JP2013535581A - 非香料系活性剤を含むフィラメントの不織布ウェブ及びその作製方法 - Google Patents

非香料系活性剤を含むフィラメントの不織布ウェブ及びその作製方法 Download PDF

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Abstract

フィラメント形成材料及び添加剤を含有するフィラメント、不織布ウェブ、並びにこのようなフィラメントを製造する方法が提供される。フィラメント内の1つ以上の添加剤の濃度は、乾燥フィラメントベースで35重量%以上である。

Description

本発明はフィラメントに関し、より具体的には、フィラメント形成材料と、添加剤、特に1つ以上の非香料系活性剤とを含むフィラメント、不織布ウェブ、並びにこのようなフィラメントの製造方法に関する。
フィラメント形成材料と、例えば界面活性剤、香料、充填剤、及び/又は他の成分などの添加剤とを含む、フィラメント並びに/又は繊維は当該技術分野において既知のものである。例えば、5〜95重量%のプルランと、プルランに基づいて50重量%以下の香料(活性剤)(繊維から除々に放出(「ブルーム」)されるが、使用中に繊維の形態を変化させない)とを含む水溶液から製造される繊維を含む、不織布は、当該技術分野において既知であり、衛生物品として使用される。プルラン繊維を製造するのに使用される水溶液は、加工助剤として機能する、プルランに基づいて15重量%以下の界面活性剤を更に含み、界面活性剤は、繊維の使用後に、繊維が自然分解されるまで繊維から放出されない。
ポリビニルアルコール及び/又は多糖類、並びに、5重量%を著しく下回る活性剤を含み、活性剤を放出しながらも使用中には繊維特性を維持する繊維が既知である。
多糖類及び10重量%以下の活性剤(湿った空気と接触させた後に繊維が溶解する際に繊維から放出される香料など)を含む、電解紡糸繊維から製造されるたばこフィルタもまた、当該技術分野において既知である。
更に、合成ワックスを溶解し、この溶解した合成ワックスに一次界面活性剤及び二次界面活性剤を添加し、次いでこの合成ワックス/界面活性剤混合物を冷却することによって形成される非水性溶液から製造される繊維は当該技術分野において既知である。
更に、加工助剤(例えば界面活性剤)と、及び/又は充填剤とを含む繊維並びに/又はフィラメントも既知である。そのような加工助剤及び/又は充填剤は、繊維及び/又はフィラメントを目的用途の条件に曝した際に繊維及び/又はフィラメントから放出されるようには設計されていない。更に、繊維及び/又はフィラメント内の加工助剤の総濃度は、乾燥フィラメントベースで35重量%を著しく下回り、繊維及び/又はフィラメント内に存在する充填剤の総濃度は、乾燥フィラメントベースで典型的に45重量%未満である。
上記の既知の例から、フィラメントがフィラメント構造を呈するために、フィラメント形成材料の総濃度は、添加剤、特に活性剤の総濃度を超える必要があるとということを、従来の認識が示唆しているということは明らかである。
上記の考察から明白であるように、従来の繊維及び/又はフィラメントは、乾燥繊維/フィラメント成分の50重量%未満の活性剤を含有し、目的用途の条件に曝された際にこの活性剤を放出し得るものである。
既知の繊維及び/又はフィラメントに加えて、泡形成ポリマー(ポリビニルアルコールなど)と、活性剤(界面活性剤活性剤など)とを含む既知の発泡体が存在する。このような発泡体は、フィラメント及び/若しくは繊維を含有せず、並びに/又はこのようなフィラメント及び/若しくは繊維を含有する不織布基材ではない。
最後に、先行技術の図1及び2に示されるような、溶解性繊維12から製造される既知の不織布基材10が存在しており、不織布基材10は、添加剤14が溶解性繊維12内に存在するのではなく、スキンケア有益剤などの添加剤14でコーティングされ、及び/又はこれが浸透している。
現況技術から分かるように、1つ以上のフィラメント形成材料と、目的用途の条件に曝した際に及び/又はフィラメントの形態が変化した際などにフィラメントから放出可能である1つ以上の活性剤と、を含み、フィラメント内に存在する1つ以上のフィラメント形成材料の総濃度が、乾燥フィラメントベースで50重量%以下であり、フィラメント内に存在する1つ以上の活性剤の総濃度は、乾燥フィラメントベースで50重量%以上である、フィラメント及び/又は繊維が必要とされている。このようなフィラメントは、様々な用途において活性剤の運搬及び/又は送達に好適である。更に、コストを最小限にし、かつフィラメント形成材料を活性剤よりも高濃度で有するフィラメントと比較して送達速度を比較的速くするという点で、活性剤の送達性を最適化するために、添加剤(例えば活性剤)をフィラメント形成材料(例えばポリマー)より高濃度で有するフィラメントの製造が望まれている。
活性剤を、他では担体基材との適合性のないフィラメントに組み込むことも望ましい。本発明はまた、通常、適合性のない活性剤をフィラメントに(同じフィラメント、及び/又は異なるフィラメントを含む不織布内の異なるフィラメント)に組み込むことを可能にする。
したがって、新規のフィラメント及び/又は繊維(例えば、フィラメント形成材料及び添加剤(例えば、フィラメントから放出可能な活性剤)を含むフィラメントから製造される繊維)、並びにこのようなフィラメント及び/又は繊維を製造する方法が必要とされている。
本発明は、フィラメント形成材料と、例えば、目的用途の条件にフィラメントを曝した場合に、フィラメントから放出可能な及び/又は放出される添加剤と、を含むフィラメントを提供することによって、上記の必要性に応える。
驚いたことに、乾燥フィラメントベースで65重量%未満のフィラメント形成材料と、乾燥フィラメントベースで35重量%を超える添加剤(例えば活性剤)と、を含むフィラメントは、目的用途の条件に曝される前に、フィラメントがフィラメント構造を呈すること、すなわちフィラメントの物理的構造を呈するように製造され得るということが見出されている。
本発明の一実施例では、1つ以上のフィラメント形成材料と、目的用途の条件に曝した際にフィラメントから放出可能である及び/又は放出される1つ以上の非香料系活性剤と、を含み、フィラメント内に存在するフィラメント形成材料の総濃度が、乾燥フィラメントベースで65重量%未満であり、フィラメント内に存在する非香料系活性剤の総濃度が、乾燥フィラメントベースで35重量%を超える、フィラメントが提供される。
本発明の他の実施例では、例えば紡糸プロセスによって、本発明のフィラメントを製造するのに好適なフィラメント形成組成物であって、このフィラメント形成組成物は、約5重量%〜約70重量%の1つ以上のフィラメント形成材料と、約5重量%〜約70重量%の1つ以上の活性剤と、約30重量%〜約70重量%の1つ以上の極性溶媒(水など)と、を含む、フィラメント形成組成物が提供される。
本発明の更に他の実施例では、例えば紡糸プロセスによって、本発明のフィラメントを製造するのに好適なフィラメント形成組成物であって、このフィラメント形成組成物は、約5重量%〜約70重量%の1つ以上の活性剤と、約30重量%〜約70重量%の1つ以上の極性溶媒(水など)と、を含む、フィラメント形成組成物が提供される。
本発明の更に他の実施例では、例えば紡糸プロセスによって、本発明のフィラメントを製造するのに好適なフィラメント形成組成物であって、このフィラメント形成組成物は、フィラメント形成組成物から製造されるフィラメントが、乾燥フィラメントベースで65重量%未満の1つ以上のフィラメント材料と、乾燥フィラメントベースで35重量%を超える1つ以上の活性剤と、任意で20重量%未満の水から製造されるように、1つ以上のフィラメント形成材料の総濃度と、1つ以上の活性剤の総濃度と、1つ以上の極性溶媒(水など)とを含む、フィラメント形成組成物が提供される。
本発明の更に他の実施例において、1つ以上のフィラメント形成材料と、目的用途の条件に曝した際に放出可能な1つ以上の非香料系活性剤とを含みフィラメントであって、フィラメント内に存在する1つ以上のフィラメント形成材料の総濃度が、乾燥フィラメントベースで65重量%未満であり、フィラメント内に存在する1つ以上の非香料系活性剤の総濃度は、乾燥フィラメントベースで35重量%を超え、この活性剤には、1つ以上の界面活性剤、1つ以上の酵素、及び1つ以上の香料が含まれる、フィラメントが提供される。
本発明の更に他の実施例では、本発明に従う1つ以上のフィラメントを含む不織布が提供される。
本発明の更に別の実施例では、フィラメントを製造する方法が提供され、この方法は:
a.1つ以上のフィラメント形成材料と、1つ以上の非香料系活性剤とを含むフィラメント形成組成物を用意する工程;
b.該フィラメント形成組成物を紡糸して、1つ以上のフィラメント形成材料と、フィラメントが目的用途の条件に曝された際にフィラメントから放出可能な1つ以上の非香料系活性剤と、を含む、1つ以上のフィラメントにする工程であって、フィラメント内に存在する1つ以上のフィラメント形成材料の総濃度が、乾燥フィラメントベースで65重量%未満であり、フィラメント内に存在する1つ以上の非香料系活性剤の総濃度が、乾燥フィラメントベースで35重量%を超える工程と、を含む。
本明細書に提供される実施例は1つ以上のフィラメントを言及するものであるが、繊維、例えば、フィラメントを繊維に切断することによって本発明のフィラメントから製造される繊維、並びにこのような繊維を単独で又は本発明の1つ以上の繊維との組み合わせで含む不織布ウェブもまた、本発明の範囲内である。
したがって、本発明は、活性剤などの1つ以上の添加剤を含むフィラメント及び/又は繊維、このようなフィラメント及び/又は繊維を含有する不織布ウェブ、並びにこのようなフィラメント及び/又は繊維を製造する方法を提供する。
添加剤でコーティングされている溶解性繊維で製造された従来技術の不織布基材の略図。 図1の線2−2に沿ってとった図1の断面図。 本発明に従うフィラメントの略図。 本発明に従う不織布ウェブの実施例の略図。 本発明に従うフィラメントを製造するのに好適な装置の略図。 本発明に従うフィラメントを紡糸するのに好適なダイの略図。
定義
本明細書で使用するとき、「フィラメント」は、長さがその直径を大きく上回る、すなわち、長さと直径との比が少なくとも約10である、細長い微粒子を意味する。
本発明のフィラメントは、好適な紡糸プロセス操作、例えばメルトブローイング及び/又はスパンボンディングを介してフィラメント形成組成物から紡糸することができる。
本発明のフィラメントは、単一成分及び/又は多成分であってもよい。例えば、フィラメントは2成分フィラメントを含んでもよい。2成分フィラメントは、例えばサイドバイサイド、コア及びシース、海島型等の任意の形態であってもよい。
本発明のフィラメントは、5.08cm(2インチ)以上、及び/又は7.62cm(3インチ)以上、及び/又は10.16cm(4インチ)以上、及び/又は15.24cm(6インチ)以上の長さを呈する。
フィラメントは、典型的には、連続しているか、本質的には実質的に連続していると考えられる。フィラメントは繊維(これは長さ5.08cm未満である)よりも比較的長い。フィラメントの非限定例としては、メルトブローン及び/又はスパンボンドフィラメントが挙げられる。
一実施例では、フィラメントが、より短い長さに切断されるように(例えば、長さ5.08cm未満)、1つ以上の繊維は本発明のフィラメントから形成されてもよい。したがって、一実施例では、本発明はまた、本発明のフィラメントから製造される繊維、例えば1つ以上のフィラメント形成材料と、活性剤などの1つ以上の添加剤と、を含む繊維を含む。したがって、本明細書において本発明のフィラメントへの言及には、特に注記がない限り、このようなフィラメントから製造される繊維を含む。繊維は、典型的に、本質的に連続していると考えられるフィラメントと比較して、本質的に不連続であると考えられる。
本明細書で使用するとき、「フィラメント形成組成物」は、メルトブローイング及び/又はスパンボンディングなどによって、本発明のフィラメントを製造するのに好適な組成物を意味する。フィラメント形成組成物は、それらを紡糸してフィラメントにするのに好適な特性を呈する、1つ以上のフィラメント形成材料を含む。一実施例では、フィラメント形成材料はポリマーを含む。1つ以上のフィラメント形成材料に加えて、フィラメント形成組成物は1つ以上の添加剤、例えば1つ以上の活性剤を含んでもよい。更に、フィラメント形成組成物は、1つ以上の極性溶媒、例えば水を含んでもよく、この極性溶媒中に、1つ以上の、例えば全てのフィラメント形成材料及び/又は1つ以上の、例えば全ての活性剤が溶解され、及び/又は分散される。
一実施例では、図3に示すように、本発明のフィラメント形成組成物から製造される本発明のフィラメント16は、1つ以上の添加剤18、例えば1つ以上の活性剤が、例えば従来技術の図1及び図2に示されるコーティングのようにフィラメント上ではなく、フィラメント内に存在し得るようなものである。フィラメント形成材料の総濃度、及びフィラメント形成組成物内に存在する活性剤の総濃度は、本発明のフィラメントが、それから製造され得る限り、任意の好適な量であってもよい。
一実施例では、1つ以上の添加剤、例えば活性剤は、フィラメント内に存在してもよく、1つ以上の追加の添加剤、例えば活性剤は、フィラメントの表面上に存在してもよい。他の実施例では、本発明のフィラメントは1つ以上の添加剤、例えば活性剤を含んでもよく、このような添加剤は、元々製造時にフィラメント内に存在するが、フィラメントの、目的用途の条件に曝す前に及び/又は曝した際に、フィラメントの表面でブルームする。
本明細書で使用するとき、「フィラメント形成材料」は、フィラメントを製造するのに好適な特性を呈するポリマーを製造することができるポリマー又はモノマーなどの材料を意味する。一実施例では、フィラメント形成材料は、1つ以上の置換ポリマー、例えばアニオン性、カチオン性、双極性イオン、及び/又は非イオン性ポリマーを含む。他の実施例では、ポリマーはヒドロキシルポリマー、例えばポリビニルアルコール(「PVOH」)、及び/又は多糖類、例えばデンプン、及び/又はデンプン誘導体、例えばエトキシル化デンプン、及び/又は酸希釈デンプンを含んでもよい。別の実施例では、ポリマーはポリエチレン及び/又はテレフタレートを含んでもよい。更に他の実施例では、フィラメント形成材料は、極性溶媒に可溶の材料である。
本明細書で使用するとき、「添加剤」は、本発明のフィラメント内に存在し、フィラメント形成材料ではない任意の材料を意味する。一実施例では、添加剤は活性剤を含む。他の実施例では、添加剤は加工助剤を含む。更に他の実施例では、添加剤は充填剤を含む。一実施例では、添加剤にはフィラメント内に存在する任意の材料を含み、この材料は、フィラメントに存在しなくなった場合にも、フィラメントのフィラメント構造を損なわない(すなわち、このような材料が存在しなくなることで、フィラメントはその固体形態を損なわれない)材料である。他の実施例では、添加剤、例えば活性剤は非ポリマー材料を含む。
他の実施例では、添加剤はフィラメントのための可塑剤を含む。本発明の好適な可塑剤の非限定例としては、ポリオール、コポリオール、ポリカルボン酸、ポリエステル、及びジメチコンコポリオールが挙げられる。有用なポリオールの例としては、グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジオール、ポリエチレングリコール(200〜600)、ペンタエリスリトール、並びに例えば、ソルビトール、マニトール、ラクチトール及び他のモノ−及び多価低分子量アルコール(例、C2〜C8アルコール)などの糖アルコール;例えばフルクトース、グルコース、スクロース、マルトース、ラクトース、高級フルクトースコーンシロップ固形物、及びデキストリンなどの単糖、二糖及びオリゴ糖、並びにアスコルビン酸が挙げられるが、これらに限定されない。
一実施例では、可塑剤としては、グリセリン及び/又はプロピレングリコール、及び/又はグリセロール誘導体、例えばプロポキシル化グリセロールが挙げられる。更に他の実施例では、可塑剤は、グリセリン、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリシドール、尿素、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、糖類、エチレンビスホルムアミド、アミノ酸、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
他の実施例では、添加剤には、本発明のフィラメント内に存在する1つ以上のフィラメント形成材料の架橋に好適な架橋剤を含む。一実施例では、架橋剤には、例えばヒドロキシルポリマーのヒドロキシル部分を介して、ヒドロキシルポリマーを一緒に架橋することができる架橋剤を含む。好適な架橋剤の非限定例としては、イミダゾリジノン、ポリカルボン酸、及びこれらの混合物が挙げられる。一実施例では、架橋剤は、尿素グリオキサール系架橋剤、例えばジヒドロキシエチレン尿素(「DHEU」)などのジヒドロキシイミダゾリジノンを含む。架橋剤は、極性溶媒などの溶媒中のフィラメントの溶解度及び/又は溶解を制御するために、本発明のフィラメント形成組成物内、及び/又はフィラメント内に存在してもよい。
他の実施例では、添加剤は、剪断力変性剤及び/又は伸長変性剤などのレオロジー変性剤を含む。レオロジー変性剤の非限定例としては、本発明のフィラメント内で使用され得るポリアクリルアミド、ポリウレタン、及びポリアクリレートが挙げられるが、これらに限定されない。レオロジー変性剤の非限定例はDow Chemical Company(Midland,MI)から市販されている。
更に他の実施例において、添加剤には、フィラメントを目的用途の条件に曝した際に、及び/又は活性剤がフィラメントから放出された際に、及び/又はフィラメントの形態が変化した際に、視覚的な信号を提供するために、本発明のフィラメント内に組み込まれる1つ以上の色及び/又は染料を含む。
更に他の実施例では、添加剤には1つ以上の剥離剤及び/又は潤滑剤を含む。好適な剥離剤及び/又は潤滑剤の非限定的な実施例としては、脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪族アルコール、脂肪族エステル、スルホン化脂肪酸エステル、脂肪族アミンアセテート、脂肪酸アミド、シリコーン、アミノシリコーン、フルオロポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。一実施例では、剥離剤及び/又は潤滑剤はフィラメントに適用し、換言すれば、フィラメントを形成した後で適用する。一実施例では、1つ以上の剥離剤/潤滑剤は、収集装置上でフィラメントを回収して不織布を形成する前に、フィラメントに適用する。他の実施例では、1つ以上の剥離剤/潤滑剤は、不織布ウェブの積層体など1つ以上の不織布ウェブを接触させる前に、本発明のフィラメントから形成された不織布ウェブに適用する。更に他の実施例では、本発明のフィラメント及び/若しくは不織布ウェブの剥離を促進するために、並びに/又は本発明のフィラメント/不織布ウェブの層が互いに貼り付くのを、更には意図せずに貼り付かせるのを回避するために、フィラメント及び/又は不織布が表面(処理システムにおいて使用される装置の表面など)に接触する前に、本発明のフィラメント及び/又はフィラメントを含む不織布に、1つ以上の剥離剤/潤滑剤を適用する。一実施例では、剥離剤/潤滑剤は微粒子を含む。
更に他の実施例では、添加剤は1つ以上のブロッキング防止剤及び/又は粘着性除去剤を含む。好適なブロッキング防止剤及び/又は粘着性除去剤の非限定例としては、デンプン、デンプン誘導体、架橋ポリビニルピロリドン、架橋セルロース、微結晶セルロース、シリカ、金属酸化物、炭酸カルシウム、タルク、雲母、及びこれらの混合物が挙げられる。
本明細書で使用するとき、「目的用途の条件」は、本発明のフィラメントが、1つ以上の設定用途を目的として使用される際に曝される温度条件、物理的条件、化学的条件、及び/又は機械的条件を意味する。例えば、フィラメント及び/又はフィラメントを含む不織布ウェブが、洗濯ケアの目的で洗濯機内で使用されるように設計されている場合、目的用途の条件は、洗濯洗浄操作中の任意の洗浄水を含む、洗濯機内において存在するこれらの温度条件、化学的条件、物理的条件、及び/又は機械的条件を含むであろう。他の実施例では、フィラメント及び/又はフィラメントを含む不織布ウェブが、ヘアケア目的のためのシャンプーとしてヒトによって使用されるように設計されている場合、目的用途の条件は、ヒトの毛髪のシャンプーにおいて存在するこれらの温度条件、化学的条件、物理的条件、及び/又は機械的条件を含むであろう。同様に、フィラメント及び/又はフィラメントを含む不織布ウェブが、手による又は食器洗浄器による食器洗浄操作で使用されるように設計されている場合、目的用途の条件は、食器洗浄操作中の食器洗浄水及び/又は食器洗浄器において存在する、これらの温度条件、化学的条件、物理的条件、及び/又は機械的条件を含むであろう。
本明細書で使用するとき、「活性剤」は、フィラメント及び/又は本発明のフィラメントを含む不織布ウェブの外部の環境において、例えば、フィラメントを、フィラメント及び/又はこのフィラメントを含む不織布ウェブの目的用途の条件に曝した際に、意図された効果を生じる添加剤を意味する。一実施例では、活性剤は、表面、例えば硬質表面(すなわちキッチンのカウンター、バスタブ、トイレ、便器、シンク、床、壁、歯、車、窓、鏡、皿)及び/又は軟質表面(すなわち、布地、毛髪、皮膚、カーペット、作物、植物)を処理する添加剤を含む。他の実施例では、活性剤は、化学反応(すなわち、発泡、泡立ち、着色、温度上昇、冷却、起泡、消毒及び/若しくは清浄化、並びに/又は塩素化、例えば水の浄化、及び/又は水の消毒、及び/又は水の塩素化におけるこれらの作用)を生じさせる添加剤を含む。更に他の実施例では、活性剤は、環境を処理する添加剤を含む(すなわち空気を脱臭する、浄化する、芳香付する)。一実施例では、活性剤は、活性剤を含有するフィラメントの形成中などで、その場で形成され、例えばフィラメントは、水溶性ポリマー(例えばデンプン)及び界面活性剤(例えばアニオン性界面活性剤)を含んでもよい。水溶性ポリマー及び界面活性剤は、布地の表面を処理するのに使用される活性剤として機能する高分子錯体を、すなわちコアセルベートを作り出すことができる。
「処理する」は、表面処理に関して本明細書で使用するとき、活性剤が、表面又は環境に利益をもたらすということを意味する。処理には、表面の又は環境の外観、清浄度、匂い、純度、及び/若しくは感触を制御すること、並びに/又はこれをすぐに改善することが挙げられる。一実施例では、ケラチン性組織(例えば、皮膚及び/又は毛髪)表面の処理に関する処理は、ケラチン性組織の表面的な外観及び/又は感触の調節及び/又は瞬間的な改善を意味する。例えば、「皮膚、毛髪、又は爪(ケラチン性組織)の状態の調節」には、皮膚、毛髪、又は爪の萎縮を低減するために、皮膚、毛髪、又は爪を厚くすること(例えば、皮膚の表皮及び/又は真皮及び/又は皮下(例えば、皮下脂肪又は筋肉)層の構築、並びに適用可能であるところで、爪及び毛幹の角質層の構築)、真皮−表皮の境界の回旋(convolution)の増加(乳頭間隆起としても既知)、弾力線維症、たるみ、あるいは目の下のクマなどの皮膚、毛髪、又は爪の着色におけるメラニン又は非メラニン変化、アザ(例えば、酒さなどによる不均一な赤い着色)(本明細書において、後に「赤色斑点」と称される)、血色の悪さ(青白い色)、毛細血管拡張症又はクモ状血管、及び白髪により引き起こされる変色など、変形に由来する皮膚の弾力低下又は髪のコシの低下(機能的皮膚エラスチンの損失、損傷、及び/又は不活性化)の防止を含む。
他の実施例では、処理は布地物品(布、タオル、リネンなど)、並びに/又は硬質表面(卓上、及び/又は深鍋及び平鍋などを含む)から染み及び/若しくは匂いを除去することを意味する。
本明細書で使用するとき、「パーソナルケア活性剤」とは、望ましくない効力を過度に持たない哺乳類ケラチン性組織に適用可能な活性剤を意味する。
本明細書で使用するとき、「ケラチン性組織」とは、哺乳類の最外保護被覆として位置するケラチン含有層を意味し、これらの層としては、皮膚、毛髪、頭皮、及び爪が挙げられる。
本明細書で使用するとき、哺乳類のケラチン性組織に関して「美容効果」としては、限定するものではないが、洗浄、皮脂防止、皮膚及び/又は毛髪の、脂ぎった及び/又は光沢のある外観の低減、乾燥状態、かゆみ及び/又はカサカサ感(flakiness)の低減、皮膚の毛穴の大きさ、剥離、落屑の低減、ケラチン性組織の外観の改善、コンディショニング、なめらかにする、皮膚の防臭及び/又は発汗抑制効果をもたらすこと等が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用するとき、「美容効果活性剤」は、1つ以上の美容効果を送達することができる活性剤を指す。
本明細書で使用するとき、「皮膚ケア活性剤」は、皮膚に塗布されたときに、皮膚に効果又は改善をもたらす活性剤を意味する。スキンケア活性剤は、皮膚だけではなく、毛髪、頭皮、爪、及びその他の哺乳類のケラチン性組織に適用する場合にも有用であると理解すべきである。
本明細書で使用するとき、「ヘアケア活性剤」は、哺乳類の毛髪に塗布した場合に、毛髪に効果及び/又は改善をもたらす活性剤を意味する。毛髪への効果及び/又は改善の非限定例としては、柔軟性、静電気制御、毛髪修復、フケの除去、フケ防止(dandruff resistance)、ヘアカラー、形状保持、毛髪保持、及び育毛が挙げられる。
本明細書で使用するとき、「布地ケア活性剤」は、布地に適用した場合に、布地に利益及び/又は改善をもたらす活性剤を意味する。布地への利益及び/又は改善の非限定的な実施例としては、洗浄(例えば界面活性剤によって)、染み除去、染み低減、しわ除去、色回復、静電気制御、しわ耐性、パーマネントプレス、磨耗減少、磨耗耐性、毛玉取り、毛玉耐性、汚れ除去、汚れ耐性(汚れ放出を含む)、形状保持、縮み低減、柔軟性、芳香、抗菌、抗ウイルス、防臭、及び匂い除去が挙げられる。
本明細書で使用するとき、「食器洗浄用活性剤」は、食卓用食器、ガラス製品、深鍋、平鍋、台所用具、及び/又はクッキングシートに適用した場合に、食卓用食器、ガラス製品、深鍋、平鍋、及び/又はクッキングシートに利益及び/又は改善をもたらすということを意味する。食卓用食器、ガラス製品、深鍋、平鍋、台所用具、及び/又はクッキングシートへの利益及び/又は改善の非限定例としては、食物及び/又は汚れ除去、洗浄(例えば界面活性剤による)染み除去、染み低減、油脂除去、水班除去、及び/又は水班防止、輝き、及び研磨が挙げられる。
本明細書で使用するとき、「硬質表面用活性剤」は、床、カウンター、シンク、窓、鏡、シャワー、風呂、及び/又はトイレに適用されたときに、床、カウンター、シンク、窓、鏡、シャワー、風呂、及び/又はトイレに対し有益な効果及び/又は改善をもたらす活性剤を意味する。床、カウンター、シンク、窓、鏡、シャワー、風呂、及び/又はトイレに対する有益な効果及び/又は改善の非限定的な例としては、食物及び/又は汚れ除去、油脂除去、水班除去及び/又は水班防止、輝き、及び研磨が挙げられる。
本明細書で使用するとき、「農業用活性剤」は、作物及び/若しくは植物に適用した場合に、利益並びに/又は改善をもたらす活性剤を意味する。例えば、殺虫剤、除草剤、肥料、耐乾燥剤は、本発明のフィラメント内に存在し得る好適な農業用活性剤の非限定例である。
本明細書で使用するとき、「摂取可能な活性剤」は、動物、例えば哺乳類(ヒトなど)によって、動物における口、鼻、目、耳、毛穴、直腸、膣、又は他の開口部若しくは創傷(創傷ドレッシングによる活性剤の送達など)による摂取及び/又は消費に好適な活性剤を意味する。摂取可能な活性剤の非限定的な実施例としては、婦人衛生用活性剤、乳児ケア活性剤、口腔ケア活性剤、医薬活性剤、ビタミン、栄養活性剤(例えば、新しい食物形態で送達される)、ペットケア活性剤、及びこれらの混合物が挙げられる。
本明細書で使用するとき、「液体処理活性剤」は、水及び/又はアルコールなどの液体に適用した場合に、液体に利益及び/又は改善を提供する活性剤を意味する。例えば、塩素及び/又は他のスイミングプール用化学物質は、好適な液体処理活性剤の非限定的な実施例である。他の例では、商業用の水濾過及び/又は水処理技術に利用されるものなどの、水の浄化法及び/又は水の消毒活性剤(例えばPUR(登録商標)など)は、本発明のフィラメントに存在し得る好適な液体処理活性剤の非限定的な実施例である。更に、油分散剤及び/又は油捕捉剤は、他の好適な液体処置活性剤の非限定的な実施例である。
本明細書で使用するとき、「産業用活性剤」は、製造物品内に利益をもたらす活性剤を意味する。例えば、2つの物体の間の結合を提供するにかわ及び/又は接着剤、断熱材(例えば、住宅用断熱材)内に組み込まれる殺虫剤、食物及び/又は腐敗性製品のパッケージ内に組み込まれる脱酸素剤、虫に忌避させるために、ヒトによって使用される物品内に組み込まれる防虫剤、並びに乾燥剤内に組み込まれる除湿剤は、本発明のフィラメント内に存在し得る産業用活性剤の非限定的な実施例である。
本明細書で使用するとき、「重量比」は、フィラメント内の添加剤(例えば活性剤(g又は%))の乾燥重量ベースでの重量に対する、フィラメント内のフィラメント形成材料の乾燥重量ベースでの重量(g又は%)を意味する。
本明細書で使用するとき、「ヒドロキシルポリマー」としては、例えばフィラメント形成材料として、本発明のフィラメント内に組み込まれ得る任意のヒドロキシル含有ポリマーが挙げられる。一実施例では、本発明のヒドロキシルポリマーは、10重量%を超える、及び/又は20重量%を超える、及び/又は25重量%を超えるヒドロキシル部分を含む。
本明細書において、材料に関して、例えばフィラメント全体及び/又はフィラメント内のポリマーとして(例えばフィラメント形成材料)などの材料に関して使用する場合、「生分解性」とは、例えば、参照により本明細書に組み込まれるOECD(1992)「Guideline for the Testing of Chemicals 301B;Ready Biodegradability−CO Evolution(Modified Sturm Test)Test」に従って測定した場合に、元のフィラメント及び/又はポリマーのうち少なくとも5%、及び/又は7%、及び/又は少なくとも10%が、30日後に二酸化炭素に変換されるように、公共固形廃棄物堆肥化施設において、フィラメント及び/又はポリマーを、物理的分解、化学的分解、熱分解、及び/又は生物分解させることができること、及び/又はこのような分解が生じることを意味する。
本明細書で使用するとき、フィラメント全体及び/又はフィラメント内のポリマー(例えばフィラメント形成材料)フィラメントなどの材料に関し、「非生分解性」とは、例えば、参照により本明細書に組み込まれるOECD(1992)「Guideline for the Testing of Chemicals 301B;Ready Biodegradability−CO Evolution(Modified Sturm Test)Test」に従って測定した場合に、元のフィラメント及び/又はポリマーのうち少なくとも5%が30日後に二酸化炭素に変換されるように、公共固形廃棄物堆肥化施設において、フィラメント及び/又はポリマーを、物理的分解、化学的分解、熱分解、及び/又は生物分解させることができないということを意味する。
本明細書で使用するとき、フィラメント全体及び/又はフィラメント内のポリマー(例えばフィラメント形成材料)などの材料に関し、「非熱可塑性」は、フィラメント及び/又はポリマーが、水、グリセリン、ソルビトール、及び尿素等の可塑剤が存在しない場合に圧力下でのフィラメント及び/又はポリマーの流動を可能にする融点及び/又は軟化点を呈さないということを意味する。
本明細書で使用するとき、「非熱可塑性の生分解性フィラメント」は、上記で定義されたような生分解性かつ非熱可塑性の特性を呈するフィラメントを意味する。
本明細書で使用するとき、「非熱可塑性、非生分解性フィラメント」は、上記で定義されたような非生分解性かつ非熱可塑性の特性を呈するフィラメントを意味する。
本明細書で使用するとき、フィラメント全体及び/又はフィラメント内のポリマー(例えばフィラメント形成材料)などの材料に関し、「熱可塑性」は、特定の温度において、フィラメント及び/又はポリマーが、可塑剤が存在しない場合に圧力下での流動を可能にする融点及び/又は軟化点を呈するということを意味する。
本明細書で使用するとき、「熱可塑性の生分解性フィラメント」は、上記で定義されたような生分解性かつ熱可塑性の特性を呈するフィラメントを意味する。
本明細書で使用するとき、「熱可塑性、非生分解性フィラメント」は、上記で定義されたような非生分解性かつ非熱可塑性の特性を呈するフィラメントを意味する。
本明細書で使用するとき、「非セルロース含有」は、フィラメント内に、5重量%未満、及び/又は3重量%未満、及び/又は1重量%未満、及び/又は0.1重量%未満、及び/又は0重量%のセルロースポリマー、セルロース誘導体ポリマー、及び/又はセルロースコポリマーが存在するということを意味する。一実施例では、「非セルロース含有」は、フィラメント内に、5重量%未満、及び/又は3重量%未満、及び/又は1重量%未満、及び/又は0.1重量%未満、及び/又は0重量%のセルロースポリマーが存在するということを意味する。
本明細書で使用するとき、「極性溶媒可溶性材料」は、極性溶媒に混和性である材料を意味する。一実施例では、極性溶媒可溶性材料は、アルコール及び/又は水に混和性である。換言すれば、極性溶媒可溶性材料は、周囲条件において、極性溶媒、例えばアルコール及び/又は水などと安定した(均質の溶液を形成した後、5分経過後にも相分離しない)均質な溶液を形成することができる材料である。
本明細書で使用するとき、「アルコール可溶性材料」は、アルコールに混和性である材料を意味する。換言すれば、周囲条件において、アルコールと安定した(均質の溶液を形成した後、5分経過後にも相分離しない)均質な溶液を形成することができる材料である。
本明細書で使用するとき、「水溶性材料」は、水に混和性である材料を意味する。換言すれば、周囲条件において、水と安定した(均質の溶液を形成した後、5分経過後にも分離しない)均質な溶液を形成することができる材料である。
本明細書で使用するとき、「非極性溶媒可溶性材料」は、非極性溶媒に混和性である材料を意味する。換言すれば、非極性溶媒可溶性材料は、非極性溶媒と安定した(均質の溶液を形成した後、5分経過後にも相分離しない)均質な溶液を形成することができる材料である。
本明細書で使用するとき、「周囲条件」は、73°F±4°F(約23℃±2.2℃)及び相対湿度50%±10%を意味する。
本明細書で使用するとき、「重量平均分子量」とは、「Colloids and Surfaces A.Physico Chemical & Engineering Aspects」(Vol.162,2000,pg.107〜121)に見出される手順にしたがって、ゲル浸透クロマトグラフィーを用いて決定される重量平均分子量を意味する。
フィラメントに関して本明細書で使用するとき、「長さ」は、一方の終端部から他方の終端部までの最長軸に沿った長さを意味する。フィラメントがよじれている、湾曲している、又はその内部で曲がっている場合、長さはフィラメントの全長に沿った長さである。
本明細書で使用するとき、フィラメントに関し、「直径」は、本明細書に記載される直径試験方法に従って測定される。一実施例では、本発明のフィラメントは、100μm未満の、及び/又は75μm未満の、及び/又は50μm未満の、及び/又は25μm未満の、及び/又は20μm未満の、及び/又は15μm未満の、及び/又は10μm未満の、及び/又は6μm未満の、及び/又は1μmを超える、及び/又は3μmを超える直径を呈する。
本明細書で使用するとき、「誘因条件」は、一実施例において、フィラメント内で刺激として機能し、変化(例えば、フィラメントの物理的構造の損失又は変化、及び/又は活性剤などの添加剤の放出)を開始する、又は促進する活動若しくは現象としてのあらゆるものを意味する。他の実施例では、誘因条件は、本発明のフィラメント、及び/又は不織布ウェブ、及び/又はフィルムを水に添加する際に、環境(例えば水など)中に存在してもよい。換言すれば、本発明のフィラメント及び/又は不織布ウェブ、及び/又はフィルムが水に添加されたという事実以外は、水中では何も変化しない。
本明細書で使用するとき、フィラメントの形態変化に関し、「形態変化」は、フィラメントがその物理的構造の変化を経験するということを意味する。本発明のフィラメントに関するモルホルジー変化の非限定例としては、溶解、融解、膨張、縮小、粉々に砕ける、破裂する、延長する、短縮する、及びこれらの組み合わせが挙げられる。本発明のフィラメントは、目的用途の条件に曝した際にそれらのフィラメントの物理的構造を完全に若しくは実質的に失う場合があり、あるいはそれらの形態が変化してもよく、あるいはそれらのフィラメントの物理的構造を保持し又は実質的に保持し得る。
「乾燥フィラメントベースでの重量」は、フィラメントを温度73°F±4°F(約23℃±2.2℃)の温度及び相対湿度50%±10%で条件付けされた室内で2時間調整した後、すぐに測定したフィラメント重量を意味する。一実施例では、「乾燥フィラメントベースでの重量」は、例えば、本明細書に記載される含水量試験方法に従って測定した場合に、フィラメントが、例えばフィラメントの重量に基づいて、20%未満、及び/又は15%未満、及び/又は10%未満、及び/又は7%未満、及び/又は5%未満、及び/又は3%未満、及び/又は0%まで、及び/又は0%超の、水などの、例えば遊離水などの湿分を含むということを意味する。
本明細書で使用するとき、フィラメント内に存在する1つ以上の活性剤の総濃度に関し、「総濃度」は、被験材料(例えば活性剤)全ての合計重量又は重量%を意味する。換言すれば、フィラメントは、乾燥フィラメントベースで25重量%のアニオン性界面活性剤、乾燥フィラメントベースで15重量%の非イオン性界面活性剤、10重量%のキレート剤、及び5重量%の香料を含むことができ、これによって、フィラメント内に存在する活性剤の総濃度は、50%を超え、すなわち乾燥フィラメントベースで55重量%である。
本明細書で使用するとき「ウェブ」は、互いに関連する任意の特質又は起源に関する、形成された繊維及び/若しくはフィラメントの集合体(例えば繊維性構造体)、並びに/又は繊維及び/若しくはフィラメントから形成されたシート(例えば連続性フィラメント)を意味する。一実施例では、ウェブは、キャスティングプロセスではなく紡糸プロセスによって形成されたシートである。
本明細書で使用するとき、本発明の目的に関し、及び概してEuropean Disposables and Nonwovens Association(EDANA)に定義されるとおりの「不織布ウェブ」は、繊維及び/又はフィラメントのシート(例えば任意の手段によってウェブに形成されており、かつ製織又は編み組みを除いた任意の手段によって一緒に接合され得る、任意の特質又は起源の連続性フィラメントなど)を意味する。ウェットミリングによって得られるフェルトは不織布ウェブではない。一実施例では、本発明に従う不織布ウェブは、機能を実行するために構造体内でフィラメントが規則正しく配置されていることを意味する。一実施例では、本発明の不織布ウェブは、内部で絡みあった、ないしは別の方法で互いに関連付けられた、不織布ウェブを形成する2つ以上及び/又は3つ以上の複数のフィラメントを含む配置である。一実施例では、本発明の不織布ウェブは、本発明のフィラメントに加えて、1つ以上の固体添加剤、例えば微粒子及び/又は繊維を含んでもよい。
本明細書で使用するとき、「微粒子」は、粒状の物質及び/又は粉末を意味する。
本明細書で使用するとき、冠詞「a」及び「an」は、例えば「アニオン性界面活性剤(an anionic surfactant)」又は「繊維(a fiber)」などのように本明細書で使用する場合、特許請求された又は記載された物質が1つ以上であることを意味するものと理解される。
百分率及び比率は全て、別途記載のない限り重量で計算される。百分率及び比率は全て、別途記載のない限り組成物全体を基準にして計算される。
特に記載がない限り、構成成分又は組成物の濃度は全て、その構成成分又は組成物の活性レベルに関するものであり、市販の供給源に存在し得る不純物、例えば、残留溶媒又は副生成物は除外される。
フィラメント
本発明のフィラメントは、1つ以上のフィラメント形成材料と、フィラメントが目的用途の条件に曝された際に、フィラメントから放出可能な1つ以上の非香料系活性剤とを含み、フィラメント内に存在する1つ以上のフィラメント形成材料の総濃度が、乾燥フィラメントベースで65重量%未満であり、フィラメント内に存在する1つ以上の非香料系活性剤の総濃度が、乾燥フィラメントベースで35重量%を超える。
一実施例では、本発明のフィラメントは、1つ以上のフィラメント形成材料と、1つ以上の非香料系活性剤とを含み、フィラメント内に存在するフィラメント形成材料の総濃度は、乾燥フィラメントベースで約5重量%〜65重量%未満であり、フィラメント内に存在する非香料系活性剤の総濃度は、乾燥フィラメントベースで35重量%を超えて、約95重量%までである。
一実施例では、本発明のフィラメントは、乾燥フィラメントベースで、少なくとも10重量%、及び/又は少なくとも15重量%、及び/又は少なくとも20重量%、及び/又は65重量%未満、及び/又は60重量%未満、及び/又は55重量%未満、及び/又は50重量%未満、及び/又は45重量%未満、及び/又は40重量未満%のフィラメント形成材料と、乾燥フィラメントベースで、35重量%を超え、及び/又は少なくとも40重量%、及び/又は少なくとも45重量%、及び/又は少なくとも50重量%、及び/又は少なくとも60重量%、及び/又は少なくとも65重量%、及び/又は95重量%未満、及び/又は90重量%未満、及び/又は85重量%未満、及び/又は80重量%未満、及び/又は75重量%未満の非香料系活性剤と、を含む。一実施例では、本発明のフィラメントは、乾燥フィラメントベースで80重量%を超える非香料系活性剤を含む。
他の実施例では、1つ以上のフィラメント形成材料及び非香料系活性剤は、フィラメント形成材料と非香料系活性剤の総濃度における重量比が、1.85以下、及び/又は1.7未満、及び/又は1.6未満、及び/又は1.5未満、及び/又は1.3未満、及び/又は1.2未満、及び/又は1未満、及び/又は0.7未満、及び/又は0.5未満、及び/又は0.4未満、及び/又は0.3未満、及び/又は0.1を超えて、及び/又は0.15を超えて、及び/又は0.2を超えて、フィラメント内に存在する。
更に他の実施例では、本発明のフィラメントは、乾燥フィラメントベースで約10重量%から、及び/又は約15重量%から65重量%未満までのフィラメント形成材料(例えばポリビニルアルコールポリマー及び/又はデンプンポリマー)と、乾燥フィラメントベースで、35重量%を超えて約90重量%までの、及び/又は約85重量%までの添加剤(例えば活性剤)と、を含む。フィラメントは、可塑剤、例えばグリセリン、及び/又はpH調整剤、例えばクエン酸を更に含む。
更に他の実施例では、本発明のフィラメントは、乾燥フィラメントベースで約10重量%から、及び/又は約15重量%から65重量%未満までのフィラメント形成材料(例えばポリビニルアルコールポリマー及び/又はデンプンポリマー)と、乾燥フィラメントベースで、35重量%を超えて、約90重量%までの、及び/又は約85重量%までの活性剤と、を含み、活性剤に対するフィラメント形成材料の重量比は1.85以下である。フィラメントは、可塑剤、例えばグリセリン、及び/又はpH調整剤、例えばクエン酸を更に含む。
本発明の更に他の実施例では、本発明のフィラメントは、本明細書に記載される含水量試験方法に従って測定した場合に、0重量%から20重量%未満、及び/又は0重量%〜15重量%未満、及び/又は0重量%を超えて15重量%未満、及び/又は0重量%を超えて12重量%未満、及び/又は2重量%を超えて10重量%未満、及び/又は4重量%を超えて8重量%未満の水を含む。一実施例では、本発明のフィラメントは、本明細書に記載される含水量試験方法に従って測定した場合に、約5重量%〜約10重量%、及び/又は約7重量%〜約10重量%の水を含む。
本発明の更に他の実施例では、フィラメントは、1つ以上のフィラメント形成材料と、フィラメントが目的用途の条件に曝された際に放出可能である及び/又は放出される、酵素、漂白剤、ビルダー、キレート剤、知覚剤、分散剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される1つ以上の非香料系活性剤とを含む。一実施例では、フィラメントは、総濃度が、乾燥フィラメントベースで95%未満、及び/又は90重量%未満、及び/又は80重量%未満、及び/又は50重量%未満、及び/又は35重量%未満、及び/又は約5重量%まで、及び/又は約10重量%まで、及び/又は約20重量%までのフィラメント形成材料と、総濃度が、乾燥フィラメントベースで5重量%を超える、及び/又は10重量%を超える、及び/又は20重量%を超える、及び/又は35重量%を超える、及び/又は50重量%を超える、及び/又は65重量%を超える、及び/又は約95重量%まで、及び/又は約90重量%まで、及び/又は約80重量%までの、酵素、漂白剤、ビルダー、キレート剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される非香料系活性剤と、からなる。一実施例では、非香料系活性剤は1つ以上の酵素を含む。他の実施例では、非香料系活性剤は1つ以上の漂白剤を含む。更に他の実施例では、非香料系活性剤は1つ以上のビルダーを含む。更に他の実施例では、非香料系活性剤は1つ以上のキレート剤を含む。
本発明の更に他の実施例では、本発明のフィラメントは、それらが空中に飛散した場合に、健康及び/又は安全性に対する懸念を生じる得る非香料系活性剤を含む場合がある。例えば、フィラメントは、フィラメント内の酵素が空中に飛散するのを防止するために使用されてもよい。
一実施例では、本発明のフィラメントはメルトブローンフィラメントであってもよい。他の実施例では、本発明のフィラメントはスパンボンドフィラメントであってもよい。他の実施例では、フィラメントは、1つ以上のその活性剤の放出前、及び/又は放出後に中空のフィラメントであってもよい。
本発明のフィラメントは、親水性又は疎水性であってもよい。フィラメントは、フィラメント固有の親水性若しくは疎水性特性を変更するために、表面処理及び/又は内部処理されてもよい。
一実施例では、フィラメントは、本明細書に記載の直径試験方法に従って測定した場合に、100μm未満、及び/又は75μm未満、及び/又は50μm未満、及び/又は25μm未満、及び/又は10μm未満、及び/又は5μm未満、及び/又は1μm未満の直径を呈する。他の実施例では、本発明のフィラメントは、本明細書に記載の直径試験方法に従って測定した場合に、1μmを超える直径を呈する。本発明のフィラメントの直径は、フィラメント内に存在する1つ以上の活性剤の放出速度、並びに/又はフィラメントの物理的構造の損失及び/若しくはこれを変化させる速度を制御するために使用されてもよい。
フィラメントは、2つ以上の異なる非香料系活性剤を含み得る。一実施例では、フィラメントは2つ以上の非香料系活性剤を含み、その2つ以上の異なる活性剤は互いに適合性である。他の実施例では、フィラメントは2つ以上の非香料系活性剤を含み、その2つ以上の異なる非香料系活性剤は互いに非適合性である。
一実施例では、フィラメントは、フィラメント内に非香料系活性剤を含み、フィラメント上のコーティングなどのフィラメントの外面上に活性剤を含んでもよい。フィラメントの外面上の活性剤は、フィラメント内に存在する非香料系活性剤と同じであってもよく、又はこれと異なっていてもよい。異なる場合は、活性剤は互いに適合であってもよく、又は不適合であってもよい。
一実施例では、1つ以上の非香料系活性剤はフィラメント全体に均一に分散されてもよく、又は実質的に均一に分散されてもよい。他の実施例では、1つ以上の非香料系活性剤は、フィラメント内に別個の領域として分散されてもよい。更に他の実施例では、少なくとも1つの非香料系活性剤は、フィラメント全体に均一に、又は実質的に均一に分散され、少なくとも他の非香料系活性剤は、フィラメント内の1つ以上の別個の領域として分散される。更に他の実施例では、少なくとも1つの非香料系活性剤は、フィラメント内の1つ以上の別個の領域として分散され、少なくとも1つの他の非香料系活性剤は、フィラメント内の第1の別個の領域から1つ以上の別個の領域として分散される。
フィラメントは別個の物品として使用されてもよい。一実施例では、フィラメントは、担体基材(例えば、拭きとり用品、紙タオル、トイレットペーパー、化粧紙、生理用ナプキン、タンポン、おむつ、成人用失禁用品、洗い布、乾燥機用シート、洗濯用シート、洗濯用バー、乾燥洗浄用シート、網製品、濾過紙、織物、衣服、下着等)に適用されてもよく、及び/又はこの上に堆積されてもよい。
更に、本発明の複数のフィラメントは、フィルム内に回収され、かつこれに圧縮されて、したがって1つ以上のフィラメント形成材料と、例えば、フィルムが目的用途の条件に曝された際にフィルムから放出可能である1つ以上の活性剤と、を含むフィルムとなり得る。
一実施例では、本発明のフィルムは、本明細書に記載の溶解試験方法に従って測定した場合に、試料(g)当たり、120秒未満、及び/又は100秒未満、及び/又は80秒未満、及び/又は55秒未満、及び/又は50秒未満、及び/又は40秒未満、及び/又は30秒未満、及び/又は20秒/g(s/g)の平均分解時間を呈する。
他の実施例では、本発明のフィルムは、本明細書に記載の溶解試験方法に従って測定した場合に、試料当たり(g)、950秒未満、及び/又は900秒未満、及び/又は800秒未満、及び/又は700秒未満、及び/又は600秒未満、及び/又は550秒未満/g(s/g)の平均分解時間を呈する。
一実施例では、本発明のフィルムは、本明細書に記載の厚さ試験方法によって測定した場合に0.01mmを超える、及び/又は0.05mmを超える、及び/又は0.1mmを超える、及び/又は、約20mmまでの、及び/又は約10mmまでの、及び/又は約5mmまでの、及び/又は約2mmまでの、及び/又は0.5mmまでの、及び/又は約0.3mmまでの厚さを呈する。
フィラメント形成材料
フィラメント形成材料は、紡糸プロセスなどによってフィラメントを製造するのに好適な特性を呈するポリマーを製造することができるポリマー又はモノマーなど、任意の好適な材料である。
一実施例では、フィラメント形成材料は、アルコール可溶性材料及び/又は水溶性材料などの極性溶媒可溶性材料を含んでもよい。
他の実施例では、フィラメント形成材料は、非極性溶媒可溶性材料を含んでもよい。
更に他の実施例では、フィラメント形成材料は、極性溶媒可溶性材料を含んでもよく、かつ非極性溶媒可溶性材料を含まなくてもよい(乾燥フィラメントベースで、5重量%未満、及び/又は3重量%未満、及び/又は1重量%未満、及び/又は0重量%)。
更に他の実施例では、フィラメント形成材料は、フィルム形成材料であってもよい。更に他の実施例では、フィラメント形成材料は、合成であっても、又は天然由来であってもよく、化学的に、酵素的に、及び/又は物理的に修飾されてもよい。
本発明の更なる他の実施例では、フィラメント形成材料は、エチレン不飽和性カルボン酸モノマー及びエチレン性不飽和モノマーなどのアクリルモノマーから誘導されたポリマー、ポリビニルアルコール、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、アクリル酸及びメチルアクリルレートのコポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレンオキシド、デンプン及びデンプン誘導体、プルラン、ゼラチン、ヒドロキシルプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、並びにカルボキシメチルセルロースからなる群から選択されるポリマーを含んでもよい。
更に他の実施例では、フィラメント形成材料は、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール誘導体、デンプン、デンプン誘導体、セルロース誘導体、ヘミセルロース、ヘミセルロース誘導体、タンパク質、アルギン酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、キトサン、キトサン誘導体、ポリエチレングリコール、テトラメチレンエーテルグリコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、及びこれらの混合物からなる群から選択されるポリマーを含んでもよい。
更なる実施例では、フィラメント形成材料は、プルラン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、トラガカントガム、グアーガム、アカシアガム、アラビアガム、ポリアクリル酸、メチルメタクリレートコポリマー、カルボキシビニルポリマー、デキストリン、ペクチン、キチン、レバン、エルシナン、コラーゲン、ゼラチン、ゼイン、グルテン、大豆タンパク質、カゼイン、ポリビニールアルコール、デンプン、デンプン誘導体、ヘミセルロース、ヘミセルロース誘導体、タンパク質、キトサン、キトサン誘導体、ポリエチレングリコール、テトラメチレンエーテルグリコール、ヒドロキシメチルセルロース、及びこれらの混合物からなる群から選択されるポリマーを含む。
極性溶媒可溶性材料
極性溶媒可溶性材料の非限定例としては極性溶媒可溶性ポリマーが挙げられる。極性溶媒可溶性ポリマーは合成物であっても又は天然由来であってもよく、かつ化学的に及び/又は物理的に修飾されてもよい。一実施例では、極性溶媒可溶性ポリマーは、少なくとも約10,000g/モル、及び/又は少なくとも約20,000g/モル、及び/又は少なくとも40,000g/モル、及び/又は少なくとも80,000g/モル、及び/又は少なくとも約100,000g/モル、及び/又は少なくとも1,000,000g/モル、及び/又は少なくとも3,000,000g/モル、及び/又は少なくとも10,000,000g/モル、及び/又は少なくとも20,000,000g/モル、及び/又は約40,000,000g/モルまでの、及び/又は約30,000,000g/モルまでの重量平均分子量を呈する。
一実施例では、極性溶媒可溶性ポリマーは、アルコール可溶性ポリマー、水溶性ポリマー、及びこれらの混合物からなる群から選択される。水溶性ポリマーの非限定例としては、水溶性ヒドロキシルポリマー、水溶性熱可塑性ポリマー、水溶性性分解性ポリマー、水溶性非生分解性ポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。一実施例では、水溶性ポリマーはポリビニルアルコールを含む。他の実施例では、水溶性ポリマーはデンプンを含む。更に他の実施例では、水溶性ポリマーはポリビニルアルコール及びデンプンを含む。
a.水溶性ヒドロキシルポリマー−本発明に従う水溶性ヒドロキシルポリマーの非限定的な実施例としては、ポリオール、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール誘導体、ポリビニルアルコールコポリマー、デンプン、デンプン誘導体、デンプンコポリマー、キトサン、キトサン誘導体、キトサンコポリマー、セルロース誘導体、例えば、セルロースエーテル及びエステル誘導体、セルロースコポリマー、ヘミセルロース、ヘミセルロース誘導体、ヘミセルロースコポリマー、ガム、アラビナン、ガラクタン、タンパク質及び他の様々な多糖類、並びにこれらの混合物が挙げられる。
一実施例では、本発明の水溶性ヒドロキシルポリマーは多糖類を含む。
本明細書で使用するとき、「多糖類」は、天然多糖類、及び多糖類誘導体又は修飾多糖類を意味する。好適な水溶性多糖類には、デンプン、デンプン誘導体、キトサン、キトサン誘導体、セルロース誘導体、ヘミセルロース、ヘミセルロース誘導体、ガム、アラビナン、ガラクタン、及びこれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されない。水溶性多糖類は、約10,000g/モル〜約40,000,000g/モル、及び/又は100,000g/モルを超えて、及び/又は1,000,000g/モルを超えて、及び/又は3,000,000g/モルを超えて、及び/又は約3,000,000g/モルを超えて約40,000,000g/モルまでの重量平均分子量を呈してもよい。
水溶性多糖類は、非セルロース及び/若しくは非セルロース誘導体、及び/又は非セルロース系コポリマー水溶性多糖類を含んでもよい。このような非セルロース系可溶性多糖類は、デンプン、デンプン誘導体、キトサン、キトサン誘導体、ヘミセルロース、ヘミセルロース誘導体、ガム、アラビナン、ガラクタン、及びこれらの混合物からなる群から選択されてもよい。
他の実施例では、本発明の水溶性ヒドロキシルポリマーは非熱可塑性ポリマーを含む。
水溶性ヒドロキシルポリマーは、約10,000g/モル〜約40,000,000g/モル、及び/又は100,000g/モルを超えて、及び/又は1,000,000g/モルを超えて、及び/又は3,000,000g/モルを超えて、及び/又は約3,000,000g/モルを超えて約40,000,000g/モルまでの重量平均分子量を呈してもよい。特定の所望の範囲内の重量平均分子量を有するヒドロキシルポリマーと併せて、より高い分子量及びより低い分子量の水溶性ヒドロキシルポリマーを使用してよい。
例えば天然デンプンなどの水溶性ヒドロキシルポリマーの周知の修飾としては、化学修飾及び/又は酵素修飾が挙げられる。例えば、天然デンプンは、酸希釈(acid-thinned)、ヒドロキシエチル化、ヒドロキシプロピル化、及び/又は酸化することができる。更に、水溶性ヒドロキシルポリマーは、デントコーンデンプンを含んでよい。
天然起源のデンプンは一般に、Dグルコース単位の線状アミロース及び分枝状アミロペクチンポリマーの混合物である。アミロースは実質的に、(1,4)−α−D結合によって結合されたD−グルコースの線状ポリマーである。アミロペクチンは、分枝点において(1,4)−α−D結合及び(1,6)−α−D結合によりD−グルコース単位が連結される、高度な分枝状ポリマーである。天然起源のデンプンは、典型的に、比較的高い濃度のアミロペクチン、例えばコーンスターチ(64〜80%アミロペクチン)、ワキシートウモロコシ(93〜100%アミロペクチン)、米(83〜84%アミロペクチン)、ジャガイモ(約78%アミロペクチン)、及び小麦(73〜83%アミロペクチン)を含有する。全てのデンプンは本明細書において潜在的に有用であるが、最も一般的には本発明は農業資源から誘導される高アミロペクチン自然デンプンで実施され、農作物から誘導することで、豊富に供給され、容易に補充可能であり、かつ安価であるという利点が得られる。
本明細書で使用するとき、「デンプン」は、任意の天然に得られる非修飾デンプン、修飾デンプン、合成デンプン、及びこれらの混合物、並びに、アミロース若しくはアミロペクチン画分の混合物が挙げられ、デンプンは物理的、化学的、若しくは生物過程、又はこれらの組み合わせによって修飾されてもよい。本発明に関して、非修飾又は修飾デンプンの選択は、所望される最終製品によって決定することができる。本発明の一実施形態において、本発明に有用なデンプン又はデンプン混合物のアミロペクチン含有量は約20重量%〜約100重量%、より典型的には約40重量%〜約90重量%、更により典型的には約60重量%〜約85重量%であり、この量でデンプン又はこれらの混合物が含まれる。
天然に生じる好適なデンプンとしては、限定するものではないが、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、サツマイモデンプン、小麦デンプン、サゴヤシデンプン、タピオカデンプン、米デンプン、大豆デンプン、アロールートデンプン、アミオカデンプン(amioca starch)、ワラビデンプン、ハスデンプン、ワキシートウモロコシデンプン、及び高アミローストウモロコシデンプンを挙げることができる。天然に生じるデンプン、特にトウモロコシデンプン及び小麦デンプンは、それらの経済性及び可用性により好ましいデンプンポリマーである。
本明細書のポリビニルアルコールは、その特性を改修正するために他のモノマーによりグラフトすることができる。広範なモノマーが、ポリビニルアルコールにうまくグラフトされてきた。このようなモノマーの非限定例としては、ビニルアセテート、スチレン、アクリルアミド、アクリル酸、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、アクリロニトリル、1,3−ブタジエン、メチルメタクリレート、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ビニルスルホン酸ナトリウム、アリルスルホン酸ナトリウム、メチルアリルスルホン酸ナトリウム、フェニルアリルエーテルスルホン酸ナトリウム、フェニルメタリルエーテルスルホン酸ナトリウム、2−アクリルアミド−メチルプロパンスルホン酸(AMPs)、塩化ビニリデン、塩化ビニル、ビニルアミン、及び様々なアクレートエステルが挙げられる。
一実施例では、水溶性ヒドロキシルポリマーは、ポリビニルアルコール、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びこれらの混合物からなる群から選択される。好適なポリビニルアルコールの非限定例としては、Sekisui Specialty Chemicals America,LLC(Dallas,TX)から商標名CELVOL(登録商標)で市販されているものが挙げられる。好適なヒドロキシプロピルメチルセルロースの非限定例にとしては、上記のヒドロキシプロピルメチルセルロースとの組み合わせを含む、Dow Chemical Company(Midland,MI)から商標METHOCEL(登録商標)で市販されているものが挙げられる。
b.水溶性熱可塑性ポリマー−好適な水溶性熱可塑性ポリマーの非限定的な例としては、熱可塑性デンプン及び/又はデンプン誘導体、ポリ乳酸、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリカプロラクトン、ポリエステルアミド、及び特定のポリエステル、並びにこれらの混合物が挙げられる。
本発明の水溶性熱可塑性ポリマーは、親水性又は疎水性であってもよい。水溶性熱可塑性ポリマーは、熱可塑性ポリマー固有の親水性若しくは疎水性特性を変更するために、表面処理及び/又は内部処理されてもよい。
水溶性熱可塑性ポリマーは、生分解性ポリマーを含んでもよい。
熱可塑性ポリマーのために任意の好適な重量平均分子量が使用されてもよい。例えば、本発明に従う熱可塑性ポリマーの重量平均分子量は、約10,000g/モルを超えて、及び/又は約40,000g/モルを超えて、及び/又は約50,000g/モルを超えて、及び/又は約500,000g/モル未満、及び/又は約400,000g/モル未満、及び/又は約200,000g/モル未満である。
非極性溶媒可溶性材料
非極性溶媒可溶性材料の非限定例としては非極性溶媒可溶性ポリマーが挙げられる。好適な非極性溶媒可溶性材料の非限定例としては、セルロース、キチン、キチン誘導体、ポリオレフィン、ポリエステル、これらのコポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。ポリオレフィンの非限定例としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、及びこれらの混合物が挙げられる。ポリエステルの非限定例としては、ポリエチレンテレフタレートが挙げられる。
非極性溶媒可溶性材料は、ポリプロピレン、ポリエチレン、及び特定のポリエステルなど非生分解性ポリマーを含んでもよい。
熱可塑性ポリマーのために任意の好適な重量平均分子量が使用されてもよい。例えば、本発明に従う熱可塑性ポリマーの重量平均分子量は、約10,000g/モルを超えて、及び/又は約40,000g/モルを超えて、及び/又は約50,000g/モルを超えて、及び/又は約500,000g/モル未満、及び/又は約400,000g/モル未満、及び/又は約200,000g/モル未満である。
活性剤
活性剤は、例えば、フィラメントの外部の環境に利益をもたらすなど、フィラメントそれ自体以外の何かに利益をもたらすように設計され、そのように意図される添加剤の部類である。活性剤は、フィラメントに意図された使用状況下で、意図された効果を作り出す任意の好適な添加剤であってもよい。例えば、活性剤は、パーソナルクレンジング及び/又はコンディショニング剤、例えばヘアケア剤、例えばシャンプー剤及び/又は染毛剤、ヘアコンディショニング剤、スキンケア剤、日焼け止め剤、及び皮膚コンディショニング剤;ランドリーケア及び/又はコンディショニング剤、例えば布地ケア剤、布地コンディショニング剤、布地柔軟剤、布地防しわ剤、布地ケア帯電防止剤、布地ケア染み除去剤、汚れ放出剤、分散剤、抑泡剤、起泡剤、消泡剤、及び布地リフレッシュ剤;硬質表面ケア剤及び/又はコンディショニング剤、例えば液体及び/又は粉末の食器洗浄剤(手洗い用の食器洗浄及び/又は自動食器洗浄器用途)、及び研磨剤;他の洗浄及び/又はコンディショニング剤、例えば抗菌剤、香料、漂白剤(例えば酸素系漂白剤、過酸化水素、過炭酸塩系漂白剤、過ホウ酸塩系漂白剤、塩素系漂白剤)、漂白活性剤、キレート剤、ビルダー、ローション、増白剤、空気ケア剤、カーペットケア剤、移染防止剤、軟水化剤、硬水化剤、pH調整剤、酵素、凝集剤、発泡剤、防腐剤、化粧剤、化粧除去剤、気泡剤、付着助剤、コアセルベート形成材、粘土、増粘剤、ラテックス、シリカ、乾燥剤、匂い防止剤、制汗剤、冷却剤、加温剤、吸収ゲル剤、消炎剤、染料、顔料、酸及び塩基;液体トリートメント活性剤;農業用活性剤、産業活性剤、摂取可能な活性剤、例えば薬剤、歯ホワイトニング剤、歯ケア剤、マウスウォッシュ剤、歯周歯茎ケア剤、可食剤、食用剤、ビタミン、ミネラル、水処理剤、例えば水浄化及び/又は水消毒剤、並びにこれらの混合物からなる群から選択されてもよい。
好適な化粧剤、スキンケア剤、スキンコンディショニング剤、ヘアケア剤、及びヘアコンディショニング剤の非限定例は、「CTFA Cosmetic Ingredient Handbook」(Second Edition,The Cosmetic,Toiletries,and Fragrance Association,Inc.1988,1992)に記載されている。
1つ以上の部類の化学物質は、上記に列挙された1つ以上の活性剤に有用であり得る。例えば、界面活性剤は上記の任意の数の活性剤に有用であり得る。同様に、漂白剤は、布地ケア、硬質表面洗浄、食器洗浄用、及び更には歯のホワイトニングで使用され得る。したがって、当業者は、活性剤がフィラメント及び/又はそれから製造される不織布に所望される目的用途に基づいて選択されることを理解するであろう。
例えば、本発明のフィラメント及び/又はそれから製造される不織布は、ヘアケア及び/又はそれらのコンディショニングに使用されるべきであり、これによって、1つ以上の好適な界面活性剤、例えば発泡性界面活性剤は、フィラメント及び/又はフィラメントを組み込む不織布に意図される使用条件に曝した場合に消費者に所望の利益を提供するように選択することができる。
一実施例では、本発明のフィラメント及び/又はそれから製造される不織布は、洗濯操作において服の洗濯で使用されるように設計され又は意図され、次いで、1つ以上の好適な界面活性剤、及び/又は酵素、及び/又はビルダー、及び/又は香料、及び/又は抑泡剤、及び/又は漂白剤は、フィラメント及び/又はこのフィラメントを組み込む不織布に意図される使用条件に曝した際に消費者に所望の利益を提供するように選択することができる。他の実施例では、本発明のフィラメント及び/又はそれから製造される不織布は、洗濯操作における布地の洗濯及び/又は食器洗浄操作における皿の洗浄において使用されるように設計され、フィラメントは、洗濯洗剤組成物又は食器洗浄洗剤組成物を含み得る。
一実施例では、活性剤は非香料活性剤を含む。他の実施例では、活性剤は非界面活性剤を含む。更に他の実施例では、活性剤には、非摂取可能な活性剤を含み、つまり摂取可能な活性剤以外の活性剤を含む。
界面活性剤
好適な界面活性剤の非限定例としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、双極性イオン界面活性剤、両性界面活性剤、及びこれらの混合物が挙げられる。補助界面活性剤もフィラメントに含まれてもよい。例えば、洗濯洗浄剤及び/又は食器洗浄剤としての使用に設計されているフィラメントに関して、界面活性剤の総濃度は、染み及び/又は匂い除去を含む洗浄を提供するのに十分であるべきであり、一般的に約0.5%〜約95%の範囲である。更に、洗濯洗浄剤及び/又は食器洗浄剤用のフィラメントでの使用に設計されている2つ以上の界面活性剤を含む界面活性剤系は、全アニオン性界面活性剤系、アニオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤の混合物を含む混合物タイプの界面活性剤系、又は非イオン性界面活性剤とカチオン性界面活性剤の混合物を含んでもよい。
(a)本明細書における界面活性剤は、直鎖又は分枝鎖であり得る。一実施例では、好適な直鎖界面活性剤としては、例えばココヤシ油、パーム核油、大豆油、又は他の野菜系油など、農業化学油由来のものが挙げられる。
a.アニオン性界面活性剤
好適なアニオン性界面活性剤の非限定例としては、アルキルサルフェート、アルキルエーテルサルフェート、分枝状アルキルサルフェート、分枝状アルキルアルコキシレート、分枝状アルコキシレートサルフェート、中鎖分枝状アルキルアリルスルホネート、硫酸化モノグリセリド、スルホン化オレフィン、アルキルアリルスルホネート、一級又は二級アルカンスルホネート、アルキルスルホスクシネート、アシルタウレート、アシルイセチオネート、アルキルグリセリルエーテルスルホン酸塩、スルホン化メチルエステル、スルホン化脂肪酸、アルキルホスフェート、アシルグルタメート、アシルサルコシネート、アルキルスルホアセテート、アシル化ペプチド、アルキルエーテルカルボキシレート、アシルラクチレート、アニオン性フルオロ界面活性剤、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
本明細書において使用するのに好適なアルキルサルフェート及びアルキルエーテルサルフェートとしては、対応する式ROSOM及びRO(CO)SOMを有する材料であって、式中、Rは約8〜約24の炭素原子からなるアルキル又はアルケニルであり、xは1〜10であり、Mは水溶性カチオン、例えばアンモニウム、ナトリウム、カリウム、及びトリエタノールアミンであるものが挙げられる。他の好適なアニオン性界面活性剤は、McCutcheonの「Detergents and Emulsifiers」(North American Edition(1986),Allured Publishing Corp.)及びMcCutcheonの「Functional Materials」(North American Edition(1992),Allured Publishing Corp.)に記載されている。
(b)一実施例では、本発明のフィラメントに有用なアニオン性界面活性剤は、C〜C15アルキルベンゼンスルホネート(LAS)、C〜C20アルキルエーテルサルフェート、例えばアルキルポリ(エトキシ)サルフェート、C〜C20アルキルサルフェート、及びこれらの混合物が挙げられる。他のアニオン性界面活性剤としては、メチルエステルスルホネート(MES)、メチルエステルエトキレート(MEE)、スルホン化エストリド、及びこれらの混合物が挙げられる。
他の実施例では、アニオン性界面活性剤は、C11〜C18アルキルベンゼンスルホネート(「LAS」)及び一級分枝鎖及びランダムなC10〜C20アルキルサルフェート(「AS」)、式CH(CH(CHOSO )CH及びCH(CH(CHOSO )CHCHのC10〜C18二級(2,3)アルキルサルフェート(式中、x及び(y+1)は、少なくとも約7、好ましくは少なくとも約9の整数であり、Mは水溶性化カチオン、特にナトリウム、不飽和硫酸塩、例えばオレイルサルフェートである)、C10〜C18 α−スルホン化脂肪酸エステル、C10〜C18硫酸化アルキルポリグリコシド、C10〜C18アルキルアルコキシサルフェート(「AES」)(式中、xは1〜30である)、及びC10〜C18アルキルアルコキシカルボキシレート(例えばエトキシ単位を1〜5つ含む)、米国特許第6,020,303号及び同第6,060,443号に記載のような中鎖分枝状アルキルサルフェート、米国特許第6,008,181号及び同第6,020,303号に記載のような中鎖分枝状アルキルアルコキシサルフェート、国際公開第99/05243号、同第99/05242号、及び同第99/05244号に記載のような修飾アルキルベンゼンスルホネート(MLAS)、メチルエステルスルホネート(MES)、並びにアルファ−オレフィンスルホネート(AOS)からなる群から選択される。
使用され得る他の好適なアニオン性界面活性剤は、C〜C20カルボン酸(すなわち脂肪酸)のスルホン化直鎖エステルを含むアルキルエステルスルホネート界面活性剤である。使用され得る他の好適なアニオン性界面活性剤としては、石鹸の塩、C〜C22一級又は二級アルカンスルホネート、C〜C24オレフィンスルホネート、スルホン化ポリカルボン酸、C〜C24アルキルポリグリコールエーテルサルフェート(最高10モルまでのエチレンオキシドを含有);アルキルグリセロールスルホネート、脂肪族アシルグリセロールスルホネート、脂肪酸オレオイルグリセロールサルフェート、アルキルフェノールエチレンオキシドエーテルサルフェート、パラフィンスルホネート、アルキルホスフェート、イセチネート、例えばアシルイセチオネート、N−アシルタウレート、アルキルスクシナメート及びスルホサクシネート、スルホサクシネートのモノエステル(例えば飽和及び不飽和C12〜C18モノエステル)のモノエステル、スルホサクシネートのジエステル(例えば、飽和及び不飽和C〜C12ジエステル)、及びアルキル多糖の硫酸塩、例えばアルキルポリグルコシドの硫酸塩、並びにアルキルポリエトキシカルボキシレート、例えば式RO(CHCHO)−CHCOO−M+(式中RはC〜C22アルキルであり、kは0〜10の整数であり、Mは可溶性塩生成カチオンである)のものが挙げられる。
他の代表的なアニオン性界面活性剤は、C10〜C16のアルキルベンゼンスルホン酸、好ましくはC11〜C14のアルキルベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩である。一実施例では、アルキル基は直鎖である。このような直鎖アルキルベンゼンスルホネートは「LAS」として公知である。このような界面活性剤及びそれらの調製は、例えば、米国特許第2,220,099号及び同第2,477,383号に記載されている。他の実施例では、直鎖アルキルベンゼンスルホネートとしては、線状直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム及び/又はカリウムのうち、アルキル基中の平均炭素原子数が約11〜14のものが挙げられる。ナトリウムC11〜C14 LAS、例えば、C12 LASはそのような界面活性剤の具体的な例である。
アニオン性界面活性剤の他の代表的な例としては、直鎖又は分枝鎖エトキシル化アルキルサルフェート型界面活性剤が挙げられる。アルキルエーテルサルフェート又はアルキルポリエトキシレートサルフェートとして既知のこうした材料は、式:R’−O−(CO)−SOM(式中、R’はC〜C20アルキル基であり、nは約1〜20であり、Mは塩形成性カチオンである)に相当するものである。具体的な実施形態において、R’はC10〜C18アルキルであり、nは約1〜15であり、Mはナトリウム、カリウム、アンモニウム、アルキルアンモニウム、又はアルカノールアンモニウムである。より具体的な実施形態において、R’はC12〜C16であり、nは約1〜6であり、及びMはナトリウムである。アルキルエーテルサルフェートは一般に、様々なR’鎖長及び様々なエトキシル化度のものを含む混合物の形態で使用される。しばしばそのような混合物はまた、必然的にいくつかの非エトキシル化アルキルサルフェート類、即ち、上記エトキシル化アルキルサルフェート式で、式中、n=0である界面活性剤も含有することになる。非エトキシル化アルキルサルフェートも本発明の組成物に別途加えられ、存在してもよい任意のアニオン性界面活性剤構成成分として又は構成成分中で使用されてもよい。非アルコキシル化、例えば、非エトキシ化、アルキルエーテルサルフェート型界面活性剤の具体例としては、高級C〜C20脂肪族アルコールの硫酸化により製造されるものが挙げられる。従来の一級アルキルサルフェート型界面活性剤は、一般式:R”OSO (式中、R”は、典型的に、直鎖又は分枝鎖であってもよいC〜C20アルキル基であり、Mは水溶性化カチオンである)を有する。具体的な実施形態において、R”はC10〜C15アルキル基であり、Mはアルカリ金属であり、より具体的には、R”はC12〜C14アルキルであり、Mはナトリウムである。本明細書で有用な具体的なアニオン性界面活性剤の非限定例としては、a)C11〜C18アルキルベンゼンスルホネート(LAS);b)C10〜C20の一級分枝鎖及びランダムアルキルサルフェート(AS);c)以下の式を有するC10〜C18二級(2,3)−アルキルサルフェートが挙げられる:
Figure 2013535581
式中、Mは、電荷の中性をもたらす水素又はカチオンであり、単離された形又は化合物を使用する系の相対的なpHによって、界面活性剤又は補助成分と会合若しくは非会合するいずれの場合でも、全てのM単位は、水素原子又はカチオンのいずれかであることができ、好適なカチオンの非限定例としてはナトリウム、カリウム、アンモニウム、及びこれらの混合物が挙げられ、並びにxは少なくとも約7、及び/又は約9の整数であり、yは少なくとも8、及び/又は少なくとも約9の整数であり;d)C10〜C18アルキルアルコキシサルフェート(AES)(ここで、zは例えば1〜30である);e)このましくは1〜5個のエトキシ単位を含む、C10〜C18アルキルアルコキシカルボキシレート;f)米国特許第6,020,303号及び同第6,060,443号に述べられている中鎖分枝状アルキルサルフェート;g)米国特許第6,008,181号及び同第6,020,303号に述べられているような中鎖分枝状アルキルアルコキシサルフェート;h)国際公開第99/05243号、同第99/05242号、同第99/05244号、同第99/05082号、同第99/05084号、同第99/05241号、同第99/07656号、同第00/23549号、及び同第00/23548号に述べられている変成アルキルベンゼンスルホネート(MLAS);i)メチルエステルスルホネート(MES);並びにj)アルファ−オレフィンスルホネート(AOS)が挙げられる。
b.カチオン性界面活性剤
好適なカチオン性界面活性剤の非限定的な例としては、式(I)を有するものが挙げられるが、これに限定されない:
Figure 2013535581
式中、R、R、R、及びRはそれぞれ独立して、(a)1〜26個の炭素原子の脂肪族基、又は(b)最高22個までの炭素原子を含有する芳香族、アルコキシ、ポリオキシアルキレン、アルキルアミド、ヒドロキシアルキル、アリール若しくはアルキルアリール基から選択され、Xは塩生成アニオンであって、例えばハロゲンラジカル(例えば塩化物、臭化物)、アセテートラジカル、シトレートラジカル、ラクテートラジカル、グリコレートラジカル、ホスフェートラジカル、ニトレートラジカル、サルフェートラジカル、及びアルキルサルフェートラジカルから選択されるものである。一実施例では、アルキルサルフェートラジカルはメトサルフェート及び/又はエトサルフェートである。
好適な一般式(I)の四級アンモニウムカチオン性界面活性剤としては、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド(BTAC)、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、塩化セチルピリジニウム、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド、オクチルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、デシルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ジドデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、タロートリメチルアンモニウムクロリド、ココトリメチルアンモニウムクロリド、2−エチルヘキシルステアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジパルミトイルエチルジメチルアンモニウムクロリド、PEG−2オレイルアンモニウムクロリド、及びこれらの塩を挙げることができ、クロリドはハロゲン(例えば臭素)、アセテート、シトレート、ラクテート、グリコレート、ホスフェートニトレート、サルフェート、又はアルキルサルフェートによって置換される。
好適なカチオン性界面活性剤の非限定例は、Akzo Nobel Surfactants(Chicago,IL)から商標名ARQUAD(登録商標)で市販されている。
一実施例において、好適なカチオン性界面活性剤としては、米国特許第6,136,769号で論じられるようなアルコキシラート四級アンモニウム(AQA)界面活性剤;米国特許第6,004,922号で論じられるようなジメチルヒドロキシエチル四級アンモニウム;ジメチルヒドロキシエチルラウリルアンモニウムクロリド;国際公開第98/35002号、同第98/35003号、同第98/35004号、同第98/35005号及び同第98/35006号で論じられるようなポリアミンカチオン性界面活性剤;米国特許第4,228,042号、同第4,239,660号、同第4,260,529号、及び同第6,022,844号で論じられるようなエステル型カチオン性界面活性剤;並びに米国特許第6,221,825号及び国際公開第00/47708号で論じられるようなアミノ界面活性剤、例えばアミドプロピルジメチルアミン(APA)を含む、例えば最高26個までの炭素原子を含有する四級アンモニウム界面活性剤が挙げられる。
他の好適なカチオン性界面活性剤としては、一級、二級、及び三級脂肪族アミンの塩が挙げられる。一実施形態では、このようなアミンのアルキル基は、炭素原子を約12〜約22個有し、置換若しくは非置換であってよい。これらのアミンは、カチオン種を得るために、通常、酸と組み合わせて使用される。
カチオン性界面活性剤には、以下の式を有するエステル型カチオン性界面活性剤を含み得る:
Figure 2013535581
式中、RはC〜C31直鎖又は分枝鎖アルキル、アルケニル若しくはアルカリル鎖、又はM、N(R)(CHであり、X及びYは独立して、COO、OCO、O、CO、OCOO、CONH、NHCO、OCONH及びNHCOOから選択され、X又はYのうち少なくとも1つはCOO、OCO、OCOO、OCONH又はNHCOO基であり、R、R、R、R、R及びRは独立して、炭素原子を1〜4個有するアルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアルケニル、及びアルカリル基からなる群から選択され、Rは独立してH又はC〜Cアルキル基であり、m、n、s及びtの値は独立して0〜8の範囲にあり、bの値は0〜20の範囲にあり、a、u及びvの値は独立して0又は1のいずれかであるが、ただしu又はvの少なくとも1つは1であり、Mは対アニオンである。一実施例では、R、R及びRは独立してCH及び−CHCHOHから選択される。他の実施例では、Mは、ハロゲン化物、メチルサルフェート、サルフェート、ニトレート、クロライド、ブロミド、又はヨウ化物から選択される。
本発明のカチオン性界面活性剤は、パーソナル洗浄用途に使用するために選択されてもよい。一実施例では、このようなカチオン性界面活性剤は、すすぎ易い感触と、レオロジーと、湿潤コンディショニング効果との間のバランスという観点から、総濃度約0.1重量%〜約10重量%、及び/又は約0.5重量%〜約8重量%、及び/又は約1重量%〜約5重量%、及び/又は約1.4重量%〜約4重量%でフィラメント及び/又は繊維内に含まれてもよい。モノ及びジアルキル鎖カチオン性活性剤を含む様々なカチオン性活性剤が本発明の組成物に使用可能である。一実施例では、カチオン性界面活性剤としては、所望のゲルマトリックス及び湿潤コンディショニング効果をもたらすという観点から、モノアルキル鎖カチオン性界面活性剤が含まれる。モノアルキルカチオン性界面活性剤は、バランスのとれた湿潤コンディショニング効果をもたらすという観点から、アルキル基中に炭素原子を12〜22個、及び/又は炭素原子を16〜22個、及び/又は炭素原子を18〜22個有する1本の長いアルキル鎖を有するものである。窒素に結合している残りの基は、独立して、炭素原子数1〜約4までのアルキル基、又は炭素原子数が最高約4までの、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択される。このようなモノアルキルカチオン性界面活性剤としては、例えば、モノアルキル四級アンモニウム塩及びモノアルキルアミンが挙げられる。モノアルキル四級アンモニウム塩としては、例えば、非官能化アルキル長鎖を有するものが挙げられる。モノアルキルアミンとしては、例えば、モノアルキルアミドアミン及びそれらの塩が挙げられる。ジアルキル鎖のカチオン性界面活性剤などの他のカチオン性界面活性剤もまた、単独で又はモノアルキル鎖のカチオン性界面活性剤と組み合わせて用いてもよい。このようなジアルキル鎖カチオン性界面活性剤としては、例えば、ジアルキル(14〜18)ジメチルアンモニウムクロリド、ジタローアルキルジメチルアンモニウムクロリド、ジヒドロ添加タローアルキルジメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、及びジセチルジメチルアンモニウムクロリドが挙げられる。
一実施例では、エステル型カチオン性界面活性剤は、洗濯洗浄の条件下で加水分解性である。
c.非イオン性界面活性剤
好適な非イオン性界面活性剤の非限定例としては、アルコキシル化アルコール(AE)及びアルキルフェノール、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド(PFAA)、アルキルポリグリコシド(APG)、C10〜C18グリセロールエーテル等が挙げられる。
一実施例では、本発明に有用な非イオン性界面活性剤の非限定例としては、Shell製の非イオン性界面活性剤NEODOL(登録商標)などのC12〜C18アルキルエトキシレート、アルコキシル化単位がエチレンオキシ及びプロピレンオキシ単位の混合であるC〜C12アルキルフェノールアルコキシレート、BASF製のPLURONIC(登録商標)などのエチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックアルキルポリアミンエトキシレートを有するC12〜C18アルコール及びC〜C12アルキルフェノール縮合体、米国特許第6,150,322号で論じられるものなどのC14〜C22中鎖分枝状アルコール、BA、米国特許第6,153,577号、同第6,020,303号、及び同第6,093,856号で論じられるものなどのC14〜C22中鎖分枝状アルキルアルコキシレート、BAE(xは1〜30)、Llenadoの1986年1月26日発行の米国特許第4,565,647号で論じられるものなどのアルキル多糖類、具体的には、米国特許第4,483,780号及び同第4,483,779号で論じられるようなアルキルポリグリコシド、米国特許第5,332,528号で論じられるものなどのポリヒドロキシ系洗剤酸アミド、並びに米国特許第6,482,994号及び国際公開第01/42408号で論じられるものなどのエーテル末端保護ポリ(オキシアルキル化)アルコール界面活性剤が挙げられる。
本発明に好適な市販の非イオン性界面活性剤の例としては、Tergitol(登録商標)15−S−9(9モルのエチレンオキシドとC11〜C15直鎖アルコールとの縮合生成物)及びTergitol(登録商標)24−L−6 NMW(分子量分布の狭い6モルのエチレンオキシドとC12〜C14一級アルコールとの縮合生成物)(双方ともDow Chemical Companyより販売);Neodol(登録商標)45−9(9モルのエチレンオキシドとC14〜C15直鎖アルコールとの縮合生成物);Neodol(登録商標)23−3(3モルのエチレンオキシドとC12〜C13直鎖アルコールとの縮合生成物)、Neodol(登録商標)45−7(7モルのエチレンオキシドとC14〜C15直鎖アルコールとの縮合生成物)及びNeodol(登録商標)45−5(5モルのエチレンオキシドとC14〜C15直鎖アルコールとの縮合生成物)(Shell Chemical Companyより販売);Kyro(登録商標)EOB(9モルのエチレンオキシドとC13〜C15アルコールとの縮合生成物);(Procter & Gamble Companyより販売);及びGenapol LA O3O又はO5O(3又は5モルのエチレンオキシドとC12〜C14アルコールとの縮合生成物)(Hoechstより販売)が挙げられる。非イオン性界面活性剤は約8〜約17、及び/又は約8〜約14の範囲のHLBを呈し得る。プロピレンオキシド及び/又はブチレンオキシドとの凝縮物もまた使用されてもよい。
本発明に有用な半極性非イオン性補助界面活性剤の非限定例としては、炭素原子を約10〜約18個有するアルキル部分を1つと、約1〜約3個の炭素原子を含有するアルキル部分及びヒドロキシアルキル部分からなる群から選択される部分を2つ含有する水溶性アミンオキシド類、炭素原子を約10〜約18個有するアルキル部分を1つと、炭素原子を約1〜約3個有するアルキル部分及びヒドロキシアルキル部分からなる群から選択される部分を2つ含有する水溶性ホスフィンオキシド、炭素原子を約10〜約18個の有するアルキル部分を1つと、炭素原子を約1〜約3個有するアルキル部分及びヒドロキシアルキル部分からなる群から選択される部分を含有する水溶性スルホキシド、が挙げられる。国際公開第01/32816号、米国特許第4,681,704号、及び同第4,133,779号を参照のこと。
本発明に使用され得る他の部類の非イオン性界面活性剤としては、次式のポリヒドロキシ脂肪酸アミド界面活性剤が挙げられる:
Figure 2013535581
式中、RはHであるか、又はC1〜4ヒドロカルビル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、あるいはこれらの混合物であり、RはC5〜31ヒドロカルビルであり、Zは少なくとも3個のヒドロキシル基が鎖に直接結合している線状ヒドロカルビル鎖を有するポリヒドロキシヒドロカルビル、又はそのアルコキシル化誘導体である。一実施例では、Rはメチルであり、R直鎖C11〜15アルキル、又はC15〜17アルキル若しくはアルケニル鎖、例えばココナッツアルキル、あるいはこれらの混合物であり、Zは還元的アミノ化反応において、糖、例えばグルコース、フルクトース、マルトース、乳糖の還元から得られる。典型的な例としては、C12〜C18及びC12〜C14N−メチルグルカミドが挙げられる。
アルキル多糖型界面活性剤もまた、本発明における非イオン性界面活性剤として使用してよい。
アルキルフェノールのポリエチレン、ポリプロピレン、及びポリブチレンオキシド縮合物もまた、本発明において非イオン性界面活性剤としての使用に好適である。これらの化合物としては、アルキレンオキシドと直鎖又分枝鎖のいずれかの構成にある、約6〜約14個の炭素原子を含有するアルキル基を有するアルキルフェノールの縮合生成物が挙げられる。このタイプの市販の非イオン性界面活性剤としては、Igepal(登録商標)CO−630(GAF Corporationから販売)、並びにTriton(登録商標)X−45、X−114、X−100及びX−102(全てDow Chemical Companyから販売)が挙げられる。
他の好適な非イオン性界面活性剤の例は、市販のPluronic(登録商標)界面活性剤(BASFにより販売)、市販のTetronic(登録商標)化合物(BASFにより販売)である。
d.双極性イオン界面活性剤
双極性イオン若しくは両性界面活性剤の非限定例としては、二級及び三級アミンの誘導体、複素環式二級及び三級アミンの誘導体、又は四級アンモニウム化合物、四級ホスホニウム化合物若しくは三級スルホニウム化合物の誘導体が挙げられる。双極性界面活性剤の例である、アルキルジメチルベタイン及びココジメチルアミドプロピルベタイン、C〜C18(例えば、C12〜C18)アミンオキシド、並びに、例えば、アルキル基がC〜C18、及び特定の実施形態ではC10〜C14であることができるN−アルキル−N,N−ジメチルアミノ−1−プロパンスルホネートなどのスルホ及びヒドロキシベタインを包含するベタインについては、米国特許第3,929,678号の19欄38行〜22欄48行を参照のこと。
e.両性界面活性剤
両性界面活性剤の非限定例としては、二級若しくは三級アミンの脂肪族誘導体、又は脂肪族ラジカルが直鎖又は分枝鎖であることができる、複素環式二級及び三級アミンの脂肪族誘導体、並びにこれらの混合物が挙げられる。脂肪族置換基のうち1つは少なくとも約8個の炭素原子、例えば約8〜約18個の炭素原子を含有してもよく、少なくとも1つは水可溶化アニオン性基、例えば、カルボキシ基、スルホネート基、サルフェート基を含有する。両性界面活性剤の好適な例については、米国特許第3,929,678号、第19段18〜35行を参照のこと。
f.補助界面活性剤
上記の界面活性剤に加えて、フィラメントには補助界面活性剤を含有させてもよい。洗濯洗剤及び/又は食器洗浄用洗剤の場合、様々な汚れ及び染みにわたって、及び様々な使用条件下において幅広いスケールの洗浄能力を得るために、それらは典型的には複数のタイプの界面活性剤を含有する。広範囲のこれらの補助界面活性剤を、本発明のフィラメントに使用することができる。アニオン性、非イオン性、両性及び双極性イオン性の部類、並びにこれらの補助界面活性剤の種の一般的な一欄が本明細書において上記に提供され、また米国特許第3,664,961号に見出すことができる。換言すれば、本明細書の界面活性剤系には、非イオン性、カチオン性、アニオン性、双極性イオン性、及びこれらの混合物から選択される1つ以上の補助界面活性剤を含んでもよい。補助界面活性剤は、所望される利益に基づいて選択することができる。界面活性剤系は、約0重量%〜約10重量%、約0.1重量%〜約5重量%、又は約1重量%〜約4重量%の他の補助界面活性剤の組成物を含む。
g.アミン中和されたアニオン性界面活性剤
本発明のアニオン性界面活性剤及び/又はアニオン性補助界面活性剤は、酸形態で存在してもよく、その場合、中和して界面活性剤塩を形成させることができる。一実施例では、フィラメントには界面活性剤塩形態を含ませ得る。典型的な中和剤としては、水酸化物(例えばNaOH又はKOH)などの金属対イオン塩基が挙げられる。酸形態のアニオン性界面活性剤及びアニオン性補助界面活性剤を中和する他の剤としては、アンモニア、アミン、アルカノールアミンが挙げられる。一実施例では、中和剤には、アルカノールアミン、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、及び当該技術分野において既知の直鎖又は分枝鎖アルカノールアミン、2−アミノ−1−プロパノール、1−アミノプロパノール、モノイソプロパノールアミン、又は1−アミノ−3−プロパノールからなる群から選択されるアルカノールアミンを含む。アミンの中和は全体的に又は部分的な範囲でされてもよく、例えば、アニオン性界面活性剤混合物の一部はナトリウム若しくはカリウムで中和されてもよく、アニオン性界面活性剤混合物の一部はアミン若しくはアルカノールアミンで中和されてもよい。
香料
1つ以上の香料及び/又は香料の原材料、例えば調和剤及び/又はノートを本発明の1つ以上のフィラメントに組み込んでもよい。香料は、アルデヒド香料成分、ケトン香料成分、及びこれらの混合物からなる群から選択される香料成分を含んでもよい。
1つ以上の香料及び/又は香料成分を本発明のフィラメントに含有させてもよい。香料及び/又は香料成分として有用な多種多様の天然及び合成化学成分としては、アルデヒド、ケトン、エステル、及びこれらの混合物が挙げられる。また、様々な天然抽出物及び天然エキスも挙げられ、これらには、オレンジ油、レモン油、バラ抽出物、ラベンダー、ムスク、パチョリ、バルサムエキス、ビャクダン油、パイン油、シーダーなどの成分の複雑な混合物を含み得る。最終香料は、このような成分の非常に複雑な混合物を含んでなるものであり得る。一実施例では、最終香料は、典型的に、乾燥フィラメントベースで約0.01重量%〜約2重量%を構成する。
香料送達系
特定の香料送達系、特定の香料送達系の製造方法、及びこのような香料送達系の使用は、米国特許出願第2007/0275866(A1)号に開示されている。香料送達系の非限定例としては以下のものが挙げられる:
I.ポリマー支援型送達(PAD):この香料送達技術は、香料を送達するのにポリマー性材料を用いるものである。古典的なコアセルベーション、水溶性又は部分水溶性〜非水溶性の荷電又は中性ポリマー、液晶、ホットメルト、ヒドロゲル、香料付与プラスチック、マイクロカプセル、ナノ−、及びマイクロラテックス、ポリマー性フィルム形成剤、ポリマー性吸収剤、ポリマー性吸着剤などが一部の例である。PADとしては、限定されるものではないが、以下のものが挙げられる。
a.)マトリックス系:芳香剤をポリマーマトリックス又は粒子中に溶解又は分散させる。香料は例えば、1)製品に配合する前にポリマー中に分散させるか、又は2)製品の配合時又は配合後にポリマーとは別に添加すればよい。ポリマーからの香料の拡散は、所望の表面(部位)に付着又は塗布されたポリマー性マトリックス系から香料を放出させるか、あるいはその放出速度を増加させるうえで一般的な誘因であるが、香料の放出を制御する他の多くの誘因が知られている。ポリマー性粒子、フィルム、溶液などの内部又は外部への吸収、及び/又は吸着はこの技術の態様類である。有機材料(例、ラテックス)からなるナノ又はマイクロ粒子がその例である。好適な粒子としては、限定するものではないが、ポリアセタール、ポリアクリレート、ポリアクリル酸、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリアリールエーテルケトン、ポリブタジエン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリクロロプレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリクロロプレン、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリケトン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンクロリネート、ポリイミド、ポリイソプレン、ポリ乳酸、ポリメチルペンテン、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフタルアミド、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、並びにアクリロニトリル−ブタジエン、酢酸セルロース、エチレン−酢酸ビニル、エチレンビニルアルコール、スチレン−ブタジエン、酢酸ビニル−エチレン、及びこれらの混合物等に基づいたポリマー又はコポリマー等の広範な材料が挙げられる。
「標準的な」系とは、香料の放出の瞬間まで、ポリマーに結合させ予備充填した香料を保持させることを意図して、香料を「予備充填した」系のことを指す。このようなポリマーは、未希釈の製品の匂いを抑制し、香料の放出速度に応じて香料ブルーム効果及び/又は持続効果も与え得る。こうした系における課題の1つは、1)製品内安定性(必要時まで担体内部に香料を保持すること)と、2)適時放出(使用時又は乾燥部位から)との理想的なバランスを実現することである。こうした安定性の実現は、製品保存時、及び製品の経時後に特に重要である。この課題は、ヘビーデューティー液体洗濯洗剤などの、水ベースの界面活性剤含有製品において特に明らかである。利用可能な多くの「標準的」マトリックス系は、水ベースの製品に配合した場合に効果的に「平衡」系となる。許容可能な製品内拡散安定性及び利用可能な放出誘因(例えば、摩擦)を有する「平衡」系又はリザーバ系を選択することができる。「平衡」系は、香料及びポリマーが製品に別々に添加され得るものであり、香料とポリマーとの間の平衡相互作用が、1つ以上の消費者接触点にて効果を引き起こす(これに対し、自由香料制御はポリマー支援型送達技術に依るものではない)。このポリマーも香料で予備充填できるが、香料の一部又は全部が製品保存時に拡散し、所望の香料原材料(PRM)がポリマーに結合した平衡状態に達する場合がある。するとポリマーは香料を表面へと輸送し、典型的には、拡散により香料の放出が生じる。こうした平衡系ポリマーを使用することで、未希釈の製品の未希釈の匂いの強度が低下する可能性がある(通常、予備充填された標準系の場合に特にそうした傾向がある)。こうしたポリマーの蓄積は放出プロファイルを「平坦化」し、持続性を高め得る。上記に示したように、こうした持続性は初期の強度を抑制することによって得られ、配合者が、より高いインパクト又は低い嗅覚閾値(ODT)又は低いコバッツ・インデックス(KI)のPRMを用いて、初期強度が強過ぎたり、変質することのないFMOT効果を得ることが可能となる。所望の消費者の接触点に影響を与えるような香料の放出は、適用のタイムフレーム内で生じることが重要である。好適なマイクロ粒子、及びマイクロラテックス並びにその製造方法は米国特許出願第2005/0003980(A1)号に見出すことができる。マトリックス系は更にホットメルト接着剤、及び芳香性樹脂を含む。更に、疎水性に改質された多糖を香料添加製品に配合することによって香料の蓄積を増加させ及び/又は香料の放出を変更することができる。例えば、多糖、及びナノラテックスなどのこうしたマトリックス系は全て、PADリザーバ系などの他のPAD系を含む他のPDTと組み合わせて香料マイクロカプセル(PMC)の形態とすることができる。ポリマー支援型送達(PAD)マトリックス系としては下記の参考文献に記載のものが挙げられる:米国特許出願第2004/0110648(A1)号、同第2004/0092414(A1)号、同第2004/0091445(A1)号、及び同第2004/0087476(A1)号、並びに米国特許第6,531,444号、同第6,024,943号、同第6,042,792号、同第6,051,540号、同第4,540,721号、及び同第4,973,422号。
PDTとして使用することが可能なポリマーの例としては、シリコーンも挙げられ、シリコーンは、ポリマー支援型送達「マトリックス系」と同様の様式で香料効果を与え得る。このようなPDTは、シリコーン支援型送達(SAD)と呼ばれる。シリコーンを香料で予備充填したり、シリコーンをPADについて述べたような平衡系として使用することができる。好適なシリコーン並びにその製造方法は、国際公開第2005/102261号、米国特許出願第20050124530(A1)号、同第20050143282(A1)号、及び国際公開第2003/015736号に見ることができる。米国特許出願第2006/003913(A1)号に記載されるように機能化したシリコーンを使用することも可能である。シリコーンの例としては、ポリジメチルシロキサン及びポリアルキルジメチルシロキサンが挙げられる。他の実施例としては、アミン機能性を有するものが挙げられ、これを用いてアミン支援型送達(AAD)、及び/又はポリマー支援型送達(PAD)、及び/又はアミン反応生成物(ARP)に関連した効果を与えることができる。他のこうした例を米国特許第4,911,852号、米国特許出願第2004/0058845(A1)号、同第2004/0092425(A1)号、及び同第2005/0003980(A1)号に見ることができる。
b.)リザーバ系:リザーバ系はコア/シェル型技術、すなわち保護シェルとして機能し得る香料放出制御膜によってフレグランスが包囲される技術としても知られる。マイクロカプセル内部の物質がコア、内部相、又は充填物と呼ばれるのに対して、この壁は時としてシェル、コーティング、又は膜と呼ばれる。マイクロ粒子、感圧カプセル又はマイクロカプセルはこうした技術の例である。本発明のマイクロカプセルは、限定するものではないが、コーティング、押出し、スプレー乾燥、界面重合、その場での重合、及びマトリクス重合などの様々な方法によって形成される。使用可能なシェル材料は水に対する安定性が大きく異なる。最も安定したものとして、水溶液(又は製品)中で特定のPRMをより長期にわたって保持し得るポリオキシメチレン尿素(PMU)系材料がある。こうした系には、限定されるものではないが、尿素−ホルムアルデヒド、及び/又はメラミン−ホルムアルデヒドが含まれる。安定なシェル材料としては、水溶性若しくは水分散性アクリル酸アルキル酸コポリマー、アルカリ、又はアルカリ塩を含むアニオン性乳化剤の存在下で、油溶性若しくは分散性アミンと、多官能性アクリレート又はメタクリレートモノマー若しくはオリゴマーと、油溶性酸及び反応開始剤との反応生成物として得られるポリアクリレート系材料が挙げられる。例えば架橋度に応じて水に速やかに又はゆっくりと溶解するようにゼラチン系マイクロカプセルを調製してもよい。多くの他のカプセル壁材料が入手可能であり、これらは観察される香料の拡散安定性の程度が異なっている。理論に束縛されるものではないが、例えば一度所定の表面に付着したカプセルからの香料の放出速度は、通常、製品内の香料拡散安定性の逆数である。このため、例えば尿素−ホルムアルデヒド、及びメラミン−ホルムアルデヒドマイクロカプセルは、通常、機械的力(例、摩擦力、圧力、剪断応力)などの、カプセルを破壊して香料(フレグランス)の放出速度を増大させる、拡散以外の(又は拡散の他の更なる)放出機構を香料の放出のために必要とする。他の誘因としては、融解、溶解、加水分解又は他の化学反応、及び電磁放射などが挙げられる。予備充填されたマイクロカプセルの使用には、製品内安定性、及び使用時、及び/又は表面上(部位上)放出の適正な比に加えてPRMの適切な選択が求められる。尿素−ホルムアルデヒド、及び/又はメラミン−ホルムアルデヒドに基づいたマイクロカプセルは特に中性に近い水溶液中で比較的安定している。これらの材料は摩擦誘因を必要とする場合があるが、これは全ての製品用途に適用できるものではない。他のマイクロカプセル材料(例、ゼラチン)は水系製品中では不安定な場合があり、製品の経時後に(自由香料制御と比較して)効果が低下する。場合もある擦ると香りが出る(スクラッチ・アンド・スニッフ)技術はPADの更なる別の例である。香料マイクロカプセル(PMC)としては以下の引用文献に記載のものが挙げられ得る:米国特許出願第2003/0125222(A1)号、同第2003/215417(A1)号、同第2003/216488(A1)号、同第2003/158344(A1)号、同第2003/165692(A1)号、同第2004/071742(A1)号、同第2004/071746(A1)号、同第2004/072719(A1)号、同第2004/072720(A1)号、同第2006/0039934(A1)号、同第2003/203829(A1)号、同第2003/195133(A1)号、同第2004/087477(A1)号、同第2004/0106536(A1)号、及び米国特許第6,645,479(B1)号、同第6,200,949(B1)号、同第4,882,220号、同第4,917,920号、同第4,514,461号、同第6,106,875号、同第4,234,627号、同第3,594,328号、並びに米国再出願特許第32713号、PCT特許出願:国際公開第2009/134234(A1)号、同第2006/127454(A2)号、同第2010/079466(A2)号、同第2010/079467(A2)号、同第2010/079468(A2)号、同第2010/084480(A2)号。
II.分子支援型送達(MAD):非ポリマー物質又は分子も香料の送達を向上させるうえで機能し得る。理論に束縛されるものではないが、香料は有機物質と非共有結合的に相互作用する場合があり、香料の蓄積、及び/又は放出に影響する。こうした有機物質の非限定例としては、限定するものではないが、有機油、ロウ、鉱物油、ペトロラタム、脂肪酸又はエステルなどの疎水性物質、糖、界面活性剤、リポソーム、更には他の香料原材料(香油)、並びにボディーオイル及び/又は他のソイルなどの天然油が挙げられる。香料定着剤は更なる別の例である。一態様では、非ポリマー性材料又は分子は約2よりも大きいCLogP値を有する。分子支援型送達(MAD)には、更に米国特許第7,119,060号及び同第5,506,201号に記載のものが含まれ得る。
III.繊維支援型送達(FAD):部位の選択又は使用はそれ自体香料の送達を向上させる可能性がある。実際、部位それ自体が香料送達技術であり得る。例えば、綿又はポリエステルなどの異なる種類の布は、香料をひき付ける、及び/又は保持する、及び/又は放出する能力に関して異なる性質を有する。繊維の表面又は内部に蓄積される香料の量は、繊維の選択によって、更に繊維の履歴又は処理によって、並びにあらゆる繊維コーティング又は処理によって変化し得る。繊維は織り繊維でも不織繊維でもよく、天然繊維でも合成繊維でもよい。天然繊維としては植物、動物、及び地質学的プロセスによって製造されるものが挙げられ、限定するものではないが、綿、リネン、黄麻、亜麻、カラムシ、サイザルアサ、及び紙や布の製造に用いられる繊維が挙げられる。繊維支援型送達は、サーモメカニカルパルプ、晒又は未晒クラフト、又は亜硫酸パルプなどの木質繊維の使用からなり得る。動物繊維は、主として絹、腱、腸、及び毛髪(ウールなど)などの特定のタンパク質からなるものである。合成化学物質に基づいたポリマー繊維としては、限定するものではないが、ポリアミドナイロン、PET又はPBTポリエステル、フェノール−ホルムアルデヒド(PF)、ポリビニルアルコール繊維(PVOH)、ポリ塩化ビニル繊維(PVC)、ポリオレフィン(PP、及びPE)及びアクリルポリマーが挙げられる。こうした繊維は全て香料で予備充填し、次いで自由香料、及び/又は1つ以上の香料送達技術を含有しても含有しなくてもよい製品に加えることができる。一態様では、香料で充填する前に繊維を製品に加え、次いで繊維中に拡散し得る香料を製品に加えることによって繊維に香料を充填してもよい。理論に束縛されるものではないが、香料は、例えば、製品の保存時に繊維表面に吸収されるか繊維内部に吸着され、後に1つ以上の適切な時点又は消費者接触点において放出され得る。
IV.アミン支援型送達(AAD):アミン支援型送達技術の手法は、アミン基を含有する材料を使用することによって香料の蓄積量を増大させる、又は製品使用時の香料放出性を改変するものである。この手法では、製品への添加前に香料原材料とアミンとを予め錯体化させるか又は予め反応させる必要がない。一態様では、本発明で使用するのに適したアミン含有AAD材料は、例えばポリエチレンイミン(PEI)などのポリアルキルイミン若しくはポリビニルアミン(PVAm)などの非芳香族、又は例えばアントラニレートなどの芳香族であってよい。こうした材料はポリマー性又は非ポリマー性であってよい。一態様では、こうした材料には少なくとも1つの一級アミンが含有される。この技術は、アミンの機能性によって低ODTの香料の香り(例、アルデヒド、ケトン、エノン)の持続性を高めるとともにその放出制御を可能とし、理論に束縛されるものではないが、更にポリマー性アミンのポリマー支援型送達による他のPRMの送達を可能とするものである。この技術を用いない場合、揮発性のトップノートの寿命が非常に短くなり、トップノートに対しミドルノート及びベースノートの割合が高くなってしまう。ポリマー性アミンの使用により、より高濃度のトップノート、及び他のPRMを使用することで未希釈の製品の匂いが理想よりも強くなり過ぎないように新鮮さを持続したり、トップノート及び他のPRMをより効率的に利用することが可能となる。一態様では、AAD系は中性付近よりも高いpHにおいてPRMを効果的に送達する。理論に束縛されるものではないが、AAD系のより多くのアミンが脱プロトン化されるような条件下では、不飽和ケトン及びダマスコーンなどのエノンを含むアルデヒド並びにケトンなどのPRMに対し、脱プロトン化されたアミンの親和性が高くなる可能性がある。別の一態様では、ポリマー性アミンは中性付近よりも低いpHにおいてPRMを効果的に送達する。理論に束縛されるものではないが、AAD系のより多くのアミンがプロトン化されるような条件下では、アルデヒド、及びケトンなどのPRMに対し、プロトン化されたアミンの親和性が低下し、幅広いPRMに対してポリマー骨格の親和性が高くなる可能性がある。こうした態様では、ポリマー支援型送達によってより高い香料効果が送達され得る。すなわち、こうした系はAADの下位に分類されるものであり、アミン−ポリマー支援型送達すなわちAPADと呼ぶことができる。pHが7よりも低い組成物でAPADを用いるような場合には、こうしたAPAD系はポリマー支援型送達(PAD)と考えることもできる。更なる別の態様では、AAD及びPAD系はアニオン界面活性剤又はポリマーなどの他の物質と相互作用してコアセルベート及び/又はコアセルベート様の系を形成する。別の態様では、例えば硫黄、リン、セレニウムなどの窒素以外のヘテロ原子を含有する物質をアミン化合物の代わりに使用することができる。更なる別の態様では、上記の代替化合物をアミン化合物と組み合わせて使用することができる。更なる別の態様では、1つの分子がアミン部分と、例えばチオール、ホスフィン、及びセレノールなどの1つ以上の代替ヘテロ原子部分とを有していてもよい。好適なAAD系並びにその製造方法は、米国特許出願第2005/0003980(A1)号、同第2003/0199422(A1)号、同第2003/0036489(A1)号、同第2004/0220074(A1)号、及び米国特許第6,103,678号に見ることができる。
V.シクロデキストリン送達系(CD):この技術手法は、環状オリゴ糖又はシクロデキストリンを用いて香料の送達を向上させる。通常は香料とシクロデキストリン(CD)との複合体を形成する。こうした複合体は、予め形成してもよく、その場で形成してもよく、部位の表面上又は内部で形成してもよい。理論に束縛されるものではないが、特に他の補助成分(例、界面活性剤)がシクロデキストリンの内腔をめぐって香料と競合するような高濃度で存在しない場合には、水の損失によって平衡状態がCD−香料複合体側に移動し得る。後の時点で水との接触や含水量の増大が起こった場合にブルーム効果が得られる可能性がある。更に、シクロデキストリンによって香料の配合者によるPRMの選択の柔軟性が高められる。シクロデキストリンは所望の香料安定性、蓄積、又は放出効果を得るうえで香料で予備充填してもよく、あるいは香料とは別に添加してもよい。好適なCD並びにその製造方法は、米国特許出願第2005/0003980(A1)号、及び同第2006/0263313(A1)号、並びに米国特許第5,552,378号、同第3,812,011号、同第4,317,881号、同第4,418,144号、及び同第4,378,923号に見ることができる。
VI.デンプン封入アコード(SEA):デンプン封入アコード(SEA)技術の使用により、例えばデンプンなどの成分を加えて液体香料を固体に転化することによって香料の性質を改変することが可能である。その効果としては、製品保存時の香料の保持率が、特に非水性条件下において向上することが挙げられる。水分との接触時には香料のブルームが引き起こされ得る。製品の配合者は、デンプンによって、通常であればSEAの非存在下では使用できないPRM又はPRMの濃度を選択することが可能となることから、他の最適な時点で更に効果が得られる可能性がある。別の技術の例としては、香料を液体から固体に転化するうえでシリカなどの他の有機及び無機材料を使用することが挙げられる。好適なSEA並びにその製造方法は米国特許出願第2005/0003980(A1)号、及び米国特許第6,458,754(B1)号に見出すことができる。
VII.無機担体送達系(ZIC):この技術は香料を送達するうえで多孔質のゼオライト又は他の無機材料を使用することに関する。香料で充填したゼオライトを、例えば香料充填ゼオライト(PLZ)をコーティングするために用いられる補助成分とともに、又はこのような補助成分は用いずに使用して、製品保存時、又は使用時、又は乾燥した部位からの香料放出特性を変化させることが可能である。好適なゼオライト及び無機担体、並びにその製造方法は、米国特許出願第2005/0003980(A1)号、並びに米国特許第5,858,959号、同第6,245,732(B1)号、同第6,048,830号、及び同第4,539,135号に見ることができる。シリカはZICの別の形態である。好適な無機担体の別の例としては無機チューブがあり、この場合、香料又は他の活性物質がナノ又はマイクロチューブの内腔内に収容される。一態様では、香料で充填した無機チューブ(又は香料充填チューブ又はPLT)は、ハロイサイト、又はハロイサイトと他の無機材料(他の粘土など)との混合物などの、鉱物性のナノ又はマイクロチューブである。PLT技術では、製品内拡散安定性の向上、所望の部位への付着性の向上、あるいは充填された香料の放出速度の制御を目的として、チューブの内側及び/又は外側に更なる成分を有してもよい。デンプン封入体などのように、モノマー性及び/又はポリマー性材料を用いてPLTをコーティング、プラギング、キャッピング又は封入することが可能である。好適なPLT系並びにその製造方法は米国特許第5,651,976号に見出すことができる。
VIII.プロ香料(PP):この技術は、1つ以上のPRMと1つ以上の担体との間に共有結合を有する材料を形成するために、香料材料と他の基材又は化学物質とを反応させることから得られる、香料技術を指す。PRMはプロPRM(すなわちプロ香料)と呼ばれる新たな材料へと変換され、プロPRMは水や光などの誘因への曝露に応じオリジナルのPRMを放出する。プロ香料は、香料付着性、持続性、安定性、保持率を増加させるなどして香料送達特性を向上させ得るものである。プロ香料には、モノマー性(非ポリマー性)又はポリマー性のものがある。プロ香料は予め形成してもよく、製品内保存時又は湿潤部位又は乾燥部位に存在し得るような平衡条件下でその場で形成してもよい。プロ香料の非限定例としては、マイケル付加物(例、β−アミノケトン)、芳香族又は非芳香族イミン(シッフ塩基)、オキサゾリジン、β−ケトエステル、及びオルトエステルが挙げられる。別の態様には、例えばα、β−不飽和ケトン、アルデヒド又はカルボキシルエステルなどの、PRMを放出可能な1つ以上のβ−オキシ又はβ−チオカルボニル部分を有する化合物が含まれる。香料を放出させるための一般的な誘因は水との接触であるが、他の誘因として、酵素、熱、光、pH変化、自動酸化、平衡のシフト、及び濃度又はイオン強度の変化などがある。水ベースの製品では、光誘因プロ香料が特に適している。こうした光プロ香料(PPP)には、限定するものではないが、誘因時にクマリン誘導体、及び香料、及び/又はプロ香料を放出するものが含まれる。放出されたプロ香料は、上記の誘因のいずれかによって1つ以上のPRMを放出し得る。一態様では、光プロ香料は、光及び/又は水分誘因に曝した場合に窒素系プロ香料を放出する。別の態様では、光プロ香料から放出された窒素系プロ香料は、例えばアルデヒド、ケトン(エノンを含む)、及びアルコールから選択される1つ以上のPRMを放出する。更なる別の態様では、PPPはジヒドロキシクマリン誘導体を放出する。光誘因プロ香料は、クマリン誘導体、及び香料アルコールを放出するエステルであってもよい。一態様では、プロ香料は米国特許出願第2006/0020459(A1)号に記載のジメトキシベンゾイン誘導体である。別の態様では、プロ香料は、電磁放射に曝した場合にアルコールを放出する3’,5’−ジメトキシベンゾイン(DMB)誘導体である。更なる別の態様では、プロ香料は、リナロール、テトラヒドロリナロール、又はジヒドロミルセノールなどの第3級アルコールを含む1つ以上の低ODTのPRMを放出する。好適なプロ香料並びにその製造方法は、米国特許第7,018,978(B2)号、同第6,987,084(B2)号、同第6,956,013(B2)号、同第6,861,402(B1)号、同第6,544,945(B1)号、同第6,093,691号、同第6,277,796(B1)号、同第6,165,953号、同第6,316,397(B1)号、同第6,437,150(B1)号、同第6,479,682(B1)号、同第6,096,918号、同第6,218,355(B1)号、同第6,133,228号、同第6,147,037号、同第7,109,153 B2号、同第7,071,151(B2)号、同第6,987,084(B2)号、同第6,610,646(B2)号、及び同第5,958,870号、並びに米国特許出願第2005/0003980(A1)号、及び同第2006/0223726(A1)号に見ることができる。
a.)アミン反応生成物(ARP):本出願の目的において、ARPはPPの下位又はその種に分類されるものである。アミン官能基が1つ以上のPRMと予備反応してアミン反応生成物(ARP)を生成することから、「反応性」ポリマー型アミンという呼び方をすることもできる。一般に、反応性アミンは一級及び/又は二級アミンであり、ポリマー又はモノマー(非ポリマー)の一部であり得る。こうしたARPには、更なるPRMと混合してポリマー支援型送達効果及び/又はアミン支援型送達効果を付加することも可能である。ポリマー性アミンの非限定例としては、ポリエチレンイミン(PEI)などのポリアルキルイミン又はポリビニルアミン(PVAm)系のポリマーが挙げられる。モノマー性(非ポリマー性)アミンの非限定例としては、2−アミノエタノール、及びこのアルキル置換誘導体などのヒドロキシルアミン、並びにアントラニレートなどの芳香族アミンが挙げられる。ARPは予め香料と混合してもよく、リーブオン又はリンスオフの用途では香料と別に添加してもよい。別の態様では、例えば酸素、硫黄、リン又はセレニウムなどの窒素以外のヘテロ原子を含有する物質をアミン化合物の代わりに使用することができる。更なる別の態様では、上記の代替化合物をアミン化合物と組み合わせて使用することができる。更なる別の態様では、1つの分子がアミン部分と、例えばチオール、ホスフィン、及びセレノールなどの1つ以上の代替ヘテロ原子部分とを有していてもよい。その効果としては、香料の送達が向上すること、並びに香料の放出制御が挙げられる。好適なARP並びにその製造方法は、米国特許出願第2005/0003980(A1)号、及び米国特許第6,413,920(B1)号に見ることができる。
漂白剤
本発明のフィラメントは、1つ以上の漂白剤を含んでもよい。好適な漂白剤の非限定例としては、ペルオキシ酸、過ホウ酸塩、過炭酸塩、塩素系漂白剤、酸素系漂白剤、次亜ハロゲン酸系漂白剤、漂白剤前駆体、漂白活性剤、漂白触媒、過酸化水素、漂白促進剤、光漂白剤、漂白性酵素、フリーラジカル開始剤、過酸素系漂白剤、及びこれらの混合物が挙げられる。
本発明のフィラメントに含まれ得る1つ以上の漂白剤は、乾燥フィラメントベースで約1重量%〜約30重量%、及び/又は約5重量%〜約20重量%の濃度で含まれ得る。存在する場合は、漂白活性剤は、乾燥フィラメントベースで約0.1重量%〜約60重量%、及び/又は約0.5重量%〜約40重量%の濃度で本発明のフィラメントに存在してもよい。
漂白剤の非限定例としては、酸素系漂白剤、過ホウ酸塩系漂白剤、過カルボン酸系漂白剤及びそれらの塩、過酸素系漂白剤、過硫酸塩系漂白剤、過炭酸塩系漂白剤、及びこれらの混合物が挙げられる。更に、漂白剤の非限定例は、米国特許第4,483,781号、米国特許出願第740,446号、欧州特許出願第0 133 354号、米国特許第4,412,934号、及び同第4,634,551号に開示されている。
漂白活性剤の非限定例(例えばアシルラクタム活性剤)は、米国特許第4,915,854号、同第4,412,934号、同第4,634,551号、同第4,634,551号、及び同第4,966,723号に開示される。
一実施例では、漂白剤は遷移金属漂白触媒を含んでもよく、これは封入されてもよい。遷移金属漂白触媒は、典型的には、例えばMn(II)、Mn(III)、Mn(IV)、Mn(V)、Fe(II)、Fe(III)、Fe(IV)、Co(I)、Co(II)、Co(III)、Ni(I)、Ni(II)、Ni(III)、Cu(I)、Cu(II)、Cu(III)、Cr(II)、Cr(III)、Cr(IV)、Cr(V)、Cr(VI)、V(III)、V(IV)、V(V)、Mo(IV)、Mo(V)、Mo(VI)、W(IV)、W(V)、W(VI)、Pd(II)、Ru(II)、Ru(III)、及びRu(IV)からなる群から選択される遷移金属からの遷移金属イオンを含む。一実施例では、遷移金属はMn(II)、Mn(III)、Mn(IV)、Fe(II)、Fe(III)、Cr(II)、Cr(III)、Cr(IV)、Cr(V)、及びCr(VI)からなる群から選択される。遷移金属漂白触媒は、典型的には配位子を含み、例えば架橋マクロ多環状配位子などのマクロ多環状配位子を含む。遷移金属イオンは、配位子で配位されてもよい。更に、配位子は、少なくとも4個の供与原子を含んでもよく、そのうちの少なくとも2つは、橋頭供与原子である。好適な遷移金属漂白触媒の非限定例は、米国特許第5,580,485号、同第4,430,243号、同第4,728,455号、同第5,246,621号、同第5,244,594号、同第5,284,944号、同第5,194,416号、同第5,246,612号、同第5,256,779号、同第5,280,117号、同第5,274,147号、同第5,153,161号、同第5,227,084号、同第5,114,606号、同第5,114,611号、欧州特許第549,271(A1)号、同第544,490(A1)号、同第549,272(A1)号、及び同第544,440(A2)号に記載されている。一実施例では、好適な繊維金属漂白触媒は、例えば米国特許第5,576,282号に開示されているマンガン系触媒を含む。他の実施例では、好適なコバルト漂白触媒は、米国特許第5,597,936号及び同第5,595,967号に記載されている。このようなコバルト触媒は、例えば米国特許第5,597,936号及び米国特許第5,595,967号に教示されているような、既知の手順によって容易に調製される。更に他では、好適な遷移金属漂白触媒は、国際公開第05/042532(A1)号に記載のビスピドンなどの配位子の遷移金属錯体を含む。
酸素系漂白剤以外の漂白剤もまた当該技術分野において既知であり、本明細書において使用することができる(例えばスルホン化亜鉛及び/又はアルミニウムフタロシアニンのような光活性化漂白剤(参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,033,718号)、及び/又は予備形成有機過酸、例えばペルオキシカルボン酸若しくはその塩、及び/又はペルオキシスルホン酸若しくはその塩)。一実施例では、好適な有機過酸は、フタロイルイミドペルオキシカプロン酸又はその塩を含む。存在する場合、光活性漂白開始剤、例えばスルホン化亜鉛フタロシアニンは、乾燥フィラメントベースで約0.025重量%〜約1.25重量%の濃度で本発明のフィラメントに存在してもよい。
増白剤
当該技術分野において既知の任意の光学的な増白剤又は他の増白剤は、乾燥フィラメントベースで約0.01重量%〜約1.2重量%の濃度で本発明のフィラメントに組み込まれてもよい。本発明に有用であり得る市販の光増白剤は下位に分類することができ、これはスチルベン、ピラゾリン、クマリン、カルボン酸、メチンシアニン、ジベンゾチオフェン−5,5−ジオキシド、アゾール、5−及び6−員の複素環、及び他の様々な剤の誘導体を含むが、必ずしもこれらに限定されない。このような増白剤の例は、「The Production and Application of Fluorescent Brightening Agents」(M.Zahradnik,John Wiley & Sons出版、New York(1982))に開示されている。本発明の組成物に有用である光学的な増白剤の具体的な非限定例は、米国特許第4,790,856号及び同第3,646,015号に特定されているものである。
布地色相剤
本発明のフィラメントは布地色相剤を含んでもよい。好適な色相剤の非限定例としては、小分子染料及びポリマー染料が挙げられる。適切な小分子染料としては、色指数分類(Colour Index(C.I.))において、ダイレクト・ブルー、ダイレクト・レッド、ダイレクト・バイオレット、アシッド・ブルー、アシッド・レッド、アシッド・バイオレット、ベーシック・ブルー、ベーシック・バイオレット及びベーシック・レッド、又はそれらの混合物に適合する染料からなる群から選択される小分子染料が挙げられる。別の実施例では、適切なポリマー染料としては、Liquitint(登録商標)(Milliken、Spartanburg,South Carolina,USA)の名称で市販されている布地染色性着色剤、並びに少なくとも1つの反応染料と、ヒドロキシル部分、一級アミン部分、二級アミン部分、チオール部分、及びこれらの混合物からなる群から選択される部分を含むポリマーからなる群から選択されるポリマーとから形成される染料−ポリマー共役体からなる群から選択されるポリマー染料が挙げられる。更に別の態様では、適切なポリマー染料としては、Liquitint(登録商標)(Milliken,Spartanburg,South Carolina,USA)バイオレットCT、及びリアクティブブルー、リアクティブバイオレット、又はリアクティブレッド染料で共役されているカルボキシメチルセルロース(CMC)(例えば、Megazyme(Wicklow,Ireland)からAZO−CM−CELLULOSEという商品名(製品コードS−ACMC)で市販されているC.I.リアクティブブルー19で共役されているCMCなど)、アルコキシル化トリフェニルメタンポリマー着色料、アルコキシル化チオフェンポリマー着色料、及びこれらの混合物からなる群から選択されるポリマー染料が挙げられる。
有用な色相染料の非限定例としては、米国特許第7,205,269号、同第7,208,459号、及び同第7,674,757(B2)号に見出されるものが挙げられる。例えば、布地色相染料は、トリアリールメタンブルー及びバイオレット塩基性染料、メチンブルー及びバイオレット塩基性染料、アントラキノンブルー及びバイオレット塩基性染料、アゾ染料ベーシック・ブルー16、ベーシック・ブルー65、ベーシック・ブルー66、ベーシック・ブルー67、ベーシック・ブルー71、ベーシック・ブルー159、ベーシック・バイオレット19、ベーシック・バイオレット35、ベーシック・バイオレット38、ベーシック・バイオレット48、オキサジン染料、ベーシック・ブルー3、ベーシック・ブルー75、ベーシック・ブルー95、ベーシック・ブルー122、ベーシック・ブルー124、ベーシック・ブルー141、ナイルブルーA及びキサンテン染料ベーシック・バイオレット10、アルコキシル化トリフェニルメタンポリマー着色剤、アルコキシル化チオフェン(thiopene)ポリマー着色剤;チアゾリウム染料、並びにこれらの混合物からなる群から選択されてもよい。
一実施例では、布地色相染料としては、国際公開第08/87497(A1)号に見られる増白剤が挙げられる。これらの増白剤は以下の構造(I)によって特徴付けることができる:
Figure 2013535581
式中、R及びRは、以下から独立して選択され得る:
a)[(CHCR’HO)(CHCR”HO)H]
式中、R’は、H、CH、CHO(CHCHO)H、及びこれらの混合物からなる群から選択され、R”はH、CHO(CHCHO)H、及びこれらの混合物からなる群から選択され、x+y≦5であり、y≧1であり、z=0〜5である。
b)R=アルキル、アリール又はアリールアルキル、かつR=[(CHCR’HO)(CHCR”HO)H]
式中、R’はH、CH、CHO(CHCHO)H、及びそれらの混合物からなる群から選択され、R”はH、CHO(CHCHO)H、及びそれらの混合物からなる群から選択され、x+y≦10であり、y≧1であり、z=0〜5である。
c)R=[CHCH(OR)CHOR]、及びR=[CHCH(OR)CHOR
式中、RはH、(CHCHO)H、及びこれらの混合物からなる群から選択され、z=0〜10であり、
は(C〜C16)アルキル、アリール基、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
d)R1及びR2は、スチレンオキシド、グリシジルメチルエーテル、イソブチルグリシジルエーテル、イソプロピルグリシジルエーテル、t−ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル及びグリシジルヘキサデシルエーテルの、アミノ付加生成物に1〜10個のアルキレンオキシド単位を付加したものから独立して選択することができる。
他の実施例では、好適な増白剤は、以下の構造(II)によって特徴付けることができる:
Figure 2013535581
式中、R’はH、CH、CHO(CHCHO)H、及びこれらの混合物からなる群から選択され、R”はH、CHO(CHCHO)H、及びこれらの混合物からなる群から選択され、x+y≦5であり、y≧1であり、z=0〜5である。
更に他の実施例では、好適な増白剤は、以下の構造(III)によって特徴付けることができる:
Figure 2013535581
この増白剤は一般に「バイオレットDD」と呼ばれている。バイオレットDDは典型的に合計5つのEO基を有する混合物である。この構造は、以下の表Iにおいて上記の「パートa」に示される以下のペンダント基の構造Iにおける以下の選択によって達成される。
Figure 2013535581
有用な更なる増白剤としては、米国特許出願第2008/34511(A1)号(Unilever)に記載されているものが挙げられる。一実施例では、増白剤には「バイオレット13」を含む。
移染防止剤
本発明のフィラメントは、洗浄プロセス中に、染料が1つの布地から他の布地へと移動するのを防止する、1つ以上の移染防止剤を含んでもよい。一般に、このような移染防止剤としては、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN−オキシドポリマー、N−ビニルピロリドン及びN−ビニルイミダゾールのコポリマー、マンガンフタロシアニン、ペルオキシダーゼ、及びこれらの混合物が挙げられる。使用する場合、これらの剤は、典型的に、乾燥フィラメントベースで約0.01重量%〜約10重量%、及び/又は約0.01重量%〜約5重量%、及び/又は約0.05重量%〜約2重量%を構成する。
キレート剤
本発明のフィラメントは、1つ以上のキレート剤、例えば1つ以上の鉄及び/又はマンガン、及び/又は他の金属イオンキレート剤を含有してもよい。このようなキレート剤は、アミノカルボキシレート、アミノホスホネート、多官能置換された芳香族キレート剤、及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。使用される場合、これらのキレート剤は一般に、乾燥フィラメントベースで約0.1重量%〜約15重量%、及び/又は約0.1重量%〜約10重量%、及び/又は約0.1重量%〜約5重量%、及び/又は約0.1重量%〜約3重量%を構成する。
キレート剤は、カルシウムイオンを過度に結合することによって酵素の安定性に悪影響を及ぼすことなく、重金属(例えば、鉄)イオン封鎖をもたらすよう、当業者により選択され得る。本発明のキレート剤の非限定例は、米国特許第7445644号、同第7585376号、及び同第2009/0176684(A1)号に見出される。
有用なキレート剤としては、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)などの重金属キレート剤、及び/又はタイロンを含むがこれに限定されないカテコールが挙げられる。二重キレート剤系が使用される実施形態では、キレート剤はDTPA及びタイロンであってもよい。
DTPAは以下のコア分子構造を有する:
Figure 2013535581
1,2−ジヒドロキシベンゼン(diydroxybenzene)−3,5−ジスルホン酸としても既知であるタイロンは、カテコール族の化合物であり、以下に示されたコア分子構造を有する:
Figure 2013535581
他のスルホン化カテコールが有用である。ジスルホン酸に加えて、用語「タイロン」はまたモノ又はジスルホン酸塩、例えばスルホン酸二ナトリウムを含んでもよく、これは同一のコア分子構造をジスルホン酸と共有する。
本明細書に用いるのに好適な他のキレート剤は、アミノカルボキシレート、アミノホスホネート、多官能置換された芳香族のキレート剤、及びこれらの混合物からなる群から選択できる。一実施例では、キレート剤としては、限定するものではないが、HEDP(ヒドロキシエタンジメチレンホスホン酸)、MGDA(メチルグリシン二酢酸)、及びこれらの混合物が挙げられる。
理論に束縛されるものではないが、これらの材料の利点は、一部において、溶解性キレートの形成によって洗浄溶液から重金属イオンを除去することができる例外的な能力によるものであり、他の利点には、無機フィルム形成防止又はスケール防止が挙げられる。本明細書で用いるのに好適な他のキレート剤は、市販されているDEQUESTシリーズ、並びにMonsanto、DuPont、及びNalco,Inc.のキレート剤である。
キレート剤として有用なアミノカルボキシレートとしては、限定するものではないが、エチレンジアミンテトラアセテート、N−(ヒドロキシエチル)エチレンジアミントリアセテート、ニトリロトリアセテート、エチレンジアミンテトラプロピオネート、トリエチレンテトラアミンヘキサアセテート、ジエチレントリアミン−ペンタアセテート、及びエタノールジグリシン、アルカリ金属、アンモニウム、及びその置換アンモニウム塩、並びにこれらの混合物が挙げられる。本発明のフィラメント内で合計して少なくとも低濃度のリンが許容される場合、アミノホスホネートも本発明の組成物におけるキレート剤として使用するのに好適であり、このような剤としては、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホネート)が挙げられる。一実施例において、これらのアミノホスホネートは、約6個を超える炭素原子を含有するアルキル又はアルケニル基を含有しない。多官能置換された芳香族キレート剤も、本明細書の組成物中で有用である。米国特許第3,812,044号(Connor et al.、1974年5月21日発行)を参照のこと。この種の酸形態の化合物の非限定例は、1,2−ジヒドロキシ−3,5−ジスルホベンゼンなどのジヒドロキシジスルホベンゼンである。
一実施例では、生分解性キレート剤は、エチレンジアミンジサクシネート(「EDDS」)、例えば米国特許第4,704,233号に記載されている[S,S]異性体を含む。EDDSの三ナトリウム塩が使用されてもよい。他の実施例では、EDDSのマグネシウム塩もまた使用してよい。
1つ以上のキレート剤は、本発明のフィラメント内に、乾燥フィラメントベースで約0.2重量%〜約0.7重量%、及び/又は約0.3重量%〜約0.6重量%の濃度で存在してもよい。
抑泡剤
泡の形成を低減又は抑制するための化合物を、本発明のフィラメント内に組み込んでもよい。抑泡制は、米国特許第4,489,455号及び同第4,489,574号に記載されているようないわゆる「高濃度洗浄プロセス」において、並びにフロント・ローディング方式の洗濯機において、特に重要なものとなり得る。
抑泡剤として多種多様な材料を使用してよく、抑泡剤は当業者には周知である。例えば、「Kirk Othmer Encyclopedia of Chemical Technology」(Third Edition,Volume 7,pages 430〜447(John Wiley & Sons,Inc.,1979))を参照のこと。抑泡剤の例としては、モノカルボン脂肪酸及びその可溶性塩、高分子量炭化水素、例えばパラフィン、脂肪酸エステル(例えば脂肪酸トリグリセリド)、一価アルコールの脂肪酸エステル、脂肪族C18〜C40ケトン(例えばステアロン(stearone))、N−アルキル化アミノトリアジン、好ましくは約100℃以下の融点を有するろう質炭化水素、シリコーン抑泡剤、及び第2級アルコールが挙げられる。抑泡剤は、米国特許第2,954,347号、同第4,265,779号、同第4,265,779号、同第3,455,839号、同第3,933,672号、同第4,652,392号、同第4,978,471号、同第4,983,316号、同第5,288,431号、同第4,639,489号、同第4,749,740号、及び同第4,798,679号、同第4,075,118号、欧州特許出願第89307851.9号、欧州特許第150,872号、並びにDOS 2,124,526号に記載されている。
自動洗濯機に使用するよう設計されている、本発明のフィラメント及び/又はこのようなフィラメントを含む不織布の場合、洗濯機からあふれ出る程の泡が形成されるべきではない。使用する場合、抑泡剤は、好ましくは抑泡量で存在する。「抑泡量」によって、自動洗濯機で使用する際に、低起泡性洗濯洗剤となるように配合者が選択できる、起泡を十分に制御するような抑泡剤量を意味する。
本明細書のフィラメントは、一般に、乾燥フィラメントベースで0重量%〜約10重量%を構成する。抑泡剤として使用する場合、例えば、モノカルボン脂肪酸及びそれらの塩は、乾燥フィラメントベースで最高約5重量%、及び/又は約0.5重量%〜約3重量%の量で存在し得る。使用する場合、シリコーン抑泡剤は、典型的に、乾燥フィラメントベースで最高約2.0重量%までの濃度でフィラメントに使用されるが、より高濃度で使用してもよい。使用する場合、モノステアリルホスフェート系抑泡剤は、典型的に、乾燥フィラメントベースで約0.1重量%〜約2重量%の濃度でフィラメント内で使用する。使用する場合、炭化水素系抑泡剤は、典型的に、乾燥フィラメントベースで約0.01重量%〜約5.0重量%の濃度でフィラメントに使用されるが、より高濃度で使用してもよい。使用する場合、アルコール系抑泡剤は、典型的に、乾燥フィラメントベースで約0.2重量%〜約3重量%の濃度でフィラメントに使用される。
起泡促進剤
高い泡立ちが望まれる場合、起泡促進剤、例えばC10〜C16アルカノールアミドが、典型的に、乾燥フィラメントベースで0重量%〜約10重量%、及び/又は約1重量%〜約10重量%の濃度でフィラメントに組み込まれてもよい。C10〜C14モノエタノール及びジエタノールアミドは、このような起泡促進剤の典型的な部類を示す。上述の、アミンオキシド、ベタイン及びスルタインなどの高起泡補助界面活性剤を含む泡促進剤を使用することも有益である。所望であれば、水溶性マグネシウム及び/又はカルシウム塩、例えばMgCl、MgSO、CaCl、CaSO等を、乾燥フィラメントベースで約0.1重量%〜約2重量%の濃度でフィラメントに添加して、更なる泡を提供してもよい。
柔軟剤
1つ以上の柔軟剤がフィラメント内に存在してもよい。好適な柔軟剤の非限定例としては、エステル第4級アンモニウム化合物、シリコーン(例えばポリシロキサン)、粘土(例えばスメクタイト粘土)、及びこれらの混合物が挙げられる。
一実施例では、柔軟剤は布地柔軟剤を含む。布地柔軟剤の非限定例としては、微細なスメクタイト粘土、例えば米国特許第4,062,647号に記載されているようなもの、及び当該技術分野において既知の他の布地柔軟剤が挙げられる。存在する場合、布地柔軟剤は、乾燥フィラメントベースで、約0.5重量%〜約10重量%、及び/又は約0.5重量%〜約5重量%の濃度でフィラメント内に存在してもよい。布地柔軟粘土は、アミン及び/又はカチオン性柔軟剤、例えば米国特許第4,375,416号及び同第4,291,071号に記載ものなどと組み合わせ使用されてもよい。カチオン性柔軟剤はまた、布地柔軟粘土を含有させずに使用してもよい。
コンディショニング剤
本発明のフィラメントは、1つ以上のコンディショニング剤、例えば高融点脂肪族化合物を含んでもよい。高融点脂肪族化合物は、約25℃以上の融点を有し、脂肪族アルコール、脂肪酸、脂肪族アルコール誘導体、脂肪酸誘導体、及びこれらの混合物からなる群から選択されてもよい。低融点(25℃未満)を呈するこのような脂肪族化合物は、コンディショニング剤として含有させることを意図していない。高融点脂肪族化合物の非限定例は、「International Cosmetic Ingredient Dictionary」(Fifth Edition,1993)及び「CTFA Cosmetic Ingredient Handbook」(Second Edition,1992)に見出される。
1つ以上の高融点脂肪族化合物は、乾燥フィラメントベースで、約0.1重量%〜約40重量%、及び/又は約1重量%〜約30重量%、及び/又は1.5重量%〜約16重量%、及び/又は約1.5重量%〜約8重量%の濃度で、本発明のフィラメントに含まれてもよい。コンディショニング剤は、濡れた毛髪及び/又は布地に適用している間のツルツル感、並びに乾いた毛髪及び/又は布地の柔らかさ及び/又はしっとり感などのコンディショニング効果を提供し得る。
本発明のフィラメントは、コンディショニング剤としてカチオン性ポリマーを含有し得る。フィラメント内のカチオン性ポリマーの濃度は、存在する場合、典型的には乾燥フィラメントベースで約0.05重量%〜約3重量%、及び/又は約0.075重量%〜約2.0重量%、及び/又は約0.1重量%〜約1.0重量%の範囲である好適なカチオン性ポリマーの非限定例は、pH約3〜9、及び/又は約4〜約8下で、少なくとも0.5meq/gm、及び/又は少なくとも0.9meq/gm、及び/又は少なくとも1.2meq/gm、及び/又は少なくとも1.5meq/gmのカチオン性電荷密度を有してもよい。一実施例では、コンディショニング剤として好適なカチオン性ポリマーは、pH約3〜約9及び/又は約4〜約8下で、7meq/gm未満、及び/又は5meq/gm未満のカチオン性荷電密度を有してもよい。本明細書においてポリマーの「カチオン電荷密度」とは、ポリマーの分子量に対する、ポリマー上の正電荷数の比を指す。このような好適なカチオン性ポリマーの重量平均分子量は一般に、約10,000〜10,000,000であり、一実施形態では、約50,000〜約5,000,000であり、別の実施形態では、約100,000〜約3,000,000である。
本発明のフィラメントに使用するのに好適なカチオン性ポリマーは、四級アンモニウムなどのカチオン性窒素含有部分の及び/又はカチオン性プロトン化アミノ部分を含有してもよい。カチオン性ポリマーに関連して、任意のアニオン性対イオンを使用してよいが、但し、そのカチオン性ポリマーが、水、組成物、又は組成物のコアセルベート相に可溶なままであること、また、その対イオンに、フィラメントの他の構成成分と物理的及び化学的に適合性があること、さもなければフィラメントの性能、安定性、又は審美性を過度に損なわないことを条件とする。このような対イオンの非限定例としては、ハロゲン化物(例えば、塩化物、フッ化物、臭化物、ヨウ化物)、サルフェート及びメチルサルフェートが挙げられる。
そのようなカチオン性ポリマーの非限定例は、「CTFA Cosmetic Ingredient Dictionary」、3rd edition、Estrin、Crosley及びHaynes編集、(The Cosmetic,Toiletry,and Fragrance Association,Inc.,Washington,D.C.(1982))に記載されている。
本発明のフィラメント内で使用するための他の好適なカチオン性ポリマーとしては、カチオン性多糖類ポリマー、カチオン性グアーガム誘導体、四級窒素含有セルロースエーテル、カチオン性合成ポリマー、エーテル化セルロース、グアー、及びデンプンのカチオン性コポリマーが挙げられる。使用する場合、本明細書に記載のカチオン性ポリマーは水溶性である。更に、本発明のフィラメントでの使用に好適なカチオン性ポリマーは、米国特許第3,962,418号、同第3,958,581号、及び米国特許出願第2007/0207109(A1)号に記載されており、これは全て参照により本明細書に組み込まれる。
本発明のフィラメントは、コンディショニング剤として非イオン性ポリマーを含んでもよい。本発明においては約1,000を超える分子量を有するポリアルキレングリコールが有用である。以下の一般式を有するものが有用である:
Figure 2013535581
式中、R95はH、メチル、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
シリコーンはコンディショニング剤としてフィラメントに含有させてもよい。コンディショニング剤として有用なシリコーンは、典型的には、乳化液体粒子を形成する非水溶性の水分散性不揮発性液体を含む。本組成物に用いるのに好適なコンディショニング剤は、一般にシリコーン(例えば、シリコーンオイル、カチオン性シリコーン、シリコーンガム、屈折率の高いシリコーン、及びシリコーン樹脂)、有機コンディショニングオイル(例えば、炭化水素油、ポリオレフィン、及び脂肪酸エステル)若しくはこれらの組み合わせとして特徴付けられるコンディショニング剤、又はさもなければ本明細書の水性界面活性剤マトリックス中に液状の分散した粒子を形成するコンディショニング剤である。これらのコンディショニング剤は、物理的及び化学的に組成物の必須成分と適合すべきであり、さもなければ過度に製品の安定性、審美性、又は性能を損なうべきではない。
フィラメント内のコンディショニング剤の濃度は、所望のコンディショニングの利点を提供するのに十分であり得る。このような濃度は、コンディショニング剤、所望のコンディショニング性能、コンディショニング剤粒子の平均粒径、その他の構成成分の種類及び濃度、並びにその他の同様の要因により様々であり得る。
シリコーンコンディショニング剤の濃度は、典型的に、乾燥フィラメントベースで約0.01重量%〜約10重量%の範囲である。好適なシリコーンコンディショニング剤、及びシリコーン用の任意の懸濁化剤の非限定例は、米国再発行特許第34,584号、米国特許第5,104,646号、同第5,106,609号、同第4,152,416号、同第2,826,551号、同第3,964,500号、同第4,364,837号、同第6,607,717号、同第6,482,969号、同第5,807,956号、同第5,981,681号、同第6,207,782号、同第7,465,439号、同第7,041,767号、同第7,217,777号、米国特許出願第2007/0286837(A1)号、同第2005/0048549(A1)号、同第2007/0041929(A1)号、英国特許第849,433号、ドイツ特許第10036533号(これらは全て参照により本明細書に組み込まれる)、「Chemistry and Technology of Silicones」(New York:Academic Press(1968))、General Electricのシリコーンゴム製品データシートSE 30、SE 33、SE 54、及びSE 76、Silicon Compounds,Petrarch Systems,Inc.(1984)、並びに「Encyclopedia of Polymer Science and Engineering」(vol.15,2d ed.,pp 204〜308,John Wiley & Sons,Inc.(1989))に記載されている。
一実施例では、本発明のフィラメントはまた、コンディショニング剤として、単独で又はシリコーン(本明細書に記載)などの他のコンディショニング剤と組み合わせて、乾燥フィラメントベースで約0.05重量%〜約3重量%の少なくとも1つの有機コンディショニングオイルを含んでもよい。好適なコンディショニング油には、炭化水素油、ポリオレフィン及び脂肪酸エステルが挙げられる。Procter & Gamble Companyの米国特許第5,674,478号及び同第5,750,122号に記載のコンディショニング剤も、本明細書の組成物への使用に好適である。また、米国特許第4,529,586号、同第4,507,280号、同第4,663,158号、同第4,197,865号、同第4,217,914号、同第4,381,919号、及び同第4,422,853号に記載されているコンディショニング剤も本明細書で使用するのに好適であり、これらは全て参照により本明細書に組み込まれる。
保湿剤
本発明のフィラメントは、1つ以上の湿潤剤を含有してもよい。本明細書における保湿剤は、多価アルコール、水溶性アルコキシル化非イオン性ポリマー、及びこれらの混合物からなる群より選択される。使用する場合、保湿剤は、乾燥フィラメントベースで、約0.1重量%〜約20重量%、及び/又は約0.5重量%〜約5重量%の濃度でフィラメント内に存在してもよい。
懸濁剤
本発明のフィラメントは、非水溶性物質を組成物中に分散させた形態で懸濁化するために、又は組成物の粘度を変性するために有効な濃度で、懸濁化剤を更に含んでもよい。懸濁化剤のこのような濃度は乾燥フィラメントベースで約0.1重量%〜約10重量%、及び/又は約0.3重量%〜約5.0重量%の範囲である。
好適な懸濁化剤の非限定例としては、アニオン性ポリマー及び非イオン性ポリマー(例、ビニルポリマー、アシル誘導体、長鎖アミンオキシド、及びこれらの混合物、脂肪酸のアルカノールアミド、長鎖アルカノールアミドの長鎖エステル、グリセリルエステル、少なくとも約16個の炭素原子を含有する脂肪アルキル部分を有する一級アミン、少なくとも約12個の炭素原子をそれぞれ有する2つの脂肪アルキル部分を有する二級アミン)が挙げられる。懸濁剤の例は、米国特許第4,741,855号に記載されている。
酵素
1つ以上の酵素が本発明のフィラメント内に存在してもよい。好適な酵素の非限定例としては、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、マンナナーゼ及びエンドグルカナーゼを含むカルボヒドラーゼ、ペクチナーゼ、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、キシラナーゼ、ホスホリパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、ケラタナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ(penosanase)、マラナーゼ、グルカナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼ、及びそれらの混合物が挙げられる。
酵素は、基材からタンパク質系、炭水化物系、若しくはトリグリセリド系の染みの除去、布地の洗濯の際に遊離する染料による移染の防止、及び布地の修復が挙げられるがこれらに限定されない種々多様な目的のために、本発明のフィラメント内に含有させることができる。一実施例では、本発明のフィラメントには、植物、動物、細菌、真菌、及び酵母などの任意の好適な資源由来のプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、ペルオキシダーゼ、及びこれらの混合物が含まれ得る。使用する酵素の選択は、最適なpH活性条件及び/又は安定性条件、熱安定性、及びフィラメント内に存在する活性剤などの他の添加剤(例えばビルダー)に対する安定性などの要因によって影響を受ける。一実施例では、酵素は細菌酵素(例えば、細菌アミラーゼ及び/又は細菌プロテアーゼ)、真菌酵素(例えば、真菌セルラーゼ)、及びこれらの混合物から選択される。
本発明のフィラメントに存在するとき、酵素は「洗浄に有効な量」を提供するのに十分な濃度で存在し得る。用語「洗浄に有効な量」は、基材、例えば、布地、及び食器類などに対して、洗浄、染み除去、汚れ除去、増白、脱臭、又は洗いたて感の改善効果を生じることが可能な量を指す。現在の商業的製剤に関する実際の問題として、活性酵素の典型的な量は、本発明のフィラメント及び/又は繊維1グラム当たり、重量で最高約5mgまで、更に典型的には、0.01mg〜3mgである。特に指定した場合、本発明のフィラメントは、典型的に、乾燥フィラメントベースで約0.001重量%〜約5重量%、及び/又は約0.01重量%〜約3重量%、及び/又は約0.01重量%〜約1重量%を含む。
フィラメント及び/又は不織布ウェブ、及び/又はフィルムが製造された後に、1つ以上の酵素を、フィラメント、及び/又は不織布ウェブ、及び/又はフィルムに適用してもよい。
酵素類の範囲並びに本発明のフィラメント形成組成物(これは合成洗剤組成物でもあり得る)に酵素類を組み込む手段は、国際公開第9307263(A)号、同第9307260(A)号、同第8908694(A)号、米国特許第3,553,139号、同第4,101,457号、及び同第4,507,219号に開示されている。
酵素安定化系
酵素が本発明のフィラメント及び/又は繊維内に存在する場合、酵素安定化系もまた、フィラメント内に含有させてよい。酵素は様々な技法によって安定化させることができる。酵素安定化技法の非限定例は、米国特許第3,600,319号及び同第3,519,570号、欧州特許第199,405号、同第200,586号、及び国際公開第9401532(A)号に開示され、例示されている。
一実施例では、酵素安定化系はカルシウム及び/又はマグネシウムイオンを含んでもよい。
酵素安定化系を乾燥フィラメントベースで、約0.001重量%〜約10重量%、及び/又は約0.005重量%〜約8重量%、及び/又は約0.01重量%〜約6重量%の濃度で本発明のフィラメントに含有させてもよい。この酵素安定化系は、フィラメント内に存在する酵素と適合性である任意の安定化系であり得る。このような酵素安定化系は、他の配合活性物質により固有に提供されてよく、又は例えば酵素の配合者若しくは製造者によって別個に添加されてもよい。このような酵素安定化系は、例えば、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、ホウ酸、プロピレングリコール、短鎖カルボン酸、ボロン酸、及びこれらの混合物を含んでもよく、安定化上の異なる問題に対処するように設計される。
ビルダー
本発明のフィラメントは、1つ以上のビルダーを含んでもよい。好適なビルダーの非限定例としては、ゼオライトビルダー、アルミノケイ酸塩ビルダー、シリケートビルダー、ホスフェートビルダー、クエン酸、クエン酸塩、ニトリロ三酢酸、ニトリロトリアセテート、ポリアクリレート、アクリレート/マレエートコポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。
一実施例では、アルミノケイ酸塩、ケイ酸塩、及びこれらの混合物からなる群から選択されるビルダーを、本発明のフィラメント内に含有させ得る。ビルダーは、洗浄水中の鉱物、特にカルシウム及び/若しくはマグネシウムの硬度を制御するために、微粒子の汚れを表面から除去するのを促進するために、フィラメント内に含有させることもできる。また、以下の一般式I:x(MO)・ySiO・zM’Oの無水物の形態によって表される鎖構造及び組成物を有する、合成した結晶性イオン交換物質、又はその水和物が本明細書での使用に好適であり、式中、MはNa及び/又はKであり、M’はCa及び/又はMgであり、y/xは、0.5〜2.0であり、z/xは、米国特許第5,427,711号にて教示されているように0.005〜1.0である。
フィラメントに含有させ得る他の好適なビルダーの非限定例としては、リン酸塩及びポリリン酸塩、例えばその炭酸ナトリウム、炭素塩、重炭酸塩、セスキ炭酸塩、及び炭酸ナトリウム若しくはセスキ炭酸塩以外の炭酸塩鉱物;有機モノ、ジ、トリ及びテトラカルボキシレート、例えば、酸、ナトリウム、カリウム若しくはアルカノールアンモニウム塩中の水溶性非界面活性剤活性カルボン酸塩、並びに脂肪族及び芳香族タイプなどのオリゴマーの若しくは水溶性の低分子量ポリマーカルボン酸塩が挙げられる。これらのビルダーは、例えばpHを緩衝する目的でホウ酸塩によって、又は硫酸塩、例えば硫酸ナトリウムによって、並びに、安定した界面活性剤及び/又は本発明のフィラメントを含有するビルダーの設計に重要であり得る任意の他のフィルタ若しくは担体によって補完されてもよい。
更に他のビルダーは、ポリカルボン酸塩、例えばアクリル酸のコポリマー、アクリル酸及びマレイン酸のコポリマー、並びにアクリル酸及び/又はマレイン酸のコポリマー、並びに様々なタイプの追加の官能基を備える他の好適なエチレンモノマーから選択されてもよい。
ビルダー濃度は、最終用途によって大きく異なってもよい。一実施例では、本発明のフィラメントは、乾燥フィラメントベースで少なくとも1重量%、及び/又は約1重量%〜約30重量%、及び/又は約1重量%〜約20重量%、及び/又は約1重量%〜約10重量%、及び/又は約2重量%〜約5重量%の1つ以上のビルダーを含んでもよい。
粘土汚れ除去/再付着防止剤
本発明のフィラメントは、粘土汚れ除去及び再付着防止特性を有する水溶性エトキシル化アミンを含有してもよい。このような水溶性エトキシル化アミンは、乾燥フィラメントベースで、1つ以上の水溶性エトキシル化アミンが約0.01重量%〜約10.0重量%、及び/又は約0.01重量%〜約7重量%、及び/又は0.1重量%〜約5重量%の濃度のになるよう、本発明のフィラメントに存在してもよい。好適な粘土汚れ除去及び再付着防止の非限定例は、米国特許第4,597,898号、同第548,744号、同第4,891,160号、欧州特許出願第111,965号、同第111,984号、同第112,592号、及び国際公開第95/32272号に記載されている。
汚れ放出ポリマー
本発明のフィラメントは、汚れ放出ポリマー(以下「SRA」)を含有してもよい。使用する場合、SRAは一般的に乾燥フィラメントベースで約0.01重量%〜約10.0重量%、及び/又は約0.1重量%〜約5重量%、及び/又は約0.2重量%〜約3.0重量%を構成する。
SRAは、典型的に、ポリエステル及びナイロンなどの疎水性繊維の表面を親水化するための親水性部分と、疎水性繊維上に付着して、洗浄及びすすぎサイクルの完了までその上に付着し続けて、親水性部分のためのアンカーとして機能する疎水性部分とを有する。これによって、後の洗浄手順で、SRAによる処置後に浮かび上がるシミをより容易に落とすことができるようになる。
SRAは、例えば種々の荷電性の、例えば、アニオン性又は更にはカチオン性(米国特許第4,956,447号を参照されたい)、並びに非荷電性のモノマー単位を含むことができ、構造は直鎖、分枝鎖、又は更には星状であってもよい。これらは、分子量を制御すること、又は物理的特性若しくは界面活性の特性を変化させることに特に有効である末端保護部分を含んでもよい。構造及び電荷分布は、異なる型の繊維又は生地への適用に合わせて、あるいは様々な洗剤又は洗剤添加製品用に調整することができる。SRAの非限定例は、米国特許第4,968,451号、同第4,711,730号、同第4,721,580号、同第4,702,857号、同第4,877,896号、同第3,959,230号、同第3,893,929号、同第4,000,093号、同第5,415,807号、同第4,201,824号、同第4,240,918号、同第4,525,524号、同第4,201,824号、同第4,579,681号、及び同第4,787,989号、欧州特許出願0 219 048号、同第279,134(A)号、同第457,205(A)号、並びにドイツ特許第2,335,044号に記載されている。
ポリマー分散剤
ポリマー分散剤は有利なことに、乾燥フィラメントベースで、特にゼオライト及び/又は層状のケイ酸ビルダーの存在下で、約0.1重量%〜約7重量%、及び/又は約0.1重量%〜約5重量%、及び/又は0.5重量%〜約4重量%の濃度で、本発明のフィラメントに使用することができる。好適なポリマー分散剤には、ポリマーポリカルボン酸塩及びポリエチレングリコールが挙げられるが、当該技術分野において既知の他の分散剤も使用することができる。例えば、多種多様の修飾された若しくは非修飾のポリアクリレート、ポリアクリレート/メタクリレート(mealeates)、又はポリアクリレート/メタクリレートが非常に有用である。理論に束縛されることを意図していないが、ポリマー分散剤を、他のビルダー(低分子量ポリカルボン酸を含む)と組み合わせて使用した場合、結晶成長防止、粒子状の汚れ放出解膠、及び再付着防止によって、全体的なの洗剤ビルダーの性能が向上されることになる。ポリマー分散剤の非限定例は、米国特許第3,308,067号、欧州特許出願第66915号、欧州特許第193,360号、及び同第193,360号に見出される。
アルコキシル化ポリアミンポリマー
アルコキシル化ポリアミンは、汚れ懸濁化、油脂洗浄、及び/又は粒子洗浄のために本発明のフィラメントに含有させてもよい。このようなアルコキシル化ポリアミンとしては、限定するものではないが、エトキシル化ポリエチレンイミン、エトキシル化ヘキサメチレンジアミン、及びその硫酸化バージョンが挙げられる。ポリアミンのポリプロポキシル化誘導体も、本発明のフィラメントに含まれてもよい。多種多様なアミン及びポリアルキレンイミン(polyaklyeneimine)は様々な度合いまでアルコキシル化してもよく、任意に更に修飾して上記の利点をもたらすこともできる。有用な実施例としては、NH当たり20 EO基までエトキシル化されている600g/モルポリエチレンイミンコアがBASFより入手可能である。
アルコキシル化ポリカルボキシレートポリマー
ポリアクリレートから調製されたものなどアルコキシル化ポリカルボン酸塩は、更なる油脂除去性能を提供するために、本発明のフィラメントに含有させてもよい。このような材料はWO 91/08281号及びPCT 90/01815号に記載されている。化学的に、これらの材料は、7〜8のアクリレート単位ごとに1つのエトキシ側鎖を有するポリアクリレートを含む。側鎖は式−(CHCHO)(CHCHであり、式中、mは2〜3であり、nは6〜12である。側鎖はポリアクリレート「主鎖」にエステル結合され、「櫛形」ポリマータイプの構造を提供する。分子量は通常は約2000〜約50,000の範囲内で変動し得る。このようなアルコキシル化ポリカルボン酸塩を、乾燥フィラメントベースで約0.05重量%〜約10重量%含有させることができる。
両親媒性グラフトコポリマー
本発明のフィラメントは1つ以上の両親媒性グラフトコポリマーを含み得る。好適な両親媒性グラフトコポリマーの例は、(i)ポリエチレングリコール主鎖、及び(ii)ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つのペンダント部分を含む。市販されている両親媒性グラフトコポリマーの非限定例は、BASFから供給されているSokalan HP22である。
溶解助剤
場合により形成し得る不溶性若しくは可溶性の劣る界面活性剤の形成を減少させるために、40%を超える界面活性剤活性剤をフィラメントが含有する場合、又は界面活性剤を冷水中で使用する場合、本発明のフィラメントには、溶解を促進するために溶解助剤を組み込んでもよい。溶解助剤の非限定例としては、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、塩化カリウム、硫酸カリウム、塩化マグネシウム、及び硫酸マグネシウムが挙げられる。
摂取可能な活性剤
本発明のフィラメントは、1つ以上の摂取可能な活性剤を含んでもよい。一実施例では、摂取可能な活性剤は1つ以上のヘルスケア活性剤を含んでもよい。
ヘルスケア活性剤
一実施例では、1つ以上のヘルスケア活性剤(health care actives)(ヘルスケア活性剤(health care active agents))は、フィラメント中に均一に分散させてもよく、又は実質的に均一に分散させてもよい。他の実施例では、1つ以上のヘルスケア活性剤は、フィラメント内に別個の領域として分散させてもよい。更に他の実施例では、少なくとも1つのヘルスケア活性剤は、フィラメント全体に均一に、又は実質的に均一に分散され、少なくとも1つの他のヘルスケア活性剤は、フィラメント内の1つ以上の別個の領域として分散される。更に他の実施例では、少なくとも1つのヘルスケア活性剤は、フィラメント内の1つ以上の別個の領域として分散され、少なくとも1つの他のヘルスケア活性剤は、フィラメント内の第1の別個の領域から1つ以上の別個の領域として分散される。
この1つ以上のヘルスケア活性剤は、呼吸器系剤、胃腸剤、中枢神経系(CNS)剤、感染防止剤、栄養剤、全体的な健康剤、及びこれらの組み合わせを含んでもよい。本発明のこの1つ以上のヘルスケア剤はまた、遅効性送達型ヘルスケア活性剤、持続性送達型ヘルスケア活性剤、速効性送達型ヘルスケア活性剤、標的送達型ヘルスケア活性剤、及びこれらの組み合わせからなる群から選択することができる。一実施例では、1つ以上のヘルスケア活性剤は封入される。一実施例では、ヘルスケア活性剤は、デキストロメトルファン、フェキソフェナジン、ファモチジン、ナプロキセン、ビタミンB、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
本発明の個人的ヘルスケア物品はまた、1つ以上の健康状態を治療し得る。健康条件の非限定例としては、呼吸器系状態、胃腸状態、CNS状態、病原性感染、栄養失調、及びこれらの組み合わせを含んでもよい。
本発明のパーソナルケア物品にはまた、1つ以上の健康上の利益を提供してもよい。健康利益の非限定例としては、呼吸器系の利益、胃腸の利益、CNSの利益、感染防止の利益、栄養の利益、全体的な健康の利益、及びこれらの組み合わせを含んでもよい。
一実施例では、ヘルスケア活性剤は、内部に粒子を含む。ヘルスケア物品の粒子は、約1μm未満であり、他の実施例では、粒子は約750ナノメートル(nm)未満であり、異なる実施例では約500nm未満であり、更に他の実施例では約250nm未満であり、他の実施例では約100nm未満であり、更に他の実施例では約50nm未満であり、他の実施例では約25nm未満であり、他の実施例では約10nm未満であり、他の実施例では約5nm未満であり、更に他の実施例では約1nm未満である。
全てのヘルスケア活性剤は、乾燥フィラメントベースで約10重量%〜約90重量%、他の実施例では、乾燥フィラメントベースで約15重量%〜約80重量%、異なる実施例では、乾燥フィラメントベースで約20重量%〜約75重量%、他の実施例では、乾燥フィラメントベースで約25重量%〜約70重量%、異なる実施例では、乾燥フィラメントベースで約30重量%〜約60重量%、他の実施例では、乾燥フィラメントベースで約35重量%〜約60重量%で存在させてもよい。他の実施例では、フィラメントは乾燥フィラメントベースで約10重量%を超えるヘルスケア活性剤、更に他の実施例では、乾燥フィラメントベースで約15重量%を超えるヘルスケア活性剤、他の実施例では、乾燥フィラメントベース約25重量%を超えるヘルスケア活性剤、更に他の実施例では、乾燥フィラメントベースで35重量%を超えるヘルスケア活性剤、他の実施例では、乾燥フィラメントベースで約40重量%を超えるヘルスケア活性剤、他の実施例では、乾燥フィラメントベースで約45重量%を超えるヘルスケア活性剤、更に他の実施例では、乾燥フィラメントベースで約50重量%を超えるヘルスケア活性剤を含む。
呼吸器系剤
一実施例では、1つ以上のヘルスケア活性剤は呼吸器系剤であってもよい。呼吸器系剤の非限定例は、抗鼻閉薬、粘液溶解薬、去痰薬、抗ヒスタミン剤、非麻薬系鎮咳薬、鎮痛薬、麻酔剤、植物由来の呼吸器系剤、及びこれらの組み合わせを含んでもよい。呼吸器系剤は呼吸系の状態を治療するために使用されてもよい。呼吸器系の状態の非限定例としては、インフルエンザ、一般的な風邪、肺炎、気管支炎、及び他のウイルス性感染;肺炎、気管支炎、及び他の細菌性感染症、アレルギー、副鼻腔炎;鼻炎、及びこれらの組み合わせを挙げることができる。呼吸器系剤は呼吸器系の利益をもたらし得る。呼吸器系の利益の非限定例としては、呼吸器系症状を治療することが含まれ得る。呼吸器系症状の非限定例としては、鼻詰まり、胸部うっ血、鼻漏、咳、くしゃみ、頭痛、身体の痛み、熱、疲労、すなわち倦怠感、咽頭炎、呼吸困難、副鼻腔の圧迫感、副鼻腔の痛み、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
鬱血除去剤の非限定例は、フェニレフリン、l−デソキシエフェドリン、エフェドリン、プロピルヘキセドリン、偽エフェドリン、フェニルプロパノールアミン、及びこれらの組み合わせを含み得る。
非限定的な粘液溶解液は、アンブロキソール、ブロムヘキシン、N−アセチルシステイン、及びこれらの組み合わせを含み得る。
非限定的な去痰薬は、グアイフェネシン、テルピン水和物、及びこれらの組み合わせを含み得る。
抗ヒスタミンの非限定例としては、クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン、トリプロリジン、クレマスチン、フェニラミン、ブロムフェニルアミン、デクスブロムフェニルアミン、ロラタジン、セチリジン及びフェキソフェナジン、アンレキサノクス、アルキルアミン誘導体、クロモリン、アクリバスチン、イブジラスト、バミピン、ケトチフェン、ネドクロミル、オマリズマブ、ジメチンデン、オキサトミド、ペミロラスト、ピロブタミン、ペンチゲチド、テナリジン、ピクマスト、トルプロパミン、ラマトロバン、レピリナスト、スプラタストトシレートアミノアルキルエーテル、タザノラスト、ブロモジフェンヒドラミン、トラニラスト、カルビノキサミン、トラキサノックス、クロルフェノキサミン、ジフェニルピラリン、エンブラミン、p−メチルジフェンヒドラミン、モキサスチン、オルフェナドリン、フェニルトロキサミン、セタスチン、エチレンジアミン誘導体、クロロピラミン、クロロテン、メタピリレン、ピリラミン、タラスチン、テニルジアミン、塩酸トンジルアミン、トリペレナミン、ピペラジン、クロルサイクリジン、クロシニジン、ホモクロルサイクリジン、ヒドロキシジン、トリサイクリックス、フェノチアジン、メキタジン、プロメタジン、メチル硫酸チアジナミウム、アザタジン、シプロヘプタジン、デプトロピン、デスロラタジン、イソチペンジル、オロパタジン、ルパタジン、アンタゾリン、アステミゾール、アゼラスチン、ベポタスチン、クレミゾール、エバスチン、エメダスチン、エピナスチン、レボカバスチン、メブヒドロリン、ミゾラスチン、フェニンダミン、テルフェナジン、トリトクアリン、並びにこれらの組み合わせが挙げられ得る。一実施例では、ヘルスケア活性剤はフェキソフェナジンであってもよい。
鎮咳薬の非限定例は、ベンゾナテート、クロフェジアノール、デキストロメトルファン、レボドロプロピジン、及びこれらの組み合わせを含み得る。一実施例では、ヘルスケア活性物質はデキストロメトルファンであってもよい。
鎮痛薬の非限定例としては、グリセリン、蜂蜜、ペクチン、ゼラチン、液糖、及びこれらの組み合わせを含むことができる。
麻酔剤の非限定例としては、メントール、フェノール、ベンゾカイン、リドカイン、ヘキシルレゾルシノール、及びこれらの組み合わせを含むことができる。
植物由来の呼吸器系剤の非限定的な例としては、アンドログラフィス(Andrographis paniculata)、ニンニク(Allium sativum L.)、エゾウコギ(Eleutherococcus senticosus)、グアヤコール構成成分(カッシア(Cinnamomum aromaticum)、クローブ(Syzygium aromaticum、Eugenia aromaticum、Eugenia caryophyllata)又はシナモン(Cinnamomum zeylanicum、Cinnamomum verum、Cinnamomum loureiroi、Cinnamomum camphora、Cinnamomum tamala、Cinnamomum burmannii)の油)、ルリヂサ種子油(Borago officinalis)、セージ(Salvia officinalis,Salvia lavandulaefolia,Salvia lavandulifolia)、レンゲ(Astragalus membraneceus)、ヒヨドリバナ(Eupatorium perfoliatum)、カモミール(Matricaria recutita、Chamaemelum nobile)、冬虫夏草(Cordyceps sinensis)、エキナセア(Echinacea angustifolia DC、Echinacea pallida、Echinacea purpurea)、ニワトコ(Sambucas nigra L.)、トウダイグサ、人参(アメリカ人参、アジア人参、中国人参、高麗紅人参、朝鮮人参:朝鮮人参C.C.Meyer、及びP.quinquefolius L.を含む、Panax種)、ヒドラスチス(Hydrastis canadensis L.)、クサノオウ(Chelidonium majus)、セイヨウワサビ(Armoracia rusticana、Cochlearia armoracia)、マイタケ(Grifola frondosa)、ヤドリギ(Visvum album L.)、ゼラニウム(Pelargonium sidoides)ペパーミント/ペパーミント油(Mentha x peperita L.)、プロポリス、アカニレ(Ulmus rubra Muhl、Ulmus fulva Michx)、カタバミ(Rumex acetosa L.,Rumex acetosella L.)、タイム/タイム(Thymus vulgaris L.)、ムラサキセンダイハギ(Baptisia australis)、ケルセチン(フラバノール)、並びにそれらの組み合わせが挙げられる。
胃腸剤
一実施例では、1つ以上のヘルスケア活性剤は胃腸剤であってもよい。胃腸剤の非限定例としては、下痢止め剤、下部消化管剤、下剤、吐き気止め、制酸薬、鼓腸防止剤(anti-flattulents)、H受容体拮抗薬、プロトンポンプ阻害剤、リパーゼ阻害剤、運搬剤(rafting agent)、プロバイオティクス、プレバイオティクス、食物繊維、酵素、植物由来の胃腸剤、麻酔剤、及びこれらの組み合わせが挙げられ得る。胃腸剤は、胃腸の状態を治療するために使用されてもよい。胃腸の状態の非限定例としては、胃食道逆流症、胃炎、消化性潰瘍、消化不良、過敏性腸症候群、大腸炎、クローン病、バレット食道、ガストリノーマ、下痢、消化不良、便秘、肥満、回腸嚢炎、憩室炎、腸炎(enteritis)、腸炎(enterocolitis)、嚥下障害、炎症性痔、食中毒、及び他の細菌性感染症、インフルエンザ、及び他のウイルス性感染、並びにこれらの組み合わせが挙げられ得る。胃腸剤は、胃腸に関する利益を提供し得る。胃腸に関する利益の非限定例としては、消化バランス、胃腸の症状の治療、及びこれらの組み合わせが挙げられる。胃腸の症状の非限定的な実施例としては、下痢、便秘、胃のむかつき、嘔吐、胸やけ、激しい腹痛、ガス、膨張、腹痛、咽頭炎、嚥下困難、意図していない体重減少、内臓の過敏症、膨満感、消化不良、悪心、胸やけ、急な便意、食欲不振、逆流、おくび、鼓腸、下血、脱水、及びこれらの組み合わせが挙げられ得る。
下痢止め剤の非限定例としては、ロペラミド、製薬上許容し得る塩、ビスマス、アタパルジャイト、活性炭、ベントナイト、及びこれらの組み合わせが挙げられ得る。
下方胃腸管剤の非限定例としては、メサラミン、オルサラジンナトリウム、バルサラジド二ナトリウム、スルファサラジン、テガセロドマレイン酸塩、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
下剤の非限定例としては、ビサコジル、カスカラサグラダ、ヒマシ油、食物繊維、難消化性デンプン、難消化性マルトデキストリン、ドキュセートカルシウム、ドキュセートナトリウム、ラクツロース、センノシド、鉱油、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール3350、及びこれらの組み合わせが挙げられ得る。
吐き気止めの非限定例としては、シクリジン、メクリジン、ブクリジン、ジメンヒドリナート、スコポラミン、トリメトベンズアミド、ドロナビノール、5−HT受容体拮抗薬、アプレピタント、及びこれらの組み合わせが挙げられ得る。
制酸薬の非限定例としては、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、マガルドレート、及びこれらの組み合わせが挙げられ得る。
鼓腸防止の非限定例としては、シメチコンが挙げられ得る。
受容体拮抗薬の非限定例としては、ファモチジン、ラニチジン、シメチジン、ニザチジン、及びこれらの組み合わせが挙げられ得る。一実施例では、ヘルスケア活性物質はファモチジンであってもよい。
プロトンポンプの非限定例としては、オメプラゾール、ランソプラゾール、エソメプラゾール、パントプラゾール、ラベプラゾール、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
リパーゼ阻害剤の非限定例としてはオルリスタットが挙げられ得る。
本発明のフィラメントは運搬剤を含み得る。運搬剤の非限定例としては、アルギン酸塩、フェヌグリーク、グアーガム、キサンタンガム、カラギーナン、及びこれらの組み合わせが挙げられ得る。
本発明のフィラメントは、プロバイオティクスを含み得る。プロバイオティクスの非限定例としては、一般的なバチルス、バクテロイデス、ビフィドバクテリウム、エンテロコッカス(例、エンテロコッカス・フェシウム)、ラクトバチルス、及びリューコノストック、サッカロミセス、及びこれらの組み合わせが挙げられ得る。本発明の他の実施例において、プロバイオティクは、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属のバクテリア、ラクトバシラス(Lactobacillus)属のバクテリア、及びそれらの組み合わせから選択される。
微生物の非限定例としては、ストレプトコッカス・ラクチス、ストレプトコッカス・クレモリス、ストレプトコッカス・ジアセチラクチス、ストレプトコッカス・サーモフィルス、ラクトバチルス・ブルガリカス、ラクトバチルス・アシドフィルス(例えば、ラクトバチルス・アシドフィルス菌株)、ラクトバチルス・ヘルベティカス、ラクトバチルス・ビフィズス、ラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・ラクチス、ラクトバチルス・プランタラム、ラクトバチルス・ラムノーサス、ラクトバチルス・デルブリッキ(Lactobacillus delbruekii)、ラクトバチルス・サーモフィルス、ラクトバチルス・ファーメンティ(Lactobacillus fermentii)、ラクトバチルス・サリバリウス、ラクトバチルス・ロイテリ、ビフィドバクテリウム・ロンガム、ビフィドバクテリウム・インファンティス、ビフィドバクテリウム・ビフィダム、ビフィドバクテリウム・アニマリス、ビフィドバクテリウム・シュードロンガム、サッカロミケス・ボウファルディ、ペディオコッカス・セレビシェ、ラクトバチルス・サリバリウス、バシラス・コアギュランス、及びこれらの組み合わせが挙げられ得る。
プレバイオティクスの非限定例としては、イナゴマメ(carob bean)、シトラスペクチン、コメヌカ、イナゴマメ(locust bean)、フラクトオリゴ糖、オリゴフルクトース、ガラクトオリゴ糖、シトラスパルプ、マンナンオリゴ糖、アラビノガラクタン、ラクトスクロース、グルコマンナン、ポリデキストロース、リンゴ搾りかす(pomace)、トマト搾りかす、ニンジン搾りかす、カッシアガム、カラヤゴム、タルハガム、アラビアゴム、及びそれらの組み合わせが挙げられ得る。
食物繊維の非限定例としては、イヌリン、アガー、β−グルカン、キチン、デキストリン、リグニン、セルロース、修飾セルロース、セルロースエーテル、ヘミセルロース、非デンプン多糖、還元デンプン、部分的に加水分解されたグアーガム、小麦デキストリン、及びこれらの組み合わせが挙げられ得る。
一実施例では、食物繊維はグルコースポリマー、好ましくは分枝鎖を有するグルコースポリマーを含む。このような好適な食物繊維のうちの1つは、Matsutani Chemical Industry Co.(Itami City,Hyogo,Japan)から市販されている、「Fibersol2」という商品名で販売されている繊維である。
好適な食物繊維の他の非限定例としては、フルクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、デンプンのオリゴ誘導体、及びその組み合わせとして一般的に知られている、イヌリン及びその加水分解産物等のオリゴ糖が挙げられる。
食物繊維は、任意の好適な形態で提供することができる。非限定的な例は、繊維を含有する植物材料の形態である。好適な植物材料の非限定例としては、アスパラガス、アーティチョーク、タマネギ、小麦、チコリ、ビートパルプ、これらの植物材料の残留物、並びにこれらの混合物及び/又は組み合わせが挙げられる。
このような食物材料由来の繊維の非限定例は、チコリの抽出物由来のイヌリン抽出物である。好適なイヌリン抽出物は、Raftiline(登録商標)という商標名でBelgiumのOrafti SAから入手することができる。あるいは、食物繊維は、Raftilose(登録商標)という商標名でBelgiumのOrafti SAから入手することができる、フルクトオリゴ糖の形態であってもよい。あるいは、オリゴ糖は、当業者によって理解されるように、イヌリンを加水分解することによって、酵素的方法によって、又は微生物を使用することによって得ることができる。あるいは、食物繊維はCargill Health & Food Technologies(Wayzata,MN,USA)又はCosucra SA(Warcoing,Belgium)から入手可能なイヌリン及び/又は脱糖イヌリンであってもよい。
他の実施例では、食物繊維はオオバコであってもよく、これはProcter & Gamble Company(Cincinnati,OH)から商標Metamucil(登録商標)で入手可能である。
本発明のフィラメントは、精製された酵素、部分的に精製された酵素、酵素を含有する抽出物、及びこれらの組み合わせを含み得る。酵素は、遺伝子組み換えによって合成的に産生されてもよく、又はそれらは植物、動物、若しくは微生物によって自然に産生されてもよい。いくつかの実施例では、酵素は植物、例えばペパーミント、パイナップル、又はパパイヤなどによって産生される。他の実施例では、酵素は菌類、例えばアスペルギルス、カンジダ、サッカロミセス、及びクモノスカビによって産生される。他の実施例では、酵素は動物、例えばブタ又はウシによって産生される。特定の実施例では、胃腸の健康のために、及び通常の腸の機能のために、食物のより完全な消化を助け、これを支援する。他の実施例では、酵素は健康上(wellness)の利益、すなわち健康(health)の利益を提供することができる。
酵素の非限定例としては、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、及びこれらの混合物が挙げられるが、それらに限定されない。
酵素の他の非限定例としては、ブロメライン、ペプシン、パパイン、アミログルコシダーゼ、グルコアミラーゼ、モルトジアスターゼ、マルターゼ、ラクターゼ、α−ガラクトシダーゼ、β−グルカナーゼ、セルラーゼ(cellusase)、ヘミラーゼ(hemilase)、ヘミセルラーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼ、インベルターゼ、ペクチナーゼ、パンクレアチン、レンネット、フィターゼ、パンクレリパーゼ、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
植物由来の胃腸剤の非限定例としては、ショウガ系(Zigiberaceae)、カンゾウの根(Glycyrrhizin glabra)、アルテア根(Althea officinalis、Althea radix)、ウイキョウ油、ウイキョウ種(Foeniculum vulgare)、ヒメウイキョウ油、ヒメウイキョウ種(Carum carvi、Carvi fructus、Carvi aetheroleum)、レモンバーム(Melissae folium、Melissa)、ニガハッカハーブ(Murrubii herba)、及びアマニα−リノール酸(Lini semen)が挙げられる。
中枢神経系作用剤
一実施例では、1つ以上のヘルスケア活性剤は中枢神経系(CNS)作用剤であってもよい。CNS剤の非限定例としては、睡眠助剤、非ステロイド系抗炎症薬、サリチル酸塩、オピオイド鎮痛剤、その他の中枢神経系刺激剤、吐き気止め、及びこれらの組み合わせが挙げられる。吐き気止めは本明細書に記載されている。CNS剤はCNS状態を治療するために使用されてもよい。CNS状態の非限定例としては、不眠症、むずむず脚症候群、ナルコレプシー、疼痛、たばこ依存症、鬱病、多動症候群、注意欠陥多動性障害、及びこれらの組み合わせが挙げられる。疼痛の非限定例としては、頭痛、片頭痛、関節炎、術後痛、歯痛、及びこれらの組み合わせが挙げられる。CNS助剤は、CNSの利益を提供し得る。CNSの利益の非限定例としては、覚醒、通常のサーカディアンリズムの回復、CNS症状の治療、及びこれらの組み合わせが挙げられ得る。CNS症状の非限定例としては、不眠症、異常なサーカディアンリズム、疼痛、炎症、倦怠感、眠気、集中力低下、炎症、嘔吐、悪心、及びこれらの組み合わせが挙げられ得る。
本発明のフィラメントには、睡眠助剤が含まれてもよい。睡眠助剤の非限定例としては、ゾルピデム(aolpidem)、エスゾピクロン、ザレプロン、ドキセピン、ドキシルアミン、メラトニン、ラメルテオン、エスタゾラム、フルラゼパム塩酸塩、クアゼパム、テマゼパム、トリアゾラム、及びこれらの組み合わせが挙げられ得る。
非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)の非限定例としては、アセトアミノフェン、セレコキシブ、ジクロフェナク、エトドラク、フェノプロフェンカルシウム、イブプロフェン、ケトプロフェン、メフェナム酸、メロキシカム、ナプロキセン、トルメチンナトリウム、インドメタシン、及びこれらの組み合わせが挙げられ得る。一実施例では、ヘルスケア活性物質はナプロキセンであってもよい。
サリチル酸塩の非限定例としては、アスピリン、サリチル酸マグネシウム、サルサレート、ジフルニサル、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
オピオイド鎮痛剤の非限定例としては、コデイン、塩酸ヒドロモルホン、塩酸メタドン、硫酸モルヒネ、オキシコドン塩酸塩、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
本発明のフィラメントには多岐にわたる中枢神経系刺激剤を含ませ得る。CNS刺激剤の非限定例としては、ニコチン、ピクロトキシン、ペンチレンテトラゾール、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
抗感染剤
一実施例では、1つ以上のヘルスケア活性剤は抗感染剤であってもよい。抗感染剤の非限定例としては、抗ウイルス剤、抗菌剤、及びこれらの組み合わせが挙げられ得る。病原性感染を治療するために抗感染剤を使用してもよい。病原性感染の非限定例としては、結核、肺炎、食中毒、破傷風、腸チフス、ジフテリア、梅毒、髄膜炎、敗血症、ハンセン病、百日咳、ライム病、壊疽、尿路感染、旅行者下痢、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、淋疾、猩紅熱、コレラ、疱疹、肝炎、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、インフルエンザ、麻疹、ムンプス、ヒト・パピローマウイルス、ポリオウイルス、ジアルジア、マラリア、サナダムシ、線虫、及びこれらの組み合わせが挙げられる。抗感染剤は抗感染利益を提供することができる。抗感染利益の非限定例としては病原性感染症の治療が挙げられる。病原性感染の非限定例としては、熱、炎症、悪心、嘔吐、食欲不振、白血球数の異常、下痢、発疹、皮膚損傷、咽頭炎、頭痛、腹痛、筋肉痛、倦怠感、咳、胸痛、呼吸困難、膀胱炎、及びこれらの組み合わせが挙げられ得る。
抗ウイルスの非限定例としては、ガンシクロビル、バルガンシクロビル、アシクロビル、ファムシクロビル、バラシクロビル、アマンタジン、リバビリン、リマンチジンHCl、オセルタミビルリン酸塩、アデホビルジピボキシル、エンテカビル、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
抗菌剤の非限定例としては、ニトロイミダゾール抗菌剤、テトラサイクリン、ペニシリン系抗生物質、例えばアモキシシリン、セファロスポリン、カルバペネム、アミノ配糖体、マクロライド抗生物質、リンコサミド抗生物質、4−キノロン、フルオロキノロン、リファマイシン、リファキシミン、マクロライド、ニトロフラントイン、及びこれらの組み合わせが挙げられ得る。
栄養剤
一実施例では、1つ以上のヘルスケア活性剤は栄養剤であってもよい。栄養剤の非限定例としては、ビタミン、ミネラル、及び電解質、食物繊維、脂肪酸、及びこれらの組み合わせが挙げられ得る。栄養剤は栄養欠乏症を治療するために使用してもよい。栄養欠乏症の非限定例としては、免疫系の機能低下、新生児の出生異常、心臓疾患、癌、アルツハイマー病、眼の疾患、夜盲症、骨粗鬆症、脚気、ペラグラ、壊血病、くる病、アルコール依存症、過敏性腸症候群(IBS)、低ホルモンレベル、高血圧、及びこれらの組み合わせが挙げられ得る。栄養剤は栄養の利益をもたらし得る。栄養学的な利益の非限定例としては、病気防止、コレステロール低下、エネルギー及び覚醒の増加、老化防止、消化バランスの回復、栄養欠乏症の治療、及びこれらの組み合わせが挙げられ得る。栄養欠乏症の症状の非限定例としては、倦怠感、筋力低下、過敏性、脱毛、意図していない体重減少、意図していない体重増加、創傷治癒遅延、知能低下、ストレス、骨折、視力低下、創傷治癒の速度低下、活動亢しん、皮膚炎、筋痙攣、心不整脈、鬱病、及びこれらの組み合わせが挙げられ得る。
ビタミンの非限定例としては、ビタミンC、ビタミンD(コレカルシフェロール)、ビタミンD(エルゴカルシフェロール)、ビタミンA、ビタミンB(チアミン)、ビタミンB(リボフラビン)、ビタミンB(ナイアシン)、ビタミンB(パントテン酸)、ビタミンB(ピリドキシン、ピリドキサル、又はピリドキサミン)、ビタミンB(ビオチン)、ビタミンB(葉酸)、ビタミンB12(シアノコバラミン)、ビタミンE、及びそれらの組み合わせが挙げられ得る。一実施例では、ヘルスケア活性物質はビタミンBであってもよい。
ミネラル及び電界質の非限定例としては、亜鉛、鉄、カルシウム、ヨウ素、銅、マグネシウム、カリウム、クロム、セレン、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
酸化防止剤の非限定例としては、限定するものではないが、ポリフェノール、スーパーフルーツ、及びこれらの組み合わせが挙げられ得る。
ポリフェノールを含有するヘルスケア活性剤の非限定例としては、茶抽出物、コーヒー抽出物、カフェ抽出物、ウコン抽出物、ブドウ種子抽出物、ブルーベリー抽出物、及びそれらの混合物が挙げられ得る。スーパーフルーツの非限定例としては、アサイー、ブルーベリー、クランベリー、ブドウ、ガラナ、マンゴスチン、ノニ、ザクロ、シーバックソーン、クコ(ゴジ)、アセロラ(バルバドス・チェリー、Malpighia emarginata、Malpighia glabra)、ヤマモモ(ヤムベリー、Myrica rubra)、ビルベリー(Vaccinium myrtillus)、ブラックラズベリー(Rubus occidentalis)、ブラックチョークベリー(「アロニア」、Aronia melanocarpa)、クロスグリ(Ribes nigrum)、カムカム(Myrciaria dubia)、サワー(タート)チェリー(Prunus cerasus)、クプアス(Theobroma grandiflorum)、ドリアン(Durio kutejensis)、ニワトコの実(Sambucus canadensis、Sambucus nigra)、レッドグァバ(Psidium guajava、多くの品種)、インディアングーズベリー(アマラカ、アマラ、Phyllanthus emblica)、キウィフルーツ(Actinidia deliciosa)、コケモモ(Vaccinium vitis−idaea)、ライチ(Litchi chinensis)、マスカディンブドウ(Vitis rotundifolia)、パパイヤ(Carica papaya)、ポメロ(Citrus maxima)、サスカトーンベリー(Amelanchier alnifolia、ナット)、タマリンド(Tamarindus indica)、ワイルドチェリー(Prunus avium)andyuzu(シトラス、ichangensis、C.reticulata)及びこれらの組み合わせが挙げられる。
脂肪酸の非限定例としてはオメガ−3脂肪酸、オメガ−6脂肪酸、及びこれらの組み合わせが挙げられ得る。
オメガ−3脂肪酸の非限定例としては、α−リノレン酸、ステアリドン酸、エイコサトリエン酸、エイコサテトラエン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、テトラコサペンタエン酸、テトラコサヘキサエン酸、及びこれらの組み合わせが挙げられ得る。
オメガ−6脂肪酸の非限定例としては、リノール酸、γ−リノレン酸、エイコサジエン酸、ジホモ−γ−リノレン酸、アラキドン酸、ドコサジエン酸、アドレン酸、ドコサペンタエン酸、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
全体的な健康剤
一実施例では、1つ以上のヘルスケア活性剤は全体的な健康剤であってもよい。全体的な健康剤の非限定例としては、エネルギー増加剤、プロバイオティクス、プレバイオティクス、食物繊維、酵素、ビタミン、ミネラル、及び電解質、酸化防止剤、脂肪酸、並びにこれらの混合物が挙げられ得る。プロバイオティクス、プレバイオティクス、食物繊維、酵素、ビタミン、ミネラル、及び電解質、酸化防止剤、並びに脂肪酸は本明細書に記載されている。
全体的な健康剤は、1つ以上の全体的な健康利益を提供するために使用され得る。全体的な健康利益の非限定例としては、呼吸器系の健康、胃腸の健康、免疫系の健康、可動部及び関節の健康、心臓血管の健康、外皮の健康、経口/歯科衛生、毛髪の健康、目の健康、月経の健康を含む生殖の健康、耳、鼻、及び喉の健康、精神衛生、エネルギー、正常な血液グルコースレベル、筋力、並びにこれらの組み合わせの改善及び/又は維持が挙げられる。
本発明のフィラメントは、エネルギー増進剤を含み得る。エネルギー増進剤は、哺乳類動物により多くのエネルギーを、又はより多くのエネルギーの知覚を提供し得る。
エネルギー増進剤の非限定例としては、カフェイン、緑茶及び紅茶、ロディオラ・ロセア、シベリア人参(Eleutherococcus senticosus)、CoQ10、L−カルニチン、L−テアニン、ガラナ(Paullinia cupana)、五味子、イエルバマテ(Ilex paraguariensis)、ゴジベリー/クコ(Lycium barbarum及びL.chinense)、ケルセチン(植物由来のフラボノ−ル)、アーマラキー/インディアングーズベリー(Phyllanthus emblica)、アサイ(Euterpe属から)、マカ(Lepidium meyenii)、イチョウ、グルクロノラクトン、朝鮮人参(Panax種内、新鮮な根を有する成長の遅い11種の多年生植物、ウコ木科)、エキナシア(キク科の9種のハーブ植物の属)、ルイボス(Aspalathus linearis)、DHEA、アロマ及びアロマセラピー、ノニ(Morinda citrifolia)、マンゴスチン(Garcinia mangostana)、及びこれらの組み合わせが挙げられ得る。
賦形剤
本発明のフィラメント及び/又は不織布ウェブには1つ以上の賦形剤を含有させ得る。賦形剤の非限定例としては、フィラメント形成材料、審美剤、及びこれらの組み合わせが挙げられる。フィラメント形成材料の非限定例としては、基幹材料、伸長助剤、レオロジー変性剤、架橋剤、及びこの組み合わせが挙げられる。審美剤の非限定例としては、風味、着色剤、知覚剤(冷却及び/又は加熱剤)、甘味料、唾液分泌剤、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
他の摂取可能な活性剤の非限定例としては、精油、例えば抗菌及び/又は着香剤、唾液刺激剤、冷却剤、甘味料、着色剤、硫黄沈殿剤、ビタミン、ミネラル、食物繊維、薬剤、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
a.着香剤
使用され得る着香剤には、天然及び人工香料など、当業者に既知のものが挙げられる。これらの着香剤は、着香芳香族化合物、及び/又は油、含油樹脂、並びに植物、葉、花、果実等、及びこれらの組み合わせ由来の抽出物から選択されてもよい。代表的な着香油には、スペアミント油、桂皮油、ペパーミント油、丁子油、ベイ油、タイム油、ニオイヒバ油、ナツメグの油、セージの油、及び苦扁桃の油が挙げられる。また、有用なのは人工、天然、又は合成の果物の風味、例えばバニラ、チョコレート、コーヒー、ココア、及び柑橘油(レモン、オレンジ、ブドウ、ライム、及びグレープフルーツを含む)、並びに果物エキス(リンゴ、ナシ、モモ、イチゴ、ラズベリー、チェリー、プラム、パイナップル、アプリコット等)である。これらの着香剤は個々に、又は混合して使用することができる。一般に使用される香味としては(個々であろうと又は混合して使用しようと)、ペパーミントなどのミント類、人工バニラ、桂皮誘導体、及び様々な果物の風味が挙げられる。酢酸シンナミル、桂皮アルデヒド、シトラール、ジエチルアセタール、ジヒドロカルビルアセタート、オイゲニルホルメイト、p−メチルアニソール等を含むアルデヒド及びエステルなどの風味もまた使用されてもよい。概ね、「Chemicals Used in Food Processing」(publication 1274 by the National Academy of Sciences,pages 63〜258)に記載されてているものなど、任意の風味又は食物添加剤が使用されてもよい。アルデヒド香料の更なる例としては、アセトアルデヒド(リンゴ);ベンズアルデヒド(チェリー、アーモンド);桂皮アルデヒド(桂皮);シトラール、すなわちαシトラール(レモン、ライム);ネラール、すなわちβシトラール(レモン、ライム);デカナール(オレンジ、レモン);エチルバニリン(バニラ、クリーム);ヘリオトロピン、すなわちピペロナール(バニラ、クリーム);バニリン(バニラ、クリーム);α−アミル桂皮アルデヒド(スパイシーな果物の風味);ブチルアルデヒド(バター、チーズ);バレルアルデヒド(バター、チーズ);シトロネラール(改質剤、多くのタイプ);デカナール(柑橘類);アルデヒドC−8(柑橘類);アルデヒドC−9(柑橘類);アルデヒドC−12(柑橘類);2−エチルブチルアルデヒド(液果類);ヘキセナール、すなわちトランス−2(液果類);トリルアルデヒド(チェリー、アーモンド);ベラトルムアルデヒド(バニラ);2,6−ジメチル−5−ヘプテナール、すなわちメロナール(メロン);2−6−ジメチルオクターナル(青玉果);及び2−ドデセナール(シトラス、マンダリン);チェリー;グレープ、これらの混合物等が挙げられるが、これらに限定されない。
b.唾液刺激剤
唾液刺激剤の非限定例としては、酸性食品、例えばクエン酸、乳酸、リンゴ酸、コハク酸、アスコルビン酸、アジピン酸、フマル酸、及び酒石酸が挙げられる。
c.冷感剤
精油であってもよい冷感剤の非限定例としては、モノメンチルスクシネート、メントール(例えばL−メントール)、カンファー、ユーカリ油、ラベンダーオイル(ブルガリアのラベンダーオイル)、チモール、メチルサリシレート、及びこれらの混合物が挙げられる。
d.甘味料
本発明のフィラメントに含有させることができる好適な甘味剤の非限定例としては、天然及び人工甘味剤が挙げられる。一実施例では、甘味剤は、以下からなる群から選択される:
A.キシロース、リボース、グルコース(ブドウ糖)、マンノース、ガラクトース、フルクトース(果糖)、ショ糖(砂糖)、マルトース、転化糖(フルクトースとショ糖由来のグルコースとの混合物)、部分的に加水分解したデンプン、コーンシロップ固形物、ジヒドロカルコン、モネリン、ステビオシド、及びグリチルリチンといった、単糖類、二糖類、及び多糖類などの水溶性甘味剤;
B.可溶性サッカリン塩、すなわち、サッカリンナトリウム又はカルシウム塩、シクラメート塩、3,4−ジヒドロ−6−メチル−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキシドのナトリウム塩、アンモニウム塩、又はカルシウム塩、3,4−ジヒドロ−6−メチル−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキシドのカリウム塩(アセスルファム−K)、遊離酸型サッカリン等の水溶性人工甘味剤;
C.L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステル(アスパルテーム)及び米国特許第3,492,131号に記載された物質のようなL−アスパラギン酸由来の甘味剤、L−α−アスパルチル−N−(2,2,4,4−テトラメチル−3−チエタニル)−D−アラニンアミド水和物、L−アスパルチル−L−フェニルグリセリン及びL−アスパルチル−L−2,5,ジヒドロフェニル−グリシンのメチルエステル、L−アスパルチル−2,5−ジヒドロ−L−フェニルアラニン、L−アスパルチル−L−(1−シクロヘキシエン)−アラニン等のようなジペプチド系甘味剤;
D.例えば、スクラロースの製品銘柄で既知である一般的な砂糖(スクロース)の塩素化誘導体などの、天然素材の水溶性甘味剤由来の水溶性甘味剤;及び
E.ソーマトコッカス・ダニエリ(ソーマチンI及びII)、及びこれらの混合物などのタンパク質系の甘味剤。
e.硫黄沈殿剤(悪臭低減剤)
本発明に有用な硫黄沈殿剤としては、金属塩、例えば銅塩及び亜鉛塩が挙げられる。一実施例では、硫黄沈殿剤はグルコン酸銅、クエン酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
f.薬剤
動物、例えばヒトによって摂取可能である任意の好適な医薬品組成物、処方箋調剤、又は市販薬剤は、本発明によってフィラメントにより送達され得る。例えば、咳止めシロップを摂取することによって、又は咳止めシロップの1つ以上の成分を含む1つ以上のフィラメントを摂取することによって送達され得る。同様に、胃のむかつき緩和剤、例えばPepto−BISMOL(登録商標)又はその中の成分(例えば次サリチル酸ビスマス)は、本発明のフィラメントによって送達され得る。更に、消毒剤、及び/又は抗菌(antibacterial)、及び/又は抗菌(antimicrobial)(例えばアルコール及び/又は酸による)が、本発明に従うフィラメントによって送達されてもよい。
g.着色剤
本発明のフィラメントは1つ以上の着色剤(color agents)、すなわち着色剤(colorants)を含んでもよい。着色剤は、所望の色を作るのに効果的な量で使用され得る。本発明に有用な着色剤には、食品、薬剤、及び化粧品用途に好適な二酸化チタン、天然食物着色剤、及び染料、並びにこれらの混合物などの染料が挙げられる。いくつかの着色剤(color agent)(着色剤(colorants))は、FD&C染料等として既知である。一実施例では、着色剤は水溶性である。好適な着色剤の非限定例としては、FD&C青色2号(これは5,5−インジゴチンジスルホン酸の二ナトリウム塩であり)、緑色3号として既知の染料(トリフェニルメタン染料を含み、かつ4−[4−N−エチル−p−スルホベンジルアミノ)ジフェニル−メチレン]−[1−N−エチル−N−p−ベンジルスルホニウム)−2,5−シクロ−ヘキサジエンイミンの一ナトリウム塩である]、及びこれらの混合物が挙げられる。他の好適なFD&C及びD&C染料及びそれの対応する化学構造の完全な詳細説明は、「Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology」(Volume 5,Pages 857〜884)に見出すことができ、このテキストはしたがって、本明細書において参照により組み込む。
その他の添加剤
フィラメントに有用な多種多様な他の成分が、フィラメントに含まれてもよい。そのような他の成分の非限定例としては、担体、ヒドロトロープ、加工助剤、染料若しくは顔料、溶媒、及び固体若しくは他の液体の充填剤、エリトロシン、コロイド状シリカ、ろう、プロバイオティクス、サーファクチン(surfactin)、アミノセルロース系のポリマー(aminocellulosic polymers)、リシノール酸亜鉛、香料、マイクロカプセル、ラムノリピド、ソホロリピッド、グリコペプチド、メチルエステルスルホネート、メチルエステルエトキシレート、スルホン化エストリド、開裂可能界面活性剤、バイオポリマー、シリコーン、修飾シリコーン、アミノシリコーン、付着助剤、イナゴマメゴム、カチオン性ヒドロキシエチルセルロースポリマー、カチオン性グアー、ヒドロトロープ(特にキュメンスルホン酸ナトリウム塩、トルエンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、及びナフタリン塩)、酸化防止剤、BHT、PVA粒子−封入染料若しくは香料、真珠光沢剤、発泡助剤、色調変更系、シリコーンポリウレタン、乳白剤、錠剤崩壊剤、バイオマス充填剤、高速乾燥シリコーン、グリコールジステアレート、ヒドロキシエチルセルロースポリマー、疎水変性セルロースポリマー若しくはヒドロキシエチルセルロースポリマー、デンプン香料封入、乳化油、ビスフェノール酸化防止剤、微細繊維状セルロース界面活性剤、プロ香料(properfume)、スチレン/アクリレートポリマー、トリアジン、石鹸、スーパーオキシドジスムターゼ、ベンゾフェノンプロテアーゼ阻害剤、官能性を持たせたTiO2、ジブチルホスフェート、シリカ香料カプセル、他の補助成分、ジエチレントリアミン五酢酸、タイロン(1,2−ジヒドロキシベンゼン(diydroxybenzene)−3,5−ジスルホン酸)、ヒドロキシエタンジメチレンホスホン酸、メチルグリシン二酢酸、コリンオキシダーゼ、ペクタートリアーゼ、トリアリールメタンブルー及びバイオレット塩基性染料、メチンブルー及びバイオレット塩基性染料、アントラキノンブルー及びバイオレット塩基性染料、アゾ染料ベーシック・ブルー16、ベーシック・ブルー65、ベーシック・ブルー66、ベーシック・ブルー67,ベーシック・ブルー71、ベーシック・ブルー159、ベーシック・バイオレット19、ベーシック・バイオレット35、ベーシック・バイオレット38、ベーシック・バイオレット48、オキサジン染料、ベーシック・ブルー3、ベーシック・ブルー75、ベーシック・ブルー95、ベーシック・ブルー122、ベーシック・ブルー124、ベーシック・ブルー141、ナイルブルーA及びキサンテン染料ベーシック・バイオレット10、アルコキシル化トリフェニルメタンポリマー着色剤;アルコキシル化チオフェンポリマー着色剤;チアゾリウム染料、雲母、二酸化チタン被覆雲母、オキシ塩化ビスマス、及び他の活性剤が挙げられる。
本発明のフィラメントはまた、ビタミン及びアミノ酸、例えば水溶性ビタミン及びその誘導体、水溶性アミノ酸及びそれらの塩及び/又は誘導体、水溶性アミノ酸粘度調整剤、水不溶性アミノ酸粘度変性剤、染料、不揮発性溶媒又は希釈剤(水溶性及び非水溶性)、真珠光沢助剤、起泡増進剤、追加の界面活性剤又は非イオン性補助界面活性剤、殺シラミ剤、pH調整剤、香料、防腐剤、熱伝達剤、キレート剤、タンパク質、皮膚活性剤、日焼け止め剤、UV吸収剤、ビタミン、ナイアシンアミド、カフェイン及びミノキシジルを含有してもよい。
本発明のフィラメントはまた、C.I.名を有するものなどのように、水溶性の構成成分を包含する、無機、ニトロソ、モノアゾ、ジスアゾ(disazo)、カロチノイド、トリフェニルメタン、トリアリールメタン、キサンテン、キノリン、オキサジン、アジン、アントラキノン、インジゴイド、チオンインジゴイド、キナクリドン、フタロシアニン(phthalocianine)、植物の色、天然の色などの、色素物質を含有してもよい。また、本発明の組成物は、化粧用殺生物剤として有用である抗菌剤を含有してもよい。
一実施例では、本発明のフィラメントは、フィラメント及び/又は繊維内の1つ以上の活性剤がフィラメント及び/又は繊維から放出されたときを識別する信号(視覚、音、におい、感触、味)を提供する加工助剤及び/又は材料を含んでもよい。
緩衝系
本発明のフィラメントは、水性洗浄操作(例えば服若しくは食器の洗浄)における使用中に、洗浄水が約5.0〜約12、及び/又は約7.0〜10.5のpHを有するように、配合してもよい。食器洗浄操作の場合では、洗浄水のpHは典型的には約6.8〜約9.0である。服の洗浄の場合では、洗浄水のpHは典型的には7から11の間である。推奨される使用量でのpHを制御する技術には、緩衝剤、アルカリ、酸などの使用を含み、当業者には周知である。これらは、炭酸ナトリウム、クエン酸、若しくはクエン酸ナトリウム、モノエタノールアミン若しくは他のアミン、ホウ酸若しくはホウ酸塩、並びに当該技術分野において既知の他のpH調整化合物の使用を含む。
「低pH」洗剤組成物として有用なフィラメントは、本発明に含まれ、本発明の界面活性剤系に特に好適であり、使用中に8.5未満、及び/又は8.0未満、及び/又は7.0未満、及び/又は7.0未満、及び/又は5.5未満、及び/又は約5.0未満のpH値を提供し得る。
動的な洗浄中pHプロファイルは本発明に含まれる。このようなフィラメントには、例えば(i)洗浄液のpHが水との接触後3分の時点で10より大きく、(ii)洗浄液のpHが水との接触後10分の時点で9.5未満であり、(iii)洗浄液のpHが水との接触後20分の時点9.0未満であり、(iv)任意に洗浄液のpH均衡は7.0より高く8.5までであるように、他のpH制御剤と併せて、ワックスが被覆されたクエン酸粒子を使用してもよい。
活性剤の放出
フィラメントを誘因条件に曝した場合に、1つ以上の活性剤がフィラメントから放出され得る。一実施例では、1つ以上の活性剤は、フィラメント又はフィラメントの一部がその自己同一性、すなわちその物理的構造を失ったときに、フィラメントから、又はフィラメントの一部から放出され得る。例えば、フィラメント形成材料が溶解した、溶融した、又はフィラメント構造が失われるような変形工程を経たときに、フィラメントはその物理的構造を失う。一実施例では、1つ以上の活性剤は、フィラメントの形態が変化した際に、フィラメントから放出される。
他の実施例では、1つ以上の活性剤は、フィラメント又はフィラメントの一部がその自己同一性、すなわちその物理的構造を変えた場合に(物理的構造を失うのではなく)、フィラメントから、又はフィラメントの一部から放出され得る。例えば、フィラメントは、フィラメント形成材料が膨張したとき、収縮したとき、延びたとき(lenthen)、及び/又は短くなったときに、その物理的構造を変えるが、そのフィラメント形成特性は保持する。
他の実施例では、1つ以上の活性剤は、そのフィラメントの形態を変えることなく(その物理的構造を失わせることなく、又はこれを変えることなく)、フィルムから放出され得る。
一実施例では、フィラメントは、例えば上記のとおり、フィラメントにその自己同一性を失わせる、又は変えさせるなどして活性剤を放出させるような誘因条件に曝すことで、活性剤を放出する。誘因条件の非限定的な例には、フィラメントを溶媒、極性溶媒(例えばアルコール及び/又は水)及び/又は非極性溶媒に曝すこと(これは、フィラメント形成材料が極性溶媒に可溶性の材料及び/又は非極性溶媒に可溶性の材料を含むかによって、連続的であってもよい)、フィラメントを熱、例えば24℃(75°F)を超え、及び/又は38℃(100°F)を超え、及び/又は65℃(150°F)を超え、及び/又は93℃(200°F)を超え、及び/又は100℃(212°F)を超える温度に曝すこと、フィラメントを低温、例えば4℃(40°F)未満の、及び/又は0℃(32°F)未満の、及び/又は−18℃(0°F)未満の温度に曝すこと、力、例えば消費者によるフィラメントの使用により加えられる伸縮力に曝すこと、及び/又はフィラメントを化学反応に曝すこと、フィラメントを相変化させる条件に曝すこと、フィラメントをpH変化及び/又は圧力及び/又は温度変化に曝すこと、フィラメントがその1つ以上の活性剤を放出することになる1つ以上の化学物質にフィラメントを曝すこと、フィラメントを超音波に曝すこと、フィラメントを光及び/又は特定の波長に曝すこと、フィラメントを異なるイオン強度に曝すこと、並びに/又はフィラメントを他のフィラメントから放出された活性剤に曝すことが挙げられる。
一実施例では、1つ以上の活性剤は、布地物品上の染みを不織布ウェブで事前に処理すること、不織布ウェブを水と接触させることによって洗浄溶液を形成すること、乾燥機内で不織布ウェブを回転させること、乾燥機内で不織布ウェブを加熱すること、及びこれらの組み合わせ、からなる群から選択される誘因工程にフィラメントを含む不織布ウェブが供された場合に、本発明のフィラメントから放出され得る。
フィラメント形成組成物
本発明のフィラメントはフィラメント形成組成物から製造される。フィラメント形成組成物は極性溶媒系組成物である。一実施例では、フィラメント形成組成物は、1つ以上のフィラメント形成材料及び1つ以上の活性剤を含む水溶性組成物である。
本発明のフィラメント形成組成物は、本明細書に記載の剪断粘度試験方法に従って測定した場合に、3,000秒−1の剪断速度及び処理温度(50℃〜100℃)において、約1パスカル秒〜約25パスカル秒、及び/又は約2パスカル秒〜約20パスカル秒、及び/又は約3パスカル秒〜約10パスカル秒の剪断粘度を有してもよい。
フィラメント形成組成物は、フィラメント形成組成物からフィラメントを製造する際に、約50℃〜約100℃、及び/又は約65℃〜約95℃、及び/又は約70℃〜約90℃の温度で処理してもよい。
一実施例では、フィラメント形成組成物は、少なくとも20重量%、及び/又は少なくとも30重量%、及び/又は少なくとも40重量%、及び/又は少なくとも45重量%、及び/又は少なくとも50重量%〜約90重量%まで、及び/又は約85重量%まで、及び/又は約80重量%まで、及び/又は約75重量%までの1つ以上のフィラメント形成材料、1つ以上の活性剤、及びこれらの混合物を含み得る。フィラメント形成組成物は、約10重量%〜約80%の極性溶媒、例えば水を含んでもよい。
フィラメント形成組成物は、フィラメント形成組成物がヒドロキシルポリマー繊維に有効にポリマー加工され得るように、少なくとも1、及び/又は少なくとも3、及び/又は少なくとも5の毛管数を示してもよい。
毛管数は、この液滴の破断の可能性を特徴付けるために使用される無次元数である。大きい毛管数は、ダイを出る際の流体安定性がより大きいことを示す。毛管数は以下のように定義される:
Figure 2013535581
Vは、ダイ出口での流体粘度であり(時間当たりの長さの単位)、
ηは、ダイの条件したでの流体粘度(長さ当たりの質量の単位時間)であり、
σは流体の表面張力(時間当たりの質量の単位)である。速度、粘度及び表面張力が一連の一貫した単位で表されるとき、結果として得られる毛管数はそれ自身の単位を持たず、個々の単位は相殺される。
毛管数はダイの出口での状態に対して定義される。流体速度は、ダイ開口部を通過する流体の平均速度である。平均速度は以下のように定義される。
Figure 2013535581
Vol’=体積流量(時間当たりの長さの単位)であり、
面積=ダイ出口の断面積(長さの単位)である。
ダイ開口部が円形の穴である場合、流体速度は以下のように定義することができる
Figure 2013535581
Rは円形の穴の半径(長さの単位)である。
流体粘度は温度に依存し、及び剪断速度に依存する場合がある。ずり減粘流体の定義は、剪断速度への依存を包含する。表面張力は、流体の構成及び流体の温度に依存する。
紡糸プロセスでは、フィラメントはダイを出るときに初期安定性を有する必要がある。毛管数は、この初期安定性基準を特徴付けるために使用される。ダイの状態では、毛管数は1を超える、及び/又は4を超える必要がある。
一実施例では、フィラメント形成組成物は、少なくとも1から約50まで、及び/又は少なくとも3から約50まで、及び/又は少なくとも5から約30までの毛管数を示す。
本発明のフィラメント形成組成物は、3,000秒−1の剪断速度及び処理温度(50℃〜100℃)において、約1パスカル秒〜約25パスカル秒、及び/又は約2パスカル秒〜約20パスカル秒、及び/又は約3パスカル秒〜約10パスカル秒の剪断粘度を有してもよい。
フィラメント形成組成物は、フィラメント形成組成物から繊維を製造するとき、約50℃〜約100℃、及び/又は約65℃〜約95℃、及び/又は約70℃〜約90℃の温度で処理されてもよい。
1つの実施例では、紡糸組成物の不揮発性構成成分は、約20%から、及び/又は約30%から、及び/又は40%から、及び/又は45%から、及び/又は50%から約75%までの、及び/又は80%までの及び/又は85%までの、及び/又は90%までを構成してもよい。不揮発性成分は、主鎖ポリマー、活性剤、及びこれらの組み合わせなど、フィラメント形成組成物から構成されてもよい。紡糸組成物の揮発性成分は、残りを構成し、10%〜80%の範囲で含まれる。
フィラメント形成組成物は、フィラメント形成組成物がヒドロキシルポリマー繊維に有効にポリマー加工され得るように、少なくとも1、及び/又は少なくとも3、及び/又は少なくとも5の毛管数を示してもよい。
毛管数は、この液滴の破断の可能性を特徴付けるために使用される無次元数である。大きい毛管数は、ダイを出る際の流体安定性がより大きいことを示す。毛管数は以下のように定義される:
Figure 2013535581
Vは、ダイ出口での流体粘度であり(時間当たりの長さの単位)、
ηは、ダイの条件したでの流体粘度(長さ当たりの質量の単位時間)であり、
σは流体の表面張力(時間当たりの質量の単位)である。速度、粘度及び表面張力が一連の一貫した単位で表されるとき、結果として得られる毛管数はそれ自身の単位を持たず、個々の単位は相殺される。
毛管数はダイの出口での状態に対して定義される。流体速度は、ダイ開口部を通過する流体の平均速度である。平均速度は以下のように定義される。
Figure 2013535581
Vol’=体積流量(時間当たりの長さの単位)であり、
面積=ダイ出口の断面積(長さの単位)である。
ダイ開口部が円形の穴である場合、流体速度は以下のように定義することができる
Figure 2013535581
Rは円形の穴の半径(長さの単位)である。
流体粘度は温度に依存し、及び剪断速度に依存する場合がある。ずり減粘流体の定義は、剪断速度への依存を包含する。表面張力は、流体の構成及び流体の温度に依存する。
フィラメント紡糸プロセスでは、フィラメントはダイを出るときに初期安定性を有する必要がある。毛管数は、この初期安定性基準を特徴付けるために使用される。ダイの状態では、毛管数は1を超える、及び/又は4を超える必要がある。
一実施例では、フィラメント形成組成物は、少なくとも1から約50まで、及び/又は少なくとも3から約50まで、及び/又は少なくとも5から約30までの毛管数を示す。
一実施例では、フィラメント形成組成物は、1つ以上の剥離剤及び/又は潤滑剤を含み得る。好適な剥離剤及び/又は潤滑剤の非限定例としては、脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪族アルコール、脂肪族エステル、スルホン化脂肪酸エステル、脂肪酸アミンアセテート、及び脂肪酸アミド、シリコーン、アミノシリコーン、フルオロポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。
一実施例では、フィラメント形成組成物は、1つ以上のブロッキング防止剤及び/又は粘着性除去剤を含み得る。好適なブロッキング防止剤及び/又は粘着性除去剤の非限定例としては、デンプン、加工でん粉、架橋ポリビニルピロリドン、架橋セルロース、微結晶セルロース、シリカ、金属酸化物、炭酸カルシウム、タルク及び雲母が挙げられる。
本発明の活性剤は、フィラメント形成前に及び/又はフィラメント形成中にフィラメント形成組成物に添加してもよく、並びに/又はフィラメント形成後にフィラメントに添加してもよい。例えば、香料活性剤は、本発明によってフィラメント及び/又はフィラメントを含む不織布ウェブが形成された後に、フィラメント及び/又は不織布に添加されてもよい。他の実施例では、酵素活性剤は、本発明に従うフィラメント及び/又はフィラメントを含む不織布ウェブが形成された後にフィラメント及び/又はフィラメントを含む不織布に添加されてもよい。更に他の実施例では、フィラメント製造のための紡糸プロセスを通過させるのに適していない場合がある1つ以上の粒子活性剤、例えば1つ以上の摂取可能な活性剤(次サリチル酸ビスマスなど)は本発明に従ってフィラメント及び/又はフィラメントを含む不織布ウェブが形成された後に、フィラメント及び/又はフィラメントを含む不織布に適用されてもよい。
伸長助剤
一実施例では、フィラメントは伸張助剤を含む。伸長助剤の非限定例としては、ポリマー、他の伸長助剤、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
一実施例では、伸長助剤は、少なくとも約500,000Daの重量平均分子量を有する。他の実施例では、伸長助剤の重量平均分子量は、約500,000〜約25,000,000、他の実施例では、約800,000〜約22,000,000、他の実施例では約1,000,000〜約20,000,000、及び他の実施例では、約2,000,000〜約15,000,000である。高分子量の伸長助剤は、伸長融解粘度を増加させ、かつ融解破壊を低減する能力のために、本発明のいくつかの実施例では好ましい。
伸長助剤は、メルトブロープロセスにおいて使用する場合、比較的一貫した直径を有する実質的に連続的な繊維が溶融紡糸されるように、紡糸プロセス中の繊維の融解破壊と毛管破壊を明らかに低減させるのに効果的である量で本発明の組成物に添加する。フィラメントの製造に採用されるプロセスに関係なく、伸長助剤は、使用する場合、一実施例では、乾燥フィラメントベースで約0.001重量%〜約10重量%、別の実施例では、乾燥フィラメントベースで約0.005重量%〜約5重量%、更に別の実施例では、乾燥フィラメントベースで約0.01重量〜約1重量%、別の実施例では、乾燥フィラメントベースで約0.05重量〜約0.5重量%で存在させてもよい。
伸長助剤として使用することができるポリマーの非限定例としては、アルギン酸塩、カラギーナン、ペクチン、キチン、グアーガム、キサンタンガム、アガー、アラビアゴム、カラヤゴム、トラガカントガム、イナゴマメゴム、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、アルカルボキシアルキルセルロース、及びこれらの混合物が挙げられる。
他の伸長助剤の非限定例としては、カルボキシル修飾ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニールアルコール、ポリビニルアセテート、ポリビニルピロリドン、ポリエチレン酢酸ビニル、ポリエチレンイミン、ポリアミド、ポリアルキレンオキシド(ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレンプロピレンオキシドを含む)、及びこれらの混合物が挙げられる。
フィラメントを製造する方法
本発明のフィラメントは、あらゆる好適なプロセスによって製造することができる。フィラメントを製造するための好適なプロセスの非限定例を以下に記載する。
一実施例では、本発明に従うフィラメントを製造するためのプロセスは、
a.1つ以上のフィラメント形成材料と、1つ以上の活性剤と、を含むフィラメント形成組成物を用意する工程と、
b.このフィラメント形成組成物を紡糸して、1つ以上のフィラメント形成材料と、目的用途の条件に曝された際にフィラメントから放出可能な1つ以上の非香料系活性剤とを含む、1つ以上のフィラメントにする工程であって、フィラメント内に存在する1つ以上のフィラメント形成材料の総濃度が、乾燥フィラメントベースで65重量%未満であり、フィラメント内に存在する1つ以上の活性剤の総濃度が、乾燥フィラメントベースで35重量%を超える工程、を含む。
一実施例では、フィラメント形成組成物に含まれる任意の揮発性溶媒(例えば水)は、紡糸工程中に、フィラメントが形成される際に、例えば乾燥によって除去される。一実施例では、フィラメント形成組成物の揮発性溶媒(例えば水)のうち、30重量%超、及び/又は40重量%超、及び/又は50重量%超は、紡糸工程中に、例えば製造するフィラメントを乾燥させることによって除去される。
フィラメント形成組成物から製造されるフィラメントが、乾燥フィラメントベースで、フィラメント中に総濃度約5%〜65%未満のフィラメント形成組成物と、乾燥フィラメントベースで、フィラメント中に総濃度35%超〜約95%の活性剤と、を含むならば、フィラメント形成組成物には、任意の好適な総濃度のフィラメント形成組成物及び任意の好適な濃度の活性剤を含有させてもよい。
一実施例において、フィラメント形成組成物から製造されるフィラメントが、乾燥フィラメントベースで、フィラメント中に総濃度約10%〜65%未満のフィラメント形成組成物と、乾燥フィラメントベースで、フィラメント中に総濃度35%超〜約90%の活性剤と、を含むならば、フィラメント形成組成物んいは、任意の好適な総濃度のフィラメント形成組成物及び任意の好適な濃度の活性剤を含有させてもよく、ここで添加剤に対するフィラメント形成組成物の重量比は1.85以下である。
一実施例では、フィラメント形成組成物は、フィラメント形成組成物の約1重量%から、及び/又は約5重量%から、及び/又は約10重量%〜約65重量%未満、及び/又は約60重量%未満、及び/又は約55重量%未満、及び/又は約50重量%未満のフィラメント形成材料と、フィラメント形成組成物の約1重量%から、及び/又は約5重量%から、及び/又は約10重量%から約50重量%まで、及び/又は約40重量%まで、及び/又は約30重量%まで、及び/又は約20重量%までの活性剤と、フィラメント形成組成物の約20重量%から、及び/又は約25重量%から、及び/又は約30重量%から、及び/又は約40重量%から、及び/又は約80重量%までの、及び/又は約70重量%までの、及び/又は約60重量%までの、及び/又は約50重量%までの揮発性溶媒(例えば水)とを含む。フィラメント形成組成物は、少量の他の活性剤を含んでもよく、例えばフィラメント形成組成物の10重量%未満、及び/又は5重量%未満、及び/又は3重量%未満、及び/又は1重量%未満の可塑剤、pH調整剤、及び他の活性剤を含んでもよい。
フィラメント形成組成物は、任意の好適な紡糸プロセス、例えばメルトブロー及び/又はスパンボンディングなどによって1つ以上のフィラメントに紡糸される。一実施例では、フィラメント形成組成物はメルトブローによって複数のフィラメントに紡糸される。例えば、フィラメント形成組成物は押出成形機からメルトブロー紡糸口金(spinnerette)にポンプ移送され得る。紡糸口金内の1つ以上のフィラメント形成穴を出ると、フィラメント形成組成物は空気によって細径化され、1つ以上のフィラメントを形成する。次いでフィラメントを、乾燥させ、紡糸のため、例えば水などの残留している任意の溶媒を除去することができる。
本発明のフィラメントを、ベルト(例えばパターン化されたベルト)上に収集して、フィラメントを含む不織布ウェブを形成してもよい。
不織布ウェブ
本発明の1つ以上の、及び/又は複数のフィラメントは、当該技術分野において既知の任意の好適なプロセスによって不織布を形成してもよい。フィラメント及び/又は不織布に目的とされる用途の状態に曝した際に、本発明のフィラメントから活性剤が送達されるよう不織布ウェブを使用してもよい。
本発明のフィラメント及び/又は不織布ウェブ及び/又はフィルムが固体の形態である場合に、本発明のフィラメントを製造するために使用されるフィラメント形成組成物が液体形態である場合がある。
一実施例では、不織布ウェブは、組成の点で本発明に従うフィラメントと、同一である、又は実質的に同一である複数のフィラメントを含む。他の実施例では、不織布ウェブは、本発明に従う2つ以上の異なるフィラメントを含んでもよい。フィラメント内の違いに関する非限定的な例は、物理的違い(例えば直径、長さ、質感、形状、剛性、及び弾性等);化学的な違い(例えば架橋レベル、溶解度、融点、Tg、活性剤、フィラメント形成材料、色、活性剤の濃度、フィラメント形成材料の濃度、フィラメント上の任意のコーティングの存在、生分解性若しくは非生分解性、接触角等);目的用途の条件にフィラメントを曝した際にフィラメントがその物理的構造を失うか否か;目的用途の条件にフィラメントを曝した際にフィラメントがその形態を変化させるか否か;並びに、目的用途の条件にフィラメントを曝した際にフィラメントが1つ以上の活性剤を放出するか否か、であってもよい。一実施例では、不織布ウェブ内の2つ以上のフィラメントは、同じフィラメント形成材料を含むが、異なる活性剤を有してもよい。これは、異なる活性剤、例えばアニオン性界面活性剤(例えばシャンプー活性剤)及びカチオン性界面活性剤(例えばヘアコンディショナー活性剤)が互いに適合性が無い場合に該当し得る。
他の実施例では、図4に示されるように、不織布ウェブ20は、2つ以上の異なる層22、24(不織布ウェブ20を形成する本発明のフィラメント16の不織布ウェブ20のz方向における)を含み得る。層22におけるフィラメント16は、層24のフィラメント16と同じであってもよく、又はこれと異なっていてもよい。各層22、24は、同一の、又は実質的に異なる、又は異なる複数のフィラメントを含み得る。例えば、不織布ウェブ内で他よりも速い速度で活性剤を放出し得るフィラメントは、不織布ウェブの外面に配置してもよい。
他の実施例では、不織布ウェブは、異なる領域、例えば坪量、密度、及び/又はキャリパーの異なる領域を呈してもよい。更に他の実施例では、1つ以上の表面上の質感を含み得る。不織布ウェブの表面は、パターン、例えば無作為でない、繰り返しパターンなどのパターンを含んでもよい。不織布ウェブはエンボスパターンでエンボス加工されてもよい。他の実施例では、不織布ウェブは開口部を含んでもよい。開口部は無作為でない、繰り返しパターンで配置されてもよい。
一実施例では、不織布ウェブは、不織布ウェブの他の部分とは異なる、フィラメントの別個の領域を含み得る。
本発明の不織布ウェブの使用の非限定例としては、洗濯乾燥機の基材、洗濯機の基材、洗い布、硬質表面洗浄及び/又は研磨基材、床洗浄及び/又は研磨基材、バッテリー内の要素として、乳児用ワイプ、成人用ワイプ、婦人衛生用ワイプ、トイレットペーパーワイプ、窓洗浄基材、油封じ込め及び/又は掃除用基材、防虫基材、スイミングプール用化学基材、食品、口臭予防剤、防臭剤、ごみ処理バック、梱包フィルム及び/又はラップ、創傷ドレッシング、医薬品送達、建物用断熱材、作物及び/又は植物カバー及び/又は苗床、接着剤基材、スキンケア基材、ヘアケア基材、空気ケア剤、水処理基材及び/又はフィルタ、便器洗浄基材、キャンディ基材、ペットフード、家畜用敷料、歯のホワイトニング基材、カーペット洗浄基材、並びに本発明の活性剤の他の好適な使用が挙げられるがこれらに限定されない。
本発明の不織布ウェブは、1つ以上の活性剤でコーティングされているように、又はこれでコーティングされ得るように使用されてもよい。
他の実施例では、本発明の不織布ウェブは、例えば不織布ウェブをフィルムに変換させるための圧縮力及び/又は熱を適用することによって、圧縮してフィルムにされてもよい。フィルムは、本発明のフィラメントに存在した活性剤を含むだろう。不織布ウェブは完全にフィルムに変換されてもよく、又は不織布ウェブのフィルムへの部分的な変換の後に不織布ウェブの一部がフィルムに残っていてもよい。不織布ウェブのために例示された使用を含むがこれに限定されない活性剤が使用され得る任意の好適な目的のために、フィルムが使用されてもよい。
一実施例では、本発明の不織布ウェブは、本明細書に記載の溶解試験方法によって測定した場合に120秒/g(s/g)未満の、及び/又は100(s/g)未満の、及び/又は80(s/g)未満の、及び/又は55(s/g)未満の、及び/又は50(s/g)未満の、及び/又は40(s/g)未満の、及び/又は30(s/g)未満の、及び/又は20(s/g)未満の試料当たり(g)の平均分解時間を呈する。
他の実施例では、本発明の不織布ウェブは、本明細書に記載の溶解試験方法に従って測定した場合に、試料当たり(g)、950秒未満、及び/又は900秒未満、及び/又は800秒未満、及び/又は700秒未満、及び/又は600秒未満、及び/又は550秒未満/g(s/g)の平均溶解時間を呈する。
一実施例では、本発明の不織布ウェブは、本明細書に記載の厚さ試験方法によって測定した場合に0.01mmを超える、及び/又は0.05mmを超える、及び/又は0.1mmを超える、及び/又は、約20mmまでの、及び/又は約10mmまでの、及び/又は約5mmまでの、及び/又は約2mmまでの、及び/又は0.5mmまでの、及び/又は約0.3mmまでの厚さを呈する。
自動食器洗浄機用物品
自動食器洗浄機用物品は、1つ以上の本発明のフィラメント及び/又は繊維、及び/又は不織布ウェブ、及び/又はフィルム、並びに界面活性剤活性剤系、並びに、任意に当該技術分野において既知の1つ以上の任意成分(例えば、自動食器洗浄機での食器の洗浄に有用な成分)を含む。これらの任意の成分の例としては、スケール防止、漂白剤、香料、染料、抗菌剤、酵素(例えばプロテアーゼ)、洗浄ポリマー(例えば、アルコキシル化ポリエチレンイミンポリマー)、ヒドロトロープ、泡防止剤、カルボン酸、増粘剤、防腐剤、消毒剤、自動食器洗浄液が全体的に3〜14の(あるいは8〜11)のpHを有するようなpH緩衝系、又はこれらの混合物が挙げられる。自動食器洗浄機用活性剤の例は、米国特許第5,679,630号、同第5,703,034号、同第5,703,034号、同第5,705,464号、同第5,962,386号、同第5,968,881号、同第6,017,871号、同第6,020,294号に記載されている。
スケール形成が問題になり得る。これはアルカリ土類金属炭酸塩、リン酸塩、及び珪酸塩の折出により生じ得る。スケール防止の例としては、ポリアクリレート、及び他の基と結合したアクリル酸系のポリマーが挙げられる。これらのポリマーのスルホン化した変種はリン酸が不存在の配合の実施に特に効果的である。スケール防止の例には、米国特許第5,783,540号の第15欄20行目〜第16欄2行目;及び欧州特許第0 851 022(A2)号の第12頁の1〜20行目に記載されるものが挙げられる。
一実施例では、本発明のフィラメント、及び/又は繊維、及び/又は不織布ウェブ、非イオン界面活性剤、スルホン化ポリマー、任意にキレート剤、任意にビルダー、及び任意に漂白剤、並びにこれらの混合物を含む自動食器洗浄機用物品が提供される。本発明の自動食器洗浄機用物品を自動食器洗浄機の中に投与する工程を含む、自動食器洗浄の方法が提供される。
食器手洗い用洗浄物品
食器手洗い用洗浄物品は、本発明の1つ以上のフィラメント、及び/又は繊維、及び/又は不織布ウェブ、及び/又はフィルム、及び界面活性剤系、並びに任意に、洗浄の当該技術分野において既知の1つ以上の任意の成分(例えば手で食器を洗う際に有用である)を含む。これらの任意の成分の例としては、香料、染料、抗菌剤、酵素(例えばプロテアーゼ)、洗浄ポリマー(例えば、アルコキシル化ポリエチレンイミンポリマー)、ヒドロトロープ、ポリマー泡安定剤、漂白剤、ジアミン、カルボン酸、増粘剤、防腐剤、消毒剤、食器洗浄液が全体的に3〜14の(好ましくは8〜11)のpHを有するようなpH緩衝手段、又はこれらの混合物が挙げられる。食器手洗い用洗浄物品の例は、米国特許第5,990,065号、及び同第6,060,122号に記載されている。
一実施形態において、食器手洗い用洗浄物品の界面活性剤は、アルキルサルフェート、アルコキシスルフェート、アルキルスルホネート、アルコキシスルホネート、アルキルアリールスルホネート、ベタイン又は脂肪族若しくは複素環式二級及び三級アミンの誘導体、四級アンモニウム界面活性剤、アミン、単一若しくは多アルコキシル化アルコール、アルキルポリグリコシド、脂肪酸アミド界面活性剤、C〜C20アンモニアアミド、モノエタノールアミド、ジエタノールアミド、イソプロパノールアミド、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド及びこれらの混合物を含む。
本発明の手による食器洗浄物品を、汚れた食器を収容するのに適したシンク又はボウルに投与する工程を含む、食器洗浄の方法が提供される。流し台又はボウルは、水及び/又は汚れた食器を収容する場合がある。
硬質表面洗浄物品
硬質表面洗浄物品は、本発明の1つ以上のフィラメント、及び/又は繊維、及び/又は不織布ウェブ、及び/又はフィルム、及び任意に、当該技術分野において既知の1つ以上の任意の成分(例えば硬質表面の洗浄に有用である)、例えば酸性成分、例えば、石炭のかすの良好な除去性能を提供する酸性成分(例えば、ギ酸、クエン酸、ソルビン酸、酢酸、ホウ酸、マレイン酸、アジピン酸、乳酸、リンゴ酸、マロン酸、グリコール酸、又はこれらの混合物)を提供する酸性成分を含む。硬質表面の酸性洗浄物品に含まれ得る成分の例としては、米国特許第7,696,143号に記載のものが挙げられる。あるいは、硬質表面洗浄物品は、アルカリ性成分(例えば、アルカノールアミン(alkanolmine)、炭酸塩、重炭酸塩化合物、又はこれらの混合物)を含む。硬質表面のアルカリ性洗浄物品に含まれ得る成分の例としては、米国特許出願第2010/0206328(A1)号に記載のものが挙げられる。硬質表面を洗浄する方法は、硬質表面を洗浄する方法において、硬質表面洗浄物品を使用すること、又は投与することを含む。一実施形態では、本方法は、硬質表面洗浄物品をバケツ又は同様の容器に投与することと、任意に、物品をバケツに投与する前若しくは投与した後にバケツに水を加えることと、を含む。他の実施形態では、本方法は、硬質表面洗浄物品を便器に投与することと、任意に、便器内の水に物品を溶解した後に、便器の表面を磨くことと、を含む。
便器洗浄ヘッド
本発明の1つ以上のフィラメント、及び/又は繊維、及び/又は不織布、及び/又はフィルムを含む便器洗浄用具のための便器洗浄ヘッドが提供される。トイレ便器洗浄ヘッドは使い捨てであってもよい。便器洗浄ヘッドは、取り外し可能にハンドルに取り付けられてもよく、そのためユーザーの手はこのハンドルによって便器から離れたままである。一実施例では、便器洗浄ヘッドには水分散性シェルを含有させてもよい。同様に、水分散性シェルには、本発明の1つ以上のフィラメント、及び/又は繊維、及び/又は不織布ウェブ、及び/又はフィルムを含有させてもよい。この水分散性シェルはコア部を包んでもよい。このコア部には、少なくとも1つの顆粒状材料を含有させてもよい。コア部に含まれる顆粒状材料には、界面活性剤、有機酸、香料、消毒剤、漂白剤、洗剤、酵素、微粒子、又はこれらの混合物が含まれ得る。任意に、コア部はセルロースを含まなくてもよく、かつ本発明の1つ以上のフィラメント、及び/又は繊維、及び/又は不織布ウェブ、及び/又はフィルムを含んでもよい。好適な便器洗浄ヘッドの例は、本発明の譲受人に譲渡された米国特許出願シリアル番号第12/901,804号(P&G Case 11892)に従って製造され得る。デンプン材料を含有する好適な便器洗浄ヘッドは、本発明の譲受人に譲渡された米国特許出願シリアル番号第13/073,308号(P&G Case 12048)、同第13/073,274号(P&G Case 12049)、及び/又は同第13/07,3346号(P&G Case 12054)に従って製造され得る。本発明の便器洗浄ヘッドを便器表面と接触させる工程を含む、便器表面の洗浄方法が提供される。
使用方法
本発明に従う1つ以上の布地ケア活性剤を含む不織布ウェブ又はフィルムは、布地物品を処理する方法に利用することもできる。布地物品を処理する方法は、(a)布地物品を洗浄する前に、布地物品を前処理する工程と、(b)不織布ウェブ若しくはフィルムを水と接触させることによって形成された洗浄液と、布地物品を接触させる工程と、(c)布地物品を、乾燥機内で不織布ウェブ若しくはフィルムと接触させる工程と、(d)不織布ウェブ若しくはフィルムの存在下で布地物品を乾燥機内で乾燥させる工程と、(e)これらの組み合わせ、からなる群から選択される1つ以上の工程を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、本方法は、前処理されるべき布地物品に不織布ウェブ若しくはフィルムを接触させる前に、不織布ウェブ若しくはフィルムを事前に濡らす工程を更に含んでもよい。例えば、不織布ウェブ若しくはフィルムを、水で事前に濡らされて、次いで前処理されるべき、染みを含む布地の一部分に付着させてもよい。あるいは、布地を濡らしてもよく、ウェブ若しくはフィルムをその上に配置しても、又はそれに付着させてもよい。いくつかの実施形態では、本方法は、布地物品を処理する際に使用するための不織布ウェブ若しくはフィルムの一部分のみを選択する工程を更に含み得る。例えば、1つの布地ケア物品のみが処理されている場合、不織布ウェブ若しくはフィルムの一部分は、切断されて、及び/又は引き裂かれて、布地上に配置されるか、又はそれに付着されるか、又は水中におかれて、比較的少量の洗浄液を形成し、この洗浄液は次いで布地を前処理するために使用される。この方法では、ユーザーは目の前の作業によって布地処理方法をカスタマイズしてもよい。いくつかの実施形態では、不織布ウェブ又はフィルムの少なくとも一部分は、処理すべき布地に装置を使用して適用され得る。代表的な装置には、ブラシ及びスポンジが挙げられるが、これらに限定されない。いずれか1つ以上の前述の工程は、所望の布地処置効果を達成するために繰り返されてもよい。
フィルムを製造するためのプロセス
本発明の不織布ウェブはフィルムに変換されてもよい。本発明に従う不織布ウェブからフィルムを製造するプロセスの例は、
a.フィラメント形成材料からなる、例えば極性溶媒可溶性フィラメント形成材料からなる、複数のフィラメントを含む不織布ウェブを提供する工程と、
b.不織布ウェブをフィルムに変換する工程と、を含む。
本発明の一実施例では、不織布ウェブからフィルムを製造するプロセスは、不織布ウェブを提供する工程と、不織布ウェブをフィルムに変換する工程と、を含む。
不織布ウェブをフィルムに変換する工程は、不織布ウェブを力に曝す工程を含み得る。力は圧縮力を含んでもよい。圧縮力は、約0.2MPaから、及び/又は約0.4MPaから、及び/又は約1MPaから、及び/又は約10MPaまで、及び/又は約8MPaまで、及び/又は約6MPaまでの圧力を不織布ウェブに適用してもよい。
不織布ウェブは、少なくとも20ミリ秒、及び/又は少なくとも50ミリ秒、及び/又は少なくとも100ミリ秒、及び/又は約800ミリ秒まで、及び/又は約600ミリ秒まで、及び/又は約400ミリ秒まで、及び/又は約200ミリ秒までの力に暴露してもよい。一実施例では、不織布ウェブは約400ミリ秒〜約800ミリ秒の期間、力に曝す。
不織布ウェブは、少なくとも50℃、及び/又は少なくとも100℃、及び/又は少なくとも140℃、及び/又は少なくとも150℃、及び/又は少なくとも180℃、及び/又は少なくとも200℃の温度で力に曝されてもよい。一実施例では、不織布ウェブは約140℃〜約200℃の温度で、力に曝されてもよい。
不織布ウェブは、不織布ウェブのロールから供給されてもよい。得られるフィルムはフィルムのロールに巻かれてもよい。
非限定的な例
本発明に従うフィラメントの非限定例は、小型装置26を使用することによって製造され、その略図は図5及び6に示されている。バッチ操作に適した加圧されたタンク28は、フィラメント形成組成物30(例えば布地ケア組成物及び/又は食器洗浄用組成物として有用なフィラメントを製造するのに好適であるフィラメント形成組成物)で充填される。
以下で実施例1に説明されるように、第1の実施例では、本発明に従うフィラメント形成組成物30は、以下のとおり製造される:2つの別個の部分が組み合わされてフィラメント形成組成物30を製造する。第1部分、パートA(15重量%のポリビニルアルコールの固溶体を含有する)は、乾燥ポリビニルアルコールを85重量%の脱イオン水と混合し、この混合物を約90℃まで加熱し、ポリビニルアルコールの実質的に全てが脱イオン水中に溶解するまで機械的な混合(必要な場合)を加えることによって製造するる。次に、この材料を約73°F±4°F(約23℃±2.2℃)まで冷却する。次に、パートAには、第2部分、パートB(24.615重量%の脱イオン水、及び組み合わせた合計重量%が50重量%を超えるような、界面活性剤、pH調整剤及びキレート剤などの活性剤を含む添加剤残部を含有する)を加える。生じた混合物を手で混合して、フィラメント形成組成物を形成する。このフィラメント形成は、本発明に従うフィラメントを紡糸するのに好適である。
以下の実施例2で説明されるように、第2の実施例では、フィラメント形成組成物30はパートA及びパートBを以下の表2Aに説明される、示された重量%で混合する。表2Aのフィラメント形成組成物から得られるフィラメントの成分(重量%)が、以下の表2Bに示される。
以下の実施例3で説明されるように、第3の実施例では、フィラメント形成組成物はパートA及びパートBを、以下の表3Aに記載の重量%で混合したものである。表3Aのフィラメント形成組成物から得られるフィラメントの成分の重量%が、以下の表3Bに示される。
以下の実施例4に示されるように、第4の実施例では、フィラメント形成組成物は以下の表4に示される成分を含有する。
以下の実施例5に示されるように、第5の実施例では、フィラメント形成組成物は以下の表5に示される成分を含有する。
以下の実施例6に示されるように、第6の実施例では、フィラメント形成組成物は以下の表6に示される成分を含有する。
以下の実施例7に示されるように、第7の実施例では、フィラメント形成組成物は以下の表7に示される成分を含有する。
更なる実施例を、以下の実施例8〜12に説明する。
ポンプ32(例えば、1回転当たり5.0立方センチメートル(cc/rev)の容量を有するZenith(登録商標)PEP IIポンプ、Parker Hannifin Corporation(Sanford,N.C.,USA)のZenithポンプ部門により製造)を用いて、フィラメント形成組成物30をダイ34に送り込む。フィラメント形成組成物30のダイ34への流量は、ポンプ32の1分当たりの回転数(rpm)を調節することによって制御される。タンク28から、ポンプ32へ、そしてダイ34内へとフィラメント形成組成物組成物30を移送するために(矢印によって表されるように)、パイプ36はタンク28、ポンプ32、及びダイ34に接続される。ダイ34は、図6に示されるように、約1.524ミリメートル(約0.060インチ)のピッチPだけ互いに離間された円形押出ノズル38の2つ以上の列を有する。ノズル38は、約0.305ミリメートル(約0.012インチ)の個々の内径、及び約0.813ミリメートル(約0.032インチ)の個々の外径を有する。各個々のノズル38は、細径化空気を各個々のノズル38に供給するために、環状かつ末広のフレア状オリフィス40によって囲まれている。ノズル38を通して押し出されているフィラメント形成組成物30は、ノズル38を囲むオリフィス40を通して供給されるほぼ円筒形の湿った空気の流れにより囲まれ細径化され、フィラメント42が製造される。細径化空気は、供給源からの圧縮空気を電気抵抗加熱器、例えば、Emerson Electric(Pittsburgh,Pa.,USA)のChromalox部門により製造された加熱器によって加熱することにより供給される。適切な量が、電気的に加熱されサーモスタット制御される送出パイプ中の条件下で、加熱された空気を飽和又はほとんど飽和するために細長化空気に添加される。凝縮水は、電気的に加熱されサーモスタット制御される分離器中で除去される。フィラメント42は、乾燥空気流により乾燥されるが、この乾燥空気流は、電気抵抗加熱器(図示せず)により約149℃(約300°F)〜約315℃(約600°F)の温度を有し、乾燥ノズル(図示せず)を通して供給され、回転されるフィラメント42の全体的な向きに対して、約90℃の角度に放出される。
フィラメントは、ベルト若しくは布地などの回収装置上で回収されてもよい(一実施例では、パターン(例えば、非無作為パターン)を、ベルト若しくは布地上でフィラメントを回収する結果として形成される不織布ウェブに付与することができるベルト若しくは布地)。
実施例1−美容効果をもたらすのに好適な本発明のフィラメント及び/又は不織布ウェブの実施例が以下の表1に示されている。
Figure 2013535581
Sigma−Aldrich Catalog No.363081、分子量85,000〜124,000、87〜89%加水分解
実施例2−表2Aは以下に、美容効果をもたらすのに好適な本発明のフィラメント及び/又は不織布ウェブを製造するための、本発明のフィラメント形成組成物の他の実施例を示す。
Figure 2013535581
Sigma−Aldrich Catalog No.363081、分子量85,000〜124,000、87〜89%加水分解
McIntyre Group Ltd(University Park,IL)のMackam HPL−28ULS
UCARE(商標)ポリマーLR−400、Amerchol Corporation(Plaquemine,Louisiana)から入手可能。
表2Aのフィラメント形成組成物から得られるフィラメントは、以下の表2Bに示される活性剤及びフィラメント形成材料を以下の濃度で含む。
Figure 2013535581
実施例3−表3Aは以下に、美容効果をもたらすのに好適な本発明のフィラメント及び/又は不織布ウェブを製造するための、本発明のフィラメント形成組成物の他の実施例を示す。
Figure 2013535581
Sigma−Aldrich Catalog No.363081、分子量85,000〜124,000、87〜89%加水分解
McIntyre Group Ltd(University Park,IL)のMackam HPL−28ULS
UCARE(商標)ポリマーLR−400、Amerchol Corporation(Plaquemine,Louisiana)から入手可能。
平均分子量8,000,000、Sigma Aldrich、カタログ番号372838から入手可能
表3Aのフィラメント形成組成物から得られるフィラメントは、以下の表3Bに示される活性剤及びフィラメント形成材料を以下の濃度で含む。
Figure 2013535581
実施例4−表4は以下に、洗濯洗剤としての使用に好適な本発明のフィラメント及び/又は不織布ウェブを製造するための、本発明のフィラメント形成組成物の他の実施例を示す。
Figure 2013535581
1 Celvol 523、Celanese/Sekisui、分子量85,000〜124,000、87〜89%加水分解
実施例5−表5は以下に、洗濯洗剤としての使用に好適な本発明のフィラメント及び/又は不織布ウェブを製造するための、本発明のフィラメント形成組成物の他の実施例を示す。
Figure 2013535581
1 Celvol 523、Celanese/Sekisui、分子量85,000〜124,000、87〜89%加水分解
実施例6−表6は以下に、食器手洗い用洗剤としての使用に好適な本発明のフィラメント及び/又は不織布ウェブを作製するための、本発明のフィラメント形成組成物の他の実施例を示す。
Figure 2013535581
1 Celvol 523、Celanese/Sekisui、分子量85,000〜124,000、87〜89%加水分解
算出値
実施例7−表7は以下に、洗濯洗剤としての使用に好適な本発明のフィラメント及び/又は不織布ウェブを作製するための、本発明のフィラメント形成組成物の他の実施例を示す。
Figure 2013535581
1 Celvol 523、Celanese/Sekisui、分子量85,000〜124,000、87〜89%加水分解
実施例8−表8は以下に、洗濯洗剤としての使用に好適な本発明のフィラメント及び/又は不織布ウェブを作製するための、本発明のフィラメント形成組成物の他の実施例を示す。
Figure 2013535581
1 Celvol523、Celanese/Sekisui、分子量85,000〜124,000、87〜89%加水分解
実施例9−表9は以下に、洗濯洗剤としての使用に好適な本発明のフィラメント及び/又は不織布ウェブを作製するための、本発明のフィラメント形成組成物の他の実施例を示す。
Figure 2013535581
1 Celvol 523、Celanese/Sekisui、分子量85,000〜124,000、87〜89%加水分解
計算値
実施例10−表10A〜10Fは、本発明に従うフィラメント形成組成物の別の実施例、及びその構成成分、並びにそれから製造されたフィラメント及び/又は不織布の最終組成物を示す。このようなフィラメント及び/又は不織布ウェブは洗濯用洗剤としての使用に有用である。
Figure 2013535581
Figure 2013535581
Figure 2013535581
Figure 2013535581
Figure 2013535581
Figure 2013535581
実施例11−表11Aは、本発明のフィラメント及び/又はフィラメントを含む不織布ウェブに添加され得る酵素組成物の例、すなわち酵素顆を示す。表11Bは、表11Aの酵素顆粒を含む、本発明に従う不織布ウェブの例を示す。
Figure 2013535581
Figure 2013535581
実施例12−表12は、フィラメント及び/又は不織布ウェブが形成された後に、不織布ウェブ、又は不織布ウェブを構成する1つ以上のフィラメントに添加されるセルロース(ellulose)酵素を含む本発明に従う不織布ウェブの実施例を示す。
Figure 2013535581
試験方法
別途記載のない限り、定義の欄で記載されたものを包含する本明細書に記載された全ての試験及び次の試験方法は、約73°F±4°F(約23℃±2.2℃)及び相対湿度50%±10%に調節された部屋で、試験前2時間にわたって調整した試料に対して行なわれる。本明細書に記載されるように調整した試料は、本発明の目的上、乾燥試料(例えば「乾燥フィラメント」)であると見なされる。更に、全ての試験はこのような調節された部屋の中で行われる。
含水量試験方法
フィラメント、及び/又は繊維、及び/又は不織布ウェブ内に存在する含水量(含湿量)は、以下の含水量試験方法を使用して測定される。
フィラメント及び/若しくは不織布、又はその一部分(「試料」)は、温度約73°F±4°F(約23℃±2.2℃)及び相対湿度50%±10%に調整された部屋に、試験前の少なくとも24時間配置される。試料の重量は、少なくとも5分の間、更なる重量変化が検出されないときに記録される。この重量を試料の「平衡重量」として記録する。次いで、試料を、相対湿度約4%の70℃の乾燥オーブン内に24時間置き、乾燥させる。24時間の乾燥後、直ちに試料の重量を計る。この重量を「乾燥重量」として記録する。試料の含水量(含湿量)は以下のように算出される:
Figure 2013535581
3つ組みの複製試料の含水量(含湿量)%を平均化し、試料の含水量(含湿量)%を記録する。
溶解試験方法
装置及び材料:
600mLビーカー
電磁撹拌器(Labline Model No.1250又は同等物)
磁気撹拌棒(5cm)
温度計(1〜100℃+/−1℃)
ステンレス鋼製型板(3.8cm×3.2cm)
タイマー(0〜300秒、秒数には四捨五入が含まれる)
3.8cm×3.2cmの開口部を有する35mmのスライド台(Polaroid Corporationより入手可能)
35mmのスライド台ホルダー
以下の特性を有するCincinnati市の水道水又はそれと同様のもの:CaCOとして総硬度=155mg/L;カルシウム含有量=33.2mg/L;マグネシウム含有量=17.5mg/L;リン酸塩含有量=0.0462
試料の調製:
1.開口面積の寸法24×36mm(すなわち3.8cm×3.2cmの試料)を備える35mmのスライド台内に試料が確実にフィットするように、テンプレートを使用して、試験すべき(「試料」)フィルム又は不織布ウェブから試料を3つ切り出す。フィルム又は不織布ウェブの横方向に沿って、フィルム又は不織布ウェブの領域を均一に離間させて試料を切り出す。
2.3つの試料のそれぞれを別個の35mmスライド台に固定する。
3.磁気撹拌棒を600mLのビーカー内に定置する。
4.500mL以上のCincinnati水道用水を入手し、温度計で水温を測定し、必要とされる場合は、水の温度を、それが試験温度、すなわち5℃を維持するように調節する。水の温度が5℃になった時点で、500mLの水を600mLのビーカーに充填する。
5.次いで、ビーカーを電磁攪拌器上に定置する。攪拌器のスイッチを入れて、水の中で渦が発生し、かつ渦の底部が600mLビーカーの400mLのマークにくるまで、撹拌速度を調節する。
6.試料を固定した35mmのスライド台を、35mmのスライド台をビーカー内の水の中に下げるように設計されたホルダーに取り付ける(例えば、35mmのスライド台を、600mLビーカー内に存在する水の中に配置するように設計された35mmのスライド台ホルダーのワニ口クランプ)。35mmのスライド台の長端が、600mLビーカー内に存在する水の表面と平行になるように、35mmスライド台の1つの長端の中央で、35mmスライド台をワニ口クランプによって保持する。この設置により、フィルム又は不織布の表面は、水の流れと垂直に配置される。35mmのスライド台及びスライド台ホルダーの配置がわずかに修正された実施例が、米国特許第6,787,512号の図1〜3に示されている。
7.一回の動作で、35mmのスライド台ホルダー(これはビーカー内の水の中心上に35mmスライド台を配置する)を降下させ、35mmスライド台に固定されたフィルム若しくは不織布の露出した表面積全体に、水が接触するのに十分であるように、35mmのスライド台を水中に沈ませる。フィルム又は不織布の露出した表面積全体に水が接触したら即タイマーを開始させる。フィルム又は不織布が分断されると分解が生じる。見えるフィルム又は不織布の全てがスライド台から放出されたとき、35mmスライド台を水から引き揚げて、同時に溶解していないフィルム又は不織布の断片に関して水を観察し続ける。全てのフィルム又は不織布の断片がもはや水中に見えなくなった場合に、溶解が生じている。
8.各試料の3つの複製品が実施される。
9.試験された試料のg当たりの崩壊及び融解時間の値(これは試料の秒/g(s/g)の単位である)を入手するために、それぞれの崩壊及び融解時間は、試料の重量によって正規化される。3つの複製品の試験された試料のg当たりの平均崩壊及び溶解時間が記録される。
直径試験方法
不織布ウェブ又はフィルム内の別個のフィラメント、すなわち1つのフィラメントの直径は、走査型電子顕微鏡(SEM)又は光学顕微鏡、及び画像解析ソフトウェアを使用することによって決定される。フィラメントが測定のために適切に拡大されるように、200〜10,000倍の倍率が選択される。SEMを使用するときに、電子ビームにおけるフィラメントの帯電及び振動を避けるために、試料は金又はパラジウム化合物でスパッタされる。SEM又は光学顕微鏡を用いて撮られた画像(モニタースクリーン上)から、フィラメントの寸法を決定するための手動の手順が使用される。マウス及びカーソルツールを使用して、無作為に選択されたフィラメントの縁部を探し、次いでフィラメントの反対の縁部までその幅を(すなわち、その点において、フィラメントに対して垂直に)測定する。目盛りのある、較正された画像解析ツールは、例えば、μmでの実際の読取値を得るための目盛りを提供する。不織布ウェブ又はフィルム内のフィラメントに関して、いくつかのフィラメントがSEM又は光学顕微鏡を使用して、不織布ウェブの試料の中から無作為に選択される。不織布ウェブ又はフィルム(若しくは製品内のウェブ)の少なくとも2つの部分が切り出され、この方法で試験される。統計学的分析のために、そのような測定を少なくとも合計100回行い、次いで全てのデータを記録する。記録されたデータは、フィラメントの直径の平均値(平均)、フィラメント直径の標準偏差、及びフィラメント直径の中位径を算出するために使用される。
他の有用な統計値は、特定の上限値以下のフィラメントの集団の量の算出値である。この統計値を決定するために、ソフトウェアは、フィラメント直径のうちのどれくらい多くの結果が、上限値以下であるかカウントするようにプログラムされ、このカウント(データの合計数によって除され、100%が掛けられる)は、上限値以下である割合(例えば直径が1マクロメートル以下である割合(%)、又はサブミクロンである割合(%))として、パーセントで記録される。本発明者らは、個々の円形フィラメントに関し測定された直径(μmで)をdiとして表す。
フィラメントが非円形断面を有する場合では、フィラメント直径の測定は、水力直径として、及びこれと等しいものとして決定される。水力直径とはフィラメントの断面積を4倍してフィラメントの断面の外辺部(中空のフィラメントの場合は外周)で除したものである。数−平均直径、あるいは平均直径は以下のとおり算出される:
Figure 2013535581
厚さ方法
不織布ウェブ又はフィルムの厚さは、不織布ウェブ試料又はフィルム試料から5つの試料へと切り出された各試料が、VIR Electronic Thickness Tester Model II(Thwing−Albert Instrument Company(Philadelphia,PA)から入手可能)のロードフット搭載面よりも大きな寸法であるように切り出すことによって測定される。典型的に、ロードフット搭載面は約8cm(3.14in)の円形の表面積を有する。試料を水平な平面とロードフット搭載面との間に押し込める。ロードフット搭載面は、15.5g/cmまでの封圧を試料に印加する。各試料のキャリパーとは、平面とロードフット搭載面との間に結果として生じる隔たりである。キャリパーは5つの試料の平均キャリパーとして算出される。結果をミリメートル(mm)で記録する。
剪断粘度試験方法
本発明のフィラメント形成組成物の剪断粘度は、毛管レオメーターである、Goettfert USA(Rock Hill SC,USA)で製造されたGoettfert Rheograph 6000を使用して測定する。測定は、1.0mmの直径D及び30mmの長さL(すなわちL/D=30)を有するキャピラリーダイを用いて行う。レオメーターの20mmのバレルの下端にダイを取り付け、75℃のダイ試験温度に保持する。ダイ試験温度に予め熱した60gのフィラメント形成組成物の試料を、レオメーターのバレル領域に充填する。試料から全ての混入空気を取り除く。一連の選択された速度、1,000〜10,000秒−1で、試料をバレルからキャピラリーダイを通して押す。見かけの剪断粘度は、試料がバレルからキャピラリーダイを通って進む時に試料に生じる圧力低下及びキャピラリーダイを通る試料の流量から、レオメーターのソフトウェアを用いて計算することができる。log(見かけの剪断粘度)は、log(剪断速度)に対してプロットされ、このプロットはη=Kγn−1によって指数法則に適合させることができ、式中、kは材料の粘性定数であり、nは材料の薄化係数であり、γは剪断速度である。本明細書のフィラメント形成組成物の報告される見かけの剪断粘度は、剪断速度3,000秒−1に対する補間により指数法則関係を用いて計算される。
坪量試験方法
繊維性構造体試料の坪量は、12の個々の繊維性構造体試料を選択し、それぞれ6つの個々の試料の積み重ね体を2つ製造することにより測定される。個々の試料が互いに穿孔線で接続されている場合、個々の試料を積み重ねる際に穿孔線を同じ側にそろえる必要がある。精密カッターを使用して、各積み重ね体を正確に8.9cm(3.5インチ)×8.9cm(3.5インチ)の正方形に切り出す。2つの切り取った正方形の積み重ね体を合わせて、12の正方形の厚さの坪量パッドを製造する。次に、最小感度限界が0.01gの上皿天秤で坪量パッドの重量を測定する。上皿天秤は、気流遮蔽壁を使用して気流及び他の障害から保護する必要がある。上皿天秤の読み取り値が一定になったら、重量を記録する。以下のように坪量を計算する。
Figure 2013535581
重量平均分子量
材料(例えばポリマー)の重量平均分子量(Mw)は、混合ベッドカラムを使用して、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)によって決定される。以下の構成要素を有する高性能液体クロマトグラフ(HPLC):Millenium(登録商標)、Model 600Eポンプ、システムコントローラ及びコントローラーのソフトウェアバージョン3.2、Model 717 Plusオートサンプラー及びCHM−009246カラムヒーター(全てWaters Corporation(Milford,MA,USA)が使用される)。カラムは、600mmの長さ及び7.5mmの内径を有する、PLゲル20μm混合Aカラム(ゲル分子量は1,000g/モルから40,000,000g/モルの範囲)であり、ガードカラムはPLゲル20μm、長さ50mm、IDは7.5mmである。カラム温度は55℃であり、インジェクション体積は200μLである。検出器は、Wyatt Technology(Santa Barbara,CA,USA)製のAstra(登録商標)ソフトウェア、バージョン4.73.04検出器ソフトウェア、K5セル及び690nmレーザーを有するレーザー光散乱検出器を備える、DAWN(登録商標)Enhanced Optical System(EOS)である。奇数が振られた検出器のゲインは101に設定する。偶数が振られた検出器のゲインは20.9に設定する。Wyatt TechnologyのOptilab(登録商標)示差屈折率計を50℃に設定する。ゲインは10に設定する。移動相は、0.1% w/v LiBrを備えるHPLC等級のジメチルスルホキシドであり、移動相の流量は1mL/分、無勾配である実行時間は30分である。
材料を移動相に、名目上、移動相1mL当たり材料3mgで溶融させることによって、試料を調製する。試料には蓋をし、次いで磁性攪拌器を使用して約5分間攪拌する。次いで試料は85℃の対流式オーブンに60分間定置される。次いで試料をそのまま室温まで冷却させた。次いで5mLのシリンジを使用して、5μmのナイロン膜(タイプ:Spartan−25(Schleicher & Schuell(Keene,NH,USA)により製造)を通じて、試料を5ミリリットル(mL)のオートサンプラー内へ濾過させる。
それぞれ一連の測定試料(3つ以上の材料の試料)に関して、ブランク試料の溶媒をカラムに注入した。次いで、試料を上記に記載された試料と関連して同様な方法で調製する。チェック試料は、47,300g/モルの重平均分子量を有する2mg/mLのプルラン(Polymer Laboratories)を含む。試料の各セットを分析する前にチェック試料を分析する。盲検体試料、チェック試料、及び材料試験試料での試験は二重に行なう。最終実施は、ブランク試料での実施である。光散乱検出器及び示差屈折計は「Dawn EOS Light Scattering Instrument Hardware Manual」及び「Optilab(登録商標)DSP Interferometric Refractometer Hardware Manual」(両方ともWyatt Technology Corp.(Santa Barbara,CA,USA)によって製造され、両方とも参照により本明細書に組み込まれる)に従って実施される。
試料の重量平均分子量は、検出器のソフトウェアを使用して算出される。0.066のdn/dc(濃度による屈折率の微分変化)値が使用される。レーザー光検出器及び屈折率検出器の基準は補正し、検出器の暗電流及び溶媒散乱の干渉を除去する。レーザー光検出信号が飽和した場合、又は過剰なノイズを呈する場合、その値は分子量の計算には使用しない。分子量の特性評価の領域は、レーザー光散乱及び屈折率のための90°の検出器の両方の信号が、それらの対応する基準ノイズレベルよりも3倍強大きくなるように選択する。典型的に、高分子量側のクロマトグラムは、屈折率信号によって制限され、低分子量側はレーザー光信号によって制限される。
重量平均分子量は、検出器のソフトウェアで定義されているように「一次Zimmプロット」を使用して算出されてもよい。試料の重量平均分子量は1,000,000g/モルより大きく、一次及び二次Zimmプロットの両方が計算され、回帰分析により最もエラーの少ない結果を使用して分子量が計算される。記録した重量平均分子量は、材料試験試料に関し2度測定した値の平均である。
フィラメント組成物試験方法
フィラメント組成物測定用にフィラメントを調製するために、フィラメントの外面上に存在する任意の除去可能であるコーティング組成物及び/又は材料を除去することによって、フィラメントを調整する。例えば、フィラメントを3回、蒸留水で洗浄するなどする。次いで、フィラメントは含水量が10%未満になるまで、23℃±2.2℃(73°F±4°F)で風乾する。調整したフィラメントの化学分析を次いで完了させ、フィラメント形成材料、及びフィラメント内に存在する活性剤に関して、フィラメントの組成の構成を決定する。
フィラメント形成材料及び活性剤に関する組成の構成はまた、TOF−SIM又はSEMを使用して、断面解析を完了することによって決定されてもよい。フィラメントの組成の構成を決定するための更に他の方法は、マーカーとして蛍光染料を使用するものである。更に、常として、フィラメントの製造者は自分達のフィラメントの組成を知っていなくてはならない。
本明細書に開示される寸法及び値は、記載される正確な数値に厳密に限定されるものとして理解するべきではない。むしろ、特に指定のない限り、そのような各寸法は、記載される値、及びその値周辺の機能的に等価な範囲の双方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
相互参照されるか又は関連する全ての特許又は特許出願を含む、本願に引用される全ての文書を、特に除外すること又は限定することを明言しないかぎりにおいて、その全容にわたって本願に援用するものである。いずれの文献の引用も、こうした文献が本願で開示又は特許請求される全ての発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、また、こうした文献が、単独で、あるいは他の全ての参照文献とのあらゆる組み合わせにおいて、こうした発明のいずれかを参照、教示、示唆又は開示していることを容認するものでもない。更に、本文書において、用語の任意の意味又は定義の範囲が、参考として組み込まれた文書中の同様の用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合には、本文書中で用語に割り当てられる意味又は定義に準拠するものとする。
本発明の特定の実施例及び/又は実施形態について図示し説明したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正を実施できることが当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

Claims (15)

  1. 1つ以上のフィラメント形成材料と、フィラメントが目的用途の条件に曝された際にフィラメントから放出可能な1つ以上の非香料系活性剤とを含むフィラメントであって、該フィラメント内に存在する前記1つ以上のフィラメント形成材料の総濃度が、乾燥フィラメントベースで65重量%未満であり、前記フィラメント内に存在する前記1つ以上の非香料系活性剤の総濃度が、乾燥フィラメントベースで35重量%を超える、フィラメント。
  2. 前記フィラメント内に存在する前記1つ以上の非香料系活性剤の総濃度が、乾燥フィラメントベースで40重量%を超える、請求項1に記載のフィラメント。
  3. 前記フィラメント内に存在する前記1つ以上の非香料系活性剤の総濃度が、乾燥フィラメントベースで80重量%を超える、請求項1又は2に記載のフィラメント。
  4. 前記1つ以上のフィラメント形成材料と、前記1つ以上の非香料系活性剤とが、活性剤に対するフィラメント形成材料の重量比が1.85以下になるよう前記フィラメント内に存在する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィラメント。
  5. 前記1つ以上のフィラメント形成材料が、極性溶媒に可溶性の材料を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のフィラメント。
  6. 前記1つ以上のフィラメント形成材料がポリマーを含み、好ましくは該ポリマーが、プルラン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、トラガカントガム、グアーガム、アカシアガム、アラビアガム、ポリアクリル酸、メチルメタクリレートコポリマー、カルボキシビニルポリマー、デキストリン、ペクチン、キチン、レバン、エルシナン、コラーゲン、ゼラチン、ゼイン、グルテン、大豆タンパク質、カゼイン、ポリビニールアルコール、デンプン、デンプン誘導体、ヘミセルロース、ヘミセルロース誘導体、タンパク質、キトサン、キトサン誘導体、ポリエチレングリコール、テトラメチレンエーテルグリコール、ヒドロキシメチルセルロース、及びこれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくは該ポリマーが、ポリビニールアルコール、デンプン、又はデンプン誘導体を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のフィラメント。
  7. 前記フィラメントが、更に可塑剤を含み、好ましくは該可塑剤が、グリセリン、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリシドール、尿素、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、糖類、エチレンビスホルムアミド、アミノ酸、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載のフィラメント。
  8. 前記1つ以上の非香料系活性剤が界面活性剤を含み、好ましくは該界面活性剤が、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、双極性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜7のいずれか一項に記載のフィラメント。
  9. 前記フィラメントが2つ以上の異なるフィラメント形成材料を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載のフィラメント。
  10. 前記フィラメントが2つ以上の異なる非香料系活性剤を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載のフィラメント。
  11. 前記フィラメントが溶解助剤を更に含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載のフィラメント。
  12. 本明細書において記載される含水量試験方法に従って測定した場合に、前記フィラメントが0%〜20%の含水量を呈し、好ましくは、本明細書において記載される含水量試験方法に従って測定した場合に、前記フィラメントが0%超〜15%未満の含水量を呈する、請求項1〜11のいずれか一項に記載のフィラメント。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載のフィラメントを製造する方法であって、該方法が、
    a.1つ以上のフィラメント形成材料と1つ以上の非香料系活性剤とを含むフィラメント形成組成物を用意する工程と、
    b.該フィラメント形成組成物を紡糸して、1つ以上のフィラメント形成材料と、フィラメントが目的用途の条件に曝された際にフィラメントから放出可能な1つ以上の非香料系活性剤と、を含む、1つ以上のフィラメントにする工程であって、フィラメント内に存在する1つ以上のフィラメント形成材料の総濃度が、乾燥フィラメントベースで65重量%未満であり、フィラメント内に存在する1つ以上の非香料系活性剤の総濃度が、乾燥フィラメントベースで35重量%を超える工程と、を含む、方法。
  14. 好ましくは、前記1つ以上の活性剤が布地ケア活性剤を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の1つ以上のフィラメントを含む不織布ウェブ。
  15. 処理が必要な布地物品を処理する方法であって、請求項14に記載の不織布ウェブで布地物品を処理する工程を含み、好ましくは、該処理工程が、
    a.前記布地物品を洗浄する前に、前記布地物品を前処理する工程と、
    b.不織布ウェブを水と接触させることによって形成された洗浄液と、前記布地物品を接触させる工程と、
    c.前記布地物品と前記不織布ウェブを乾燥機内で接触させる工程と、
    d.乾燥機内に不織布ウェブが存在する状態で布地物品を乾燥させる工程と、
    e.これらの組み合わせ、からなる群から選択される1つ以上の工程と、を含む、方法。
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