JP4201246B2 - 感熱性粘着シートの熱活性化装置およびプリンタ装置 - Google Patents

感熱性粘着シートの熱活性化装置およびプリンタ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通常時には非粘着性を示し、加熱されることにより粘着性を発現する感熱性粘着剤層がシート状基材の片面に形成され、例えば貼着用ラベルとして用いられる感熱性粘着シートの熱活性化装置およびその熱活性化装置を用いたプリンタ装置に係り、特に、感熱性粘着剤層を熱活性化するときの加熱用ヘッドのエネルギー制御に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、商品に貼着されバーコードや価格表示等に用いられるラベルには、記録面(印字面)の裏側に感圧粘着剤層を有し、その上に剥離紙(セパレータ)を貼付けて仮接着した状態で保管するタイプのものが多かった。しかし、このタイプの貼着用ラベルは、ラベルとして使用する際に剥離紙を感圧粘着剤層から剥がす必要があるため、必ずゴミが発生するという不具合があった。
【0003】
そこで、剥離紙が不要な方式として、ラベル状基材の裏面側に通常時には非粘着性を示すが加熱されることにより粘着性を発現する感熱性粘着剤層を有する感熱性粘着ラベルが開発された。そして、感熱性粘着ラベルの感熱性粘着剤層を加熱するための熱活性化装置に関する開発も進められている。例えば、加熱手段としてサーマルヘッドを利用した熱活性化装置等がある。
【0004】
通常、サーマルヘッドは列状に配設された複数の発熱素子(抵抗体)で構成され、これらの発熱素子に電圧を印加して通電させることにより発熱させる。このサーマルヘッドを利用した熱活性化装置においては、列状に配設された複数の発熱素子に同時に所定の電圧パルスを印加し一様に通電を行う。そして、感熱性粘着ラベルを発熱素子の配列と直行する方向へ搬送しながら順次ライン単位で熱活性化していくことにより感熱性粘着ラベル全面にわたって粘着力が発現するようにしている。
【0005】
このような熱活性化装置を用いて感熱性粘着ラベルを熱活性化する場合、感熱性粘着ラベルが容易に被着体(ラベルを貼着した物品等)から剥がれないように発現させる粘着力が重視される。そのため、感熱性粘着ラベルの貼着面全体が強い粘着力(一度貼着すると剥がれない或いは破れを生ずる程度の粘着力)を有するように熱活性化処理を行うのが一般的である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この場合、粘着力が強いために感熱性粘着ラベルが被着体から剥がれにくくなる一方、一旦貼着したラベルが不要となって剥離したくても容易に剥がすことができないという不具合がある。例えば、飛行機に搭乗する際に手荷物を預けるときに使用されるラベルは、荷物を受け取った後に大抵不要となるためラベルを容易に剥がせるのが望ましい。
【0007】
そこで、このような用途に感熱性粘着ラベルを利用する場合は、ラベルを熱活性化させるエネルギーを制御可能にして発現する粘着力をある程度弱く調整することが考えられる。例えば、サーマルヘッドを用いた熱活性化装置の場合、電圧パルスの大きさやパルス幅(電圧印加時間)により印加エネルギーを制御できる。
【0008】
しかし、感熱性粘着剤の種類によっては発現する粘着力を調整するのが困難な場合がある。つまり、図9のT1で示すような特性を有する粘着剤の場合、F1以上の粘着力(強い粘着力)を発現させるのはE1以上のエネルギーを印加することにより容易に実現できるが、F2以上F1未満の粘着力(弱い粘着力)を発現させるには印加エネルギーがE1〜E2の範囲となるように電圧パルスの大きさやパルス幅を制御する必要がある。しかも、粘着剤の印加エネルギーと粘着力の関係は環境温度に依存するために(例えば、図9のT1,T2)、感熱性粘着ラベルを使用する環境温度によってはパルス電圧の大きさやパルス幅の制御が複雑となる。
【0009】
また、感熱性粘着ラベル全面にわたって粘着力を発現させるのではなく、部分的に熱活性化させて強い粘着力を発現させることにより、ラベル総面積に対する強い粘着力を有する面積の割合を調整することによりラベル全体としての粘着力を調整する技術も提案されている(特開2001−48139号公報)。
【0010】
しかしながら、上述した技術では、まったく粘着力を有さない部分が存在するため、その部分がラベル端部付近にあると容易に剥がれてしまうのでラベルを貼着した荷物を注意して取り扱わなければ貼着したラベルを紛失してしまう可能性もあるので実用的ではない。また、ラベルの縁部(枠状)を重点的に熱活性化する場合は、ラベル全体としての粘着力を低くするためにラベル中央付近に粘着力を有さない部分が集中することになり中央部に空気が入りやすく非着体から浮いてしまうため見栄えが悪くなる等の問題が生じる。また、感熱性粘着シートのどの部分を熱活性化し、どの部分を熱活性化しないかを示す熱活性化パターンを作成するのも困難である。
【0011】
本発明は、感熱性粘着シートの用途に応じて様々なパターンで熱活性化できるとともに、感熱性粘着シートの全面にわたって所定以上の粘着力を発現させる感熱性粘着シートの熱活性化装置およびプリンタ装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するためになされたもので、一方に印字可能面を有するシート状基材の他方の面に感熱性粘着剤層が形成されてなる感熱性粘着シートの前記感熱性粘着剤層を加熱して活性化させるための熱活性化用加熱手段であって、個々に通電制御可能な複数の発熱素子が列状に配設されてなるサーマルヘッドと、前記サーマルヘッドにより一度に熱活性化可能な感熱性粘着シートの領域に、1回または2回以上の電圧パルスを印加して前記複数の発熱素子に通電させることにより熱活性化処理を行うエネルギー制御手段と、を少なくとも備えた感熱性粘着シートの熱活性化装置において、前記エネルギー制御手段は、前記サーマルヘッドの発熱素子に対して2回以上に分けて電圧パルスを印加して感熱性粘着シートの熱活性化処理を行う場合に、印加する電圧パルスごとにそれにより通電される発熱素子を変更可能であることを特徴とする。
【0013】
これにより、感熱性粘着シートに様々なパターンで粘着力を発現させるように熱活性化処理を行うことができるので、使用用途に合わせてシートの粘着力或いは粘着パターンを自在に調整することができる。また、隣接するドットに対して異なる粘着力を発現させることも可能となり、階層的に粘着力を発現させることができる。
【0014】
また、前記エネルギー制御手段は、前記サーマルヘッドにより一度に熱活性化可能な領域に対して第1のエネルギーまたは第1のエネルギーよりも高い第2のエネルギーの何れかをドット単位で選択印加可能であるようにした。すなわち、サーマルヘッドにより一度に熱活性化可能な領域のすべてのドットが熱活性化されるようにして、少なくとも弱い粘着力を有するようにした。
【0015】
例えば、一旦被着体に貼着した後にシートを剥がす可能性のある用途に使用する場合、ほとんどの領域では弱い粘着力を発現するようにし、特に重要な領域(例えば縁部(枠状))では強い粘着力を発現するように熱活性化処理を行うとよい。これにより、熱活性化された感熱性粘着ラベルは、必要な粘着力を有しながら容易に剥離することができる。また、感熱性粘着シートの全面で被着体に貼着されるため、シートと被着体の隙間に空気が入って見栄えが悪くなることもない。
【0016】
逆に、再剥離を考えない場合は、シート全面を強い粘着力とすることなくシート全体として所望の粘着力を有するようにできるので、熱活性化に必要なエネルギーが少なくなり省電力化を図ることができる。
【0017】
ここで、強い粘着力とは一度貼着した後は剥がれない或いは破れを生ずる程度の粘着力のことで、弱い粘着力とは被着体(例えば段ボール)表面を傷つけずに、かつ表面に粘着剤(糊)が残らないように再剥離できる程度の粘着力のことを意味する。敢えて数値で表すと、1000〜2000gf/40mm幅を強い粘着力とし、800gf/40mm幅以下を弱い粘着力とする場合が多い。
【0018】
また、前記エネルギー制御手段は、印加する電圧パルスの大きさ、パルス幅、または印加回数を設定する印加条件設定手段と、電圧パルスを印加するごとに通電される発熱素子を選択する発熱素子設定手段を含むようにした。つまり、利用者が例えば所望の粘着力や使用する感熱性粘着シートの種類を設定すれば、印加条件設定手段により自動的にパルス電圧、パルス幅および印加回数が設定され、発熱素子設定手段により自動的に通電すべき発熱素子が選択されるようにした。
【0019】
これにより、感熱性粘着シートに熱活性化処理を施して所望の粘着力を発現させることが容易となる。
【0020】
また、前記感熱性粘着シートを熱活性化させるための熱活性化パターン情報を格納した記憶手段を備え、前記印加条件設定手段および前記発熱素子設定手段は、前記熱活性化パターン情報に応じて印加条件および通電する発熱素子を設定するようにした。これにより、さらに容易に所望のパターンで感熱性粘着シートに熱活性化処理を行うことができる。
【0021】
また、前記熱活性化用加熱手段により前記感熱性粘着シートの熱活性化処理が行われる近傍の温度を測定する環境温度測定手段を備え、前記印加条件設定手段は、前記環境温度測定手段による測定温度に基づいて印加条件を設定するようにした。ここで、前記環境温度測定手段としては、例えば制御基板上に設けた温度測定用のサーミスタ等が考えられる。さらに望ましくは、感熱性粘着シートの粘着剤の種類ごとに温度特性情報を記憶手段に格納し、使用する感熱性粘着シートに応じて前記温度特性情報を読み出して印加条件を設定されるように構成するのがよい。
【0022】
これにより、環境温度が変化してもそれに応じて印加条件が自動的に設定されるので、容易に所望の粘着力を発現させることができる。
【0023】
また、上述した感熱性粘着シートの熱活性化装置と、前記感熱性粘着シートに印字を行う印字手段とを備え、前記熱活性化装置と印字手段を同一の制御装置によって制御するようにしたプリンタ装置によれば、必要な粘着力を有しながら容易に剥離できる貼着ラベル等を効率よく制作することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0025】
図1は、本発明に係る熱活性化装置およびそれを利用したサーマルプリンタ装置Pの構成を示す概略図である。サーマルプリンタ装置Pは、ロール状に巻回されたテープ状の感熱性粘着ラベル60を保持するロール収納ユニット20と、感熱性粘着ラベル60に印字する印字ユニット30と、感熱性粘着ラベル60を所定の長さに切断するカッターユニット40と、感熱性粘着ラベル60の感熱性粘着剤層を熱活性化する熱活性化装置としての熱活性化ユニット50と、で構成される。
【0026】
ここで、本実施形態で用いた感熱性粘着ラベル60は特に制限されないが、例えばラベル基材の表面側に断熱層および感熱発色層(印字可能面)とが形成され、裏面側に感熱性粘着剤が塗布乾燥されてなる感熱性粘着剤層が形成された構造を有している。なお、感熱性粘着剤層は、熱可塑性樹脂、固体可塑性樹脂等を主成分とする感熱性粘着剤からなる。また、感熱性粘着ラベル60は、前記断熱層を有しないものや、感熱発色層の表面に保護層または有色印字層(予め印字されている層)が設けられているものでも良い。
【0027】
印字ユニット30は、ドット印字が可能なように感熱性粘着ラベル60の幅方向に配設された複数の発熱素子(抵抗体)31を有する印字用サーマルヘッド32と、該印字用サーマルヘッド32に圧接される印字用プラテンローラ33などで構成される。なお、サーマルヘッド32は、セラミック基板の上に配設された複数の発熱素子31表面に、結晶化ガラスの保護膜を設けてなる公知のサーマルプリンタ装置の印字ヘッドと同様の構成を有しているので、詳しい説明は省略する。
【0028】
また、印字ユニット30は、印字用プラテンローラ33を回転駆動する例えば電動モータとギア列等からなる図示しない駆動系を備えており、この駆動系で印字用プラテンローラ33を所定の方向に回転させることにより、感熱性粘着ラベル60をロールから引き出し、引き出された感熱性粘着ラベル60に印字用サーマルヘッド32で印字しながら所定の方向へ搬出するようになっている。図1では、印字用プラテンローラ33は時計回りに回転され、感熱性粘着ラベル60は右側へ搬送される。
【0029】
さらに、印字ユニット30は、例えば、コイルバネや板バネなどからなる図示しない加圧手段を備え、この加圧手段の弾撥力により印字用サーマルヘッド32を印字用プラテンローラ33に向かって押圧させるようになっている。このとき、印字用プラテンローラ33の回転軸と発熱素子31の配列方向を平行に保つことで、感熱性粘着ラベル60の幅方向全体にわたって均等に圧接できる。
【0030】
カッターユニット40は、印字ユニット30によって印字が行われた感熱性粘着ラベル60を適当な長さで切断するためのものであり、電動モータ等の駆動源(図示省略)によって作動される可動刃41と、該可動刃41と対向配置された固定刃42等から構成されている。
【0031】
また、熱活性化ユニット50の前段には感熱性粘着ラベル60の有無を検出するラベル検出用センサ112が設けられている。
【0032】
熱活性化ユニット50は、発熱素子51を有する加熱手段としての熱活性化用サーマルヘッド52と、感熱性粘着ラベル60を搬送する搬送手段としての熱活性化用プラテンローラ53と、例えば図示しない駆動源によって回動され、印字ユニット30側から供給された感熱性粘着ラベル60を熱活性化用サーマルヘッド52と熱活性化用プラテンローラ53との間に引き込む挿入用ローラ54などで構成される。
【0033】
なお、熱活性化用サーマルヘッド52は、この実施例では印字用サーマルヘッド32と同様の構成のもの、すなわちセラミック基板の上に形成された複数の発熱抵抗体表面に結晶化ガラスの保護膜を設けてなる、公知のサーマルプリンタ装置の印字ヘッドと同様の構成のものを使用している。このように熱活性用サーマルヘッド52として印字用サーマルヘッド32と同じ構成のものを用いることにより部品を共通化してコストの低廉化を図ることができる。
【0034】
また、熱活性化ユニット50は、熱活性化用プラテンローラ53および挿入用ローラ54を回転させる例えば電動モータとギア列等からなる駆動系を備えており、この駆動系により熱活性化用プラテンローラ53および挿入用ローラは回転され、感熱性粘着ラベル60を所定の方向(右側)へ搬送するようになっている。
【0035】
さらに、熱活性化ユニット50は、熱活性化用サーマルヘッド52を熱活性化用プラテンローラ53に向かって押圧させる加圧手段(例えば、コイルバネや板バネ)を備えている。このとき、熱活性化用プラテンローラ53の回転軸と発熱素子31の配列方向を平行に保つことで、感熱性粘着ラベル60の幅方向全体にわたって均等に圧接できる。
【0036】
また、印字ユニット30および熱活性化ユニット50に設けられているプラテンローラ33、53および挿入用ローラ54は、例えば、ゴム、プラスチック、ウレタン、フッ素樹脂、シリコン樹脂等の弾性部材で構成されている。
【0037】
図2は、サーマルプリンタ装置Pの制御ブロック図である。本プリンタ装置Pの制御部は、制御部を統括するとともにエネルギー制御手段として機能するCPU101と、CPU101によって実行される制御プログラム等を格納するROM102と、各種印字フォーマット等を格納するRAM103と、印字データや印字フォーマットデータ等を入力、設定あるいは呼び出すための操作部104と、印字データ等を表示する表示部105と、制御部と駆動部間のデータの入出力を行うインタフェース106と、印字用サーマルヘッド32を駆動する駆動回路107と、熱活性化用サーマルヘッド52を駆動する駆動回路108と、感熱性粘着ラベル60を切断する可動刃41を駆動する駆動回路109と、印字用プラテンローラ33を駆動する第1ステッピングモータ110と、熱活性化用プラテンローラ53および挿入用ローラ54を駆動する第2ステッピングモータ111と、感熱性粘着ラベルの有無を検出するラベル検出用センサ112と、環境温度測定用センサ113と、で構成される。
【0038】
ここで、ROM102には、感熱性粘着剤の種類ごとに、例えば、環境温度と印加エネルギーと発現する粘着力の関係や、粘着剤の温度特性情報等が格納される。さらに、感熱性粘着ラベル60を熱活性化させるための熱活性化パターン情報が格納され、利用者は登録されている熱活性化パターンの中から選択できるように構成してもよい。
【0039】
次に、図1、図2を参照して、本実施形態のプリンタ装置Pを用いた一連の印字処理および熱活性化処理について説明する。基本的には、CPU101から送信される制御信号に基づいて、印字ユニット30では所望の印字が実行され、カッターユニット40では所定のタイミングで切断動作が実行され、熱活性化ユニット50では所定のエネルギーを印加して熱活性化が実行される。
【0040】
まず、印字ユニット30の印字用プラテンローラ33の回転により感熱性粘着ラベル60が引き出されてその印字可能面(感熱発色層)に印字用サーマルヘッド32によって感熱印字が行われる。次いで、感熱性粘着ラベル60は印字用プラテンローラ33の回転によってカッターユニット40へ搬送される。さらに、感熱性粘着ラベル60が搬送され熱活性化ユニット50の挿入用ローラ54によって熱活性化ユニット50内に取り込まれた後、所定のタイミングで稼働する可動刃41によって所定の長さに切断される。
【0041】
ここで、熱活性化用ユニット50の前段に設けられたラベル検出用センサ112から送信された検出信号に基づいて、CPU101は熱活性化用サーマルヘッド52のエネルギー制御を開始する。また、ラベル検出用センサ112からの検出信号をトリガとして、第1ステッピングモータ110に同期して第2ステッピングモータ111の駆動を開始して挿入用ローラ54および熱活性化用プラテンローラ53を回転させることで、スムーズに感熱性粘着ラベル60を熱活性化ユニット50内に搬送することができる。
【0042】
続いて、感熱性粘着ラベル60を熱活性化用サーマルヘッド52(発熱素子51)および熱活性化用プラテンローラ53に挟持した状態で、所定のタイミングで発熱素子51に通電することにより感熱性粘着剤層を加熱する。このときの詳細なエネルギー制御処理については後述する。
【0043】
次いで、熱活性化用プラテンローラ53の回転によって感熱性粘着ラベル60は排出され、一連の印字処理および熱活性化処理が完了する。
【0044】
なお、ラベル検出用センサ112による感熱性粘着ラベルの終端の検出に基づいて感熱性粘着ラベル60が熱活性化ユニット50から排出されたと判断した場合に、次の感熱性粘着ラベル60の印字、搬送および熱活性化が行われるようにしてもよい。
【0045】
図3は、本実施形態の熱活性化ユニット50により実現可能な熱活性化パターンの一例である。図3において、間隔の狭いハッチングを付した部分は強い粘着力を有する部分を、間隔の広いハッチングを付した部分は弱い粘着力を有する部分を意味する。なお、感熱性粘着ラベル60は、熱活性化ユニット50に挿入されると、ラベルの幅方向に列状に配設された複数の発熱素子51により1ラインずつ順次熱活性化される。
【0046】
図3(A)は感熱性粘着ラベル60の縁部に枠状に強い粘着力部分を形成する熱活性化パターンであり、図3(B)は感熱性粘着ラベル60の縁部から所定の間隔をおいて枠状に強い粘着力部分を形成するパターンである。このような熱活性化パターンによれば、全面において少なくとも弱粘着力を有するので、被着体からラベルが部分的にめくれてラベル剥がれのきっかけとなるのを防止できる。
【0047】
また、図3(C)は感熱性粘着ラベル60の四隅のそれぞれを頂点とする二等辺三角形の底辺部分に強い粘着力部分を形成する熱活性化パターンである。この熱活性化パターンは、再剥離する用途に使用されるラベルを熱活性化する場合に有効で、シートのほとんどが弱い粘着力であるため剥離しやすいが、部分的に強い粘着力であるために知らない間に剥がれ落ちてしまうということもなくなる。
【0048】
また、図3(D)は感熱性粘着ラベル60の内部に菱形に弱い粘着力部分を形成し、その周囲に強い粘着力部分を形成する熱活性化パターンである。このような熱活性化パターンによれば、シート全体としての粘着力を損なうことなく熱活性化に必要なエネルギーを低減できるので、省電力化を図ることができる。
【0049】
図4は、図3(A)、(B)において、感熱性粘着ラベル60の幅方向に記した直線A,B,Cの部分を熱活性化させる際に設定する発熱素子の通電パターンの一例である。本実施例では、簡単のため12個の発熱素子で感熱性粘着ラベル60を幅方向に熱活性化させるようにしている。つまり、感熱性粘着ラベル60は幅方向に12分割され、1つの発熱素子により1つのドットの熱活性化が行われる。
【0050】
また、図4において第1の電圧パルスを印加されるドットに幅の広いハッチングを、第2の電圧パルスを印加されるドットに幅の狭いハッチングを施している。なお、第1の電圧パルスは、1回の印加で弱い粘着力を発現させるようにパルス電圧およびパルス幅を設定される。また、第2の電圧パルスは、第1の電圧パルスにより印加されたドットに対して1回の印加で強い粘着力を発現させるようにパルス電圧およびパルス幅を設定される。
【0051】
すなわち、第1の電圧パルスによるエネルギーをE1、第2の電圧パルスにより印加されるエネルギーをE2とすると、感熱性粘着ラベルに弱い粘着力を発現させるエネルギーがE1で、強い粘着力を発現させるエネルギーがE1+E2となる。
【0052】
図4(A)は、図3(A)の直線Aの部分を熱活性化する場合に設定されるパターンである。つまり、図3(A)の直線A部分を熱活性化する場合は、1回目に12個すべての発熱素子に対して通電設定を行い第1の電圧パルスを印加することで全ドットに対して弱い粘着力を発現させるとともに、さらに、2回目として第2の電圧パルスを印加することで全ドットに対して強い粘着力を発現させる。
【0053】
図4(B)は、図3(A)の直線Bの部分を熱活性化する場合に設定されるパターンである。つまり、1回目に12個すべての発熱素子に対して通電設定を行い第1の電圧パルスを印加することで全ドットに対して弱い粘着力を発現させるとともに、2回目として1番目と12番目に位置する両端の発熱素子に対して通電設定を行い第2の電圧パルスを印加することで該発熱素子に対応するドットに対して強い粘着力を発現させる。
【0054】
図4(C)は、図3(B)の直線Cの部分を熱活性化する場合に設定されるパターンである。つまり、1回目に12個すべての発熱素子に対して通電設定を行い第1の電圧パルスを印加することで全ドットに対して弱い粘着力を発現させるとともに、2回目として2番目と11番目に位置する発熱素子に対して通電設定を行い第2の電圧パルスを印加することで該発熱素子に対応するドットに対して強い粘着力を発現させる。
【0055】
このように、弱い粘着力を発現させる部分では第1の電圧パルスだけを印加して発熱素子に通電し、強い粘着力を発現させる部分では第1および第2の電圧パルスを印加して発熱素子に通電すればよい。また、図4において1回目と2回目の通電設定を逆に行っても同様の粘着力を発現させることができるのは言うまでもなく、第1の電圧パルスと第2の電圧パルスを同じとしてもよい。
【0056】
図5は、図3(A)、(B)において、感熱性粘着ラベル60の幅方向に記した直線A,B,Cの部分を熱活性化させる際に設定する発熱素子の通電パターンの他の例である。図5において第3の電圧パルスを印加されるドットにハッチングを、第4の電圧パルスを印加されるドットに網目模様を施している。なお、第3の電圧パルスは、1回の印加で感熱性粘着ラベルに弱い粘着力を発現させるようにパルス電圧およびパルス幅を設定される。また、第4の電圧パルスは1回の印加で強い粘着力を発現させるようにパルス電圧およびパルス幅を設定される。
【0057】
すなわち、第3の電圧パルスによるエネルギーをE3、第4の電圧パルスにより印加されるエネルギーをE4とすると、感熱性粘着ラベルに弱い粘着力を発現させるエネルギーがE3で、強い粘着力を発現させるエネルギーがE4となる。図4におけるエネルギーE1,E2との関係は、E1=E3,E1+E2=E4となる。
【0058】
図5(A)は、図3(A)の直線Aの部分を熱活性化する場合に設定されるパターンであり、12個すべての発熱素子に対して通電設定を行うとともに、第4の電圧パルスを一回印加することで一度に熱活性化できる領域すべてにおいて強い粘着力を発現させる。
【0059】
図5(B)は、図3(A)の直線Bの部分を熱活性化する場合に設定されるパターンであり、1回目に2〜11番目の発熱素子に対して通電設定を行い第3の電圧パルスを印加することで該発熱素子に対応するドットに対して弱い粘着力を発現させるとともに、2回目に1番目と12番目に位置する両端の発熱素子に対して通電設定を行い第4の電圧パルスを印加することで該発熱素子に対応するドットに対して強い粘着力を発現させる。
【0060】
図5(C)は、図3(B)の直線Cの部分を熱活性化する場合に設定されるパターンであり、1回目に1、3〜10、12番目の発熱素子に対して通電設定を行い第3の電圧パルスを印加することで該発熱素子に対応するドットに対して弱い粘着力を発現させるとともに、2回目に2番目と11番目に位置する発熱素子に対して通電設定を行い第4の電圧パルスを印加することで該発熱素子に対応するドットに対して強い粘着力を発現させる。
【0061】
なお、所望の熱活性化パターンで粘着力を発現させる方法は上記したものに限らず、その他種々のパターンが考えられるが、熱活性化処理の時間や消費電力、或いは制御の容易さ等を考慮して決定されるべきである。
【0062】
このように、熱活性化装置としての熱活性化ユニット50によれば、通電する発熱素子を自由に選択できるので種々のパターンで熱活性化を行うことができる。さらに、一度に熱活性化できる領域に対して電圧パルスを2回以上印加して熱活性化を行うので強い粘着力部分と弱い粘着力部分を混在させることもできる。また、より精細に制御することにより、粘着力を階調的に変化させる(粘着力をだんだんと変化させる)ように熱活性化を行うことも可能となる。
【0063】
次に、図6,7を参照してエネルギー制御手段としてのCPU101が実行するエネルギー制御処理について説明する。本実施例では、図4で示したように第1の電圧パルス(エネルギーE1)および第2の電圧パルス(エネルギーE2)を印加して感熱性粘着ラベル60を熱活性化させる場合について説明する。
【0064】
まず、ステップS101で、ラベル検出用センサ112からの検出信号に基づいて、感熱性粘着ラベル60の有無を判定する。そして、感熱性粘着ラベル60がないと判定した場合は、ラベル検出用センサ112から検出信号が送信されるまで、ステップS101の処理を繰り返す。
【0065】
ステップS101で感熱性粘着ラベル60があると判定した場合は、ステップS102に移行して熱活性化パターンを取得し、ステップS103で使用されている感熱性粘着ラベルの種類を取得する。ここで、熱活性化パターンおよび感熱性粘着シートの種類は、利用者による操作部104からの入力によりあらかじめ設定され、RAM103に格納されている。
【0066】
次に、ステップS104で、取得した感熱性粘着ラベル60の種類に対応する温度特性情報を取得する。例えば、取得した感熱性粘着ラベル60の種類に対応する情報がROM102に格納されている場合はROM102から取得し、格納されていない場合はデフォルトの温度特性情報(熱活性化に関する情報)を取得する。デフォルトの温度特性情報としては、例えば、アクリル樹脂を樹脂成分とした粘着剤の環境温度、印加エネルギー、および発現する粘着力の関係やアクリル樹脂の炭化温度等の情報を利用するとよい。
【0067】
次に、ステップS105で、環境温度測定用センサ113から実際の環境温度情報を取得する。そして、取得した環境温度情報と、ステップS104で取得した粘着剤の温度特性情報から、最適となる印加エネルギーを決定し、そのための印加条件を設定する(ステップS106)。例えば、印加条件設定手段として印加回数、パルス電圧の大きさ、パルス幅を設定する。なお、感熱性粘着ラベル60の一度に熱活性化される領域(1ライン)ごとに、印加条件を設定するようにしてもよい。
【0068】
続いて、図7の符号Aに移行して通電する発熱素子を設定するとともに、電圧パルスが印加され熱活性化処理が行われる。まず、ステップS107で、ライン方向が同一の粘着力(強粘着力または弱粘着力)であるか判定する。
【0069】
そして、同一の粘着力でないと判定した場合は、ステップS108に移行して全ての発熱素子に対して通電設定を行うとともに、第1の電圧パルスを印加して熱活性化処理を行う(ステップS109)。さらに、ステップS102で取得した熱活性化パターンをもとに強粘着力とするドット位置を読み込み、対応する発熱素子に対して通電設定を行うとともに、第2の電圧パルスを印加して熱活性化処理を行う(ステップS111)。
【0070】
一方、ライン方向が同一の粘着力であると判定した場合は、ステップS112に移行して、1ラインをすべて強粘着力とするか否かを判定する。そして、強粘着力とすると判定した場合は、ステップS113に移行して全ての発熱素子に対して通電設定を行うとともに、第1の電圧パルスを印加し(ステップS114)、次いで第2の電圧パルスを印加して熱活性化処理を行う(ステップS115)。
【0071】
ステップS112で1ラインをすべて強粘着力としない(弱粘着力とする)と判定した場合は、ステップ116に移行して全ての発熱素子に対して通電設定を行うとともに、第1の電圧パルスを印加して熱活性化処理を行う(ステップ117)。
【0072】
そして、1ラインに対して熱活性化処理が終了した後、ステップS118で感熱性粘着ラベル60の全面に対して熱活性化処理が終了したか判定する。熱活性化処理が終了したと判定した場合はそのままエネルギー制御処理を終了し、熱活性化処理が終了していないと判定した場合はステップS107に移行して次ラインの熱活性化処理が開始される。なお、1ラインの熱活性化処理が終了するごとに熱活性化装置の搬送手段では感熱性粘着ラベルの搬送処理が実行される。
【0073】
このように、本実施形態におけるエネルギー制御により、感熱性粘着ラベル60には常に最適のエネルギーが印加されるので、所望の粘着力を発現させることができる。また、印加条件(電圧パルスの大きさ、パルス幅等)および通電する発熱素子を細かく設定することができるので、種々のパターンで熱活性化処理を行うことができる。なお、印加条件や通電する発熱素子の設定は感熱性粘着ラベルの1ラインを熱活性化させるごとに行ってもよいし、さらに1ラインの熱活性化ごとに環境温度情報を取得して印加条件および通電する発熱素子を再設定するようにしてもよい。
【0074】
次に、図5で示したように第3の電圧パルス(エネルギーE3)および第4の電圧パルス(エネルギーE4)を印加して感熱性粘着ラベル60を熱活性化させる場合のエネルギー制御について説明する。ここで、図6,7で説明した図4に対応するエネルギー制御とは、発電素子の設定及び電圧パルスの印加処理が異なるだけで、印加条件の設定(図6のステップS101〜ステップS106)までは同じ制御となるから説明を省略する。
【0075】
図8は、図5に対応するエネルギー制御のフローチャートの一部で、図6の符号Aに続いて処理されるものである。
【0076】
まず、ステップS207で、ライン方向が同一の粘着力(強粘着力または弱粘着力)であるか判定する。
【0077】
そして、同一の粘着力でないと判定した場合は、ステップS208に移行してステップS102で取得した熱活性化パターンをもとに弱粘着力とするドット位置を読み込み、対応する発熱素子に対して通電設定を行うとともに、第3の電圧パルスを印加して熱活性化処理を行う(ステップS209)。次いで、ステップS102で取得した熱活性化パターンをもとに強粘着力とするドット位置を読み込み、対応する発熱素子(ステップS208で設定した以外の発熱素子)に対して通電設定を行う(ステップS210)とともに、第4の電圧パルスを印加して熱活性化処理を行う(ステップS211)。
【0078】
一方、ライン方向が同一の粘着力であると判定した場合は、ステップS212に移行して、1ラインをすべて強粘着力とするか否かを判定する。そして、強粘着力とすると判定した場合は、ステップS213に移行して全ての発熱素子に対して通電設定を行うとともに、第4の電圧パルスを印加して熱活性化処理を行う。ステップS214)。
【0079】
ステップS212で1ラインをすべて強粘着力としない(弱粘着力とする)と判定した場合は、ステップ215に移行して全ての発熱素子に対して通電設定を行うとともに、第3の電圧パルスを印加して熱活性化処理を行う(ステップ216)。
【0080】
そして、1ラインに対して熱活性化処理が終了した後、ステップS217に移行して感熱性粘着ラベル60の全面に対して熱活性化処理が終了したか判定する。熱活性化処理が終了したと判定した場合はそのままエネルギー制御処理を終了し、熱活性化処理が終了していないと判定した場合はステップS207に移行して次ラインの熱活性化処理が開始される。
【0081】
以上、本発明者等によってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0082】
例えば、本発明の熱活性装置によれば、図3に示したパターンの他にも種々のパターンによる熱活性化処理が実現可能である。例えば、ドット単位で強粘着部分と弱粘着部分とを繰り返すパターンや、同心円上または同心枠状に強粘着部分と弱粘着部分とを繰り返すパターン等がある。
【0083】
また、上記実施形態では、環境温度測定用センサ113から実際の環境温度情報を取得し、取得した環境温度情報と使用する感熱性粘着ラベル60の粘着剤の温度特性情報から、最適となる印加エネルギーを決定し、そのための印加条件を設定しているが、環境温度と被着体の温度が同じとならない場合も考えられる。例えば、被着体が冷凍品の場合は被着体温度が0℃以下となってしまい、被着体が加熱加工品の場合は被着体温度が高温となってしまうので、環境温度測定用センサ113で測定された温度(熱活性化装置の設置された環境における温度、通常室温)が著しく異なってしまう。この場合は、予め被着体温度を例えば手動で操作部104から入力して環境温度として設定することで、これをもとに最適となる印加エネルギーを決定し、印加条件を設定するのが望ましい。
【0084】
また、感熱性粘着ラベル60の表面(または裏面)に感熱性粘着剤の種類や当該感熱性粘着剤を熱活性化させるのに必要なエネルギー等の情報を含むバーコードを付し、バーコード読み取りセンサ(バーコードリーダ)で感熱性粘着ラベル60に付されたバーコードを読み取ることにより粘着剤の温度特性情報等を取得するようにしてもよい(図6のステップS104〜106)。
【0085】
また、上記実施形態では、一例としてサーマルプリンタ装置のような感熱式の印字装置に適用したものを説明したが、本発明は、熱転写方式、インクジェット方式、レーザープリント方式のプリンタ装置に適用することも可能である。その場合には、ラベルの印字可能面に感熱印字層に代えて各印字方式に適した加工が施されたラベルが用いられることとなる。
【0086】
【発明の効果】
本発明によれば、一方に印字可能面を有するシート状基材の他方の面に感熱性粘着剤層が形成されてなる感熱性粘着シートの前記感熱性粘着剤層を加熱して活性化させるための熱活性化用加熱手段であって、個々に通電制御可能な複数の発熱素子が列状に配設されてなるサーマルヘッドと、前記サーマルヘッドにより一度に熱活性化可能な感熱性粘着シートの領域に、1回または2回以上の電圧パルスを印加して前記複数の発熱素子に通電させることにより熱活性化処理を行うエネルギー制御手段と、を少なくとも備えた感熱性粘着シートの熱活性化装置において、前記エネルギー制御手段は、前記サーマルヘッドの発熱素子に対して2回以上に分けて電圧パルスを印加して感熱性粘着シートの熱活性化処理を行う場合に、印加する電圧パルスごとにそれにより通電される発熱素子を変更できるようにしたので、発現される粘着力の強弱を制御できるとともに、様々なパターンで粘着力を発現するように熱活性化処理を行うことができる。これによって、隣接するドットに対して異なる粘着力を発現させることが可能となり、使用用途に合わせてシートの粘着力或いは粘着パターンを自在に調整することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱活性化装置を用いたサーマルプリンタ装置の構成例を示す概略図である。
【図2】サーマルプリンタ装置Pの制御系の構成例を示すブロック図である。
【図3】本実施例の熱活性化ユニット50により実現可能な熱活性化パターンの一例である。
【図4】図3(A),(B)に示す熱活性化パターンの所定の部分を熱活性化する際に通電する発熱素子として設定されるパターンである。
【図5】図3(A),(B)に示す熱活性化パターンの所定の部分を熱活性化する際に通電する発熱素子として設定される他のパターンである。
【図6】エネルギー制御手段としてのCPU101が実行するエネルギー制御処理に関するフローチャートである。
【図7】エネルギー制御手段としてのCPU101が実行するエネルギー制御処理に関するフローチャートである。
【図8】エネルギー制御手段としてのCPU101が実行するエネルギー制御処理に関するフローチャートの他の例である。
【図9】感熱性粘着ラベルの粘着剤の粘着力と印加エネルギーの関係および環境温度特性を示す図である。
【符号の説明】
P サーマルプリンタ装置
20 ラベル保持部
30 印字ユニット
31 発熱素子
32 印字用サーマルヘッド
33 印字用プラテンローラ
40 カッターユニット
41 可動刃
42 固定刃
50 熱活性化ユニット
51 発熱素子
52 熱活性化用サーマルヘッド
53 熱活性化用プラテンローラ
54 挿入用ローラ
60 感熱性粘着ラベル(感熱性粘着シート)
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 操作部
105 表示部
106 インタフェース
107 印字用サーマルヘッド駆動部
108 熱活性化用サーマルヘッド駆動部
109 カッター駆動部
110 第1ステッピングモータ
111 第2ステッピングモータ
112 ラベル検出用センサ
113 環境温度測定用センサ

Claims (6)

  1. 一方に印字可能面を有するシート状基材の他方の面に感熱性粘着剤層が形成されてなる感熱性粘着シートの前記感熱性粘着剤層を加熱して活性化させるための熱活性化用加熱手段であって、個々に通電制御可能な複数の発熱素子が列状に配設されてなるサーマルヘッドと、
    前記サーマルヘッドにより一度に熱活性化可能な感熱性粘着シートの領域に、1回または2回以上の電圧パルスを印加して前記複数の発熱素子に通電させることにより熱活性化処理を行うエネルギー制御手段と、を少なくとも備えた感熱性粘着シートの熱活性化装置において、
    前記エネルギー制御手段は、前記サーマルヘッドの発熱素子に対して2回以上に分けて電圧パルスを印加して感熱性粘着シートの熱活性化処理を行う場合に、印加する電圧パルスごとにそれにより通電される発熱素子を変更可能であることを特徴とする感熱性粘着シートの熱活性化装置。
  2. 前記エネルギー制御手段は、前記サーマルヘッドにより一度に熱活性化可能な領域に対して第1のエネルギーまたは第1のエネルギーよりも高い第2のエネルギーの何れかをドット単位で選択印加可能であることを特徴とする請求項1に記載の感熱性粘着シートの熱活性化装置。
  3. 前記エネルギー制御手段は、印加する電圧パルスの大きさ、パルス幅、または印加回数を任意に設定する印加条件設定手段と、
    電圧パルスを印加するごとに通電される発熱素子を選択する発熱素子設定手段を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の感熱性粘着シートの熱活性化装置。
  4. 前記感熱性粘着シートを熱活性化させるための熱活性化パターン情報を格納した記憶手段を備え、
    前記印加条件設定手段および前記発熱素子設定手段は、前記熱活性化パターン情報に応じて印加条件および通電する発熱素子を設定することを特徴とする請求項3に記載の感熱性粘着シートの熱活性化装置。
  5. 前記熱活性化用加熱手段により前記感熱性粘着シートの熱活性化処理が行われる近傍の温度を測定する環境温度測定手段を備え、
    前記印加条件設定手段は、前記環境温度測定手段による測定温度に基づいて印加条件を設定することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の感熱性粘着シートの熱活性化装置。
  6. 請求項1から請求項5の何れかに記載の感熱性粘着シートの熱活性化装置と、前記感熱性粘着シートに印字を行う印字手段とを備え、前記熱活性化装置と印字手段は同一の制御装置によって制御されることを特徴とするプリンタ装置。
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