JP4032823B2 - 車両のスライドドア構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワンボックスカー等の車両の車体側部に設けられたドア開口を開閉する車両のスライドドア構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ワンボックスカー等の車両の車室内には、複数列の座席が設けられ、このうち、最前列を除く後方列の座席に着座する乗員が乗降するためのドア開口が車体側部に設けられている。そして、このドア開口は、ドア開口周辺の車体側部に、車両前後方向に伸びるように配設されたスライドレールに摺動可能に支持されたスライドドアによって、車両前後方向に開閉される構造となっている。(例えば、特開2000−160933号公報参照)
【0003】
このような構造においては、上記ドア開口の下方で、上記ドア開口の下辺に沿って車両前後方向に伸びるスライドレールが、その後方に設けられたリアホイルハウスによってその長さを、例えば、Y寸法に規制されるうえ、上記スライドドア下端部前方を支持するように、上記スライドレールに摺動可能に取付けられた摺動部材が、上記スライドドアの前端部から車両前後方向で、例えば、Z寸法後方の位置に取付けられるため、上記ドア開口を全開とするため上記スライドドアを最大限後方へ移動させたとしても、上記スライドドアは、Z寸法分の、所謂、引き残りを生ずることとなり、結局、上記スライドドアの開閉可能な寸法はY−Z寸法に制限される。
このため、上記スライドドアを、後方側へ十分に開くことが出来ないため、スライドドアが設けられた車両の後方列の座席への乗降性や荷物の積み降ろし性が悪化しているという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたもので、スライドドアが設けられた車両の後方列の座席への乗降性や荷物の積み降ろし性を良好なものにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の第1の構成による車両のスライドドア構造は、車体側部に、ドア開口と該ドア開口周辺に車両前後方向に伸びるスライドレールが設けられ、該スライドレールに摺動可能に取付けられた摺動部材により支持されたスライドドアによって、上記ドア開口が車両前後方向に開閉される車両のスライドドア構造であって、上記摺動部材が、補助作動機構を備え、上記スライドドアが上記ドア開口の最大開口となる位置近傍まで摺動された際、上記補助作動機構により、上記スライドドア前端部が上記ドア開口から車外方に離間する方向に移動されるよう構成されている。
【0006】
上記構成によれば、スライドドアが、上記ドア開口の最大開口となる位置近傍まで摺動された後、さらに、補助作動機構によってスライドドア前端部が、車体側部に設けられた上記ドア開口から車外方に離間する方向に移動するため、スライドドアの引き残りにより後方部を覆われた上記ドア開口を実質的に拡大することとなり、後方列の座席への乗降性や荷物の積み降ろし性を良好なものにすることすることが出来る。
特に、車室内に3列の座席が設けられ、2列目の座席の車外側方とスライドドアの車内側方までを3列目の座席への通路として利用する車両においては、通路の幅を大きくすることが可能となり、3列目の座席への乗員の乗降性、及び荷物の積降性を良好なものにすることが出来る。
【0007】
本発明の第2の構成による車両のスライドドア構造は、上記スライドレールが、上記ドア開口の下方で、上記ドア開口の下辺に沿って車両前後方向に伸びる第1スライドレールと、上記ドア開口の後方で、車両前後方向に伸びる第2スライドレールを備え、上記スライドドアが、該スライドドア下端部を上記第1スライドレールに摺動可能に取付けられた第1摺動部材により支持され、上記スライドドア後端部を上記第2スライドレールに摺動可能に取付けられた第2摺動部材により支持されるとともに、上記第1摺動部材が、補助作動機構を備え、上記スライドドアが上記ドア開口の最大開口となる位置近傍まで摺動された際、上記補助作動機構により、上記スライドドア前端部が上記ドア開口から車外方に離間する方向に移動され、上記第2摺動部材が、枢着部を備え、該枢着部により、上記スライドドアが、上記第2スライドレールに対し、揺動可能とされている。
【0008】
上記構成によれば、スライドドアの下端部を支持する第1摺動部材に補助作動機構を設け、上記スライドドアの後端部を支持する第2摺動部材に枢着部を設けたので、上記スライドドアが、上記ドア開口の最大開口となる位置近傍まで摺動された後、上記スライドドアの後端部に設けられた上記枢着部を中心に回転し、上記スライドドアの下端部に設けられた上記補助作動機構によって、上記スライドドア前端部を上記ドア開口から車外方に離間する方向にスムースに移動させることが出来る。
【0009】
本発明の第3の構成による車両のスライドドア構造は、上記スライドレールが、上記第1スライドレールと上記第2スライドレールに加えて、上記ドア開口の上方で、上記ドア開口の上辺に沿って車両前後方向に伸びる第3スライドレールを備え、上記スライドドアが、該スライドドア下端部を上記第1摺動部材により支持され、上記スライドドア後端部を上記第2摺動部材により支持されるに加えて、上記スライドドア上端部を上記第3スライドレールに摺動可能に取付けられた第3摺動部材により支持され、上記第3摺動部材が、枢着部を備え、該枢着部により、上記スライドドアが、上記第3スライドレールに対し、揺動可能とされている。
【0010】
上記構成によれば、スライドドアが、下端部と上端部と後端部の3ヶ所をスライドレールによって支持されるため、車両前後方向に安定して摺動することが出来るうえ、上記補助作動機構をスライドドア下端部のみに設け、スライドドアの上端部、及びスライドドアの後端部は、上記補助作動機構によるスライドドア下端部の移動に追従出来るよう揺動可能とされているため、上記スライドドアが、上記ドア開口の最大開口となる位置近傍まで摺動された後、上記スライドドアの後端部に設けられた上記枢着部を中心に回転し、上記スライドドアの下端部に設けられた上記補助作動機構によって、上記スライドドア前端部を上記ドア開口から車外方に離間する方向にスムースに移動させることが出来る。
【0011】
本発明の第4の構成による車両のスライドドア構造は、上記補助作動機構は、上記スライドドアが上記ドア開口の最大開口となる位置近傍まで摺動された際、上記スライドドア前端部を上記ドア開口から車外方に離間する方向に移動させるリンク機構である。
【0012】
上記構成によれば、上記補助作動機構が、リンク機構であるため、簡単な構造によって、上記スライドドアの前端部を、上記ドア開口から車外方に離間する方向に移動させることが出来る。
【0013】
本発明の第5の構成による車両のスライドドア構造は、上記補助作動機構は、上記スライドドアが上記ドア開口の最大開口となる位置近傍まで摺動された際、上記スライドドア前端部を上記ドア開口から車外方に離間する方向に移動させるスライド機構である。
【0014】
上記構成によれば、上記補助作動機構が、スライド機構であるため、上記スライドドアの前端部を、スムース、且つ連続的に、上記ドア開口から車外方に離間する方向に移動させることが出来る。
【0015】
本発明の第6の構成による車両のスライドドア構造は、上記補助作動機構が、車体側に設けられたストッパーに当接した際の反力によって作動するための当接部を備えている。
【0016】
上記構成によれば、上記補助作動機構が、車体側に設けられたストッパーに当接した際の反力を利用することとなるため、複雑な駆動装置を設けることなく、上記スライドドアが上記ドア開口の最大開口となる位置近傍まで摺動された後、上記スライドドアの前端部を上記ドア開口から車外方に自動的に離間する方向に移動させることが可能となり、操作性の向上、省スペース化、省コスト化を図ることが出来る。
【0017】
本発明の第7の構成による車両のスライドドア構造は、上記第2スライドレールの後端部が、車室内方に曲げられている。
【0018】
上記構成によれば、車両前方から後方へ直線的に移動してきたスライドドアの後端部が、第2スライドレール後端部において、車室内方へ進行方向を変えられるため、その反力によりスライドドアの前端部を、ドア開口から車外方に自動的に離間する方向に容易に移動させることが可能となり、操作性を向上させることが出来る。
【0019】
本発明の第8の構成による車両のスライドドア構造は、上記第3スライドレールの後端部が、車外方に曲げられている。
【0020】
上記構成によれば、車両前方から後方へ直線的に移動してきたスライドドアの前端部が、第3スライドレール後端部において、車両外方へ進行方向を変えられるため、その反力によりスライドドアの前端部を、ドア開口から車外方に自動的に離間する方向に移動させることが可能となり、操作性を向上させることが出来る。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、スライドドアが設けられた車両の後方列の座席への乗降性や荷物の積み降ろし性を良好なものにすることが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0023】
車両の車室内には、本発明によるスライドドア構造を備えた車両の側面斜視図である図1に示されるように、複数列の座席が設けられ、車体側部には、複数列の座席のうち、2列目の座席3と3列目の座席5に着座する乗員が乗降するためのドア開口7が設けられている。
そして、ドア開口7の周辺の車体側部には、第1スライドレール11、第2スライドレール13、第3スライドレール15からなるスライドレールが設けられ、このうち、第1スライドレール11は、ドア開口7の下方で、ドア開口7の下辺に沿って車両前後方向に伸びるようにして設けられ、第2スライドレール13は、ドア開口7の後辺よりも後方で、車両上下方向で中央高さ位置に、車両前後方向に伸びるようにして設けられ、第3スライドレール15は、ドア開口7の上辺よりも上方で、ドア開口7の上辺に沿って車両前後方向に伸びるようにして設けられている。
【0024】
さらに、第1スライドレール11には、第1スライドレール11に沿って車両前後方向に摺動可能な第1摺動部材20が取付けられ、第2スライドレール13には、第2スライドレール13に沿って車両前後方向に摺動可能な第2摺動部材30が取付けられ、第3スライドレール15には、第3スライドレール15に沿って車両前後方向に摺動可能な第3摺動部材40が、夫々、取付けられている。そして、スライドドア9は、その下端部前方が、第1摺動部材20によって支持され、後端部で車両上下方向中央高さ位置が、第2摺動部材30によって支持され、さらに、上端部前方が、第3摺動部材40によって支持され、これにより、スライドドア9は、車両前後方向に摺動されることによって、ドア開口7を開閉可能とされている。
【0025】
また、スライドドア9は、スライドドア閉状態(不図示)から、図1に鎖線で示されるように、ドア開口7が最大開口となる位置近傍まで車両後方へ摺動され、さらにその後、詳細について後述する構造によって、スライドドア前端部9aの車内方側面が、ドア開口7の車外方側面から車外方に離間する方向に、図1に実線で示されるように、移動可能とされている。
【0026】
次に、スライドレールである第1スライドレール11、第2スライドレール13、第3スライドレール15と、夫々に摺動可能に取付けられている摺動部材である第1摺動部材20、第2摺動部材30、第3摺動部材40の取付構造、及びその動作について説明する。
【0027】
第1スライドレール11は、チャンネル形状とされたうえで、ドア開口7の下方の車体側に、ドア開口7の下辺に沿って車両前後方向に伸びるようにして設けられ、図1のA矢視図である図2に示されるように、車両前後方向の前方部で車室内方へ曲げられ、中央部及び後方部では、車体側面に対して、略平行となるようにして、車体側面に敷設されている。なお、図2、図3、図4中のFは、車両前方を示す。
そして、第1スライドレール11に摺動可能に取付けられた第1摺動部材20は、図2のH部拡大図である図5に示されるように、第1摺動部片21と第2摺動部片22と第3摺動部片23を備え、第1摺動部片21と第2摺動部片22は、第1リンク棒24によって、リンク結合され、第2摺動部片22と第3摺動部片23は、第2リンク棒25によって、リンク結合されている。
【0028】
そして、第1摺動部片21の一端には、チャンネル形状の第1スライドレール11に遊嵌されている前ガイドローラ26と後ガイドローラ27と荷重ローラ28が、転動可能に取付けられ、荷重ローラ28が、第1スライドレール11の下面に沿って車両前後方向に転動する場合、スライドドア9の荷重を支えるとともに、前ガイドローラ26と後ガイドローラ27が第1スライドレール11にガイドされてスライドドア9の移動方向を規制している。
また、第1摺動部片21の他端は、第1リンク棒24によって、第2摺動部片22の一端と揺動可能にリンク結合され、第2摺動部片22の他端は、第2リンク棒25によって、第3摺動部片23の一端と揺動可能にリンク結合されている。そして、第3摺動部片23の他端は、スライドドア9に固定的に取付けられている。
【0029】
これにより、補助作動機構である、第2摺動部片22と第3摺動部片23と第2リンク棒25からなるリンク機構50が、詳細について後述する動作をすることによって、スライドドア前端部9aをドア開口7から車外方に離間する方向に移動させることを可能としている。
【0030】
第2スライドレール13は、チャンネル形状とされたうえで、ドア開口7の後辺部よりも後方の車体側に、車両上下方向の中央高さ位置で、車両前後方向に伸びるようにして設けられ、図1のB矢視図である図3に示されるように、車両前後方向の前方部で車室内方へ曲げられ、中央部では、車体側面に対して、略平行とされ、さらに、後方部では、再び、車室内方へ曲げられて、車体側面に敷設されている。
そして、第2スライドレール13に摺動可能に取付けられた第2摺動部材30は、図3のJ部拡大図である図7に示されるように、摺動部片31を備えている。
そして、摺動部片31の一端には、チャンネル形状の第2スライドレール13に遊嵌されている前ガイドローラ32と後ガイドローラ33と荷重ローラ34が、転動可能に取付けられ、荷重ローラ34が、第2スライドレール13の下面に沿って車両前後方向に転動する場合、スライドドア9の荷重を支えるとともに、前ガイドローラ32と後ガイドローラ33が第2スライドレール13にガイドされてスライドドア9の移動方向を規制している。
また、摺動部片31の他端には、枢着部31aが設けられ、枢着部31aを介して摺動部片31とスライドドア9が揺動可能に取付けられ、これにより、スライドドア9が、第2スライドレール13に対し、揺動可能とされている。
【0031】
第3スライドレール15は、チャンネル形状とされたうえで、ドア開口7の上辺よりも上方の車体側に、ドア開口7の上辺に沿って車両前後方向に伸びるようにして設けられ、図1のC矢視図である図4に示されるように、車両前後方向の前方部で車室内方へ曲げられ、中央部では、車体側面に対して、略平行とされ、さらに、後方部では、車外方へ曲げられて、車体側面に敷設されている。
そして、第3スライドレール15に摺動可能に取付けられた第3摺動部材40は、図4のK部拡大図である図9に示されるように、摺動部片41を備えている。
そして、摺動部片41の一端には、チャンネル形状の第3スライドレール15に遊嵌されているガイドローラ43が、転動可能に取付けられ、このガイドローラ43が第3スライドレール15にガイドされてスライドドア9の移動方向を規制しているとともに、枢着部41aが設けられ、枢着部41aを介して摺動部片41とガイドローラ43が揺動可能に取付けられている。
また、摺動部片41の他端は、スライドドア9に固定的に取付けられている。
これにより、スライドドア9が、第3スライドレール15に対し、揺動可能とされている。
【0032】
スライドドア9が閉じている場合には、スライドドア9の下端部前方を支持する第1摺動部材20は、図2の鎖線で示されるように、第1スライドレール11の前方で車室内方へ曲げられた部分に位置し、第1摺動部片21と第2摺動部片22が、第1リンク棒24によって、車両後方へ傾斜し、第2摺動部片22と第3摺動部片23が、第2リンク棒25によって、車両前方へ傾斜した状態を保持し、スライドドア9の車外方側面9bが、ドア開口より前方のサイドパネル8の車外方側面8bと略平行な平面をなしている。
【0033】
また、同様に、スライドドア9の上端部前方を支持する第3摺動部材40は、図4の鎖線で示されるように、第3スライドレール15の前方で車室内方へ曲げられた部分に位置し、枢着部41aによってスライドドア9が、第3スライドレール15に対して揺動し、スライドドア9の車外方側面9bが、ドア開口より前方のサイドパネル8の車外方側面8bと略平行な平面をなしている。
【0034】
また、同様に、スライドドア9の後端部を支持する第2摺動部材30は、図3の鎖線で示されるように、第2スライドレール13の前方で車室内方へ曲げられた部分に位置し、枢着部31aによってスライドドア9が、第2スライドレール13に対して揺動し、スライドドア9の車外方側面9bが、ドア開口より後方のサイドパネル(不図示)の車外方側面と略平行な平面をなしている。
【0035】
そして、スライドドア9が開かれ、車両後方へ摺動される場合には、スライドドア9の下端部前方を支持している第1摺動部材20は、図2の実線で示されるように、第1スライドレール11の中央部で、車体側面に対して略平行とされた部分に位置し、第1摺動部片21と第2摺動部片22が、第1リンク棒24によって、車両前方へ傾斜した状態になるとともに、第2摺動部片22と第3摺動部片23が、第2リンク棒25によって、車両前方へ傾斜した状態となることによって、スライドドア9の車外方側面9bが、ドア開口より前方のサイドパネル8の車外方側面8bと略平行な平面となるようにされている。
【0036】
また、スライドドア9の後端部を支持している第2摺動部材30は、図3の実線で示されるように、第2スライドレール13の中央部で、車体側面に対して略平行とされた部分に位置し、第2摺動部材30に設けられた枢着部31aによって、スライドドア9と摺動部片31の傾斜角度が変更されることにより、スライドドア9の車外方側面9bが、ドア開口より後方のサイドパネル(不図示)の車外方側面と略平行な平面となるようにされている。
【0037】
また、同様に、スライドドア9の上端部前方を支持している第3摺動部材40は、図4の実線で示されるように、第3スライドレール15の中央部で、車体側面に対して略平行とされた部分に位置し、第3摺動部材40に設けられた枢着部41aによって、スライドドア9と摺動部片41の第3スライドレール15に対する傾斜角度が変更されることにより、スライドドア9の車外方側面9bが、ドア開口7より前方のサイドパネル8の車外方側面8bと略平行な平面となるようにされている。
【0038】
これにより、スライドドア9は、車外方側面9bが、ドア開口7より前方のサイドパネル8の車外方側面8b、及び後方のサイドパネル(不図示)の車外方側面と略平行な平面を維持しながら、ドア開口7が最大開口となる位置近傍まで後方へ摺動される。
【0039】
そして、スライドドア9が、ドア開口7の最大開口となる位置近傍まで摺動されると、スライドドア9の下端部前方を支持する第1摺動部材20は、図2のH部拡大図である図5に示されるように、車体側に設けられたストッパー6に、第2摺動部片22に設けられた当接部22aが当接する。
そして、第1摺動部材の動作説明図である図6に示されるように、第3摺動部片23と、第3摺動部片23に固定されたスライドドア9は、当接部22aがストッパー6に当接した時に発生する反力によって、車両後方へ傾倒し、スライドドア9の後端部が車体側部に接近するのに反して、スライドドア前端部9aは、ドア開口7から車外方に離間する方向に移動する。
【0040】
また、スライドドア9の後端部を支持する第2摺動部材30は、図3のJ部拡大図である図7に示されるように、後端部において、所定角度、車室内方へ曲げられている第2スライドレール13に沿って車両後方へ摺動される。
そして、第2摺動部材の動作説明図である図8に示されるように、第2摺動部材30が、所定角度、車室内方へ曲げられている第2スライドレール13の後端部の位置まで摺動されると、第2摺動部材30と、第2摺動部材30に取付けられたスライドドア9は、第2スライドレール13の所定角度に応じて、車両後方へ傾倒し、スライドドア9の後端部が車体側部に接近するのに反して、スライドドア前端部は、ドア開口7から車外方に離間する方向に移動する。
【0041】
同様に、スライドドア9の上端部前方を支持する第3摺動部材40は、図4のK部拡大図である図9に示されるように、後端部において、所定角度、車両外方へ曲げられている第3スライドレール15に沿って車両後方へ摺動される。
そして、第3摺動部材の動作説明図である図10に示されるように、第3摺動部材40が、所定角度、車両外方へ曲げられている第3スライドレール15の後端部の位置まで摺動されると、第3摺動部材40と、第3摺動部材40に取付けられたスライドドア9は、第3スライドレール15の所定角度に応じて、車両後方へ傾倒し、スライドドア9の後端部が車体側部に接近するのに反して、スライドドア前端部9aは、ドア開口7から車外方に離間する方向に移動する。そして、第3スライドレール15の後端に傾斜して設けられたストッパー15bと摺動部片41が当接して、車両後方への傾倒が保持される。
【0042】
これにより、スライドドア9は、ドア開口7が最大開口となる位置近傍まで後方へ摺動され、さらに、スライドドア前端部9aが、ドア開口7から車外方に離間する方向に移動される。
【0043】
なお、上述の実施形態においては、スライドドア9の下端部前方を支持する第1摺動部材20に、補助作動機構として、リンク機構50を設け、これにより、スライドドア前端部9aが、ドア開口7から車外方に離間する方向に移動可能としたが、上述のリンク機構に代えて、第1摺動部材20に、補助作動機構として、次に述べるスライド機構を設けることとしても良い。
【0044】
すなわち、第1摺動部材20は、図5に対応する第1摺動部材の他の実施形態による動作説明図である図11に示されるように、第1摺動部片21と第4摺動部片29を備え、第1摺動部片21と第4摺動部片29は、第1リンク棒24によって連結されているとともに、第4摺動部片29にはスライド機構60が設けられている。
そして、第1摺動部片21の一端には、上述したリンク機構と全く同様に、チャンネル形状の第1スライドレール11に遊嵌される前ガイドローラ26と後ガイドローラ27と荷重ローラ28が、転動可能に取付けられ、荷重ローラ28が、第1スライドレール11の下面に沿って車両前後方向に転動する場合、スライドドア9の荷重を支えるとともに、前ガイドローラ26と後ガイドローラ27が第1スライドレール11にガイドされてスライドドア9の移動方向を規制している。
また、第1摺動部片21の他端は、第1リンク棒24によって、第4摺動部片29と揺動可能に結合されるとともに、第4摺動部片29には、図11のA矢視図である図13に示されるように、スライドケース61内に収納された延長板62と、延長板62の一端近傍に転動可能に取付けられた右ガイドローラ64と左ガイドローラ65と中央ローラ63からなるスライド機構60が取付けられ、延長板62の他端が、スライドドア9に固定的に取付けられている。
【0045】
これにより、スライドドア9の下端部前方を支持する第1摺動部材20が、第1スライドレール11の前方部及び中央部に位置している場合には、スライド機構60の延長板62は、スライドケース61内に収納された状態となって、スライドドア9の車外方側面9bが、ドア開口7より前方のサイドパネル8の車外方側面8bと略平行な平面をなしている。
【0046】
そして、スライドドア9は、車外方側面9bが、ドア開口7より前方のサイドパネル8の車外方側面8b、及び後方のサイドパネル(不図示)の車外方側面と略平行な平面を維持しながら、ドア開口7が最大開口となる位置近傍まで後方へ摺動されると、第1摺動部材20は、図6に対応する第1摺動部材の他の実施形態による動作説明図である図12に示されるように、車体側に設けられたストッパー6に、第4摺動部片29に設けられた当接部29aが当接する。
そして、スライドケース61内に収納されていた延長板62は、当接部29aがストッパー6に当接した時に発生する反力によって、湾曲したスライドケース61に沿うように転動する右ガイドローラ64と左ガイドローラ65と中央ローラ63によって延出され、これにより、延長板62の他端に固定されたスライドドア9は、車両後方へ傾倒し、スライドドア9の後端部が車体側部に接近するのに反して、スライドドア前端部9aは、ドア開口7から車外方に離間する方向に移動する。
【0047】
以上のことから、スライドドア9が、ドア開口7の最大開口となる位置近傍まで車両後方へ摺動された後、さらに、第1スライドレール11に摺動可能に取付けられ、スライドドア9の下端部前方を支持する第1摺動部材20に設けられた補助作動機構であるリンク機構50、又はスライド機構60によって、スライドドア前端部9aが、車体側部に設けられた上記ドア開口から車外方に離間する方向に移動するため、スライドドア9の引き残りにより後方部を覆われたドア開口7を実質的に拡大することとなり、後方列の座席への乗降性や荷物の積み降ろし性を良好なものにすることすることが出来る。
特に、車室内に3列の座席が設けられ、2列目の座席3の車外側方とスライドドア9の車内側方までを3列目の座席5への通路として利用する車両においては、通路の幅を大きくすることが可能となり、3列目の座席5への乗員の乗降性、及び荷物の積降性を良好なものにすることが出来る。
【0048】
また、スライドドア9の下端部前方を支持する第1摺動部材20には、補助作動機構であるリンク機構50、又はスライド機構60が設けられ、スライドドア前端部9aをドア開口7から車外方に離間する方向に移動可能とされ、スライドドア9の後端部を支持する第2摺動部材30、及びスライドドア9の上端部を支持する第3摺動部材40には、夫々、枢着部が設けられ、スライドドア9の下端部前方の移動に追従可能とされているため、スムースに、スライドドア前端部9aをドア開口7から車外方に離間する方向に移動させることが出来る。
【0049】
さらに、補助作動機構が、リンク機構50、又はスライド機構60のいずれかによって構成されるため、リンク機構であれば、簡単な構造とすることが出来、スライド機構であれば、スライドドアの前端部を、スムース、且つ連続的に、ドア開口7から車外方に離間する方向に移動させることが出来る。
【0050】
さらに、補助作動機構が、車体側に設けられたストッパーに当接した際の反力を利用することとしているため、複雑な駆動装置を設けることなく、スライドドア前端部9aをドア開口7から車外方に離間する方向に移動させることが可能となり、操作性の向上、省スペース化、省コスト化を図ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるスライドドア構造を備えた車両の側面斜視図。
【図2】 図1のA矢視図。
【図3】 図1のB矢視図。
【図4】 図1のC矢視図。
【図5】 図2のH部拡大図。
【図6】 第1摺動部材の動作説明図。
【図7】 図3のJ部拡大図。
【図8】 第2摺動部材の動作説明図。
【図9】 図4のK部拡大図。
【図10】 第3摺動部材の動作説明図。
【図11】 図5に対応する第1摺動部材の他の実施形態による動作説明図。
【図12】 図6に対応する第1摺動部材の他の実施形態による動作説明図。
【図13】 図11のA矢視図。
【符号の説明】
6…ストッパー
7…ドア開口
9…スライドドア
9a…スライドドア前端部
11…第1スライドレール(スライドレール)
13…第2スライドレール(スライドレール)
15…第3スライドレール(スライドレール)
20…第1摺動部材(摺動部材)
21…第1摺動部片
22…第2摺動部片
22a…当接部
23…第3摺動部片
24…第1リンク棒
25…第2リンク棒
29…第4摺動部片
29a…当接部
30…第2摺動部材(摺動部材)
31…摺動部片
31a…枢着部
40…第3摺動部材(摺動部材)
41…摺動部片
41a…枢着部
50…リンク機構(補助作動機構)
60…スライド機構(補助作動機構)

Claims (8)

  1. 車体側部に、ドア開口と該ドア開口周辺に車両前後方向に伸びるスライドレールが設けられ、該スライドレールに摺動可能に取付けられた摺動部材により支持されたスライドドアによって、上記ドア開口が車両前後方向に開閉される車両のスライドドア構造であって、
    上記摺動部材が、補助作動機構を備え、上記スライドドアが上記ドア開口の最大開口となる位置近傍まで摺動された際、上記補助作動機構により、上記スライドドア前端部が、上記ドア開口から車外方に離間する方向に移動されるよう構成されている車両のスライドドア構造。
  2. 上記スライドレールが、上記ドア開口の下方で、上記ドア開口の下辺に沿って車両前後方向に伸びる第1スライドレールと、上記ドア開口の後方で、車両前後方向に伸びる第2スライドレールを備え、
    上記スライドドアが、該スライドドア下端部を上記第1スライドレールに摺動可能に取付けられた第1摺動部材により支持され、上記スライドドア後端部を上記第2スライドレールに摺動可能に取付けられた第2摺動部材により支持されるとともに、
    上記第1摺動部材が、補助作動機構を備え、上記スライドドアが上記ドア開口の最大開口となる位置近傍まで摺動された際、上記補助作動機構により、上記スライドドア前端部が上記ドア開口から車外方に離間する方向に移動され、
    上記第2摺動部材が、枢着部を備え、該枢着部により、上記スライドドアが、上記第2スライドレールに対し、揺動可能とされている請求項1に記載の車両のスライドドア構造。
  3. 上記スライドレールが、上記第1スライドレールと上記第2スライドレールに加えて、上記ドア開口の上方で、上記ドア開口の上辺に沿って車両前後方向に伸びる第3スライドレールを備え、
    上記スライドドアが、該スライドドア下端部を上記第1摺動部材により支持され、上記スライドドア後端部を上記第2摺動部材により支持されるに加えて、上記スライドドア上端部を上記第3スライドレールに摺動可能に取付けられた第3摺動部材により支持され、
    上記第3摺動部材が、枢着部を備え、該枢着部により、上記スライドドアが、上記第3スライドレールに対し、揺動可能とされている請求項2に記載の車両のスライドドア構造。
  4. 上記補助作動機構は、上記スライドドアが上記ドア開口の最大開口となる位置近傍まで摺動された際、上記スライドドア前端部を上記ドア開口から車外方に離間する方向に移動させるリンク機構である請求項1乃至3のいずれか1つに記載の車両のスライドドア構造。
  5. 上記補助作動機構は、上記スライドドアが上記ドア開口の最大開口となる位置近傍まで摺動された際、上記スライドドア前端部を上記ドア開口から車外方に離間する方向に移動させるスライド機構である請求項1乃至3のいずれか1つに記載の車両のスライドドア構造。
  6. 上記補助作動機構が、車体側に設けられたストッパーに当接した際の反力によって作動するための当接部を備えている請求項4又は5に記載の車両のスライドドア構造。
  7. 上記第2スライドレールの後端部が、車室内方に曲げられている請求項2又は3に記載の車両のスライドドア構造。
  8. 上記第3スライドレールの後端部が、車外方に曲げられている請求項3に記載の車両のスライドドア構造。
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