JP2014006342A - 感光体ユニットの製造方法及び感光体ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】アルミニウム製又はアルミニウム合金製の基体を有する電子写真感光体とフランジとの接着剤による接合において、該フランジの嵌合部外径が該電子写真感光体の内径よりも小さい場合であっても接着性を向上させることができる感光体ユニットの製造方法を提供することを課題とする。また、振れが少なく、初期画像、耐刷画像が良好であり、耐久性にも優れる感光体ユニットを提供する。
【解決手段】アルミニウム又はアルミニウム合金による円筒状基体及び該基体の外周面に感光層を備える電子写真感光体と、該電子写真感光体の端部に装着されるフランと、を備える感光体ユニットを製造する方法であって、該フランジの嵌合部外周面と該電子写真感光体の内周面とを室温硬化型のシリコーンゴムで接着することを特徴とした、感光体ユニットの製造方法により解決する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、レーザープリンタ、複写機等の画像形成装置に用いられる感光体ユニット、及び感光体ユニットの製造方法に関する。
レーザプリンタ、複写機等の画像形成装置には電子写真感光体が備えられている。電子写真感光体は、紙等の記録媒体に文字や図形等、表されるべき内容を形成するための部材である。このような電子写真感光体は、アルミニウム等により形成された導電性の円筒形状である基体の外周面に感光層が被覆されて構成されている。被覆される感光層の種類は当該電子写真感光体が適用される装置により適宜選択される。
電子写真感光体の円筒形状である両端には、電子写真感光体を画像形成装置内に保持するとともに、電子写真感光体を円筒軸を中心に回転させることを可能とするフランジが装着される。従って電子写真感光体は、その両端にフランジが装着された状態で感光体ユニットととして画像形成装置内に配置されている。
電子写真感光体へのフランジの装着は、円筒形状である電子写真感光体の内側にフランジの一部(嵌合部)を差し込み、嵌合部の外表面と電子写真感光体の内表面とを接着剤により固定することにより行われる。従って、フランジの嵌合部が電子写真感光体の内側に差し込まれ、フランジと電子写真感光体とが接着剤により固定される。
ここで、アルミニウム等により形成される基体と、樹脂により形成されるフランジと、を接着剤により固定することについて、剥離等の接着性に問題があった。感光体ユニットは回転及び停止を繰り返すとともに、作動時には加熱されるという環境にあるため、負荷が大きいことによるものである。また、フランジにはギア(歯車)を併せ持ったものもあり、形状が複雑な場合には成形性のよい樹脂を用いることが好ましいが、このような樹脂は接着剤との接着性に困難があった。
特に、該フランジの嵌合部外径が該電子写真感光体の内径よりも小さい場合には、接着力を確保するのが極めて困難であった。
このような電子写真感光体とフランジとの接着性を高める技術が特許文献1に開示されている。この技術によれば、樹脂製フランジの嵌合部に溝を設けることにより、アンカー効果等により接着性が向上する旨記載されている。
特開2001−83838号公報
しかしながら、近年における高速印刷の要求により、感光体ユニットが晒される環境はさらに過酷になっており、特許文献1に記載のような技術によっても接着性が十分とは言えなかった。また、溝を形成する必要性や、溝内に配置される分の接着剤の増加等、製造及びコストの観点からも改善の要望があった。
さらに、円筒状基体の内径と、フランジ嵌合部の外径はそれぞれ寸法上の公差を持つため、それぞれの製造ロットによっては嵌め合いに空隙を有する場合があり、このような場合には特に接着性が低下することが懸念されていた。
そこで本発明は、上記問題点に鑑み、アルミニウム製又はアルミニウム合金製の基体を有する電子写真感光体とフランジとの接着剤による接合において、該フランジの嵌合部外径が該電子写真感光体の内径よりも小さい場合であっても接着性を向上させることができる感光体ユニットの製造方法を提供することを課題とする。また、振れが少なく、初期画像、耐刷画像が良好であり、耐久性にも優れる感光体ユニットを提供する。
本発明の上記課題は、下記構成により解決される。なおここではわかりやすさのため図面の参照符号を括弧書きで付記するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明の要旨は、アルミニウム又はアルミニウム合金による円筒状基体及び該基体の外周面に感光層を備える電子写真感光体(11)と、該電子写真感光体の端部に装着されるフランジ(12、17)と、を備える感光体ユニット(10)を製造する方法であって、該フランジの嵌合部外周面と該電子写真感光体の内周面とを室温硬化型のシリコーンゴムで接着することを特徴とした、感光体ユニットの製造方法に存する。
また、本発明の別の要旨は、アルミニウム又はアルミニウム合金による円筒状基体及び該基体の外周面に感光層を備える電子写真感光体(11)と、該電子写真感光体の端部に装着されるフランジ(12、17)と、を備える感光体ユニットであって、該フランジの嵌合部外周面と該電子写真感光体の内周面とが室温硬化型のシリコーンゴムで接着されたことを特徴とする、感光体ユニットに存する。
本発明によれば、アルミニウム又はアルミニウム合金製の導電性基体を有する電子写真感光体とフランジとの接着剤による接合に対して、たとえ空隙があったとしてもその隙間を埋め、充分な接着性を確保することが可能となる。また、本発明の感光体ユニットは、振れが少なく、初期画像、耐刷画像が良好であり、耐久性にも優れる。
画像形成装置の構造を概念的に説明する図である。 感光体ユニットの斜視図である。図2(a)は電子写真感光体にフランジが組み合わされた図、図2(b)は一方のフランジを電子写真感光体から離隔して表した分解斜視図である。 図2にIIIで示した方向からギア付きフランジを見た正面図である。
本発明の上記した作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための形態から明らかにされる。以下本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。ただし本発明はこれら実施形態に限定されるものではない。
図1は1つの実施形態を説明する図で、感光体ユニット10を含む画像形成装置の内部構造を概念的に表した図である。画像形成装置としては、例えばレーザプリンタ、複写機、ファクシミリ等を挙げることができる。
画像形成装置は、感光体ユニット10(図2参照)、帯電ローラ1、現像ローラ2、規制部材3、転写手段4、及びクリーニングブレード5を有している。紙等の媒体が図1にIで示した線に沿って移動することにより、当該媒体に画像が形成される。以下に各構成について説明する。
感光体ユニット10には、その外周面に、紙等の記録媒体に転写すべき文字や図形等が形成される。図2には、感光体ユニット10の斜視図を示した。図2(a)は電子写真感光体11にフランジ12、17が組み合わされた図、図2(b)は一方のフランジ12を電子写真感光体11から離隔して表した分解斜視図である。また、図3は、図2にIII
で示した方向からギアつきフランジ12をみた正面図である。
図2からわかるように感光体ユニット10は、電子写真感光体11、ギア付きフランジ12、及びフランジ17を備えている。
電子写真感光体11は、円筒形状である基体の外周面に感光層を被覆した部材である。基体はアルミニウム、又はアルミニウム合金による導電性材料が円筒形状に形成されたものである。基体の外周面に形成される感光層は特に限定されることはなく、その目的に応じて公知のものを適用することができる。ここで用いられるアルミニウム合金の種類は特に限定されるものではないが、電子写真感光体の導電性支持体として用いられることが多いJIS規格で定められる6000系、5000系、3000系のアルミニウム合金であることが好ましい。
基体は、切削加工、押し出し加工、引き抜き加工等により円筒形状を形成することにより製造することができる。そして基体の外周面に感光層を塗布する等して積層して電子写真感光体11を作製することが可能である。
ギア付きフランジ12は、フランジの1つの形態であり、電子写真感光体11の端部のうち一方の端部に取り付けられる部材である。ギアつきフランジ12は、画像形成装置の回転駆動軸から回転駆動力を受けて感光体ユニット10自体を回転させるとともに、備えられるギアにより感光体ユニット10に隣接する他のローラ(帯電ローラ1等)にもこの回転力を伝達する機能を有する。ギア付きフランジ12は、筒状体13、筒状体13の外周面に備えられる歯車部14、電子写真感光体11の端面に接触して係止する接触壁15、及び電子写真感光体11の内側に挿入する嵌合部16を具備している。
筒状体13は、一方の端部に底を具備する有底の円筒形状の部材である。筒状体13のうち当該底からは、外側に突出するように軸13aが設けられている。軸13aは、画像形成装置の回転駆動軸に連結し、該回転駆動軸からの回転力を感光体ユニット10に伝達する機能を有している。従って、軸13aは回転力が効率よく画像形成装置の回転駆動軸からギアつきフランジ12に伝わるような形状を有している。このような機能を有する形状であれば特に限定されることはないが、例えば感光体ユニット10の回転軸方向から感光体ユニット10を見たときに矩形となる形状を挙げることができる。
歯車部14は、筒状体13の外周面のうち接触壁15側に備えられる歯車であり、現像ローラに回転力を伝達する。図示した本実施形態では歯車部14は平歯車である。ただし歯車の種類は特に限定されることはなく、目的を達することができるものであればよく、例えばはす歯歯車等であってもよい。
接触壁15は、筒状体13の端部のうち底が備えられた側とは反対側の端部に設けられ、筒状体13の外周面に立設するリング状の部材である。接触壁15は、図2(a)からわかるように、ギア付きフランジ12を電子写真感光体11に装着した姿勢で、接触壁15の面が電子写真感光体11の端面に接触するように配置される。これによりギアつきフランジ12の電子写真感光体11への挿入深さが規制される。
嵌合部16は、接触壁15のうち筒状体13、歯車部14が設けられる側とは反対側に突出する円筒形状の部位である。嵌合部16は電子写真感光体11の内側に挿入され、後述する接着剤と相俟ってギア付きフランジ12を電子写真感光体11の端部に固定する機能を有する。従って、嵌合部16の外径は、電子写真感光体11の円筒形状の内側に挿入可能な範囲で、電子写真感光体11の内径と概ね同じであるが、本発明は、嵌合部16の外径が感光体11の内径よりも小さい場合に限られる。この場合、嵌合部16の外径の方が感光体11の内径よりも大きい場合に発生するような、感光体ドラムのふくらみ(回転振れ悪化)を抑制することができる。嵌合部16の外径と電子写真感光体11の内径との差は、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に限定されないが、下限は、通常、0m
mより大きく、好ましくは0.05mm以上であり、一方、上限は、通常、1mm以下であり、好ましくは0.3mm以下である。嵌合部16の外径と電子写真感光体11の内径との差が、小さすぎると接着剤の影響含めてドラムのふくらみ(回転振れ)が発生するおそれがあり、一方、大きすぎると接着剤で空隙を埋めることができずにフランジが外れてしまうおそれがある。
嵌合部16の外周面は、成型加工後の平滑なままでもよいし、接着強度を上げるために糊溝を設けるなどの物理処理加工や化学処理加工を施してもよいが、フランジ製品の成型容易性の観点から嵌合部16の外周面は特に加工を施さない平滑な状態が好ましい。
上述したギア付きフランジ12は、結晶性樹脂により形成されていることが好ましい。結晶性樹脂であれば、金型を用いて射出成型するに際し、流れが良好であることから成形性がよく、ガラス転移点にまで冷却させなくても結晶化して固化することにより離型することができることから、生産性を大きく向上させることが可能である。また、結晶性樹脂は、耐熱性、耐溶剤性に優れ、耐摩擦摩耗性や摺動性も良好であり、さらには剛性及び硬さの観点からもフランジに適用する材料として好ましい。
結晶性樹脂としては例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、メチルペンテン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエテルケトン、ポリテトラフロロテチレン、ナイロン等を挙げることができる。
この中でも成型加工性の観点からポリアセタールを用いることが好ましい。
ただし一方で、接着性を優先する場合は、高価ではあるが、ポリカーボネート樹脂を使用する場合もある。
フランジ17は、電子写真感光体11の端部のうち、ギア付きフランジ12が配置される側とは反対側の端部に装着されるフランジである。フランジ17は、ギアは備えられていないがフランジの1つであり、上述した樹脂により形成されている。フランジ17は円盤状である接触壁17aと、該接触壁17aから電子写真感光体11から離隔する方向に突出する軸(図2では死角となって見えない。)と、接触壁17aの面のうち電子写真感光体11の内側に突出する嵌合部(図2では電子写真感光体11の内側に配置されているため見えない。)と、を備えている。フランジ17の接触壁17a、軸、及び嵌合部は、それぞれギア付きフランジ12の接触壁15、軸13a、及び嵌合部16と同様の機能を有し、上記説明が該当する。
以上のような電子写真感光体11とギア付きフランジ12とは次のように固定される。すなわち、電子写真感光体11の内表面端部のうち、ギア付きフランジ12の嵌合部16が挿入される部位に以下に説明する室温硬化型シリコーンゴム接着剤を塗布する。
本発明は、接着剤として室温硬化型のシリコーンゴムを用いることを特徴とする。本発明に用いられる室温硬化型シリコーンゴムは、本発明の効果を著しく損なわない限りその種類は限定されないが、一般的にシリコーンゴムプライマーが空気中の水分により縮合反応を起こしゴム状に硬化するタイプのものを指す。また、本発明に用いられる室温硬化型シリコーンゴムの粘度は、特に限定されないが、上限は、通常100,000mPa・s以上であり、好ましくは200,000mPa・s以上であり、一方、下限は、通常2,000,000mPa・s以下であり、好ましくは1,800,000mPa・s以下である。このような粘度範囲のシリコーンゴムを用いることにより、フランジ嵌合部16の外径と電子写真感光体11の内径の間に空隙があったとしても。パテのように空隙を埋めることができる。また、室温硬化型であることにより、充分にゆっくりとフランジ嵌合部16の外周面と電子写真感光体の内周面との接着を行い、フランジを正しい位置に装着することができる。
ギア付きフランジ12の嵌合部16を電子写真感光体11の内側に挿入する。このとき、接触壁15が電子写真感光体11の端面に接触するまで挿入する。
フランジ17についても同様であり、室温硬化型のシリコーンゴムを用いることで高い接着力を確保することができるが、必ずしも両側で同じ接着剤を用いる必要はなく、片側のみであってもその効果を充分に発揮する。
図1に戻って、画像形成装置の構造について説明を続ける。画像形成装置には、上記のように感光体ユニット10の他、帯電ローラ1、現像ローラ2、規制部材3、転写手段4、及びクリーニングブレード5があり、それぞれは次のようなものである。
帯電ローラ1は、画像形成装置からの電圧印加により電子写真感光体11を帯電させる。これは、当該帯電ローラ1が電子写真感光体11に追随して回転し、電子写真感光体11の外周面に接触することにより行われる。
現像ローラ2は、電子写真感光体11に現像剤を供給するローラである。そして、当該現像ローラ2により、電子写真感光体11に形成された静電潜像が現像される。なお現像ローラ2には、固定磁石が内蔵されている。
規制部材3は、上記した現像ローラ2の外周面に付着する現像剤の量を調整するとともに、現像剤自体に摩擦帯電電荷を付与する部材である。
転写手段4は、電子写真感光体11に形成された像を紙等の記録媒体に転写するためのローラである。
クリーニングブレード5は、電子写真感光体11の外周面に接触してその先端により転写後に残存した現像剤を除去するブレードである。
ここでは、画像形成装置に備えられる主要なローラ及びブレードについて説明したが、ここに具備される部材はこれに限定されるものではなく、その他画像形成装置に通常に備えられる部材、部位、及び現像剤等が具備されていることが好ましい。
次に画像形成装置の動作について説明する。画像形成装置を作動させる際には、上記した感光体ユニット10の軸13aを画像形成装置に設けられた回転軸に連結し、必要に応じて回転させる。上記した帯電ローラ1、現像ローラ2、転写手段4等はギアつきフランジ12の歯車部15から回転力を直接、又は間接的に受けて回転するように構成されている。これにより感光体ユニット10が回転し、電子写真感光体11が帯電ローラ1により帯電される。
感光体ユニット10が回転している状態で、各種光学部材を用いて画像情報に対応したレーザ光を電子写真感光体11に照射し、当該画像情報に基づいた静電潜像を得る。この潜像は現像ローラ2により現像される。
一方、紙等の記録媒体は、画像形成装置の他の部位にセットされ、該画像形成装置に設けられた送り出しローラ、搬送ローラ等により転写位置に搬送され、図1の線Iに沿って移動する。転写位置には転写手段4が配置されており、記録媒体の通過に伴い転写手段4に電圧が印加されて電子写真感光体11から記録媒体に像が転写される。その後、記録媒体に熱及び圧力が加えられることにより当該像が記録媒体に定着する。そして排出ロール等により画像形成装置本体から像が形成された記録媒体が排出される。
画像形成装置の作動からも、電子写真感光体11が回転及び停止を繰り返しにより負荷が大きく、帯電や加熱等の厳しい条件に置かれていることがわかる。本発明によれば、上記したように、フランジの嵌合部に溝等を設けることなく電子写真感光体とフランジとの接着性を向上させることができ、画像形成装置の信頼性も高めることが可能である。
<感光体の製造>
平均一次粒子径40nmのルチル型酸化チタン(石原産業社製「TTO55N」)と、該酸化チタンに対して3重量%のメチルジメトキシシラン(東芝シリコーン社製「TSL8117」)とを、高速流動式混合混練機((株)カワタ社製「SMG300」)に投入し、回転周速34.5m/秒で高速混合して得られた表面処理酸化チタンを、メタノール/1−プロパノールの混合溶媒中でボールミルにより分散させることにより、疎水化処理酸化チタンの分散スラリーとした。該分散スラリーと、メタノール/1−プロパノール/トルエンの混合溶媒、及び、ε−カプロラクタム[下記式(A)で表わされる化合物]/ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン[下記式(B)で表わされる化合物]/ヘキサメチレンジアミン[下記式(C)で表わされる化合物]/デカメチレンジカルボン酸[下記式(D)で表わされる化合物]/オクタデカメチレンジカルボン酸[下記式(E)で表わされる化合物]の組成モル比率が、60%/15%/5%/15%/5%からなる共重合ポリアミドのペレットとを加熱しながら撹拌、混合してポリアミドペレットを溶解させた後、超音波分散処理を行なうことにより、メタノール/1−プロパノール/トルエンの重量比が7/1/2で、疎水性処理酸化チタン/共重合ポリアミドを重量比3/1で含有する、固形分濃度18.0%の下引き層用分散液とした。
Figure 2014006342
このようにして得られた下引き層形成用塗布液を、表面に外径30.00mm、長さ254.0mm、内径28.50mmのアルミニウム切削管上に、浸漬塗布により、乾燥後の膜厚が1.3μmとなるように塗布し、乾燥して下引き層を設けた。
次に、CuKα線によるX線回折においてブラッグ角(2θ±0.2)が27.3゜に強い回折ピークを示す粉末X線回折スペクトルを有するオキシチタニウムフタロシアニン10重量部を1,2−ジメトキシエタン150重量部に加え、サンドグラインドミルにて粉砕分散処理を行ない顔料分散液を作成した。こうして得られた160重量部の顔料分散液に、ポリビニルブチラール(電気化学工業(株)製、商品名#6000C)の5%1,2−ジメトキシエタン溶液100重量部と適量の1,2−ジメトキシエタンを加え、最終的に固形分濃度4.0%の分散液を作製した。
この分散液に、下引き層を設けた前記アルミニウムシリンダーを浸漬塗布し、乾燥後の膜厚が0.3μmとなるように電荷発生層を形成した。
次に、下記に示すヒドラゾン化合物56部と、
Figure 2014006342
下記に示すヒドラゾン化合物14部、
Figure 2014006342
および、下記繰り返し構造(1)からなるポリカーボネート樹脂100部(粘度平均分子量40,000)100重量部、酸化防止剤(チバガイギー社製、商品名Irganox1076)8部、レベリング剤としてシリコーンオイル0.05重量部をテトラヒドロフランとトルエンの混合溶媒(テトラヒドロフラン70重量%、トルエン30重量%)640重量部に混合し、電荷輸送層形成用塗布液を調製した。
Figure 2014006342
ポリカーボネート樹脂(1)繰り返し単位
この電荷輸送層形成用塗布液に、先に電荷発生層を形成したシリンダーを浸漬塗布して、乾燥後の膜厚25.5μmの電荷輸送層を形成した。
<フランジの製造>
後述するプリンター(ヒューレットパッカード社製レーザージェット4)に搭載可能なフランジを両側とも、嵌合部の外径を順次変えながら、ポリアセタールとポリカーボネートの2種類のいずれかを用いて樹脂塊を切削して嵌合部外周面が平滑なフランジを作製した。外径と材料を表−1に示す。
<感光体ユニットの製造>
表−1に記載されたフランジ材料と接着剤に従って、以下に列記したいずれかの接着剤0.5gを前記フランジの嵌合部に均等に塗り、<感光体の製造>で製造された感光体に装着後、24時間以上25℃湿度50%で乾燥させた。表−1の実施例、比較例及び参考
例に使用した接着剤の種類は以下の通りである。
SE9185 : 東レダウコーニング社製 室温硬化型シリコーンゴム
SE9186 : 東レダウコーニング社製 室温硬化型シリコーンゴム
シアノン(R) : 高圧ガス工業社製 シアノアクリレート系接着剤
ポリシック(R) : 三洋化成社製 ポリウレタン系接着剤
<接着性試験:トルク測定試験>
ヒートサイクルとして、20℃2時間と40℃2時間とを1サイクルとして5サイクルの条件下、に保持した後、トルク測定試験機[小野測定 TS−3600A]を用いて製造された各々の感光体ユニットのトルクを測定した。結果を表−1に示す。
表−1中の接着性欄の値は、フランジ外れを発生したときのトルク強度を示す。なお、[>10]とは、10Nmの力を掛けても外れなかったことを示す。
<完成体振れ試験>
フランジを装着した感光体ユニットにシャフトを挿入し、シャフト基準で回転させて両端20mm位置での回転振れを測定した。測定には、(株)ミツトヨ製レーザースキャンマイクロメーターRM202を用いた。結果を表−1に示す。
<初期画像評価>
<感光体ユニットの製造>で製造された感光体ユニットを、接着性試験と同様のヒートサイクル実施後、ヒューレットパッカード社製レーザープリンタ、レーザージェット4に搭載し1000枚の画像印字試験を行なった。結果を表−1に示す。
Figure 2014006342
表1の実施例と比較例を比べることにより、電子写真感光体の内径(28.50mm)よりもフランジ嵌合部外径が小さく間隙がある場合には、本発明のように接着剤として室温硬化型のシリコーンゴムを使用した場合に限り、充分な接着性を得ることができ、また、初期画像評価から印字を重ねてもフランジの緩みや外れによる画像不良なく良好な画像を提供可能なことがわかる。高価なポリカーボネート樹脂の場合は、その他の接着剤でも多少は接着するが、不十分である。そのため、画像上も、フランジの緩みによる不具合を発生している。
嵌合部外径が電子写真感光体の内径以上である参考例に於いては、本発明の室温硬化型シリコーンゴムでなくとも接着性を確保できる。ただし、外径が大きすぎると、感光体の振れ精度を悪化させ、画像不良を生じる。
以上から、電子写真感光体の内径よりもフランジ嵌合部外径が小さい場合には、室温硬化型シリコーンゴムを接着剤として使用することで、良好な感光体ユニットを得ることができる。
10 感光体ユニット
11 電子写真感光体
12 ギアつきフランジ(フランジ)
13 筒状体
14 歯車部
15 接触壁
16 嵌合部
17 フランジ

Claims (6)

  1. アルミニウム又はアルミニウム合金による円筒状基体及び該基体の外周面に感光層を備える電子写真感光体と、該電子写真感光体の端部に装着されるフランジと、を備える感光体ユニットを製造する方法であって、
    該フランジの嵌合部外径が該電子写真感光体の内径よりも小さく、
    該フランジの嵌合部外周面と該電子写真感光体の内周面とを室温硬化型のシリコーンゴムで接着することを特徴とした、感光体ユニットの製造方法。
  2. 該フランジがポリカーボネート樹脂により形成されている、請求項1に記載の感光体ユニットの製造方法。
  3. 該フランジがポリアセタール樹脂により形成されている、請求項1に記載の感光体ユニットの製造方法。
  4. アルミニウム又はアルミニウム合金による円筒状基体及び該基体の外周面に感光層を備える電子写真感光体と、該電子写真感光体の端部に装着されるフランジと、を備える感光体ユニットであって、
    該フランジの嵌合部外径が該電子写真感光体の内径よりも小さく、
    該フランジの嵌合部外周面と該電子写真感光体の内周面とが室温硬化型のシリコーンゴムで接着されたことを特徴とする、感光体ユニット。
  5. 該フランジがポリカーボネート樹脂により形成されている、請求項4に記載の感光体ユニット。
  6. 該フランジがポリアセタール樹脂により形成されている、請求項4に記載の感光体ユニット。
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