JPH101824A - 徐放性複合繊維 - Google Patents

徐放性複合繊維

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JPH101824A
JPH101824A JP8149045A JP14904596A JPH101824A JP H101824 A JPH101824 A JP H101824A JP 8149045 A JP8149045 A JP 8149045A JP 14904596 A JP14904596 A JP 14904596A JP H101824 A JPH101824 A JP H101824A
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fiber
conjugate fiber
sustained
drug
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JP8149045A
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Yasunori Murate
靖典 村手
Yutaka Ito
裕 伊藤
Hisashi Nagi
比佐志 凪
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種後加工などを経ても機能性薬剤の効能が
失われたり低下せず、長期にわたって高い機能性を維持
することができるとともに、良好な開繊性、嵩高性、回
復性を有する繊維とそれからなる繊維製品を提供する。 【解決手段】 天然精油を含有するポリエステルAと該
精油を含有しないポリエステルBとからなる3葉断面複
合繊維であって、該複合繊維の断面の凹部においてポリ
エステルAが露出している徐放性複合繊維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薬剤徐放性複合繊維
に関する。詳細には、各種後加工などを経ても機能性薬
剤の効能が失われたり低下せず、長期にわたって高い機
能性を維持することができるとともに、良好な開繊性、
嵩高性、回復性を有する繊維、並びに、該繊維を利用し
て詰め綿、クッション材、布団、カーペットなどに加工
することにより、「森林浴・清涼」効果、「防虫・防か
び」効果などの機能を長期間維持させた繊維製品に関す
る。
【0002】
【従来の技術】特定の化合物の機能性成分を利用した繊
維製品の代表例として、例えば、次のような芳香繊維が
ある。 天然油脂を含有させたポリオレフィンの芯部を繊維の
中空部分に配した中空芯鞘型の複合繊維(特開昭62−
85010号公報)。 精油を含有させたα−オレフィン重合体又は変成オレ
フィン重合体を芯部とした中実芯鞘型複合繊維の短繊維
(特開平3−76815号公報)。 繊維形成性重合体からなる鞘部、及び機能性薬剤を保
持させた多孔性物質を含有する低融点重合体からなる芯
部よりなる芯鞘型複合繊維(特開平6−322612号
公報)。 しかし、これら従来技術により得られる繊維において
は、機能性薬剤は短繊維の端面からしか放出されず、芳
香油の徐放効果が十分でないために利用分野が限られて
いた。
【0003】また、機能性薬剤の効果を高めるために、
繊維表面に機能性薬剤を保持させた重合体を露出させた
繊維(特開平3−69665号公報,特開平8−906
20号公報)では、各種後加工などを経ることにより著
しく機能性が低下し、耐久性が劣っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、染
色、紡績等の各種後加工などを経ても機能性薬剤の効能
が失われたり低下せず、長期にわたって高い機能性を維
持することができるとともに、良好な開繊性、嵩高性、
回復性を有する繊維及び、それからなる繊維製品を提供
することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決すべく繊維の種類や配合する機能性薬剤の種類、
製造面等から種々検討を重ねた。その結果、機能性薬剤
を含有する繊維形成性重合体Aの一部のみを繊維表面の
凹部に露出させ、他の部分は他の重合体に被覆させてお
けば、耐久性のある薬剤徐放性複合繊維を高度に維持す
ることができるとともに、良好な開繊性、嵩高性、回復
性を持つ上記の課題に合致した繊維が得られることを見
いだして本発明を完成した。すなわち、本発明は、機能
性薬剤を含有する重合体Aを少なくとも一成分とする複
合繊維であって、該複合繊維の断面には少なくとも一つ
の凹部が存在し、重合体Aの一部が該凹部において露出
していることを特徴とする薬剤徐放性複合繊維である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明においては、機能性薬剤を
含有させる繊維形成性重合体Aを複合繊維を構成する一
成分として使用することが必要である。重合体の種類と
しては、繊維形成能を有すれば特に限定されないが、熱
可塑性重合体が好ましく、例えば繊維形成性のポリエス
テル(ポリエチレンテレフタレート系ポリエステル、ポ
リブチレンテレフタレート系ポリエステルなど)、ポリ
アミド(ナイロン6、ナイロン66など)、ポリオレフ
ィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリ塩化ビ
ニル、ポリ塩化ビニリデンなどを挙げることができ、そ
の中でもポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィンが
好ましい。複合繊維を構成する他の重合体としては、上
記重合体Aとの親和性が良好な熱可塑性重合体、特に重
合体Aと同種の重合体が好ましく、親和性の尺度として
は重合体Aと重合体BとのSP値の差(ΔSP)が0.
5以下であることが好ましい。SP値の差が0.5以下
になると、製糸時に重合体Aと重合体Bとが剥離しにく
いので好ましい。ただし、SP値の差がこの範囲を越え
る場合であっても、A−B相方の重合体の親和性を向上
させるために相溶化剤を添加するか、もしくはポリマー
を部分的に変性させてもよい。ここで、SP値とはソリ
ュビリティーパラメーターの略称で、ポリマーの相溶性
の尺度として一般によく知られているポリマー固有の値
である。すなわち、2種ポリマーのSP値の差が小さい
ほど親和性が良好であることを示している。かかる親和
性良好な重合体A−重合体Bの組み合わせとしては、ポ
リエステル−ポリエステル、ポリエステル−(ポリアミ
ド+相溶化剤)、(ポリアミド+相溶化剤)−ポリエス
テル、ポリアミド−ポリアミド、ポリエチレン−ポリエ
チレン、ポリエチレン−ポリプロピレン、ポリプロピレ
ン−ポリエチレン、ポリプロピレン−ポリプロピレンな
どが挙げられる。
【0007】本発明の徐放性複合繊維では、重合体Aと
他の重合体との割合は特に限定されず、繊維の用途に応
じて種々に調整することができる。ただし、繊維を製造
する工程において、紡糸延伸などの工程性、得られる繊
維の開繊性、嵩高性、機能性薬剤の放出量、徐放性能な
どの点から、通常重量比で、 重合体A:重合体B=1.0:0.25〜1.0 であることが好ましい。なお、本発明の複合繊維は機能
性薬剤を含有する重合体A成分を必須としておれば、他
の重合体は1種類である必要はなく、例えば、重合体
A、B及びCの三成分からなる複雑な複合繊維であって
も差支えない。ただし、この場合においても、上記式に
見られるような重合体Aと他の重合体(例えば、BとC
の合計)との重量比であることが好ましい。
【0008】本発明の複合繊維の断面形状は、少なくと
も一つの凹部を有していることが重要であり、例えば、
図1に示されるような凹部を有するものであり、凹凸型
断面形状のT型、Y型、+型、六葉、八葉などの多葉型
の異形断面形状が挙げられる。凹部の数が少ないと重合
体Aの露出面積が十分に確保しにくく、一方、凹部の数
が多すぎると凹部の形成が難しくまた凹部の深さがとり
にくいので三〜八葉の断面形状が好ましい。
【0009】また、本発明においては、機能性薬剤を含
有させた重合体Aの一部が繊維表面の凹部において露出
していることが重要であり、重合体Aの露出部を繊維断
面の凹部に位置せしめることにより、凸部に位置せしめ
た場合と比較して繊維の製造工程において重合体Aの損
傷を抑制させ得るだけでなく、各種後加工による機能性
発現の低下を抑えることができる。また、凹部を有する
断面形状とすることにより、後加工工程での開繊性が向
上し、繊維集合体としての嵩高性、回復性をも向上させ
ることができる。さらに、本発明では、繊維断面におい
てその露出部を(重合体Aと他の重合体との接合長L
1):(重合体Aの露出長L2)=1.0:0.1〜
1.5となるように、繊維断面の凹部に位置せしめるこ
とが好ましい。L2のL1に対する比が0.1より小さ
いと、充分な機能性が得られにくい場合があり、また、
1.5を越えると薬剤の長期間に亘る徐放性が失われる
ことがある。
【0010】本発明では、機能性薬剤を繊維形成性重合
体A中に含有させるが、機能性薬剤としては、防虫、抗
菌、消臭、芳香等の機能性を有する化合物であれば特に
限定されず、繊維の用途に応じて薬剤の種類を適宜選択
することができる。また、本発明の複合繊維は200〜
300℃程度の高温下で溶融紡糸されるものであるが、
沸点が比較的低く、空気中に揮発する機能性物質であっ
ても、後述するような多孔性物質と併用する場合は、紡
糸時に低沸点薬剤が全て揮発してしまうことなく、重合
体A中に十分な薬剤が存在した繊維が得られるのであ
る。機能性薬剤の代表例としては、樹木の香りを放つい
わゆる森林浴繊維に用いられる天然油脂や香料が挙げら
れ、これらのほとんどが200℃以下の沸点を有し、空
気中に徐々に揮散してゆく。また、それ以外にも花や果
物などの香りのする芳香剤または揮発性の防虫・防かび
剤などが挙げられる。
【0011】本発明においては、機能性薬剤の効能を長
期化させるため該薬剤を多孔性物質に保持させておくと
好ましい。多孔性物質としては、機能性薬剤を強く吸着
しすぎて機能性が失われないような保持能力を有し、且
つ紡糸工程での加熱によって変性を受けないものを使用
するのがよい。そのような多孔性物質の例としては、シ
リカ、ゼオライト、炭酸カルシウム、タルク、硫酸カル
シウム、硫酸バリウムなどの無機微粒子を挙げることが
でき、とくにシリカ、ゼオライトが好ましい。多孔性物
質はその平均粒径が0.01〜3μの範囲にあるのがこ
とが好ましい。0.01〜1μのものがより好ましい。
多孔性物質の平均粒径が0.01μよりも小さいと、熱
による凝集によって紡糸工程でのフィルターの目詰まり
を生じやすく、一方3μよりも大きいと、やはり紡糸時
にフィルターの目詰まりや断糸等を生じて工程性が不良
になりやすく、製品品質の低下につながりやすい。
【0012】多孔性物質への機能性薬剤の保持量は、機
能性薬剤の種類や多孔性物質の種類、繊維の用途などに
応じて種々異なり得るが、一般に、多孔性物質と機能性
薬剤の合計重量に対して、機能性薬剤を5〜60重量%
保持させるのがよい。機能性薬剤の保持量が5重量%よ
りも少ないと、目的とする機能を発揮しにくくなる。一
方、60重量%よりも多いと、機能性薬剤を保持させた
多孔性物質を重合体A中に均一に分散させにくくなり、
繊維形成性が失われる。
【0013】機能性薬剤を多孔性物質に保持させること
なく直に重合体Aに配合する場合は、薬剤は重合体Aと
の合計重量に対して5〜15重量%の割合で配合するこ
とが好ましく、一方、多孔性物質に機能性薬剤を保持さ
せた場合は、直に配合する場合よりも少量の配合量で長
期間安定した徐放性が得られ、かかる場合、機能性薬剤
を保持した多孔性物質は重合体Aとの合計重量に対し
て、10重量%以下の割合で重合体Aに配合するのがよ
い。配合量が10重量%を越えると、繊維を製造する際
の曳糸性が低下して紡糸が不安定になりやすく、場合に
よっては用途に対応した充分な物性が得られない。ま
た、その際の機能性薬剤の含有割合は、重合体A構成物
の全量に対して、0.1〜6.0重量%となるようにす
るのが好ましい。
【0014】機能性薬剤または該薬剤を保持させた多孔
性物質の重合体Aへの添加方法は特に制限されず、重合
体A中に均一に混合分散させ得る方法であればいずれも
採用できるが、薬剤または薬剤保持多孔性物質を高濃度
で含有させた重合体Aのマスターパッチやマスターチッ
プを予め製造しておき、これを重合体Aと混合するのが
均一な混合物を得るうえで好ましい。
【0015】機能性薬剤を多孔性物質に担持させない場
合は、機能性薬剤を付着させた重合体Aのチップを予め
製造しておき、その後、複合溶融紡糸装置に供給して製
造することができる。
【0016】本発明の薬剤徐放性複合繊維における重合
体Aおよび他の重合体は、必要に応じて紫外線吸収剤、
酸化防止剤、滑剤、難燃剤、可塑剤、相溶化剤、染顔料
などの添加剤を含有しても良い。
【0017】本発明の薬剤徐放性複合繊維は、複合繊維
を製造する従来公知の方法により製造することができ、
その製造方法は特に制限されない。例えば、ポリエステ
ルを重合体Aに、同じくポリエステルを重合体Bに使用
した場合、所望の凹凸型断面に対応した紡糸口金から、
280〜300℃程度の温度で所定量吐出させ、適当な
速度で巻き取ることにより未延伸繊維を得、適当な倍率
で延伸する。その後、用途に応じて捲縮、切断して短繊
維として用いたり、切断することなく長繊維として使用
したりすることができる。またかかる繊維を交絡、混
繊、染色など適当な後加工を施すことにより所望の目的
とする繊維を得ることができる。また、本発明の薬剤徐
放性複合繊維を使用した繊維製品の形態は、目的に応
じ、乾式又は湿式不織布、織物、編物、紐それらの複合
体など適宜採用することが可能である。
【0018】本発明の薬剤徐放性複合繊維の用途として
は、例えば、布団、枕、クッション、ぬいぐるみなどの
ための詰め綿、壁装材、テーブルクロス、カーペット、
カーテン、暖簾、シートカバー、枕カバー、布団側地、
布団収納袋、スリッパ用生地、靴の内張り材、便座カバ
ー、タオル、ふきん、ハンカチ、マスク、帽子、手袋、
合成畳、各種フィルター、衛生材料、靴下、下着、上着
などの各種衣類を挙げることができる。
【0019】
【実施例】以下に芳香徐放性複合繊維に関する実施例お
よび比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明
はそれによって限定されない。以下の実施例および比較
例において、ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタ
レート)の極限粘度[η]、得られる繊維の芳香性、開
繊率、嵩高性、および、回復性の評価は下記のようにし
て行った。
【0020】・ポリエステル樹脂の極限粘度[η] 1,1,2,2−テトラクロロエタン/フェノール混合
溶媒(1:1)10ccにポリエステル樹脂試料0.1
000gを溶解し、ウッベローデ粘度計を使用して下記
の式から極限粘度[η]を求めた。 極限粘度[η]=(1/4)×ηSP+(3/4)×1n
(ηSP+1) 式中、ηSP:比粘度
【0021】・繊維の芳香性 繊維の芳香性をその製造直後、100℃で5時間加熱後
および室温(25℃)で1ケ月放置後に、その各々の芳
香性を鼻で嗅いで点数評価した。なお点数評価は、芳香
繊維の製造後の香りの強さを5点とし、香りが感じられ
なくなった場合を1点として、香りの強さを5段階に分
けて評価した。
【0022】・繊維の開繊率 ターボオープナー型開繊機を用いて繊維(ステープルフ
ァイバー)の開繊処理を行い、下記の式より開繊率
(%)を求めた。
【0023】開繊率(%)={(開繊後の開繊部の繊維
重量)/(未開繊時の繊維重量)}×100
【0024】・嵩高性および回復性 下記の実施例または比較例で得られた繊維(ステープル
ファイバー)を用いてローラーカード機にかけてウェブ
を作成し、JIS L−1097に準じて、比容積およ
び圧縮回復率を測定した。
【0025】実施例1 天然精油(青森ひばより抽出した精油)をシリカ(平均
粒径0.03μ)と天然精油の合計重量に対して50重
量%の割合で担持したシリカをポリエチレンテレフタレ
ート(極限粘度[η]=0.63)に含有させたマスタ
ーチップを280℃の混練温度で製造した。これにポリ
エチレンテレフタレート(極限粘度[η]=0.63)
を加えて希釈し、重合体A用ポリエチレンテレフタレー
ト組成物の全重量に対して、天然精油分が3重量%の割
合で含有する重合体A用ポリエチレンテレフタレート組
成物を製造した。重合体Bとしてポリエチレンテレフタ
レート(極限粘度[η]=0.63)を用いて、重合体
Aと重合体Bとの重量比が50:50となる割合で複合
紡糸装置に供給し、図2に示す3枝型複合紡糸ノズルよ
り、温度280℃で紡糸ノズルあたりの吐出量1.5g
/分の割合で溶融紡糸し、引き取り速度600m/分で
紡糸原糸を製造した。得られた紡糸原糸は4.7倍に延
伸し、捲縮を付与した後、乾燥、切断して、繊維長32
mm、単繊維繊度6.2デニール、重合体Aと重合体B
との接着長(L1):重合体Aの露出長(L2)=1:
0.7のY字断面形状を有する凹凸型断面繊維ステープ
ルを製造した。この繊維(ステープルファイバー)を用
いて芳香性、開繊率、比容積、および、圧縮回復率の評
価を行ったところ、開繊率98.2%、比容積105.
6cm3 /g、圧縮回復率97.0%、芳香性は下記の
表1に示す通りの結果を得た。
【0026】
【表1】
【0027】実施例2 天然精油(青森ひばより抽出した精油)をシリカ(平均
粒径0.3μ)と天然精油の合計重量に対して50重量
%の割合で担持したシリカをポリエチレンテレフタレー
ト(極限粘度[η]=0.63)に含有させたマスター
チップを280℃の混練温度でこれにポリエチレンテレ
フタレート(極限粘度[η]=0.63)を加えて希釈
し、重合体A用ポリエチレンテレフタレート組成物の全
重量に対して、天然精油分が3重量%の割合で含有する
重合体A用ポリエチレンテレフタレート組成物を製造し
た。重合体Bとしてポリエチレンテレフタレート(極限
粘度[η]=0.63)を用いて、重合体Aと重合体B
との重量比が50:50となる割合で複合紡糸装置に供
給して、図3に示す5枝型複合紡糸ノズルより、温度2
80℃で1紡糸ノズルあたりの吐出量1.5g/分の割
合で溶融紡糸し、引き取り速度600m/分で紡糸原糸
を製造した。得られた紡糸原糸は4.7倍に延伸し、捲
縮を付与した後、乾燥、切断して、繊維長32mm、単
繊維繊度6.2デニール、重合体Aと重合体Bとの接着
長(L1):重合体Aの露出長(L2)=1:0.3の
Y字断面形状を有する凹凸型断面繊維ステープルを製造
した。この繊維(ステープルファイバー)を用いて芳香
性、開繊率、比容積、および、圧縮回復率の評価を行っ
たところ、開繊率98.7%、比容積110.8cm3
/g、圧縮回復率98.0%、芳香性は下記の表1に示
す通りの結果を得た。
【0028】比較例1〜5 重合体Aまたは重合体Bに用いる重合体の種類、および
繊維断面の形状を表1(図4参照)に記載のごとく変化
させ、実施例1〜2と同様にして評価した結果を表1に
あわせて示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合繊維の一例を示す断面図。
【図2】実施例1で使用した3枝型複合紡糸ノズルの断
面図。
【図3】実施例2で使用した5枝型複合紡糸ノズルの断
面図。
【図4】実施例及び比較例で得られた複合繊維の断面
図。
【符号の説明】
A:重合体A B:重合体B
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // D01F 1/10 D01F 1/10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機能性薬剤を含有する重合体Aを少なく
    とも一成分とする複合繊維であって、該複合繊維の断面
    には少なくとも一つの凹部が存在し、重合体Aの一部が
    該凹部において露出していることを特徴とする薬剤徐放
    性複合繊維。
  2. 【請求項2】 複合繊維が重合体Aと重合体Bとから構
    成されており、繊維断面外周における重合体Aと重合体
    Bとの接合長をL1とし、凹部における重合体Aの露出
    長をL2とするとき、L1:L2=1.0:0.1〜
    1.5である請求項1記載の薬剤徐放性複合繊維。
  3. 【請求項3】 重合体Aと重合体BとのSP値の差が
    0.5以下である請求項1または2の凹凸型断面形状を
    有する薬剤徐放性複合繊維。
  4. 【請求項4】 機能性薬剤が多孔性物質に担持されて重
    合体Aに含有されている請求項1乃至3のいずれか1項
    に記載の薬剤徐放性複合繊維。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の薬
    剤徐放性複合繊維を含む繊維製品。
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