JP2014012785A - 液体洗浄剤組成物およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エチレンオキサイドの平均付加モル数が12以上のノニオン界面活性剤(A)と、エチレンオキサイドの平均付加モル数が2〜9のノニオン界面活性剤(B)と、セルラーゼ(C)と、を含有し、前記(A)成分として、脂肪酸アルキルエステルエトキシレート(A−1)、ポリオキシアルキレンアルキルアミン(A−2)、アルコールエトキシレート(A−3)から選ばれる少なくとも1種を含有し、ただし前記(A−3)成分の含有量が、前記(A−1)成分または前記(A−2)成分の含有量の50質量%を超えることはなく、前記(A)成分の含有量が15〜70質量%であり、前記(B)成分と前記(C)成分との質量比が、(B)/(C)=1/2〜150/1の範囲内であることを特徴とする液体洗浄剤組成物。
【選択図】なし
Description
液体洗浄剤において、洗浄成分としては、液安定性の点から、主にノニオン界面活性剤が用いられている。
一方、衿や袖に付着した皮脂汚れは、脂肪酸、スクワレン、タンパク質等の複合汚れであるため、通常洗浄濃度の界面活性剤希薄溶液だけでは落とし難い。複合汚れを構成する脂肪酸やスクワレンなどの成分は、経時で分解してアルデヒドなどの臭気成分を発生させる原因となるだけでなく、黄ばみにも変化することが知られている。
皮脂汚れに対しては、液体洗浄剤原液を直接汚れに塗布したり、プロテアーゼを洗浄剤に配合することが効果的であるとされている。しかし、液体洗浄剤の場合、用いられる液体のプロテアーゼ製剤には一般的に製剤安定化のためカルシウム塩等が配合されているため、プロテアーゼ製剤と泡調整剤として脂肪酸またはその塩を一緒に配合すると、脂肪酸のカルシウム塩等が析出し、外観安定性に問題が生じることがある。
このような問題に対し、例えば特許文献1には、特定の非イオン界面活性剤と、特定の飽和脂肪酸またはその塩と、プロテアーゼ製剤と、クエン酸とをそれぞれ特定量含有し、前記の飽和脂肪酸またはその塩に由来する脂肪酸塩以外のアニオン界面活性剤を実質的に含まない液体洗浄剤組成物が開示されている。該液体洗浄剤組成物は、洗浄時低泡性であり、かつ、すすぎ性、皮脂汚れ塗布洗浄力が良好であり、かつ、保存においても透明均一な外観を有するとされている。
さらに、近年、環境面や購入時の利便性などを考慮して、界面活性剤を高濃度に含有し、1回の使用量が少ない、いわゆる「コンパクト型」の洗浄剤が主流となっているが、このような液体洗浄剤は、界面活性剤を高濃度に含有する分、水の含有量が少ない。そのため、コンパクト型の液体洗浄剤に酵素を配合した場合、酵素の析出や変性が生じやすく、安定性がさらに低くなる。特に、酵素としてプロテアーゼを用いた場合、自己消化により酵素の性能が低下しやすい。特許文献1に記載の方法は、界面活性剤濃度が低い場合はある程度有効であるものの、ノニオン界面活性剤を、40質量%を超えるような高濃度で含むような場合には、その安定化効果が充分とはいえない。
したがって、皮脂汚れに対して優れた洗浄効果を発揮し、かつ界面活性剤濃度を高めた場合でも良好な外観を保持し得る優れた外観安定性を有する液体洗浄剤組成物が求められる。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、以下の態様を有する。
前記(A)成分として、脂肪酸アルキルエステルエトキシレート(A−1)、ポリオキシアルキレンアルキルアミン(A−2)、アルコールエトキシレート(A−3)から選ばれる少なくとも1種を含有し、ただし前記(A−3)成分の含有量が、前記(A−1)成分または前記(A−2)成分の含有量の50質量%を超えることはなく、
前記(A)成分の含有量が15〜70質量%であり、
前記(B)成分と前記(C)成分との質量比が、(B)/(C)=1/2〜150/1の範囲内であることを特徴とする液体洗浄剤組成物。
[2] さらに、α−ヒドロキシ−モノカルボン酸およびその塩から選ばれる少なくとも1種(D)を含有する[1]に記載の液体洗浄剤組成物。
[3] [1]に記載の液体洗浄剤組成物を製造する方法であって、
エチレンオキサイドの平均付加モル数が12以上のノニオン界面活性剤(A)と、エチレンオキサイドの平均付加モル数が2〜9のノニオン界面活性剤(B)と、セルラーゼ(C)と、を混合する工程を含む製造方法。
前記(A)成分として、脂肪酸アルキルエステルエトキシレート(A−1)、ポリオキシアルキレンアルキルアミン(A−2)、アルコールエトキシレート(A−3)から選ばれる少なくとも1種を含有し、ただし前記(A−3)成分の含有量が、前記(A−1)成分または前記(A−2)成分の含有量の50質量%を超えることはなく、
前記(A)成分の含有量が15〜70質量%であり、
前記(B)成分と前記(C)成分との質量比が、(B)/(C)=1/2〜150/1の範囲内であることを特徴とする。
また、(A)成分における(A−3)成分の割合を一定量以下に抑えることで、(C)成分の析出、沈殿等による外観の悪化が抑制され、長期にわたって良好な液外観が保持される。これは、同量の(A)成分を含有する場合、(A−3)成分の割合が少ない方が、組成物中の自由水が増えるためではないかと推測される。
(D)成分を含有することにより、組成物中での(C)成分の構造が安定化され、外観安定性がさらに向上する。
[(A−1)成分;脂肪酸アルキルエステルエトキシレート]
脂肪酸アルキルエステルエトキシレートは、脂肪酸アルキルエステルにEOを付加したものである。
(A−1)成分としては、下記一般式(a1)で表される化合物が好ましい。
R1−CO−(OCH2CH2)m−R2 ・・・(a1)
[式中、R1は、炭素数9〜13の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基、又は炭素数9〜13の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルケニル基である。R2は、炭素数1〜3のアルキル基である。mはEOの平均付加モル数であって12〜20である。]
R1におけるアルキル基、アルケニル基の炭素数は、それぞれ、洗浄力向上やゲル化防止の点から、炭素数10〜13であることが好ましく、炭素数11〜13であることがより好ましい。
R3は、炭素数1〜3のアルキル基であり、メチル基が特に好ましい。
mはエチレンオキサイドの平均付加モル数を示し、12〜20である。mは、洗浄力や液体洗浄剤組成物の溶解性の向上の点から、12〜18であることが好ましい。
(A−1)成分を常法により製造した場合、生成物中には、(A−1)成分とともに、洗浄力に寄与しない成分、例えば(A−1)成分の原料である脂肪酸エステルや、前記一般式(a1)中のmが1または2であるEO付加体が(A−1)成分と共存し、ナロー率を低下させる。そのためナロー率が高いと、共存する成分が充分に少なく、洗浄力の低下、原料臭気の問題が生じにくくなる。
該ナロー率の上限値としては特に限定されないが、実質的には80質量%以下であることが好ましい。
該ナロー率としては、保存安定性と溶解性が向上するため、20〜50質量%であることがより好ましく、30〜45質量%がさらに好ましい。
ここで、本明細書において「ナロー率」とは、EOの付加モル数が異なるEO付加体の分布の割合を示し、下記の数式(S)で表される。
(A−1)成分の製造方法としては、特に限定されるものではないが、例えば表面改質された複合金属酸化物触媒を用いて、脂肪酸アルキルエステルにエチレンオキサイドを付加重合させる方法(特開2000−144179号公報参照)により容易に製造することができる。
かかる方法に用いられる表面改質された複合金属酸化物触媒の好適なものとしては、具体的には、金属水酸化物等により表面改質された金属イオン(Al3+、Ga3+、In3+、Tl3+、Co3+、Sc3+、La3+、Mn2+等)が添加された酸化マグネシウム等の複合金属酸化物触媒や金属水酸化物および/または金属アルコキシド等により表面改質されたハイドロタルサイトの焼成物触媒が挙げられる。
前記複合金属酸化物触媒を用いた表面改質においては、複合金属酸化物と、金属水酸化物および/または金属アルコキシドとを併用することが好ましい。この場合、複合金属酸化物100質量部に対して、金属水酸化物及び/または金属アルコキシドの割合を0.5〜10質量部とすることが好ましく、1〜5質量部とすることがより好ましい。
(A−1)成分は、一種類のみを単独で用いてもよく、複数種類を組み合わせて使用してもよい。
ポリオキシアルキレンアルキルアミンは、アルキルアミンにアルキレンオキサイドを付加したものである。
(A−2)成分としては、下記一般式(a2)で表される化合物が好ましい。
炭素数が8以上であることにより洗浄力が良好となり、炭素数が22以下であることにより溶解性が向上する。R3の炭素数は16以上が特に洗浄力の点から好ましく、20以下が溶解性の点からより好ましい。
したがって、R3におけるアルキル基、アルケニル基の炭素数は、それぞれ、10〜22が好ましく、16〜20がより好ましく、16〜18が特に好ましい。
AOは、エチレンオキサイド(EO)基またはプロピレンオキサイド(PO)基である。
式中の(AO)p、(AO)qはそれぞれ、EOのみが付加されたもの(EO基のみからなるもの)でもよく、POのみが付加されたもの(PO基のみからなるもの)でもよく、EOとPOが混合して付加されたもの(EO基とPO基とからなるもの)であってもよい。EOとPOが混合して付加されたものである場合、特表2003−505446号公報に示されているように、EO基とPO基とが不連続に、ブロック状に付加されていてもよい。
p、qは、それぞれAOの平均付加モル数を表し、各々独立に0以上の整数を示す。また、p+qは12以上50未満であり、好ましくは15以上40以下である。該範囲であることにより、高い洗浄力が得られる。例えば、本発明の洗浄剤組成物を衣料用に用いた場合、p+qが12未満であると洗浄効果が得られにくくなる。一方、p+qが50以上であると、(A−2)成分自体の分子量の増加に伴い、同じ配合量では組成物中の(A−2)成分のモル数が減少するために洗浄効果が低下する。
ただし、式(a2)中のp+q個のAOのうち、少なくとも12個はEO基である。
p+q個のAOのうち、EO基の割合は、溶解性の点から、60質量%以上が好ましく、100質量%であることが特に好ましい。すなわちp+q個のAOが、全てEO基であることが特に好ましい。
(A−2)成分は、市販のものを用いてもよく、公知の製造方法により製造したものを用いてもよい。(A−2)成分の市販品としては、例えばライオン・アクゾ(株)製、商品名「ETHOMEEN(エソミン)T/25」(R3:牛脂由来のアルキル基(炭素数14〜18)、p+q=15);ライオン・アクゾ(株)製、商品名「ETHOMEEN(エソミン)SA2Y−103」(R3:アルキル基の炭素数16〜18、p+q=50)等が挙げられる。
(A−2)成分は、一種類のみを単独で用いてもよく、複数種類を組み合わせて使用してもよい。
アルコールエトキシレートは、アルコールにEOを付加したものである。
(A−3)成分としては、下記一般式(a3)で表される化合物が好ましい。
R4−O−(CH2CH2O)nH ・・・(a3)
[式中、R4は、炭素数10〜22の炭化水素基である。nはEOの平均付加モル数であって12〜20である。]
該炭化水素基の炭素数は、10〜20が好ましく、10〜18がより好ましい。
該炭化水素基は、鎖状でも環状でもよく、鎖状であることが好ましい。鎖状の炭化水素基は、直鎖であっても分岐鎖であってもよい。また、該炭化水素基は、飽和でもよく、不飽和結合を有していてもよい。
nはEOの平均付加モル数を表し、12〜20である。nは、12〜18が好ましく、12〜16がより好ましい。EOの平均付加モル数nが20を超えると、HLBが高くなりすぎて皮脂洗浄に不利となるために洗浄機能が低下する。nが12〜16の範囲にあるときは、皮脂汚れに対し特に高い洗浄力を示す。
式(a3)で表される化合物は、単一鎖長のものでも複数の鎖長の混合物でもよい。
(A−3)成分は、一種類のみを単独で用いてもよく、複数種類を組み合わせて使用してもよい。
ただし、本発明においては、(A−3)成分の含有量が、(A−1)成分または(A−2)成分の含有量の50質量%を超えることはない。
つまり、(A)成分として(A−3)成分のみを含有することはなく、少なくとも(A−1)成分および(A−2)成分のいずれか一方または両方を含有する。
(A−1)成分を含有する場合、(A−1)成分と(A−3)成分との質量比は、(A−1)/(A−3)=10/0〜5/5の範囲内となる。(A−1)/(A−3)は、10/0〜7/3の範囲内が好ましく、10/0〜8/2の範囲内がより好ましい。
(A−2)成分を含有する場合、(A−2)成分と(A−3)成分との質量比は、(A−2)/(A−3)=10/0〜5/5の範囲内となる。(A−2)/(A−3)は、10/0〜7/3の範囲内が好ましく、10/0〜8/2の範囲内がより好ましい。
(A−3)成分の割合が低いほど、液体洗浄剤組成物の外観安定性が向上する。また、液体洗浄剤組成物中での(C)成分の外観安定性やセルラーゼ活性の保存安定性も向上する。これらの効果は、(A−1)成分や(A−2)成分は、(A−3)成分に比べて、高濃度にしてもゲル化しにくくなる、すなわち組成中の自由水が多い状態となることによると考えられる。
一方、(A−3)成分の割合が高くなると液体洗浄剤組成物の外観安定性が低下する。また、液体洗浄剤組成物中での(C)成分の外観安定性やセルラーゼ活性の保存安定性も低下する。特に(A−3)成分単独では、自由水が非常に少ない状態となり、例えば濃縮化ができずに液体洗浄剤組成物がゲル化してしまう。
(A)成分中、(A−1)成分と(A−2)成分との質量比は、(A−1)/(A−2)=10/0〜7/3の範囲内が好ましく、10/0〜8/2の範囲内がより好ましい。
ただし本発明の効果を考慮すると、(A)成分中の(A−1)成分、(A−2)成分および(A−3)成分の合計の割合は、70質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、100質量%が特に好ましい。すなわち(A)成分が、(A−1)成分、(A−2)成分、(A−3)成分から選ばれる少なくとも1種からなることが好ましい。
本発明の液体洗浄剤組成物中、(A)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対し、15〜70質量%が好ましく、15〜60質量%がより好ましく、20〜55質量%が特に好ましい。15質量%以上であることにより液体洗浄剤としての洗浄力が充分に得られる。70質量%以下であることにより、液安定性が良好となる。
(B)成分としては、EO付加モル数が2〜9のものであればよく、従来、液体洗浄剤組成物等に用いられているノニオン界面活性剤のなかから適宜選択できる。例えば、EO付加モル数が2〜9の脂肪酸アルキルエステルエトキシレート(B−1)、EO付加モル数が2〜9のポリオキシアルキレンアルキルアミン(B−2)、EO付加モル数が3〜9のアルコールエトキシレート(B−3)等が挙げられる。これらはそれぞれ、上述した(A−1)成分、(A−2)成分、(A−3)成分におけるEO付加モル数を2〜9としたものが挙げられる。
R5−O−(CH2CH2O)rH ・・・(b3)
[式中、R5は、炭素数10〜22の炭化水素基である。rはEOの平均付加モル数であって3〜9である。]
該炭化水素基の炭素数は、10〜20が好ましく、10〜18がより好ましい。
該炭化水素基は、鎖状でも環状でもよく、鎖状であることが好ましい。鎖状の炭化水素基は、直鎖であっても分岐鎖であってもよい。また、該炭化水素基は、飽和でもよく、不飽和結合を有していてもよい。
rはEOの平均付加モル数を表し、3〜9である。rは、5〜9が好ましく、5〜8がより好ましい。EOの平均付加モル数rが3以上であると、疎水汚れに対する洗浄性能が特に良好である。
式(b3)で表される化合物は、単一鎖長のものでも複数の鎖長の混合物でもよい。
本発明の液体洗浄剤組成物中、(B)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対し、1〜25質量%が好ましく、5〜20質量%がさらに好ましく、8〜15質量%が特に好ましい。1質量%以上であると疎水汚れに対する洗浄性能が充分に高まり、(C)成分との相乗効果が充分に発揮される。25質量%以下であると、組成中に自由水が充分に存在し、(C)成分の安定性が向上し、良好な外観を保つことができる。
(C)成分としては、特に限定されず、公知のもののなかから適宜選択できる。
(C)成分としては、特に、繊維からの汚れ除去性能に優れることから、分子量30〜50kDa、等電点4.5〜6.0であるエンドグルカナーゼが好ましい。該エンドグルカナーゼは、繊維内部のアモルファス部分に吸着している汚れを取り除く効果があると考えられる。該エンドグルカナーゼは、フミコーラ・インソレンス株由来であることが特に好ましい。
エンドグルカナーゼの分子量(単位:kDa)はゲル濃度12.5Totalアクリルアミド%(質量/体積)のプレキャストゲル(アトー社)とBenchiMark Proteim Ladder(インビトロジェン社)を用いSDS−PAGE法により得られる値である。
該エンドグルカナーゼは市販品から入手可能であり、例えばエンドラーゼ5000L(商品名、ノボザイム社製品)やケアザイムプレミアム4500L(商品名、ノボザイム社製品)が挙げられる。
本発明の液体洗浄剤組成物中、(C)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対し、0.01〜3質量%が好ましく、0.05〜3質量%がより好ましく、0.2〜3質量%が特に好ましい。0.01質量%以上であると(C)成分の添加効果が得られやすい。3質量%以下であると充分な洗浄力が得られやすい。また、経済的にも有利となる。
(D)成分は、製剤中での(C)成分の安定性を高める目的で配合される。(C)成分が安定化されることで液体洗浄剤組成物の外観安定性がさらに向上する。(D)成分は、(C)成分の表面に吸着し、その構造を保持する(外部からの攻撃を防ぐ)役割を担っていると考えられる。
R6−C(OH)(R7)−COOH ・・・(d1)
[式中、R6は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、ニトロ基、エステル基、エーテル基、置換基を有していてもよいアミノ基、またはアミン誘導体基であり;R7は、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、ニトロ基、エステル基、エーテル基、または置換基を有していてもよいアミノ基、またはアミン誘導体基である。]。
(D)成分の配合量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.1〜5質量%が好ましく、0.15〜2質量%がより好ましく、0.2〜1.5質量%がさらに好ましく、0.7〜1.5質量%が特に好ましい。0.1〜5質量%の範囲内であると、(C)成分表面に(D)成分が充分に吸着し、製剤中での(D)成分の安定性を高めることが出来る。一方、(D)成分の含有量が0.1質量%未満であると(C)成分の安定化効果が不充分となる場合がある。また5質量%を超えると製剤化した時に沈殿を生じてしまうおそれがある。
本発明の液体洗浄剤組成物は、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、上記(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分以外の他の成分を含有してもよい。該他の成分としては、液体洗浄剤に通常用いられる成分を配合することができ、たとえば以下に示すものが挙げられる。
水混和性有機溶剤の配合量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して、0.1〜15質量%が好ましい。
アニオン界面活性剤としては、例えば直鎖アルキルベンゼンスルホン酸またはその塩;α−オレフィンスルホン酸塩;直鎖または分岐鎖のアルキル硫酸エステル塩;アルキルエーテル硫酸エステル塩またはアルケニルエーテル硫酸エステル塩;アルキル基を有するアルカンスルホン酸塩;α−スルホ脂肪酸エステル塩などが挙げられる。
これらの塩としては、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属塩、マグネシウムなどのアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどのアルカノールアミン塩などが挙げられる。
α−オレフィンスルホン酸塩としては、炭素数10〜20のものが好ましい。
アルキル硫酸エステル塩としては、炭素数10〜20のものが好ましい。
アルキルエーテル硫酸エステル塩又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩としては、炭素数10〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基もしくはアルケニル基を有し、平均1〜10モルのエチレンオキサイドを付加したもの(すなわち、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩又はポリオキシエチレンアルケニルエーテル硫酸エステル塩)が好ましい。
アルカンスルホン酸塩としては、炭素数10〜20、好ましくは14〜17のアルキル基を有し、2級アルカンスルホン酸塩が特に好ましい。
α−スルホ脂肪酸エステル塩としては、炭素数10〜20のものが好ましい。
これらの中でも、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、アルカンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、及びα−オレフィンスルホン酸塩が特に好ましい。
これらの塩としては、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属塩、マグネシウムなどのアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどのアルカノールアミン塩などが挙げられる。
アニオン界面活性剤の配合量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して、0〜20質量%であることが好ましい。
これらの塩としては、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属塩、マグネシウムなどのアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどのアルカノールアミン塩などが挙げられる。
プロテアーゼとしては、プロテアーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Savinase16L、Savinase Ultra 16L、Savinase Ultra 16XL,Everlase 16L TypeEX、Everlase Ultra 16L、Esperase 8L、Alcalase 2.5L、Alcalase Ultra 2.5L、Liquanase 2.5L、Liquanase Ultra 2.5L、Liquanase Ultra 2.5XL、Coronase 48L、ジェネンコア社から入手できる商品名Purafect L、Purafect OX,Properase L等が挙げられる。
アミラーゼとしては、アミラーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Termamyl 300L、Termamyl Ultra 300L、Duramyl 300L、Stainzyme 12L、Stainzyme Plus 12L、ジェネンコア社から入手できる商品名Maxamyl、天野製薬社から入手できる商品名プルラナーゼアマノ、生化学工業社から入手できる商品名DB−250等が挙げられる。
リパーゼとしては、リパーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Lipex 100L、Lipolase 100L等が挙げられる。
マンナナーゼとして、マンナナーゼ製剤としてノボザイムズ社から入手できる商品名Mannaway 4L等が挙げられる。
塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、またはアルカノールアミン塩等が挙げられる。
これらの酸又はその塩は、1種または2種以上混合して用いることが出来る。
減粘剤及び可溶化剤の配合量は液体洗浄剤組成物の総質量に対して、好ましくは0.01〜15質量%である。この範囲にあると、液体洗浄剤組成物の液表面において、該液体洗浄剤組成物がゲル化することにより形成される皮膜の生成抑制効果が向上する。
アルカリ剤の配合量としては、液体洗浄剤組成物の総質量に対して、0.5〜5質量%が好ましい。
金属イオン捕捉剤の配合量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対し、0.01〜20質量%が好ましい。
モノフェノール系酸化防止剤のなかでは、ジブチルヒドロキシトルエンが特に好ましい。高分子型フェノール酸化防止剤のなかでは、dl−α−トコフェロールが特に好ましい。
酸化防止剤は、1種または2種以上を混合して用いることができる。
酸化防止剤の配合量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対し、0.01〜2質量%が好ましい。
保存安定性向上を目的として安息香酸やその塩(防腐剤としての効果もある)含有してもよい。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、またはアルカノールアミン塩等が挙げられる。安息香酸(塩)の配合量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対し、0.1〜5質量%が好ましく、0.15〜2.0質量%がより好ましい。
酵素安定化を目的としてホウ酸、ホウ砂、ギ酸またはその塩、塩化カルシウム、硫酸カルシウム等のカルシウム塩類を0〜2質量%含有してもよい。
風合い向上を目的としてジメチルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン等のシリコーンを0〜5質量%含有してもよい。
白色衣類の白度向上を目的としてジスチリルビフェニル型等の蛍光増白剤を0〜1質量%含有してもよい。
移染防止剤、再汚染防止を目的としてポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース等の再汚染防止剤を0〜2質量%含有してもよい。
パール剤、ソイルリリース剤等を含有してもよい。
着香剤としては、代表的な例として、特開2002−146399号公報の表11〜18に記載の香料組成物A、B、C、Dなどが使用できる。着香剤の配合量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して、0.1〜1質量%が好ましい。
着色剤としては、アシッドレッド138、Polar Red RLS、アシッドイエロー203、アシッドブルー9、青色1号、青色205号、緑色3号、ターコイズP−GR(いずれも商品名)等の汎用の色素や顔料が挙げられる。着色剤の配合量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して、0.00005〜0.005質量%程度が好ましい。
乳濁剤としては、ポリスチレンエマルション、ポリ酢酸ビニルエマルジョン等が挙げられ、通常、固形分30〜50質量%のエマルションが好適に用いられる。具体例としては、ポリスチレンエマルション(サイデン化学社製:商品名サイビノールRPX−196 PE−3、固形分40質量%)等が挙げられる。乳濁剤の配合量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して、0.01〜0.5質量%が好ましい。
天然物などのエキスの配合量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して、0〜0.5質量%程度が好ましい。
液体洗浄剤組成物のpHは、必要に応じて、pH調整剤を配合することにより調整できる。pH調整剤としては、本発明の効果を損なわない限りにおいて随意であるが、硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカノールアミン等が、(C)成分の安定性の面から好ましい。
混合条件は特に限定されないが、(C)成分を添加する際のpH(25℃)は7付近が好ましい。また(C)成分を添加する際の温度は、40℃以下が好ましい。また、(A)成分を所定量含有する溶液に(C)成分を配合した場合、水分が少ないため凝集して濁りが生じるおそれがある。したがって、(C)成分は予め、水、または安息香酸ナトリウム等を添加した水溶液と混合し、その後、他の成分と混合することが好ましい。
水としては、精製水、蒸留水、イオン交換水、純水、超純水等が挙げられる。
水は、全量が100質量%となる量であればよく、特に限定されないが、液体洗浄剤組成物の総質量に対し30〜45質量%が好ましく、25〜55質量%が用いられる。
各例で使用した原料を以下に示す。
〔使用原料〕
[(A)成分]
(a−1−1):C11H23CO(OCH2CH2)mOCH3とC13H27CO(OCH2CH2)mOCH3との質量比で8/2の混合物、m=平均15、ナロー率33質量%、合成品。
(a−2−1):ポリオキシエチレン(15)牛脂アルキルアミン、(上記一般式(a2)中のR3=牛脂由来のアルキル基とアルケニル基の混合物(炭素数14〜18)、p+q=15に相当)、ライオン・アクゾ社製、商品名「エソミンT/25」。
(a−3−1):P&G社製の天然アルコールCO−1217(商品名)に対して平均15モル相当の酸化エチレンを付加したもの。
なお、「ポリオキシエチレン」の後に付された( )内の数値はEOの平均付加モル数を示し、以下同様である。
(b−1−1):C11H23CO(OCH2CH2)mOCH3とC13H27CO(OCH2CH2)mOCH3との質量比で8/2の混合物、m=平均7、ナロー率33質量%、合成品。
(b−2−1):ポリオキシエチレン(7、数値はEOの平均付加モル数を示す。以下同様。)ヘキサデシルアミン、(上記一般式(a2)中のR3=炭素数16のアルキル基、p+q=10に相当)、合成品。
(b−3−1):P&G社製の天然アルコールCO−1217(商品名、炭素数12/14=7/3の(直・分岐)鎖状の(飽和・不飽和)炭化水素基を有する1価アルコール)に対して平均9モル相当の酸化エチレンを付加したもの。
(b−3−2):P&G社製の天然アルコールCO−1217(商品名、炭素数12/14=7/3の(直・分岐)鎖状の(飽和・不飽和)炭化水素基を有する1価アルコール)に対して平均5モル相当の酸化エチレンを付加したもの。
(b−3−3):P&G社製の天然アルコールCO−1217(商品名、炭素数12/14=7/3の(直・分岐)鎖状の(飽和・不飽和)炭化水素基を有する1価アルコール)に対して平均3モル相当の酸化エチレンを付加したもの。
(c−1):エンドラーゼ5000L(商品名、ノボザイムズ社製、フミコーラ・インソレンス株由来、分子量50kDa、等電点5.1のエンドグルカナーゼ)。
(c−2):ケアザイムプレミアム(商品名、ノボザイムズ社製)。
乳酸ナトリウム:関東科学製、商品名「乳酸ナトリウム」。
LAS−H:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸、ライオン社製、商品名「ライポンLH−200」。
モノエタノールアミン(MEA):(株)日本触媒製。
ジブチルヒドロキシトルエン(BHT):住友化学(株)製、商品名「SUMILZER BHT−R」。
エタノール:日本アルコール販売(株)製、商品名「特定アルコール95度合成」。
色素:癸巳化成(株)製、商品名「緑色3号」。
香料:特開2002−146399号公報の表11〜18に記載の香料組成物A。
水酸化ナトリウム:鶴見曹達(株)製。
下記測定条件により、酸化エチレンの付加モル数が異なる酸化エチレン付加体の分布を測定し、前記数式(S)によりナロー率(質量%)を算出した。
[HPLCによる酸化エチレン付加体の分布の測定条件]
装置:LC−6A((株)島津製作所製)、
検出器:SPD−10A、
測定波長:220nm、
カラム:Zorbax C8(Du Pont(株)製)、
移動相:アセトニトリル/水=60/40(体積比)、
流速:1mL/分、
温度:20℃
(a−1−1)の合成:
特開2000−144179号公報に記載の実施例における製造例1に準じて合成した。
すなわち、化学組成が2.5MgO・Al2O3・nH2Oである水酸化アルミナ・マグネシウム(協和化学工業(株)製、商品名:キョーワード300)を、600℃で1時間、窒素雰囲気下で焼成して得られた焼成水酸化アルミナ・マグネシウム(未改質)触媒2.2gと、0.5規定の水酸化カリウムエタノール溶液2.9mLと、ラウリン酸メチルエステル280gおよびミリスチン酸メチルエステル70gとを4リットルオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内で触媒の改質を行った。次いで、オートクレーブ内を窒素で置換した後、昇温を行い、温度を180℃、圧力を3atmに維持しつつ、酸化エチレン1052gを導入し、撹拌しながら反応させた。さらに、反応液を80℃に冷却し、水159gと、濾過助剤として活性白土および珪藻土をそれぞれ5g添加した後、触媒を濾別して、(a−1−1)を得た。
触媒に対するアルカリ添加量は、(a−1−1)のナロー率が33質量%となるように調節した。
酸化エチレンの導入量を、1052gから491gに変更した以外は、前記(a−1−1)の合成と同様にして(b−1−1)を得た。
脂肪酸アミン(東京化成工業社製、「n−ヘキサデシルアミン」)をオートクレーブ(耐圧硝子工業社製)に仕込み、系内を窒素で置換した後、150℃に加熱し、酸化エチレンを所定量に達するまで少量ずつ添加して、エチレンオキシド(EO)の平均付加モル数が2モルの3級アミンを合成した(一段階目)。
次に、得られた3級アミンと、アルカリ触媒(40質量%NaOH水溶液を用いて0.8質量%分)とをオートクレーブに仕込み、系内を窒素で置換し、加温減圧による脱水を行った後、150℃に加熱し、酸化エチレンを所定量に達するまで少量ずつ添加して、EOの平均付加モル数が7モルの(ポリオキシエチレン(7)ヘキサデシルアミン)を得た(二段階目)。
反応後は、生成物を酢酸により中和処理した。
表1〜3に示す組成の液体洗浄剤組成物を以下の手順で調製した。
500mLのビーカーに、8.0質量部の95%エタノールと、1.0質量部のモノエタノールアミンと、3.0質量部のLAS−Hと、0.05質量部のBHTと、表1〜3に示す種類と配合量(質量部)の(A)成分を投入し、マグネットスターラー(MITAMURA KOGYO INC.製)で充分に攪拌し、これらの成分を溶解させた。その後、表1〜3に示す種類と配合量(質量部)の(B)成分を添加し、全体量が96質量部になるように精製水を入れ、さらによく攪拌した。25℃でのpHが7.0になるように、pH調整剤(水酸化ナトリウム又は硫酸)を適量添加した後、予め2倍量の水(または乳酸ナトリウム水溶液)で希釈しておいた(C)成分を表1〜3に示す配合量(質量部)で添加し、さらに0.5質量部の香料と0.0005質量部の色素を添加し、全体量が100質量部になるように精製水を加えて液体洗浄剤組成物を得た。
得られた液体洗浄剤組成物における(A−1)/(A−3)(=(a−1−1)/(a−3−1))、(A−2)/(A−3)(=(a−2−1)/(a−3−1))、(B)/(C)をそれぞれ表1〜3に併記した。
得られた液体洗浄剤組成物について以下の評価を行った。結果を表1〜3に併記した。
スクアレン、トリオレイン、ゼラチンを等量混ぜたものをモデル皮脂汚れとした。
モデル皮脂汚れを、5cm×5cmに裁断した市販の肌シャツ(綿100%、白色、丸首、BVD社製)に1%O.W.F.となるように塗布し、1晩風乾させたものを試験布とした。なお、O.W.F.は、On the Weight of Fabricの略であり、汚れ量/布量×100(%)により算出される値である。
Terg−O−tometer(UNITED STATES TESTING社製)を洗浄試験器として用い、上記の試験布10枚と、洗浄メリヤス布と、調製した液体洗浄剤組成物とを該洗浄試験器に入れ、浴比30倍に合わせて、120rpm、15℃で10分間洗浄した。その後、二槽式洗濯機(三菱電機(株)製、品番:CW−C30A1−H1)に移し、1分間脱水後、水道水(15℃、4゜DH)30L中で3分間濯ぎ、風乾した。その後、80℃に24時間放置した。
この放置後の試験布(洗浄布)のb値と、洗浄前の試験布(未洗浄布)のb値をそれぞれ分光式色差計(日本電色工業社製、「SE2000」)にて測定し、以下の数式によって相対b値%(黄ばみ度合い)を算出した。
相対b値(%)=洗浄布のb値/未洗浄布のb値
透明のガラス瓶(広口規格びんPS−NO.11)に、得られた液体洗浄剤組成物100mLを加え、蓋を閉めて密封した。この状態で35℃の恒温槽中に置いて1ヵ月保存した後、液の外観を目視で観察し、下記基準により評価した。△以上であるものを合格とした。
○:ガラス瓶底部に沈殿物質が認められなかった。
△:ガラス瓶底部に沈殿物が認められたが、軽く振ることで沈殿が消失(溶解)した。
×:ガラス瓶底部に沈殿物質が認められ、軽く振っても沈殿は消失しなかった。
(1.セルラーゼ活性の測定)
セルロースパウダーであるアビセル(Fluka社製、No.11365)20gに85質量%リン酸溶液600mLを加えアイスバスで冷やしながらスターラーでゆっくりかき混ぜ、そこにアセトン400mLを加えて膨潤させた。得られた溶液をフィルターでろ過し、アセトン400mLで3回とMilliQ水1000mLで7回洗い流した。最終的にMilliQ水2000mLを加え、これをセルラーゼ基質とした。
遠沈管にサンプル溶液(液体洗浄剤組成物)、0.1Mリン酸バッファー、およびセルラーゼ基質を各2mL入れ、攪拌しながら50℃のウォーターバスに60分間つけて反応させた後、2%NaOH水溶液1mL加え反応停止させた。遠心分離機(4000rpm、10分)にかけ、上清をとり、該上清4mLに発色試薬PAHBAH溶液(PAHBAH(4−Hydroxybenzhydrazide、Sigma社製、No.H−9882)1.5gに(+)−酒石酸カリウムナトリウム四水和物5.0gとBismuth(III)acetate0.193gを添加し、2%NaOH水溶液にて100mLにメスアップしたもの)を2mL加え、攪拌後、100℃で煮沸8分を行って、グルコース還元糖と発色試薬を反応させた。その後、氷浴で冷やし、波長410nmにおける吸光度を測定した。
別途、標準酵素溶液を作成した。標準酵素(5700ECU/g)0.175gを1Lの0.1Mリン酸バッファーに溶解させ、母液とした。0.1Mリン酸バッファーのみ・母液の250倍希釈溶液・50倍希釈溶液・25倍希釈溶液・12.5倍希釈溶液の5段階のスタンダード溶液を作製し、サンプル溶液と同様に処理し、波長410nmの吸光度を測定し、検量線を作成した。得られた検量線からサンプルの酵素活性を求めた。母液の希釈液としては、0.1Mリン酸バッファーを用いた。
製造後、35℃で4週間保存した液体洗浄剤組成物(35℃保存品)および4℃で4週間保存した液体洗浄剤組成物(4℃保存品)について上記セルラーゼ活性の測定を行い、標準酵素を用いた検量線より液体洗浄剤組成物の力価を求めた。それらの測定結果から、下記式により、セルラーゼ活性残存率(%)を求めた。
セルラーゼ活性残存率=35℃保存品の力価/4℃保存品の力価×100
○:80%以上。
△:50%以上80%未満。
×:50%未満。
一方、含有する脂肪酸アルキルエステルエトキシレートの付加モル数が異なる以外は実施例1と同じ組成の比較例1、(A)成分における(a1−1−1)/(a−3−1)が2/8の比較例2、(A)成分が(a−3−1)のみの比較例3はそれぞれ、外観安定性が悪かった。特に比較例3は、ゲル化が生じていた。
含有するポリオキシアルキレンアルキルアミンの付加モル数が異なる以外は実施例5と同じ組成の比較例4、(B)成分を配合していない比較例5、(C)成分を配合していない比較例6はそれぞれ、相対b値(%)が高く、皮脂汚れに対する洗浄性能が低かった。
(A)成分の含有量が75質量%の比較例7は、外観安定性が悪かった。
Claims (3)
- エチレンオキサイドの平均付加モル数が12以上のノニオン界面活性剤(A)と、エチレンオキサイドの平均付加モル数が2〜9のノニオン界面活性剤(B)と、セルラーゼ(C)と、を含有し、
前記(A)成分として、脂肪酸アルキルエステルエトキシレート(A−1)、ポリオキシアルキレンアルキルアミン(A−2)、アルコールエトキシレート(A−3)から選ばれる少なくとも1種を含有し、ただし前記(A−3)成分の含有量が、前記(A−1)成分または前記(A−2)成分の含有量の50質量%を超えることはなく、
前記(A)成分の含有量が15〜70質量%であり、
前記(B)成分と前記(C)成分との質量比が、(B)/(C)=1/2〜150/1の範囲内であることを特徴とする液体洗浄剤組成物。 - さらに、α−ヒドロキシ−モノカルボン酸およびその塩から選ばれる少なくとも1種(D)を含有する請求項1記載の液体洗浄剤組成物。
- 請求項1に記載の液体洗浄剤組成物を製造する方法であって、
エチレンオキサイドの平均付加モル数が12以上のノニオン界面活性剤(A)と、エチレンオキサイドの平均付加モル数が2〜9のノニオン界面活性剤(B)と、セルラーゼ(C)と、を混合する工程を含む製造方法。
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