JP2013253035A - 化学蒸着用の有機ルテニウム化合物のリサイクル方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】化学蒸着用の有機ルテニウム化合物のリサイクル方法について、近年開発された比較的新規な有機ルテニウム化合物にも対応可能なものを提供する。
【解決手段】本発明は、薄膜形成工程を経た使用済みの原料から未反応の有機ルテニウム化合物を抽出する化学蒸着用の有機ルテニウム化合物のリサイクル方法であって、次の(a)〜(c)の工程を含む方法である。(a)水素雰囲気中、前記使用済み原料と水添触媒とを接触させ、使用済み原料中の酸化した有機ルテニウム化合物に水素添加する改質工程。(b)前記使用済み原料と吸着剤とを接触させることにより、使用済み原料中の不純物を除去する吸着工程。(c)前記使用済み原料を、有機ルテニウム化合物の分解温度に対して−100℃以上でありかつ−10℃以下の温度で、8時間以上加熱して、使用済み原料中の有機ルテニウム化合物における異性体の比率を調整する復元工程。
【選択図】図4

Description

本発明は、CVD法、ALD法等の化学蒸着法における原料として使用される有機ルテニウム化合物のリサイクル方法に関する。詳しくは、薄膜製造に利用され回収された使用済み原料を再利用可能な状態にする方法に関する。
DRAM、FERAM等の半導体デバイスの薄膜電極材料としてルテニウム又はルテニウム化合物が使用されている。これらの薄膜の製造法としては、CVD法(化学気相蒸着法)、ALD法(原子層蒸着法)といった化学蒸着法が適用されている。このような化学蒸着法で使用される原料化合物として、従来から多くの有機ルテニウム化合物が知られている。
CVD法等による有機ルテニウム化合物を用いた薄膜の製造コストは、原料である有機ルテニウム化合物の価格の他、有機ルテニウム化合物原料の利用効率の良否が基準となる。利用効率とは、基板表面に導入した原料質量に対して成膜反応に消費された化合物量の比であるが、CVD法等による有機ルテニウム化合物の利用効率は10%以下と低くなる場合が多い。この低利用効率の問題を放置することは、ルテニウム薄膜の製造コストひいては各種デバイスの価格高騰の要因となる他、ルテニウムという貴金属の資源枯渇の要因ともなり得る。
ここで、本願出願人は、成膜コストを低減すると共に資源枯渇の問題を回避する方法として、これまで廃棄されていた使用済みの原料から未反応の有機金属化合物成分を抽出し、再利用可能な状態に精製する有機金属化合物のリサイクル技術を従来から開発している(特許文献1)。このリサイクル技術は、薄膜形成後の原料ガスを、コールドトラップ等に通過させることにより冷却・凝縮して回収し、更にこの回収分を適当な条件下で蒸留することにより、有機金属化合物を精製・抽出するものである。このリサイクル技術によれば、有機金属化合物が無駄に廃棄されるのを回避することにより薄膜製造コストを低減することができる。
また、本願出願人は、上記のようにして回収される有機金属化合物には、成膜反応に対する副反応による生成物の混入や着色の問題があること、及び、それらは蒸留等の精製手段では除去し難くそのままでは薄膜原料として再利用できないことも見出している。そして、回収した有機金属化合物について、これを再利用可能な状態にする精製手段を含むリサイクル方法についても開発している(特許文献2)。
本願出願人による上記の有機金属化合物のリサイクル技術は、その開発時において使用されている多くの有機ルテニウム化合物に応用されており、その効率的利用についての実績を挙げている。しかし、本発明者等によると、有機ルテニウム化合物の種類によっては、上記従来の精製工程を経ても再利用可能な状態にならないものがあることが確認されている。
この点について、薄膜形成用の有機ルテニウム化合物には、古くは、低融点であり常温で液体であることや、蒸気圧が高く容易に気化可能であること等の特性が要求されてきた。これは、原料の取扱い性や薄膜製造時の効率を重視するものであった。しかし、近年では、それらの特性に加えて、様々な反応雰囲気に対応させた化合物や、製造される薄膜の性状をより重視した化合物が要求されており、それらに応じた有機ルテニウム化合物が開発されている(例えば、特許文献3)。これら比較的新規な有機ルテニウム化合物は、配位する配位子の特異性や、相違する配位子が配位する非対称性等、以前のものに比べると複雑化が図られている。そして、本発明者の検討から、従来のリサイクル技術はそれらの比較的新規な有機ルテニウム化合物には完全に対応するものではない。
特許第4162366号明細書 特許第3507417号明細書 特許第4746141号明細書
そこで本発明では、化学蒸着用の有機ルテニウム化合物のリサイクル方法について、対応可能な化合物の範囲を拡張することができ、近年の比較的新規な有機ルテニウム化合物に対しても有効なものの提供を目的とする。
上記課題を解決すべく、本発明者等は鋭意検討を行い、近年開発された化学蒸着用の有機ルテニウム化合物について、回収された使用済み原料の性状について調査した。この検討過程について、特許文献3記載の有機ルテニウム化合物である下記式のジカルボニル−ビス(5−メチル−2,4−ヘキサンジオナト)ルテニウム(II)を例に挙げて説明する。
本発明者等は、回収された成膜反応後のジカルボニル−ビス(5−メチル−2,4−ヘキサンジオナト)ルテニウム(II)について、その成分、構造について検討を行ったところ、その再利用のために排除すべき障害として次の3つの事象を見出した。
第1は、有機ルテニウム化合物の配位子の酸化による構造変化である。ジカルボニル−ビス(5−メチル−2,4−ヘキサンジオナト)ルテニウム(II)の場合、下記のように配位子末端の水素が脱離した化合物が生成する。この化合物は、薄膜製造時の雰囲気による部分的な構造変化によるものと考えられる。
第2は、有機ルテニウム化合物が完全に別構造の化合物に変化することである。ジカルボニル−ビス(5−メチル−2,4−ヘキサンジオナト)ルテニウム(II)においては、下記構造の有機ルテニウム化合物に変化したものが観測されている。この変化は、熱分解等により完全な変質と見ることができる。
そして、本発明者等による検討結果のうち特に重要なのが以下説明する第3の障害である。特許文献3でも説明されているように、ジカルボニル−ビス(5−メチル−2,4−ヘキサンジオナト)ルテニウム(II)には3種の異性体が存在する。本発明者等は、薄膜形成反応を経由した有機ルテニウム化合物は、その異性体の存在比率が変化し使用前の原料における存在比率と相違した状態にあることを見出した。
以上の使用済み原料の再利用に対する第1から第3の障害は、いずれも薄膜製造に影響を及ぼすと考えられる。特に、本願発明者等が見出した異性体比率の変化は、回収した使用済み原料の外観或いは簡易な分析からは見出せないが、特許文献3も指摘するように異性体比率が重要な化合物にとっては無視できないものである。そして、以上の事象は、例としてあげた、ジカルボニル−ビス(5−メチル−2,4−ヘキサンジオナト)ルテニウム(II)のみならず異性体を有する有機ルテニウム化合物において生じるものと考えられる。
ここで、上記の各事象への対応策として、まず、第2の完全に別構造となった化合物に対しては除去により対処する他ない。一方、第1の事象である有機ルテニウム化合物の部分的な構造変化(水素脱離)に対しては、可逆性があり水素添加(還元処理)により元の化合物にすることができると考えられる。これは、単純に除去するよりも有機ルテニウム化合物の収率を確保する上で有用な対応である。
そして、第3の事象である異性体比率の変化への対応については、それに可逆性があるかが明確ではない。そこで、本発明者等は更なる対処を行うこととし、その結果、異性体比率が変化した有機ルテニウム化合物は、所定温度で比較的長時間加熱処理することで調整可能であり、元の使用前原料の異性体比率に復元させることができることを見出した。そして、上記第1、第2の事象に対する具体的手段と組合せ、使用済み有機ルテニウム化合物を完全に再生可能とする方法を見出し本発明に想到した。
即ち、本発明は、薄膜形成工程を経た使用済みの原料から未反応の有機ルテニウム化合物を抽出する化学蒸着用の有機ルテニウム化合物のリサイクル方法であって、下記工程を含む方法である。
(a)水素雰囲気中、前記使用済み原料と水添触媒とを接触させ、使用済み原料中の酸化した有機ルテニウム化合物に水素添加する改質工程。
(b)前記使用済み原料と吸着剤とを接触させることにより、使用済み原料中の不純物を除去する吸着工程。
(c)前記使用済み原料を、有機ルテニウム化合物の分解温度に対して−100℃以上でありかつ−10℃以下の温度で、8時間以上加熱して、使用済み原料中の有機ルテニウム化合物における異性体の比率を調整する復元工程。
以下、本発明に係る有機ルテニウム化合物のリサイクル方法について、各工程の内容を詳細に説明する。
回収された使用済み原料について、水素及び水添触媒と接触させる改質工程は、酸化(水素脱離)した有機ルテニウム化合物を還元(水素添加)して、未反応の有機ルテニウム化合物に戻す工程である。この工程により、成膜プロセスに影響を及ぼすおそれのある、有機ルテニウム化合物を消失させることができる。また、この処理により元の有機ルテニウム化合物を生成することになるので、わずかではあるが有機ルテニウム化合物の収率を向上させることができる。尚、本発明は、異性体が混合した有機ルテニウム化合物の処理を意図するものであるが、この工程で処理対象となる有機ルテニウム化合物とは、どの異性体から派生したものかを限定するものではない。例えば、各異性体から均等に水素脱離した有機ルテニウム化合物が存在する場合、それら全てを反応させることができ、それぞれが由来する有機ルテニウム化合物に戻るものと予測される。
改質工程で使用する水添触媒としては、白金触媒、パラジウム触媒、ルテニウム触媒、ラネーニッケル触媒のいずれかを用いるのが好ましい。水素添加のための触媒量としては、使用済み原料の重量に対して1000分の1〜等量とするのが好ましいが、触媒にかかるコストと本工程における効率を考慮すると、使用済み原料の重量に対して60分の1〜40分の1とするのが特に好ましい。尚、各触媒における触媒成分(白金、パラジウム、ルテニウム等)の担持率は、一般的な範囲(5〜10質量%)のものが適用できる。また、この工程においては、使用済み原料に水素ガスを通過させる必要がある。水素は、高純度の水素が好ましい。
吸着工程として使用済み原料を吸着剤に接触させるのは、成膜時に有機ルテニウム化合物が完全に変化することで生成した不純物を除去するためである。この不純物は、成膜反応に影響を及ぼすだけではなく、可逆性がないことから除去する必要がある。ここで、吸着剤としては、活性炭、シリカゲル、ゼオライト、アルミナ等が挙げられ、好ましくは、活性炭である。
この吸着工程において、留意すべきは、使用済み原料から別物質となった不純物を完全に除去するためには、十分な反応場を付与することが好ましい点である。不純物の量は一定ではないが、その量(比率)が比較的高い場合、反応場が少ないと完全な除去は難しい。上記特許文献3でも、回収された有機金属化合物の処理のために活性炭等を用いることが記載されているが、この従来技術では主に脱色を目的とするものであり、活性炭等の使用量に制限はない。これに対して、本発明における吸着剤処理の主目的は脱色ではなく不純物除去にある。そのため、比表面積が500m/g〜1500m/gの吸着剤を使用し、その使用量は使用済み原料の重量に対して、10分の1〜10倍とすることが好ましい。吸着剤の使用量は、使用済み原料中の不純物含有量にもよるが、使用済み原料の重量に対して5分の1〜等量とするのがより好ましい。
尚、ここまで説明した改質工程と吸着工程については、いずれを先に行うかは限定されない。それぞれ異なる作用により目的とする有機ルテニウム化合物の純度を向上させる工程だからである。
また、改質工程と吸着工程とを同時に行うことも可能である。これは、改質工程において使用する触媒は、活性炭を担体として触媒金属(パラジウム、白金等)を担持したものであるから、この担体が吸着剤として作用し得るからである。よって、水添触媒の使用量を吸着工程において必要な活性炭(担体)の量に基づき設定することで水素添加処理と吸着処理とを同時に行うことができる。もっともこの場合、吸着工程で必要な活性炭の量が多いと、改質工程で本来に必要となる量以上の水添触媒を使用する必要があり、触媒のコスト(活性炭よりも高価である)により全体の処理コストが上昇する可能性がある。また、改質工程においては高純度の水素雰囲気にする必要があり、多量の触媒を投入すると発火のおそれもある。そのため、処理コストと安全性を考慮すると、改質工程と吸着工程とは別々に行うのが好ましい。
そして、本発明に係る有機ルテニウム化合物のリサイクル方法における最も特徴的な工程は、使用済み原料を加熱して異性体比率を調整する復元工程である。この復元工程は、有機ルテニウム化合物の分解温度を基準として、−100℃以上でかつ−10℃以下の温度で加熱する。−100℃未満では異性体比率の変動が生じないからであり、−10℃を超えると有機ルテニウム化合物の分解のおそれがあるからである。この加熱温度については復元の効率化を図るため、好ましくは、分解温度の−50℃以上とすることがより好ましい。
そして、この復元工程における加熱処理では、加熱時間の設定も必要である。この工程においては、加熱後相当時間経過しなければ異性体比率の調整を完了させることはできない。具体的には8時間以上加熱しなければならない。好ましくは12時間以上である。加熱時間の上限については、特に設定する必要はない。但し、加熱温度を適切にすることで24時間経過後の使用済み原料の異性体比率には変動が少なくなるため、作業効率を考慮すれば48時間以下とするのが好ましい。
尚、復元工程のための加熱の雰囲気は、窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気であり、攪拌を伴う加熱とする。また、この復元工程は、改質工程、吸着工程の前に行っても良い。但し、改質工程での水素添加処理によりわずかながら有機ルテニウム化合物が生成されることから、水素添加処理の後に異性体比率を調整したほうが好ましい。
以上説明した改質工程、吸着工程、復元工程を経た使用済み原料中の有機ルテニウム化合物は、分離が困難な不純物が除去され、また、異性体比率が使用前の状態に復元されたものとなる。そして、処理後の使用済み原料は、蒸留処理することで有機ルテニウム化合物を分離することができ、再利用可能となる。
本発明に係るリサイクル方法が有用な有機ルテニウム化合物は、具体的には、化1のジカルボニル−ビス(5−メチル−2,4−ヘキサンジオナト)ルテニウム(II)を含め、下記のような化合物が挙げられる。
(式中の置換基Rは直鎖又は分鎖のアルキル基である。)
(式中の置換基Rは直鎖又は分鎖のアルキル基である。)
(式中の置換基Rは直鎖又は分鎖のアルキル基である。)
また、上記の化5〜化7に挙げられた有機ルテニウム化合物の更なる具体例(置換基Rの炭素数が2〜4)として、下記の有機ルテニウム化合物が挙げられる。
尚、本発明に係る有機ルテニウム化合物のリサイクル方法は、上記のような異性体の混合からなる使用済み原料に有用であるが、従来から使用されている有機ルテニウム化合物について適用することを妨げるものではない。本発明においては、復元工程の他、改質工程及び吸着工程を備えており、これらは異性体を有しない有機ルテニウム化合物の再生にも有用だからである。
以上で説明したように、本発明に係る有機ルテニウム化合物のリサイクル方法は、複数の異性体から構成され使用後に異性体比率が変化する有機ルテニウム化合物に対しても、異性体比率を復元し再使用可能な状態にリサイクルすることができる。また、水添触媒、吸着剤の使用により一部又は全体が構造変化した有機ルテニウム化合物の改質、除去を行うことができる。
使用済み原料において見られた、Carish、不純物α、βのGC−MSスペクトル。 使用済み原料のH−NMRスペクトル全体図。 使用済み原料のH−NMRスペクトル拡大図。 第1実施形態の復元工程における加熱時間毎の異性体比率の変化を示す図。 使用済み原料にて成膜したルテニウム薄膜のSEM写真及び比抵抗値。 第5実施形態の復元工程における加熱時間毎の異性体比率の変化を示す図。 第6実施形態の復元工程における加熱時間毎の異性体比率の変化を示す図。
第1実施形態:本実施形態では、化学蒸着用の有機ルテニウム化合物として化1のジカルボニル−ビス(5−メチル−2,4−ヘキサンジオナト)ルテニウム(II)(以下、この化合物の商品名であるCarishと称する。)によりルテニウム薄膜を形成し、排ガスをコールドトラップで回収した使用済み原料を用意した。そして、この使用済み原料について改質工程、吸着工程、復元工程の各処理を行い、再使用可能性を検討した。
最初に、回収された使用済み原料について、その性状を分析調査した。この分析調査は、まず使用済み原料についてガスクロマトグラフ質量分析(GC−MS)による定性分析を行った。このGC−MSによる分析において、使用前原料においてはCarishに由来するマススペクトル(M=412の近傍領域)のみが見られたが、使用済み原料には、これに加え2つのマススペクトル(M=410の近傍領域とM=288の近傍領域)が観察された(図1)。これら2つのマススペクトルについて、前者のマススペクトルはその分子量値から、Carishの末端の水素原子が脱離した有機ルテニウム化合物(上記の化2の化合物:以下、便宜のため不純物αと称する。)に由来するものと考えられる。また、後者については、Carishの分解により生成したルテニウムのジエン−アレーン錯体(上記の化3の化合物:以下、便宜のため不純物βと称する。)であると推定される。このGC−MS分析から、使用済み原料にはCarishが部分的変化又は全体変化することで生成する2つの不純物が存在することが確認できた。
次に、使用済み原料についてNMR分析(H−NMR測定)を行い、不純物の存在の再確認と、使用済み原料におけるCarishの異性体比率を確認した。図2は、使用済み原料のH−NMRスペクトルを示し、図3はその拡大図である。図3において、H−NMRスペクトルにおける化学シフト値(δ)5.15〜5.60ppm付近のピークがCarish由来のピークであり、δが5.6〜5.8ppm付近のピークが不純物α由来のもの、δが4.4〜4.6ppm付近のピークが不純物β由来のものと推定される。このH−NMRスペクトルから使用済み原料におけるCarishの異性体比率が推定できる。ここでは、δ5.35〜5.45ppm付近において確認される非等価な4つのプロトンの存在を示す4本のピークについて、δ5.42ppm付近にピークを有するものを「異性体A」、δ5.40ppm付近及びδ5.38ppm付近にピークを有するものを「異性体B」、δ5.39ppm付近にピークを有するものを「異性体C」とした。異性体A〜Cの称呼については化4に従っている。そして、各ピークの面積比により、異性体比率を算出することができる。尚、以上のH−NMRスペクトルに基づく各異性体の同定については、特許文献3により詳しい記載がある。
H−NMRスペクトルに基づいて算出した、使用前の原料及び使用済み原料の不純物αの異性体比率は以下の通りである。表4の通り、使用済み原料の異性体比は、使用前の原料から変化していることが確認された。
以上の予備的分析調査を行った使用済み原料について、下記の順にリサイクル処理を行った。
[改質工程]
使用済み原料100gとパラジウム触媒(カーボン担体)2gにヘキサン2Lを加え、これを50℃で攪拌しつつ水素ガス2時間バブリングさせ水素添加処理を行った。反応液をろ過してパラジウム触媒を除去した後、ロータリーエバポレータでヘキサンを減圧留去した。この改質処理後の使用済み原料をGC−MS、H−NMR測定を行ったところ、いずれの分析においても不純物α由来のピークが消失した。但し、不純物βのピークは残存していた。
[吸着工程]
次に、改質工程後の使用済み原料100gをヘキサン2Lに溶解させた。そして、100gの活性炭(商品名:SX−plus、比表面積1100m/g)が充填されたカラムフィルターに使用済み原料のヘキサン溶液を通過させて吸着処理した。その後ロータリーエバポレータでヘキサンを減圧留去した。吸着処理後の使用済み原料をGC−MS、H−NMR測定を行ったところ、いずれの分析においても不純物β由来のピークが消失した。
[復元工程]
以上の改質工程、吸着工程後の使用済み原料について、加熱処理による復元工程に供した。使用済み原料100gをアルゴンガスの雰囲気中、150℃に加熱した。この処理温度は、Carishの分解温度200℃を考慮するものである。ここでは、加熱開始から2時間、8時間、24時間経過した段階で使用済み原料についてH−NMR測定を行い、時間経過による異性体比率の変化を測定した。この測定結果を図4に示す。
図4から、2時間程度の加熱では異性体比率に変化はほとんど見られないが、8時間経過後のあたりから変化が生じ、24時間で使用前の異性体比率への復元が完了することが確認された。
次に、以上の改質工程、吸着工程、復元工程を経た使用済み原料を蒸留してCarishを抽出し、その再使用の可能性を確認すべくルテニウム薄膜を製造した。使用済み原料の蒸留は、加熱温度160℃、圧力80Paの条件で行った。そして、抽出されたCarishの収率は、95%であった(トラップ回収された使用済み原料の重量を基準とする)。
ルテニウム薄膜の成膜試験は、CVD装置を用いて、以下の条件にて行った。
原料溶液温度 :140℃
基板温度 :230℃
反応容器バ圧力:5.0torr
キャリアガス :アルゴン(流量200sccm)
反応ガス :酸素(流量50sccm)
図5は基板に形成したルテニウム膜の写真ある。図5からリサイクル後のCarishによるルテニウム膜は、使用前原料であるCarishと同等の形態のルテニウム膜を形成できることがわかる。また、図5には、各ルテニウム膜について測定した比抵抗値も示している。比抵抗の測定結果からも使用前原料と同等のルテニウム膜が形成できることが確認できる。以上から、改質工程、吸着工程、復元工程を経た使用済み原料における有機ルテニウム化合物は再使用が十分に可能であることがわかる。
第2実施形態:次に、改質工程と吸着工程の処理順序を入れ替えてリサイクル処理を行った。第1実施形態と同じ条件を適用しまず吸着工程を行い、次いで改質工程を行った。処理後の使用済み原料についてGC−MS、H−NMR測定を行ったところ、不純物α、β由来のピークはいずれも消失していた。その後、第1実施形態と同様に復元工程を経て使用済み原料をリサイクル処理。そして、この使用済み原料から抽出したCarishを用いてルテニウム薄膜を成膜したところ、良好な特性の薄膜が得られた。
第3実施形態:ここでは、吸着工程の吸着剤である活性炭の種類を変更して使用済み原料を処理した。第1実施形態の活性炭に替えて2種の活性炭(活性炭B(商品名:SX−1G、比表面積1000m/g)と、活性炭C(商品名:SX−II、比表面積900m/g)を使用した。活性炭B100g、活性炭C200gを充填したカラムに、それぞれ改質処理後の使用済み原料を通過させて吸着処理を行った。処理後の各使用済み原料についてGC−MS、H−NMR測定を行ったところ、いずれの使用済み原料においも不純物α、β由来のピークは消失していた。その後、第1実施形態と同様に復元工程を経て使用済み原料をリサイクル処理。そして、この使用済み原料から抽出したCarishを用いてルテニウム薄膜を成膜したところ、良好な特性の薄膜が得られた。
第4実施形態:更に、改質工程における水添触媒の使用量を増加し、改質工程と吸着工程とを同時に行って使用済み原料を処理した。第1実施形態の改質処理のパラジウム触媒の使用量を100gとし、その他の条件は第1実施形態と同様の条件にて改質処理(同時に吸着処理)を行った。この処理後の使用済み原料についてGC−MS、H−NMR測定を行ったところ、不純物α、β由来のピークは双方とも消失していた。その後、第1実施形態と同様に復元工程を経て使用済み原料をリサイクル処理。そして、この使用済み原料から抽出したCarishを用いてルテニウム薄膜を成膜したところ、良好な特性の薄膜が得られた。
第5実施形態:この実施形態は、処理対象となる使用済み原料として、ビス(5−メチル−2,4−ヘキサンジオナト)(ノルボルナジエン)ルテニウム(以下、商品名であるRunishと称する)を含むものについてのリサイクルを行った。Runishは、分解温度210℃であり、以下の3種の異性体が混合している。
Runishによる薄膜製造後に回収された使用済み原料100gを用意し、この使用済み原料にパラジウム触媒2gとヘキサン2Lを加え、50℃で攪拌しつつ水素ガスを2時間バブリングさせ改質処理を行った。反応液をろ過してパラジウム触媒を除去した後、溶液を100gの活性炭(商品名:SX−plus、比表面積1100m/g)が充填されたカラムフィルターを通過させて吸着処理した。その後ロータリーエバポレータでヘキサンを減圧留去した。
次に、使用済み原料をアルゴンガスの雰囲気中、160℃に加熱した。図6は、加熱時間による異性体比率の変化を示す。図6から、有機ルテニウム化合物としてRunishを含む使用済み原料についても、加熱処理による異性体比率の復元が確認された。尚、復元工程後の使用済み原料についてのGC−MS、H−NMR測定から、Runish以外のピークは観察されなかった。
第6実施形態:この実施形態は、処理対象となる使用済み原料として、ビス(5−メチル−2,4−ヘキサンジオナト)(シクロオクタジエン)ルテニウムを含むものについてのリサイクルを行った。ビス(5−メチル−2,4−ヘキサンジオナト)(シクロオクタジエン)ルテニウムは、分解温度210℃であり、以下の3種の異性体が混合している。
ビス(5−メチル−2,4−ヘキサンジオナト)(シクロオクタジエン)ルテニウムによる薄膜製造後に回収された使用済み原料100gを用意し、この使用済み原料にパラジウム触媒2gとヘキサン2Lを加え、50℃で攪拌しつつ水素ガスを2時間バブリングさせ改質処理を行った。反応液をろ過してパラジウム触媒を除去した後、溶液を100gの活性炭(商品名:SX−plus、比表面積1100m/g)が充填されたカラムフィルターを通過させて吸着処理した。その後ロータリーエバポレータでヘキサンを減圧留去した。
次に、使用済み原料をアルゴンガスの雰囲気中、160℃に加熱した。図7は、加熱時間による異性体比率の変化を示す。図7から、有機ルテニウム化合物としてビス(5−メチル−2,4−ヘキサンジオナト)(シクロオクタジエン)ルテニウムを含む使用済み原料についても、加熱処理による異性体比率の復元が確認された。尚、この実施形態でも復元工程後の使用済み原料についてのGC−MS、H−NMR測定から、ビス(5−メチル−2,4−ヘキサンジオナト)(シクロオクタジエン)ルテニウム以外のピークは観察されなかった。
以上説明したように本発明によれば、化学蒸着工程を経た使用済み原料中の未反応の有機ルテニウム化合物について、これを廃棄することなしに有効に再利用可能な状態にすることができる。本発明は、近年開発された有機ルテニウム化合物についても対応可能となっている。従って、本発明によれば、有機ルテニウム化合物の化学蒸着工程における利用効率が低い場合であっても材料のロスを生じさせることがない。その結果、ルテニウム薄膜の製造コストを低減することができる。また、本発明のように従来廃棄されていた有機ルテニウム化合物を再利用することで、有用な資源を無駄にすることなく、有用資源の枯渇の問題に対しても有用である。

Claims (6)

  1. 薄膜形成工程を経た使用済みの原料から未反応の有機ルテニウム化合物を抽出する化学蒸着用の有機ルテニウム化合物のリサイクル方法であって、
    下記(a)〜(c)の工程を含む方法(但し、(a)〜(c)工程の処理順序は任意である。また、(a)工程と(b)工程とは同時に行っても良い。)。
    (a)水素雰囲気中、前記使用済み原料と水添触媒とを接触させ、使用済み原料中の酸化した有機ルテニウム化合物に水素添加する改質工程。
    (b)前記使用済み原料と吸着剤とを接触させることにより、使用済み原料中の不純物を除去する吸着工程。
    (c)前記使用済み原料を、有機ルテニウム化合物の分解温度に対して−100℃以上でありかつ−10℃以下の温度で、8時間以上加熱して、使用済み原料中の有機ルテニウム化合物における異性体の比率を調整する復元工程。
  2. (a)工程の水添触媒は、パラジウム触媒、白金触媒、ルテニウム触媒、ラネーニッケル触媒のいずれかである請求項1記載の有機ルテニウム化合物のリサイクル方法。
  3. (b)工程の吸着剤は、活性炭、シリカゲル、ゼオライト、アルミナのいずれかである請求項1又は請求項2記載の有機ルテニウム化合物のリサイクル方法。
  4. (b)工程の吸着剤との反応条件として、比表面積が500m/g〜1500m/gの吸着剤を用い、その使用量を使用済み原料の重量に対して10分の1〜10倍とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の有機ルテニウム化合物のリサイクル方法。
  5. (a)〜(c)工程による処理後、蒸留により有機ルテニウム化合物を抽出する請求項1〜請求項4のいずれかに記載の有機ルテニウム化合物のリサイクル方法。
  6. 使用済み原料は、下記式で示される有機ルテニウム化合物のいずれかを含むものである請求項1〜請求項5のいずれかに記載の有機ルテニウム化合物のリサイクル方法。
    (式中の置換基Rは直鎖又は分鎖のアルキル基である。)
    (式中の置換基Rは直鎖又は分鎖のアルキル基である。)
    (式中の置換基Rは直鎖又は分鎖のアルキル基である。)
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