JP2013230779A - 車両のスライドドア構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構造で乗降性を向上させつつ、レイアウトの自由度が高い車両のスライドドア構造を提供する。
【解決手段】車両のスライドドア構造は、ロアレール11と、第1アーム20と、を備える。第1アーム20は、スライドドア6の前端部6a側に連結するドア側連結部23と、ロアレール11に摺動可能に連結するレール側連結部22と、ドア側連結部23とレール側連結部22との間に介設されるアーム本体部21と、を有する。レール側連結部22とアーム本体部21は、互いに回動不能に連結される。アーム本体部21は、ロアレール11とレール側連結部22とが連結している位置におけるロアレール11の接線Tとの成す角度のうち車体前方の角度θ1が鋭角となるように構成される。ロアレール11の後端部側は、ロアレール11の中央部側よりも車幅方向内側に位置するように傾斜する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両のスライドドア構造に関するものである。
従来、車両のスライドドア構造として、車体側部に設けられるドア開口部と、ドア開口部を開閉可能に覆うスライドドアと、ドア開口部の周縁に設けられ、車体前後方向に延在する複数のレールと、レールに摺動可能に取り付けられ、スライドドアとレールとを連結する複数の摺動部材と、を備えたものが知られている。
また、特許文献1には、乗降性を向上するため、摺動部材のスライドドアとの連結部分に、リンク機構式又はスライド機構式の補助作動機構を更に備え、ドア開口部の最大開口となる位置近傍までスライドドアが移動した際、補助作動機構によって、スライドドアの前端部側をドア開口部から車幅方向外側へ移動(離間)させる発明が開示されている。
具体的には、リンク機構式の補助作動機構は、レールに摺動可能に取り付けられた第1摺動部と、第1摺動部の他端に設けられた第2摺動部と、第2摺動部を挟んで第1摺動部と反対側に設けられ、スライドドアの前端部側に連結された第3摺動部と、第1摺動部と第2摺動部とを揺動可能に連結する第1リンク棒と、第2摺動部と第3摺動部とを揺動可能に連結する第2リング棒と、レールの後端部に設けられ、第2摺動部が突き当たるストッパーと、を備えて構成されている。
そして、第2摺動部がストッパーに突き当たった際に生じる反力により、第3摺動部が外方へ揺動することによって、スライドドアの前端部側をドア開口部から車幅方向外側へ移動させている。
一方、スライド機構式の補助作動機構は、レールに摺動可能に取り付けられた第1摺動部と、第1摺動部の他端に設けられた第2摺動部と、第1摺動部と第2摺動部とを揺動可能に連結する第1リンク棒と、第2摺動部に固定されたケースと、ケース内に収容され、スライドドアの前端部側に連結された延長板と、延長板に転動可能に取り付けられた複数のローラと、レールの後端部に設けられ、第2摺動部が突き当たるストッパーと、を備えて構成されている。
そして、第2摺動部がストッパーに突き当たった際に生じる反力により、複数のローラがケースの内面に沿うように転動して、延長板がケースの外部へ突出することによって、スライドドアの前端部側をドア開口部から車幅方向外側へ移動させている。
更に、特許文献1には、中央部側が車体前後方向に沿って直線状に形成され、後端部側が車幅方向外側に曲折されたレールと、スライドドアの前端側とレールとを連結し、車幅方向に延在する摺動部材とを備えた発明が開示されている。
そして、摺動部材がレールの中央部側から後端部側に到達した際、摺動部材が外方へ傾動することによって、スライドドアの前端部側をドア開口部から車幅方向外側へ移動させている。
特許第4032823号公報
ところが、特許文献1に記載の発明では、リンク機構式及びスライド機構式のいずれも複雑な構造となるので、部品点数の増加を招くという問題があった。
また、リンク機構式及びスライド機構式では、各摺動部同士をリング棒で連結しているので、摺動部材の剛性が低下してしまい、別途剛性を高める手段が必要となり、更なる部品点数の増加を招くという問題があった。
更に、特許文献1に記載の発明では、摺動部材が車幅方向に延在しているので、摺動部材がレールの後端部に位置しているときのスライドドアの前端部からドア開口部までの距離と、摺動部材がレールの中央部に位置しているときのスライドドアの前端部からドア開口部までの距離との差だけ、レールの中央部と後端部との車幅方向の距離を離す必要があった。この結果、レールの中央部と後端部との車幅方向の離間距離の分だけ、レールを車内側に寄せて配置する必要が生じてしまい、レールと他の構造体とが干渉しないようにレイアウトを定める作業が煩雑になるという問題があった。
本発明は、このような観点から創案されたものであり、簡易な構造で乗降性を向上させつつ、レイアウトの自由度が高い車両のスライドドア構造を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため本発明は、車体側部に設けられるドア開口部と、前記ドア開口部を開閉可能に覆うスライドドアと、前記ドア開口部の上縁部又は下縁部のうちいずれか一方に設けられ、車体前後方向に延在する第1レールと、前記第1レールに摺動可能に取り付けられ、前記スライドドアの前端部側と前記第1レールとを連結する第1アームと、を備えたスライドドア構造であって、前記第1アームは、前記スライドドアの前端部側に連結するドア側連結部と、前記第1レールに摺動可能に連結するレール側連結部と、前記ドア側連結部と前記レール側連結部との間に介設されるアーム部と、を有し、前記レール側連結部と前記アーム部とは、互いに回動不能に連結され、前記アーム部は、前記第1レールと前記レール側連結部とが連結している位置における前記第1レールの接線との成す角度のうち車体前方の角度が鋭角となるように構成され、前記第1レールの後端部側は、前記第1レールの中央部側よりも車幅方向内側に位置するように傾斜していることを特徴とする。
本発明によれば、レール側連結部とアーム部とは、互いに回動不能に連結されるとともに、アーム部は、第1レールとレール側連結部とが連結している位置における第1レールの接線との成す角度のうち車体前方の角度が鋭角となるように構成されることにより、第1アームは、アーム部と第1レールの接線との成す角度が鋭角の状態を維持したまま第1レールに沿って摺動することとなる。そして、第1レールの後端部側は、第1レールの中央部側よりも車幅方向内側に位置するように傾斜していることにより、第1アームが第1レールの後端部側を後方へ摺動するのに伴って、アーム部がレール側連結部を基点として外方へ傾動することとなる。これにより、第1レールの後端部側において、アーム部の車幅方向に沿う長さが大きくなるので、スライドドアの前端部側をドア開口部から車幅方向外側へ移動させることが可能となり、簡易な構造で乗降性を向上させることができる。
また、本発明によれば、リンク棒を使用せずにアーム部の傾動によって、スライドドアの前端部側をドア開口部から車幅方向外側へ移動させることができるので、摺動部材の剛性低下を抑制して部品点数の増加を抑制できる。
また、本発明によれば、第1アームは、アーム部と第1レールの接線との成す角度が鋭角の状態を維持したまま第1レールに沿って摺動し、かつ、第1アームは、第1レールを後方へ摺動するのに伴って、アーム部がレール側連結部を基点として外方へ傾動する構造とすることにより、第1アームが第1レールの中央部に位置しているときの車体前後方向(車体側部)とアーム部との成す角度を、第1アームが第1レールの後端部に位置しているときの車体前後方向とアーム部との成す角度よりも小さくできる。そして、第1アームの角度が変動するのに伴ってアーム部の車幅方向に沿う長さが変動するので、第1アームがレールの後端部に位置しているときのスライドドアの前端部からドア開口部までの距離と、第1アームがレールの中央部に位置しているときのスライドドアの前端部からドア開口部までの距離との差を、アーム部の車幅方向に沿う長さの変動によって対応できる。これにより、レール自体の車幅方向の長さを調整する必要がある従来構造に比較して、第1レールの中央部と後端部との車幅方向の離間距離を短くすることが可能となり、第1レールを車幅方向外側に寄せて配置できるので、第1レールと他の構造体とが干渉しないようにレイアウトを定める作業が容易になる。
また、本発明は、前記ドア側連結部と前記アーム部とは、互いに回動可能に連結され、前記ドア開口部の後縁部の後方に設けられ、車体前後方向に延在する第2レールと、前記第2レールに摺動可能に取り付けられ、前記スライドドアの後端部側と前記第2レールとを連結する第2アームと、を更に備え、前記第2レールは、当該第2レールの中央部から後端部に亘って直線状に形成されているように構成するのが好ましい。
かかる構成によれば、第2レールは、中央部から後端部に亘って直線状に形成されていることにより、第2アームが第2レールの中央部から後端部へ摺動するとき、スライドドアの後端部側は、車体側部と一定の間隔を空けたまま後方へ移動することとなる。これにより、乗降性に影響を与えないスライドドアの後端部が、ドア開口部から車幅方向外側に移動して開閉操作者の邪魔になることを防止できる。つまり、本発明によれば、ドア開口部の最大開口となる位置近傍において、スライドドアが後方から前方に向かうほど車幅方向外側に位置するように傾斜するので、スライドドアが車体側部と平行になる構造に比較して、スライドドアの前端部側をドア開口部から車幅方向外側へ移動させることが可能となり、乗降性を向上させることができる。
また、本発明は、前記第1レールは、当該第1レールの前端部から後方に向かうにつれて車幅方向外側に位置するように傾斜する第1傾斜部と、前記第1傾斜部の後端から後方に向かうにつれて車幅方向内側に位置するように傾斜する第2傾斜部と、を有するように構成するのが好ましい。
かかる構成によれば、第1アームが第1傾斜部に沿って摺動しているときには、アーム部の傾動を抑制できるので、スライドドアの前端部側がドア開口部から車幅方向外側へ移動することを抑制できる。つまり、スライドドアを車体側部に対し略平行に移動させることができるので、開操作時にスライドドアが操作者の邪魔になることを防止できる。
一方、第1アームが第2傾斜部に沿って摺動しているときには、アーム部がドア側連結部を基点として外方へ傾動するので、第1レールの後端部側において、スライドドアの前端部側をドア開口部から車幅方向外側へ移動させることができる。
また、本発明は、前記アーム部は、前記レール側連結部が前記第1レールの前端部に位置している状態において、車体前後方向に対し略平行に延在するように構成するのが好ましい。
アーム部の前端部が車幅方向内側に位置するように傾斜させると、第1レールの前端部を車幅方向外側に位置させることができるが、アーム部が極端に長くなってしまうところ、かかる構成によれば、アーム部が長くなることを抑制しつつ、第1レールの前端部を最も車幅方向外側に位置させることができる。つまり、アーム部の長さと、第1レールの前端部の車幅方向位置との両方をバランスよく確保できる。
また、スライドドアを閉じたときの第1アームの車幅方向に沿う長さを最小限に抑制できるので、車室空間を最大限に確保できる。
また、本発明は、前記ドア開口部の上縁部又は下縁部のうちいずれか他方に設けられ、車体前後方向に延在する第3レールと、前記第3レールに摺動可能に取り付けられ、前記スライドドアの前端部側と前記第3レールとを連結する第3アームと、を更に備え、前記第3レールは、当該第3レールの中央部から後端部に亘って車体前後方向に略直線状に形成されているように構成するのが好ましい。
第1レールの後端部側が中央部側よりも車幅方向内側に位置するように傾斜することにより、傾斜が変化する部分において、第1アームが円滑に摺動せず、スライドドアの前端部が円滑に移動できない虞(スライドドアの前端部が突っ掛かる虞)がある。そこで、本発明によれば、第3レールの中央部から後端部に亘って車体前後方向に略直線状に形成されていることにより、第3アームが円滑に摺動して第1アームの摺動をアシストできるので、スライドドアの前端部側の円滑な移動を実現できる。
また、本発明は、前記第3レールは、前記開口部の上縁部よりも上方に設けられるように構成するのが好ましい。
本発明では、スライドドアがドア開口部の最大開口となる位置近傍において、スライドドアの前端部側がドア開口部から車幅方向外側へ移動すること、及び、第3レールの中央部から後端部に亘って略直線状に形成されていることに起因して、第3アームは車幅方向と略平行に延在する構成となり、第3レールの前端部と後端部との車幅方向の離間距離が長くなる。そのため、第3レールの配置スペースを広く確保する必要があるところ、ドア開口部の下縁部よりも下方(フロア部)には、燃料タンクや排気管などの複数の構造体が配置されるので、第3レールと他の構造体とが干渉しないようにレイアウトを定める作業が煩雑になる。そこで、本発明によれば、フロア部よりも構造体が少ないドア開口部の上縁部よりも上方(ルーフ部)に第3レールを設けることにより、第3レールと他の構造体とが干渉しないようにレイアウトを定める作業が容易になる。
本発明によれば、簡易な構造で乗降性を向上させつつ、レイアウトの自由度が高い車両のスライドドア構造を提供することができる。
本発明の実施形態に係る車両のスライドドア構造が適用された車両の斜視図である。 ロアレール及び第1アームを示す平面図である。 (a)は、第1アームがロアレールの前端部に位置している状態を示す部分拡大平面図であり、(b)は、第1アームがロアレールの中央部に位置している状態を示す部分拡大平面図であり、(c)は、第1アームがロアレールの後端部に位置している状態を示す部分拡大平面図である。 ロアレール及び第1アームを示す斜視図である。 ミッドレール及び第2アームを示す平面図である。 ミッドレール及び第2アームを示す斜視図である。 アッパレール、ミッドレール、第1アーム、及び第2アームを示す平面図である。 アッパレール及び第3アームを示す平面図である。 アッパレール及び第3アームを示す斜視図である。 車両のスライドドア構造の動作を説明するための平面図である。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図中に矢印で示される、「前後」及び「上下」は、車体前後方向及び車体上下方向を示し、「左右」は、運転席から見た左右方向(車幅方向)をそれぞれ示している。
図1に示すように、車両Vは、車両本体Vaの車体側部Vbに設けられたドア開口部5と、ドア開口部5を開閉可能に覆うスライドドア6と、を備える。ドア開口部5は、乗員が乗降する際や荷物を搬入・搬出する際に利用される開口であって、上縁部5a、下縁部5b、前縁部5c、及び後縁部5dの4つの縁部を有する略矩形状に形成されている。本実施形態において、ドア開口部5は、運転席又は助手席の側方から後部座席の側方前側に亘って形成されている。なお、車両Vは、左右対称となっているため、以下の説明においては、車両Vの左側部分のみを説明し、右側部分の説明を省略する。
ドア開口部5の周縁には、ロアレール11と、ミッドレール12と、アッパレール13と、が設けられている。また、各レール11〜13とスライドドア6との間には、第1アーム20と、第2アーム30と、第3アーム40と、が設けられている。
<ロアレール>
ロアレール11は、図1に示すように、ドア開口部5の下縁部5bに設けられ、車体前後方向に延在する鋼製部材である。ロアレール11は、図2に示すように、第1傾斜部11aと、第2傾斜部11bと、を有する。
第1傾斜部11aは、ロアレール11の前端部から略中央部(中央部よりも若干後方)まで延在する部分である。第1傾斜部11aは、前方から後方に向かうにつれて車幅方向外側に位置するように傾斜している。この第1傾斜部11aを設けることにより、スライドドア6を閉じる際、スライドドア6の前端部6aを車両本体Va側に接近させることができる。
第2傾斜部11bは、ロアレール11の略中央部から後端部まで延在する部分である。第2傾斜部11bは、第1傾斜部11aの後端部に連続して形成され、前方から後方に向かうにつれて車幅方向内側に位置するように傾斜している。
ロアレール11は、図4に示すように、下向きに開口したレール溝であり、上壁部11cと、上壁部11cの幅方向両端から垂設された一対の側壁部11d,11dと、各側壁部11dの下端から内向きに延出する一対のフランジ部11e,11eと、から構成されている。一対のフランジ部11e,11eの間には、スリット状の開口部11fが形成されている。
<第1アーム>
第1アーム20は、ロアレール11に摺動可能に取り付けられ、ロアレール11とスライドドア6の前端部6a側下部とを連結する鋼製部材である。第1アーム20は、図4に示すように、アーム本体部21と、レール側連結部22と、ドア側連結部23と、を有する。
アーム部たるアーム本体部21は、縦断面視してコ字状を呈する長尺部材である。アーム本体部21は、上壁部21aと、上壁部21aに対し下方に離間する下壁部21bと、上壁部21a及び下壁部21bの幅方向一端(前端)を繋ぐ側壁部21cと、上壁部21a及び下壁部21bのレール側端部を繋ぐ側壁部21dと、から構成されている。
レール側連結部22は、アーム本体部21のレール側端部と、ロアレール11とを連結する部材である。レール側連結部22は、アーム本体部21の側壁部21dからロアレール11側へ延出して前後に離間する板状の一対の支持部22a,22aと、一対の支持部22a,22aの間に設けられ、側壁部21dからロアレール11側へ延出する円柱状の軸部22bと、を有する。アーム本体部21とレール側連結部22とは、互いに回動不能に連結されている。
支持部22aの先端には、円柱状の軸部22cが上下方向に沿って立設されている。軸部22cには、ローラ22dが鉛直軸周りに回転可能に取り付けられている。ローラ22dは、ロアレール11の内部に配置され、ロアレール11の側壁部11d,11dを転動する部材であって、主としてスライドドア6の左右方向の移動を規制する役割を果たしている。
軸部22bの先端には、ローラ22eが水平軸周りに回転可能に取り付けられている。ローラ22eは、主としてスライドドア6の荷重を支える役割を果たしている。
本実施形態では、図3(a)乃至(c)に示すように、アーム本体部21は、ロアレール11とレール側連結部22とが連結している位置におけるロアレール11の接線Tとの成す角度のうち車体前方の角度θ1が鋭角となるように構成されているとともに、アーム本体部21とレール側連結部22とは、互いに回動不能に連結されている。これにより、第1アーム20は、アーム本体部21とロアレール11の接線Tとの成す角度のうち車体前方の角度θ1が鋭角の状態を維持したまま、ロアレール11に沿って摺動することとなる。
一方、ロアレール11が第1傾斜部11a及び第2傾斜部11bを有することにより、第1アーム20は、ロアレール11を後方へ摺動するのに伴って、アーム本体部21がレール側連結部22を基点として外方へ傾動することとなる。そのため、アーム本体部21と車体前後方向に対し平行な線Laとの成す角度θ2a〜θ2cは、第1アーム20がロアレール11の前端部から後端部へ向かうほど大きくなり、アーム本体部21の車幅方向に沿う長さは、第1アーム20がロアレール11の前端部から後端部へ向かうほど大きくなる。
ドア側連結部23は、図4に示すように、アーム本体部21のドア側端部と、スライドドア6の前端部6a側とを連結する部材である。ドア側連結部23は、アーム本体部21に回動可能に連結される本体部23aと、スライドドア6に取り付けられる取付部23bと、を有する。
本体部23aは、平面視して三角形状を呈する部分である。本体部23aの車幅方向内側の角部23a1は、上壁部21a及び下壁部21bの間に上下に挟持され、アーム本体部21のドア側端部にピンP1を介して連結されている。本体部23aは、ピンP1を中心軸として鉛直軸周りに回動する。
取付部23bは、本体部23aの車幅方向外側から上方へ延出する板状の部分である。取付部23bは、本体部23aの車幅方向外側の全長に亘って形成されている。
<ミッドレール>
ミッドレール12は、図1に示すように、ドア開口部5の後縁部5dの後方に設けられ、車体前後方向に延在する鋼製部材である。ミッドレール12は、ドア開口部5の上下方向の略中央部(中央部よりも若干下方)に設けられている。ミッドレール12は、図5に示すように、傾斜部12aと、直線部12bと、を有する。
傾斜部12aは、ミッドレール12の前端部側を構成する部分である。傾斜部12aは、前方から後方に向かうにつれて車幅方向外側に位置するように傾斜している。この傾斜部12aを設けることにより、スライドドア6を閉じる際、スライドドア6の後端部6bを車両本体Va側に接近させることができる。
直線部12bは、ミッドレール12の前端部側から後端部まで延在する部分である。直線部12bは、傾斜部12aの後端部に連続して形成され、車体前後方向に沿って直線状に延設されている。
ミッドレール12は、図6に示すように、車幅方向外側に開口したレール溝であり、上壁部12cと、上壁部12cの車幅方向内側から垂設された側壁部12dと、側壁部12dの下端から外向きに延出する下壁部12eと、下壁部12eの車幅方向外側から垂設されたフランジ部12fと、上壁部12cの車幅方向外側から垂設されたフランジ部12gと、から構成されている。下壁部12eは、上壁部12cよりも車幅方向外側に突出している。下壁部12eとフランジ部12gとの間には、スリット状の開口部12hが形成されている。
<第2アーム>
第2アーム30は、ミッドレール12に摺動可能に取り付けられ、ミッドレール12とスライドドア6の後端部6b側とを連結する鋼製部材である。第2アーム30は、図6に示すように、アーム本体部31と、レール側連結部32と、ドア側連結部33と、を有する。
アーム本体部31は、上壁部31aと、上壁部31aに対し下方に離間する下壁部31bと、上壁部31a及び下壁部31bの前側かつ車幅方向外側を繋ぐ側壁部31cと、から構成されている。下壁部31bは、上壁部31aよりも後方へ幅広に形成されている。
レール側連結部32は、アーム本体部31のレール側端部と、ミッドレール12とを連結する部材である。レール側連結部32は、下壁部31bの車幅方向内側から上方へ延出して前後に離間する一対の引掛部32a,32aと、一対の引掛部32a,32aの間に設けられた支持部32bと、支持部32bからミッドレール12側へ延出する円柱状の軸部32cと、を有する。
引掛部32aは、複数箇所を折曲して形成され、ミッドレール12の内部に引っ掛かる部分である。引掛部32aの上端側は、ミッドレール12の上壁部12c、側壁部12d、及びフランジ部12gに当接しており、主としてスライドドア6の左右方向の移動を規制する役割を果たしている。
軸部32cは、支持部32bの上端からミッドレール12側へ延出形成されている。軸部32cには、ローラ32dが水平軸周りに回転可能に取り付けられている。ローラ32dは、ミッドレール12の内部に配置され、ミッドレール12の下壁部12eを転動する部材であって、主としてスライドドア6の荷重を支える役割を果たしている。
ドア側連結部33は、アーム本体部31のドア側端部と、スライドドア6の後端部6b側とを連結する部材である。本実施形態において、ドア側連結部33は、縦断面視してコ字状を呈する部材を複数重ね合わせて構成されている。ドア側連結部33は、上壁部33aと、上壁部33aに対し下方に離間する下壁部33bと、スライドドア6に取り付けられ、上壁部33a及び下壁部33bの車幅方向外側を繋ぐ側壁部33cと、から構成される。
上壁部33a及び下壁部33bの前端は、アーム本体部31の上壁部31a及び下壁部31bの間に配置され、アーム本体部31のドア側端部にピンP2を介して連結されている。ドア側連結部33は、ピンP2を中心軸として鉛直軸周りに回動する。
ピンP2の外周面には、例えば、トーションバーばね等から構成されるばね部材33dが装着されている。ばね部材33dの上端は、ドア側連結部33の側壁部33cに係合され、下端は、アーム本体部31の側壁部31cに係合されている。ばね部材33dは、ドア側連結部33をスライドドア6側へ向かって付勢する役割を果たしている。
本実施形態では、図7に示すように、車両Vの車幅方向中心を通る車体前後方向に沿う中心線Lbからロアレール11の後端部までの距離Aと中心線Lbからミッドレール12の後端部までの距離Bの差(B−A)と、ロアレール11の後端部に位置するときの第1アーム20の車幅方向に沿う長さCとミッドレール12の後端部に位置するときの第2アーム30の車幅方向に沿う長さDの差(C−D)との関係は、C−D>B−Aとなるように設定されている。これにより、スライドドア6の前端部6aをドア開口部5から車幅方向外側に移動させることができる。
<アッパレール>
アッパレール13は、図1に示すように、ドア開口部5の上縁部5aよりも上方に設けられ、車体前後方向に延在する鋼製部材である。アッパレール13は、図8に示すように、第1傾斜部13aと、第2傾斜部13bと、直線部13cと、を有する。
第1傾斜部13aは、アッパレール13の前端部側を構成する部分である。第1傾斜部13aは、前方から後方に向かうにつれて車幅方向外側に位置するように直線状に傾斜している。この第1傾斜部13aを設けることにより、スライドドア6を閉じる際、スライドドア6の前端部6aを車両本体Va側に接近させることができる。
第2傾斜部13bは、アッパレール13の中央部側を構成する部分である。第2傾斜部13bは、第1傾斜部13aの後端部に連続して形成され、前方から後方に向かうにつれて車幅方向外側に位置するように曲線状に傾斜している。
直線部13cは、アッパレール13の後端部側を構成する部分である。直線部13cは、第2傾斜部13bの後端部に連続して形成され、車体前後方向に沿って直線状に延設されている。本実施形態において、アッパレール13は、中央部(第2傾斜部13bの後端部側)から後端部(直線部13c)に亘って車体前後方向に略直線状に形成されている。
アッパレール13は、図9に示すように、下向きに開口したレール溝であり、上壁部13dと、上壁部13dの幅方向両端から垂設された一対の側壁部13e,13eと、各側壁部13eの下端から内向きに延出する一対のフランジ部13f,13fと、から構成されている。一対のフランジ部13f,13fの間には、スリット状の開口部13gが形成されている。
<第3アーム>
第3アーム40は、アッパレール13に摺動可能に取り付けられ、アッパレール13とスライドドア6の前端部6a側上部とを連結する鋼製部材である。第3アーム40は、図9に示すように、アーム本体部41と、レール側連結部42と、ドア側連結部43と、を有する。
アーム本体部41は、レール側連結部42とドア側連結部43との間に介設される板状部材である。
レール側連結部42は、アーム本体部41のレール側端部と、アッパレール13とを連結する部材である。レール側連結部42は、前後に離間する一対の支持部42a,42aと、一対の支持部42a,42aの車幅方向外側を連結する連結部42bと、一対の支持部42a,42aの間に設けられ、連結部42bからアッパレール13側へ延出する円柱状の軸部42cと、を有する。
支持部42aの先端には、円柱状の軸部42dが上下方向に沿って立設されている。軸部42dには、ローラ42eが鉛直軸周りに回転可能に取り付けられている。ローラ42eは、アッパレール13の内部に配置され、アッパレール13の側壁部13e,13eを転動する部材であって、主としてスライドドア6の左右方向の移動を規制する役割を果たしている。
連結部42bは、アーム本体部41上に配置され、アーム本体部41のレール側端部にピンP3を介して連結されている。アーム本体部41は、ピンP3を中心軸として鉛直軸周りに回動する。
軸部42cの先端には、ローラ42fが水平軸周りに回転可能に取り付けられている。ローラ42fは、主としてスライドドア6の荷重を支える役割を果たしている。
ドア側連結部43は、アーム本体部41のドア側端部と、スライドドア6の前端部6a側上部とを連結する長尺部材である。ドア側連結部43のレール側端部は、アーム本体部41上に配置され、アーム本体部41のドア側端部に2本のピンP4,P4を介して連結されている。ドア側連結部43のドア側端部は、上方へ折曲して形成され、スライドドア6に取り付けられている。ドア側連結部43の車幅方向の長さは、連結した状態のアーム本体部41及びレール側連結部42の車幅方向の長さ(アーム本体部41のドア側端部からレール側連結部42のレール側端部までの長さ)よりも大きく設定されている。また、ドア側連結部43は、図8に示すように、スライドドア6を閉じた状態において、車幅方向に沿って(平行に)延びている。
本実施形態に係る車両のスライドドア構造が適用された車両Vは、基本的に以上のように構成されるものであり、次にその動作及び作用効果について説明する。
図10に示すように、スライドドア6を閉じた状態では、第1アーム20は、ロアレール11の第1傾斜部11aに位置している。このとき、アーム本体部21及びドア側連結部23は、車体前後方向に対し略平行となっている。
また、第2アーム30は、ミッドレール12の傾斜部12aに位置しており、前方へ傾斜している。
更に、第3アーム40は、アッパレール13の第1傾斜部13aに位置している。このとき、アーム本体部41及びドア側連結部43は、車幅方向に対し平行となっている一方、レール側連結部42は、前方へ傾斜している。
そして、車幅方向内側に配置された第1傾斜部11a、傾斜部12a、及び、第1傾斜部13aに第1アーム20〜第3アーム40が夫々位置することによって、スライドドア6は、車両本体Va側に接近してドア開口部5を閉塞している。また、スライドドア6は、車両Vの車体側部Vbに対し平行となっている。
続いて、スライドドア6を後方へ移動させると、第1アーム20は、ロアレール11の第1傾斜部11aに沿って後方へ移動する。このとき、アーム本体部21及びドア側連結部23は、段々と浅く外方へ傾動する。
ちなみに、本実施形態では、第1アーム20のアーム本体部21とレール側連結部22とは、互いに回動不能に連結されるとともに、アーム本体部21は、ロアレール11の接線Tとの成す角度のうち車体前方の角度θ1が鋭角となるように構成されることにより、第1アーム20は、アーム本体部21とロアレール11の接線Tとの成す角度θ1が鋭角の状態を維持したまま、ロアレール11に沿って摺動することとなる(図3参照)。
また、第2アーム30は、ミッドレール12の傾斜部12aから直線部12bへ移動する。このとき、第2アーム30は、段々と深く外方へ傾動していき、直線部12bに入ると車幅方向に対し平行となる。
更に、第3アーム40は、アッパレール13の第1傾斜部13aから第2傾斜部13bへ移動する。このとき、アーム本体部41及びドア側連結部43は、車幅方向に対し略平行な姿勢を維持したまま後方へ移動する一方、レール側連結部42は、段々と浅く外方へ傾動する。
その結果、第1アーム20〜第3アーム40が車幅方向外側に位置することによって、スライドドア6は、ドア開口部5から車幅方向外側に離間しつつ後方へ移動してドア開口部5の前方部分を開放する。
続いて、ドア開口部5が最大開口位置となる近傍までスライドドア6を後方へ移動させると、第1アーム20は、ロアレール11の第1傾斜部11aから第2傾斜部11bへ移動する。このとき、アーム本体部21は、レール側連結部22を基点として段々と深く外方へ傾動するとともに、ドア側連結部23は、段々と浅く外方へ傾動する。
また、第2アーム30は、ミッドレール12の直線部12bに沿って更に後方へ移動する。このとき、第2アーム30は、車幅方向に対し平行な姿勢を維持したまま移動する。
更に、第3アーム40は、アッパレール13の第2傾斜部13bから直線部13cへ移動する。このとき、アーム本体部41及びドア側連結部43は、段々と浅く外方へ傾動するとともに、レール側連結部42は、段々と浅く外方へ傾動し、車幅方向に対し平行となる。
その結果、第1アーム20が外方へ傾動して車幅方向に沿う長さが大きくなるとともに、第3アーム40が車幅方向外側に配置された直線部13cに位置することによって、スライドドア6の前端部6aは、ドア開口部5から車幅方向外側へ離間する。一方、第2アーム30が車幅方向に対し平行な姿勢を維持したまま直線部12bに位置することによって、スライドドア6の後端部6bは、車両本体Vaに対し所定間隔離間した状態を維持したまま後方へ移動する。
ちなみに、スライドドア6の前端部6aがドア開口部5から車幅方向外側へ離間する反動によって、後端部6bが車両本体Va側へ接近するので、第2アーム30のドア側連結部33は、ばね部材33d(図6参照)の付勢力に抗して車両本体Va側へ若干回動することとなる。
以上説明した本実施形態によれば、第1アーム20がロアレール11の第2傾斜部11b側を後方へ摺動するのに伴って、アーム本体部21がレール側連結部22を基点として外方へ傾動することにより、ロアレール11の第2傾斜部11b側において、アーム本体部21の車幅方向に沿う長さが大きくなるので、スライドドア6の前端部6a側をドア開口部5から車幅方向外側へ移動させることが可能となり、簡易な構造で乗降性を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、リンク棒を使用せずにアーム本体部21の傾動によって、スライドドア6の前端部6a側をドア開口部5から車幅方向外側へ移動させることができるので、第1アーム20の剛性低下を抑制して部品点数の増加を抑制できる。
また、本実施形態によれば、第1アーム20は、アーム本体部21とロアレール11の接線Tとの成す角度のうち車体前方の角度θ1が鋭角の状態を維持したままロアレール11に沿って摺動し、かつ、第1アーム20は、ロアレール11を後方へ摺動するのに伴って、アーム本体部21がレール側連結部22を基点として外方へ傾動することにより、第1アーム20がロアレール11の中央部に位置しているときの車体前後方向に対し平行な線Laとアーム本体部21との成す角度θ2bを、第1アーム20がロアレール11の後端部に位置しているときの車体前後方向に対し平行な線Laとアーム本体部21との成す角度θ2cよりも小さくできる。
そして、第1アーム20の角度θ2b〜θ2cが変動するのに伴ってアーム本体部21の車幅方向に沿う長さが変動するので、第1アーム20がロアレール11の後端部に位置しているときのスライドドア6の前端部6aからドア開口部5までの距離と、第1アーム20がロアレール11の中央部に位置しているときのスライドドア6の前端部6aからドア開口部5までの距離との差を、アーム本体部21の車幅方向に沿う長さの変動によって対応できる。
これにより、レール自体の車幅方向の長さを調整する必要がある従来構造に比較して、ロアレール11の中央部と後端部との車幅方向の離間距離を短くすることが可能となり、ロアレール11を車外側に寄せて配置できるので、ロアレール11と他の構造体とが干渉しないようにレイアウトを定める作業が容易になる。
また、本実施形態によれば、スライドドア6の後端部6b側は、車体側部Vbと一定の間隔を空けたまま後方へ移動することにより、乗降性に影響を与えないスライドドア6の後端部6bが、ドア開口部5から車幅方向外側に移動して開閉操作者の邪魔になることを防止できる。
また、本実施形態によれば、第1アーム20が第1傾斜部11aに沿って摺動しているときには、アーム本体部21の傾動を抑制できるので、スライドドア6の前端部6a側がドア開口部5から車幅方向外側へ移動することを抑制できる。つまり、スライドドア6を車体側部Vbに対し略平行に移動させることができるので、開操作時にスライドドア6が操作者の邪魔になることを防止できる。
また、本実施形態によれば、アーム本体部21は、レール側連結部22がロアレール11の前端部に位置している状態において、車体前後方向に対し略平行に延在していることにより、アーム本体部21が長くなることを抑制しつつ、ロアレール11の前端部を最も車幅方向外側に位置させることができる。つまり、アーム本体部21の長さと、ロアレール11の前端部の車幅方向位置との両方をバランスよく確保できる。更に、スライドドア6を閉じたときのアーム本体部21の車幅方向に沿う長さを最小限に抑制できるので、車室空間を最大限に確保できる。
また、本実施形態によれば、アッパレール13は、中央部から後端部に亘って車体前後方向に略直線状に形成されていることにより、ロアレール11に傾斜が変化する部分を設けた場合であっても、アッパレール13に第3アーム40が円滑に摺動して第1アーム20の摺動をアシストできるので、スライドドア6の前端部6a側の円滑な移動を実現できる。
第3アーム40は、車幅方向に対し略平行に延在するので、アッパレール13の前端部と後端部との車幅方向の離間距離が長くなり、アッパレール13の配置スペースを広く確保する必要がある。本実施形態では、アッパレール13は、ドア開口部5の上縁部5aよりも上方(ルーフ部)に設けられることにより、構造体が比較的多いドア開口部5の下縁部5bよりも下方(フロア部)に配置する場合に比較して、アッパレール13と他の構造体とが干渉しないようにレイアウトを定める作業が容易になる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本実施形態では、本発明の車両のスライドドア構造を二列シートの車両に適用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、車両側部にドア開口部が設けられ、かかるドア開口部を開閉可能に覆うスライドドアを備えた全ての車両に適用してよい。
本実施形態では、ロアレール11及び第1アーム20は、ドア開口部5の下縁部5bに設けられるとともに、アッパレール13及び第3アーム40は、ドア開口部5の上縁部5aに設けられる構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、上下逆に設けられてもよい。
V 車両
11 ロアレール(第1レール)
11a 第1傾斜部
11b 第2傾斜部
12 ミッドレール(第2レール)
12a 傾斜部
12b 直線部
13 アッパレール(第3レール)
13a 第1傾斜部
13b 第2傾斜部
13c 直線部
20 第1アーム
21 アーム本体部(アーム部)
22 レール側連結部
23 ドア側連結部
30 第2アーム
31 アーム本体部
32 レール側連結部
33 ドア側連結部
40 第3アーム
41 アーム本体部
42 レール側連結部
43 ドア側連結部
5 ドア開口部
5a 上縁部
5b 下縁部
6 スライドドア
6a 前端部
6b 後端部
T 接線
θ1 角度
θ2a、θ2b、θ2c 角度

Claims (6)

  1. 車体側部に設けられるドア開口部と、
    前記ドア開口部を開閉可能に覆うスライドドアと、
    前記ドア開口部の上縁部又は下縁部のうちいずれか一方に設けられ、車体前後方向に延在する第1レールと、
    前記第1レールに摺動可能に取り付けられ、前記スライドドアの前端部側と前記第1レールとを連結する第1アームと、を備えた車両のスライドドア構造であって、
    前記第1アームは、
    前記スライドドアの前端部側に連結するドア側連結部と、
    前記第1レールに摺動可能に連結するレール側連結部と、
    前記ドア側連結部と前記レール側連結部との間に介設されるアーム部と、を有し、
    前記レール側連結部と前記アーム部とは、互いに回動不能に連結され、
    前記アーム部は、前記第1レールと前記レール側連結部とが連結している位置における前記第1レールの接線との成す角度のうち車体前方の角度が鋭角となるように構成され、
    前記第1レールの後端部側は、前記第1レールの中央部側よりも車幅方向内側に位置するように傾斜していることを特徴とする車両のスライドドア構造。
  2. 前記ドア側連結部と前記アーム部とは、互いに回動可能に連結され、
    前記ドア開口部の後縁部の後方に設けられ、車体前後方向に延在する第2レールと、
    前記第2レールに摺動可能に取り付けられ、前記スライドドアの後端部側と前記第2レールとを連結する第2アームと、を更に備え、
    前記第2レールは、当該第2レールの中央部から後端部に亘って直線状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両のスライドドア構造。
  3. 前記第1レールは、当該第1レールの前端部から後方に向かうにつれて車幅方向外側に位置するように傾斜する第1傾斜部と、前記第1傾斜部の後端から後方に向かうにつれて車幅方向内側に位置するように傾斜する第2傾斜部と、を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両のスライドドア構造。
  4. 前記アーム部は、前記レール側連結部が前記第1レールの前端部に位置している状態において、車体前後方向に対し略平行に延在することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の車両のスライドドア構造。
  5. 前記ドア開口部の上縁部又は下縁部のうちいずれか他方に設けられ、車体前後方向に延在する第3レールと、
    前記第3レールに摺動可能に取り付けられ、前記スライドドアの前端部側と前記第3レールとを連結する第3アームと、を更に備え、
    前記第3レールは、当該第3レールの中央部から後端部に亘って車体前後方向に略直線状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の車両のスライドドア構造。
  6. 前記第3レールは、前記開口部の上縁部よりも上方に設けられることを特徴とする請求項5に記載の車両のスライドドア構造。
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