JP2013226730A - 印刷装置、及び、印刷方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インクを吐出するノズルを有し所定方向に移動可能なキャリッジと、キャリッジの移動量に応じてインクの吐出タイミングを規定するタイミング信号を生成する信号生成部と、キャリッジを所定方向に移動させつつ、タイミング信号に基づいてノズルからインクを吐出させる制御部であって、キャリッジの移動の加速時と減速時の少なくとも一方で、タイミング信号に対して吐出タイミングを遅延させてノズルからインクを吐出させる制御部とを備えた印刷装置であって、制御部は、吐出タイミングの遅延量をノズルからのインクの吐出速度に応じて調整する。
【選択図】図11
Description
このような印刷装置によれば、印刷装置の個体差などによる吐出ばらつきに関わらずに最適な遅延量を設定できるので、インクの着弾位置の精度の向上を図ることができる。
このような印刷装置によれば、簡易に吐出速度を算出することができる。
このような印刷装置によれば、媒体の種類によって調整値を変えることで、吐出速度の算出の精度を高めることができる。
このような印刷装置によれば、印刷モード(キャリッジの移動速度)に応じて調整値を変えることで、吐出速度の算出の精度を高めることができる。
以下、印刷装置としてインクジェトプリンター(プリンター10)を例に挙げて説明する。なお、以下の説明においては、下方側とは、プリンター10が設置される側を指し、上方側とは、設置される側から離間する側を指す。また、媒体としての用紙Sが供給される側を給送側(後端側)、用紙Sが排出される側を排紙側(手前側)として説明する。
図1は、におけるプリンター10の内部構成を説明するための図である。図2は、プリンター10を説明するための側面図である。図1に示すように、プリンター10は、不図示の筐体部と、キャリッジ駆動機構20と、用紙搬送機構30と、ロータリーエンコーダー40と、リニアエンコーダー50と、制御部100と、を備えている。
本実施形態のプリンター10の制御部100は、キャリッジ21を移動方向に移動させつつヘッド28のノズルからインクを吐出させる吐出動作と、吐出動作の合間に用紙搬送機構30によって用紙Sを搬送方向に搬送させる搬送動作を交互に実行する。こうして用紙Sに画像の印刷を行う。なお、本実施形態のプリンター10は、キャリッジ21がホーム側からフル側に移動する際(往路)と、フル側からホーム側に移動する際(復路)においてインクの吐出を行うこととする。すなわち、本実施形態のプリンター10は双方向印刷を行う。
図3は、キャリッジ21に取付けられたリニアエンコーダー50の構成を模式的に示した説明図である。図3に示したリニアエンコーダー50は、上述したようにリニアスケール51と、リニアセンサー52を備えている。また、リニアセンサー52は、発光ダイオード52Aと、コリメーターレンズ52Bと、検出処理部52Cとを備えている。検出処理部52Cは、複数(例えば4個)のフォトダイオード52Dと、信号処理回路52Eと、例えば2個のコンパレーター52Fa、52Fbとを有している。
図5は、制御部100のうちCRモーター22の駆動を制御する部分の構成を示すブロック図である。図5に示すように、制御部100は、位置演算部121と、速度演算部122と、第1減算部123と、目標速度発生部124と、第2減算部125と、比例要素126と、積分要素127と、微分要素128と、加算部132と、PWM信号出力部133と、を備えている。
QP(j)=ΔV(j)×Kp …(式1)
QI(j)=QI(j−1)+ΔV(j)×Ki …(式2)
QD(j)={ΔV(j)−ΔV(j−1)}×Kd …(式3)
ここで、jは時間であり、Kpは比例ゲイン、Kiは積分ゲイン、Kdは微分ゲインである。
図6は、キャリッジ21の速度プロファイルの一例を示す図である。図の横軸は時間であり、縦軸は速度である。
図7A、図7Bは、定速域及び加減速域におけるインクの着弾位置についての説明図である。なお、図7Aは、キャリッジ21が往路方向(ホーム側からフル側)に移動する場合の説明図であり、図7Bは、キャリッジ21が復路方向(フル側からホーム側)に移動する場合の説明図である。図7A、図7Bにおいて、目盛の位置でキャリッジ21からインクを吐出させるものとする。なお、目盛は等間隔であり、すなわちリニアエンコーダー50から一定数のパルス信号が出力される毎に、インクを吐出させている。
本実施形態のプリンター10は、キャリッジ21が移動方向に往復移動する際の往路と復路の双方で印刷(双方向印刷)を行っているが、前述したように、インクの着弾位置は、往路と復路とで一致していない。つまり、キャリッジ21をキャリッジ軸26(キャリッジ移動方向)に沿って往復移動させながら、双方向印刷を実行する際に、往路と復路におけるインクの着弾位置のズレが発生する。このズレについて詳しく説明する。
本実施形態のプリンター10では、前述したように加減速域においても印刷を行っている。このように加減速域においても印刷を行うようにしているのは、スループットの向上や、装置の小型化に対応するためである。ただし、図7A、図7Bに示したように加速中(加速時)や減速中(減速時)では定速時よりもキャリッジ21の移動速度が遅いため、インクの着弾位置が目標位置から外れるおそれがあり、この場合画質(印刷品質)が低下してしまう。そこで、本実施形態のプリンター10では、加減速域の期間(加速時と減速時)においてノズルからのインクの吐出タイミングの調整を行っている。以下、この吐出タイミングの調整について説明する。
Ti=SG/Vm …(式4)
なお図には、加速時におけるリニアエンコーダー50の出力パルス、PTS信号、タイミング変更後のPTS信号、駆動信号がそれぞれ示されている。
図11は、本実施形態における遅延量の設定処理についてのフロー図である。なお、本実施形態では、予め用紙S毎(すなわちペーパーギャップSG毎)、及び、印刷モード(高精細印刷モード、高速印刷モードなど)毎にBi−d調整値がROM102やPROM104などの不揮発性の記憶素子に設定されていることとする。
Ti=Bid/2÷Vtop …(式5)
となる。そして、制御部100は、算出したインク着弾時間Tiを用いて、前述の(式4)からインク速度Vm(mm/sec)を算出する(S103)。
Delay=(Vtop−Vcr)×(SG/Vm)/Vcr …(式6)
一実施形態としてのプリンター等を説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
前述の実施形態のプリター10は、所定サイズに裁断された用紙S(例えば普通紙)に印刷を行っていたが、これには限られない。例えば、帯状の用紙がロール状に巻かれたロール体から用紙を引き出して印刷を行うプリンターであってもよい。
また、前述の実施形態のプリンター10は、キャリッジ21を移動方向に移動させつつインクを吐出する吐出動作と、用紙Sを搬送方向に搬送させる搬送動作を交互に行っていたが、これには限られない。例えば、印刷領域に搬送された連続用紙(又は単票紙)に対して、キャリッジを用紙の搬送方向に移動させながらヘッドからインクの吐出を行う動作と、キャリッジを搬送方向と交差する紙幅方向(ノズルの並び方向)に移動する動作と、を繰り返して印刷領域に画像を形成し、その後、未だ印刷されていない用紙の部分を印刷領域に搬送するプリンターであってもよい。この場合、搬送方向が所定方向に相当する。
前述の実施形態では、ピエゾ素子を用いたピエゾ駆動方式で印刷ヘッド28のノズルからインクを吐出していたがこれには限られない。例えばインクをヒーターで加熱し、発生する泡の力を利用するヒーター方式、磁歪素子を用いる磁歪方式、ミストを電界で制御するミスト方式等を採用してもよい。
前述の実施形態では、インク速度Vmを算出する際に、Bi−d調整値を用いていたが、これには限られず、他の方法でインクの吐出速度を算出するようにしてもよい。例えばプリンター10の製造工場の検査ラインで算出し、プリンター10の記憶素子(ROM102やPROM104)に記憶させておいてもよい。
ただし、本実施形態のようにBi−d調整値を用いると、インク速度Vmを簡易に求めることができる。また、ユーザーの下において適宜Bi−d調整を行うと、プリンター10の使用環境に応じたインク速度Vmを算出することができ、インクの着弾精度をより向上させることができる。
前述の実施形態では、プリンター10は、加速時と減速時の両方で印刷を行っていたが、これには限られず、加速時と減速時の何れか一方で印刷を行っても良い。また、前述の実施形態では、加速時と減速時において一定割合で(直線的に)速度が変化していたが、これには限られず、例えば曲線的に速度が変化していてもよい。この場合においても(式6)によりキャリッジ21の移動速度Vcrとインク速度Vmに基づいてインクの吐出タイミングの遅延量Delayを設定するようにしればよい。
20 キャリッジ駆動機構、
21 キャリッジ、22 CRモーター(キャリッジモーター)、
23 ベルト、24 歯車プーリ、25 従動プーリ、
26 キャリッジ軸、27 カートリッジ、28 印刷ヘッド、
30 用紙搬送機構、31 PFモーター、32 給紙ローラー、
33 PFローラー対、33a PF駆動ローラー、33b 従動ローラー、
34 プラテン、35 排紙ローラー対、
35a 排紙駆動ローラー、35b 従動ローラー、
40 ロータリーエンコーダー、41 円盤状スケール、
42 ロータリーセンサー、50 リニアエンコーダー、
51 リニアスケール、52 リニアセンサー、
52A 発光ダイオード、52B コリメーターレンズ、
52C 検出処理部、52D フォトダイオード、
52E 信号処理回路、52Fa,52Fb コンパレーター、
100 制御部、101 CPU、102 ROM、103 RAM、
104 PROM、105 ASIC、106 モータードライバー、
107 伝送路、108 信号生成部、
121 位置演算部、122 速度演算部、123 第1減算部、
124 目標速度発生部、125 第2減算部、126 比例要素、
127 積分要素、128 微分要素、
132 加算部、133 PWM信号出力部、
160 コンピューター
Claims (5)
- インクを吐出するノズルを有し所定方向に移動可能なキャリッジと、
前記キャリッジの移動量に応じて前記インクの吐出タイミングを規定するタイミング信号を生成する信号生成部と、
前記キャリッジを前記所定方向に移動させつつ、前記タイミング信号に基づいて前記ノズルから前記インクを吐出させる制御部であって、前記キャリッジの移動の加速時と減速時の少なくとも一方で、前記タイミング信号に対して前記吐出タイミングを遅延させて前記ノズルから前記インクを吐出させる制御部と
を備えた印刷装置であって、
前記制御部は、前記吐出タイミングの遅延量を前記ノズルからの前記インクの吐出速度に応じて調整することを特徴とする印刷装置。 - 請求項1に記載の印刷装置であって、
前記キャリッジは、前記所定方向に往復移動可能であり、
前記制御部は、往路と復路において一定速度で移動する前記キャリッジから媒体の目標位置に前記インクを着弾させるための調整値であって、前記往路では前記目標位置よりも第1距離手前で前記ノズルから前記インクを吐出させ、前記復路では前記目標位置よりも第2距離手前で前記ノズルから前記インクを吐出させるときの、前記第1距離と前記第2距離を加算した調整値に基づいて前記吐出速度を算出する
ことを特徴とする印刷装置。 - 請求項2に記載の印刷装置であって、
前記調整値は、前記ノズルと前記媒体との距離に応じて複数定められている
ことを特徴とする印刷装置。 - 請求項2又は3に記載の印刷装置であって、
複数の印刷モードを有し、
前記調整値は、前記複数の印刷モードにそれぞれ対応して複数定められている
ことを特徴とする印刷装置。 - インクを吐出するノズルを有し所定方向に移動可能なキャリッジを備えた印刷装置による印刷方法であって、
前記キャリッジの移動量に応じて前記インクの吐出タイミングを規定するタイミング信号を生成することと、
前記ノズルからの前記インクの吐出速度に応じて、前記吐出タイミングの遅延量を調整することと、
前記キャリッジを前記所定方向に移動させつつ、前記タイミング信号に基づいて前記ノズルから前記インクを吐出させる際に、前記キャリッジの移動の加速時と減速時の少なくとも一方で、前記タイミング信号に対して前記吐出タイミングを前記遅延量で遅延させて前記ノズルから前記インクを吐出させることと、
を有することを特徴とする印刷方法。
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