JP6015096B2 - 搬送装置、液体吐出装置、及び搬送方法 - Google Patents

搬送装置、液体吐出装置、及び搬送方法 Download PDF

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Description

本発明は、搬送装置、液体吐出装置、及び搬送方法に関する。
搬送モーターを駆動させて被搬送物を目標位置に搬送させるための搬送装置が広く使用されている。例えば、被搬送物として媒体(用紙など)に搬送方法に搬送し、搬送した媒体に液体を吐出する液体吐出装置(例えばインクジェットプリンター)などにもこのような技術が用いられている。
特開2010-52295号公報
このような搬送装置では、被搬送物を目標位置にまで精度良く、かつ、短い時間で搬送させるということが要求される。例えば、前述のインクジェットプリンターなどでは、被搬送物(用紙など)を精度良く目標位置に搬送できなければ、画質が劣化する(印刷品質が低下する)などの不具合が生ずる場合がある。また、被搬送物を短い時間で目標位置に搬送できなければ、総印刷時間が長くなる(スループットが悪化する)という問題が生ずる。
そこで、本発明は、被搬送物を精度良く、かつ、短時間で目標位置に搬送することを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、被搬送物を搬送する搬送ローラーと、前記搬送ローラーに前記被搬送物を搬送させるための駆動力を与える搬送モーターと、前記搬送ローラーの回転量を検出する検出部と、前記搬送モーターを制御して前記搬送ローラーを回転させる制御部であって、前記被搬送物を目標位置に到達させるための前記搬送ローラーの目標回転量と、現在の前記搬送ローラーの回転量とを比較して前記被搬送物が前記目標位置に到達したか否かを判断し、少なくとも、前記被搬送物が前記目標位置に到達したと判断するよりも前に、前記目標回転量と現在の前記回転量に基づいて、前記搬送モーターの駆動を位置フィードバック制御する制御部とを備えた搬送装置であって、前記制御部は、前記被搬送物が前記目標位置に到達したと判断した後、第1のフィードバックゲインを用いて前記位置フィードバック制御を行い、その後、前記第1のフィードバックゲインよりも小さい第2のフィードバックゲインを用いて前記位置フィードバック制御を行うことを特徴とする搬送装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本実施形態におけるプリンター10の内部構成を説明するための図である。 本実施形態におけるプリンター10を説明するための側面図である。 リニアエンコーダー50の構成を模式的に示した説明図である。 図4A及び図4Bは、リニアエンコーダー50によって出力される信号を説明するための図である。 速度制御部120の構成を説明するためのブロック図である。 位置制御部140の構成を説明するためのブロック図である。 現在位置に対する目標速度を説明するための図である。 比較例1における用紙Pの搬送の制御についての説明図である。 比較例2における用紙Pの搬送の制御についての説明図である。 比較例2におけるPFモーター31の駆動と用紙Pの搬送との関係についての説明図である。 本実施形態における用紙Pの搬送の制御についての説明図である。 本実施形態におけるPFモーター31の駆動と用紙Pの搬送との関係についての説明図である。 目標位置に対する停止精度のばらつきについての説明図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
被搬送物を搬送する搬送ローラーと、前記搬送ローラーに前記被搬送物を搬送させるための駆動力を与える搬送モーターと、前記搬送ローラーの回転量を検出する検出部と、前記搬送モーターを制御して前記搬送ローラーを回転させる制御部であって、前記被搬送物を目標位置に到達させるための前記搬送ローラーの目標回転量と、現在の前記搬送ローラーの回転量とを比較して前記被搬送物が前記目標位置に到達したか否かを判断し、少なくとも、前記被搬送物が前記目標位置に到達したと判断するよりも前に、前記目標回転量と現在の前記回転量に基づいて、前記搬送モーターの駆動を位置フィードバック制御する制御部とを備えた搬送装置であって、前記制御部は、前記被搬送物が前記目標位置に到達したと判断した後、第1のフィードバックゲインを用いて前記位置フィードバック制御を行い、その後、前記第1のフィードバックゲインよりも小さい第2のフィードバックゲインを用いて前記位置フィードバック制御を行うことを特徴とする搬送装置が明らかとなる。
このような搬送装置によれば、搬送の速度を速めた場合においても、第1のフィードバックゲインを用いた位置フィードバック制御によって被搬送物が目標位置を通過(オーバーシュート)するのを抑制することができる。また、第2のフィードバックゲインを用いた位置フィードバック制御によって被搬送物を停止位置から移動させないようにすることができる。よって被搬送物を精度良く、かつ、短い時間で目標位置に搬送することができる。
かかる搬送装置であって、前記制御部は、前記被搬送物が前記目標位置に到達したと判断するよりも前に行う前記位置フィードバック制御には、前記第1のフィードバックゲインよりも大きい第3のフィードバックゲインを用いることが望ましい。
このような搬送装置によれば、より早く目標位置に到達させることができる。
かかる搬送装置であって、前記被搬送物が前記目標位置を通過すると前記位置フィードバック制御によって前記搬送ローラーの回転方向を反転するよう前記搬送モーターが制御され、前記制御部は、前記被搬送物が前記目標位置に到達したと判断した後、前記搬送ローラーの回転方向が反転するよりも前に、前記第1のフィードバックゲインを用いて前記位置フィードバック制御を行うことが望ましい。
このような搬送装置によれば、目標位置に対する被搬送物の通過量(オーバーシュート)を低減できる。
かかる搬送装置であって、前記第1のゲインを用いて前記位置フィードバック制御を行う期間は、前記第2のゲインを用いて前記位置フィードバック制御を行う期間よりも短いことが望ましい。
このような搬送装置によれば、被搬送物を安定して停止させる(外乱などによる振動を防止する)ことができる。
かかる搬送装置であって、前記搬送ローラーの回転速度を検出する速度検出部をさらに有し、前記制御部は、前記位置フィードバック制御を実行するよりも前に、前記被搬送物を目標位置に到達させるための前記搬送ローラーの目標回転速度と、前記速度検出部で検出された現在の前記搬送ローラーの回転速度とに基づいて、前記搬送モーターを速度フィードバック制御することが望ましい。
このような搬送装置によれば、被搬送物の搬送速度と搬送精度(停止精度)をそれぞれ最適化することができる。
かかる搬送装置と、前記目標位置に搬送された前記被搬送物に液体を吐出するヘッドと、
を備えたことを特徴とする液体吐出装置が明らかとなる。
このような液体吐出装置によれば、被搬送物に画像を形成する時間を短縮することができ、スループットを向上させることができる。
また、被搬送物を搬送する搬送ローラーと、前記搬送ローラーに前記被搬送物を搬送させるための駆動力を与える搬送モーターとを有する搬送装置による搬送方法であって、前記搬送ローラーの回転量を検出する工程と、記被搬送物を目標位置に到達させるための前記搬送ローラーの目標回転量と、現在の前記搬送ローラーの回転量とを比較して前記被搬送物が前記目標位置に到達したか否かを判断する工程と、少なくとも、前記被搬送物が前記目標位置に到達したと判断するよりも前に、前記目標回転量と現在の前記回転量に基づいて、前記搬送モーターの駆動を位置フィードバック制御する工程と、前記被搬送物が前記目標位置に到達したと判断した後、第1のフィードバックゲインを用いて前記位置フィードバック制御を行う工程と、前記第1のフィードバックゲインを用いて前記位置フィードバック制御を行った後、前記第1のフィードバックゲインよりも小さい第2のフィードバックゲインを用いて前記位置フィードバック制御を行う工程と、を有することを特徴とする搬送方法が明らかとなる。
===実施形態===
以下、一実施形態に係る搬送装置(主として制御部100と用紙搬送機構30)を備えるインクジェットプリンター(以下、プリンター10とよぶ)を例に挙げて説明する。なお、以下の説明においては、下方側とは、プリンター10が設置される側を指し、上方側とは、設置される側から離間する側を指す。また、被搬送物としての用紙Pが供給される側を給送側(後端側)、用紙Pが排出される側を排紙側(手前側)として説明する。
≪プリンター10の概略構成について≫
図1は、本実施形態におけるプリンター10の内部構成を説明するための図である。図2は、本実施形態におけるプリンター10を説明するための側面図である。図1に示すように、プリンター10は、不図示の筐体部と、キャリッジ駆動機構20と、用紙搬送機構30と、ロータリーエンコーダー40と、リニアエンコーダー50と、制御部100と、を備えている。
キャリッジ駆動機構20は、キャリッジ21と、キャリッジモーター22(以下、CRモーター22ともいう)と、ベルト23と、歯車プーリ24、従動プーリ25およびキャリッジ軸26を備えている。キャリッジ21は、各色のインクカートリッジ27を搭載可能としている。また、図1および図2に示すように、キャリッジ21の下面には、インク滴を吐出可能な印刷ヘッド28が設けられている。また、ベルト23は、無端ベルトであり、その一部がキャリッジ21の背面に固定されている。このベルト23は、歯車プーリ24と従動プーリ25とによって張設されている。また、ベルト23の内周面と、歯車プーリ24の外周はそれぞれ歯車状になっており、この歯車が噛み合った状態において、CRモーター22が回転することで歯車プーリ24が回転し、これにより、ベルト23が回転して、キャリッジ21がキャリッジ軸26に沿って移動するようになっている。なお、キャリッジ21が移動する方向(以下、移動方向ともいう)は、後述する用紙Pの搬送方向と交差する方向である。
上述の印刷ヘッド28には、各インクに対応づけられた不図示のノズル列が設けられていて、このノズル列を構成するノズルには、不図示のピエゾ素子が配置されている。このピエゾ素子の作動により、インク通路の端部にあるノズルからインク滴を吐出することが可能となっている。
用紙搬送機構30は、被搬送物としての用紙Pを搬送するための搬送モーター31(以下、PFモーター31ともいう)、および普通紙等の給紙に対応する給紙ローラー32を備えている。また、給紙ローラー32よりも排紙側には、用紙Pを搬送/挟持するためのPFローラー対33が設けられている。PFローラー対33は、PF駆動ローラー33a(搬送ローラーに相当する)と従動ローラー33bを有している。PF駆動ローラー33aには、PFモーター31からの駆動力が伝達される。
また、PFローラー対33の排紙側には、プラテン34および上述の印刷ヘッド28が上下に対向する様に配設されている。プラテン34は、PFローラー対33によって印刷ヘッド28の下へ搬送されてくる用紙Pを下方側から支持する。また、プラテン34よりも排紙側には、上述のPFローラー対33と同様の排紙ローラー対35が設けられている。排紙ローラー対35は、排紙駆動ローラー35aと従動ローラー35bを有している。この排紙ローラー対35のうち、排紙駆動ローラー35aには、PF駆動ローラー33aと共に、PFモーター31からの駆動力が伝達される。なお、本実施形態ではキャリッジ駆動機構20のCRモーター22および用紙搬送機構30のPFモーター31はDCモーターであるが、他の種類のモーターであってもよい。
ロータリーエンコーダー40(検出部に相当)は、円盤状スケール41と、ロータリーセンサー42とを備えており、PF駆動ローラー33aの回転量を検出する。また、リニアエンコーダー50は、キャリッジ21の移動方向(副走査方向)に沿って延伸するリニアスケール51と、ロータリーセンサー42と同様のフォトセンサ(リニアセンサー52)を備えており、キャリッジ21の移動方向の位置を検出する。なお、ロータリーエンコーダー40、リニアエンコーダー50の詳細については後述する。
また、図示していないが、プリンター10は、上述したロータリーエンコーダー40、リニアエンコーダー50以外に、用紙Pの幅を検出する紙幅検出センサー、印刷ヘッド28とプラテン34との間の距離を検出するギャップ検出センサー等、その他のセンサーを備えている。
制御部100は、各種の制御を行う部分である。この制御部100は、上述のロータリーセンサー42、リニアセンサー52、不図示の紙幅検出センサー、不図示のギャップ検出センサー、プリンター10の電源をオン/オフする電源スイッチ等の各出力信号が入力される。
また、図1に示すように、制御部100は、CPU101、ROM102、RAM103、PROM104、ASIC105、モータードライバー106等を備えており、これらが例えばバス等の伝送路107を介して接続されている。そして、これらのハードウエアと、ROM102やPROM104に記憶されているソフトウエアおよび/またはデータの協働によって、本実施形態における各種の動作が実現される。
≪エンコーダーについて≫
図3は、キャリッジ21に取付けられたリニアエンコーダー50の構成を模式的に示した説明図である。図3に示したリニアエンコーダー50は、上述したようにリニアスケール51と、リニアセンサー52を備えている。また、リニアセンサー52は、発光ダイオード52Aと、コリメーターレンズ52Bと、検出処理部52Cとを備えている。検出処理部52Cは、複数(例えば4個)のフォトダイオード52Dと、信号処理回路52Eと、例えば2個のコンパレーター52Fa、52Fbとを有している。
発光ダイオード52Aの両端に抵抗を介して電圧VCCが印加されると、発光ダイオード52Aから光が発せられる。この光はコリメーターレンズ52Bにより平行光に集光されてリニアスケール51を通過する。なお、リニアスケール51には、所定の間隔(例えば1/180インチ)毎にスリットが設けられている。
リニアスケール51を通過した平行光は、図示しない固定スリットを通って各フォトダイオード52Dに入射し、電気信号に変換される。4個のフォトダイオード52Dから出力される電気信号は信号処理回路52Eにおいて信号処理される。また、信号処理回路52Eから出力される信号はコンパレーター52Fa、52Fbにおいて比較され、比較結果がパルスとして出力される。コンパレーター52Fa、52Fbから出力されるパルスENC−A、ENC−Bがリニアエンコーダー50の出力となる。
図4A及び図4Bは、リニアエンコーダー50によって出力される信号を説明するための図である。図4Aは、CRモーター22正転時におけるタイミングチャートであり、図4BはCRモーター22逆転時におけるタイミングチャートである。図に示すように、CRモーター22正転時及び逆転時のいずれの場合も、パルスENC−AとパルスENC−Bとは位相が90度だけ異なっている。CRモーター22が正転しているとき、即ち、キャリッジ21が主走査方向に移動しているときは、図4Aに示すように、パルスENC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が進み、CRモーター22が逆転しているときは、図4Bに示すように、パルスENC−AはパルスENC−Bよりも90度だけ位相が遅れる。そして、パルスENC−A及びパルスENC−Bの1周期Tは、キャリッジ21がリニアスケール51のスリット間隔を移動する時間に等しい。
なお、PFモーター31用のロータリーエンコーダー40は、円盤状スケール41がPF駆動ローラー33aの回転に応じて回転する回転円盤である以外は、リニアエンコーダー50と同様の構成となっている。そして、ロータリーエンコーダー40は、リニアエンコーダー50と同様に2つの出力パルスENC−A、ENC−Bを出力する。本実施形態のプリンター10においては、ロータリーエンコーダー40用の円盤状スケール41に設けられている複数のスリットのスリット間隔は1/180インチであり、PF駆動ローラー33aが上記1スリット間隔だけ回転すると、1/1440インチだけ紙送りされる。つまり、上述したロータリーエンコーダー40によってPF駆動ローラー33aの回転量や回転速度を検出することで、用紙Pの送り量(搬送方向に進んだ量)や搬送速度がわかることになる。
本実施形態の制御部100は、このようなエンコーダー(本実施形態ではロータリーエンコーダー40)を用いて、後述するように速度制御部120による速度PID制御と位置制御部140による位置PID制御を行う。また、速度制御部120による制御と位置制御部140による位置PID制御の切り替えを行う。この切り替えは、後述するように、PF駆動ローラー33aの回転量(すなわち用紙Pの現在位置)に基づいて行われる。
また、制御部100は、速度PID制御から位置PID制御に切り替えた後、用紙Pが目標位置に到達すると、用紙Pをその目標位置から移動させないようにするホールド制御(後述する)をさらに行う。以下、制御部100が実行するPFモーター31の制御方法について説明する。
図5は、速度制御部120の構成を説明するためのブロック図である。図6は、位置制御部140の構成を説明するためのブロック図である。図5に示すように、速度制御部120は、位置演算部121と、速度演算部122と、第1減算部123と、目標速度発生部124と、第2減算部125と、比例要素126と、積分要素127と、微分要素128と、加算部132と、PWM信号出力部133と、を備えている。
これらのうち、位置演算部121は、ロータリーセンサー42から入力される矩形波の出力信号(図4A、図4B参照)のエッジをカウントすることにより、PF駆動ローラー33aの回転量(言い換えると用紙Pの送り量)を算出する。なお、用紙Pを目標位置まで搬送させる際には、用紙Pを目標位置に到達させるためのPF駆動ローラー33aの回転量(目標回転量)が予め設定されている。
また、速度演算部122は、ロータリーセンサー42から入力される矩形波の出力信号のエッジをカウントする。また、速度演算部122には不図示のタイマで計測される時間(周期)に関する信号も入力される。そして、速度演算部122は、カウントしたエッジと時間(周期)に基づいて、PF駆動ローラー33aの回転速度(用紙Pの送り速度)を算出する。
また、第1減算部123は、位置演算部121から出力される送り量に関する情報と、目標位置に関する情報とに基づき、目標位置(用紙Pを目標位置に到達させるためのPF駆動ローラー33aの目標回転量)から現在位置(現在のPF駆動ローラー33aの回転量)を減算して位置偏差を算出する。
目標速度発生部124には、第1減算部123から出力される位置偏差に関する情報が入力される。目標速度発生部124は、速度プロファイルを参照し、位置偏差に応じた目標速度に関する情報を出力する。
図7は、現在位置に対する目標速度を説明するための図である。図には、目標速度発生部124が速度プロファイルを参照して出力する目標速度が示されている。尚、目標速度発生部124には、位置偏差が入力されるが、ここでは理解の容易のために横軸を現在位置として示している。すなわち、目標速度発生部124が速度プロファイルを参照して目標速度を出力すると、図に示すような関係の目標速度が出力されることになる。図には、目標位置から所定距離よりも離れた位置においては、速度PIDによる制御が行われることが示されている。また、目標位置から所定距離以内の位置においては、位置PIDによる制御が行われることが示されている。出力される目標速度は、駆動開始から徐々に上昇し一定速度を保ってから徐々に低下する曲線となっている。
第2減算部125は、目標速度から現在のPFモーター31の送り速度(現在速度)を減算して、速度偏差ΔVを算出し、比例要素126、積分要素127および微分要素128にそれぞれ出力する。比例要素126、積分要素127および微分要素128は、入力される速度偏差ΔVに基づいて、以下の比例制御値QPと、積分制御値QIと、微分制御値QDとを算出する。
QP(j)=ΔV(j)×Kp …(式1)
QI(j)=QI(j−1)+ΔV(j)×Ki …(式2)
QD(j)={ΔV(j)−ΔV(j−1)}×Kd …(式3)
ここで、jは、時間であり、Kpは比例ゲイン、Kiは積分ゲイン、Kdは微分ゲインである。
加算部132は、比例要素126、積分要素127、及び、微分要素128から出力される制御値を加算し、その加算により求めた制御値の和をPWM信号出力部133へ出力する。PWM信号出力部133は、加算部132から供給される制御値の和を換算して得たデューティー比のPWM信号を出力する。
また、モータードライバー106は、PWM信号出力部133から出力されるPWM信号に基づいて、PFモーター31をPWM制御にて制御駆動する。
また、図6に示すように、位置制御部140は、位置演算部141と、速度演算部142と、第1減算部143と、位置ゲイン乗算部144と、第3減算部145と、比例要素146と、積分要素147と、微分要素148と、加算部152と、PWM信号出力部153と、を備えている。
これらのうち、位置演算部141、速度演算部142、第1減算部143、比例要素146、積分要素147、微分要素148、加算部152、PWM信号出力部153は、上述の速度制御部120の対応する構成の位置演算部121、速度演算部122、第1減算部123、比例要素126、積分要素127、微分要素128、加算部132、PWM信号出力部134のそれぞれと同様であるため、その説明を省略する。
位置ゲイン乗算部144は、第1減算部143で算出された位置偏差ΔL(=目標位置−現在位置)に、所定の位置ゲイン(フィードバックゲイン)を乗じた値を算出する部分である。また、第3減算部145は、第1減算部143で算出された値から、現在速度を減算して、偏差ΔHを算出する部分である。なお、位置ゲインをG、現在速度をVとすると、偏差ΔHを式に示すと、以下のようになる。
ΔH=ΔL(j)×G−V(j) …(式4)
≪PFモーター31の制御方法について≫
以上のような構成を有するプリンター10におけるPFモーター31の制御方法について、以下に説明する。
例えば、プリンター10の印刷の実行等に際して、制御部100にPFモーター31の駆動指令が発せられると、PFモーター31は、図7に示すような目標速度に従って駆動させられる。制御部100は、まず、速度制御部120を用いた速度PID制御(速度フィードバック制御に相当)にてPFモーター31を制御する。これにより、PFモーター31は、目標速度と現在速度との間の速度偏差ΔVに基づいて、速度PID制御により制御される。すなわち、PFモーター31は、図7に示す目標速度に収束するように速度PID制御で駆動される。この速度PID制御は、PFモーター31の加速領域、および定速領域の間に行われ、さらに減速領域においても、図7に示す切り替え位置の手前側(左側;図7では実線で示される部分)まで行われる。
また、PFモーター31の駆動に際して、制御部100は、常に、PF駆動ローラー33aの回転量(用紙Pの現在位置)を求めている。そして、制御部100は、現在位置に基づいて、用紙Pが目標位置(図7参照)から所定距離だけ離れた位置(切り替え位置)に到達したか否かを判断する。言い換えると、制御部100は、PF駆動ローラー33aの回転量が、切り替え位置に到達させるための回転量になったか否かを判断する。
この判断において、切り替え位置に到達したと判断される場合、制御部100は、速度制御部120に基づく速度PID制御から、位置制御部140に基づく位置PID制御(位置フィードバック制御に相当)へと、PFモーター31の制御を切り替える。
速度PID制御から位置PID制御に切り替えられると、式(4)に基づいて偏差ΔHが算出される。この式(4)等から明らかなように、切り替え後、位置偏差ΔLは、PFモーター31が駆動するにつれて(PF駆動ローラー33aが回転するにつれて)、徐々に小さくなっていく。また、一般に、PID制御は、偏差が0(ゼロ)となるように制御するものなので、上述の式(4)の位置PID制御においては、位置偏差ΔLが小さくなっていけば、その位置偏差ΔLを解消する(ゼロとする)ための現在速度も小さくなっていく。なお、位置PID制御への切り替え後は、速度プロファイルに基づく制御駆動ではなくなるため、図7では、切り替え後の速度と位置との関係を、仮想的なものとして破線で示している。
ところで、位置偏差ΔLが0(ゼロ)となる場合(すなわち、現在のPF駆動ローラー33aの回転量が、目標回転量になった場合)、現在速度が0(ゼロ)であれば、偏差ΔHは0(ゼロ)となり、用紙Pは搬送されないこととなる。しかしながら、位置偏差ΔLが0(ゼロ)となる場合の現在速度が0(ゼロ)でない場合には、当該偏差ΔHを0(ゼロ)とする向きの位置PID制御に基づく出力が、PWM信号出力部153から出力される。この場合、用紙Pは目標位置を一度通過し、その後、再度目標位置に到達するように制御されることになる(後述するオーバーシュート)。
≪ホールド制御について≫
プリンター10では、用紙Pが目標位置に到達した後においても、目標位置(停止位置)から移動させないようにするためにPID制御(位置PID制御)を行っている。以下、このように用紙Pが目標位置に到達後に、用紙Pが移動しないようにする制御のことをホールド制御と呼ぶ。このホールド制御では、用紙Pが目標位置に到達する直前の位置PID制御における位置ゲイン(第3フィードバックゲインに相当)よりも小さい位置ゲインが設定されている。
<比較例1>
図8は比較例1における用紙Pの搬送の制御についての説明図である。図において横軸は時間(t)、縦軸は用紙Pの位置を示している。
図の左側ではPFモーター31が速度PID制御によって駆動されている。このように速度PID制御によって、目標位置と現在位置との間の距離が小さくなっていく。そして、目標位置から所定の距離以内になると、速度PID制御から位置PID制御へとPFモーター31の制御が切り替えられる。さらに、制御部100は、用紙Pが目標位置に到達したと判断すると、ホールド制御に切り替えてPFモーター31を制御する。前述したように、ホールド制御は用紙Pを目標位置から移動させないための制御であり、目標位置に到達する直前の位置PID制御の位置ゲインよりも小さい位置ゲインを用いた制御(位置PID制御)である。
このように、制御部100は、目標位置から所定距離より離れているときには速度PID制御を行って予め定められた速度プロファイルで目標位置へと近づけるようにPFモーター31を制御する。そして、目標位置から所定距離以内では、位置PID制御に切り替えて、用紙Pが正確に(精度良く)目標位置へ到達するようにPFモーター31を制御する。このようにすることで、用紙Pを精度良く目標位置に到達させることができるようになる。また、制御部100は、用紙Pが目標位置へ到達したと判断すると、ホールド制御(位置PID制御)を行って目標位置から移動させないようにしている。
しかし、近年、プリンター10などではスループットの向上が要求されてきている。スループットを向上させるためには、例えば搬送速度(言い換えるとPF駆動ローラー33aの回転速度)を高速化することが考えられる。しかし、搬送速度を高速化すると、後述する比較例2のように紙送りの精度が低下するおそれがある。
<比較例2>
図9は比較例2における用紙Pの搬送の制御についての説明図である。図9において図8と同様に、横軸は時間(t)、縦軸は用紙Pの位置を示している。
比較例2では比較例1よりも高速に用紙Pを目標位置に到達させるように制御を行っている。このため、比較例2において、速度PID制御で用いられる速度プロファイル(目標速度)は比較例1よりも速く設定されている。また、比較例2では、比較例1よりも位置PID制御の位置ゲインが大きく設定されている。また、ホールド制御における位置ゲインには比較例1と同じ値(小さい値)が設定されている。
比較例2では、速度PID制御で用いられる速度プロファイル(目標速度)における速度が比較例1よりも速くなるように設定されているので、比較例1よりも急な傾きで目標位置と現在位置との距離が小さくなっていく。また、比較例2においても、制御部100は、目標位置から所定の距離以内になると、制御が速度PID制御から位置PID制御へと切り替えられる。そして、その後、用紙Pが目標位置に到達した判断すると、ホールド制御に切り替えられる。
しかし比較例2では、ホールド制御における位置ゲインが小さいため、図9において実線で示すように、目標位置に到達した際に精度良く停止させることができず、用紙Pが目標位置を通過(オーバーシュート)している。つまり、目標位置に対する用紙Pの停止精度が低下している。このように用紙Pが目標位置を通過すると、式(4)の偏差ΔHを0(ゼロ)とする向きの位置PID制御に基づく出力が、PWM信号出力部153から出力され、再度、目標位置に近づくように制御が行われる。なお、オーバーシュートを防止するため、例えばホールド制御で用いる位置ゲインを大きく設定することも考えられるが、位置ゲインを大きくすると外乱(例えば、用紙Pがユーザーに引っ張られるなど)があった場合、図9において破線で示すように振動を繰り返してしまうというおそれがある。
図10は、比較例2におけるPFモーター31の駆動と用紙Pの搬送との関係についての説明図である。図の横軸は時間(PF駆動時間)、縦軸(左側)はPWM制御のDuty、縦軸(右側)はPF駆動速度及び目標位置までの距離をそれぞれ示している。また図では、PWM信号出力部133から出力されるPWM信号のデューティー(Duty)、用紙Pの現在速度及び目標速度、目標位置までの距離(PF駆動ローラー33aの現在の回転量と目標回転量との差)のそれぞれの時間変化が示されている。
図に示すように、PFモーター31は加速域、定速域、減速域となるようにPWM制御による速度PID制御によって駆動されている。具体的には、駆動開始から約25msecまでは次第に速度が増加する加速域であり、25〜90msecでは速度が一定の定速域であり、90mces以降は次第に速度が減少する減速域である。この減速域における所定位置で速度PIDから位置PIDに切り替えられ、式(4)の偏差ΔHを用いたフィードバック制御が行われる。
また、用紙Pが目標位置に到達したと判断されると、ホールド制御が行われる。
図10からわかるように、比較例2では用紙Pが目標位置に到達しても精度良く用紙Pを停止できていない。具体的には、目標との距離が0になっても用紙Pが停止せず、目標位置(右軸の目盛0)を2目盛(ロータリーセンサー42の出力信号の2エッジ分)通過していることがわかる。
このように比較例1よりも搬送速度を高速化させた比較例2では、目標位置に精度良く停止させることができず、オーバーシュートするおそれがある。また、オーバーシュートを防止するため、ホールド制御の位置ゲインを大きく設定すると外乱があった場合に振動を繰り返してしまうというおそれがある。
そこで、本実施形態では、比較例1よりも短い時間で、且つ、比較例2よりも用紙Pを精度良く目標位置に搬送させるようにしている。
<本実施形態>
前述した比較例(比較例1、比較例2)では、ホールド制御を行う期間が一つであった。これに対し、本実施形態ではホールド制御を行う期間を2つとし、各期間においてそれぞれ位置ゲインの大きさを変えている。
図11は、本実施形態における用紙Pの搬送の制御についての説明図である。なお、目標位置に到達するまでの制御は比較例2(図9)と同じであるので説明を省略する。
図に示すように、本実施形態では、目標位置に到達したと判断した後にホールド制御(以下、第1ホールド制御ともいう)を行う期間と、第1ホールド制御の後にホールド制御(以下、第2ホールド制御ともいう)を行う期間を設けている。また、第1ホールド制御を行う期間を第1ホールド制御期間とよび、第2ホールド制御を行う期間を第2ホールド制御期間とよぶ。また、第1ホールド制御期間に適用される位置ゲインのことを第1ホールド用位置ゲイン(第1フィードバックゲインに相当)とよび、第2ホールド制御期間に適用される位置ゲインのことを第2ホールド用位置ゲイン(第2フィードバックゲインに相当)とよぶ、本実施形態では、第1ホールド用位置ゲインは第2ホールド用位置ゲインよりも大きく設定されている。なお、第2ホールド用位置ゲインは、前述の比較例(比較例1、比較例2)のホールド期間に設定されていた位置ゲインと同じ値(小さい値)が設定されている。
本実施形態では、第1ホールド制御期間で用いる第1ホールド用位置ゲインが比較例の位置ゲインよりも大きくすることによってオーバーシュートを抑制することができ、また、目標位置への収束を早くすることができる。また、第2ホールド制御期間で用いる2ホールド用ゲインを小さくすることで用紙Pを目標位置から移動させないようにできる(外乱があった場合にも振動を防止できる)。なお、用紙Pが目標位置に到達する直前の位置PID制御の位置ゲインは、第1ホールド用位置ゲインよりさらに大きい。これにより、用紙Pを速く目標位置に到達させることができる。つまり、位置ゲインは、位置PID制御、第1ホールド制御、第2ホールド制御の各期間で順に小さくなっている。
また、本実施形態では、制御部100は、用紙Pが目標位置に到達した後に第1ホールド制御を行うこととしているが、位置PID制御から、第1ホールド制御への切り替えは、少なくとも、図9におけるオーバーシュートのピークに達するよりも前(言い換えるとPF駆動ローラー33aの回転方向が反転するよりも前)に行うようにすることが望ましい。こうすることによりオーバーシュートを低減させることができ、早く目標位置に収束させることができる。
図12は、本実施形態におけるPFモーター31の駆動と用紙Pの搬送との関係についての説明図である。
図12においても、図10と同様に、図の横軸は時間(PF駆動時間)、縦軸(左側)はPWM制御のDuty、縦軸(右側)はPF駆動速度及び目標位置までの距離をそれぞれ示している。また図では、PWM信号出力部133から出力されるPWM信号のデューティー(Duty)、用紙Pの現在速度及び目標速度、目標位置までの距離(PF駆動ローラー33aの現在の回転量と目標回転量との差)のそれぞれの時間変化が示されている。
なお、本実施形態においてホールド制御以外の制御は比較例2(図10)と同じであるので説明を省略する。
本実施形態では、第1ホールド制御期間で適用される第1ホールド用位置ゲインが比較例2のホールド制御で適用された位置ゲインよりも大きいので、比較例2(図10)よりも精度良く、且つ、迅速に目標位置に収束させることができていることがわかる。例えば、比較例2では、目標位置に到達(通過)してから位置が安定するまで約30msecかかっていたのに対し、本実施形態では、目標位置に到達してから位置が安定するまで約15msecである。また、比較例2では、2エッジ分オーバーシュートしていたのに対し、本実施形態では、第1ホールド制御期間で用紙Pを目標位置に精度良く停止させることができている(残り距離が0(ゼロ)になっている)。また、本実施形態では、第1ホールド制御期間の後の第2ホールド制御期間で適用される第2ホールド用位置ゲインが小さいので、用紙Pが目標位置に到達後、用紙Pを停止位置から移動させない(外乱などによる振動を防止する)ようにできる。
図13は、目標位置に対する停止精度のばらつきの一例についての説明図である。ここでは、比較例(比較例2の位置ゲインが小さい場合)と本実施形態を用いて、それぞれ用紙Pを目標位置に搬送させる処理を複数回行いその停止位置(ばらつき)を比較した。図13の横軸は目標位置からのズレ量を示し、縦軸は頻度(出現頻度)を示している。図では比較例(比較例2の位置ゲインが小さい場合)と本実施形態における停止位置についてのばらつきが示されている。
図において、ズレ量が0(ゼロ)の位置では用紙Pが目標位置で停止したことを示しており、このズレ量0(ゼロ)の位置から離れるほど用紙Pの停止位置が目標位置から外れていることになる。
図から、本実施形態では比較例2よりも精度よく目標位置に停止させることができていることがわかる。
以上、説明したように、本実施形態のプリンター10は、用紙Pを搬送するPF駆動ローラー33aと、PF駆動ローラー33aに用紙Pを搬送させる駆動力を与えるPFモーター31と、PF駆動ローラー33aの回転量を検出するロータリーエンコーダー40と、PFモーター31を制御してPF駆動ローラー33aを回転させる制御部100を備えている。
そして、プリンター10の制御部100は、用紙Pを目標位置に到達させるためのPF駆動ローラー33aの目標回転量(目標位置)と、現在のPF駆動ローラー33aの回転量(現在位置)とを比較して用紙Pが目標位置に到達したか否かを判断するとともに、少なくとも、用紙Pが目標位置に到達したと判断するよりも前に、目標回転量(目標位置)と現在の回転量(現在位置)に基づいて、搬送モーターの駆動を位置PID制御している。さらに、制御部100は、用紙Pが目標位置に到達したと判断した後、第1ホールド用位置ゲインを用いた第1ホールド制御を行い、その後、第1ホールド用位置ゲインよりも小さい第2ホールド用位置ゲインを用いた第2ホールド制御を行っている。
これにより、搬送速度を速めた場合においても、第1ホールド用位置ゲインが比較例のホールド期間で用いられる位置ゲインよりも大きいことによりオーバーシュートを低減させることができ、また目標位置への収束を早めることができる。また、第2ホールド用位置ゲインを小さくすることで、用紙Pが目標位置に達した後、その目標位置から移動させないようにすることができる。
よって、本実施形態のプリンター10では、用紙Pを精度良く、かつ、短時間で目標位置に搬送することができる。
また、本実施形態のプリンター10では、上述したように用紙Pを精度良く、かつ、短い時間で目標位置に搬送することができることにより、キャリッジ21の駆動(印刷ヘッド28からのインクの吐出)を早く開始することができる。よって、プリンター10における印刷速度の向上(スループットの向上)を図ることができる。
===その他の実施の形態===
一実施形態としてのプリンター等を説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<プリンターについて>
前述の実施形態では搬送装置を備える液体吐出装置としてプリンター10が説明されていたが、これに限られるものではなくインク以外の他の流体(液体や、機能材料の粒子が分散されている液状体、ジェルのような流状体)を吐出したりする液体吐出装置に具現化することもできる。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、気体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の装置に、上述の実施形態と同様の技術を適用してもよい。また、これらの方法や製造方法も応用範囲の範疇である。
また、前述の実施形態のプリター10は、被搬送物として所定サイズに裁断された用紙P(例えば普通紙)に印刷を行っていたが、これには限られない。例えば、帯状の用紙がロール状に巻かれたロール体から用紙を引き出して印刷を行うプリンターであってもよい。
<吐出方式について>
前述の実施形態では、ピエゾ素子を用いたピエゾ駆動方式で印刷ヘッド28のノズルからインクを吐出していたがこれには限られない。例えばインクをヒーターで加熱し、発生する泡の力を利用するヒーター方式、磁歪素子を用いる磁歪方式、ミストを電界で制御するミスト方式等を採用してもよい。
<インクについて>
カートリッジ27に充填されるインクは、染料系インク/顔料系インク等、いずれの種類のインクを搭載しても良い。また、ノズルから吐出する液体は、このようなインクに限られるものではない。例えば、金属材料、有機材料(特に高分子材料)、磁性材料、導電性材料、配線材料、成膜材料、電子インク、加工液、遺伝子溶液などを含む液体(水も含む)をノズルから吐出しても良い。
<PFモーター31の制御について>
前述の実施形態では、速度制御部120および位置制御部140は、それぞれPID制御を行うように構成されている。しかしながら、PFモーター31の制御は、PID制御には限られない。PID制御以外の制御としては、PI制御、PD制御、P制御等のフィードバック制御、その他、フィードフォワード制御とフィードバック制御の併用等がある。
また、前述の実施形態では用紙Pが目標位置に到達してから行うホールド制御を2つの期間に分けていたが、これには限られず3つ以上の期間に分けてもよい。なお、この場合、各期間の位置ゲインが順に小さくなるように設定することが望ましい。
10 プリンター、
20 キャリッジ駆動機構、
21 キャリッジ、22 CRモーター(キャリッジモーター)、
23 ベルト、24 歯車プーリ、25 従動プーリ、
26 キャリッジ軸、27 カートリッジ、28 印刷ヘッド、
30 用紙搬送機構、31 PFモーター、32 給紙ローラー、
33 PFローラー対、33a PF駆動ローラー、33b 従動ローラー、
34 プラテン、35 排紙ローラー対、
35a 排紙駆動ローラー、35b 従動ローラー、
40 ロータリーエンコーダー、41 円盤状スケール、
42 ロータリーセンサー、50 リニアエンコーダー、
51 リニアスケール、52 リニアセンサー、
52A 発光ダイオード、52B コリメーターレンズ、
52C 検出処理部、52D フォトダイオード、
52E 信号処理回路、52Fa,52Fb コンパレーター、
100 制御部、101 CPU、102 ROM、103 RAM、
104 PROM、105 ASIC、106 モータードライバー、
120 速度制御部、121 位置演算部、122 速度演算部、
123 第1減算部、124 目標速度発生部、125 第2減算部、
126 比例要素、127 積分要素、128 微分要素、
132 加算部、133 PWM信号出力部、
140 位置制御部、141 位置演算部、142 速度演算部、
143 第1減算部、144 位置ゲイン乗算部、145 第3減算部、
146 比例要素、147 積分要素、148 微分要素、
152 加算部、153 PWM信号出力部

Claims (7)

  1. 被搬送物を搬送する搬送ローラーと、
    前記搬送ローラーに前記被搬送物を搬送させるための駆動力を与える搬送モーターと、
    前記搬送ローラーの回転量を検出する検出部と、
    前記搬送モーターを制御して前記搬送ローラーを回転させる制御部であって、前記被搬送物を目標位置に到達させるための前記搬送ローラーの目標回転量と、現在の前記搬送ローラーの回転量とを比較して前記被搬送物が前記目標位置に到達したか否かを判断し、少なくとも、前記被搬送物が前記目標位置に到達したと判断するよりも前に、前記目標回転量と現在の前記回転量に基づいて、前記搬送モーターの駆動を位置フィードバック制御する制御部と
    を備えた搬送装置であって、
    前記制御部は、前記被搬送物が前記目標位置に到達したと判断した後、第1のフィードバックゲインを用いて前記位置フィードバック制御を行い、その後、前記第1のフィードバックゲインよりも小さい第2のフィードバックゲインを用いて前記位置フィードバック制御を行うことを特徴とする搬送装置。
  2. 請求項1に記載の搬送装置であって、
    前記制御部は、前記被搬送物が前記目標位置に到達したと判断するよりも前に行う前記位置フィードバック制御には、前記第1のフィードバックゲインよりも大きい第3のフィードバックゲインを用いる、
    ことを特徴とする搬送装置。
  3. 請求項1又は2に記載の搬送装置であって、
    前記被搬送物が前記目標位置を通過すると前記位置フィードバック制御によって前記搬送ローラーの回転方向を反転するよう前記搬送モーターが制御され、
    前記制御部は、前記被搬送物が前記目標位置に到達したと判断した後、前記搬送ローラーの回転方向が反転するよりも前に、前記第1のフィードバックゲインを用いて前記位置フィードバック制御を行う、
    ことを特徴とする搬送装置。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の搬送装置であって、
    前記第1のゲインを用いて前記位置フィードバック制御を行う期間は、前記第2のゲインを用いて前記位置フィードバック制御を行う期間よりも短い、
    ことを特徴とする搬送装置。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の搬送装置であって、
    前記搬送ローラーの回転速度を検出する速度検出部をさらに有し、
    前記制御部は、前記位置フィードバック制御を実行するよりも前に、前記被搬送物を目標位置に到達させるための前記搬送ローラーの目標回転速度と、前記速度検出部で検出された現在の前記搬送ローラーの回転速度とに基づいて、前記搬送モーターを速度フィードバック制御する、
    ことを特徴とする搬送装置。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の搬送装置と、
    前記目標位置に搬送された前記被搬送物に液体を吐出するヘッドと、
    を備えたことを特徴とする液体吐出装置。
  7. 被搬送物を搬送する搬送ローラーと、前記搬送ローラーに前記被搬送物を搬送させるための駆動力を与える搬送モーターとを有する搬送装置による搬送方法であって、
    前記搬送ローラーの回転量を検出する工程と、
    記被搬送物を目標位置に到達させるための前記搬送ローラーの目標回転量と、現在の前記搬送ローラーの回転量とを比較して前記被搬送物が前記目標位置に到達したか否かを判断する工程と、
    少なくとも、前記被搬送物が前記目標位置に到達したと判断するよりも前に、前記目標回転量と現在の前記回転量に基づいて、前記搬送モーターの駆動を位置フィードバック制御する工程と、
    前記被搬送物が前記目標位置に到達したと判断した後、第1のフィードバックゲインを用いて前記位置フィードバック制御を行う工程と、
    前記第1のフィードバックゲインを用いて前記位置フィードバック制御を行った後、前記第1のフィードバックゲインよりも小さい第2のフィードバックゲインを用いて前記位置フィードバック制御を行う工程と、
    を有することを特徴とする搬送方法。
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