JP2013248980A - 鞍乗型車両 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ステー部材20Lは、シート13よりも車体外方に位置する外側部36Lを備え、この外側部36Lの底面49Lに、上方へ窪む凹部50Lが形成される。
【効果】外側部36Lの底面49Lに凹部50Lが形成されることで、キャリア部材22をステー部材20Lから外した後、同乗者は凹部50Lを把持できる。すなわち、凹部50Lが把持部51Lとなる。ステー部材20Lは、キャリア部材22の取付け時・取外し時のいずれにおいても、シートレール24Lに取付けたままであり、キャリア部材22の有無に拘わらず、把持部51Lを外す必要がなくなる。
【選択図】図4
Description
一方、車両の後部にキャリア部材を設けることで、荷物の搭載性を高めることが知られている。
グラブレールの車体への取付け箇所とキャリア部材の車体への取付け箇所とが近似している場合には、グラブレールを外してキャリア部材を取付けることや、キャリア部材を外してグラブレールを取付けることが行われる。
特許文献1の図4に示すように、取付ステー部(81L)は、シートレールに設けたフレームブラケット(32L)の上に載せられる。取付ステー部(81L)の上にブラケット(100L)を載せ、ボルトを締付けることで、取付ステー部(81L)がシートレールに連結される。すなわち、グラブレール(80)が車体に連結される。
仮に、特許文献1の図2において、キャリア部材を車体に支持させる。このとき、キャリア部材は、グラブレール(80)と同様に取付ステー部(81L、81R)を備え、これら取付ステー部(81L、81R)は、ボルトでシートレール(31)に止められるものとする。
グラブレール(80)を使用したい場合には、ボルトを取外し、キャリア部材をシートレール(31)から取外す。次にグラブレール(80)をシートレール(31)に取付けることになる。
ステー部材の外側部の底面に凹部が形成されることにより、キャリア部材をステー部材から外した後、同乗者は凹部を把持することができる。すなわち、ステー部材の凹部が把持部となる。ステー部材は、キャリア部材の取付け時・取外し時のいずれにおいても、車体フレームに取付けたままであり、キャリア部材の有無に拘わらず、把持部を外す必要がなくなる。したがって、キャリア部材の有無に拘わらず、把持部を外さなくても済む鞍乗型車両が提供される。
さらに、凹部を、ステー部材の外側部の底面に形成することで、ステー部材を上方から見たときに凹部が隠れるため、ステー部材の外観性を向上させることができる。
水平に延びるステー部材を、シートとリアカウルとの間に配置することにより、リアカウルに対してシートを近づけて配置することができ、シート高を低く抑えることができる。加えて、リアカウルに対してシートを近づけて配置することが可能となるため、シートとリアカウルとの間の隙間が小さくなり、車体内側へ水が浸入し難くなる。したがって、シート高を低く抑え、且つ車体内側へ水が浸入し難い鞍乗型車両が提供される。
ステー部材の厚肉部に凹部を形成すると、ステー部材に凹部を設けても余肉を充分に確保することができる。余肉を充分に確保できることで、凹部を設けたことによるステー部材の強度低下を抑えつつ把持部を形成することができる。
すなわち、シートの車幅方向側部下端が第1リブの上端よりも低位置にあるため、車体外方からの水の浸入をシートの車幅方向側部下端で止めることができる。また、水がシートの車幅方向側部下端の下方を通過しても、水が車体内側へ浸入することを第1リブで止めることができる。したがって、水が車体内側へ浸入することを確実に防止できる。
第2リブは、一対の車体連結ボスを連結するように延ばされるため、水が第1リブを越えた場合でも、第2リブで車体内側への水の浸入を止めることができる。この第2リブにより、車体内側への水の浸入を更に確実に防止することができる。
ステー部材を車体前下方へ傾斜させると共に、ステー部材の前部にドレンホールを設けることにより、仮に車体外方から浸入した水が第1リブを越えても、水は傾斜に沿って前下方へ流れてドレンホールから排出される。結果、第1リブを越えた水を容易に排出することができる。
加えて、ステー部材の外側部を、キャリア部材の鉛直延出部の内側面に接触するように延ばすから、外側部に備えられる凹部が更に車体外側に配置される。すなわち、同乗者は凹部を容易に掴むことができる。したがって、キャリア部材を良好に支持することができ、且つ凹部を容易に掴むことができる。
図1に示すように、鞍乗型車両の車体後部10は、車体フレーム11の後部12(詳細後述)と、この車体フレーム11の後部12にて車体上方に設けられ運転者及び同乗者が座ることができるシート13と、このシート13下部にて車体フレーム11に連結されつつシート13よりも車体左側方へ延出されるステー部材20L(Lは左を示す添え字。以下同様)と、このステー部材20L(詳細後述)に支持され荷物ボックス21を支持するキャリア部材22(詳細後述)と、シート13の下方にて車体フレーム11の後部12に支持され車体フレーム11の後部12の左側方を覆うリアカウル23L(詳細後述)とからなる。
加えて、キャリア部材22に、荷物ボックス21を取付けたが、キャリア部材22の上に直接荷物を載せるようにしてもよい。
図2に示すように、車体フレーム11の後部12は、車体後方へ延ばされて更に車体後上方へ延ばされシート13を支持するシートレール24Lと、このシートレール24Lに2つの連結部材25L、26Lを介して連結され車体後上方へ延びるサブフレーム27Lとを有する。
シートレール24Lの前端28Lは、メインフレームに連結される部位である。
サブフレーム27Lの前端29Lは、メインフレーム又はピボットフレームに連結される部位である。
図3に示すように、ステー部材20Lは、シートレール24Lの後端31Lに備えられる後側ステー受け部34Lに、ボルト35で取付けられている。なお、シートレール24Lには、後側ステー受け部34Lの他に前側ステー受け部も設けられるが、前側ステー受け部は後述する。
さらに、ステー部材20Lの外側部36Lに、車体上下方向に開けたねじ穴46Lが設けられる。外側部36Lにキャリア部材22の取付部47Lを載せ、ねじ穴46Lにボルト48を締付けることにより、ステー部材20Lにキャリア部材22が連結される。
さらに、ステー部材20Lの内側部44Lに、第1リブ41Lよりも車幅方向内側にて上方へ突出する第2リブ45Lが設けられる。
図4に示すように、外側部36Lの底面49Lに、上方へ窪む凹部50Lが形成される。この凹部50Lに、同乗者が指を掛けることができる。
図5に示すように、ステー部材20Lからキャリア部材(図4、符号22)が取外され、同乗者は、ステー部材20Lの凹部50Lに指52を掛けることができる。
加えて、ステー部材20Lは、水平に延びる鋼鍛造品であると共に、シート13とリアカウル23Lとの間に配置される。
図6において、ボルト53を、ステー部材20Lの内側部44Lの前部に設けられる穴57Lに挿入し、ボルト35を、内側部44Lの後部に設けられる穴58Lに挿入する。
次に、ボルト53を、シートレール24Lの前側ステー受け部55Lのねじ穴54Lに締付け、ボルト35を、シートレール24Lの後側ステー受け部34Lのねじ穴56Lに取付ける。結果、シートレール24Lにステー部材20Lが取付けられる。
図7において、ステー部材20Lの前端フランジ59Lに設けられる穴61Lと、リアカウル23Lの内側フランジ62Lに設けられる穴63Lとにボルト64を挿入する。ボルト64とナット65を結合することにより、ステー部材20Lにリアカウル23Lが取付けられる。
次に、ボルト48を、ステー部材20Lの外側部36Lの前部に設けられるねじ穴46Lに締付け、ボルト69を、外側部36Lの後部に設けられるねじ穴72Lに締付ける。結果、ステー部材20Lにキャリア部材22が取付けられる。
図8において、シート13を、車体フレーム11の後部12に取付ける。
次に、荷物ボックス21のふた82を開け、荷物ボックス21のケース81に設けられる穴78L、R、79L、Rにボルト74〜77を挿入する。ボルト74〜77をキャリア部材22のねじ穴83L、R、84L、Rに締付けることにより、荷物ボックス21がキャリア部材22に取付けられる。
車体フレーム11の後部12は、シートレール24Lと、サブフレーム27Lと、シートレール24R(Rは右を示す添え字。以下同様)と、サブフレーム27Rと、シートレール24Lの前部とシートレール24Rの前部を繋ぐ前側上クロスメンバー85と、サブフレーム27Lの前部とサブフレーム27Rの前部を繋ぐ前側下クロスメンバー86と、サブフレーム27Lの後端とサブフレーム27Rの後端を繋ぐ後側クロスメンバー87とからなる。
図9において、外側部36Lは、平面視でシート13よりも車体左側方に位置する。
前側キャリア支持ボス88Lと後側キャリア支持ボス89Lとの間に、隠れ線で示される凹部50Lが配置される。
図10に示すように、ステー部材20Lは、水平方向に対し車体前下方へ傾斜して配置されるため、ステー部材20Lの谷部95Lに流入した水を、矢印(1)のようにドレンホール94Lから排出することができる。
キャリア部材100は、ステー部材110Lに連結され車幅方向に所定の幅W1を有する水平延出部101Lと、この水平延出部101Lから車体下方へ延ばされる鉛直延出部102Lとを備える。
図9に示すように、ステー部材20Lは、平面視でシート13よりも車体外方に位置する外側部36Lを備え、図5に示すように、外側部36Lの底面49Lに凹部50Lが形成される。
ステー部材20Lの外側部36Lの底面49Lに凹部50Lが形成されることにより、キャリア部材をステー部材20Lから外した後、同乗者は凹部50Lを把持することができる。すなわち、ステー部材20Lの凹部50Lが把持部51Lとなる。ステー部材20Lは、キャリア部材の取付け時・取外し時のいずれにおいても、車体フレーム11に取付けたままであり、キャリア部材の有無に拘わらず、把持部51Lを外す必要がなくなる。したがって、キャリア部材の有無に拘わらず、把持部51Lを外さなくても済む鞍乗型車両が提供される。
さらに、図9に示す構成により、凹部50Lを、ステー部材20Lの外側部36Lの底面に形成することで、ステー部材20Lを上方から見たときに凹部50Lが隠れるため、ステー部材20Lの外観性を向上させることができる。
水平に延びるステー部材20Lを、シート13とリアカウル23Lとの間に配置することにより、リアカウル23Lに対してシート13を近づけて配置することができ、シート13高を低く抑えることができる。加えて、リアカウル23Lに対してシート13を近づけて配置することが可能となるため、シート13とリアカウル23Lとの間の隙間が小さくなり、車体内側へ水が浸入し難くなる。したがって、シート13高を低く抑え、且つ車体内側へ水が浸入し難い鞍乗型車両が提供される。
図5に示すように、ステー部材20Lの厚肉部38Lに凹部50Lを形成すると、ステー部材20Lに凹部50Lを設けても余肉を充分に確保することができる。余肉を充分に確保できることで、凹部50Lを設けたことによるステー部材20Lの強度低下を抑えつつ把持部51Lを形成することができる。
すなわち、シート13の車幅方向側部下端39Lが第1リブ41Lの上端よりも低位置にあるため、車体外方からの水の浸入をシート13の車幅方向側部下端39Lで止めることができる。また、水がシート13の車幅方向側部下端39Lの下方を通過しても、水が車体内側へ浸入することを第1リブ41Lで止めることができる。したがって、水が車体内側へ浸入することを確実に防止できる。
第2リブ45Lは、一対の車体連結ボス91L、92Lを連結するように延ばされるため、水が第1リブ41Lを越えた場合でも、第2リブ45Lで車体内側への水の浸入を止めることができる。この第2リブ45Lにより、車体内側への水の浸入を更に確実に防止することができる。
図10において、ステー部材20Lを車体前下方へ傾斜させると共に、ステー部材20Lの前部にドレンホール94Lを設けることにより、仮に車体外方から浸入した水が第1リブ41Lを越えても、水は矢印(1)のように傾斜に沿って前下方へ流れてドレンホール94Lから排出される。結果、第1リブ41Lを越えた水を容易に排出することができる。
加えて、ステー部材110Lの外側部111Lを、キャリア部材100の鉛直延出部102Lの内側面112Lに接触するように延ばすから、外側部111Lに備えられる凹部114Lが更に車体外側に配置される。すなわち、同乗者は凹部114Lを容易に掴むことができる。したがって、キャリア部材100を良好に支持することができ、且つ凹部114Lを容易に掴むことができる。
Claims (7)
- 車体フレーム(11)の後部(12)にて車体上方に設けられ同乗者が座ることができるシート(13)と、このシート(13)下部にて前記車体フレーム(11)に連結されつつ前記シート(13)よりも車体外方へ延出されるステー部材(20L、110L)と、このステー部材(20L、110L)に支持され荷物を載せるキャリア部材(22、100)とを備える鞍乗型車両において、
前記ステー部材(20L、110L)は、平面視で前記シート(13)よりも車体外方に位置する外側部(36L、111L)を備え、この外側部(36L、111L)の底面(49L、113L)に、上方へ窪む凹部(50L、114L)が形成されることを特徴とする鞍乗型車両。 - 前記ステー部材(20L)は、水平に延びる鋼鍛造品であると共に、前記シート(13)と前記車体フレーム(11)の後部(12)側方を覆うリアカウル(23L)との間に配置されることを特徴とする請求項1記載の鞍乗型車両。
- 前記ステー部材(20L)の外側部(36L)に、前記ステー部材(20L)の一般部(37L)の肉厚より厚い厚肉部(38L)が備えられ、この厚肉部(38L)に、車体上方へ突出し前記キャリア部材(22)を支持する一対のキャリア支持ボス(88L、89L)が設けられ、これらキャリア支持ボス(88L、89L)間に、前記凹部(50L)が配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の鞍乗型車両。
- 前記ステー部材(20L)に、前記シート(13)下方にて、前記車体フレーム(11)の延び方向に沿って延出しつつ前記シート(13)の車幅方向側部下端(39L)よりも車体上方へ突出する第1リブ(41L)が一体に形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の鞍乗型車両。
- 前記ステー部材(20L)の内側部(44L)に、前記車体フレーム(11)に一対のボルト(35、53)で取付けられる一対の車体連結ボス(91L、92L)と、前記第1リブ(41L)よりも車幅方向内側にて車体前後方向に延出し前記一対の車体連結ボス(91L、92L)を連結する第2リブ(45L)とが設けられることを特徴とする請求項4記載の鞍乗型車両。
- 前記ステー部材(20L)は、水平方向に対し車体前下方へ傾斜して配置され、
前記ステー部材(20L)の前部には、前記第1リブ(41L)よりも車幅方向内側に配置されて水を排出するドレンホール(94L)が設けられることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の鞍乗型車両。 - 前記キャリア部材(100)は、前記ステー部材(110L)に連結され車幅方向に所定の幅(W1)を有する水平延出部(101L)と、この水平延出部(101L)から車体下方へ延ばされる鉛直延出部(102L)とを備え、
前記ステー部材(110L)の外側部(111L)は、前記鉛直延出部(102L)の内側面(112L)に接触するように延ばされることを特徴とする請求項1記載の鞍乗型車両。
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