JP2014037156A - 車両用サイドエアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】前側バッグ部と後側バッグ部との内圧差を大きくし且つ長く維持すると共に、前側バッグ部の展開速度を速める。
【解決手段】サイドエアバッグ装置10では、インフレータ22が作動すると、インフレータ22から発生するガスが後側バッグ部24B内に供給されると共に、連通口42から前側バッグ部24A内に供給される。これにより、サイドエアバッグ20が膨張展開する。そして、後側バッグ部24Bの内圧が上昇すると、仕切り布26と一体のディフューザ布28がバッグ本体部24の内側布(膨張展開状態で車幅方向内側に位置する布)に押し付けられ、上記連通口42が閉塞される。このため、連通口42の開口面積を広くして前側バッグ部24Aの展開速度を速くした場合でも、前側バッグ部24Aの展開後に連通口42が閉塞されることにより、前側バッグ部24Aと後側バッグ部24Bとの間でのガスの流れを遮断することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用サイドエアバッグ装置に関する。
下記特許文献1及び2に記載された車両用サイドエアバッグ装置では、サイドエアバッグの内部に設けられた隔壁(仕切り布)によって、サイドエアバッグが前方部(前側バッグ部)と後方部(後側バッグ部)とに区画されている。後側バッグ部内にはインフレータが設けられており、インフレータから後側バッグ部内に噴出されたガスが仕切り布に形成された貫通孔(連通口)を通って前側バッグ部に供給される。これにより、前側バッグ部及び後側バッグ部が乗員と車体側部との間に膨張展開するようになっている。
特開2011−240817号公報 特開2012−025182号公報
上述の如きサイドエアバッグ装置では、上記のように後側バッグ部内に設けられたインフレータからのガスが仕切り布の連通口を通して前側バッグ部内に供給されるため、後側バッグ部の内圧を前側バッグ部の内圧よりも高くすることができる。それにより、相対的に荷重耐性が高い乗員胸部の後半部を後側バッグ部によって拘束する一方、相対的に荷重耐性が低い乗員胸部の前半部を前側バッグ部によってソフトに拘束することが可能になる。
しかしながら、前側バッグ部と後側バッグ部との内圧差を大きくし且つ長く維持するためには、ガス通路の開口面積を狭くしなければならず、結果として前側バッグ部の展開速度が遅くなってしまう。逆に、ガス通路の開口面積を広くすると、前側バッグ部の展開速度がある程度は速くなるが、前側バッグ部と後側バッグ部との内圧差の維持が困難となる。
本発明は上記事実を考慮し、前側バッグ部と後側バッグ部との内圧差を大きくし且つ長く維持することができると共に、前側バッグ部の展開速度を速めることができる車両用サイドエアバッグ装置を得ることを目的としている。
請求項1に記載の発明に係る車両用サイドエアバッグ装置は、作動することによりガスを発生させるインフレータと、本体布を構成する一側布と他側布とが重ね合わされて縫製されることにより袋状に形成されたバッグ本体部が、前記一側布と前記他側布とに縫製された仕切り布によって前側バッグ部と後側バッグ部とに区画され、前記仕切り布の上下方向中間部が前記一側布と非縫製とされることにより連通口が形成され、前記後側バッグ部内に設けられたディフューザ布が前記仕切り布における前記連通口の縁部と前記後側バッグ部の後端部との間に架け渡され、当該ディフューザ布と前記一側布との間に収容された前記インフレータから発生するガスが前記後側バッグ部内へ供給されると共に前記連通口から前記前側バッグ部内へ供給されることにより車両用シートのシートバックにおける車幅方向外側の側部から車両前方側へ膨張展開すると共に、前記後側バッグ部の内圧上昇に伴って前記ディフューザ布が前記一側布に押し付けられることにより前記連通口が閉塞されるサイドエアバッグと、を備えている。
なお、請求項1に記載の前後上下の方向は、サイドエアバッグが膨張展開した状態での方向であり、車両の前後上下の方向と略一致している。この点は、以下の請求項においても、特に断りのない限り同様である。
請求項1に記載の発明では、サイドエアバッグのバッグ本体部が仕切り布によって前側バッグ部と後側バッグ部とに区画されており、バッグ本体部を構成する本体布の一側布と上記仕切り布の上下方向中間部とが非縫製とされることにより連通口が形成されている。また、後側バッグ部内には、ディフューザ布が設けられている。このディフューザ布は、仕切り布における連通口の縁部と後側バッグ部の後端部との間に架け渡されており、当該ディフューザ布と一側布との間にインフレータが収容されている。このインフレータが作動すると、インフレータから発生するガスが後側バッグ部内に供給されると共に、上記連通口から前側バッグ部内に供給される。これにより、サイドエアバッグが車両用シートのシートバックにおける車幅方向外側の側部から車両前方側へ膨張展開する。そして、後側バッグ部の内圧が上昇すると、ディフューザ布が本体布の一側布に押し付けられ、上記連通口が閉塞される。
このため、連通口の開口面積を広くして前側バッグ部の展開速度を速くした場合でも、前側バッグ部の展開後に連通口が閉塞されることにより、前側バッグ部と後側バッグ部との間でのガスの流れを遮断することができる。これにより、前側バッグ部と後側バッグ部との内圧差を大きくし且つ長く維持することが可能になる。しかも、上記連通口は、仕切り布の上下方向中間部と一側布とが非縫製とされることにより形成されたものであるため、非縫製部の長さ寸法を長く設定することにより開口面積を容易に拡大することができる。また、仕切り布における連通口の縁部と後側バッグ部の後端部との間に架け渡されるディフューザ布は、例えば単なる布片によって形成することができるため、簡単な構成にすることができると共に、サイドエアバッグの製作を容易なものにすることができる。
請求項2に記載の発明に係る車両用サイドエアバッグ装置は、請求項1において、前記本体布は、前記サイドエアバッグの膨張展開状態で車幅方向内側に位置する前記一側布と車幅方向外側に位置する前記他側布との外周縁部が外周縫製部において縫製されており、前記ディフューザ布は、後端縁部が前記外周縫製部において前記一側布及び前記他側布と縫製されると共に、前端側の上下両端部が前記仕切り布と前記一側布との縫製部において前記一側布と縫製されている。
請求項2に記載の発明では、バッグ本体部を構成する本体布の一側布と他側布との外周縫製部に、ディフューザ布の後端縁部が縫製されており、仕切り布と前記一側布との縫製部に、ディフューザ布の前端側における上下両端部が縫製されている。つまり、バッグ本体部を縫製するための外周縫製部、及び仕切り布をバッグ本体部に縫製するための縫製部において、ディフューザ布が本体布に縫製されているため、ディフューザ布を本体布に縫製するための専用の縫製部を省略することができる。これにより、サイドエアバッグの縫製作業を容易なものにすることができると共に、サイドエアバッグの構成を簡単なものにすることができる。
請求項3に記載の発明に係る車両用サイドエアバッグ装置は、請求項1又は請求項2において、前記仕切り布は、前記膨張展開状態で上下に延びる縦仕切り部と、当該縦仕切り部の上端から車両前方斜め上方へ延びる傾斜仕切り部とを有しており、前記後側バッグ部の上部には、前記傾斜仕切り部によって前記前側バッグ部と区画されて前記前側バッグ部の上方側へ膨張展開する上側前延部が設けられている。
請求項3に記載の発明では、前側バッグ部よりも内圧が高くなる後側バッグ部の上部に上側前延部が設けられており、当該上側前延部が前側バッグ部の上方側へ膨張展開する。このため、例えば車両用シートに着座した乗員の肩部を、内圧が高い上側前延部によって良好に拘束することができる。また例えば、膨張展開した前側バッグ部の車幅方向内側面における上部側と乗員の上腕部とを摺接させて、上腕部を上方側へ押し上げると共に、押し上げられた上腕部を上側前延部によって拘束することができる。これにより、乗員の胸部とサイドエアバッグとの間に上腕部が介在しないようにすることができるので、胸部の負荷を低減することができる。
請求項4に記載の発明に係る車両用サイドエアバッグ装置は、請求項3において、前記仕切り布は、前記膨張展開状態で前記縦仕切り部の下端から車両前方側へ延びる下仕切り部を有し、前記後側バッグ部の下部には、前記下仕切り部によって前側バッグ部と区画されて前記前側バッグ部の下方側へ膨張展開する下側前延部が設けられている。
請求項4に記載の発明では、前側バッグ部よりも内圧が高くなる後側バッグ部の下部に下側前延部が設けられており、当該下側前延部が前側バッグ部の下方側へ膨張展開する。このため、例えば内圧が高い下側前延部によって、相対的に荷重耐性が高い乗員の腰部を良好に拘束することができる。
請求項5に記載の発明に係る車両用サイドエアバッグ装置は、請求項1〜請求項4の何れか1項において、前記仕切り布と前記ディフューザ布とが一枚の布材によって一体に形成されている。
請求項5に記載の発明では、上記のように構成されているため、部品点数を少なくすることができ、簡単な構成にすることができる。
請求項6に記載の発明に係る車両用サイドエアバッグ装置は、請求項1〜請求項4の何れか1項において、前記ディフューザ布は、前記仕切り布とは別体の布材によって形成されている。
請求項6に記載の発明では、上記のように構成されるため、仕切り布とディフューザ布とが一体に形成される場合と比較して、仕切り布及びディフューザ布の形状を単純化することができる。それにより、例えば一枚の布材から切り出されるディフューザ布及び仕切り布の数を増やすことができる(歩留まりを向上させることができる)。また例えば、ディフューザ布を仕切り布よりも丈夫な布材によって形成することにより、インフレータからのガスに対するディフューザ布の耐久性を確保することができる。
請求項7に記載の発明に係る車両用サイドエアバッグ装置は、請求項1〜請求項6の何れか1項において、前記前側バッグ部には、当該前側バッグ部内と前記バッグ本体部外とを連通させたベントホールが形成されている。
請求項7に記載の発明では、仕切り布の上下方向中間部と本体布の一側布との間の連通口を通して前側バッグ部内に多量のガスを早期に供給することにより、前側バッグ部の展開速度を速めた場合でも、前側バッグ部内に供給されたガスがベントホールからバッグ本体部外へ排気されることにより、前側バッグ部の内圧を低下させることができる。これにより、相対的に荷重耐性が低い乗員胸部の前半部が前側バッグ部から受ける負荷を効果的に低減することができる。
以上説明したように、本発明に係る車両用サイドエアバッグ装置では、前側バッグ部と後側バッグ部との内圧差を大きくし且つ長く維持することができると共に、前側バッグ部の展開速度を速めることができる。
本発明の実施形態に係る車両用サイドエアバッグ装置の構成を示す側面図であり、サイドエアバッグが膨張展開した状態の図である。 同サイドエアバッグの分解斜視図である。 (A)及び(B)は、同サイドエアバッグが備える仕切り布の短辺縁部の縫製方法を説明するための概略的な斜視図である 図1のF4−F4線に沿った切断面を示す拡大断面図である。 図1のF5−F5線に沿った切断面を示す拡大断面図である。 図1のF6−F6線に沿った切断面を示す拡大断面図である。 図1のF7−F7線に沿った切断面を示す拡大断面図である。 同サイドエアバッグの変形例を示し、図1のF8−F8線に沿った切断面に対応する断面図である。 ディフューザ布が内側布に押し付けられた状態を示す図4に対応した断面図である。 ディフューザ布が内側布に押し付けられた状態を示す図5に対応した断面図である。 同サイドエアバッグの概略的な側面図であり、(A)はインフレータからガスが噴出されている状態を説明するための図であり、(B)後側バッグ部の内圧が前側バッグ部の内圧よりも上昇した状態を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る車両用サイドエアバッグ装置が備えるサイドエアバッグの分解斜視図である。 同サイドエアバッグの部分的な構成を示す断面図であり、図12のF13−F13に沿った切断面に対応する図である。 第2実施形態の変形例におけるサイドエアバッグの部分的な構成を示す斜視図である。 同変形例を示す図13に対応した断面図である。 本発明の第3実施形態に係る車両用サイドエアバッグ装置が備えるサイドエアバッグの分解斜視図である。 同サイドエアバッグの概略的な側面図であり、(A)はインフレータからガスが噴出されている状態を説明するための図であり、(B)後側バッグ部の内圧が前側バッグ部の内圧よりも上昇した状態を説明するための図である。 第3実施形態の変形例におけるサイドエアバッグの部分的な構成を、図16の矢印Kと同様の方向から見た状態で示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係る車両用サイドエアバッグ装置が備えるサイドエアバッグの分解斜視図である。 同サイドエアバッグの概略的な側面図であり、(A)はインフレータからガスが噴出されている状態を説明するための図であり、(B)後側バッグ部の内圧が前側バッグ部の内圧よりも上昇した状態を説明するための図である。
<第1の実施形態>
本発明の第1実施形態に係る車両用サイドエアバッグ装置10について、図1〜図11に基づいて説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印OUTは、車両の前方向(進行方向)、上方向、車幅方向の外側をそれぞれ示している。以下、単に前後、上下の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下を示すものとする。
(構成)
図1に示されるように、本第1実施形態に係る車両用サイドエアバッグ装置10は、車両用シート12におけるシートバック14のドア側サイド部14A(図示しないサイドドア側の側部)に搭載されている。このシートバック14は、シートクッション16の後端部に傾倒可能に連結されており、上端部にはヘッドレスト18が連結されている。なお、本実施形態では、車両用シート12の前後方向、左右方向(幅方向)及び上下方向は、車両の前後方向、左右方向(幅方向)及び上下方向と一致している。
車両用サイドエアバッグ装置10は、サイドエアバッグ20と、該サイドエアバッグ20内でガスを発生させるインフレータ(ガス発生手段)22と、を主要部として構成されている。サイドエアバッグ20は、折り畳まれてインフレータ22と共にモジュール化(ユニット化)された状態でドア側サイド部14Aの内部に配設(格納)されており、インフレータ22から発生するガスの圧力でドア側サイド部14Aの車両前方側へ膨張展開する(図1図示状態)。この膨張展開の際には、ドア側サイド部14Aに配設されたシートバックパッド及びシート表皮(何れも図示省略)がサイドエアバッグ20の膨張圧を受けて破断される構成になっている。なお、以下の説明に記載するサイドエアバッグ20の前後上下の方向は、特に断りのない限り、サイドエアバッグ20が膨張展開した状態での方向を示すものであり、シートバック14の前後上下の方向と略一致している。
サイドエアバッグ20は、所謂ツインチャンバサイドエアバッグであり、バッグ本体部(エアバッグ袋体)24と、仕切り布(隔壁)26と、ディフューザ布(整流布:逆止弁布)28とを備えている。バッグ本体部24は、図2に示されるように、本体布30を構成する内側布(一側布)32と外側布(他側布)34とが重ね合わされて外周縁部を外周縫製部(シーム)T1において縫製されることにより袋状に形成されている。内側布32及び外側布34は、例えばナイロン系又はポリエステル系の布材を切り出して形成されている。
なお、図2は、サイドエアバッグ20の縫製前の状態を示すものであるが、この図2では、サイドエアバッグ20における縫製位置の理解を容易にするために、外周縫製部T1及び後述する縫製部T2、T3、T4を破線(ここでは仮想線)にて図示している(図12、図14、図16、図19においても同様)。また、バッグ本体部24の製造方法は、上記に限らず、適宜変更することができる。例えば、1枚の布材から成る本体布が二つ折りにされて外周縁部を縫製されることによりバッグ本体部が形成される構成にしてもよい。その場合、二つ折りの折れ線を介した本体布の一側部分が内側布(一側布)とされ、上記折れ線を介した他側部分が外側布(他側布)とされると共に、上記折れ線部分がバッグ本体部の前端縁部とされる。
このバッグ本体部24は、膨張展開状態で、内側布32が車幅方向内側(乗員側)に位置し、外側布34が車幅方向外側(図示しないサイドドア側)に位置するように配設されている。また、このバッグ本体部24は、図1に示される如く膨張展開状態を側面視で見た場合に、シートバック14の高さ方向に沿って長尺な略矩形状(略長円形状)を成すように形成されており、車両用シートに着座した乗員の肩部、胸部、腹部及び腰部を拘束可能な大きさに形成されている。なお、バッグ本体部24の大きさは、例えば国際統一側面衝突ダミー(World Side Impact Dummy:WorldSID)を用いて設定される。また、バッグ本体部24の大きさは、上記に限らず、少なくとも乗員の肩部、胸部及び腹部を拘束可能なものであればよい。
このバッグ本体部24の内部には、仕切り布26が設けられている。仕切り布26は、内側布32及び外側布34の材料である布材と同様の布材36によって長尺帯状に形成されており、長手方向がバッグ本体部24の上下方向に沿う状態でバッグ本体部24の前後方向中央部付近に配置されている。この仕切り布26は、一方の長辺縁部26Aが縫製部T2、T3において内側布32と縫製されており、他方の長辺縁部26Bが縫製部T4において外側布34と縫製されている。また、この仕切り布26は、一方の短辺縁部26Cと他方の短辺縁部26Dとが外周縫製部T1において内側布32及び外側布34と共縫いされている。なお、短辺縁部26C、26Dは、図3(A)又は図3(B)に示されるように折られた状態で縫製される。
上述の仕切り布26が設けられることにより、バッグ本体部24が前側バッグ部24Aと後側バッグ部24Bとに区画されている。前側バッグ部24Aの内部は、前側チャンバ38とされており、後側バッグ部24Bの内部は、後側チャンバ40とされている。前側チャンバ38と後側チャンバ40とは、仕切り布26によって仕切られている。但し、仕切り布26の上下方向中間部が縫製部T2と縫製部T3との間で非縫製とされることにより連通口(ガス通路)42が形成されており、当該連通口42を介して前側チャンバ38と後側チャンバ40とが連通されている。また、前側バッグ部24Aの前端縁部には、ベントホール46が形成されており、当該ベントホール46を介して前側チャンバ38とバッグ本体部24の外部とが連通されている。このベントホール46は、本実施形態では、外周縫製部T1の一端部と他端部との間が非縫製とされることにより形成されている。
上記構成のバッグ本体部24が膨張展開した状態では、仕切り布26が乗員の肩部、胸部、腹部及び腰部の側面における前後方向中央部(前後方向中央及び前後方向中央付近)に対して車幅方向に対向するようになっている。
また、後側チャンバ40(後側バッグ部24B内)には、ディフューザ布28が設けられている。このディフューザ布28は、仕切り布26の一方の長辺縁部26Aにおける上下方向中間部(連通口42の縁部)から後側バッグ部24Bの後端側へ向けて一体に延出されている。つまり、このディフューザ布28は、仕切り布26と一体に形成されており、仕切り布26とディフューザ布28とが一枚の布材36によって一体に形成されている。
このディフューザ布28は、バッグ本体部24の上下方向に沿って長尺な矩形状に形成されており、後端縁部が外周縫製部T1において後側バッグ部24Bの後端部(内側布32及び外側布34)に縫製されている。これにより、ディフューザ布28が、仕切り布26における連通口42の縁部と後側バッグ部24Bの後端部との間に架け渡されている。また、このディフューザ布28は、縫製部T2の下端部及び縫製部T3の上端部によって内側布32及び仕切り布26と縫製されている。なお、本実施形態では、縫製部T2の下端部及び縫製部T3の上端部には、連通口42とは反対側へ向けて略U字状に折り返された折り返し部T21、T31が設けられており、これらの折り返し部T21、T31においてディフューザ布28が内側布32と縫製されている。
このディフューザ布28と内側布32との間は、インフレータ収容室48とされている。このインフレータ収容室48は、図4及び図6に示されるように、連通口42を介して前側バッグ部24A内に連通されている。なお、図5には、図1のF5−F5線に沿った切断面が示されている。この切断面においては、前述した折り返し部T31によってインフレータ収容室48と前側バッグ部24A内とが仕切られている。この点は、折り返し部T21が設けられた高さの切断面においても同様である。
また、このインフレータ収容室48は、図7に示されるように、ディフューザ布28の上端縁部と内側布32との間に形成された上方開口50、及びディフューザ布28の下端縁部と内側布32との間に形成された下方開口52を介して後側バッグ部24B内に連通されている。なお、図1に二点鎖線(仮想線)で示される縫製部T5、T6においてディフューザ布28と内側布32とを縫製するようにしてもよい。それにより、上方開口50及び下方開口52の開口面積を狭めることができる(図8に示される変形例参照)。その場合、前述した縫製部T2、T3の折り返し部T21、T31を省略してもよい。
さらに、ディフューザ布28の上下方向中間部には、円形の通気孔(貫通孔)54が形成されており、当該通気孔54を介してインフレータ収容室48と後側チャンバ40とが連通されている。なお、本実施形態では、上方開口50、下方開口52及び通気孔54の各開口面積の合計よりも、連通口42の開口面積の方が大きく設定されている。
上述のインフレータ収容室48には、インフレータ22が収容されている。インフレータ22は、所謂シリンダータイプのインフレータであり、軸線方向がシートバック14の高さ方向に沿う状態で、インフレータ収容室48の後端側に配置されている。インフレータ22の外周部からは、車幅方向内側へ向けて上下一対のスタッドボルト56(図4及び図5参照)が突出している。これらのスタッドボルト56は、バッグ本体部24の内側布32及びシートバックフレーム15のサイドフレーム15Aを貫通しており、先端側にナット58が螺合している。これにより、インフレータ22がバッグ本体部24(サイドエアバッグ20)と共にサイドフレーム15Aに締結固定されている。
上述のインフレータ22には、車両に搭載された図示しないECUが電気的に接続されている。このECUには、車両の側面衝突を検知する図示しない側突センサが電気的に接続されている。これらのECU及び側突センサは、サイドエアバッグ装置10の構成部材である。ECUは、側突センサからの信号に基づいて車両の側面衝突(の不可避)を検知した際に、インフレータ22を作動させる構成とされている。なお、ECUに側面衝突を予知(予測)するプリクラッシュセンサが電気的に接続されている場合には、プリクラッシュセンサからの信号に基づいてECUが側面衝突を予知した際にインフレータ22が作動される構成にしてもよい。
インフレータ22が作動すると、インフレータ22の下端部に設けられたガス噴出口22Aからガスが噴出される。ガス噴出口22Aから噴出されたガスは、上方開口50、下方開口52及び通気孔54を通って後側バッグ部24B内に供給される(図2及び図7の矢印G1、G2、G3参照)。また、ガス噴出口22Aから噴出されたガスは、連通口42を通って前側バッグ部24A内に供給される(図2及び図4の矢印G4参照)。これにより、バッグ本体部24(サイドエアバッグ20)がドア側サイド部14Aの車両前方側へ膨張展開し、車両用シート12に着座した乗員とサイドドア(車体側部)との間に介在する。なお、図2には、インフレータ22から噴出されるガスによってディフューザ布28が外側布34側へ膨らんだ状態が一点鎖線により示されている。
そして、その後に後側バッグ部24Bの内圧が予め設定された値を超えると、図9及び図10に示されるように、後側バッグ部24B内のガスの圧力によってディフューザ布28が内側布32に押し付けられ、連通口42が閉塞されるようになっている。
(作用及び効果)
次に、本第1実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成の車両用サイドエアバッグ装置10では、ECUが側突センサからの信号に基づいて車両の側面衝突を検知すると、当該ECUによってインフレータ22が作動される。すると、インフレータ22から噴出されるガスが後側バッグ部24B内に供給されると共に、連通口42を通して前側バッグ部24A内に供給される(図11(A)の矢印G1、G2、G4参照。なお図11(A)では矢印G3は図示省略)。これにより、サイドエアバッグ20が乗員の肩部、胸部、腹部及び腰部とサイドドアとの間に膨張展開する。
その後、後側バッグ部24Bの内圧が予め設定された値を超えると、後側バッグ部24B内のガスの圧力によってディフューザ布28が内側布32に押し付けられ、連通口42が閉塞される。このように連通口42が閉塞された状態では、前側バッグ部24A内のガスがベントホール46からバッグ本体部24外へ排気される(図11(B)の矢印G5参照)ことにより、前側バッグ部24Aの内圧が低下する一方、インフレータ22から噴出されるガスが後側バッグ部24B内に供給されることにより、後側バッグ部24Bの内圧が更に上昇する。その結果、後側バッグ部24B(図11(B)においてハッチングが付された部分)の内圧が前側バッグ部24Aの内圧よりも高くなる。
これにより、相対的に荷重耐性が高い乗員の胸部及び腹部の後半部を、内圧が高い後側バッグ部24Bによって拘束する一方、相対的に荷重耐性が低い乗員の胸部及び腹部の前半部を、内圧が低い前側バッグ部24Aによってソフトに拘束することができる。
しかも、本実施形態では、連通口42の開口面積が広く設定されているため、サイドエアバッグ20の展開初期に多量のガスを早期に前側バッグ部24A内に供給することができ、前側バッグ部24Aの展開速度を速めることができる。また、前側バッグ部24Aの展開後に連通口42が閉塞されることにより、前側バッグ部24Aと後側バッグ部24Bとの間でのガスの流れを遮断することができる。これにより、前側バッグ部24Aと後側バッグ部24Bとの内圧差を大きくし且つ長く維持することができる。
さらに、上記連通口42は、仕切り布26の上下方向中間部と内側布32とが非縫製とされることにより形成されたものであるため、当該非縫製部の長さ寸法を長く設定することにより開口面積を容易に拡大することができる。それにより、連通口42から噴出されるガスの勢いを低下させることができるので、ドア側サイド部14Aの前方に乗員が位置する状態でサイドエアバッグ20が膨張展開した場合でも、乗員が受ける負荷を少なくすることができる。また、仕切り布26における連通口42の縁部と後側バッグ部24Bの後端部との間に架け渡されるディフューザ布28は、単なる布片によって形成することができるため、簡単な構成にすることができると共に、サイドエアバッグ20の製作を容易なものにすることができる。しかも、本実施形態では、仕切り布26とディフューザ布28とが1枚の布材36によって一体に形成されているため、部品点数を少なくすることができ、より一層簡単な構成にすることができる。
また、本実施形態では、バッグ本体部24を構成する本体布30の内側布32と外側布34との外周縫製部T1に、ディフューザ布28の後端縁部が縫製されており、仕切り布26と内側布32との縫製部T2、T3に、ディフューザ布28の前端縁部における上下両端部が縫製されている。つまり、バッグ本体部24を縫製するための外周縫製部T1、及び仕切り布26をバッグ本体部24に縫製するための縫製部T2、T3において、ディフューザ布28が本体布30に縫製されているため、ディフューザ布28を本体布30に縫製するための専用の縫製部を省略することができる。これにより、サイドエアバッグ20の縫製作業を容易なものにすることができると共に、サイドエアバッグ20の構成を簡単なものにすることができる。
さらに、本実施形態では、インフレータ22が作動した際には、ガス噴出口22Aから噴出されるガスが、上方開口50及び下方開口52を通って後側バッグ部24Bの上部及び下部へ供給されるのみならず、ディフューザ布28に形成された通気孔54を通って後側バッグ部24B内の上下方向中間部に供給される。これにより、後側バッグ部24Bをバランス良く膨張展開させることができるので、結果としてサイドエアバッグ20の展開性能を向上させることができる。
また、本実施形態では、前側バッグ部24A内に供給されたガスがベントホール46からバッグ本体部24外へ排気されることにより、前側バッグ部24Aの内圧を低下させることができる。これにより、相対的に荷重耐性が低い乗員胸部の前半部が前側バッグ部から受ける負荷を効果的に低減することができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、前記第1実施形態と基本的に同様の構成・作用については、前記第1実施形態と同符号を付与し、その説明を省略する。
<第2の実施形態>
図12には、本発明の第2実施形態に係る車両用サイドエアバッグ装置が備えるサイドエアバッグ60の構成が図2に対応した分解斜視図にて示されている。また、図13には、図12のF13−F13線に対応したサイドエアバッグ60の切断面が示されている。
このサイドエアバッグ60では、ディフューザ布28が仕切り布26とは別体の布材によって形成されている。このディフューザ布28は、前端側が仕切り布26の一方の長辺縁部26Aと内側布34との間に挿入されており、前端側の上端縁部及び下端縁部が縫製部T2、T3に設けられた後延部T22、T32において内側布34及び仕切り布26と縫製されている。このディフューザ布28の前端部28Aは、前側バッグ部24A内へ突出しており、仕切り布26の一方の長辺縁部26Aの前端から後端までの長さ寸法L1よりも、該長辺縁部26Aの後端からディフューザ布28の前端までの長さ寸法L2の方が大きく設定されている。この実施形態では、上記以外の構成は、前記第1実施形態と同様の構成とされている。
この実施形態では、ディフューザ布28が仕切り布26とは別体の布材によって形成されているため、両者が一体に形成される場合と比較して、ディフューザ布28及び仕切り布26の形状を単純化することができる。それにより、一枚の布材から切り出される仕切り布26及びディフューザ布28の数を増やすことができる(歩留まりを向上させることができる)。
また、ディフューザ布28を仕切り布よりも丈夫な布材によって形成することにより、インフレータ22からのガスに対するディフューザ布28の耐久性を確保することができる。例えば、ディフューザ布28をシリコンコート布により形成し、仕切り布26をノンコート布により形成すれば、高価なシリコンコート布の量を減らすことができ、低コスト化を図ることができる。また例えば、ディフューザ布28を仕切り布26よりも厚い布材(高価で且つ嵩張る)により形成してもよい。
さらに、本実施形態では、ディフューザ布28の前端側の上下方向中間部が仕切り布26と縫製されていないが、上述の長さ寸法L1、L2の設定によって、インフレータ22からのガス噴出時に、ディフューザ布28の前端側が仕切り布26と内側布34との間から不用意に抜け出すことを防止できる(なお、図12及び図13には、インフレータ22から噴出されるガスによってディフューザ布28が外側布34側へ膨らんだ状態が一点鎖線により示されている)。これにより、縫製部を少なくすることができるので、サイドエアバッグ60の製造作業を容易なものにすることができる。
なお、図14及び図15に示されるように、ディフューザ布28の前端部28Aの上下方向中間部を縫製部T7において仕切り布26の長辺縁部26Aと縫製する構成にしてもよい。その場合、ディフューザ布28の大きさを小さくすることができる。
<第3の実施形態>
図16には、本発明の第3実施形態に係る車両用サイドエアバッグ装置が備えるサイドエアバッグ70の構成が図2に対応した分解斜視図にて示されている。このサイドエアバッグ70では、仕切り布26の構成が前記第1実施形態とは異なっている。この仕切り布26は、サイドエアバッグ70の膨張展開状態で上下に延びる縦仕切り部72と、当該縦仕切り部72の上端から車両前方斜め上方へ延びる傾斜仕切り部74とによって構成されている。そして、後側バッグ部24Bの上部には、傾斜仕切り部74によって前側バッグ部24Aと区画されて前側バッグ部24Aの上方へ膨張展開する上側前延部24B1(図17(A)及び図17(B)参照)が設けられている。この実施形態では、上記以外の構成は、前記第1実施形態と同様の構成とされている。
この実施形態では、インフレータ22が作動すると、前記第1実施形態と同様の後側バッグ部24B内及び前側バッグ部24A内にガスが供給され(図17(A)参照)、後側バッグ部24B(図17(B)においてハッチングが付された部分)の内圧が前側バッグ部24Aの内圧よりも高くなる。しかも、内圧が高くなる後側バッグ部24Bの上部に上側前延部24B1が設けられており、当該上側前延部24B1が前側バッグ部24Aの上方へ膨張展開する。このため、車両用シート12に着座した乗員の肩部を、内圧が高い上側前延部24B1によって良好に拘束することができる。また、膨張展開した前側バッグ部24Aの車幅方向内側面における上部側と乗員の上腕部とを摺接させて、上腕部を上方側へ押し上げると共に、押し上げられた上腕部を上側前延部24B1によって拘束することができる。これにより、乗員の胸部とサイドエアバッグ70との間に上腕部が介在しないようにすることができるので、胸部の負荷を低減することができる。
なお、上記第3実施形態では、傾斜仕切り部74がバッグ本体部24の前端部にまで達しているが、本発明はこれに限らず、図18に示される変形例のように構成してもよい。この変形例では、傾斜仕切り部74の前端部とバッグ本体部24の前端部との間に、内側布32と外側布34とを縫製した縫製部(シーム)T8が設けられており、当該縫製部T2と傾斜仕切り部74とによって上側前延部24B1と前側バッグ部とが区画されている。また、傾斜仕切り部74は、縦仕切り部72から縫製部T8に至るまでにテーパー状(三角状)に幅寸法を減少させている。このように縫製部T8が設定されることにより、前側バッグ部24Aの車幅方向内側面の上部側を車幅方向外側へ向かうに従い上昇するように大きく湾曲させることができるので、当該湾曲した面によって上腕部を効果的に上方へ押し上げることができる。しかも、傾斜仕切り部74がテーパー状に幅寸法を減少させて縫製部T8に接続されているので、サイドエアバッグ70の膨張展開時における傾斜仕切り部74と縫製部T8との接続部分への応力集中を緩和することができる。
<第4の実施形態>
図19には、本発明の第4実施形態に係る車両用サイドエアバッグ装置が備えるサイドエアバッグ80の構成が図2に対応した分解斜視図にて示されている。このサイドエアバッグ80では、仕切り布26の構成が前記第1実施形態とは異なっている。この仕切り布26は、前記第3実施形態と同様に縦仕切り部72と傾斜仕切り部74とを備えると共に、更に下仕切り部82を備えている。この下仕切り部82は、縦仕切り部72の下端から車両前方側へ延びている。そして、後側バッグ部24Bの下部には、下仕切り部82によって前側バッグ部24Aと区画されて前側バッグ部24Aの下方へ膨張展開する下側前延部28B2(図20(A)及び図20(B)参照)が設けられている。この実施形態では、上記以外の構成は、前記第1実施形態と同様の構成とされている。
この実施形態では、インフレータ22が作動すると、前記第1実施形態と同様の後側バッグ部24B内及び前側バッグ部24A内にガスが供給され(図20(A)参照)、後側バッグ部24B(図20(B)においてハッチングが付された部分)の内圧が前側バッグ部24Aの内圧よりも高くなる。この実施形態においても、後側バッグ部24Bが上側前延部24B1を備えているため、前記第3実施形態と同様の作用効果を奏する。加えて、この実施形態では、内圧が高くなる後側バッグ部24Bの下部に下側前延部28B2が設けられており、当該下側前延部28B2が前側バッグ部24Aの下方へ膨張展開する。このため、車両用シート12に着座した乗員の腰部を、内圧が高い下側前延部28B2によって良好に拘束することができる。
<実施形態の補足説明>
上記各実施形態では、前側バッグ部24Aにベントホール46が形成された構成にしたが、本発明はこれに限らず、ベントホール46が省略された構成にしてもよい。
また、上記各実施形態では、ディフューザ布28に通気孔54が形成された構成にしたが、本発明はこれに限らず、通気孔54が省略された構成にしてもよい。
また、上記各実施形態では、ディフューザ布28の後端縁部が外周縫製部T1において内側布32及び外側布34の両方に縫製された構成にしたが、本発明はこれに限らず、ディフューザ布の後端縁部が内側布及び外側布の一方に縫製された構成にしてもよい。
さらに、上記各実施形態では、ディフューザ布28の前端側の上下両端部が、仕切り布26と内側布32との縫製部T2、T3において内側布32と縫製された構成にしたが、本発明はこれに限らず、縫製部T2、T3とは別の縫製部によってディフューザ布の前端側を内側布に縫製してもよい。
また、上記各実施形態では、前側バッグ部24Aと後側バッグ部24Bとが仕切り布26によって区画された構成したが、これに限らず、内側布32と外側布34とを縫製する縫製部(シーム)によって前側バッグ部と後側バッグ部とが区画された構成にしてもよい。その場合、上記シームの上下方向中間部が一部で省略されることにより連通口が形成され、当該連通口の縁部(一側布及び他側布の一方)と後側バッグ部の後端部との間にディフューザ布が架け渡され、当該ディフューザ布と一側布及び他側布の他方との間にインフレータが収容される構成になる。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記各実施形態に限定されないことは勿論である。
10 車両用サイドエアバッグ装置
12 車両用シート
14 シートバック
14A ドア側サイド部(車幅方向外側の側部)
20 サイドエアバッグ
22 インフレータ
24 バッグ本体部
24A 前側バッグ部
24B 後側バッグ部
24B1 上側前延部
24B2 下側前延部
26 仕切り布
28 ディフューザ布
30 本体布
32 内側布(一側布)
34 外側布(他側布)
42 連通口
46 ベントホール
54 通気孔
T1 外周縫製部
T2、T3 仕切り布と内側布との縫製部
70 サイドエアバッグ
72 縦仕切り部
74 傾斜仕切り部
80 サイドエアバッグ
82 下仕切り部

Claims (7)

  1. 作動することによりガスを発生させるインフレータと、
    本体布を構成する一側布と他側布とが重ね合わされて縫製されることにより袋状に形成されたバッグ本体部が、前記一側布と前記他側布とに縫製された仕切り布によって前側バッグ部と後側バッグ部とに区画され、前記仕切り布の上下方向中間部が前記一側布と非縫製とされることにより連通口が形成され、前記後側バッグ部内に設けられたディフューザ布が前記仕切り布における前記連通口の縁部と前記後側バッグ部の後端部との間に架け渡され、当該ディフューザ布と前記一側布との間に収容された前記インフレータから発生するガスが前記後側バッグ部内へ供給されると共に前記連通口から前記前側バッグ部内へ供給されることにより車両用シートのシートバックにおける車幅方向外側の側部から車両前方側へ膨張展開すると共に、前記後側バッグ部の内圧上昇に伴って前記ディフューザ布が前記一側布に押し付けられることにより前記連通口が閉塞されるサイドエアバッグと、
    を備えた車両用サイドエアバッグ装置。
  2. 前記本体布は、前記サイドエアバッグの膨張展開状態で車幅方向内側に位置する前記一側布と車幅方向外側に位置する前記他側布との外周縁部が外周縫製部において縫製されており、前記ディフューザ布は、後端縁部が前記外周縫製部において前記一側布及び前記他側布と縫製されると共に、前端縁部の上下両端部が前記仕切り布と前記一側布との縫製部において前記一側布と縫製されている請求項1に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
  3. 前記仕切り布は、前記膨張展開状態で上下に延びる縦仕切り部と、当該縦仕切り部の上端から車両前方斜め上方へ延びる傾斜仕切り部とを有しており、前記後側バッグ部の上部には、前記傾斜仕切り部によって前記前側バッグ部と区画されて前記前側バッグ部の上方側へ膨張展開する上側前延部が設けられている請求項1又は請求項2に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
  4. 前記仕切り布は、前記膨張展開状態で前記縦仕切り部の下端から車両前方側へ延びる下仕切り部を有し、前記後側バッグ部の下部には、前記下仕切り部によって前側バッグ部と区画されて前記前側バッグ部の下方側へ膨張展開する下側前延部が設けられている請求項3に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
  5. 前記仕切り布と前記ディフューザ布とが一枚の布材によって一体に形成されている請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
  6. 前記ディフューザ布は、前記仕切り布とは別体の布材によって形成されている請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
  7. 前記前側バッグ部には、当該前側バッグ部内と前記バッグ本体部外とを連通させたベントホールが形成されている請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の車両用サイドエアバッグ装置。
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