JP2013247050A - 電気化学素子電極用複合粒子、電気化学素子電極、及び電気化学素子 - Google Patents

電気化学素子電極用複合粒子、電気化学素子電極、及び電気化学素子 Download PDF

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Abstract

【課題】電極活物質層の厚みの均一性及び集電体に対する密着性が高く、低温サイクル特性に優れた電気化学素子電極を与えることのできる電気化学素子電極用複合粒子を提供すること。
【解決手段】極活物質、粒子状結着剤、及び水溶性重合体を含有してなる電気化学素子電極用複合粒子であって、前記粒子状結着剤が、コア部とシェル部とを含有するコアシェル構造を有し、前記コア部を構成する重合体のゲル含量が70〜100重量%であり、前記シェル部を構成する重合体のゲル含量が40重量%以下であることを特徴とする電気化学素子電極用複合粒子を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、電気化学素子電極用複合粒子、電気化学素子電極、及び電気化学素子に関する。
小型で軽量であり、エネルギー密度が高く、さらに繰り返し充放電が可能なリチウムイオン二次電池などの電気化学素子は、その特性を活かして急速に需要を拡大している。リチウムイオン二次電池は、エネルギー密度が比較的に大きいことから携帯電話やノート型パーソナルコンピュータ、電気自動車などの分野で利用されている。
これら電気化学素子には、用途の拡大や発展に伴い、低抵抗化、高容量化、機械的特性や生産性の向上など、より一層の改善が求められている。このような状況において、電気化学素子電極に関してもより生産性の高い製造方法が求められており、高速成形可能な製造方法及び該製造方法に適合する電気化学素子電極用材料について様々な改善が行われている。
電気化学素子電極は、通常、電極活物質と、必要に応じて用いられる導電材とを結着剤で結着することにより形成された活物質層を集電体上に積層してなるものである。このような活物質層を形成する方法として、たとえば、特許文献1では、アクリル酸エステル単量体単位またはメタクリル酸エステル単量体単位を50質量%以上、及び多官能不飽和単量体単位を0.5〜10質量%含み、かつ、ガラス転移温度を2つ以上有する重合体からなる結着剤、電極活物質、及び水を含有してなるスラリーを得て、得られたスラリーを、集電体に塗布し、乾燥することで、電気化学素子電極を製造する方法及び、当該スラリーを噴霧乾燥して得られた複合粒子を用いて、バッチ式プレス機により電気化学素子電極を製造する方法が提案されている。
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、得られる電気化学素子電極は、集電体と電極活物質層との間の密着性が十分でなく、さらには、電極活物質層を形成するためのスラリーを塗布した後に乾燥を行った際に、乾燥により結着剤が電極活物質層表面に偏在化してしまい、電気化学素子に用いた際に、得られる電気化学素子が内部抵抗や低温サイクル特性に劣るものとなってしまうという課題があった。また、噴霧乾燥により得た複合粒子は、成形のための温度において流動性に劣るために、ロール成形などの連続成形を行うと、複合粒子が成形ゾーンに均一に供給されず、均一な電極が成形できなかった。そのため、生産性に劣るバッチプレスを行わざるを得ないといった課題があった。
特許第4432906号公報
本発明は、電極活物質層の厚みの均一性及び集電体に対する密着性が高く、低温サイクル特性に優れた電気化学素子電極を、高い生産効率で与えることのできる電気化学素子電極用複合粒子を提供することを目的とする。また、本発明は、このような電気化学素子電極用複合粒子を用いて得られる電気化学素子電極、及び電気化学素子を提供することも目的とする。
本発明者等は、上記目的を達成するために鋭意研究した結果、電極活物質、粒子状結着剤、及び水溶性重合体を含有する複合粒子において、結着剤として、ゲル含量が70〜100重量%である重合体からなるコア部と、ゲル含量が40重量%以下である重合体からなるシェル部とを含有するコアシェル構造を有するものを用いることで、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明によれば、電極活物質、粒子状結着剤、及び水溶性重合体を含有してなる電気化学素子電極用複合粒子であって、前記粒子状結着剤が、コア部とシェル部とを含有するコアシェル構造を有し、前記コア部を構成する重合体のゲル含量が70〜100重量%であり、前記シェル部を構成する重合体のゲル含量が40重量%以下であることを特徴とする電気化学素子電極用複合粒子が提供される。
本発明の電気化学素子電極用複合粒子において、前記粒子状結着剤の前記コア部を構成する重合体の含有量と、前記シェル部を構成する重合体の含有量との比が、「コア部を構成する重合体」/「シェル部を構成する重合体」の重量比率で、0.5〜5の範囲であることが好ましい。
本発明によれば、上記いずれかの電気化学素子電極用複合粒子を含んでなる活物質層を集電体上に積層してなることを特徴とする電気化学素子電極が提供される。
本発明によれば、上記の電気化学素子電極を備える電気化学素子が提供される。
また、本発明によれば、上記いずれかの電気化学素子電極用複合粒子を製造する方法であって、前記電極活物質、前記粒子状結着剤、及び前記水溶性重合体を水に分散させてスラリーを得る工程と、前記スラリーを噴霧乾燥して造粒する工程と、を有する電気化学素子電極用複合粒子の製造方法が提供される。
あるいは、本発明によれば、上記いずれかの電気化学素子電極用複合粒子を製造する方法であって、前記粒子状結着剤、及び前記水溶性重合体を水に分散させて結着剤分散液を得る工程と、前記電極活物質を槽内で流動させながら、前記電極活物質に前記結着剤分散液を噴霧して流動造粒する工程と、を有する電気化学素子電極用複合粒子の製造方法が提供される。
さらに、本発明によれば、上記の電気化学素子電極を製造する方法であって、前記電気化学素子電極用複合粒子を含んでなる活物質層を、加圧成形により、前記集電体上に積層することを特徴とする電気化学素子電極の製造方法が提供される。
本発明によれば、電極活物質層の厚みの均一性及び集電体に対する密着性が高く、低温サイクル特性に優れた電気化学素子電極を、高い生産効率与えることのできる電気化学素子電極用複合粒子、ならびに、このような電気化学素子電極用複合粒子を用いて得られる電気化学素子電極、及び電気化学素子を提供することができる。
図1は、実施例で用いた電極製造装置を示す図である。
本発明の電気化学素子電極用複合粒子は、電極活物質、粒子状結着剤、及び水溶性重合体を含有してなり、前記粒子状結着剤が、コア部とシェル部とを含有するコアシェル構造を有し、前記コア部を構成する重合体のゲル含量が70〜100重量%であり、前記シェル部を構成する重合体のゲル含量が40重量%以下であることを特徴とする。
(電極活物質)
本発明で用いる電極活物質は、電気化学素子の種類によって適宜選択される。たとえば、リチウムイオン二次電池の正極用の電極活物質としては、リチウムイオンを可逆的にドープ・脱ドープ可能な金属酸化物が挙げられる。このような金属酸化物としては、たとえば、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、燐酸鉄リチウム、燐酸マンガンリチウム、燐酸バナジウムリチウム、バナジン酸鉄リチウム、ニッケル−マンガン−コバルト酸リチウム、ニッケル−コバルト酸リチウム、ニッケル−マンガン酸リチウム、鉄−マンガン酸リチウム、鉄−マンガン−コバルト酸リチウム、珪酸鉄リチウム、珪酸鉄−マンガンリチウム、酸化バナジウム、バナジン酸銅、酸化ニオブ、硫化チタン、酸化モリブデン、硫化モリブデン、等を挙げることができる。なお、上記にて例示した正極活物質は適宜用途に応じて単独で使用してもよく、複数種混合して使用してもよい。さらに、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレン、ポリキノンなどのポリマーが挙げられる。これらのうち、リチウム含有金属酸化物を用いることが好ましい。
ここで、本発明においてドープとは、吸蔵、担持、吸着または挿入を意味し、正極にリチウムイオン及び/又はアニオンが入る現象、あるいは負極にリチウムイオンが入る現象などが挙げられる。また、脱ドープとは、上記ドープの逆の現象、すなわち、放出、脱着、脱離を意味する。
また、リチウムイオン二次電池の負極用の電極活物質としては、易黒鉛化性炭素、難黒鉛化性炭素、活性炭、熱分解炭素などの低結晶性炭素(非晶質炭素)、グラファイト(天然黒鉛、人造黒鉛)、カーボンナノウォール、カーボンナノチューブ、あるいはこれら物理的性質の異なる炭素の複合化炭素材料、錫やケイ素等の合金系材料、ケイ素酸化物、錫酸化物、バナジウム酸化物、チタン酸リチウム等の酸化物、ポリアセン等が挙げられる。なお、上記に例示した電極活物質は適宜用途に応じて単独で使用してもよく、複数種混合して使用してもよい。
リチウムイオン二次電池の正極用及び負極用の電極活物質の形状は、粒状に整粒されたものが好ましい。粒子の形状が球形であると、電極成形時により高密度な電極が形成できる。また、リチウムイオン二次電池の正極用及び負極用の電極活物質の体積平均粒子径は、正極用、負極用ともに通常0.1〜100μm、好ましくは0.5〜50μm、より好ましくは0.8〜20μmである。さらに、リチウムイオン二次電池用の正極用及び負極用の電極活物質のタップ密度は、特に制限されないが、正極用では2g/cm以上、負極用では0.6g/cm以上のものが好適に用いられる。
リチウムイオンキャパシタの正極用の電極活物質としては、アニオン及び/又はカチオンを可逆的にドープ・脱ドープ可能な活性炭、ポリアセン系有機半導体(PAS)、カーボンナノチューブ、カーボンウィスカー、グラファイト等が挙げられる。これらのなかでも、活性炭、カーボンナノチューブが好ましい。
また、リチウムイオンキャパシタの負極用の電極活物質としては、上述したリチウムイオン二次電池の負極用の電極活物質として例示した材料を使用することができる。
リチウムイオンキャパシタの正極用及び負極用の電極活物質の体積平均粒子径は、通常0.1〜100μm、好ましくは0.5〜50μm、より好ましくは0.8〜20μmである。また、リチウムイオンキャパシタの正極用の電極活物質として活性炭を用いる場合、活性炭の比表面積は、30m/g以上、好ましくは500〜3,000m/g、より好ましくは1,500〜2,600m/gである。比表面積が約2,000m/gまでは比表面積が大きくなるほど活性炭の単位重量あたりの静電容量は増加する傾向にあるが、比表面積が約2,000m/gを超えると、静電容量はそれほど増加せず、かえって電極活物質層の密度が低下し、静電容量密度が低下する傾向にある。また、活性炭が有する細孔のサイズは電解質イオンのサイズに適合していることがリチウムイオンキャパシタとしての特徴である急速充放電特性の面で好ましい。したがって、電極活物質を適宜選択することで、所望の容量密度、入出力特性を有する電極活物質層を得ることができる。
あるいは、電気二重層キャパシタ用の正極用及び負極用の電極活物質としては、上述したリチウムイオンキャパシタの正極用の電極活物質として例示した材料を使用することができる。
(粒子状結着剤)
本発明で用いる粒子状結着剤は、コア部とシェル部とを含有するコアシェル構造を有する粒子状の結着剤であり、コア部を構成する重合体のゲル含量が70〜100重量%であり、シェル部を構成する重合体のゲル含量が40重量%以下であることを特徴とするものである。本発明においては、粒子状結着剤として、コア部及びシェル部を有し、コア部及びシェル部のゲル含量が上記範囲にあるものを用いることにより、本発明の電気化学素子電極用複合粒子を用いて得られる電極活物質層を、電極活物質層の厚みの均一性及び集電体に対する密着性が高く、低温サイクル特性に優れたものとすることができる。
なお、本発明においては、以下の知見に基づき、粒子状結着剤として、上記構成を有するものを用いるものである。すなわち、粒子状結着剤として、ゲル含量が多いものを用いた場合には、得られる電極活物質層の集電体に対する密着性の向上効果が大きいものの、このようなゲル含量が多いものを用いた場合には、得られる電気化学素子電極用複合粒子は流動性が低くなり、そのため、電極の成形ゾーンに複合粒子を均一に供給することができず、得られる電極活物質層の厚みの均一性が低下してしまう傾向にある。また、一方で、得られる電気化学素子電極用複合粒子の流動性を改善するために、ゲル含量を低減すると、得られる電極活物質層の集電体に対する密着性が低下してしまう傾向にある。これに対し、本発明者等は、これらゲル含量に起因する特性を勘案し、粒子状結着剤を、コア部とシェル部とを含有するコアシェル構造とし、かつ、コア部のゲル含量を高いものとし、シェル部のゲル含量を低いものとすることで、得られる電極活物質層の厚みの均一性、及び電極活物質層の集電体に対する密着性を共に向上させることができることを見出し、そのため、このような知見に基づき、粒子状結着剤として、上記構成を有するものを用いるものである。
なお、本発明で用いる粒子状結着剤は、粒子形状を有するものであればよいが、本発明の電気化学素子電極用複合粒子内においても、粒子状態を保持した状態、すなわち、電極活物質上に粒子状態を保持した状態で存在できるものであることが好ましい。電気化学素子電極用複合粒子内において、粒子状態を保持した状態で存在することにより、電子伝導を阻害することなく、電極活物質同士を良好に結着することが可能となる。すなわち、内部抵抗を増大させることなく、電極活物質同士の結着性を良好なものとすることができる。なお、本発明において、“粒子状態を保持した状態”とは、完全に粒子形状を保持した状態である必要はなく、その粒子形状をある程度保持した状態であればよく、たとえば、電極活物質同士を結着した結果、これら電極活物質同士によりある程度押しつぶされたような形状となっていてもよい。
本発明で用いる粒子状結着剤のコア部を構成する重合体のゲル含量は、70〜100重量%であり、好ましくは70〜95重量%、より好ましくは75〜95重量%、さらに好ましくは80〜95重量%である。コア部を構成する重合体のゲル含量が低すぎると、得られる電極活物質層の集電体に対する密着性が低下してしまい、電気化学素子に適用した際における、低温サイクル特性が悪化してしまう。
また、本発明で用いる粒子状結着剤のシェル部を構成する重合体のゲル含量は、40重量%以下であり、好ましくは30重量%以下、より好ましくは10重量%以下、さらに好ましくは5重量%以下である。シェル部を構成する重合体のゲル含量が高すぎると、得られる電気化学素子電極用複合粒子は流動性が低くなり、そのため、得られる電極活物質層の厚みの均一性が低下してしまい、電気化学素子に適用した際における、低温サイクル特性が悪化してしまう。
なお、本発明において、本発明で用いる粒子状結着剤のコア部及びシェル部のゲル含量は、たとえば、コア部を構成する重合体中、及びシェル部を構成する重合体中のテトラヒドロフランに対する不溶分として算出されるものであり、コア部を構成する重合体、及びシェル部を構成する重合体のそれぞれについて、乾燥重量を測定後、テトラヒドロフランに24時間浸漬し、テトラヒドロフランにより抽出されなかった成分の重量割合を求めることにより算出することができる。すなわち、コア部及びシェル部のゲル含量は、たとえば、コアシェル構造を形成させずに、コア部を構成する重合体のみ、あるいは、シェル部を構成する重合体のみを得て、得られた各重合体を用いて測定することができる。あるいは、既にコアシェル構造を形成している場合でも、コア部及びシェル部の一部をサンプリングし、これを用いて測定することももちろん可能である。
なお、本発明で用いる粒子状結着剤は、コア部及びシェル部を構成する各重合体のゲル含量が上記範囲にあればよいが、コア部及びシェル部を構成する各重合体のガラス転移温度(Tg)が20℃以下であることが好ましく、より好ましくは−40〜+20℃、さらに好ましくは−40〜0℃、特に好ましくは−40〜−10℃である。ガラス転移温度を上記範囲とすることにより、得られる電極活物質層の厚みの均一性、及び集電体に対する密着性をより高めることができる。
また、本発明で用いる粒子状結着剤は、コア部を構成する重合体の含有量と、シェル部を構成する重合体の含有量との比が、「コア部を構成する重合体」/「シェル部を構成する重合体」の重量比率で、0.5〜5の範囲であることが好ましく、より好ましくは0.5〜3の範囲、さらに好ましくは0.5〜2.5の範囲、さらにより好ましくは0.75〜2.5の範囲、特に好ましくは0.75〜2の範囲である。これらの比率を上記範囲とすることで、得られる電極活物質層の厚みの均一性、及び集電体に対する密着性をより高めることができる。
このような粒子状結着剤としては、たとえば、分散媒として水を用いた乳化重合によりコア部を構成することとなる単量体を重合し、次いで、シェル部を構成することとなる単量体を重合系に添加して重合することにより得られる重合体などが挙げられ、この場合には、粒子状結着剤は、分散媒としての水に分散させた状態で用いられる。このような重合体の具体例としては、フッ素系重合体、ジエン系重合体、アクリレート系重合体、シリコン系重合体などが挙げられ、これらのなかでも、ジエン系重合体、アクリレート系重合体が好ましく、アクリレート系重合体が特に好ましく用いられる。
アクリレート系重合体は、(メタ)アクリル酸エステル〔アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルの意。以下、同様。〕の単独重合体又はこれらを含む単量体混合物を重合して得られる共重合体である。
(メタ)アクリル酸エステルの具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソボニル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、及び(メタ)アクリル酸トリデシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシジエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシジプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル等のエーテル基含有(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸等の水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル;2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸等のカルボン酸含有(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸パーフロロオクチルエチル等のフッ素基含有(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸リン酸エチル等のリン酸基含有(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル等のアミノ基含有(メタ)アクリル酸エステル;等が挙げられる。
これら(メタ)アクリル酸エステルは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのなかでも、粒子状結着剤を電解液に対する膨潤性の低いものとすることができ、これにより、電極とした際におけるサイクル特性を向上させることができるという点より、(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましい。
(メタ)アクリル酸エステル単位の含有割合は、粒子状結着剤のコア部を構成する重合体及びシェル部を構成する重合体中ともに、好ましくは50〜99重量%であり、より好ましくは80〜99重量%である。(メタ)アクリル酸エステル単位の含有割合を上記範囲とすることにより、電気化学素子電極とした際における柔軟性を向上させることができ、割れに対する耐性を高いものとすることができる。なお、本発明においては、たとえば、(メタ)アクリル酸エステルとして、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを用いる場合には、たとえば、アルキル基の炭素数が1〜2である(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、アルキル基の炭素数が4以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの割合を調整することにより、重合体のガラス転移温度を制御することができる。
なお、上記説明においては、ガラス転移温度を制御する方法の一例として、アルキル基の炭素数が1〜2である(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、アルキル基の炭素数が4以上である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの割合を調整する方法を示したが、ガラス転移温度を制御する方法を例示したが、ガラス転移温度を制御するための方法としては、このような方法に特に限定されるものではない。
また、コア部を構成する重合体及びシェル部を構成する重合体を、アクリレート系重合体とする場合には、上述した(メタ)アクリル酸エステルと、これと共重合可能な単量体との共重合体であってもよく、本発明の電気化学素子電極用複合粒子を得る際に、粒子状結着剤を含む各成分を用いてスラリーを得た際に、得られるスラリーの安定性を向上させることができるという点より、共重合可能な単量体として、酸性官能基を有する単量体を用い、酸性官能基を有する単量体単位を含有するものとすることが好ましい。
酸性官能基を有する単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸などが挙げられる。これらは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのなかでも、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸が好ましく、メタクリル酸、イタコン酸がより好ましく、特に、メタクリル酸が好ましい。
酸性官能基を有する単量体単位の含有割合は、コア部を構成する重合体及びシェル部を構成する重合体の合計で、粒子状結着剤を構成する全重合体中、0.5重量%以上であることが好ましく、より好ましくは0.5〜10重量%、さらに好ましくは0.5〜5重量%、特に好ましくは0.5〜3重量%である。酸性官能基を有する単量体単位の含有割合を上記範囲とすることにより、スラリーとした際における安定性の向上効果をより高めることができる。
また、コア部を構成する重合体及びシェル部を構成する重合体を、アクリレート系重合体とする場合には、コア部を構成する重合体については、ゲル含量を高め、これによりゲル含量を上記範囲とするために、上述した(メタ)アクリル酸エステル、及び酸性官能基を有する単量体に加えて、架橋性単量体をさらに共重合したものであることが好ましい。
架橋性単量体としては、(メタ)アクリル酸ビニル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸スチリル、(メタ)アクリル酸ウンデセニル、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジアクリレートなどの架橋性の炭素−炭素不飽和結合を1つ有する単量体が挙げられる。
コア部を構成する重合体中における架橋性単量体単位の含有割合は、ゲル含量が上述した好ましい範囲になるように、用いる架橋性単量体の種類に応じて適宜調整すればよく、その結果、得られる電極活物質層の強度をより高めることができる。
さらに、コア部を構成する重合体及びシェル部を構成する重合体を、アクリレート系重合体とする場合には、アクリレート系重合体としては、上述した各単量体と共重合可能な他の単量体を共重合したものであってもよく、このような他の単量体としては、たとえば、α,β−不飽和ニトリルモノマー、2つ以上の炭素−炭素二重結合を有するカルボン酸エステル類、アミド系単量体、オレフィン類、ジエン系単量体、ビニルケトン類、複素環含有ビニル化合物などが挙げられる。
なお、コア部を構成する重合体及びシェル部を構成する重合体を製造する方法としては、特に限定されず、たとえば、本発明で用いる粒子状結着剤を分散媒として水を用いた乳化重合により得る場合には、従来公知の乳化重合法によればよい。また、コア部を構成する重合体及びシェル部を構成する重合体のゲル含量を上記範囲に制御する方法としては、特に限定されないが、たとえば、コア部を構成する重合体を上記範囲にする方法としては、上述した架橋性単量体の配合量を上記範囲とする方法が挙げられる。また、シェル部を構成する重合体のゲル含量を上記範囲に制御する方法としては、シェル部を構成するための単量体として、架橋性単量体を実質的に用いず、かつ、乳化重合を行う際に、連鎖移動剤を用いる方法などが挙げられ、この方法によれば、連鎖移動剤を配合することで、重合中において分子鎖の成長を抑制することでき、これにより、ゲル含量を低減することが可能となる。
なお、連鎖移動剤としては、n−ブチルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、t−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ステアリルメルカプタンなどが挙げられる。連鎖移動剤の使用量は、重合に用いるシェル部を構成するための単量体100重量部に対して、好ましくは0.03〜0.5重量部、より好ましくは0.05〜0.3重量部である。連鎖移動剤の使用量を上記範囲とすることにより、重合反応を阻害せずに、シェル部を構成する重合体のゲル含量を上記範囲に制御することができる。
また、粒子状結着剤の平均粒子径は、好ましくは10〜50,000nm、より好ましくは10〜10,000nm、さらに好ましくは50〜5,000nm、特に好ましくは100〜3,000nmである。粒子状結着剤の平均粒子径を上記範囲とすることにより、スラリーとした際における安定性を良好なものとしながら、結着剤としての結着力を向上させることができる。
本発明の電気化学素子電極用複合粒子中における、粒子状結着剤の含有割合は、電極活物質100重量部に対して、好ましくは0.5〜20重量部、より好ましくは0.5〜15重量部、さらに好ましくは0.5〜10重量部である。粒子状結着剤の含有割合を上記範囲とすることにより、導電性を阻害せずに、得られる電極活物質の強度を十分なものとすることができる。
本発明で用いる水溶性重合体としては、水に溶解可能な樹脂であればよく特に限定されないが、たとえば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、及び、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース系ポリマー、ならびにこれらのアンモニウム塩又はアルカリ金属塩;ポリアクリル酸又はポリメタクリル酸のアンモニウム塩又はアルカリ金属塩;ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド;ポリビニルピロリドン、ポリカルボン酸、酸化スターチ、リン酸スターチ、カゼイン、各種変性デンプン、キチン、キトサン誘導体等が挙げられる。これらの水溶性重合体は、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。中でも、水溶性重合体としては、セルロース系ポリマーが好ましく、カルボキシメチルセルロース又はそのアンモニウム塩もしくはアルカリ金属塩が特に好ましい。
本発明の電気化学素子電極用複合粒子中における、水溶性重合体の含有割合は、電極活物質100重量部に対して、好ましくは0.1〜3.0重量部、より好ましくは0.2〜2.5重量部、さらに好ましくは0.2〜2.0重量部である。水溶性重合体の含有割合を上記範囲とすることで、スラリー化した際における電極活物質の分散性を良好なものとすることができる。
(電気化学素子電極用複合粒子)
本発明の電気化学素子電極用複合粒子は、上述した電極活物質、粒子状結着剤、及び水溶性重合体を含んでなるが、前記のそれぞれが個別に独立した粒子として存在するのではなく、これら各成分の、少なくとも2成分、好ましくは全成分で一粒子を形成するものである。
具体的には、各成分の個々の粒子の複数個が結合して二次粒子を形成しており、複数個(好ましくは数個〜数十個)の電極活物質が、粒子状結着剤によって結着されて塊状の粒子を形成しているものが好ましい。
また、電気化学素子電極用複合粒子としての形状及び構造は特に限定されないが、流動性の観点から、形状は球状に近いものが好ましく、構造は、粒子状結着剤及び水溶性重合体が、複合粒子の表面に偏在することなく、複合粒子内に均一に分散する構造が好ましい。
次いで、本発明の電気化学素子電極用複合粒子の製造方法を説明する。
本発明の電気化学素子電極用複合粒子の製造方法としては、特に限定されないが、次に述べる二つの製造方法によって電極用複合粒子を容易に得ることができる。
まず、第一の製造方法は、噴霧乾燥造粒法である。以下に説明する噴霧乾燥造粒法によれば、本発明の電気化学素子電極用複合粒子を比較的容易に得ることができるため、好ましい。以下、噴霧乾燥造粒法について説明する。
まず、電極活物質、粒子状結着剤、及び水溶性重合体を含有する複合粒子用スラリーを調製する。複合粒子用スラリーは、電極活物質、粒子状結着剤、及び水溶性重合体、ならびに必要に応じて添加される導電材等の任意成分を、溶媒に分散又は溶解させることにより調製することができる。なお、この場合において、粒子状結着剤が分散媒としての水に分散されたものである場合には、水に分散させた状態で添加することができる。複合粒子用スラリーを得るために用いる溶媒としては、通常、水が用いられるが、水と有機溶媒との混合溶媒を用いてもよい。有機溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコールなどのアルキルアルコール類;アセトン、メチルエチルケトンなどのアルキルケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジグライム等のエーテル類;ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン等のアミド類などが挙げられるが、アルキルアルコール類が好ましい。水よりも沸点の低い有機溶媒を併用すると、噴霧乾燥造粒時に、乾燥速度を速くすることができる。また、水よりも沸点の低い有機溶媒を併用すると、粒子状結着剤及び水溶性重合体の分散性が変わると共に、スラリーの粘度や流動性を溶媒の量又は種類によって調製できるので、生産効率を向上させることができる。
複合粒子用スラリーを調製する際に使用する溶媒の量は、複合粒子用スラリー中の固形分濃度が、好ましくは1〜65重量%、より好ましくは5〜50重量%、さらに好ましくは15〜60重量%の範囲となる量である。固形分濃度を上記範囲とすることにより、粒子状結着剤及び水溶性重合体を均一に分散させることができるため、好適である。
また、複合粒子用スラリーの粘度は、室温において、好ましくは10〜3,000mPa・s、より好ましくは30〜1,500mPa・s、さらに好ましくは50〜1,000mPa・sの範囲である。複合粒子用スラリーの粘度がこの範囲にあると、噴霧乾燥造粒工程の生産性を上げることができる。
また、本発明においては、複合粒子用スラリーを調製する際に、必要に応じて、導電材を添加してもよい。
導電材としては、導電性を有する粒子状の材料であればよく、特に限定されないが、たとえば、ファーネスブラック、アセチレンブラック、及びケッチェンブラック等の導電性カーボンブラック;天然黒鉛、人造黒鉛等の黒鉛;ポリアクリロニトリル系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、気相法炭素繊維等の炭素繊維;が挙げられる。これらの中でも、アセチレンブラック及びケッチェンブラックが好ましい。導電材の平均粒子径は、特に限定されないが、電極活物質の平均粒子径よりも小さいものが好ましく、通常、0.001〜10μm、より好ましくは0.05〜5μm、さらに好ましくは0.01〜1μmの範囲である。導電材の平均粒子径が上記範囲にあると、より少ない使用量で十分な導電性を発現させることができる。導電材を添加する場合における、導電材の使用量は、本発明の効果を損ねない範囲であれば格別な限定はないが、電極活物質100重量部に対して、好ましくは0.1〜50重量部、より好ましくは0.5〜15重量部、さらに好ましくは1〜10重量部である。導電材の含有割合を上記範囲とすることにより、得られる電気化学素子の容量を高く保ちながら、内部抵抗を十分に低減することが可能となる。
電極活物質、粒子状結着剤、及び水溶性重合体、ならびに必要に応じて添加される導電材等の任意成分を溶媒に分散又は溶解する方法又は順番は、特に限定されない。また、混合装置としては、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、顔料分散機、らい潰機、超音波分散機、ホモジナイザー、プラネタリーミキサーなどの混合機器が挙げられる。混合は、通常、室温〜80℃の範囲で、10分〜数時間行う。
次いで、得られた複合粒子用スラリーを噴霧乾燥して造粒する。噴霧乾燥は、熱風中にスラリーを噴霧して乾燥する方法である。スラリーの噴霧に用いる装置としてアトマイザーが挙げられる。アトマイザーとしては、回転円盤方式と加圧方式との二種類の装置が挙げられ、回転円盤方式は、高速回転する円盤のほぼ中央にスラリーを導入し、円盤の遠心力によってスラリーが円盤の外に放たれ、その際にスラリーを霧状にする方式である。回転円盤方式において、円盤の回転速度は円盤の大きさに依存するが、通常は5,000〜30,000rpm、好ましくは15,000〜30,000rpmである。円盤の回転速度が低いほど、噴霧液滴が大きくなり、得られる複合粒子の平均粒子径が大きくなる。回転円盤方式のアトマイザーとしては、ピン型とベーン型が挙げられる。ピン型アトマイザーは、噴霧盤を用いた遠心式の噴霧装置の一種であり、該噴霧盤が上下取付円板の間にその周縁に沿ったほぼ同心円上に着脱自在に複数の噴霧用コロを取り付けたもので構成されている。複合粒子用スラリーは噴霧盤中央から導入され、遠心力によって噴霧用コロに付着し、コロ表面を外側へと移動し、最後にコロ表面から離れ噴霧される。また、ベーン型アトマイザーは、噴霧盤の内側にスリットが切ってあり、複合粒子用スラリーがその中を通過するように形成されている。一方、加圧方式は、複合粒子用スラリーを加圧してノズルから霧状にして乾燥する方式であり、加圧ノズル方式や、加圧二流体ノズル方式などが挙げられる。
噴霧される複合粒子用スラリーの温度は、通常は室温であるが、加温して室温より高い温度としてもよい。また、噴霧乾燥時の熱風温度は、通常80〜250℃、好ましくは100〜200℃である。噴霧乾燥法において、熱風の吹き込み方法は特に制限されず、たとえば、熱風と噴霧方向が横方向に並流する方式、乾燥塔頂部で噴霧され熱風と共に下降する方式、噴霧した滴と熱風が向流接触する方式、噴霧した滴が最初熱風と並流し次いで重力落下して向流接触する方式等が挙げられる。
噴霧乾燥造粒法によれば、以上の製造方法によって、電極活物質、粒子状結着剤、及び水溶性重合体、ならびに必要に応じて添加される導電材等の任意成分を含む電気化学素子電極用複合粒子を得ることができる。
あるいは、電気化学素子電極用複合粒子の第二の製造方法は、流動層造粒法である。流動層造粒法は、粒子状結着剤及び水溶性重合体、ならびに必要に応じて添加される導電材等の任意成分を含有するスラリーを得る工程、加熱された気流中に電極活物質を流動させ、そこに得られたスラリーを噴霧し、電極活物質同士を結着させると共に乾燥する工程を有するものである。
以下、流動層造粒法について説明する。
まず、粒子状結着剤及び水溶性重合体、ならびに必要に応じて添加される導電材等の任意成分を含有するスラリーを得る。なお、この場合において、粒子状結着剤が分散媒としての水に分散されたものである場合には、水に分散させた状態で添加することができる。また、スラリーを得るために用いる溶媒として、最も好適には水が用いられるが、有機溶媒を用いることもできる。有機溶媒としては、上述した噴霧乾燥造粒法と同様のものを用いることができる。
スラリーを調製する際に使用する溶媒の量は、スラリーの固形分濃度が、通常は1〜65重量%、好ましくは5〜60重量%、より好ましくは15〜60重量%の範囲となるような量である。溶媒の量がこの範囲にあるときに、粒子状結着剤及び水溶性重合体が均一に分散するため好適である。
また、粒子状結着剤及び水溶性重合体、ならびに必要に応じて添加される導電材等の任意成分を溶媒に分散又は溶解する方法又は順番は、特に限定されない。また、混合装置としては、上述した噴霧乾燥造粒法と同様のものを用いることができる。
次いで、電極活物質を流動化させ、そこに上記にて得られたスラリーを噴霧して、流動造粒する。流動造粒としては、流動層によるもの、変形流動層によるもの、噴流層によるものなどが挙げられる。流動層によるものは、熱風で電極活物質を流動化させ、これにスプレー等から、上記にて得られたスラリーを噴霧して凝集造粒を行う方法である。変形流動層によるものは、上述した流動層によるものと同様であるが、層内の粉体に循環流を与え、かつ分級効果を利用して比較的大きく成長した造粒物を排出させる方法である。また、噴流層によるものは、噴流層の特徴を利用して粗い粒子にスプレー等からのスラリーを付着させ、同時に乾燥させながら造粒する方法である。本発明においては、この3つ方式のうち流動層又は変形流動層によるものが好ましい。
噴霧されるスラリーの温度は、通常は室温であるが、加温して室温以上にしたものであってもよい。流動化に用いる熱風の温度は、通常70〜300℃、好ましくは80〜200℃である。
流動層造粒法によれば、以上の製造方法によって、粒子状結着剤及び水溶性重合体、ならびに必要に応じて添加される導電材等の任意成分を含む電気化学素子電極用複合粒子を得ることができる。
以上のようにして、本発明の電気化学素子電極用複合粒子は製造される。
(電気化学素子電極)
本発明の電気化学素子電極は、上述した本発明の電気化学素子電極用複合粒子を含む電極活物質層を集電体上に積層してなる。集電体用材料としては、たとえば、金属、炭素、導電性高分子などを用いることができ、好適には金属が用いられる。金属としては、通常、銅、アルミニウム、白金、ニッケル、タンタル、チタン、ステンレス鋼、その他の合金等が使用される。これらの中で導電性、耐電圧性の面から、銅、アルミニウム又はアルミニウム合金を使用するのが好ましい。また、高い耐電圧性が要求される場合には特開2001−176757号公報等で開示される高純度のアルミニウムを好適に用いることができる。集電体は、フィルム又はシート状であり、その厚みは、使用目的に応じて適宜選択されるが、通常1〜200μm、好ましくは5〜100μm、より好ましくは10〜50μmである。
なお、本発明の電気化学素子電極用複合粒子を含む電極活物質層を形成する方法としては、たとえば、上述した本発明の電気化学素子電極用複合粒子を、2段階以上ロール加圧する方法などが挙げられる。この場合においては、2段階以上ロール加圧する際に、2段階以上のロール加圧を、全て集電体上で行ってもよいし、あるいは、第1段目のロール加圧を集電体とは別の支持体上で行い、第1段目のロール加圧を行うことにより得られた活物質層を、支持体から集電体に転写し、第2段目以降のロール加圧を行うような構成としてもよい。
本発明の電気化学素子電極用複合粒子を、集電体上でロール加圧する際における、ロール加圧温度としては、次の通りとすることが好ましい。すなわち、第1段目のロール加圧を行う際におけるロール温度を、好ましくは25℃以上、より好ましくは25〜150℃、さらに好ましくは30〜100℃、特に好ましくは35〜100℃とする。また、第2段目以降のロール加圧を行う際におけるロール温度を、好ましくは25℃以上、より好ましくは35〜150℃、さらに好ましくは45〜150℃、特に好ましくは60〜130℃とする。
本発明においては、第1段目及び第2段目以降のロール加圧温度を上記範囲とすることにより、第1段目のロール加圧で、電極活物質層を良好に成形することができ、また、第2段目以降のロール加圧で、電極活物質層と集電体との密着性を適切に向上させることができる。
本発明の電気化学素子電極用複合粒子を、集電体上でロール加圧する際における、ロール加圧温度以外の条件は、たとえば、次の通りとすることができる。すなわち、第1段目及び第2段目以降のロール加圧を行う際における成形速度は、好ましくは0.5〜35m/分、より好ましくは1〜30m/分であり、また、ロール間のプレス線圧は、好ましくは0.05〜3kN/cm、より好ましくは0.05〜2.5kN/cmである。
このようにして得られる本発明の電気化学素子電極は、電極活物質層に、上述した本発明の電気化学素子電極用複合粒子を用いて得られるものであるため、電極活物質層の厚みの均一性及び集電体に対する密着性が高く、低温サイクル特性に優れたものである。そのため、本発明の電気化学素子電極は、リチウムイオン二次電池、リチウムイオンキャパシタなどの各種電気化学素子用の電極、特に、リチウムイオンキャパシタ用の正極として好適に用いることができる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明する。各例中の部及び%は、特に断りのない限り、重量基準である。
なお、各特性の定義及び評価方法は、以下のとおりである。
<粒子状結着剤の平均粒子径>
粒子状結着剤の平均粒子径は、レーザー光を用いた光回折による粒度分布測定装置(コールターカウンターLS230、コールター社製)を用いて、積分粒径分布における50%積分値に相当する粒径を測定することで求めた。
<粒子状結着剤のゲル含量>
粒子状結着剤の水分散液をPTFEシャーレ上で48時間風乾することで、厚み100μmの粒子状結着剤のフィルムを作製し、得られたフィルムを100℃のオーブンにて30分間加熱し、2mm×2mmのサイズに切断した。次いで、切断したフィルムを0.2〜0.3gの範囲内で精秤し、これを、抽出前の結着剤の重量B0とした。次いで、このフィルムを重量B1の円筒濾紙(商品名「No.86R」、東洋濾紙社製)に入れ、フィルムの入った円筒濾紙をソックスレー抽出器に入れた後、テトラヒドロフラン溶媒100mlを用いて24時間抽出した。次いで、抽出後のフィルムの入った円筒濾紙を、12時間風乾した後、さらに、50℃で1時間真空乾燥した。そして、真空乾燥後のフィルムの入った円筒濾紙の重量B2を秤量し、下記式(1)により、ゲル含量(%)を算出した。
ゲル含量(%)=〔(B2−B1)/B0〕×100 ・・・(1)
<粒子状結着剤のガラス転移温度(Tg)>
粒子状結着剤の水分散液をPTFEシャーレ上で一週間風乾し、幅1cm×長さ2cm×厚み200μmの粒子状結着剤のフィルムを作製した後、粘弾性スペクトロメータ(DMS)(SIIナノテクノロジー社製、DMS6100標準型)を用いて最小張力を98.0mNとし、毎分5℃で−50℃から+100℃まで昇温し、引っ張りモード(試料の伸長補正:自動測定モードにて調整)で測定し、1Hzにおける損失正接(tanδ)のピークトップ温度をガラス転移温度とした。
<ピール強度>
実施例及び比較例で得られた正極を、幅1cm×長さ10cmの矩形状にカットし、カットした正極を、正極活物質層面を上にして固定し、正極活物質層の表面にセロハンテープを貼り付けた後、試験片の一端からセロハンテープを50mm/分の速度で180°方向に引き剥がしたときの応力を測定した。そして、この測定を10回行い、その平均値を求め、これをピール強度とし、下記基準にて評価した。なお、ピール強度が高いほど、正極活物質層内における密着強度、及び正極活物質層と集電体との間の密着強度が高いと判断できる。
A:ピール強度が20N/m以上
B:ピール強度が7N/m以上、20N/m未満
C:ピール強度が3N/m以上、7N/m未満
D:ピール強度が3N/m未満
E:評価不能
<厚みの均一性>
実施例及び比較例で得られた正極を、幅方向(TD方向)10cm、長さ方向(MD方向)1mにカットし、カットした正極について、TD方向に均等に3点、及びMD方向に均等に5点の合計15点(=3点×5点)の膜厚測定を行い、膜厚の平均値A及び平均値から最も離れた値Bを求めた。そして、平均値A及び最も離れた値Bから、下記式(2)にしたがって、厚みムラを算出し、下記基準にて成形性を評価した。厚みムラが小さいほど、厚みの均一性に優れていると判断できる。
厚みムラ(%)=(|A−B|)×100/A ・・・(2)
A:厚みムラが4%未満
B:厚みムラが4%以上、9%未満
C:厚みムラが9%以上、15%未満
D:厚みムラが15%以上
E:正極活物質層に穴が開いている。
<低温サイクル特性>
各実施例及び比較例で得られたコイン型のリチウムイオンキャパシタ(評価セル)について、温度−20℃の条件にて、2000mAの定電流にて、3.6Vまで充電を行なった後、3.6Vの定電圧を印加する定電流−定電圧充電を1時間行った。次いで、200mAの定電流で、電圧が2.2Vになるまで放電した。そして、このような充電及び放電条件にて充放電試験を1000回繰り返し、10回目の充放電試験後における評価セルの直流抵抗IR10th、及び1000回目の充放電試験後における評価セルの直流抵抗IR1000thを測定し、下記式(3)にしたがって、抵抗増加率を算出し、下記基準にて低温サイクル特性を評価した。抵抗増加率が小さいほど、低温サイクル特性に優れていると判断できる。
抵抗増加率(%)=(IR1000th/IR10th×100)−100 ・・・(3)
A:抵抗増加率が10%以下
B:抵抗増加率が10%以上、20%未満
C:抵抗増加率が20%以上、30%未満
D:抵抗増加率が30%以上
E:評価不能
(製造例1:粒子状結着剤Aの製造)
メカニカルスターラー及びコンデンサを装着した反応器に、窒素雰囲気下、脱イオン水210部を仕込み、撹拌しながら70℃に加熱し、1.96%過硫酸カリウム水溶液25.5部を反応器に添加した。次いで、メカニカルスターラーを装着した上記とは別の容器に、窒素雰囲気下、アクリル酸ブチル40.6部、メタクリル酸エチル8.15部、メタクリル酸1.2部、メタクリル酸アリル0.05部、濃度30%のアルキル
ジフェニルオキシドジスルホネート(ダウファックス(登録商標)2A1、ダウ・ケミカル社製)1.67部、及び脱イオン水11.3部を添加し、これを攪拌乳化させてコア用単量体混合液を調製した。そして、このコア用単量体混合液を攪拌乳化させた状態にて、1.25時間かけて一定の速度で、反応器(脱イオン水210部及び過硫酸カリウム水溶液を仕込んだ反応器)に添加し、重合転化率が95%になるまで反応させて、コア用重合体の水分散液(固形分濃度27%)を得た。得られたコア用重合体の組成は、アクリル酸ブチル単位81.2%、メタクリル酸エチル単位16.3%、メタクリル酸単位2.4%、及びメタクリル酸アリル単位0.1%であった。また、コア用重合体のガラス転移温度(Tg)は−25℃であり、ゲル含量は87%であった。
次いで、メカニカルスターラーを装着した上記とはさらに別の容器に、窒素雰囲気下、アクリル酸ブチル40.65部、メタクリル酸エチル8.15部、メタクリル酸1.2部、連鎖移動剤としてのt−ドデシルメルカプタン0.1部、濃度30%のアルキル
ジフェニルオキシドジスルホネート(ダウファックス(登録商標)2A1、ダウ・ケミカル社製)1.67部、及び脱イオン水11.3部を添加し、これを攪拌乳化させてシェル用単量体混合液を調製した。そして、このシェル用単量体混合液を攪拌乳化させた状態にて、1.25時間かけて一定の速度で、反応器(上記にて得られたコア用重合体の水分散液を収容している反応器)に添加し、重合転化率が95%になるまで反応させて、コアシェル構造を有する粒子状結着剤Aの水分散液(固形分濃度27%)を得た。このようにして得られた粒子状結着剤Aについて、上記方法にしたがい平均粒子径を測定したところ、平均粒子径は346nmであった。
また、上記とは別に、シェル用単量体混合液を用い、同様の条件で重合を行い、シェル用重合体の水分散液を得て、シェル用重合体について、組成、ガラス転移温度(Tg)及びゲル含量を測定することで、粒子状結着剤Aのシェル部の組成、ガラス転移温度(Tg)及びゲル含量を求めた。その結果、得られたシェル用重合体の組成は、アクリル酸ブチル単位81.3%、メタクリル酸エチル単位16.3%、及びメタクリル酸単位2.4%であり、また、シェル用重合体のガラス転移温度(Tg)は−25℃、ゲル含量は0.7%であった。
(製造例2,3:粒子状結着剤B,Cの製造)
重合に用いるコア用単量体及びシェル用単量体として、表1に示す単量体を表1に示す量用い、かつ、連鎖移動剤としてのt−ドデシルメルカプタンの使用量を表1に示す通りとした以外は、製造例1と同様にして、粒子状結着剤B,Cの各水分散液を得た。得られた粒子状結着剤B,Cの組成、ガラス転移温度、ゲル含量及び平均粒子径を表1に示す。
(製造例4:粒子状結着剤Dの製造)
重合に用いるコア用単量体及びシェル用単量体として、表1に示す単量体を表1に示す量用い、かつ、連鎖移動剤としてのt−ドデシルメルカプタンの使用量を表1に示す通りとした以外は、製造例1と同様にして、粒子状結着剤Dの水分散液を得た。なお、製造例4においては、コア用単量体を重合する際における、濃度30%のアルキル
ジフェニルオキシドジスルホネートの使用量を1.67部から2.23部に、また、脱イオン水の使用量を11.3部から15.1部に変更し、反応器に添加する際の添加時間を1.25時間から1.7時間にそれぞれ変更するとともに、シェル用単量体を重合する際における、濃度30%のアルキル
ジフェニルオキシドジスルホネートの使用量を1.67部から1.11部に、また、脱イオン水の使用量を11.3部から7.6部に変更し、反応器に添加する際の添加時間を1.25時間から0.83時間にそれぞれ変更した。得られた粒子状結着剤Dの組成、ガラス転移温度、ゲル含量及び平均粒子径を表1に示す。
(製造例5:粒子状結着剤Eの製造)
重合に用いるコア用単量体及びシェル用単量体として、表1に示す単量体を表1に示す量用い、かつ、連鎖移動剤としてのt−ドデシルメルカプタンの使用量を表1に示す通りとした以外は、製造例1と同様にして、粒子状結着剤Eの水分散液を得た。なお、製造例5においては、コア用単量体を重合する際における、濃度30%のアルキル
ジフェニルオキシドジスルホネートの使用量を1.67部から2.51部に、また、脱イオン水の使用量を11.3部から17部に変更し、反応器に添加する際の添加時間を1.25時間から1.88時間にそれぞれ変更するとともに、シェル用単量体を重合する際における、濃度30%のアルキル
ジフェニルオキシドジスルホネートの使用量を1.67部から0.84部に、また、脱イオン水の使用量を11.3部から5.7部に変更し、反応器に添加する際の添加時間を1.25時間から0.63時間にそれぞれ変更した。得られた粒子状結着剤Eの組成、ガラス転移温度、ゲル含量及び平均粒子径を表1に示す。
(製造例6:粒子状結着剤Fの製造)
重合に用いるコア用単量体及びシェル用単量体として、表1に示す単量体を表1に示す量用い、かつ、連鎖移動剤としてのt−ドデシルメルカプタンの使用量を表1に示す通りとした以外は、製造例1と同様にして、粒子状結着剤Fの水分散液を得た。なお、製造例6においては、コア用単量体を重合する際における、濃度30%のアルキル
ジフェニルオキシドジスルホネートの使用量を1.67部から2.78部に、また、脱イオン水の使用量を11.3部から18.9部に変更し、反応器に添加する際の添加時間を1.25時間から2時間にそれぞれ変更するとともに、シェル用単量体を重合する際における、濃度30%のアルキル
ジフェニルオキシドジスルホネートの使用量を1.67部から0.67部に、また、脱イオン水の使用量を11.3部から4.5部に変更し、反応器に添加する際の添加時間を1.25時間から0.5時間にそれぞれ変更した。得られた粒子状結着剤Fの組成、ガラス転移温度、ゲル含量及び平均粒子径を表1に示す。
(製造例7〜9:粒子状結着剤G〜Iの製造)
重合に用いるコア用単量体及びシェル用単量体として、表1に示す単量体を表1に示す量用い、かつ、連鎖移動剤としてのt−ドデシルメルカプタンの使用量を表1に示す通りとした以外は、製造例1と同様にして、粒子状結着剤G〜Iの各水分散液を得た。得られた粒子状結着剤G〜Iの組成、ガラス転移温度、ゲル含量及び平均粒子径を表1に示す。
(製造例10:粒子状結着剤Jの製造)
メカニカルスターラー及びコンデンサを装着した反応器に、窒素雰囲気下、脱イオン水210部を仕込み、撹拌しながら70℃に加熱し、1.96%過硫酸カリウム水溶液25.5部を反応器に添加した。次いで、メカニカルスターラーを装着した上記とは別の容器に、窒素雰囲気下、アクリル酸ブチル81.3部、メタクリル酸エチル16.3部、メタクリル酸2.4部、メタクリル酸アリル0.2部、連鎖移動剤としてのt−ドデシルメルカプタン0.2部、濃度30%のアルキル
ジフェニルオキシドジスルホネート(ダウファックス(登録商標)2A1、ダウ・ケミカル社製)3.34部、及び脱イオン水22.7部を添加し、これを攪拌乳化させて単量体混合液を調製した。そして、この単量体混合液を攪拌乳化させた状態にて、2.5時間かけて一定の速度で、反応器(脱イオン水210部及び過硫酸カリウム水溶液を仕込んだ反応器)に添加し、重合転化率が95%になるまで反応させて、粒子状結着剤Jの水分散液を得た。得られた粒子状結着剤Jの組成、ガラス転移温度、ゲル含量及び平均粒子径を表1に示す。
(製造例11:粒子状結着剤Kの製造)
重合に用いる単量体として、表1に示す単量体を表1に示す量用い、かつ、連鎖移動剤としてのt−ドデシルメルカプタンを使用しなかった以外は、製造例1と同様にして、粒子状結着剤Kの水分散液を得た。得られた粒子状結着剤Kの組成、ガラス転移温度、ゲル含量及び平均粒子径を表1に示す。
Figure 2013247050
(実施例1)
<正極用スラリーの製造>
正極電極活物質として、比表面積2000m/gのアルカリ賦活活性炭100部、導電材としてアセチレンブラック7.5部、分散剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム塩の1.5%水溶液(セロゲンBSH−6、第一工業製薬社製)を固形分換算で1.4部、製造例1で得られた粒子状結着剤Aの水分散液を固形分換算で6部を、イオン交換水中に分散させ、固形分濃度が20%となるように調整した。続いて、プラネタリーミキサーにて混合分散を行うことで、正極用スラリーを得た。
<正極用複合粒子の製造>
上記にて得られた正極用スラリーを、スプレー乾燥機を使用し、回転円盤方式のアトマイザ(直径65mm)の回転数25,000rpm、熱風温度150℃、粒子回収出口の温度が90℃の条件で噴霧乾燥造粒を行い、正極用複合粒子を得た。
<正極の製造>
そして、上記にて得られた正極用複合粒子と、長尺のシート状支持体(粗面化処理として、表面粗さRaが0.4μmとなるようにサンドブラスト処理を施したPETフィルム〔厚み50μm、引っ張り強度200MPa〕)、長尺のシート状のアルミニウム製エキスパンドメタル集電体(4μmの接着剤層を両面塗工済みの厚み30μmのシート状のアルミニウムに、開口率50%となるように直径1mmの穴を開けたもの)を使用し、図1に示す装置を用いて、集電体の両面に平均厚み90μmの正極活物質層を有する正極を得た。
なお、図1に示す装置においては、以下のようにして正極が製造されるようになっている。すなわち、ホッパH1に貯蔵されている正極用複合粒子を、ロールB1から繰り出されるシート状支持体とともに、一対のロールS1及びS2により加圧圧縮することで(第1段目のロール加圧)、シート状支持体上に、正極用複合粒子からなる層が形成される。また、同様に、ホッパH2に貯蔵されている正極用複合粒子を、ロールB2から繰り出されるシート状支持体とともに、一対のロールS3及びS4により加圧圧縮することで(第1段目のロール加圧)、シート状支持体上に、正極用複合粒子からなる層が形成される。
そして、ロールB1から繰り出されたシート状支持体上に形成された正極用複合粒子からなる層、及びロールB2から繰り出されたシート状支持体上に形成された正極用複合粒子からなる層が、集電体と共に、一対のロールA1及びA2により加圧されることにより、シート状支持体から集電体の両表面に正極用複合粒子からなる層が転写され、次いで、一対のロールA3及びA4により加圧圧縮されることにより(第2段目のロール加圧)、集電体の両表面に正極活物質層が形成されることとなる。なお、この際において、ロールB1,B2から繰り出されたシート状支持体は、正極用複合粒子からなる層から剥離し、ロールB3,B4により巻き取られることとなる。本実施例においては、ロールS1,S2,S3及びS4については、各ロール間の間隔を100μmとし、ロール温度(第1段目のロール加圧温度)を60℃、線圧を0.1kN/cmとした。また、ロールA1及びA2については、各ロール間の間隔を50μmとし、ロール温度を30℃、線圧を1kN/cmとし、さらに、ロールA3及びA4については、各ロール間の間隔を100μmとし、ロール温度(第2段目のロール加圧温度)を100℃、線圧を1kN/cmとした。なお、各ロールの周速は12m/分とした。
<負極用スラリーの製造>
負極活物質として、体積平均粒子径が2.7μmの黒鉛(KS−4、ティムカル社製)100部、分散剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム塩の1.5%水溶液(品番2200、ダイセル化学工業社製)を固形分換算で2部、導電材としてアセチレンブラック(デンカブラック粉状、電気化学工業社製)5部、結着剤としてガラス転移温度が−40℃で、数平均粒子径が0.25μmのジエン重合体(スチレン60部、ブタジエン35部、イタコン酸5部を乳化重合して得られた共重合体)の40%水分散体を固形分換算で3部、及びイオン交換水を、全固形分濃度が35%となるようにプラネタリーミキサーにより混合することで、負極用スラリーを得た。
<負極の製造>
基材として、アルキド樹脂により剥離処理を施してなる厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(リンテック社製、基材の剥離処理面の水との接触角:97°)を用いて、水平方向に40m/分の速度で走行する該基材に、上記にて得られた負極用スラリーをダイから吐出することで、塗布し、120℃で、5分間乾燥することで、基材上に厚さ60μmの負極活物質層を有する基材を得て、これを巻き取った。
次いで、上記にて形成した負極活物質層を有する基材と、孔開き集電体として厚み20μm、開口率50面積%の銅製エキスパンドメタルとを重ねて、これを温度100℃の連続式ロールプレスを通し、負極活物質層と孔開き集電体とを貼り合わせ、さらに負極活物質層から基材をロールにて分離した。そして、最後に、孔開き集電体のもう一方の面に負極活物質層を形成するために、上記にて形成した負極活物質層を有する基材を、一方の面に負極活物質層を形成した孔開き集電体とともに、連続式ロールプレスに通し、負極活物質層と孔開き集電体とを貼り合わせ、さらに負極活物質層から基材をロールにて分離し、孔開き集電体の両面に片面厚さ30μmの負極活物質層が形成されてなる負極を得た。
<評価用セルの作製>
そして、上記にて作製した正極及び負極を、活物質層が形成されていない未塗工部の大きさが縦2cm×横2cmであり、かつ、活物質層が形成されている部分の大きさが縦5cm×横5cmとなるように切り抜いた。なお、この際において、未塗工部は、活物質層が形成されている5cm×5cmの正方形の一辺が、そのまま延長したような形態で形成した。そして、このように切り抜いた正極を10組、負極を11組それぞれ用意し、これらをそれぞれ積層し、それぞれの未塗工部を積層した状態で超音波溶接した後、正極にはアルミニウムからなるタブ材を、負極にはニッケルからなるタブ材を、それぞれ積層溶接した未塗工部へ超音波溶接により接合することにより、測定用電極を得た。なお、正極用及び負極用のタブ材としては、縦7cm×横1cm×厚み0.01cmのサイズのものを使用した。そして、得られた測定用電極を200℃で24時間真空乾燥し、セパレータとして厚さ35μmのセルロース/レーヨン混合不織布を用いて、正極及び負極のタブ溶接部がそれぞれ反対側になるよう配置し、かつ、正極及び負極を、セパレータを介して、交互に積層した。なお、この際においては、積層体の最外部に位置する電極がいずれも負極となるように積層し、かつ、最上部及び最下部には、セパレータを配置して、4辺をテープ留めした。
次いで、リチウム極として、リチウム金属箔(厚み51μm、縦5cm×横5cm)を厚さ80μmのステンレス網に圧着したものを用い、該リチウム極を最外部の負極と完全に対向するように積層することで、積層体の上部及び下部に各一枚のリチウム極を配置した。また、積層体の上部及び下部に配置した二枚のリチウム極の集電体となるステンレス網のタブ溶接部を、負極のタブ溶接部に抵抗溶接した。
そして、上記のようにして得られたリチウム極を上部及び下部に配置してなる積層体を、深絞り加工された下外装ラミネートフィルムの内部へ設置し、次いで、これを上外装ラミネートフィルムで覆って、下外装ラミネートフィルム及び上外装ラミネートフィルムの三辺を融着した後、電解液を真空含浸させた後、残りの一辺を融着することで、フィルム型ハイブリッドキャパシタ(評価用セル)を作製した。なお、電解液としては、混合溶媒(エチレンカーボネート:ジエチルカーボネート:プロピレンカーボネート=3:4:1(重量比))に、LiPFを1モル/リットルの濃度で溶解させたものを用いた。
そして、上記にて得られた正極について、上述した方法にしたがい、ピール強度及び厚みの均一性の評価を、上記にて得られた評価用セルについて、低温サイクル特性の評価をそれぞれ行った。結果を表2に示す。
(実施例2〜6)
正極を製造する際に、粒子状結着剤Aの水分散液の代わりに、製造例2で得られた粒子状結着剤Bの水分散液(実施例2)、製造例3で得られた粒子状結着剤Cの水分散液(実施例3)、製造例4で得られた粒子状結着剤Dの水分散液(実施例4)、製造例5で得られた粒子状結着剤Eの水分散液(実施例5)、及び製造例6で得られた粒子状結着剤Fの水分散液(実施例6)をそれぞれ使用した以外は、実施例1と同様にして、正極及び評価用セルを作製し、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例1〜5)
正極を製造する際に、粒子状結着剤Aの水分散液の代わりに、製造例7で得られた粒子状結着剤Gの水分散液(比較例1)、製造例8で得られた粒子状結着剤Hの水分散液(比較例2)、製造例9で得られた粒子状結着剤Iの水分散液(比較例3)、製造例10で得られた粒子状結着剤Jの水分散液(比較例4)及び製造例11で得られた粒子状結着剤Kの水分散液(比較例5)をそれぞれ使用した以外は、実施例1と同様にして、正極及び評価用セルを作製し、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例6)
正極を製造する際に、粒子状結着剤Aの水分散液の代わりに、製造例10で得られた粒子状結着剤Jの水分散液、及び製造例11で得られた粒子状結着剤Kの水分散液を、それぞれ固形分換算で3部ずつ(合計6部)使用した以外は、実施例1と同様にして、正極及び評価用セルを作製し、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例7)
<正極用スラリーの製造>
固形分濃度が35%となるように調整した以外は、実施例1と同様にして正極用スラリーを得た。
<正極の製造>
基材として、アルキド樹脂により剥離処理を施してなる厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(リンテック社製、基材の剥離処理面の水との接触角:97°)を用いて、水平方向に40m/分の速度で走行する該基材に、上記にて得られた正極用スラリーをダイから吐出することで、塗布し、120℃で、5分間乾燥することで、基材上に厚さ130μmの正極活物質層を有する基材を得て、これを巻き取った。
次いで、上記にて形成した正極活物質層を有する基材と、孔開き集電体として厚み30μm、開口率50面積%のアルミニウム製エキスパンドメタルとを重ねて、これを温度100℃の連続式ロールプレスを通し、正極活物質層と孔開き集電体とを貼り合わせ、さらに正極活物質層から基材をロールにて分離した。そして、最後に、孔開き集電体のもう一方の面に正極活物質層を形成するために、上記にて形成した正極活物質層を有する基材を、一方の面に正極活物質層を形成した孔開き集電体とともに、連続式ロールプレスに通し、正極活物質層と孔開き集電体とを貼り合わせ、さらに正極活物質層から基材をロールにて分離し、孔開き集電体の両面に片面厚さ100μmの正極活物質層が形成されてなる正極を得た。
<評価用セルの作製>
上記にて得られた正極を用いた以外は、実施例1と同様にして、評価用セルを作製した。
そして、上記にて得られた正極及び評価用セルについて、実施例1と同様に評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2013247050
表2に示すように、粒子状結着剤として、本発明所定のコアシェル構造を有する粒子状結着剤を用いた場合には、得られる電極は、電極活物質層の厚みの均一性に優れ、電極活物質層と集電体との密着性が高く、しかも、リチウムイオンキャパシタとした場合における低温サイクル特性に優れるものであった(実施例1〜6)。
一方、粒子状結着剤として、コアシェル構造を有するものの、コア部のゲル含量が低過ぎるものを用いた場合、あるいは、コアシェル構造を有さず、かつ、ゲル含量が低いものを用いた場合には、得られる電極は、ピール強度に劣り、しかも、リチウムイオンキャパシタとした場合における低温サイクル特性に劣る結果となった(比較例1,4)。
粒子状結着剤として、コアシェル構造を有するものの、シェル部のゲル含量が高過ぎるものを用いた場合には、得られる電極は、電極活物質層の厚みの均一性が低く、しかも、リチウムイオンキャパシタとした場合における低温サイクル特性に劣る結果となった(比較例2)。
粒子状結着剤として、コアシェル構造を有するものの、コア部のゲル含量が低く、かつ、シェル部のゲル含量が高いものを用いた場合、あるいは、コアシェル構造を有さず、かつ、ゲル含量が高いものを用いた場合には、得られる電極は、電極活物質層の厚みの均一性が低く、さらには、ピール強度にも劣り、しかも、リチウムイオンキャパシタとした場合における低温サイクル特性に劣る結果となった(比較例3,5)。
また、粒子状結着剤として、コアシェル構造を有さないゲル含量の異なる結着剤(すなわち、ゲル含量が高い結着剤とゲル含量が低い結着剤)を用いた場合には、得られる電極は、電極活物質層の厚みの均一性が低く、しかも、リチウムイオンキャパシタとした場合における低温サイクル特性に劣る結果となった(比較例6)。
さらに、粒子状結着剤として、本発明所定のコアシェル構造を有する粒子状結着剤を用いているものの、塗布法により電極(正極)を形成した場合には、リチウムイオンキャパシタとした場合における低温サイクル特性に劣る結果となった(比較例7)。

Claims (7)

  1. 電極活物質、粒子状結着剤、及び水溶性重合体を含有してなる電気化学素子電極用複合粒子であって、
    前記粒子状結着剤が、コア部とシェル部とを含有するコアシェル構造を有し、前記コア部を構成する重合体のゲル含量が70〜100重量%であり、前記シェル部を構成する重合体のゲル含量が40重量%以下であることを特徴とする電気化学素子電極用複合粒子。
  2. 前記粒子状結着剤の前記コア部を構成する重合体の含有量と、前記シェル部を構成する重合体の含有量との比が、「コア部を構成する重合体」/「シェル部を構成する重合体」の重量比率で、0.5〜5の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の電気化学素子電極用複合粒子。
  3. 請求項1または2に記載の電気化学素子電極用複合粒子を含んでなる活物質層を集電体上に積層してなることを特徴とする電気化学素子電極。
  4. 請求項3に記載の電気化学素子電極を備える電気化学素子。
  5. 請求項1または2に記載の電気化学素子電極用複合粒子を製造する方法であって、
    前記電極活物質、前記粒子状結着剤、及び前記水溶性重合体を水に分散させてスラリーを得る工程と、前記スラリーを噴霧乾燥して造粒する工程と、を有する電気化学素子電極用複合粒子の製造方法。
  6. 請求項1または2に記載の電気化学素子電極用複合粒子を製造する方法であって、
    前記粒子状結着剤、及び前記水溶性重合体を水に分散させて結着剤分散液を得る工程と、前記電極活物質を槽内で流動させながら、前記電極活物質に前記結着剤分散液を噴霧して流動造粒する工程と、を有する電気化学素子電極用複合粒子の製造方法。
  7. 請求項3に記載の電気化学素子電極を製造する方法であって、
    前記電気化学素子電極用複合粒子を含んでなる活物質層を、加圧成形により、前記集電体上に積層することを特徴とする電気化学素子電極の製造方法。
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