JP2013243193A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ボートの基板支持部周辺の原料ガス消費面積を抑え、基板上の膜厚均一性を向上する。
【解決手段】半導体装置の製造方法において、石英又は炭化シリコンを露出した基板保持体に、シリコン面及び絶縁膜面を露出した基板を搭載する基板搭載工程と、前記基板を搭載した前記基板保持体を、前記基板を処理する処理室内へ搬入する搬入工程と、前記処理室内にシリコン含有ガスとエッチングガスとを同時又は交互に供給して、前記基板保持体に搭載された前記基板のシリコン面上にシリコンエピタキシャル膜を選択的に成長させる選択成長工程と、前記選択成長工程後に、前記処理室から前記基板を搬出する搬出工程と、を行う。
【選択図】図2
【解決手段】半導体装置の製造方法において、石英又は炭化シリコンを露出した基板保持体に、シリコン面及び絶縁膜面を露出した基板を搭載する基板搭載工程と、前記基板を搭載した前記基板保持体を、前記基板を処理する処理室内へ搬入する搬入工程と、前記処理室内にシリコン含有ガスとエッチングガスとを同時又は交互に供給して、前記基板保持体に搭載された前記基板のシリコン面上にシリコンエピタキシャル膜を選択的に成長させる選択成長工程と、前記選択成長工程後に、前記処理室から前記基板を搬出する搬出工程と、を行う。
【選択図】図2
Description
本発明は、半導体素子を含む集積回路が作り込まれる半導体ウエハ(以下、ウエハという。)等の基板を処理する基板処理装置や半導体装置の製造方法に関し、特に、Si(シリコン)基板表面上にSi又はSiGe(シリコンゲルマニウム)の選択エピタキシャル成長を行う際に、複数の基板を保持したボート上にエピタキシャル成長膜が形成されることを抑制する技術に関する。
縦型減圧CVD(Chemical Vapor Deposition)装置を用いて、石英(SiO2)製の反応管内に、石英製のボートに搭載された複数のSi基板を配置し、反応管の外側に配置されたヒータから反応管内にヒータ光線を投射して、反応管内のSi基板表面上に、Si又はSiGeの選択エピタキシャル成長膜を形成することが行われている。
SiやSiGeの選択成長について、図6を用いて説明する。図6は、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)の構造概略図である。例えば、MOSFETにおいて、ゲート長の微細化に伴う短チャネル効果抑制のため、エレベイテッドソース/ドレイン(又はライズドソース/ドレイン)と呼ばれる技術が注目を集めている。これは、Siが露出しているソース部61やドレイン部62にのみSi又はSiGeをエピタキシャル成長させて、エレベイテッドソース65やエレベイテッドドレイン66を形成し、その他のSiO2やSiN等の絶縁膜が露出している領域63には何も成長させない技術であり、一般的には選択成長とも呼ばれている。
Siの選択成長の原料ガスとしては、SiH4やSi2H6やSiH2Cl2等のSi含有ガスが用いられ、SiGeの選択成長の場合は、さらにGeH4やGeCl4等のGe含有ガスが加えられる。原料ガスが導入されると基板表面のSi上では直ちにエピタキシャル成長が開始されるのに対し、SiO2やSiN上では潜伏期間と呼ばれる成長遅れが生じる。この潜伏期間を利用して、Si上のみにSi又はSiGeをエピタキシャル成長させるのが選択成長である。
Siの選択成長の原料ガスとしては、SiH4やSi2H6やSiH2Cl2等のSi含有ガスが用いられ、SiGeの選択成長の場合は、さらにGeH4やGeCl4等のGe含有ガスが加えられる。原料ガスが導入されると基板表面のSi上では直ちにエピタキシャル成長が開始されるのに対し、SiO2やSiN上では潜伏期間と呼ばれる成長遅れが生じる。この潜伏期間を利用して、Si上のみにSi又はSiGeをエピタキシャル成長させるのが選択成長である。
上記の縦型減圧CVD装置のようなホットウオール式CVD装置の場合、Si基板表面上にはエピタキシャル膜が形成される一方で、石英製の反応管の内壁やボートには、Poly(多結晶) Si膜やPoly SiGe膜が形成される。
成膜初期においては、石英製の反応管はヒータから投射されるヒータ光線を透過するので、Si基板表面での成膜速度は速いが、反応管の内壁にPoly Si膜やPoly SiGe膜が形成されるにつれて、ヒータ光線の透過量が減り成膜速度は徐々に遅くなる。そして、反応管の内壁に形成された膜厚がある膜厚を超えてヒータ光線を完全に遮断するようになると、Si基板表面での成膜速度が安定するようになる。
成膜初期においては、石英製の反応管はヒータから投射されるヒータ光線を透過するので、Si基板表面での成膜速度は速いが、反応管の内壁にPoly Si膜やPoly SiGe膜が形成されるにつれて、ヒータ光線の透過量が減り成膜速度は徐々に遅くなる。そして、反応管の内壁に形成された膜厚がある膜厚を超えてヒータ光線を完全に遮断するようになると、Si基板表面での成膜速度が安定するようになる。
そこで、成膜速度を安定させる目的で、Si基板に成膜処理を施す前に、予め反応管内壁やボートを、数百nm〜数千nm程度の厚さのPoly Si膜により被覆するプリコーティングを実施している。しかし、ボートをPoly Si膜によりプリコーティングすると、ボートのSi基板支持部周辺において、ボートの表面積分、原料ガスの消費面積が増えるので、Si基板支持部周辺のSi基板の膜厚が薄くなり、Si基板面内の膜厚均一性が悪化するという問題がある。
また、ボートは一般的に、鉛直方向のボート支柱に複数の基板を支持するための溝を刻設したラダータイプが多く使用されるが、プロセスによっては、ボート支柱から基板を支持する爪部を突出させたアイランドボートを使用することもあり、この場合、部材の強度を考慮し、ボート支柱を太くし、爪部の形状を大きくしなければならない。その結果、ボート支柱や爪部の原料ガス消費面積は更に増えるので、Si基板面内の膜厚均一性は更に悪化する。このように、ボートの形状を変更することで、Si基板上の膜厚均一性に大きな影響を与えるおそれがある。
特に、Si及びSiGeのエピタキシャル成長の場合、SiO2等の絶縁膜上に膜が成長しないので、Poly Si膜によりプリコーティングされたボート支柱や爪部の原料ガス消費面積の影響は大きく、Si基板上の膜厚均一性に大きな影響を与える。
特に、Si及びSiGeのエピタキシャル成長の場合、SiO2等の絶縁膜上に膜が成長しないので、Poly Si膜によりプリコーティングされたボート支柱や爪部の原料ガス消費面積の影響は大きく、Si基板上の膜厚均一性に大きな影響を与える。
本発明の目的は、ボートの基板支持部周辺の原料ガス消費面積を抑え、基板上の膜厚均一性を向上することのできる基板処理技術や半導体装置の製造方法を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明においては、ボートをプリコーティングすることなく、選択成長の特徴を利用して、ボート表面にPoly Si膜やPoly SiGe膜が形成されることを抑制するものである。
本発明に係る半導体装置の製造方法の代表的な構成は、次のとおりである。
石英又は炭化シリコンを露出した基板保持体に、シリコン面及び絶縁膜面を露出した基板を搭載する基板搭載工程と、
前記基板を搭載した前記基板保持体を、前記基板を処理する処理室内へ搬入する搬入工程と、
前記処理室内にシリコン含有ガスとエッチングガスとを同時又は交互に供給して、前記基板保持体に搭載された前記基板のシリコン面上にシリコンエピタキシャル膜を選択的に成長させる選択成長工程と、
前記選択成長工程後に、前記処理室から前記基板を搬出する搬出工程と、
を備える半導体装置の製造方法。
本発明に係る半導体装置の製造方法の代表的な構成は、次のとおりである。
石英又は炭化シリコンを露出した基板保持体に、シリコン面及び絶縁膜面を露出した基板を搭載する基板搭載工程と、
前記基板を搭載した前記基板保持体を、前記基板を処理する処理室内へ搬入する搬入工程と、
前記処理室内にシリコン含有ガスとエッチングガスとを同時又は交互に供給して、前記基板保持体に搭載された前記基板のシリコン面上にシリコンエピタキシャル膜を選択的に成長させる選択成長工程と、
前記選択成長工程後に、前記処理室から前記基板を搬出する搬出工程と、
を備える半導体装置の製造方法。
上記の構成によれば、ボートの基板支持部周辺の原料ガス消費面積を抑え、基板上の膜厚均一性を向上することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態における基板処理装置や半導体装置の製造方法を説明する。本実施形態における基板処理装置は、一例として、半導体装置(IC:Integrated Circuit)の製造方法における処理工程を実施する半導体製造装置として構成されている。以下の説明では、基板処理装置として、ボートに搭載された複数の基板にエピタキシャル成長処理を行うバッチ式縦型半導体製造装置(以下、単に処理装置という)を適用した場合について述べる。
<処理炉の構成>
本実施形態にかかる基板処理装置100が備える処理炉202及びその周辺の構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態で好適に用いられる基板処理装置の処理炉202及び処理炉周辺の概略構成図であり、縦断面図として示されている。
本実施形態にかかる基板処理装置100が備える処理炉202及びその周辺の構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態で好適に用いられる基板処理装置の処理炉202及び処理炉周辺の概略構成図であり、縦断面図として示されている。
図1に示すように、本実施形態にかかる処理炉202は、反応管203を有している。反応管203は、石英(SiO2)または炭化シリコン(SiC)等の耐熱材料からなり、上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されている。反応管203の内側の筒中空部には、基板としてのウエハ200を処理する処理室201が形成されている。処理室201は、基板としてのウエハ200を、後述するボート217によって水平姿勢で垂直方向に多段に整列した状態で収容可能に構成されている。
反応管203の外側には、反応管203と同心円状に、基板としてのウエハ200を加熱する加熱機構としてのヒータ206が設けられている。ヒータ206は円筒形状であり、ヒータ素線とその周囲に設けられた断熱部材とにより構成され、図示しない保持体に支持されることにより垂直に据え付けられている。なお、ヒータ206の近傍には、処理室201内の温度を検出する温度検出体としての温度センサ(図示せず)が設けられている。ヒータ206及び温度センサには、温度制御部238が電気的に接続されている。温度制御部238は、温度センサにより検出された温度情報に基づきヒータ206への通電具合を調節し、処理室201内の温度が所望のタイミングにて所望の温度分布となるよう制御する。
反応管203の下方には、反応管203と同心円状に、マニホールド209が配設されている。マニホールド209は、例えば、ステンレス等からなり、上端及び下端が開口した円筒形状に形成されている。このマニホールド209は、反応管203を支持するように設けられている。なお、マニホールド209と反応管203との間には、シール部材としてのOリングが設けられている。また、マニホールド209の下方には、待機室としてのロードロック室141が設けられている。ロードロック室141を構成する耐圧筐体140の天板140bとマニホールド209との間には、シール部材としてのOリングが設けられている。このマニホールド209が天板140bにより支持されることにより、反応管203は垂直に据え付けられた状態となっている。この反応管203とマニホールド209とにより反応容器が形成される。なお、天板140bには、処理炉202の開口部である炉口161が設けられている。
マニホールド209の側壁には、処理室201内にシリコンを含む原料ガスを供給する原料ガス供給手段としてのガス供給管232が接続されている。ガス供給管232の下流側は処理室201の内壁に沿ってノズル状に鉛直方向に立ち上がり、下流側端部は処理室201内の上部にガス供給口を構成している。すなわち、本実施形態では、ノズル状のガス供給管を用いて、処理室201内の上部から原料ガスの供給を行うように構成されている。ガス供給管232は、上流側で2つの原料ガス供給管と1つのエッチングガス供給管に分岐している。エッチングガス供給管については後述する。2つに分岐した原料ガス供給管は、バルブ183a、183b、及びガス流量制御装置としてのMFC182a、182bを介して、第1のガス供給源181a、第2のガス供給源181bにそれぞれ接続されている。MFC182a、182b及びバルブ183a、183bには、ガス流量制御部235が電気的に接続されている。ガス流量制御部235は、ガス供給管232から処理室201内に所望のタイミングで所望の流量の原料ガスを供給するように制御する。なお、本発明にかかるガス供給手段は、ガス供給管232が2つの原料ガス供給管に分岐する形態に限定されず、供給するガスの種別に応じて分岐していなくても、3つ以上に分岐していてもよい。
また、ガス供給管232のバルブ183bの上流側には、処理室201内に例えばフッ素(F)を含むエッチングガスを供給するエッチングガス供給手段としてのエッチングガス供給管232eが、合流するように接続されている。すなわち、本実施形態では、ノズル状のガス供給管を用いて、処理室201内の上部からエッチングガスの供給を行うように構成されている。エッチングガス供給管232eの上流側は、バルブ183c、及びガス流量制御装置としてのMFC182cを介して、エッチングガス供給源181cに接続されている。MFC182c及びバルブ183cには、ガス流量制御部235が電気的に接続されている。ガス流量制御部235は、エッチングガス供給管232eから処理室201内に所望のタイミングで所望の流量のエッチングガスを供給するように制御する。なお、エッチングガス供給源181cには、例えばClF3ガス又はF2ガス又はHClガス又はCl2ガスが封入される。
なお、図示しないが、エッチングガス供給管232eとの合流部分よりも下流側におけるガス供給管232には、処理室201内にN2、Ar、He等の不活性ガスを供給する不活性ガス供給手段としての不活性ガス供給管が接続されている。ガス流量制御部235は、不活性ガス供給管から処理室201内に所望のタイミングで所望の流量の不活性ガスを供給するように制御する。
また、マニホールド209の側壁には、処理室201内の雰囲気を排気する排気手段としてのガス排気管231が接続されている。ガス排気管231の下流側には、APC(Auto Pressure Controller)バルブ242を介して、真空ポンプ等の真空排気装置246が接続されている。APCバルブ242は、その開度により処理室201内の圧力を調整する圧力調整器として構成されている。なお、APCバルブ242の上流側におけるガス排気管231内には、図示しないが、処理室201内の圧力を検知する圧力検知手段としての圧力センサが設けられている。なお、圧力センサは、ガス排気管231内に限らず、処理室201内に設けられていてもよい。圧力センサ及びAPCバルブ242には、圧力制御部236が電気的に接続されている。圧力制御部236は、圧力センサにより検出された圧力に基づいてAPCバルブ242の開度を調節し、処理室201内の圧力が所望のタイミングにて所望の圧力となるように制御する。
また、ロードロック室141を構成する耐圧筐体140の外面には、ボートエレベータ115が設けられている。ボートエレベータ115は、下基板245、ガイドシャフト264、ボール螺子244、上基板247、昇降モータ248、昇降台249、昇降シャフト250、昇降基板252、及びベローズ265等を備えている。下基板245は、ロードロック室141を構成する側壁の外面に水平姿勢で固定されている。下基板245には、昇降台249と嵌合するガイドシャフト264、及び昇降台249と螺合するボール螺子244がそれぞれ鉛直姿勢で設けられている。ガイドシャフト264及びボール螺子244の上端には、上基板247が水平姿勢で固定されている。ボール螺子244は、上基板247に設けられた昇降モータ248により回転させられるように構成されている。また、ガイドシャフト264は、昇降台249の上下動を許容しつつ水平方向の回転を抑制するように構成されている。そして、ボール螺子244を回転させることにより、昇降台249が昇降するように構成されている。
昇降台249には、中空の昇降シャフト250が垂直姿勢で固定されている。昇降台249と昇降シャフト250との連結部は、気密に構成されている。昇降シャフト250は、昇降台249と共に昇降するように構成されている。昇降シャフト250の下方側端部は、ロードロック室141を構成する天板140bを貫通している。天板140bに設けられる貫通穴の内径は、昇降シャフト250と天板140bとが接触することのない様に、昇降シャフト250の外径よりも大きく構成されている。ロードロック室141と昇降台249との間には、昇降シャフト250の周囲を覆うように、伸縮性を有する中空伸縮体としてのベローズ265が設けられている。昇降台249とベローズ265との連結部、及び天板140bとベローズ265との連結部はそれぞれ気密に構成されており、ロードロック室141内の気密が保持されるように構成されている。ベローズ265は、昇降台249の昇降量に対応できる充分な伸縮量を有している。ベローズ265の内径は、昇降シャフト250とベローズ265とが接触することのない様に、昇降シャフト250の外径よりも充分に大きく構成されている。
ロードロック室141内に突出した昇降シャフト250の下端には、昇降基板252が水平姿勢で固定されている。昇降シャフト250と昇降基板252との連結部は、気密に構成されている。昇降基板252の上面には、Oリング等のシール部材を介してシールキャップ219が気密に取付けられている。シールキャップ219は、例えばステンレス等の金属より構成され、円盤状に形成されている。昇降モータ248を駆動してボール螺子244を回転させ、昇降台249、昇降シャフト250、昇降基板252、及びシールキャップ219を上昇させることにより、処理炉202内にボート217が搬入(ボートローディング)されると共に、処理炉202の開口部である炉口161がシールキャップ219により閉塞されるよう構成されている。また、昇降モータ248を駆動してボール螺子244を回転させ、昇降台249、昇降シャフト250、昇降基板252、及びシールキャップ219を下降させることにより、処理室201内からボート217が搬出(ボートアンローディング)されるよう構成されている。昇降モータ248には、駆動制御部237が電気的に接続されている。駆動制御部237は、ボートエレベータ115が所望のタイミングにて所望の動作をするよう制御する。
昇降基板252の下面には、Oリング等のシール部材を介して駆動部カバー253が気密に取付けられている。昇降基板252と駆動部カバー253とにより駆動部収納ケース256が構成されている。駆動部収納ケース256の内部は、ロードロック室141内の雰囲気と隔離されている。駆動部収納ケース256の内部には、回転機構254が設けられている。回転機構254には電力供給ケーブル258が接続されている。電力供給ケーブル258は、昇降シャフト250の上端から昇降シャフト250内を通って回転機構254まで導かれており、回転機構254に電力を供給するように構成されている。回転機構254が備える回転軸255の上端部は、シールキャップ219を貫通して、基板保持具としてのボート217を下方から支持するように構成されている。回転機構254を作動(回転)させることにより、ボート217に保持された基板を処理室201内で回転させることが可能なように構成されている。回転機構254には、駆動制御部237が電気的に接続されている。駆動制御部237は、回転機構254が所望のタイミングにて所望の動作をするよう制御する。
また、駆動部収納ケース256の内部であって回転機構254の周囲には、冷却機構257が設けられている。冷却機構257及びシールキャップ219には冷却流路259が形成されている。冷却流路259には冷却水を供給する冷却水配管260が接続されている。冷却水配管260は、昇降シャフト250の上端から昇降シャフト250内を通って冷却流路259まで導かれ、冷却流路259にそれぞれ冷却水を供給するように構成されている。
基板保持具としてのボート217は、例えば石英(SiO2)や炭化珪素(SiC)等の耐熱性材料から構成され、複数枚のウエハ200を水平姿勢でかつ互いに中心を揃えた状態で整列させて多段に保持するように構成されている。なお、ボート217の下部には、例えば石英や炭化珪素等の耐熱性材料からなる円板形状をした断熱部材としての断熱板216が、水平姿勢で多段に複数枚配置されている。断熱板216は、ヒータ206からの熱をマニホールド209側に伝えにくくするように機能する。
また、本実施形態にかかる基板処理装置100は、制御手段としてのコントローラ240を有している。コントローラ240は、CPU、メモリ、HDDなどの記憶装置、操作部、入出力部を備えた主制御部239を備えている。主制御部239は、上述のガス流量制御部235、圧力制御部236、駆動制御部237、温度制御部238に電気的に接続されており、基板処理装置100全体を制御するように構成されている。そして、コントローラ240は、加熱機構としてのヒータ206、原料ガス供給手段としてのガス供給管232、及びエッチングガス供給手段としてのエッチングガス供給管232eに設けられたMFCや開閉バルブやAPCバルブ等をそれぞれ制御するとともに、ガス供給管232による原料ガスの供給と、エッチングガス供給管232eによるエッチングガスの供給と、を交互あるいは同時に行うように制御するように構成されている。かかる動作については後述する。
<基板処理工程>
<第1実施例>
続いて、半導体装置の製造工程の一工程として、基板上にエピタキシャル膜を選択的に成長させる基板処理工程の第1実施例について、図2を用いて説明する。図2は、本実施形態の第1実施例における選択成長シーケンスである。この基板処理工程は、上述した基板処理装置100により実施される。また、以下の説明において、基板処理装置100を構成する各部の動作は、コントローラ240により制御される。なお、第1のガス供給源181a及び第2のガス供給源181bには、処理ガスとして例えばSiH4ガス(又はSi2H6ガス)と、H2ガスとがそれぞれ封入されている。また、エッチングガス供給源181cには、エッチングガスとして例えばHClガスが封入されている。
<第1実施例>
続いて、半導体装置の製造工程の一工程として、基板上にエピタキシャル膜を選択的に成長させる基板処理工程の第1実施例について、図2を用いて説明する。図2は、本実施形態の第1実施例における選択成長シーケンスである。この基板処理工程は、上述した基板処理装置100により実施される。また、以下の説明において、基板処理装置100を構成する各部の動作は、コントローラ240により制御される。なお、第1のガス供給源181a及び第2のガス供給源181bには、処理ガスとして例えばSiH4ガス(又はSi2H6ガス)と、H2ガスとがそれぞれ封入されている。また、エッチングガス供給源181cには、エッチングガスとして例えばHClガスが封入されている。
まず、ウエハ移載機構(図示せず)により、降下状態のボート217に複数枚の処理対象のウエハ200を装填する(図2のステップS1)。ボート217の表面上には、ボート217の材料であるSiO2やSiCが露出しており、背景技術で述べたようなPoly Si膜のプリコーティングは施されていない。また、ウエハ200の表面上には、少なくともシリコン面と絶縁膜面とが露出している。すなわち、シリコンウエハとして構成されたウエハ200の表面の少なくとも一部に、例えばSiO2あるいはSiN等からなる絶縁膜が形成されており、シリコン面及び絶縁膜面がそれぞれ露出しているように構成されている。所定枚数のウエハ200の装填が完了したら、昇降モータ248を駆動して、所定枚数のウエハ200を保持したボート217を処理室201内に搬入、つまりボートローディング(ステップS2)すると共に、処理炉202の開口部である炉口161をシールキャップ219により閉塞する。
次に、処理室201内が所望の圧力(真空度)となるように、真空排気装置246により処理室201内を真空排気する(ステップS3)。この際、処理室201内の圧力を圧力センサにより測定し、この測定した圧力に基づきAPCバルブ242をフィードバック制御する。続いて、回転機構254により、ボート217及びウエハ200を回転させる。
次に、処理室201内が所望の温度分布となるように、ヒータ206により処理室201内を加熱する(ステップS4)。この際、ウエハ200の表面温度が450℃〜800℃になるように加熱することが好ましい。具体的には、温度センサにより温度を検出し、検出した温度情報に基づきヒータ206への通電具合をフィードバック制御して、温度を安定させる(ステップS5)。
次に、第1のガス供給源181a、第2のガス供給源181bから処理室201内に原料ガス(SiH4又はSi2H6、H2)をそれぞれ供給する(原料ガス供給工程)。具体的には、各原料ガスの供給量がそれぞれ所望の流量となるようにMFC182a、182bの開度を調節しながら、バルブ183a、183bを開き、ガス供給管232を介して処理室201内の上部に各処理ガスを供給する。処理室201内に供給された各処理ガスは、ウエハ200と接触した後、ガス排気管231から処理室201外へと排気される。各処理ガスがウエハ200と接触することにより、ウエハ200の表面上にEpi−Si(エピタキシャルシリコン)膜が堆積、つまりデポジションされる(ステップS6)。
なお、原料ガスが導入されると、ウエハ200表面の露出したシリコン上ではただちに成長が開始されるのに対し、ウエハ200表面の絶縁膜上では潜伏期間と呼ばれる成長遅れが生じる。この潜伏期間の間、露出したシリコンを中心にSi膜を成長させる。
なお、原料ガスが導入されると、ウエハ200表面の露出したシリコン上ではただちに成長が開始されるのに対し、ウエハ200表面の絶縁膜上では潜伏期間と呼ばれる成長遅れが生じる。この潜伏期間の間、露出したシリコンを中心にSi膜を成長させる。
上記潜伏期間を超えないように予め設定された成膜時間が経過したら、バルブ183a、183bを閉じて、第1のガス供給源181a、第2のガス供給源181bからの各原料ガスの供給を停止する。その後、処理室201内に不活性ガスを供給し、処理室201内を不活性ガスで置換する、つまり処理室201内をパージする(ステップS7)。
続いて、エッチングガス供給源181cから処理室201内にエッチングガスを供給するエッチングガス供給工程を行う(ステップS8)。具体的には、エッチングガスの供給量が所望の流量となるようにMFC182Cの開度を調節しながら、バルブ183cを開き、エッチングガス供給管232e及びガス供給管232を介して処理室201内にエッチングガスを供給する。その結果、ウエハ200表面の絶縁膜面上に堆積されてしまったEpi−Si膜や汚染物質が除去される。絶縁膜面上に堆積されたEpi−Si膜や汚染物質はEpi−Si膜を成長させる核となりうるが、本工程を実施することにより絶縁膜上におけるEpi−Si膜の成長が抑制され、露出したシリコン上への選択的な成長を促すことができる。
また、処理室201内に供給されたエッチングガスにより、ボート217の表面や反応管203の内壁に付着した、Poly Si膜形成の元になるSi核が除去される。
また、処理室201内に供給されたエッチングガスにより、ボート217の表面や反応管203の内壁に付着した、Poly Si膜形成の元になるSi核が除去される。
予め設定された時間が経過したら、バルブ183cを閉じて、エッチングガス供給源181cからのエッチングガスの供給を停止する。その後、処理室201内に不活性ガスを供給し、処理室201内を不活性ガスで置換する、つまり処理室201内をパージする(ステップS9)。
上述した原料ガス供給工程とエッチングガス供給工程とを含むステップS6〜S9の工程を1サイクルとして、このサイクルを所定回数繰り返すことにより、所望の厚さのEpi−Si膜を成長させることが出来る。所望の膜厚のEpi−Si膜が成長したら繰り返しを停止して、図示しない不活性ガス供給管から処理室201内に不活性ガスを供給し、処理室201内の雰囲気を不活性ガスで置換すると共に、処理室201内の圧力を常圧に復帰させて、Epi−Si成膜工程を完了する(ステップS10)。
その後、昇降モータ248を作動させてシールキャップ219を下降させ、処理炉202の開口部である炉口161を開口させると共に、処理済のウエハ200を保持したボート217を処理室201外へと搬出、つまりボートアンローディングする(ステップS11)。それからウエハを冷却し(ステップS12)、その後、ウエハ移載機構により、処理済のウエハ200をボート217より取り出す、つまりウエハディスチャージを行う(ステップS13)。
なお、ウエハ200を処理する際の処理条件としては、例えば、Epi−Si膜の成膜において、処理温度400〜700℃、処理圧力1〜200Pa、サイクル数10回が例示される。
第1実施例によれば、ボート217の表面上にPoly Si膜のプリコーティングが施されていないので、潜伏期間と呼ばれる成長遅れが生じ、ボート217の表面にPoly Si膜化形成されることを抑制できる。したがって、ボート217の表面における原料ガス消費を抑えることができ、ウエハ200の面内の膜厚均一性が向上する。また、ボート217の累積膜厚が増えることがないので、累積膜に起因するパーティクルの発生も抑制される。なお、仮にボート217の表面をPoly Si膜でプリコーティングしていた場合は、成長遅れがなくなるか又は短くなり、原料ガスを導入すると直ちにボート217の表面にも成膜が開始されてしまう。
また、エッチングガスが供給されるので、潜伏期間が更に長くなり、ボート217の表面にPoly Si膜が形成されることを更に抑制できる。
また、ボート217の各種形状(ラダーボート、アイランドボート、リングボート)に依存することなく、上記の効果を得ることができる。
また、エッチングガスが供給されるので、潜伏期間が更に長くなり、ボート217の表面にPoly Si膜が形成されることを更に抑制できる。
また、ボート217の各種形状(ラダーボート、アイランドボート、リングボート)に依存することなく、上記の効果を得ることができる。
<第2実施例>
次に、第2実施例の基板処理工程について、図3を用いて説明する。図3は、本実施形態の第2実施例における選択成長シーケンスである。図3は、図2の第1実施例におけるステップS6〜S8の代わりに、ステップS31の選択成長工程を行うものである。他は図2の第1実施例と同一の処理であるので、ステップS31の選択成長工程についてのみ説明する。
次に、第2実施例の基板処理工程について、図3を用いて説明する。図3は、本実施形態の第2実施例における選択成長シーケンスである。図3は、図2の第1実施例におけるステップS6〜S8の代わりに、ステップS31の選択成長工程を行うものである。他は図2の第1実施例と同一の処理であるので、ステップS31の選択成長工程についてのみ説明する。
ステップS31の選択成長工程においては、第1実施例の原料ガス供給工程及びエッチングガス供給工程と同様の処理を同時に行う。すなわち、第1実施例と同様に、第1のガス供給源181a、第2のガス供給源181bから処理室201内に原料ガス(SiH4又はSi2H6、H2)をそれぞれ供給するとともに、エッチングガス供給源181cから処理室201内にエッチングガスを供給しつつ、ガス排気管231から排気する。
これにより、各処理ガスがウエハ200と接触して、ウエハ200の表面のシリコン上にEpi−Si膜が堆積されるとともに、ウエハ200の表面の絶縁膜面上に堆積されてしまったEpi−Si膜や汚染物質が除去される。こうして、絶縁膜上におけるEpi−Si膜の成長が抑制され、露出したシリコン上への選択的な成長を促すことができる。
また、処理室201内に供給されたエッチングガスにより、ボート217の表面や反応管203の内壁に付着した、Poly Si膜形成の元になるSi核が除去される。
また、処理室201内に供給されたエッチングガスにより、ボート217の表面や反応管203の内壁に付着した、Poly Si膜形成の元になるSi核が除去される。
第2実施例によっても、第1実施例と同様の効果を得ることができる。
しかし、例えば図3の選択成長処理(ステップS31)が1回だけ実施されるウエハ200の表面のSiO2膜やSiN膜上においてEpi−Si膜が形成される選択破れが生じなくても、選択成長処理を繰り返し実施されるボート217の表面には、選択成長処理を重ねることにより、いずれSi核が形成される選択破れが生じる。Si核が形成されると、そこを起点にして、Poly Si膜の成長が開始されてしまう。そこで、Poly Si膜が成長する前に、選択破れにより形成されるSi核を除去する必要がある。このSi核を除去する工程を含む基板処理工程を、第3実施例及び第4実施例として以下に説明する。
しかし、例えば図3の選択成長処理(ステップS31)が1回だけ実施されるウエハ200の表面のSiO2膜やSiN膜上においてEpi−Si膜が形成される選択破れが生じなくても、選択成長処理を繰り返し実施されるボート217の表面には、選択成長処理を重ねることにより、いずれSi核が形成される選択破れが生じる。Si核が形成されると、そこを起点にして、Poly Si膜の成長が開始されてしまう。そこで、Poly Si膜が成長する前に、選択破れにより形成されるSi核を除去する必要がある。このSi核を除去する工程を含む基板処理工程を、第3実施例及び第4実施例として以下に説明する。
<第3実施例>
第3実施例の基板処理工程について、図4を用いて説明する。図4は、本実施形態の第3実施例における選択成長シーケンスである。図4は、図3の第2実施例におけるステップS31の選択成長工程の後に、ステップS41のパージ工程とステップS42のエッチング工程とを行うものである。他は図3の第2実施例と同一の処理であるので、ステップS41のパージ工程とステップS42のエッチング工程についてのみ説明する。
第3実施例の基板処理工程について、図4を用いて説明する。図4は、本実施形態の第3実施例における選択成長シーケンスである。図4は、図3の第2実施例におけるステップS31の選択成長工程の後に、ステップS41のパージ工程とステップS42のエッチング工程とを行うものである。他は図3の第2実施例と同一の処理であるので、ステップS41のパージ工程とステップS42のエッチング工程についてのみ説明する。
ステップS41のパージ工程においては、第2実施例のパージ工程(ステップS9)と同様の処理を行う。すなわち、第2実施例と同様に、選択成長工程において予め設定された時間が経過したら、原料ガスの供給を停止する。その後、処理室201内に不活性ガスを供給し、処理室201内を不活性ガスで置換する、つまり処理室201内をパージする。
ステップS42のエッチング工程においては、第1実施例のエッチングガス供給工程(ステップS8)と同様の処理を行う。すなわち、第1実施例と同様に、エッチングガス供給源181cから処理室201内にエッチングガスを供給しつつ、ガス排気管231から排気する。
ステップS42のエッチング工程においては、第1実施例のエッチングガス供給工程(ステップS8)と同様の処理を行う。すなわち、第1実施例と同様に、エッチングガス供給源181cから処理室201内にエッチングガスを供給しつつ、ガス排気管231から排気する。
エッチング工程におけるエッチングレートは、Epi−Si膜よりもPoly Si膜の方が大幅に速い。例えば、処理室201内の温度が550℃、エッチングガスであるCl2ガスの分圧が1.2Pa、全圧が40Paの条件の場合、Epi−Si膜のエッチングレートが0.33nm/minであるのに対し、Poly Si膜のエッチングレートは0.92nm/minであった。また、ステップS42のエッチング工程においては、Poly Si膜をエッチングするのではなく、Si核を除去するだけなので、このエッチング工程に要する時間は、数十秒から数分で十分である。このように、Epi−Si膜のエッチングレートは遅く、かつエッチング時間が短いため、Epi−Si膜はほとんどエッチングされない。したがって、ステップS42のエッチング工程を実施しても、ステップS31の選択成長工程で形成されたEpi−Si膜への影響は小さい。
第3実施例によれば、ボート217の表面に形成されるSi核を除去することができるので、選択成長処理を繰り返し複数回実施しても、ボート217の表面にPoly Si膜が形成されることを抑制できる。
<第4実施例>
第4実施例の基板処理工程について、図5を用いて説明する。図5は、本実施形態の第4実施例における選択成長シーケンスである。図5は、図3の第2実施例におけるステップS31の選択成長工程の前に、ステップS51のエッチング工程とステップS52のパージ工程とを行うものである。他は図3の第2実施例と同一の処理であるので、ステップS51のエッチング工程とステップS52のパージ工程についてのみ説明する。
ステップS51のエッチング工程においては、第1実施例のエッチングガス供給工程(ステップS8)と同様の処理を行う。すなわち、第1実施例と同様に、エッチングガス供給源181cから処理室201内にエッチングガスを供給しつつ、ガス排気管231から排気する。
ステップS52のパージ工程においては、第1実施例のパージ工程(ステップS9)と同様の処理を行う。すなわち、第1実施例と同様に、エッチング工程において予め設定された時間が経過したら、エッチングガスの供給を停止する。その後、処理室201内に不活性ガスを供給し、処理室201内を不活性ガスで置換する、つまり処理室201内をパージする。
第4実施例の基板処理工程について、図5を用いて説明する。図5は、本実施形態の第4実施例における選択成長シーケンスである。図5は、図3の第2実施例におけるステップS31の選択成長工程の前に、ステップS51のエッチング工程とステップS52のパージ工程とを行うものである。他は図3の第2実施例と同一の処理であるので、ステップS51のエッチング工程とステップS52のパージ工程についてのみ説明する。
ステップS51のエッチング工程においては、第1実施例のエッチングガス供給工程(ステップS8)と同様の処理を行う。すなわち、第1実施例と同様に、エッチングガス供給源181cから処理室201内にエッチングガスを供給しつつ、ガス排気管231から排気する。
ステップS52のパージ工程においては、第1実施例のパージ工程(ステップS9)と同様の処理を行う。すなわち、第1実施例と同様に、エッチング工程において予め設定された時間が経過したら、エッチングガスの供給を停止する。その後、処理室201内に不活性ガスを供給し、処理室201内を不活性ガスで置換する、つまり処理室201内をパージする。
第4実施例によっても、第3実施例と同様に、ボート217の表面に形成されるSi核を除去することができるので、選択成長処理を繰り返し複数回実施しても、ボート217の表面にPoly Si膜が形成されることを抑制できる。
次に、本実施形態(第1実施例)によりSiGe膜を選択成長させた場合、つまり、ボート217にプリコーティングしないでSiGe膜を選択成長させた場合の実験結果と、ボート217にプリコーティングした状態でSiGe膜を選択成長させた場合の実験結果について説明する。この例では、ボート217のウエハ支持部は、ウエハ200の9時、12時、3時の位置の3点である。ボート217にプリコーティングした場合は、9時、12時、3時の各位置において膜厚の急激な落ち込みが見られ、面内膜厚均一性が±6.6%と悪いが、プリコーティングしなかった場合は、膜厚の急激な落ち込みが見られず、面内膜厚均一性が±1.7%と改善されていた。
また、Ge濃度に関しても同様で、プリコーティングした場合の均一性が±1.6%であるのに対し、プリコーティングしなかった場合の均一性は±1.1%と改善されていた。
また、Ge濃度に関しても同様で、プリコーティングした場合の均一性が±1.6%であるのに対し、プリコーティングしなかった場合の均一性は±1.1%と改善されていた。
以上、本発明を実施形態に基づき説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。
図2の第1実施例のように、原料ガスとエッチングガスを交互に供給して、デポジションとエッチングを交互に進行させる場合は、最初のステップのエッチング作用を強くするか、又は最後のステップのエッチング作用を強くするように構成してもよい。このようにすると、ボート表面に残っている膜もしくは結晶膜を確実に取り除くことができる。なお、エッチング作用を強くするには、例えば、エッチング時間を長くする、又はエッチングガスの濃度を高くする。
図2の第1実施例のように、原料ガスとエッチングガスを交互に供給して、デポジションとエッチングを交互に進行させる場合は、最初のステップのエッチング作用を強くするか、又は最後のステップのエッチング作用を強くするように構成してもよい。このようにすると、ボート表面に残っている膜もしくは結晶膜を確実に取り除くことができる。なお、エッチング作用を強くするには、例えば、エッチング時間を長くする、又はエッチングガスの濃度を高くする。
また、上記実施形態では、基板処理工程中において、成膜後(第3実施例)か又は成膜前(第4実施例)にエッチング工程を追加したが、上記第1実施例又は第2実施例の基板処理工程を実施してボートアンローディングし、ボート217から処理済みのウエハ200を取り出した後、ウエハ200を搭載していない状態の空のボート217をボートローディングし、上記基板処理工程と別に、エッチング工程を行うようにしてもよい。また、選択破れによるSi核形成は、1回の基板処理工程により直ちに起きるわけではないので、基板処理工程を1回行う毎にエッチング工程を行うのではなく、基板処理工程を複数回行う毎にエッチング工程を行うようにしてもよい。
また、エピタキシャル成長を行う場合、基板表面上の自然酸化膜や有機物などの汚染物質を除去する目的で、エピタキシャル成膜を行う前に、処理室内に搬入したボート上の基板を、800℃以上の高温で水素ベイクすることや、800℃以下の低温であればHClやCl2などのエッチング性ガスでエッチングして基板表面をプリクリーニングすることが行われる。そこで、図5の第4実施例のように、成膜前にエッチング工程を追加する場合は、本発明に係るエッチング工程をプリクリーニング目的のエッチングと兼ねることもできる。また、プリクリーニング目的以外であっても、in−situ、つまり基板処理工程の途中でエッチング工程が入っていれば、そのエッチング工程で本発明に係るエッチング工程を兼ねることもできる。
本明細書の記載には、少なくとも次の構成が含まれる。
第1の構成は、
石英又は炭化シリコンを露出した基板保持体に、シリコン面及び絶縁膜面を露出した基板を搭載する基板搭載工程と、
前記基板を搭載した前記基板保持体を、前記基板を処理する処理室内へ搬入する搬入工程と、
前記処理室内にシリコン含有ガスとエッチングガスとを同時又は交互に供給して、前記基板保持体に搭載された前記基板のシリコン面上にシリコンエピタキシャル膜を選択的に成長させる選択成長工程と、
前記選択成長工程後に、前記処理室から前記基板を搬出する搬出工程と、
を備える半導体装置の製造方法。
第1の構成は、
石英又は炭化シリコンを露出した基板保持体に、シリコン面及び絶縁膜面を露出した基板を搭載する基板搭載工程と、
前記基板を搭載した前記基板保持体を、前記基板を処理する処理室内へ搬入する搬入工程と、
前記処理室内にシリコン含有ガスとエッチングガスとを同時又は交互に供給して、前記基板保持体に搭載された前記基板のシリコン面上にシリコンエピタキシャル膜を選択的に成長させる選択成長工程と、
前記選択成長工程後に、前記処理室から前記基板を搬出する搬出工程と、
を備える半導体装置の製造方法。
第2の構成は、第1の構成の半導体装置の製造方法であって、
前記選択成長工程において、前記基板保持体に付着したシリコン核を除去する半導体装置の製造方法。
前記選択成長工程において、前記基板保持体に付着したシリコン核を除去する半導体装置の製造方法。
第3の構成は、第1の構成又は第2の構成の半導体装置の製造方法であって、
前記選択成長工程の前又は後において、前記処理室内にエッチングガスを供給して、前記基板保持体に付着したシリコン核を除去するエッチング工程を備える半導体装置の製造方法。
前記選択成長工程の前又は後において、前記処理室内にエッチングガスを供給して、前記基板保持体に付着したシリコン核を除去するエッチング工程を備える半導体装置の製造方法。
140…耐圧筺体、140b…天板、141…ロードロック室、161…炉口、181a…第1のガス供給源、181b…第2のガス供給源、181c…エッチングガス供給源、182a,182b,182c…MFC、183a,183b,183c…開閉バルブ、200…ウエハ(基板)、201…処理室、202…処理炉、203…反応管、206…ヒータ(加熱部)、209…マニホールド、216…断熱板、217…ボート(基板保持具)、219…シールキャップ、231…ガス排気管、232…ガス供給管、232e…エッチングガス供給管、235…ガス流量制御部、236…圧力制御部、237…駆動制御部、238…温度制御部、239…主制御部、240…コントローラ、242…APCバルブ(圧力調節器)、244…ボール螺子、245…下基板、246…真空ポンプ(真空排気装置)、247…上基板、248…昇降モータ、249…昇降台、250…昇降シャフト、251…天板、252…昇降基板、253…駆動部カバー、254…回転機構、255…回転軸、256…駆動部収納ケース、257…冷却機構、258…電力供給ケーブル、259…冷却流路、260…冷却水配管、264…ガイドシャフト、265…ベローズ。
Claims (1)
- 石英又は炭化シリコンを露出した基板保持体に、シリコン面及び絶縁膜面を露出した基板を搭載する基板搭載工程と、
前記基板を搭載した前記基板保持体を、前記基板を処理する処理室内へ搬入する搬入工程と、
前記処理室内にシリコン含有ガスとエッチングガスとを同時又は交互に供給して、前記基板保持体に搭載された前記基板のシリコン面上にシリコンエピタキシャル膜を選択的に成長させる選択成長工程と、
前記選択成長工程後に、前記処理室から前記基板を搬出する搬出工程と、
を備える半導体装置の製造方法。
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