1及び図7に示すように、上記排出機構50は、粘着ラベル10の表面側に配設された第1排出体51と、粘着ラベル10の裏面側に配設された第2排出体52と、を備え、これら第1排出体51及び第2排出体52の間で粘着ラベル10を挟持しながら該粘着ラベル10を下流側の排出位置Sまで搬送させている。
第1軸体53は、その両端部が図示しない支持体によって回転自在に支持されている。第1排出ローラ54は、少なくとも粘着ラベル10よりも幅広に形成されたゴムローラであり、且つ粘着ラベル10の搬送に伴って回転する従動ローラとされている。
第2軸体55は、その両端部が図示しない支持体によって回転自在に支持されており、一方の端部側に駆動歯車57が固定されている。そして、第2軸体55は、この駆動歯車57を介して図示しない駆動源(モータ等)からの回転力が伝達されることで回転する。なお、駆動源は、上記制御部39によって作動が制御されている。
次に、上述したプリンタ1の動作について説明する。
はじめに、プリンタ1の作動準備を行う。具体的には、図1に示すように、ロール紙収容部2内にロール紙Rをセットした後、該ロール紙収容部2から粘着ラベル10を引き出し、その粘着ラベル10の下流端10aを第1搬送ローラ23間に差し込む。また、予め必要なラベル情報を制御部39に入力しておく。ラベル情報としては、例えば粘着ラベル10の幅のサイズや、印字データ、粘着力を発現させる穿孔15の形成パターンデータ等が挙げられる。そして、プリンタ1の作動を開始すると、制御部39は各構成品を順次作動させる。
この際、第2排出ローラ56は、図8に示すように、粘着力非発現領域45を介して粘着ラベル10を第1排出ローラ54との間で挟持するので、粘着層13に接触することがない。しかも、この第2排出ローラ56は、粘着ラベル10の搬送に伴って粘着力非発現領域45上を相対的に走行するので、第2排出ローラ56への付着を防止しながら、粘着ラベル10を安定に排出位置Sまで搬送して排出させることができる。
このように本実施形態のプリンタ1によれば、従来のものとは異なり、粘着層13と第2排出ローラ56との接触自体を防止できるので、粘着力を発現させた後、搬送不良を経時的に招くことなく安定して搬送でき、確実な排出を行うことができる。従って、高品質な粘着ラベル10を発行することができる。
なお、2本の粘着力非発現領域45は、粘着ラベル10の幅方向両端部10bから5mm以上内側に離間した位置する形成することが好ましい。
なお、上記実施形態では、図6に示すように、2本の粘着力非発現領域45を残し、それ以外の部分については粘着力が発現されるように発熱素子31を印加したが、この場合に限定されるものではない。少なくとも2本の粘着力非発現領域45以外の部分については、粘着力が部分的に発現されるようにしても構わない。
なお、粘着力非発現領域45の形成本数に応じて第2排出ローラ56を設ければ良い。
また、上記実施形態では、カッターユニット5を粘着力発現ユニット6よりも上流側に配設したが、この位置に限定されるものではなく、例えばサーマルヘッド30及びプラテンローラ40と、排出機構50と、の間に配設しても構わない。但し、粘着力発現ユニット6よりも上流側に配設することで、粘着力を発現させる前段階で粘着ラベル10をカットできるので、より好ましい。
いずれにしても、第1排出体51と第2排出体52との間で粘着ラベル10を挟持しながら下流側に搬送できるように構成されていれば良い。また、第2排出ローラ56を駆動ローラとして構成する場合、第1排出体51をローラ等で構成する必要はない。例えば、粘着ラベル10の印字可能層12を摺接させながら下流側に案内する案内ガイド板を、第1排出体51として採用しても構わない。
更に、この場合には、粘着ラベル10に上記凹凸面56aの痕(第2排出ローラ56の走行痕)が点線状に残り易い。そのため、この痕が粘着力非発現領域45に沿って形成されているか否かで、粘着力非発現領域45が形成された粘着ラベル10に対する第2排出ローラ56の設置位置が正しいか否かを判別することが可能である。仮に、上記痕が粘着力非発現領域45からずれていた場合には、上記痕が粘着力非発現領域45上に乗るように第2排出ローラ56の位置を調整すれば良い。これにより、より安定した粘着ラベル10の搬送を行える。
ローラ本体60は、肉厚とされて剛性が確保されており、中央部には第2軸体55に連結する連結孔60aが形成されている。また、ローラ本体60の外周面には、厚み方向の中央部に環状溝60bが形成されている。そして、この環状溝60b内にOリング61が嵌合固定されている。この際、Oリング61の外径はローラ本体60の外径よりも拡径しており、このOリング61の部分だけが粘着力非発現領域45に接する。
また、Oリング61の弾性を利用して、Oリング61と粘着力非発現領域45とを適度な接触抵抗で接触させることができるので、滑り等を生じさせることなく粘着ラベル10を安定して搬送し易い。
例えば、第2軸体55を挟持する機能と該挟持を解除する機能とがワンタッチで切り替え可能なクリップ部材等を介して、第2排出ローラ56を第2軸体55に取り付ける等の構成を採用しても良い。なお、手動に限定されるものではなく、例えばアクチュエータ等を利用して電動により第2排出ローラ56の位置を変更しても構わない。
このように構成することで、粘着ラベル10に形成された粘着力非発現領域45の位置に応じて、第2排出ローラ56の位置を微調整することが可能となり、粘着ラベル10の幅方向における粘着力非発現領域45と第2排出ローラ56との相対位置を容易に位置合わせすることができる。
更には、上述した、第2排出ローラ56の位置調整と、粘着力非発現領域45の形成位置調整と、を互いに組み合わせることで位置合わせを行っても良い。
(第1の位置合わせ方法)
粘着ラベル10がサーマルヘッド30とプラテンローラ40との間を通過し、排出機構50に達する手前で一旦停止するように、制御部39によって各構成品を制御するように構成しても良い。
このようにすることで、粘着力非発現領域45の位置と第2排出ローラ56との位置ズレ量を容易に確認することが可能になるので、第2排出ローラ56の位置調整を精度良く行い易い。これにより、粘着ラベル10の幅方向における粘着力非発現領域45と第2排出ローラ56との相対位置を精度良く位置合わせすることができる。
また、粘着ラベル10と同一に構成した、位置合わせ専用の図示しない専用ラベルを準備し、該専用ラベルを利用して位置合わせするように構成しても良い。
この場合、専用ラベルにおける印字可能層12には、例えば幅方向に目盛り等のマークを予め印刷しておく。そして、サーマルヘッド30により、専用ラベルに粘着力非発現領域45を形成する。これにより、上記マークを指標として粘着力非発現領域45の位置に第2排出ローラ56の位置を合わせることができるので、第2排出ローラ56の位置調整を精度良く行い易い。これにより、粘着ラベル10の幅方向における粘着力非発現領域45と第2排出ローラ56との相対位置を、マークを介して精度良く位置合わせすることができる。
なお、専用ラベルに上記マークを予め印刷しておく必要はなく、印字ユニット3を利用して専用ラベルにおける印字可能層12にマークを印刷しても構わない。
また、サーマルヘッド30に対する第2排出ローラ56の粘着ラベル10の幅方向に沿った相対位置を位置決めした状態で、サーマルヘッド30と第2排出体52とを互いに連結部材を利用して連結するように構成しても良い。
具体的には、図11に示すように、ヘッド支持部材41を回動自在に支持しているシャフト42には、第1板部材70及び第2板部材71がヘッド支持部材41を間に挟んで向かい合うように固定されている。これら第1板部材70及び第2板部材71は、第2排出体52における第2軸体55側に向けて延びている。そして、第2軸体55は、第1板部材70及び第2板部材71にそれぞれ形成された貫通孔70a、71a内に挿通されている。
また、シャフト42には、第1板部材70に当接するように度当たり部72が固定されていると共に、ヘッド支持部材41と第2板部材71との間に付勢部材73が外挿されている。この付勢部材73は、例えばコイルバネであり、ヘッド支持部材41を第1板部材70側に向けて付勢している。これにより、ヘッド支持部材41は、度当たり部72に当接しており、該度当たり部72を介して第1板部材70に対して位置決めされている。
また、LEDによる表示によって、第2排出ローラ56の設置位置を示すように構成しても良い。
具体的には、図12及び図13に示すように、サーマルヘッド30と第2排出体52との間に、粘着ラベル10の表面状態を読み取る読み取りセンサ80と、粘着ラベル10の幅方向に沿って複数のLED81が配列された表示ユニット82と、が配設されている。
例えば、制御部39におけるCPU38に位置調整モード移行用のハードスイッチを内蔵させ、このハードスイッチを作動させることで位置調整モードへの切り替えが可能とされている。但し、この場合に限られず、例えば、1つのスイッチの長押しや、2つのスイッチを同時押しすること等で、位置調整モードに移行するように機能割り当てを行っても構わない。
そして、制御部39は、位置調整モードに移行した際、サーマルヘッド30の複数の発熱素子31のうち、粘着力非発現領域45を形成するために印加を行わなかった発熱素子31に対して、印加を行うように制御する。
そして、制御部39は、表示ユニット82における複数のLED81のうち、読み取りセンサ80で特定された発熱素子31に対して粘着ラベル10の幅方向の同じ位置に配置されているLED81が発光するように、表示ユニット82の制御を行う。
まず、位置調整モードへの切換えを行った後、上下反転された粘着ラベル10をサーマルヘッド30とプラテンローラ40との間に供給する。すると、制御部39は、粘着力を発現させる際に印加を行わなかった発熱素子31に対して印加を行う。これにより、図14に示すように、粘着ラベル10の印字可能層12に、粘着力非発現領域45が形成される位置に対応した縦ライン85を印刷することができる。なお、このとき粘着ラベル10の下流端10aに少なくとも縦ライン85が現れるように印刷を行う。
なお、この場合には、ライン状に露出した粘着層13が第2排出ローラ56に接触する前に粘着ラベル10の搬送を停止すれば良い。
また、第2排出ローラ56への貼り付きに起因する粘着ラベル10の垂れ下がりの有無を利用して、位置合わせを行っても構わない。
具体的には、図15及び図16に示すように、排出機構50よりも下流側に、該排出機構50によって搬送されてきた粘着ラベル10の垂れ下がりを検知する検知部90が配設されている。なお、図示の例では、検知部90よりも下流側に、排出機構50と同一構成とされた第2の排出機構91が配設されている。よって、この第2の排出機構91については説明を省略する。
この場合には、粘着力非発現領域45と排出機構50における第2排出ローラ56とが位置合わせされている場合、排出機構50によって排出位置Sに向かって搬送される粘着ラベル10は、垂れ下がることなく第2の排出機構91に搬送され、該第2の排出機構91によってさらに下流側に搬送される。
従って、制御部39は検知部90による検知の有無に基づいて、粘着力非発現領域45と第2排出ローラ56との位置合わせが正しいか否かを容易に判断することができるうえ、検知の有無を利用して第2排出ローラ56の位置調整を容易に行い易い。
そして、位置調整モードに移行した際、図17に示すように、横幅が粘着ラベル10の下流端10aから段階的に狭くなった状態で粘着力非発現領域45が形成されるように発熱素子31に対して印加を行うように制御させる。
図18に示すように、粘着力非発現領域45の位置と第2排出ローラ56の位置とが一致している場合には、粘着力非発現領域45の中心線O上に第2排出ローラ56が位置している。この場合には、第2排出ローラ56が粘着層13に触れることなく、粘着力非発現領域45上を走行する。よって、検知部90が検知をすることがないので、粘着力非発現領域45の位置と第2排出ローラ56の位置とが正しく位置合わせされていると判断できる。
この場合には、検知部90が検知した際、粘着ラベル10の下流端10aから検知した位置までの粘着ラベル10の長さに基づいて、検知時における粘着力非発現領域45の横幅を制御部39で算出することが可能である。従って、第2排出ローラ56の位置が中心線Oからどの程度ずれているかのズレ量Hを速やかに把握でき、さらに容易に位置合わせ作業を行い易い。
1…プリンタ
3…印字ユニット
4…粘着ラベル発行装置
5…カッターユニット
6…粘着力発現ユニット
10…粘着ラベル
10a…粘着ラベルの下流端
11…基材
12…印字可能層
13…粘着層
14…機能層
15…穿孔(孔)
30…サーマルヘッド
31…発熱素子
39…制御部
45…粘着力非発現領域
50…排出機構
51…第1排出体
52…第2排出体
56…第2排出ローラ(排出ローラ)
56a…凹凸面
60…ローラ本体
61…Oリング(弾性リング)
76…連結部材
80…読み取りセンサ
81…LED
82…表示ユニット
90…検知部
Claims (12)
- 基材の一方の面上に設けられた印字可能層、及び他方の面上に設けられ、非粘着性の機能層で被覆された粘着層、を具備する粘着ラベルを加熱して、その粘着力を発現させる粘着力発現ユニットであって、
前記粘着ラベルの幅方向に沿って配列された複数の発熱素子を有し、搬送方向に沿って搬送される前記粘着ラベルに対して、前記粘着層側から加熱して前記発熱素子により前記機能層に孔を形成し、前記粘着層を露出させるサーマルヘッドと、
複数の前記発熱素子に熱エネルギーを各別に印加して、その発熱を制御する制御部と、
前記サーマルヘッドよりも前記搬送方向の下流側に配設されると共に、前記印字可能層側に配設された第1排出体と前記機能層側に配設された第2排出体との間で前記粘着ラベルを挟持しながらさらに下流側に位置する排出位置まで搬送する排出機構と、を備え、
前記制御部は、
前記孔の形成と共に、前記粘着ラベルの下流端から前記搬送方向に沿って前記機能層が連続的に延びた粘着力非発現領域が形成されるように、前記発熱素子に対して印加を行い、
前記第2排出体は、
前記粘着力非発現領域を介して前記粘着ラベルを前記第1排出体との間で挟持し、且つ前記粘着ラベルの搬送に伴って該粘着力非発現領域上を相対的に走行する排出ローラを備えていることを特徴とする粘着力発現ユニット。 - 請求項1に記載の粘着力発現ユニットにおいて、
前記制御部は、前記粘着力非発現領域が前記粘着ラベルの幅方向に間隔をあけて複数本形成されるように前記発熱素子に対して印加を行い、
前記排出ローラは、前記粘着力非発現領域の形成数に対応して設けられていることを特徴とする粘着力発現ユニット。 - 請求項1又は2に記載の粘着力発現ユニットにおいて、
前記制御部は、前記粘着力非発現領域が前記粘着ラベルの幅方向両端部から所定距離以上、内側に離間して形成されるように前記発熱素子に対して印加を行うことを特徴とする粘着力発現ユニット。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の粘着力発現ユニットにおいて、
前記排出ローラは、
円板状のローラ本体と、
前記ローラ本体の外周面に取り付けられ、該ローラ本体よりも拡径した環状の弾性リングと、を備えていることを特徴とする粘着力発現ユニット。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の粘着力発現ユニットにおいて、
前記排出ローラの外周面は、全周に亘って周方向に凹凸を繰り返す凹凸面とされていることを特徴とする粘着力発現ユニット。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載の粘着力発現ユニットにおいて、
前記サーマルヘッドに対する前記第2排出体の前記粘着ラベルの幅方向に沿った相対位置を位置決めした状態で、前記サーマルヘッドと前記第2排出体とを互いに連結する連結部材を備えていることを特徴とする粘着力発現ユニット。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載の粘着力発現ユニットにおいて、
前記サーマルヘッドと前記第2排出体との間には、
前記粘着ラベルの表面状態を読み取る読み取りセンサと、
前記粘着ラベルの幅方向に沿って複数のLEDが配列された表示ユニットと、が配設され、
前記制御部は、前記粘着ラベルに粘着力を発現させる粘着力発現モードと、前記排出ローラの位置調整を行う位置調整モードと、に切替可能とされ、該位置調整モードへの移行時に、複数の前記発熱素子のうち、前記粘着力非発現領域を形成するために印加を行わなかった発熱素子に対して印加を行い、
前記読み取りセンサは、前記位置調整モード移行時に、前記粘着ラベルの表面状態を読み取ると共に、読み取った表面状態の変化に基づいて印加された前記発熱素子の位置を特定して、その旨を前記制御部に出力し、
前記制御部は、複数の前記LEDのうち、前記読み取りセンサで特定された前記発熱素子に対して前記粘着ラベルの幅方向の同じ位置に配置されているLEDが発光するように、前記表示ユニットを作動させることを特徴とする粘着力発現ユニット。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載の粘着力発現ユニットにおいて、
前記排出機構よりも前記搬送方向の下流側に配設され、前記粘着ラベルの垂れ下がりを検知する検知部を備えていることを特徴とする粘着力発現ユニット。 - 請求項8に記載の粘着力発現ユニットにおいて、
前記制御部は、粘着力を発現させる粘着力発現モードと、前記排出ローラの位置調整を行う位置調整モードと、に切替可能とされ、該位置調整モードへの移行時に、横幅が前記粘着ラベルの下流端から段階的に狭くなった状態で前記粘着力非発現領域が形成されるように、前記発熱素子に対して印加を行うことを特徴とする粘着力発現ユニット。 - 請求項9に記載の粘着力発現ユニットにおいて、
前記制御部は、前記粘着力非発現領域の横幅が、前記粘着ラベルの下流端からの前記搬送方向に沿った長さに関連付けて段階的に変化するように、前記発熱素子に対して印加を行うと共に、前記検知部が検知した際、前記粘着ラベルの下流端から検知した位置までの長さに基づいて、検知時における前記粘着力非発現領域の横幅を算出することを特徴とする粘着力発現ユニット。 - 請求項1から10のいずれか1項に記載の粘着力発現ユニットと、
前記粘着ラベルを所望の長さに切断するカッターユニットと、を備えていることを特徴とする粘着ラベル発行装置。 - 請求項11に記載の粘着ラベル発行装置と、
前記粘着力発現ユニットよりも前記搬送方向の上流側に配設され、前記印字可能層に印字を行う印字ユニットと、を備えていることを特徴とするプリンタ。
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