JP2019160814A - 電極およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】集電体と電極活物質との密着性を向上させ、長期信頼性向上を実現する。【解決手段】基材に電極活物質(負極活物質或いは正極活物質)を形成し、電極活物質にスパッタリング法を用いて導電膜を形成した後、基材と電極活物質を界面で分離して、集電体と接触させ電極を作製する。導電膜は、粒子を有する電極活物質に形成されていることから凹凸形状を有するために、導電膜と集電体との導電性を保ちつつ、界面に生じる応力を緩和できる適度な密着性を与えることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、物、方法、または、製造方法に関する。または、本発明は、プロセス、マシン
、マニュファクチャ、または、組成物(コンポジション・オブ・マター)に関する。特に
、本発明の一態様は、半導体装置、表示装置、発光装置、照明装置、蓄電装置、それらの
駆動方法、または、それらの製造方法に関する。特に、本発明の一態様は、二次電池の構
造及びその作製方法に関する。特にリチウムイオン二次電池の電極に関する。
二次電池としては、ニッケル水素電池や、鉛二次電池や、リチウムイオン二次電池などが
挙げられる。
これらの二次電池は、携帯電話などで代表される携帯情報端末の電源として用いられてい
る。中でも、リチウムイオン二次電池は、高容量、且つ、小型化が図れるため、開発が盛
んに行われている。
特許文献1には、正極活物質または負極活物質の分散や、正極活物質層または負極活物質
層の崩落を妨げるため、同一の多層グラフェンまたは複数の多層グラフェンにより、複数
の正極活物質または負極活物質を内包することが開示されている。多層グラフェンは、正
極活物質同士または負極活物質同士の結合を維持する。
また、携帯情報端末やその他のデバイスのデザイン性及び機能性の向上のため、フレキシ
ブルデバイスの開発が行われており、フレキシブルデバイスに搭載可能なリチウムイオン
二次電池が必要とされている。
特開2013−28526号公報
リチウムイオン二次電池は、負極活物質として代表的には炭素材料を用い、正極活物質と
して代表的にはリチウム金属複合酸化物を用いる。
金属箔などの集電体上に電極層を形成する際、金属箔上に微粒子状である正極活物質また
は微粒子状である負極活物質を溶媒に懸濁させたスラリー(結着剤(バインダーと呼ぶ)
などを含む懸濁体)を塗工(塗布とも呼ぶ)し、乾燥させる。例えば、負極を形成する場
合、銅箔またはアルミニウム箔上に炭素の粒子を含む溶液を塗工し、乾燥させ、さらに必
要があればプレス処理を行う。こうして得られる負極と、セパレータと、リン酸鉄リチウ
ムなどの正極活物質を含む正極と、電解液とを組み合わせることでリチウムイオン二次電
池が形成される。
リチウムイオン二次電池の劣化モードを大きく分類すると、カレンダー寿命とサイクル寿
命の2つに分類できる。カレンダー寿命は、リチウムイオン二次電池の充電が満充電にな
った後も温度が高い状態で継続して充電が行われることによって、電気化学的変化によっ
て起こる劣化モードである。また、サイクル寿命は、充電または放電を繰り返し行う際、
リチウムイオン二次電池の電気化学的な変化または物理的な変化によって起こる劣化モー
ドである。
サイクル寿命やカレンダー寿命などの劣化モードに影響を与える原因としていくつか挙げ
られる。
例えば、劣化モードに影響を与える原因の一つは、バインダーである。バインダーとして
は、主にポリフッ化ビニリデンなどの有機材料が用いられる。ただし、銅箔またはアルミ
ニウム箔などの金属箔は、バインダーとの界面における密着性が十分でなく、また、バイ
ンダーそのものが電池の内部抵抗の要因となるため、使用量は少ないことが好ましい。
また、劣化モードに影響を与える原因の他の一つは、炭素の粒子である。炭素の粒子の表
面は撥水性が高い。また、金属箔と炭素の粒子の接触面積は小さく、点接触と言え、密着
性を十分確保することが困難である。また、炭素の粒子はリチウムの吸蔵と放出に伴い体
積変化があり、例えば黒鉛において約10%の体積変化があることが知られており、電極
活物質である炭素の粒子と集電体との界面に応力が生じる。これらのことに起因して、リ
チウムイオン二次電池の充電と放電を何度か繰り返すと、金属箔と接している電極活物質
との界面の密着性が悪化し、電極活物質が金属箔から剥がれ、充放電特性の低下の原因、
リチウムイオン二次電池の寿命の短縮、またはレート特性の悪化の原因となっている。さ
らに、リチウムイオン二次電池に形状が変化することができる機能を持たせた場合、つま
りフレキシブルリチウムイオン二次電池とした場合、電池の形状の変化により、金属箔と
接している電極活物質との界面に応力が生じ、やはり電極活物質が金属箔から剥がれ、上
述の問題が顕著となる。
本発明の一態様は、二次電池において、集電体である金属箔と負極活物質又は正極活物質
との密着性を向上させ、または、応力を緩和させ、長期信頼性の確保、または、レート特
性の改善を実現することを課題の一つとする。
また、本発明の一態様は、リチウムイオン二次電池において、新規の電極構造を提供する
ことも課題の一つとする。または、本発明の一態様は、新規の電極などを提供することを
課題の一つとする。または、本発明の一態様は、新規の蓄電装置などを提供することを課
題の一つとする。
また、本発明の一態様は、形状が変化することができる機能を有する二次電池、つまりフ
レキシブル二次電池において、形状変化に耐え得る新規の電極構造を提供することも課題
の一つとする。
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一
態様は、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。なお、これら以外の課題
は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図
面、請求項などの記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
本明細書で開示する発明の一態様の構成は、基材上に複数の電極活物質の粒子を含むスラ
リーを塗工し、乾燥させた後、電極活物質の粒子上に、導電膜を形成し、基材と、複数の
電極活物質の粒子と、を分離させ、導電膜に集電体を接触させて電気的に接続させる、電
極の製造方法である。
本明細書で開示する発明の他の一態様の構成は、集電体と、集電体上の導電膜と、導電膜
上の電極活物質層と、を少なくとも有し、電極活物質層は、複数の粒子を有し、導電膜の
集電体と接する面は、集電体の導電膜と接する面より粗い電極である。
本明細書で開示する発明の他の一態様の構成は、集電体と、集電体上の導電膜と、導電膜
上の電極活物質層と、を少なくとも有し、電極活物質層は、複数の粒子を有し、複数の粒
子と接する領域の導電膜の面積は、集電体と接する領域の導電膜の面積より大きい電極で
ある。
本明細書で開示する発明の他の一態様の構成は、集電体と、集電体上の導電膜と、導電膜
上の電極活物質層と、を少なくとも有し、電極活物質層は、複数の粒子を有し、導電膜の
集電体と接する面は、集電体の導電膜と接する面より粗く、導電膜の厚さは、電極活物質
層の厚さよりも薄い電極である。
本明細書で開示する発明の他の一態様の構成は、集電体と、集電体上の導電膜と、導電膜
上の電極活物質層と、を少なくとも有し、電極活物質層は、複数の粒子を有し、複数の粒
子と接する領域の導電膜の面積は、導電膜の集電体と接する領域の導電膜の面積より大き
く、導電膜の厚さは、電極活物質層の厚さよりも薄い電極である。
本発明の一態様は、電極において、集電体としてアルミニウム箔または銅箔を用いること
ができ、電極活物質層の有する複数の粒子として、炭素もしくは珪素の少なくとも一つま
たはリン酸鉄リチウムを用いることができ、導電膜はアルミニウム、チタン、銅またはニ
ッケルの少なくとも一つを用いることができる。
本発明の一態様は、電極において、スパッタリング法、CVD法又は、蒸着法を用いて導
電膜を形成することができる。これらの方法で形成された導電膜の形状は、電極活物質層
中に含まれる粒子の形状を反映した形状となる。
本発明の一態様は、電極において、電極活物質層はさらに絶縁性粒子を有していてもよく
、電極活物質層は、第1の領域と第2の領域を有し、第1の領域は絶縁性粒子を含み、第
2の領域は絶縁性粒子を含まず、第1の領域における電極活物質層の厚さは、第2の領域
における電極活物質層の厚さよりも大きい電極としてもよい。また、本発明の一態様は、
電極活物質層の導電膜と接する面は、電極活物質層の導電膜と接する面の反対の面よりも
粗い電極としてもよい。また、本発明の一態様は、導電膜と、集電体と、は互いに摺動す
ることができる機能を有する電極としてもよい。
本発明の一態様は、本発明の他の一態様の電極と、電解液と、電極に対向する電極とを有
する二次電池である。また、本発明の一態様である二次電池は、リチウムイオン二次電池
としてもよい。また、本発明の一態様である二次電池は、可撓性を有する二次電池として
もよい。
例えば、本発明の一態様において、電極活物質として粒子を用いる場合、平坦な基材表面
上に複数の粒子を設けると、その複数の粒子の間には間隙を有している。例えば、スパッ
タリング法、CVD法又は、蒸着法により成膜された導電膜は、複数の粒子同士の間隙の
少なくとも一部に充填される。複数の粒子を含む層を電極活物質層と呼ぶ場合には、電極
活物質層の表面には複数の凹部または複数の凸部を有するといえる。その場合、スパッタ
リング法、CVD法又は、蒸着法により成膜された導電膜は、電極活物質層表面の複数の
凹部を埋めるように形成される、または電極活物質層表面の複数の凸部を平坦化するよう
に形成される。ただし、凹凸は完全には平坦化されない。
スパッタリング法、CVD法又は、蒸着法により成膜された導電膜は、導電膜と接触する
粒子同士の結合を維持する。電極活物質層中の粒子は、例えばリチウムイオン二次電池に
おけるリチウムといったイオンの吸蔵と放出に伴い、体積変化があることが知られている
。粒子の体積変化により電極活物質層に応力が生じ、せん断が発生するなどして劣化が生
じるが、電極活物質層表面の凹部を埋める導電膜が応力の影響を緩和するために粒子同士
の結合を維持する。また、外部からの力により、電極に変形応力が加わる場合にも、電極
活物質層表面の凹部を埋める導電膜が応力の影響を緩和するために、導電膜が無い場合と
比較して電極活物質層中の粒子同士の結合は維持されやすい。言い換えると、電極活物質
層表面の凹部を埋める導電膜は、集電体と電極活物質との間のバッファ層として機能する
また、スパッタリング法、CVD法又は、蒸着法により形成された導電膜が電極活物質層
と集電体との間に形成されると、導電膜と集電体との界面の応力をも緩和するため、電極
活物質層中の粒子の体積変化や外部からの力により電極活物質層が剥離することを防ぐこ
とができる。本発明の一態様における導電膜の表面は、電極活物質層表面の凹凸に起因す
る平坦ではない粗い形状を有しているため、集電体の表面に直接導電膜を一般的に用いら
れる方法で成膜する場合と比較して、集電体と導電膜とが接触する面積は小さい。しかし
、集電体の表面に直接導電膜を成膜する場合、集電体と導電膜との界面に応力が生じたと
きに、応力を緩和する余地が少なく、界面の剥離を生じやすい。一方で、導電膜の表面に
凹凸を有する場合、集電体と導電膜との界面に応力が生じたときに、完全に固定された界
面ではないために、応力を緩和することができる。集電体と導電膜とが導通性を維持した
まま応力に応じて互いに摺動することも可能である。
なお、本発明の一態様として、集電体の表面に直接導電膜を成膜する場合を必ずしも排除
するものではない。集電体の表面に直接導電膜を成膜する場合であっても、所定の形状ま
たは性質を有していれば本発明の一態様である電極を構成することができる。本発明の一
態様である電極は、集電体と導電膜との界面において、導電性を確保しつつも応力を緩和
することができる、適度な密着性を有している。本発明の一態様である電極は、電極活物
質層の粒子の形状に起因する形状の導電膜を有しており、そのため、導電膜の有する面で
集電体と接する側の面は、集電体の有する面で導電膜と接する側の面より平坦ではない粗
い形状となり、また、導電膜と電極活物質層の粒子とが接する領域の面積は、導電膜と集
電体とが接する領域の面積より大きい。
発明の一態様である電極の製造方法において、基材としては、スパッタリング法、CVD
法又は、蒸着法を用いた導電膜を形成することができ、電極活物質を含むスラリーと反応
がほとんど生じない材料を用いる。例えば、基材の材料は、プラスチックフィルム、金属
箔(チタン、銅など)などを用いることができる。また、後の工程で分離する際、分離し
やすくなるようにプラスチックフィルムの表面、または金属箔の表面に酸化シリコン膜や
、フッ素樹脂膜(ポリテトラフルオロエチレン膜など)を設けてもよい。
また、電極活物質としては、代表的には炭素の粒子を用い、天然黒鉛(鱗片状、球状など
)、人造黒鉛などが挙げられる。なお、それぞれの炭素の粒子表面の一部を酸化シリコン
膜などで覆った電極活物質を用いてもよい。
本明細書において、電極活物質は、リチウムイオンを電気化学的に吸蔵または放出するこ
とができる材料であれば特に限定されない。
また、導電膜は、電極活物質の粒子の量が少ない場合を除いて、全ての電極活物質と接し
ているのではないため、電極活物質同士の結合を強化するためにバインダーや、電極活物
質間又は電極活物質と集電体の間の電気伝導性を向上させるため導電助剤を用いてもよい
導電膜によって一部の電極活物質同士の結合も強化できるために、結果として、導電膜を
用いない場合と比べてバインダーの使用量も削減することができる。
また、電極活物質同士の結合を強化するために、複数の電極活物質の粒子を包むように複
数のグラフェンを形成してもよい。グラフェンは、炭素が形成する六角形の骨格を平面状
に延ばした結晶構造をもつ炭素材料である。グラフェンはグラファイト結晶の一原子面を
取り出したものであり、電気的、機械的又は化学的な性質に驚異的な特徴を有することか
ら、グラフェンを利用した高移動度の電界効果トランジスタや高感度のセンサ、高効率な
太陽電池、次世代向けの透明導電膜など、様々な分野での応用が期待され注目を浴びてい
る。複数のグラフェンを形成する場合には、スパッタリング法、CVD法又は、蒸着法を
用いた導電膜がグラフェンと電極活物質の結合を強化する。
本明細書においてスラリーとは、電極活物質を溶媒に懸濁させた懸濁液または懸濁体を指
しており、溶媒の他に他の添加物、例えばバインダーや導電助剤や酸化グラフェンを加え
たものもスラリーと呼ぶ。
本発明の一態様は、電極の製造方法において、スラリーは絶縁性粒子を含んでいてもよく
、前記絶縁性粒子は、前記複数の電極活物質の粒子の一つよりも大きい。そのようにして
製造された本発明の一態様の電極は、電極活物質層は、さらに絶縁性粒子を有しており、
電極活物質層は、第1の領域と第2の領域を有し、第1の領域は絶縁性粒子を含み、第2
の領域は絶縁性粒子を含まず、第1の領域における電極活物質層の厚さは、第2の領域に
おける電極活物質層の厚さよりも大きい電極である。
電極活物質層が、電極活物質の粒子の一つよりも大きい絶縁性粒子を含む場合、電極活物
質層の厚さが絶縁性粒子の大きさの影響を受け、絶縁性粒子が電極活物質層の厚さを決め
る。すなわち、絶縁性粒子が存在する領域の電極活物質層の厚さは、絶縁性粒子が存在し
ない領域の電極活物質層の厚さよりも厚くなる。すると、絶縁性粒子が存在しない領域の
電極活物質層は空間的な余裕ができ、電極活物質の粒子の膨張伸縮や電極の形状変化に起
因する応力を緩和乃至吸収することができる。したがって、電極活物質層の剥離が発生し
にくくなり、該電極を用いた二次電池の長期信頼性の確保、または、レート特性の改善を
実現でき、また、形状変化に対する耐性を与えることができる。
本発明の一態様は、二次電池において、集電体である金属箔と電極活物質との密着性を向
上させ、または、応力を緩和させ、長期信頼性の確保、または、レート特性の改善を実現
することができる。また、本発明の一態様は、リチウムイオン二次電池において、新規の
電極構造を提供することができる。または、本発明の一態様によれば、新規の電極などを
提供することができる。または、本発明の一態様によれば、新規の蓄電装置などを提供す
ることができる。
また、本発明の一態様は、形状が変化することができる機能を有する二次電池、つまりフ
レキシブル二次電池において、形状変化に耐え得る新規の電極構造を提供することができ
る。
なお、これらの効果の記載は、他の効果の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一
態様は、必ずしも、これらの効果の全てを有する必要はない。なお、これら以外の効果は
、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面
、請求項などの記載から、これら以外の効果を抽出することが可能である。
本発明の一態様を示す工程断面図。 本発明の一態様を示すSEM断面写真。 本発明の一態様を示す工程断面図。 本発明の一態様を示す工程断面図。 コイン形の二次電池を説明する図。 ラミネート型の二次電池を説明する図。 円筒型の二次電池を説明する図。 電子機器を説明する図。 本発明の一態様を示す断面模式図。 本発明の一態様を示す工程断面図。 電子機器を説明する図。 サイクル試験の結果を示す図。 サイクル試験の結果と容量維持率を示す図。 蓄電装置の例を説明するための図。 蓄電装置の例を説明するための図。 蓄電装置の例を説明するための図。 蓄電装置の例を説明するための図。 蓄電装置の例を説明するための図。 本発明の一態様を説明するSEM断面写真。
以下では、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は
以下の説明に限定されず、その形態および詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれ
ば容易に理解される。また、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈さ
れるものではない。
(実施の形態1)
本発明の一態様にかかるリチウムイオン二次電池の電極の作製方法について図1を用い、
以下に説明する。
まず、基材100上に電極活物質102を含むスラリーを塗工し、乾燥させる。図1(A
)は基材100上に電極活物質102を含むスラリーを塗工し、乾燥させて電極活物質層
105を形成した状態での断面模式図を示している。
なお、図1(A)において電極活物質102は、平均粒径や粒径分布を有する二次粒子か
らなる粒状の電極活物質である。このため、図1(A)においては、電極活物質102を
模式的に円形で示しているが、この形状に限られるものではない。本実施の形態では、負
極を形成する工程を以下に説明する。
電極活物質102は、正極活物質、または負極活物質として用いる事ができる。例えば、
該負極活物質として、炭素系材料としては、黒鉛、易黒鉛化性炭素(ソフトカーボン)、
難黒鉛化性炭素(ハードカーボン)、カーボンナノチューブ、グラフェン、カーボンブラ
ック等がある。黒鉛としては、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、コークス系人
造黒鉛、ピッチ系人造黒鉛等の人造黒鉛や、球状化天然黒鉛等の天然黒鉛がある。また、
黒鉛の形状としては鱗片状のものや球状のものなどがある。
負極活物質として、炭素系材料以外に、リチウムとの合金化・脱合金化反応により充放電
反応を行うことが可能な材料も用いることができる。例えば、Ga、Si、Al、Ge、
Sn、Pb、Sb、Bi、Ag、Zn、Cd、In等のうち少なくとも一つを含む材料を
用いることができる。このような元素は炭素と比べて容量が大きく、特にシリコンは理論
容量が4200mAh/gと高く好ましい。このような元素を用いた合金系材料としては
、例えば、MgSi、MgGe、MgSn、SnS、VSn、FeSn
CoSn、NiSn、CuSn、AgSn、AgSb、NiMnSb、
CeSb、LaSn、LaCoSn、CoSb、InSb、SbSn等があ
る。
また、負極活物質として、SiO、SnO、SnO、二酸化チタン(TiO)、リチ
ウムチタン酸化物(LiTi12)、リチウム−黒鉛層間化合物、(Li
、五酸化ニオブ(Nb)、酸化タングステン(WO)、酸化モリブデン(MoO
)等の酸化物を用いることができる。
また、負極活物質として、リチウムと遷移金属の複窒化物である、LiN型構造をもつ
Li3−xN(MはCo、NiまたはCu)を用いることができる。例えば、Li
.6Co0.4は大きな充放電容量(900mAh/g、1890mAh/cm
を示し好ましい。
リチウムと遷移金属の複窒化物を用いると、負極活物質中にリチウムイオンを含むため、
正極活物質としてリチウムイオンを含まないV、Cr等の材料と組み合わせ
ることができる。なお、正極活物質にリチウムイオンを含む材料を用いる場合でも、あら
かじめ正極活物質に含まれるリチウムイオンを脱離させることで、負極活物質としてリチ
ウムと遷移金属の複窒化物を用いることができる。
また、コンバージョン反応が生じる材料を負極活物質として用いることもできる。例えば
、酸化コバルト(CoO)、酸化ニッケル(NiO)、酸化鉄(FeO)等の、リチウム
と合金化反応を行わない遷移金属酸化物を負極活物質に用いてもよい。コンバージョン反
応が生じる材料としては、さらに、Fe、CuO、CuO、RuO、Cr
等の酸化物、CoS0.89、NiS、CuS等の硫化物、Zn、CuN、G
等の窒化物、NiP、FeP、CoP等のリン化物、FeF、BiF
等のフッ化物でも起こる。
電極活物質の粒径は、50nm以上100μm以下のものを用いるとよい。
電極の導電助剤として、アセチレンブラック(AB)、グラファイト(黒鉛)粒子、カー
ボンナノチューブ、グラフェン、フラーレンなどを用いることができる。
導電助剤により、電極中に電気伝導のネットワークを形成することができる。導電助剤に
より、電極活物質どうしの電気伝導の経路を維持することができる。電極活物質層中に導
電助剤を添加することにより、高い電気伝導性を有する電極活物質層を実現することがで
きる。
また、バインダーとして、代表的なポリフッ化ビニリデン(PVDF)の他、ポリイミド
、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニルクロライド、エチレンプロピレンジエンポリ
マー、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、フッ素ゴム、ポ
リ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ニトロセルロース等を用いる
ことができる。
電極活物質層の総量に対するバインダーの含有量は、1wt%以上10wt%以下が好ま
しく、2wt%以上8wt%以下がより好ましく、3wt%以上5wt%以下がさらに好
ましい。また、電極活物質層の総量に対する導電助剤の含有量は、1wt%以上10wt
%以下が好ましく、1wt%以上5wt%以下がより好ましい。
塗布法を用いて電極活物質層を形成する場合は、電極活物質とバインダーと導電助剤と分
散媒を混合してスラリーを作製し、基材100に塗布して乾燥させる。また、乾燥後に必
要があればプレス処理を行ってもよい。
基材100としては、スラリーに含まれる溶媒とほとんど反応せず、電極活物質102と
密着性の低い材料とする。また、後の工程で真空中でのスパッタリング法、CVD法又は
、蒸着法による成膜を行うことのできる材料を基材100に用いる。基材100としては
、ポリイミドフィルム、セパレータ、ガラス基板、銅の金属箔、またはこれらの表面にフ
ッ素樹脂膜や酸化シリコン膜などを設けたものを用いる。
次いで、図1(B)に示すように電極活物質102上に導電膜101の成膜を行う。この
成膜はスパッタリング法、CVD法又は、蒸着法を用いる。導電膜101には、アルミニ
ウム、チタン、銅またはニッケルを用いることができる。一例として、導電膜101とし
て、膜厚1μm以上、ここでは3μmのチタン膜の成膜をスパッタリング法にて行う。さ
らに一例として、基板温度を室温とし、圧力を0.3Pa、アルゴン流量を7.5scc
mとする。なお、一例として導電膜101を成膜する電極活物質102に黒鉛を用いる場
合について説明する。
図1(B)の段階における電極活物質層の断面をSEM(Scanning Elect
ron Microscope)で撮影した写真を図2に例示する。図2では導電膜10
1と電極活物質102の界面が確認でき、黒鉛表面の一部がチタン膜と接している様子が
わかる。また、導電膜の表面は黒鉛表面の形状に応じた凹凸を有しており、平坦ではない
粗い面であることがわかる。
また、導電膜は電極活物質の粒子同士の間隙の少なくとも一部に充填されることも確認で
きる。該間隙内に充填された部分における該導電膜は、電極活物質の粒子同士を固定、ま
たは電極活物質の粒子同士の固定を強化する。
次いで、図1(C)に示すように基材100と電極活物質層105の界面で分離を行う。
基材100と電極活物質層105との密着性は低いほうが分離する上で好ましいが、電極
活物質層105の一部が基材100の表面に残ったまま分離されても問題はない。
分離後の様子を図1(D)に示す。図1(D)に示す構造の機械強度が十分であれば、図
1(D)の構造を電極として用いることもできる。その場合、導電膜101は集電体とし
て機能することができるため導電膜101に、導電性の高い膜を用いる。
なお、図1(D)の段階における電極活物質層の断面をSEM(Scanning El
ectron Microscope)で撮影した写真を、図2と同様に図19に例示す
る。図19では、電極活物質層105と導電膜101とが、基材100から分離されてい
る状態で形状を維持している様子が確認できる。
また、電極活物質層105の導電膜101と接する面は上述の通り粗い一方で、電極活物
質層105の該面の反対の面は、該面より平坦であることがわかる。これは、電極活物質
層105は基材100上で形成されるため、電極活物質層105は基材100の上面の形
状に応じた形状となるためである。基材100の上面の形状は特に限定されてないが、電
極活物質層105の剥離を容易とするために、平坦であることが好ましい。基材100の
上面が平坦である結果として、電極活物質層105は、導電膜101と接する面が、該面
の反対の面、すなわち剥離前に基材100に接していた面よりも粗くなることが好ましい
次いで、図1(E)に示すように、集電体104と導電膜101とを電気的に接続させる
。導電膜101の導電性が高いため、接着剤などを用いずに集電体104に載せるだけで
、十分な導通を確保することができる。
なお、集電体104には、ステンレス、金、白金、亜鉛、鉄、銅、アルミニウム、チタン
、タンタル等の金属、及びこれらの合金など、導電性の高く、リチウムイオン等のキャリ
アイオンと合金化しない材料を用いることができる。また、シリコン、チタン、ネオジム
、スカンジウム、モリブデンなどの耐熱性を向上させる元素が添加されたアルミニウム合
金を用いることができる。また、シリコンと反応してシリサイドを形成する金属元素で形
成してもよい。シリコンと反応してシリサイドを形成する金属元素としては、ジルコニウ
ム、チタン、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タング
ステン、コバルト、ニッケル等がある。集電体104は、箔状、板状(シート状)、網状
、円柱状、コイル状、パンチングメタル状、エキスパンドメタル状等の形状を適宜用いる
ことができる。集電体104は、厚みが5μm以上30μm以下のものを用いるとよい。
以上の工程でリチウムイオン二次電池の電極を作製することができる。
集電体104と電極活物質102との間に、導電性を確保しつつも応力を緩和することが
できる適度な密着性を与えることができる、スパッタリング法、CVD法又は、蒸着法に
より形成した導電膜101をバッファ層として用いることで、当該電極を用いたリチウム
イオン二次電池の例えばレート特性といった信頼性を向上できる。また可撓性を有する電
極としての使用に耐え、可撓性を有する二次電池を構成することができる。
なお、本実施の形態では、蓄電装置の一例として、電池に適用した場合の例を示したが、
本発明の実施形態の一態様は、これに限定されない。例えば、キャパシタに適用すること
も可能である。一例としては、本実施の形態で述べた負極と、電気二重層の正極と、を用
いて、キャパシタ、例えば、リチウムイオンキャパシタを構成することも可能である。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態2)
本発明の他の一態様にかかるリチウムイオン二次電池の電極の作製方法について図3を用
い、以下に説明する。
まず、基材200上に電極活物質202を含むスラリーを塗工し、乾燥させて電極活物質
層205を形成する。基材200としては例えばポリイミドフィルムテープを用いる。図
3(A)は基材200上に電極活物質202を含むスラリーを塗工し、乾燥させて電極活
物質層205を形成した状態での断面模式図を示している。
図3(A)において電極活物質202は、平均粒径や粒径分布を有する二次粒子からなる
粒状の電極活物質である。このため、図3(A)においては、電極活物質202を模式的
に円形で示しているが、この形状に限られるものではない。
図3(B)に示すように導電膜201を成膜する。導電膜201は、例えば、スパッタリ
ング法、CVD法又は、蒸着法により形成することができる。
図3(B)に示すように、導電膜201は、複数の電極活物質202の粒子のうち、隣接
する2つの粒子間を固定する。また、図3(B)に示すように、導電膜201は、複数の
電極活物質202の粒子同士の間隙の少なくとも一部に充填される。また、図3(B)に
示すように、導電膜201の表面は、電極活物質202の粒子の形状に応じた凹凸形状を
有し、平坦ではない粗い面となる。
そして、図3(C)に示すように、ポリイミドフィルムテープである基材200を剥離し
、基材200と電極活物質層205とを分離する。
以上の工程により、図3(D)に示すリチウムイオン二次電池の電極を作製することがで
きる。
導電膜201を集電体として用いることで電極の薄膜化が実現できる。また、集電体と電
極活物質202との密着性を向上させるためにスパッタリング法、CVD法又は、蒸着法
による導電膜201をバッファ層として用いることで、リチウムイオン二次電池の信頼性
を向上できる。なお、導電膜201には、アルミニウム、チタン、銅またはニッケルを用
いることができる。
また、上記工程に加えて、必要であれば集電体204を導電膜201に貼り付けて、図3
(E)に示すリチウムイオン二次電池の電極としてもよい。図示しないが、集電体204
と導電膜201との間に、導電性を確保しつつも応力を減少させることができる適度な密
着性を与えるために、樹脂膜を形成してもよい。導電膜201をバッファ層として用いる
ことにより、当該電極を用いたリチウムイオン二次電池の例えばレート特性といった信頼
性を向上できる。また可撓性を有する電極としての使用に耐え、可撓性を有する二次電池
を構成することができる。
電極活物質202は、正極活物質、または負極活物質として用いる事ができる。例えば、
正極活物質としては、リチウムイオン等のキャリアイオンの挿入及び脱離が可能な材料を
用いることができ、例えば、オリビン型の結晶構造、層状岩塩型の結晶構造、又はスピネ
ル型の結晶構造を有するリチウム含有材料等が挙げられる。
オリビン型構造のリチウム含有材料(一般式LiMPO(Mは、Fe(II)、Mn(
II)、Co(II)またはNi(II)))の代表例としては、LiFePO、Li
NiPO、LiCoPO、LiMnPO、LiFeNiPO、LiFe
PO、LiFeMnPO、LiNiCoPO、LiNiMnPO
(a+bは1以下、0<a<1、0<b<1)、LiFeNiCoPO、Li
FeNiMnPO、LiNiCoMnPO(c+d+eは1以下、0<
c<1、0<d<1、0<e<1)、LiFeNiCoMnPO(f+g+h
+iは1以下、0<f<1、0<g<1、0<h<1、0<i<1)等がある。
特にリン酸鉄リチウム(LiFePO)は、安全性、安定性、高容量密度、高電位、初
期酸化(充電)時に引き抜けるリチウムイオンの存在等、電極活物質、特に正極活物質に
求められる事項をバランスよく満たしているため、好ましい。
層状岩塩型の結晶構造を有するリチウム含有材料としては、例えば、コバルト酸リチウム
(LiCoO)、LiNiO、LiMnO、LiMnO、LiNi0.8Co
0.2等のNiCo系(一般式は、LiNiCo1−x(0<x<1))、L
iNi0.5Mn0.5等のNiMn系(一般式は、LiNiMn1−x(0
<x<1))、LiNi1/3Mn1/3Co1/3等のNiMnCo系(NMCと
もいう。一般式は、LiNiMnCo1−x−y(x>0、y>0、x+y<1
))が挙げられる。さらに、Li(Ni0.8Co0.15Al0.05)O、Li
MnO−LiMO(MはCo、NiまたはMn)等も挙げられる。
特に、LiCoOは、容量が大きいこと、LiNiOに比べて大気中で安定であるこ
と、LiNiOに比べて熱的に安定であること等の利点があるため、好ましい。
スピネル型の結晶構造を有するリチウム含有材料としては、例えば、LiMn、L
1+xMn2−x、Li(MnAl)、LiMn1.5Ni0.5等が
挙げられる。
LiMn等のマンガンを含むスピネル型の結晶構造を有するリチウム含有材料に、
少量のニッケル酸リチウム(LiNiOやLiNi1−xMO(M=Co、Al等)
)を混合すると、マンガンの溶出を抑制する、電解液の分解を抑制する等の利点があり好
ましい。
また、正極活物質として、一般式Li(2−j)MSiO(Mは、Fe(II)、Mn
(II)、Co(II)、またはNi(II))(jは0以上2以下)で表される複合酸
化物を用いることができる。一般式Li(2−j)MSiOの代表例としては、Li
2−j)FeSiO、Li(2−j)NiSiO、Li(2−j)CoSiO、L
(2−j)MnSiO、Li(2−j)FeNiSiO、Li(2−j)Fe
CoSiO、Li(2−j)FeMnSiO、Li(2−j)NiCo
SiO、Li(2−j)NiMnSiO(k+lは1以下、0<k<1、0<l
<1)、Li(2−j)FeNiCoSiO、Li(2−j)FeNiMn
SiO、Li(2−j)NiCoMnSiO(m+n+qは1以下、0<m
<1、0<n<1、0<q<1)、Li(2−j)FeNiCoMnSiO
r+s+t+uは1以下、0<r<1、0<s<1、0<t<1、0<u<1)等が挙げ
られる。
また、正極活物質として、A(XO(AはLi、Na、または、Mg)(M
はFe、Mn、Ti、V、Nb、または、Al)(XはS、P、Mo、W、As、または
、Si)の一般式で表されるナシコン型化合物を用いることができる。ナシコン型化合物
としては、Fe(MnO、Fe(SO、LiFe(PO等が
挙げられる。また、正極活物質として、LiMPOF、LiMP、Li
(MはFeまたはMn)の一般式で表される化合物、NaF、FeF等のペロブ
スカイト型フッ化物、TiS、MoS等の金属カルコゲナイド(硫化物、セレン化物
、テルル化物)、LiMVO等の逆スピネル型の結晶構造を有するリチウム含有材料、
バナジウム酸化物系(V、V13、LiV等)、マンガン酸化物、有機
硫黄等の材料を用いることができる。
なお、キャリアイオンが、リチウムイオン以外のアルカリ金属イオンや、アルカリ土類金
属イオンの場合、電極活物質として、上記化合物や酸化物において、リチウムの代わりに
、アルカリ金属(例えば、ナトリウムやカリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カル
シウム、ストロンチウム、バリウム、ベリリウム、マグネシウム等)を用いてもよい。例
えば、NaFeOや、Na2/3[Fe1/2Mn1/2]Oなどのナトリウム含有
層状酸化物を電極活物質として用いることができる。
また、正極活物質として、上記材料を複数組み合わせた材料を用いてもよい。例えば、上
記材料を複数組み合わせた固溶体を電極活物質として用いることができる。例えば、Li
Co1/3Mn1/3Ni1/3とLiMnOの固溶体を正極活物質として用い
ることができる。
電極活物質の一次粒子の平均粒径は、50nm以上100μm以下のものを用いるとよい
電極の導電助剤として、アセチレンブラック(AB)、グラファイト(黒鉛)粒子、カー
ボンナノチューブ、グラフェン、フラーレンなどを用いることができる。
導電助剤により、電極中に電気伝導のネットワークを形成することができる。導電助剤に
より、電極活物質どうしの電気伝導の経路を維持することができる。電極活物質層中に導
電助剤を添加することにより、高い電気伝導性を有する電極活物質層を実現することがで
きる。
また、バインダーとして、代表的なポリフッ化ビニリデン(PVDF)の他、ポリイミド
、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニルクロライド、エチレンプロピレンジエンポリ
マー、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、フッ素ゴム、ポ
リ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ニトロセルロース等を用いる
ことができる。
電極活物質層の総量に対するバインダーの含有量は、1wt%以上10wt%以下が好ま
しく、2wt%以上8wt%以下がより好ましく、3wt%以上5wt%以下がさらに好
ましい。また、電極活物質層の総量に対する導電助剤の含有量は、1wt%以上10wt
%以下が好ましく、1wt%以上5wt%以下がより好ましい。
塗布法を用いて電極活物質層を形成する場合は、電極活物質とバインダーと導電助剤と分
散媒を混合してスラリーを作製し、基材上に塗布して乾燥させればよい。
本実施の形態は実施の形態1と自由に組み合わせることができる。例えば、実施の形態1
で得られる電極を負極として、本実施の形態で得られる電極を正極として用い、さらに、
セパレータと、電解液を用いて薄型のリチウムイオン二次電池を実現でき、集電体と電極
活物質との間に、導電性を確保しつつも応力を低減することができる、適度な密着性を与
える導電膜を導入することにより信頼性の向上を実現できる。また、可撓性を有するリチ
ウムイオン二次電池とすることができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、基材として酸化シリコンを含む膜を表面に形成したプラスチックフィ
ルムを用いるリチウムイオン二次電池の電極の作製方法の一例について、図4を用いて以
下説明する。
まず、基材10a上にエチルシリケートゾル溶液を塗工し、乾燥させて表面に酸化シリコ
ンを含む膜10bを形成する。基材10aとしてはポリエチレンテレフタレート(PET
)を用いる。
次いで、電極活物質12を含むスラリーを塗工し、乾燥させて電極活物質層15を形成す
る(図4(A))。スラリーは電極活物質12の他に導電助剤、N−メチル−2−ピロリ
ドン(NMP)溶媒、ポリフッ化ビニリデンなども混合させたものを用いる。スラリーは
、スロットダイコーターなどのコーティング装置を用い、所定の膜厚とする。
次いで、スパッタリング法、CVD法又は、蒸着法により導電膜11を成膜し、図4(B
)の状態を得る。導電膜11はアルミニウム、チタン、銅またはニッケルなどを用いる。
次いで、酸化シリコンを含む膜10bと電極活物質層15の界面で分離させる。
次に、集電体14と導電膜11とを貼り合わせ、電気的な接続を行う。集電体14はアル
ミニウムまたは銅などの金属箔を用いる。なお、集電体14の表面に予めポリフッ化ビニ
リデンまたはスチレンブタジエンゴムなどの樹脂膜13を部分的に形成してもよく、樹脂
膜13は接着剤として集電体14と導電膜11とを貼り合わせる。
以上の工程でリチウムイオン二次電池の電極を作製することができる。
集電体14と電極活物質12との間の導電性を確保しつつも応力を緩和することができる
適度な密着性を与えることができる、スパッタリング法、CVD法又は、蒸着法により形
成した導電膜11をバッファ層として用いることで、当該電極を用いたリチウムイオン二
次電池の信頼性を向上できる。
また、上記工程は一例であって特に限定されず、例えば、上記工程では、分離した後に集
電体14と導電膜11とを貼り合わせているが、導電膜を成膜した後に集電体14を貼り
合わせた後で、基材10aを分離してもよい。
本実施の形態は、他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、電極活物質層が、電極活物質の粒子の一つよりも大きい絶縁性粒子を
含む電極の作製方法の一例について、図9を用いて説明する。
まず、集電体901上に電極活物質902と、電極活物質の粒子の一つよりも大きい絶縁
性粒子903を含むスラリーを塗工し、乾燥させて電極を作製する。集電体901として
は例えば銅又はアルミニウムといった実施の形態1または実施の形態2で例示した材料を
用いることができる。図9は集電体901上に電極活物質902、電極活物質の粒子の一
つよりも大きい絶縁性粒子903及び導電助剤(図示せず)を含むスラリーを塗工し、乾
燥させた状態での電極の断面模式図を示している。絶縁性粒子903は電極活物質902
の粒子よりも大きいため、絶縁性粒子の存在個所では電極活物質層の表面に絶縁性粒子が
露出する。絶縁性粒子903が存在する領域の電極活物質層の厚さは、絶縁性粒子が存在
しない領域の電極活物質層の厚さよりも厚くなる。
集電体901上に電極活物質902と、電極活物質の粒子の一つよりも大きい絶縁性粒子
903とを有する電極を用いて二次電池を作成すると、絶縁性粒子が存在する領域の電極
活物質層の厚さは、絶縁性粒子が存在しない領域の電極活物質層の厚さよりも厚くなるた
め、絶縁性粒子が存在しない領域の電極活物質層は空間的な余裕ができる。
電極活物質の粒子は充放電の過程において、膨張伸縮することが知られているが、絶縁性
粒子が存在しない領域の電極活物質層は空間的な余裕を有していることから、膨張伸縮に
起因する応力を緩和乃至吸収することができる。また、電極の形状変化に起因する応力を
緩和乃至吸収することができる。したがって、電極活物質層の剥離が発生しにくくなり、
該電極を用いた二次電池の長期信頼性の確保、または、レート特性の改善を実現でき、ま
た、形状変化に対する耐性を与えることができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、電極活物質層が、電極活物質の粒子の一つよりも大きい絶縁性粒子を
含む電極の作製方法の一例について、図10を用いて説明する。
まず、基材1001上に電極活物質1002と、電極活物質の粒子の一つよりも大きい絶
縁性粒子1003を含むスラリーを塗工し、乾燥させる。基材1001としては例えばポ
リイミドフィルムテープを用いることができる。図10(A)は基材1001上に電極活
物質1002、電極活物質の粒子の一つよりも大きい絶縁性粒子1003及び導電助剤(
図示せず)を含むスラリーを塗工し、乾燥させた状態での断面模式図を示している。絶縁
性粒子は電極活物質の粒子よりも大きいため、絶縁性粒子の存在個所では電極活物質層の
表面に絶縁性粒子が露出する。絶縁性粒子が存在する領域の電極活物質層の厚さは、絶縁
性粒子が存在しない領域の電極活物質層の厚さよりも厚くなる。
次いで、スパッタリング法、CVD法又は、蒸着法により導電膜1004を成膜し、図1
0(B)の状態を得る。導電膜1004はチタン、銅またはアルミニウムなどを用いる。
図10(B)に示すように、導電膜1004は、複数の電極活物質1002の粒子のうち
、隣接する2つの粒子間を固定する。また、図10(B)に示すように、導電膜1004
は、複数の電極活物質1002の粒子同士の間隙の少なくとも一部に充填される。また、
導電膜1004の表面は、電極活物質1002の粒子及び絶縁性粒子1003の形状に応
じた凹凸形状を有し、平坦ではない粗い面となる。
そして、図10(C)に示すように、ポリイミドフィルムテープである基材1001を剥
離し、基材1001と複数の電極活物質1002とを分離する。
次に、集電体1006と導電膜1004とを貼り合わせ、電気的な接続を行う。集電体1
006はアルミニウムまたは銅などの金属箔を用いる。なお、集電体1006の表面に予
めポリフッ化ビニリデンまたはスチレンブタジエンゴムなどの樹脂膜1005を部分的に
形成してもよく、樹脂膜1005は接着剤として集電体1006と導電膜1004とを貼
り合わせる。
以上の工程により、図10(C)に示すリチウムイオン二次電池の電極を作製することが
できる。
集電体1006と電極活物質1002との間の導電性を確保しつつも応力を緩和すること
ができる適度な密着性を与えることができる、スパッタリング法、CVD法又は、蒸着法
により形成した導電膜1004をバッファ層として用いることで、当該電極を用いたリチ
ウムイオン二次電池の信頼性を向上できる。
また、絶縁性粒子1003が存在する領域の電極活物質層の厚さは、絶縁性粒子が存在し
ない領域の電極活物質層の厚さよりも厚くなるため、絶縁性粒子が存在しない領域の電極
活物質層は空間的な余裕ができる。
電極活物質の粒子は充放電の過程において、膨張伸縮することが知られているが、絶縁性
粒子が存在しない領域の電極活物質層は空間的な余裕を有していることから、膨張伸縮に
起因する応力を緩和乃至吸収することができる。また、電極の形状変化に起因する応力を
緩和乃至吸収することができる。したがって、電極活物質層の剥離が発生しにくくなり、
該電極を用いた二次電池の長期信頼性の確保、または、レート特性の改善を実現でき、ま
た、形状変化に対する耐性を与えることができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、実施の形態1乃至5で示した製造方法により製造した電極を用いた二
次電池の構造について、図5乃至図7を参照して説明する。
(コイン型二次電池)
図5(A)は、コイン型(単層偏平型)の二次電池の外観図であり、図5(B)は、その
断面図である。
コイン型の二次電池300は、正極端子を兼ねた正極缶301と負極端子を兼ねた負極缶
302とが、ポリプロピレン等で形成されたガスケット303で絶縁シールされている。
正極304は、正極集電体305と、これと接するように設けられた正極活物質層306
により形成される。また、負極307は、負極集電体308と、これに接するように設け
られた負極活物質層309により形成される。正極活物質層306と負極活物質層309
との間には、セパレータ310と、電解質(図示せず)とを有する。
負極307には、実施の形態1で示した本発明の一形態に係る電極の製造方法により作製
された本発明の一形態に係る電極を用いることができる。また、正極304には、実施の
形態2で示した本発明の一形態に係る電極の製造方法により作製された本発明の一形態に
係る電極を用いることができる。
セパレータ310は、セルロース(紙)、または空孔が設けられたポリプロピレン、ポリ
エチレン等の絶縁体を用いることができる。
電解液は、電解質として、キャリアイオンを有する材料を用いる。電解質の代表例として
は、LiPF、LiClO、LiAsF、LiBF、LiCFSO、Li(
CFSON、Li(CSON等のリチウム塩がある。これらの電解
質は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で用いてもよい
なお、キャリアイオンが、リチウムイオン以外のアルカリ金属イオンや、アルカリ土類金
属イオンの場合、電解質として、上記リチウム塩において、リチウムの代わりに、アルカ
リ金属(例えば、ナトリウムやカリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、
ストロンチウム、バリウム、ベリリウム、マグネシウム等)を用いてもよい。
また、電解液の溶媒としては、キャリアイオンが移動可能な材料を用いる。電解液の溶媒
としては、非プロトン性有機溶媒が好ましく、例えば、エチレンカーボネート(EC)、
プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネート
、ビニレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、ジメチルカーボネ
ート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC
)、ギ酸メチル、酢酸メチル、酪酸メチル、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、
ジメトキシエタン(DME)、ジメチルスルホキシド、ジエチルエーテル、メチルジグラ
イム、アセトニトリル、ベンゾニトリル、テトラヒドロフラン、スルホラン、スルトン等
の1種、又はこれらのうちの2種以上を任意の組み合わせ及び比率で用いることができる
また、電解液の溶媒としてゲル化される高分子材料を用いることで、漏液性等に対する安
全性が高まる。また、二次電池の薄型化及び軽量化が可能である。ゲル化される高分子材
料の代表例としては、シリコーンゲル、アクリルゲル、アクリロニトリルゲル、ポリエチ
レンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、フッ素系ポリマー等がある。
また、電解液の溶媒として、難燃性及び難揮発性であるイオン液体(常温溶融塩)を一つ
又は複数用いることで、二次電池の内部短絡や、過充電等によって内部温度が上昇しても
、二次電池の破裂や発火などを防ぐことができる。
また、上記の溶媒に溶解させる電解質としては、キャリアにリチウムイオンを用いる場合
、例えばLiAlCl、LiSCN、LiBr、LiI、LiSO、Li10
Cl10、Li12Cl12、LiCSO、LiC(CFSO、L
iC(CSO、LiN(CSO)(CFSO)等のリチウム塩
を一種、又はこれらのうちの二種以上を任意の組み合わせ及び比率で用いることができる
また、二次電池に用いる電解液は、粒状のごみや電解液の構成元素以外の元素(以下、単
に「不純物」ともいう。)の含有量が少ない高純度化された電解液を用いることが好まし
い。具体的には、電解液に対する不純物の重量比を1%以下、好ましくは0.1%以下、
より好ましくは0.01%以下とすることが好ましい。また、電解液にビニレンカーボネ
ートなどの添加剤を加えてもよい。
正極缶301、負極缶302には、電解液に対して耐腐食性のあるニッケル、アルミニウ
ム、チタン等の金属、又はこれらの合金やこれらと他の金属との合金(例えば、ステンレ
ス鋼等)を用いることができる。また、電解液による腐食を防ぐため、ニッケルやアルミ
ニウム等を被覆することが好ましい。正極缶301は正極304と、負極缶302は負極
307とそれぞれ電気的に接続する。
これら負極307、正極304及びセパレータ310を電解質に含浸させ、図5(B)に
示すように、正極缶301を下にして正極304、セパレータ310、負極307、負極
缶302をこの順で積層し、正極缶301と負極缶302とをガスケット303を介して
圧着してコイン形の二次電池300を製造する。
ここで図5(C)を用いて二次電池の充電時の電流の流れを説明する。リチウムを用いた
二次電池を一つの閉回路とみなした時、リチウムイオンの動きと電流の流れは同じ向きに
なる。なお、リチウムを用いた二次電池では、充電と放電でアノード(陽極)とカソード
(陰極)が入れ替わり、酸化反応と還元反応とが入れ替わることになるため、反応電位が
高い電極を正極と呼び、反応電位が低い電極を負極と呼ぶ。したがって、本明細書におい
ては、充電中であっても、放電中であっても、逆パルス電流を流す場合であっても、充電
電流を流す場合であっても、正極は「正極」または「+極(プラス極)」と呼び、負極は
「負極」または「−極(マイナス極)」と呼ぶこととする。酸化反応や還元反応に関連し
たアノード(陽極)やカソード(陰極)という用語を用いると、充電時と放電時とでは、
逆になってしまい、混乱を招く可能性がある。したがって、アノード(陽極)やカソード
(陰極)という用語は、本明細書においては用いないこととする。仮にアノード(陽極)
やカソード(陰極)という用語を用いる場合には、充電時か放電時かを明記し、正極(プ
ラス極)と負極(マイナス極)のどちらに対応するものかも併記することとする。
図5(C)に示す2つの端子には充電器が接続され、二次電池400が充電される。二次
電池400の充電が進めば、電極間の電位差は大きくなる。図5(C)では、二次電池4
00の外部の端子から、正極402の方へ流れ、二次電池400の中において、正極40
2から負極404の方へ流れ、負極から二次電池400の外部の端子の方へ流れる電流の
向きを正の向きとしている。つまり、充電電流の流れる向きを電流の向きとしている。
(ラミネート型二次電池)
次に、ラミネート型の二次電池の一例について、図6を参照して説明する。
図6に示すラミネート型の二次電池500は、正極集電体501および正極活物質層50
2を有する正極503と、負極集電体504および負極活物質層505を有する負極50
6と、セパレータ507と、電解液508と、外装体509と、を有する。外装体509
内に設けられた正極503と負極506との間にセパレータ507が設置されている。ま
た、外装体509内は、電解液508で満たされている。
図6に示すラミネート型の二次電池500において、正極集電体501および負極集電体
504は、外部との電気的接触を得る端子の役割も兼ねている。そのため、正極集電体5
01および負極集電体504の一部は、外装体509から外側に露出するように配置され
る。
ラミネート型の二次電池500において、外装体509には、例えばポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリカーボネート、アイオノマー、ポリアミド等の材料からなる膜上に、ア
ルミニウム、ステンレス、銅、ニッケル等の可撓性に優れた金属薄膜を設け、さらに該金
属薄膜上に外装体の外面としてポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等の絶縁性合成樹
脂膜を設けた三層構造のラミネートフィルムを用いることができる。このような三層構造
とすることで、電解液や気体の透過を遮断するとともに、絶縁性を確保し、併せて耐電解
液性を有する。
(円筒型二次電池)
次に、円筒型の二次電池の一例について、図7を参照して説明する。円筒型の二次電池6
00は図7(A)に示すように、上面に正極キャップ(電池蓋)601を有し、側面及び
底面に電池缶(外装缶)602を有している。これら正極キャップと電池缶(外装缶)6
02とは、ガスケット(絶縁パッキン)610によって絶縁されている。
図7(B)は、円筒型の二次電池の断面を模式的に示した図である。中空円柱状の電池缶
602の内側には、帯状の正極604と負極606とがセパレータ605を間に挟んで捲
回された電池素子が設けられている。図示しないが、電池素子はセンターピンを中心に捲
回されている。電池缶602は、一端が閉じられ、他端が開いている。電池缶602には
、非水電解液に対して耐腐食性のあるニッケル、アルミニウム、チタン等の金属、又はこ
れらの合金やこれらと他の金属との合金(例えば、ステンレス鋼等)を用いることができ
る。また、非水電解液による腐食を防ぐため、ニッケルやアルミニウム等を被覆すること
が好ましい。電池缶602の内側において、正極、負極及びセパレータが捲回された電池
素子は、対向する一対の絶縁板608、609により挟まれている。また、電池素子が設
けられた電池缶602の内部は、非水電解液(図示せず)が注入されている。非水電解液
は、コイン形やラミネート型の二次電池と同様のものを用いることができる。
正極604及び負極606は、上述したコイン形の二次電池の正極及び負極と同様に製造
すればよいが、円筒型の二次電池に用いる正極及び負極は捲回するため、集電体の両面に
電極活物質を形成する点において異なる。正極604には正極端子(正極集電リード)6
03が接続され、負極606には負極端子(負極集電リード)607が接続される。正極
端子603及び負極端子607は、ともにアルミニウムなどの金属材料を用いることがで
きる。正極端子603は安全弁機構612に、負極端子607は電池缶602の底にそれ
ぞれ抵抗溶接される。安全弁機構612は、PTC素子(Positive Tempe
rature Coefficient)611を介して正極キャップ601と電気的に
接続されている。安全弁機構612は電池の内圧の上昇が所定の閾値を超えた場合に、正
極キャップ601と正極604との電気的な接続を切断するものである。また、PTC素
子611は温度が上昇した場合に抵抗が増大する熱感抵抗素子であり、抵抗の増大により
電流量を制限して異常発熱を防止するものである。PTC素子には、チタン酸バリウム(
BaTiO)系半導体セラミックス等を用いることができる。
なお、本実施の形態では、二次電池として、コイン形、ラミネート型及び円筒型の二次電
池を示したが、その他の封止型二次電池、角型二次電池等様々な形状の二次電池を用いる
ことができる。また、正極、負極、及びセパレータが複数積層された構造、正極、負極、
及びセパレータが捲回された構造であってもよい。
本実施の形態で示す二次電池300、二次電池500、二次電池600の正極又は負極に
は、本発明の一態様に係る二次電池用電極の製造方法により作製された電極が用いられて
いる。そのため、二次電池300、二次電池500、二次電池600の放電容量を高める
ことができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態7)
本実施の形態では、蓄電装置の構造例について、図14、図15、図16、図17、図1
8を用いて説明する。
図14(A)及び図14(B)は、蓄電装置の外観図を示す図である。蓄電装置は、回路
基板900と、蓄電体913と、を有する。蓄電体913には、ラベル910が貼られて
いる。さらに、図14(B)に示すように、蓄電装置は、端子951と、端子952と、
を有し、ラベル910の裏にアンテナ914と、アンテナ915と、を有する。
回路基板900は、端子911と、回路912と、を有する。端子911は、端子951
、端子952、アンテナ914、アンテナ915、及び回路912に接続される。なお、
端子911を複数設けて、複数の端子911のそれぞれを、制御信号入力端子、電源端子
などとしてもよい。
回路912は、回路基板900の裏面に設けられていてもよい。なお、アンテナ914及
びアンテナ915は、コイル状に限定されず、例えば線状、板状であってもよい。また、
平面アンテナ、開口面アンテナ、進行波アンテナ、EHアンテナ、磁界アンテナ、誘電体
アンテナ等のアンテナを用いてもよい。又は、アンテナ914若しくはアンテナ915は
、平板状の導体でもよい。この平板状の導体は、電界結合用の導体の一つとして機能する
ことができる。つまり、コンデンサの有する2つの導体のうちの一つの導体として、アン
テナ914若しくはアンテナ915を機能させてもよい。これにより、電磁界、磁界だけ
でなく、電界で電力のやり取りを行うこともできる。
アンテナ914の線幅は、アンテナ915の線幅よりも大きいことが好ましい。これによ
り、アンテナ914により受電する電力量を大きくできる。
蓄電装置は、アンテナ914及びアンテナ915と、蓄電体913との間に層916を有
する。層916は、例えば蓄電体913による電磁界を遮蔽することができる機能を有す
る。層916としては、例えば磁性体を用いることができる。
なお、蓄電装置の構造は、図14に限定されない。
例えば、図15(A−1)及び図15(A−2)に示すように、図14(A)及び図14
(B)に示す蓄電体913のうち、対向する一対の面のそれぞれにアンテナを設けてもよ
い。図15(A−1)は、上記一対の面の一方側方向から見た外観図であり、図15(A
−2)は、上記一対の面の他方側方向から見た外観図である。なお、図14(A)及び図
14(B)に示す蓄電装置と同じ部分については、図14(A)及び図14(B)に示す
蓄電装置の説明を適宜援用できる。
図15(A−1)に示すように、蓄電体913の一対の面の一方に層916を挟んでアン
テナ914が設けられ、図15(A−2)に示すように、蓄電体913の一対の面の他方
に層917を挟んでアンテナ915が設けられる。層917は、例えば蓄電体913によ
る電磁界を遮蔽することができる機能を有する。層917としては、例えば磁性体を用い
ることができる。
上記構造にすることにより、アンテナ914及びアンテナ915の両方のサイズを大きく
することができる。
又は、図15(B−1)及び図15(B−2)に示すように、図14(A)及び図14(
B)に示す蓄電体913のうち、対向する一対の面のそれぞれに別のアンテナを設けても
よい。図15(B−1)は、上記一対の面の一方側方向から見た外観図であり、図15(
B−2)は、上記一対の面の他方側方向から見た外観図である。なお、図14(A)及び
図14(B)に示す蓄電装置と同じ部分については、図14(A)及び図14(B)に示
す蓄電装置の説明を適宜援用できる。
図15(B−1)に示すように、蓄電体913の一対の面の一方に層916を挟んでアン
テナ914及びアンテナ915が設けられ、図15(B−2)に示すように、蓄電体91
3の一対の面の他方に層917を挟んでアンテナ918が設けられる。アンテナ918は
、例えば、外部機器とのデータ通信を行うことができる機能を有する。アンテナ918に
は、例えばアンテナ914及びアンテナ915に適用可能な形状のアンテナを適用するこ
とができる。アンテナ918を介した蓄電装置と他の機器との通信方式としては、NFC
などの応答方式などを適用することができる。
又は、図16(A)に示すように、図14(A)及び図14(B)に示す蓄電体913に
表示装置920を設けてもよい。表示装置920は、端子919を介して端子911に電
気的に接続される。なお、表示装置920が設けられる部分にラベル910を設けなくて
もよい。なお、図14(A)及び図14(B)に示す蓄電装置と同じ部分については、図
14(A)及び図14(B)に示す蓄電装置の説明を適宜援用できる。
表示装置920には、例えば充電中であるか否かを示す画像、蓄電量を示す画像などを表
示してもよい。表示装置920としては、例えば電子ペーパー、液晶表示装置、エレクト
ロルミネセンス(ELともいう)表示装置などを用いることができる。例えば、電子ペー
パーを用いることにより表示装置920の消費電力を低減することができる。
又は、図16(B)に示すように、図14(A)及び図14(B)に示す蓄電体913に
センサ921を設けてもよい。センサ921は、端子922を介して端子911に電気的
に接続される。なお、センサ921は、ラベル910の裏側に設けられてもよい。なお、
図14(A)及び図14(B)に示す蓄電装置と同じ部分については、図14(A)及び
図14(B)に示す蓄電装置の説明を適宜援用できる。
センサ921を設けることにより、例えば、蓄電装置が置かれている環境を示すデータ(
温度など)を検出し、回路912内のメモリに記憶しておくこともできる。
さらに、蓄電体913の構造例について図17及び図18を用いて説明する。
図17(A)に示す蓄電体913は、筐体930の内部に端子951と端子952が設け
られた捲回体950を有する。捲回体950は、筐体930の内部で電解液に含浸される
。端子952は、筐体930に接し、端子951は、絶縁材などを用いることにより筐体
930に接していない。なお、図17(A)では、便宜のため、筐体930を分離して図
示しているが、実際は、捲回体950が筐体930に覆われ、端子951及び端子952
が筐体930の外に延在している。筐体930としては、金属材料(例えばアルミニウム
など)又は樹脂材料を用いることができる。
なお、図17(B)に示すように、図17(A)に示す筐体930を複数の材料によって
形成してもよい。例えば、図17(B)に示す蓄電体913は、筐体930aと筐体93
0bが貼り合わされており、筐体930a及び筐体930bで囲まれた領域に捲回体95
0が設けられている。
筐体930aとしては、有機樹脂など、絶縁材料を用いることができる。特に、アンテナ
が形成される面に有機樹脂などの材料を用いることにより、蓄電体913による電界の遮
蔽を抑制できる。なお、筐体930aによる電界の遮蔽が小さければ、筐体930の内部
にアンテナ914やアンテナ915などのアンテナを設けてもよい。筐体930bとして
は、例えば金属材料を用いることができる。
さらに、捲回体950の構造について図18に示す。捲回体950は、負極931と、正
極932と、セパレータ933と、を有する。捲回体950は、セパレータ933を挟ん
で負極931と、正極932が重なり合って積層され、該積層シートを捲回させた捲回体
である。なお、負極931と、正極932と、セパレータ933と、の積層を、さらに複
数重ねてもよい。
負極931は、端子951及び端子952の一方を介して図14に示す端子911に接続
される。正極932は、端子951及び端子952の他方を介して図14に示す端子91
1に接続される。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態8)
本実施の形態においては、先の実施の形態で説明した二次電池を有する電子機器の一例に
ついて図8及び図11を用いて説明を行う。
二次電池を適用した電子機器として、例えば、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、
デジタルフォトフレーム、携帯電話機(携帯電話、携帯電話装置ともいう)、携帯型ゲー
ム機、携帯情報端末、音響再生装置などが挙げられる。これらの電子機器の具体例を図8
及び図11に示す。
図8(A)は、携帯電話機の一例を示している。携帯電話機800は、筐体801に組み
込まれた表示部802の他、操作ボタン803、スピーカ805、マイク806などを備
えている。なお、携帯電話機800内部に本発明の一態様の二次電池804を用いること
により軽量化される。
図8(A)に示す携帯電話機800は、表示部802を指などで触れることで、情報を入
力することができる。また、電話を掛ける、或いはメールを作成するなどの操作は、表示
部802を指などで触れることにより行うことができる。
表示部802の画面は主として3つのモードがある。第1は、画像の表示を主とする表示
モードであり、第2は、文字等の情報の入力を主とする入力モードである。第3は表示モ
ードと入力モードの二つのモードが混合した表示+入力モードである。
例えば、電話を掛ける、或いはメールを作成する場合は、表示部802を文字の入力を主
とする文字入力モードとし、画面に表示させた文字の入力操作を行えばよい。
また、携帯電話機800内部に、ジャイロセンサ、加速度センサ等の傾きを検出するセン
サを有する検出装置を設けることで、携帯電話機800の向き(縦か横か)を判断して、
表示部802の画面表示を自動的に切り替えるようにすることができる。
また、画面モードの切り替えは、表示部802を触れること、又は筐体801の操作ボタ
ン803の操作により行われる。また、表示部802に表示される画像の種類によって切
り替えるようにすることもできる。例えば、表示部に表示する画像信号が動画のデータで
あれば表示モード、テキストデータであれば入力モードに切り替える。
また、入力モードにおいて、表示部802の光センサで検出される信号を検知し、表示部
802のタッチ操作による入力が一定期間ない場合には、画面のモードを入力モードから
表示モードに切り替えるように制御してもよい。
表示部802は、イメージセンサとして機能させることもできる。例えば、表示部802
に掌や指で触れ、掌紋、指紋等を撮像することで、本人認証を行うことができる。また、
表示部に近赤外光を発光するバックライト又は近赤外光を発光するセンシング用光源を用
いれば、指静脈、掌静脈などを撮像することもできる。
図8(B)は、携帯電話機800を湾曲させた状態を示している。携帯電話機800を外
部の力により変形させて全体を湾曲させると、その内部に設けられている二次電池804
も湾曲される。また、その時、曲げられた二次電池804の状態を図8(C)に示す。二
次電池804はラミネート型の二次電池である。
図11は、スマートウオッチであり、筐体702、表示パネル704、操作ボタン711
、712、接続端子713、バンド721、留め金722、等を有することができる。な
お、スマートウオッチ内部に本発明の一態様の二次電池を有することにより軽量化を図る
ことができる。
ベゼル部分を兼ねる筐体702に搭載された表示パネル704は、非矩形状の表示領域を
有している。表示パネル704は、時刻を表すアイコン705、その他のアイコン706
等を表示することができる。
なお、図11に示すスマートウオッチは、様々な機能を有することができる。例えば、様
々な情報(静止画、動画、テキスト画像など)を表示部に表示する機能、タッチパネル機
能、カレンダー、日付又は時刻などを表示する機能、様々なソフトウェア(プログラム)
によって処理を制御する機能、無線通信機能、無線通信機能を用いて様々なコンピュータ
ネットワークに接続する機能、無線通信機能を用いて様々なデータの送信又は受信を行う
機能、記録媒体に記録されているプログラム又はデータを読み出して表示部に表示する機
能、等を有することができる。
また、筐体702の内部に、スピーカ、センサ(力、変位、位置、速度、加速度、角速度
、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧
、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する機能を含むもの
)、マイクロフォン等を有することができる。
図8(D)は、バングル型の表示装置の一例を示している。携帯表示装置7100は、筐
体7101、表示部7102、操作ボタン7103、及び二次電池7104を備える。ま
た、図8(E)に曲げられた二次電池7104の状態を示す。
なお、本実施の形態に示す構成などは、他の実施の形態に示す構成と適宜組み合わせて用
いることができる。
本実施例では、実施の形態1に基づき本発明の一態様に係る電極を用いたコイン型二次電
池を作製した。また、作製したコイン型二次電池の充放電特性について示す。
<コインセルの構成>
まず、作製したコイン型二次電池の構成について説明する。
[正極の作製]
まず、導電助剤としてグラフェンを含む正極スラリーを作製した。正極活物質として、リ
ン酸鉄リチウム(LiFePO)を用い、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(P
VdF)を用いた。リン酸鉄リチウムと、酸化グラフェンと、ポリフッ化ビニリデンと、
を94.2:0.8:5の割合で混合し、粘度調整のため分散媒としてN−メチル−2−
ピロリドン(NMP)を添加して、混練することで正極スラリーを作製した。
上述の方法で作製した正極スラリーを、正極集電体(膜厚20μmのアルミニウム)に塗
布した。
次に集電体上に設けたスラリーを、通風乾燥機で乾燥させた。乾燥は、80℃40分間、
大気雰囲気で行った。
次に、還元剤を含む溶媒中で反応させ、酸化グラフェンの還元を行った。還元処理は、6
0℃で4.5時間行った。還元剤として、アスコルビン酸を用いた。また、溶媒としては
エタノールを用いた。還元剤の濃度は13.5g/Lであった。
その後、エタノールで洗浄し、70℃で10時間の乾燥を行った。乾燥は、真空雰囲気下
で行った。
次に、正極活物質層を、ロールプレス法によりプレスして圧密化した。
上述の方法で正極活物質層を形成し、それを打ち抜いて以下のコイン型二次電池を作製し
た。なお、正極のLiFePOの担持量を測定したところ、後述する負極Aと組み合わ
せてコイン型二次電池を作製した正極は6.3mg/cmであり、後述する負極Bと組
み合わせてコイン型二次電池を作製した正極は6.6mg/cmであった。
[負極の作製]
(負極Aの作製)
まず、ガラス基板に、ポリエチレン製の基材をカプトンテープで固定したものを用意した
(基板A)。
次に、負極活物質、バインダー、分散媒を用いて、負極スラリーを作製した。ここでは負
極活物質として、粒径10μmの人造黒鉛(MCMB)、バインダーとしてポリフッ化ビ
ニリデン(PVdF)を用いた。スラリーの配合は、重量比で黒鉛:PVdF=90:1
0とした。まず、黒鉛と、PVdFのNMP溶液とを、混練機で混練した後、粘度調整の
ためNMPを添加し、再び混練機で混練し、負極スラリーを作製した。
上述の方法で作製した負極スラリーを、ブレードを用いて基板Aに塗布した。すなわち、
ポリエチレン製の基材に負極スラリーを塗布した。塗布工程において、ブレードと基材と
の間隔を220μmとした。
次に、オーブンを用いて大気雰囲気下で70℃、30分間乾燥した。その後、減圧環境下
で、170℃、10時間乾燥して、電極活物質層を形成した。
電極活物質層を形成した基板Aの表面に、スパッタリング法によりチタン(Ti)を3μ
mの厚さで成膜する条件にて成膜した。具体的には、基板とターゲットの間との距離(T
−S間距離)を110mm、基板温度を室温、圧力0.4Pa、直流(DC)電源6kW
、アルゴン(アルゴン流量比率100%)雰囲気下でDCスパッタ法により成膜した。
表面にTi膜を形成した基板Aから、カプトンテープを剥がしてガラス基板を切り離し、
基材\黒鉛活物質層\Tiの構造の電極を得た。この一部を、電極打ち抜き器を用いて1
2mmφの円形に打ち抜いた。ここから、基材と黒鉛活物質層の間の密着性が低いことを
利用して基材を剥がし、黒鉛活物質層\Tiという構造の12mmφの構造体を得た。次
に、これを16mmφの銅集電体(膜厚18μmの圧延銅箔)に載せ、銅集電体\Ti\
黒鉛活物質層という構造の電極を得た。これを負極Aとした。得られた負極Aの活物質担
持量は3.5mg/cmであった。
なお、負極Aの活物質担持量は以下の結果を用いて算出した。まず、負極Aとして打ち抜
いた箇所とは別の箇所にて黒鉛活物質層\Tiという構造体を得て、当該構造体の重量を
測定したのち、構造体を用いて対極をLi箔としたコインセルを作製した。電解液、部材
は後述の試料Aと同様のものを用いた。このコインセルに対して十分低い電流値で充放電
測定を行った。そのときのLi脱離時の容量と、用いた人造黒鉛の容量は330mAh/
gの値であったため、黒鉛活物質層\Tiという構造体のうち、黒鉛活物質の重量は83
%であると算出された。負極Aの活物質担持量はこの83%を用いて算出した。
(比較例である負極Bの作製)
次に、負極Aの比較例である負極Bを作製した。負極Bは集電体が銅箔である一般的な電
極である。まず、負極活物質、バインダー、分散媒を用いて、負極スラリーを作製した。
ここでは負極活物質として、粒径10μmの人造黒鉛(MCMB)、バインダーとしてポ
リフッ化ビニリデン(PVdF)を用いた。スラリーの配合は、重量比で黒鉛:PVdF
=90:10とした。まず、黒鉛と、PVdFのNMP溶液とを、混練機で混練した後、
粘度調整のためNMPを添加し、再び混練機で混練し、負極スラリーを作製した。
上述の方法で作製した負極スラリーを、ブレードを用いて集電体(膜厚18μmの圧延銅
箔)に塗布した。ブレードと集電体との間隔を220μmとした。
次に、オーブンを用いて大気雰囲気下で70℃、30分間乾燥した。その後、減圧環境下
で、170℃、10時間乾燥することにより、負極Bを形成した。得られた負極Bの活物
質担持量は4.3mg/cmであった。
[電解液]
エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)を3:7の容量比で混
ぜた溶媒1Lに対して、LiPF6をLi塩として1mol溶解させたものを電解液とし
て用いた。
[セパレータ]
セパレータとして、ポリプロピレン(PP)製のセパレータを用いた。
[コインセルの作製]
正極缶及び負極缶として、ステンレス鋼(SUS)で形成されているものを用いた。また
、ガスケット、スペーサー、ワッシャーを用いた。正極缶と、正極と、セパレータを重ね
、電解液を滴下し、さらに負極(負極Aまたは負極B)と、ガスケットと、負極缶とを重
ね、「コインかしめ機」で正極缶と負極缶とをかしめてコイン型の二次電池を作製した。
負極Aを用いて作製したコイン型の二次電池を試料A、負極Aの比較例である負極Bを用
いて作製したコイン型の二次電池を比較試料Bとする。
ここで、正極の容量/負極の容量の値を容量比とすると、試料Aの容量比は68.6%、
比較試料Bの容量比は79.5%であった。容量比は高いほど、負極においてLi析出が
起きやすくなる傾向にある。Li析出が起きると、電池の容量低下、安全性低下につなが
る恐れがある。
[エージング]
サイクル試験の前に、試料Aと比較試料Bに対し、エージングを以下のように行った。ま
ず3.2Vまで0.02Cで充電した。ここでコインセルを一旦解体し、ガス抜きを行っ
た。次に、新しいコインセルの部材を使用してコインセルを組み直した。このとき電解液
は追加した。この後、充放電を2サイクル行った。電圧範囲は2.0から4.0Vまでと
した。充電はレート0.2C、放電はレート0.2Cとした。充電はCCCV充電とし、
CVにおける電流値が0.01Cとなったところで充電終了とした。
[サイクル試験]
エージング終了後、試料Aと比較試料Bに対し、充電時のレートを高めにしたサイクル試
験を行った。電圧範囲は2.0から4.0Vまでとした。充電はレート3C、放電はレー
ト0.2Cとした。充電はCCCV充電とし、CVにおける電流値が0.01Cとなった
ところで充電終了とした。
[試験結果]
図12及び図13(A)にサイクル試験の測定結果を示す。図12(A)は、スパッタリ
ング法によりTiを成膜した黒鉛電極を用いた試料Aの充放電容量の測定結果であり、図
12(B)は、比較試料Bの充放電容量の測定結果である。図12(A)、図12(B)
とも、横軸は正極活物質層1gあたりの容量を示し、縦軸は電圧を示している。また図1
3(A)は、試料Aの3サイクル目の充電曲線と、比較試料Bの3サイクル目の充電曲線
とを重ねたものである。
図13(A)より、試料Aのほうが充電時の過電圧が小さいことが分かる。試料Aと比較
試料Bは同じ正極を使用しているため、この差は黒鉛負極の違いにより生じている。充電
時の過電圧が小さいほどLi析出の危険性が低い。したがって、図13(A)の結果は、
試料Aのほうが急速充電に適していることを示している。
サイクル試験後にコインセルをそれぞれ解体し、負極表面に金属Liが析出して存在して
いるかどうかをSEMにより調べた。
比較試料Bの負極表面には金属Liが存在していたが、試料Aの負極表面には金属Liは
観察できなかった。このことからも、試料Aのほうが急速充電に適していることが分かる
また図13(B)に、試料Aと比較試料Bのサイクル試験での容量維持率を比較した図を
示す。図13(B)より、試料Aのほうがサイクル試験時の容量維持率が高かったことが
分かる。比較試料Bは急速充電中に金属Liが析出したために容量維持率が低かったと考
えられる。
以上より、スパッタリング法によりTiを成膜した黒鉛電極を用いた試料Aのほうがレー
ト特性が良く、急速充電に優れていることが分かった。
10a 基材
10b 膜
11 導電膜
12 電極活物質
13 樹脂膜
14 集電体
15 電極活物質層
100 基材
101 導電膜
102 電極活物質
104 集電体
105 電極活物質層
200 基材
201 導電膜
202 電極活物質
204 集電体
205 電極活物質層
300 二次電池
301 正極缶
302 負極缶
303 ガスケット
304 正極
305 正極集電体
306 正極活物質層
307 負極
308 負極集電体
309 負極活物質層
310 セパレータ
400 二次電池
402 正極
404 負極
500 二次電池
501 正極集電体
502 正極活物質層
503 正極
504 負極集電体
505 負極活物質層
506 負極
507 セパレータ
508 電解液
509 外装体
600 二次電池
601 正極キャップ
602 電池缶
603 正極端子
604 正極
605 セパレータ
606 負極
607 負極端子
608 絶縁板
609 絶縁板
610 ガスケット
611 PTC素子
612 安全弁機構
702 筐体
704 表示パネル
705 時計を表すアイコン
706 その他アイコン
711 操作ボタン
712 操作ボタン
713 接続端子
721 バンド
722 留め金
800 携帯電話機
801 筐体
802 表示部
803 操作ボタン
804 二次電池
805 スピーカ
806 マイク
900 回路基板
901 集電体
902 電極活物質
903 絶縁性粒子
910 ラベル
911 端子
912 回路
913 蓄電体
914 アンテナ
915 アンテナ
916 層
917 層
918 アンテナ
919 端子
920 表示装置
921 センサ
922 端子
930 筐体
930a 筐体
930b 筐体
931 負極
932 正極
933 セパレータ
951 端子
952 端子
1001 基材
1002 電極活物質
1003 絶縁性粒子
1004 導電膜
1005 樹脂膜
1006 集電体
7100 携帯表示装置
7101 筐体
7102 表示部
7103 操作ボタン
7104 二次電池

Claims (5)

  1. 集電体と、
    前記集電体上の導電膜と、
    前記導電膜上の電極活物質層と、を有し、
    前記導電膜は、前記集電体と接する領域を有し、
    前記導電膜は、前記電極活物質層と接する領域を有し、
    前記電極活物質層は、複数の粒子を有し、
    前記複数の粒子は、前記導電膜と電気的に接続されており、
    前記導電膜の表面は、前記複数の粒子同士の間隙よって生じる凹凸を有する、電極。
  2. 請求項1において、
    前記導電膜と前記集電体との間に樹脂膜を有する、電極。
  3. 基材上に電極活物質層を形成し、
    前記電極活物質層上に導電膜を形成し、
    前記導電膜の形成後に、前記基材と前記電極活物質層を分離し、
    前記基材の分離後に、前記導電膜上に集電体を形成し、
    前記電極活物質層は、複数の粒子を有し、
    前記複数の粒子は、前記導電膜と電気的に接続されており、
    前記導電膜の表面は、前記複数の粒子同士の間隙よって生じる凹凸を有する、電極の製造方法。
  4. 基材上に酸化シリコンを含む膜を形成し、
    前記酸化シリコンを含む膜上に電極活物質層を形成し、
    前記電極活物質層上に導電膜を形成し、
    前記導電膜の形成後に、前記酸化シリコンを含む膜と前記電極活物質層を分離し、
    前記酸化シリコンを含む膜の分離後に、前記導電膜上に集電体を形成し、
    前記電極活物質層は、複数の粒子を有し、
    前記複数の粒子は、前記導電膜と電気的に接続されており、
    前記導電膜の表面は、前記複数の粒子同士の間隙よって生じる凹凸を有する、電極の製造方法。
  5. 請求項3または請求項4において、
    前記導電膜と前記集電体との間に樹脂膜を形成する、電極の製造方法。
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