JP2013233790A - 樹脂成形体の製造方法及び樹脂成形体 - Google Patents

樹脂成形体の製造方法及び樹脂成形体 Download PDF

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Kazuhiro Sawa
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克典 高橋
Nobuhiko Inui
延彦 乾
Wataru Naruta
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Abstract

【課題】機械的強度が高く、耐熱性にも優れた樹脂成形体を製造する方法を提供する。
【解決手段】本発明の樹脂成形体の製造方法は、グラフェン構造を有する炭素材料と熱可塑性樹脂とを含む樹脂組成物に対して、熱可塑性樹脂の融点未満の温度において、せん断力を加えることにより、樹脂組成物中の炭素材料を分散させる分散工程と、分散工程の後に、前記樹脂組成物に対してせん断速度が15s−1以下となる条件でせん断力を加えて前記樹脂組成物を成形して樹脂成形体を得る成形工程とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、フィラーと熱可塑性樹脂とを含む樹脂成形体の製造方法、及び樹脂成形体に関する。
近年、ナノメートルオーダーのフィラーが熱可塑性樹脂中に分散された、いわゆるナノコンポジットが注目されている。
例えば、特許文献1には、熱可塑性樹脂と層状珪酸塩とを溶融混練することにより、層状硅酸塩が熱可塑性樹脂中に分散された成形体を得る方法が開示されている。
しかしながら、層状硅酸塩やカーボンナノチューブなどのナノメートルオーダーのサイズを有する無機フィラーは、強い凝集力を示す。このため、溶融混練の際に、熱可塑性樹脂中で無機フィラーが凝集するという問題がある。よって、例えば特許文献1のように、無機フィラーと熱可塑性樹脂とを、単に溶融混練するだけでは、熱可塑性樹脂中において無機フィラーを均一に分散させることは困難である。熱可塑性樹脂中に無機フィラーが凝集した樹脂成形体を成形したとしても、機械的強度などに優れた物性を有する成形体を得ることは困難である。
特許文献2には、微粉体の樹脂への分散方法の一例が示されている。特許文献2に記載の分散方法では、まず、樹脂が固体状態を保つ樹脂熱変形温度近辺の温度に設定した樹脂固化ゾーンにおいて原料にせん断力を加えることにより原料中の超微粉体を解砕する。次に、樹脂がゴム粘弾性状態または溶融状態となる樹脂溶融温度近辺の温度に設定した樹脂分散ゾーンにおいて原料にせん断力を加えることにより原料中に超微粉体を分散させる。
特開2001−26724号公報 特開2002−347020号公報
しかしながら、特許文献2のように、樹脂がゴム粘弾性状態または溶融状態となる樹脂溶融温度近辺の温度で原料にせん断力を加えると、ナノメートルオーダーのサイズを有する無機フィラーが樹脂中で再凝集してしまうという問題がある。樹脂中の無機フィラーが凝集すると、樹脂成形体の機械的強度が低下しやすい。また、樹脂が固体状態を保たれた解砕処理工程の後に、樹脂がゴム粘弾性状態または溶融状態となる樹脂溶融温度近辺の温度で原料に高いせん断力を加えると、樹脂中に局所的な発熱が起こる。そのため、樹脂を構成する分子鎖が切断され易くなる。よって、特許文献2に開示された方法では、ナノコンポジットの耐熱性が低下しやすいという問題がある。
本発明は、機械的強度が高く、耐熱性にも優れた樹脂成形体を製造する方法を提供することを主な目的とする。
本発明の樹脂成形体の製造方法は、グラフェン構造を有する炭素材料と熱可塑性樹脂とを含む樹脂組成物に対して、熱可塑性樹脂の融点未満の温度において、せん断力を加えることにより、樹脂組成物中の炭素材料を分散させる分散工程と、分散工程の後に、前記樹脂組成物に対してせん断速度が15s−1以下となる条件でせん断力を加え、前記樹脂組成物を成形して樹脂成形体を得る成形工程とを備える。
本発明の樹脂成形体の製造方法のある特定の局面では、成形工程において、分散工程において加えたせん断力よりも小さいせん断力を樹脂組成物に対して加えて樹脂成形体を得る。
本発明の樹脂成形体の製造方法の他の特定の局面では、成形工程において、樹脂組成物に対してせん断力を加えて炭素材料を分散させる操作を行わずに、樹脂組成物を成形して樹脂成形体を得る。
本発明の樹脂成形体の製造方法の別の特定の局面では、グラフェン構造を有する炭素材料が、薄片化黒鉛またはグラフェンからなる。
本発明の樹脂成形体の製造方法のさらに他の特定の局面では、熱可塑性樹脂がポリプロピレン系樹脂である。
本発明の樹脂成形体の製造方法のさらに別の特定の局面では、樹脂組成物中において、熱可塑性樹脂100質量部に対して、グラフェン構造を有する炭素材料が1質量部〜50質量部含有されている。
本発明の樹脂成形体は、上記の製造方法によって得られる樹脂成形体である。樹脂成形体の断面において、厚み1μm以上の炭素材料の占める面積の割合が10%以下である。
本発明の樹脂成形体のある特定の局面では、グラフェン構造を有する炭素材料が、薄片化黒鉛またはグラフェンからなる。
本発明の樹脂成形体の他の特定の局面では、熱可塑性樹脂がポリプロピレン系樹脂である。
本発明の樹脂成形体の別の特定の局面では、熱可塑性樹脂100質量部に対して、グラフェン構造を有する炭素材料が1質量部〜50質量部含有されている。
本発明によれば、機械的強度が高く、耐熱性にも優れた樹脂成形体を製造する方法を提供することができる。
実施例及び比較例で用いた二軸押出機の模式図である。
以下、本発明の樹脂成形体の製造方法、及び樹脂成形体の詳細を説明する。
(樹脂成形体の製造方法)
本発明に係る樹脂成形体の製造方法は、グラフェン構造を有する炭素材料と熱可塑性樹脂とを含む樹脂組成物に対して、熱可塑性樹脂の融点未満の温度において、せん断力を加えることにより、樹脂組成物中の炭素材料を分散させる分散工程と、分散工程の後に、前記樹脂組成物に対してせん断速度が15s−1以下となる条件でせん断力を加え、前記樹脂組成物を成形して樹脂成形体を得る成形工程とを備える。
本発明においては、まず、グラフェン構造を有する炭素材料と熱可塑性樹脂とを含む樹脂組成物を用意する。
グラフェン構造を有する炭素材料は、薄片化黒鉛またはグラフェンからなる。グラフェン構造を有する炭素材料の形状は、特に限定されないが、層状構造を有することが望ましい。例えば、層状構造を有する炭素材料と熱可塑性樹脂とを複合して、シート状の樹脂成形体とした場合、樹脂成形体の表面の平滑性を高めることができ、弾性率などの機械的強度を高めることができる。
グラフェン構造を有する炭素材料としては、薄片化黒鉛が好ましい。薄片化黒鉛を用いることにより、樹脂成形体の弾性率などの機械的強度を効果的に高めることができる。また、薄片化黒鉛は、市販品が入手可能であり、従来公知の方法により製造することもできる。
本発明において、薄片化黒鉛とは、1層のグラフェンにより構成されたグラフェンシートの積層体である。薄片化黒鉛は、元の黒鉛よりも薄い、グラフェンシートの積層体である。薄片化黒鉛におけるグラフェンシートの積層数は、2以上であり、通常、200以下である。薄片化黒鉛は、黒鉛を剥離処理することなどにより得られる。薄片化黒鉛は、例えば、黒鉛の層間に硝酸イオンなどのイオンを挿入した後に加熱処理する化学的処理方法、黒鉛に超音波を印加するなどの物理的処理方法、黒鉛を作用極として電気分解を行う電気化学的方法などの方法により得られる。
薄片化黒鉛は、アスペクト比の大きい形状を有する。そのため、本発明に係る樹脂成形体において、薄片化黒鉛が均一に分散されていると、薄片化黒鉛の積層面に交差する方向に加わる外力に対する補強効果を効果的に高められる。なお、薄片化黒鉛のアスペクト比が小さすぎると、積層面に交差する方向に加わった外力に対する補強効果が充分でないことがある。薄片化黒鉛のアスペクト比が大きすぎると、効果が飽和してそれ以上の補強効果を望めないことがある。よって、薄片化黒鉛のアスペクト比は、50以上であることが好ましく、100以上であることがより好ましい。また、薄片化黒鉛のアスペクト比は、5000以下であることが好ましい。なお、本発明においてアスペクト比とは、薄片化黒鉛の厚みに対する薄片化黒鉛の積層面方向における最大寸法の比をいう。
薄片化黒鉛は、表面改質処理されていてもよい。表面改質処理としては、例えば、薄片化黒鉛の表面に樹脂をグラフト化したり、薄片化黒鉛の表面に親水性官能基または疎水性官能基を導入する処理などが挙げられる。薄片化黒鉛を表面改質処理することにより、薄片化黒鉛と熱可塑性樹脂との親和性を高めることができる。薄片化黒鉛と熱可塑性樹脂との親和性を高められると、樹脂成形体の機械的強度が高められる。
樹脂成形体の機械的強度を高めるためには、グラフェン構造を有する炭素材料の平均粒子径は、1μm〜5μm程度であることが好ましく、3μm〜5μm程度であることがより好ましい。なお、グラフェン構造を有する炭素材料の平均粒子径は、樹脂多層成形体の切断面を1000倍のSEMにより撮影した断面写真によって測定した値である。
熱可塑性樹脂としては、特に限定されず、公知の熱可塑性樹脂を用いることができる。熱可塑性樹脂の具体例としては、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ABS樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリジメチルシロキサン、これらのうち少なくとも2種の共重合体などが挙げられる。樹脂組成物に含まれる熱可塑性樹脂は、1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィンが好ましい。ポリオレフィンは安価であり、加熱下の成形が容易である。そのため、熱可塑性樹脂としてポリオレフィンを用いることにより、樹脂成形体の製造コストを低減でき、樹脂組成物を容易に成形して樹脂成形体とすることができる。
ポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン単独重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリエチレン系樹脂、プロピレン単独重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体などのポリプロピレン系樹脂、ブテン単独重合体、ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエンの単独重合体または共重合体などが挙げられる。樹脂成形体の製造コストを低減し、樹脂組成物を容易に成形して樹脂成形体とするためには、熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン系樹脂が特に好ましい。
樹脂組成物中において、グラフェン構造を有する炭素材料は、熱可塑性樹脂100質量部に対して1質量部〜50質量部程度の範囲で含有されていることが好ましく、1質量部〜20質量部程度の範囲で含有されていることがより好ましい。このような範囲で含有されていることにより、樹脂成形体の弾性率などの機械的強度を高めることができる。
次に、熱可塑性樹脂の融点未満の温度において、樹脂組成物に対してせん断力を加えることにより、樹脂組成物中のグラフェン構造を有する炭素材料を分散させる。すなわち、樹脂組成物の固形物に対して、せん断力を加えることにより、樹脂組成物中のグラフェン構造を有する炭素材料を分散させる。分散工程において、樹脂組成物にせん断力を加える温度は、熱可塑性樹脂の融点よりも30℃以上低いことが好ましく、50℃以上低いことがより好ましい。本発明において、熱可塑性樹脂の融点は、熱可塑性樹脂を示差走査熱量分析(DSC)して得られる吸熱ピークをいう。
熱可塑性樹脂の融点未満の温度において、樹脂組成物にせん断力を加える方法は、特に限定されない。例えば、樹脂組成物に対して、せん断型攪拌機により混練する方法がある。
次に、分散工程の後に、樹脂組成物に対してせん断速度が15s−1以下となる条件でせん断力を加え、樹脂組成物を成形して樹脂成形体を得る。分散工程において分散されたグラフェン構造を有する炭素材料が、成形工程において再凝集することを抑制するためには、せん断速度は、10s−1以下であることが好ましい。
成形工程において、樹脂組成物を成形する温度は、通常、180℃以上である。
樹脂組成物を成形する方法は、特に限定されない。例えば、熱可塑性樹脂の融点未満の温度において、樹脂組成物に対してプレス加工などを施すことにより、樹脂組成物をシート状などの所望の形状に成形し、シート状などの樹脂成形体とすることができる。
成形工程において、樹脂組成物に対してせん断力を加える場合、分散工程において加えたせん断力よりも小さいせん断力を加えることが好ましい。分散工程において加えたせん断力よりも小さいせん断力を加えることにより、分散工程において分散されたグラフェン構造を有する炭素材料が、成形工程において再凝集することを抑制することができる。グラフェン構造を有する炭素材料の再凝集をさらに効果的に抑制するためには、成形工程において、樹脂組成物に対してせん断力を加えて炭素材料を分散させる操作を行わずに、樹脂組成物を成形することが好ましい。
以上のように、本発明の製造方法においては、熱可塑性樹脂の融点未満の温度において、樹脂組成物中のグラフェン構造を有する炭素材料を分散させる分散工程と、せん断速度が15s−1以下となる条件で樹脂組成物を成形する成形工程とを行う。すなわち、樹脂組成物が溶融状態とならない条件でのグラフェン構造を有する炭素材料の分散と、溶融状態で高いせん断力が加わらない条件での樹脂組成物の成形とを行う。このため、本発明では、樹脂組成物及び樹脂成形体において、グラフェン構造を有する炭素材料が凝集することが効果的に抑制される。よって、樹脂成形体中のグラフェン構造を有する炭素材料の分散性が高められ、樹脂成形体の機械的強度を高めることができる。また、本発明では、樹脂組成物の溶融状態で高いせん断力を加える操作を行わないため、樹脂組成物中に局所的な発熱が生じ難く、樹脂組成物を構成する分子鎖が切断されにくい。よって、本発明の樹脂成形体は、耐熱性においても優れている。
(樹脂成形体)
本発明に係る樹脂成形体は、例えば、上記の本発明に係る樹脂成形体の製造方法によって製造することができる。樹脂成形体は、上記の炭素材料、上記の熱可塑性樹脂を含む。樹脂成形体において、グラフェン構造を有する炭素材料は、熱可塑性樹脂100質量部に対して1質量部〜50質量部程度の範囲で含有されていることが好ましく、1質量部〜20質量部程度の範囲で含有されていることが好ましい。このような範囲で含有されていることにより、樹脂成形体の弾性率などの機械的強度を高められる。
本発明に係る樹脂成形体は、樹脂成形体の断面において、厚み1μm以上の炭素材料の占める面積の割合(%)が、樹脂成形体の全断面積中10%以下である。
樹脂成形体の全断面中における、厚み1μm以上の炭素材料の占める面積の割合(%)は、以下のようにして測定することができる。まず、樹脂成形体を任意の箇所において、断面積が9mm以上になるように切断する。次に、得られた断面において確認できる最大の断面積を有する炭素材料の凝集体が観察画面に入るようにして、この断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により1000倍で撮影する。このようにして撮影された断面のSEM画像において、SEM画像に観察される炭素材料の占める面積を測定する。このとき、1000倍で撮影したSEM画像では、厚みが1μm未満に分散した炭素材料は小さすぎて観察できないため、このようにして観察される上記炭素材料は、厚みが1μm以上の炭素材料となる。このようにして測定された厚みが1μm以上の凝集体の面積の総和を算出し、上記画像の視野の面積全体で除することによって、厚み1μm以上の炭素材料の占める面積の割合を算出することができる。
本発明に係る樹脂成形体は、厚み1μm以上の炭素材料の占める面積の割合が、樹脂成形体の全断面積の10%以下である。このため、炭素材料の多くが、樹脂成形体の断面において厚み1μm未満となる程度に細かく分散している。すなわち、樹脂成形体では、炭素材料が熱可塑性樹脂中に均一に分散されている。従って、本発明に係る樹脂成形体においては、弾性率などの機械的強度が高められている。
樹脂成形体の23℃における引張弾性率は、2.0GPa以上であることが好ましく、2.5GPa以上であることがより好ましい。樹脂成形体の23℃における引張弾性率が2.0GPa以上であることによって、高い引張弾性率が求められる車輌等の産業用途などに樹脂成形体を好適に使用することができる。
以下、本発明について、具体的な実施例に基づいて、さらに詳細に説明する。本発明は、以下の実施例に何ら限定されず、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。
(フィラーの合成例)
実施例及び比較例に用いたフィラーは、以下のようにして製造した。黒鉛単結晶粉末(SECカーボン社製、SNO−5)2.5gを65質量%の濃硫酸115mlに加え、10℃の水浴で冷却しながら撹拌した。次に、得られた混合物に、過マンガン酸カリウム15gを徐々に加えながら撹拌し、混合物を35℃で30分間反応させた。次に、得られた反応混合物に水230gを徐々に加えて、98℃で15分間反応させた。その後、反応混合物に水700gと30質量%の過酸化水素水45gを加えて反応を停止させた。次に、反応混合物を14000rpmの回転速度にて30分間、遠心分離した。次に、分離された酸化黒鉛を5質量%の希塩酸及び水を用いて充分に洗浄した後、乾燥させた。得られた酸化黒鉛の乾燥物を2mg/mlの含有量となるように水中に分散させた。この分散液に超音波を照射し、酸化黒鉛をその層界面間において剥離して断片化し、層面が酸化された薄片化黒鉛を得た。なお、超音波の照射には、45kHz、600Wの条件とした超音波洗浄機を用いた。次に、層面が酸化された薄片化黒鉛にヒドラジンを添加して、10分間還元した。次に、孔サイズが100μm、50μm、20μm、10μmのフィルター(いずれもADVANTEC社製)を、孔サイズが大きい順に用いて、還元された薄片化黒鉛を分級した。その後、分級された薄片化黒鉛を乾燥させて、実施例及び比較例で使用したフィラー(薄片化黒鉛)を得た。
(実施例1)
ポリプロピレン(日本ポリプロ社製、商品名:MA3H、23℃におけるJIS K7113−1995により求められた引張弾性率:1.8GPa、密度0.9g/cm、DSCを用いて測定した融点が170℃、MFR=10g/分)100質量部と、上記で得られたフィラー(薄膜化黒鉛、グラフェン層の層面の面方向における平均寸法5μm、グラフェンの積層数:90層、アスペクト比:180)20質量部との混合物を、図1に示されるような二軸押出機1を用いて、130℃の温度下で5分間せん断混練部にて混練することによりフィラーを分散させる分散工程を行った。なお、二軸押出機1において、スクリュー4の径は15mm、スクリュー4の有効長さ/スクリュー4の径は、60であった。各部分における温度は、供給部Aの温度が80〜130℃、せん断混練部Bの温度が50〜130℃、吐出部Cの温度が150℃となるように設定した。
次に、混合物をプレスしてシート化する成形工程を行い、肉厚が0.5mmのシート状の樹脂成形体を得た。なお、プレスにおいては、0.5mm肉厚のスペーサを用い、180℃にて2分間余熱を行い、続いて3分間100kPaの圧力を加えた。
(実施例2)
ポリプロピレンに代えて、ポリアミド(旭化成社製 商品名「1300S」、23℃におけるJIS K7113−1995により求められた引張弾性率:2.7GPa、密度1.14g/cm、線膨張係数:8×10−5/K)を用いたこと、分散温度を130℃から200℃に変更したことを除いては、実施例1と同様にして分散工程を行った。なお、分散工程における二軸押出機の各部分の温度は、供給部Aの温度を150〜200℃、せん断混練部Bの温度を130〜200℃、吐出部Cの温度を220℃とした。
次に、実施例1と同様にして、ただし成形温度を180℃から270℃に変更して、厚み0.5mmのシート状の樹脂成形体を得た。
(実施例3)
ポリプロピレンに代えて、ABS樹脂(UMGABS社製、商品名:S210B、23℃におけるJIS K7113−1995により求められた引張弾性率:2.3GPa、密度1.07g/cm、線膨張係数:8.5×10−5/K、MFR=25g/分)を用いたこと、分散温度を130℃から100℃に変更したことを除いては、実施例1と同様にして分散工程を行った。なお、分散工程における二軸押出機の各部分の温度は、供給部Aの温度を80〜100℃、せん断混練部Bの温度を70〜100℃、吐出部Cの温度を120℃とした。
次に、実施例1と同様にして、ただし成形温度を180℃から150℃に変更して、厚み0.5mmのシート状の樹脂成形体を得た。
(実施例4)
ポリプロピレンに代えて、高密度ポリエチレン(日本ポリエチレン社製、商品名:HF560、23℃におけるJIS K7113−1995により求められた引張弾性率:1.1GPa、密度0.96g/cm、DSCを用いて測定した融点が134℃、MFR=7.0g/分)を用いたこと、分散温度を130℃から100℃に変更したことを除いては、実施例1と同様にして分散工程を行った。なお、分散工程における二軸押出機の各部分の温度は、供給部Aの温度を80〜100℃、せん断混練部Bの温度を70〜100℃、吐出部Cの温度を120℃とした。
次に、実施例1と同様にして、ただし成形温度を180℃から160℃に変更して、厚み0.5mmのシート状の樹脂成形体を得た。
(比較例1)
分散工程の後、混合物を200℃に加熱して溶融し、プラストミルによりせん断速度約90秒−1の条件で5分間溶融混練する工程を加えたこと以外は、実施例1と同様にして、肉厚が0.5mmのシート状の樹脂成形体を得た。
(比較例2)
溶融混練の時間を10分間としたこと以外は、比較例1と同様にして、肉厚が0.5mmのシート状の樹脂成形体を得た。
(比較例3)
樹脂組成物が溶融状態とならない条件でのフィラーを分散させる分散工程は行わず、ポリプロピレン系樹脂とフィラーとの混合物をプラストミルにより200℃、せん断速度約90秒−1の条件で5分間溶融混練した。その後、実施例1と同様にして、肉厚が0.5mmのシート状の樹脂成形体を得た。
(比較例4)
分散工程のあと、プレス成形に先立ち、混合物を270℃の温度に加熱して溶融し、プラストミルによりせん断速度約90秒−1の条件で5分間溶融混練したこと以外は、実施例2と同様にして、肉厚が0.5mmのシート状の樹脂成形体を得た。
(比較例5)
溶融混練の時間を10分間としたこと以外は、比較例4と同様にして、肉厚0.5mmのシート状の樹脂成形体を得た。
(比較例6)
分散工程を行わずに、比較例4と同様にして溶融混練工程を行った後、プレス成形し、肉厚が0.5mmのシート状の樹脂成形体を得た。
(比較例7)
分散工程のあと、プレス成形に先立ち、混合物を150℃の温度に加熱して溶融し、プラストミルによりせん断速度約90秒−1の条件で5分間溶融混練したこと以外は、実施例3と同様にして、肉厚が0.5mmのシート状の樹脂成形体を得た。
(比較例8)
溶融混練の時間を10分間としたこと以外は、比較例7と同様にして、肉厚0.5mmのシート状の樹脂成形体を得た。
(比較例9)
分散工程を行わずに、比較例7と同様にして溶融混練工程を行った後、プレス成形し、肉厚が0.5mmのシート状の樹脂成形体を得た。
(比較例10)
分散工程のあと、プレス成形に先立ち、混合物を160℃の温度に加熱して溶融し、プラストミルによりせん断速度約90秒−1の条件で5分間溶融混練したこと以外は、実施例4と同様にして、肉厚が0.5mmのシート状の樹脂成形体を得た。
(比較例11)
溶融混練の時間を10分間としたこと以外は、比較例10と同様にして、肉厚0.5mmのシート状の樹脂成形体を得た。
(比較例12)
分散工程を行わずに、比較例10と同様にして溶融混練工程を行った後、プレス成形し、肉厚が0.5mmのシート状の樹脂成形体を得た。
(引張弾性率の測定)
JIS K7113−1995に従い、実施例1〜4及び比較例1〜12で得られた樹脂成形体の引張弾性率を測定した。結果を表1に示す。
(凝集体の占める面積率の測定)
実施例1〜4及び比較例1〜12で得られた樹脂成形体をシート肉厚方向に切断した。得られた切断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて1000倍で撮影した。撮影された断面のSEM画像において、観察されるフィラーの凝集体の占める面積を測定した。このとき、凝集体は、肉厚が1μm以上のものと定義した。断面のSEM画像において、肉厚が1μm以上の凝集体の占める面積を測定した。次に、凝集体の占める面積をSEM画像の視野全体の面積で除して、凝集体の占める面積の割合(%)を算出した。結果を表1に示す。
Figure 2013233790
表1中の樹脂の略語の意味は以下のとおりである。
PP:ポリプロピレン、PA:ポリアミド、ABS:ABS樹脂、HDPE:高密度ポリエチレン。
1…二軸押出機
2…原料ホッパー
3…サイドフィーダー
4…スクリュー
5…ベント
6…ゲートバルブ
A…供給部
B…せん断混練部
C…吐出部

Claims (10)

  1. グラフェン構造を有する炭素材料と熱可塑性樹脂とを含む樹脂組成物に対して、前記熱可塑性樹脂の融点未満の温度において、せん断力を加えることにより、前記樹脂組成物中の前記炭素材料を分散させる分散工程と、
    前記分散工程の後に、前記樹脂組成物に対してせん断速度が15s−1以下となる条件でせん断力を加え、前記樹脂組成物を成形して樹脂成形体を得る成形工程と、
    を備える、樹脂成形体の製造方法。
  2. 前記成形工程において、前記分散工程において加えたせん断力よりも小さいせん断力を前記樹脂組成物に対して加えて樹脂成形体を得る、請求項1に記載の樹脂成形体の製造方法。
  3. 前記成形工程において、前記樹脂組成物に対してせん断力を加えて前記炭素材料を分散させる操作を行わずに、前記樹脂組成物を成形して樹脂成形体を得る、請求項1または2に記載の樹脂成形体の製造方法。
  4. 前記グラフェン構造を有する炭素材料が、薄片化黒鉛またはグラフェンからなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂成形体の製造方法。
  5. 前記熱可塑性樹脂がポリプロピレン系樹脂である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂成形体の製造方法。
  6. 前記樹脂組成物中において、前記熱可塑性樹脂100質量部に対して、前記グラフェン構造を有する炭素材料が1質量部〜50質量部含有されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂成形体の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の製造方法によって得られる樹脂成形体であって、前記樹脂成形体の断面において、厚み1μm以上の前記炭素材料の占める面積の割合が10%以下である、樹脂成形体。
  8. 前記グラフェン構造を有する炭素材料が、薄片化黒鉛またはグラフェンからなる、請求項7に記載の樹脂成形体。
  9. 前記熱可塑性樹脂がポリプロピレン系樹脂である、請求項7または8に記載の樹脂成形体。
  10. 前記熱可塑性樹脂100質量部に対して、前記グラフェン構造を有する炭素材料が1質量部〜50質量部含有されている、請求項7〜9のいずれか1項に記載の樹脂成形体。
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