JP2013239985A - バランスフィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】平衡側と不平衡側との間の結合度を高めて、挿入損失を低減できるようにしたバランスフィルタを構成する。
【解決手段】バランスフィルタ101Aは、1つの不平衡端子Pu、第1平衡端子Pb1、第2平衡端子Pb2、グランド端子Pg、不平衡側結合コイルLu、この不平衡側結合コイルLuに対して電磁界結合する平衡側結合コイルLb、および不平衡側キャパシタCuを備えている。不平衡側キャパシタCu、不平衡側結合コイルLuおよび平衡側結合コイルLbの一部でLC並列共振回路が構成されている。平衡側結合コイルLbの第1端TLb1は不平衡側結合コイルLuの第1端TLu1と同極性の端子である。そして、不平衡側結合コイルLuの第2端TLu2は平衡側結合コイルLbの第1端TLb1に接続されている。
【選択図】図1

Description

この発明は、不平衡側結合コイルと平衡側結合コイルとを備えて、不平衡・平衡変換を行うバランスフィルタに関するものである。
例えば特許文献1には、複数の誘電体層と電極層との積層体を備えた積層バランスフィルタが開示されている。
図13は特許文献1の積層型バランスフィルタの分解斜視図である。図14はこの積層型バランスフィルタの等価回路図である。図13に示すように、この積層バランスフィルタは、それぞれ所定の電極パターンを形成した複数の誘電体層251,242,241,271,211,201,221を積層した積層体で構成されている。
図14に表れているように、積層型バランスフィルタは、不平衡端子Pu、グランド端子Pgおよび平衡端子Pb1,Pb2を備えている。図14のコイルLuは、図13に示されたビア電極151,152および不平衡側コイル131で構成される不平衡側コイルに相当する。図14のコイルLbは図13に示された3つの平衡側コイルのうち中央のコイル142に相当する。コイルL1は、図13に示された平衡側コイル141およびビア電極153で構成されるコイルに相当する。同様に、コイルL2は、図13に示された平衡側コイル143およびビア電極154で構成されるコイルに相当する。
また、図14のキャパシタCuはキャパシタ電極121とグランド電極120との間に生じるキャパシタである。キャパシタC1はキャパシタ電極122とグランド電極120との間に生じるキャパシタである。同様に、キャパシタC2はキャパシタ電極123とグランド電極120との間に生じるキャパシタである。
図14に示されたコイルLuとキャパシタCuとによってLC並列共振器が構成されている。コイルL1,L2とキャパシタC1,C2とによる回路はインピーダンス整合およびインピーダンス変換の回路として作用する。
特開2011−124880号公報
特許文献1に示しているバランスフィルタは、それぞれの平衡出力端子に接続されているコイルL1,L2およびキャパシタC1,C2により出力のインピーダンスを容易に調整できるとともに、1/2波長の線路を用いていないため素子サイズを小さくできるという利点がある。
特許文献1を含め、一般的なバランスフィルタにおいては、不平衡側の結合コイルと平衡側の結合コイルとが電磁気的に結合することで、不平衡側と平衡側とで信号の変換が行われ、結合コイル間の結合度は結合コイル間の距離によって主に決定される。従って、製造上の制限で、結合コイル間の距離を小さくできない場合や製造ばらつきにより結合コイル間の距離が離れてしまう場合には、結合コイル間の結合度が小さくなって、バランスフィルタの挿入損失が大きくなるという問題が生じる。また、結合コイル間の結合度を高めるために巻回径を大きくすることは有効であるが、そのためには大型化せざるを得ない。
本発明は、上記問題に鑑みてなされ、平衡側と不平衡側との間の結合度を高めて、挿入損失を低減できるようにしたバランスフィルタを提供することを目的としている。
(1)本発明のバランスフィルタは、1つの不平衡端子、第1平衡端子、第2平衡端子、グランド端子、不平衡側結合コイル、この不平衡側結合コイルに対して電磁界結合する平衡側結合コイル、および不平衡側キャパシタを備え、
前記不平衡側結合コイルの第1端は前記不平衡端子に接続され、前記不平衡側結合コイルの第2端は前記グランド端子に接続され、
前記不平衡側キャパシタの第1端は前記不平衡端子に接続され、前記不平衡側キャパシタの第2端は前記グランド端子に接続されて、前記不平衡側キャパシタ、前記不平衡側結合コイルおよび前記平衡側結合コイルを含むLC並列共振回路が構成され、
前記不平衡側結合コイルの第1端と同極性の端子である前記平衡側結合コイルの第1端は前記第1平衡端子に接続され、前記平衡側結合コイルの第2端は前記第2平衡端子に接続され、
前記不平衡側結合コイルの第2端は前記平衡側結合コイルに接続されていることを特徴とする。
上記構成により、平衡側結合コイルと不平衡側結合コイルとの誘導性結合が強くなるため、挿入損失が低減される。
(2)前記不平衡側結合コイルの第2端は、前記平衡側結合コイルの第1端に、または前記平衡側結合コイルの中央よりも前記平衡側結合コイルの第1端寄りの位置に、接続されていることが好ましい。
(3)本発明のバランスフィルタは、1つの不平衡端子、第1平衡端子、第2平衡端子、グランド端子、不平衡側結合コイル、この不平衡側結合コイルに対して電磁界結合する平衡側結合コイル、および不平衡側キャパシタを備え、
前記不平衡側結合コイルの第1端は前記不平衡端子に接続され、前記不平衡側結合コイルの第2端は前記グランド端子に接続され、
前記不平衡側キャパシタの第1端は前記不平衡端子に接続され、前記不平衡側キャパシタの第2端は前記グランド端子に接続されて、前記不平衡側キャパシタ、前記不平衡側結合コイルを含むLC並列共振回路が構成され、
前記不平衡側結合コイルの第1端と同極性の端子である前記平衡側結合コイルの第1端は前記第1平衡端子に接続され、前記平衡側結合コイルの第2端は前記第2平衡端子に接続され、
前記平衡側結合コイルは、その途中が前記グランド端子に接続され、
前記不平衡側結合コイルの第2端は前記平衡側結合コイルの第1端に、または前記平衡側結合コイルのグランド端子に接続されている位置よりも前記平衡側結合コイルの第1端寄りの位置に、接続されていることを特徴とする。
上記構成により、平衡出力の振幅差・位相差の調整を容易に行える。
(4)上記(1)(2)または(3)において、第1平衡側コイル、第2平衡側コイル、第1平衡側キャパシタおよび第2平衡側キャパシタをさらに備え、
第1平衡側コイルの第1端は前記第1平衡端子に接続され、第1平衡側コイルの第2端は前記平衡側結合コイルの第1端に接続され、
第2平衡側コイルの第1端は前記第2平衡端子に接続され、第2平衡側コイルの第2端は前記平衡側結合コイルの第2端に接続され、
前記第1平衡側キャパシタの第1端は前記第1平衡端子に接続され、前記第1平衡側キャパシタの第2端は前記グランド端子に接続され、
前記第2平衡側キャパシタの第1端は前記第2平衡端子に接続され、前記第2平衡側キャパシタの第2端は前記グランド端子に接続されている、構成であることが好ましい。
この構成により、第1、第2の平衡側コイルおよび平衡側キャパシタにより、平衡端子の出力インピーダンスを所定値に定めることができる。
(5)前記不平衡側結合コイルの第1端と前記不平衡端子との間には直流除去用のキャパシタが挿入されていることが好ましい。この構成により、DCフィードを加えることができるようになる。
(6)本発明のバランスフィルタは、複数の誘電体層、複数の電極層、前記誘電体層の積層方向に通る複数の縦導通電極、1つの不平衡端子、2つの平衡端子、およびグランド端子を備え、前記電極層により、または前記電極層および前記縦導通電極により、グランド電極、不平衡側結合コイル、この不平衡側結合コイルに対して電磁界結合する平衡側結合コイル、および不平衡側キャパシタ電極が構成された、バランスフィルタにおいて、
前記グランド電極は前記グランド端子に導通し、
前記不平衡側結合コイルの第1端は前記不平衡端子に導通し、
前記不平衡側キャパシタ電極は、前記グランド電極と対向する位置に配置されて前記不平衡端子に導通し、
前記不平衡側結合コイルの第1端と同極性の端子である前記平衡側結合コイルの第1端は第1平衡端子に導通し、前記平衡側結合コイルの第2端は第2平衡端子に導通し、
前記不平衡側結合コイルの第2端は前記平衡側結合コイルに導通していることを特徴とする。
上記構成により、平衡側結合コイルと不平衡側結合コイルとの誘導性結合が強くなるため、挿入損失が低減される。
(7)(6)において、前記不平衡側結合コイルの第2端は、前記平衡側結合コイルの第1端に、または前記平衡側結合コイルの中央よりも前記平衡側結合コイルの第1端寄りの位置に、導通していることが好ましい。
(8)本発明のバランスフィルタは、複数の誘電体層、複数の電極層、前記誘電体層の積層方向に通る複数の縦導通電極、1つの不平衡端子、2つの平衡端子、およびグランド端子を備え、前記電極層により、または前記電極層および前記縦導通電極により、グランド電極、不平衡側結合コイル、この不平衡側結合コイルに対して電磁界結合する平衡側結合コイル、および不平衡側キャパシタ電極が構成された、バランスフィルタにおいて、
前記グランド電極は前記グランド端子に導通し、
前記不平衡側結合コイルの第1端は前記不平衡端子に導通し、
前記不平衡側キャパシタ電極は、前記グランド電極と対向する位置に配置されて前記不平衡端子に導通し、
前記不平衡側結合コイルの第1端と同極性の端子である前記平衡側結合コイルの第1端は第1平衡端子に導通し、前記平衡側結合コイルの第2端は第2平衡端子に導通し、
前記平衡側結合コイルはその途中が前記グランド端子に接続され、
前記不平衡側結合コイルの第2端は前記平衡側結合コイルの第1端に、または前記平衡側結合コイルのグランド端子に接続されている位置よりも第1端寄りの位置に、導通していることを特徴とする。
上記構成により、平衡出力の振幅差・位相差の調整を容易に行える。
(9)上記(6)(7)または(8)において、前記不平衡側結合コイルは、前記電極層および前記縦導通電極によって形成された第1不平衡側結合コイル導体部と第2不平衡側結合コイル導体部とを有し、
前記第1不平衡側結合コイル導体部と前記第2不平衡側結合コイル導体部とは、異なる誘電体層上に形成されていて、
積層方向に、前記第1不平衡側結合コイル導体部と前記第2不平衡側結合コイル導体部との間に前記平衡側結合コイルが形成されていることが好ましい。
このように、不平衡側結合コイルを異なる誘電体層上に形成された二つのコイル導体部で構成することにより、各コイル部の線幅、長さを容易に調整でき、小型に保ちながら所望の特性を実現しやすくなる。
(10)(6)〜(9)のいずれかにおいて、前記電極層により、または前記電極層および前記縦導通電極により、第1平衡側コイルおよび第2平衡側コイルが構成され、前記電極層によって第1平衡側キャパシタ電極および第2平衡側キャパシタ電極が構成されていて、
前記平衡側結合コイルおよび前記不平衡側結合コイルの形成される電極層とは別の電極層で、前記第1平衡側キャパシタ電極および前記第2平衡側キャパシタ電極を挟む位置に前記グランド電極が配置されていることが好ましい。
上記構成により、キャパシタ電極とコイルとの間の干渉を低減できる。
本発明によれば、平衡側結合コイルと不平衡側結合コイルとの結合が強くなるため、挿入損失が低減される。
図1は第1の実施形態に係るバランスフィルタ101Aの回路図である。 図2は第1の実施形態に係る別のバランスフィルタ101Bの回路図である。 図3は第1の実施形態に係るさらに別のバランスフィルタ101Cの回路図である。 図4は第1の実施形態に係るバランスフィルタ101Cを積層体に構成した場合の分解斜視図である。 図5は回路シミュレーションによる反射特性および通過特性を示す図であり、実線は本発明の実施形態に係るバランスフィルタ101Cの特性、破線は図13に示した従来のバランスフィルタの特性である。 図6は実測による通過特性を示す図であり、図6(A)は周波数0.27〜5.3GHzにおける挿入損失について、図6(B)周波数0.5〜1.5GHzにおける挿入損失についてそれぞれ示している。 図7は第2の実施形態に係るバランスフィルタ102を積層体に構成した場合の分解斜視図である。 図8は第3の実施形態に係るバランスフィルタ103の等価回路図である。 図9はバランスフィルタ103を積層体に構成した場合の分解斜視図である。 図10は第4の実施形態に係るバランスフィルタ104A,104Bの等価回路図である。 図11はバランスフィルタ104Aを積層体に構成した場合の分解斜視図である。 図12は第5の実施形態に係るバランスフィルタ105を積層体に構成した場合の分解斜視図である。 図13は特許文献1の積層型バランスフィルタの分解斜視図である。 図14は特許文献1の積層型バランスフィルタの等価回路図である。
《第1の実施形態》
図1は第1の実施形態に係るバランスフィルタ101Aの回路図である。このバランスフィルタ101Aは、1つの不平衡端子Pu、第1平衡端子Pb1、第2平衡端子Pb2、グランド端子Pg、不平衡側結合コイルLu、この不平衡側結合コイルLuに対して電磁界結合する平衡側結合コイルLb、および不平衡側キャパシタCuを備えている。
不平衡側結合コイルLuの第1端TLu1は不平衡端子Puに接続されていて、不平衡側結合コイルLuの第2端TLu2は平衡側結合コイルLbの第1端TLb1に接続されている。不平衡側キャパシタCuの第1端TCu1は不平衡端子Puに接続されていて、不平衡側キャパシタCuの第2端TCu2はグランド端子Pgに接続されていて、不平衡側キャパシタCu、不平衡側結合コイルLuおよび平衡側結合コイルLbの一部でLC並列共振回路が構成されている。
不平衡側結合コイルLuの第1端TLu1と同極性の端子である平衡側結合コイルLbの第1端TLb1は第1平衡端子Pb1に接続されていて、平衡側結合コイルLbの第2端TLb2は第2平衡端子Pb2に接続されている。
そして、不平衡側結合コイルLuの第2端TLu2は平衡側結合コイルLbの第1端TLb1に接続されている。
以上の構成により、図1に示す例のように、不平衡側結合コイルLuに、不平衡側結合コイルの第1端TLu1から第2端TLu2に向かう電流が流れるとき、平衡側結合コイルLbに平衡側結合コイルの第1端TLb1から第2端TLb2に向かう方向に電流が誘導される。この電流の方向は不平衡側結合コイルLuの第2端TLu2から平衡側結合コイルLbの第1端TLb1へ流れる電流の方向と同じ(同極性)である。したがって、平衡側結合コイルLbと不平衡側結合コイルLuとの誘導性結合が強くなる。その結果、不平衡端子Pu−平衡端子(Pb1,Pb2)間の挿入損失が低減される。
図2は第1の実施形態に係る別のバランスフィルタ101Bの回路図である。図1に示したバランスフィルタ101Aと異なり、平衡側結合コイルLbの途中が接地されている。図2に示す例のように、不平衡側結合コイルLuに、不平衡側結合コイルの第1端TLu1から第2端TLu2に向かう電流が流れるとき、平衡側結合コイルLbに平衡側結合コイルの第1端TLb1から第2端TLb2に向かう方向に電流が誘導される。この電流の方向は不平衡側結合コイルLuの第2端TLu2から平衡側結合コイルLbの第1端TLb1へ流れる電流の方向と同じ(同極性)である。不平衡端子Puから流入する電流は不平衡側結合コイルLuを通り、平衡側結合コイルLbの第1端TLb1から入り、平衡側結合コイルLbの一部(接地と第1端TLb1の間にある部分)を通って接地へ流れる。
図1に示したバランスフィルタ101Aにおいて、平衡側結合コイルLbは、その両端が平衡端子Pb1,Pb2として取り出されているので、平衡側結合コイルLbが不平衡側結合コイルLuと結合することにより、平衡側結合コイルLbの中央は仮想的なグランドとして作用する。したがって、図1に示したバランスフィルタ101Aと図2の示したバランスフィルタ101Bとは等価的に等しく作用する。
なお、図2において、平衡側結合コイルLbの上半分(グランド接続点から平衡側結合コイルの第1端TLb1間にある部分)と不平衡側結合コイルLuとの結合度をM1、平衡側結合コイルLbの下半分(グランド接続点から平衡側結合コイルの第2端TLb2間にある部分)と不平衡側結合コイルLuとの結合度をM2で表すと、M1>M2の関係である。不平衡側結合コイルLuに流れる電流が平衡側結合コイルLbの上半分にも流れるからである。そのため、平衡端子Pb1,Pb2へ出力される平衡信号の振幅および位相がともに平衡するように、平衡側結合コイルLbの上半分と下半分の線路長や不平衡側結合コイルLuと並走する距離および間隔を適宜定める。
図3は第1の実施形態に係るさらに別のバランスフィルタ101Cの回路図である。このバランスフィルタ101Cは、第1平衡側コイルL1、第2平衡側コイルL2、第1平衡側キャパシタC1および第2平衡側キャパシタC2を備え、第1平衡側コイルL1の第1端TL11は第1平衡端子Pb1に接続され、第1平衡側コイルL1の第2端TL12は平衡側結合コイルLbの第1端TLb1に接続されている。また、第2平衡側コイルL2の第1端TL21は第2平衡端子Pb2に接続されていて、第2平衡側コイルL2の第2端TL22は平衡側結合コイルLbの第2端TLb2に接続されている。
さらに、第1平衡側キャパシタC1の第1端TC11は第1平衡端子Pb1に接続されていて、第1平衡側キャパシタC1の第2端TC12は接地されている。第2平衡側キャパシタC2の第1端TC21は第2平衡端子Pb2に接続されていて、第2平衡側キャパシタC2の第2端TC22は接地されている。
図4は第1の実施形態に係るバランスフィルタ101Cを積層体に構成した場合の分解斜視図である。このバランスフィルタは、それぞれ所定の電極パターンを形成した複数の誘電体層S1〜S9を積層した積層体で構成されている。焼成により積層体が構成される場合には、それぞれに電極パターンが形成された複数の誘電体グリーンシートが積層され、加圧され、焼成される。そのため、焼成後の誘電体は一体となって、必ずしも層を成しているわけではない。但し、その場合でも、電極層と電極層の間には所定厚みの誘電体が存在するので、前記積層体は誘電体層と電極層とが積層されたものと言える。このことは以降に示す他の各実施形態についても同じである。
積層体には、1つの不平衡端子Pu、2つの平衡端子Pb1,Pb2、およびグランド端子Pgを備え、誘電体層の積層方向に通る複数の縦導通電極(ビア電極)が形成されている。そして、電極層により、または電極層および縦導通電極により、グランド電極G1,G2、不平衡側結合コイルLu、この不平衡側結合コイルLuに対して電磁界結合する平衡側結合コイルLb、および不平衡側キャパシタ電極Euが構成されている。また、グランド電極G1,G2はグランド端子Pgに導通している。
不平衡側キャパシタ電極Euは、グランド電極G1,G2と対向する位置に配置されていて、不平衡端子Puに導通している。
第1平衡側コイル導体L11,L12は第1平衡側コイルを構成している。第1平衡側コイル導体L12の端部(第1平衡側コイルの第1端)は第1平衡端子Pb1に導通している。第1平衡側コイル導体L12の端部(第1平衡側コイルの第2端)は平衡側結合コイルLbの第1端に導通している。
第2平衡側コイル導体L21,L22は第2平衡側コイルを構成している。第2平衡側コイル導体L22の端部(第2平衡側コイルの第1端)は第2平衡端子Pb2に導通している。第2平衡側コイル導体L22の端部(第2平衡側コイルの第2端)は平衡側結合コイルLbの第2端に導通している。
不平衡側結合コイルLuの第1端は配線導体Laを介して不平衡端子Puに導通している。そして、不平衡側結合コイルLuの第2端は平衡側結合コイルLbの第1端に導通している。
図4に示したように、平衡側結合コイルLbおよび不平衡側結合コイルLuの形成される電極層と、不平衡側キャパシタ電極Eu、第1平衡側キャパシタ電極E1および第2平衡側キャパシタ電極E2の形成される電極層の間にグランド電極G1が配置されていると、不平衡側キャパシタ電極Euおよび平衡側キャパシタ電極E1,E2と各コイルとの間の干渉を低減できる。
図5は回路シミュレーションによる反射特性および通過特性を示す図であり、実線は本発明の実施形態に係るバランスフィルタ101Cの特性、破線は図13に示した従来のバランスフィルタの特性である。ここで、S21は不平衡端子から平衡端子への挿入損失、S11は不平衡端子における反射係数である。
従来のバランスフィルタの場合、通過域(シミュレーションで設定した通過域)の周波数2.4GHzにおける挿入損失が0.26(dB)、2.5GHzにおける挿入損失が0.30(dB)であるのに対し、本発明の実施形態に係るバランスフィルタでは、通過域の周波数2.4GHzにおける挿入損失が0.17(dB)、2.5GHzにおける挿入損失が0.18(dB)である。
図6は実測による通過特性を示す図であり、図6(A)は周波数0.27〜5.3GHzにおける挿入損失について、図6(B)周波数0.5〜1.5GHzにおける挿入損失についてそれぞれ示している。ここで、S21(P)は図13に示した従来のバランスフィルタの特性、S21(E)は本発明の実施形態に係るバランスフィルタ101Cの特性である。
従来のバランスフィルタの場合、通過域(試作したバランスフィルタの通過域)の周波数0.869GHzにおける挿入損失が1.02(dB)、0.96GHzにおける挿入損失が1.00(dB)であるのに対し、本発明の実施形態に係るバランスフィルタでは、通過域の周波数0.869GHzにおける挿入損失が0.83(dB)、0.96GHzにおける挿入損失が0.79(dB)である。
このように、シミュレーション、実測のいずれにおいても、挿入損失は約0.2dB改善されることがわかる。
《第2の実施形態》
図7は第2の実施形態に係るバランスフィルタ102を積層体に構成した場合の分解斜視図である。このバランスフィルタ102の等価回路は第1の実施形態で図3に示したものと同じである。このバランスフィルタ102は、それぞれ所定の電極パターンを形成した複数の誘電体層S1〜S9を積層した積層体で構成されている。
積層体には、1つの不平衡端子Pu、2つの平衡端子Pb1,Pb2、およびグランド端子Pgを備え、誘電体層の積層方向に通る複数の縦導通電極(ビア電極)が形成されている。そして、電極層により、または電極層および縦導通電極により、グランド電極G1,G2、不平衡側結合コイルを構成する不平衡側結合コイル導体Lu1,Lu2、この不平衡側結合コイルに対して電磁界結合する平衡側結合コイルLb、および不平衡側キャパシタ電極Euが構成されている。また、グランド電極G1,G2はグランド端子Pgに導通している。不平衡側結合コイルLuの第1端は配線導体Laを介して不平衡端子Puに導通している。
不平衡側キャパシタ電極Euは、グランド電極G1,G2と対向する位置に配置されていて、不平衡端子Puに導通している。
第1平衡側コイル導体L11,L12は第1平衡側コイルを構成している。第1平衡側コイル導体L12の端部(第1平衡側コイルの第1端)は第1平衡端子Pb1に導通している。第1平衡側コイル導体L11の端部(第1平衡側コイルの第2端)は平衡側結合コイルLbの第1端に導通している。
第2平衡側コイル導体L21,L22は第2平衡側コイルを構成している。第2平衡側コイル導体L22の端部(第2平衡側コイルの第1端)は第2平衡端子Pb2に導通している。第2平衡側コイル導体L21の端部(第2平衡側コイルの第2端)は平衡側結合コイルLbの第2端に導通している。
上述のとおり、不平衡側結合コイル導体Lu1,Lu2は不平衡側結合コイルを構成している。不平衡側結合コイル導体Lu1の端部(不平衡側結合コイルの第1端)は配線導体Laを介して不平衡端子Puに導通している。そして、不平衡側結合コイル導体Lu2の端部(不平衡側結合コイルの第2端)は平衡側結合コイルLbの第1端に導通している。
このように、不平衡側結合コイルを構成するコイル導体部Lu1,Lu2を2つの層に分けて、平衡側結合コイルLbを挟むように配置してもよい。このように、不平衡側結合コイルを異なる誘電体層上に形成された二つのコイル導体部で構成することにより、各コイル部の線幅、長さを容易に調整でき、小型に保ちながら所望の特性を実現しやすくなる。
《第3の実施形態》
図8は第3の実施形態に係るバランスフィルタ103の等価回路図である。この例では、不平衡側結合コイルLuの第2端TLu2を平衡側結合コイルLbの第1端TLb1よりも中央(グランド接続点)寄りの位置に接続している。
図9はバランスフィルタ103を積層体に構成した場合の分解斜視図である。このバランスフィルタ103の等価回路は第1の実施形態で図3に示したものと同じである。このバランスフィルタ103は、それぞれ所定の電極パターンを形成した複数の誘電体層S1〜S10を積層した積層体で構成されている。
この例では、第1平衡側コイルを構成するコイル導体の一部L11は誘電体層S3に形成されている。また、この誘電体層S3には平衡側結合コイルを構成するコイル導体の一部Lb1が形成されていて、誘電体層S4には平衡側結合コイルを構成するコイル導体の一部Lb2が形成されている。さらに、誘電体層S3には不平衡側結合コイルを構成するコイル導体の一部Lu2が形成されている。コイル導体Lb1は第1平衡側コイルを構成するコイル導体L11の一部と見なすこともできる。
その他の基本的な構成は第2の実施形態と同じである。このように、不平衡側結合コイルLuの第2端は平衡側結合コイルLbの第1端に限らず、平衡側結合第1端よりもコイルの中央寄りの位置に接続してもよい。
なお、本実施例では、誘電体層S3に形成された不平衡側結合コイルの一部を構成するコイル導体Lu2と、誘電体層S5に形成された不平衡側結合コイルの一部を構成するコイル導体Lu1の一部とで、誘電体層S4に形成された平衡側結合コイルLb2を、誘電体層の積層方向に挟んでいるため、不平衡側結合コイルと平衡側結合コイル間の容量性結合を強くできる。
《第4の実施形態》
図10は第4の実施形態に係るバランスフィルタ104A,104Bの等価回路図である。バランスフィルタ104Aは図3に示したバランスフィルタ101Cと異なり、不平衡側結合コイルLuの第1端TLu1と不平衡端子Puとの間に直流除去用のキャパシタCdが挿入されている。また、バランスフィルタ104Bは、DCバイアス端子Pdを有し、平衡側結合コイルLbの中央がグランド端子Pgに接続されず、DCバイアス端子Pdに接続されている。
図11はバランスフィルタ104Aを積層体に構成した場合の分解斜視図である。このバランスフィルタ104Aは、それぞれ所定の電極パターンを形成した複数の誘電体層S1〜S11を積層した積層体で構成されている。誘電体層S7に形成されている電極Ed2と誘電体層S8に形成されている電極Ed1とで、図10(A)に示した直流除去用のキャパシタCdが構成されている。また、誘電体層S8に形成されている電極Euと誘電体層S9に形成されているグランド電極G1とで、図10(A)に示した不平衡側キャパシタCuが構成されている。
以上の構成で、不平衡端子Puと平衡側結合コイルLbとは直流的に絶縁状態となる。そのため、平衡側の回路に影響を受けることなく、不平衡端子Puに接続される回路に対して外部回路から直流バイアス電圧を印加できる。
また、図10(B)に示したようにDCバイアス端子Pdを備えれば、不平衡端子に接続される回路の影響を受けることなく、平衡端子Pb1,Pb2に接続される平衡側回路へ直流バイアス電圧を印加することも可能となる。
《第5の実施形態》
図12は第5の実施形態に係るバランスフィルタ105を積層体に構成した場合の分解斜視図である。このバランスフィルタ105の等価回路は第1の実施形態で図3に示したものと同じである。このバランスフィルタ105は、それぞれ所定の電極パターンを形成した複数の誘電体層S1〜S7を積層した積層体で構成されている。誘電体層S1,S2に形成されているコイル導体L11,L12で第1平衡側コイルL1が構成されている。同様に、コイル導体L21,L22で第2平衡側コイルL2が構成されている。その他の基本的な構成は図4に示したものと同じである。
このように、平衡側のコイルL1,L2を同じ誘電体層に形成してもよい。そのことで、誘電体層および電極層の層数を削減でき、低背化できる。
《他の実施形態》
以上に示した各実施形態では、不平衡端子を入力端子、平衡端子を出力端子として用いるように説明したが、平衡端子を入力端子、不平衡端子を出力端子として用いることもできる。
C1…第1平衡側キャパシタ
C2…第2平衡側キャパシタ
Cd…直流除去用キャパシタ
Cu…不平衡側キャパシタ
E1…第1平衡側キャパシタ電極
E2…第2平衡側キャパシタ電極
Ed1,Ed2…電極
Eu…不平衡側キャパシタ電極
G1,G2…グランド電極
L1…第1平衡側コイル
L11,L12…第1平衡側コイル導体
L2…第2平衡側コイル
L21,L22…第2平衡側コイル導体
La…配線導体
Lb…平衡側結合コイル
Lb1,Lb2…平衡側結合コイルのコイル導体
Lu…不平衡側結合コイル
Lu1,Lu2…不平衡側結合コイルのコイル導体
Pb1…第1平衡端子
Pb2…第2平衡端子
Pd…DCバイアス端子
Pg…グランド端子
Pu…不平衡端子
S1〜S11…誘電体層
101A.101B.101C…バランスフィルタ
102,103…バランスフィルタ
104A,104B…バランスフィルタ
105…バランスフィルタ

Claims (10)

  1. 1つの不平衡端子、第1平衡端子、第2平衡端子、グランド端子、不平衡側結合コイル、この不平衡側結合コイルに対して電磁界結合する平衡側結合コイル、および不平衡側キャパシタを備えたバランスフィルタにおいて、
    前記不平衡側結合コイルの第1端は前記不平衡端子に接続され、前記不平衡側結合コイルの第2端は前記グランド端子に接続され、
    前記不平衡側キャパシタの第1端は前記不平衡端子に接続され、前記不平衡側キャパシタの第2端は前記グランド端子に接続されて、前記不平衡側キャパシタ、前記不平衡側結合コイルを含むLC並列共振回路が構成され、
    前記不平衡側結合コイルの第1端と同極性の端子である前記平衡側結合コイルの第1端は前記第1平衡端子に接続され、前記平衡側結合コイルの第2端は前記第2平衡端子に接続され、
    前記不平衡側結合コイルの第2端は前記平衡側結合コイルに接続されていることを特徴とするバランスフィルタ。
  2. 前記不平衡側結合コイルの第2端は、前記平衡側結合コイルの第1端に、または前記平衡側結合コイルの中央よりも前記平衡側結合コイルの第1端寄りの位置に、接続されている請求項1に記載のバランスフィルタ。
  3. 1つの不平衡端子、第1平衡端子、第2平衡端子、グランド端子、不平衡側結合コイル、この不平衡側結合コイルに対して電磁界結合する平衡側結合コイル、および不平衡側キャパシタを備えたバランスフィルタにおいて、
    前記不平衡側結合コイルの第1端は前記不平衡端子に接続され、前記不平衡側結合コイルの第2端は前記グランド端子に接続され、
    前記不平衡側キャパシタの第1端は前記不平衡端子に接続され、前記不平衡側キャパシタの第2端は前記グランド端子に接続されて、前記不平衡側キャパシタ、前記不平衡側結合コイルを含むLC並列共振回路が構成され、
    前記不平衡側結合コイルの第1端と同極性の端子である前記平衡側結合コイルの第1端は前記第1平衡端子に接続され、前記平衡側結合コイルの第2端は前記第2平衡端子に接続され、
    前記平衡側結合コイルは、その途中が前記グランド端子に接続され、
    前記不平衡側結合コイルの第2端は前記平衡側結合コイルの第1端に、または前記平衡側結合コイルのグランド端子に接続されている位置よりも前記平衡側結合コイルの第1端寄りの位置に、接続されていることを特徴とするバランスフィルタ。
  4. 第1平衡側コイル、第2平衡側コイル、第1平衡側キャパシタおよび第2平衡側キャパシタを備え、
    第1平衡側コイルの第1端は前記第1平衡端子に接続され、第1平衡側コイルの第2端は前記平衡側結合コイルの第1端に接続され、
    第2平衡側コイルの第1端は前記第2平衡端子に接続され、第2平衡側コイルの第2端は前記平衡側結合コイルの第2端に接続され、
    前記第1平衡側キャパシタの第1端は前記第1平衡端子に接続され、前記第1平衡側キャパシタの第2端は前記グランド端子に接続され、
    前記第2平衡側キャパシタの第1端は前記第2平衡端子に接続され、前記第2平衡側キャパシタの第2端は前記グランド端子に接続されている、請求項1〜3のいずれかに記載のバランスフィルタ。
  5. 前記不平衡側結合コイルの第1端と前記不平衡端子との間に直流除去用のキャパシタが挿入されている、請求項1〜4のいずれかに記載のバランスフィルタ。
  6. 複数の誘電体層、複数の電極層、前記誘電体層の積層方向に通る複数の縦導通電極、1つの不平衡端子、2つの平衡端子、およびグランド端子を備え、前記電極層により、または前記電極層および前記縦導通電極により、グランド電極、不平衡側結合コイル、この不平衡側結合コイルに対して電磁界結合する平衡側結合コイル、および不平衡側キャパシタ電極が構成された、バランスフィルタにおいて、
    前記グランド電極は前記グランド端子に導通し、
    前記不平衡側結合コイルの第1端は前記不平衡端子に導通し、
    前記不平衡側キャパシタ電極は、前記グランド電極と対向する位置に配置されて前記不平衡端子に導通し、
    前記不平衡側結合コイルの第1端と同極性の端子である前記平衡側結合コイルの第1端は第1平衡端子に導通し、前記平衡側結合コイルの第2端は第2平衡端子に導通し、
    前記不平衡側結合コイルの第2端は前記平衡側結合コイルに導通していることを特徴とするバランスフィルタ。
  7. 前記不平衡側結合コイルの第2端は、前記平衡側結合コイルの第1端に、または前記平衡側結合コイルの中央よりも前記平衡側結合コイルの第1端寄りの位置に、導通している、請求項6に記載のバランスフィルタ。
  8. 複数の誘電体層、複数の電極層、前記誘電体層の積層方向に通る複数の縦導通電極、1つの不平衡端子、2つの平衡端子、およびグランド端子を備え、前記電極層により、または前記電極層および前記縦導通電極により、グランド電極、不平衡側結合コイル、この不平衡側結合コイルに対して電磁界結合する平衡側結合コイル、および不平衡側キャパシタ電極が構成された、バランスフィルタにおいて、
    前記グランド電極は前記グランド端子に導通し、
    前記不平衡側結合コイルの第1端は前記不平衡端子に導通し、
    前記不平衡側キャパシタ電極は、前記グランド電極と対向する位置に配置されて前記不平衡端子に導通し、
    前記不平衡側結合コイルの第1端と同極性の端子である前記平衡側結合コイルの第1端は第1平衡端子に導通し、前記平衡側結合コイルの第2端は第2平衡端子に導通し、
    前記平衡側結合コイルはその途中が前記グランド端子に接続され、
    前記不平衡側結合コイルの第2端は前記平衡側結合コイルの第1端に、または前記平衡側結合コイルのグランド端子に接続されている位置よりも第1端寄りの位置に、導通していることを特徴とするバランスフィルタ。
  9. 前記不平衡側結合コイルは、前記電極層および前記縦導通電極によって形成された第1不平衡側結合コイル導体部と第2不平衡側結合コイル導体部とを有し、
    前記第1不平衡側結合コイル導体部と前記第2不平衡側結合コイル導体部とは、異なる誘電体層上に形成されていて、
    積層方向に、前記第1不平衡側結合コイル導体部と前記第2不平衡側結合コイル導体部との間に前記平衡側結合コイルが形成されている、請求項6〜8のいずれかに記載のバランスフィルタ。
  10. 前記電極層により、または前記電極層および前記縦導通電極により、第1平衡側コイルおよび第2平衡側コイルが構成され、前記電極層によって第1平衡側キャパシタ電極および第2平衡側キャパシタ電極が構成されていて、
    前記平衡側結合コイルおよび前記不平衡側結合コイルの形成される電極層とは別の電極層で、前記第1平衡側キャパシタ電極および前記第2平衡側キャパシタ電極を挟む位置に前記グランド電極が配置されている、請求項6〜9のいずれかに記載のバランスフィルタ。
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