JP2012035488A - 印刷装置、及び、印刷装置の制御方法 - Google Patents

印刷装置、及び、印刷装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製品寿命の延長を図る。
【解決手段】ヘッドを搭載したキャリッジを媒体の幅方向に往復移動させながら、ヘッドによって媒体に印刷を行う印刷装置であって、キャリッジを駆動するキャリッジモーターと、キャリッジの速度を検出する検出部と、キャリッジモーターの駆動を制御する制御部であって、キャリッジを一定速度で移動させる領域において、検出部によるキャリッジの速度の検出結果が、一定速度よりも低く定められた下限閾値以下になる場合、減速プロファイルに基づいてキャリッジモーターの駆動を停止する制御部と、を備え、減速プロファイルは、下限閾値から速度が下がるにつれて減速率が大きくなる。
【選択図】図7

Description

本発明は、印刷装置、及び、印刷装置の制御方法に関する。
印刷装置(例えばインクジェットプリンター)には、印刷ヘッドを搭載したキャリッジを移動させるためのキャリッジモーターや、媒体(例えば紙)を搬送するための搬送モーター等の各種モーターが備えられている。そして、これらのモーターは、所定の速度プロファイルに基づいて駆動されている。例えば、キャリッジモーターは、加速域、定速域、減速域を有する速度プロファイルに基づいて制御されており、これによってキャリッジを媒体の幅方向に駆動(往復移動)させている。
このような印刷装置において、キャリッジの移動中に、キャリッジの位置と移動速度の情報に基づいて、異常(障害物など)の発生が推定される場合、キャリッジを緊急停止するようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−283561号公報
しかしながら、上述したように、異常の発生時にキャリッジを緊急停止させた場合、キャリッジの駆動機構に対する負荷が大きくなり、これにより製品寿命が短くなるおそれがあった。
そこで、本発明は、製品寿命の延長を図ることを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、ヘッドを搭載したキャリッジを媒体の幅方向に往復移動させながら、前記ヘッドによって前記媒体に印刷を行う印刷装置であって、前記キャリッジを駆動するキャリッジモーターと、前記キャリッジの速度を検出する検出部と、前記キャリッジモーターの駆動を制御する制御部であって、前記キャリッジを一定速度で移動させる領域において、前記検出部による前記キャリッジの速度の検出結果が、前記一定速度よりも低く定められた下限閾値以下になる場合、減速プロファイルに基づいて前記キャリッジモーターの駆動を停止する制御部と、を備え、前記減速プロファイルは、前記下限閾値から速度が下がるにつれて減速率が大きくなることを特徴とする印刷装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本実施形態におけるプリンターの内部構成を説明するための図である。 本実施形態におけるプリンターを説明するための側面図である。 リニアエンコーダーによって出力される信号を説明するための図である。 CRモーターの駆動を制御する部分の構成を示すブロック図である。 速度プロファイルの一例を示す図である。 第1実施形態における異常時の動作の説明図である。 第1実施形態の減速プロファイルの説明図である。 第2実施形態における異常時の動作の説明図である。 第2実施形態の減速プロファイルの説明図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
ヘッドを搭載したキャリッジを媒体の幅方向に往復移動させながら、前記ヘッドによって前記媒体に印刷を行う印刷装置であって、前記キャリッジを駆動するキャリッジモーターと、前記キャリッジの速度を検出する検出部と、前記キャリッジモーターの駆動を制御する制御部であって、前記キャリッジを一定速度で移動させる領域において、前記検出部による前記キャリッジの速度の検出結果が、前記一定速度よりも低く定められた下限閾値以下になる場合、減速プロファイルに基づいて前記キャリッジモーターの駆動を停止する制御部と、を備え、前記減速プロファイルは、前記下限閾値から速度が下がるにつれて減速率が大きくなることを特徴とする印刷装置が明らかとなる。
このような印刷装置によれば、製品寿命の延長を図ることができる。
かかる印刷装置であって、前記減速プロファイルは、前記下限閾値から速度が下がるにつれて、速度の変化に対する減速率の変化の割合が大きくなることが望ましい。
このような印刷装置によれば、機械的な負荷を軽減しつつ、迅速に速度を下げることができる。
かかる印刷装置であって、前記減速プロファイルは、前記一定速度よりも高く定められた上限閾値から前記一定速度までの範囲において、速度が下がるにつれて減速率が小さくなるように設定されており、前記制御部は、前記検出部による前記キャリッジの速度の検出結果が前記上限閾値以上になる場合も、前記減速プロファイルに基づいて前記キャリッジモーターの駆動を制御することが望ましい。
このような印刷装置によれば、暴走などの速度が上昇する異常を抑制することができる。
かかる印刷装置であって、前記減速プロファイルは、前記上限閾値から前記一定速度の範囲において、速度が下がるにつれて速度の変化に対する減速率の変化の割合が小さくなることが望ましい。
このような印刷装置によれば、機械的な負荷を軽減しつつ、迅速に速度を下げることができる。
かかる印刷装置であって、前記制御部は、停止状態から前記一定速度まで加速する加速域、前記一定速度の定速域、前記一定速度から停止状態まで減速する減速域を有する速度プロファイルに基づいて前記キャリッジモーターの駆動を制御しており、前記検出部の検出結果に応じて、前記速度プロファイルから前記減速プロファイルに切り替えることが望ましい。
また、ヘッドを搭載したキャリッジを媒体の幅方向に往復移動させながら、前記ヘッドによって前記媒体に印刷を行う印刷装置の制御方法であって、キャリッジモーターによって前記キャリッジを駆動することと、前記キャリッジの速度を検出することと、前記キャリッジを一定速度で移動させる領域における前記キャリッジの速度の検出結果が、前記一定速度よりも低く定められた下限閾値以下になる場合、減速プロファイルに基づいて前記キャリッジモーターの駆動を停止することと、を有し、前記減速プロファイルは、前記下限閾値から速度が下がるにつれて減速率が大きくなることを特徴とする印刷装置の制御方法が明らかとなる。
以下の実施形態では、印刷装置としてインクジェトプリンター(プリンター10)を例に挙げて説明する。なお、以下の説明においては、下方側とは、プリンター10が設置される側を指し、上方側とは、設置される側から離間する側を指す。また、媒体としての用紙Pが供給される側を給送側(後端側)、用紙Pが排出される側を排紙側(手前側)として説明する。
===第1実施形態===
<プリンターの概略構成について>
図1は、本実施形態におけるプリンター10の内部構成を説明するための図である。図2は、本実施形態におけるプリンター10を説明するための側面図である。図1に示すように、プリンター10は、不図示の筐体部と、キャリッジ駆動機構20と、用紙搬送機構30と、ロータリーエンコーダー40と、リニアエンコーダー50と、制御部100と、を備えている。
キャリッジ駆動機構20は、キャリッジ21と、キャリッジモーター(以下、CRモーターともいう)22と、ベルト23と、歯車プーリ24、従動プーリ25およびキャリッジ軸26を備えている。キャリッジ21は、各色のインクカートリッジ27を搭載可能としている。また、図1および図2に示すように、キャリッジ21の下面には、インク滴を吐出可能な印刷ヘッド28が設けられている。また、ベルト23は、無端ベルトであり、その一部がキャリッジ21の背面に固定されている。このベルト23は、歯車プーリ24と従動プーリ25とによって張設されている。また、ベルト23の内周面と、歯車プーリ24の外周はそれぞれ歯車状になっており、この歯車が噛み合った状態において、CRモーター22が回転することで歯車プーリ24が回転し、これにより、ベルト23が回転してキャリッジ21が移動するようになっている。
上述の印刷ヘッド28には、各インクに対応づけられた不図示のノズル列が設けられていて、このノズル列を構成するノズルには、不図示のピエゾ素子が配置されている。このピエゾ素子の作動により、インク通路の端部にあるノズルからインク滴を吐出することが可能となっている。なお、印刷ヘッド28は、ピエゾ素子を用いたピエゾ駆動方式に限られず、例えばインクをヒータで加熱し、発生する泡の力を利用するヒータ方式、磁歪素子を用いる磁歪方式、ミストを電界で制御するミスト方式等を採用しても良い。また、カートリッジ27に充填されるインクは、染料系インク/顔料系インク等、いずれの種類のインクを搭載しても良い。
用紙搬送機構30は、用紙P等の媒体を搬送するための搬送モーター(以下、PFモーターともいう)31、および普通紙等の給紙に対応する給紙ローラー32を備えている。また、給紙ローラー32よりも排紙側には、用紙Pを搬送/挟持するためのPFローラー対33が設けられている。また、PFローラー対33の排紙側には、プラテン34および上述の印刷ヘッド28が上下に対向する様に配設されている。プラテン34は、PFローラー対33によって印刷ヘッド28の下へ搬送されてくる用紙Pを下方側から支持する。また、プラテン34よりも排紙側には、上述のPFローラー対33と同様の、排紙ローラー対35が設けられている。この排紙ローラー対35のうち、排紙駆動ローラー35aには、PF駆動ローラー33aと共に、PFモーター31からの駆動力が伝達される。なお、本実施形態ではキャリッジ駆動機構20のCRモーター22および用紙搬送機構30のPFモーター31は、DCモーターとなっているが、他の種類のモーターであってもよい。
図1に示すように、ロータリーエンコーダー40は、円盤状スケール41と、ロータリーセンサー42と、を備えている。これらのうち、円盤状スケール41は、その周方向に沿って一定の間隔毎に、光を透過させる透光部と、光の透過を遮断する遮光部とを有している。この円盤状スケール41は、PFモーター31によって回転させられる。
ロータリーセンサー42は、不図示の発光素子と、同じく不図示の受光素子とを主要な構成要素としている。これらのうち、発光素子は、例えば発光ダイオードといった光を出射させることが可能な部材から構成されている。また、発光素子と、受光素子との間には、不図示のコリメータレンズが介在している。そして、発光素子から出射される光は、コリメータレンズの通過により平行光に整形された後に、円盤状スケール41に入射される。受光素子に入力される光は、所定の光電変換を行って電気信号に変換された後に、不図示の信号処理回路において処理され、さらに不図示のコンパレーターに処理後の信号が出力される。
リニアエンコーダー50は、プリンター10の副走査方向に沿って延伸するリニアスケール51を備えると共に、上述のロータリーエンコーダー40と同様のフォトセンサー(リニアセンサー52)を備えている。このリニアエンコーダー50においては、リニアスケール51が長尺状である以外は、ロータリーエンコーダー40と同様の構成となっているため、その詳細についての説明は省略する。
図3は、リニアエンコーダー50によって出力される信号を説明するための図である。コンパレーターは、入力されるそれぞれの信号を比較し、その比較によって、図3に示すようなパルス信号(A相のENC信号,B相のENC信号)を出力する。ここで、出力されるA相のENC信号、B相のENC信号は、互いに位相が90度だけ異なっている。そのため、CRモーター22が正転状態にあるとき(キャリッジ21を例えば往路方向に移動させているとき)、A相のENC信号は、B相のENC信号よりも90度だけ位相が進行する。また、CRモーター22が逆転状態にあるとき(キャリッジ21を例えば復路方向に移動させているとき)、A相のENC信号は、B相のENC信号よりも90度だけ位相が遅れる。
リニアエンコーダー50が出力する信号に基づいて、後述する制御部100が演算を行うことにより、キャリッジ21の現在速度及び現在位置が算出可能となっている。すなわち、リニアエンコーダー50と制御部100は、検出部に相当する。また、用紙Pの搬送に関しても同様に、ロータリーエンコーダー40が出力する信号に基づいて、制御部100が演算を行うことにより、用紙Pの現在速度及び現在位置が算出可能となっている。
さらに、プリンター10は、その他、用紙Pの幅を検出する紙幅検出センサー、印刷ヘッド28とプラテン34との間の距離を検出するギャップ検出センサー等、その他のセンサーを備えている。
制御部100は、プリンター10についての各種の制御を行う部分である。この制御部100は、上述のロータリーセンサー42、リニアセンサー52、不図示の紙幅検出センサー、不図示のギャップ検出センサー、プリンター10の電源をオン/オフする電源スイッチ等の各出力信号が入力される。
図1に示すように、制御部100は、CPU101、ROM102、RAM103、PROM104、ASIC105、モータードライバー106等を備えており、これらが例えばバス等の伝送路107を介して接続されている。そして、これらのハードウエアと、ROM102やPROM104に記憶されているソフトウエアおよび/またはデータの協働によって、本実施形態における動作が実現される。
<CRモーターの駆動制御について>
図4は、制御部100のうちCRモーター22の駆動を制御する部分の構成を示すブロック図である。図4に示すように、制御部100は、位置演算部121と、速度演算部122と、第1減算部123と、目標速度発生部124と、第2減算部125と、比例要素126と、積分要素127と、微分要素128と、加算部132と、PWM信号出力部133と、を備えている。
位置演算部121は、リニアセンサー52から入力される矩形波の出力信号(図3参照)のエッジをカウントすることにより、キャリッジ21の移動量を算出する。また、速度演算部122には、リニアセンサー52から入力される矩形波の出力信号のエッジをカウントすると共に、不図示のタイマで計測される時間(周期)に関する信号も入力される。そして、カウントしたエッジと時間(周期)に基づいて、キャリッジ21の速度(移動速度)を算出する。
第1減算部123は、位置演算部121から出力される移動量(現在位置)に関する情報と、目標位置に関する情報とに基づき、目標位置から現在位置を減算して位置偏差を算出する。目標速度発生部124には、第1減算部123から出力される位置偏差に関する情報が入力される。目標速度発生部124は、速度プロファイルを参照し、位置偏差に応じた目標速度に関する情報を出力する。なお、速度プロファイルについては後述する。
第2減算部125は、目標速度から現在のCRモーター22の移動速度(現在速度)を減算して、速度偏差ΔVを算出し、比例要素126、積分要素127および微分要素128にそれぞれ出力する。比例要素126、積分要素127および微分要素128は、入力される速度偏差ΔVに基づいて、以下の比例制御値QPと、積分制御値QIと、微分制御値QDとを算出する。
QP(j)=ΔV(j)×Kp …(式1)
QI(j)=QI(j−1)+ΔV(j)×Ki …(式2)
QD(j)={ΔV(j)−ΔV(j−1)}×Kd …(式3)
ここで、jは、時間であり、Kpは比例ゲイン、Kiは積分ゲイン、Kdは微分ゲインである。
加算部132は、比例要素126、積分要素127、及び、微分要素128から出力される制御値を加算し、その加算により求めた制御値の和をPWM信号出力部133へ出力する。PWM信号出力部133は、加算部132から供給される制御値の和を換算して得たデューティー比のPWM信号を出力する。
また、モータードライバー106は、PWM信号出力部133から出力されるPWM信号に基づいて、PFモーター31をPWM制御にて駆動する。
以上のような構成により、制御部100は、所定の速度プロファイルに従ってCRモーター22の駆動を制御している。
<速度プロファイルについて>
図5は、速度プロファイルの一例を示す図である。図の横軸は位置(時間)であり、縦軸は速度である。
図のように、本実施形態におけるCRモーター22の速度プロファイルには、停止状態から所定速度(速度Vmとする)まで加速する加速域、速度Vmを維持する定速域、速度Vmから停止状態まで減速する減速域がある。CRモーター22は、このような速度プロファイルによって制御され、これにより、キャリッジ21を媒体の幅方向に駆動させている。
また、本実施形態では、図5に示す速度プロファイル以外にも、キャリッジ21が障害物などによって移動不能になるような場合に、キャリッジ21を減速・停止させる減速プロファイルが用意されている。なお、減速プロファイルの詳細については後述する。
<キャリッジ21の移動時の異常について>
前述したようにベルト23の内周面と歯車プーリ24の外周はそれぞれ歯車状になっており、これらの歯車状の部分が噛み合った状態で、歯車プーリ24が回転することにより、ベルト23が回転してキャリッジ21が移動するようになっている。
もし仮に、キャリッジ21の移動中に、障害物(例えば用紙ジャム)によってキャリッジ21が移動不能になると、ベルト23が回転できなくなり、ベルト23と歯車プーリ24との噛み合いが外れるおそれがある。この場合、歯車プーリ24が空回りして、ベルト23の面を傷つけたり、ベルト23を切断したりするおそれがある。よって、このような場合、迅速にCRモーター22の駆動を停止させるのが望ましい。しかしながら、いきなりCRモーター22の駆動を急停止させると、キャリッジ駆動機構20にかかる負荷(メカ負荷)が大きく、製品寿命が短くなるおそれがある。
そこで、本実施形態では、キャリッジ21の移動中に異常が発生すると、通常の速度プロファイルとは別の減速プロファイルを用いることによって、キャリッジ21を迅速に、且つ、無理な負荷がかからないように停止させるようにしている。これにより、製品寿命の延長を図っている。
<異常時の動作について>
図6は、第1実施形態における異常時の動作の説明図である。また、図7は、第1実施形態の減速プロファイルの説明図である。図7において、縦軸は速度であり、図の横軸は減速率である。なお、減速率とは、単位時間における速度低下の割合(すなわち減速時の加速度)のことである。
図6に示すように、本実施形態では速度プロファイルに対して速度の低い側に閾値が定められている。以下、この速度プロファイルよりも低い閾値を下限閾値ともいう。そして、制御部100は、キャリッジ21の速度が低下して下限閾値に達すると、図のような減速プロファイルによってCRモーター22を駆動させて、キャリッジ21を停止させる。
例えば、図6においてキャリッジ21の速度をVmになるように制御している際に、用紙ジャム等の障害物があると、この速度Vmを維持することができなくなる。図では、一点鎖線で示すようにキャリッジ21の速度が低下して、位置Aでキャリッジ21の速度が下限閾値Vlに達している。この場合、制御部100は、異常が発生したと判断し、位置Aにて速度プロファイルから減速プロファイルに切り替えてCRモーター22の駆動を制御する。
図7に示すように、第1実施形態の減速プロファイルは下限閾値Vl以下の速度について設定されており、下限閾値Vlから速度が低くなるにつれて、減速率が大きくなっている。また、速度が低くなるにつれて、速度の変化に対する減速率の変化の割合が大きくなっている(減速率が速度の低下に応じて曲線的に大きくなっている)。
つまり、キャリッジ21を停止させる際に、最初の減速は緩やかであるが、その後、減速を急速に強めていくようにしている。キャリッジ21の移動中おける異常発生時に、このような減速プロファイルでCRモーター22の駆動を減速して停止させることにより、キャリッジ21をいきなり停止させる場合と比べて、キャリッジ駆動機構20にかかる負荷を低減させることができる。よって、製品寿命の延長を図ることができる。
以上説明したように、本実施形態のプリンター10は、ヘッド28を搭載したキャリッジ21と、キャリッジ21を駆動するCRモーター22と、キャリッジ21の速度を検出するリニアエンコーダー50(及び制御部100)と、CRモーター22の駆動を制御する制御部100とを備えている。そして、制御部100は、キャリッジ21を一定速度Vmで移動させる定速域において、キャリッジ21の速度の検出結果が、速度Vmよりも低く定められた下限閾値Vl以下になる場合、下限閾値Vlから速度が下がるにつれて減速率が大きくなる減速プロファイルに基づいてCRモーター21の駆動を停止するようにしている。
これにより、キャリッジ21を迅速に停止させることができるとともに、キャリッジ駆動機構20にかかる負荷を低減させることができ、製品寿命の延長を図ることができる。
===第2実施形態===
前述の実施形態では、速度プロファイルよりも低い側のみに閾値が定められていたが、第2実施形態では、速度プロファイルよりも高い側(速度の速い側)にも閾値が定められている。以下、この速度プロファイルよりも高い閾値のことを上限閾値ともいう。そして、第2実施形態では、例えば暴走など、キャリッジ21の速度が上昇するような場合においても、減速プロファイルを用いてキャリッジ21の駆動を停止させている。なお、プリンターの構成、及び、CRモーター22の制御を行う部分の構成については第1実施形態と同じであるので説明を省略する。
図8は、第2実施形態における異常時の動作の説明図である。また、図9は、第2実施形態の減速プロファイルの説明図である。図9において、縦軸は速度であり、図の横軸は減速率である。
第2実施形態の減速プロファイルは、速度の範囲の設定が第1実施形態と異なる。具体的には、第2実施形態では、図9に示すように、上限閾値(Vh)までについての速度と減速率との関係が定められている。なお、下限閾値Vl以下のプロファイルの特徴については、第1実施形態と同様である。つまり、速度が下がるにつれて減速率が大きくなり、また、速度が下がるにつれて、速度の変化に対する減速率の変化の割合が大きくなるように設定されている。これに対し、上限閾値Vhから定速域の速度Vmまでの範囲では、速度が下がるにつれて減速率が小さくなり、また、速度が下がるにつれて、速度の変化に対する減速率の変化の割合が小さくなるように設定されている。なお、図8では速度Vmで減速率が最小になっているが、これには限られず、速度Vmと下限閾値Vlまでの範囲内で減速率が最小になればよい。例えば、下限閾値Vlで減速率が最小になってもよい。
図8において、キャリッジ駆動機構20に異常が発生して、キャリッジ21が暴走すると、速度が速度Vmよりも上昇していく(図の一点鎖線参照)。図では、位置Bにおいてキャリッジ21の速度が上限閾値Vhに達している。すると、制御部100は、異常が発生したと判断し、位置Bにて速度プロファイルから減速プロファイルに切り替えてCRモーター22の駆動を制御する。
図9に示すように、第2実施形態の減速プロファイルは、速度が上限閾値Vhから速度Vmに近づくにつれて、減速率が小さくなっている。また、速度が上限閾値Vhから速度Vmに近づくにつれて、速度の変化に対する減速率の変化の割合が小さくなっている。つまり、最初はキャリッジ21が暴走するのを早急に止めるべく減速率を大きくしており、その後は、次第に減速を緩めている。また、下限閾値Vl以下では、速度と減速率の関係は第1実施形態と同様になっている。
このような減速プロファイルによって、CRモーター22の駆動を制御することにより、図8に示すように、キャリッジ21の速度が上限閾値Vhから低下していく。キャリッジ21の暴走時に、このような減速プロファイルでCRモーター22の駆動を制御することにより、キャリッジ21の暴走を迅速に、且つ、キャリッジ駆動機構20にできるだけ負荷がかからないようにして停止させることができる。これにより製品寿命の延長を図ることができる。
===その他の実施形態===
一実施形態としてのプリンター等を説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<プリンターについて>
前述の実施形態では、印刷装置としてプリンターが説明されていたが、これに限られるものではない。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の記録装置に、本実施形態と同様の技術を適用しても良い。また、これらの方法や製造方法も応用範囲の範疇である。
<速度プロファイルについて>
前述の実施形態では、速度プロファイルは加速域、定速域、減速域を有して構成されていたが、これには限られない。例えば、加速域及び減速域が2段階(第1加速域、第2加速域、定速域、第1減速域、第2減速域)となっていてもよい。
10 プリンター、20 キャリッジ駆動機構、
21 キャリッジ、22 CRモーター(キャリッジモーター)、
23 ベルト、24 歯車プーリ、25 従動プーリ、
26 キャリッジ軸、27 カートリッジ、28 印刷ヘッド、
30 用紙搬送機構、31 PFモーター、32 給紙ローラー、
33 PFローラー対、34 プラテン、35 排紙ローラー対、
40 ロータリーエンコーダー、41 円盤状スケール、
42 ロータリーセンサー、50 リニアエンコーダー、
51 リニアスケール、52 リニアセンサー、
100 制御部、101 CPU、102 ROM、103 RAM、
104 PROM、105 ASIC、106 モータードライバー、
121 位置演算部、122 速度演算部、123 第1減算部、
124 目標速度発生部、125 第2減算部、126 比例要素、
127 積分要素、128 微分要素、
132 加算部、133 PWM信号出力部

Claims (6)

  1. ヘッドを搭載したキャリッジを媒体の幅方向に往復移動させながら、前記ヘッドによって前記媒体に印刷を行う印刷装置であって、
    前記キャリッジを駆動するキャリッジモーターと、
    前記キャリッジの速度を検出する検出部と、
    前記キャリッジモーターの駆動を制御する制御部であって、前記キャリッジを一定速度で移動させる領域において、前記検出部による前記キャリッジの速度の検出結果が、前記一定速度よりも低く定められた下限閾値以下になる場合、減速プロファイルに基づいて前記キャリッジモーターの駆動を停止する制御部と、
    を備え、
    前記減速プロファイルは、前記下限閾値から速度が下がるにつれて減速率が大きくなる
    ことを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記減速プロファイルは、前記下限閾値から速度が下がるにつれて、速度の変化に対する減速率の変化の割合が大きくなる
    ことを特徴とする印刷装置。
  3. 請求項1又は2に記載の印刷装置であって、
    前記減速プロファイルは、前記一定速度よりも高く定められた上限閾値から前記一定速度の範囲において、速度が下がるにつれて減速率が小さくなるように設定されており、
    前記制御部は、前記検出部による前記キャリッジの速度の検出結果が前記上限閾値以上になる場合も、前記減速プロファイルに基づいて前記キャリッジモーターの駆動を制御する、ことを特徴とする印刷装置。
  4. 請求項3に記載の印刷装置であって、
    前記減速プロファイルは、前記上限閾値から前記一定速度の範囲において、速度が下がるにつれて、速度の変化に対する減速率の変化の割合が小さくなる
    ことを特徴とする印刷装置。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の印刷装置であって、
    前記制御部は、停止状態から前記一定速度まで加速する加速域、前記一定速度の定速域、前記一定速度から停止状態まで減速する減速域を有する速度プロファイルに基づいて前記キャリッジモーターの駆動を制御しており、前記検出部の検出結果に応じて、前記速度プロファイルから前記減速プロファイルに切り替える
    ことを特徴とする印刷装置。
  6. ヘッドを搭載したキャリッジを媒体の幅方向に往復移動させながら、前記ヘッドによって前記媒体に印刷を行う印刷装置の制御方法であって、
    キャリッジモーターによって前記キャリッジを駆動することと、
    前記キャリッジの速度を検出することと、
    前記キャリッジを一定速度で移動させる領域における前記キャリッジの速度の検出結果が、前記一定速度よりも低く定められた下限閾値以下になる場合、減速プロファイルに基づいて前記キャリッジモーターの駆動を停止することと、
    を有し、
    前記減速プロファイルは、前記下限閾値から速度が下がるにつれて減速率が大きくなる
    ことを特徴とする印刷装置の制御方法。
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