JP2006184587A - 光散乱膜、およびこれを用いたカラーフィルタ、反射型液晶表示装置用電極基板、反射型液晶表示装置 - Google Patents

光散乱膜、およびこれを用いたカラーフィルタ、反射型液晶表示装置用電極基板、反射型液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】どの方向から見ても色変化の少ない表示が実現できる液晶表示装置が得られる技術を提供する。
【解決手段】
樹脂層と、該樹脂層中に分散した粒子を備えた光散乱膜であって、
光散乱膜の膜面に対して法線方向を0°とした場合のD65光源の−30°からの入射光に対する、光散乱膜を透過して鏡面反射して、再度光散乱膜を透過した0°〜80°の反射光色度プロファイルが、XYZ表色系において0.28≦x≦0.40、0.28≦y≦0.40となる様に選択した、前記樹脂層を構成する樹脂と前記粒子との組み合わせを用いてなることを特徴とする光散乱膜。
【選択図】 図2

Description

本発明は光散乱膜、およびこれを用いたカラーフィルタと反射型液晶表示装置に関する。
液晶表示装置は、薄型、省エネルギー等の利点を備えており、近年需要が急速に拡大している。
液晶表示装置としては、バックライトを用いた透過型液晶表示装置、観察者側からの入射光の反射光を利用する反射型液晶表示装置、これらの両方を応用したいわゆる半透過型液晶表示装置などが提案されている。
例えば特許文献1には、背面側電極基板と、観察者側電極基板と、これらに挟まれた液晶セル内に、液晶層と、光散乱膜を設けた反射型液晶表示装置が開示されている。
光散乱膜は、樹脂層中に樹脂粒子を分散させることにより、光を散乱する機能を持たせたものであり、特許文献1には、携帯機器などの様に個人に利用する場合に好適なものとして、粒子の形状や、樹脂層を構成する樹脂と粒子の屈折率比を特定範囲に記載することにより、特定の比較的狭い視野角において明るい表示が得られる反射型液晶表示装置が開示されている。
特開2001−194514号公報
ところで、液晶表示装置においては、どの方向から見ても色変化の少ない表示を実現するという特性が求められる。しかしながら、従来の液晶表示装置においては、この様な観点において、充分な検討がなされておらず、その性能も不充分である。
したがって、本発明においては、どの方向から見ても色変化の少ない表示が実現できる液晶表示装置が得られる技術を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明においては以下の手段を提供する。
第1の発明は、樹脂層と、該樹脂層中に分散した粒子を備えた光散乱膜であって、0°〜80°の反射光色度プロファイルが、XYZ表色系において0.28≦x≦0.40、0.28≦y≦0.40であることを特徴とする光散乱膜である。
第2の発明は、前記粒子の屈折率(a)を、前記樹脂層を構成する樹脂の屈折率(b)で割ることにより得られる屈折率比(a)/(b)が0.93以下、1.08以上であり、かつ、前記粒子の平均粒子径が1μm以上である第1の発明の光散乱膜である。
第3の発明は、膜厚が3μm以下である前記第1または第2の発明の光散乱膜である。
第4の発明は、ヘイズ値が40〜90%である前記第1〜3のいずれかの発明の光散乱膜である。
第5の発明は、カラーフィルタ層と、当該カラーフィルタ層の上に設けられた前記第1〜4のいずれかの発明の光散乱膜を備えたカラーフィルタである。
第6の発明は、基板と、電極層と、前記第1〜4のいずれかの発明の光散乱膜を備えた反射型液晶表示装置用電極基板である。
第7の発明は、背面側電極基板(A)と、観察者側電極基板(B)と、当該基板(A)と基板(B)とに挟まれた液晶層とを有する反射型液晶表示装置において、
前記基板(B)が前記第1〜4のいずれかの発明の光散乱膜を備えている反射型液晶表示装置である。
第8の発明は、背面側電極基板(A)と、カラーフィルタ(C)と、当該基板(A)とカラーフィルタ(C)とに挟まれた液晶層とを有する反射型液晶表示層装置において、
前記カラーフィルタ(C)が、前記第1〜4のいずれかの発明の光散乱膜を備えている反射型液晶表示装置である。
なお、本発明において、「反射型液晶表示装置」は、反射型の機能を有していればよく、いわゆる「半透過型液晶表示装置」も含む概念とする。
本発明においては、どの方向から見ても色変化の少ない表示が実現できる液晶表示装置が得られる技術を提供することができる。
[光散乱膜]
本発明の光散乱膜は、樹脂層と、該樹脂層中に分散した粒子を備えた光散乱膜であって、0°〜80°の反射光色度プロファイルが、XYZ表色系において0.28≦x≦0.40、0.28≦y≦0.40、より望ましくは0.28≦x≦0.37、0.31≦y≦0.38であることを特徴とする光散乱膜である。
これにより、0°〜80°という広い範囲の反射光全てにおいて、色変化の少ない、安定した特性が得られる。
図1は、反射光色度プロファイルの測定方法を示した説明図である。
まず、光散乱膜49を、ガラスからなり、厚さ0.7mmの透明基板41の上に、好ましくはスピンコート法を用いて形成する。
ついで、この光散乱膜49の上に、ミラー42を、透明液体層43を介して貼りつけて積層し、これを試料とする。
この透明液体層43を形成する透明液体は、液晶相当の屈折率(約1.54)を持つ液体であり、通常サリチル酸メチルを、10×10cmのガラスからなる透明基板41に対して0.2mlの割合で滴下することにより、例えば厚さ5μmの透明液体層43とする。
ついで、この試料において、透明基板41側から、透明基板41の表面41aに対して法線方向(膜面に対して垂直方向)dを0°とし、表面41aを起点として、その−30°(入射角)の方向から、表面41aに対して、入射光44を入射する。光源としては、D65光源(ハロゲンランプ)を用いる。
そして、透明基板41、光散乱膜49、および透明液体層43を順次透過して、ミラー42の表面において鏡面反射し、再度、透明液体層43、光散乱膜49、および透明基板41を透過した反射光において、前記法線方向dを基準(0°)にして、表面41aを起点にしたときに、0〜80°(受光角)の範囲にある反射光45について、反射光色度プロファイルを測定する。
反射光色度プロファイルは、測定機器:村上色彩研究所社製 変角分光測色システムGCMS−3B(製品名)を用いて一義的に測定することができる。
これにより、D65光源の−30°からの入射光に対する、光散乱膜を透過して鏡面反射して、再度光散乱膜を透過した0°〜80°の反射光色度プロファイルが測定できる。
なお、D65光源は、紫外域を含む昼光で照らされている物体色の測定用光源であり、CIE(国際照明委員会)、ISO(国際標準化機構)の基準光である。色温度は6504kである。
また、反射光色度プロファイルは、XYZ表色系における、xの数値とyの数値で規定される。XYZ表色系とは、現在CIE標準表色系として、各表色系の基礎となっている。物理学者T.ヤングが発見し、後にH.ヘルムホルツが拡充した光の三原色(R=赤、G=緑、B=青紫)の加法混色の原理に基づいて発展したもので、色度図を使って、色をYxyの3つの値で表す。Yは反射率で明度に対応し、xyが色度にあたる。そして、xを横軸、yを縦軸にしたグラフ:色度図において、無彩色は色度図の中心付近にあり、周辺になるほど高くなる。
本発明の0°〜80°の反射光色度プロファイルにおいては、このxとyが、0.28≦x≦0.40、0.28≦y≦0.40という特定の範囲である。この範囲は、色度図の主に中心付近の無彩色の範囲付近と合致し、これにより広い範囲の反射光において色変化の少ない表示が提供できる。
なお、光散乱膜の反射光色度プロファイルの測定においては、カラーフィルタ層等を介していないため、光散乱膜として好ましい特性を有するものほど、広い範囲において、目視で白い光が得られる。
なお、入射角を−30°としたのは、反射型液晶表示装置においては、通常、この範囲の入射光が主に使用されるからであり、反射光の角度を0°〜80°としたのは、この範囲で上記色度を示すxとyの範囲を満足していれば、通常、反射型液晶表示装置を見る範囲を網羅することができるからである。
この反射光色度プロファイルの条件を満足するためには、前記樹脂層を構成する樹脂と前記粒子との組み合わせをこの条件に合致する様に選択することが必要である。
前記樹脂層を構成する樹脂は、通常透明であり、屈折率は1.55〜1.65、好ましくは1.57〜1.60であり、さらには1.40〜1.50、特に望ましくは1.43〜1.48である。
前記粒子は通常透明であり、その屈折率は1.40〜1.50、好ましくは1.43〜1.48であり、さらには1.55〜3であり、特に望ましくは1.57〜2.5である。
そして、反射光色度プロファイルの条件を満足するためには、前記粒子の屈折率(a)を、前記樹脂層を構成する樹脂の屈折率(b)で割ることにより得られる屈折率比(a)/(b)と、前記粒子の平均粒子径とを調整することが望ましい。
具体的には、屈折率比(a)/(b)が0.93以下、1.08以上である。そして、0.93以下の範囲において、より望ましくは0.92以下である。
ここで、屈折率比(a)/(b)について、0.93以下の範囲において、下限値は特に限定するものではないが、実質的には0.90以上とされる。また、1.08以上の範囲において、その上限値は特に限定するものではないが、実質的には2以下とされる。
屈折率比(a)/(b)がこの範囲であると、0.93以下と1.08以上のいずれの範囲においても粒子の屈折率(a)と樹脂の屈折率(b)との差が大きいので、より多くの散乱光が生じ、反射光の広い範囲において、充分な散乱光の強度が得られ、表示のばらつきの解消に寄与すると推測される。そのため、表示の明るさのばらつきに起因する、色味の変化を抑制することができると推測される。
また、前記粒子の平均粒子径は好ましくは1μm以上、より好ましくは1.2μm以上とされる。
この範囲であると、特に見る角度などによって色の変化が生じることを防ぐことができる。その理由は定かではないが、粒子が小さくなりすぎると、レイリー散乱が生じ、短波長側の光と長波長側の光の散乱の状態がばらつく現象が生じやすくなるが、適度な粒子の大きさとすることにより、これを抑制することができるためと推測される。また、この範囲であると、後方散乱を防ぐことができ、好ましい。
平均粒子径の上限値は、色の変化の観点からは特に限定するものではないが、製造性、近接する液晶層のゆがみ等を生じさせない様にする観点から、好ましくは5μm以下、より好ましくは3μm以下とされる。
なお、平均粒子径はミスメックス株式会社製、シースフロー電気抵抗式粒度分布測定装置SD−2000(商品名)で測定する値である。
ここで、粒子の材質としては、熱や薬品耐性のあるものが好ましく、具体的には例えばシリコーン樹脂、メラミン樹脂、フッ素化アクリル樹脂等の有機物の他にも、アモルファスシリカ、酸化アルミニウム等の無機物、さらには、有機物と無機物の複合物等が使用可能である。
特に有機物を用いることが好ましく、より好ましくはメラミン樹脂、フッ素化アクリル樹脂である。
樹脂層を形成する樹脂の材質としては、熱や薬品耐性のあるものが好ましく、例えば、アクリル樹脂(フッ素化アクリル樹脂、シリコン系アクリル樹脂、エポキシアクリレート樹脂以外のアクリル樹脂)、フッ素化アクリル樹脂、シリコーン系アクリル樹脂、フルオレン樹脂、エポキシアクリレート樹脂等が使用可能である。特にアクリル樹脂、フルオレン樹脂が好ましい。
以下に樹脂層を構成する樹脂と粒子との組み合わせの具体例を示す
(1)樹脂層を形成する樹脂:屈折率1.50のアクリル樹脂と、粒子:平均粒子径1.3μm、屈折率1.68のメラミン樹脂からなる粒子との組み合わせ。
(2)樹脂層を形成する樹脂:屈折率1.59のフルオレン樹脂と、粒子:平均粒子径2.0μm、屈折率1.45のフッ素化アクリル樹脂からなる粒子との組み合わせ。
光散乱膜において、粒子と樹脂層との合計に対する粒子の割合は、5〜40質量%、好ましくは15〜30質量%とされる。下限値以上とすることにより散乱特性が得られ、上限値以下にすることにより表面が平坦な膜が得られるからである。
本発明の光散乱膜は、その膜厚が実質的には5μm以下、好ましくは3μm以下、好ましくは2.5μm以下であることが望ましい。下限値は粒子の平均粒子径とのバランスの点から1μm以上、好ましくは1.5μm以上である。より好ましくは2.5μm程度である。
この様に薄く形成することにより、膜厚を一定に形成することができ、好適である。その結果、例えば光散乱膜を液晶層に近接して配置して装置を構成する場合において、光散乱膜の厚さの変動によって液晶層がゆがんだりする現象を防ぎ、表示不良の発生などを効果的に抑制することができる。また、粒子の沈降を防ぎ、均一な特性の光散乱膜が得られる点からも好ましい。
特にスピンコート法で膜を形成する場合、膜そのものの厚みが大きすぎると、一つの面内で膜厚の差が大きくなってしまい、このような光散乱膜を設けたカラーフィルタやこれを用いた観察者側基板を用いて、液晶層とともに液晶表示装置を組み立てると、液晶層の厚みも不均一となり、表示にむらが生じてしまうことがある。しかし、上記好ましい範囲にすることにより、この様な傾向を抑制できる。
なお、あまり薄くなりすぎると、内部散乱が減少し、ヘイズ値が小さくなる傾向があり、また粒子が膜表面に突出してしまい、膜厚管理が難しい場合があるため、上記の好ましい
下限値以上とすることが望ましい。
光散乱膜の表面粗さ(算術平均粗さRaによって定義される値)は、300Å(オングストローム)以下、好ましくは200Å以下とされる。そして、この様に表面粗さが小さいことにより、光散乱膜の膜厚が液晶層の厚みに影響するのと同様、光散乱膜と接触する液晶層の厚みが不均一となり、表示が劣化することを防ぐことができる。
また、本発明の光散乱膜は、そのヘイズ値が40〜90%、好ましくは50〜80%であることが望ましい。下限値以上にすることにより、画面表示に必要な散乱光の強度が得られ、明るい画面表示が実現できる。したがって、広い範囲において、明るく、色変化の少ない表示が得られる。また、上限値以下にすることにより、これよりも高い範囲とした場合と効果の差がなく、経済的に有利である。
ヘイズ値は粒子濃度(粒子の割合)や粒子の平均粒子径により調整することができる。
光散乱膜は粒子を分散した樹脂を、基板(通常透明基板)の上にスピンコート法などによって塗布してシート状に成形する等の公知の方法により製造することができる。
[カラーフィルタ]
本発明のカラーフィルタは、カラーフィルタ層と、当該カラーフィルタ層の上に設けられた本発明の光散乱膜を備えたものである。この様にカラーフィルタ層上に光散乱膜を設けることによりコンパクトで、低コストであり、かつ光散乱膜の効果をより発揮できるという効果が得られる。
図2は反射型液晶表示装置の一例を示した断面図である。この反射型液晶表示装置10には、本発明のカラーフィルタの一例が適用されている。以下、図2を利用して説明する。
すなわち、基板1の上(図面下方側)にカラーフィルタ層4が設けられ、その上にさらに光散乱膜9が設けられて、三層構造のカラーフィルタ20が構成されている。
基板1は、通常透明基板であり、例えばガラス、アクリル樹脂(好ましくはガラス)などから構成されているものである。カラーフィルタ層4は、特に限定せず、例えば公知の顔料分散法や染料法を用いて形成されたものを用いることができる。また、光散乱膜9は、樹脂層13と、この中に分散された粒子12から構成されており、本発明の条件を満たすものである。
[反射型液晶表示装置用電極基板]
本発明の反射型液晶表示装置用電極基板(以下、単に「電極基板」ということがある)は、基板と、電極層と、本発明の光散乱膜を備えたものである。この様に基板と電極層と光散乱膜とを一体化することにより、コンパクトで、低コストであり、かつ光散乱膜の効果をより発揮できるという効果が得られる。
図2に示した反射型液晶表示装置の一例には、本発明の電極基板の一例が適用されている。以下、図2を利用して説明する。
この装置は、対峙して配置された背面側電極基板8と観察者側電極基板7と、これら背面側電極基板8と観察者側電極基板7とに挟まれた液晶層2とから概略構成されている。
観察者側電極基板7は、基板1、カラーフィルタ層4、および光散乱膜9が順次積層してなるカラーフィルタ20の上に、さらに電極層5が積層されてなるものである。この観察者側電極基板7は、その電極層5が内側(背面側電極基板8側;図面下方側)になる様に配置されている。電極層5としては、通常ITO(酸化インジウムと酸化スズの混合酸化物)等から形成された透明電極層が用いられる。
背面側電極基板8は、基板6の上に、反射電極層3が積層されて構成されている。基板6としては、例えば基板1と同様のものが用いられる。反射電極層3は、その表面(観察者側電極基板7側)で光を反射する機能を有し、かつ電極として機能するものである。例えばアルミニウム、モリブデン等の金属からなる金属反射層とITO(スズドープ酸化インジウム)等からなる電極層を備えた構成とされている。
そして、この背面側電極基板8は、その反射電極層3が内側(観察者側電極基板7側;図面上方側)になる様に配置されている。
そして、これら観察者側電極基板7と背面側電極基板8との間に液晶層2が配置されて、この装置が構成されている。液晶層2としては、特に限定せず、公知のものを適用することができる。
なお、本発明の電極基板において、基板と、電極層、光散乱膜の位置関係は特に限定するものではないが、観察者側電極基板7に適用する場合は、製造安定性、効果の点から、基板と電極層との間に光散乱膜を配置することが好ましい。
また、本発明の電極基板は、背面側電極基板8に適用することもできる。
すなわち、例えば反射電極層3の上に光散乱膜9を配置して、背面側電極基板8を構成することもできる。
ただし、解像性の向上等の点から、観察者側電極基板7に適用することが好ましい。
[反射型液晶表示装置]
本発明の反射型液晶表示装置の第1の態様は、背面側電極基板(A)と、観察者側電極基板(B)と、当該基板(A)と基板(B)とに挟まれた液晶層とを有する反射型液晶表示装置において、前記基板(B)が本発明の光散乱膜を備えている反射型液晶表示装置である。
この様な構成により、コンパクトで、低コストであり、解像性が良好であり、かつ光散乱膜の効果をより発揮できるという効果が得られる。
この第1の態様の反射型液晶表示装置の一例は、図2に示されている。図2に示した装置については、上記[反射型液晶表示装置用電極基板]の項において説明したので、ここでは説明を省略する。
なお、図2に示した装置において、背面側電極基板8に光反射機能を持たせるために、光反射板と液晶駆動用の電極とを別途形成し、これらを背面側電極基板8に設けることもできる。
あるいは、背面側電極基板8において、反射電極層3として、光反射板と液晶駆動用の電極とを兼用させた反射電極を形成することもできる。
また、反射型液晶表示装置においては、通常、図示した以外に、偏光膜、配向膜等の部材を用いるが、これらについては公知の態様を任意に適用することができる。
また、液晶表示装置の構造によっては、フォトリソグラフィー法等を用いて、光散乱膜を画素上に、所定のパターン形状に成形することも可能である。
この場合には、パターニング可能な材料を選択することが望ましい。例えば、メタクリル酸、ブチルメタクリレート、ヒドロキシメタクリレート等からなるアクリル重合体、アクリルモノマー、光重合開始剤、添加剤等を適宜混合してなる組成物を、光散乱膜の樹脂層や粒子の材料として用いることができる。
また、本発明の反射型液晶表示装置の第2の態様は、背面側電極基板(A)と、カラーフィルタ(C)と、当該基板(A)とカラーフィルタ(C)とに挟まれた液晶層とを有する反射型液晶表示層装置において、前記カラーフィルタ(C)が、本発明の光散乱膜を備えている反射型液晶表示装置である。
すなわち、この装置においては、観察者側電極基板が必須ではなく、例えば図2に示した装置において、電極層5を除いて、反射型液晶表示装置とするものである。
この様な構成にすることにより、上記の第1の態様より、さらにコンパクトで、低コストであるという効果が得られる。
この様に本発明においては、特定の光散乱膜を用いることにより、どの方向から見ても色変化の少ない表示が実現できる液晶表示装置を提供することができる。
この様な特性を有するので本発明はモバイル用液晶表示装置等の用途に好適である。
また、光を散乱させる方法として、反射電極の表面に凹凸を形成したもの等も提案されているが、本発明においては、この様に複雑な加工を必要としないので、製造コストを抑えることができ、安価で高品質な液晶表示装置を提供することが出来る。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
厚さ0.7mmのガラス基板の上に、平均粒子径1.3μのメラミン樹脂からなる粒子(屈折率(a):1.68)を、アクリル樹脂(屈折率(b):1.50)中に、粒子の割合が樹脂層を形成する樹脂と粒子との合計に対して23質量%となる様に分散させてなる組成物(屈折率比(a)/(b):1.12)を、スピンコートで塗布し、膜厚2.5μmの光散乱膜を形成した。
光散乱膜の表面粗さは0.3μm以下、ヘイズ値は80%であった。また、以下の式で求められる、膜厚均一性「Uni」(Uniformity)は、以下に示す評価基準で評価したところ、○であった。
「Uni」の評価基準:
○:下記式で求められる「Uni」の値が3%以下であり、最大膜厚と最小膜厚が、いずれも平均膜厚±2μm以下である。
×:上記式で求められる「Uni」の値が3%超であり、最大膜厚と最小膜厚が、いずれも平均膜厚±2μm超である。
「Uni」(単位:%)=(最大膜厚−最小膜厚さ)/(2×平均膜厚さ)×100
また、反射光色度プロファイルを測定したところ、xの値は0.30〜0.36 の範囲にあり、yの値は0.32〜0.36の範囲であった。
そして、この実施例の光散乱膜を用いて図2に示した反射型液晶表示装置と同様のものを構成したところ、目視で、どの方向から見ても色変化の少ない表示が得られた。また、目視で、全体として明るい表示が得られた。
(実施例2)
平均粒子径2.0μmのフッ素化アクリル樹脂からなる粒子(屈折率(a):1.45)をフルオレン樹脂(屈折率(b):1.59)に分散させてなる組成物(屈折率比(a)/(b):0.91)を用いた以外は、実施例1と同様にして光散乱膜を製造し、その特性を評価した。
光散乱膜の表面粗さ0.3μm以下であり、ヘイズ値は60%であった。膜厚均一性「Uni」(Uniformity)は○であった。
また、反射光色度プロファイルを測定したところ、xの値は0.28〜0.37 の範囲にあり、yの値は0.31〜0.38の範囲であった。
そして、この実施例の光散乱膜を用いて図2に示した反射型液晶表示装置と同様のものを構成したところ、目視で、どの方向から見ても色変化の少ない表示が得られた。また、目視で、全体として明るい表示が得られた。
(比較例1)
粒子を、平均粒子径1.0μmのアクリル樹脂からなる粒子(屈折率(a):1.50)に変更した以外は実施例2と同様にして光散乱膜を形成した。なお、屈折率比(a)/(b)は0.94であった。
光散乱膜の表面粗さは0.3μm以下であり、ヘイズ値は35%であった。膜厚均一性「Uni」(Uniformity)は○であった。
また、反射光色度プロファイルを測定したところ、xの値は0.23〜0.37 の範囲にあり、yの値は0.24〜0.39の範囲にあり、本発明の構成を満たすことはできなかった。
そして、この比較例の光散乱膜を用いて図2に示した反射型液晶表示装置と同様のものを構成したところ、目視で、見る方向によって色変化を生じ、また光の強度がばらつき、見にくい表示しか得られなかった。また、全体としても、暗い表示となった。
(比較例2)
実施例1で用いた粒子(平均粒子径:1.3μm、屈折率(a):1.68)を、実施例2で用いた樹脂(屈折率(b):1.59)中に分散させてなる組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして光散乱膜を製造した。屈折率比(a)/(b)は1.06であった。
光散乱膜の表面粗さは0.3μm以下であり、ヘイズ値は35%であった。膜厚均一性「Uni」(Uniformity)は○であった。
また、反射光色度プロファイルを測定したところ、xの値は0.26〜0.38の範囲にあり、yの値は0.27〜0.39の範囲にあり、本発明の構成を満たすことはできなかった。
そして、この比較例の光散乱膜を用いて図2に示した反射型液晶表示装置と同様のものを構成したところ、目視で、見る方向によって色変化を生じ、また光の強度がばらつき、見にくい表示しか得られなかった。また、全体としては、比較的明るい表示となった。
この様に本発明に係る実施例においては、どの方向から見ても色変化の少ない表示を得られることが確認できた。
反射光色度プロファイルの測定方法を示す説明図である。 反射型液晶表示装置の一例を示す断面図である。
符号の説明
1 基板
2 液晶層
3 反射電極層
4 カラーフィルタ層
5 電極層
6 基板
7 観察者側電極基板
8 背面側電極基板
9 光散乱膜
10 反射型液晶表示装置
12 粒子
13 樹脂層
20 カラーフィルタ
41 透明基板
41a 表面
42 ミラー
43 透明液体層
44 入射光
45 反射光
49 光散乱膜
49a 膜面
d 法線方向

Claims (8)

  1. 樹脂層と、該樹脂層中に分散した粒子を備えた光散乱膜であって、
    0°〜80°の反射光色度プロファイルが、XYZ表色系において0.28≦x≦0.40、0.28≦y≦0.40であることを特徴とする光散乱膜。
  2. 前記粒子の屈折率(a)を、前記樹脂層を構成する樹脂の屈折率(b)で割ることにより得られる屈折率比(a)/(b)が0.93以下、1.08以上であり、かつ、前記粒子の平均粒子径が1μm以上である請求項1に記載の光散乱膜。
  3. 膜厚が3μm以下である請求項1または2に記載の光散乱膜。
  4. ヘイズ値が40〜90%である請求項1〜3のいずれか一項に記載の光散乱膜。
  5. カラーフィルタ層と、当該カラーフィルタ層の上に設けられた請求項1〜4のいずれか一項に記載の光散乱膜を備えたカラーフィルタ。
  6. 基板と、電極層と、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光散乱膜を備えた反射型液晶表示装置用電極基板。
  7. 背面側電極基板(A)と、観察者側電極基板(B)と、当該基板(A)と基板(B)とに挟まれた液晶層とを有する反射型液晶表示装置において、
    前記基板(B)が請求項1〜4のいずれか一項に記載の光散乱膜を備えている反射型液晶表示装置。
  8. 背面側電極基板(A)と、カラーフィルタ(C)と、当該基板(A)とカラーフィルタ(C)とに挟まれた液晶層とを有する反射型液晶表示層装置において、
    前記カラーフィルタ(C)が、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光散乱膜を備えている反射型液晶表示装置。

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