JP2014009336A - フェノール樹脂、エポキシ樹脂、および硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(1)バイノールとキシリレン化合物との反応により得られるフェノール樹脂およびそのエポキシ樹脂、(2)(1)に記載の樹脂を少なくとも1種含有する硬化性樹脂組成物、(4)(2)に記載の硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物。
【選択図】なし
Description
すなわち本発明は、
(1)
バイノールとキシリレン化合物との反応により得られるフェノール樹脂、
(2)
前項(1)に記載のフェノール樹脂とエピハロヒドリンとの反応により得られるエポキシ樹脂、
(3)
前項(1)および/または(2)に記載の樹脂を少なくとも1種含有する硬化性樹脂組成物、
(4)
前項(3)に記載の硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物、
を提供するものである。
バイノールには立体異性体が存在するがキラル・ラセミ体どちらを用いてもかまわない。なお、その純度はGPCで90%以上が好ましく、より好ましくは93%以上、特に好ましくは98%以上である。不純物としてはキノン構造を有するものや、原料のナフトール化合物が挙げられるが、これらは各々2%以下、好ましくは1%以下であることが好ましい。純度は晶析や洗浄によってコントロールできる。当該純度が低いと本反応のフェノール樹脂の特性が低下する可能性が高く、好ましくない。また乾燥減量が0.2%以下、好ましくは0.1%以下である。乾燥減量が多い場合、製造工程において製造ラインを汚す等の問題が生じる。融点は200〜220℃、好ましくは212~219℃である。これら市販品としてはAldrich、SR−CHEMから入手可能である。
(上記式中、Xはそれぞれ独立して、水酸基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子を表す。)
で表され、具体的には、キシリレングリコール、キシリレンジハライド(ハロゲン:塩素、臭素などが挙げられる。)、ビスアルコキシメチルベンゼン(キシリレンビスアルキルエーテル、より具体的にはビスメトキシメチルベンゼン、ビスエトキシメチルベンゼン、ビスプロポキシメチルベンゼン、ビスブトキシメチルベンゼン、ビスフェノキシメチルベンゼン、ビスアリルオキシメチルベンゼンなど、炭素数1〜6のアルコキシメチル体が挙げられる。)などが挙げられる。本反応においては特にキシリレングリコール、キシリレンジクロライド、ビスメトキシメチルベンゼンが好ましい。なお、置換基の配置はオルソ、メタ、パラいずれでもかまわないが、耐熱性、機械特性のバランスから特にパラ体が好ましい。
なお、反応により腐食性ガスが精製する場合は、引圧、もしくは窒素等の不活性ガスを送り込むことにより、系内から排出させることが好ましい。
繰り返し数nとしては、好ましくは0〜20であり、より好ましくは0〜15である。
またバイノールが90%を超える場合、本発明の特徴である高耐熱性が損なわれるため、好ましくない。
また、エポキシ樹脂に残存している全塩素量は5000ppm以下、より好ましくは3000ppm以下、特に2000ppm以下であることが好ましい。塩素量による悪影響については前述同様である。なお、塩素イオン、ナトリウムイオンについては各々5ppm以下が好ましく、より好ましくは3ppm以下である。塩素イオンは先に記載し、いうまでも無いが、ナトリウムイオン等のカチオンも、特にパワーデバイス用途においては非常に重要なファクターとなり、高電圧がかかった際の不良モードの一因となる。
3.0モルを下回るとエポキシ当量が大きくなる恐れがあり、また、できたエポキシ樹脂の作業性が悪くなる可能性が高いため好ましくなく、15モルを超えると溶剤量が多量であり、産業上好ましくない。
アルカリ金属水酸化物の使用量は本発明のフェノール樹脂の水酸基1モルに対して通常0.90〜1.5モルであり、好ましくは0.95〜1.25モル、より好ましくは0.99〜1.15モルである。
系中の水分が多い場合には、得られたエポキシ樹脂において電気信頼性が悪くなるため好ましくなく、水分は5%以下にコントロールして合成することが好ましい。また、非極性プロトン溶媒を使用してエポキシ樹脂を得た際には、電気信頼性に優れるエポキシ樹脂が得られるため、非極性プロトン溶媒は好適に使用できる。
これらのエポキシ化反応の反応物を水洗後、または水洗無しに加熱減圧下でエピハロヒドリンや溶媒等を除去する。また更に加水分解性ハロゲンの少ないエポキシ樹脂とするために、回収したエポキシ樹脂を炭素数4〜7のケトン化合物(たとえば、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等が挙げられる。)を溶剤として溶解し、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液を加えて反応を行い、閉環を確実なものにすることも出来る。この場合アルカリ金属水酸化物の使用量はエポキシ化に使用した本発明のフェノール樹脂の水酸基1モルに対して通常0.01〜0.3モル、好ましくは0.05〜0.2モルである。反応温度は通常50〜120℃、反応時間は通常0.5〜2時間である。
またエピハロヒドリンとの反応においては反応初期から窒素等の不活性ガスで置換されていることが好ましく、空腔内の酸素濃度は10%以下であることが好ましい。酸素の残留は着色に影響をする。手法としては本発明のフェノール樹脂を仕込む前に窒素等不活性ガスを吹き込み(気中、もしくは液中)、もしくは、いったん減圧で真空にした後、不活性ガスで置換する方法が挙げられる。不活性ガスでの置換が無い場合、得られる樹脂に着色が生じる場合がある。不活性ガスの吹き込みを行う場合、その量はその釜の容積によっても異なるが、0.5〜10時間でその釜の容積の1〜3倍量が置換できる量の不活性ガスの吹き込みが好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物においては、フェノール樹脂または重合触媒を必須成分として使用する。
硬化性樹脂組成物Aにおいては本発明のエポキシ樹脂、本発明のフェノール樹脂少なくとも一種を必ず含有する。エポキシ樹脂−硬化剤を必須成分とする組成物である。また、必要に応じて硬化促進剤を含有する。
硬化性樹脂組成物Bにおいては本発明のエポキシ樹脂と重合触媒を必須成分とする組成物である。
本発明の硬化性樹脂組成物Aにおいて硬化剤(本発明のフェノール樹脂を含んでもよい)の使用量は、全エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して0.7〜1.2当量が好ましい。エポキシ基1当量に対して、0.7当量に満たない場合、あるいは1.2当量を超える場合、いずれも硬化が不完全となり良好な硬化物性が得られない恐れがある。
本発明の本発明の硬化性樹脂組成物Bが含有しうる重合触媒としては、熱または光により重合を開始させる触媒であれば限定なく使用できるが、具体的には、硬化促進剤または酸性硬化触媒が使用できる。
硬化剤による熱硬化(硬化性樹脂組成物A)
本発明の硬化性樹脂組成物Aが含有する硬化剤としては、本発明のフェノール樹脂以外に他の硬化剤を併用、もしくは単独で使用することが出来る。併用する場合、本発明のフェノール樹脂の全エポキシ樹脂中に占める割合は30重量%以上が好ましく、特に40重量%以上が好ましい。ただし、本発明のエポキシ樹脂を硬化性樹脂組成物の改質剤として使用する場合は、1〜30重量%の割合で添加する。
硬化剤の具体例としては例えばフェノール樹脂、フェノール系化合物、アミン系化合物、酸無水物系化合物、アミド系化合物、カルボン酸系化合物などが挙げられる。用いうる硬化剤の具体例としては フェノール樹脂、フェノール化合物;ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フルオレンビスフェノール、テルペンジフェノール、4,4’−ビフェノール、2,2’−ビフェノール、3,3’,5,5’−テトラメチル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジオール、ハイドロキノン、レゾルシン、ナフタレンジオール、トリス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、フェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシアセトフェノン、o−ヒドロキシアセトフェノン、ジシクロペンタジエン、フルフラール、4,4’−ビス(クロロメチル)−1,1’−ビフェニル、4,4’−ビス(メトキシメチル)−1,1’−ビフェニル、1,4’−ビス(クロロメチル)ベンゼン、1,4’−ビス(メトキシメチル)ベンゼン等との重縮合物及びこれらの変性物、テトラブロモビスフェノールA等のハロゲン化ビスフェノール類、テルペンとフェノール類の縮合物などのポリフェノール類が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
好ましいフェノール樹脂としては、フェノールアラルキル樹脂(芳香族アルキレン構造を有する樹脂)が挙げられ、特に好ましくはフェノール、ナフトール、クレゾールから選ばれる少なくとも一種を有する構造であり、そのリンカーとなるアルキレン部が、ベンゼン構造、ビフェニル構造、ナフタレン構造から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする樹脂(具体的にはザイロック、ナフトールザイロック、フェノールビフェニレンノボラック樹脂、クレゾール−ビフェニレンノボラック樹脂、フェノール−ナフタレンノボラック樹脂などが挙げられる。)である。
アミン系化合物、アミド系化合物;ジアミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン、ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体とエチレンジアミンより合成されるポリアミド樹脂などの含窒素化合物が挙げられる。
酸無水物系化合物、カルボン酸系化合物;無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、無水ナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ブタンテトラカルボン酸無水物、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチルビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物、シクロヘキサン−1,3,4−トリカルボン酸−3,4−無水物、などの酸無水物;各種アルコール、カルビノール変性シリコーン、と前述の酸無水物との付加反応により得られるカルボン酸樹脂が挙げられる。
その他;イミダゾール、トリフルオロボラン−アミン錯体、グアニジン誘導体の化合物などが挙げられる
これらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
光安定剤としては、ヒンダートアミン系の光安定剤、特にHALS等が好適である。HALSとしては特に限定されるものではないが、代表的なものとしては、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N’―ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ〔{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)〔〔3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドリキシフェニル〕メチル〕ブチルマロネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、等が挙げられる。HALSは1種のみが用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
酸性硬化触媒を用いて硬化させる本発明の硬化性樹脂組成物Bは、酸性硬化触媒として光重合開始剤あるいは熱重合開始剤を含有する。さらに、希釈剤、重合性モノマー、重合性オリゴマー、重合開始補助剤、光増感剤等の各種公知の化合物、材料等を含有していてもよい。また、所望に応じて無機充填材、着色顔料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、安定剤等、各種公知の添加剤を含有してもよい。
イン ポリマーサイエンス(Adv. in Plymer Sci.,62,1(1984))で開示している化合物を用いることが可能である。具体的には、ピレン、ペリレン、アクリジンオレンジ、チオキサントン、2−クロロチオキサントン及びペンゾフラビン等がある。また、光ラジカル重合開始剤として広く使用されている化合物も使用することができ、具体的には、ベンゾフェノン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインエーテル類、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン等のベンジルジメチルケタール類、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のα−ヒドロキシアルキルフェノン類、カンファーキノン等のα−ジカルボニル化合物等が挙げられる。本発明においては、チオキサントン類やα−ヒドロキシアルキルフェノン類が特に好適に使用できる。
以下に実施例で用いた各種分析方法について記載する。
エポキシ当量: JIS K 7236 (ISO 3001) に準拠
ICI溶融粘度: JIS K 7117−2 (ISO 3219) に準拠
軟化点: JIS K 7234 に準拠
全塩素: JIS K 7243−3 (ISO 21672−3) に準拠
GPC:
カラム(Shodex KF−603、KF−602.5、KF−602、KF−601x2)
連結溶離液はテトラヒドロフラン
流速は0.5ml/min.
カラム温度は40℃
検出:RI(示差屈折検出器)
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながらバイノール(GPC純度>99% Aldrich製 試薬融点216−218℃)71.6部、p−キシリレングリコール(東京化成製 試薬)13.8部、メチルイソブチルケトン(純正化学製 試薬)128部、パラトルエンスルホン酸・一水和物(東京化成製 試薬)3.4部、メタノール15部加え、メタノールと生成する水を抜きながら、70℃1時間、80℃1時間、100℃2時間反応させ、その後、110−120℃で還流状態とし、そのまま3時間反応を行った。
反応終了後、50℃まで冷却、水洗を繰り返し、水層が中性になったことを確認した後、油層からロータリーエバポレーターを用いて減圧下、溶剤類を留去することで本発明のフェノール樹脂(P−1)を89部を得た。得られたフェノール樹脂の軟化点は129℃であった。なお、GPCのチャートは以下、図1のようであった。本GPCの結果から残留バイノール量はフェノール樹脂(P1)に対する面積比率で38.2面積%である事が確認された。
実施例1におけるキシリレングリコールの量を13.8部から6.9部とした以外は同様に反応を行った。得られたフェノール樹脂(P-2)の軟化点は96℃であり、残留バイノールの量はフェノール樹脂(P2)に対する面積比率で68.7面積%(GPC 図2)であった。
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながら本発明のフェノール樹脂(P−1 水酸基当量173g/eq.)38部、エピクロロヒドリン121部(6モル当量 対 フェノール樹脂)、メタノール8部を加え、撹拌下で溶解し、70〜75℃にまで昇温した。次いでフレーク状の水酸化ナトリウム9部を90分かけて分割添加した後、更に75℃で75分反応を行った。反応終了後,水100部で水洗を行い、油層からロータリーエバポレーターを用いて減圧下、過剰のエピクロルヒドリン等の溶剤類を留去した。残留物にメチルイソブチルケトン95部を加え溶解し、75℃にまで昇温した。撹拌下で30重量%の水酸化ナトリウム水溶液0.1部、メタノール1部を加え、1時間反応を行った後、油層の洗浄水が中性になるまで水洗を行い、得られた溶液から、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下にメチルイソブチルケトン等を留去することで本発明のエポキシ樹脂(EP1)43部を得た。得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量は251g/eq.、軟化点99℃であった。
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながらバイノール214部、エピクロロヒドリン555部(4モル当量 対 フェノール樹脂)、メタノール55部を加え、撹拌下で溶解し、70〜75℃にまで昇温した。次いでフレーク状の水酸化ナトリウム60部を90分かけて分割添加した後、更に75℃で75分反応を行った。反応終了後,水400部で水洗を行い、油層からロータリーエバポレーターを用いて減圧下、過剰のエピクロルヒドリン等の溶剤類を留去した。残留物にメチルイソブチルケトン500部を加え溶解し、75℃にまで昇温した。撹拌下で30重量%の水酸化ナトリウム水溶液10部、メタノール10部を加え、1時間反応を行った後、油層の洗浄水が中性になるまで水洗を行い、得られた溶液から、ロータリーエバポレーターを用いて減圧下にメチルイソブチルケトン等を留去することで本発明のエポキシ樹脂(EP3)403部を得た。得られたエポキシ樹脂のエポキシ当量は230g/eq.、軟化点58℃であった。
<耐熱性試験・難燃性試験>
前記で得られたエポキシ樹脂、フェノール樹脂を表1の割合(重量部)で配合し、ミキシングロールを用いて均一に混合・混練し、封止用硬化性樹脂組成物を得た。この硬化性樹脂組成物をミキサーにて粉砕し、更にタブレットマシーンにてタブレット化した。このタブレット化された硬化性樹脂組成物をトランスファー成型(175℃×60秒)し、更に脱型後160℃×2時間+180℃×6時間の条件で硬化、評価用試験片を得た。難燃性試験結果も表1に示す。
なお、硬化物の物性は以下の要領で測定した。
・難燃性:UL94に準拠して行った。ただし、サンプルサイズは幅12.5mm×長さ150mmとし、厚さは0.8mmで試験を行った。
・残炎時間:5個1組のサンプルに10回接炎したあとの残炎時間の合計
・耐熱性(DMA)
動的粘弾性測定器:TA−instruments、DMA−2980
測定温度範囲:−30〜280℃
温速度:2℃/分
試験片サイズ:5mm×50mmに切り出した物を使用した(厚みは約800μm)
Tg:Tan−δのピーク点をTgとした
Claims (4)
- バイノールとキシリレン化合物との反応により得られるフェノール樹脂。
- 請求項1に記載のフェノール樹脂とエピハロヒドリンとの反応により得られるエポキシ樹脂。
- 請求項1および/または請求項2に記載の樹脂を少なくとも1種含有する硬化性樹脂組成物。
- 請求項3に記載の硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物。
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