JP2014019320A - 車両用サイドエアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】少なくとも着座乗員の肩部、胸部及び腹部をサイドエアバッグによって拘束するに際し、胸部の初期拘束性能を従来よりも向上させることができる車両用サイドエアバッグ装置を得る。
【解決手段】車両用サイドエアバッグ装置10では、サイドエアバッグ20の内部に収容されたインフレータ22から噴出されるガスが、インナチューブ26の下方開口52によって下方側へ案内されると共に、該下方開口52よりも開口面積が大きい上方開口50によって上方側及び車両前方側へ案内される。つまり、より多くのガスを上方開口50側へ流し、その一部(G3)を車両前方側へ供給する。これにより、サイドエアバッグ20の肩拘束部20U及び腹拘束部20Lの膨張展開を促進するのみならず、胸拘束部20Mの前端側(領域D)の膨張展開をも促進することができる。しかも、インナチューブ26の構成を簡単なものにすることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用サイドエアバッグ装置に関する。
下記特許文献1に記載されたサイドエアバッグ装置は、シートバックの側部内に配設され、インフレータからのガスの供給を受けて前記側部の前方側へ膨張展開することにより乗員の肩部から腰部までを拘束するエアバッグを備えている。このエアバッグの内部は、上部区画室と下部区画室とに区画されている。このエアバッグの内部には、上部区画室及び下部区画室に開口したインナチューブ(整流布)が設けられており、このインナチューブの内部には、ディフューザ及びインフレータが収容されている。これにより、インフレータのガス噴出口から噴出されるガスを、インナチューブの上下の開口から上部区画室及び下部区画室に分配するようにしている。
特開2010−116133号公報
上述の如きサイドエアバッグ装置では、インナチューブ及びディフューザが上下方向に延びる略円筒形状に形成されている。このため、インフレータから噴出されるガスがインナチューブの上下の開口から上下方向に勢い良く噴出される。これにより、上方側及び下方側へのエアバッグの展開が促進されるので、エアバッグの上部及び下部を着座乗員の肩部及び腰部と車体側部との間に迅速に介在させることができる。しかしながら、エアバッグの上下方向中間部(特に、上下方向中間部の前端側)へのガスの供給が遅れる可能性があるため、着座乗員の胸部の初期拘束性能を向上させる点で改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、少なくとも着座乗員の肩部、胸部及び腹部をサイドエアバッグによって拘束するに際し、胸部の初期拘束性能を従来よりも向上させることができる車両用サイドエアバッグ装置を得ることを目的としている。
請求項1に記載の発明に係る車両用サイドエアバッグ装置は、車両用シートのシートバッグの側部内に設けられ、作動することによりガスを噴出するインフレータと、前記インフレータを内部に収容した状態で前記側部内に折り畳み状態で格納され、前記インフレータから噴出されるガスによって着座乗員と車体側部との間へ膨張展開すると共に、少なくとも着座乗員の肩部、胸部及び腹部を拘束するサイドエアバッグと、前記サイドエアバッグ内に設けられて前記インフレータを覆うと共に、前記インフレータから噴出されるガスを上方側へ案内する上方開口と下方側へ案内する下方開口とを有し、前記上方開口の開口面積が前記下方開口の開口面積よりも大きく設定されることにより、前記インフレータから噴出されるガスを前記上方開口の一部によって車両前方側へ案内する整流部材と、を備えている。
なお、請求項1に記載の発明では、着座乗員とサイドエアバッグとの位置関係は、例えば、車両用シートに着座した国際統一側面衝突ダミー(World Side Impact Dummy:WorldSID)とサイドエアバッグとの位置関係に基づいて設定される。
請求項1に記載の発明では、シートバッグの側部内に折り畳み状態で格納されたサイドエアバッグの内部にインフレータが収容されている。このインフレータが作動すると、インフレータから噴出されるガスによってサイドエアバッグが着座乗員と車体側部との間へ膨張展開し、少なくとも着座乗員の肩部、胸部及び腹部がサイドエアバッグによって拘束される。
ここで、本発明では、上述のインフレータが、サイドエアバッグ内に設けられた整流部材によって覆われている。この整流部材は、インフレータから噴出されるガスを上方側へ案内する上方開口と下方側へ案内する下方開口とを有している。上方開口の開口面積は、下方開口の開口面積よりも大きく設定されており、インフレータから噴出されるガスは、上方開口の一部によって車両前方側へ案内される。つまり、この整流部材は、開口面積が大きい上方開口側へより多くのガスを流して、その一部を車両前方側へ案内する。これにより、サイドエアバッグの上部及び下部の膨張展開を促進するのみならず、サイドエアバッグの上下方向中間部の膨張展開を促進することができる。その結果、着座乗員の胸部の初期拘束性能を従来よりも向上させることが可能になる。
請求項2に記載の発明に係る車両用サイドエアバッグ装置は、請求項1において、前記整流部材によって覆われると共に、前記インフレータのガス噴出部を車両後方側及び車幅方向両側から覆ったディフューザを有する。
請求項2に記載の発明では、インフレータのガス噴出部がディフューザによって車幅方向両側及び車両後方側から覆われている。このため、インフレータのガス噴出部から噴出されるガスは、ディフューザによって上下両側及び車両前方側(すなわち整流部材が上方開口及び下方開口によってガスを案内する側)へ案内されるため、整流部材によるガスの案内効果(整流効果)を向上させることができる。
請求項3に記載の発明に係る車両用サイドエアバッグ装置は、請求項1又は請求項2において、前記サイドエアバッグの内部は、仕切部によって前チャンバと後チャンバとに仕切られており、前記サイドエアバッグの膨張展開状態で前記前チャンバと前記後チャンバとが前後に並ぶと共に、前記後チャンバに前記インフレータ及び前記整流部材が設けられ、前記上方開口と対向する位置に設けられた通気口を介して前記前チャンバと前記後チャンバとが連通されている。
請求項3に記載の発明では、サイドエアバッグの内部が仕切部によって前チャンバと後チャンバとに仕切られているため、前チャンバ及び後チャンバの内圧を個別に設定することができる。これにより、例えば、着座乗員の胸部における前部と後部とを夫々の耐性に応じて拘束することが可能になる。しかも、サイドエアバッグにおける整流部材の上方開口と対向する位置には、前チャンバと後チャンバとを連通させた通気口が設けられている。これにより、整流部材の上方開口から車両前方側へ噴出(案内)されるガスを、前チャンバへ良好に供給することができるので、前チャンバの膨張展開を促進することができる。
請求項4に記載の発明に係る車両用サイドエアバッグ装置は、請求項1〜請求項3の何れか1項において、前記整流部材は、上端側へ向かうほど拡径する筒状に縫製された整流布である。
請求項4に記載の発明では、筒状に縫製された整流布が上端側へ向かうほど拡径するように形成されているため、当該整流布では、上方開口の開口面積が下方開口の開口面積よりも大きくなる。これにより、整流部材を極めて簡単な構成にすることができる。
請求項5に記載の発明に係る車両用サイドエアバッグ装置は、請求項1又は請求項2において、前記サイドエアバッグの内部は、仕切部によって前チャンバと後チャンバとに仕切られており、前記サイドエアバッグの膨張展開状態で前記前チャンバと前記後チャンバとが前後に並ぶと共に、前記後チャンバに前記インフレータ及び前記整流部材が設けられ、前記整流部材は、上端側へ向かうほど拡径する筒状に縫製された本体部と、筒状に縫製されて前記本体部から分岐すると共に先端開口が前記前チャンバに開口した分岐部とを有する整流布である。
請求項5に記載の発明では、筒状に縫製された整流布の本体部が上端側へ向かうほど拡径するように形成されているため、当該本体部では、上方開口の開口面積が下方開口の開口面積よりも大きくなる。これにより、より多くのガスを本体部の上方開口側へ流すことができるので、後チャンバの上部へ早期にガスを供給して、着座乗員の肩部を早期に拘束することができる。しかも、この整流布では、本体部から分岐した分岐部の先端開口が前チャンバに開口している。つまり、前チャンバにガスを供給するための専用の分岐部が設けられているため、前チャンバの膨張展開を効果的に促進することができる。
請求項6に記載の発明に係る車両用サイドエアバッグ装置は、請求項5において、前記分岐部は、先端側へ向かうほど縮径している。
請求項6に記載の発明では、分岐部が先端側へ向かうほど縮径しているため、分岐部の先端開口から噴出されるガスの流速を高めることができる。その結果、前チャンバの前端側へ良好にガスを供給することが可能になる。
請求項7に記載の発明に係る車両用サイドエアバッグ装置は、請求項3、請求項5及び請求項6の何れか1項において、前記後チャンバの上部には、前記サイドエアバッグの膨張展開状態で前記前チャンバの上方へ延びる前延部が設けられている。
請求項7に記載の発明では、後チャンバの上部に前延部が設けられているため、例えば前チャンバの膨張展開によって上方側へ押し上げられた着座乗員の上腕部を、前延部によって拘束することができる。しかも、インフレータから噴出されるガスが、整流布の本体部の上方開口によって上方側及び車両前方側へ案内されるため、後チャンバの前延部に良好にガスを供給することができる。
以上説明したように、本発明に係る車両用サイドエアバッグ装置では、少なくとも着座乗員の肩部、胸部及び腹部をサイドエアバッグによって拘束するに際し、胸部の初期拘束性能を従来よりも向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係る車両用サイドエアバッグ装置が搭載された車両用シートの側面図であり、サイドエアバッグが膨張展開した状態を示す図である。 同サイドエアバッグを拡大して示す拡大側面図である。 図2のF3−F3線に沿った切断面を示す拡大断面図である。 同サイドエアバッグ装置のインフレータ、ディフューザ及びインナチューブの構成を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る車両用サイドエアバッグ装置のサイドエアバッグが膨張展開した状態を示す側面図である。 本発明の第3実施形態に係る車両用サイドエアバッグ装置のサイドエアバッグが膨張展開した状態を示す側面図である。
<第1の実施形態>
本発明の第1実施形態に係る車両用サイドエアバッグ装置10について、図1〜図4に基づいて説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印OUTは、車両の前方向(進行方向)、上方向、車幅方向の外側をそれぞれ示している。以下、単に前後、上下の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下を示すものとする。
(構成)
図1に示されるように、本第1実施形態に係るサイドエアバッグ装置10は、車両用シート12におけるシートバック14のドア側サイド部14A(図示しないサイドドア側の側部)に搭載されている。このシートバック14は、シートクッション16の後端部に傾倒可能に連結されており、上端部にはヘッドレスト18が連結されている。
なお、本実施形態では、車両用シート12の前後方向、左右方向(幅方向)及び上下方向は、車両の前後方向、左右方向(幅方向)及び上下方向と一致している。また、図1では、車両用シート12には実際の乗員の代わりに、国際統一側面衝突ダミー(World Side Impact Dummy:WorldSID)Pが着座している。この国際統一側面衝突ダミーPの着座姿勢は、現在、日本、欧州で採用されている側面衝突試験法(ECE R95)、又は米国で採用されている側面衝突試験法(FMVSS214)で定められたものである。また、シートクッション16に対するシートバック14の傾斜角度(リクライニング角度)は、上記着座姿勢に対応した基準設定位置にセットされている。以下、説明の都合上、国際統一側面衝突ダミーPを「着座乗員P」と称する。
サイドエアバッグ装置10は、サイドエアバッグ20と、該サイドエアバッグ20内でガスを噴出するインフレータ(ガス発生手段)22と、インフレータ22からのガスを整流するディフューザ24と、ディフューザ24によって整流されたガスを上方側、下方側及び車両前方側へ案内するインナチューブ(整流布)26と、を主要部として構成されている。
サイドエアバッグ20は、折り畳まれてインフレータ22等と共にユニット化された状態でドア側サイド部14Aの内部に配設(格納)されており、インフレータ22から噴出されるガスの圧力で着座乗員Pとサイドドア(車体側部)との間に膨張展開する(図1図示状態)。この膨張展開の際には、ドア側サイド部14Aに配設されたシートバックパッド及びシート表皮(何れも図示省略)が、サイドエアバッグ20の膨張圧を受けて破断される構成になっている。なお、以下の説明に記載するサイドエアバッグ20の前後上下の方向は、特に断りのない限り、サイドエアバッグ20が膨張展開した状態での方向を示すものであり、シートバッグ14の前後上下の方向と略一致している。
図2及び図3に示されるように、サイドエアバッグ20は、所謂シングルチャンバのサイドエアバッグであり、例えばナイロン系又はポリエステル系の布材を切り出して形成された1枚の基布28が縫製されることにより袋状に形成されている。この基布28は、折れ線Lに沿って二つ折りにされると共に、折れ線Lを介した一側部分28Aと他側部分28Bとが重ね合わされて外周縁部を縫製部T1(図1では図示省略)において縫製されている。なお、2枚の基布が重ね合わされて外周縁部を縫製されることによりサイドエアバッグ20が形成される構成にしてもよく、サイドエアバッグ20の縫製の仕方は特に限定されない。
このサイドエアバッグ20は、膨張展開状態で、基布28の一側部分28Aが車幅方向内側(着座乗員P側)を向き、基布28の他側部分28Bが車幅方向外側(サイドドア側)を向くように配設されている。また、このサイドエアバッグ20は、図1及び図2に示される如く膨張展開状態を側面視で見た場合に、シートバッグ高さ方向に沿って長尺な略長円形状を成すように形成されており、着座乗員Pの肩部S、胸部C及び腹部Bを拘束可能な大きさに形成されている。
具体的には、サイドエアバッグ20の上部である肩拘束部20Uが着座乗員Pの肩部Sとサイドドアとの間に介在し、当該肩拘束部20Uによって肩部Sが拘束される。また、サイドエアバッグ20の上下方向中間部である胸拘束部20Mが着座乗員Pの胸部Cとサイドドアとの間に介在し、当該胸拘束部20Mによって胸部Cが拘束される。さらに、サイドエアバッグ20の下部である腹拘束部20Lが着座乗員Pの腹部Bとサイドドアとの間に介在し、当該腹拘束部20Lによって腹部Bが拘束される。
一方、インフレータ22は、所謂シリンダータイプのインフレータであり、円柱状に形成されている。このインフレータ22は、軸線方向がシートバック14の高さ方向に沿う状態でサイドエアバッグ20の内部に配置されており、サイドエアバッグ20が膨張展開した状態では、サイドエアバッグ20の後端部における上下方向中央部付近に位置するように設けられている。
インフレータ22の外周部からは、車幅方向内方側へ向けて上下一対のスタッドボルト30、32(図2及び図3参照)が突出している。これらのスタッドボルト30、32は、基布28の一側部分28A及びシートバックフレーム15のサイドフレーム15Aを貫通しており、先端側にナット34が螺合している。これにより、インフレータ22がサイドエアバッグ20と共にサイドフレーム15Aに締結固定(所謂側面締め)されている。なお、インフレータ22の外周部から車両後方側へ突出したスタッドボルトがサイドフレーム15Aに固定されたブラケット等を車両前方側から貫通してナットに螺合される構成(所謂背面締め)にしてもよい。
このインフレータ22の上端側には、ガス噴出部22Aが設けられている。このガス噴出部22Aには、インフレータ22の周方向に並んだ複数のガス噴出口36が形成されている。このガス噴出口36は、インフレータ22の全周にわたって等間隔に並んでおり、インフレータ22が作動した際には、複数のガス噴出口36から放射状にガスが噴出される。
このインフレータ22には、図1に示されるように、車両に搭載された側突ECU38が電気的に接続されている。この側突ECU38には、側面衝突を検知する側突センサ40が電気的に接続されている。側突ECU38は、側突センサ40からの信号に基づいて側面衝突(の不可避)を検知した際にインフレータ22を作動させる構成とされている。なお、側突ECU38に側面衝突を予知(予測)するプリクラッシュセンサが電気的に接続されている場合には、プリクラッシュセンサからの信号に基づいて側突ECU38が側面衝突を予知した際にインフレータ22が作動される構成にしてもよい。
一方、ディフューザ24は、例えば板金が曲げ加工されたものであり、図4に示されるように、上下両側及び車両前方側が開放された断面Cの字状に形成されている。このディフューザ24は、軸線方向がシートバッグ高さ方向に沿う状態で配置されており、内側にインフレータ22の上端側が挿入されている。このディフューザ24の湾曲方向一端側には、図3に示される如くインフレータ22の上側のスタッドボルト30が貫通しており、ディフューザ24湾曲方向一端側がインフレータ22及びサイドエアバッグ20の一部と共にサイドフレーム15Aに締結されている。
このディフューザ24は、インフレータ22のガス噴出部22Aを車幅方向両側及び車両後方側から覆っている。このため、ガス噴出部22Aの複数のガス噴出口36から放射状に噴出されるガスは、一部がディフューザ24の前開口42から直接的に車両前方側へ噴出され、残りのガスがディフューザ24の内周面と干渉した後に、上開口46、下開口48及び前開口42から上下両側及び車両前方側へ噴出される。なお、ディフューザ24の断面形状はCの字状に限らずUの字状でもよく、上下両側及び車両前方側(横側)にガス噴出用の開口が形成されたものであればよい。
一方、図4に示されるように、インナチューブ26は、サイドエアバッグ20の基布28と同様の布材を略台形状に切り出して形成された1枚の基布54が縫製されることにより、上下両端部が開口した筒状に形成されている。この基布54は、図4に示される前端縁26Fに沿って二つ折りにされると共に、後端縁26Rが縫製部T2(図1及び図2では図示省略)において縫製されている。このインナチューブ26は、インフレータ22及びディフューザ24を覆った状態でサイドエアバッグ20内に配設されている。なお、本実施形態では、インフレータ22の下端部がインナチューブ26の下端よりも下方側へ突出しているが、これに限らず、インフレータ22の全体がインナチューブ26によって覆われた構成にしてもよい。
このインナチューブ26は、サイドエアバッグ20が膨張展開した状態では、サイドエアバッグ20内の後部(後端側)における上下方向中央部付近に位置するように設けられている。このインナチューブ26には、インフレータ22の上下のスタッドボルト30、32が貫通しており、インナチューブ26の一部がインフレータ22、ディフューザ24及びサイドエアバッグ20の一部と共にサイドフレーム15Aに締結されている。
このインナチューブ26は、通常時には、サイドエアバッグ20と共に折り畳まれた状態でドア側サイド部14A内に格納されており、インフレータ22が作動した際には、インフレータ22から噴出されるガスの圧力によって筒状に膨張展開する。このインナチューブ26は、上端側へ向かうほどテーパー状に拡径するように(逆円錐台状に)形成されており、上方開口(上端開口)50の開口面積が下方開口(下端開口)52の開口面積よりも大きく設定されている。
図2に示されるように、このインナチューブ26は、膨張展開状態を側面視で見た場合に、上端縁の前後方向長さが下端縁の前後方向長さよりも大きい逆台形状を成すように形成されている。また、このインナチューブ26は、膨張展開状態で、後端縁26Rがサイドエアバッグ20の後端縁(折れ線L)と平行又は略平行に延在し、前端縁26Fが上方側へ向かうほどシートバック14の前方側へ向かうようにシートバッグ高さ方向に対して傾斜する。
上記構成のインナチューブ26は、インフレータ22から噴出されてディフューザ24により整流されたガスを、下方側、上方側及び車両前方側へ案内する機能を有している。具体的には、ディフューザ24の下開口48から噴出されたガスG1は、インナチューブ26の下方開口52から下方側へ噴出され、サイドエアバッグ20の腹拘束部(下部)20Lへ供給される。また、ディフューザ24の上開口46から噴出されたガスG2は、インナチューブ26の上方開口50の後部50Rから上方側へ噴出され、サイドエアバッグ20の肩拘束部(上部)20Uへ供給される。さらに、ディフューザ24の前開口42から噴出されたガスG3は、インナチューブ26の前端縁26Fに沿って車両前方斜め上方側へ流れた後に、インナチューブ26の上方開口50の前部50Fから車両前方側(詳細には車両前方斜め上方側)へ噴出され、サイドエアバッグ20の胸拘束部(上下方向中間部)20Mへ供給される。
つまり、このインナチューブ26では、下方開口52が下方向(腹部方向)開口とされ、上方開口50の後部50Rが上方向(肩部方向)開口とされ、上方開口50の前部50Fが前方向(胸部方向)開口とされている。しかも、このインナチューブ26は、前述した如く上端側へ向かうほどテーパー状に拡径するように形成されており、上方開口50の開口面積が下方開口52の開口面積よりも大きく設定されている。これにより、上方開口50から噴出されるガスの流量(G2、G3の合計の流量)が下方開口52から噴出されるガスG1の流量よりも多くなるように構成されている。すなわち、より多くのガス(G2、G3)が上方開口50へ流れ、その一部(G3)が車両前方側(着座乗員Pの胸部C側)へ分配される構成になっている。なお、サイドエアバッグによる乗員の初期拘束性能を向上させるためには、着座乗員の肩部を早期に拘束することが効果的であり、サイドエアバッグの上部側へ早期にガスを供給することが好ましい。
また、本実施形態では、インフレータ22が作動した際には、ディフューザ24の前開口42から噴出されるガスG3がインナチューブ26Fの前縁部26Fに当ることにより、インナチューブ26が車両前後方向に延ばされる。これにより、上方開口50が車両前後方向に沿って長尺状(例えば、長円形状)に延びるようになっている。その結果、上方開口50の前部50Fが胸拘束部20Mの前端側に接近し、胸拘束部20Mの前端側(図2に二点鎖線で示される領域D)へのガスG3の供給が促進される構成になっている。
さらに、本実施形態では、ディフューザ24が前開口42を有しているため、インフレータ22のガス噴出口36からガスとともに噴出される高温のミストが車両前方側へ飛散する可能性があるが、ディフューザ24の前開口42はインナチューブ26によって車両前方側から覆われている。これにより、ディフューザ24の前開口42から噴出される高温のミストがサイドエアバッグ20の基布28に付着することを防止するようにしている。
(作用及び効果)
次に、本第1実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成のサイドエアバッグ装置10では、側突ECU38が側突センサ40からの信号により側面衝突を検知すると、当該側突ECU38によってインフレータ22が作動される。すると、インフレータ22から噴出されるガスがサイドエアバッグ20内に供給され、サイドエアバッグ20が着座乗員Pとサイドドアのドアトリムとの間に膨張展開する。これにより、着座乗員Pの肩部S、胸部C及び腹部Bがサイドエアバッグ20によって拘束される。
ここで、本実施形態では、上述のインフレータ22が、サイドエアバッグ20内に設けられたインナチューブ26によって覆われている。このインナチューブ26は、インフレータ22から噴出されるガスを下方側へ案内する下方開口52と上方側へ案内する上方開口50とを有している。上方開口50の開口面積は、下方開口52の開口面積よりも大きく設定されており、インフレータ22から噴出されるガスは、上方開口50の一部(前部50F)によって車両前方側へ案内される。つまり、このインナチューブ26は、開口面積が大きい上方開口50側へより多くのガスを流して、その一部(G3)を車両前方側へ案内する。これにより、サイドエアバッグ20の肩拘束部20U及び腹拘束部20Lの膨張展開を促進するのみならず、サイドエアバッグ20の胸拘束部20M(特に、図2に二点鎖線で示される前端側の領域D)の膨張展開をも促進することができる。その結果、着座乗員Pの胸部Cの初期拘束性能を従来よりも向上させることが可能になる。
しかも、本実施形態では、インナチューブ26によって覆われたディフューザ24を備えており、当該ディフューザ24によってインフレータ22のガス噴出部22Aが車両後方側及び車幅方向両側から覆われている。このため、インフレータ22のガス噴出部22Aから噴出されるガスは、ディフューザ24によって上下両側及び車両前方側、すなわちインナチューブ26が下方開口52及び上方開口50によってガスを案内する側へ案内されるため、インナチューブ26によるガスの案内効果(整流効果)を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、筒状に縫製されたインナチューブ(整流布)26が、インフレータ22からのガスを上下両側及び車両前方側へ案内する整流部材とされている。このインナチューブ26は、上端側へ向かうほどテーパー状に拡径する筒状に形成されているため、上方開口50の開口面積が下方開口52の開口面積よりも大きくなる。これにより、整流部材を極めて簡単な構成にすることができる。
また、本実施形態では、ディフューザ24の前開口42がインナチューブ26によって車両前方側から覆われているため、ディフューザ24の前開口42から噴出される高温のミストがサイドエアバッグ20の基布28に付着することを防止できる。これにより、高温のミストによって基布28が損傷することを防止できる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、前記第1実施形態と基本的に同様の構成・作用については、前記第1実施形態と同符号を付与しその説明を省略する。
図5には、本発明の第2実施形態に係る車両用サイドエアバッグ装置60の構成部材であるサイドエアバッグ62の膨張展開状態が側面図にて示されている。このサイドエアバッグ62は、内部がテザー(仕切布:仕切部)64、66によって仕切られている点で、前記第1実施形態に係るサイドエアバッグ20とは異なる。
テザー64、66は、基布28と同様の布材によって形成されており、基布28の一側部分28Aと他側部分28Bとの間に掛け渡されると共に、図示しない縫製部において一側部分28Aと他側部分28Bとに縫製されている。これらのテザー64、66は、サイドエアバッグ62の内部を前チャンバ68と後チャンバ70とに仕切っており(区画しており)、後チャンバ70には、インフレータ22、ディフューザ24及びインナチューブ26が配設されている。以下、膨張展開状態のサイドエアバッグ62について説明する。
このサイドエアバッグ62では、下側のテザー66がサイドエアバッグ62の前後方向中央部付近でサイドエアバッグ62の高さ方向に延在し、着座乗員Pの胸部C及び腹部Bの前後方向中央部(又は前後方向中央部付近)と対向する。これにより、前チャンバ68が着座乗員Pの胸部C及び腹部Bの側面の前部と対向し、後チャンバ70が着座乗員Pの胸部C及び腹部Bの側面の後部と対向する。
また、このサイドエアバッグ62では、上側のテザー64がサイドエアバッグ62の上部の前部側において前上がりに傾斜するように延在する。これにより、後チャンバ70の上部には、前チャンバ68の上方(車両前方側)へ延びる前延部70Aが形成され、当該前延部70Aが着座乗員Pの肩部Sの側面と対向する。
前チャンバ68と後チャンバ70とは、テザー64の後端部とテザー66の上端部との間に設けられた連通口(通気口)72、及びテザー66の下端分とサイドエアバッグ62の下端部との間に設けられた連通口74を介して連通されている。
下側の連通口74は、インナチューブ26の下方開口52から噴出されるガスG1が流れる方向に設けられており、当該連通口74を介してガスG1が前チャンバ68に供給される。また、上側の連通口72は、インナチューブ26の上方開口50の前部50Fから噴出されるガスG3が流れる方向に設けられており、当該連通口72を介してガスG3が前チャンバ68に供給される。具体的には、インナチューブ26の上端は、連通口72の上下方向中央部よりも下方に位置しており、インナチューブ26の上方開口50と連通口72とがテザー64の延在方向に沿って対向するように構成されている。
なお、この実施形態では、インナチューブ26の上方開口50の後部50Rから噴出されるガスG2は、前延部70Aを含む後チャンバ70の上部側へ供給される構成になっている。また、この実施形態では、上記以外の構成は、前記第1実施形態と同様の構成とされている。
上記構成のサイドエアバッグ装置60では、サイドエアバッグ62の内部がテザー64、66によって前チャンバ68と後チャンバ70とに仕切られているため、前チャンバ68及び後チャンバ70の内圧を個別に設定することができる。これにより、着座乗員Pの胸部C及び腹部Bにおける前部と後部とを夫々の耐性に応じて拘束することが可能になる。つまり、胸部C及び腹部Bの後部は、胸部C及び腹部Bの前部と比較して耐性が高いため、後チャンバ70の内圧を前チャンバ68の内圧よりも高く設定することにより、耐性の低い部位への負荷を低減しつつ、耐性の高い部位を効果的に拘束することができる。その結果、サイドエアバッグ62による乗員拘束性を向上させることができる。
しかも、このサイドエアバッグ62におけるインナチューブ26の上方開口50と対向する位置には、前チャンバ68と後チャンバ70とを連通させた連通口72が設けられている。これにより、インナチューブ26の上方開口50の前部50Fから車両前方側へ噴出されるガスG3を、前チャンバ68の上部(すなわちサイドエアバッグ62の上下方向中間部の前部)へ良好に供給することができる。その結果、前チャンバ68の上部を早期に膨張展開させることができるので、前記第1実施形態と同様に、胸部Cの初期拘束性能を向上させることができる。
また、前チャンバ68の上部によって着座乗員Pの上腕部Aを押し上げることができると共に、後チャンバ70の前延部70Aによって押し上げられた上腕部Aを拘束することができる。その結果、着座乗員Pの胸部Cとサイドエアバッグ62との間に上腕部Aが介在することを防止又は抑制できるので、胸部Cの負荷を低減することができる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、前記各実施形態と基本的に同様の構成・作用については、前記各実施形態と同符号を付与しその説明を省略する。
図6には、本発明の第3実施形態に係る車両用サイドエアバッグ装置80の構成部材であるサイドエアバッグ82の膨張展開状態が側面図にて示されている。このサイドエアバッグ82は、前記第2実施形態に係るサイドエアバッグ62と基本的に同様の構成とされているが、内部が1枚のテザー(仕切布:仕切部)84によって前チャンバ68と後チャンバ70とに仕切られている。
このサイドエアバッグ82が膨張展開した状態では、テザー84の縦延部84Aがサイドエアバッグ82の前後方向中央部付近でサイドエアバッグ82の高さ方向に延在すると共に、テザー84の横延部84Bがサイドエアバッグ82の上部の前部側において前上がりに傾斜するように延在する。縦延部84Aの上端側には、前チャンバ68と後チャンバ70とを連通させた連通口72が形成されている。また、縦延部84Aの下端部は、サイドエアバッグ82の下端部まで達しており、前記第2実施形態に係る連通口74が省略されている。
また、この実施形態では、整流布としてのインナチューブ86の構成が、前記各実施形態におけるインナチューブ26とは異なっている。このインナチューブ86は、上端側へ向かうほど拡径する筒状に縫製された本体部86Aと、筒状に縫製されて本体部86Aから分岐した分岐部86Bと、によって構成されている。本体部86Aは、前記各実施形態におけるインナチューブ26と基本的に同様の構成とされており、当該本体部86Aによってインフレータ22及びディフューザ24が覆われている。
また、分岐部86Bは、先端側へ向かうほど縮径するように形成されている。この分岐部86Bは、先端側がテザー84の連通口72に挿入されており、先端開口90が前チャンバ68の上部に開口している。これにより、分岐部86Bの内部を介して本体部86Aの内部と前チャンバ68とが連通されている。なお、本実施形態では、本体部86Aと分岐部86Bとを有するインナチューブ86が一枚の布材によって縫製されているが、これに限らず、インナチューブ86の縫製方法は適宜変更することができる。
サイドエアバッグ82が膨張展開した状態では、分岐部86Bが本体部86Aから車両前方斜め上方へ延び、分岐部86Bの先端がテザー84の横延部84Bの下方近傍に配置される。この分岐部86Bが延びる方向は、横延部84Bが延びる方向と略平行に設定されている。この実施形態では、上記以外の構成は、前記第1実施形態と同様の構成とされている。
上記構成のサイドエアバッグ装置80では、ディフューザ24から下方側へ噴出されるガスG1が、本体部86Aの下方開口52によって下方側へ案内される。これにより、後チャンバ70の下部側の膨張展開が促進される。また、ディフューザ24から上方側へ噴出されるガスG2が、本体部86Aの上方開口50によって上方側及び車両前方側へ案内される。これにより、前延部70Aを含む後チャンバ70の上部側の膨張展開が促進される。しかも、上方開口50の開口面積は、前記第1実施形態と同様に、下方開口52の開口面積よりも大きく設定されているため、より多くのガスG2を本体部86Aの上方開口50側へ流すことができる。これにより、前延部70Aを含む後チャンバ70の上部側へ早期にガスG2を供給することができ、着座乗員Pの肩部Sを早期に拘束することができる。
さらに、この実施形態では、本体部86Aから分岐した分岐部86Bの先端開口90が前チャンバ68に開口しており、ディフューザ24から車両前方側へ噴出されるガスG3が、分岐部86B内を通って前チャンバ68の上部に供給される。このように、前チャンバ68にガスG3を供給するための専用の分岐部86Bを備えているため、前チャンバ68の上部すなわちサイドエアバッグ82の上下方向中間部における前部側の膨張展開を促進することができる。その結果、胸部Cの初期拘束性能を向上させることができると共に、前チャンバ68の上部による上腕部Aの押し上げを助長することができる。
しかも、本実施形態では、分岐部86Bが先端側へ向かうほど縮径しているため、分岐部86Bの先端開口90から噴出されるガスG3の流速を高めることができる。その結果、前チャンバ68の上部の膨張展開を効果的に促進することができる。
<実施形態の補足説明>
前記第3の実施形態では、本体部86Aが上端側へ向かうほど拡径する筒状に縫製された構成にしたが、これに限らず、本体部86Aが軸線方向に沿った各部で同径に形成された構成にしてもよい。その場合、分岐部86Aの先端開口90を上方開口の一部として捉えることになる。つまり、本発明に係る整流部材の上方開口は、一つの開口である必要はなく、複数の開口によって構成されたものでもよい。例えば、前記第1実施形態におけるインナチューブ26の上端側を一部縫製し、該インナチューブ26の上方開口50を二つに分けた場合でも、その一方によってインフレータ22からのガスを車両前方側へ案内することが可能である。本発明はそのような構成を除外するものではない。
また、前記第2及び第3の実施形態において、サイドエアバッグ62、82の前縁部の下部に、前チャンバ68とサイドエアバッグ62、82の外部とを連通させるベントホールを形成してもよい。そのように構成することにより、前チャンバ68の内圧が高くなりすぎることを防止することができ、相対的に耐性が低い胸部C及び腹部Bの前部への負荷を低減することができる。
また、前記第2及び第3の実施形態では、後チャンバ70に前延部70Aが設けられた構成にしたが、これに限らず、前延部70Aが省略された構成にしてもよい。
また、前記第2及び第3の実施形態では、サイドエアバッグ62、82の内部が前チャンバ68と後チャンバ70とに仕切られた構成にしたが、これに限らず、サイドエアバッグの内部が上チャンバと下チャンバとに仕切られた構成にしてもよい。
また、前記第2及び第3の実施形態では、サイドエアバッグ62、82の内部がテザー64、66、84によって仕切られた構成にしたが、これに限らず、シーム(縫製部)によってサイドエアバッグの内部を仕切る構成にしてもよい。
また、前記第1〜第3の実施形態では、整流布としてのインナチューブ26、86が整流部材とされた構成にしたが、これに限らず、整流部材の材料は適宜変更することができる。例えば、布以外のシート状の材料によって整流部材を形成してもよい。
また、前記第1〜第3の実施形態では、整流布(整流部材)としてのインナチューブ26、86が、サイドエアバッグ20、62、82の基布28とは別体の布材によって筒状に縫製された構成にしたが、これに限らず、サイドエアバッグの基布の一部を利用して整流部材を形成してもよい。或いは、サイドエアバッグの基布の一部と該基布とは別体の布材とによって整流部材を形成してもよい。
さらに、前記第1〜第3の実施形態では、ディフューザ24を備えた構成にしたが、これに限らず、例えば整流部材が厚手の布材によって形成される場合などには、ディフューザを省略することも可能である。
また、前記第1〜第3の実施形態では、サイドエアバッグ20、62、82によって着座乗員Pの肩部S、胸部C及び腹部Bを拘束する構成にしたが、これに限らず、サイドエアバッグを下方側に延長して着座乗員の腰部をも拘束する構成にしてもよい。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記各実施形態に限定されないことは勿論である。
10 車両用サイドエアバッグ装置
12 車両用シート
14 シートバック
20 サイドエアバッグ
22 インフレータ
22A ガス噴出部
24 ディフューザ
26 インナチューブ(整流布:整流部材)
50 上方開口
52 下方開口
60 車両用サイドエアバッグ装置
62 サイドエアバッグ
64、66 テザー(仕切部)
68 前チャンバ
70 後チャンバ
70A 前延部
72 連通口(通気口)
80 車両用サイドエアバッグ装置
82 サイドエアバッグ
84 テザー(仕切部)
86 インナチューブ
86A 本体部
86B 分岐部
90 先端開口

Claims (7)

  1. 車両用シートのシートバッグの側部内に設けられ、作動することによりガスを噴出するインフレータと、
    前記インフレータを内部に収容した状態で前記側部内に折り畳み状態で格納され、前記インフレータから噴出されるガスによって着座乗員と車体側部との間へ膨張展開すると共に、少なくとも着座乗員の肩部、胸部及び腹部を拘束するサイドエアバッグと、
    前記サイドエアバッグ内に設けられて前記インフレータを覆うと共に、前記インフレータから噴出されるガスを上方側へ案内する上方開口と下方側へ案内する下方開口とを有し、前記上方開口の開口面積が前記下方開口の開口面積よりも大きく設定されることにより、前記インフレータから噴出されるガスを前記上方開口の一部によって車両前方側へ案内する整流部材と、
    を備えた車両用サイドエアバッグ装置。
  2. 前記整流部材によって覆われると共に、前記インフレータのガス噴出部を車両後方側及び車幅方向両側から覆ったディフューザを有する請求項1に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
  3. 前記サイドエアバッグの内部は、仕切部によって前チャンバと後チャンバとに仕切られており、前記サイドエアバッグの膨張展開状態で前記前チャンバと前記後チャンバとが前後に並ぶと共に、前記後チャンバに前記インフレータ及び前記整流部材が設けられ、前記上方開口と対向する位置に設けられた通気口を介して前記前チャンバと前記後チャンバとが連通されている請求項1又は請求項2に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
  4. 前記整流部材は、上端側へ向かうほど拡径する筒状に縫製された整流布である請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
  5. 前記サイドエアバッグの内部は、仕切部によって前チャンバと後チャンバとに仕切られており、前記サイドエアバッグの膨張展開状態で前記前チャンバと前記後チャンバとが前後に並ぶと共に、前記後チャンバに前記インフレータ及び前記整流部材が設けられ、
    前記整流部材は、上端側へ向かうほど拡径する筒状に縫製された本体部と、筒状に縫製されて前記本体部から分岐すると共に先端開口が前記前チャンバに開口した分岐部とを有する整流布である請求項1又は請求項2に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
  6. 前記分岐部は、先端側へ向かうほど縮径している請求項5に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
  7. 前記後チャンバの上部には、前記サイドエアバッグの膨張展開状態で前記前チャンバの上方へ延びる前延部が設けられている請求項3、請求項5及び請求項6の何れか1項に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
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