JP2013251067A - 有機電界発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】光取出し層を別途作製する必要がなく、成膜プロセスが簡便でコスト的に有利な透明電極を有し、また、光取り出し効率の観点で優れる有機電界発光素子を提供すること。
【解決手段】基板と、該基板に隣接する第1電極と、少なくともひとつの有機発光層を含む有機層と、該有機層に隣接する第2電極と、がこの順に形成された有機電界発光素子であって、前記電極の少なくとも一方は、透明であり、一次粒子径が0.5μm以上の透明な少なくとも1種の光散乱粒子を含有し、且つ、前記有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分と前記光散乱粒子とからなる透明電極である、有機電界発光素子。
【選択図】図3

Description

本発明は、電極の少なくとも一方が透明であり、有機発光層の屈折率以上の屈折率を有し、且つ、少なくとも1種の光散乱粒子を含有することを特徴とする有機電界発光素子に関する。
有機電界発光素子は、基板上に陽極及び陰極からなる一対の電極と、該一対の電極の間に、発光層を含む有機層を有する自発光型の発光装置であり、ディスプレイや照明など種々の用途への応用が期待されている。
有機電界発光素子は、発光層で発生した光を取り出すために、陽極及び陰極のうち少なくとも一方は、光透過性を有する電極である必要があり、光透過性を有する電極としては酸化インジウム錫(ITO)が一般的に用いられている。
高効率の光取り出しと電気特性の向上とを両立させることを目的として、導電性ナノ粒子とバインダーとからなる第1透明導電層、及び、導電性高分子からなる第2透明導電層がこの順で基板表面に形成された電極を有する有機電界発光素子が提案されている(特許文献1)。
また、有機電界発光素子の面発光輝度を上昇させることを目的として、散乱層が積層された基板を用いた有機電界発光素子が提案されている(特許文献2)。
特開2012−009359号公報 国際公開03/026357号公報
しかしながら、特許文献1で使用される導電性ナノ粒子は粒径が小さく、μmオーダーの粒子を電極に添加することは記載されていない。
また、特許文献2に記載された散乱層は、屈折率について何ら考慮がされておらず、光取り出し効率の改善が期待できない点で問題がある。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。
即ち、本発明は、光取出し層を別途作製する必要がなく、成膜プロセスが簡便でコスト的に有利な透明電極を有する有機電界発光素子を提供することを目的とする。また、透明電極が有機発光層よりも屈折率が高く調節されており、且つ、光散乱粒子を含有する、光取り出し効率の観点で優れた有機電界発光素子を提供することを目的とする。
本発明者らは前記課題を解決するために鋭意検討し、基板と、該基板に隣接する第1電極と、少なくともひとつの有機発光層を含む有機層と、該有機層に隣接する第2電極と、がこの順に形成された有機電界発光素子であって、前記電極の少なくとも一方は、透明であり、一次粒子径が0.5μm以上の透明な少なくとも1種の光散乱粒子を含有し、且つ、前記有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分と前記光散乱粒子とからなる透明電極である、有機電界発光素子を見出した。当該構成を有する有機電界発光素子を採用することにより、光取り出し効率を大幅に向上させることができることを見出した。
すなわち、前記課題を解決する手段は、以下のとおりである。なお、本明細書において「〜」はその前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
〔1〕
基板と、基板に隣接する第1電極と、少なくともひとつの有機発光層を含む有機層と、有機層に隣接する第2電極と、がこの順に形成された有機電界発光素子であって、
電極の少なくとも一方は、透明であり、一次粒子径が0.5μm以上の透明な少なくとも1種の光散乱粒子を含有し、且つ、有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分と光散乱粒子とからなる透明電極である、有機電界発光素子。
〔2〕
有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分が、一次粒子径が100nm以下の粒子を含有する、〔1〕に記載の有機電界発光素子。
〔3〕
一次粒子径が100nm以下の粒子の屈折率が2.0以上3.0以下である、〔2〕に記載の有機電界発光素子。
〔4〕
有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分が導電性マトリックスを含有する、〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
〔5〕
有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分が導電性マトリックスと一次粒子径が100nm以下の粒子とを含有し、一次粒子径が100nm以下の粒子の屈折率が導電性マトリックスの屈折率より高い、〔4〕に記載の有機電界発光素子。
〔6〕
有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分の屈折率が1.7以上2.2以下である、〔1〕〜〔5〕のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
〔7〕
光散乱粒子の一次粒子径が0.5μm以上10μm以下である、〔1〕〜〔6〕のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
〔8〕
光散乱粒子の屈折率が、有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分の屈折率より低い、〔1〕〜〔7〕のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
〔9〕
基板と、基板に隣接する第1電極と、少なくともひとつの有機発光層を含む有機層と、有機層に隣接する第2電極と、がこの順に形成された有機電界発光素子であって、
電極の少なくとも一方は、二層で構成された透明電極であり、二層はいずれも導電性マトリックスを含有し、
二層のうちの一層は、一次粒子径が0.5μm以上の透明な少なくとも1種の光散乱粒子を含有し、且つ、有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分と光散乱粒子とからなり、他の一層は、光散乱粒子を含有せず、且つ、屈折率が有機発光層の屈折率以上である、有機電界発光素子。
〔10〕
二層のうち、光散乱粒子を含有しない層が有機層に隣接している、〔9〕に記載の有機電界発光素子。
〔11〕
第1電極及び第2電極の一方が透明電極であり、もう一方の電極が金属電極である、〔1〕〜〔10〕のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
〔12〕
第1電極が透明電極である、〔1〕〜〔11〕のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
〔13〕
第1電極と基板との間に、第1電極よりも抵抗が低い配線を有し、第1電極が配線を覆っている、〔1〕〜〔12〕のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
本発明によれば、光取出し層を別途作製する必要がなく、成膜プロセスが簡便でコスト的に有利な透明電極を有する有機電界発光素子を提供することができる。また、前記透明電極は有機発光層よりも屈折率が高く調節されており、光取り出し効率の観点で優れる有機電界発光素子を提供することができる。
図1は、実施例1、実施例4及び比較例2の有機電界発光素子を示す概略図である。 図2は、実施例2の有機電界発光素子を示す概略図である。 図3は、実施例3の有機電界発光素子を示す概略図である。 図4は、実施例5〜8の有機電界発光素子を示す概略図である。 図5は、比較例1の有機電界発光素子を示す概略図である。 図6は、比較例3の有機電界発光素子を示す概略図である。 図7は、比較例4の有機電界発光素子を示す概略図である。 図8は、比較例5の有機電界発光素子を示す概略図である。 図9は、比較例0の有機電界発光素子を示す概略図である。
本発明の有機電界発光素子は、基板と、該基板に隣接する第1電極と、少なくともひとつの有機発光層を含む有機層と、該有機層に隣接する第2電極と、がこの順に形成された有機電界発光素子であって、前記電極の少なくとも一方は、透明であり、一次粒子径が0.5μm以上の透明な少なくとも1種の光散乱粒子を含有し、且つ、前記有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分と前記光散乱粒子とからなる透明電極を含有する。
[電極]
本発明の第1電極及び第2電極は、少なくとも一方は、透明であり、一次粒子径が0.5μm以上の透明な少なくとも1種の光散乱粒子を含有し、且つ、前記有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分と前記光散乱粒子とからなる透明電極(以下、「導電層」又は「塗布型拡散導電層」と称することもある。)である。
本発明の有機電界発光素子に含まれる導電層は、透明であり、且つ、前記有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分と前記光散乱粒子とからなるものであれば特に制限はないが、例えば、光散乱粒子と導電性マトリックスとにより形成することができる。
ここで、本明細書における光散乱粒子の一次粒子径とは、光散乱粒子1gをメタノール200gに分散させ、ペックマン・コールタ一株式会社製の「マルチサイザーII」精密粒度分布測定装置を使用して、光散乱粒子の粒子径の測定を行い、体積基準で平均粒子径となるように算出された一次粒子径である。
また、導電層が透明であるとは、可視光領域、特に450〜750nmの波長の範囲において、透過散乱成分も含めた透過光量(I)と散乱反射成分も含めた反射光量(I)との合計値と、入射光量(I)とから下記の関係式を用いて求められる吸光度(A(λ))が1以下であることを意味する。
A(λ)=−log10{(I+I)/I}
本発明における透明な導電層には、例えば、PEDOT−PSSの導電性高分子材料やITOなどの無機導電性酸化物材料も包含される。
導電層の膜厚は、光透過性と抵抗のバランスの観点から、100nm以上10μm以下であることが好ましく、100nm以上7μm以下であることがより好ましく、100nm以上5μm以下であることが更に好ましい。
導電層の平均厚みは、例えば導電層の一部を切り取り、走査型電子顕微鏡(S−3400N、日立ハイテク株式会社製)で測定して、求めることができる。
〔光散乱粒子〕
光散乱粒子としては、一次粒子径が0.5μm以上であって、光を散乱又は拡散可能なものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、有機粒子であっても、無機粒子であってもよく、2種以上の粒子を含有していても構わない。
前記有機粒子としては、例えばポリメチルメタクリレート粒子、架橋ポリメチルメタクリレート粒子、アクリル−スチレン共重合体粒子、メラミン粒子、ポリカーボネート粒子、ポリスチレン粒子、架橋ポリスチレン粒子、ポリ塩化ビニル粒子、ベンゾグアナミン−メラミンホルムアルデヒド粒子、などが挙げられる。
前記無機粒子としては、例えばZrO、TiO、Al、In、ZnO、SnO、Sb、などが挙げられる。これらの中でも、TiO、ZrO、ZnO、SnOが特に好ましい。
これらの中でも、前記光散乱粒子としては、耐溶剤性とバインダー中の分散性の点で架橋状態の樹脂粒子が好ましく、架橋ポリメチルメタクリレート粒子が特に好ましい。
前記光散乱粒子が、架橋状態の樹脂粒子であることは、溶剤、例えばトルエン中に分散させ、樹脂粒子の溶け難さを見ることで確認することができる。
光散乱粒子の屈折率は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1.0以上3.0以下が好ましく、1.2以上2.0以下がより好ましく、1.3以上1.7以下が更に好ましい。前記屈折率が、1.0以上3.0以下であると、光拡散(散乱)が強くなりすぎないため、光取り出し効率が向上しやすい。
また、光散乱粒子の屈折率は、前記有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分の屈折率より低いことが好ましい。
なお、本明細書における前記有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分の屈折率とは、導電層を構成する全ての成分より光散乱粒子を除いたもの(屈折率制御粒子、導電性マトリックス等)の屈折率を意味する。
導電層の屈折率の評価を光散乱粒子の屈折率を除いて行う理由は、光散乱粒子の大きさが光の波長に比べて十分に大きく、有機発光層の屈折率の大きさと導電層の屈折率の大きさとの関係に起因する光取り出し効率の変化に、光散乱粒子の屈折率がほとんど影響しないからである。以下、上記「有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分の屈折率」を、単に「導電層の屈折率」と称することもある。
導電層の屈折率は、Si基板、又は石英基板上に光の波長程度の厚さに前記有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分を成膜し、その成膜した基板上の膜の屈折率をエリプソメーターにて測定したものである。
また、本明細書における光散乱粒子の屈折率は、前記光散乱粒子の原料となる材料を、屈折率測定に使用するエリプソメーターの光源の波長程度の厚さでシリコン基板上に成膜した前記導電層等を前記エリプソメーターにより測定される屈折率である。後述する、一次粒子径が100nm以下の粒子の屈折率も、同様に測定される屈折率である。
前記光散乱粒子の一次粒子径は、0.5μm以上10μm以下が好ましく、0.5μm以上6μm以下がより好ましく、1μm以上3μm以下が更に好ましい。前記光散乱粒子の一次粒子径が10μm以下であると、光が前方散乱になりにくく、光散乱粒子による光の角度を変換する能力が低下しにくい。
一方で、前記光散乱粒子の一次粒子径が0.5μm未満であると、可視光の波長より小さくなり、ミー散乱がレイリー散乱の領域に変化する。これにより、光散乱粒子の散乱効率の波長依存性が大きくなり、有機電界発光装置の色度が変化しやすくなるため好ましくない。また、後方散乱が強くなりすぎ、光取り出し効率が低下してしまう点で好ましくない。
導電層における光散乱粒子の含有量は、30体積%以上66体積%以下が好ましく、30体積%以上60体積%以下がより好ましく、30体積%以上55体積%以下が特に好ましい。前記含有量が、30体積%以上であると、導電層に入射してきた光が光散乱粒子に散乱される確率が高く、導電層の光角度を変換する能力が大きいので、導電層の厚みを大きくしなくても光取り出し効率が向上する。また、前記導電層の厚みを大きくしなくてよいためコスト低減に繋がり、導電層の厚みのバラツキが小さくなり、発光面内の散乱効果にバラツキが生じにくい。一方、前記含有量が、66体積%以下であると、前記導電層の表面が大きく荒れすぎず、内部にも空洞が生じにくいため、前記導電層の物理的強度が低下しにくい。
導電層は、光取り出し効率の観点から、前記樹脂粒子と、光触媒不活性処理した酸化チタン微粒子とを含むことが好ましい。該光触媒不活性処理した酸化チタン微粒子の具体例及び好ましい範囲は、前記導電層において説明したものと同様である。
〔有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分〕
本発明の導電層は、有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分を含有する。
有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分とは、導電層に含有される成分から光散乱粒子を除いた成分である。また、導電層が二層で構成されている場合、有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分とは、前記二層のうち光散乱粒子を含有する一層において、該一層に含有される成分から光散乱粒子を除いた成分である。
有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分は、1成分のみにより構成されていてもよく、2成分以上により構成されていてもよい。
有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分は、後述する一次粒子径が100nm以下の粒子及び導電性マトリックスを含有していることが好ましい。
例えば、導電層が、光散乱粒子と、一次粒子径が100nm以下の粒子と、導電性マトリックスとを含有する場合は、有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分とは、前記一次粒子径が100nm以下の粒子と前記導電性マトリックスとからなる成分を指す。また、二層で構成されている導電層において、例えば、前記二層のうちの一層が、光散乱粒子と、一次粒子径が100nm以下の粒子と、導電性マトリックスとを含有する場合は、有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分とは、前記一次粒子径が100nm以下の粒子と前記導電性マトリックスとからなる成分を指す。
(一次粒子径が100nm以下の粒子)
本発明においては、有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分は、一次粒子径が100nm以下の粒子(以下、「ナノサイズ粒子」、「屈折率制御粒子」と称することもある。)を含有することができる。
本明細書におけるナノサイズ粒子の一次粒子径とは、ペックマン・コールタ一株式会社製の「DelsaTM Nano C」を使用して、ナノサイズ粒子の粒子径の測定を行い、体積基準で平均粒子径となるように算出された一次粒子径である。
−導電性マトリックスよりも大きな屈折率を有するナノサイズ粒子−
前記ナノサイズ粒子としては、屈折率が後述する導電性マトリックスより高い(大きい)ものが好ましい。
導電性マトリックスよりも大きな屈折率を有するナノサイズ粒子としては、無機微粒子が好ましく、金属酸化物微粒子であり、例えば、アルミニウム、チタニウム、ジルコニウム、アンチモンの酸化物の微粒子が好ましく、屈折率の観点から、酸化チタンの微粒子が特に好ましい。酸化チタン微粒子は、光触媒効果を不活性処理したものであることが好ましい。
−−光触媒不活性処理した酸化チタン微粒子−−
光触媒不活性処理した酸化チタン微粒子は、光触媒活性を有していなければ特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、(1)酸化チタン微粒子表面をアルミナ、シリカ、及びジルコニアの少なくとも1種で被覆した酸化チタン微粒子、(2)前記(1)の被覆した酸化チタン微粒子の被覆表面に樹脂を被覆してなる酸化チタン微粒子などが挙げられる。前記樹脂としては、例えばポリメタクリル酸メチル(PMMA)などが挙げられる。
前記光触媒不活性処理した酸化チタン微粒子が、光触媒活性を有さないことの確認は、例えばメチレンブルー法により行うことができる。
前記光触媒不活性処理した酸化チタン微粒子における酸化チタン微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記結晶構造は、ルチル、ルチル/アナターゼの混晶、アナターゼが主成分であることが好ましく、特にルチル構造が主成分であることが好ましい。
前記酸化チタン微粒子は、酸化チタン以外の金属酸化物を添加して複合化させても構わない。
前記酸化チタン微粒子に複合化させることができる金属酸化物としては、Sn、Zr、Si、Zn、及びAlから選択される少なくとも1種の金属酸化物が好ましい。
前記金属酸化物のチタンに対する添加量は、1モル%〜40モル%が好ましく、2モル%〜35モル%がより好ましく、3モル%〜30モル%が更に好ましい。
導電性マトリックスよりも大きな屈折率を有するナノサイズ粒子の一次粒子径は、1nm以上100nm以下であることが好ましく、1nm以上30nm以下が更に好ましく、1nm以上25nm以下が特に好ましく、1nm以上20nm以下が最も好ましい。一次粒子径が、100nm以下であれば、分散液が白濁しにくく、沈降が起きにくいため好ましく、1nm以上であれば、結晶構造がはっきりしてアモルファスにならず、経時でゲル化などの変化が起こりにくいため好ましい。
導電性マトリックスよりも大きな屈折率を有するナノサイズ粒子の形状は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、米粒状、球形状、立方体状、紡錘形状、又は不定形状が好ましい。前記酸化チタン微粒子は、1種を単独で用いてもよいが、2種類以上を併用して用いることもできる。
導電性マトリックスよりも大きな屈折率を有するナノサイズ粒子は、導電層の屈折率を高くするために、屈折率が2.0以上3.0以下であることが好ましく、2.2以上3.0以下であることがより好ましく、2.2以上2.8以下が更に好ましく、2.2以上2.6以下が特に好ましい。前記屈折率が、2.0以上であれば、導電性層の屈折率を効果的に高めることができ、前記屈折率が、3.0以下であれば粒子が着色するなどの不都合がないので好ましい。
導電性マトリックスよりも大きな屈折率を有するナノサイズ粒子の屈折率は以下のようにして測定することができる。屈折率既知の樹脂材料に導電性マトリックスよりも大きな屈折率を有する粒子をドープし、該粒子が分散された樹脂材料をSi基板、又は石英基板上に塗布膜を形成する。前記塗布膜の屈折率をエリプソメーターで測定し、前記塗布膜を構成する樹脂材料と前記粒子の体積分率から、前記粒子の屈折率が判る。
導電性マトリックスよりも大きな屈折率を有するナノサイズ粒子は、前記導電層の屈折率を有機層(特に発光層)の屈折率以上に高屈折率化する必要があるという理由から、導電層中に、導電層の全体積に対して10体積%以上50体積%以下含有されることが好ましく、15体積%以上50体積%以下含有されることがより好ましく、20体積%以上50体積%以下含有されることが更に好ましい。前記含有量が、10体積%以上であると、導電層の屈折率を効果的に上げることができ、光取り出し効果が向上するため好ましく、50体積%以下であると、レイリー散乱が強くならず、光取り出し効果が向上するため好ましい。
本発明においては、有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分の屈折率(導電層の屈折率)は、光取り出し効率向上の観点から、有機電界発光素子の有機発光層の屈折率以上であり、具体的には、1.7以上2.2以下であることが好ましく、1.7以上2.1以下であることがより好ましく、1.7以上2.0以下であることが更に好ましい。
導電層の抵抗は、1Ω/□(Ω/sq.)以上1000Ω/□以下であることが好ましく、1Ω/□以上500Ω/□以下であることがより好ましく、1Ω/□以上300Ω/□以下であることが更に好ましい。
上記A(λ)で表される導電層の吸光度は、0.001以上1以下であることが好ましく、0.001以上0.5以下であることがより好ましく、0.001以上0.1以下であることが更に好ましい。
(導電性マトリックス)
本発明の有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分は、導電性マトリックスを含有することが好ましい。導電性マトリックスは、導電性高分子であることが好ましい。
導電性高分子としては、π共役系導電性高分子、σ共役系導電性高分子が好ましく、π共役系導電性高分子がより好ましい。
σ共役系導電性高分子としては、ポリ(メチルフェニルシラン)、ポリ(メチルプロピルシラン)、ポリ(フェニル−p−ビフェニルシラン)、ポリ(ジヘキシルシラン)等が挙げられる。
−π共役系導電性高分子−
π共役系導電性高分子としては、主鎖がπ共役系で構成されている有機高分子であれば特に制限されない。π共役系導電性高分子は、化合物安定性、高導電性という理由から、π共役系複素環式化合物又はπ共役系複素環式化合物の誘導体であることが好ましい。
π共役系導電性高分子としては、脂肪族共役系のポリアセチレン、ポリアセン、ポリアズレン、芳香族共役系のポリフェニレン、複素環式共役系のポリピロール、ポリチオフェン、ポリイソチアナフテン、含ヘテロ原子共役系のポリアニリン、ポリチエニレンビニレン、混合型共役系のポリ(フェニレンビニレン)、分子中に複数の共役鎖を持つ共役系である複鎖型共役系、これらの導電性ポリマーの誘導体、及び、これらの共役高分子鎖を飽和高分子にグラフト又はブロック共重した高分子である導電性複合体からなる群より選択される少なくとも一種を挙げることができる。
空気中での安定性の点からは、ポリピロール、ポリチオフェン及びポリアニリン又はこれらの誘導体が好ましく、ポリチオフェン、ポリアニリン、又はこれらの誘導体(すなわち、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリチオフェン誘導体、及びポリアニリン誘導体)がより好ましい。
π共役系導電性高分子は無置換のままでも充分な導電性やバインダー樹脂への相溶性を得ることができるが、導電性及び相溶性をより高めるためには、アルキル基、カルボキシ基、スルホ基、アルコキシ基、ヒドロキシ基等の官能基をπ共役系導電性高分子に導入することが好ましい。
π共役系導電性高分子の具体例としては、
ホリピロール類:ポリピロール、ポリ(N−メチルピロール)、ポリ(3−メチルピロール)、ポリ(3−エチルピロール)、ポリ(3−n−プロピルピロール)、ポリ(3−ブチルピロール)、ポリ(3−オクチルピロール)、ポリ(3−デシルピロール)、ポリ(3−ドデシルピロール)、ポリ(3,4−ジメチルピロール)、ポリ(3,4−ジブチルピロール)、ポリ(3−カルボキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシエチルピロール)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシブチルピロール)、ポリ(3−ヒドロキシピロール)、ポリ(3−メトキシピロール)、ポリ(3−エトキシピロール)、ポリ(3−ブトキシピロール)、ポリ(3−メチル−4−ヘキシルオキシピロール)、
ポリチオフェン類:ポリ(チオフェン)、ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ(3−エチルチオフェン)、ポリ(3−プロピルチオフェン)、ポリ(3−ブチルチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)、ポリ(3−ヘプチルチオフェン)、ポリ(3−オクチルチオフェン)、ポリ(3−デシルチオフェン)、ポリ(3−ドデシルチオフェン)、ポリ(3−オクタデシルチオフェン)、ポリ(3−ブロモチオフェン)、ポリ(3−クロロチオフェン)、ポリ(3−ヨードチオフェン)、ポリ(3−シアノチオフェン)、ポリ(3−フェニルチオフェン)、ポリ(3,4−ジメチルチオフェン)、ポリ(3,4−ジブチルチオフェン)、ポリ(3−ヒドロキシチオフェン)、ポリ(3−メトキシチオフェン)、ポリ(3−エトキシチオフェン)、ポリ(3−ブトキシチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルオキシチオフェン)、ポリ(3−ヘプチルオキシチオフェン)、ポリ(3−オクチルオキシチオフェン)、ポリ(3−デシルオキシチオフェン)、ポリ(3−ドデシルオキシチオフェン)、ポリ(3−オクタデシルオキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−メトキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−エトキシチオフェン)、ポリ(3−カルボキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシエチルチオフェン)、ポリ(3−メチル−4−カルボキシブチルチオフェン)、
ポリアニリン類:ポリアニリン、ポリ(2−メチルアニリン)、ポリ(3−イソブチルアニリン)、ポリ(2−アニリンスルホン酸)、ポリ(3−アニリンスルホン酸)等が挙げられる。
−アニオン基を有する高分子ドーパント−
π共役系導電性高分子は、アニオン基を有する高分子ドーパント(「ポリアニオンドーパント」ともいう)と共に用いることが好ましい。すなわち、この場合は、有機導電性高分子化合物(π共役系導電性高分子)とアニオン基を有する高分子ドーパントとを含む有機導電性高分子組成物となる。π共役系導電性高分子にアニオン基を有する高分子ドーパントを組み合わせて用いることにより、高い導電性、導電性の経時安定性改良、積層体状態での耐水性が向上する。
ポリアニオンドーパントとしては、としては、例えば、置換又は未置換のポリアルキレン、置換又は未置換のポリアルケニレン、置換又は未置換のポリイミド、置換又は未置換のポリアミド、及び置換又は未置換のポリエステルのうち少なくともいずれかの構造を有し、かつアニオン基を有する構造単位を含むポリマーが挙げられる。
ポリアニオンドーパントのアニオン基としては、−O−SO 、−SO 、−COO(各式においてXは水素イオン、アルカリ金属イオンを表す。)が挙げられる。
これらの中でも、有機導電性高分子化合物へのドーピング能力の点から、−SO 、−COOが好ましい。
上記ポリアニオンドーパントの中でも、溶媒溶解性及び導電性の点から、ポリイソプレンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸を含む共重合体、ポリスルホエチルメタクリレート、ポリスルホエチルメタクリレートを含む共重合体、ポリ(4−スルホブチルメタクリレート)、ポリ(4−スルホブチルメタクリレート)を含む共重合体、ポリメタリルオキシベンゼンスルホン酸、ポリメタリルオキシベンゼンスルホン酸を含む共重合体、ポリスチレンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸を含む共重合体等が好ましい。
ポリアニオンドーパントの重合度は、モノマー単位が10〜100,000個の範囲であることが好ましく、溶媒溶解性及び導電性の点からは、50〜10,000個の範囲がより好ましい。
ポリアニオンドーパントの含有量は、有機導電性高分子化合物1モルに対して0.1〜10モルの範囲であることが好ましく、1〜7モルの範囲であることがより好ましい。ここでモル数は、ポリアニオンドーパントを形成するアニオン基を含むモノマー由来の構造単位数、及び有機導電性高分子化合物を形成するピロール、チオフェン、アニリン等のモノマー由来の構造単位数で定義される。ポリアニオンドーパントの含有量が、有機導電性高分子化合物1モルに対して0.1モル以上であれば、有機導電性高分子化合物へのドー
ピング効果が大きくなり、導電性が充分に発現する。その上、溶媒への分散性及び溶解性が高くなり、均一な分散液を得ることが容易である。また、ポリアニオンドーパントの含有量が、有機導電性高分子化合物1モルに対して10モル以下であると、有機導電性高分子化合物を多く含有させることができ、充分な導電性が得られやすい。
−水又は有機溶剤への可溶性−
導電性高分子は、塗布性の観点から、水又は有機溶剤に可溶であることが好ましい。より具体的には、導電性高分子は、水又は含水率が5質量%以下で誘電率が2〜30の有機溶剤中に少なくとも1.0質量%で可溶であることが好ましい。ここで、「可溶」とは溶剤中に単一分子状態又は複数の単一分子が会合した状態で溶解しているか、粒子径が300nm以下の粒子状に分散されている状態を指す。
一般に、有機導電性高分子は親水性が高く、水、又は水を主成分とする溶媒に溶解するが、このような有機導電性高分子を有機溶剤に可溶化するには、有機導電性高分子を含む組成物中に、有機溶剤との親和性を上げる化合物や、有機溶剤中での分散剤等を添加する方法が挙げられる。また、有機導電性高分子とポリアニオンドーパントを用いる場合は、ポリアニオンドーパントの疎水化処理を行うことが好ましい。
有機溶剤としては、例えば、アルコール類、芳香族炭化水素類、エーテル類、ケトン類、エステル類などが好適である。
導電層は、上記各種材料を、透明基板の上方に、例えばディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、マイクログラビアコート法、エクストルージョンコート法等の公知の薄膜形成方法で塗布し、乾燥、光及び/又は熱照射することにより作製することができる。好ましくは、光照射による硬化が、迅速硬化の点から有利である。更には、光硬化処理の後、光重合開始剤による拡散層の硬化(重合反応)を止める上で加熱処理することも好ましい。この場合、加熱温度としては、60℃〜105℃が好ましく、70℃〜100℃がより好ましく、70℃〜90℃が更に好ましい。
光照射の光源は、光重合開始剤の反応する波長(吸収波長)付近であればいずれでもよく、吸収波長が紫外領域の場合、光源として、超高圧、高圧、中圧、低圧の各水銀灯、ケミカルランプ、カーボンアーク灯、メタルハライド灯、キセノン灯、太陽光等が挙げられる。波長350nm〜420nmの入手可能な各種レーザー光源をマルチビーム化して照射してもよい。また、吸収波長が赤外領域の場合、光源としてはハロゲンランプ、キセノンランプ、高圧ナトリウムランプが挙げられ、波長750nm〜1,400nmの入手可能な各種レーザー光源をマルチビーム化して照射してもよい。
光照射による光ラジカル重合の場合は、空気又は不活性気体中で行うことができるが、ラジカル重合性モノマーの重合の誘導期を短くするか、又は重合率を十分に高める等のために、できるだけ酸素濃度を少なくした雰囲気とすることが好ましい。前記酸素濃度範囲は0〜1,000ppmが好ましく、0〜800ppmがより好ましく、0〜600ppmが更に好ましい。照射する紫外線の照射強度は、0.1mW/cm〜100mW/cmが好ましく、塗布膜表面上での光照射量は、100mJ/cm〜10,000mJ/cmが好ましく、100mJ/cm〜5,000mJ/cmがより好ましく、100mJ/cm〜1,000mJ/cmが特に好ましい。前記光照射量が、100mJ/cm未満であると、導電層が十分に硬化せず、導電層上に他の層を塗布する際に溶解、また、基板洗浄時に崩壊することがある。一方、前記光照射量が、10,000mJ/cmを超えると、導電層の重合が進み過ぎ表面が黄変し、透過率が低下し、光取り出し効率が低下することがある。また、光照射工程での温度は、15℃〜70℃が好ましく、20℃〜60℃がより好ましく、25℃〜50℃が特に好ましい。前記温度が、15℃未満であると、光重合による導電層の硬化に時間がかかることがあり、70℃を超えると、光重合開始剤自体に影響を及ぼし、光重合(硬化)できなくなることがある。
[基板]
本発明の有機電界発光素子における基板としては、透明基板が好ましい。
前記透明基板としては、その形状、構造、大きさ、材料等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば平板状などが挙げられ、前記構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、前記大きさは適宜選択することができる。
前記基板の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)、ガラス(無アルカリガラス、ソーダライムガラス等)等の無機材料、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、ポリカーボネート、ポリイミド樹脂(PI)、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ポリエステル樹脂が好ましく、ロールでの塗布適性の観点からポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)が特に好ましい。
前記基板の表面は、その上に設ける導電層との密着性を向上させるため、表面活性化処理を行うことが好ましい。前記表面活性化処理としては、例えばグロー放電処理、コロナ放電処理、ガラス基板のシランカップリング処理などが挙げられる。
前記基板は、適宜合成したものであってもよいし、市販品を使用してもよい。
前記基板の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、10μm以上が好ましく、50μm以上がより好ましい。
前記基板の屈折率は、1.3以上1.8以下が好ましく、1.4以上1.7以下がより好ましく、1.4以上1.6以下が更に好ましい。前記基板の屈折率が、1.3以上であると、基板と導電層の屈折率差が大きくなりすぎず、導電層からの光が入射する際、フレネル反射が強くなりすぎず、光取り出し効率が向上しやすい。前記基板の屈折率が、1.8以下であると、基板と空気(光出射側)の屈折率差が大きくなりすぎず、フレネル反射が強くなりすぎず、光取り出し効率が向上しやすい。
[導電層の構成]
本発明における導電層は単層で構成されていてもよく、複数の層により構成されていてもよい。導電層が複数の層により構成される場合は、平坦性の確保のほか、拡散効果の調整の観点から、導電層は二層により構成されていることが好ましい。
導電層が二層により構成される場合、導電層は光散乱粒子を含有する層と光散乱粒子を含有しない層との二層よりなり、光散乱粒子を含有しない層が有機層側にあることが好ましい。光散乱粒子を含有しない層を有機層側にすることは、有機層と接する面側における導電層の平坦性が確保され、導電層の凸凹に起因する有機層内での電気的なリーク及びそれによる光取り出し効率低下の恐れがない点で好ましい。ここで、本明細書における電気的なリークとは、例えば、電流のリーク等を示す。
また、導電層を構成する二層間の密着性と、屈折率段差による反射を軽減させる観点から、光散乱粒子を含有する層は、光散乱粒子以外の成分が光散乱粒子を含有しない層と同じであることが好ましい。
また、本発明における有機電界発光素子は、基板と、該基板に隣接する第1電極と、少なくともひとつの有機発光層を含む有機層と、該有機層に隣接する第2電極と、がこの順に形成された有機電界発光素子であって、前記電極の少なくとも一方は、二層で構成された透明電極であり、該二層はいずれも導電性マトリックスを含有し、前記二層のうちの一層は、一次粒子径が0.5μm以上の透明な少なくとも1種の光散乱粒子を含有し、且つ、前記有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分と前記光散乱粒子とからなり、他の一層は、光散乱粒子を含有せず、且つ、屈折率が有機発光層の屈折率以上である、有機電界発光素子であることが好ましい。
更に、本発明における有機電界発光素子は、上述の、有機層と接する面側における導電層の平坦性確保の観点から、二層のうち、前記光散乱粒子を含有しない層が有機層に隣接していることが好ましい。
[金属電極]
本発明の有機電界発光素子は、第1電極と第2電極のうちの一方の電極が導電層であり、導電層ではない残るもう一方の電極が金属電極であることが好ましい。更に、前記第1電極と第2電極のうち、第1電極が導電層であることが好ましく、前記金属電極は、反射電極として第2電極に用いることが好ましい。
前記金属電極を構成する材料としては、例えば、アルカリ金属(例えば、Li、Na、K、Cs等)、アルカリ土類金属(例えば、Mg、Ca等)、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−銀合金、インジウム、及びイッテルビウム等の希土類金属などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいが、安定性と電子注入性とを両立させる観点からは、2種以上を好適に併用することができる。これらの中でも、電子注入性の点で、アルカリ金属やアルカリ土類金属が好ましく、保存安定性に優れる点で、アルミニウムを主体とする材料が好ましい。また、発光効率の観点から反射率の高い銀を主体とする材料が好ましい。アルミニウムを主体とする材料とは、アルミニウム単独、アルミニウムと0.01質量%〜10質量%のアルカリ金属又はアルカリ土類金属との合金若しくはこれらの混合物(例えば、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金など)をいう。銀を主体とする材料とは、銀単独、銀と0.01質量%〜10質量%のアルカリ土類金属やその他金属類(例えば、銀とマグネシウム、カルシウムの合金など)の混合物をいう。
[第1電極よりも抵抗が低い配線]
本発明の有機電界発光素子において、第1電極と基板との間に、前記第1電極よりも抵抗が低い配線(「補助配線」ともいう)を有することが好ましい。第1電極よりも抵抗が低い配線を有することで、第1電極と配線をあわせた透明電極としての全体の抵抗を下げることができ、有機電界発光素子の発光面が大面積となった場合においても電圧降下を抑制して、発光ムラを防止することができる。拡散を用いた光取出しでは、発光面が広く且つ発光ムラが無いように均一に発光することで、有機層や基板内部に閉じ込められた光を効率良く取り出すことが出来る。本発明の有機電界発光素子としては、第1電極と基板との間に補助配線を有し、第1電極が補助配線を覆っている構成がより好ましい。特に、塗布法により第1電極を形成することで、配線を覆うように第1電極を設けることができるため、有機電界発光素子において、配線が有機層に接触しない構成とすることができ、発光層の全ての面で発光が可能となる。
補助配線としては、金属を含有してなることが好ましく、銀、アルミニウム、金、銅、を含有してなることがより好ましく、銀、又はアルミニウムを含有してなることが更に好ましい。
補助配線は、上記金属を真空蒸着してフォトリソグラフィーやマスクを用いたエッチングなどにより形成することができる。また、上記金属を含む導電性インクの印刷、塗布等によって形成することもできる。
補助配線の厚みは、第1電極の低抵抗化、補助配線により表面に凹凸形状が形成されるのを抑止する観点から、10nm以上3μm以下であることが好ましく、30nm以上1μm以下であることがより好ましく、50nm以上500nm以下であることが更に好ましい。
補助配線の幅は、第1電極の低抵抗化、遮光性の観点から、1μm以上1mm以下であることが好ましく、5μm以上500μm以下であることがより好ましく、10μm以上200μm以下であることが更に好ましい。
補助配線の形状は、補助配線を形成した層に対して垂直な断面の形状により大別することができる。
前記断面の形状に角がある(以下、「断面□」とも表記する。)補助配線を使用した場合、補助配線上に積層される有機層やITO層等は当該角の形状に沿って層を形成し、角の形状(段差)に起因した電気的なリークを引き起こす可能性がある。
一方、前記断面の形状に丸みがある(以下、「断面□でない」とも表記する。)補助配線を使用した場合、上記角の形状は生じないため、電気的なリークが起こりにくい。
[その他の層]
本発明の有機電界発光素子は、封止缶内に、少なくとも、前記第2電極、前記有機層が封入されていることが好ましく、封止缶内に、前記第1電極、前記第2電極、及び前記有機層が封入されていることがより好ましい。
〔有機層〕
前記有機層としては、少なくとも有機発光層を有する。前記有機発光層以外の機能層としては、正孔輸送層、電子輸送層、正孔ブロック層、電子ブロック層、正孔注入層、電子注入層等の各層が挙げられる。
前記有機層は、陽極と有機発光層との間に正孔輸送層を有することが好ましく、陰極と発光層との間に電子輸送層を有することが好ましい。更に、正孔輸送層と陽極との間に正孔注入層を設けてもよく、電子輸送層と陰極との間に電子注入層を設けてもよい。
また、前記有機発光層と正孔輸送層との間に正孔輸送性中間層(電子ブロック層)を設けてもよく、発光層と電子輸送層との間に電子輸送性中間層(正孔ブロック層)を設けてもよい。各機能層は複数の二次層に分かれていてもよい。
前記有機発光層を含むこれらの機能層は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、湿式塗布方式、転写法、印刷法、インクジェット方式等のいずれによっても好適に形成することができる。
−有機発光層−
前記有機発光層は、電界印加時に、陽極、正孔注入層、又は正孔輸送層から正孔を受け取り、陰極、電子注入層、又は電子輸送層から電子を受け取り、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層である。
前記有機発光層は、発光材料を含む。前記有機発光層は発光材料のみで構成されていてもよいし、ホスト材料と発光材料の混合層でもよい(後者の場合、発光材料を「発光性ドーパント」もしくは「ドーパント」と称する場合がある)。前記発光材料は蛍光発光材料でも燐光発光材料であってもよく、2種以上が混合されていてもよい。ホスト材料は電荷輸送材料が好ましい。ホスト材料は1種であっても2種以上であってもよい。更に、有機発光層中に電荷輸送性を有さず、発光しない材料を含んでいてもよい。
前記有機発光層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、2nm〜500nmであるのが好ましく、外部量子効率の観点で、3nm〜200nmであるのがより好ましく、5nm〜100nmであるのが更に好ましい。また、前記有機発光層は1層であっても二層以上であってもよく、それぞれの層が異なる発光色で発光してもよい。
−−発光材料−−
前記発光材料は、燐光発光材料、蛍光発光材料等のいずれも好適に用いることができる。
前記発光材料は、ホスト化合物との間で、イオン化ポテンシャルの差(ΔIp)と電子親和力の差(ΔEa)が、1.2eV>△Ip>0.2eV、及び/又は1.2eV>△Ea>0.2eVの関係を満たすドーパントであることが、駆動耐久性の観点で好ましい。
前記発光層中の発光材料は、前記発光層中に一般的に発光層を形成する全化合物質量に対して、0.1質量%〜50質量%含有されるが、耐久性、外部量子効率の観点から1質量%〜50質量%含有されることが好ましく、2質量%〜50質量%含有されることがより好ましい。
−−−燐光発光材料−−−
前記燐光発光材料としては、一般に、遷移金属原子又はランタノイド原子を含む錯体を挙げることができる。
前記遷移金属原子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばルテニウム、ロジウム、パラジウム、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、金、銀、銅、及び白金が挙げられ、より好ましくは、レニウム、イリジウム、及び白金であり、更に好ましくはイリジウム、白金である。
前記錯体の配位子としては、例えば、G.Wilkinson等著,Comprehensive Coordination Chemistry, Pergamon Press社1987年発行、H.Yersin著,「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」 Springer−Verlag社1987年発行、山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」裳華房社1982年発行等に記載の配位子などが挙げられる。
前記錯体は、化合物中に遷移金属原子を一つ有してもよいし、また、2つ以上有するいわゆる複核錯体であってもよい。異種の金属原子を同時に含有していてもよい。
これらの中でも、燐光発光材料としては、例えば、US6303238B1、US6097147、WO00/57676、WO00/70655、WO01/08230、WO01/39234A2、WO01/41512A1、WO02/02714A2、WO02/15645A1、WO02/44189A1、WO05/19373A2、WO2004/108857A1、WO2005/042444A2、WO2005/042550A1、特開2001−247859、特開2002−302671、特開2002−117978、特開2003−133074、特開2002−235076、特開2003−123982、特開2002−170684、EP1211257、特開2002−226495、特開2002−234894、特開2001−247859、特開2001−298470、特開2002−173674、特開2002−203678、特開2002−203679、特開2004−357791、特開2006−93542、特開2006−261623、特開2006−256999、特開2007−19462、特開2007−84635、特開2007−96259等の各公報に記載の燐光発光化合物などが挙げられる。これらの中でも、Ir錯体、Pt錯体、Cu錯体、Re錯体、W錯体、Rh錯体、Ru錯体、Pd錯体、Os錯体、Eu錯体、Tb錯体、Gd錯体、Dy錯体、Ce錯体が好ましく、Ir錯体、Pt錯体、又はRe錯体がより好ましく、金属−炭素結合、金属−窒素結合、金属−酸素結合、金属−硫黄結合の少なくとも一つの配位様式を含むIr錯体、Pt錯体、又はRe錯体が更に好ましく、発光効率、駆動耐久性、色度等の観点で、3座以上の多座配位子を含むIr錯体、Pt錯体、又はRe錯体が特に好ましい。
前記燐光発光材料の具体例として、以下の化合物を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2013251067
Figure 2013251067
Figure 2013251067
−−−蛍光発光材料−−−
前記蛍光発光材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばベンゾオキサゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、スチリルベンゼン、ポリフェニル、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、ナフタルイミド、クマリン、ピラン、ペリノン、オキサジアゾール、アルダジン、ピリジン、シクロペンタジエン、ビススチリルアントラセン、キナクリドン、ピロロピリジン、チアジアゾロピリジン、シクロペンタジエン、スチリルアミン、芳香族ジメチリディン化合物、縮合多環芳香族化合物(アントラセン、フェナントロリン、ピレン、ペリレン、ルブレン、又はペンタセンなど)、8−キノリノールの金属錯体、ピロメテン錯体や希土類錯体に代表される各種金属錯体、ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン等のポリマー化合物、有機シラン、又はこれらの誘導体などを挙げることができる。
−−ホスト材料−−
前記ホスト材料としては、正孔輸送性に優れる正孔輸送性ホスト材料(正孔輸送性ホストと記載する場合がある)及び電子輸送性に優れる電子輸送性ホスト化合物(電子輸送性ホストと記載する場合がある)を用いることができる。
−−−正孔輸送性ホスト材料−−−
前記正孔輸送性ホスト材料としては、例えば、以下の材料を挙げることができる。即ち、ピロール、インドール、カルバゾール、アザインドール、アザカルバゾール、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ピラゾール、イミダゾール、チオフェン、ポリアリールアルカン、ピラゾリン、ピラゾロン、フェニレンジアミン、アリールアミン、アミノ置換カルコン、スチリルアントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベン、シラザン、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、有機シラン、カーボン膜、又はそれらの誘導体などが挙げられる。
これらの中でも、インドール誘導体、カルバゾール誘導体、芳香族第三級アミン化合物、チオフェン誘導体、分子内にカルバゾール基を有するものが好ましく、t−ブチル置換カルバゾール基を有する化合物がより好ましい。
−−−電子輸送性ホスト材料−−−
前記電子輸送性ホスト材料としては、例えば、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、フルオレノン、アントラキノジメタン、アントロン、ジフェニルキノン、チオピランジオキシド、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン、ジスチリルピラジン、フッ素置換芳香族化合物、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン、又はそれらの誘導体(他の環と縮合環を形成してもよい)、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体等を挙げることができる。これらの中でも、耐久性の点から金属錯体化合物が好ましく、金属に配位する少なくとも1つの窒素原子又は酸素原子又は硫黄原子を有する配位子をもつ金属錯体がより好ましい。前記金属錯体電子輸送性ホストとしては、例えば特開2002−235076号公報、特開2004−214179号公報、特開2004−221062号公報、特開2004−221065号公報、特開2004−221068号公報、特開2004−327313号公報等に記載の化合物が挙げられる。
前記正孔輸送性ホスト材料、電子輸送性ホスト材料の具体例として、以下の化合物を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2013251067
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−正孔注入層、正孔輸送層−
前記正孔注入層、又は前記正孔輸送層は、陽極又は陽極側の層から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。これらの層に用いられる正孔注入材料、正孔輸送材料は、低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。具体的には、ピロール誘導体、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、フタロシアニン系化合物、ポルフィリン系化合物、チオフェン誘導体、有機シラン誘導体、カーボン、等を含有する層が好ましい。
前記正孔注入層、又は前記正孔輸送層には、電子受容性ドーパントを含有させることができる。前記正孔注入層、又は正孔輸送層に導入する電子受容性ドーパントとしては、電子受容性で有機化合物を酸化する性質を有すれば、無機化合物でも有機化合物でも使用できる。
具体的には、無機化合物は塩化第二鉄や塩化アルミニウム、塩化ガリウム、塩化インジウム、五塩化アンチモンなどのハロゲン化金属、五酸化バナジウム、及び三酸化モリブデンなどの金属酸化物などが挙げられる。有機化合物の場合は、置換基としてニトロ基、ハロゲン、シアノ基、トリフルオロメチル基などを有する化合物、キノン系化合物、酸無水物系化合物、フラーレンなどを好適に用いることができる。
これらの電子受容性ドーパントは、単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。電子受容性ドーパントの使用量は、材料の種類によって異なるが、正孔輸送層材料に対して0.01質量%〜50質量%が好ましく、0.05質量%〜40質量%が更に好ましく、0.1質量%〜30質量%が特に好ましい。
前記正孔注入層、又は正孔輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
−電子注入層、電子輸送層−
前記電子注入層、又は前記電子輸送層は、陰極又は陰極側の層から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。これらの層に用いる電子注入材料、電子輸送材料は低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。
具体的には、ピリジン誘導体、キノリン誘導体、ピリミジン誘導体、ピラジン誘導体、フタラジン誘導体、フェナントロリン誘導体、トリアジン誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、シロールに代表される有機シラン誘導体、等を含有する層が好ましい。
前記電子注入層、又は電子輸送層には、電子供与性ドーパントを含有させることができる。前記電子注入層、又は電子輸送層に導入される電子供与性ドーパントとしては、電子供与性で有機化合物を還元する性質を有していればよく、Liなどのアルカリ金属、Mgなどのアルカリ土類金属、希土類金属を含む遷移金属や還元性有機化合物などが好適に用いられる。金属としては、特に仕事関数が4.2eV以下の金属が好適に使用でき、具体的には、Li、Na、K、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Y、Cs、La、Sm、Gd、及びYbなどが挙げられる。また、還元性有機化合物としては、例えば、含窒素化合物、含硫黄化合物、含リン化合物などが挙げられる。
これらの電子供与性ドーパントは、単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。電子供与性ドーパントの使用量は、材料の種類によって異なるが、電子輸送層材料に対して0.1質量%〜99質量%が好ましく、1.0質量%〜80質量%が更に好ましく、2.0質量%〜70質量%が特に好ましい。
前記電子注入層、又は前記電子輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
−正孔ブロック層、電子ブロック層−
前記正孔ブロック層は、陽極側から有機発光層に輸送された正孔が陰極側に通り抜けることを防止する機能を有する層であり、通常、発光層と陰極側で隣接する有機化合物層として設けられる。
一方、前記電子ブロック層は、陰極側から有機発光層に輸送された電子が陽極側に通り抜けることを防止する機能を有する層であり、通常、有機発光層と陽極側で隣接する有機化合物層として設けられる。
前記正孔ブロック層を構成する化合物の例としては、BAlq等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、BCP等のフェナントロリン誘導体、等が挙げられる。電子ブロック層を構成する化合物の例としては、例えば前述の正孔輸送材料として挙げたものが利用できる。
前記正孔ブロック層及び電子ブロック層の厚みは、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。また、前記正孔ブロック層及び電子ブロック層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
−封止缶−
前記封止缶としては、第1電極、第2電極及び有機層を含む有機電界発光素子が封入できる大きさ、形状、構造などを有していれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記封止缶と第1電極、第2電極及び有機層を含む有機電界発光素子との間の空間には、水分吸収剤又は不活性液体を封入してもよい。
前記水分吸収剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸化バリウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、五酸化燐、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化銅、フッ化セシウム、フッ化ニオブ、臭化カルシウム、臭化バナジウム、モレキュラーシーブ、ゼオライト、酸化マグネシウムなどが挙げられる。
前記不活性液体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、パラフィン類、流動パラフィン類;パーフルオロアルカン、パーフルオロアミン、パーフルオロエーテル等のフッ素系溶剤;塩素系溶剤、シリコーンオイル類などが挙げられる。
前記有機電界発光素子は、フルカラーで表示し得る装置として構成することができる。
前記有機電界発光素子をフルカラータイプのものとする方法としては、例えば「月刊ディスプレイ」、2000年9月号、33〜37ページに記載されているように、色の3原色(青色(B)、緑色(G)、赤色(R))に対応する光をそれぞれ発光する層構造を基板上に配置する3色発光法、白色発光用の層構造による白色発光をカラーフィルタ層を通して3原色に分ける白色法、青色発光用の層構造による青色発光を蛍光色素層を通して赤色(R)及び緑色(G)に変換する色変換法、などが知られている。
この場合は、青色(B)、緑色(G)、赤色(R)の画素ごとにレーザーパワー、厚みを適宜調整することが好ましい。
また、上記方法により得られる、異なる発光色の層構造を複数組み合わせて用いることにより、所望の発光色の平面型光源を得ることができる。例えば、青色及び黄色の発光装置を組み合わせた白色発光光源、青色(B)、緑色(G)、及び赤色(R)の有機電界発光素子を組み合わせた白色発光光源、等である。
前記有機電界発光素子は、例えば、照明機器、コンピュータ、車載用表示器、野外表示器、家庭用機器、業務用機器、家電用機器、交通関係表示器、時計表示器、カレンダ表示器、ルミネッセントスクリーン、音響機器等をはじめとする各種分野において好適に使用することができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
<導電層、拡散層及び平坦化層の平均厚み>
導電層、拡散層及び平坦化層の平均厚みは、各層の一部を切り取り、走査型電子顕微鏡(S−3400N、日立ハイテク株式会社製)で測定して求めることができる。
<屈折率の測定>
導電層の屈折率は、Si基板、又は石英基板上に光の波長程度の厚さに前記有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分を成膜し、その成膜した基板上の膜の屈折率をエリプソメーターにて測定したものである。
平坦化層の屈折率及び導電層の導電性高分子の屈折率についても同様にして求めることができる。
<有機電界発光素子の作製>
−拡散導電層塗布液1の作製−
PEDOT−PSS(ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(スチレンスルホン酸))に酸化チタン(TiO)粒子(一次粒子径100nm以下)が分散されたスラリー材をドープし、オムニミキサーにて十分に攪拌し導電性バインダ材料を得た。上記PEDOT−PSSの屈折率は1.50である。
なお、以下の実施例・比較例において使用される上記酸化チタン粒子は、いずれも酸化チタンの光活性を抑制する上で、酸化アルミニウム等により表面処理された酸化チタン粒子であり、屈折率は2.40である。
PEDOT−PSSと酸化チタン粒子の体積割合は必要な屈折率が得られる割合とすればよく、純粋な酸化チタンではPEDOT−PSS:酸化チタン=7:3〜6:4程度となるが、混合物、シェルコア構造を持った粒子では必要な屈折率が得られるよう適宜割合を調整すればよい。
酸化チタンの代わりに屈折率の高い透明な粒子(例えば、酸化ジルコニウム粒子等、粒状の透明材料)やスラリーやゾル状態のものを加えてもよい。
続いて、所望の粒径を有する光散乱粒子(例えば、一次粒子径1.5μmの架橋アクリル系粒子「MX−150(綜研化学(株)製)」)をスターラーにて攪拌しながら前記「導電性バインダ材料」にドープする。更にオムニミキサーにて光散乱粒子を十分に分散させることにより、拡散導電層塗布液1を得た。
架橋アクリル系等の樹脂粒子の代わりに径が1〜10μm程度の無機材料(酸化ジルコニウム、酸化チタン等)を加えてもよい。
導電性バインダの屈折率は1.8(PEDOT−PSS+酸化チタンスラリー)、光散乱粒子の屈折率は1.49(架橋アクリル系粒子の場合)で屈折率差が十分に大きく、薄膜でも光取り出しに十分な拡散を得た。
導電性バインダ材料と光散乱粒子の体積比は導電性バインダ:光散乱粒子MX−150では50:50程度であるが平坦性を考慮し70:30〜80:20程度まで落としてもよい。
−拡散導電層塗布液2の作製−
前記「拡散導電層塗布液1の作製」と同様にPEDOT−PSSに酸化チタン粒子が分散されたスラリー材をドープし、オムニミキサーにて十分に攪拌することにより、拡散導電層塗布液2を得た。
PEDOT−PSSと酸化チタン粒子の体積割合は必要な屈折率が得られる割合とすればよく、酸化チタンでは7:3〜6:4程度となる。
酸化チタンの代わりに屈折率の高い透明な粒子(例えば酸化ジルコニウム粒子等、粒状の透明材料)を加えてもよい。
−平坦化層用塗布材料の作製(比較例用)−
酸化チタン分散液(一次粒子径15nmの酸化チタンのナノ粒子が分散)「材料名:酸化チタン分散トルエン 商品名:高透明性酸化チタンスラリーHTD−760T」と樹脂材料「材料名:フルオレン誘導体 商品名:オグソールEA−0200(以下、「バインダ」とも記載する。)」及びトルエンをローラー、スターラーにより攪拌し溶解、更に超音波によりナノ粒子をバインダに十分に分散させることにより、平坦化層用塗布材料を得た。
−拡散層用塗布材料の作製(比較例用)−
上記平坦化層用塗布材料に光散乱粒子(一次粒子径1.5μmの架橋アクリル系粒子)「材料名:EX-150」及びトルエン溶媒をスターラーにて攪拌しながらドープした。
更に超音波にて光散乱粒子を基材に十分に分散させ、さらにスターラー等で良く攪拌することにより、拡散層用塗布材料を得た。
基材(酸化チタンとバインダ分散液)の硬化時の屈折率は1.8、光散乱粒子の屈折率は1.49で屈折率差が十分に大きく、薄膜でも光取り出しに十分な拡散を得た。
またトルエンを溶媒としているため、樹脂の粒子は十分な耐溶剤性が必要であるが、その点でも本材料の組み合わせは溶剤に強く、また経時変化による分散の劣化(凝集等)においても非常に優れている。
−ガラス基板表面処理−
ガラス基板はシランカップリング処理を行い、拡散層−ガラス間の密着性を高めた。拡散導電層塗布液を試用するケースでは、この処理は必要なく、ITOや有機層成膜前に実施する通常のガラス基板処理(洗浄)を実施すればよい。
−フォトリソ補助配線の成膜−
拡散層または平坦化層成膜後、真空蒸着機にて補助配線として銀を100nm成膜し、フォトリソ工程により、補助配線形状に形成した。
−マスク補助配線の成膜−
拡散層または平坦化層成膜後、真空蒸着機にて補助配線として銀を100nm、金属マスクにより成膜した。マスクにより、エッチングで得られる配線形状より丸みを帯びた形状となる。
−拡散導電層1の成膜−
前記拡散導電層塗布液1をエッジコーターにて前記基板上に塗布した。塗布後、環境120℃内で乾燥、硬化させ、拡散導電層(第1電極)を得た。
−拡散導電層2の成膜−
拡散導電層1の表面の凹凸の度合いによっては拡散導電層塗布液2を拡散導電層1上に塗布しても良い。
平坦性の確保のほか、拡散効果の調整にも使用できる。二層の屈折率を変えても良い。
−平坦化層および拡散層の作製(比較例用)−
完成した平坦化層の塗布材料と拡散層の塗布材料に重合開始剤を添加した。
洗浄し、表面処理したガラス基板にワイヤーバーを用いて拡散層の塗布材料を塗布し、その後、UV照射(365nm)を10分間行い硬化させ、拡散層(5μm)を得た。
拡散層の上にワイヤーバーを用いて平坦化層の塗布材料を塗布し、UV照射を行い硬化させ、拡散層/平坦化層の積層を得た。
−ITO(第1電極)の成膜(比較例用)−
基板上に成膜した平坦化(拡散)層上にスパッタ装置を用いITOを100nm形成した。
−有機電界発光層(有機EL層)の作製−
前記の方法により作製した基板の第1電極上に、真空蒸着装置により、HAT−CNを10nm、2−TNATA(4,4’,4”−トリス(N,N−(2−ナフチル)−フェニルアミノ)トリフェニルアミン:99.8体積%)とF4−TCNQ(0.2体積%)を160nm共蒸着させ、正孔注入層を形成した。
その上にNPD(Bis[N−(1−naphthyl)−N−phenyl]benzidine)を10nm、mCP(1,3−Bis(carbazol−9−yl)benzene:60体積%)と発光材料A(40体積%)を30nm共蒸着させ、有機発光層を形成した。
更にBAlq(Bis−(2−methyl−8−quinolinolato)−4−(phenyl−phenolate)−aluminium(III))を40nm積層し電子輸送層を形成することにより、有機層が得られた。
なお、得られた有機層において、有機発光層の屈折率は1.70であった。
Figure 2013251067
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−反射電極(第2電極)の作製−
LiFを1nm、電極としてアルミニウム100nmもしくはアルミニウム0.5nm、Agを100nm蒸着した。
−封止−
窒素ガス雰囲気中にて乾燥剤を貼り付け、基板との設置面に封止材を塗った封止ガラス缶にて基板の有機層側を封止した。
[実施例1]
導電性高分子(PEDOT−PSS):屈折率制御粒子(TiO):光散乱粒子(PMMA 一次粒子径1.5μm)=30:20:30の体積比で用い、上記の方法により拡散導電層塗布液1を得た。
実施例1の有機電界発光素子は、ガラス基板表面処理、拡散導電層1(第1電極)の成膜、有機EL層の作製及び反射電極(第2電極)の作製を実施し、上記封止を行うことにより得た。
実施例1並びに下記実施例4、9〜11及び比較例2、6、7の有機電界発光素子の構成を表す模式図を図1に示す。
有機電界発光素子の発光面の大きさは、10×10mmとした。
[実施例2]
フォトリソ補助配線の成膜により補助配線をガラス基板上に設置し、有機電界発光素子の発光面の大きさを、30×30mmとした以外は実施例1と同様の操作を行い、実施例2の有機電界発光素子を得た。実施例2の有機電界発光素子の構成を表す模式図を図2に示す。
[実施例3]
マスク補助配線の成膜により補助配線をガラス基板上に設置し、有機電界発光素子の発光面の大きさを、30×30mmとした以外は実施例1と同様の操作を行い、実施例3の有機電界発光素子を得た。実施例3の有機電界発光素子の構成を表す模式図を図3に示す。
[実施例4]
一次粒子径1.5μmの光散乱粒子を一次粒子径12μmの光散乱粒子に変更し、塗布型拡散導電層の厚さを12μmに変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、実施例4の有機電界発光素子を得た。
[実施例5]
表1に記載された材料を用いて拡散導電層塗布液2を作製した。そして、拡散導電層を拡散導電層1と拡散導電層2との二層構成にし、反射電極をアルミニウム/銀に変更した以外は実施例3と同様の操作を行い、実施例5の有機電界発光素子を得た。実施例5及び下記実施例6〜8の有機電界発光素子の構成を表す模式図を図4に示す。
[実施例6〜8]
表1に記載された材料を用いて拡散導電層塗布液1及び2を作製する以外は実施例5と同様の操作を行い、実施例6〜8の有機電界発光素子を得た。
[実施例9]
拡散導電層塗布液1に使用する光散乱粒子を、PMMA製の粒子(一次粒子径1.5μm)からシリカ−メラミン樹脂製の粒子(一次粒子径2.0μm)に変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、実施例9の有機電界発光素子を得た。
[実施例10]
拡散導電層塗布液1に使用する屈折率制御粒子を酸化チタン(n=2.4)から酸化ジルコニウム(n=2.4)に変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、実施例10の有機電界発光素子を得た。
[実施例11]
拡散導電層塗布液1に使用する屈折率制御粒子を酸化チタン(n=2.4)から酸化亜鉛(n=1.95)に変更し、配合割合を再調整した以外は実施例1と同様の操作を行い、実施例11の有機電界発光素子を得た。
[比較例1]
表2に記載された材料を用いて平坦化層用塗布材料及び拡散層用塗布材料の作製を行った。そして、ガラス基板表面処理、平坦化層及び拡散層の作製、ITO(第1電極)の成膜、有機EL層の作製、反射電極(第2電極)の作製を実施し、封止を行うことにより、比較例1の有機電界発光素子素子を得た。比較例1の有機電界発光素子の構成を表す模式図を図5に示す。有機電界発光素子の発光面の大きさは、10×10mmとした。
[比較例2]
一次粒子径1.5μmの光散乱粒子を一次粒子径0.3μmの光散乱粒子に変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、比較例2の有機電界発光素子を得た。
[比較例3]
フォトリソ補助配線の成膜により補助配線をITO上に設置し、有機電界発光素子の発光面の大きさを、30×30mmとした以外は比較例1と同様の操作を行い、比較例3の有機電界発光素子を得た。比較例3の有機電界発光素子の構成を表す模式図を図6に示す。
[比較例4]
屈折率制御粒子を含まない塗布型拡散導電層を用いた以外は実施例2と同様の操作を行い、比較例4の有機電界発光素子を得た。比較例4の有機電界発光素子の構成を表す模式図を図7に示す。
[比較例5]
マスク補助配線の成膜に従い補助配線をITO上に成膜し、更に補助配線上に保護用のレジストでコーティングし、正孔注入層の膜厚を厚くした以外は比較例3と同様の操作を行い、比較例5の有機電界発光素子を得た。比較例5の有機電界発光素子の構成を表す模式図を図8に示す。
[比較例6]
拡散導電層塗布液1から光散乱粒子を除いて作成し形成した導電層を用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、比較例6の有機電界発光素子を得た。
[比較例7]
拡散導電層塗布液1に使用する屈折率制御粒子を酸化チタン(n=2.4)から酸化アルミニウム(アルミナ n=1.8)に変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、比較例7の有機電界発光素子を得た。
[比較例0]
ガラス基板上に直接ITOを成膜した以外は比較例1と同様の操作を行い、比較例0の有機電界発光素子を得た。比較例0の有機電界発光素子の構成を表す模式図を図9に示す。有機電界発光素子の発光面の大きさを、10×10mmと30×30mmの2種類を作成した。
後述するように、比較例0を基準(参考素子)として、他の有機電界発光装置の光取り出し効率を評価した。
作製した有機電界発光装置について、以下のようにして、光取り出し効率を評価した。
<光取り出し効率の測定>
直流定電流2.5mA/cmを各有機電界発光素子に印加して発光させ、コニカミノルタ株式会社製の分光光度計「CS2000」を用いて放射強度を測定した。そして、以下の式から前記有機電界発光素子の光取り出し効率を算出した。
光取り出し効率(倍)=(有機電界発光素子の放射強度/参考素子の放射強度)
結果を下記表1及び2に記載した。
Figure 2013251067
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表1及び2の結果から、実施例1〜11の有機電界発光素子は、いずれも光取り出し効率が高いことが分かった。
実施例4から、本発明の導電層に使用される光散乱粒子の一次粒子径が0.5〜10μmの範囲にある場合に、前方、後方散乱のバランスが良く効率の良い拡散性が得られることに起因するより高い光取り出し効率が得られることが分かった。
実施例5〜8から、本発明の導電層が二層により構成されている場合に、有機層が成膜される面の平坦性が向上することで、成膜面の凹凸に影響を受けやすい有機電界発光素子の性能良化に起因するより高い光取り出し効率が得られることが分かった。
実施例11の有機電界発光素子は、屈折率が2.0未満の屈折率制御粒子(ZnO)を使用した素子である。この場合、導電層の屈折率を上昇させるために必要なZnOの添加量が、屈折率制御粒子としてTiO又はZrOを使用した場合に比して多くなる。その結果、実施例11の有機電界発光素子においては、導電層に添加されたZnOによる散乱が増加し、併せて導電層における後方散乱も増加し、実施例1、9及び10に比して光取出し効率の僅かな低下が認められる。
比較例1の有機電界発光素子は、光散乱粒子を含まないITOを透明電極として用い、平坦化層に光散乱粒子を含有させたものである。当該素子は平坦化層に凹凸があると考えられ、凹凸による電気的なリークに起因する光取り出し効率の低下が認められる。
比較例2の有機電界発光素子は、導電層に含まれる光散乱粒子の一次粒子径が0.3μmと小さいことに起因する光取り出し効率の低下が認められる。
比較例3の有機電界発光素子は、比較例1における凹凸による電気的なリークを補助配線がより増長させたことに起因する、取出効率の一層の低下が認められる。
比較例4及び7の有機電界発光素子は、導電層の屈折率が有機発光層よりも小さいことに起因する光取り出し効率の低下が認められる。
比較例5の有機電界発光素子は、補助配線をレジストでコーティングして正孔注入層の膜厚が厚くなったことに起因する光取り出し効率の低下が認められる。
比較例6の有機電界発光素子は、導電層が光散乱粒子を含有せず、導電層の光角度を変換する能力が極めて小さいことに起因する光取り出し効率の低下が認められる。
本発明の有機電界発光素子は、例えば、各種照明、コンピュータ、車載用表示器、野外表示器、家庭用機器、業務用機器、家電用機器、交通関係表示器、時計表示器、カレンダ表示器、ルミネッセントスクリーン、音響機器等をはじめとする各種分野において好適に使用することができる。
1 ガラス基板
2 塗布型拡散導電層
3 塗布型拡散導電層1
4 塗布型拡散導電層2
5 有機層
6 反射電極
7 補助配線
8 封止缶
9 拡散層
10 平坦化層
11 透明電極(ITO)
12 塗布型導電層(屈折率制御粒子含まず)
13 レジスト

Claims (13)

  1. 基板と、該基板に隣接する第1電極と、少なくともひとつの有機発光層を含む有機層と、該有機層に隣接する第2電極と、がこの順に形成された有機電界発光素子であって、
    前記電極の少なくとも一方は、透明であり、一次粒子径が0.5μm以上の透明な少なくとも1種の光散乱粒子を含有し、且つ、前記有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分と前記光散乱粒子とからなる透明電極である、有機電界発光素子。
  2. 前記有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分が、一次粒子径が100nm以下の粒子を含有する、請求項1に記載の有機電界発光素子。
  3. 前記一次粒子径が100nm以下の粒子の屈折率が2.0以上3.0以下である、請求項2に記載の有機電界発光素子。
  4. 前記有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分が導電性マトリックスを含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
  5. 前記有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分が導電性マトリックスと一次粒子径が100nm以下の粒子とを含有し、前記一次粒子径が100nm以下の粒子の屈折率が導電性マトリックスの屈折率より高い、請求項4に記載の有機電界発光素子。
  6. 前記有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分の屈折率が1.7以上2.2以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
  7. 前記光散乱粒子の一次粒子径が0.5μm以上10μm以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
  8. 前記光散乱粒子の屈折率が、前記有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分の屈折率より低い、請求項1〜7のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
  9. 基板と、該基板に隣接する第1電極と、少なくともひとつの有機発光層を含む有機層と、該有機層に隣接する第2電極と、がこの順に形成された有機電界発光素子であって、
    前記電極の少なくとも一方は、二層で構成された透明電極であり、該二層はいずれも導電性マトリックスを含有し、
    前記二層のうちの一層は、一次粒子径が0.5μm以上の透明な少なくとも1種の光散乱粒子を含有し、且つ、前記有機発光層の屈折率以上の屈折率を有する成分と前記光散乱粒子とからなり、他の一層は、光散乱粒子を含有せず、且つ、屈折率が有機発光層の屈折率以上である、有機電界発光素子。
  10. 前記二層のうち、光散乱粒子を含有しない層が有機層に隣接している、請求項9に記載の有機電界発光素子。
  11. 前記第1電極及び第2電極の一方が透明電極であり、もう一方の電極が金属電極である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
  12. 前記第1電極が透明電極である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
  13. 前記第1電極と基板との間に、前記第1電極よりも抵抗が低い配線を有し、前記第1電極が前記配線を覆っている、請求項1〜12のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
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