JP4391328B2 - 新規グルコン酸脱水酵素 - Google Patents

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Description

本発明は、アルドン酸から2−ケト−3−デオキシアルドン酸を効率よく生成することのできる新規なグルコン酸脱水酵素、及び該グルコン酸脱水酵素をコードする塩基配列、それを含有するプラスミド及びこのプラスミドにより形質転換された形質転換細胞に関する。さらに、本発明は該グルコン酸脱水酵素または該形質転換細胞を用いた2−ケト−3−デオキシアルドン酸および炭素数が1減少した2−デオキシアルドン酸または2−デオキシアルドースの製造方法に関する。
2−ケト−3−デオキシアルドン酸類は医薬品原料として有用な化合物である。例えば、脱炭酸により炭素数が1減少した2−デオキシアルドン酸類や2−デオキシアルドース類が得られる。これらは、抗生物質、抗ウイルス薬、アンチセンス医薬などの原料などとして注目されている。
一方、アルドン酸類を脱水して2−ケト−3−デオキシアルドン酸類を生成する反応を触媒する酵素の存在は知られている。例えば、D−グルコン酸を脱水して2−ケト−3−デオキシ−D−グルコン酸を合成する酵素、グルコン酸デヒドラターゼ(EC4.2.1.39)の起源として、クロストリジウム・パステリアナム(Clostridium pasteurianum)株(非特許文献1参照。)、アルカリゲネス・エスピー(Alcaligenes sp.)M250株(非特許文献2参照。)、スルホロバス・ソルファタリカス(Sulfolobus solfataricus)株(非特許文献3参照。)などが知られている。しかしながら、クロストリジウム・パステリアナム株由来のグルコン酸デヒドラターゼは空気酸化を受けやすく、空気の存在下で速やかに失活すると報告されている。また、アルカリゲネス・エスピーM250株由来のグルコン酸デヒドラターゼは、熱安定性の低い酵素であり、1mM D−グルコン酸ナトリウム及び1mM塩化マグネシウムを含むトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(以下、「トリス」と略記する)緩衝液(pH8.0〜8.8)中において0℃で7日間の保存によりグルコン酸脱水活性が50%低下すると報告されている。したがって、これらの微生物株又は該微生物株に由来する酵素は、培養や反応の操作中に反応性が低下するなど、取扱いが困難であり、工業的製造に適しているとは言い難い。また、スルホロバス・ソルファタリカス株については、そのグルコン酸デヒドラターゼは酵素の精製がなされておらず、その理化学的性質は明らかとされていない。該微生物株そのものを用いた2−ケト−3−デオキシ−D−グルコン酸の合成においては、生成物である2−ケト−3−デオキシ−D−グルコン酸を分解する活性が夾雑するため、収率が低いという問題点がある。
以上のように、産業上実用的なグルコン酸脱水酵素は見出されておらず、効率の良い2−ケト−3−デオキシアルドン酸類の工業的製法は確立されていなかった。
Analytical Biochemistry,(1974),61,275 Methods in Enzymology,(1975),41,99 Biotechnol.Lett.,(1986),8,497
本発明の課題は、医薬品原料として有用な2−ケト−3−デオキシアルドン酸類に関して、産業上実用的な熱安定性及び保存安定性を有し、アルドン酸から対応する2−ケト−
3−デオキシアルドン酸を効率よく生成することのできる新規なグルコン酸脱水酵素、及びそれを用いた2−ケト−3−デオキシアルドン酸の製造方法を提供することである。
本発明の他の目的は、このグルコン酸脱水酵素の生産及びグルコン酸脱水酵素を用いた2−ケト−3−デオキシアルドン酸の製造に有用な材料としてのグルコン酸脱水酵素をコードする塩基配列、この塩基配列を組み込んだプラスミド及びこのプラスミドで宿主細胞を形質転換して得られた形質転換細胞を提供することにある。
この課題に対して鋭意検討を行った結果、アクロモバクター・キシロソキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)ATCC9220株が、高いグルコン酸脱水活性を有することを見出した。
前記従来技術におけるアルカリゲネス・エスピーM250株は、その文献中にATCC9220株と同種であると記載されているが、アルカリゲネス・エスピーM250株に由来するグルコン酸脱水酵素は前記のように不安定であると報告されているのに対して、本発明者等がアクロモバクター・キシロソキシダンスATCC9220菌体をD−グルコン酸に作用させたところ、反応温度50℃においても安定に活性を保持し、効率良く2−ケト−3−デオキシ−D−グルコン酸を生成することを見出した。
そこで、該菌体から各種の精製技術を利用してグルコン酸脱水酵素を単離し、該グルコン酸脱水酵素が、55℃において2時間保持した場合、95%以上の活性を維持する耐熱性酵素であることを見出した。
さらには、前記アルカリゲネス・エスピーM250株に由来するグルコン酸脱水酵素が1mM D−グルコン酸ナトリウム及び1mM塩化マグネシウムを含むトリス緩衝液(pH8.0〜8.8)中において0℃で7日間の保存によりグルコン酸脱水活性が50%低下すると報告されているのに対して、本発明にかかるグルコン酸脱水酵素は同様の条件下で1ヶ月間安定に活性を保持する極めて保存安定性に優れた酵素であることを見出した。
また、前記従来技術におけるアルカリゲネス・エスピーM250株より精製されたグルコン酸脱水酵素のゲル濾過クロマトグラフィーでの分子量は、270,000±2,500と記載されているが、本発明のグルコン酸脱水酵素のゲル濾過クロマトグラフィーでの分子量は188,000±2,500であり分子量的にも異なることを見出した。
さらに、配列表の配列番号1に示される該グルコン酸脱水酵素のアミノ酸配列の決定に成功した。
さらに本発明者等は配列表の配列番号1に示される塩基配列を有するDNAを獲得することにより、この塩基配列を有するDNA断片を含んだプラスミドによる形質転換細胞を取得し、上記のグルコン酸脱水酵素を活性型として産生させること、さらには該形質転換細胞もしくはその処理物をアルドン酸に作用させることにより、効率良く対応する2−ケト−3−デオキシアルドン酸を製造することに成功し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の各形態を含むものである。
[1]D−グルコン酸を脱水し2−ケト−3−デオキシ−D−グルコン酸を生成する機能を有し、1mM D−グルコン酸ナトリウム及び1mM塩化マグネシウムを含む30mMトリス緩衝液(pH8.5)中において、55℃、2時間保持した場合に95%以上の活性を保持することを特徴とするグルコン酸脱水酵素。
[2]アクロモバクター・キシロソキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)に由来する[1]記載のグルコン酸脱水酵素。
[3]配列表の配列番号1記載のアミノ酸配列で表される[1]記載のグルコン酸脱水酵素。
[4]配列表の配列番号1記載のアミノ酸配列と70%以上の相同性を示すアミノ酸配列で表される[1]記載のグルコン酸脱水酵素。
[5][1]乃至[4]記載のグルコン酸脱水酵素をコードする遺伝子。
[6]配列表の配列番号1記載の塩基配列で表される[1]乃至[3]記載のグルコン酸脱水酵素をコードする遺伝子。
[7][5]乃至[6]記載の遺伝子とストリンジェントな条件でハイブリダイズする塩基配列で表される、[1]乃至[4]記載のグルコン酸脱水酵素をコードする遺伝子。
[8][5]乃至[7]記載のグルコン酸脱水酵素をコードする遺伝子を含むプラスミド。
[9][8]記載のプラスミドにより宿主細胞を形質転換して得られる形質転換細胞。
[10]宿主細胞が、大腸菌である[9]記載の形質転換細胞。
[11][1]乃至[4]記載のグルコン酸脱水酵素、[9]乃至[10]記載の形質転換細胞、又はそれらの処理物の何れかを用い、水性媒体中にてアルドン酸を対応する2−ケト−3−デオキシアルドン酸に変換する方法。
[12]以下の工程からなることを特徴とする2−デオキシアルドン酸の製造方法。
イ)アルドン酸類またはそれらの塩に、請求項1乃至4の何れか一項記載のグルコン酸
脱水酵素、または9または10記載の形質転換細胞またはそれらの処理物の何れか
を水性媒体中で作用させ、2−ケト−3−デオキシアルドン酸に変換する工程。
ロ)工程イ)で得られた2−ケト−3−デオキシアルドン酸に、水性媒体中で酸化剤を
作用させ脱炭酸反応を行ない、炭素数が1減少した2−デオキシアルドン酸を得る
工程。
[13]以下の工程からなることを特徴とする2−デオキシアルドースの製
造方法。
イ)アルドン酸類またはそれらの塩に、請求項1乃至4の何れか一項記載のグルコン酸
脱水酵素、または9または10記載の形質転換細胞またはそれらの処理物の何れか
を水性媒体中で作用させ、2−ケト−3−デオキシアルドン酸に変換する工程。
ロ)工程イ)で得られた2−ケト−3−デオキシアルドン酸に、水性媒体中で還元剤を
作用させ、2−ヒドロキシ−3−デオキシアルドン酸を得る工程。
ハ)工程ロ)で得られた2−ヒドロキシ−3−デオキシアルドン酸に、水性媒体中で酸
化剤を作用させ脱炭酸反応を行ない、炭素数が1減少した2−デオキシアルドース
を得る工程。
[14]アルドン酸が、D−グルコン酸、D−ガラクトン酸、D−フコン酸、D−キシロン酸又はL−アラボン酸の何れかである請求項11乃至13の何れか一項記載の方法。
本発明により、熱安定性及び保存安定性に優れた新規グルコン酸脱水酵素が提供される。また、このグルコン酸脱水酵素をコードする塩基配列、この塩基配列を組み込んだプラスミド及びこのプラスミドで形質転換された形質転換細胞が提供される。また、該グルコン酸脱水酵素又は該形質転換細胞を利用することにより、2−ケト−3−デオキシアルドン酸および炭素数が1減少した2−デオキシアルドン酸または2−デオキシアルドースを収率良く製造することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明にかかるグルコン酸脱水酵素は、D−グルコン酸に作用して2−ケト−3−デオキシ−D−グルコン酸を生成する反応を触媒する酵素であり、耐熱性であることを特徴とする。耐熱性に関しては、1mM D−グルコン酸ナトリウム及び1mM塩化マグネシウムを含む30mMトリス緩衝液(pH8.5)中において、55℃、2時間保持した場合に、保持前の酵素活性に対して95%以上の活性を保持すると規定することができる。
本発明にかかるグルコン酸脱水酵素は、上記耐熱性に関する特性のグルコン酸脱水活性を有する酵素であれば、いかなる微生物由来であっても、もしくは公知のグルコン酸脱水酵素を遺伝子組換えにより改変したものであっても、本発明に包含されるものとする。本発明におけるグルコン酸脱水酵素には、アクロモバクター・キシロソキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)ATCC9220株由来のものが含まれる。アクロモバクター・キシロソキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)ATCC9220株は、アメリカン・タイプカルチャー・コレクション(American Type Culture Collection)から分譲を受けることができる。この株は、かつてはアルカリゲネス・キシロソキシダンス(Alcaligenes xylosoxidans)またはアルカリゲネス・フェーカリス(Alcaligenes faecalis)と表記されていたが、現在はアクロモバクター・キシロソキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)と表記されている。
本発明におけるグルコン酸脱水酵素活性は、D−グルコン酸を基質として2−ケト−3−デオキシ−D−グルコン酸を生成する活性として表され、次のようにして確認することができる。トリス緩衝液(pH8.5)1mmole、D−グルコン酸ナトリウム40μmole、塩化マグネシウム1μmole及びグルコン酸脱水酵素を含む反応液1mlを、37℃で10分間反応させ、1M塩酸を200μl添加することにより反応を停止する。反応停止後、2−ケト−3−デオキシ−D−グルコン酸の生成量を高速液体クロマトグラフィー(カラム:Shodex Asahipak NH2P−50 4E(昭和電工製)、カラム温度:40℃、移動相:50mM リン酸ニ水素一ナトリウム、流速:1ml/min、検出:210nm)で定量する。1Uは1分間に1μmoleの2−ケト−3−デオキシ−D−グルコン酸の生成を触媒する酵素量とする。また、タンパク質の定量は、プロテインアッセイキット(バイオラッド製)を用いた色素結合法などにより行なうことができる。
本発明におけるグルコン酸脱水酵素の一態様は、配列表の配列番号1記載のアミノ酸配列、あるいは配列表の配列番号1記載のアミノ酸配列に1もしくは2以上、好ましくは数個のアミノ酸がグルコン酸脱水活性を維持し得る範囲で置換、欠失、修飾又は挿入又は付加されたアミノ酸配列を有する。また、本発明にかかるグルコン酸脱水酵素は、配列表の配列番号1に示されるアミノ酸配列と少なくとも70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上のホモロジーを有する蛋白質を含む。蛋白質のホモロジー検索は、例えばSWISS−PROT、PIRなどの蛋白質のアミノ酸配列に関するデータベースやDNA Databank of JAPAN(DDBJ)、EMBL、Gene−BankなどのDNAに関するデータベース、DNA配列を元にした予想したアミノ酸配列に関するデータベースなどを対象に、FASTA programやBLAST programなどを用いて、例えば、インターネット上で行なうことができる。本発明の70%以上のホモロジーとは、例えば、BLAST programを用いたPositiveの相同性の値を示す。
本発明におけるグルコン酸脱水酵素をコードするポリヌクレオチドは配列表の配列番号1記載の塩基配列を含む。配列表の配列番号1に示す塩基配列は、配列表の配列番号1に示すタンパク質をコードする。ただし、配列表の配列番号1に示すアミノ酸配列をコードする塩基配列には、配列表の配列番号1記載の塩基配列のみならず、異なるコドンに基づくあらゆる塩基配列が含まれる。さらに適宜置換、欠失、修飾又は挿入又は付加を導入することによりポリヌクレオチドのホモログを得ることも可能である。本発明におけるポリヌクレオチドのホモログは配列表の配列番号1に示す塩基配列に対して、これによりコードされるグルコン酸脱水酵素が所定の酵素活性を維持し得る範囲内で塩基の置換、欠失又は付加を行なって得られるものである。このホモログには、例えば、配列表の配列番号1に示す塩基配列の相補配列を有するポリペプチドをストリンジェントな条件でハイブリダイズできる塩基配列を有するポリヌクレオチドを挙げることができる。
このストリンジェントな条件でのハイブリダイゼーションは、例えばMolecularCloning:Cold Spring Harbor Laboratory Press,Current Protocols in Molecular Biology;Wiley Interscienceに記載の方法によって行なうことができ、市販のシステムとしては、Gene Imageシステム(アマルシャム)を挙げることができる。具体的には以下の操作によってハイブリダイゼーションを行なうことができる。試験すべきDNA又はRNA分子を転写した膜を製品プロトコールに従って、標識したプローブとプロトコール指定のハイブリダイゼーションバッファー中でハイブリダイズさせる。ハイブリダイゼーションバッファーの組成は、0.1重量%SDS、5重量%デキストラン硫酸、1/20溶のキット添付のブロッキング試薬及び2乃至7×SSCからなる。ブロッキング試薬としては例えば、100×Denhardt’s solution、2%(重量/容量)Bovine serum albumin、2%(重量/容量)FicllTM400、2%(重量/容量)ポリビニルピロリドンを5倍濃度で調整したものを1/20に希釈して使用することができる。ハイブリダイゼーションの温度は40乃至80℃、より好ましくは50乃至70℃の範囲であり、数時間乃至一晩のインキュベーションを行なった後、洗浄バッファーで洗浄する。洗浄の温度は、好ましくは室温、より好ましくはハイブリダイゼーション時の温度である。洗浄バッファーの組成は6×SSC+0.1重量%SDS溶液、より好ましくは4×SSC+0.1重量%SDS溶液、さらに好ましくは1×SSC+0.1重量%SDS溶液である。このような洗浄バッファーで膜を洗浄し、プローブがハイブリダイズしたDNA分子又はRNA分子をプローブに用いた標識を利用して識別することができる。
本発明の新規なグルコン酸脱水酵素をコードするDNAは、例えば、以下のような方法によって単離することができる。微生物からゲノムDNAを精製し、制限酵素によって消化した後に得られたDNAを超遠心分離もしくは電気泳動などにより、その長さによって分画する。その分画試料のDNAを回収してプラスミドに組み込むことによってプラスミドライブラリーを作成し、その中からグルコン酸脱水酵素活性を持つクローンを選抜してグルコン酸脱水酵素遺伝子をコードするDNAを含むプラスミドを取得する。そのプラスミドの塩基配列を解析することによって、目的のグルコン酸脱水酵素遺伝子をコードするDNAの塩基配列が判明し、DNAの塩基配列からコードされているグルコン酸脱水酵素のアミノ酸配列を推定することができる。
上記のようにして単離された本発明のグルコン酸脱水酵素をコードするDNAを、例えば宿主が大腸菌の場合、pUC18やpKK223−3、pBR322、pMW119、BluescriptII SK(+)、pSC101などに代表される発現用のプラスミドに組み込むことにより、グルコン酸脱水酵素発現プラスミドが提供される。なお、形質転換に使用する宿主生物としては、組換えベクターが安定かつ自律的に増殖可能で、さらに外来性DNAの形質が発現できるものであればよい。宿主生物の例として大腸菌(Escherichia coli)が挙げられるが、特に大腸菌に限定されるものではなく、エシェリヒア属細菌、枯草菌(Bacillus subtilis)などバチルス属細菌、シュードモナス属細菌などの細菌類、サッカロミセス属、ピキア属、カンジダ属などの酵母類、アスペルギルス属などの糸状菌類などが使用できる。
本発明においては、該プラスミドで形質転換して得られた形質転換細胞を公知の情報に基づいて培養することができ、本発明のグルコン酸脱水酵素を産生させることができる。培地としては、炭素源、窒素源、無機物及びその他の栄養素を適量含有する培地ならば、合成培地又は天然培地のいずれでも使用できる。培養は前記培養成分を含有する液体培地中で、振とう培養、通気攪拌培養、連続培養、流加培養などの通常の培養方法を用いて行なうことができる。培養条件は、培地の種類、培養方法により適宜選択すればよく、菌株が生育しグルコン酸脱水酵素を産生できる条件であれば特に制限はない。
また、2−ケト−3−デオキシアルドン酸の製造方法においては、グルコン酸脱水酵素を、上記のグルコン酸脱水酵素活性を有する菌体の培養液そのものや、該培養液より遠心分離によって分離、回収して得られる形質転換細胞、該形質転換細胞の菌体処理物の形で利用することもできる。ここで言う菌体処理物とは、該形質転換細胞の抽出物や破砕物、該抽出物や破砕物のグルコン酸脱水酵素活性画分を分離・精製して得られる分離物、該形質転換細胞や該形質転換細胞の抽出物、破砕物、分離物を適当な担体を用いて固定化した固定化物が含まれる。
本発明に用いられるアルドン酸は、公知の製造方法によって得ることができ、市販されているものも使用できる。アルドン酸は、本発明にかかるグルコン酸脱水酵素の作用により対応する2−ケト−3−デオキシアルドン酸に変換されうるものであれば特に限定されないが、D−グルコン酸、D−ガラクトン酸、D−フコン酸、D−キシロン酸、L−アラボン酸などが好適に使用できる。また、アルドン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アミン塩なども好適に使用できる。
アルドン酸の濃度は特に制限はないが、通常1乃至500g/lの範囲の濃度で用いられる。反応性や経済性を鑑みれば、好ましくは100g/l以上である。
2−ケト−3−デオキシアルドン酸生成反応における反応温度は、グルコン酸脱水酵素がその活性を維持できる温度範囲であればよく、好ましくは50乃至60℃の範囲である。
また、反応におけるpHはグルコン酸脱水酵素がその活性を維持できる範囲であればよく、好ましくはpH7乃至9の範囲である。反応中にpHが変動する場合は、適宜調整すればよい。
反応に用いる媒体としては、水あるいは各種緩衝液からなる水性媒体を用いることができる。緩衝液としては、リン酸、トリス、クエン酸、酢酸、ホウ酸、グリシン、2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン酸、3−モルホリノプロパンスルホン酸、2−モルホリノエタンスルホン酸、3−シクロヘキシルアミノプロパンスルホン酸、2−(シクロヘキシルアミノ)エタンスルホン酸、ピペラジン−N,N’−ビス(2−エタンスルホン酸などから適宜一種又は二種以上選択して成る成分を水に含有させた緩衝液を挙げることができる。
また、反応効率や収率をさらに向上させるために各種の添加剤を必要に応じて用いることができる。グルコン酸脱水酵素には金属イオン、例えばマグネシウムイオン、マンガンイオンなどで活性化されるものもあるため、これらニ価金属を反応液に添加することもできる。
本発明による2−デオキシアルドン酸の製造方法は、上記のようにして2−ケト−3−デオキシアルドン酸を生成する工程、次いで、得られた2−ケト−3−デオキシアルドン酸に酸化剤を作用させ脱炭酸反応を行ない炭素数が1減少した2−デオキシアルドン酸を生成する工程からなる。
脱炭酸反応に用いられる酸化剤としては、次亜塩素酸またはその塩や過酸化水素などが挙げられるが、中でも次亜塩素酸またはその塩が好ましい。次亜塩素酸塩としては、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸リチウムなどを挙げることができるが、水酸化ナトリウムのような金属水酸化物と塩素により反応系内で調整したものを使用することもできる。
脱炭酸反応に用いられる溶媒は反応が進行するものであれば特に限定されることはないが、原料を溶解するものが好ましく、水、酢酸などが挙げられる。
脱炭酸反応における反応温度は溶媒が凍らない温度以上、溶媒の沸点以下、好ましくは20℃〜50℃である。
脱炭酸反応における反応液のpHとしては4〜6、好ましくは4.5〜6である。また、本発明においては、次亜塩素酸塩水溶液の添加と同時に、反応液のpHを前記pHに調整するため酸を添加することが好ましい。酸としては、特に限定されることはないが、例えば塩酸、硫酸、リン酸などの鉱酸、および酢酸、蟻酸などの低級脂肪族カルボン酸などが挙げられる。
また、前工程で得られた2−ケト−3−デオキシアルドン酸を単離精製することなく、同一反応器内で逐次反応させることにより、2−デオキシアルドン酸を製造することも可能である。
本発明による2−デオキシアルドースの製造方法は、前記のようにして2−ケト−3−デオキシアルドン酸を生成する工程、得られた2−ケト−3−デオキシアルドン酸に還元剤を作用させ2−ヒドロキシ−3−デオキシアルドン酸を生成する工程、得られた2−ヒドロキシ−3−デオキシアルドン酸に酸化剤を作用させ脱炭酸反応を行ない1炭素減炭した2−デオキシアルドースを生成する工程からなる。
還元剤としては反応が進行するものであれば特に限定されないが、水素化ホウ素ナトリウムが好ましい。また、還元反応としてはパラジウムなどの金属触媒存在下での接触水素化法にて行なうこともできる。
還元反応に用いられる溶媒は反応が進行するものであれば特に限定されることはないが、原料を溶解するものが好ましく、水などが挙げられる。
還元反応における反応温度は溶媒が凍らない温度以上、溶媒の沸点以下、好ましくは0℃〜20℃である。
脱炭酸反応は、前記の2−デオキシアルドン酸の製造方法の場合と同様の条件でおこなうことができる。
また、各工程において得られる反応生成物を単離精製することなく、同一反応器内で逐次反応させることにより、2−デオキシアルドースを製造することも可能である。
生成する2−ケト−3−デオキシアルドン酸、2−デオキシアルドン酸および2−デオキシアルドースの反応液中からの分離・回収は、金属塩として沈殿させる方法やカラムクロマトグラフィーなどの、通常行われる分離・回収方法を用いることができる。
以下に実施例により、本発明を更に詳細に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、反応で用いられるアルドン酸及び生成する2−ケト−3−デオキシアルドン酸は、高速液体カラムクロマトグラフィー(カラム:Shodex Asahipak NH2P−50 4E(昭和電工製)、カラム温度:40℃、移動相:50mM リン酸ニ水素一ナトリウム、流速:1ml/min、検出:210nm)により定量した。
[実施例1]
アクロモバクター・キシロソキシダンスATCC9220の培養
D−グルコン酸ナトリウム10g/l、酵母エキス5g/l、ポリペプトン5g/l、塩化ナトリウム3g/l、硫酸マグネシウム七水和物0.2g/lから成る液体培地(pH7.0に調整)に、あらかじめブイヨン培地に生育させたアクロモバクター・キシロソキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)ATCC9220菌体を接種し、30℃で20時間通気攪拌培養し、遠心分離によって菌体を回収し、グルコン酸脱水酵素活性を有する菌体を得た。
[実施例2]
アクロモバクター・キシロソキシダンスATCC9220による2−ケト−3−デオキシ−D−グルコン酸の合成
実施例1に示した方法で得られたアクロモバクター・キシロソキシダンスの湿菌体120gを200mlの50mMトリス緩衝液(pH7.0、D−グルコン酸ナトリウム1mM及び塩化マグネシウム1mMを含有する)に懸濁した後、超音波菌体破砕機にて破砕し、粗酵素液を得た。この粗酵素液を、D−グルコン酸ナトリウム120.0g、塩化マグネシウム1mmoleを600mlの水に溶解した水溶液に加え、6M水酸化ナトリウムでpH8.5に調整した後、50℃で反応を行なった。反応中、2M水酸化ナトリウム溶液を適宜添加することにより、pHが8.5となるように調整した。反応40時間後、反応液中にD−グルコン酸は残存せず、95gの2−ケト−3−デオキシ−D−グルコン酸が生成した。
反応終了後、遠心分離により反応液から菌体由来固形物を除去し、上清を限外ろ過膜(バイオマックス−10、ミリポア製)によりろ過した。ろ液をダウエックス1×8(200−400メッシュ、OH型、ダウ・ケミカル製)を用いたイオン交換カラムを通過させ、50mM塩酸により溶出させた。溶出画分を集め、減圧濃縮した後、水酸化カリウムにより中和し、73.8gの2−ケト−3−デオキシ−D−グルコン酸カリウムを含む水溶液346.7gを得た。
[実施例3]
アクロモバクター・キシロソキシダンスATCC9220由来グルコン酸脱水酵素の精製とN末端アミノ酸配列の決定
実施例1に示した方法で得られた菌体を1mM D−グルコン酸ナトリウム及び1mM塩化マグネシウムを添加した50mMトリス緩衝液(pH7.0、以下バッファーと表記する)に懸濁し、超音波菌体破砕機により破砕した後、冷却遠心機により上清を回収し、無細胞抽出液を得た。無細胞抽出液に硫酸ストレプトマイシンを1%となるように添加し、30分間攪拌して生じた沈殿を遠心分離により除去した後、遠心上清に硫酸アンモニウムを添加し、20から60%飽和画分を集めた。硫酸アンモニウム画分を限外ろ過膜(ミリポア製ウルトラフリー15、分子量10万カット)により脱塩濃縮した後、DEAE−SepharoseFFカラム(アマルシャムバイオサイエンス製)を通過させ、バッファーと1M NaClを含むバッファーとの直線的な濃度勾配で溶出させた。活性画分を回収し、硫酸アンモニウムを1Mとなるように添加した後、Phenyl−SepharoseHPカラム(アマルシャムバイオサイエンス製)を通過させ、1M硫酸アンモニウムを含むバッファーとバッファーとの直線的な濃度勾配で溶出させた。活性画分を回収し、Superose12HRカラム(アマルシャムバイオサイエンス製)を通過させ、0.15M NaClを添加したバッファーで溶出させた。活性画分を回収し、硫酸アンモニウムを0.5Mとなるように添加した後、Phenyl−SepharoseHPカラムを通過させ、0.5M硫酸アンモニウムを含むバッファーとバッファーとの直線的な濃度勾配で溶出させた。活性画分を回収し、硫酸アンモニウムを0.5Mとなるように添加した後、Phenyl−SepharoseHPカラムを通過させ、0.5M硫酸アンモニウムを含むバッファーとバッファーとの直線的濃度勾配で溶出させた。活性画分を回収し、ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行なったところ、約60kDaの位置に単一のバンドとして確認された。この活性画分について、1mM D−グルコン酸ナトリウム及び1mM塩化マグネシウムを添加した30mMトリス緩衝液(pH8.5)に対して透析を行ない、緩衝液を置換した。この酵素溶液を精製グルコン酸脱水酵素溶液とした。精製総括表を表1に示した。
この約60kDaのタンパク質について、N末端アミノ酸配列の分析を行なったところ、配列表の配列番号2に示したようにThr−Asp−Thr−Pro−Arg−Lys−Leu−Arg−Ser−Gln−Lys−Trp−Phe−Asp−Aspと決定された。
Figure 0004391328
[実施例4]
アクロモバクター・キシロソキシダンスATCC9220由来グルコン酸脱水酵素の熱安定性
実施例3に示した方法で得られた、1mM D−グルコン酸ナトリウム及び1mM塩化マグネシウムを添加した30mMトリス緩衝液(pH8.5)に溶解している精製グルコン酸脱水酵素溶液を、4、20、30、40、50、55、60、65又は70℃で、30分間、2時間又は12時間放置した。また、4℃では7日間及び30日間放置した。次いで、これらの熱処理を施した酵素溶液と、トリス緩衝液(pH8.5)1mmole、D−グルコン酸ナトリウム40μmole、塩化マグネシウム1μmoleを含む反応液1mlを、37℃で反応した。10分後、1M塩酸を200μl添加することにより反応を停止した。反応停止後、2−ケト−3−デオキシ−D−グルコン酸の生成量を高速液体クロマトグラフィーで定量し、反応速度を算出した。結果は、熱処理前の酵素活性を100とした相対活性値で表2に示した。55℃では2時間の保持の後、100%の活性を保持しており、また、4℃では30日間、活性は安定に保持されていた。
Figure 0004391328
[実施例5]
アクロモバクター・キシロソキシダンスATCC9220由来グルコン酸脱水酵素の内部アミノ酸配列の決定
実施例3に示した方法で得られた精製グルコン酸脱水酵素溶液(タンパク質として124μg)を凍結乾燥した後、6M塩酸グアニジンを含む0.5Mトリス緩衝液(pH8.4)100μlに溶解し、37℃で15分間保温した。この溶液に、0.2Mジチオスレイトール及び6M塩酸グアニジンを含む0.5Mトリス緩衝液(pH8.4)10μlを添加し、60℃で1時間保温した。次いで、この溶液に0.4Mヨード酢酸及び6M塩酸グアニジンを含む0.5Mトリス緩衝液(pH8.4)10μlを添加し、37℃で15分間保温した。得られた溶液を、あらかじめ8M尿素を含む0.5M炭酸水素アンモニウム溶液(pH7.8)で平衡化しておいたSephadex G−50の充填されたクイックスピンカラム(ロシュ・ダイアグノスティックス製)に供して脱塩し、400μlの溶液を得た。次に、この溶液に、2mg/mlのV8プロテアーゼ(和光純薬製)溶液を1μl加え、30℃で23時間反応させた。反応液を、Vydac 214TP54PROTEIN C4カラム(アジレント製)を用いた逆相高速液体クロマトグフィーに供し、0.1%トリフルオロ酢酸水溶液と0.1%トリフルオロ酢酸を含む90%アセトニトリル水溶液との濃度勾配により、生成したペプチドを分離し、そのうちのひとつのペプチドを分取した。分取したペプチドのN末端アミノ酸配列の分析を行なったところ、配列表の配列番号3に示したようにAla−Arg−Ala−Ile−Val−Phe−Glu−Gly−Pro−Glu−Asp−Tyr−His−Ala−Argと決定された。
[実施例6]
アクロモバクター・キシロソキシダンスATCC9220のグルコン酸脱水酵素をコードするDNAの取得
実施例1に示した方法で得られたアクロモバクター・キシロソキシダンスATCC9220菌体から、「基礎生化学実験法2 抽出・分離・精製 阿南功一他著 丸善株式会社出版」記載によるバクテリアゲノムDNAの分離方法に従い、ゲノムDNAを調製した。該ゲノムDNAを鋳型とし、実施例3にて決定したN末端アミノ酸配列に基づいて合成した配列表の配列番号4記載のオリゴヌクレオチド及び実施例5にて決定した内部アミノ酸配列に基づいて合成した配列表の配列番号5記載のオリゴヌクレオチドをプライマーとしてポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を行ない、約1.2kbのDNA断片を得た。ゲノムDNAを代表的な制限酵素で消化し、PCRにより得られた約1.2kbのDNA断片をラベル化して作製したプローブを用いたトータルサザンハイブリダイゼーションを実施した結果、ゲノムDNAを制限酵素PstIで完全消化した場合に約4kbの断片に陽性シグナルが見出された。ゲノムDNAを制限酵素PstIで完全消化して得られるDNA断片を長さによって分画するために濃度勾配超遠心分離に供し、4kbのDNA断片を主に含む画分を回収した。その画分と制限酵素PstIで消化して5’末端を脱リン酸化したベクターpUC118とをDNA連結反応に供し、プラスミドライブラリーを作成した。このプラスミドライブラリーによって大腸菌DH5αを形質転換したものを50μg/mlのアンピシリンを添加したLB(Luria-Bertani)アガロース培地に塗布して静置培養し、コロニーを出現させた。上記の約1.2kbのDNA断片をラベル化して作製したプローブを用いたコロニーハイブリダイゼーションを行ない、陽性シグナルを示すコロニーを単離した。陽性のコロニーからプラスミドを回収し、得られたプラスミドの塩基配列の解析を行なった。塩基配列の解析はApplied Biosystems社、BigDye Teminator Cycle Sequencing kitを用い、同社製GeneticAnalyzer 310にて行った。プラスミドの塩基配列情報に基づいて二種のプライマー、配列表の配列番号6及び配列番号7記載のオリゴヌクレオチドを設計した。配列表の配列番号6記載のプライマーには制限酵素HindIII部位を、配列表の配列番号7記載のプライマーには制限酵素XbaI部位を加えた。ゲノムDNAを鋳型とし、上記プライマーによりPCRを行ない、グルコン酸脱水酵素をコードするDNAが含まれる領域を増幅させた。得られたPCR産物を、アガロースゲル電気泳動に供し、目的とする移動度のバンドを切り出し、キアクイック(キアゲン製)によりゲルからDNAを抽出した。この抽出物と制限酵素HindIII及びXbaIで消化して5’末端を脱リン酸化したベクターpMW119とをDNA連結反応に供し、グルコン酸脱水酵素をコードするDNAを含むプラスミドを得た。
[実施例7]
グルコン酸脱水酵素遺伝子をコードするDNAの塩基配列の決定
実施例6により得られたプラスミドの物理的地図を調べたところ、図1の様であることが判明した。さらにその塩基配列の解析を行った。塩基配列の決定はApplied Biosystems社、BigDye Teminator Cycle Sequencing kitを用い、同社製GeneticAnalyzer 310にて行った。その結果、配列表の配列番号1に示すグルコン酸脱水酵素遺伝子をコードするDNAの全塩基配列が得られた。該グルコン酸脱水酵素遺伝子の塩基配列をアミノ酸翻訳したものを配列表の配列番号1に示した。そのN末端のアミノ酸配列は実施例3に示したN末端アミノ酸配列と一致した。
[実施例8]
アクロモバクター・キシロソキシダンスATCC9220由来グルコン酸脱水酵素遺伝子を含むDNAによって形質転換した大腸菌を用いた2−ケト−3−デオキシ−D−グルコン酸の合成
実施例7の図1で示されるプラスミドで形質転換した大腸菌K12W3110を、50μg/mlのアンピシリンを添加したLB液体培地で、37℃で一晩振とう培養した。培養後、遠心分離により菌体を回収した。得られた湿菌体0.3g、D−グルコン酸ナトリウム6.0g、塩化マグネシウム50μmole、トリス緩衝液(pH8.5)2.5mmoleを含む反応液50.0gを、50℃で反応を行なった。反応24時間後、反応液中にD−グルコン酸は残存せず、4.8gの2−ケト−3−デオキシ−D−グルコン酸が生成した。
[実施例9]
アクロモバクター・キシロソキシダンスATCC9220由来グルコン酸脱水酵素遺伝子を含むDNAによって形質転換した大腸菌を用いた2−ケト−3−デオキシ−D−ガラクトン酸の合成
実施例7の図1で示されるプラスミドで形質転換した大腸菌K12W3110を、50μg/mlのアンピシリンを添加したLB液体培地で、37℃で一晩振とう培養した。培養後、遠心分離により菌体を回収した。得られた湿菌体0.6g、D−ガラクトン酸ナトリウム6.0g、塩化マグネシウム50μmole、トリス緩衝液(pH8.5)2.5mmoleを含む反応液50.0gを、50℃で反応を行なった。反応24時間後、反応液中にD−ガラクトン酸は残存せず、4.5gの2−ケト−3−デオキシ−D−ガラクトン酸が生成した。
[実施例10]
アクロモバクター・キシロソキシダンスATCC9220由来グルコン酸脱水酵素遺伝子を含むDNAによって形質転換した大腸菌を用いた2−ケト−3−デオキシ−D−キシロン酸の合成
実施例7の図1で示されるプラスミドで形質転換した大腸菌K12W3110を、50μg/mlのアンピシリンを添加したLB液体培地で、37℃で一晩振とう培養した。培養後、遠心分離により菌体を回収した。得られた湿菌体0.7g、D−キシロン酸アンモニウム塩13.0g、塩化マグネシウム50μmole、トリス緩衝液(pH8.5)5.5mmoleを含む反応液110.0gを、50℃で反応を行なった。反応24時間後、反応液中にD−キシロン酸は残存せず、9.9gの2−ケト−3−デオキシ−D−キシロン酸が生成した。
[実施例11]
アクロモバクター・キシロソキシダンスATCC9220由来グルコン酸脱水酵素遺伝子を含むDNAによって形質転換した大腸菌を用いた2−ケト−3−デオキシ−L−アラボン酸の合成
実施例7の図1で示されるプラスミドで形質転換した大腸菌K12W3110を、50μg/mlのアンピシリンを添加したLB液体培地で、37℃で一晩振とう培養した。培養後、遠心分離により菌体を回収した。得られた湿菌体0.7g、L−アラボン酸ナトリウム1.0g、塩化マグネシウム10μmole、トリス緩衝液(pH8.5)500μmoleを含む反応液10.0gを、50℃で反応を行なった。反応24時間後、反応液中にL−アラボン酸は残存せず、0.7gの2−ケト−3−デオキシ−L−アラボン酸が生成した。
[実施例12]
アルドン酸としてグルコン酸ナトリウムを用いた2−デオキシリボースの合成
実施例7の図1で示されるプラスミドで形質転換した大腸菌K12W3110を、50μg/mlのアンピシリンを添加したLB液体培地で、37℃で一晩振とう培養した。培養後、遠心分離により菌体を回収した。得られた湿菌体3.3gを、D−グルコン酸ナトリウム130g、塩化マグネシウム10μmoleを含み、水酸化ナトリウムでpH8.5に調製した反応液400gに添加し40℃で反応を行なった。反応24時間後、反応液中にD−グルコン酸は残存せず、106gの2−ケト−3−デオキシ−D−グルコン酸が生成した。
この2−ケト−3−デオキシ−D−グルコン酸を含む反応液を攪拌しつつ10℃に冷却し、水素化ホウ素ナトリウム6.0gを発泡に気をつけながら徐々に添加した。水素化ホウ素ナトリウム添加終了後、10℃で2時間反応を継続した。反応液には、100gの2−ヒドロキシ−3−デオキシ−D−グルコン酸が生成した。
この2−ヒドロキシ−3−デオキシ−D−グルコン酸を含む反応液を35%塩酸でpH5.0に調整した。反応温度を35℃に調整しながら、13%次亜塩素酸ナトリウム水溶液377gを1時間かけて滴下し脱炭酸反応を行なった。このとき反応液のpHは酢酸でpH5から6になるようコントロールした。次亜塩素酸ナトリウム水溶液滴下終了後、1時間反応を行なったところ、反応液には69gの2−デオキシ−D−リボースが生成した。D−グルコン酸ナトリウムからの収率は、86.3%であった。
[実施例13]
アルドン酸としてグルコン酸ナトリウムを用いた2−デオキシ−D−リボノラクトンと2−デオキシ−D−リボン酸ナトリウムとの混合物の合成
実施例7の図1で示されるプラスミドで形質転換した大腸菌K12W3110を、50μg/mlのアンピシリンを添加したLB液体培地で、37℃で一晩振とう培養した。培養後、遠心分離により菌体を回収した。得られた湿菌体3.3gを、D−グルコン酸ナトリウム130g、塩化マグネシウム10μmoleを含み、水酸化ナトリウムでpH8.5に調製した反応液530gに添加し40℃で反応を行なった。反応24時間後、反応液中にD−グルコン酸は残存せず、106gの2−ケト−3−デオキシ−D−グルコン酸が生成した。
この2−ケト−3−デオキシ−D−グルコン酸の水溶液を、30%水酸化ナトリウム水溶液にてpH9.0に調製した後、濃塩酸を用いてpH5.0に調製し、水冷下、濃塩酸でpH4.5〜5.0に調整しながら次亜塩素酸ナトリウム水溶液(12.2重量%品)473gを1時間かけて滴下した。反応終了後、重曹を加えpH8.0に調製し、得られた反応液を50℃にて減圧濃縮した後、残渣にメタノールを加え、無機塩を晶析除去し、濾液を回収した。本操作を2回繰り返した後、濾液の溶媒を濃縮除去し、2−デオキシ−D−リボノラクトンと2−デオキシ−D−リボン酸ナトリウムとの混合物106gを得た。得られた混合物2.7gを水27gに溶解し、陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR120plus)により脱塩した後、12NHClにてpH0.9に調製し、室温下12時間攪拌した。得られた反応液を減圧濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液組成:クロロホルム/メタノール=10/1〜5/1)にて精製し、2−デオキシ−D−リボノラクトンシロップ2.0gを定量的に得た。
[実施例14]
アルドン酸としてキシロン酸ナトリウムを用いた3,4−ジヒドロキシブタン酸ナトリウムの合成
実施例7の図1で示されるプラスミドで形質転換した大腸菌K12W3110を、50μg/mlのアンピシリンを添加したLB液体培地で、37℃で一晩振とう培養した。培養後、遠心分離により菌体を回収した。得られた湿菌体0.5gを、D−キシロン酸ナトリウム13g、塩化マグネシウム10μmoleを含み、水酸化ナトリウムでpH8.5に調製した反応液53gに添加し40℃で反応を行なった。反応24時間後、反応液中にD−キシロン酸は残存せず、9.8gの2−ケト−3−デオキシ−D−キシロン酸が生成した。
この2−ケト−3−デオキシ−D−キシロン酸の水溶液を、濃塩酸を用いてpH5.0に調製し、水冷下、濃塩酸でpH4.5〜5.0に調整しながら次亜塩素酸ナトリウム水溶液(12.2重量%品)53gを1時間かけて滴下した。反応終了後、重曹を加えpH8.0に調製し、得られた反応液を50℃にて減圧濃縮した後、残渣にメタノールを加え、無機塩を晶析除去し、濾液を回収した。本操作を2回繰り返した後、濾液の溶媒を濃縮除去し、3,4−ジヒドロキシブタン酸ナトリウム9.4gを得た。
グルコン酸脱水酵素遺伝子をコードするDNAを含むプラスミドの構成を示す図である。

Claims (10)

  1. D−グルコン酸を脱水し2−ケト−3−デオキシ−D−グルコン酸を生成する機能を有し、1mM D−グルコン酸ナトリウム及び1mM塩化マグネシウムを含む30mMトリス緩衝液(pH8.5)中において、55℃、2時間保持した場合に95%以上の活性を保持し、配列表の配列番号8記載のアミノ酸配列で表されることを特徴とするグルコン酸脱水酵素。
  2. アクロモバクター・キシロソキシダンス(Achromobacter xylosoxidans)に由来する請求項1記載のグルコン酸脱水酵素。
  3. 配列表の配列番号1記載の塩基配列で表される請求項1または2に記載のグルコン酸脱水酵素をコードする遺伝子。
  4. 請求項3に記載のグルコン酸脱水酵素をコードする遺伝子を含むプラスミド。
  5. 請求項4に記載のプラスミドにより宿主細胞を形質転換して得られる形質転換細胞。
  6. 宿主細胞が大腸菌である請求項5に記載の形質転換細胞。
  7. 請求項1または2に記載のグルコン酸脱水酵素、請求項5または6に記載の形質転換細胞、又はそれらの処理物の何れかを用い、水性媒体中にてアルドン酸を対応する2−ケト−3−デオキシアルドン酸に変換する方法。
  8. 以下の工程からなることを特徴とする2−デオキシアルドン酸の製造方法。
    イ)アルドン酸類またはそれらの塩に、請求項1または2に記載のグルコン酸脱水酵素、または請求項5または6に記載の形質転換細胞またはそれらの処理物の何れかを水性媒体中で作用させ、2−ケト−3−デオキシアルドン酸に変換する工程。
    ロ)工程イ)で得られた2−ケト−3−デオキシアルドン酸に、水性媒体中で酸化剤を作用させ脱炭酸反応を行ない、炭素数が1減少した2−デオキシアルドン酸を得る工程。
  9. 以下の工程からなることを特徴とする2−デオキシアルドースの製造方法。
    イ)アルドン酸類またはそれらの塩に、請求項1または2に記載のグルコン酸脱水酵素、または請求項5または6に記載の形質転換細胞またはそれらの処理物の何れかを水性媒体中で作用させ、2−ケト−3−デオキシアルドン酸に変換する工程。
    ロ)工程イ)で得られた2−ケト−3−デオキシアルドン酸に、水性媒体中で還元剤を作用させ、2−ヒドロキシ−3−デオキシアルドン酸を得る工程。
    ハ)工程ロ)で得られた2−ヒドロキシ−3−デオキシアルドン酸に、水性媒体中で酸化剤を作用させ脱炭酸反応を行ない、炭素数が1減少した2−デオキシアルドースを得る工程。
  10. アルドン酸が、D−グルコン酸、D−ガラクトン酸、D−フコン酸、D−キシロン酸又はL−アラボン酸の何れかである請求項7乃至9の何れか一項記載の方法。
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