JP2013228445A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】抵抗発熱体を発熱源とする加熱回転体を用いて熱定着動作を行う定着装置において、加熱回転体の通紙領域と非通紙領域との温度差を適切な温度差に維持しつつ、当該動作中の非通紙領域の電力消費率の上昇を抑制する。
【解決手段】電気抵抗率が温度により変化する抵抗発熱体を発熱源とする加熱回転体に記録シートを圧接通紙して熱定着させる定着装置であって、加熱回転体の通紙及び非通紙領域の温度を監視する監視手段54,55と、熱定着動作中、通紙領域の温度が目標温度に維持されるように抵抗発熱体への電力供給を行う供給手段500と、非通紙領域を冷却する冷却手段80と、非通紙領域に相当する部分の抵抗発熱体の電気抵抗率が通紙領域に相当する部分よりも小さくなり、かつ、両領域の温度差の絶対値が許容温度差を超えないように、熱定着動作中の非通紙領域の温度に応じて、非通紙領域の冷却を制御する制御手段50と、を備える。
【選択図】図6

Description

本発明は、プリンター、複写機等の定着装置を備える画像形成装置に関し、特に抵抗発熱体を発熱源とする加熱回転体を用いて未定着画像を熱定着させる場合における電力消費量を低減する技術に関する。
近年、定着装置の省エネルギー化や加熱スピードの高速化を図るため、プリンター、複写機等の画像形成装置の定着装置として、抵抗発熱体を発熱源とする加熱回転体を用いて記録シート上の未定着画像を熱定着させる定着装置が提案されている。
この加熱回転体として例えば、抵抗発熱体を発熱層として含む無端状の発熱ベルトを用いると、熱容量を小さくすることができるとともに、発熱層から記録シートまでの距離を短くすることができ、その分、発熱層からの伝熱効率を高めることができる。その結果、定着装置の消費電力を少なくし、定着装置のウォームアップに要する加熱時間を短縮化することができる。
特開2009―109997号公報
抵抗発熱体には、温度が上昇するに従って電気抵抗率が増加するPTC(Positive Temperature Coefficient)特性を有するものと、温度が上昇するに従って電気抵抗率が減少するNTC(Negative Temperature Coefficient)特性を有するものがある。
このような抵抗発熱体を発熱源とする加熱回転体を用いて小サイズの記録シート上の未定着画像を連続的に熱定着させる場合、加熱回転体の通紙領域(以下、「通紙領域」という。)の表面温度は、記録シートとの接触により低下するので、当該領域の温度を定着可能な目標温度に維持するため、加熱回転体には、随時電力供給が行われる。この電力供給により、通紙領域は、目標温度に維持されるが、加熱回転体の非通紙領域(以下、「非通紙領域」という。)は、記録シートとの接触による温度低下がないため、電力供給により目標温度より高温に加熱されることになる。
このように非通紙領域が目標温度よりも高温に加熱されると、抵抗発熱体がPTC特性の場合、非通紙領域における抵抗発熱体の電気抵抗率が増加し、その分、非通紙領域における単位面積当たりの電力消費率が、通紙領域における場合よりも高くなる。このため、非通紙領域の面積が増大するにつれて(熱定着する記録シートのサイズが小さくなればなるほど)、通紙領域及び非通紙領域を合わせた全領域(以下、「全領域」という。)に対して非通紙領域の占める割合が大きくなり、その分、当該全領域における総消費電力量が大きくなってしまうという問題が生じる。
又、抵抗発熱体がNTC特性の場合にも、非通紙領域の過熱を抑制するために冷却ファン等を用いて非通紙領域を冷却する機能を有する定着装置においては、過剰に冷却された場合に、PTC特性の場合と同様に非通紙領域における単位面積当たりの電力消費率が、通紙領域よりも高くなるという問題が生じる。
又、通紙領域と非通紙領域との温度差が大きくなりすぎると、小サイズの記録シートの熱定着をした後、連続的に大サイズの記録シートの熱定着をしたときに、熱定着後の画像において、小サイズの記録シートの通紙領域であった部分と非通紙領域であった部分との間に画質差が生じてしまい、高品質の画像を得られないという問題が生じる。或いは、両者の領域の温度差が、非通紙領域の電気抵抗率が下がる方向に大きくなりすぎると、抵抗発熱体を流れる電流量が規格値(例えば、定格電流)を超えてしまうという問題が生じる。
さらに、抵抗発熱体がNTC特性の場合、非通紙領域が過剰に過熱されて通紙領域と非通紙領域との温度差が大きくなりすぎると、定着装置を構成する部品が熱の影響により、その耐久性が劣化したり、熱損傷を受けたりするという問題が生じる。
本発明は、上述のような問題に鑑みて為されたものであって、抵抗発熱体を発熱源とする加熱回転体により未定着画像を熱定着させる定着装置において、通紙領域と非通紙領域との温度差を適切な温度差に維持しつつ、熱定着動作中の非通紙領域の電力消費率の上昇を抑制することが可能な定着装置及び当該定着装置を備える画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る定着装置は、電気抵抗率が温度により変化する抵抗発熱体を発熱源とする加熱回転体に記録シートを圧接通紙して未定着画像を熱定着させる定着装置であって、前記加熱回転体の通紙領域の温度と非通紙領域の温度を監視する温度監視手段と、熱定着動作中、前記通紙領域の温度が目標温度に維持されるように前記抵抗発熱体への電力供給を行う電力供給手段と、前記非通紙領域を冷却する冷却手段と、前記非通紙領域に相当する部分の抵抗発熱体の電気抵抗率が前記通紙領域に相当する部分の抵抗発熱体の電気抵抗率よりも小さくなり、かつ、前記通紙領域と前記非通紙領域の温度差の絶対値が許容温度差を超えないように、熱定着動作中の前記非通紙領域の温度に応じて前記冷却手段による冷却を制御する制御手段と、を備える。
ここで、前記抵抗発熱体は、温度上昇に応じて電気抵抗率が上昇するPTC特性を有し、前記制御手段は、前記非通紙領域の温度が前記目標温度よりも低くなるように、前記冷却を制御することとすることができる。
又、前記抵抗発熱体は、温度上昇に応じて電気抵抗率が下降するNTC特性を有し、前記制御手段は、前記非通紙領域の温度が、前記目標温度よりも前記許容温度差を超えて高くならないように前記冷却を制御することとすることができる。
さらに、前記加熱回転体は、無端状のベルトであることとすることができる。又、本発明の一形態に係る画像形成装置は、前記定着装置を備える画像形成装置とすることができる。
上記構成を備えることにより、加熱回転体の非通紙領域に相当する部分の抵抗発熱体の電気抵抗率がその通紙領域に相当する部分の抵抗発熱体の電気抵抗率よりも小さくなり、かつ、両領域の温度差の絶対値が許容温度差を超えないように、熱定着動作中の当該非通紙領域の温度に応じて冷却手段による冷却が制御されるので、両領域の温度差を適切な温度差に維持しつつ、熱定着動作中の当該非通紙領域における単位面積当たりの電力消費率を当該通紙領域における場合よりも小さくすることができる。その結果、熱定着動作中の非通紙領域の温度変化に起因する、非通紙領域の電力消費率の上昇を抑制することができ、熱定着する記録シートのサイズが小さく、非通紙領域の面積が大きい場合においても、当該非通紙領域における総消費電力量が、当該非通紙領域の温度変化によって増加するのを抑制することができる。
ここで、前記許容温度差は、前記目標温度と熱定着が可能な下限温度との温度差の絶対値であることとしてもよい。
これにより、加熱回転体の非通紙領域の温度が、熱定着が可能な下限温度を下回らないように冷却手段による冷却が制御されるので、小サイズの記録シートの熱定着後、連続的に大サイズの記録シートの熱定着動作が行われた場合に、当該非通紙領域が冷却手段により冷却され過ぎて、大サイズの記録シート上の当該非通紙領域に対応する部分において定着不良が生じるのを防止することができる。
ここで、前記許容温度差は、光沢ムラが許容される温度差の上限値であることとしてもよい。
これにより、通紙領域の温度(目標温度)と非通紙領域の温度との温度差の絶対値が、光沢ムラが許容される温度差の上限値を超えないように、加熱回転体の非通紙領域の温度に応じて冷却手段による冷却が制御されるので、小サイズの記録シートの熱定着後、連続的に大サイズの記録シートの熱定着動作が行われた場合に、大サイズの記録シートの熱定着後の画像に光沢ムラが生じるのを防止することができる。
ここで、前記冷却手段は、前記熱定着動作中、駆動され、冷風を送風する冷却ファンと、送風される前記冷風を前記加熱回転体の非通紙領域に導くダクトと、前記ダクトの前記非通紙領域への送風口を開閉するシャッターと、を有し、前記制御手段は、前記シャッターによる前記送風口の開閉を制御することにより、前記冷却を制御することとしてもよい。
これにより、ダクトから直接、加熱回転体の非通紙領域に冷風が導かれるので、当該非通紙領域の冷却動作を迅速に行うことができる。
ここで、前記定着装置は、前記加熱回転体に圧接して前記加熱回転体との間に定着ニップを形成する加圧回転体を有し、前記冷却手段は、前記熱定着動作中、駆動され、冷風を送風する冷却ファンと、送風される前記冷風を前記加圧回転体における、前記加熱回転体の非通紙領域に対応する領域に導くダクトと、前記ダクトの前記対応する領域への送風口を開閉するシャッターと、を有し、前記制御手段は、前記シャッターによる前記送風口の開閉を制御することにより、前記冷却を制御することとしてもよい。
これにより、加圧回転体における、加熱回転体の非通紙領域に対応する領域がダクトから導かれる冷風により冷却されることにより、加熱回転体の非通紙領域が間接的に冷却されるので、冷風の当たる位置を加熱回転体から遠ざけることができ、加熱回転体の通紙領域への冷風の影響を少なくすることができる。その結果、冷風の影響が少なくなった分だけ、加熱回転体の通紙領域を目標温度に維持するのに要する電力量を少なくすることができる。
プリンターの構成を示す図である。 定着装置の主要部の構成を示す斜視図である。 加熱回転体の詳細な構成を示す断面図である。 加熱回転体と加熱回転体の非通紙領域に冷風を導く冷却ダクトとの配置関係を示す図である。 シャッターを回転軸方向にスライド移動させるためのシャッター駆動機構の具体例を示す。 制御部の構成と制御部による制御対象となる主構成要素との関係を示す図である。 定着制御部が行う非通紙領域冷却制御処理の動作を示すフローチャートである。 本実施の形態に係る定着装置を用いて、加熱回転体の最小通紙範囲に相当する記録シートを用いて熱定着動作を行い、非通紙領域の温度と消費電力量との関係について調べた結果を示す表である。 NTC特性を有する抵抗発熱体層を用いた場合における、定着制御部が行う非通紙領域冷却制御処理の動作を示すフローチャートである。 NTC特性を有する抵抗発熱体層を用いた加熱回転体について、最小通紙範囲に相当する記録シートを用いて熱定着動作を行い、当該加熱回転体の非通紙領域の温度と消費電力量との関係について調べた結果を示す表である。 抵抗発熱体を発熱源とする加熱回転体の変形例を示す図である。 加熱回転体の構成の変形例を示す図である。
(実施の形態)
以下、本発明に係る一形態の画像形成装置の実施の形態を、タンデム型カラーデジタルプリンター(以下、単に「プリンター」という。)に適用した場合を例にして説明する。
[1]プリンターの構成
先ず、本実施の形態に係るプリンターの構成について説明する。図1は、本実施の形態に係るプリンターの構成を示す図である。同図に示すように、このプリンター1は、画像プロセス部3、給紙部4、定着装置5、制御部60を備えている。
プリンター1は、ネットワーク(例えばLAN)に接続され、外部の端末装置(不図示)や図示しない操作パネルから印刷指示を受け付けると、その指示に基づいてイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各色のトナー像を形成し、これらを多重転写してフルカラーの画像を形成することにより、記録シートへの印刷処理を実行する。
以下、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各再現色をY、M、C、Kと表し、各再現色に関連する構成要素の番号にこのY、M、C、Kを添字として付加する。画像プロセス部3は、作像部3Y、3M、3C、3K、露光部10、中間転写ベルト11、2次転写ローラー45などを有している。
作像部3Y、3M、3C、3Kの構成は、いずれも同様の構成であるため、以下、主として作像部3Yの構成について説明する。作像部3Yは、感光体ドラム31Yと、その周囲に配設された帯電器32Y、現像器33Y、1次転写ローラー34Y、および感光体ドラム31Yを清掃するためのクリーナー35Yなどを有しており、感光体ドラム31Y上にY色のトナー像を作像する。
現像器33Yは、感光体ドラム31Yに対向し、感光体ドラム31Yに帯電トナーを搬送する。中間転写ベルト11は、無端状のベルトであり、駆動ローラー12と従動ローラー13に張架されて矢印C方向に周回駆動される。又、従動ローラー13の近傍には、中間転写ベルト上に残留するトナーを除去するためのクリーナー14が配置されている。
露光部10は、レーザーダイオードなどの発光素子を備え、制御部60からの駆動信号によりY〜K色の画像形成のためのレーザー光Lを発し、作像部3Y、3M、3C、3Kの各感光体ドラムを露光走査する。この露光走査により、帯電器32Yにより帯電された感光体ドラム31Y上に静電潜像が形成される。作像部3M、3C、3Kの各感光体ドラム上にも同様にして静電潜像が形成される。
各感光体ドラム上に形成された静電潜像は、作像部3Y、3M、3C、3Kの
各現像器により現像されて各感光体ドラム上に対応する色のトナー像が形成され
る。形成されたトナー像は、作像部3Y、3M、3C、3Kの各1次転写ローラー(図1では、作像部3Yに対応する一次転写ローラーのみ符号34Yを付し、他の1次転写ローラーについては、符号を省略している。)により、中間転写ベルト11上の同じ位置に重ね合わされるように、中間転写ベルト11上にタイミングをずらして順次1次転写された後、2次転写ローラー45による静電力の作用により中間転写ベルト11上のトナー像が一括して記録シート上に2次転写される。トナー像が2次転写された記録シートは、さらに定着装置5に搬送され、記録シート上のトナー像(未定着画像)が、定着装置5において加熱及び加圧されて記録シートに熱定着された後、排出ローラー71により排紙トレイ72に排出される。
又、定着装置5の近傍には、定着装置5の後述する加熱回転体51の外周面の非通紙領域(以下、「非通紙領域」という。)と、定着装置5から排出された熱定着後の記録シートの表面をそれぞれ冷却するための冷却ファン80が配置されている。冷却ファン80から送風される冷風は、図の点線で示すダクトを介して後述する加熱回転体51の回転軸方向の両端部の非通紙領域と、定着装置5の下流側の記録シートの搬送路に導かれる。冷却ファン80から送風される冷風は、記録シートの搬送路又は両端部の非通紙領域に導かれた後、定着装置5の下流側の上方(図1のプリンタ1内の右上方部)に設けられた排気用ファン90によって機外に排気される。
給紙部4は、記録シート(図1の符号Sで表す)を収容する給紙カセット41と、給紙カセット41内の記録シートを搬送路43上に1枚ずつ繰り出す繰り出しローラー42と、繰り出された記録シートを2次転写位置46に送り出すタイミングをとるためのタイミングローラー44などを備えている。給紙カセットは、1つに限定されず、複数であってもよい。
記録シートとしては、大きさや厚さの異なる用紙(普通紙、厚紙)やOHPシートなどのフィルムシートを利用できる。給紙カセットが複数ある場合には、異なる大きさ又は厚さ又は材質の記録シートを複数の給紙カセットに収納することとしてもよい。
繰り出しローラー42、タイミングローラー44等の各ローラーは、搬送モーター(不図示)を動力源とし、歯車ギヤやベルトなどの動力伝達機構(不図示)を介して回転駆動される。この搬送モーターとしては、例えば、高精度の回転速度の制御が可能なステッピングモーターが使用される。記録シートは、中間転写ベルト11上のトナー像の移動タイミングに合わせて給紙部4から2次転写位置46に搬送され、2次転写ローラー45により中間転写ベルト11上のトナー像が一括して記録シート上に2次転写される。
[2]定着装置の構成
図2は、定着装置の主要部の構成を示す斜視図である。同図に示すように、定着装置5は、加熱回転体51と、定着ローラー52と、加圧ローラー53と、加熱回転体51(後述する抵抗発熱体層513)の両端部に電圧を印加して通電させる電源部500と、加熱回転体51(後述する電極511、512)に給電するための給電部材501、502と、温度センサー54、55等を有する。定着装置5の全体動作は、後述する定着制御部50によって制御される。
加熱回転体51は、無端状のベルトであり、その両端部に給電用の電極511、512が設けられ、両電極には電源部500から給電部材501、502を介して電圧が印加され、給電が行われる。給電部材としては、例えば、銅黒鉛質、炭素黒鉛質等の給電ブラシや給電ローラーを用いることができる。給電部材からの給電により、両電極間に電流が流れて、加熱回転体51がジュール発熱する。同図の符号aは、加熱回転体51がジュール発熱する発熱領域の回転軸方向の範囲(以下、「発熱範囲」という。)を示し、符号bは、最小サイズの記録シートが通紙される当該発熱領域の回転軸方向の範囲(以下、「最小通紙範囲」という。)を示し、符号cは、最大サイズの記録シートが通紙される当該発熱領域の回転軸方向の範囲(以下、「最大通紙範囲」という。)を示す。なお、ここでは、最小通紙範囲と発熱範囲との比率(b/a)は、0.30とする。
加熱回転体51の外周面上の最小通紙範囲内の発熱領域と非接触に対向する位置(ここでは、加熱回転体51の回転軸方向の中央部の最小通紙範囲内の領域と非接触に対向する位置)には、加熱回転体51の外周面上の通紙領域(以下、「通紙領域」という。)の表面温度を検出する温度センサー54が配置され、加熱回転体51の外周面上の最大通紙範囲より外側の発熱領域と非接触に対向する位置には、加熱回転体51の外周面上の非通紙領域の表面温度を検出する温度センサー55が配置されている。
図3は、加熱回転体の詳細な構成を示す断面図である。同図に示すように、符号301で示す領域においては、加熱回転体51は、抵抗発熱体層513、補強層514、弾性層515、離型層516が、この順に積層されて構成されている。
抵抗発熱体層513は、電源部500から電極511、512を通じて給電されることにより、ジュール熱を発熱する層であり、PTC特性を有する。抵抗発熱体層513は、耐熱性樹脂中に、繊維状、針状又はフレーク状の導電性フィラーが回転軸方向に配向するように分散されて構成されている。
抵抗発熱体層513に用いる耐熱性樹脂としては、ポリイミド樹脂、ポリエチレンスルフィド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリアラミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリイミドアミド樹脂、ポリエステルイミド樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリフェニレンスルファイド樹脂、ポリ-p-キシリレノン樹脂、ポリベンズイミダゾール樹脂等を用いることができる。その中でも、ポリイミド樹脂は、耐熱性、絶縁性及び機械的強度等に優れた特性を示すので、ポリイミド樹脂を用いるのが望ましい。
導電性フィラーとしては、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、ニッケル(Ni)等の金属、グラファイト、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノコイル等の炭素化合物粉末、ヨウ化銀、ヨウ化銅等の無機化合物の高イオン導電体粉末等を用いることができ、2種類以上の導電性フィラー(例えば、炭素化合物と金属)を用いることとしてもよい。
本実施の形態では、抵抗発熱体層513がPTC特性を有するように、導電性フィラーとして金属を用いている。PTC特性を維持できる範囲で、炭素化合物粉末、高イオン導電体粉末等のNTC特性を有するものを混合して用いることとしてもよい。なお、抵抗発熱体層513は、熱定着動作時に当該抵抗発熱体層が変動し得る温度範囲(例えば、130℃〜250℃の温度範囲)においてPTC特性を有するものであればよく、当該温度範囲以外の温度でPTC特性を有さないものであってもよい。
導電性フィラーの形状は、同一含有量で導電性フィラー同士が線状に絡み合い、互いに接触しやすくして、接触確率を高めるため、繊維状、針状又はフレーク状の形状が望ましい。これにより、均一な電気抵抗を有する抵抗発熱体層513を成型することができる。
又、電気抵抗率の調整を目的として金属合金、金属間化合物などの導電性粒子を抵抗発熱体層513に加えてもよいし、抵抗発熱体層513の機械的強度を向上させるために窒化アルミニウム、アルミナなどを抵抗発熱体層513に加えることとしてもよい。さらに、製造安定性を考慮してイミド化剤、カップリング剤、界面活性剤、消泡剤を抵抗発熱体層513に加えることとしてもよい。抵抗発熱体層513は、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとを有機溶媒中で重合して得られるポリイミドワニスに導電性フィラーを均一分散させてから金型に塗布し、イミド転化させて製造する。
抵抗発熱体層513の厚さは、任意であるが、30〜150μm程度が望ましい。抵抗発熱体層513の電気抵抗率は、1.0×10-6〜1.0×10-2Ω・m程度の範囲に設定することができるが、当該電気抵抗率は、1.0×10-5〜5.0×10-3Ω・mの範囲内であることが望ましい。
補強層514は、抵抗発熱体層513の強度を補強するとともに絶縁性を確保するための層であり、例えば、ポリイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンスルファイド樹脂等の耐熱性樹脂を用いることができる。抵抗発熱体層513と同種の樹脂を用いると抵抗発熱体層513との接着性をよくすることができる。補強層514の厚さは、任意であるが、5〜100μm程度が望ましい。なお、抵抗発熱体層513の強度が充分である場合や、加熱回転体51の絶縁性が確保されている場合には、補強層514がなくてもよい。
弾性層515は、記録シート上のトナー像に均一かつ柔軟に熱を伝えるための層である。弾性層515を設けることにより、トナー像が押しつぶされたり、トナー像が不均一に溶融されたりするのを防止し、光沢ムラや画像ノイズの発生を防止することができる。弾性層515の材料としては、耐熱性と弾性とを有するゴム材や樹脂材を用いる。例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の耐熱性エラストマーを材料として用いることができる。
弾性層515の厚さは、10〜800μm、さらに望ましくは100〜300μmの範囲内のものとする。弾性層515の厚さが10μm未満では厚さ方向の十分な弾力性を得ることが難しい。また、この厚さが800μmを超えていると、抵抗発熱体層513で発生した熱を加熱回転体51の外周面まで到達させることが難しく、伝熱効率が悪いので好ましくない。
離型層516は、加熱回転体51の最外層をなし,加熱回転体51と記録シートとの離型性を高めるための層である。離型層516の材料としては、定着温度での使用に耐えられるとともにトナーに対する離型性に優れたものを使用することができる。例えば、PFA(四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合体)、PTFE(四フッ化エチレン)、FEP(四フッ化エチレン・六フッ化エチレン共重合体)、PFEP(四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体)等のフッ素樹脂を使用することができる。離型層516の厚さは5〜100μm、望ましくは10〜50μmの範囲内のものとするのがよい。フッ素系チューブの例として三井・デュポンフロロケミカル社製のPFA350−J、451HP−J、951HP Plus等がある。水との接触角は90度以上であり、望ましくは110度以上である。表面粗(Ra)は、0.01〜50μm程度であることが望ましい。
一方、図3の符号302a、302bで示す領域においては、電極511、512がそれぞれ単層で露出し、符号303a、303bで示す領域においては、電極511、512がそれぞれ抵抗発熱体層513で被覆され、電極511と抵抗発熱体層513との両層、電極512と抵抗発熱体層513との両層がそれぞれ、重なり合って重複するように構成されている。さらに、両層の上に補強層514、弾性層515、離型層516が、この順に積層されている。加熱回転体51における領域301と領域303a、303bを合わせた領域(図3の両矢印で示す領域)が抵抗発熱体層531によりジュール発熱する発熱領域を構成する。
電極511、512は、加熱回転体51の周方向に均一な導電性の材料から構成される。電極の材料としては、加熱回転体51の周方向に均一な材料、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、ステンレス(SUS)、真鍮、リン青銅等の金属を化学又は電気めっきして用いることができる。
電極用の金属としては電気抵抗率が低く、耐熱性、対酸化性に優れたニッケル、ステンレス、アルミニウム等の使用が望ましい。抵抗発熱体層513に直接電極を設ける場合には、化学めっきを施した後、電気めっきを施すとよい。中でも銅(Cu)やニッケル(Ni)が望ましい。
又、銅(Cu)やニッケル(Ni)箔を導電性接着剤で接着して構成してもよいし、導電性インクやペーストを塗布してもよい。又、ステンレス(SUS)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)などの金属リングをインサート成型する方法もある。
電極の厚さは、厚い方が、剛性が高く、破壊に対して抵抗力が高いが、加圧部材により形成される定着ニップ部において変形し難くなるため、柔軟性とのバランスを考慮すると、10〜100μm、更には30〜70μm程度が望ましい。
電極511、512の、回転軸方向の各長さは、対応する給電部材の回転軸方向の長さ以上であり、両電極の周方向の各長さは、接触面積がカーボンブラシの許容電流密度を超えない範囲で任意に設定する。接触面の形状は、加熱回転体51の曲面に沿って構成すると、接触面積が大きく電流密度が小さくなり好ましい。
図4は、加熱回転体と加熱回転体の非通紙領域に冷風を導く冷却ダクトとの配置関係を示す図である。同図に示すように、符号81、82で示す冷却ダクトは、開口部である送風口81a、82bがそれぞれ、最小通紙範囲より回転軸方向外側の両端部の発熱領域51a、51bと対向するように配置されている。これにより、非通紙領域の範囲が最大となる、最小サイズの記録シートが加熱回転体51に通紙された場合に、両送風口から非通紙領域の全域に冷却ファン80から送風される冷風を導くことができる。
又、冷却ダクト81、82には、後述するシャッター駆動機構800が設けられ、このシャッター駆動機構800によりシャッター83、84が回転軸方向(符号D、Eでそれぞれ示す両矢印方向)にスライド移動し、送風口81a、82bを開閉する。
図5は、シャッターを回転軸方向にスライド移動させるためのシャッター駆動機構の具体例を示す。同図に示すように、シャッター駆動機構800は、回転軸方向に延伸する支持板801、ピニオンギア802、ピニオンギア802と噛み合うラック歯803、ピニオンギア802を正転又は逆転駆動させる不図示のパルスモーター等から構成される。
シャッター83、84は、支持板801の板面に沿って回転軸方向の両方向(符号D、Eで示す両矢印方向)にスライド移動が可能なように支持板801に支持され、パルスモーターの回転駆動力がピニオンギア802とラック歯803からなるラック・アンド・ピニオン機構を介して伝達されることにより、回転軸方向の両方向(符号D、Eで示す両矢印方向)にスライド移動する。シャッター83、84のスライド移動量は、パルスモーターの回転を後述する定着制御部50により制御することにより、制御される。これにより、加熱回転体51に通紙される記録シートのサイズに応じて、パルスモーターの回転を制御することにより、シャッター83、84のスライド移動量を制御し、送風口81a、82bの各開口領域が加熱回転体51の非通紙領域のみに対向し、当該開口領域と通紙領域とが対向しないように調整することができ、加熱回転体51の非通紙領域に冷風が導かれ、通紙領域に冷風が導かれないように制御することができる。
図4の説明に戻って、温度センサー54は、通紙領域の表面温度を検出するための非接触型の温度センサーであり、記録シートのサイズに関わらず、通紙領域の表面温度を検出できるように、加熱回転体51の回転軸方向の中央部の最小通紙範囲内の発熱領域に非接触に対向するように配置されている。
温度センサー55は、非通紙領域の表面温度を検出するための非接触型の温度センサーであり、記録シートのサイズに関わらず、非通紙領域の温度を検出できるように、加熱回転体51の最大通紙範囲よりも回転軸方向外側の発熱領域に非接触に対向するように配置されている。温度センサー54、55としては、例えば、赤外線センサーや非接触型のサーミスタを用いることができる。又、接触型の温度センサー(例えば、接触型のサーミスタ)を温度センサーとして用いることとしてもよい。
図2の説明に戻って、給電部材501及び502には、給電部材を加熱回転体51の周回経路内側の方向に押圧する付勢部材5011、5021がそれぞれ設けられている。付勢部材としては、例えば、圧縮ばねを用いることができる。付勢部材5011、5021の押圧力により、各給電部材が対応する電極に圧接される。
定着ローラー52と加圧ローラー53は、芯金522、532の軸方向両端部521、531が図示しないフレームの軸受部に回転自在に軸支される。加圧ローラー53は、駆動モーター(不図示)からの駆動力が伝達されることにより矢印B方向に回転駆動される。この加圧ローラー53の回転に伴って加熱回転体51と定着ローラー52が矢印A方向に従動回転する。なお、加圧ローラー53を回転駆動させる駆動モーターの駆動は、後述する定着制御部50によって制御される。
定着ローラー52は、長尺で円筒状の芯金522の周囲を断熱層523で被覆されてなり、加熱回転体51の周回経路の内側に配されている。芯金522は、定着ローラー52を支持する部材であり、耐熱性と強度を有する材料から構成される。芯金522の材料としては、例えば、アルミニウム、鉄、ステンレス等を用いることができる。
断熱層523は、加熱回転体51が発熱した熱を芯金522に逃がさないようにするための層である。断熱層523の材料としては、熱伝導率が低く、耐熱性及び弾性を有するゴム材や樹脂材のスポンジ体(断熱構造体)を用いるのが望ましい。加熱回転体51のたわみを許容し、ニップ幅を広くすることができるからである。断熱層523を、ソリッド体とスポンジ体との2層構造にしてもよい。シリコンスポンジ材を断熱層523として用いる場合には、その厚さを1〜10mmとするのが望ましい。さらに望ましくは、2〜7mmとするのがよい。
加圧ローラー53は、円筒状の芯金532の周囲に、弾性層533を介して離型層534が積層されてなり、加熱回転体51の周回経路外側に配置され、加熱回転体51の外側から加熱回転体51の外周面を介して定着ローラー52を押圧して、加熱回転体51の外周面との間に周方向に所定幅を有する定着ニップ領域が形成される。
芯金532は、加圧ローラー53を支持する部材であり、耐熱性と強度を有する材料から構成される。芯金532の材料としては、例えば、アルミニウム、鉄、ステンレス等を用いることができる。芯金532は、パイプ形状で厚さが0.1から10mmの場合や、中実や断面形状が三ツ矢形状等の異型の場合もある。弾性層533は、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の弾性体で、厚さ1〜20mmの範囲内の耐熱性の高い材料で構成される。離型層534は、離型層516と同様に、加圧ローラー53と記録シートとの離型性を高めるための層であり、離型層516と同様の材料及び厚さで構成することができる。
[3]制御部の構成
図6は、制御部の構成と制御部による制御対象となる主構成要素との関係を示す図である。制御部60は、所謂コンピュータであって、同図に示されるように、CPU(Central Processing Unit)601、通信インターフェース(I/F)部602、ROM(Read Only Memory)603、RAM(Random Access Memory)604、画像データ記憶部605、許容温度差記憶部606などを備える。
通信I/F部602は、LANカード、LANボードといったLANに接続するためのインターフェースである。ROM603には、画像プロセス部3、給紙部4、定着制御部50、操作パネル7、画像読取装置8等を制御するためのプログラムなどが格納されている。
RAM604は、CPU601のプログラム実行時のワークエリアとして用いられる。
画像データ記憶部605は、通信I/F部602や画像読取装置8を介して入力された、印刷用の画像データを記憶している。許容温度差記憶部606は、許容温度差を記憶している。
ここで、「許容温度差」とは、後述する非通紙領域冷却制御処理において、冷却ダクト81、82の送風口81a、82bを開状態に制御するか、閉状態に制御するかの判定基準となる、通紙領域の表面温度(目標温度)と非通紙領域の表面温度との温度差の絶対値の許容値のことをいい、具体的には、目標温度と熱定着が可能な温度の下限値との温度差の絶対値以下であって、光沢ムラが許容される温度差の上限値(例えば、20℃)のことをいう。
又、「目標温度」とは、熱定着時に維持される通紙領域の表面温度のことをいい、具体的には、記録シートが連続的に通紙されても、当該通紙領域の温度が定着可能な温度の下限値を下回らないように当該下限値よりも所定量(例えば、25℃)だけ高い温度のことをいう。当該下限値と目標温度は、予め製造者側において設定されている。本実施の形態では、当該下限値を125℃に設定し、目標温度を150℃に設定することとする。
CPU601は、ROM603に格納されている各種プログラムを実行することにより、画像プロセス部3、給紙部4、定着制御部50、操作パネル7、画像読取装置8等を制御する。CPU601は、定着制御部50と互いに通信可能なように構成され、定着制御部50を介して定着装置5を制御する。
定着制御部50は、所謂コンピュータであって、CPU、ROM、RAM等から構成される。定着制御部50は、加圧ローラー53の駆動モーターの駆動を制御することにより、加熱回転体51、定着ローラー52及び加圧ローラー53の回転駆動を制御したり、冷却ファン80の駆動を制御したり、温度センサー54を介して通紙領域の温度を監視し、抵抗発熱体層513へ電源を供給する電源部500の電源のオン・オフを制御することにより、通紙領域の表面温度が、熱定着が可能な目標温度(ここでは、150℃)になるように制御したりすることによって、定着装置5の全体の動作を制御する。
さらに、定着制御部50は、後述する非通紙領域冷却制御処理を行い、印刷ジョブが行われている間(熱定着動作が行われている間)、温度センサー55を介して非通紙領域の表面温度を監視し、当該監視結果に基づいてパルスモーター85の回転を制御して、冷却ダクト81、82から供給する冷風による非通紙領域の冷却のオン・オフを制御して、非通紙領域の表面温度が目標温度よりも低く、かつ、目標温度よりも許容温度差を超えて下降しないように制御する。
操作パネル7は、複数の入力キーと液晶表示部を備え、液晶表示部の表面にはタッチパネルが積層されている。タッチパネルからのタッチ入力又は入力キーからのキー入力により、ユーザーからの指示を受取り、制御部60に通知する。画像読取装置8は、スキャナーなどの画像入力装置から構成され、用紙等の記録シートに記載されている文字や図形などの情報を読取り、画像データを形成する。
[4]非通紙領域冷却制御処理
図7は、定着制御部が行う非通紙領域冷却制御処理の動作を示すフローチャートである。定着制御部50は、通信I/F部602を介してユーザーからの印刷ジョブが取得されると(ステップS701)、定着制御部50は、当該印刷ジョブが指定する記録シートのサイズを特定する(ステップS702)。
さらに、定着制御部50は、冷却ファン80を駆動し(ステップS703)、熱定着動作を開始させ(ステップS704)、特定した記録シートのサイズが最大通紙サイズか否かを判定する(ステップS705)。当該サイズが最大通紙サイズでない場合には(ステップS705:NO)、定着制御部50は、温度センサー55より、非通紙領域の表面温度(t)を取得し(ステップS706)、当該表面温度(t)が、目標温度を下回っているか否かを判定する(ステップS707)。
当該表面温度(t)が目標温度を下回っている場合には(ステップS707:YES)、定着制御部50は、さらに、目標温度と当該表面温度(t)との温度差の絶対値(d)が、許容温度差記憶部606に記憶されている許容温度差以上か否かを判定する(ステップS708)。
そして、当該温度差の絶対値(d)が許容温度差以上でない(許容温度差未満の)場合には(ステップS708:NO)、定着制御部50は、パルスモーター85の回転を制御することにより、冷却ダクト81、82の送風口81a、82bが、記録シートのサイズに応じた開口面積で開状態になるようにシャッター83、84のスライド移動量を制御(冷却ダクト81、82の送風口81a、82bの各開口領域が、加熱回転体51の非通紙領域のみに対向し、当該開口領域と通紙領域とが対向しないように、シャッター83、84のスライド移動量を制御して送風口81a、82bの各開口面積を調整)して、送風口81a、82bの各開口領域から非通紙領域に冷風を送り、当該非通紙領域を冷却する(ステップS709)。
一方、当該温度差の絶対値(d)が許容温度差以上である場合には(ステップS708:YES)、には、定着制御部50は、パルスモーター85の回転を制御することにより、冷却ダクト81、82の送風口81a、82bの全領域が閉状態になるようにシャッター83、84のスライド移動量を制御し、両送風口から非通紙領域への冷風の供給を停止して、非通紙領域の冷却を停止する(ステップS710)。
又、ステップS707において、非通紙領域の表面温度(t)が目標温度を下回っていない(目標温度以上である)場合には、定着制御部50は、ステップS709の処理に移行する。
定着制御部50は、取得した印刷ジョブが終了する(ステップS711:YES)まで、ステップS706〜ステップS710の処理を繰り返し、当該印刷ジョブが終了すると(ステップS711:YES)、冷却ファン80をオフ状態にし、パルスモーター85の回転を制御することにより、冷却ダクト81、82の送風口81a、82bの全領域が閉状態になるようにシャッター83、84のスライド移動量を制御する(ステップS714)。
ステップS705において記録シートのサイズが最大通紙サイズである場合には(ステップS705:YES)、定着制御部50は、取得した印刷ジョブが終了する(ステップS713:YES)まで、パルスモーター85の回転を制御することにより、冷却ダクト81、82の送風口81a、82bが開状態になるようにシャッター83、84のスライド移動量を制御(冷却ダクト81、82の送風口81a、82bの開口領域が、加熱回転体51の非通紙領域のみに対向し、当該開口領域と通紙領域とが対向しないように、シャッター83、84のスライド移動量を制御)して、非通紙領域に冷風を送り、当該非通紙領域を冷却する(ステップS712)。
このように、本実施の形態のように、PTC特性を有する抵抗発熱体層513を有する加熱回転体51を用いて熱定着動作を行った場合に、非通紙領域の表面温度が通紙領域の表面温度(目標温度)よりも低く、かつ、通紙領域の表面温度(目標温度)と非通紙領域の表面温度との温度差の絶対値が許容温度差を超えないように、非通紙領域の冷却のオン・オフが制御されるので、両領域の温度差を適切な温度差に維持しつつ、非通紙領域の電気抵抗率を通紙領域における電気抵抗率よりも小さくすることができる。
その結果、熱定着動作中の非通紙領域の温度上昇に起因する、非通紙領域の電力消費率の上昇を抑制することができ、熱定着する記録シートのサイズが小さく、非通紙領域の面積が大きい場合においても、当該非通紙領域における総消費電力量が、当該非通紙領域の温度上昇によって増加するのを抑制することができる。
又、通紙領域の表面温度(目標温度)と非通紙領域の表面温度との温度差の絶対値が許容温度差を超えないように、非通紙領域の冷却が制御されるので、小サイズの記録シートの熱定着をした後、連続的に大サイズの記録シートの熱定着をしたときに、熱定着後の画像において小サイズの記録シートの通紙領域であった部分と非通紙領域であった部分との間に光沢ムラが生じないようにすることができ、当該画像の画質が低下しないようにすることができる。
(実施例)
図8は、本実施の形態に係る定着装置において、加熱回転体の最小通紙範囲に相当するサイズの記録シートを用いて熱定着動作を行い、非通紙領域の表面温度と消費電力量との関係について調べた結果を示す表である。なお、当該熱定着動作において、加熱回転体51の通紙領域の目標温度は150℃とした。同図の符号Aは、通紙領域の表面温度を、符号Bは、非通紙領域の表面温度をそれぞれ示す。
同図の符号Cは、通紙領域全体における抵抗発熱体層513の電気抵抗値(Ω)を、符号Dは、非通紙領域全体における抵抗発熱体層513の電気抵抗値(Ω)を、符号Eは、加熱回転体51全体における抵抗発熱体層513の電気抵抗値をそれぞれ示す。
同図の符号Fは、抵抗発熱体層513を流れる電流量(A)を示し、符号Gは、通紙領域全体における供給電力(W)を、符号Hは、非通紙領域全体における供給電力(W)を、符号Iは、加熱回転体51全体における供給電力(W)をそれぞれ示す。
同図の符号Jは、通紙領域の表面温度を目標温度に維持するために、加熱回転体51に対し通電をオン・オフ制御するときの単位時間当たりの通電時間の割合を示す百分率(以下、「間欠通電率」という。)を示す。符号Kは、1時間当たりの通紙領域全体における電力消費量(Wh)を、符号Lは、1時間当たりの非通紙領域全体における電力消費量(Wh)を、符号Mは、1時間当たりの加熱回転体51全体における電力消費量(Wh)を、それぞれ示す。間欠通電率は、通紙領域の表面温度を目標温度に維持するために必要な所定の電力量(本実施例では、150Wh)が当該通紙領域に供給されるように定着制御部50によって設定される。
同図の符号Nは、冷却ファン80の1時間当たりの消費電力量を示し、符号Oは、加熱回転体全体の電力消費量(M)と冷却ファン80の電力消費量(N)とを合算した総電力消費量(Wh)を示す。
同図の表の結果が示すように、非通紙領域の表面温度が上昇するに従って、当該非通紙領域全体のPTC特性を有する抵抗発熱体層513の抵抗値(D)が大きくなり、その分、総電力消費量が多くなる。従って、本実施の形態のように、当該非通紙領域を冷却ファン80で冷却して、目標温度と当該領域の表面温度との温度差が許容温度差(20℃)になるように制御することにより、当該冷却制御を行わない場合に比較して総電力消費量を少なくすることができる。
(変形例)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(1)本実施の形態では、PTC特性を有する抵抗発熱体層513を用いて加熱回転体51を構成し、熱定着動作が行われている間、非通紙領域に対して非通紙領域冷却制御処理を行うことにより、非通紙領域における総消費電力量が当該非通紙領域の温度上昇によって増加するのを抑制することとしたが、本実施の形態の非通紙領域冷却制御処理は、NTC特性を有する抵抗発熱体層を用いた加熱回転体に対しても、処理の一部を変更することで同様に適用することができる。
図9は、NTC特性を有する抵抗発熱体層を用いた場合における、定着制御部が行う非通紙領域冷却制御処理の動作を示すフローチャートである。図7の非通紙領域冷却制御処理の動作と同じ処理については、同一のステップ番号を付し、以下、相違点について説明する。定着制御部60は、ステップS706の処理を行った後、非通紙領域の表面温度(t)が目標温度を上回っているか否かを判定する(ステップS901)。
当該表面温度(t)が目標温度を上回っている場合には(ステップS901:YES)、定着制御部50は、さらに、目標温度と当該表面温度(t)との温度差の絶対値(d)が、許容温度差記憶部606に記憶されている許容温度差を下回るか否かを判定する(ステップS902)。
そして、当該温度差の絶対値(d)が許容温度差を下回らない(許容温度差以上の)場合(ステップS902:NO)、定着制御部50は、ステップS709の処理に移行し、当該温度差の絶対値(d)が許容温度差を下回る場合には(ステップS902:YES)、ステップS710の処理に移行する。
又、ステップS705において記録シートのサイズが最大通紙サイズである場合には(ステップS705:YES)、定着制御部50は、温度センサー55より、非通紙領域の表面温度(t)を取得し(ステップS903)、当該表面温度(t)が、定着装置5の構成部材が熱劣化するおそれのある上限温度(ここでは、250℃とする。)に達しているか否かを判定する(ステップS904)。
当該表面温度(t)が上限温度に達している場合(ステップS904:YES)、定着制御部50は、ステップS712の処理に移行し、上限温度に達していない場合には(ステップS904:NO)、定着制御部50は、パルスモーター85の回転を制御することにより、冷却ダクト81、82の送風口81a、82bの全領域が閉状態になるようにシャッター83、84のスライド移動量を制御し、両送風口から非通紙領域への冷風の供給を停止して、非通紙領域の冷却を停止する(ステップS905)。
そして、定着制御部50は、印刷ジョブが終了する((ステップS713:YES)まで、ステップS903、ステップS904、ステップS712、ステップS905の処理を繰り返す。
ここでは、図9の変形例の処理の場合における、許容温度差として、光沢ムラが許容される温度差の上限値(例えば、20℃)を用いることとする。なお、定着装置を構成する部品に熱劣化が生じるときの目標温度と非通紙領域の表面温度との温度差の絶対値(例えば、熱劣化が生じる非通紙領域の温度を250℃とすると、目標温度(150℃)との温度差の絶対値は100℃となる。)を許容温度差として用いることとしてもよい。
或いは、抵抗発熱体層を流れる電流量が規格値(例えば、定格電流値)に等しくなるときの非通紙領域の表面温度と目標温度との温度差の絶対値を許容温度差として用いることとしてもよい。当該温度差の絶対値は、例えば、非通紙領域の温度と、抵抗発熱体層を流れる電流量との関係を、予め試験等を行うことにより調べ、その試験結果に基づいて当該電流量が定格電流値に達したときの非通紙領域の表面温度を求めることにより、決定することができる。
ここで、抵抗発熱体層がNTC特性の場合には、当該非通紙領域の表面温度が高温になればなる程、総電力消費量は少なくなるが、以下のような不具合が生じる。非通紙領域の表面温度が高温になり過ぎると、小サイズの記録シートの熱定着が終了した後に、連続的に当該サイズよりも大きい記録シートの熱定着を行うと、小サイズの記録シートの通紙時に通紙領域であった領域と非通紙領域であった領域との温度差が大きくなるため、光沢ムラが生じてしまう。又、非通紙領域が高温になり過ぎると、定着装置を構成する部材やその周辺の部材が熱劣化しやすくなり、当該部材の耐久性等が低下する等の不具合が生じる。
又、非通紙領域の表面温度が高温になり過ぎると、その電気抵抗率が低下しすぎて、抵抗発熱体層を流れる電流量が増加し、規格値(例えば、定格電流)を超えてしまうという不具合が生じる。
このため、非通紙領域の表面温度が必要以上に上昇しないように、NTC特性を有する抵抗発熱体層を用いた場合においても、本実施の形態の非通紙領域冷却制御処理と同様の冷却制御を行うことが必要となる。
このように、本変形例のように、NTC特性を有する抵抗発熱体層を有する加熱回転体51を用いて熱定着動作を行った場合に、非通紙領域の表面温度が通紙領域の表面温度(目標温度)よりも高く、かつ、通紙領域の表面温度(目標温度)と非通紙領域の表面温度との温度差が許容温度差を超えないように、非通紙領域の冷却のオン・オフが制御されるので、両領域の温度差を適切な温度差に維持しつつ、非通紙領域の電気抵抗率を通紙領域における電気抵抗率よりも小さくすることができる。
その結果、抵抗発熱体層としてNTC特性を有する抵抗発熱体を用いた場合において、熱定着動作中の非通紙領域の過剰冷却に起因する、非通紙領域の電力消費率の上昇を抑制することができる。
又、非通紙領域が過熱されて通紙領域の表面温度(目標温度)と非通紙領域の表面温度との温度差が、光沢ムラが許容される上限値を超えないように、非通紙領域が冷却されるように制御されるので、小サイズの記録シートの熱定着をした後、連続的に大サイズの記録シートの熱定着をしたときに、熱定着後の画像において小サイズの記録シートの通紙領域であった部分と非通紙領域であった部分との間に光沢ムラが生じないようにすることができる。
図10は、NTC特性を有する抵抗発熱体層を用いた加熱回転体について、最小通紙範囲に相当するサイズの記録シートを用いて熱定着動作を行い、当該加熱回転体の非通紙領域の温度と消費電力量との関係について調べた結果を示す表である。同図の符号A〜Nは、図8の場合と同様であるので説明を省略する。同図の表の結果が示すように、非通紙領域の表面温度が上昇する従って、当該非通紙領域全体のNTC特性を有する抵抗発熱体層の抵抗値(D)が小さくなり、その分、総電力消費量が少なくなる。従って、図9の非通紙領域冷却制御処理を行うことにより、非通紙領域の表面温度を目標温度よりも高い温度に維持しつつ、当該非通紙領域を冷却ファン80で冷却して、目標温度と当該非通紙領域の表面温度との温度差が許容温度差(20℃)を超えないように制御することにより、当該領域の温度が目標温度(150℃)に維持された場合に比較して総電力消費量を少なくすることができる。
(2)本実施の形態では、抵抗発熱体層513を加熱回転体51の内部に有する定着装置5について、非通紙領域冷却制御処理を行うこととしたが、本実施の形態の非通紙領域冷却制御処理は、抵抗発熱体層513を加熱回転体51の内部に有する定着装置に限らず、抵抗発熱体を発熱源とする加熱回転体を備える定着装置に対して広く適用することができる。
例えば、図11に示すように、回転軸方向に延伸する細長い棒状の加熱部材91の内部に抵抗発熱体層を形成し、当該加熱部材91により、周回駆動する無端状の定着ベルト92(加熱回転体)を外部から加熱する構成の定着装置5に対しても、本実施の形態の非通紙領域冷却制御処理を同様に適用することができる。
同図の定着装置においては、定着ベルト92の周回経路内側に、加熱部材91が配置され、加熱部材91が定着ベルト92を介して加圧ローラー93に押圧されて定着ベルト92の外周面と加圧ローラー93の外周面との間に定着ニップが形成される。又、加熱部材91には、抵抗発熱体層と外部との間の絶縁性を確保するための絶縁層が形成されている。
同図において温度センサーや冷却ダクトの作図は省略しているが、これらの構成要素を本実施の形態の場合と同様の位置に配置することにより、定着ベルト92の非通紙領域に冷却ダクトから冷風を導き、本実施の形態の非通紙領域冷却制御処理と同様の処理を行うことができる。又、図11の構成は、(1)の変形例についても同様に適用することができる。
又、本実施の形態及び(1)の変形例の非通紙領域冷却制御処理は、ベルトタイプの加熱回転体だけでなく、ローラータイプの加熱回転体にも同様に適用することができる。
(3)本実施の形態では、許容温度差として、光沢ムラが許容される温度差の上限値を用い、通紙領域の表面温度(目標温度)と非通紙領域の表面温度との温度差が許容温度差を超えないように、非通紙領域の冷却のオン・オフを制御することとしたが、目標温度と熱定着が可能な温度の下限値との温度差の絶対値(例えば、25℃、或いは30℃)を許容温度差として用いることとしてもよい。
これにより、非通紙領域が冷却されすぎて熱定着が可能な温度の下限値より表面温度が低くならないように、非通紙領域の冷却が制御されるので、小サイズの記録シートの熱定着をした後、連続的に大サイズの記録シートの熱定着をしたときに、熱定着後の画像において小サイズの記録シートの通紙領域であった部分と非通紙領域であった部分との間に定着ムラが生じないようにすることができ、当該画像の画質が低下しないようにすることができる。
或いは、抵抗発熱体層を流れる電流量が規格値(例えば、定格電流値)に等しくなるときの非通紙領域の表面温度と目標温度との温度差の絶対値を、許容温度差として用いることとしてもよい。当該温度差の絶対値は、変形例(1)の場合と同様にして決定することができる。
これにより、非通紙領域が冷却されすぎて、その電気抵抗率が下がりすぎ、抵抗発熱体層513を流れる電流量が規格値(例えば、定格電流)を超える事態が発生するのを防止することができる。
(3)本実施の形態及び(1)、(2)の変形例では、非通紙領域冷却制御処理における冷却手段として、冷却ダクト81、82を介して非通紙領域を直接冷却することとしたが、冷却ダクト81、82を加圧ローラー53側に設け、加圧ローラー53の外周面における、加熱回転体51の非通紙領域に対応する領域を冷却して、当該冷却した領域と圧接する加熱回転体の非通紙領域を間接的に冷却することとしてもよい。
そして、本実施の形態の場合と同様に冷却ダクトにシャッター83、84及びシャッター駆動機構800を設けて、記録シートのサイズに応じて冷却ダクトの送風口81a、82bの開口領域が、加圧ローラー53の外周面における、非通紙領域に対応する領域のみに対向するように、シャッター83、84のスライド移動量を制御して当該対応する領域にのみ冷風が導かれるように制御することとしてもよい。
これにより、冷風の当たる位置を加熱回転体51から遠ざけることができるので、加熱回転体51側に冷却ダクトを設けた場合に比べて、通紙領域への冷風の影響をより少なくすることができる。その結果、熱定着動作中の非通紙領域の温度変化に起因する、非通紙領域の電力消費率の上昇を抑制しつつ、冷風の影響が少なくなった分だけ、通紙領域を目標温度に維持するのに要する電力量を少なくすることができる。
(4)本実施の形態及び(1)、(2)、(3)の変形例では、非通紙領域冷却制御処理における冷却手段として、冷却ダクトを介して非通紙領域を冷却することとしたが、非通紙領域に対し、冷却ファンから直接、冷風を送風して冷却することとしてもよい。
又、本実施の形態および(1)、(2)、(3)の変形例では、冷却ファン80を非通紙領域の冷却と、熱定着後の記録シートの冷却に兼用することとしたが、非通紙領域の冷却専用の冷却ファンから冷却ダクト81、82に冷風を導くこととしてもよい。
上記の各変形例の場合、冷却ファンへの電力供給は、例えば、熱電変換素子を用いて充電した電力を利用して行うこととしてもよい。
(5)本実施の形態及び(1)、(2)、(3)の変形例では、冷却ダクト81、82の送風口81a、82bについて、記録シートのサイズに応じて送風口の開口面積をシャッター83、84のスライド移動量を制御して調整し、シャッター83、84を開閉することにより、非通紙領域の冷却のオン・オフを切替えることとしたが、シャッターの代わりに、送風口に、冷風の方向を変更可能な冷風方向変更部材を設け、当該変更部材の向きを定着制御部50により制御することとし、記録シートのサイズに応じて冷風が加熱回転体51又は加圧ローラー53に当たる方向を変更したり、冷風が加熱回転体51又は加圧ローラー53に当たらない方向に変更したりすることにより、非通紙領域の冷却のオン・オフを切替えることとしてもよい。
(6)本実施の形態及び(1)、(2)、(3)、(4)、(5)の変形例では、非通紙領域の冷却のオン・オフを切替えることにより、非通紙領域の冷却を制御することとしたが、非通紙領域の表面温度に応じて、冷却の程度を切替えることにより、非通紙領域の冷却を制御することとしてもよい。例えば、冷却ダクトの送風口の開口面積を変えたり、冷却ファンから送る冷風の強さを切替えたり、冷風の方向を切替えて、冷風が非通紙領域に当たる面積を変更したりすることとしてもよい。
(7)本実施の形態では、発熱範囲を最大通紙範囲よりも広くしているが、両者の範囲は、一致していてもよい。すなわち、記録シートのサイズが最大通紙範囲に相当するサイズの場合には、非通紙領域がなくなるように加熱回転体51の回転軸方向のサイズを調整することとしてもよい。この場合には、本実施の形態及び(1)、(2)、(3)、(4)、(5)の各変形例における非通紙領域冷却制御処理において、記録シートのサイズが最大通紙範囲に相当するサイズのときは、非通紙領域の冷却はオフになるように制御される。
(8)本実施の形態の加熱回転体51では、補強層514を、抵抗発熱体層513の上に積層し、電極511、512の一部が単層で露出した構成としたが、加熱回転体の構成は、上記の構成に限定されず、他の構成であってもよい。例えば、加熱回転体の構成を図12に示す加熱回転体の構成とすることとしてもよい。同図において加熱回転体51Bを構成する要素は、加熱回転体51の構成要素と同一であるので、各構成要素について、加熱回転体51の対応する構成要素と同一の番号を付与している。同図に示すように、加熱回転体51Bにおいては、抵抗発熱体層513は、補強層514の上に積層され、電極511、512は、それぞれ、抵抗発熱体層513上に形成されている。図12の両矢印で示す領域は、加熱回転体51Bの発熱領域を示す。
本発明は、プリンター、複写機等の定着装置を備える画像形成装置に関し、特に抵抗発熱体層を発熱源とする加熱部材を用いて未定着画像を熱定着させる場合における電力消費量を低減する技術として利用できる。
1 プリンター
3 画像プロセス部
3Y〜3K 作像部
4 給紙部
5 定着装置
50 定着制御部
51 加熱回転体
54、55 温度センサー
60 制御部
80 冷却ファン
81、82 冷却ダクト
83、84 シャッター
85 パルスモーター
500 電源部
501、502 給電部材
511、512 電極
513 抵抗発熱体層
514 絶縁層
515、533 弾性層
516、534 離型層
521、531 芯金端部
522、532 芯金
523 断熱層

Claims (9)

  1. 電気抵抗率が温度により変化する抵抗発熱体を発熱源とする加熱回転体に記録シートを圧接通紙して未定着画像を熱定着させる定着装置であって、
    前記加熱回転体の通紙領域の温度と非通紙領域の温度を監視する温度監視手段と、
    熱定着動作中、前記通紙領域の温度が目標温度に維持されるように前記抵抗発熱体への電力供給を行う電力供給手段と、
    前記非通紙領域を冷却する冷却手段と、
    前記非通紙領域に相当する部分の抵抗発熱体の電気抵抗率が前記通紙領域に相当する部分の抵抗発熱体の電気抵抗率よりも小さくなり、かつ、前記通紙領域と前記非通紙領域の温度差の絶対値が許容温度差を超えないように、熱定着動作中の前記非通紙領域の温度に応じて前記冷却手段による冷却を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする定着装置。
  2. 前記抵抗発熱体は、温度上昇に応じて電気抵抗率が上昇するPTC特性を有し、
    前記制御手段は、前記非通紙領域の温度が前記目標温度よりも低くなるように、前記冷却を制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記抵抗発熱体は、温度上昇に応じて電気抵抗率が下降するNTC特性を有し、
    前記制御手段は、前記非通紙領域の温度が、前記目標温度よりも前記許容温度差を超えて高くならないように前記冷却を制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  4. 前記許容温度差は、前記目標温度と熱定着が可能な下限温度との温度差の絶対値である
    ことを特徴とする請求項2記載の定着装置
  5. 前記許容温度差は、光沢ムラが許容される温度差の上限値である
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の定着装置。
  6. 前記冷却手段は、
    前記熱定着動作中、駆動され、冷風を送風する冷却ファンと、
    送風される前記冷風を前記加熱回転体の非通紙領域に導くダクトと、
    前記ダクトの前記非通紙領域への送風口を開閉するシャッターと、
    を有し、
    前記制御手段は、前記シャッターによる前記送風口の開閉を制御することにより、前記冷却を制御する
    ことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の定着装置。
  7. 前記定着装置は、前記加熱回転体に圧接して前記加熱回転体との間に定着ニップを形成する加圧回転体を有し、
    前記冷却手段は、
    前記熱定着動作中、駆動され、冷風を送風する冷却ファンと、
    送風される前記冷風を前記加圧回転体における、前記加熱回転体の非通紙領域に対応する領域に導くダクトと、
    前記ダクトの前記対応する領域への送風口を開閉するシャッターと、
    を有し、
    前記制御手段は、前記シャッターによる前記送風口の開閉を制御することにより、前記冷却を制御する
    ことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の定着装置。
  8. 前記加熱回転体は、無端状のベルトである
    ことを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の定着装置。
  9. 請求項1〜8の何れかに記載の定着装置
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
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