JP4250568B2 - 現像ローラ、プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置 - Google Patents

現像ローラ、プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は電子写真装置において、感光体に圧接し現像剤を可視化する現像ローラに関する。
近年、複写機、プリンター等のOA機器は高画質化が進んでおり、それに伴い感光体上の静電潜像をトナーにより可視化する現像プロセスにおいては、現像ローラとして弾性体を用い、感光体に均一に圧接して現像を行なう接触現像方式が提案されている。この接触現像においては、現像ローラから感光体上に一定のトナーを供給するために、感光体よりも速い速度で現像ローラを回転させる場合が多い。また、現像ローラは感光体への均一な圧接幅を確保するために、弾性材料により構成されると共に、電圧を印加してトナー像を感光体上に形成するために、均一な導電性や耐リーク性が求められる。更に、機械の長寿命化が求められる中、安定した画像を長期間維持するために、現像ローラ表面へのトナー付着を防止する取り組みがなされている。
特許文献1記載の低硬度導電性ロールでは、トナー付着の原因となる表面の水酸基またはアミノ基を、大過剰のイソシアネート基含有化合物を用いて反応させることによりトナーの堆積を防ぎ、効果を得ている。
特開平11−267583号公報
しかしながら、特許文献1の技術を用い、感光体上に所望量のトナー層を形成するためには、感光体に対する現像ローラの回転速度(以下、周速比)を上げる必要があり、それによる弊害として、現像剤量規制部材や現像ローラへのトナー融着による画像縦スジや、トナー外添剤のトナーへの埋め込みによるトナー劣化を原因とするかぶりなどの発生を防ぐという面では、性能が不十分な場合があった。また、従来の構成のローラでは十分なトナー帯電性や耐リーク性を長期安定的に維持することは困難な場合があった。
本発明の目的は、電子写真装置に使用される感光体に圧接し現像剤を可視化する現像ローラにおいて、トナーの劣化を抑え、トナー帯電性を均一化することによって画像縦スジの発生や、かぶりの悪化を防ぎ、長期に渡り高品質な画像を得ることである。
また、本発明は軸体と、該軸体の外周上に弾性層と、該弾性層の外周上に少なくとも一層の表面層を有し、感光体と接触して表面に担持した現像剤を該感光体へ搬送し該感光体上の静電潜像を可視化する現像ローラであって、
少なくとも前記表面層の最外層が、バインダー樹脂として、ポリエステルポリオールとポリイソシアネートの反応によって得られ末端に水酸基を有するウレタンプレポリマーとブロックイソシアネートとをNCO当量37〜75の比率で混合、反応させた樹脂と、導電材としてカーボンブラックと、表面粗し材として重量平均粒子径3〜30μmの樹脂粒子とを含有することを特徴とする現像ローラに関する。
以上説明したように、本発明の現像ローラは、表面層の最外層が、バインダー樹脂としてポリエステルポリオールとポリイソシアネートとの反応によって得られ末端に水酸基を有するウレタンプレポリマー(ポリエステル系ウレタンポリオール)とブロックイソシアネートをNCO当量37〜75の比率で混合、反応させた樹脂材料を有し、かつ最外層中に導電材としてカーボンブラックと、表面粗し材として重量平均粒子径3〜30μmの樹脂粒子を含有することによって、表面層の樹脂材料中のアロファネート結合が増加することによるトナー帯電性の向上が図られ、かつ表面粗さが適正化され、現像ローラ周速比を下げることが可能となり、スジ、かぶりの発生が無い良好な画像を得ることが出来る。
また、本発明の現像ローラは、表面層の最外層が熱硬化性ウレタン樹脂を含み、熱硬化性ウレタン樹脂の溶媒抽出分の量が10〜40質量%、溶媒抽出分のアロファネート結合/ウレタン結合比が0.1〜2、現像ローラの表面粗さRaを0.5〜2μmとすることによって、画像縦スジの発生や、かぶりの悪化を防ぎ、長期に渡り高品質な画像を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(現像ローラ)
図1は本発明の現像ローラの一つの実施形態の概略を示すもので、(a)は現像ローラの軸線に平行な方向の概略断面図、(b)は現像ローラを軸線に垂直な断面でみた図である。
この図に示す形態の現像ローラは芯金1a上に弾性層1bを形成し、その外周上に表面層1cを設けたものである。ローラの硬度はAskerC硬度30〜70度が好ましく、40〜60度がより好ましい。ローラ硬度がこれらの範囲内にあることによって、ローラを長時間、安定的に使用することが可能となる。
芯金(軸体)1aは、成形時や実使用時に耐えうる強度を有すれば良く、外径4〜10mmが好ましい。
(弾性層)
弾性層1bは、天然ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ネオプレンゴム、イソプレンゴム、NBR等のゴム材料に、必要に応じてカーボンブラック、グラファイト、導電性粒子、導電性ゴム等を添加したものであり、硬さ、圧縮永久歪みを考慮した場合、付加反応型導電性シリコーンゴムが好ましく、厚みは1〜6mmが好ましい。弾性層の製造には従来公知の方法を使用することができる。例えば、ディッピング法、スプレーコーティング法、ロールコート法等を用いて原料液を軸体上に塗工した後、加熱架橋を行うことによって弾性層を得ることができる。
(表面層)
表面層1cは少なくとも一層以上の層からなる。少なくとも表面層の最外層は耐摩耗性やトナー帯電性、トナー搬送性等が要求されるため、ウレタン樹脂を主成分とする必要がある。また、表面層には適度な導電性が必要であり、導電剤としては安価なカーボンブラックを用いることが好適である。表面層は例えば、2官能のポリエステルポリオールをメチルエチルケトン、トルエン、アルコール、水等の溶媒で適宜希釈し、導電剤としてカーボンブラックを分散し、表面粗し材として、重量平均粒子径が3〜30μmの樹脂粒子、樹脂粒子を表面層の樹脂固形分100質量部に対し、2〜40質量部を分散した後、硬化剤としてブロックイソシアネートを添加し、攪拌することにより得られる塗料を、弾性層上にスプレー、ディッピング等の方法で塗布すればよい。この後、一定時間、加熱することによって弾性層上に塗布したウレタン塗料を硬化させて表面層とする。ここで、ウレタン塗料の硬化温度は120〜180℃が好ましく、140〜160℃がより好ましい。硬化温度がこれらの範囲内にあることによってアロファネート結合の生成及びブロックイソシアネート中のイソシアネート基とブロック化剤との解離を容易とすることができる。また、上記塗料には加工性やコストを改善するための充填剤、保存安定剤、可塑剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料などを添加してもよい。
(表面粗し材)
本発明によれば、表面層に樹脂粒子を添加し、所望の表面粗さを形成することにより、トナー搬送性が良好となり、感光体上に所望のトナー量供給するための周速比を下げることが可能となる。またこれにより、現像剤量規制部材へのトナー融着や、トナー劣化によるかぶりを防止することが可能となる。ここで、表面粗さを形成するために添加する粒子としては、塗料安定性を考慮し金属粒子等よりも比重の比較的小さい樹脂粒子を用いることが好ましい。また、感光体や現像剤量規制部材との摩擦による磨耗を考慮しても、やはり比較的柔軟性のある樹脂粒子が好ましい。樹脂粒子としては例えばウレタン粒子、ナイロン粒子、アクリル粒子、シリコン粒子等を挙げることができる。これらの樹脂粒子は単独で、又は複数種を混合して使用することができる。
表面粗し材は樹脂固形分100質量部に対して5〜70質量部を分散するのがより好ましく、10〜50質量部を分散するのが更に好ましい。表面粗し材の含量がこれらの範囲内にあることによって、現像ローラは安定的にトナー搬送を行うことができ、摩擦帯電が効率的に行なわれ、かぶりが発生しない。
ここで、添加する樹脂粒子の重量平均粒子径は3〜30μmの必要がある。重量平均粒子径が3〜30μmであると、表面の凹凸を調整して良好なトナー搬送性を有する現像ローラとすることができる。重量平均粒子径は5〜25μmが好ましく、8〜20μmがより好ましい。重量平均粒子径がこれらの範囲内にあることによって、よりトナー搬送性を向上させることができる。重量平均粒子径は、コールターカウンター法により、マルチサイザー(ベックマン・コールター社製)を用い、アパチャー径100μmの重量分布基準にて測定を行った。
Raが0.5μm未満であると、現像ローラ上に担持できるトナー量が少ないため、感光体上に所望のトナー量を確保するために現像ローラ周速を上げる必要があり、トナー劣化によるかぶりや、現像剤量規制部材へのトナー付着が発生するために問題がある。また、Raが2μmを超えると、現像ローラ上のトナー量が多くなり、摩擦帯電が効率的に行なわれず、かぶりが悪化するといった問題が生じる。Raは0.7〜1.8μmが好ましく、1〜1.6μmがより好ましい。Raがこれらの範囲内にあることによって、かぶりやトナー付着を効果的に防止することができる。
(カーボンブラック)
また、導電剤として使用するカーボンブラックとしては例えば、ケッチェンブラック、アセチレンブラックなどを使用することができる。カーボンブラックのDBP吸油量としては30〜150ml/100gが好ましく、50〜100ml/100gであることがより好ましい。表面層中のカーボンブラックの含量は樹脂固形分100質量部に対して3〜50質量部であることが好ましく、10〜30質量部であることがより好ましい。カーボンブラックの含量がこれらの範囲内にあることによって本発明のローラは優れたトナー帯電性を有することができる。ローラの体積抵抗値は104〜1010Ωcm、好ましくは105〜108Ωcmであることが好ましい。
本発明の表面層に使用するバインダー樹脂としてはポリエステルポリオールとポリイソシアネートとの反応によって得られ末端に水酸基を有するウレタンプレポリマーとブロックイソシアネートとを混合、反応させて得られる。
(ブロックイソシアネート)
ブロックイソシアネートは常温では安定しており加熱時にイソシアネートが再生するため取り扱いが容易であるなどの利点を有する。ブロック剤としてはε−カプロラクタム、メチルエチルケトオキシム、3,5−ジメチルピラゾール、アルコール類やフェノール類がイソシアネート基をブロックしているタイプと、イソシアネートダイマー(ポリウレトジオン)が熱で分解しイソシアネートを再生するダイマータイプとがある。どちらのタイプも好ましく用いられるが、ダイマータイプは、架橋時にブロック剤が遊離しないので更に好ましい。
ブロックイソシアネートに用いるポリイソシアネートとしては特に制限は無く、従来公知の各種ポリイソシアネートの中から、適宜選択して使用することが出来る。例えば2、4−及び2、6−トリレンジイソシアネート(TDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、ナフチレンジイソシアネート(NDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、4、4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、及びカーボジイミド変成MDI、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ポリメリックポリイソシアネート等が、単独で、又は二種以上を組み合わせて用いても良い。
ブロックイソシアネートを製造するには公知の方法が採用でき、例えば触媒存在下にトルエンなどの不活性溶媒中で、不活性ガス雰囲気下においてポリイソシアネートとブロック剤を反応させることにより製造することができる。ブロックイソシアネートの重量平均分子量は300〜2000であることが好ましく、500〜1500であることがより好ましい。また、ブロックイソシアネートの平均官能基数は2〜5であることが好ましく、3〜4であることがより好ましい。重量平均分子量及び平均官能基数がこれらの範囲内にあることによって、本発明のローラは使用に好適な硬度を有し、良好なトナー搬送性を有することができる。
ブロックイソシアネートの添加量はポリエステルポリオールのOH基に対し、NCO当量比で37〜75の範囲の必要がある。ポリエステル系ウレタンポリオールにNCO当量37〜75の比率でブロックイソシアネートを添加することにより、現像ローラ表面層のバインダー樹脂中にアロファネート結合が多数形成され、トナー帯電性に優れた現像ローラを得ることが出来、かぶりの良好な画像が得られる。NCO当量は37〜75が好ましく、40〜60がより好ましい。NCO当量がこれらの範囲内であるとアロファネート結合数が不足によるかぶりが発生しない。また、ポリウレタン樹脂生成時に未反応分もしくは低分子量分の増加や感光体等への圧接による付着物が増加せず、画像横スジが発生しない。表面層の厚みは弾性層の柔軟性を損なうことなく、また耐摩耗性を考慮し、2〜100μmが好ましい。
(ウレタンプレポリマー)
バインダー樹脂の原料であるウレタンプレポリマーはポリエステルポリオールとポリイソシアネートとの反応によって得られ末端に水酸基を有する。ポリエステルポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、1,1,1−トリメチロールプロパン、あるいはその他の低分子ポリオールの1種または2種以上と、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ダイマー酸、あるいはその他の低分子カルボン酸やオリゴマー酸の1種または2種以上との縮合重合体;プロピオンラクトン、バレロラクトン等の開環重合体等を挙げることができる。
ウレタンプレポリマーを製造するために用いるポリイソシアネートとしては従来公知のポリイソシアネートを用いることができる。例えば、上記ブロックイソシアネート製造に用いるポリイソシアネートを使用することができる。
ウレタンプレポリマーはこれらのポリエステルポリオールとポリイソシアネートを混合、反応させることによって得られる。ウレタンプレポリマーの重量平均分子量は30000〜200000であることが好ましく、50000〜150000であることがより好ましい。また、ウレタンプレポリマーの平均官能基数は2〜5であることが好ましく、3〜4であることがより好ましい。重量平均分子量及び平均官能基数がこれらの範囲内にあることによって、本発明のローラは使用に好適な硬度を有し、良好なトナー搬送性を有することができる。
表面層の溶媒抽出成分のH−NMRスペクトルによりアロファネート結合とウレタン結合の比率を得ることが出来る。得られたアロファネート結合/ウレタン結合比率から、表面層中のアロファネート結合量を類推することが出来る。
(物性)
溶媒抽出時の抽出分中のアロファネート結合/ウレタン結合比は0.1〜2の必要がある。アロファネート結合/ウレタン結合比は0.3〜1.5が好ましく、0.5〜1がより好ましい。アロファネート結合/ウレタン結合比がこれらの範囲内にあることによって、トナー帯電性を向上させて長期にわたり高品質な画像を得ることができる。なお、アロファネート結合/ウレタン結合比は実施例に記載の方法によって測定する。
(画像形成装置)
次に、図2に本発明の現像ローラを適用した画像形成装置の一つの実施形態の概略を示す。図2において、感光体としての感光ドラム2002が矢印の方向にVfなる一定の速度で回転駆動されるようになっていて、その表面は、まず、帯電チャージャー2003により一様に帯電させられ、レーザーまたはLEDを用いた光書込装置2004により、静電潜像が形成される。光書込装置2004に反射光を使用しても差し支えない。
感光ドラム2002の横には、現像器2005が配置されている。現像器2005中には現像剤であるトナー2006(図2ではトナーを拡大して示している。)が収容されており、感光ドラム2002に対して圧接された、現像器2005の現像ローラ2005a(図2では図を判り易くするため、便宜上、感光ドラムから離して描いた。)により、感光ドラム2002上の静電潜像部分に、電荷付与されたトナー2006が付着し、トナー像として顕像化(現像)される。なお、現像ローラ2005a上のトナーの膜圧を規制する規制ブレード(図示されていない)が現像器2005に設けられている。
転写ベルト2001は4本のローラ2007,2008,2009,2010に張架されて水平に配置されている。転写ベルト2001は駆動ローラー2009によって矢印方向にVfなる一定の速度で回転駆動されるようになっている。
転写紙2011は、転写ベルト2001上に矢印の方向へ給紙され、紙吸着帯電器2012により、転写ベルト2001に吸着搬送される。この時、転写紙2011は転写ベルト2001と同速度Vfで搬送される。転写紙2011が転写領域に達すると、感光ドラム2002上に顕像化されたトナーを、転写帯電器2013により、転写紙2011に転写する。転写後、転写紙2011は、さらに搬送され、定着装置2014へと導かれる。なお、転写紙2011は、トナーを転写可能な像担持体であれば紙に限定されない。
さらに、本発明の現像ローラを得るための実施例を比較例とともに説明する。また、本発明の実施例および比較例による現像ローラを適用した装置の画像評価についても述べる。
(実施例1)
外径8mmの芯金を内径16mmの円筒状金型内に同心となるように設置し、弾性層として液状導電性シリコーンゴム(東レダウシリコーン社製:AskerC硬度35度、体積固有抵抗107Ωcm品)を注型後、130℃のオーブンに入れ20分加熱成型し、脱型後、200℃のオーブンで4時間2次加硫を行ない、弾性層の厚みが4mmのローラを得た。
次いで、ウレタン塗料(ニッポランN5033(商品名):日本ポリウレタン社製)を固形分濃度10%となるように、メチルエチルケトンで希釈し、導電剤としてカーボンブラック(MA100(商品名):三菱化学製)をウレタン固形分100質量部に対して20質量部、表面粗し材として重量平均粒子径3μmのアクリル粒子(MX−300(商品名):綜研化学社製)をウレタン固形分100質量部に対して6質量部添加した後、十分に分散したものに硬化剤(タケネートB830(商品名):三井武田ケミカル社製)をウレタン塗料のOH基に対しNCO当量37となる量を添加、攪拌した塗料を先に成型したローラ上にディッピングにより膜厚20μmとなるように塗布し、80℃のオーブンで15分乾燥後、160℃のオーブンで2時間硬化し、現像ローラを得た。
(実施例2)
表面粗し材として重量平均粒子径30μmのアクリル粒子(MR−30G(商品名):綜研化学社製)を固形分100質量部に対して3質量部添加し、NCO当量を75とした以外は実施例1と同様にして現像ローラを得た。
(実施例3)
表面粗し材として重量平均粒子径14μmのウレタン粒子(アートパールC400(商品名):根上工業社製)を固形分100質量部に対して3質量部添加し、NCO当量を50とした以外は実施例1と同様にして現像ローラを得た。
(実施例4)
表面粗し材として重量平均粒子径10μmのウレタン粒子(アートパールC605T(商品名):根上工業社製)を固形分100質量部に対して3質量部添加し、NCO当量を40とした以外は実施例1と同様にして現像ローラを得た。
(比較例1)
表面粗し材を添加せず、NCO当量を34とした以外は実施例1と同様にして現像ローラを得た。
(比較例2)
NCO当量を80とした以外は実施例4と同様にして現像ローラを得た。
(比較例3)
表面粗し材として重量平均粒子径1.8μmのアクリル粒子(MX−180(商品名):綜研化学社製)を固形分100質量部に対して3質量部添加した以外は比較例1と同様にして現像ローラを得た。
(測定方法)
(表面粗さ)
以上により作製した現像ローラ表面層における最外層の表面粗さRaを、接触式表面粗さ計サーフコム480A(東京精密製)を用いて測定した。測定条件としては、JISB0601に準じ、半径2μmの触針を用い、押し付け圧0.7mN、測定速度0.3mm/sec、測定倍率5000倍、カットオフ波長0.8mm、測定長さ2.5mmで行い、周方向3点、軸方向3点、合計9点の平均値を粗さ測定値とした。
(アロファネート結合/ウレタン結合比)
表面層の形成に使用した塗料を用いて厚さ0.2mmのシートを作成し、長さ10mm、幅5mm程度の短冊状サンプルを重量の合計が0.5g程度となる様に複数切り取り、メチルエチルケトン20ccが入った20ccのサンプル瓶中に、室温で24時間浸漬した後、 得られた抽出成分を真空乾燥機で溶媒成分を除去し、20mgの抽出成分を重クロロホルム0.5mlに溶解してサンプルを作製し、核磁気共鳴装置(JNM−EX400型 JEOL製)を用い、H−NMRスペクトルを測定した。得られたスペクトルから、8.5ppm付近のアロファネート結合を示すピーク強度と、6.8ppm付近のウレタン結合を示すピーク強度の比から、以下の式により結合比を求めた。
アロファネート結合ピーク強度/ウレタン結合ピーク強度=結合比
(かぶり量)
次に、現像剤量規制部材として厚さ0.1mmのリン青銅板が取り付けられ、非磁性一成分現像剤を収容する現像容器に得られた現像ローラを組み込み、感光体に圧接した状態で高温高湿環境(30℃/80%RH)下、7日間放置した後にレーザービームプリンター(Satera LBP5500(商品名):キヤノン社製)に装着し、ハーフトーン画像を出力し、感光体周期の横スジの有無を評価した。次に、感光体に対する現像ローラの周速比を150%、120%のいずれかに設定し、同じく高温高湿環境(30℃/80%RH)下、レーザービームプリンター(Satera LBP5500(商品名):キヤノン社製)に装着し印字率2%にて10000枚印字後に、白ベタ画像出力中にプリンターを停止し、感光体上に付着したトナーをテープではがし取り、反射濃度計にて基準に対する反射率の低下量(%)を測定し、かぶり量とした。
(縦スジ)
また、ハーフトーン画像を出力し、現像剤規制部材へのトナー付着起因で発生する縦スジ発生の有無を評価した。
かぶり量については5%以下であれば画像が良好である。ここで周速比とは感光体と現像ローラの回転による線速度の比率であり、感光体の外径をA(mm)、回転速度a(rpm)、現像ローラの外径をB(mm)、回転速度をb(rpm)とすると、以下の式により求めることが出来る。
(Bπ×b)/(Aπ×a)×100=周速比(%)
評価するにあたり、ベタ画像のマクベス濃度が1.4〜1.5となる周速比を設定し、それぞれの現像ローラに適用した。以上の結果を表1に示す。
Figure 0004250568
※1 横スジについて、初期のハーフトーン画像にて、感光体周期の横スジが確認できないものを○、確認できるものを×とした。
※2 かぶりについて、反射濃度の低下率が5%以下であれば○、0.5%を超える場合は×とした。
※3 縦スジについて、10000枚印字後のハーフトーン画像にて、縦スジが確認できないものを○、確認できるものを×とした。
表1から明らかなように、実施例1〜4においては、感光体周期の横スジや印字後の縦スジの発生が無く、かぶりも良好な画像が得られた。これに対し、比較例1、3については表面粗さが不足し、周速比を180%にすることにより、縦スジとかぶりの現象が発生した。また、比較例2については、感光体への付着物が多量に発生し、感光体周期の画像横スジが発生した。
本発明は電子写真装置において、感光体に圧接し現像剤を可視化する現像ローラに関する。
本発明の現像ローラの一つの実施形態を示す概略図である。 本発明の現像ローラを適用した画像形成装置の一つの実施形態を示す概略構成図である。
符号の説明
1a 芯金
1b 弾性層
1c 表面層
2002 感光ドラム
2003 帯電チャージャー
2004 光書込装置
2005 現像器
2005a 現像ローラ
2006 トナー
2007,2008,2009,2010 ローラ
2011 転写紙
2012 紙吸着帯電器
2013 転写帯電器
2014 定着装置

Claims (2)

  1. 軸体と、該軸体の外周上に弾性層と、該弾性層の外周上に少なくとも一層の表面層を有し、感光体と接触して表面に担持した現像剤を該感光体へ搬送し該感光体上の静電潜像を可視化する現像ローラであって、
    少なくとも前記表面層の最外層が、バインダー樹脂として、ポリエステルポリオールとポリイソシアネートの反応によって得られ末端に水酸基を有するウレタンプレポリマーとブロックイソシアネートとをNCO当量37〜75の比率で混合、反応させた樹脂と、導電材としてカーボンブラックと、表面粗し材として重量平均粒子径3〜30μmの樹脂粒子とを含有することを特徴とする現像ローラ。
  2. 感光体と、現像剤を収容し且つ現像ローラを具備している現像器とを有し、該現像ローラは該感光体に圧接されている画像形成装置において、
    該現像ローラが請求項1に記載の現像ローラであることを特徴とする画像形成装置。
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