JP2013541954A - 組換え生物触媒を用いた二酸化炭素の炭酸塩への転換および製造方法 - Google Patents

組換え生物触媒を用いた二酸化炭素の炭酸塩への転換および製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、炭酸脱水酵素(carbonic anhydrase)を発現させた組換え全細胞生物触媒などを用いて二酸化炭素を捕集および炭酸塩を製造する技術に関するものである。具体的には、本発明は、組換え炭酸脱水酵素をコーディングする核酸を含むベクターで形質転換された形質転換体の全細胞、前記全細胞の細胞破砕液またはその分液、または前記全細胞から分離された組換え炭酸脱水酵素を含む二酸化炭素捕集用組成物およびこれを用いた二酸化炭素捕集方法に関するものであって、さらに、前記組成物を用いた炭酸塩製造用組成物および炭酸塩製造方法に関するものである。
【選択図】なし

Description

本発明は、炭酸脱水酵素(carbonic anhydrase)を発現させた組換え全細胞(whole cell)生物触媒などを用いて二酸化炭素を炭酸塩に転換して製造する技術に関するものである。具体的には、本発明は、炭酸脱水酵素をコーディングする核酸を含むベクターで形質転換され、細胞質(cytoplasm)、細胞間隙(periplasmic space)または細胞表面(cell surface)で炭酸脱水酵素を発現する組換え全細胞、前記全細胞の細胞破砕液(cell lysate)またはその分液、または前記全細胞から分離された組換え炭酸脱水酵素を含む二酸化炭素捕集用組成物およびこれを用いた二酸化炭素捕集方法に関するものであって、さらに、前記組成物を用いた炭酸塩製造用組成物および炭酸塩製造方法に関するものである。
地球温暖化問題に関連して大気中の二酸化炭素の濃度を低減しようとする国際的な努力がますます加速化している。新再生エネルギーが開発されているとはいえ、近い将来にも化石エネルギーの使用が避けられないという点を考慮すると、二酸化炭素低減技術の確保は必須である。そこで、二酸化炭素に対する様々な化学的、物理的吸収方法が開発されているものの、そのほとんどが高い再生熱、腐食、追加的な貯蔵空間などの問題を抱えている。最近は、生命体の二酸化炭素の固定化に関与する酵素を用いて二酸化炭素を生物学的に捕集する方法が注目されている。このような生物学的捕集方法は、既存の化学的および物理的方法と比較して環境に優しく反応が速いという点、そして、何より二酸化炭素の転換により最終産物として化合物を作ることができるという点から、大きい利点がある。
炭酸脱水酵素(carbonic anhydrase)は、内部に亜鉛を含む金属酵素(metalloenzyme)であって、哺乳動物の組織や植物、緑藻類などに存在することが知られており、二酸化炭素の水和反応を触媒化する役割を果たす。これまで発見された炭酸脱水酵素は、配列相同性に応じてα、β、γ、δ、εの5つの類型に分けられる。例えば、大部分の哺乳動物と一部のバクテリアおよび緑藻類ではαタイプの形態で存在し、大部分の原核生物と植物ではβタイプで存在し、そして、メタン生成バクテリアのメタノサルシナサーモフィラ(Methanosarcina thermophila)ではγタイプで存在する。最近報告されたδタイプは珪藻類で発見され、εタイプは化学無機栄養微生物の一部で発見された。
大気中の二酸化炭素は、下記反応式のように、水に溶解して炭酸を形成し、最終的には炭酸イオン(CO 2−)の形態で存在するが、ここに金属陽イオンが存在する場合、沈殿を形成する。
CO(g)→CO(aq)
CO(aq)+HO→HCO
CO→H+HCO
HCO →H+CO 2−
CO 2−+Ca2+→CaCO
ここで、二酸化炭素が水和する反応が律速段階(rate−determining step)として作用するが、この反応は炭酸脱水酵素の存在下に加速化できる。また、このように二酸化炭素の捕集を触媒化した後得られる最終形態の炭酸イオンは、カルシウムイオン(Ca2+)、マンガンイオン(Mn2+)、鉄イオン(Fe2+)などの金属陽イオンの存在下、炭酸カルシウム(CaCO)、炭酸マンガン(MnCO)、または炭酸鉄(FeCO)などの多様な炭酸塩に転換され得、これら化学物質は産業的に多方面で活用することができる。
炭酸脱水酵素が存在する場合、二酸化炭素水和の触媒化と共に、沈殿形成も加速化させることができる。これは、水和が触媒化されて炭酸イオンがより速く生じることにより、炭酸塩の沈殿も速くなり得るからである。
しかし、炭酸脱水酵素のかかる触媒作用にもかかわらず、炭酸脱水酵素を自然界から抽出して用いる場合、酵素を精製する費用および追加的な酵素の固定化費用などによって産業的に使用するには多くの制約が伴う。従来、主に使用されていた酵素には、ウシ血清から抽出した炭酸脱水酵素(bovine carbonic anhydrase)があるが、1gあたり約3百万ウォンという高費用の問題によりまだ実際的には使用できずにいるのが現状である。このように、従来は、生物体から炭酸脱水酵素を直接抽出および精製して使用する技術だけが一部開発されており、遺伝的に組換えられた炭酸脱水酵素は、酵素の生化学的研究のために研究されていただけで、大量生産が可能な組換え炭酸脱水酵素を用いて二酸化炭素を炭酸塩に転換しようとする試みがなく、さらに、組換え全細胞(whole cell)を触媒として使用しようとする試みもなかった。
そこで、本発明者らは、低費用および高効率で炭酸脱水酵素を用いて二酸化炭素を炭酸塩に転換する技術を開発するために努力を重ねた結果、実際的に活用できる組換え炭酸脱水酵素と共に、組換え炭酸脱水酵素が大量発現した形質転換細胞を用いた組換え全細胞生物触媒を開発した。本発明者らは、炭酸脱水酵素遺伝子を含むベクターを作製した後、これを大腸菌(Escherichia coli)内で大量発現させるのに成功し、これより生産された組換え炭酸脱水酵素および炭酸脱水酵素が発現する全細胞生物触媒の高い二酸化炭素水和活性を確認し、最終的に二酸化炭素が炭酸塩に効率的に転換されることを確認することにより、本発明に至った。
本発明の一目的は、炭酸脱水酵素をコーディングする核酸を含むベクターで形質転換された形質転換体の全細胞、前記全細胞の細胞破砕液またはその分液、および前記全細胞から分離された炭酸脱水酵素のうちの1種以上を含む二酸化炭素捕集用組成物を提供することである。
本発明の他の目的は、前記二酸化炭素捕集用組成物を用いて二酸化炭素を捕集する方法を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、前記二酸化炭素捕集用組成物および金属陽イオンを含む炭酸塩または重炭酸塩製造用組成物を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、前記組成物を用いて炭酸塩または重炭酸塩を製造する方法を提供することである。
上記の目的を達成するための一態様として、本発明は、炭酸脱水酵素をコーディングする核酸を含むベクターで形質転換された形質転換体の全細胞、前記全細胞の細胞破砕液またはその分液、または前記全細胞から分離された炭酸脱水酵素のうちの1種以上を含む二酸化炭素捕集用組成物に関するものである。
本願において、用語「炭酸脱水酵素(carbonic anhydrase、CA)」とは、内部に亜鉛を含む金属酵素であって、二酸化炭素の水和反応(CO(aq)+HO→H+HCO )を触媒する酵素をいう。従来産業的に使用されていたウシ血清由来の炭酸脱水酵素(bovine carbonic anhydrase)の場合、精製が難しく、高費用がかかる問題があり、実際的に使用に制限があったが、本発明では、遺伝子組換え的方法で炭酸脱水酵素を大量発現させて全細胞触媒などとして使用する場合、割安な費用で容易に二酸化炭素の捕集および炭酸塩の製造に使用することができ、さらに、これら全細胞触媒などが既存のウシ血清由来の酵素と同等の活性を示すことを確認した。
本発明において、炭酸脱水酵素は、遺伝子組換え的に発現したことを特徴とし、二酸化炭素の水和反応を触媒する機能を有する限り、どの生物に由来したものでも使用することができる。例えば、本発明の炭酸脱水酵素は、原核生物または真核生物由来のものを含むことができ、具体的には、グラム陽性細菌、グラム陰性細菌、バクテリア、カビ類、酵母類、植物、動物またはヒト由来のものを含むことができるが、これらに制限されるものではない。
好ましい一例として、本発明において、炭酸脱水酵素は、シネコシスティス(Synechocystis PCC6803)、大腸菌(Escherichia coli)またはナイセリアゴノレア(Neisseria gonorrhoeae)由来のものを遺伝子組換え的に発現させて使用することができる。ナイセリアゴノレアは、二酸化炭素が存在する条件下に成長が促進され、その炭酸脱水酵素は、既に報告された炭酸脱水酵素中kcat/K値が最も高いと報告されたヒト炭酸脱水酵素II(HCA II)と比較して46%の高い値を有し、モノマーとして存在するため、細胞間隙または細胞表面への分泌が容易で触媒の効率性を向上できて好ましい。しかし、これは本発明の代表的な例示に相当し、本発明がこれに制限されるものではない。
本発明で用いられる炭酸脱水酵素は、好ましくは、炭酸脱水酵素をコーディングする核酸を含むベクターで形質転換された形質転換体の全細胞、前記全細胞の細胞破砕液またはその分液、および前記全細胞から分離された炭酸脱水酵素からなる群より選択された1種以上の形態で使用可能である。ここで、前記分液は、前記細胞破砕液の水溶性分液、不溶性分液、細胞質分液、細胞間隙分液または細胞膜分液を含む。
また、前記形質転換細胞は、炭酸脱水酵素が細胞質(cytoplasm)、細胞間隙(periplasmic space)または細胞表面(cell surface)に発現したものが好ましい。
このために、好ましい一例として、ナイセリアゴノレア由来の炭酸脱水酵素として配列番号1のアミノ酸配列を有する蛋白質を使用することができ、これは、細胞質で発現できる。配列番号1のアミノ酸配列を有する炭酸脱水酵素をコーディングする核酸は、代表例として配列番号2の核酸配列を有するものであるが、これに制限されない。
また、本発明において、ナイセリアゴノレア由来の炭酸脱水酵素として配列番号3のアミノ酸配列を有する蛋白質を使用することができ、これは、配列番号1のN−末端に大腸菌細胞間隙に蛋白質の発現を誘導する信号配列であるTorA配列を挿入したもので、細胞間隙で発現できる。配列番号3のアミノ酸配列を有する炭酸脱水酵素をコーディングする核酸は、代表例として配列番号4の核酸配列を有するものであるが、これに制限されない。
さらに、本発明において、ナイセリアゴノレア由来の炭酸脱水酵素として配列番号5のアミノ酸配列を有する蛋白質を使用することができ、これは、配列番号1のN−末端に大腸菌細胞表面に分泌するための表面発現母体(surface anchoring motif)である氷核活性蛋白質(ice nucleation protein)配列を挿入したものであるため、細胞表面で発現できる。配列番号5のアミノ酸配列を有する炭酸脱水酵素をコーディングする核酸は、代表例として配列番号6の核酸配列を有するものであるが、これに制限されない。
また、本発明において、シネコシスティス由来の炭酸脱水酵素として配列番号7のアミノ酸配列を有する蛋白質を使用することができ、これは、細胞質で発現できる。配列番号7のアミノ酸配列を有する炭酸脱水酵素をコーディングする核酸は、代表例として配列番号8の核酸配列を有するものであるが、これに制限されない。
さらに、本発明において、炭酸脱水酵素として配列番号9のアミノ酸配列を有する蛋白質を使用することができ、これは、配列番号7のN−末端に大腸菌細胞間隙に蛋白質の発現を誘導する信号配列であるTorA配列を挿入したもので、細胞間隙で発現できる。配列番号9のアミノ酸配列を有する炭酸脱水酵素をコーディングする核酸は、代表例として配列番号10の核酸配列を有するものであるが、これに制限されない。
また、本発明において、大腸菌由来の炭酸脱水酵素として配列番号11のアミノ酸配列を有する蛋白質を使用することができ、これは、細胞質で発現できる。配列番号11のアミノ酸配列を有する炭酸脱水酵素をコーディングする核酸は、代表例として配列番号12の核酸配列を有するものであるが、これに制限されない。
なお、本発明において、炭酸脱水酵素として配列番号13のアミノ酸配列を有する蛋白質を使用することができ、これは、配列番号11のN−末端に大腸菌細胞間隙に蛋白質の発現を誘導する信号配列であるTorA配列を挿入したもので、細胞間隙で発現できる。配列番号13のアミノ酸配列を有する炭酸脱水酵素をコーディングする核酸は、代表例として配列番号14の核酸配列を有するものであるが、これに制限されない。
遺伝子組換え的方法で本発明の生物触媒を生産する過程は、次のステップを含むことができる。
第一、炭酸脱水酵素をコーディングする核酸を含むベクターを製造するステップである。
前記炭酸脱水酵素をコーディングする核酸は、好ましくは、ナイセリアゴノレア、シネコシスティスまたは大腸菌由来のものを例示することができ、宿主細胞の細胞質、細胞間隙または細胞表面などの所望の部位に発現できるように、当業界に知られた通常の方法により適切に変形できる。具体的には、配列番号1、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号9、配列番号11または配列番号13のアミノ酸配列をコーディングする核酸であり、代表的には、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12または配列番号14の核酸配列を有するものを例示することができる。
前記核酸を挿入するためのベクターとしては、プラスミド、ウイルス、コスミドなど、多様な形態の組換えベクターを使用することができる。本願において、用語「組換えベクター」は、通常、外来DNAの断片が挿入されたキャリアであって、一般に二重鎖のDNAの断片を意味する。本願において、用語「外来DNA」とは、外来種に起源するDNAを意味するか、同一種に起源する場合には、本来の形態から実質的に変形した形態を意味し、外来遺伝子は、転写される特定の目的核酸でポリペプチドをコーディングする。本発明の目的上、本願において、前記外来DNAは、炭酸脱水酵素をコーディングする核酸を意味する。
組換えベクターは、宿主細胞で形質転換された遺伝子の発現水準を高めるためには、当該遺伝子が選択された発現宿主内で機能を発揮する転写および解読発現調節配列に作動可能に連結できる。前記組換えベクターは、個体の細胞内で遺伝子挿入物が発現するように作動可能に連結された必須の調節要素を含む遺伝子作製物であって、かかる遺伝子作製物を製造するために標準組換えDNA技術を利用することができる。組換えベクターの種類は、原核細胞および真核細胞などの各種宿主細胞で目的の遺伝子を発現し、目的の蛋白質を生産する機能を果たせば特に限定されないが、強力な活性を示すプロモーターと強い発現力を保有しながら、自然状態と類似する形態の外来蛋白質を大量に生産可能なベクターが好ましい。組換えベクターは少なくとも、プロモーター、開示コドン、目的の蛋白質を暗号化する遺伝子、終結コドンおよびターミネーターを含むことが好ましい。その他、シグナルペプチドをコードするDNA、エンハンサー配列、目的遺伝子の5’末端および3’末端の非解読領域、選別マーカー領域、または複製可能単位などを適切に含むこともできる。
本発明の具体的な実施例では、ナイセリアゴノレア、シネコシスティスおよび大腸菌由来の炭酸脱水酵素をコーディングする核酸をベクターpET22b(+)またはpTrcHisに挿入した発現ベクターを作製し、これは、図1の開裂地図を有するベクターである。
第二、前記炭酸脱水酵素をコーディングする核酸を含むベクターで形質転換された形質転換細胞を製造するステップである。
組換えベクターを宿主細胞に導入して形質転換体を製造するための方法は、当業界で核酸を細胞内に導入する通常の方法を用いることができ、例えば、燐酸カルシウム法または塩化カルシウム/塩化ルビジウム法、エレクトロポレーション法(electroporation)、電気注入法(electroinjection)、熱衝撃法、PEGなどの化学的処理方法、遺伝子銃(gene gun)、レトロウイルス感染(retroviral infection)、微細注入法(microinjection)、DEAE−デキストラン(DEAE−dextran)、陽イオンリポソーム法(cationic liposome)などを利用することができるが、これらに制限されない。
本発明にかかる組換えベクターで形質転換可能な宿主細胞は、原核細胞と真核細胞をすべて含み、DNAの導入効率が高く、導入されたDNAの発現効率の高い宿主が通常使用される。細菌、例えば、大腸菌、シュードモナス、バチルス、ストレプトミセス、真菌、酵母のような周知の真核および原核宿主、スポドプテラフルギペルダ(SF9)のような昆虫細胞、CHO、COS1、COS7、BSC1、BSC40、BMT10などの動物細胞などが使用可能な宿主細胞の例である。好ましくは、大腸菌が使用可能である。
本発明の具体的な実施例では、前記作製されたベクター、つまり、炭酸脱水酵素をコーディングする核酸をpET22b(+)またはpTrcHisに挿入した発現ベクターを、大腸菌BL21(DE3)菌株に42℃で2分間放置する熱衝撃方法によって導入し、炭酸脱水酵素を大量発現する形質転換体を製造した。
第三、前記形質転換体を培養して炭酸脱水酵素の発現を誘導および蓄積するステップである。
前記組換えベクターが発現する形質転換体を栄養培地で培養すると、有用な蛋白質を大量に製造および分離することができる。培地と培養条件は、宿主細胞に応じて慣用のものを適当に選択して用いることができる。培養時、細胞の生育と蛋白質の大量生産に適合するように、温度、培地のpHおよび培養時間などの条件を適切に調節することができる。発現誘導因子としてIPTG(isopropyl−β−D−thiogalactopyranoside)を用いて蛋白質の発現を誘導することができ、誘導時間は、蛋白質の量が最大化できるように調節することができる。
本発明の具体的な実施例では、前記形質転換された大腸菌をアンピシリンが添加されたLB培地に接種して培養し、培養液の吸光度(OD600)が600nmで0.6〜0.8となった時、蛋白質の発現誘導物質であるIPTGおよび蛋白質の活性部位(active site)に亜鉛を導入するためにZnSOを添加した後、追加的に25℃で20時間培養して発現させたが、前記培養条件は当業者が適切に変形して使用することができる。
前記の方法で発現させた炭酸脱水酵素の発現の有無は、回収された形質転換体細胞をバッファー水溶液に浮遊させた後、超音波紛砕機を用いて破砕し、破砕された細胞の一部を水溶性分液および不溶性分液に分け、通常のSDS−PAGE上で確認することができる。
また、発現が確認された酵素を有する形質転換体を全細胞生物触媒として用いることができ、より好ましくは、前記形質転換体自体(全細胞)、前記形質転換細胞の細胞破砕液またはその分液、および前記形質転換細胞から分離された炭酸脱水酵素からなる群より選択された1種以上の形態を生物触媒として使用することができる。
好ましい態様として、炭酸脱水酵素を分離および精製する過程なしに、組換え炭酸脱水酵素が細胞質、細胞間隙または細胞表面に発現した全細胞生物触媒として使用することができる。
他の好ましい態様として、炭酸脱水酵素を発現する形質転換細胞は、凍結−解凍の繰り返し、超音波処理、機械的破壊または細胞分解剤のような多様な物質的または化学的手段によって破砕することができ、このような細胞破砕物を含む細胞破砕液を生物触媒として直ちに使用することができる。
さらに他の好ましい態様として、前記細胞破砕物を含む細胞破砕液を水溶性分液と不溶性分液とに分けることができ、これら水溶性分液または不溶性分液を生物触媒として使用することができる。さらに、細胞質分液、細胞間隙分液または細胞膜分液も生物触媒として使用することができる。
さらに他の好ましい態様として、前記形質転換体内で発現によって生産された炭酸脱水酵素を分離および精製して生物触媒として使用することができる。発現した炭酸脱水酵素は、形質転換細胞の破砕後、通常の生化学分離技術により分離および精製可能である。例えば、このような分離および精製方法として、電気泳動、遠心分離、ゲル濾過、沈殿、透析、クロマトグラフィー(イオン交換クロマトグラフィー、親和力クロマトグラフィー、免疫吸着親和力クロマトグラフィー、逆相HPLC、ゲル浸透HPLC)、等電点フォーカスおよびその多様な変化および複合方法を含むが、これらに制限されない。
本発明の具体的な実施例では、ナイセリアゴノレア由来の炭酸脱水酵素の場合、回収された形質転換細胞を超音波紛砕機で破砕した後、破砕された細胞の水溶性分液をニッケルレジンが充填されたカラムを用いた親和性クロマトグラフィーを実施し、炭酸脱水酵素を分離および精製した。精製された蛋白質は、Tris−sulfate(pH7.6)を用いた透析により蛋白質水溶液に残っている塩(イミダゾール)を除去し、最終的な炭酸脱水酵素の精製の有無は、通常のSDS−PAGEとウェスタンブロットを通して確認した(図7参照)。
また、本発明の具体的な実施例では、まず、精製された酵素を用いて二酸化炭素の水和に関する活性を確認した後、全細胞と、超音波紛砕機で破砕して得られた水溶性分液の二酸化炭素水和活性を確認した。この時、陽性対照群としては、ウシ血清から抽出して商業的に販売されている酵素(bovine carbonic anhydrase)を使用し、陰性対照群としては、二酸化炭素の水和に関する活性を有さないウシ血清アルブミン(bovine serum albumin)を使用した。その結果、本発明にかかる形質転換全細胞とその水溶性分液、そして、これより分離された炭酸脱水酵素とも、陽性対照群と同等の優れた二酸化炭素捕集活性を示した(図8参照)。
したがって、さらに他の態様として、本発明は、前記二酸化炭素捕集用組成物を用いて二酸化炭素を捕集する方法に関するものである。
具体的には、本発明は、前記二酸化炭素捕集用組成物を製造するステップと、前記二酸化炭素捕集用組成物に二酸化炭素を供給するステップとを含む二酸化炭素を捕集する方法に関するものである。
二酸化炭素捕集用組成物を製造するステップは、前述のように、(1)炭酸脱水酵素をコーディングする核酸を含むベクターを製造するステップと、(2)前記ベクターで形質転換された形質転換細胞を製造するステップと、(3)前記形質転換体を培養して炭酸脱水酵素の発現を誘導および蓄積するステップと、(4)前記形質転換体自体、前記形質転換細胞の細胞破砕液またはその分液、および前記形質転換細胞から分離された炭酸脱水酵素からなる群より選択された1種以上を含む組成物を製造するステップとによって具体化することができる。
前記二酸化炭素捕集用組成物に二酸化炭素を供給する方法には特に制限がなく、二酸化炭素を多量含有しており、二酸化炭素を除去する必要がある供給源、例えば、廃水または煙道ガスなどの形態で供給することができるが、これらに制限されるものではない。
このように、本発明の二酸化炭素捕集用組成物を用いて二酸化炭素を捕集した後は、金属陽イオンの供給源を追加し、捕集された二酸化炭素を最終的に炭酸塩または重炭酸塩沈殿物に転換して産業的に多様に使用することができる。
したがって、さらに他の態様として、本発明は、前記二酸化炭素捕集用組成物および金属陽イオンを含む炭酸塩または重炭酸塩製造用組成物に関するものである。
また、本発明は、前記組成物を用いて炭酸塩または重炭酸塩を製造する方法に関するものである。
好ましくは、本発明は、前記二酸化炭素捕集用組成物を製造するステップと、前記二酸化炭素捕集用組成物に金属陽イオンおよび二酸化炭素を供給するステップとを含む炭酸塩または重炭酸塩を製造する方法に関するものである。
本願において、用語「炭酸塩」または「炭酸塩沈殿物」は、一般に炭酸塩グループCOを含有する無機物成分を意味する。当該用語は、炭酸塩と重炭酸塩との混合物および炭酸塩イオンのみを含有する種の両方を含むことができる。また、用語「重炭酸塩」または「重炭酸塩沈殿物」は、一般に重炭酸塩グループHCOを含有する無機物成分を意味する。当該用語は、炭酸塩と重炭酸塩との混合物および重炭酸塩イオンのみを含有する種の両方を含むことができる。
二酸化炭素と反応して炭酸塩または重炭酸塩を生成するために供給される金属イオン源は、金属イオンを含めば特に制限されず、用途に応じて適切に選択できるが、好ましくは、炭酸源と反応することができ、方解石(カルサイト)結晶形、アラゴナイト結晶形、バテライト結晶形、または非晶質結晶形を有する炭酸塩を形成できるものが使用可能である。
例えば、金属イオン源として、Naイオン、Ca2+イオン、Fe2+イオン、Mn2+イオン、Sr2+イオン、Ca2+イオン、Ba2+イオン、Zn2+イオン、またはPb2+イオンなどを使用することができ、これらを含む硝酸塩、塩酸塩、水酸化物または塩基性溶液などを使用することができる。
また、前記金属イオン源を用いて製造された炭酸塩沈殿物は、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸鉄、炭酸マンガン、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム、炭酸亜鉛または炭酸鉛であり得るが、これは例示に過ぎず、本発明がこれに制限されるものではない。
さらに、本発明において、二酸化炭素捕集用組成物に金属陽イオンおよび二酸化炭素を供給するステップにおいて、金属陽イオンおよび二酸化炭素は、順次にまたは同時に供給できる。例えば、金属陽イオンを先に供給した後、二酸化炭素を順次に供給するか、二酸化炭素を先に供給した後、金属陽イオンを順次に供給するか、または金属陽イオンおよび二酸化炭素を同時に供給することができる。
本発明の具体的な実施例では、本発明により精製された炭酸脱水酵素、水溶性分液および全細胞を用いて捕集された二酸化炭素にカルシウムイオンを供給し、X線回折計および走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope、SEM)を通して炭酸カルシウムが形成されたことを最終的に確認した(図11および図12参照)。
このように金属陽イオンと反応して最終的に生成された炭酸塩または重炭酸塩は、産業的に有用に活用できる。例えば、ゴム、プラスチック、製紙、ペイント、塗料、接着剤、化粧品、医薬品などの多様な産業で無機充填剤として広範囲に応用可能である。
特に、炭酸カルシウムの場合、自然界に存在する最も豊富な鉱物の一つであり、このうち、沈降性炭酸カルシウム(Precipitated calcium carbonate)は、純水では溶けにくく、適当な比重を有し、高白色度、不燃性などの特徴を有する無機粉体であって、多様な産業で無機充填剤として広範囲に使用される。また、アラゴナイト型沈降性炭酸カルシウムは、アスペクト比(結晶の大きさに対する長さの比、Aspect Ratio)が非常に大きい針状形であって、ゴム、プラスチック、塗料の充填剤や製紙用の顔料などの工業原料として用いた時、強度の増進はもちろん、針状形の複雑な表面構造によって白色度の向上および不透明度の調節が可能になり、機械的機能性および光学的機能性を付与できる新たな機能性無機粉体として代用可能なことから、本発明は、最終的に炭酸カルシウムを提供する上でも有用性を提供することができる。
本発明は、酵素を別途に抽出しなくても、細胞破砕上澄液を直接または炭酸脱水酵素が発現した形質転換細胞自体を全細胞生物触媒として用いて二酸化炭素を捕集することができるため、経済的な面で多くの利点を有することができる。また、最終産物を付加価値の高い炭酸塩に転換することにより、ペイント、プラスチック、ゴム、製紙、塗料、接着剤、化粧品、医薬品産業などで多様な用途に活用可能である。
炭酸脱水酵素遺伝子を含む発現ベクター、つまり、(A)細胞質で発現するためのベクター、(B)細胞間隙で発現するためのベクター、および(C)細胞表面で発現するためのベクターの開裂地図を示したものである。 ナイセリアゴノレア由来の炭酸脱水酵素を細胞質で発現させた場合、全細胞分液(T)、水溶性分液(S)および不溶性分液(IS)を(A)SDS−PAGEと(B)ウェスタンブロットで分析した結果を示す。 シネコシスティス由来の炭酸脱水酵素を細胞質(SCA)と細胞間隙(TSCA)で発現させた場合、水溶性分液(S)、不溶性分液(IS)および細胞間隙分液(PP)をウェスタンブロットで分析した結果を示す。 大腸菌由来の炭酸脱水酵素を細胞質(ECA)と細胞間隙(TECA)で発現させた場合、全細胞分液(T)、水溶性分液(S)、不溶性分液(IS)および細胞間隙分液(PP)をウェスタンブロットで分析した結果を示す。 ナイセリアゴノレア由来の炭酸脱水酵素を細胞間隙で発現させた場合、全細胞分液(T)、細胞破砕液(CL)、水溶性分液(S)、不溶性分液(IS)および細胞間隙分液(PP)をウェスタンブロットで分析した結果を示す。 ナイセリアゴノレア由来の炭酸脱水酵素を細胞表面で発現させた場合、細胞破砕液(CL)、水溶性分液(S)、不溶性分液(IS)、細胞質分液(CP)および細胞膜分液(TM)をウェスタンブロットで分析した結果を示す。 ナイセリアゴノレア由来の炭酸脱水酵素が細胞質で発現した形質転換体の全細胞(W)、水溶性分液(S)および精製分液(P)を(A)SDS−PAGEと(B)ウェスタンブロットで分析した結果を示す。 ナイセリアゴノレア由来の炭酸脱水酵素が細胞質で発現した形質転換体の全細胞(W)、水溶性分液(S)および精製分液(NCA)に対して二酸化炭素の水和活性を測定した結果を示す。BSAは、陰性対照群でウシ血清アルブミン(bovine serum albumin)を示し、BCAは、陽性対照群であるウシ由来の炭酸脱水酵素(bovine carbonic anhydrase)を示す。 ナイセリアゴノレア由来の炭酸脱水酵素が細胞質で発現した形質転換体の全細胞、水溶性分液、精製分液、陰性対照群(BSA)および陽性対照群(BCA)を用いて炭酸カルシウムの沈殿を形成する時、初期反応2分後の沈殿の形状および乾燥した炭酸カルシウムパウダーの写真を示す。 ナイセリアゴノレア由来の炭酸脱水酵素が細胞質または細胞間隙で発現した全細胞を用いて炭酸カルシウムの沈殿を形成する時、初期反応1分後の乾燥した炭酸カルシウムパウダーの写真を示す。 図9で得られた各炭酸カルシウムパウダーを、X線回折を通して結晶の種類を確認した結果である。 図9で得られた各炭酸カルシウムパウダーを、走査電子顕微鏡(SEM)を通して結晶の形態を確認した結果である。 組換え炭酸脱水酵素を形質転換細胞の細胞質、細胞間隙および細胞表面にそれぞれ発現可能な組換え全細胞生物触媒を用いて二酸化炭素を捕集し、最終的に炭酸塩に転換する過程を示す模式図である。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。ただし、下記の実施例は本発明を例示するものであって、本発明が下記の実施例によって限定されるものではない。
実施例1.炭酸脱水酵素発現ベクターの製造
1−1.細胞質での発現のためのベクターの製造
ナイセリアゴノレアのゲノムDNAを、2つのプライマーforward primer:5’−CATATGCACGGCAATCACACC−3’(配列番号15)およびbackward primer:5’−AAGCTTTTCAATAACTACACGTGCATT−3’(配列番号16)と、Taq DNA重合酵素、dNTP混合液およびPCRバッファーを用い、ナイセリアゴノレアの炭酸脱水酵素遺伝子を増幅し(変性ステップ95℃、30秒、結合ステップ55℃、30秒、重合ステップ72℃、1分の過程を30サイクル繰り返し後、4℃で冷やす)、これをNdeI、XhoI制限酵素を用いてpET−22b(+)ベクターに導入し、ナイセリアゴノレア由来の炭酸脱水酵素の細胞質発現用ベクターを製造した。
シネコシスティスゲノムDNAを、2つのプライマーforward primer:5’−CATATGGCCGAAGTTTCATTGATATCC−3’(配列番号17)およびbackward primer:5’−CAAGCTTACGGGAGCCTCGATAAATGCGC−3’(配列番号18)と、Taq DNA重合酵素、dNTP混合液およびPCRバッファーを用い、シネコシスティスの炭酸脱水酵素遺伝子を増幅し(変性ステップ95℃、30秒、結合ステップ55℃、30秒、重合ステップ72℃、1分の過程を30サイクル繰り返し後、4℃で冷やす)、これをNdeI、HindIII制限酵素を用いてTorA−GFPを除去したpTTGベクター(大韓民国特許出願第2005−0099758号)に導入し、シネコシスティス由来の炭酸脱水酵素の細胞質発現用ベクターを製造した。
大腸菌ゲノムDNAを、2つのプライマーforward primer:5’−CATATGAAAGAGATTATTGATGGATTCC−3’(配列番号19)およびbackward primer:5’−CAAGCTTCGCTGCGGTCGGTTGGCGTAG−3’(配列番号20)と、Taq DNA重合酵素、dNTP混合液およびPCRバッファーを用い、大腸菌の炭酸脱水酵素遺伝子を増幅し(変性ステップ95℃、30秒、結合ステップ55℃、30秒、重合ステップ72℃、1分の過程を30サイクル繰り返し後、4℃で冷やす)、これをNdeI、HindIII制限酵素を用いてTorA−GFPを除去したpTTGベクターに導入し、大腸菌由来の炭酸脱水酵素の細胞質発現用ベクターを製造した。
1−2.細胞間隙での発現のためのベクターの製造
ナイセリアゴノレアのゲノムDNAを、2つのプライマーforward primer:5’−CCATGGGACACGGCAATCACACC−3’(配列番号21)およびbackward primer:5’−AAGCTTTTCAATAACTACACGTGCATT−3’(配列番号16)と、Taq DNA重合酵素、dNTP混合液およびPCRバッファーを用い、ナイセリアゴノレアの炭酸脱水酵素遺伝子を増幅し(変性ステップ95℃、30秒、結合ステップ55℃、30秒、重合ステップ72℃、1分の過程を30サイクル繰り返し後、4℃で冷やす)、これをNdeI、XhoI制限酵素を用いてpET−22b(+)ベクターに導入し、これをNcoI、HindIII制限酵素を用いてGFPを除去したpETGベクター(大韓民国特許出願第2005−0099758号)に導入し、ナイセリアゴノレア由来の炭酸脱水酵素の細胞間隙発現用ベクターを製造した。
シネコシスティスゲノムDNAを、2つのプライマーforward primer:5’−CCATGGGAGCCGAAGTTTCATTGATATCC−3’(配列番号22)およびbackward primer:5’−CAAGCTTACGGGAGCCTCGATAAATGCGC−3’(配列番号18)と、Taq DNA重合酵素、dNTP混合液およびPCRバッファーを用い、シネコシスティスの炭酸脱水酵素遺伝子を増幅し(変性ステップ95℃、30秒、結合ステップ55℃、30秒、重合ステップ72℃、1分の過程を30サイクル繰り返し後、4℃で冷やす)、これをNcoI、HindIII制限酵素を用いてGFPを除去したpTTGベクター(大韓民国特許;特許番号第2005−0099758号、出願日2005年10月21日)に導入し、シネコシスティス由来の炭酸脱水酵素の細胞間隙発現用ベクターを製造した。
大腸菌ゲノムDNAを、2つのプライマーforward primer:5’−CCATGGGAAAAGATTATTGATGGATTC−3’(配列番号23)およびbackward primer:5’−CAAGCTTCGCTGCGGTCGGTTGGCGTAG−3’(配列番号20)と、Taq DNA重合酵素、dNTP混合液およびPCRバッファーを用い、大腸菌の炭酸脱水酵素遺伝子を増幅し(変性ステップ95℃、30秒、結合ステップ55℃、30秒、重合ステップ72℃、1分の過程を30サイクル繰り返し後、4℃で冷やす)、これをNcoI、HindIII制限酵素を用いてGFPを除去したpTTGベクターに導入し、大腸菌由来の炭酸脱水酵素の細胞間隙発現用ベクターを製造した。
1−3.細胞表面での発現のためのベクターの製造
ナイセリアゴノレアのゲノムDNAを、2つのプライマーforward primer:5’−AGATCTCACGGCAATCACACCCATTGG−3’(配列番号24)およびbackward primer:5’−AAGCTTTCAGTGGTGGTGGTGGTGGTG−3’(配列番号25)と、Taq DNA重合酵素、dNTP混合液およびPCRバッファーを用い、炭酸脱水酵素遺伝子を増幅し(変性ステップ95℃、30秒、結合ステップ55℃、30秒、重合ステップ72℃、1分の過程を30サイクル繰り返し後、4℃で冷やす)、これをBglII、HindIII制限酵素を用いてpINPNC−OPHベクター(Li L,Kang DG,Cha HJ.2004,Biotechnol Bioeng85:214−221)に導入し、ナイセリアゴノレア由来の炭酸脱水酵素の細胞表面発現用ベクターを製造した。
実施例2.細胞質、細胞間隙、細胞表面での発現のためのベクターを含む形質転換体の製造
前記実施例1−1、1−2および1−3でそれぞれ製造した細胞質、細胞間隙、および細胞表面発現用ベクターを含み、組換え炭酸脱水酵素を発現する形質転換体を製造するために、42℃で2分間熱衝撃を加え、それぞれのベクターをそれぞれ大腸菌BL21(DE3)に導入した。ベクターが導入されたそれぞれの形質転換体は、アンピシリンが添加されているLB培地で選別した。
実施例3.各形質転換体を用いた蛋白質の発現と全細胞生物触媒の製造
前記実施例2で製造した形質転換体を50μg/mLのアンピシリンが添加された通常の37℃、LB培地で培養し、培養液の吸光度(OD600)が0.6〜0.8程度となった時、誘導物質のIPTG(isopropyl−β−D−thiogalactopyranoside、1mM)を添加して蛋白質の発現を誘導した。IPTG添加後、追加的に20時間25℃で培養した後、培養された細胞を4000rpmで10分間遠心分離した後、上澄液を除去し細胞を回収した。回収された細胞を、細胞破砕のための溶液(50mM sodium phosphate buffer、300mM NaCl、pH8)に浮遊させた後、超音波紛砕機を用いて破砕した。
3−1.細胞質発現の確認
ナイセリアゴノレア由来の炭酸脱水酵素の細胞質発現ベクターを含む破砕された細胞は、全細胞分液(T)とその水溶性分液(S)および不溶性分液(IS)に分け、SDS−PAGEおよびウェスタンブロットを利用して分析した。その結果、図2に示されるように、組換え炭酸脱水酵素は、約25kDaの分子量を有し、大腸菌での発現が成功し、これは、理論的に計算された炭酸脱水酵素の分子量である25.3kDaとよく一致することを確認することができた。そして、発現した蛋白質の大部分は、正しい折り畳み(folding)が生じて活性を示すことが可能な水溶性分液(lane S)として発現することを確認することができた。
シネコシスティス由来の炭酸脱水酵素の細胞質発現ベクターを含む破砕された細胞(SCA)は、水溶性分液(S)および不溶性分液(IS)に分け、ウェスタンブロットを利用して分析した。図3に示されるように、組換え炭酸脱水酵素は、約34kDaとよく一致することを確認することができ、発現した蛋白質の相当部分は水溶性(lane S)として発現した。
大腸菌由来の炭酸脱水酵素の細胞質発現ベクターを含む破砕された細胞(ECA)は、全細胞分液(T)、水溶性分液(S)および不溶性分液(IS)に分け、ウェスタンブロットを利用して分析した。図4に示されるように、組換え炭酸脱水酵素は、23kDaとよく一致することを確認することができた。しかし、発現した蛋白質の相当部分は不溶性(lane IS)として発現した。
3−2.細胞間隙発現の確認
ナイセリアゴノレア由来の炭酸脱水酵素の細胞間隙発現ベクターを含む破砕された細胞は、全細胞分液(T)、細胞破砕液(CL)、水溶性分液(S)、不溶性分液(IS)および細胞間隙分液(PP)に分け、ウェスタンブロットを利用して分析した。ここで、細胞間隙分液を収得するために、細胞破砕液を4000rpmで10分間遠心分離した後、上澄液を捨て、TEXバッファー(50mM Tris、3mM EDTA、0.1%Triton X−100、pH8.0)に浮遊させた後、1時間撹拌した。これを再び4000rpmで10分間遠心分離すると、上澄液は細胞間隙分液(PP)となる。
その結果、図5に示されるように、発現した組換え炭酸脱水酵素は、理論的に計算した、信号配列と共に発現した場合(28kDa)、そして、信号配列なく発現した場合(25.3kDa)といずれもよく一致することを確認することができた。また、細胞間隙分液でのバンドの検出により、組換え炭酸脱水酵素の細胞間隙への分泌が成功したことを確認することができた(lane PP)。
シネコシスティス由来の炭酸脱水酵素の細胞間隙発現ベクターを含む破砕された細胞(TSCA)は、水溶性分液(S)、不溶性分液(IS)および細胞間隙分液(PP)に分け、ウェスタンブロットを利用して分析した。その結果、図3に示されるように、発現した組換え炭酸脱水酵素は、細胞間隙への分泌が効率的になされていないことを確認した。
大腸菌由来の炭酸脱水酵素の細胞間隙発現ベクターを含む破砕された細胞(TECA)は、全細胞分液(T)、水溶性分液(S)、不溶性分液(IS)および細胞間隙分液(PP)に分け、ウェスタンブロットを利用して分析した。その結果、図4に示されるように、発現した組換え炭酸脱水酵素は、細胞間隙に多量分泌されたことを確認することができた(lane PP)。
3−3.細胞表面発現の確認
ナイセリアゴノレア由来の炭酸脱水酵素の細胞表面発現ベクターを含む破砕された細胞は、細胞破砕液(CL)、水溶性分液(S)、不溶性分液(IS)、細胞質分液(CP)および細胞膜分液(TM)での発現確認のために、追加的に細胞質分液と細胞膜分液とに分けた。ここで、細胞質と細胞膜分液の準備過程は、次のとおりである。培養された細胞を遠心分離して回収した後、PBS(130mM NaCl、2.5mM KCl、10mM NaHPO、1.7mM KHPO)で洗浄し、9000rpmで30分間遠心分離した。上澄液を捨て、PBSに1mM EDTA、10μg/mlが添加された溶液を入れて2時間反応させた後、超音波紛砕機を用いて細胞破砕液を準備した。こうして得られた細胞破砕液は、超遠心分離機を用い、39,000rpmで1時間遠心分離すると、沈殿した分液は全細胞膜分液(TM)、上澄液は細胞質分液(CP)となる。
その結果、図6に示されるように、全細胞膜分液に、理論的に計算したINPNC(25kDa)と炭酸脱水酵素(25.3kDa)が共に発現した大きさの50.3kDaと類似する蛋白質バンド(約55kDa)が検出されることにより、組換え炭酸脱水酵素が細胞表面に発現することを確認することができる(lane TM)。実際に、INPNCと共に蛋白質を発現させた場合、計算された大きさよりも大きく発現することが報告された(J.Biotechnol.,Vol.118(4),pp.339−470)。
実施例4.細胞質で発現が確認された炭酸脱水酵素の精製
実施例3−1で製造した、細胞質で炭酸脱水酵素の発現が確認された大腸菌全細胞生物触媒の水溶性分液から、ニッケルカラムクロマトグラフィーによって蛋白質を分離精製した。具体的には、蛋白質水溶性分液をニッケルレジンが充填されたカラムに適用して蛋白質とカラムとが結合するようにし、洗浄バッファー(50mM sodium phosphate buffer、300mM NaCl、40mM imidazole、pH8.0)でカラムに結合しない蛋白質を洗い出した。カラムからの蛋白質の溶出は、50mM燐酸ナトリウムバッファー、300mM NaClおよび250mMイミダゾール(pH8.0)を用いて進行し、前記精製された溶液は、100mM Tris−sulfate(pH7.6)を用いた透析により含まれている塩を除去した。
図7は、このように精製された蛋白質(P)、そして、全細胞分液(W)および水溶性分液(S)における(A)SDS−PAGEと(B)ウェスタンブロットの写真を示す。図7に示されるように、組換え炭酸脱水酵素は、99%以上の高純度を有して分離精製されたことを確認することができる(lane P)。また、全体の蛋白質(151.7mg/L)中70%が炭酸脱水酵素蛋白質として発現した106.2mg/Lの炭酸脱水酵素蛋白質を得、精製収率62.8%を通して計66.7mg/Lの精製された炭酸脱水酵素を得た。
実施例5.分離精製された炭酸脱水酵素と組換え全細胞生物触媒を用いた二酸化炭素水和活性の確認
実施例4で精製した蛋白質(NCA)と、実施例3で製造した、細胞質で炭酸脱水酵素の発現が確認された大腸菌全細胞生物触媒の水溶性分液(S)および全細胞(W)をそれぞれ用い、二酸化炭素の水和に関する活性を確認した。陽性対照群としては、ウシ血清から抽出して商業的に販売されている酵素(bovine carbonic anhydrase、BCA)を使用し、陰性対照群としては、二酸化炭素の水和に関する活性を有さないウシ血清アルブミン(bovine serum albumin、BSA)を使用した。活性の測定過程は、準備した各分液と20mM Tris−sulfateバッファー(pH8.3)、CO飽和されたHO溶液を共に使用し、pHが8.0から7.0に減少する時間をモニタリングして比較した。pHが速く低下するほど、二酸化炭素の捕集に関する活性が高いことを意味する。
その結果、図8に示されるように、精製された炭酸脱水酵素(NCA;〜2,200U/mg)は、商業的に販売されているBCA(3,090U/mg)に比べて約71%の活性を有することを確認することができ、精製しない水溶性分液(S;〜920U/mg)と全細胞(W;〜730U/mg)も高い二酸化炭素水和活性を有することを確認することができた。
実施例6.カルシウムイオンの供給による炭酸カルシウムの沈殿形成
実施例5で使用していた陰性対照群(BSA)、陽性対照菌(BCA)、細胞質発現細胞の3つのサンプル(精製された炭酸脱水酵素、水溶性分液、全細胞)および細胞間隙発現全細胞を、200mM Tris−sulfateバッファー(pH10.5)、そして、カルシウムイオンの供給のために100mM CaCl溶液を使用し、炭酸カルシウムの沈殿形成の有無を確認した。具体的には、バッファーとCaCl溶液各20ml、そして、各サンプルと共に混合して撹拌する状態で、気体COを一定の流量で流しながら沈殿の様相を観察した。
図9は、気体COの供給を始めて2分後生じた沈殿を0.2μmの膜濾過器を用いて濾過した後、80℃で約30分間乾燥して得られた沈殿粉の量を比較したものである。その結果、BSAを除いたBCA、精製分液、水溶性分液、細胞質発現全細胞の場合には、炭酸脱水酵素の作用により、二酸化炭素水和作用の触媒化と共に、沈殿形成も速くなることを確認することができ、これより得られた沈殿物を乾燥して多量の炭酸カルシウムパウダーを得ることができた。
また、3つの全細胞(陰性対照群、細胞質発現全細胞、細胞間隙発現全細胞)と200mM Tris−Clバッファー(pH10.8)、そして、カルシウムイオンの供給のために、500mM CaCl溶液を用い、炭酸カルシウムの沈殿形成の有無を確認した。陰性対照群の全細胞としては、pET22(+)ベクターのみが含まれた大腸菌細胞を使用した。具体的には、バッファー23mLと、CaCl溶液6ml、そして、各全細胞を共に混合して撹拌する状態で、気体COを一定の流量(2L/min)で流しながら沈殿の様相を観察した。
図10は、気体COの供給を始めて1分後生じた沈殿を0.2μmの膜濾過器を用いて濾過した後、80℃で約30分間乾燥して得られた沈殿粉の量を比較したものである。その結果、細胞間隙発現全細胞の場合、陰性対照群に比べて約6.3倍、そして、細胞質発現全細胞に比べて2.6倍の多量の炭酸カルシウムパウダーを得ることができた。したがって、細胞間隙への発現は、細胞膜の物質伝達の阻害を低減することにより、全細胞を生物触媒として効果的に使用できる戦略であることを確認することができた。
実施例7.生成された炭酸カルシウムの分析
実施例6で得られたそれぞれのパウダーは、X線回折(X−ray diffraction)と走査電子顕微鏡(SEM)を用いて炭酸カルシウム結晶であることを確認した。その結果、図11に示されるように、X線回折ピークパターンの分析により、沈殿物は、カルサイト(calcite)とバテライト(vaterite)が共存する炭酸カルシウム結晶であることを確認することができ、陽性対照群の炭酸脱水酵素(BCA)、精製された炭酸脱水酵素、水溶性分液、全細胞の場合には、沈殿形成の加速化と共に、バテライトのカルサイトへの転移も促進されたことを確認することができた。酵素が作用しない陰性対照群のBSAの場合は、沈殿形成が遅く、カルサイトへの転移はまだなされていないことを確認することができた。そして、図12に示されるように、走査電子顕微鏡を通して六面体のカルサイトと球形のバテライトが共存する炭酸カルシウム結晶であることを確認することができ、同様に、炭酸脱水酵素が作用した場合、沈殿形成の加速化と共に、バテライトのカルサイトへの転移も促進されたことを確認することができた。

Claims (16)

  1. 組換え炭酸脱水酵素(carbonic anhydrase)をコーディングする核酸を含むベクターで形質転換された形質転換体の全細胞(whole cell)と、
    前記全細胞の細胞破砕液またはその分液と、
    前記全細胞から分離された炭酸脱水酵素とからなる群より選択された1種以上を含む、二酸化炭素捕集用組成物。
  2. 前記形質転換体の全細胞は、炭酸脱水酵素が細胞質(cytoplasm)、細胞間隙(periplasmic space)または細胞表面(cell surface)に発現したものである、請求項1記載の組成物。
  3. 前記分液は、前記細胞破砕液の全細胞分液、水溶性分液、不溶性分液、細胞質分液、細胞間隙分液または細胞膜分液である、請求項1記載の組成物。
  4. 前記組換え炭酸脱水酵素は、ナイセリアゴノレア(Neisseria gonorrhoeae)、シネコシスティス(Synechocystis PCC6803)または大腸菌(Escherichia coli)由来のものである、請求項1記載の組成物。
  5. 前記炭酸脱水酵素は、配列番号1、配列番号3、配列番号5、配列番号7、配列番号9、配列番号11または配列番号13のアミノ酸配列を有するものである、請求項1記載の組成物。
  6. 前記炭酸脱水酵素をコーディングする核酸は、配列番号2、配列番号4、配列番号6、配列番号8、配列番号10、配列番号12または配列番号14の核酸配列を有するものである、請求項1記載の組成物。
  7. 前記炭酸脱水酵素をコーディングする核酸を含むベクターは、図1の開裂地図を有するものである、請求項1記載の組成物。
  8. 前記形質転換体は、大腸菌である、請求項1記載の組成物。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項記載の組成物および金属陽イオンを含む、炭酸塩または重炭酸塩製造用組成物。
  10. 前記金属陽イオンは、Naイオン、Ca2+イオン、Fe2+イオン、Mn2+イオン、Sr2+イオン、Ca2+イオン、Ba2+イオン、Zn2+イオン、Pb2+イオン、またはこれらの硝酸塩、塩酸塩、水酸化物または溶液である、請求項9記載の組成物。
  11. 前記炭酸塩は、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸鉄、炭酸マンガン、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム、炭酸亜鉛または炭酸鉛である、請求項9記載の組成物。
  12. 請求項1ないし8のいずれか1項記載の二酸化炭素捕集用組成物を製造するステップと、
    前記二酸化炭素捕集用組成物に二酸化炭素を供給するステップとを含む、二酸化炭素を捕集する方法。
  13. 請求項1ないし8のいずれか1項記載の二酸化炭素捕集用組成物を製造するステップと、
    前記二酸化炭素捕集用組成物に金属陽イオンおよび二酸化炭素を供給するステップとを含む、炭酸塩または重炭酸塩を製造する方法。
  14. 前記二酸化炭素捕集用組成物に金属陽イオンおよび二酸化炭素を供給するステップは、金属陽イオンを先に供給した後、二酸化炭素を順次に供給するか、二酸化炭素を先に供給した後、金属陽イオンを順次に供給するか、または金属陽イオンおよび二酸化炭素を同時に供給するものである、請求項13記載の方法。
  15. 前記金属陽イオンは、Naイオン、Ca2+イオン、Fe2+イオン、Mn2+イオン、Sr2+イオン、Ca2+イオン、Ba2+イオン、Zn2+イオン、Pb2+イオン、またはこれらの硝酸塩、塩酸塩、水酸化物または溶液である、請求項13記載の方法。
  16. 前記炭酸塩は、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸鉄、炭酸マンガン、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム、炭酸亜鉛または炭酸鉛である、請求項13記載の方法。
JP2013532741A 2011-06-29 2012-04-13 組換え生物触媒を用いた二酸化炭素の炭酸塩への転換および製造方法 Pending JP2013541954A (ja)

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