JP2010097830A - 電気化学素子用電極の製造方法 - Google Patents

電気化学素子用電極の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】集電体、特にパンチングメタルやエキスパンドメタルなどの表裏貫通孔を有する孔開き集電体上に簡便に、しかも均一かつ密着性良く高厚みの電極活物質層を形成することができる電気化学素子用電極の製造方法を提供する。
【解決手段】基材表面に導電性接着剤層を塗工する工程、該導電性接着剤層上に電極活物質層を形成する工程、該電極活物質層及び該導電性接着剤層を有する積層体を基材から分離する工程、該電極活物質層及び該導電性接着剤層を有する積層体を、集電体へ貼り合わせる工程、を有する電気化学素子用電極の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池や電気二重層キャパシタなどの電気化学素子に使用される電極(以下、総称して「電気化学素子用電極」と記載することがある)の製造方法に関し、さらに詳しくは集電体、特に孔開き集電体に簡便に電極活物質層を形成しうる方法に関する。
小型で軽量、且つエネルギー密度が高く、さらに繰り返し充放電が可能な特性を活かして、リチウムイオン二次電池、電気二重層キャパシタおよびリチウムイオンキャパシタなどの電気化学素子は、その需要を急速に拡大している。リチウムイオン二次電池は、エネルギー密度が比較的大きいことから、携帯電話やノート型パーソナルコンピュータなどの分野で利用されている。また、電気二重層キャパシタは急速充放電が可能なので、パーソナルコンピュータ等のメモリーバックアップ小型電源として利用されている。さらに電気二重層キャパシタは電気自動車用の大型電源としての応用が期待されている。また、リチウムイオン二次電池と電気二重層キャパシタの長所を生かしたハイブリッドキャパシタは、エネルギー密度、出力密度ともに高いことから注目を集めている。これら電気化学素子には、用途の拡大や発展に伴い、低抵抗化、高容量化、機械的特性の向上など、よりいっそうの改善が求められている。
ハイブリッドキャパシタは、正極に分極性電極、負極に非分極性電極を備え、有機系電解液を用いることで作動電圧を高め、エネルギー密度を高めることができる。ハイブリッドキャパシタでは、リチウムイオンを吸蔵、脱離しうる材料に、予め化学的方法又は電気化学的方法でリチウムイオンを吸蔵させた材料を負極に用いることが提案されている(例えば、特許文献1、2)。
また、電気化学素子の内部抵抗を低減する目的で、集電体表面に導電性接着剤層をコーティングする方法(例えば、特許文献3参照)が提案されている。
自動車用電源など大型セルを対象とした場合において、予めリチウムを負極に担持させる方法としては、正極集電体および負極集電体がそれぞれ表裏に貫通する孔を備え、負極活物質がリチウムを可逆的に担持可能であり、負極由来のリチウムが負極あるいは正極と対向して配置されたリチウムと電気化学的接触により担持される有機電解質電池が提案されている(例えば、特許文献4参照)。特許文献4においては、集電体に表裏面を貫通する孔を設け、孔開き集電体の表裏面に電極活物質層を形成している(以下、貫通孔を有する集電体を「孔開き集電体」と記載することがある)。このような構成により、静電容量が向上し、またリチウムイオンが集電体に遮断されることなく電極の表裏間を移動できるため、積層枚数の多いセル構成の蓄電装置においても、当該貫通孔を通じて、リチウム近傍に配置された負極だけでなくリチウムから離れて配置された負極にもリチウムを電気化学的に担持させることが可能となる。また、貫通孔を通じてリチウムイオンが自由に各極間を移動できるため、充放電がスムーズに進行する。
電極活物質層は、電極活物質、導電剤及び結着剤を含む電極組成物のスラリーを集電体に塗布、乾燥して形成される。特に集電体の表裏面に同時に電極活物質層を形成することを目的として、垂直方向に走行する集電体の搬送路の両側に一対のダイを配し、この一対のダイの上方に一対のブレードを設けて、ダイから吐出されたスラリーをブレードで掻き落として塗工厚みを制御するツインブレード法が提案されている。しかし、集電体が貫通孔を有する孔開き集電体の場合には、スラリーを均一な厚みに塗工することが困難であり、得られる電極における電極活物質層の厚みおよび活物質量が一定せず、電極性能にばらつきが生じる。また、この方法では、集電体の両面からスラリーを塗布するため、必ず2台のダイを必要とし、さらに、塗料タンクや供給ポンプ、フィルター、配管などがそれぞれ2セット必要であり、設備が複雑化し、コストの増大を招く。また、塗工厚さや電極の表面状態を制御するためには、2台のダイのクリアランスやスラリーの吐出量、ダイリップ部のクリアランスなどを厳密に調整する必要があった。さらに、コンマコーターなどの一般的な横型の塗工機に、パンチングメタルやエキスパンドメタルなどの孔開き集電体を搬送すると、回転しているローラーにスラリーが転写してしまい、スラリーを均一に集電体上に塗工することが困難であった。
孔開き集電体上に均一な厚みで電極活物質層を形成する方法として、たとえば、特許文献5には、定量フィーダーを用いて電極材料を一対のプレスロールに供給するとともに、プレスロール間に集電体を供給することで、電極材料のシート化と集電体への接合を同時に行う方法が開示されている。
また、特許文献6には、基材に塗布したスラリーを孔開き集電体に接触させ一体化し、その後スラリーを乾燥し、基材を剥離し、集電体上に電極活物質層を形成する方法が提案されている。この方法では、基材が積層された状態でスラリー層の乾燥を行うため、スラリーの溶媒が均一に蒸発し難い。このため、特許文献6では、基材として多孔質基材を用いて、溶媒の蒸発を均一化し、乾燥後の電極活物質の厚みを均一化している。
また、特許文献7には、貫通孔を有する集電体に導電性接着剤層を転写法により形成し、導電性接着剤層上に電極活物質とバインダー樹脂とを混合したスラリーを塗布することにより電極を形成する方法が提案されている。
特開平3−233860号公報 特開平5−325965号公報 特開2002−75805号公報 国際公開第98/33227号公報 特開2007−5747号公報 特開2008−41971号公報 WO2005/031773
しかし、特許文献5に記載の方法では、電極材料をプレスロールから集電体に転写する際に、プレスロール上に電極材料が残着することがある。この結果、集電体に転写される電極材料の量が一定にならず、また電極活物質層の厚みが不均一になり、電極特性にもばらつきが生じることがあった。
特許文献6の方法においても、スラリーの乾燥後に多孔質基材を電極活物質層から剥離する際に、多孔質基材上に電極材料が残着し、同様の問題を招来する。また、スラリーの塗工および乾燥のため、スラリー粘度や多孔質基材の孔径に制限があるといった問題点があった。
また、特許文献7の方法においては、スラリー層の乾燥工程が必須となるため、製造コストが増大するという問題点があった。また、塗布法により電極を形成するため、比較的厚みのある電極を形成することが困難であった。
したがって、本発明の目的は、集電体、特にパンチングメタルやエキスパンドメタルなどの表裏貫通孔を有する孔開き集電体上に簡便に、しかも均一かつ密着性良く高厚みの電極活物質層を形成することができる電気化学素子用電極の製造方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、基材表面に導電性接着剤層及び電極活物質層を形成し、基材から導電性接着剤層及び電極活物質層を分離し、これを集電体に貼付することで、パンチングメタルやエキスパンドメタルのような塗工が難しい孔開き集電体に対して生産性良く、しかも品質の均一な電気化学素子用電極を作製できることを見出した。
すなわち、上記課題を解決する本発明は、以下の事項を要旨として含む。
(1)基材表面に導電性接着剤層を塗工する工程、
該導電性接着剤層上に電極活物質層を形成する工程、
該電極活物質層及び導電性接着剤層を有する積層体を基材から分離する工程、
該電極活物質層及び該導電性接着剤層を有する積層体と、集電体とを貼り合わせる工程、を有する電気化学素子用電極の製造方法。
(2)集電体が、孔開き集電体である(1)記載の電気化学素子用電極の製造方法。
(3)基材表面に剥離処理を施している(1)記載の電気化学素子用電極の製造方法。
(4)電極活物質、導電剤及び結着剤を含んでなる複合粒子を用いて電極活物質層を形成する(1)記載の電気化学素子用電極の製造方法。
本発明によれば、集電体、特にパンチングメタルやエキスパンドメタルなどの孔開き集電体上に均一な厚みの電極活物質層を密着性良く容易に形成することができる。さらに、一般的な設備を用いることができ、生産性良く電気化学素子用電極を作製できる。また、導電性接着剤層を集電体に貼り合わせ、その上に乾式成形により電極活物質層を形成するために、厚い電極活物質層を形成することができる。
以下、本発明に係る電気化学素子用電極の製造方法について、図面を参照しながら、さらに具体的に説明する。図1〜図3に本発明の製法についての概略フローを示す。
本発明に係る電気化学素子用電極の製造方法は、基材1表面に、導電性接着剤層を塗工する工程(図1参照)、
該導電性接着剤層上に電極活物質層を形成する工程(図2参照)、
該電極活物質層及び該導電性接着剤層を有する積層体から基材を分離する工程、及び、
該電極活物質層及び導電性接着剤層を有する積層体と、集電体とを貼り合わせる工程(図3参照)を有することを特徴としている。
なお、図2は、電極活物質層を後述する乾式成形により形成する場合の概略を示す工程図である。
以下、本発明で使用する基材、導電性接着剤層、電極活物質、導電剤、結着剤、集電体等について説明する。
<基材>
本発明に使用される基材は、導電性接着剤を該基材上に塗工することができれば、無機材料、有機材料等いずれも制限なく使用することができる。例えば、アルミニウム箔、銅箔、アイオノマーフィルム(IOフィルム)、ポリエチレンフィルム(PEフィルム)、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)、ポリエチレンナフタレートフィルム(PENフィルム)、ポリ塩化ビニルフィルム(PVCフィルム)、ポリ塩化ビニリデンフィルム(PVDCフィルム)、ポリビニルアルコールフィルム(PVAフィルム)、ポリプロピレンフィルム(PPフィルム)、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム(PCフィルム)、ポリスチレンフィルム(PSフィルム)、ポリアクリロニトリルフィルム(PANフィルム)、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム(EVAフィルム)、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム(EVOHフィルム)、エチレン−メタクリル酸共重合体フィルム(EMAAフィルム)、ナイロンフィルム(NYフィルム、ポリアミド(PA)フィルム)、セロファン、イミドフィルム、紙などが挙げられる。また、上記フィルムを、同種又は異種複数重ねた多層構造のフィルムを用いても良い。これらの中でも、汎用性や取扱いの観点から熱可塑性樹脂フィルムが好ましく、特にPETフィルム、PEフィルム、PVCフィルム等が好ましい。
基材の厚さは特に限定されないが、5〜200μmが好適であり、30〜150μmがさらに好適である。また、幅も特に限定されないが約100〜1000mm、さらには約200〜500mmが好適である。
導電性接着剤層が形成される基材表面には剥離処理を施しておくことが好ましい。剥離処理は、基材の片面のみに施してもよく、両面に施しておいてもよい。剥離処理の方法は特に限定されないが、例えばアルキド樹脂などの熱硬化性樹脂を基材上に塗工し、これを硬化する方法、シリコーン樹脂を基材上に塗工し、これを硬化する方法、フッ素樹脂を基材上に塗工する方法、等を用いることが好ましい。特に、均質な剥離処理層を容易に形成できる熱硬化性樹脂を用いた剥離処理が好ましく、また後述する水系スラリーの塗工性、および得られる電極活物質層の剥離性のバランスの観点からアルキド樹脂の塗工、硬化による剥離処理が好ましい。
本発明に使用される基材は繰り返し使用することも可能であり、繰り返し使用することで、さらに電極の生産コストを安くできる。
<導電性接着剤層>
本発明においては、基材上に形成された導電性接着剤層上に、電極活物質層が形成される。導電性接着剤層は、導電性物質、好ましくは炭素粒子を含み、必要に応じ樹脂成分を含む。導電性接着剤層に、樹脂を含むことにより、集電体と電極組成物層との接着性を高め、電気化学素子の内部抵抗を低減し、出力密度を高めることができる。
導電性接着剤層に好適に用いられる樹脂は、下記の電極組成物層で例示する結着剤と同様であり、好ましくは溶媒に分散する性質のある分散型バインダーである。分散型バインダーとして、例えば、フッ素系重合体、ジエン系重合体、アクリレート系重合体、ポリイミド、ポリアミド、ポリウレタン系重合体等の高分子化合物が挙げられ、フッ素系重合体、ジエン系重合体又はアクリレート系重合体が好ましく、ジエン系重合体又はアクリレート系重合体が、耐電圧を高くでき、かつリチウムイオンキャパシタのエネルギー密度を高くすることができる点でより好ましい。
本発明において、導電性接着剤層中の樹脂の含有量は、導電性物質100重量部に対して、好ましくは0.5〜20重量部、より好ましくは1〜15重量部、特に好ましくは2〜10重量部である。
導電性接着剤層は、導電性物質と、好適に用いられる樹脂とを含み、またこれらを均一に分散させるための分散剤を含んでいても良い。分散剤の具体例は、下記電極組成物において例示するものと同様であり、中でも、セルロース系ポリマーが好ましく、カルボキシメチルセルロースまたはそのアンモニウム塩もしくはアルカリ金属塩が特に好ましい。
これらの分散剤の使用量は、本発明の効果を損なわない範囲で用いることができ、格別な限定はないが、炭素粒子100重量部に対して、通常は0.1〜15重量部、好ましくは0.5〜10重量部、より好ましくは0.8〜5重量部の範囲である。
(炭素粒子)
導電性接着剤層の導電性物質として好ましく用いられる炭素粒子としては、非局在化したπ電子の存在によって高い導電性を有する黒鉛(具体的には天然黒鉛、人造黒鉛など);黒鉛質の炭素微結晶が数層集まって乱層構造を形成した球状集合体であるカーボンブラック(具体的にはアセチレンブラック、ケッチェンブラック、その他のファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルランプブラックなど);炭素繊維やカーボンウィスカーなどが挙げられ、これらの中でも、導電性接着剤層の炭素粒子が高密度に充填し、電子移動抵抗を低減でき、さらにリチウムイオンキャパシタの内部抵抗を低減できる点で、黒鉛又はカーボンブラックが、特に好ましい。
炭素粒子は、上記で挙げたものを単独で用いても良いが、二種類を組み合わせて用いることが特に好ましい。具体的には、黒鉛とカーボンブラック、黒鉛と炭素繊維、黒鉛とカーボンウィスカー、カーボンブラックと炭素繊維、カーボンブラックとカーボンウィスカーなどが挙げられ、好ましくは黒鉛とカーボンブラック、黒鉛と炭素繊維、カーボンブラックと炭素繊維、特に好ましくは黒鉛とカーボンブラック、黒鉛と炭素繊維の組み合わせ等があげられる。炭素粒子をこの組み合わせで用いると、導電性接着剤層の炭素粒子が高密度に充填するため、電子移動抵抗が低減され、電気化学素子の内部抵抗が低減する。
炭素粒子の電気抵抗率は、好ましくは0.0001〜1Ω・cmであり、より好ましくは0.0005〜0.5Ω・cm、特に好ましくは0.001〜0.1Ω・cmである。炭素粒子の電気抵抗率がこの範囲にあると、導電性接着剤層の電子移動抵抗を低減し、内部抵抗を低減することができる。ここで、電気抵抗率は、粉体抵抗測定システム(MCP−PD51型;ダイアインスツルメンツ社製)を用いて、炭素粒子に圧力をかけ続けながら抵抗値を測定し、圧力に対して収束した抵抗値R(Ω)と、圧縮された炭素粒子層の面積S(cm)と厚みd(cm)から電気抵抗率ρ(Ω・cm)=R×(S/d)を算出する。
炭素粒子の体積平均粒子径は、好ましくは0.01〜20μm、より好ましくは0.05〜15μm、特に好ましくは0.1〜10μmである。炭素粒子の体積平均粒子径がこの範囲であると、導電性接着剤層の炭素粒子が高密度に充填するため、電子移動抵抗が低減され、電気化学素子の内部抵抗が低減する。ここで体積平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(SALD−3100;島津製作所製)にて測定し、算出される体積平均粒子径である。
本発明の電気化学素子用電極の製造方法において、導電性接着剤層に用いる炭素粒子の体積平均粒子径分布はマルチモーダルであることが好ましい。ここで、マルチモーダルとは、粒径に対して、当該粒径を有する粒子の存在頻度をプロットした際に、複数のピークが出現する状態である。炭素粒子の体積平均粒子径分布は、好ましくは2つのピークを有するバイモーダルである。具体的には、炭素粒子が、体積平均粒子径が0.01μm以上1μm未満である炭素粒子(A)と体積平均粒子径が1μm以上10μm以下である炭素粒子(B)とを含むものであることが好ましい。炭素粒子の体積平均粒子径分布がバイモーダルであると、導電性接着剤層の炭素粒子が高密度に充填するため、電子移動抵抗が低減され、内部抵抗が低減する。ここで体積平均粒子径分布は、レーザー回折式粒度分布測定装置(SALD−3100;島津製作所製)にて測定し、算出される体積平均粒子径分布である。
本発明に好適に用いる二種類の炭素粒子(A)と炭素粒子(B)との割合は、(A)/(B)重量比で0.05〜1であり、0.1〜0.8が好ましく、0.2〜0.5が特に好ましい。二種類の炭素粒子の重量比がこの範囲であると、導電性接着剤層の炭素粒子が高密度に充填するため、電子移動抵抗が低減され、電気化学素子の内部抵抗が低減する。
<電極組成物>
電極活物質層は、電極活物質を含む電極組成物、好ましくは電極活物質、導電剤及び結着剤を含む電極組成物から形成される。
(電極活物質)
本発明に用いる電極活物質は、電気化学素子用電極内で電子の受け渡しをする物質である。電極活物質には主としてリチウムイオン二次電池用活物質、電気二重層キャパシタ用活物質やリチウムイオンキャパシタ用活物質がある。
リチウムイオン二次電池用活物質には、正極用、負極用がある。リチウムイオン二次電池用電極の正極に用いる電極活物質としては、具体的には、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiMn、LiFePO、LiFeVOなどのリチウム含有複合金属酸化物;TiS、TiS、非晶質MoSなどの遷移金属硫化物;Cu、非晶質VO・P、MoO、V、V13などの遷移金属酸化物が例示される。さらに、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレンなどの導電性高分子が挙げられる。好ましくは、リチウム含有複合金属酸化物である。
リチウムイオン二次電池用電極の負極に用いる電極活物質としては、具体的には、アモルファスカーボン、グラファイト、天然黒鉛、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、及びピッチ系炭素繊維などの炭素質材料;ポリアセン等の導電性高分子などが挙げられる。好ましくは、グラファイト、天然黒鉛、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)などの結晶性炭素質材料である。
リチウムイオン二次電池用電極に用いる電極活物質の形状は、粒状に整粒されたものが好ましい。粒子の形状が球形であると、電極成形時により高密度な電極が形成できる。
リチウムイオン二次電池用電極に用いる電極活物質の体積平均粒子径は、正極、負極ともに通常0.1〜100μm、好ましくは1〜50μm、より好ましくは5〜20μmである。
リチウムイオン二次電池用電極に用いる電極活物質のタップ密度は、特に制限されないが、正極では2g/cm以上、負極では0.6g/cm以上のものが好適に用いられる。
電気二重層キャパシタ用電極に用いる電極活物質としては、通常、炭素の同素体が用いられる。炭素の同素体の具体例としては、活性炭、ポリアセン、カーボンウィスカ及びグラファイト等が挙げられ、これらの粉末または繊維を使用することができる。好ましい電極活物質は活性炭であり、具体的にはフェノール樹脂、レーヨン、アクリロニトリル樹脂、ピッチ、およびヤシ殻等を原料とする活性炭を挙げることができる。
電気二重層キャパシタ用電極に用いる電極活物質の体積平均粒子径は、通常0.1〜100μm、好ましくは1〜50μm、更に好ましくは5〜20μmである。
電気二重層キャパシタ用電極に用いる電極活物質の比表面積は、30m/g以上、好ましくは500〜5,000m/g、より好ましくは1,000〜3,000m/gであることが好ましい。電極活物質の比表面積が大きいほど得られる電極活物質層の密度は小さくなる傾向があるので、電極活物質を適宜選択することで、所望の密度を有する電極活物質層を得ることができる。
リチウムイオンキャパシタ用電極に用いる電極活物質には、正極用と負極用がある。リチウムイオンキャパシタ用電極の正極に用いる電極活物質としては、リチウムイオンと、例えばテトラフルオロボレートのようなアニオンとを可逆的に担持できるものであれば良い。具体的には、通常、炭素の同素体が用いられ、電気二重層キャパシタで用いられる電極活物質が広く使用できる。炭素の同素体を組み合わせて使用する場合は、平均粒径又は粒径分布の異なる二種類以上の炭素の同素体を組み合わせて使用してもよい。また、芳香族系縮合ポリマーの熱処理物であって、水素原子/炭素原子の原子比が0.50〜0.05であるポリアセン系骨格構造を有するポリアセン系有機半導体(PAS)も好適に使用できる。好ましくは、電気二重層キャパシタ用電極に用いる電極活物質である。
リチウムイオンキャパシタ用電極の負極に用いる電極活物質は、リチウムイオンを可逆的に担持できる物質である。具体的には、リチウムイオン二次電池の負極で用いられる電極活物質が広く使用できる。好ましくは、黒鉛、難黒鉛化炭素等の結晶性炭素材料、上記正極活物質としても記載したポリアセン系物質(PAS)等を挙げることができる。これらの炭素材料及びPASは、フェノール樹脂等を炭化させ、必要に応じて賦活され、次いで粉砕したものが用いられる。
リチウムイオンキャパシタ用電極に用いる電極活物質の形状は、粒状に整粒されたものが好ましい。粒子の形状が球形であると、電極成形時により高密度な電極が形成できる。
リチウムイオンキャパシタ用電極に用いる電極活物質の体積平均粒子径は、正極、負極ともに通常0.1〜100μm、好ましくは1〜50μm、より好ましくは5〜20μmである。これらの電極活物質は、それぞれ単独でまたは二種類以上を組み合わせて使用することができる。
(導電剤)
本発明に用いる導電剤は、導電性を有し、電気二重層を形成し得る細孔を有さない粒子状の炭素の同素体からなり、具体的には、ファーネスブラック、アセチレンブラック、及びケッチェンブラック(アクゾノーベル ケミカルズ ベスローテン フェンノートシャップ社の登録商標)などの導電性カーボンブラックが挙げられる。これらの中でも、アセチレンブラックおよびファーネスブラックが好ましい。
本発明に用いる導電剤の体積平均粒子径は、電極活物質の体積平均粒子径よりも小さいものが好ましく、その範囲は通常0.001〜10μm、好ましくは0.05〜5μm、より好ましくは0.01〜1μmである。導電剤の体積平均粒子径がこの範囲にあると、より少ない使用量で高い導電性が得られる。これらの導電剤は、単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。導電剤の量は、電極活物質100重量部に対して通常0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜15重量部、より好ましくは1〜10重量部の範囲である。導電剤の量がこの範囲にあると、得られる電極を使用した電池の容量を高く且つ内部抵抗を低くすることができる。
(結着剤)
本発明に用いる結着剤は、電極活物質および導電剤を相互に結着させることができる化合物であれば特に制限はない。好適な結着剤は、溶媒に分散する性質のある分散型結着剤である。分散型結着剤として、例えば、フッ素系重合体、ジエン系重合体、アクリレート系重合体、ポリイミド、ポリアミド、ポリウレタン系重合体等の高分子化合物が挙げられ、フッ素系重合体、ジエン系重合体又はアクリレート系重合体が好ましく、ジエン系重合体又はアクリレート系重合体が、耐電圧を高くでき、かつ電気化学素子のエネルギー密度を高くすることができる点でより好ましい。
ジエン系重合体は、共役ジエンの単独重合体もしくは共役ジエンを含む単量体混合物を重合して得られる共重合体、またはそれらの水素添加物である。前記単量体混合物における共役ジエンの割合は通常40重量%以上、好ましくは50重量%以上、より好ましくは60重量%以上である。ジエン系重合体の具体例としては、ポリブタジエンやポリイソプレンなどの共役ジエン単独重合体;カルボキシ変性されていてもよいスチレン・ブタジエン共重合体(SBR)などの芳香族ビニル・共役ジエン共重合体;アクリロニトリル・ブタジエン共重合体(NBR)などのシアン化ビニル・共役ジエン共重合体;水素化SBR、水素化NBR等が挙げられる。
アクリレート系重合体は、一般式(1):CH=CR−COOR(式中、Rは水素原子またはメチル基を、Rはアルキル基またはシクロアルキル基を表す。)で表される化合物由来の単量体単位を含む重合体である。一般式(1)で表される化合物の具体例としては、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t-ブチル、アクリル酸n−アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリルなどのアクリレート;メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t-ブチル、メタクリル酸n−アミル、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリルなどのメタアクリレート等が挙げられる。これらの中でも、アクリレートが好ましく、アクリル酸n−ブチルおよびアクリル酸2−エチルヘキシルが、得られる電極の強度を向上できる点で、特に好ましい。アクリレート系重合体中の一般式(1)で表される化合物由来の単量体単位の割合は、通常50重量%以上、好ましくは70重量%以上である。前記一般式(1)で表される化合物由来の単量体単位の割合が前記範囲であるアクリレート系重合体を用いると、耐熱性が高く、かつ得られる電極の内部抵抗を小さくできる。
前記アクリレート系重合体は、一般式(1)で表される化合物の他に、共重合可能なカルボン酸基含有単量体を用いることができ、具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸などの一塩基酸含有単量体;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの二塩基酸含有単量体が挙げられる。なかでも、二塩基酸含有単量体が好ましく、集電体との結着性を高め、電極強度を向上できる点で、イタコン酸が特に好ましい。これらの一塩基酸含有単量体、二塩基酸含有単量体は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。共重合の際のカルボン酸基含有単量体の量は、一般式(1)で表される化合物100重量部に対して、通常は0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜20重量部、より好ましくは1〜10重量部の範囲である。カルボン酸基含有単量体の量がこの範囲であると、集電体との結着性に優れ、得られる電極の強度が向上する。
前記アクリレート系重合体は、一般式(1)で表される化合物の他に、共重合可能なニトリル基含有単量体を用いることができる。ニトリル基含有単量体の具体例としては、アクリロニトリルやメタクリロニトリルなどが挙げられ、中でもアクリロニトリルが、導電性接着剤層との結着性が高まり、電極強度が向上できる点で好ましい。アクリロニトリルの量は、一般式(1)で表される化合物100重量部に対して、通常は0.1〜40重量部、好ましくは0.5〜30重量部、より好ましくは1〜20重量部の範囲である。アクリロニトリルの量がこの範囲であると、集電体との結着性に優れ、得られる電極の強度が向上する。
結着剤の形状は、特に制限はないが、導電性接着剤層との結着性が良く、また、作成した電極の容量の低下や充放電の繰り返しによる劣化を抑えることができるため、粒子状であることが好ましい。粒子状の結着剤としては、例えば、ラテックスのごとき結着剤の粒子が水に分散した状態のものや、このような分散液を乾燥して得られる粉末状のものが挙げられる。
結着剤のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは50℃以下、さらに好ましくは−40〜0℃である。結着剤のガラス転移温度(Tg)がこの範囲にあると、少量の使用量で結着性に優れ、電極強度が強く、柔軟性に富み、電極形成時のプレス工程により電極密度を容易に高めることができる。
結着剤の数平均粒子径は、格別な限定はないが、通常は0.0001〜100μm、好ましくは0.001〜10μm、より好ましくは0.01〜1μmである。結着剤の数平均粒子径がこの範囲であるときは、少量の使用でも優れた結着力を電極活物質層に与えることができる。ここで、数平均粒子径は、透過型電子顕微鏡写真で無作為に選んだ結着剤粒子100個の径を測定し、その算術平均値として算出される個数平均粒子径である。粒子の形状は球形、異形、どちらでもかまわない。これらの結着剤は単独でまたは二種類以上を組み合わせて用いることができる。結着剤の量は、電極活物質100重量部に対して、通常は1〜20重量部、好ましくは3〜15重量部、より好ましくは1〜10重量部の範囲である。結着剤の量がこの範囲にあると、得られる電極活物質層と導電性接着剤層との密着性が充分に確保でき、電気化学素子の容量を高く且つ内部抵抗を低くすることができる。
(界面活性剤)
さらに、電極組成物には、界面活性剤および/または沸点が特定範囲にある有機溶剤が含まれていてもよい。界面活性剤および有機溶剤は、いずれか一方が含まれていてもよく、また両者がふくまれていてもよい。
界面活性剤は、電極活物質、導電剤および結着剤を良分散し、またスラリーの表面張力を低下させ、塗工性を向上させる。界面活性剤としては、具体的には、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、脂肪酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物などの陰イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、グリセリン脂肪酸エステルなどの非イオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、第四級アンモニウム塩などの陽イオン性界面活性剤、アルキルアミンオキサイド、アルキルベタインなどの両性界面活性剤が挙げられ、陰イオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤が好ましく、電気化学素子の耐久性に優れる点で陰イオン性界面活性剤が特に好ましい。
界面活性剤を使用する場合、その配合量は、電極活物質100重量部に対して、0.5〜20重量部の範囲であり、1.0〜10重量部が好ましく、2.0〜5重量部が特に好ましい。界面活性剤の配合量がこの範囲であると、電気化学素子の耐久性に優れる。
(有機溶剤)
本発明において電極組成物スラリーに使用する有機溶剤は、沸点(常圧)が50〜150℃の範囲にあり、好ましくは60〜120℃、さらに好ましくは80〜100℃の範囲にある。有機溶剤を使用することで、スラリーの塗工性が向上する。また、沸点が50〜150℃の有機溶剤を使用すると、水系スラリーを塗布して形成した電極組成物層を乾燥する際に、水の揮発とともに同時に有機溶媒が蒸発するため、乾燥工程を簡素化できる。また、乾燥後の電極活物質層に有機溶剤が残存することもなく、電極の耐久性が向上する。有機溶剤としては、具体的には、具体的には、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのアルキルエステル類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類などが挙げられ、好ましくはアルコール類、アルキルエステル類が挙げられ、電気化学素子の耐久性に優れる点でアルコール類が特に好ましい。
有機溶剤を使用する場合、その配合量は、電極活物質100重量部に対して、0.5〜20重量部の範囲であり、1.0〜10重量部が好ましく、2.0〜5重量部が特に好ましい。有機溶剤の配合量がこの範囲であると、得られる電気化学素子の耐久性に優れる。
また、上記の界面活性剤と有機溶剤と併用することが特に好ましい。この場合、界面活性剤と有機溶剤との合計量は、電極活物質100重量部に対して、0.5〜20重量部の範囲であり、1.0〜10重量部が好ましい。
(分散剤)
電極組成物は、上記電極活物質、導電剤、結着剤に加えて、これら各成分を均一に分散するため、分散剤を含んでいても良い。
分散剤の具体例としては、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘電体;ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウムなどのポリ(メタ)アクリル酸塩;ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド;ポリビニルピロリドン、ポリカルボン酸、酸化スターチ、リン酸スターチ、カゼイン、各種変性デンプン、キチン、キトサン誘導体などが挙げられる。これらの中でもセルロース誘導体が特に好ましい。
セルロース誘導体は、セルロースの水酸基の少なくとも一部をエーテル化またはエステル化した化合物であり、水溶性のものが好ましい。セルロース誘導体は、通常、ガラス転移点を有さない。具体的には、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースなどが挙げられる。また、これらのアンモニウム塩およびアルカリ金属塩が挙げられる。中でも、カルボキシメチルセルロースの塩が好ましく、カルボキシメチルセルロースのアンモニウム塩が特に好ましい。セルロース誘導体のエーテル化度は、好ましくは0.5〜2、より好ましくは0.5〜1.5である。なお、ここでエーテル化度とは、セルロースのグルコース単位あたりに3個含まれる水酸基が、平均で何個エーテル化されているかを表す値である。エーテル化度がこの範囲であると、電極組成物を含むスラリーの安定性が高く、固形物の沈降や凝集が生じにくい。さらに、セルロース誘導体を用いることにより、塗料の塗工性や流動性が向上する。
<集電体>
集電体を構成する材料の種類は、例えば、金属、炭素、導電性高分子等を用いることができ、好適には金属が用いられる。例えば電池やキャパシタなどの用途で提案されている種々の材質を用いることができ、正極用集電体にはアルミニウム、ステンレス等、負極用集電体にはステンレス、銅、ニッケル等をそれぞれ好適に用いることができる。また、集電体は貫通孔を有しない構造であってもよいが、本発明の方法は、特に貫通孔を有する集電体上への電極活物質層の形成に適している。したがって、集電体は、例えばエキスパンドメタル、パンチングメタル、金属網、発泡体、エッチングにより貫通孔を付与したエッチング箔、あるいはエンボスロールを用いて突起付与および貫通孔を付与された突起付き集電体等が好ましく用いられる。
孔開き集電体の開孔部の形状は特に限定はされず、開口率は好ましくは10〜90%であり、さらに好ましくは20〜60%、特に好ましくは40〜60%の範囲にある。開口率は、孔開き集電体の平面観察により求められる。具体的には、孔開き集電体を平面観察し、単位面積当たりの貫通孔の面積を算出することで、開口率を決定する。
集電体の開口率を上記範囲とすることで、電気化学素子を作製した際のロット間の容量バラツキを抑えることができる。通常の開孔部を有さない集電体を用いた電気化学素子では、積層型の電気化学素子を作製した際に電極同士が向かい合わない非対向面ができると、その非対向面からは静電容量は取り出せない。さらに電極の単位面積当たりの活物質量にバラツキが生じると、活物質量の重量から計算された静電容量に比べ、実際に取り出せる静電容量は少なくなることがあり、そのことが電気化学素子の劣化の要因にも繋がる。そのため、電気化学素子のロット間での容量バラツキが生じ、さらに電気化学素子の寿命を縮めることがある。これは電解質イオンの拡散は正負極の対向面のみでしか起らないためである。しかし、孔開き集電体を用いることで、電解質イオンが集電体を通過し、拡散するため、電極が向かい合わない非対称面からも静電容量を取り出すことができる。さらに、電極の単位面積あたりの活物質量が異なっている電極を用いても、電極活物質の総重量さえ合わせれば、容易にキャパシタセル内で容量バランスを取ることができるため、電気化学素子のロット間での容量バラツキを抑えられる。さらに、セル内での電荷の偏りが生じないため、電気化学素子の寿命を延ばすことができる。
また、負極活物質にリチウムを担持させるのに、集電体の開口率が高すぎる場合には、担持させるのに要する時間が短く、リチウムの担持むらも生じにくいが、集電体の強度は低下し、皺や切れが発生しやすい。また、貫通孔に活物質等を保持させることが困難となり、活物質等の脱落、電極の切れ等により、電極製造時に歩留まりが低下する等の問題が生じる。
一方、開口率が低すぎる場合には、負極活物質にリチウムを担持させるのに要する時間が長くなり生産効率の低下およびセル特性のバラツキ増大などの問題が発生するが、集電体の強度は高くなり、活物質の脱落も起こりにくいため電極の歩留まりは高くなる。集電体の開口率や孔径は、電池の構造(積層タイプや捲回タイプなど)や生産性を考慮し、上述の範囲で適宜選定することが望ましい。
集電体は帯状であり、厚さは特に限定されないが厚さ5〜50μmが好適であり、さらには厚さ10〜40μmが好適である。また、幅も特に限定されないが100〜1000mm、さらには200〜500mmが好適である。
<導電性接着剤層の形成方法>
本発明の製造方法では、導電性接着剤層は、上記成分を含む導電性接着剤スラリー組成物を、基材表面に塗布、乾燥することにより形成される。
導電性接着剤スラリー組成物を基材表面に塗布する塗工方法は、特に制限されない。例えば、ドクターブレード法、ディップ法、リバースロール法、ダイレクトロール法、グラビア法、エクストルージョン法、ハケ塗りなどによって、基材表面に塗布される。
乾燥方法としては例えば温風、熱風、低湿風による乾燥、真空乾燥、(遠)赤外線や電子線などの照射による乾燥法が挙げられる。中でも、遠赤外線の照射による乾燥法が好ましい。本発明における乾燥温度と乾燥時間は、基材に塗布したスラリー中の溶媒を完全に除去できる温度と時間が好ましく、乾燥温度は50〜300℃、好ましくは80〜250℃である。乾燥時間は、通常2時間以下、好ましくは5秒〜30分である。
導電性接着剤層の厚みは、通常は0.01〜40μm、好ましくは0.1〜30μm、特に好ましくは1〜20μmである。導電性接着剤層の厚みが前記範囲であると、良好な接着性が得られ、かつ電子移動抵抗を低減することができる。
<電極活物質層の形成方法>
本発明の製造方法では、電極活物質層は、電極活物質を含む電極組成物、好ましくは電極活物質、導電剤及び結着剤を含む電極組成物から形成される。前記各成分からなる電極組成物層を導電性接着剤層上へ形成し、必要に応じ乾燥等を行い、電極活物質層を得る。
電極活物質層の形成方法としては、たとえば、電極組成物からなる複合粒子を導電性接着剤層上に供給し、乾式にてシート状に成形する方法(シート成形法)、電極組成物を溶媒に分散させたスラリーを導電性接着剤層上に塗工し、溶媒を乾燥させる方法(塗布法)などが挙げられるが、乾燥工程を必要とせず、比較的厚みのある電極を形成できる点でシート成形法が好ましい。
前記シート成形法は、乾式成形法の一種であり、結着剤、電極活物質及び導電剤を混合して造粒する工程と、得られた造粒物をシート状の電極活物質層に成形する工程とを含む。乾式成形方法は特に制限されない。例えば、押出し成形法、ロール圧延法、加圧成形法、などが挙げられる。これらのうち、簡略な設備で行えることから、加圧成形法が好ましく、中でも粉体加圧成形法を採用することがより好ましい。粉体加圧成形法としては、例えば、電極材料をスクリューフィーダー等の供給装置でロール式加圧成形装置に供給し、活物質層を成形するロール加圧成形法や、電極材料を集電体上に散布し、電極材料をブレード等でならして厚みを調整し、次いで加圧装置で成形する方法、電極材料を金型に充填し、金型を加圧して成形する方法等がある。本発明の製造方法によれば、電極活物質層の厚みは、好ましくは10〜2000μm、特に好ましくは、50〜500μmとすることができる。つまり、本発明の製造方法によれば、電極活物質層を従来よりも厚く成形することができる。また、乾式法により電極活物質層を成形するために、電極活物質層の乾燥工程を省略することができる。
これら粉体加圧成形のうち、ロール加圧成形法が好適である。この方法において、導電性接着剤層を有する基材を電極材料の供給と同時にロールに送り込むことによって、導電性接着剤層上に直接電極活物質層を積層してもよい。成形時の温度は、通常0〜200℃であり、結着剤の融点またはガラス転移温度より高いことが好ましく、融点またはガラス転移温度より20℃以上高いことがより好ましい。ロール加圧成形においては、成形速度を通常0.1〜20m/分、好ましくは4〜10m/分の範囲とする。また、ロール間のプレス線圧は、通常0.2〜30kN/cm、好ましくは1.5〜15kN/cmとする。
成形した電極の厚みのばらつきをなくし、活物質層の密度を上げて高容量化をはかるために、必要に応じてさらに後加圧を行っても良い。後加圧の方法は、ロールプレス工程が一般的である。ロールプレス工程では、2本の円柱状のロールをせまい間隔で平行に上下にならべ、それぞれを反対方向に回転させて、その間に電極をかみこませ加圧する。ロールは加熱または冷却等して温度調節しても良い。
本発明の製造方法で使用される粉体加圧成形法は、電極活物質、導電剤及び結着剤を含んでなる複合粒子を用いることが好ましく、その製造方法は特に制限されず、噴霧乾燥造粒法、転動層造粒法、圧縮型造粒法、攪拌型造粒法、押出し造粒法、破砕型造粒法、流動層造粒法、流動層多機能型造粒法、および溶融造粒法などの公知の造粒法により製造することができる。中でも、表面付近に結着剤および導電剤が偏在した複合粒子を容易に得られるので、噴霧乾燥造粒法が好ましい。噴霧乾燥造粒法で得られる複合粒子を用いると、本発明の電極を高い生産性で得ることができる。また、該電極の内部抵抗をより低減することができる。
本発明の製造方法で使用される噴霧乾燥造粒法は、上記した電極活物質、導電剤、結着剤ならびに必要に応じて分散剤およびその他の添加剤を溶媒に分散または溶解して、電極活物質、導電剤、結着剤ならびに必要に応じて分散剤およびその他の添加剤が分散または溶解されてなるスラリーを得る。
スラリーを得るために用いる溶媒は、特に限定されないが、上記の分散剤を用いる場合には、分散剤を溶解可能な溶媒が好適に用いられる。具体的には、通常水が用いられるが、有機溶媒を用いることもできるし、水と有機溶媒との混合溶媒を用いてもよい。有機溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール等のアルキルアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のアルキルケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジグライム等のエーテル類;ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン等のアミド類;ジメチルスルホキサイド、スルホラン等のイオウ系溶剤;等が挙げられる。この中でも有機溶媒としては、アルコール類が好ましい。水と、水よりも沸点の低い有機溶媒とを併用すると、噴霧乾燥時に、乾燥速度を速くすることができる。また、水と併用する有機溶媒の量または種類によって、結着剤の分散性または分散剤の溶解性が変わる。これにより、スラリーの粘度や流動性を調整することができ、生産効率を向上させることができる。
スラリーを調製するときに使用する溶媒の量は、スラリーの固形分濃度が、通常1〜50質量%、好ましくは5〜50質量%、より好ましくは10〜30質量%の範囲となる量である。固形分濃度がこの範囲にあるときに、結着剤が均一に分散するため好適である。
電極活物質、導電剤、結着剤ならびに必要に応じて添加される分散剤およびその他の添加剤を溶媒に分散または溶解する方法または手順は特に限定されず、例えば、溶媒に電極活物質、導電剤、結着剤および分散剤を添加し混合する方法、溶媒に分散剤を溶解した後、溶媒に分散させた結着剤(例えば、ラテックス)を添加して混合し、最後に電極活物質および導電剤を添加して混合する方法、溶媒に分散させた結着剤に電極活物質および導電剤を添加して混合し、この混合物に溶媒に溶解させた分散剤を添加して混合する方法等が挙げられる。混合の手段としては、例えば、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、顔料分散機、らい潰機、超音波分散機、ホモジナイザー、ホモミキサー、プラネタリーミキサー等の混合機器が挙げられる。混合は、通常、室温〜80℃の範囲で、10分〜数時間行う。
スラリーの粘度は、室温において、通常10〜3,000mPa・s、好ましくは30〜1,500mPa・s、より好ましくは50〜1,000mPa・sの範囲である。スラリーの粘度がこの範囲にあると、複合粒子の生産性を上げることができる。また、スラリーの粘度が高いほど、噴霧液滴が大きくなり、得られる複合粒子の体積平均粒子径が大きくなる。
次に、上記で得たスラリーを噴霧乾燥して造粒し、複合粒子を得る。噴霧乾燥は、熱風中にスラリーを噴霧して乾燥することにより行う。スラリーの噴霧に用いる装置としてアトマイザーが挙げられる。アトマイザーは、回転円盤方式と加圧方式との二種類の装置がある。回転円盤方式は、高速回転する円盤のほぼ中央にスラリーを導入し、円盤の遠心力によってスラリーが円盤の外に放たれ、その際にスラリーを霧状にする方式である。円盤の回転速度は円盤の大きさに依存するが、通常は5,000〜30,000rpm、好ましくは15,000〜30,000rpmである。円盤の回転速度が低いほど、噴霧液滴が大きくなり、得られる複合粒子の体積平均粒子径が大きくなる。回転円盤方式のアトマイザーとしては、ピン型とベーン型が挙げられるが、好ましくはピン型アトマイザーである。ピン型アトマイザーは、噴霧盤を用いた遠心式の噴霧装置の一種であり、該噴霧盤が上下取付円板の間にその周縁に沿ったほぼ同心円上に着脱自在に複数の噴霧用コロを取り付けたもので構成されている。スラリーは噴霧盤中央から導入され、遠心力によって噴霧用コロに付着し、コロ表面を外側へと移動し、最後にコロ表面から離れ噴霧される。一方、加圧方式は、スラリーを加圧してノズルから霧状にして乾燥する方式である。
噴霧されるスラリーの温度は、通常は室温であるが、加温して室温以上にしたものであってもよい。また、噴霧乾燥時の熱風温度は、通常80〜250℃、好ましくは100〜200℃である。噴霧乾燥において、熱風の吹き込み方法は特に制限されず、例えば、熱風と噴霧方向が横方向に並流する方式、乾燥塔頂部で噴霧され熱風と共に下降する方式、噴霧した滴と熱風が向流接触する方式、噴霧した滴が最初熱風と並流し次いで重力落下して向流接触する方式等が挙げられる。
上記の噴霧乾燥により、複合粒子が得られる。該複合粒子の体積平均粒子径は、通常1〜500μm、好ましくは5〜300μm、より好ましくは10〜100μm、最も好ましくは20〜75μmの範囲である。ここで、複合粒子の体積平均粒子径は、レーザ回折式粒度分布測定装置を用いて複合粒子を圧搾空気により加圧噴霧して測定される体積平均粒子径である。
<電極活物質層及び導電性接着剤層の基材からの分離>
電極活物質層及び導電性接着剤層を有する積層体を基材から分離する方法は、特に制限されないが、たとえば導電性接着剤層上に電極活物質層を形成後、導電性接着剤層及び電極活物質層を有する積層体と、基材とを別々のロールに捲回することにより、又は電極活物質層及び導電接着剤層を有する積層体を集電体へ貼り合わせる際に、導電性接着剤層及び電極活物質層を有する積層体と基材とを別々のロールに捲回することにより、容易に分離することができる。
<電極活物質層及び導電性接着剤層を有する積層体の集電体への貼付>
次いで、電極活物質層及び導電性接着剤層の積層体を、集電体へ貼り合わせる。この際、プレスを行うことにより、導電性接着剤層に含まれる結着剤が塑性変形しやすく、集電体と導電性接着剤層の密着性が向上する。また、プレスと同時に熱を加える熱プレスにより集電体と導電性接着剤層とを一体化してもよい。
熱プレス法としては、具体的には、バッチ式熱プレス、連続式熱ロールプレスなどが挙げられ、生産性が高められる連続式熱ロールプレスが好ましい。熱プレスの温度は、基材を損なわない程度であれば、特に制限されないが、通常50〜200℃、好ましくは70〜150℃である。熱プレスの温度がこの範囲であると、集電体に導電性接着剤層を均一に貼り合わせることができ、電極強度に優れる。
熱プレスの線圧は、基材を損なわない程度であれば、特に制限されないが、通常50〜2,000kN/m、好ましくは100〜1,000kN/m、特に好ましくは200〜500kN/mである。熱プレスの線圧がこの範囲であると、集電体に導電性接着剤層を均一に張り合わせることができ、電極強度に優れる。
上記のような基材表面に導電性接着剤層を塗工する工程の具体的な態様を図1に、導電性接着剤層上へ電極活物質層を形成する工程の具体的な態様を図2に、該電極活物質層及び該導電性接着剤層を有する積層体を基材から分離する工程、並びに該電極活物質層及び該導電性接着剤層を有する積層体を集電体へ貼り合わせる工程の具体的な態様を図3に示す。なお、図では電極活物質層および導電性接着剤層は図示していない。
図1では、基材1の巻収体をアンワインダー10に取り付け、基材を送り出す。次いで、塗工機3により導電性接着剤スラリーを基材1上に塗工し、乾燥機4で乾燥を行い基材1表面に導電性接着剤層を形成する。そして、導電性接着剤層を形成した基材(導電性接着剤層付基材)をワインダー11で巻き取り、導電接着剤層付基材の巻収体が得られる。
図2では、前述した導電性接着剤層付基材2の巻収体をアンワイダー12に取り付け、これを送り出す。次いで、電極活物質組成物からなる複合粒子5をスクリューフィーダー等の供給装置によりロール式加圧成形装置に供給し、ロール19で加圧成形することにより導電性接着剤層上に電極活物質層を形成する。そして、導電性接着剤層及び電極活物質層を形成した基材(導電性接着剤層・電極活物質層付基材)をワインダー13で巻き取り、導電性接着剤層・電極活物質層付基材の巻収体が得られる。
図3では、前述した導電性接着剤層・電極活物質層付基材の巻収体をアンワインダー14に取り付け、導電性接着剤層・電極活物質層付基材を送り出し、導電性接着剤層・電極活物質層付基材から基材1を剥離し、剥離した基材をワインダー15で巻き取り、導電性接着剤層及び電極活物質層を有する積層体を送り出す。これとは別に、集電体6の巻収体をアンワインダー16に取り付け、集電体を送り出す。次いで、導電性接着剤層及び電極活物質層を有する積層体と集電体とを加熱機構を備えたラミネーター18に導入し、熱プレスを行い、集電体6に導電性接着剤層及び電極活物質層を有する積層体を貼り合わせ、導電性接着剤層及び電極活物質層を形成した集電体(導電性接着剤層・電極活物質層付集電体)をワインダー17により巻き取り、導電性接着剤層・電極活物質層付集電体の巻収体が得られる。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はそれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例における部および%は、特に断りのない限り重量基準である。実施例および比較例における各特性は下記の方法に従い測定する。
(開口率の測定)
集電体を平面観察し、単位面積当たりの貫通孔の面積を算出することで、開口率を算出する。
(電極活物質層の厚さの測定)
電極活物質層の厚さは集電体の両面に電極活物質層を形成した後に、渦電流式変位センサ(センサヘッド部EX−110V、アンプユニット部EX−V02:キーエンス社製)を用いて測定する。2cm間隔で各電極活物質層の厚さを測定し、それらの平均値を電極活物質層の厚さとする。
(ハイブリッドキャパシタの電気特性)
110mAの定電流で充電を開始し、3.8Vの充電電圧に達したらその電圧を保って定電圧充電とし、20分間定電圧充電を行った時点で充電を完了する。次いで、充電終了直後に定電流110mAで2.1Vに達するまで放電を行う。この充放電操作を3サイクル行い、3サイクル目の放電曲線より、体積あたりの容量を求める。
<実施例1>
(導電性接着剤スラリーの製造方法)
導電性接着剤は、炭素粒子として体積平均粒径3.7μmの黒鉛(KS−6:ティムカル社製)80部、体積平均粒径0.4μmのカーボンブラック(Super−P:ティムカル社製)20部、分散剤としてエーテル化度が0.6で1%の水溶液の粘度が、30mPa・sであるカルボキシメチルセルロースアンモニウム塩4部、結着剤としてアクリレート重合体の固形分濃度40%水分散液8部に水を261部加え、プラネタリーミキサーを用いて混合分散し、固形分濃度30%のスラリー(導電性接着剤)を得る。
なお、図4に、導電性接着剤スラリーに使用した炭素粒子の体積平均粒子径分布を示す。
(導電性接着剤付基材の製造方法)
上記で得た導電性接着剤スラリーを、アルキド樹脂を塗工・硬化することにより剥離処理を施してある厚さ38μmのポリエチレンフィルム(リンテック社製、基材表面の水との接触角:97°)の片面に、図1に示すような装置(図1における塗工機3としてダイコーターを用いる)を用いて10m/minの速度で塗工し、次いで乾燥炉で乾燥温度100℃、乾燥時間1分の条件で乾燥させて厚さ12μmの導電性接着剤層付基材を得る。
(正極用複合粒子の製造方法)
電極活物質として比表面積が2,000m/gで、体積平均粒子径が15μmである高純度活性炭粉末85部、粒子状導電剤として体積平均粒子径0.7μmのアセチレンブラック(デンカブラック粉状;電気化学工業社製)5部、結着剤として、アクリル酸ブチル・メタクリル酸メチル・メタクリル酸共重合体の水分散体(固形分濃度28%)を固形分相当で9部、分散剤としてカルボキシメチルセルロースのアンモニウム塩(DN−800H:ダイセル化学工業社製)の1.5%水溶液を固形分相当で1部、および蒸留水を加えて「T.K.ホモディスパー」(プライミクス社製)で撹拌混合して固形分濃度が20%のスラリーを調製する。このスラリーをスプレー乾燥機(OC−16;大河原化工機社製)を使用し、回転円盤方式のアトマイザ(直径65mm)の回転数25,000rpm、熱風温度150℃、粒子回収出口の温度が90℃で噴霧乾燥造粒を行い、体積平均粒子径50μmの複合粒子を得る。
(正極用電極活物質層付基材の製造方法)
次に、上記正極用複合粒子と導電性接着剤付基材とを、図2に示すようなロールプレス機(押し切り粗面熱ロール、ヒラノ技研工業社製)に供給し、導電性接着剤付基材上に成形速度8m/分、ロール温度100℃、プレス線圧1.7kN/cmの条件でロール加圧成形し、厚さ260μmの電極活物質層を有する正極用導電性接着剤層及び電極活物質層付基材の巻収体を得る。
(正極の製造方法)
次に、上記正極用導電性接着剤層及び電極活物質層付基材の巻収体を図3に示すような装置のアンワインダー14に設置し、基材のみを剥離し、その後、ラミネーターを用いて、正極用孔開き集電体である厚さ30μm(開口率50%)のアルミニウム製パンチングメタル(福田金属箔粉工業社製)の両面に貼り合わせ、片面厚さ250μm(導電性接着剤層及び電極活物質層の合計厚さ)を有する正極用電極を得る。
(負極用複合粒子の製造方法)
電極活物質として体積平均粒子径が5μmである球状黒鉛(ティムカル社製)85部、粒子状導電剤として体積平均粒子径0.7μmのアセチレンブラック(デンカブラック粉状;電気化学工業社製)5部、結着剤として、ジエン系重合体の水分散体(固形分濃度40%)を固形分相当で9部、分散剤としてカルボキシメチルセルロースのアンモニウム塩(DN−800H:ダイセル化学工業社製)の1.5%水溶液を固形分相当で1部、および蒸留水を加えて「T.K.ホモディスパー」(プライミクス社製)で撹拌混合して固形分濃度が20%のスラリーを調製する。このスラリーをスプレー乾燥機(OC−16;大河原化工機社製)を使用し、回転円盤方式のアトマイザ(直径65mm)の回転数25,000rpm、熱風温度150℃、粒子回収出口の温度が90℃で噴霧乾燥造粒を行い、体積平均粒子径37μmの複合粒子を得る。
(負極用電極活物質層付基材の製造方法)
次に、上記負極用複合粒子と導電性接着剤付基材とを、図2に示すようなロールプレス機(押し切り粗面熱ロール、ヒラノ技研工業社製)を用いて導電性接着剤付基材上に成形速度6m/分、ロール温度100℃、プレス線圧1.7kN/cmの条件でロール加圧成形し、厚さ200μmの電極活物質層を有する負極用導電性接着剤層及び電極活物質層付基材の巻収体を得る。
(負極の製造方法)
次に、上記負極用導電性接着剤層及び電極活物質層付基材の巻収体を図3に示すような装置のアンワインダー14に設置し、基材のみを剥離し、その後、ラミネーターを用いて、正極用孔開き集電体である厚さ20μm(開口率50%)の銅製パンチングメタル(福田金属箔粉工業社製)の両面に貼り合わせ、片面厚さ150μm(導電性接着剤層及び電極活物質層の合計厚さ)を有する負極用電極を得る。
(測定用セルの作製)
上記で作製した両面電極(正極、負極)を、電極活物質層が形成されていない部分が縦2cm×横2cm残るように、かつ電極活物質層が形成されている部分が縦5cm×横5cmとなるように切り抜く(電極活物質層が形成されていない部分は電極活物質層が形成されている5cm×5cmの正方形の一辺をそのまま延長するように形成される。)。このように切り抜いた正極4組、負極5組を用意し、それぞれ電極活物質層が形成されていない部分を超音波溶接する。さらに、正極はアルミ、負極はニッケルからなる、縦7cm×横1cm×厚み0.01cmのタブ材を、それぞれ積層溶接した電極活物質層が形成されていない部分に超音波溶接して測定用電極を作製する。測定用電極は、200℃で24時間真空乾燥する。セパレータとして厚さ35μmのセルロース/レーヨン混合不織布を用いて、正極集電体、負極集電体の端子溶接部がそれぞれ反対側になるよう配置し、正極、負極が交互になるように、また積層した電極の最外部の電極がいずれも負極となるようにすべて積層する。最上部と最下部はセパレータを配置させて4辺をテープ留めする。
リチウム極として、リチウム金属箔(厚み82μm、縦5cm×横5cm)を厚さ100μmのステンレス網に圧着したものを用い、該リチウム極を最外部の負極と完全に対向するように積層した電極の上部および下部に各1枚配置した。尚、リチウム極集電体の端子溶接部(2枚)は負極端子溶接部に抵抗溶接する。
上記リチウム箔を最上部と最下部に配置した積層体を深絞り下外装フィルムの内部へ設置し、外装ラミネートフィルムで覆い三辺を融着後、電解液としてエチレンカーボネート、ジエチルカーボネートおよびプロピレンカーボネートを重量比で3:4:1とした混合溶媒に、1モル/リットルの濃度にLiPF6を溶解した溶液を真空含浸させた後、残り一辺を融着させ、測定用セル(フィルム型ハイブリッドキャパシタ)を作製する。
(セルの特性評価)
16日間室温にて放置後、前記セルを分解したところ、リチウム金属は完全に無くなっていることから、リチウムは正極および負極の表裏間を移動して全ての負極に予備充電されていると判断する。電気特性の測定したところ、セル容量は16mAh/ccである。
<参考例>
(導電性接着剤付集電体の製造方法)
正極用孔開き集電体として厚さ30μm(開口率50%)のアルミニウム製パンチングメタル(福田金属箔粉工業社製)の両面に、2台のダイコーターを用いて4m/minの速度で、前記集電体を垂直方向へ移動させながら実施例1で得られる導電性接着剤スラリーを塗工し、正極用導電性接着剤付集電体を得る。
また、負極用孔開き集電体として厚さ20μm(開口率50%)の銅製パンチングメタル(福田金属箔粉工業社製)の両面に、2台のダイコーターを用いて4m/minの速度で、前記集電体を垂直方向へ移動させながら実施例1で得られる導電性接着剤スラリーを塗工し、負極用導電性接着剤付集電体を得る。
(正極用スラリーの製造方法)
エーテル化度が0.6で1%水溶液の粘度が30mPa・sであるカルボキシメチルセルロースアンモニウム塩3.3部をイオン交換水213.2部に溶解し、導電性付与剤として体積平均粒径0.035μmのアセチレンブラック(デンカブラック粉状:電気化学工業社製)50部を添加し、プラネタリーミキサーを用いて混合分散して固形分濃度20%の導電剤分散液を得る。
得られる導電剤分散液26部、電極活物質として平均粒径5μmで比表面積が2,000m/gの活性炭粉末100部、アクリレート重合体の固形分濃度40%の水分散液7.5部およびエーテル化度が0.6で1%水溶液の粘度が900mPa・sであるカルボキシメチルセルロースアンモニウム塩1部に適当量の水を加え、プラネタリーミキサーを用いて混合分散し、粘度が5,000〜20,000mPa・sの間に入る正極用スラリーを得る。なお、アクリレート重合体としては、アクリル酸2−エチルヘキシル76部、アクリロニトリル20部およびイタコン酸4部を乳化重合して得られる、ガラス転移温度(Tg)が−20℃、数平均粒子径が0.15μmの共重合体を用いる。
(正極の製造方法)
上記で得られる正極用スラリーを、前記正極用導電性接着剤付集電体の両面に2台のダイコーターを用いて2m/minの速度で塗工し、次いで乾燥炉で乾燥し、片面厚さ44μmの電極活物質層を有する両面電極を作製する。
(負極用スラリーの製造方法)
体積平均粒子径2.7μmの黒鉛(KS‐4、ティムカル社製)100部、ジエン系重合体の固形分濃度40%の水分散液4部およびエーテル化度が0.6で1%水溶液の粘度が900mPa・sであるカルボキシメチルセルロースアンモニウム塩1部に適当量の水を加え、プラネタリーミキサーを用いて混合分散し、粘度が5,000〜20,000mPa・sの間に入る負極用スラリーを得る。なお、ジエン系重合体としては、スチレン46.5部、ブタジエン50部、メタクリル酸3部およびアクリル酸0.5部を乳化重合して得られる、Tgが−20℃、数平均粒子径が0.25μmの共重合体を用いる。
(負極の製造方法)
上記で得られる負極用スラリーを、前記負極用導電性接着剤付集電体の両面に2台のダイコーターを用いて2m/minの速度で塗工し、次いで乾燥炉で乾燥し、片面厚さ25μmの電極活物質層を持つ両面電極を作製する。
(測定用セルの作製)
測定用セルを作成する際、積層する正極及び負極の組数を、正極23組、負極24組とする以外は実施例1と同様にして測定用セル(フィルム型ハイブリッドキャパシタ)を作製する。
(セルの特性評価)
16日間室温にて放置後、前記セルを分解したところ、リチウム金属は完全に無くなっていたことから、リチウムは正極および負極の表裏間を移動して全ての負極に予備充電されたと判断し、電気特性の結果、セル容量は16mAh/ccである。
本発明の製造方法によれば、実施例に示すように、参考例よりも高速で製造可能であり、さらに高厚みの電極活物質層を有する電極を作製することができる。また、本発明の製造方法で得られる電極を用いると、少ない電極積層数で従来の方法で作製した電極と同等の電気特性の性能を有していることがわかる。
本発明に係る製法の1工程を示す概略チャート図である。 本発明に係る製法の1工程を示す概略チャート図である。 本発明に係る製法の1工程を示す概略チャート図である。 導電性接着剤スラリーに使用した炭素粒子の体積平均粒子径分布を示す。
符号の説明
1…基材
2…導電性接着剤付基材
3…塗工機
4…乾燥機
5…複合粒子
6…集電体
10,12,14,16…アンワインダー
11,13,15,17…ワインダー
18…ラミネーター
19…加圧ロール

Claims (4)

  1. 基材表面に導電性接着剤層を塗工する工程、
    該導電性接着剤層上に電極活物質層を形成する工程、
    該電極活物質層及び該導電性接着剤層を有する積層体を基材から分離する工程、
    該電極活物質層及び該導電性接着剤層を有する積層体を、集電体へ貼り合わせる工程、を有する電気化学素子用電極の製造方法。
  2. 集電体が、孔開き集電体である請求項1記載の電気化学素子用電極の製造方法。
  3. 基材表面に剥離処理を施している請求項1記載の電気化学素子用電極の製造方法。
  4. 電極活物質、導電剤及び結着剤を含んでなる複合粒子を用いて電極活物質層を形成する請求項1記載の電気化学素子用電極の製造方法。
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