JP2014016554A - 現像装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

現像装置及びこれを用いた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】二つの現像剤保持体に現像剤を分割するに当たり、現像剤に過度のストレスを与えることなく、分割された現像剤を夫々の現像域に向けて安定的に保持搬送する。
【解決手段】像保持体1との対向部位で逆方向に回転する第一の現像剤保持体2と、この第一の現像剤保持体2との対向部位で同胞置こうに回転する第二の現像剤保持体3と、第一及び第二の現像剤保持体2,3のいずれか一方に対し、現像剤Gを供給する現像剤供給機構4と、第一及び第二の現像剤保持体2,3の対向部位に互いに極性の異なる分割用磁極7(7a,7b)を配置し、これらの分割用磁界にて現像剤Gを二つの現像剤保持体2,3に分割する現像剤分割部6と、第一及び第二の現像剤保持体2,3の夫々の現像用磁極8(8a,8b)と夫々の分割用磁極7との間に両者と異なる極性の搬送用磁極10(10a,10b)を夫々配置し、分割後の現像剤Gを保持搬送する現像剤搬送部9とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、現像装置及びこれを用いた画像形成装置に関する。
特許文献1には、像担持体に対向して一対の現像ロールを有する態様において、隣り合う現像ロール間に両刃の現像剤規制部材を設け、この現像剤規制部材と現像ロールの磁極との相互作用によって両方の現像ロール夫々に現像剤を供給する方式が記載されている。
特許文献2には、潜像保持体に対向して配置された二つの現像剤保持体を有し、一方の現像剤保持体に供給された現像剤を両者の対向部位で二つの現像剤保持体に受け渡す受渡部において、対向する異極性の磁極の角度を変えることで、二つの現像剤保持体に対する受渡比率を調整することが記載されている。
特許文献3には、像担持体に対向して一対の現像ロールを有する態様において、現像ロール間にドクターブレードを配置し、このドクターブレードに磁性部材を備えると共にドクターブレードを挟んで対向する位置に対して各現像ロールに互いに異なる極性の磁極を夫々設け、各現像ロールには、対向する磁極と主極(現像用磁極)との間に対向する磁極及び主極と異なる極性の磁極を備えることが記載されている。
特許文献4には、像担持体に対向して一対の現像ロールを有する態様において、現像ロール間に規制部材を設け、更に、規制部材を挟んで対向する位置の各現像ロールには互いに異なる極性の対向磁極を配し、一方の現像ロールにのみ、対向磁極と主極(現像用磁極)との間に搬送磁極を備える構成が記載されている。
特開2006−47840号公報(実施例1、図1) 特開2011−197289号公報(発明を実施するための形態、図5) 特開2009−186614号公報(発明を実施するための最良の形態、図1) 特開2007−47639号公報(実施例1、図2)
本発明が解決しようとする課題は、二つの現像剤保持体の対向部位に向けて供給された現像剤を分割するに当たり、現像剤に過度のストレスを与えることなく、分割された現像剤を夫々の現像域に向けて安定的に保持搬送することにある。
請求項1に係る発明は、静電潜像を保持して循環移動する像保持体に対向して配置され、像保持体との対向部位で像保持体と逆方向に回転すると共に像保持体上の静電潜像が現像される現像域に向けてトナー及び磁性キャリアが含まれる現像剤を保持して搬送する第一の現像剤保持体と、この第一の現像剤保持体より像保持体の移動方向下流側にて像保持体及び前記第一の現像剤保持体に対向して配置され、前記第一の現像剤保持体との対向部位で当該第一の現像剤保持体と同方向に回転すると共に像保持体上の静電潜像が現像される現像域に向けて現像剤を保持して搬送する第二の現像剤保持体と、前記第一及び第二の現像剤保持体のいずれか一方に対し、当該現像剤保持体の回転方向における現像域より下流側で且つ前記二つの現像剤保持体の対向部位より上流側位置に現像剤を供給する現像剤供給機構と、この現像剤供給機構にて供給される現像剤を前記第一及び第二の現像剤保持体の両方で現像に供される必要な量に規制する規制部材と、前記第一及び第二の現像剤保持体の対向部位に互いに極性の異なる分割用磁極を配置し、これらの分割用磁極によって形成される分割用磁界にて前記現像剤供給機構から供給されて二つの現像剤保持体の対向部位に搬送された現像剤を二つの現像剤保持体に分割する現像剤分割部と、前記第一及び第二の現像剤保持体のうち、夫々の現像域に対応する現像用磁極と夫々の前記分割用磁極との間に両者と異なる極性の搬送用磁極を夫々配置し、これらの搬送用磁極の磁束密度分布によって前記現像剤分割部に隣接する部位の磁束密度を前記搬送用磁極がない場合よりも増加させ、分割後の現像剤を分離した状態で夫々の現像域に向けて保持搬送する現像剤搬送部と、を備えることを特徴とする現像装置である。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る現像装置において、前記現像剤分割部は、前記分割用磁極のうち、前記現像剤供給機構にて現像剤が供給される現像剤保持体とは異なる側の現像剤保持体の分割用磁極の周方向に沿う磁極幅の中心位置が、前記現像剤供給機構にて現像剤が供給される側の現像剤保持体の分割用磁極の周方向に沿う磁極幅の中心位置に対して、現像剤保持体の回転方向上流側に偏倚する位置になるように設定されていることを特徴とする現像装置である。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る現像装置において、各現像剤保持体の前記分割用磁極による磁束密度の法線成分の半値幅をθ1、前記搬送用磁極による磁束密度の法線成分の半値幅をθ2としたときに、各現像剤保持体における前記分割用磁極及び前記搬送用磁極が共にθ1<θ2の関係を満たすように設定されていることを特徴とする現像装置である。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに係る現像装置において、前記現像剤搬送部は、前記搬送用磁極のうち、前記現像剤供給機構にて現像剤が供給される現像剤保持体とは異なる側の現像剤保持体側の搬送用磁極の周方向に沿う磁極幅の中心位置が、前記現像剤供給機構にて現像剤が供給される側の現像剤保持体の搬送用磁極の周方向に沿う磁極幅の中心位置に対して、現像剤保持体の回転方向上流側に偏倚する位置になるように設定されていることを特徴とする現像装置である。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれかに係る現像装置において、少なくとも前記現像剤供給機構にて現像剤が供給される側の現像剤保持体は、前記現像用磁極、前記分割用磁極及び前記搬送用磁極を含み、内部に当該現像剤保持体の回転方向に沿って7つの磁極を備えていることを特徴とする現像装置である。
請求項6に係る発明は、静電潜像を保持して循環移動する像保持体と、この像保持体に対向して設けられ且つ当該像保持体上の静電潜像を現像剤にて現像する請求項1乃至5のいずれかに係る現像装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置である。
請求項7に係る発明は、請求項6に係る画像形成装置において、前記第一及び第二の現像剤保持体とは別に設けられ、像保持体に対向して配置されると共に像保持体と対向する現像域に向けて現像剤を保持して搬送する一若しくは複数の追加現像剤保持体と、前記第一及び第二の現像剤保持体に保持して搬送される現像剤を前記追加現像剤保持体に受け渡す受渡部と、を備えることを特徴とする画像形成装置である。
請求項8に係る発明は、静電潜像を保持して循環移動する像保持体に対向して配置され、像保持体との対向部位で像保持体と逆方向に回転すると共に像保持体上の静電潜像が現像される現像域に向けてトナー及び磁性キャリアが含まれる現像剤を保持して搬送する第一の現像剤保持体と、この第一の現像剤保持体より像保持体の移動方向下流側にて像保持体及び前記第一の現像剤保持体に対向して配置され、前記第一の現像剤保持体との対向部位で当該第一の現像剤保持体と同方向に回転すると共に像保持体上の静電潜像が現像される現像域に向けて現像剤を保持して搬送する第二の現像剤保持体と、前記第一及び第二の現像剤保持体のいずれか一方に対し、当該現像剤保持体の回転方向における現像域より下流側で且つ前記二つの現像剤保持体の対向部位より上流側位置に現像剤を供給する現像剤供給機構と、この現像剤供給機構にて供給される現像剤を前記第一及び第二の現像剤保持体の両方で現像に供される必要な量に規制する規制部材と、前記第一及び第二の現像剤保持体の対向部位に互いに極性の異なる分割用磁極を配置し、これらの分割用磁極によって形成される分割用磁界にて前記現像剤供給機構から供給されて二つの現像剤保持体の対向部位に搬送された現像剤を二つの現像剤保持体に分割する現像剤分割部と、前記第一及び第二の現像剤保持体のうち、夫々の現像域に対応する現像用磁極と夫々の前記分割用磁極との間に前記分割用磁極及び前記現像用磁極を含んで隣り合う磁極同士が極性の異なるように一以上の搬送用磁極を夫々配置し、これらの搬送用磁極の磁束密度分布によって前記現像剤分割部に隣接する部位の磁束密度を前記搬送用磁極がない場合よりも増加させ、分割後の現像剤を分離した状態で夫々の現像域に向けて保持搬送する現像剤搬送部と、を備えることを特徴とする現像装置である。
請求項1に係る発明によれば、二つの現像剤保持体の対向部位に向けて供給された現像剤を分割するに当たり、現像剤に過度のストレスを与えることなく、分割された現像剤を夫々の現像域に向けて安定的に保持搬送することができる現像装置を提供できる。
請求項2に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、二つの現像剤保持体に対し、現像剤を予め決められた分割比に分割することができる。
請求項3に係る発明によれば、搬送用磁極の磁極幅が分割用磁極の磁極幅より狭い態様に比べ、分割直後の磁束密度を大きく保つことができる。
請求項4に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べて、二つの現像剤保持体に分割された現像剤を夫々の現像域に向けてより安定的に保持搬送できる。
請求項5に係る発明によれば、現像剤保持体の磁極構成を工夫することで、二つの現像剤保持体の対向部位に向けて供給された現像剤を分割し、かつ、夫々の現像域に向けて分割された現像剤を安定的に保持搬送するという現像剤の挙動を簡単に実現することができる。
請求項6に係る発明によれば、二つの現像剤保持体の対向部位に向けて供給された現像剤を分割するに当たり、現像剤に過度のストレスを与えることなく、分割された現像剤を夫々の現像域に向けて安定的に保持搬送することができる画像形成装置を提供できる。
請求項7に係る発明によれば、現像剤保持体が二つである態様に比べて、現像効率の向上が図られる。
請求項8に係る発明によれば、二つの現像剤保持体の対向部位に向けて供給された現像剤を分割するに当たり、現像剤に過度のストレスを与えることなく、分割された現像剤を夫々の現像域に向けて安定的に保持搬送することができる現像装置を提供できる。
本発明が適用された現像装置の実施の形態の概要を示す模式図である。 (a)は比較の形態に係る現像装置で用いられる分割用磁極のみを備える場合、(b)は実施の形態に係る現像装置で用いられる分割用磁極及び搬送用磁極を備える場合の作用を示す説明図である。 実施の形態1に係る画像形成装置の概要を示す模式図である。 実施の形態1の現像装置の概要を示す模式図である。 実施の形態1の磁極配置を示す説明図である。 実施の形態1の現像装置での現像剤の動きを示す説明図である。 比較の形態として搬送用磁極を有さない場合の磁気パターンを示す説明図であり、(a)は二つの現像ロールが互いに磁気作用を及ぼさない程度離れている場合であり、(b)は二つの現像ロールが相互に磁気作用を及ぼし合うように接近している場合である。 実施の形態1のように搬送用磁極を有す場合の磁気パターンを示す説明図であり、(a)は二つの現像ロールが互いに磁気作用を及ぼさない程度離れている場合であり、(b)は二つの現像ロールが相互に磁気作用を及ぼし合うように接近している場合である。 (a)は、比較の形態として二つの現像ロール間に規制部材を備える場合の現像剤の流れを示す模式図、(b)はその磁気パターンの例を示す説明図である。 分割用磁極の磁極配置による作用を示す説明図であり、(a)は実施の形態1のように第一現像ロールの分割用磁極が第二現像ロールの分割用磁極より上流側に偏倚して配置される場合、(b)は第一現像ロールと第二現像ロールの分割用磁極が対向した位置に配置される場合、(c)は第一現像ロールの分割用磁極及び搬送用磁極が第二現像ロールの分割用磁極より下流側に偏倚して配置される場合を示す。 分割用磁極と搬送用磁極の磁極幅(半値幅)の大小による作用を示す説明図であり、(a)は搬送用磁極の方が分割用磁極より大きい場合、(b)は搬送用磁極の方が分割用磁極より小さい場合である。 搬送用磁極の位置を変更した場合の作用を示す説明図であり、(a)より(b)の方が分割用磁極に近い位置に搬送用磁極を配置した場合を示す。 実施の形態2の現像装置での現像剤の動きを示す説明図である。 実施の形態3の現像装置の概要を示す模式図である。 実施の形態3の現像装置での現像剤の動きを示す説明図である。 実施の形態4の現像装置での現像剤の動きを示す説明図である。 実施の形態5の現像装置の概要を示す模式図である。 実施の形態5の現像装置での現像剤の動きを示す説明図である。 実施例1の7極構成の現像ロールを対向して配置させたときの磁気パターンの例を示す説明図である。 比較例として5極構成の現像ロールを対向して配置させたときの磁気パターンの例を示す説明図である。 実施例2の評価モデルの配置を示す説明図である。 実施例2の結果を示すグラフであり、搬送用磁極の半値幅が30°の場合を示す。 実施例2の結果を示すグラフであり、搬送用磁極の半値幅が20°の場合を示す。
◎実施の形態の概要
先ず、本発明が適用された現像装置の実施の形態の概要について説明する。
図1は、本発明を具現化する実施の形態モデルに係る現像装置の概要を示す模式図である。本現像装置は、静電潜像を保持して循環移動する像保持体1に対向して配置され、像保持体1との対向部位で像保持体1と逆方向に回転すると共に像保持体1上の静電潜像が現像される現像域Daに向けてトナー及び磁性キャリアが含まれる現像剤Gを保持して搬送する第一の現像剤保持体2と、この第一の現像剤保持体2より像保持体1の移動方向下流側にて像保持体1及び第一の現像剤保持体2に対向して配置され、第一の現像剤保持体2との対向部位で第一の現像剤保持体2と同方向に回転すると共に像保持体1上の静電潜像が現像される現像域Dbに向けて現像剤Gを保持して搬送する第二の現像剤保持体3と、第一及び第二の現像剤保持体2,3のいずれか一方に対し、現像剤保持体3の回転方向における現像域Dbより下流側で且つ二つの現像剤保持体2,3の対向部位より上流側位置に現像剤Gを供給する現像剤供給機構4と、この現像剤供給機構4にて供給される現像剤Gを第一及び第二の現像剤保持体2,3の両方で現像に供される必要な量に規制する規制部材5と、第一及び第二の現像剤保持体2,3の対向部位に互いに極性の異なる分割用磁極7(7a,7b)を配置し、これらの分割用磁極7によって形成される分割用磁界にて現像剤供給機構4から供給されて二つの現像剤保持体2,3の対向部位に搬送された現像剤Gを二つの現像剤保持体2,3に分割する現像剤分割部6と、第一及び第二の現像剤保持体2,3のうち、夫々の現像域Da,Dbに対応する現像用磁極8(8a,8b)と夫々の分割用磁極7との間に両者と異なる極性の搬送用磁極10(10a,10b)を夫々配置し、これらの搬送用磁極10の磁束密度分布によって現像剤分割部6に隣接する部位の磁束密度を搬送用磁極10がない場合よりも増加させ、分割後の現像剤Gを分離した状態で夫々の現像域Da,Dbに向けて保持搬送する現像剤搬送部9と、を備えている。
ここで、第一及び第二の現像剤保持体2,3は、周面にトナー及び磁性キャリアが含まれる現像剤(二成分現像剤)Gを保持して搬送できるものであればよく、現像剤保持体2,3の周面は、現像剤Gが搬送されるように、溝付き、粗面化処理等の加工がなされている。このような現像剤保持体2,3の代表的態様としては、表面に非磁性の円筒状回転体を有し、その内部に固定的に永久磁石を配した磁石体とを含んで構成される。
また、現像剤供給機構4は、第一及び第二の現像剤保持体2,3のいずれか一方に現像剤Gを供給すればよく、本例では、第二の現像剤保持体3側に現像剤Gを供給する態様を示したが、これに限られず、第一の現像剤保持体2側に現像剤Gを供給するものであってもよい。更に、規制部材5は、二つの現像剤保持体2,3の対向部位に必要な量の現像剤Gが搬送されるように規制するもので、現像剤保持体3に対向して設けられてもよいし、現像剤保持体3に供給される前の現像剤Gを規制するものであってもよい。
現像剤分割部6は、一方の現像剤保持体3にて二つの現像剤保持体2,3の対向部位に搬送された現像剤Gを第一及び第二の現像剤保持体2,3夫々に分割するもので、極性の異なる分割用磁極7(7a,7b)によって形成される分割用磁界によって分割される。このような現像剤分割部6を備えることで、二つの現像剤保持体2,3の対向部位に部材を配置されないため、現像剤Gに過度のストレスを与えることもない。また、現像剤Gの分割に際し、分割用磁極7で分割することから、現像剤量が増減しても、安定した分割比での分割がなされる。そして、このような分割用磁極7(7a,7b)の配置は、二つの現像剤保持体2,3の最近接部位に対応して配置してもよいし、分割用磁界が作用する範囲内で互いに偏倚して配置させるようにしても差し支えない。
また、現像剤搬送部9は、現像剤分割部6で二つの現像剤保持体2,3に夫々分割された現像剤Gを夫々の現像域Da,Dbに向けて搬送するものである。このような搬送用磁極10の磁束密度分布によって、現像剤分割部6に隣接する部位の磁束密度を増加させると共に、搬送用磁極10の磁束密度の大きさは、現像剤分割部6にて分割された現像剤Gを分離した状態で搬送するような大きさに設定され、分割後の搬送用磁極10による磁界によって、分割後の現像剤Gが二つの現像剤保持体2,3間で受け渡されないようになっている。
ここで、現像剤分割部6及び現像剤搬送部9を備える場合の現像剤Gの流れについて説明する。
図2(a)は比較の形態として、各現像剤保持体2,3が分割用磁極7(7a,7b)からなる現像剤分割部6のみを備え、現像剤搬送部9を備えない態様での現像剤Gの流れを示す説明図であり、(b)は本実施の形態のように、各現像剤保持体2,3が現像剤分割部6と現像剤搬送部9とを備える態様での現像剤Gの流れを示す説明図である。
今、図2(a)のように、第一及び第二の現像剤保持体2,3が現像剤分割部6のみを備える態様では、現像剤Gの流れは次のように推定される。二つの現像剤保持体2,3の対向部位に供給された現像剤Gは極性が異なる分割用磁極7a,7bからなる現像剤分割部6によって二つの現像剤保持体2,3に分割される。ここで、いずれの現像剤保持体2,3共、分割用磁極7a,7bと現像域Da,Dbに位置する現像用磁極8a,8bとの間には磁極を有さないため、分割用磁極7a,7bによって穂立ちされた現像剤Gは、分割用磁極7a,7bと現像用磁極8a,8b間において現像剤保持体2,3から受ける力が非常に小さくなる。このとき、分割用磁極7a,7bから現像用磁極8a,8bまでの距離が長いため、分割された現像剤Gは各現像剤保持体2,3に束縛されなくなり、現像剤がはがれた状態となる。そのため、分割後の現像剤Gの流れが安定し難く、分割後の各現像剤保持体2,3上の現像剤Gの相互の接触も生じ易くなり、分割後の現像剤Gでは安定した分割比による現像剤量を維持することが困難になる。更に、現像用磁極8a,8bに至る現像剤Gの層厚のばらつきも大きくなり、現像に際して例えば画像むらの発生を生じる虞もある。
一方、図2(b)のように、第一及び第二の現像剤保持体2,3が現像剤分割部6及び現像剤搬送部9を備える態様では、現像剤Gの流れは次のように推定される。各現像剤保持体2,3では、分割用磁極7a,7bからなる現像剤分割部6と、搬送用磁極10a,10bからなる現像剤搬送部9とが近くに配置されるようになり、各現像剤保持体2,3における分割用磁極7a,7bと搬送用磁極10a,10bとの間では、磁束密度の大きさが十分確保される。そのため、分割後の現像剤Gは、各現像剤保持体2,3からの剥離が抑えられ、現像剤が現像剤保持体2,3により十分に束縛された状態となる。これにより、分割後の各現像剤保持体2,3上の現像剤G相互の接触も抑えられ、分割後の現像剤Gでは安定した分割比の現像剤量が維持された現像剤Gが夫々の現像域Da,Dbに向けて搬送される。また、このように現像域Da,Dbに向けて搬送される現像剤Gは、夫々の現像剤保持体2,3からの剥離が抑えられる分、現像剤Gの層厚のばらつきも抑えられ、現像に際して画像むらの発生も抑えられる。
更に、図1において、現像剤分割部6にて現像剤Gを予め決められた分割比で分割する観点から、現像剤分割部6は、分割用磁極7a,7bのうち、現像剤供給機構4にて現像剤Gが供給される現像剤保持体3とは異なる側の現像剤保持体2の分割用磁極7aの周方向に沿う磁極幅の中心位置が、現像剤供給機構4にて現像剤Gが供給される側の現像剤保持体3の分割用磁極7bの周方向に沿う磁極幅の中心位置に対して、現像剤保持体2の回転方向上流側に偏倚する位置になるように設定されていることが好ましい。このように一方の分割用磁極7aを他方に比べて上流側に偏倚させることで、対向部位に向けて現像剤保持体3上を搬送されてきた現像剤Gの現像剤搬送力に抗して、現像剤Gを現像剤保持体2側に吸引する作用を発揮させ、更に、その後、多量に吸引された現像剤Gの一部を戻す作用が発揮されることで、予め決められた分割比で現像剤Gが分割される。このとき、二つの分割用磁極7a,7bにおける磁束密度の法線成分のピーク値を略同じにすることで、分割比を等分にし易くなる。また、二つの分割用磁極7a,7bにおける磁束密度の法線成分のピーク値を変えるようにすれば、分割比はピーク値に応じて変化する。尚、詳細は後述する。
また、現像剤分割部6によって分割された現像剤Gの流れをより一層安定化させる観点から、各現像剤保持体2,3の分割用磁極7による磁束密度の法線成分の半値幅をθ1、搬送用磁極10による磁束密度の法線成分の半値幅をθ2としたときに、各現像剤保持体2,3における分割用磁極7及び搬送用磁極10が共にθ1<θ2の関係を満たすように設定されていることが好ましい。このように、搬送用磁極10の半値幅を分割用磁極7の半値幅より大きくすることで、分割直後の現像剤Gに作用する磁束密度が大きくなり、分割直後の現像剤Gの現像剤保持体2,3からの剥離が一層抑えられる。尚、詳細は後述する。
更に、現像剤搬送部9での現像剤Gの搬送に際し、現像剤Gの現像剤保持体2,3からの剥離をより抑える観点からすれば、現像剤搬送部9は、搬送用磁極10のうち、現像剤供給機構4にて現像剤Gが供給される現像剤保持体3とは異なる側の現像剤保持体2側の搬送用磁極10aの周方向に沿う磁極幅の中心位置が、現像剤供給機構4にて現像剤Gが供給される側の現像剤保持体3の搬送用磁極10bの周方向に沿う磁極幅の中心位置に対して、現像剤保持体2の回転方向上流側に偏倚する位置になるように設定されていることが好ましい。搬送用磁極10a,10bが偏倚して配置されることで、現像剤Gが供給されない側の現像剤保持体2に分割された現像剤Gが現像剤保持体2から剥離されるのを一層防ぐことができ、現像剤Gの搬送がより一層安定するようになる。そして、このような偏倚配置は、現像剤Gが供給されない側の現像剤保持体2の分割用磁極7aと搬送用磁極10aとが共に上流側に偏倚して配置されるようになっている方が好適となる。
また、現像剤保持体2,3の構成を簡略化しながら、現像剤Gの搬送性を向上する観点からすれば、少なくとも現像剤供給機構4にて現像剤Gが供給される側の現像剤保持体3は、現像用磁極8b、分割用磁極7b及び搬送用磁極10bを含み、内部に現像剤保持体3の回転方向に沿って7つの磁極を備えていることが好ましい。7つの磁極を備えることで、一つの現像剤保持体3に対して、現像剤Gの吸引から、規制、分割、搬送、現像、搬送、剥離の機能を持たせることが可能になり、一つの現像剤保持体3で現像剤Gの付着から剥離までの動作が効果的に行われるようになる。
そして、このような現像装置を画像形成装置に適用するには、静電潜像を保持して循環移動する像保持体1と、この像保持体1に対向して設けられ且つ像保持体1上の静電潜像を現像剤Gにて現像する現像装置として、上述の現像装置を用いるようにすればよい。このような像保持体1としては、ドラム状のみならず、ベルト状であってもよい。
また、画像形成装置としては、第一及び第二の現像剤保持体2,3を備える態様に限られず、一つの像保持体1に対して、第一及び第二の現像剤保持体2,3に加えて更に追加の現像剤保持体を適用するようにしてもよい。このような態様としては、次の態様が挙げられる。すなわち、第一及び第二の現像剤保持体2,3とは別に設けられ、像保持体1に対向して配置されると共に像保持体1と対向する現像域に向けて現像剤Gを保持して搬送する一若しくは複数の追加現像剤保持体と、第一及び第二の現像剤保持体2,3に保持して搬送される現像剤Gを追加現像剤保持体に受け渡す受渡部と、を備えるようにすればよい。
ここで、追加現像剤保持体としては、第一及び第二の現像剤保持体2,3の一方側に配置したり、両方側に夫々配置してもよい。また、追加現像剤保持体より上流側あるいは下流側に、受渡部を介して更なる追加現像剤保持体を備えるようにしても差し支えない。
そして、現像剤搬送部9としては、各現像剤保持体2,3に複数の搬送用磁極10を備えることも可能で、この場合、現像装置としては、次のようにすればよい。すなわち、静電潜像を保持して循環移動する像保持体1に対向して配置され、像保持体1との対向部位で像保持体1と逆方向に回転すると共に像保持体1上の静電潜像が現像される現像域Daに向けてトナー及び磁性キャリアが含まれる現像剤Gを保持して搬送する第一の現像剤保持体2と、この第一の現像剤保持体2より像保持体1の移動方向下流側にて像保持体1及び第一の現像剤保持体2に対向して配置され、第一の現像剤保持体2との対向部位で第一の現像剤保持体2と同方向に回転すると共に像保持体1上の静電潜像が現像される現像域Dbに向けて現像剤Gを保持して搬送する第二の現像剤保持体3と、第一及び第二の現像剤保持体2,3のいずれか一方に対し、現像剤保持体3の回転方向における現像域Dbより下流側で且つ二つの現像剤保持体2,3の対向部位より上流側位置に現像剤Gを供給する現像剤供給機構4と、この現像剤供給機構4にて供給される現像剤Gを第一及び第二の現像剤保持体2,3の両方で現像に供される必要な量に規制する規制部材5と、第一及び第二の現像剤保持体2,3の対向部位に互いに極性の異なる分割用磁極7を配置し、これらの分割用磁極7によって形成される分割用磁界にて現像剤供給機構4から供給されて二つの現像剤保持体2,3の対向部位に搬送された現像剤Gを二つの現像剤保持体2,3に分割する現像剤分割部6と、第一及び第二の現像剤保持体2,3のうち、夫々の現像域Da,Dbに対応する現像用磁極8と夫々の分割用磁極7との間に分割用磁極7及び現像用磁極8を含んで隣り合う磁極同士が極性の異なるように一以上の搬送用磁極10を夫々配置し、これらの搬送用磁極10の磁束密度分布によって現像剤分割部6に隣接する部位の磁束密度を搬送用磁極10がない場合よりも増加させ、分割後の現像剤Gを分離した状態で夫々の現像域Da,Dbに向けて保持搬送する現像剤搬送部9と、を備えるようにすればよい。このような態様にあっては、搬送用磁極10の数量は限定されず、各現像剤保持体2,3で共に複数備えてもよいし、一方が一つで他方が複数であってもよい。
次に、図面に示す実施の形態に基づいて本発明を更に詳細に説明する。
◎実施の形態1
図3は、本発明が適用された現像装置が用いられた実施の形態1の画像形成装置の概要を示す模式図である。同図において、本実施の形態の画像形成装置は、例えば電子写真方式が採用されたもので、循環回転する中間転写ベルト30の略直線部分に、トナーと磁性キャリアが含まれる四色の現像剤(二成分現像剤)による作像を行う作像装置20(20a〜20d)を並べて配置したものである。
<画像形成装置の全体構成>
各作像装置20(具体的には20a〜20d)は略同様の構成のため、ここでは、一つの作像装置20aを代表的作像装置20として説明する。作像装置20は、静電潜像を保持して回転する像保持体としての感光体21と、感光体21に対向して設けられ感光体21上の静電潜像を現像剤にて現像する現像装置40等を備えている。更に、感光体21の周りには、感光体21の感光層に対して予め決められた電位に帯電させるための帯電器22、帯電器22によって帯電された感光体21に画像信号に基づく潜像が形成されるように露光する露光器23、露光器23による露光によって形成された潜像を現像剤で現像して顕像化する前出の現像装置40、現像装置40によって顕像化されたトナー像を中間転写ベルト30上に転写する一次転写ロール24、トナー像が転写された後の感光体21上の残留物を清掃する清掃器25等が設けられている。
ここで、帯電器22としてはコロナ帯電器の態様を示しているが、これに限られず、例えば接触型の帯電方式を採用しても差し支えない。また、露光器23としてはLEDアレイ型の態様を示しているが、例えばレーザ走査型のものを採用してもよい。更に、一次転写ロール24としては中間転写ベルト30に接触する態様を示しているが、例えばコロナ帯電器を用いて中間転写ベルト30に対して離間する方式を採用してもよい。
中間転写ベルト30は、複数の張架ロール31〜33に掛け渡され、例えば張架ロール31を駆動ロールとして循環回転する。更に、張架ロール33と中間転写ベルト30を挟んで対向する位置には、二次転写ロール34が配置され、張架ロール33をバックアップロールとして、二次転写ロール34とバックアップロール33との間に二次転写電界を作用させることで、中間転写ベルト30上のトナー像が記録材P上に転写される。図中符号35は中間転写ベルト30上の残留トナーを清掃するベルト清掃器である。尚、本例では、中間転写ベルト30を用いる態様を示したが、中間転写ベルト30の代わりに例えばドラム状の中間転写体を用いてもよい。更には、中間転写ベルト30の代わりに記録材を保持して搬送する記録材搬送ベルトを用い、この記録材搬送ベルト上に保持された記録材上に作像装置20によるトナー像を順次転写させるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、二次転写部位に記録材Pを供給し、二次転写部位から記録材Pを排出するまでの記録材Pの搬送経路が設けられ、この搬送経路には次のような部材が設けられている。記録材Pの搬送方向における二次転写部位の上流側にて隣り合う位置には、二次転写部位に向かう記録材Pを位置決めし、この位置決めされた記録材Pを予め定めたタイミングで二次転写部位に向けて搬送するレジストレーションロール36が設けられている。また、二次転写部位より下流側には、二次転写部位にてトナー像が転写された記録材Pを搬送する搬送ベルト37、搬送ベルト37の下流側で記録材P上の未定着トナー像を定着する定着器38、定着器38の下流側で定着器38にて未定着トナー像が定着された記録材Pを装置外に排出する排出ロール39等が配置されている。
<現像装置の構成>
本実施の形態の現像装置40は、図4のように構成されている。現像装置40は、現像容器41の開口部に対応して、感光体21に対向して配置される二つの現像剤保持体が設けられている。これらの現像剤保持体は、第一の現像剤保持体としての第一現像ロール42Aと、第二の現像剤保持体としての第二現像ロール42Bとなっている。第一現像ロール42Aは、感光体21との対向部位では感光体21と逆方向に回転するもので、現像域DAに向けてトナー及び磁性キャリアが含まれる現像剤を保持して搬送する。一方、第二現像ロール42Bは、感光体21の回転方向における第一現像ロール42Aより下流側に配置されて、感光体21との対向部位では感光体21と同方向に回転するもので、現像域DBに向けて現像剤を保持して搬送する。
第一現像ロール42Aは、現像剤を周面に保持して搬送する現像スリーブ43A(非磁性の円筒状回転体)と、この現像スリーブ43A内に固定的に設けられ且つ予め決められた磁極配置に磁石が配置された磁石体44Aと、を有している。また、第二現像ロール42Bも第一現像ロール42Aと同様に、現像剤を周面に保持して搬送する現像スリーブ43Bと、現像スリーブ43B内に固定的に設けられ且つ予め決められた磁極配置に磁石が配置された磁石体44Bと、を有している。そして、各現像スリーブ43A,43Bの周面には、その回転方向に交差する幅方向に沿って延びる、例えばV字状の溝が回転方向に沿って予め定めた間隔で形成されている。
磁石体44A,44Bでの磁極配置は、現像剤の搬送が十分なされるように各磁極が配置されており、本例ではいずれの磁石体44A,44B共に、回転方向に沿って内部に7つの磁極が配置されている。第一現像ロール42Aの磁石体44Aは、現像域DAに対応する現像用磁極62としてのN1極から、第一現像ロール42Aの回転方向に沿って、順に、S1極、N2極、S2極、S3極、N3極、S4極が配置されている。ここで、S1極及びN2極は現像剤を搬送するための磁極であり、S2極は現像剤を第一現像ロール42Aから剥離するための磁極で、下流側に隣り合う同極性のS3極との間の反発磁界により第一現像ロール42Aから現像剤を剥離する。また、N3極は現像剤分割部を構成する分割用磁極61であり、S4極は現像剤搬送部を構成する搬送用磁極63となっている。
一方、第二現像ロール42Bの磁石体44Bは、現像域DBに対応する位置に現像用磁極62としてのS1極が配置され、第二現像ロール42Bの回転方向に沿って、順に、N1極、S2極、S3極、N2極、S4極、N3極が配置されている。ここで、N1極は現像剤を搬送するための磁極であり、S2極は現像剤を第二現像ロール42Bから剥離するための磁極で、下流側に隣り合う同極性のS3極との間の反発磁界により第二現像ロール42Bから現像剤を剥離する。このS3極は、現像剤を第二現像ロール42Bに吸引するための磁極でもあり、このS3極の吸引作用によって現像剤は第二現像ロール42Bへ供給される。また、N2極は第二現像ロール42Bに供給された現像剤の層厚を規制する規制部材45(後述する)に対して配置される規制用磁極である。更に、S4極は現像剤分割部を構成する分割用磁極61であり、N3極は現像剤搬送部を構成する搬送用磁極63となっている。尚、第一現像ロール42A及び第二現像ロール42Bでの磁極配置は上述の態様に限られず、現像剤の流れに支障のない範囲で適宜選定すればよい。
本実施の形態の分割用磁極61と搬送用磁極63は、図5に示すように、配置されている。すなわち、第一現像ロール42Aでは、その中心軸OAと分割用磁極61の周方向中心とを結ぶ線分と、中心軸OAと搬送用磁極63の周方向中心とを結ぶ線分とのなす角がα+βであり、一方、第二現像ロール42Bでは、その中心軸OBと分割用磁極61の周方向中心とを結ぶ線分と、中心軸OBと搬送用磁極63の周方向中心とを結ぶ線分のなす角がβとなっている。つまり、第一現像ロール42Aの分割用磁極61が、第一現像ロール42Aの中心軸OAと第二現像ロール42Bの中心軸OBを結ぶ線分より、第一現像ロール42Aの回転方向における上流側に角度αだけ偏倚して配置されている。
ここで、本実施の形態の第一現像ロール42A及び第二現像ロール42Bは、わかり易くするために、互いの中心軸OA,OBを結ぶ線分が鉛直方向に向かうようにしたが、具体的には図4に示すように、7°ほど傾斜して配置されている(第一現像ロール42Aが感光体21側に傾斜)。また、図中符号g1は第一現像ロール42Aと第二現像ロール42Bとの間隙を意味する。尚、図5では、分割用磁極61(S4)は中心軸OA,OB間を結ぶ線上に位置しているが、これに限られないことは勿論である。
更に、第一現像ロール42Aと第二現像ロール42Bには、夫々例えば直流電界に交流電界が重畳された電圧を供給するための電源56A,56Bが夫々接続されており、例えば接地された感光体21と各現像ロール42A,42Bとの間に、現像電界を作用させるようになっている。
現像容器41内の第一現像ロール42A及び第二現像ロール42Bの背後には、現像容器41に支持される二つの樹脂ブロック47a,47bが配置されている。これらの樹脂ブロック47a,47bには、規制部材45が取り付けられ、第二現像ロール42Bの規制用磁極としてのN2極との間で第二現像ロール42B上の現像剤の層厚を規制するようになっている。本実施の形態の規制部材45は、第二現像ロール42BのN2極に近い側に配置され且つ磁性材料からなる規制片45aと、この規制片45aより第二現像ロール42Bの回転方向の下流側で規制片45aと隣り合って配置され且つ規制片45aより厚さの厚い非磁性材料からなる規制板45bと、で構成されている。また、樹脂ブロック47aの上方には、第一現像ロール42Aから剥離された現像剤を下方に導く案内部材46が斜めに設けられている。
更に、現像容器41内で、第二現像ロール42Bの背後には、現像剤を攪拌しながら搬送し、攪拌された現像剤を第二現像ロール42Bに供給するための現像剤攪拌機構が設けられている。現像剤攪拌機構は、第一及び第二現像ロール42A,42Bの軸方向に沿って延びる仕切壁41a(現像容器41の一部で構成)を境に略平行に延びる二つの現像剤搬送路51,52を有し、夫々の現像剤搬送路51,52には、螺旋状の羽根を回転させることで現像剤を攪拌しながら搬送する攪拌搬送部材53,54が設けられている。また、攪拌搬送部材53,54の軸方向における仕切壁41aの両端側には、二つの現像剤搬送路51,52を繋ぐ図示外の通路が形成されており、現像剤は、これらの通路を介して二つの現像剤搬送路51,52の間を循環できるようになっている。本実施の形態では、二つの攪拌搬送部材53,54のうち、第二現像ロール42Bに近い側の攪拌搬送部材53が主として現像剤を第二現像ロール42Bに供給する部材であり、もう一方の攪拌搬送部材54が主として現像剤を攪拌して所望の帯電量に帯電する部材となっている。
更に、第二現像ロール42Bから遠い側の現像剤搬送路52の斜め下方部位で現像容器41の一部には孔部が形成され、この孔部に対応して、透磁率の変化を検知することで現像剤中のトナー濃度を検知する透磁率型の濃度センサ55が取り付けられている。尚、例えば現像剤搬送路52に対して、図示外の補給機構を用いてトナーの補給又はトナーと磁性キャリアとが混じった現像剤の補給がなされていることは言うまでもない。
本実施の形態では、特に、規制部材45によって規制された第二現像ロール42B上の現像剤を二つの現像ロール42A,42Bの対向部位にて夫々の現像ロール42A,42Bに分割する現像剤分割部と、この現像剤分割部にて分割された現像剤を夫々の現像域DA,DBに向けて搬送する現像剤搬送部とを有している。具体的には、第一現像ロール42A及び第二現像ロール42Bに極性の異なる分割用磁極61(第一現像ロール42AのN3極と第二現像ロール42BのS4極とが相当)と、分割用磁極61より夫々の現像ロール42A,42Bの回転方向下流側に設けられて夫々の分割用極性61と極性の異なる搬送用磁極63(第一現像ロール42AのS4極と第二現像ロール42BのN3極とが相当)と、を有している。
また、分割用磁極及び搬送用磁極の磁束密度について、次のようにしている。分割用磁極61(第一現像ロール42AのN3極と第二現像ロール42BのS4極とが相当)及び搬送用磁極63(第一現像ロール42AのS4極と第二現像ロール42BのN3極とが相当)の磁束密度の法線成分のピーク値が、現像ロール単体では、分割用磁極61の方が搬送用磁極63よりも小さく、二つの現像ロールを対向配置した際には、搬送用磁極63の方が分割用磁極61よりも小さくなるようにしている。更に、搬送用磁極63としての第一現像ロール42AのS4極と第二現像ロール42BのN3極との間では、これらの磁極の磁束密度の法線成分のピーク値が現像剤の受け渡しがなされない大きさになっている。尚、第一及び第二の現像ロール42A,42Bの夫々の分割用磁極61同士及び搬送用磁極63同士の磁束密度の法線成分のピーク値は略同等となっている。
<画像形成装置の動作>
本実施の形態の画像形成装置は、図3に示すように、四つの作像装置20の夫々の感光体21上に形成されたトナー像が、一次転写ロール24との対向部位である一次転写部位にて中間転写ベルト30上に順次転写され、中間転写ベルト30上に多重化されたトナー像が形成される。この中間転写ベルト30上で多重化された多重化トナー像は、二次転写ロール34との対向部位である二次転写部位にて図示外の記録材供給部から供給された記録材P上に二次転写される。トナー像が転写された記録材Pは搬送ベルト37を経由して定着器38に搬送され、定着器38によって定着された後、排出ロール39から装置外の例えば記録材収容部に排出される。
<現像装置の動作>
図6は、第一現像ロール42A及び第二現像ロール42Bを中心に、現像剤Gの動きを示した説明図であり、この図を参照しながら、現像装置40での動作について説明する。
第二現像ロール42BのS3極の吸引作用によって第二現像ロール42B上に供給された現像剤Gは、規制用磁極としてのN2極と規制部材45との間で十分な穂立ちがなされ、規制部材45と第二現像ロール42Bとの最近接部位の間隙によって現像剤Gの層厚が規制される。規制部材45によって規制された第二現像ロール42B上の現像剤Gは、二つの磁極、つまり、第二現像ロール42B側の分割用磁極61としてのS4極と、第一現像ロール42A側の分割用磁極61としてのN3極との間の夫々の磁束密度の法線成分による吸引作用によって、一部が第二現像ロール42B側から第一現像ロール42A側へ移動し、残りが第二現像ロール42Bへと二つに分割される。そのため、各現像ロール42A,42Bには夫々分割された現像剤Gが保持される。尚、以降、分かり易くするため、分割後の第一現像ロール42A上の現像剤をG1として表し、分割後の第二現像ロール42B上の現像剤をG2として表す。
そして、本実施の形態では、分割用磁極61としての第一現像ロール42AのN3極及び第二現像ロール42BのS4極と、現像用磁極62としての第一現像ロール42AのN1極及び第二現像ロール42BのS1極との間に、夫々搬送用磁極63としてS4極及びN3極を設けているため、図2にも示したように、分割後の現像剤G1,G2は、現像ロール42A,42Bからの剥離が抑えられ、そのまま夫々の現像域DA,DBに向けて搬送される。そのため、分割後の現像剤G1,G2は、現像剤分割部での分割比に対応した現像剤量が維持されると共に、層厚のばらつきも小さい現像剤層として夫々の現像域DA,DBに向けて搬送される。
−比較の形態に係る現像装置の現像剤分割作用について−
先ず、比較の形態として搬送用磁極63を有さない場合、つまり、分割用磁極61と現像用磁極62が隣り合って配置されている態様での磁気パターンについて説明する。尚、二つの現像ロール42A,42Bにおける分割用磁極61、現像用磁極62並びに搬送用磁極63の磁束密度の法線成分は夫々同様であるものとする。
図7(a)は搬送用磁極63がない場合、二つの現像ロール42A’,42B’が互いの磁気作用が影響しない距離(図中g0に相当)で離れている状態での磁気パターンの一例を示している。各現像ロール42A’,42B’は、共に同じような磁気パターンを示し、分割用磁極61による磁束密度の法線成分Raと現像用磁極62による磁束密度の法線成分Rbにより、両者間での磁束密度の接線成分Taは、そのピーク値が二つの磁極(分割用磁極61と現像用磁極62)の略中央に現れる。
二つの現像ロール42A’,42B’を対向して配置し、互いに異極性の分割用磁極61のみで現像剤の分割を行うようにするには、二つの現像ロール42A’,42B’を接近した位置に配置させて十分な磁気作用を働かせる必要がある。現像ロール42A’,42B’を分割用磁極61の磁気作用によって現像剤が分割される程度に近づける(図中g1に相当:g1≪g0)と、(b)に示すように、磁気パターンの変化が生じる。つまり、異極性同士の分割用磁極61が互いに接近して配置されることで、分割用磁極61による磁束密度の法線成分Ra’は、(a)の法線成分Raよりもピーク値が大きくなる。これにより、磁束密度の接線成分Ta’の(a)の接線成分Taから変化し、そのピーク値が現像用磁極62側に移動する。そのため、接線成分Ta’のうち、特に分割用磁極61の法線成分(Ra,Ra’)が小さくなり始めた部分(図中Qで示す部分)の大きさは、(b)の方が(a)よりも小さくなる。尚、(b)では現像ロール42B’側のQの部分は省略している。
このように、分割用磁極61と現像用磁極62との間で、法線方向の磁束密度が小さい領域で磁束密度の接線成分が小さいと、分割用磁極61によって分割された現像剤は、図2にも示したように、現像ロール42A’,42B’への束縛力が小さくなるため、現像ロール42A’,42B’から剥離され易くなる。このように、分割部位(現像剤分割部に相当)で分割用磁極61の磁気作用のみで現像剤を分割する場合、二つの現像ロール42A’,42B’を接近して配置せざるを得ないことから、分割後の現像剤に作用する搬送力が小さくなり、現像剤の搬送が不安定となる。
−実施の形態に係る現像装置の現像剤の分割作用について−
これに対し、本実施の形態のように分割用磁極61と現像用磁極62との間に、現像剤の搬送力を増やす搬送用磁極63を備えることが有利となる。図8は本実施の形態のように、分割用磁極61と現像用磁極62との間に搬送用磁極63を有する場合の磁気パターンを示しており、(a)が二つの現像ロール42A,42Bが互いの磁気作用が及ばない距離(図中g0に相当)に離れている状態、(b)は接近して配置(図中g1に相当:g1≪g0)された状態を示す。
(a)では、図7と同様に、分割用磁極61による磁束密度の法線成分R1と搬送用磁極63による磁束密度の法線成分R2により、両者間での磁束密度の接線成分T1は、そのピーク値が二つの磁極(分割用磁極61と搬送用磁極63)の略中央に現れる。しかしながら、このような現像ロール42A,42Bを接近して配置すると、(b)に示すように、分割用磁極61の磁束密度の法線成分R1’のピーク値が、(a)のときに比べ大きく増加するため、分割用磁極61と搬送用磁極63との間の磁束密度の接線成分T1’も(a)のときに比べて変化する。この場合、接線成分T1’のピーク位置は、やや搬送用磁極63寄りに変化するものの、搬送用磁極63が分割用磁極61の近くに位置しているため、搬送用磁極63がない図7(b)の状態とは異なる。また、接線成分T1’のピーク値は(a)に比べて若干低下するものの、分割用磁極61の法線成分R1’が小さくなり始めた部分(図中Qで示す部分)の大きさは、ある程度確保される。このことは、図7(b)のQの部分での接線成分Ta’の大きさよりも大きい接線成分が得られることを示している。尚、(b)では現像ロール42B側のQの部分については省略している。
これにより、搬送用磁極63を設けることで、分割直後の現像剤に対する十分な搬送力が付与され、分割後の現像剤が各現像ロール42A,42Bから剥離するのを抑えられ、各現像域DA,DBに向けて安定した層厚の現像剤が搬送される。
ところで、図9に示す比較の形態のように、二つの現像ロール201,202を対向して配置させ、両者の間隙g”に規制部材203を設けて二つの現像ロール201,202に現像剤Gを振り分ける方式が知られている。ここで、(a)は現像剤Gの流れを示す模式図であり、(b)は磁気パターンを示す。
これは、規制部材203の上流側にて二つの現像ロール201,202に跨がった状態で現像剤Gを供給し、規制部材203と各現像ロール201,202の間隙g’で現像剤Gの層厚を決めるようにしたものである。各現像ロール201,202には規制部材203に対向する位置に異極性の磁極204,205を設け、現像ロール202には、磁極205の下流側に磁極206を設けている。また、このような構成における間隙は、現像ロール201,202と規制部材203との間隙g’と、現像ロール201,202間の間隙g”があり、これらは、本実施の形態(図5参照)とは、g’<g1≪g”の関係となっている。
この比較の形態では、規制部材203に対向して配置された二つの磁極204,205の磁束密度の法線成分Rc,Rdは、互いの磁極204,205が相互作用を及ぼす大きさではなく、単に、規制部材203との間隙g’で磁気作用をもたらすようにしたものに過ぎない。そのため、現像ロール202における磁極205と磁極206(磁束密度の法線成分Re)との間の磁束密度の接線成分Tdは、そのピーク値が小さいものとなる。そして、このような態様では、規制部材203の上流側に現像剤Gの滞留を発生させることから、現像剤Gには余分の負荷が作用する。また、規制部材203に対向する二つの磁極204,205の磁気力を強くしようとすると、規制部材203の上流側での現像剤Gの滞留作用が却って強くなり、好ましくない。
−分割用磁極を偏倚させたときの作用について−
図10(a)〜(c)は、分割用磁極61の磁極配置がもたらす現像剤Gへの影響を示した説明図であり、(a)は本実施の形態のように、第一現像ロール42Aの分割用磁極61が第二現像ロール42Bの分割用磁極61より上流側に偏倚して配置された状態、(b)は分割用磁極61が対向位置に配置された状態、(c)は第一現像ロール42Aの分割用磁極61が第二現像ロール42Bの分割用磁極61より下流側に偏倚して配置された状態を示している。
このような状態での現像剤Gの流れは次のように推定される。尚、ここでは、第一現像ロール42Aの分割用磁極61と第二現像ロール42Bの分割用磁極61の磁束密度の法線成分のピーク値は略等しいものとする。
(a)のような磁極配置では、第二現像ロール42B上を搬送された現像剤Gは、第一現像ロール42Aの分割用磁極61によって先ず吸引され、多くの現像剤Gが第一現像ロール42A側に向かう力f1が作用する。その後、分割用磁極61(N3極,S4極)の吸引作用f2により現像剤Gがその間に略束縛された状態となり、双方の現像ロール42A,42Bの搬送力によって双方の現像ロール42A,42Bへ現像剤Gが分離される。そのため、分割後の第一現像ロール42A及び第二現像ロール42B上の現像剤G1,G2を略等分にし易くなる。つまり、f1及びf2による二箇所の現像剤Gの移動がなされることで、第一現像ロール42Aへの現像剤付着量(MOS1)と第二現像ロール42Bの現像剤付着量(MOS2)とが略等分され易い(MOS1≒MOS2)。尚、二つの現像ロール42A,42Bの互いの分割用磁極61の磁束密度のピーク値を異ならせるようにすれば、略等分であった分割比が異なる値になることは言うまでもなく、ピーク値が大きい方の現像ロール側に多くの現像剤Gが分割される。
また、(b)のような磁極配置では、双方の分割用磁極61によって、第一現像ロール42A及び第二現像ロール42Bの双方から略等しい磁力が作用し、現像剤Gは穂立ちする。現像剤Gは第二現像ロール42Bによって搬送されてきたため、二つの分割用磁極61の対向部位では、第一現像ロール42A側に向かう力f1が強く作用し、どちらかというと、第一現像ロール42A上に分割される現像剤G1の方が、第二現像ロール42B上の現像剤G2よりも多くなり易い。つまり、二つの分割用磁極61が対向する位置で、第二現像ロール42B上の現像剤Gの一部が第一現像ロール42A側に向かう力f1によって、第一現像ロール42Aの現像剤付着量(MOS1)は第二現像ロール42Bの現像剤付着量(MOS2)に比べて多くなり易い(MOS1>MOS2)。
更に、(c)のような磁極配置では、第二現像ロール42Bに保持されて搬送される現像剤Gは、第二現像ロール42Bの分割用磁極61によって吸引されたまま搬送が継続され、その後第一現像ロール42Aの分割用磁極61の磁力の影響が高まることで、第二現像ロール42B上の現像剤Gが吸引されて、第一現像ロール42Aに向かう力f1が強く作用し、第一現像ロール42Aに分割される。このとき、第二現像ロール42B上の現像剤Gの多くが第一現像ロール42Aの分割用磁極61によって吸引されるため、どちらかというと、第一現像ロール42Aの現像剤G1の方が第二現像ロール42Bの現像剤G2に比べて多くなり易い。つまり、第一現像ロール42Aの分割用磁極61が作用する位置で、初めて現像剤Gの分割がなされることで一部の現像剤Gが第一現像ロール42Aに向かう力f1が作用し、第一現像ロール42Aの現像剤付着量(MOS1)は第二現像ロール42Bの現像剤付着量(MOS2)に比べて多くなり易い(MOS1>MOS2)。
そして、いずれの状態においても、分割用磁極61の下流側に搬送用磁極63を設けているため、分割後の現像剤G1,G2は、各現像ロール42A,42Bからの剥離が抑えられ、安定した状態で夫々の現像域DA,DBに向けて搬送される。
更に、このような状態で、第一現像ロール42Aと第二現像ロール42Bの対向部位に供給される現像剤Gの量が変化する場合、つまり、例えば画像サイズが異なるような場合に現像ロールの速度を変化させることで供給される現像剤量を異ならせる場合などでは、次のように推定される。(b)や(c)では現像剤Gの移動が1箇所(f1に相当)のみのため、供給される現像剤量によって分割される現像剤量が異なり易く、分割比が変化し易くなるが、(a)では現像剤Gの移動が2箇所のため、供給される現像剤量が変化しても、略等分となる分割比が維持されるようになる。それ故、本実施の形態では、略等分となる分割比で分割された現像剤G1,G2が夫々の現像域DA,DBに向けて搬送される。
本実施の形態では、このようにして分割された現像剤のうち第一現像ロール42A上の現像剤G1は、図6に示すように、現像域DAにて現像に供される。この現像域DAでの現像剤G1は、第一現像ロール42Aが感光体21に対して対向部位で異なる方向に回転しているため、感光体21に対してどちらかというと強く当たるようになり、感光体21側への磁性キャリアの飛散が抑えられるという特徴を有す。
第一現像ロール42Aに保持されて現像域DAを通過した現像剤G1は、第一現像ロール42Aの回転に伴って搬送され、S2極とS3極との間の反発磁界によって第一現像ロール42Aから剥離され、案内部材46を通って現像剤搬送路51に回収される(図4参照)。
一方、分割後の第二現像ロール42B上の現像剤G2は、図6に示すように、現像域DBにて現像に供される。この現像域DBでの現像剤G2は、第二現像ロール42Bが感光体21に対して対向部位で同方向に回転するものであるため、感光体21に対してどちらかというと弱く当たるようになり、得られるトナー像が乱れ難いという特徴を有す。
第二現像ロール42Bに保持されて現像域DBを通過した現像剤G2は、第二現像ロール42Bの回転に伴って搬送され、S2極とS3極との間に作用する反発磁界によって第二現像ロール42Bから剥離され、現像剤搬送路51側に回収される(図4参照)。
そして、図4に示すように、第一現像ロール42A及び第二現像ロール42Bから剥離されて現像剤搬送路51に回収された現像剤G1,G2は、攪拌搬送部材53,54によって二つの現像剤搬送路51,52中を循環しながら攪拌搬送されることで、再度、所望の帯電量、濃度を備えた現像剤Gとして現像に供される。
−分割用磁極と搬送用磁極の磁極幅について−
次に、分割用磁極61と搬送用磁極63の磁極幅について説明する。図11は、分割用磁極61と搬送用磁極63の磁極幅(ここでは半値幅で表す)が異なるものを同じ位置に配置した場合の第一現像ロール42Aの磁気パターン(R11〜R22は磁束密度の法線成分で図示外の第二現像ロール42Bを対向して配置させた状態)を示しており、(a)は搬送用磁極63の半値幅θ21が分割用磁極61の半値幅θ11より大きい場合(θ21>θ11)、(b)は、搬送用磁極63の半値幅θ22が分割用磁極61の磁極幅θ12より小さい場合(θ22<θ12)である。尚、第一現像ロール42Aの中心軸OAと分割用磁極61の周方向中心位置とを結ぶ線分と、中心軸OAと搬送用磁極63の周方向中心位置とを結ぶ線分とのなす角はα+β(図5参照)としている。
このような磁気パターンにおける現像剤の流れと半値幅(磁極幅に相当)との関係については、以下のように推定される。
(a)では、搬送用磁極63の半値幅θ21を分割用磁極61の半値幅θ11より大きくしているため、分割用磁極61と搬送用磁極63との間の磁束密度の接線成分T11はそのピークが搬送用磁極63側に近づいても、分割用磁極61の法線成分が小さくなり始めた部分(図中Qで示す部分)の大きさは十分確保される。一方、(b)のように、搬送用磁極63の半値幅θ22を分割用磁極61の半値幅θ12より小さくすると、分割用磁極61と搬送用磁極63の間の磁束密度の接線成分T12は、そのピークが搬送用磁極63側に位置する分、分割用磁極61の法線成分が小さくなり始めた部分(図中Qで示す部分)の大きさは、(a)に比べて小さくなる。
その結果、(a)のように、搬送用磁極63の半値幅を分割用磁極61の半値幅より広くする方が、分割直後の磁束密度が大きく確保されるため、分割後の現像ロールからの現像剤Gの剥離がより一層抑えられるようになる。尚、(b)のようであっても、搬送用磁極63を設けない場合に比べて、分割直後の磁束密度が十分な大きさで確保されていることは言うまでもない。
ここでは、搬送用磁極63と分割用磁極61の半値幅について言及したが、半値幅の代わりに、例えば磁束密度の法線成分の現像ロール42A,42B表面での占有角度(0点幅に相当)、磁極を形成する磁石の周方向での長さ、磁束密度のピーク値に対する予め決められた割合(例えば80%)の幅等で表すようにしても同様である。
−搬送用磁極のレイアウトについて−
次に、分割用磁極61に対する搬送用磁極63のレイアウトについて説明する。図12は、搬送用磁極63の設置位置を変化させたときの、第一現像ロール42A側の磁気パターンである。ここで、(a)は搬送用磁極63が分割用磁極61と現像用磁極(図示せず)との略中間に位置する場合を想定したものであり、(b)は搬送用磁極63が(a)より少し分割用磁極61寄りに配置された場合を想定したものである。
この態様においては、分割用磁極61の半値幅θ1と搬送用磁極63の半値幅θ2とは、(a)と(b)とで略同様に設定され、分割用磁極61の半値幅θ1の方が搬送用磁極63の半値幅θ2より小さく(θ1<θ2)なっている。また、第一現像ロール42Aの中心軸OAと分割用磁極61の周方向中心位置とを結ぶ線分と、中心軸OAと搬送用磁極63の周方向中心位置とを結ぶ線分とのなす角は(a)がγ1であり、(b)がγ2(γ1>γ2)となっている。
図12(a)では、分割用磁極61の磁束密度の法線成分R13と搬送用磁極63の法線成分R23によって、分割用磁極61と搬送用磁極63との間には、磁束密度の接線成分T13が生じる。一方、(b)でも同様に、分割用磁極61の磁束密度の法線成分R14と搬送用磁極63の法線成分R24によって、分割用磁極61と搬送用磁極63との間には、磁束密度の接線成分T14が生じる。両方の接線成分T13,T14では、搬送用磁極63を分割用磁極61に近づけた方が、接線成分のピーク値が分割用磁極61に近づく分、分割用磁極61の法線成分が小さくなり始めた部分(図中Qで示す部分)での接線成分の大きさが大きくなる。そのため、(b)の方が現像剤の搬送性がより安定する。
このような磁極の配置は、例えば磁極の有する半値幅の大きさによっても変化することが予想されるが、二つの現像ロール42A,42Bを対向して配置させた場合、互いの異極性の搬送用磁極63同士の磁気作用が影響し合わない範囲であれば、搬送用磁極63を分割用磁極61側に近づける方が好ましい。これにより、分割用磁極61と搬送用磁極63との間の磁束密度の接線成分は分割用磁極61側からの立ち上がりの傾斜が大きくなり、その分、分割用磁極61の近くで接線成分が大きくなる。
しかしながら、搬送用磁極63を分割用磁極61に近づけ過ぎると、搬送用磁極63同士の相互作用が働き、搬送用磁極63の磁束密度の法線成分が増える分、接線成分が小さくなり、分割後すぐに現像ロール42A,42Bからの現像剤が剥離される虞がある。また、搬送用磁極63を分割用磁極61から離しすぎると、磁束密度の接線成分の分割用磁極61からの立ち上がりの傾斜が緩やかになり易く、分割用磁極61の法線成分が小さくなり始めた部分での接線成分は小さくなる。それ故、互いの搬送用磁極63の磁気作用が及ばない範囲で搬送用磁極63を分割用磁極61に近づける方がよい。
本実施の形態では、第一現像ロール42A及び第二現像ロール42Bの分割用磁極61を上流側に偏倚させる態様を示したが、例えば第二現像ロール42B側の分割用磁極61を下流側に偏倚させるようにしてもよいし、第一現像ロール42Aの分割用磁極61を上流側に、並びに、第二現像ロール42Bの分割用磁極61を下流側に偏倚させるようにしても差し支えない。
更に、本実施の形態では、第一現像ロール42Aの分割用磁極61を第二現像ロール42Bの分割用磁極61より上流側に偏倚させる態様を示したが、両方の分割用磁極61を対向した位置に配置させるようにしてもよく、あるいは、第一現像ロール42Aの分割用磁極61を第二現像ロール42Bの分割用磁極61より下流側に偏倚させて配置するようにしてもよい。これらの配置では、分割比を等分にし難いが、いずれも、搬送用磁極63を備えることで、分割後の現像剤の搬送が安定したものとなることは言うまでもない。
また、本実施の形態では、第一現像ロール42Aの分割用磁極61のみを上流側に偏倚させる態様を示したが、第一現像ロール42Aの搬送用磁極63を第二現像ロールの搬送用磁極63に対して上流側に偏倚させるようにしてもよい。分割用磁極61と搬送用磁極63を共に偏倚させるようにすれば、第一現像ロール42Aの分割用磁極61によって第一現像ロール42A側に吸引された現像剤Gが、第二現像ロール42Bの分割用磁極61の磁気作用によって戻されるようになっても、第一現像ロール42A側に分割用磁極61と搬送用磁極63との間の磁束密度の接線成分のうち、分割用磁極61の法線成分が小さくなり始めた部分(例えば図8(b)のQの部分)での大きさが十分確保されるため、第二現像ロール42B側に戻される現像剤量も少なくなり、略等分の分割比が保たれ易くなる。
本実施の形態では、感光体21が現像装置40との対向部位にて、図中下方に向かう方向に回転する態様(図中時計回りに回転)を示したが、図中反時計回りに回転するものであっても差し支えない。また、本実施の形態では、第一現像ロール42A及び第二現像ロール42Bが共に、周面に複数のV字状の溝が形成されたものとしたが、現像剤Gを搬送できる周面を備えていればよく、例えばU字状や台形状の溝形状を適用してもよいし、選定されたブラスト材によるブラスト処理を行って予め決められた表面粗さを有する周面としてもよい。
◎実施の形態2
図12は、実施の形態2の現像装置40の部分拡大図であり、第一現像ロール42A及び第二現像ロール42Bを中心に、現像剤Gの動きを示した説明図である。本実施の形態の現像装置40は実施の形態1と略同様に構成されるが、第一現像ロール42Aの磁極数が実施の形態1と異なり、5極構成のものとなっている。尚、実施の形態1と同様の構成要素には同様の符号を付し、ここではその詳細な説明は省略する。
本実施の形態では、第一現像ロール42Aが第二現像ロール42Bの斜め上方で図示外の現像剤搬送路に近づく側に配置されている。そのため、第二現像ロール42B内の磁極配置は実施の形態1と同様に構成されているが、第一現像ロール42A内の磁極配置が実施の形態1と異なる。第一現像ロール42Aには、内部に5つの磁極を備え、第二現像ロール42Bと対向する位置に対応するN2極が分割用磁極61であり、S3極が搬送用磁極63である。また、N1極が現像用磁極62、S1極が剥離のための磁極、S2極がS1極と共に反発磁界を形成する磁極に相当する。更に、本実施の形態においても、実施の形態1と同様、現像剤Gが供給されない側の第一現像ロール42Aの分割用磁極61(N2極)が、第二現像ロール42Bの分割用磁極61(S4極)より、上流側に偏倚して配置されている。
このような構成において、第二現像ロール42B側に供給された現像剤Gは、第一現像ロール42Aと第二現像ロール42Bとの対向部位で、分割用磁極61としての第一現像ロール42AのN2極及び第二現像ロール42BのS4極の磁気作用により分割される。分割された第一現像ロール42A上の現像剤G1は、搬送用磁極63としてのS3極によって搬送され、現像域DAに至る。現像域DAにて現像された現像剤G1は、S1極とS2極との反発磁界によって第一現像ロール42Aから剥離される。剥離された現像剤G1は、案内部材46を介して図示外の現像剤搬送路に回収される。
一方、分割された第二現像ロール42B側の現像剤G2は、搬送用磁極63としてのS4極によって現像域DBに向けて搬送される。現像域DBにて現像された現像剤G2は、S2極とS3極との反発磁界によって第二現像ロール42Bから剥離されて図示外の現像剤搬送路に回収される。
このように、本実施の形態では、第一現像ロール42Aを第二現像ロール42Bの斜め上方に配置しているため、第一現像ロール42Aから現像剤G1を剥離する剥離ポイントは、分割用磁極61(N2極)が配置された部位より第一現像ロール42Aの回転方向における上流側の遠く離れた位置で行うことができ、その分、磁極数を減らすことが可能になる。そして、第一現像ロール42Aと第二現像ロール42Bとの配置はこれに限られず、例えば第一現像ロール42Aと第二現像ロール42Bとを略水平に並べるようにしても差し支えなく、このようにしても第一現像ロール42Aの磁極数を7極より減らすことが可能になる。
◎実施の形態3
図14は、実施の形態3の現像装置の概要を示す模式図である。本実施の形態の現像装置40は、感光体21に対する第一現像ロール42A及び第二現像ロール42Bの配置については実施の形態1と略同様であるが、現像剤の供給が実施の形態1のように第二現像ロール42Bではなく、上方に配置された第一現像ロール42Aとなっていることが実施の形態1と異なる。尚、実施の形態1と同様の構成要素には同様の符号を付し、ここではその詳細な説明は省略する。
本実施の形態の現像装置40は、現像剤Gの層厚を規制する規制部材45が、第一現像ロール42A側に設けられている。また、現像容器41中の第一及び第二現像ロール42A,42Bの背後には、図中上下方向に並ぶ二つの現像剤搬送路51,52が設けられており、これらの現像剤搬送路51,52には、夫々現像剤Gを攪拌して搬送する攪拌搬送部材53,54が設けられている。二つの現像剤搬送路51,52の長手方向両端側には上下の現像剤搬送路51,52の間で現像剤Gが通過できる通路が形成されており、例えば下方の攪拌搬送部材54の回転によって下方の現像剤搬送路52中の現像剤Gが上方の現像剤搬送路51側に到達できるようになっている。また、下方の現像剤搬送路52の斜め下方部位には、透磁率型の濃度センサ55が取り付けられており、下方の現像剤搬送路52中の現像剤Gのトナー濃度が測定されるように構成されている。尚、符号46は、第一現像ロール42Aから剥離された現像剤Gを現像剤搬送路51に案内する案内部材である。
また、図15は、本実施の形態の現像装置40の部分拡大図であり、第一現像ロール42A及び第二現像ロール42Bを中心に、現像剤Gの動きを示した説明図である。本実施の形態での磁極配置は、現像剤Gが供給される側と異なる側の現像ロールである第二現像ロール42Bの分割用磁極61(S4極)が、現像剤Gが供給される側の現像ロールである第一現像ロール42Aの分割用磁極61(N3極)より上流側に偏倚して配置されている。
このような構成の現像装置40の動作について、図14及び図15を基に説明する。
本実施の形態では、二つの攪拌搬送部材53,54にて攪拌されることで、所望の帯電量を得た現像剤Gは、上方の攪拌搬送部材53の回転に伴って第一現像ロール42AのS2極に向かって供給される。第一現像ロール42A上に供給された現像剤Gは、規制部材45によってその層厚が規制される。そして、第一現像ロール42Aと第二現像ロール42Bとの対向部位において、分割用磁極61としての第一現像ロール42AのN3極及び第二現像ロール42BのS4極の磁気作用により、第一現像ロール42A上に保持された現像剤Gは第一現像ロール42A側と第二現像ロール42B側に分割される。
分割された現像剤G1,G2のうち第一現像ロール42A側の現像剤G1は、搬送用磁極63としてのS4極によって現像域DAに向けて搬送される。現像域DAにて現像に供された現像剤G1は、第一現像ロール42Aの回転に伴って搬送され、N2極とN3極との反発磁界の作用によって第一現像ロール42Aから剥離される。第一現像ロール42Aから剥離された現像剤G1は案内部材46を経由して、現像剤搬送路51へ回収される。
一方、分割された現像剤G1,G2のうち第二現像ロール42B側の現像剤G2は、搬送用磁極63としてのN3極によって現像域DBに向けて搬送される。現像域DBにて現像に供された現像剤G2は、第二現像ロール42Bの回転に伴って搬送され、S2極とS3極の反発磁界の作用によって第二現像ロール42Bから剥離される。第二現像ロール42Bから剥離された現像剤G2はそのまま下方の現像剤搬送路52側に回収される。
そして、特に、本実施の形態では、現像剤Gが供給されない側の現像ロールである第二現像ロール42Bの分割用磁極61が、現像剤Gが供給される側の現像ロールである第一現像ロール42Aの分割用磁極61より上流側に偏倚して配置されているため、実施の形態1と同様に、現像域DA及び現像域DBに供給される現像剤G1,G2は、略等分の分割比で分割され易くなり、分割後の現像剤G1,G2もその層厚のばらつきが抑えられていることから、画質の均一性の向上が図られる。尚、本実施の形態においても、感光体21の回転方向を図とは逆向きに回転する(図中反時計回りに回転する)ようにしても差し支えない。
◎実施の形態4
図16は、実施の形態4の現像装置40の部分拡大図であり、第一現像ロール42A及び第二現像ロール42Bを中心に、現像剤Gの動きを示した説明図である。本実施の形態の現像装置40は実施の形態1と略同様に構成されるが、第一現像ロール42A及び第二現像ロール42Bの搬送用磁極63の磁極数が実施の形態1と異なり、夫々二つの磁極を備えている。尚、実施の形態1と同様の構成要素には同様の符号を付し、ここではその詳細な説明は省略する。
本実施の形態での第一現像ロール42A内の磁極としては、N1極、S1極、N2極、N3極、S2極、N4極、S3極が設けられ、N1極が現像用磁極62であり、S2極が分割用磁極61、N4極及びS3極が搬送用磁極63となっている。一方、第二現像ロール42B内の磁極としては、S1極、N1極、N2極、S2極、N3極、S3極、N4極が設けられ、S1極が現像用磁極62、N3極が分割用磁極61、S3極及びN4極が搬送用磁極63となっている。そして、本実施の形態では、現像剤Gが供給されない側の現像ロールである第一現像ロール42Aの分割用磁極61(S2極)を現像剤Gが供給されない側の現像ロールである第二現像ロール42Bの分割用磁極61(N3極)より上流側に偏倚させて配置している。
このような構成において、第二現像ロール42B側に供給された現像剤Gは、第一現像ロール42Aと第二現像ロール42Bとの対向部位で、分割用磁極61としての第一現像ロール42AのS2極及び第二現像ロール42BのN3極の磁気作用により分割される。分割された第一現像ロール42A上の現像剤G1は、搬送用磁極63としてのN4極及びS3極によって搬送され、現像域DAに至る。現像域DAにて現像された現像剤G1は、N2極とN3極との反発磁界によって第一現像ロール42Aから剥離される。剥離された現像剤G1は、案内部材46を介して図示外の現像剤搬送路に回収される。
一方、分割された第二現像ロール42B側の現像剤G2は、搬送用磁極63としてのS3極及びN4極によって現像域DBに向けて搬送される。現像域DBにて現像された現像剤G2は、N1極とN2極との反発磁界によって第二現像ロール42Bから剥離されて図示外の現像剤搬送路に回収される。
本実施の形態では、第一現像ロール42A及び第二現像ロール42Bの双方にて搬送用磁極63として二つの磁極を用いる態様を示したが、これに限られず、例えば一方の現像ロールの搬送用磁極63を一つの磁極としてもよいし、搬送用磁極63として三つ以上の磁極を備えるようにしても差し支えない。また、搬送用磁極63として磁極を複数備える場合、これらの磁極幅を異ならせ、例えば分割用磁極61に近い方の磁極の磁極幅を大きくするようにすれば、分割後の磁束密度の接線成分が十分確保されるようになる。
尚、感光体21に対して二つの現像ロール42A,42Bを対向して配置させる態様にあっては、分割用磁極61から現像用磁極62までの角度、つまり、分割用磁極61の周方向に沿う磁極幅の中心位置と各現像ロール42A,42Bの回転中心とを結ぶ線分と、現像用磁極62の周方向に沿う磁極幅の中心位置と各現像ロール42A,42Bの回転中心とを結ぶ線分とのなす角度は、一般的に90°未満となる。そのため、搬送用磁極63として十分な磁極幅が得られ、また、構成も簡単にするためには、搬送用磁極63としては一つの磁極を採用する方が好ましい。
◎実施の形態5
図17は、実施の形態5の現像装置の概要を示す模式図である。本実施の形態の現像装置40は、感光体21に対して、三つの現像ロール42A〜42Cを備えている点に特徴がある。第一現像ロール42A及び第二現像ロール42Bの配置は、実施の形態1と略同様であるが、第一現像ロール42Aより感光体21の回転方向における上流側に追加現像ロールとして第三現像ロール42Cを設けている点が実施の形態1の現像装置40と異なる。尚、実施の形態1と同様の構成要素には同様の符号を付し、ここではその詳細な説明は省略する。
本実施の形態の現像装置40は、感光体21の回転方向に沿って上流側から、第三現像ロール42C、第一現像ロール42A、第二現像ロール42Bと三つの現像ロールを並べて配置している。第一現像ロール42Aと第二現像ロール42Bの回転方向は、実施の形態1と同様に回転するものであり、第三現像ロール42Cは第一現像ロール42Aと同じ方向に回転する。つまり、感光体21との対向部位では、第一現像ロール42A及び第三現像ロール42Cが感光体21と逆方向に回転し、第二現像ロール42Bが感光体21と同方向に回転する。そして、本実施の形態では、第一現像ロール42Aと第三現像ロール42Cとの対向部位では、第一現像ロール42A上の現像剤G1が第三現像ロール42C側に受け渡されるようになっている。
本実施の形態では、現像容器41内の樹脂ブロック47cに支持された規制部材45が第二現像ロール42Bに対向して配置されている。また、第三現像ロール42Cの背後には、下方に延びる案内部材46が樹脂ブロック47cに支持されている。尚、三つの現像ロール42A,42B,42Cと感光体21との間には夫々現像バイアスが供給されるようになっていることは言うまでもない。
図18は、本実施の形態における、第一現像ロール42A、第二現像ロール42B及び第三現像ロール42C内の磁極配置の一例を示したもので、現像剤の流れを示す説明図となっている。
第一現像ロール42Aには、現像用磁極62としてのN1極、現像剤G1を剥離するためのS1極とS2極、分割用磁極61としてのN2極、搬送用磁極63としてのS3極が設けられている。また、第三現像ロール42Cには、現像用磁極62としてのS1極、N1極、S2極、S2極との間で反発磁界を発生するためのS3極、第一現像ロール42AのS1極及びS2極に対応して設けられたN2極及びN3極が設けられている。また、本実施の形態においても、第一現像ロール42Aの分割用磁極61(N2極)を、第二現像ロール42Bの分割用磁極61(S4極)より第一現像ロール42Aの回転方向における上流側に偏倚させて配置している。尚、第二現像ロール42Bの磁極配置は、実施の形態1と同様の構成のため省略する。また、本実施の形態では、第一現像ロール42Aの周速と第三現像ロール42Cの周速とは略等しくなっている。
このような構成の現像装置40での動作について、図17、図18を用いて説明する。
本実施の形態では、二つの攪拌搬送部材53,54にて攪拌されることで、所望の帯電量を得た現像剤Gは、攪拌搬送部材53の回転に伴って第二現像ロール42BのS3極近傍に供給される。第二現像ロール42B上に供給された現像剤Gは、規制用磁極としてのN2極と規制部材45によってその層厚が規制される。層厚が規制された現像剤Gは、第一現像ロール42Aと第二現像ロール42Bとの対向部位において、分割用磁極61としての第一現像ロール42AのN2極及び第二現像ロール42BのS4極の磁気作用により、第二現像ロール42B上に保持された現像剤Gは第一現像ロール42A側と第二現像ロール42B側に分割される。
分割後の現像剤G1,G2のうち第一現像ロール42A上の現像剤G1は、搬送用磁極63(S3極)によって、分割比が保たれた状態で現像域DAに向けて搬送される。現像域DAにて現像を終えた現像剤G1は、第一現像ロール42Aの回転に伴って搬送される。第一現像ロール42A上を搬送された現像剤G1は、反発磁界を構成するS1極とS2極の磁気作用によって、第一現像ロール42Aから剥離される。このとき、第三現像ロール42Cには、第一現像ロール42AのS1極及びS2極に対応して、S1極及びS2極と極性の異なるN3極及びN2極が設けられているため、第一現像ロール42Aから剥離された現像剤G1は、そのまま第三現像ロール42C側に受け渡される。つまり、本実施の形態では、第一現像ロール42Aに設けられたS1極及びS2極と、第三現像ロール42Cに設けられたN3極及びN2極との間の磁気作用が受渡部に相当する。尚、受渡部としては、上述の反発磁界による方式以外であっても差し支えなく、公知の方式を採用すればよい。
第三現像ロール42Cに受け渡された現像剤G1は、現像域DCにて現像が行われ、更に、第三現像ロール42Cの回転に伴って搬送される。その後、反発磁界を構成するS2極及びS3極の磁気作用によって第三現像ロール42Cから剥離される。第三現像ロール42Cから剥離された現像剤G1は、案内部材46を経由して現像剤搬送路51側へ回収される。
一方、分割された現像剤G1,G2のうち第二現像ロール42B側の現像剤G2は、搬送用磁極63(N3極)によって現像域DBに向けて搬送される。現像域DBで現像を終えた現像剤G2は、第二現像ロール42Bの回転に伴って搬送され、反発磁界を構成するS2極及びS3極の磁気作用によって第二現像ロール42Bから剥離される。第二現像ロール42Bから剥離された現像剤G2は現像剤搬送路51側に回収される。
以上のように、本実施の形態では、感光体21上の静電潜像に対して、第三現像ロール42Cにおける現像域DC、第一現像ロール42Aにおける現像域DA、第二現像ロール42Bにおける現像域DBの三つの現像域(順にDC,DA,DB)で現像が繰り返されるため、第三現像ロール42Cを備えない場合に比べて、感光体21上の静電潜像に対する現像効率が向上する。更に、第一現像ロール42A及び第二現像ロール42Bに対しては、分割後に夫々搬送用磁極63(第一現像ロール42AのS3極及び第二現像ロール42BのN3極が相当)を設けているため、分割比が安定した状態で、層厚のばらつきが抑えられた現像剤G1,G2が各現像域に搬送される。
本実施の形態では、感光体21の回転方向を図中時計回りに回転する態様としたが、感光体21をこれとは逆に回転(図中反時計回りに回転)させるようにしてもよい。この場合、図中第二現像ロール42Bが感光体21との対向部位で感光体21とは逆方向に回転し、第一現像ロール42A及び第三現像ロール42Cが感光体21との対向部位で感光体21と同方向に回転する。このような構成を採用しても、感光体21との現像域が三箇所になり、第三現像ロール42Cを備えない場合に比べて、現像効率が向上する。
ここでは、第三現像ロール42Cを第一現像ロール42Aに対して設ける態様を示したが、第三現像ロール42Cを第二現像ロール42B側に設けるようにしてもよいし、追加現像ロールを第一現像ロール42A及び第二現像ロール42Bに夫々設けるようにしてもよい。
◎実施例1
本実施例は、第一現像ロール42A及び第二現像ロール42Bでの搬送用磁極の有用性を確認するために、内部に7つの磁極を有する磁気パターンを示したものである。尚、比較のために、搬送用磁極に相当する磁極を有さない5極構成(第一現像ロール42A’、第二現像ロール42B’)での磁気パターンも示す。
図19は本実施例での磁気パターンであり、実線が磁束密度の法線成分(R1〜R7に相当)、点線が磁束密度の接線成分(T1〜T7に相当)となっている。ここで、二つの現像ロール42A,42Bの単体での磁束密度は、分割用磁極(図中R1に相当する磁極)が90mT、搬送用磁極(図中R2に相当する磁極)が100mTのものとした。しかしながら、このような磁束密度の磁極を配置しても、互いが対向して配置されることから、観察される分割用磁極の位置での磁束密度の法線成分(図中R1に相当)は搬送用磁極の位置での磁束密度の法線成分(図中R2に相当)に比べて大きくなる。また、分割用磁極の隣に搬送用磁極を備えていることから、分割用磁極の磁束密度の法線成分が立ち下がる部位での接線成分T1は、大きな値が確保される。尚、現像用磁極の磁束密度の法線成分(図中R3に相当)は対向配置された分割用磁極の磁束密度の法線成分より大きくなっていることは言うまでもない。
一方、図20は比較例として、搬送用磁極を有さない磁極が5極の場合の磁気パターンである。この場合、分割用磁極(図中R1に相当する磁極)の下流側に隣り合う位置には、現像用磁極(図中R2に相当する磁極)が配置されているため、両者間の磁束密度の接線成分T1は、分割用磁極同士の影響により、分割用磁極近傍では小さく、現像用磁極寄りに傾斜する形となっている。そのため、分割用磁極の磁束密度の法線成分が立ち下がる部位での接線成分T1は、非常に小さく、現像用磁極に近づくと大きくなる。そのため、分割後の現像剤が現像ロール42A’,42B’から剥離され易くなる。
本実施例では、分割用磁極と現像用磁極との間に搬送用磁極を設けることで、分割直後の磁束密度の接線成分(図18のT1に相当)が大きい値となるため、分割直後の現像ロール42A,42Bからの現像剤の剥離が抑えられ、安定した搬送がなされる。これにより、分割比の変動が抑えられると共に現像剤の厚さの変動も少ない現像剤層が現像域に搬送される。一方、比較例では、分割直後の磁束密度の接線成分が小さいことから、分割直後の現像剤は現像ロール42A’,42B’から剥離され易くなり、分割比が変動し易く、厚さも変動し易い現像剤層が現像域に搬送される。
このことは、分割部位において、現像剤が供給される側の現像ロールと異なる側の現像ロールの分割用磁極及び搬送用磁極をその上流側に偏倚して配置させるようにしても同様であり、また、搬送用磁極の磁極幅を分割用磁極の磁極幅よりも大きくしても同様であることは言うまでもない。
◎実施例2
本実施例は、図21に示すように、実施の形態1の構成と略同様にして、上下方向に二つの現像ロール101,102を鉛直方向から7°傾斜した形で並べ、下方の現像ロール102に現像剤Gを供給する態様において、上方の現像ロール101の角度を変化させたとき、つまり、上下の現像ロール101,102での、分割用磁極及び搬送用磁極の位置関係を変化させたときに、現像剤の分割比がどうなるかを確認したものである。ここで、分割用磁極をx1,x2とし、搬送用磁極をy1,y2とする。尚、符号100は感光体である。
このような構成において、次のような条件にて評価した。
・分割用磁極x1,x2の半値幅:一定(ここでは20°)
・分割用磁極x1,x2の磁束密度:90mT(単体)
・搬送用磁極y1,y2の半値幅:30°、20°の2水準
・搬送用磁極y1,y2の磁束密度:100mT(単体)
・現像ロールの周速v1,v2:v1≒v2
また、現像剤Gは下方の現像ロール102側から供給し、規制部材との間隙を変更することで、供給される現像剤量を2水準(低MOS、高MOS:Mass On Sleeve)とした。更に、上方の現像ロール101の中心軸O1を中心に回転させる方向でその角度(上MSAと称す:MSA=Magroll Set Angle)を変化させた。このとき、本実施例では、下方の現像ロール102を設置する際、下方の現像ロール102の分割用磁極β2の位置が上方の現像ロール101の中心軸O1と下方の現像ロール102の中心軸O2とを結ぶ線分より、5°上流側にずれていたがこの状態で確認を行った。
評価内容は、現像剤Gが分割された後の上方の現像ロール101及び下方の現像ロール102での各現像剤付着量(上MOS、下MOSと称す)を求め、その比(上MOS/下MOS)を算出した。このような条件による搬送用磁極y1,y2の半値幅が30°のときの結果を図21に、搬送用磁極y1,y2の半値幅が20°のときの結果を図22に示す。
図21より、次の点が確認された。
・上MSAを現像容器(HSG)側に向けて回転させる、つまり、上方の現像ロール101の磁極x1,y1を上流側に偏倚させる方が現像剤の分割比を1対1にし易くなる。
・上MSAを感光体(PR)側に向けて回転させる、つまり、上方の現像ロール101の磁極x1,y1を下流側に偏倚させると、上方の現像ロール101の方に多くの現像剤が分割されると共に、回転角を少し変えると、分割比が変化する。
・供給される現像剤量が変化しても、上MSAと分割比との関係は略同様に推移する。
・分割比を供給される現像剤量が変化しても略1対1にするには、上方の現像ロール101を現像容器側に2〜6°回転させる方がよい。
図22より、次の点が確認された。
・上MSAを現像容器(HSG)側に向けて回転させる、つまり、上方の現像ロール101の磁極x1,y1を上流側に偏倚させる方が現像剤の分割比を1対1にし易くなる。
・上MSAを感光体(PR)側に向けて回転させる、つまり、上方の現像ロール101の磁極x1,y1を下流側に偏倚させると、搬送用磁極の半値幅が30°のときよりも上方の現像ロール101の方に多くの現像剤が分割されると共に、回転角を少し変えるだけで、分割比が大きく変化する。
・供給される現像剤量を多くすると、少ないときよりも上方の現像ロール101の現像剤の増加量は少なくなる。
・分割比を供給される現像剤量が変化しても略1対1にするには、上方の現像ロール101を現像容器側に4〜9°回転させる方がよい。
以上のことから、搬送用磁極の半値幅(磁極幅に相当)は20°よりも30°の方が分割比を安定させることができることが理解された。
更に、本発明者は、二つの現像ロールにおいて、互いの分割用磁極の磁束密度のピーク値を異ならせたもので本実施例と同様の評価を行ったところ、分割比が異なるものの、同様の傾向で現像剤が分割されることを確認した。
1…像保持体,2…第一の現像剤保持体,3…第二の現像剤保持体,4…現像剤供給機構,5…規制部材,6…現像剤分割部,7(7a,7b)…分割用磁極,8(8a,8b)…現像用磁極,9…現像剤搬送部,10(10a,10b)…搬送用磁極,G…現像剤,Da,Db…現像域

Claims (8)

  1. 静電潜像を保持して循環移動する像保持体に対向して配置され、像保持体との対向部位で像保持体と逆方向に回転すると共に像保持体上の静電潜像が現像される現像域に向けてトナー及び磁性キャリアが含まれる現像剤を保持して搬送する第一の現像剤保持体と、
    この第一の現像剤保持体より像保持体の移動方向下流側にて像保持体及び前記第一の現像剤保持体に対向して配置され、前記第一の現像剤保持体との対向部位で当該第一の現像剤保持体と同方向に回転すると共に像保持体上の静電潜像が現像される現像域に向けて現像剤を保持して搬送する第二の現像剤保持体と、
    前記第一及び第二の現像剤保持体のいずれか一方に対し、当該現像剤保持体の回転方向における現像域より下流側で且つ前記二つの現像剤保持体の対向部位より上流側位置に現像剤を供給する現像剤供給機構と、
    この現像剤供給機構にて供給される現像剤を前記第一及び第二の現像剤保持体の両方で現像に供される必要な量に規制する規制部材と、
    前記第一及び第二の現像剤保持体の対向部位に互いに極性の異なる分割用磁極を配置し、これらの分割用磁極によって形成される分割用磁界にて前記現像剤供給機構から供給されて二つの現像剤保持体の対向部位に搬送された現像剤を二つの現像剤保持体に分割する現像剤分割部と、
    前記第一及び第二の現像剤保持体のうち、夫々の現像域に対応する現像用磁極と夫々の前記分割用磁極との間に両者と異なる極性の搬送用磁極を夫々配置し、これらの搬送用磁極の磁束密度分布によって前記現像剤分割部に隣接する部位の磁束密度を前記搬送用磁極がない場合よりも増加させ、分割後の現像剤を分離した状態で夫々の現像域に向けて保持搬送する現像剤搬送部と、
    を備えることを特徴とする現像装置。
  2. 請求項1記載の現像装置において、
    前記現像剤分割部は、前記分割用磁極のうち、前記現像剤供給機構にて現像剤が供給される現像剤保持体とは異なる側の現像剤保持体の分割用磁極の周方向に沿う磁極幅の中心位置が、前記現像剤供給機構にて現像剤が供給される側の現像剤保持体の分割用磁極の周方向に沿う磁極幅の中心位置に対して、現像剤保持体の回転方向上流側に偏倚する位置になるように設定されていることを特徴とする現像装置。
  3. 請求項1又は2に記載の現像装置において、
    各現像剤保持体の前記分割用磁極による磁束密度の法線成分の半値幅をθ1、前記搬送用磁極による磁束密度の法線成分の半値幅をθ2としたときに、各現像剤保持体における前記分割用磁極及び前記搬送用磁極が共にθ1<θ2の関係を満たすように設定されていることを特徴とする現像装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の現像装置において、
    前記現像剤搬送部は、前記搬送用磁極のうち、前記現像剤供給機構にて現像剤が供給される現像剤保持体とは異なる側の現像剤保持体側の搬送用磁極の周方向に沿う磁極幅の中心位置が、前記現像剤供給機構にて現像剤が供給される側の現像剤保持体の搬送用磁極の周方向に沿う磁極幅の中心位置に対して、現像剤保持体の回転方向上流側に偏倚する位置になるように設定されていることを特徴とする現像装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の現像装置において、
    少なくとも前記現像剤供給機構にて現像剤が供給される側の現像剤保持体は、前記現像用磁極、前記分割用磁極及び前記搬送用磁極を含み、内部に当該現像剤保持体の回転方向に沿って7つの磁極を備えていることを特徴とする現像装置。
  6. 静電潜像を保持して循環移動する像保持体と、
    この像保持体に対向して設けられ且つ当該像保持体上の静電潜像を現像剤にて現像する請求項1乃至5のいずれかに記載の現像装置と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項6記載の画像形成装置において、
    前記第一及び第二の現像剤保持体とは別に設けられ、像保持体に対向して配置されると共に像保持体と対向する現像域に向けて現像剤を保持して搬送する一若しくは複数の追加現像剤保持体と、
    前記第一及び第二の現像剤保持体に保持して搬送される現像剤を前記追加現像剤保持体に受け渡す受渡部と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  8. 静電潜像を保持して循環移動する像保持体に対向して配置され、像保持体との対向部位で像保持体と逆方向に回転すると共に像保持体上の静電潜像が現像される現像域に向けてトナー及び磁性キャリアが含まれる現像剤を保持して搬送する第一の現像剤保持体と、
    この第一の現像剤保持体より像保持体の移動方向下流側にて像保持体及び前記第一の現像剤保持体に対向して配置され、前記第一の現像剤保持体との対向部位で当該第一の現像剤保持体と同方向に回転すると共に像保持体上の静電潜像が現像される現像域に向けて現像剤を保持して搬送する第二の現像剤保持体と、
    前記第一及び第二の現像剤保持体のいずれか一方に対し、当該現像剤保持体の回転方向における現像域より下流側で且つ前記二つの現像剤保持体の対向部位より上流側位置に現像剤を供給する現像剤供給機構と、
    この現像剤供給機構にて供給される現像剤を前記第一及び第二の現像剤保持体の両方で現像に供される必要な量に規制する規制部材と、
    前記第一及び第二の現像剤保持体の対向部位に互いに極性の異なる分割用磁極を配置し、これらの分割用磁極によって形成される分割用磁界にて前記現像剤供給機構から供給されて二つの現像剤保持体の対向部位に搬送された現像剤を二つの現像剤保持体に分割する現像剤分割部と、
    前記第一及び第二の現像剤保持体のうち、夫々の現像域に対応する現像用磁極と夫々の前記分割用磁極との間に前記分割用磁極及び前記現像用磁極を含んで隣り合う磁極同士が極性の異なるように一以上の搬送用磁極を夫々配置し、これらの搬送用磁極の磁束密度分布によって前記現像剤分割部に隣接する部位の磁束密度を前記搬送用磁極がない場合よりも増加させ、分割後の現像剤を分離した状態で夫々の現像域に向けて保持搬送する現像剤搬送部と、
    を備えることを特徴とする現像装置。
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