JP5407951B2 - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置、特に定着装置において抵抗発熱体層に電力を供給するための電極に関する。
複写機等の画像形成装置は、記録シート上の未定着画像を加熱回転体と加圧回転体とにより形成されるニップ部に通して当該記録シート上に定着する定着装置を備えているが、近年、省エネルギーや加熱スピードなどの観点から、カーボン粉末や金属粉末等の導電性材料がポリイミド(PI:Polyimide)やシリコーンゴム等の耐熱絶縁基材に混合されて成る抵抗発熱体層が設けられた無端状のベルトを加熱回転体に用い、その抵抗発熱体層に給電して定着ベルトを直接発熱させてトナー像を定着させる発熱ベルト方法が提案されている(特許文献1)。発熱ベルト方式は、低熱容量で熱源から被加熱対象物である記録シートまでの距離が短いため、熱効率が高い。そのため、低消費電力で、ショートウォームアップが可能である。
発熱ベルト方式においては、一般に、抵抗発熱体層に電力を供給する必要があるため、定着装置は、定着ベルトの外部から電力を供給する給電部材を備え、定着ベルト上には、給電部材から電力を受取って抵抗発熱体層へと伝達する電極が備えられている。
当該電極としては、導電フィラーを分散させた樹脂層より成るものや、金属箔、金属網などを接着して形成されるものが開示されている(特許文献1〜3)。
特開2007−272223号公報 特開2009−109997号公報 特開2009−92785号公報
しかし、導電フィラーを分散させた樹脂層を電極として用いる場合、金属に比べて電気抵抗率が高いため、通電すると発熱する必要の無い電極においても発熱してしまい、熱効率が悪いという問題がある。
電気抵抗率の低い金属を電極として用いる場合、電極を単に金属にしただけでは、電極が抵抗発熱体層から剥離してしまう問題が生じた。
本発明の目的は、上記事情に鑑みてなされたものであって、低電気抵抗率で、抵抗発熱体層からの剥離や酸化による通電性能の低下が少ない耐久性に優れた電極を備えた定着装置、および当該定着装置を備えた画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る定着装置は、通電により発熱する抵抗発熱体層を有する加熱回転体の周面に、加圧回転体を圧接して定着ニップを形成し、未定着画像の形成されたシートを当該定着ニップに通紙して熱定着する定着装置であって、前記加熱回転体は、その通紙領域を挟む第1と第2の位置における外周面に、前記抵抗発熱層に給電するための環状の電極を有し、前記電極は金属製であって、前記抵抗発熱体層に直接積層される第1の電極層と、最外層に配される第2の電極層とを含む、少なくとも2層の電極層を順次積層してなり、前記第1の電極層と前記抵抗発熱体層との線膨張係数の差は、前記第2の電極層と前記抵抗発熱体層との線膨張係数の差よりも小さく、前記第2の電極層は、前記第1の電極層よりも耐酸化性が高く、前記発熱回転体は、無端状のベルトであり、当該ベルトの周回経路の内側に配された押圧部材によりベルトの内側から前記加圧回転体に押圧されて、ベルトと加圧回転体との間に前記定着ニップを確保することを特徴とする。
上記構成により、発熱効率がより高いが、変形がより大きいために電極の発熱体層からの剥離がより発生しやすい発熱ベルト方式の定着装置においても、電極の抵抗発熱体層からの剥離および酸化による通電性能の低下を抑制して、低電気抵抗率で耐久性の優れた電極を備えた定着装置を提供することができる
また、本発明の別の態様に係る定着装置は、通電により発熱する抵抗発熱体層を有する加熱回転体の周面に、加圧回転体を圧接して定着ニップを形成し、未定着画像の形成されたシートを当該定着ニップに通紙して熱定着する定着装置であって、前記加熱回転体は、その通紙領域を挟む第1と第2の位置における外周面に、前記抵抗発熱層に給電するための環状の電極を有し、前記電極は金属製であって、前記抵抗発熱体層に直接積層される第1の電極層と、最外層に配される第2の電極層とを含む、少なくとも2層の電極層を順次積層してなり、前記第1の電極層と前記抵抗発熱体層との線膨張係数の差は、前記第2の電極層と前記抵抗発熱体層との線膨張係数の差よりも小さく、前記第2の電極層は、前記第1の電極層よりも耐酸化性が高く、前記抵抗発熱体層は、所定の電気抵抗率を有するようにポリイミドに導電フィラーが均一に分散されて成り、前記第1の電極層は、銅を含み、前記第2の電極層は、ニッケルから成ることを特徴とする。
上記構成により、汎用性の高い材料を用い、電極の抵抗発熱体層からの剥離および酸化による通電性能の低下を抑制して、低電気抵抗率で耐久性の優れた電極を備えた定着装置を提供することができる。
ここで、前記第2の電極層は、前記第1の電極層よりも高いモース硬度を有してもよい。
これにより、給電部材との摺接による第1の電極の磨耗を抑制して、耐久性の優れた電極を備えた定着装置を提供することができる。
さらに、ここで、前記第1の電極層の厚さは、前記第2の電極層の厚さよりも大きくてもよい。
これにより、抵抗発熱体層の熱膨張の影響が第1の電極層において吸収される度合いを大きくして、電極の抵抗発熱体層からの剥離を抑制し、耐久性の優れた電極を備えた定着装置を提供することができる。
また、本発明を上記の特徴を備える定着装置を用いた画像形成装置とすることもできる。この場合においても、上記と同様の効果が得られる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る定着装置の主要構成を模式的に示す一部切り欠き概略図である。 本発明の実施の形態1に係る定着装置の主要構成を模式的に示す断面図である。 図2の定着装置において給電部材が電極に圧接する部分の概略構成を示す平面図である。 本発明の実施の形態1に係る定着装置における発熱定着ベルトおよび電極の概略構成を模式的に示す一部拡大断面図である。 各種金属の電気抵抗率、線膨張係数、モース硬度、耐酸化性、電極中間層適性、および電極表面層適性を示す表である。 電極の耐久試験の結果を示す表である。 本発明の実施の形態2に係る定着装置の主要構成を模式的に示す概略図である。 本発明の実施の形態2に係る定着装置における発熱ローラおよび電極の概略構成を模式的に示す一部拡大断面図である。
<実施の形態1>
以下、本発明に係る定着装置および画像形成装置の実施の形態を、タンデム型カラーデジタルプリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)を例にして説明する。
(1−1.プリンタの全体構成)
図1は、本発明の実施の形態に係るプリンタ100の全体構成を示す概略断面図である。当該プリンタ100は、画像形成部10、給紙部20、転写部30、定着装置40、および制御部50等を備える構成となっている。
このプリンタ100は、ネットワーク(例えばLAN:Local Area Network)に接続されて、外部の端末装置(不図示)からのプリントジョブの実行指示を受け付けると、その指示に基づいてシアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの各色のトナー像を形成し、これらを多重転写してフルカラーの画像形成を実行する。
以下、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各再現色をC、M、Y、Kと表し、各再現色に関連する構成部分の番号にこのC、M、Y、Kを添字として付加する。
画像形成部10は、作像部1C、1M、1Y、1K、光学部15、中間転写ベルト31、クリーナブレード14および37などを備えている。
中間転写ベルト31は、無端状のベルトであり、駆動ローラ32と従動ローラ33に張架されて矢印A方向に周回駆動される。
クリーナブレード14および37は、それぞれ感光体ドラム11および中間転写ベルト31に対してカウンター方向に当接して配置されており、当該感光体ドラム11および中間転写ベルト31表面の残留トナーや紙粉等のゴミを清掃する。
光学部15は、レーザダイオードなどの発光素子を備え、制御部50からの駆動信号によりC〜K色の画像形成のためのレーザ光L1を発し、感光体ドラム11C〜11Kを露光走査する。この露光走査によって、帯電チャージャ12C〜12Kにより帯電された感光体ドラム11C〜11K上に静電潜像が形成される。各静電潜像の形成は、現像器13C〜13Kにより現像されて感光体ドラム11C〜11K上にC〜K色のトナー像が、中間転写ベルト31上の同じ位置に重ね合わせて1次転写されるようにタイミングをずらして実行される。そして、1次転写ローラ34C〜34Kによって付与される静電力により中間転写ベルト31上に各色のトナー像が順次転写されてフルカラーのトナー像が形成され、さらに2次転写位置36方向に移動する。
一方、給紙部20は、シートSを収容する給紙カセット21と、給紙カセット21内のシートSを搬送路23上に1枚ずつ繰り出す繰り出しローラ22と、繰り出されたシートSを2次転写位置36に送り出すタイミングをとるためのタイミングローラ対24などを備えており、中間転写ベルト31上のトナー像の移動タイミングに合わせて給紙部20からシートSを2次転写位置36に給送し、2次転写ローラ35による静電力の作用により中間転写ベルト31上のトナー像が一括してシートS上に2次転写される。
2次転写位置36を通過したシートSは、さらに定着装置40に搬送され、シートS上のトナー像(未定着画像)が、定着装置40における加熱・加圧によりシートSに定着された後、排出ローラ対61を介して排出トレイ62上に排出される。
また、制御部50は、外部の端末との通信や画像処理、上記各部の駆動制御などを実行する。
プリンタ100の前面上部の操作しやすい位置には、不図示の操作パネルが設けられている。操作パネルには、コピー枚数を入力するためのテンキー、コピー開始を指示するためのコピースタートキー、画像形成モードを選択するためのキーに加えて、プリンタ100の状態、例えば、ジョブ実行指示を待っている状態(待機中)であることなどを示すメッセージ画面が表示されるタッチパネル式の液晶表示部が備えられており、当該液晶表示部のタッチパネル機能により、給紙トレイの選択やコピー濃度の調整等を受付ける。
(1−2.定着装置40の構成)
図2は、定着装置40の概略構成を示す一部切り欠き斜視図であり、図3は、定着装置40の主要構成を示す横断面図である。図2および図3に示すように、定着装置40は、発熱回転体として弾性変形可能な無端状のベルトである発熱定着ベルト41と、押圧部材としての定着ローラ42と、加圧回転体としての加圧ローラ43と、発熱定着ベルト41に発熱のための電力を供給する給電部材44とを有する。
発熱定着ベルト41は、円筒状であり、半径方向にある程度の押力を加えると弾性変形し、変形状態から押力の付与を停止すると自身の復元力により下の状態に戻る自己形状保持可能なものが用いられている。発熱定着ベルト41の径方向の寸法は、例えば内径が30[mm]である。
定着ローラ42は、長尺状の芯金421の周囲に弾性層422が積層されて成り、発熱定着ベルト41の周回経路(発熱定着ベルト41が周回走行するときの走行路。以下、「ベルト周回経路」という。)の内側に配される。軸部としての芯金421は、例えば、径が18[mm]のアルミニウムやステンレス等から成る。弾性層422は、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の耐熱性を有するゴム、もしくはその発泡材から成り(これらを積層させる場合もある)、厚さは、例えば5[mm]である。
定着ローラ42の外径は、発熱定着ベルト41の内径よりも小さく(例えば、28[mm])、定着ローラ42と発熱定着ベルト41は、定着ニップNで接して、定着ニップN以外の部分においては両者間に隙間(空間)47が設けられるようになっている(以下、この空間を有する構成を「隙間嵌め構成」という。)。
このような隙間嵌め構成をとると、発熱定着ベルト41が定着ローラ42に密着する構成(隙間がない構成)よりも、発熱定着ベルト41から定着ローラ42への熱の伝達箇所の面積が小さくなり、発熱定着ベルト41から発せられる熱の一部が定着ローラ42の芯金421を介して芯金421両端の軸部420を回転自在に支持する定着装置40の筐体48(図4参照)に伝わって逃げるといった伝熱ロスを低減して高い熱効率の実現を図ることができる。
加圧ローラ43は、長尺状の芯金431の周囲に弾性層432を介して離型層433が積層されて成り、ベルト周回経路の外側に配置され、不図示の付勢機構により付勢されて発熱定着ベルト41の外側から発熱定着ベルト41を介して定着ローラ42を押圧し、発熱定着ベルト41表面との間に定着ニップNを確保する。外径は任意であるが、例えば、35[mm]である。
芯金431は、例えばアルミニウムや鉄等から成り、外径は、例えば、30[mm]である。芯金431としては、厚さが、例えば、2[mm]の中空のパイプ形状のものが用いられるが、中実の円柱状のものや、断面形状が三ツ矢形状等のものを用いてもよい。
弾性層432は、例えば、シリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱性を有するゴムや、これらの発泡材等から成り、厚さは、例えば、2.5[mm]である。
離型層433は、厚さが、例えば、20[μm]のPFA等のフッ素樹脂チューブやフッ素樹脂コーティング等から成り、帯電によるトナーのオフセットを防止するために導電性が付与されたものを用いてもよい。
定着ローラ42は、芯金421の軸方向両端の軸部420が定着装置40の筐体48(図4参照)に軸受部材(不図示)を介して回転自在に支持されている。同様に加圧ローラ43も、芯金431の軸方向両端の軸部430が筐体48に不図示の軸受部材を介して回転自在に支持されている。
加圧ローラ43は、駆動モータ(不図示)からの駆動力の伝達により矢印B方向に回転駆動される。加圧ローラ43の回転に従動して、発熱定着ベルト41が矢印C方向に沿って周回走行されると共に、定着ローラ42が同方向に回転駆動される。なお、定着ローラ42を駆動側、発熱定着ベルト41と加圧ローラ43を従動側としても良い。
発熱定着ベルト41の外周面上の定着ローラ42の軸方向(以下、「ローラ軸方向」という。)における通紙領域を挟む第1と第2の位置である両端部の外周面には周方向の全周に亘って電極415が設けられており、一対の給電部材44が発熱定着ベルト41の外側から内側へと向かう方向の付勢力を受けて、それぞれ電極415に圧接されている。詳しくは後述する。
給電部材44は、大きさが例えば、縦10[mm]、横5[mm]、高さ7[mm]の直方体状のブロックであって、摺動性および導電性を有する銅黒鉛質や炭素黒鉛質等の材料から成るいわゆるカーボンブラシであり、それぞれ導電線(ハーネス)45を介して電源46に電気的に接続されている。
図4に、発熱定着ベルト41のローラ軸方向における一方の端部周辺の概略構成を示す。筐体48には、給電部材44を保持するガイド部材49が固定されている。発熱定着ベルト41のベルト周回経路のローラ軸方向に直行する平面による断面を略円形としたとき、給電部材44は、当該断面円の径方向に摺動可能にガイド部材49により保持されている。給電部材44は、例えばバネ等より成る弾性部材491により、電極415を定着ローラ42側へと押し込む方向に付勢されており、当該付勢力により、給電部材44は電極415に圧接されている。給電部材44は、発熱定着ベルト41の剛性によって当該発熱定着ベルト41から前記押し込む方向とは逆方向の応力を受け、これにより給電部材44と電極415との接触が保たれる。なお、発熱定着ベルト41の内周面側に裏当て部材等を設けて、給電部材44から電極415に加えられる押圧力を受けるようにしてもよい。この場合、裏当て部材としては、ポリイミド(PI)、ポリフェニレンサルファイド(PPS:Polyphenylenesulfide)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK:Polyetheretherketone)等の耐熱性樹脂の表面(少なくとも、発熱定着ベルト41の内周面と摺接する側の表面)に、摩擦を低減させるためにPFA等のフッ素樹脂等をコーティングしたものを用いてもよい。また、別個裏当て部材を設ける代わりに定着ローラ42を裏当て部材として用いてもよい。
なお、同図においては、発熱定着ベルト41の周回経路内側に配置された定着ローラ42を示すために、発熱定着ベルト41のローラ軸方向の長さを定着ローラ42の軸方向よりも少し短くして、定着ローラ42が発熱定着ベルト41から少しはみ出るように図示しているが、必ずしもこの通りでなくてもよい。
(1−3.発熱定着ベルト41の構成)
図5は、発熱定着ベルト41のローラ軸方向における端部近傍のローラ軸を含む平面による一部拡大断面図である。同図に示すように、発熱定着ベルト41は、その内周面側から絶縁層411、抵抗発熱体層412、弾性層413、離型層414がこの順に積層されて成り、発熱定着ベルト41のローラ軸方向両端部(図5には一方の端部のみ図示している。)には弾性層413および離型層414が形成されていない部分が存在し、当該部分には、抵抗発熱体層412の上に電極415が設けられている。
抵抗発熱体層412は、PI、PPS、PEEK等の耐熱性の樹脂に導電性のフィラーを分散させて成る。導電性フィラーとしては、Ag、Cu、Al、Mg、Ni等の金属や、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバ、カーボンマイクロコイル等のカーボン系フィラーが用いられ、これらのうち2種類以上を混合して用いても良い。耐熱性の樹脂に分散させる導電性フィラーの種類や量を調整することにより所定の電気抵抗率を得る。
導電性フィラーの形状としては、少ない分散量でもフィラー同士の接触確率が高く所望の電気抵抗率を得ることができるため、上述のカーボンなのファイバ等の繊維状のフィラーが望ましく、フィラーに金属を用いる場合も針状結晶構造を有するものを用いるとよい。
抵抗発熱体層412の厚さについては、任意であるが、例えば、5〜100μm程度としてもよい。
抵抗発熱体層412の電気抵抗率については、電源46からの電圧や、抵抗発熱体層412の厚さ、発熱定着ベルト41のローラ軸方向の長さ(幅)等により任意に決定されるが、例えば、1.0×10−6〜9.9×10−3[Ω・m]程度であり、好ましくは、1.0×10−5〜5.0×10−3[Ω・m]である。
絶縁層411は、PI、PPS、PEEKなど、抵抗発熱体層412に用いられているのと同種の耐熱性の樹脂より成り、厚さは、好ましくは例えば5〜100[μm]程度である。
弾性層413は、シリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱性を有する素材より成り、厚さは、例えば、100〜300[μm]程度である。
離型層414は、PFA、ポリテトラフルオロエチレン(4フッ化)(PTFE:Polytetrafluoroethylene)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE:Ethylene−tetra fluoro ethylene)等の離型性の高いフッ素系の樹脂を弾性層413の表面にコーティングして形成される。また、これらの樹脂から成るチューブを用いてもよい。離型層414の厚さとしては、任意であるが、例えば、5〜100[μm]程度としてもよい。離型層414の水との接触角は90度以上であり、好ましくは110度以上である。また、表面粗さは、好ましくは例えば、Ra:0.01〜50[μm]程度である。離型層414に用いられるフッ素系チューブとして、例えば、三井デュポンフロロケミカル社制のPFA350−J、451−HP−J、951HP Plus等がある。
(1−4.電極415の構成)
電気抵抗率の低い金属を電極に用いる場合、電極に用いる金属の線膨張係数と、抵抗発熱体層の基材(バインダー樹脂)であるPI等の樹脂の線膨張係数との差が大きいと、抵抗発熱体層が発熱することにより電極の温度が上昇して膨張し、電極が抵抗発熱体層から剥離してしまうという問題がある。さらに、金属の酸化等により導電性が低下するという問題もある。
本発明では、図5に示すように、電極415は、2層構造となっており、第1の電極層である電極中間層4151の上に第2の電極層である電極表面層4152が積層されて成る。電極415は、発熱定着ベルト41のローラ軸方向端部における弾性層413および離型層414が存在しない部分において、抵抗発熱体層412の上に電極中間層4151が積層されるようにして設けられている。電極中間層4151および電極表面層4152は、抵抗発熱体層412に対してメッキ加工により積層形成される。電極415の幅(ローラ軸方向の長さ)は、ここでは、例えば5〜50[mm]とした。
電極中間層4151および電極表面層4152には、電気抵抗率の低い金属が用いられ、発熱定着ベルト41の周方向全周に亘って形成されている。これにより、電極415内部において電位差が生じなくなり、発熱定着ベルト41のローラ軸方向両端部に設けられた電極415間の抵抗発熱体層412に均一に電流が流れるため、抵抗発熱体層412を均一に発熱させることができる。
電極表面層4152には、給電部材44が押圧され給電部材44と摺接するため、耐摩耗性の高い金属、即ち硬度の高い金属を用いるのが好ましく、さらには、酸化による劣化の少ない、耐酸化性の高い金属を用いるのが好ましい。電極中間層4151には、抵抗発熱体層412から剥離しないように、抵抗発熱体層412の基材であるPI等の樹脂との線膨張係数の差が小さい金属、より具体的には、上記線膨張係数の差が電極表面層4152とPI等の樹脂との線膨張係数の差よりも小さい金属を用いるのが好ましい。このように、電極415を2層構造とし、低電気抵抗率の金属のうち、給電部材44と接触する電極表面層4152には硬度が高く耐酸化性の高い金属を用い、抵抗発熱体層412と接触している電極中間層には抵抗発熱体層412と電極表面層4152との中間の線膨張係数を有する金属を用いることにより、磨耗に強く且つ酸化や抵抗発熱体層412からの剥離による通電能力の低下が生じにくい、耐久性に優れた電極415を得ることができると考えられる。
すなわち、本発明では電極を2層に分けたことにより、線膨張係数を段階的に設定することができるようになった結果、剥離が起こりにくくなった。それとともに、単一の金属材料では耐剥離性と耐酸化性の両方の問題をクリアするのは難しいが、電極を2層にすることにより、電極に用いる金属素材についての選択の自由度が高くなって、剥離の発生頻度が低下し、導電性も維持できるようになった。このように、本発明においては電極層を機能分離し、各層の間で特性を定めることにより耐剥離性と耐酸化性を両立させることが可能となった。
図6は、各種金属の電気抵抗率、線膨張係数、モース硬度、耐酸化性、電極中間層適性、および電極表面層適性を示す表である。電極表面層適性については、電気抵抗率が7[10-8Ω・m]以下、モース硬度が4以上、且つ耐酸化性がA(良好)であるものを好適であるとし、それ以外を不適であるとした。電極中間層適性びついては、電気抵抗率が7[10-8Ω・m]以下で且つ、良好な耐剥離性を見せた銅の線膨張係数1.7[10-5/℃]以上の線膨張係数を有するものを好適であるとし、それ以外を不適とした。
(1−5.電極415の耐熱試験)
図6に示す表において、電極表面層適性が好適であると判定されたタングステンとニッケルのうち、タングステンは地球上での埋蔵量が少なく価格の高いいわゆるレアメタルであり、汎用用途には不向きであるため、電極表面層4152には、ニッケルがより適している。そこで、電極表面層4152にニッケルを用い、電極中間層4151には、電極中間層適性が好適なものの中から、汎用性が高くメッキ加工が容易な銅を用いて、耐久試験を行った。
試験体には、図2および図5に示すように、発熱定着ベルト41のローラ軸方向両端部の抵抗発熱体層412上に銅メッキにより電極中間層4151(厚さ10[μm])を形成し、その上にさらにニッケルメッキにより電極表面層4152(厚さ4[μm])を積層して電極415を形成したものを用いた。耐久試験は、10個の試験体について耐熱試験(300℃×200時間)を行った後、耐酸化性、耐剥離性、通電性能について測定もしくは観察を行った。耐酸化性については、耐熱試験後の各試験体について電極415の外観を観察し、酸化によって黒色化していない試験体数を数えて行った。耐剥離性については、耐熱試験後の各試験体について、電極415の表面に400[g/cm]の圧力で銅黒鉛質のカーボンブラシを押圧して試験体を5時間回転させた後に電極415の外観を観察し、剥離が生じていない試験体数を数えて行った。通電性能については、耐熱試験後の各試験体について、電極415の周面において8点(ローラ軸方向に直交する平面による電極415を含む試験体の断面を円としたとき、当該円において任意の1点を0°として、45°、90°、135°、180°、225°、270°、315°となる点)で、電極415表面と抵抗発熱体層412裏面(電極415が形成されている側とは反対側の面)との間の電気抵抗を測定し、8点全てにおいて電気抵抗値が0.1[Ω]以下であった試験体数を数えて行った。
なお、通電性能の測定は、絶縁層411を設けない発熱定着ベルトを用いて行った。
図7は、耐久試験の結果を示す表である。先に述べた、銅もしくはニッケルの1層のみから成る電極について同様に行った耐久試験の結果についても、同図に併せて示した。
電極中間層4151に銅を、電極表面層4152にニッケルをそれぞれ使用した2層構造の電極415を有する試験体については、耐酸化性、耐剥離性、通電性能の全ての項目において、10体中8体の試験体が良好な結果を示した。
一方、銅電極(1層)の場合、全ての試験体において酸化が観察され、通電性能を維持したものは10体中2体のみであった。また、ニッケル電極(1層)の場合、10体中8体の試験体において良好な耐酸化性を示したが、耐剥離性については剥離しなかった試験体は10体中3体のみで、7体については剥離が観察された。
上記耐久試験の結果から、電極を2層構造にして、給電部材44から電力の供給を受ける電極表面層4152には硬度が高く、耐酸化性の高い金属材料を用い、抵抗発熱体層412と接触する電極中間層4151には、電極表面層4152に用いる金属よりも線膨張係数が抵抗発熱体層412の基材により近い金属を用いることにより、耐久性の高い電極が得られることが証明された。
なお、電極表面層4152はメッキ加工により電極中間層4151の上に形成されるため、電極中間層4151のローラ軸方向における両端側(外側)の側面は、電極表面層4152により覆われている(図5参照)。これにより、電極中間層4151の酸化が防止される。
また、電極中間層4151および電極表面層4152の厚さについては、上記の耐久試験における値に限られない。電極表面層4152の厚さは、例えば1〜10[μm]としてもよく、より好ましくは、1〜4[μm]としてもよい。電極中間層4151の厚さは、例えば1〜10[μm]としてもよく、より好ましくは、2〜5[μm]としてもよい。このとき、電極中間層4151の厚さを電極表面層4152の厚さよりも大きくすることにより、抵抗発熱体層412の熱膨張の影響を電極中間層4151においてより効果的に吸収することができる。
以上、本実施の形態においては、電極中間層4151と電極表面層4152との2層から成る2層構造電極415が発熱定着ベルト41に設けられた構成について説明した。このような構成を採用することにより、低電気抵抗率で耐久性に優れた電極を備えた定着装置、および当該定着装置を備えた画像形成装置を実現することができる。
<実施の形態2>
上記実施の形態1においては、電極415が発熱定着ベルト41に備えられた構成について説明した。本実施の形態においては、電極415がローラに備えられた構成について説明する。
なお、説明の重複を避けるため、実施の形態1と同じ内容のものについてはその説明を省略し、同じ構成要素については、同符号を付すものとする。
図8は、本実施の形態における定着装置70の概略構成を示す斜視図である。定着装置70は、発熱回転体である発熱ローラ71に対し、加圧ローラ43が不図示の付勢機構により付勢されて定着ニップが形成されている。発熱ローラ71の外周面の軸方向における両端部には周方向の全周に亘って電極715が設けられており、給電部材44が弾性部材491により付勢されて電極715に押圧されている。
図9は、定着装置70の発熱ローラ71の軸方向における端部近傍の軸を含む平面による一部拡大断面図である。発熱ローラ71は、円柱状の芯金716の上にゴム層717、スポンジ層718、絶縁層711、抵抗発熱体層712、弾性層713、離型層714がこの順に積層されて成る。発熱ローラ71の軸方向両端部(図9には一方の端部のみ図示している。)には弾性層713および離型層714が形成されていない部分が存在し、当該部分には、抵抗発熱体層712の上に電極715が設けられている。電極715は、抵抗発熱体層712に接する第1の電極層である電極中間層7151の上に第2の電極層である電極表面層7152が積層されて成る。
軸部としての芯金716は、例えば、径が20〜100[mm]のアルミニウムや鉄等から成る。ゴム層717は、シリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱性を有するゴムから成り、厚さは、例えば0〜4[mm]である。当該ゴム層717を設けない構成としてもよいため、上記厚さには0[mm]が含まれている。スポンジ層718は、シリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱性を有する発泡ゴムから成り、厚さは、例えば1〜5[mm]である。
絶縁層711、抵抗発熱体層712、弾性層713、離型層714、電極中間層7151、電極表面層7152については、それぞれ実施の形態1における絶縁層411、抵抗発熱体層412、弾性層413、離型層414、電極中間層4151、電極表面層4152と同じ構成であるので、ここでは説明を省略する。
以上、本実施の形態においては、電極中間層7151と電極表面層7152との2層から成る2層構造電極715が発熱ローラ71に設けられた構成について説明した。本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、低電気抵抗率で耐久性に優れた電極を備えた定着装置、および当該定着装置を備えた画像形成装置を実現することができる。
<変形例>
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を考えることができる。
(1)上記実施の形態1および実施の形態2においては、電極415は2層構造としたが、これに限られず、3層以上の構造としても良い。この場合においても、それぞれの層には、電気抵抗率が小さい金属を用い、抵抗発熱体層412と接触する電極層には、抵抗発熱体層412の基材であるバインダー樹脂との線膨張係数の差が小さい金属を用いるのが好ましい。また、互いに隣り合う層に使用されている金属同士の線膨張係数の差が小さいのが好ましい。
(2)上記実施の形態1および2においては、それぞれ発熱定着ベルト41のローラ軸方向両端部における外周面上および発熱ローラ71の軸方向両端部における外周面上に、周方向全周に亘って電極415および電極715が設けられているとしたが、これに限られず、周方向において一部電極415および電極715が形成されていない部分が存在するとしてもよい。
(3)上記実施の形態1においては、電極415は発熱定着ベルト41の外周面上に設けられ、給電部材44は発熱定着ベルト41の周面の外側から電極415に圧接されているとしたが、これに限られず、電極415が発熱定着ベルト41の内周面上に設けられ、給電部材44が発熱定着ベルト41の内側に配置され、当該発熱定着ベルト41の内側から電極415に圧接されているとしてもよい。
(4)上記実施の形態1においては、発熱定着ベルト41の周回経路内側に定着ローラ42が遊挿される構成としたが、これに限られない。
例えば、発熱定着ベルト41の周回に伴って回転せずに、発熱定着ベルト41を周回方向に案内しつつ、加圧ローラ43により発熱定着ベルト41を介して押圧される被押圧部材が発熱定着ベルト41の周回経路内側に遊挿される構成としてもよい。
(5)上記実施の形態1および2においては、電極415および715は、それぞれ発熱定着ベルト41および発熱ローラ71の外周面上に設けられ、給電部材44は、それぞれ発熱定着ベルト41および発熱ローラ71の周面の外側から電極415および715に圧接されているとしたが、これに限られず、以下のようにしてもよい。即ち、電極415および715が、それぞれ発熱定着ベルト41および発熱ローラ71のローラ軸および軸方向における両端面、即ち両側面に設けられ、給電部材44がローラ軸方向および軸における端部側から中心側に向かう方向に電極415および715に圧接されているとしてもよい。この場合、安定的な給電のために、抵抗発熱体層412および712の厚みにかかわらず、電極415および715の幅(ローラ軸および軸から発熱定着ベルト41および発熱ローラ71の外周面方向の長さ)はある程度の大きさを確保するようにしてもよい。
(6)上記実施の形態1においては、発熱定着ベルト41は定着ローラ42および加圧ローラ43によって挟持され、発熱定着ベルト41自身の剛性によりその形状を保持しているが、これに限られず、以下のようにしてもよい。即ち、発熱定着ベルト41が複数のローラ等により張架されているとしてもよい。
(7)上記各実施の形態における具体的な数値は一例として挙げたものであり、これらに限定されないことは勿論である。
(8)上記実施の形態1においては、発熱定着ベルト41自身の剛性によりベルト周回経路が所定の範囲から外れないようにしているが、これに限られず、ベルト周回経路の内側の隙間47に規制部材を設けてベルト周回経路が所定の範囲から外れないようにしてもよい。
(9)本発明は、タンデム型カラーデジタルプリンタに限られず、モノクロ/カラーの複写機、プリンタ、ファックス、また、これらの機能を備えた複合機(MFP:Multifunction Peripheral)など、およそ熱定着装置を備えた全ての画像形成装置に適用される。
本発明は、画像形成装置の定着装置において、抵抗発熱層に給電して発熱させるための電極として低電気抵抗率で耐久性に優れた電極を提供する技術として有用である。
40、70 定着装置
41 発熱定着ベルト(発熱回転体)
42 定着ローラ(押圧部材)
43 加圧ローラ(加圧回転体)
44 給電部材
45 導電線
46 電源
47 隙間
48 筐体
49 ガイド部材
411、711 絶縁層
412、712 抵抗発熱体層
413、432、713 弾性層
414、433、714 離型層
415、715 電極
420、430、710 軸部
421、431、716 芯金
491 弾性部材
4151、7151 電極中間層(第1の電極層)
4152、7152 電極表面層(第2の電極層)
71 発熱ローラ(発熱回転体)
717 ゴム層
718 スポンジ層

Claims (5)

  1. 通電により発熱する抵抗発熱体層を有する加熱回転体の周面に、加圧回転体を圧接して定着ニップを形成し、未定着画像の形成されたシートを当該定着ニップに通紙して熱定着する定着装置であって、
    前記加熱回転体は、その通紙領域を挟む第1と第2の位置における外周面に、前記抵抗発熱層に給電するための環状の電極を有し、
    前記電極は金属製であって、前記抵抗発熱体層に直接積層される第1の電極層と、最外層に配される第2の電極層とを含む、少なくとも2層の電極層を順次積層してなり、
    前記第1の電極層と前記抵抗発熱体層との線膨張係数の差は、前記第2の電極層と前記抵抗発熱体層との線膨張係数の差よりも小さく、
    前記第2の電極層は、前記第1の電極層よりも耐酸化性が高く、
    前記発熱回転体は、無端状のベルトであり、当該ベルトの周回経路の内側に配された押圧部材によりベルトの内側から前記加圧回転体に押圧されて、ベルトと加圧回転体との間に前記定着ニップを確保する
    ことを特徴とする定着装置。
  2. 通電により発熱する抵抗発熱体層を有する加熱回転体の周面に、加圧回転体を圧接して定着ニップを形成し、未定着画像の形成されたシートを当該定着ニップに通紙して熱定着する定着装置であって、
    前記加熱回転体は、その通紙領域を挟む第1と第2の位置における外周面に、前記抵抗発熱層に給電するための環状の電極を有し、
    前記電極は金属製であって、前記抵抗発熱体層に直接積層される第1の電極層と、最外層に配される第2の電極層とを含む、少なくとも2層の電極層を順次積層してなり、
    前記第1の電極層と前記抵抗発熱体層との線膨張係数の差は、前記第2の電極層と前記抵抗発熱体層との線膨張係数の差よりも小さく、
    前記第2の電極層は、前記第1の電極層よりも耐酸化性が高く、
    前記抵抗発熱体層は、所定の電気抵抗率を有するようにポリイミドに導電フィラーが均一に分散されて成り、
    前記第1の電極層は、銅を含み、
    前記第2の電極層は、ニッケルから成る
    ことを特徴とする定着装置。
  3. 前記第2の電極層は、前記第1の電極層よりも高いモース硬度を有する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 前記第1の電極層の厚さは、前記第2の電極層の厚さよりも大きい
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の定着装置を備えた画像形成装置。
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