JP2016060368A - 鞍乗型車両のリヤキャリア - Google Patents
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又、キャリア部から車幅方向外側にはみ出る大きさの荷物(以下「オーバーサイズの荷物」という。)をキャリア部に載せる場合に、グリップがオーバーサイズの荷物で隠れてしまうことがあった。
請求項2に記載した発明は、積載対象を載せるパネル(312)と、前記パネル(312)が装着されるキャリアフレーム(320)とを備え、車両後部に配置されると共に、前記キャリアフレーム(320)は、前記パネル(312)を支える積載部(330)と、乗員が把持するグリップ(331)とを備える鞍乗型車両(1)のリヤキャリア(319)において、前記リヤキャリア(319)は、前記パネル(312)の前部から上方に延出する起立部(312b)を有し、前記グリップ(331)の少なくとも一部は、前記起立部(312b)よりも前方へ延出し、且つ、側面視で前記パネル(312)よりも上方に立ち上がることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記起立部(32)よりも前方に乗員が座るシート(9)を備え、前記グリップ(31)の少なくとも一部は、側面視で前記シート(9)と重なり、前記グリップ(31)の上端部(31u)は、前記シート(9)の上端部(9a)よりも下方に配置されることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、前記グリップ(31)の上端部(31u)は、前記起立部(32)の上部(23b)と一体の部材で形成され、前記グリップ(31)の下端部(31d)は、前記起立部(32)の下部(22a)又は前記積載部(30)と一体の部材で形成されることを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、前記グリップ(31)は、上端部(31u)から前下方へ向けて傾斜する上辺部(31a)を有することを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、前記グリップ(31)の上端部(31u)は、上面視で前記グリップ(31)の下端部(31d)よりも車幅方向内側に配置されることを特徴とする。
請求項7に記載した発明は、前記起立部(32)よりも前方に配置されて乗員が座るシート(9)と、前記シート(9)の下方へ延びると共に、車幅方向外側から車体内部を覆う車体カバー(12d)とを備え、前記車体カバー(12d)は、上側ほど車幅方向内側に位置するように湾曲して延び、前記グリップ(31)は、前記シート(9)と前記車体カバー(12d)とに跨るように配置されることを特徴とする。
請求項8に記載した発明は、前記起立部(32)よりも前方に配置される乗員が座るシート(9)と、前記シート(9)の下方に配置されるスタンド(18)とを備え、前記グリップ(31)の少なくとも一部は、側面視で前記シート(9)と重なり、前記グリップ(31)の少なくとも一部は、前記スタンド(18)と車両前後方向で重なるように配置されることを特徴とする。
請求項2に記載した発明によれば、グリップの少なくとも一部を起立部よりも前方へ延出し、且つ、側面視でパネルよりも上方に立ち上げることにより、グリップを握って車体を支える場合に、運転者などの腕とパネルとが干渉し難くなるため、グリップを握り易くすることができる。又、オーバーサイズの荷物をパネルに載せる場合であっても、グリップがオーバーサイズの荷物で隠れ難くなるため、グリップを握り易くすることができる。
請求項3に記載した発明によれば、グリップの上端部をシートの上端部よりも下方に配置することにより、シートに座る乗員と干渉しない範囲でグリップを上方に立ち上げることができる。従って、グリップと乗員とが干渉することを抑制すると共に、グリップを大きくして握り易くすることができる。
請求項4に記載した発明によれば、グリップの上端部を起立部の上部と一体の部材で形成し、グリップの下端部を起立部の下部又は積載部と一体の部材で形成することにより、起立部の高さの範囲でグリップを上下方向に大きくすることができるため、グリップの握り位置の自由度を高めることができる。又、グリップを起立部又は積載部と一体の部材で形成することにより、グリップを起立部又は積載部と別部材で形成する場合と比べて、グリップの剛性を高めることができる。
請求項5に記載した発明によれば、グリップの上辺部が上端部から前下方へ向けて傾斜することにより、グリップの上辺部がシートに着座する乗員から離れるため、グリップの上辺部を握る場合、運転者などの手や腕がシートに着座する乗員の邪魔になり難くなる。従って、グリップの上辺部が前後水平に延びる場合と比較して、グリップの上辺部を握り易くすることができる。
請求項6に記載した発明によれば、グリップの上端部をグリップの下端部よりも車幅方向内側に配置することにより、グリップの下端部を握る場合、運転者などの手や腕がグリップの上端部に干渉し難くなるため、グリップを握り易くすることができる。
請求項7に記載した発明によれば、車体カバーを上側ほど車幅方向内側に位置するように湾曲して延ばし、グリップをシートと車体カバーとに跨るように配置することにより、車体カバーとグリップとの間のスペースを大きく確保することができるため、グリップを握り易くすることができる。
請求項8に記載した発明によれば、グリップの少なくとも一部をスタンドと車両前後方向で重なるように配置することにより、グリップが車両前後方向においてスタンドに接近するため、グリップを握って車体を支える場合に運転者などの脚で踏ん張り易くなり、車体を支え易くなる。
図1は、第一実施形態に係る自動二輪車1(鞍乗型車両)の左側面図である。
図1に示すように、スクータ型の自動二輪車1は、バーハンドル2と、バーハンドル2によって操向される前輪3と、スイング式のパワーユニット10によって駆動される後輪4とを備える。
バーハンドル2及び前輪3を含むステアリング系部品は、車体フレーム5前端のヘッドパイプ5aに操向可能に枢支される。車体フレーム5の下部後側にはパワーユニット10の前部下側が上下揺動可能に枢支される。バーハンドル2と車体後部上に支持された乗員着座用のシート9との間には、乗員の足載せ用のステップフロア8が設けられる。
パワーユニット10は、前部に配置されるエンジン10aと、後部左側に配置される変速機10bとを一体化したスイング式動力ユニットである。パワーユニット10と車体フレーム5の後部との間にはリヤサスペンション6が介装され、車体後部にユニットスイング式のリヤサスペンション構造が構成される。
れている。
起立部32は、積載部30上の荷物の前部位置を規制する部分である。
図2及び図3に示すように、シート9の後方には、リヤアッパカバー12fが配置される。リヤアッパカバー12fは、平坦面を有する一枚の部材で構成される。これにより、荷台をすっきりとまとめることができ、車両の外観性が高まる。
図4に示すように、キャリアフレーム20は、複数種の鋼材を溶接等により一体に結合して形成される。キャリアフレーム20は、図4の上面視で、前側が開放するC字状に形成されるメインパイプ21と、メインパイプ21の開放端部(左右前端部)を渡すフロントパイプ22と、キャリアフレーム20の前上側に配置されると共にグリップ31及び起立部32の一部を含むフロントアッパパイプ23と、フロントアッパパイプ23とフロントパイプ22との上下間を渡すステイパイプ24と、メインパイプ21の後部に繋がるリヤパイプ25と、フロントパイプ22とメインパイプ21後部との前後間を渡す左右一対のキャリアステイ26とを備える。
尚、図4の上面視で、左キャリアステイ26における第一挿通孔26gは円形とされると共に第二挿通孔26hは長孔とされ、右キャリアステイ26における第一挿通孔26gは長孔とされると共に第二挿通孔26hは円形とされる。
図5に示すように、メインパイプ21の左サイド部21aは、フロントアッパパイプ23のグリップ部23aの左下後端から後方に直線状に延びて後クロス部21bに至る。メインパイプ21の左サイド部21aの前後部には、下方に延びるフック27が取り付けられる。
図6に示すように、メインパイプ21の右サイド部21cの前端部は、右端から左下方に緩やかに傾斜して直線状に延びてフロントパイプ22の右フロント部22cの右端に至る。
積載部30は、キャリアフレーム20のうち、メインパイプ21、フロントパイプ22の下クロス部22b、リヤパイプ25及び左右キャリアステイ26を含む。積載部30は、リヤアッパカバー12fを介して間接的に荷物を載せる。
グリップ31の内部空間31sは、図3の上面視で、フロントアッパパイプ23のグリップ部23aと、メインパイプ21の左サイド部21aの前端部と、フロントパイプ22の左フロント部22aと、ステイパイプ24とによって囲まれる。グリップ31の内部空間31sは、図3の上面視で、前側に上底を有すると共に後側に上底よりも長い下底を有する台形状に形成される。
図7に示すように、グリップ31の上部は、側面視でシート9の後部と重なる。グリップ31の上端部31uは、シート9の上端部9aよりも下方に配置される。
グリップ31の上端部31uは、図3の上面視で、グリップ31の下端部31dよりも車幅方向内側に配置される。
尚、グリップ31の少なくとも一部が起立部32よりも前方へ延出し、且つ、側面視で積載部30よりも上方に立ち上がってもよい。
これにより、グリップ31が車両前後方向においてメインスタンド18に接近する。そのため、メインスタンド18を格納位置(図7に示す二点鎖線)から起立位置(図7に示す実線)に移動させる際に、グリップ31を握って車体を支える場合に運転者などの脚で踏ん張ることが容易となる。
図8に示すように、サイドカバー12dは、シート9の下方へ延びると共に車幅方向外側から車体内部を覆う。サイドカバー12dは、図8の断面視で、上側ほど車幅方向内側に位置するように湾曲して延びる。グリップ31は、図8の断面視で、シート9左部の上下中央部とサイドカバー12dの上部とに跨るように配置される。
この構成によれば、グリップ31の少なくとも一部を起立部32よりも前方へ延出し、且つ、側面視で積載部30よりも上方に立ち上げることにより、グリップ31を握って車体を支える場合に、運転者などの腕と積載部30とが干渉し難くなるため、グリップ31を握り易くすることができる。又、オーバーサイズの荷物を積載部30に載せる場合であっても、グリップ31がオーバーサイズの荷物で隠れ難くなるため、グリップ31を握り易くすることができる。
次に、本発明の第二実施形態を、図9を参照して説明する。尚、第二実施形態においては、第一実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図9は、第二実施形態に係る自動二輪車の後部を左上後方から見た斜視図である。
次に、本発明の第三実施形態を、図10を参照して説明する。尚、第三実施形態においては、第一実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図10は、第三実施形態に係る自動二輪車の後部を左上後方から見た斜視図である。
パネル312は、平坦面を有する荷台部312aと、荷台部312aの前部から上方に延出する起立部312bとを備える。パネル312は、合成樹脂等の樹脂材料により形成される。起立部312bは、パネル312における荷台部312aと一体に形成される。
キャリアフレーム320は、メインパイプ21と、メインパイプ21の左右前端部を渡すフロントパイプ22と、図10の斜視で下側が開放するC字状に形成されると共にグリップ331の一部を含むグリップパイプ323と、メインパイプ21の後部に繋がるリヤパイプ25と、フロントパイプ22とメインパイプ21後部との前後間を渡す左右一対のキャリアステイ26とを備える。キャリアフレーム320は、上述のフロントアッパパイプ23及びステイパイプ24を備えていない。
尚、グリップ331の少なくとも一部が起立部312bよりも前方へ延出し、且つ、側面視でパネル312よりも上方に立ち上がってもよい。
この構成によれば、グリップ331の少なくとも一部を起立部312bよりも前方へ延出し、且つ、側面視でパネル312よりも上方に立ち上げることにより、グリップ331を握って車体を支える場合に、運転者などの腕とパネル312とが干渉し難くなるため、グリップ331を握り易くすることができる。又、オーバーサイズの荷物をパネル312に載せる場合であっても、グリップ331がオーバーサイズの荷物で隠れ難くなるため、グリップ331を握り易くすることができる。
次に、本発明の第四実施形態を、図11を参照して説明する。尚、第四実施形態においては、第一実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図11は、第四実施形態に係るキャリアフレーム420を左上後方から見た斜視図である。
図11に示すように、第四実施形態に係るキャリアフレーム420は、グリップ431の構成並びにメインパイプ421及びフロントパイプ422の形状について、前述の第一実施形態に係るキャリアフレーム20と相違する。
又、第一実施形態では、メインパイプ21は、左前端から右後方に傾斜して直線状に延びる左サイド部21aと、右前端から右方に延び、その後、左後方に湾曲した後に傾斜して直線状に延びる右サイド部21cとを備えていた。これに対し第四実施形態では、メインパイプ421は、車幅方向内側端から斜め左上方に緩やかに傾斜して延び、その後、右後方に湾曲した後に傾斜して直線状に延びる左サイド部421aと、車幅方向内側端から斜め右上方に緩やかに傾斜して延び、その後、左後方に湾曲した後に傾斜して直線状に延びて左サイド部421aと左右対称に形成される右サイド部421cとを備える。
又、第一実施形態では、フロントパイプ22は、左右フロント部22a,22cと、左右フロント部22a,22cの車幅方向内側端の間を渡すと共に後側にU字状に湾曲する下クロス部22bとを備えていた。これに対し第四実施形態では、フロントパイプ422は、左右フロント部22a,22cを備えず、メインパイプ421の左右サイド部421a,421cの車幅方向内側端の間を渡すと共に後側にU字状に湾曲して形成される。
キャリアフレーム420は、積載部430と、グリップ431と、起立部32とを備える。
キャリアフレーム420は、前側が開放されるC字状をなして左右対称に形成されるメインパイプ421と、メインパイプ421の左右前端部を渡すフロントパイプ422と、キャリアフレーム420の前上側に配置されると共にグリップ部431と起立部32の一部とを含むフロントアッパパイプ423と、フロントアッパパイプ423とメインパイプ421の左サイド部421a前部との上下間を渡すステイパイプ24と、メインパイプ421の後部に繋がるリヤパイプ25と、フロントパイプ422とメインパイプ421後部との前後間を渡す左右一対のキャリアステイ26とを備える。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
9 シート
9a シートの上端部
12d サイドカバー(車体カバー)
18 メインスタンド(スタンド)
19,319 リヤキャリア
20,320,420 キャリアフレーム
23b フロントアッパパイプの上クロス部(起立部の上部)
30,330,430 積載部
31,331,431 グリップ
31a,331a グリップの上辺部
31u,331u グリップの上端部
31d,331d,431d グリップの下端部
32,312b 起立部
312 パネル
Claims (8)
- 積載対象を載せる積載部(30)と、乗員が把持するグリップ(31)とを有するキャリアフレーム(20)を備え、車両後部に配置される鞍乗型車両(1)のリヤキャリア(19)において、
前記キャリアフレーム(20)は、前記積載部(30)の前部から上方に延出する起立部(32)を有し、
前記グリップ(31)の少なくとも一部は、前記起立部(32)よりも前方へ延出し、且つ、側面視で前記積載部(30)よりも上方に立ち上がることを特徴とする鞍乗型車両のリヤキャリア。 - 積載対象を載せるパネル(312)と、前記パネル(312)が装着されるキャリアフレーム(320)とを備え、車両後部に配置されると共に、前記キャリアフレーム(320)は、前記パネル(312)を支える積載部(330)と、乗員が把持するグリップ(331)とを備える鞍乗型車両(1)のリヤキャリア(319)において、
前記リヤキャリア(319)は、前記パネル(312)の前部から上方に延出する起立部(312b)を有し、
前記グリップ(331)の少なくとも一部は、前記起立部(312b)よりも前方へ延出し、且つ、側面視で前記パネル(312)よりも上方に立ち上がることを特徴とする鞍乗型車両のリヤキャリア。 - 前記起立部(32)よりも前方に乗員が座るシート(9)を備え、
前記グリップ(31)の少なくとも一部は、側面視で前記シート(9)と重なり、
前記グリップ(31)の上端部(31u)は、前記シート(9)の上端部(9a)よりも下方に配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の鞍乗型車両のリヤキャリア。 - 前記グリップ(31)の上端部(31u)は、前記起立部(32)の上部(23b)と一体の部材で形成され、
前記グリップ(31)の下端部(31d)は、前記起立部(32)の下部(22a)又は前記積載部(30)と一体の部材で形成されることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗型車両のリヤキャリア。 - 前記グリップ(31)は、上端部(31u)から前下方へ向けて傾斜する上辺部(31a)を有することを特徴とする請求項3に記載の鞍乗型車両のリヤキャリア。
- 前記グリップ(31)の上端部(31u)は、上面視で前記グリップ(31)の下端部(31d)よりも車幅方向内側に配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の鞍乗型車両のリヤキャリア。
- 前記起立部(32)よりも前方に配置されて乗員が座るシート(9)と、前記シート(9)の下方へ延びると共に、車幅方向外側から車体内部を覆う車体カバー(12d)とを備え、
前記車体カバー(12d)は、上側ほど車幅方向内側に位置するように湾曲して延び、
前記グリップ(31)は、前記シート(9)と前記車体カバー(12d)とに跨るように配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の鞍乗型車両のリヤキャリア。 - 前記起立部(32)よりも前方に配置される乗員が座るシート(9)と、前記シート(9)の下方に配置されるスタンド(18)とを備え、
前記グリップ(31)の少なくとも一部は、側面視で前記シート(9)と重なり、
前記グリップ(31)の少なくとも一部は、前記スタンド(18)と車両前後方向で重なるように配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の鞍乗型車両のリヤキャリア。
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