JP2003266651A - 印刷装置、印刷方法、プログラム及びコンピュータシステム - Google Patents

印刷装置、印刷方法、プログラム及びコンピュータシステム

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JP2003266651A
JP2003266651A JP2002070874A JP2002070874A JP2003266651A JP 2003266651 A JP2003266651 A JP 2003266651A JP 2002070874 A JP2002070874 A JP 2002070874A JP 2002070874 A JP2002070874 A JP 2002070874A JP 2003266651 A JP2003266651 A JP 2003266651A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノズルの移動速度に基づいて着弾位置のずれ
を算出する際に、ノズルから被印刷体までの距離をも考
慮するようにし、高精度な印刷を行う。 【解決手段】 本発明の印刷装置は、移動するインク吐
出部からインクを断続的に吐出し、被印刷体に印刷を行
う印刷装置において、前記インク吐出部から前記被印刷
体までの距離を検出し、検出された前記距離に基づい
て、前記インク吐出部からの前記インクの断続的な吐出
のタイミングを制御することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙などの被印刷体
にインクを断続的に吐出して印刷を行う印刷装置及び印
刷方法に関する。また、本発明は、このような印刷装置
を制御するプログラムに関する。
【0002】
【背景技術】紙、布、フィルム等の各種の被印刷体に画
像を印刷する印刷装置として、インクを断続的に吐出し
て印刷を行うインクジェットプリンタが知られている。
インクジェットプリンタでは、インクを吐出するノズル
は移動しながらインクを吐出する。そのため、吐出した
インク滴は、慣性の法則により、ノズルの移動速度でノ
ズルの移動方向に移動しながら、ノズルと被印刷体の間
を飛ぶことになる。したがって、インク滴は、このイン
ク滴を吐出した時のノズルの位置からノズルの移動方向
にずれた位置で紙に着弾する。そこで、従来のインクジ
ェットプリンタでは、ノズルの移動速度に基づいて着弾
位置のずれを考慮し、印刷することが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ノズルの移動による着
弾位置のずれは、ノズルの移動速度だけでなく、ノズル
から被印刷体までの距離にも関係している。そのため、
例えば紙の厚さや紙のたわみ等の影響によって、ノズル
から被印刷体までの距離が変化すると、ノズルの移動に
よる着弾位置のずれ量も変化する。
【0004】そこで、本発明は、正しい位置にインク滴
を着弾させるため、ノズルから被印刷体までの距離を考
慮して、インク滴を吐出するタイミングを制御すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の主たる発明は、移動するインク吐出部からインクを断
続的に吐出し、被印刷体に印刷を行う印刷装置におい
て、前記インク吐出部から前記被印刷体までの距離を検
出し、検出された前記距離に基づいて、前記インク吐出
部からの前記インクの断続的な吐出のタイミングを制御
することを特徴とする。本発明の他の特徴については、
本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【0006】
【発明の実施の形態】===開示の概要=== 本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下
の事項が明らかとなる。
【0007】移動するインク吐出部からインクを断続的
に吐出し、被印刷体に印刷を行う印刷装置において、前
記インク吐出部から前記被印刷体までの距離を検出し、
検出された前記距離に基づいて、前記インク吐出部から
の前記インクの断続的な吐出のタイミングを制御するこ
とを特徴とする印刷装置。このような印刷装置によれ
ば、インク吐出部から被印刷体までの距離を考慮して、
インクを吐出するタイミングを制御することができる。
【0008】また、かかる印刷装置において、前記イン
ク吐出部の移動する速度が、基準となる速度よりも遅い
とき、前記基準となる速度で前記インク吐出部が移動し
ているときの前記インクの吐出のタイミングと比較し
て、遅延したタイミングで前記インクを吐出することが
望ましい。このような印刷装置によれば、インク吐出部
の移動速度が遅いときに、ノズルから被印刷体までの距
離を考慮して、インク滴を吐出するタイミングを遅延さ
せることができる。
【0009】また、かかる印刷装置において、前記イン
ク吐出部の移動する速度が遅くなるほど、前記インクを
吐出するタイミングが遅延することが好ましい。このよ
うな印刷装置によれば、インク吐出部の移動する速度に
応じて、インクを吐出するタイミングを遅延させること
ができる。
【0010】また、かかる印刷装置において、前記距離
が小さくなるほど、前記インクを吐出するタイミングが
遅延することが望ましい。このような印刷装置によれ
ば、インク吐出部から被印刷体までの距離に応じて、イ
ンクを吐出するタイミングを遅延させることができる。
【0011】また、かかる印刷装置において、前記距離
は、被印刷体の種類に関する情報又は被印刷体を収容す
るトレイに関する情報に基づいて、検出されることが望
ましい。このような印刷装置によれば、被印刷体の厚さ
から前記距離を検出することができる。
【0012】また、かかる印刷装置において、前記距離
は、ユーザが前記被印刷体に関する情報を入力した結果
に基づいて、検出されることが望ましい。このような印
刷装置によれば、ユーザが特定した被印刷体に基づい
て、前記距離を検出することができる。
【0013】また、かかる印刷装置において、前記距離
は、被印刷体までの距離の測定結果に基づいて、検出さ
れることが望ましい。このような印刷装置によれば、測
定結果から前記距離を検出することができる。
【0014】また、かかる印刷装置において、前記距離
の検出は、前記インク吐出部の移動する方向に沿って、
複数の個所で行われることが望ましい。このような印刷
装置によれば、インク吐出部の移動する方向に沿って前
記距離が変化しても、高精度な印刷を行うことができ
る。
【0015】また、かかる印刷装置において、前記距離
の検出は、前記被印刷体を搬送する方向に沿って、複数
の個所で行われることが望ましい。このような印刷装置
によれば、被印刷体を搬送する方向に沿って前記距離が
変化しても、高精度な印刷を行うことができる。
【0016】また、かかる印刷装置において、吐出する
前記インクの速度を検出し、検出された前記インクの速
度と検出された前記距離とに基づいて、前記インク吐出
部からの前記インクの吐出のタイミングを制御すること
が望ましい。このような印刷装置によれば、インクの吐
出する速度と前記距離に応じて、インクを吐出するタイ
ミングを制御することができる。
【0017】また、かかる印刷装置において、前記イン
クの速度は、吐出する前記インクの量に基づいて、検出
されることが好ましい。このような印刷装置によれば、
吐出するインクの量に応じて、インクを吐出するタイミ
ングを制御することができる。
【0018】また、かかる印刷装置において、前記イン
クの速度は、温度に基づいて、検出されることが望まし
い。このような印刷装置によれば、温度に応じて、イン
クを吐出するタイミングを制御することができる。
【0019】また、かかる印刷装置において、前記イン
クの速度は、印刷モードに基づいて、検出されることが
望ましい。このような印刷装置によれば、印刷モードに
応じて、インクを吐出するタイミングを制御することが
できる。
【0020】また、かかる印刷装置において、吐出する
前記インクの速度が速いほど、前記インクを吐出するタ
イミングが遅延することが望ましい。このような印刷装
置によれば、インクの吐出する速度に応じて、インクを
吐出するタイミングを遅延させることができる。
【0021】移動するインク吐出部からインクを断続的
に吐出し、被印刷体に印刷を行う印刷装置において、前
記インク吐出部から前記被印刷体までの距離を、前記被
印刷体の種類に関する情報又は前記被印刷体を収容する
トレイに関する情報に基づいて検出し、吐出する前記イ
ンクの速度を、吐出する前記インクの量に基づいて検出
し、検出された前記インクの速度と検出された前記距離
とに基づいて、前記インク吐出部からの前記インクの断
続的な吐出のタイミングを制御し、前記インク吐出部の
移動する速度が基準となる速度よりも遅いとき、前記基
準となる速度で前記インク吐出部が移動しているときの
前記インクの吐出のタイミングと比較して、遅延したタ
イミングで前記インクを吐出することを特徴とする印刷
装置。このような印刷装置によれば、インク吐出部から
被印刷体までの距離を考慮して、インクを吐出するタイ
ミングを制御することができる。
【0022】移動するインク吐出部からインクを断続的
に吐出し、被印刷体に印刷を行う印刷方法において、前
記インク吐出部から前記被印刷体までの距離を検出する
工程と、検出された前記距離に基づいて、前記インク吐
出部からの前記インクの断続的な吐出のタイミングを制
御する工程とを有すことを特徴とする印刷方法。このよ
うな印刷方法によれば、インク吐出部から被印刷体まで
の距離を考慮して、インクを吐出するタイミングを制御
することができる。
【0023】移動するインク吐出部からインクを断続的
に吐出して被印刷体に印刷を行う印刷装置に、前記イン
ク吐出部から前記被印刷体までの距離を検出する機能
と、検出された前記距離に基づいて、前記吐出部からの
前記インクの断続的な吐出のタイミングを制御する機能
とを実行させるプログラム。このようなプログラムによ
れば、インク吐出部から被印刷体までの距離を考慮して
インクを吐出するタイミングを制御することができるよ
うに、印刷装置を制御することができる。
【0024】コンピュータ本体と、該コンピュータ本体
に接続可能な印刷装置とを備えたコンピュータシステム
であって、前記印刷装置は、移動するインク吐出部から
インクを断続的に吐出し、被印刷体に印刷を行う印刷装
置であって、前記インク吐出部から前記被印刷体までの
距離を検出し、検出された前記距離に基づいて、前記イ
ンク吐出部からの前記インクの断続的な吐出のタイミン
グを制御することを特徴とするコンピュータシステム。
このようなコンピュータシステムによれば、インク吐出
部から被印刷体までの距離を考慮して、インクを吐出す
るタイミングを制御することができるコンピュータシス
テムを提供することができる。
【0025】===印刷装置(インクジェットプリン
タ)の概要=== <インクジェットプリンタの構成について>図1、図2
および図3を参照しつつ、印刷装置としてインクジェッ
トプリンタを例にとって、その概要について説明する。
なお、図1は、本実施形態のインクジェットプリンタの
全体構成の説明図である。また、図2は、本実施形態の
インクジェットプリンタのキャリッジ周辺の概略図であ
る。また、図3は、本実施形態のインクジェットプリン
タの搬送ユニット周辺の説明図である。本実施形態のイ
ンクジェットプリンタは、紙搬送ユニット10、インク
吐出ユニット20、クリーニングユニット30、キャリ
ッジユニット40、計測器群50、および制御ユニット
60を有する。
【0026】紙搬送ユニット10は、被印刷体である例
えば紙を印刷可能な位置に送り込み、印刷時に所定の方
向(図1において紙面に垂直な方向(以下、紙送り方向
という))に所定の移動量で紙を移動させるためのもの
である。紙搬送ユニット10は、給紙挿入口11Aと排
紙口11Bと、給紙モータ12と、給紙ローラ13と、
プラテン14と、紙送りモータ(以下、PFモータとい
う)15と、紙送りモータドライバ(以下、PFモータ
ドライバという)16と、紙送りローラ17Aと排紙ロ
ーラ17Bと、フリーローラ18Aとフリーローラ18
Bと、歯車19Aと歯車19Bと歯車19C、とを有す
る。給紙挿入口11は、被印刷体である紙を挿入すると
ころである。給紙モータ12は、給紙挿入口11に挿入
された紙をプリンタ内に搬送するモータであり、DCモ
ータで構成される。給紙ローラ13は、給紙挿入口11
に挿入された紙をプリンタ内に搬送するローラであり、
給紙モータ12によって駆動される。プラテン14は、
印刷中の紙Sを支持する。PFモータ15は、被印刷体
である例えば紙を紙送り方向に送り出すモータであり、
DCモータで構成される。PFモータドライバ16は、
PFモータ15の駆動を行うためのものである。紙送り
ローラ17Aは、給紙ローラ13によってプリンタ内に
搬送された紙Sを印刷可能な領域まで送り出すローラで
あり、PFモータ15によって駆動される。フリーロー
ラ18Aは、紙送りローラ17Aと対向する位置に設け
られ、紙Sを紙送りローラ17Aとの間に挟むことによ
って紙Sを紙送りローラ17Aに向かって押さえる。排
紙ローラ17Bは、印刷が終了した紙Sをプリンタの外
部に排出するローラである。フリーローラ18Bは、排
紙ローラ17Bと対向する位置に設けられ、紙Sを排紙
ローラ17Bとの間に挟むことによって紙Sを排紙ロー
ラ17Bに向かって押さえる。歯車19A、歯車19B
および歯車19Cは、PFモータ15によって排紙ロー
ラ17Bを駆動するため、PFモータ15の駆動力を排
紙ローラ17Bに伝達するためのものである。排紙口1
1Bは、印刷が終了した紙をプリンタの外部に排出する
ところである。
【0027】インク吐出ユニット20は、被印刷体であ
る例えば紙にインクを吐出するためのものである。イン
ク吐出ユニット20は、ヘッド21と、ヘッドドライバ
22とを有する。ヘッド21は、インク吐出部であるノ
ズルを複数有し、各ノズルから断続的にインクを吐出す
る。ヘッドドライバ22は、ヘッド21を駆動して、ヘ
ッドから断続的にインクを吐出させるためのものであ
る。なお、インクを吐出するタイミングに関しては、後
述する。
【0028】クリーニングユニット30は、ヘッド21
のノズルの目詰まりを防止するためのものである。クリ
ーニングユニット30は、ポンプ装置31と、キャッピ
ング装置35とを有する。ポンプ装置は、ヘッド21の
ノズルの目詰まりを防止するため、ノズルからインクを
吸い出すものであり、ポンプモータ32とポンプモータ
ドライバ33とを有する。ポンプモータ32は、ヘッド
21のノズルからインクを吸引する。ポンプモータドラ
イバ33は、ポンプモータ32を駆動する。キャッピン
グ装置35は、ヘッド21のノズルの目詰まりを防止す
るため、印刷を行わないとき(待機時)に、ヘッド21
のノズルを封止する。
【0029】キャリッジユニット40は、ヘッド21を
所定の方向(図1において紙面の左右方向(以下、走査
方向という))に走査移動させるためのものである。キ
ャリッジユニット40は、キャリッジ41と、キャリッ
ジモータ(以下、CRモータという)42と、キャリッ
ジモータドライバ(以下、CRモータドライバという)
43と、プーリ44と、タイミングベルト45と、ガイ
ドレール46とを有する。キャリッジ41は、走査方向
に移動可能であって、ヘッド21を固定している(した
がって、ヘッド21のノズルは、走査方向に沿って移動
しながら、断続的にインクを吐出する)。また、キャリ
ッジ41は、インクを収容するインクカートリッジ48
を着脱可能に保持している。CRモータ42は、キャリ
ッジを走査方向に移動させるモータであり、DCモータ
で構成される。CRモータドライバ43は、CRモータ
42を駆動するためのものである。プーリ44は、CR
モータ42の回転軸に取付けられている。タイミングベ
ルト45は、プーリ44によって駆動される。ガイドレ
ール46は、キャリッジ41を走査方向に案内する。な
お、キャリッジ41の移動等に関しての詳細は、後述す
る。
【0030】計測器群50には、リニア式エンコーダ5
1と、ロータリー式エンコーダ52と、紙検出センサ5
3と、ギャップセンサ54とがある。リニア式エンコー
ダ51は、キャリッジ41の位置を検出するためのもの
である。ロータリー式エンコーダ52は、PFモータ1
5の回転量を検出するためのものである。なお、エンコ
ーダの構成等については、後述する。紙検出センサ53
は、印刷される紙の終端の位置を検出するためのもので
ある。ギャップセンサ54は、ノズルから紙Sまでの距
離PGを検出するためのものである。なお、ギャップセ
ンサの構成等については、後述する。
【0031】制御ユニット60は、プリンタの制御を行
うためのものである。制御ユニット60は、CPU61
と、タイマ62と、インターフェース部63と、ASI
C64と、メモリ65と、DCコントローラ66とを有
する。CPU61は、プリンタ全体の制御を行うための
ものであり、DCコントローラ66、PFモータドライ
バ16、CRモータドライバ43、ポンプモータドライ
バ32およびヘッドドライバ22に制御指令を与える。
タイマ62は、CPU61に対して周期的に割り込み信
号を発生する。インターフェース部63は、プリンタの
外部に設けられたホストコンピュータ67との間でデー
タの送受信を行う。ASIC64は、ホストコンピュー
タ67からインターフェース部63を介して送られてく
る印刷情報に基づいて、印刷の解像度やヘッドの駆動波
形等を制御する。メモリ65は、ASIC64及びCP
U61のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保
するためのものであり、PROM、RAM、EEPRO
M等の記憶手段を有する。DCコントローラ66は、C
PU61から送られてくる制御指令と計測器群50から
の出力に基づいて、PFモータドライバ16及びCRモ
ータドライバ43を制御する。
【0032】<エンコーダの構成について>図4は、リ
ニア式エンコーダ51の説明図である。リニア式エンコ
ーダ51は、キャリッジ41の位置を検出するためのも
のであり、リニアスケール511と検出部512とを有
する。リニアスケール511は、所定の間隔(例えば、
1/180インチ(1インチ=2.54cm))毎にス
リットが設けられており、プリンタ本体側に固定されて
いる。
【0033】検出部512は、リニアスケール511と
対向して設けられており、キャリッジ41側に設けられ
ている。検出部512は、発光ダイオード512Aと、
コリメータレンズ512Bと、検出処理部512Cとを
有しており、検出処理部512Cは、複数(例えば、4
個)のフォトダイオード512Dと、信号処理回路51
2Eと、2個のコンパレータ512Fa、512Fbと
を備えている。
【0034】発光ダイオード512Aは、両端の抵抗を
介して電圧Vccが印加されると光を発し、この光はコ
リメータレンズに入射される。コリメータレンズ512
Bは、発光ダイオード512Aから発せられた光を平行
光とし、リニアスケール511に平行光を照射する。リ
ニアスケールに設けられたスリットを通過した平行光
は、固定スリット(不図示)を通過して、各フォトダイ
オード512Dに入射する。フォトダイオード512D
は、入射した光を電気信号に変換する。各フォトダイオ
ードから出力される電気信号は、コンパレータ512F
a、512Fbにおいて比較され、比較結果がパルスと
して出力される。そして、コンパレータ512Fa、5
12Fbから出力されるパルスENC−A及びパルスE
NC−Bが、リニア式エンコーダ51の出力となる。
【0035】図5は、リニア式エンコーダ51の2種類
の出力信号の波形を示すタイミングチャートである。図
5Aは、CRモータ42が正転しているときにおける出
力信号の波形のタイミングチャートである。図5Bは、
CRモータ42が反転しているときにおける出力信号の
波形のタイミングチャートである。
【0036】図5A及び図5Bに示す通り、CRモータ
42の正転時および反転時のいずれの場合であっても、
パルスENC−AとパルスENC−Bとは、位相が90
度ずれている。CRモータ42が正転しているとき、す
なわち、キャリッジ41が主走査方向に移動していると
きは、図5Aに示す通り、パルスENC−Aは、パルス
ENC−Bよりも90度だけ位相が進んでいる。一方、
CRモータ42が反転しているときは、図5Bに示す通
り、パルスENC−Aは、パルスENC−Bよりも90
度だけ位相が遅れている。各パルスの1周期Tは、キャ
リッジ41がリニアスケール511のスリットの間隔
(例えば、1/180インチ(1インチ=2.54c
m))を移動する時間に等しい。
【0037】キャリッジ41の位置の検出は、以下のよ
うに行う。まず、パルスENC−A又はENC−Bにつ
いて、立ち上がりエッジ又は立ち下りエッジを検出し、
検出されたエッジの個数をカウントする。このカウント
数に基づいて、キャリッジ41の位置を演算する。カウ
ント数は、CRモータ42が正転しているときに一つの
エッジが検出されると『+1』を加算し、CRモータ4
2が反転しているときに一つのエッジが検出されると
『−1』を加算する。パルスENCの周期はリニアスケ
ール511のスリット間隔に等しいので、カウント数に
スリット間隔を乗算すれば、カウント数が『0』のとき
のキャリッジ41の位置からの移動量を求めることがで
きる。つまり、この場合におけるリニア式エンコーダ5
1の解像度は、リニアスケール511のスリット間隔と
なる。また、パルスENC−AとパルスENC−Bの両
方を用いて、キャリッジ41の位置を検出しても良い。
パルスENC−AとパルスENC−Bの各々の周期はリ
ニアスケール511のスリット間隔に等しく、かつ、パ
ルスENC−AとパルスENC−Bとは位相が90度ず
れているので、各パルスの立ち上がりエッジ及び立ち下
がりエッジを検出し、検出されたエッジの個数をカウン
トすれば、カウント数『1』は、リニアスケール511
のスリット間隔の1/4に対応する。よって、カウント
数にスリット間隔の1/4を乗算すれば、カウント数が
『0』のときのキャリッジ41の位置から移動量を求め
ることができる。つまり、この場合におけるリニア式エ
ンコーダ51の解像度は、リニアスケール511のスリ
ット間隔の1/4となる。ただし、後述する本実施形態
におけるキャリッジ41の位置は、説明を簡単にするた
め、一つのパルスのみを用いて、検出している。
【0038】キャリッジ41の速度Vcの検出は、以下
のように行う。まず、パルスENC−A又はENC−B
について、立ち上がりエッジ又は立ち下りエッジを検出
する。一方、パルスのエッジ間の時間間隔をタイマカウ
ンタによってカウントする。このカウント値から周期T
(T=T1、T2、・・・)が求められる。そして、リ
ニアスケール511のスリット間隔をλとすると、キャ
リッジの速度は、λ/Tとして順次求めることができ
る。また、パルスENC−AとパルスENC−Bの両方
を用いて、キャリッジ41の速度を検出しても良い。各
パルスの立ち上がりエッジと立ち下がりエッジを検出す
ることにより、リニアスケール511のスリット間隔の
1/4に対応するエッジ間の時間間隔をタイマカウンタ
によってカウントする。このカウント値から周期T(T
=T1、T2、・・・)が求められる。そして、リニア
スケール511のスリット間隔をλとすると、キャリッ
ジの速度Vcは、Vc=λ/(4T)として順次求める
ことができる。ただし、後述する本実施形態におけるキ
ャリッジ41の速度は、説明を簡単にするため、一つの
パルスのみを用いて、検出していることとする。
【0039】なお、ロータリー式エンコーダ52では、
リニア式エンコーダ51のリニアスケール511がPF
モータ15の回転に応じて回転する回転円板となる点が
異なるだけで、他の構成はリニア式エンコーダ51とほ
ぼ同様である。
【0040】===PGの検出=== 本実施形態では、後述する基準位置を算出するため、ま
た、インクの吐出のタイミングを算出するため(後
述)、ノズルから紙までの距離PGを検出している。図
6は、ノズルから紙までの距離PGを検出するギャップ
センサの説明図である。
【0041】同図において、ギャップセンサ54は、発
光部541と、2つの受光部(第1受光部542及び第
2受光部543)とを有する。発光部541は、発光ダ
イオードを有し、被印刷体である紙Sに光を照射する。
第1受光部542は、受光した光量に応じた電気信号を
出力する受光素子を有する。第2受光部543は、第1
受光部542と同様の受光素子を有している。第2受光
部543は、第1受光部542と比較して、発光部54
1から遠い位置に設けられている。
【0042】発光部541から発せられた光は、紙Sに
入射する。紙Sに入射された光は、紙によって反射され
る。紙Sによって反射された光は、受光素子に入射す
る。受光素子に入射した光は、受光素子によって、入射
した光量に応じた電気信号に変換される。
【0043】ノズルから紙までの距離PGが小さい場
合、紙S1によって反射した光は、主に第1受光部54
2に入射し、第2受光部543には拡散光しか入射しな
い。したがって、第1受光部542の出力信号は、第2
受光部543の出力信号よりも大きくなる。
【0044】一方、ノズルから紙までの距離PGが大き
い場合、紙S2によって反射した光は、主に第2受光部
543に入射し、第1受光部542には拡散光しか入射
しない。したがって、第2受光部543の出力信号は、
第1受光部542の出力信号よりも大きくなる。
【0045】したがって、受光部の出力信号の比と距離
PGとの関係を予め求めていれば、受光部の出力信号の
比に基づいて、ノズルから紙までの距離PGを検出する
ことが可能である。この場合、受光部の出力信号の比と
距離PGとの関係に関する情報をテーブルとしてメモリ
65に記憶しておくのが良い。
【0046】なお、ノズルから紙までの距離PGが小さ
くなる場合としては、紙S1が厚手の紙であることが考
えられる。また、ノズルから紙までの距離PGが大きい
場合としては、紙S2が薄手の紙であることが考えられ
る。ところで、後述する『基準距離PGs』は、検出し
たものでなく、予め定められたもので良い。この場合、
基準距離PGsは、検出される距離PGよりも大きい値
に設定されている。本実施形態では、上記のようにギャ
ップセンサ54を用いて距離PGを検出しているが、距
離PGの検出は1箇所に限られるものではなく、例えば
以下のように複数の個所で距離PGを検出しても良い。
【0047】<走査方向に沿って複数のPGを検出>図
7は、ギャップセンサ54が走査方向に沿って複数の個
所で距離PGを計測していることを示す説明図である。
図7は、紙送り方向から見た図であり、紙面の左右方向
が走査方向となる。同図において、同じ構成要素のもの
は同じ符号を付しているので、説明を省略する。
【0048】同図において、ギャップセンサ54が、キ
ャリッジ41に設けられている。したがって、ギャップ
センサ54は、キャリッジが移動するのに伴って、走査
方向に移動可能である。そのため、ギャップセンサ54
は、操作方向に沿って、複数の個所で距離PGを検出す
ることができる。
【0049】ギャップセンサ54が走査方向に沿ったエ
リア毎の距離PGが検出できるので、インク吐出のタイ
ミング(後述)も走査方向に沿ったエリア毎に制御する
ことができるようになる。
【0050】そのため、紙Sが印刷時に曲がっていて
も、走査方向に沿ったエリア毎にインクの吐出のタイミ
ングを制御できるので、ノズルが走査方向に沿って断続
的にインクを吐出しても、高精度な印刷を行うことがで
きる。
【0051】なお、紙Sが走査方向に曲がる原因として
は、印刷時のインクの塗布による影響等が考えられる。
【0052】<紙送り方向に沿って複数のPGを検出>
図8は、ギャップセンサ54が紙送り方向に沿って複数
の個所で距離PGを計測していることを示す説明図であ
る。図8は、走査方向から見た図であり、紙面の左右方
向が紙送り方向となる。同図において、同じ構成要素の
ものは同じ符号を付しているので、説明を省略する。同
図において、複数のギャップセンサが、紙送り方向に並
んで、キャリッジに設けられている。したがって、各ギ
ャップセンサの出力に基づいて、紙送り方向に沿って複
数の個所で距離PGを検出することができる。ギャップ
センサ54が紙送り方向に沿って複数の個所で距離PG
を計測することができると、複数のノズルが紙送り方向
に並んでいるので、ノズル毎にインクの吐出のタイミン
グ(後述)を制御することができるようになる。そのた
め、紙Sが印刷時に曲がっていたとしても、ノズル毎に
インクの吐出のタイミングを制御できるので、高精度な
印刷を行うことができる。
【0053】なお、紙Sが紙送り方向に曲がる原因とし
ては、紙送りローラ17Aと排紙ローラ17Bの回転ず
れによる影響等が考えられる。また、ヘッドが大型化
し、ノズルが紙送り方向に長く並ぶようになると、各ノ
ズルから紙Sまでの距離PGの偏差が大きくなる。この
ような場合に、ノズル毎にインクの吐出のタイミングを
制御できれば、高精度な印刷に有効である。
【0054】===インクの吐出速度の検出=== 本実施形態では、インクの吐出のタイミングを算出する
ため(後述)インクの吐出の速度Viを検出している。
インクの吐出の速度は、一般に、インクの重量が大きく
なるほど、大きくなる。したがって、プリンタが、イン
クの吐出量を変化させる場合、各インクの吐出量に基づ
いて、インクの吐出の速度Viが変化する。例えば、プ
リンタが大ドット及び小ドットを紙に形成する場合、大
ドットを形成するときのインクの吐出の速度の方が、小
ドットを形成するときのインクの吐出の速度よりも、大
きい。そこで、本実施形態では、各ドットに対応するイ
ンクの吐出の速度に関する情報をテーブルとしてメモリ
65に記憶し、このテーブルに基づいて、インクの吐出
の速度を検出している。すなわち、プリンタが印刷情報
に基づいて印刷動作を行うとき、この印刷情報に基づい
て印刷時に形成するインクの吐出量を求め、求められた
吐出量に基づいてメモリ65に記憶されたテーブルを参
照し、テーブルに基づいてインクの吐出の速度を検出す
る。
【0055】なお、このインクの吐出の速度に関する情
報のテーブルは、さらにインクの色毎に設けられても良
い。なお、後述する『基準吐出速度Vis』は、検出し
たものでなく、予め定められたもので良い。この場合、
基準吐出速度Visは、検出されるインク吐出速度Vi
以下の値(例えば小ドットの吐出速度以下の値)になる
ように設定されている。
【0056】===キャリッジの速度履歴=== 図9は、本実施形態のキャリッジの移動速度の時間変化
を示すグラフである。同図において、縦軸はキャリッジ
の移動速度Vcであり、横軸は時間tである。
【0057】図に示す通り、キャリッジ41は、停止し
た状態(t=0)から、所定の速度Vaまで加速され
(0<t<t1)、一定の速度(以下、走査速度とい
う)で走査し(t1<t<t2)、減速して停止する
(t2<t<t3)。そして、次は逆方向に、同様な加
速移動、走査移動、減速移動を行う。これを繰り返すこ
とにより、キャリッジ41は、走査方向に往復して移動
する。
【0058】印刷は、キャリッジ41が走査速度で移動
する領域(以下、定速領域という)のみを使って行って
も良い。しかし、定速領域のみを使って印刷をすること
にすると、印刷領域の幅だけ定速領域を確保する必要が
あるので、プリンタが大型化してしまう。そこで、本実
施形態では、キャリッジ41が加速移動する領域と減速
移動する領域(以下、加減速領域という)においても、
印刷を行うこととしている。
【0059】一方、加減速中は走査速度よりも低速でキ
ャリッジが移動しているので、加減速領域において走査
領域と同様のタイミングでインクを吐出すると、インク
滴は、紙の着弾目標位置よりも手前に着弾する。つま
り、加減速領域において印刷を行うときは、走査領域に
おけるインクの吐出のタイミングよりも遅延させてイン
クを吐出する必要がある。この遅延させるタイミングに
関しては、後述する。
【0060】本実施形態では、加減速領域においても印
刷を行うことができるので、プリンタの小型化を図るこ
とができる。
【0061】なお、後述する『基準速度Vs』は、検出
したものでなく、予め定められたもので良い。この場
合、基準速度Vsは、キャリッジの移動速度Vcよりも
大きい値に設定されている。
【0062】===インクの吐出のタイミング=== <インク滴の軌跡について>図10は、ノズルからイン
クを吐出したときのインク滴の軌跡についての説明図で
ある。図10Aは、ノズルが停止している状態(キャリ
ッジ41が停止している状態)におけるインク滴の軌跡
についての説明図である。図10Bおよび図10Cは、
ノズルが移動している状態(キャリッジ41が移動して
いる状態)におけるインク滴の軌跡についての説明図で
ある。なお、実際にはノズルから断続的にインクが吐出
されることになるが、図10でのインク滴の数は、説明
を簡単にするため、制限している。
【0063】図10Aでは、ノズルが停止している状態
なので、インク滴は、このインク滴を吐出した時のノズ
ルの位置の真下で紙に着弾する。ノズルから吐出された
インク滴の鉛直方向(紙に向かう方向)の速度(インク
吐出速度)をViとし、ノズルから紙までの距離(ギャ
ップ)をPGとすると、インク滴は、吐出されてから、
時間PG/Viの後に、紙に着弾する。なお、インク滴
が吐出されてから紙に着弾するまでの時間を『飛翔時
間』と呼ぶことにする。また、インク吐出速度が基準と
なる速度(以下、基準インク吐出速度という)Visで
あり、ノズルから紙までの距離が基準となる距離(以
下、基準距離という)PGsであるときのインク飛翔時
間を『基準飛翔時間』と呼ぶことにする。
【0064】図10Bでは、キャリッジは、基準となる
速度(以下、基準速度という)Vsで走査方向(紙面の
左右方向)に移動している。キャリッジ41の速度がV
sであると、ノズルも走査方向にVsの速度で移動して
いる。一方、インク滴の鉛直方向の速度を基準インク吐
出速度Visとし、ノズルから紙までの距離を基準距離
PGsとすると、インク滴は、吐出されてから、基準飛
翔時間経過後に、紙に着弾する。そうすると、インク滴
は、慣性の法則により、このインク滴を吐出した時のノ
ズルの位置から距離Vs×PGs/Visだけ走査方向
にずれた位置で紙に着弾する。したがって、紙の所定の
位置(以下、着弾目標位置という)にインク滴を着弾さ
せるためには、ノズルが着弾目標位置から距離Vs×P
Gs/Visだけ手前に位置するタイミングで、ノズル
からインク滴を吐出する必要がある。
【0065】本実施形態では、キャリッジ41が基準速
度Vsで移動しているときに、着弾目標位置にインク滴
を着弾させるために、ノズルがインク滴を吐出する位置
を『基準位置』と呼ぶことにする。つまり、キャリッジ
41が基準速度Vsで移動し、ノズルから紙までの距離
が基準距離PGsであり、基準インク吐出速度Visで
インク滴を吐出するときに、キャリッジ41が基準位置
にくるタイミングでノズルからインク滴を吐出すれば、
目標着弾位置にインク滴を着弾させ、紙の所定の位置に
ドットを形成することができる。本実施形態では、基準
位置は、着弾目標位置からVs×PGs/Visだけ手
前の位置として算出される。
【0066】図10Cでは、キャリッジ41が基準速度
Vsよりも低速のVcで移動し、ノズルから紙までの距
離PGが基準距離PGsよりも小さく、基準インク吐出
速度Visよりも速いインク吐出速度Viでインク滴を
吐出している。この場合、インク滴が着弾する位置は、
インク滴を吐出した時のノズルの位置からVc×PG/
Viだけ走査方向にずれた位置である。仮に、基準位置
でインクを吐出すると、インク滴は、着弾目標位置より
も(Vs×PGs/Vis)−(Vc×PG/Vi)だ
け手前に着弾する。したがって、着弾目標位置にインク
滴を着弾させる(紙の所定の位置にドットを形成させ
る)ためには、ノズルが(Vs×PGs/Vis)−
(Vc×PG/Vi)だけ基準位置を通り越えたタイミ
ングで、ノズルからインク滴を吐出する必要がある。言
いかえると、キャリッジ41が基準速度Vsよりも低速
で移動し、ノズルから紙までの距離PGが基準距離PG
sよりも小さく、基準インク吐出速度Visよりも速い
インク吐出速度Viでインク滴を吐出する場合、着弾目
標位置にインク滴を着弾させるには、インク滴を吐出す
るタイミングを、キャリッジ41が基準位置に到達して
から所定の時間だけ遅延させる必要がある。すなわち、
本実施形態では、遅延させるタイミングを求めるとき
に、キャリッジの移動速度Vc、ノズルから紙までの距
離PG及びインク吐出速度Viを考慮していることにな
る。
【0067】なお、予め設定する基準速度Vsが走査速
度Vaよりも速ければ、走査領域における印刷の際に
も、インク滴は紙の着弾目標位置よりも手前に着弾す
る。したがって、後述するインクの吐出のタイミング
は、加減速領域だけでなく、走査領域についても適用す
ることができる。
【0068】<遅延させるタイミングについて>上記の
通り、着弾目標位置にインク滴を着弾させるには、ノズ
ルが基準位置を(Vs×PGs/Vis)−(Vc×P
G/Vi)だけ通り越すような遅延したタイミングで、
ノズルからインク滴を吐出する必要がある。そこで、本
実施形態では、下記の通り、リニア式エンコーダ51の
パルスENCの周期をn分割し、遅延量に相当するm段
目を算出し、インク滴の吐出のタイミングを制御してい
る。
【0069】図11Aは、リニア式エンコーダ51の出
力信号の波形を示している。リニア式エンコーダ51か
ら1周期分のパスルENCが出力されることは、キャリ
ッジ41がリニアスケール511のスリットの間隔を移
動することを意味する。例えば、リニアスケール511
のスリット間隔が1/180インチであるときに、リニ
ア式エンコーダ51から1周期分のパルス信号が出力さ
れると、キャリッジ41が1/180インチ移動したこ
とになる。つまり、この場合のリニア式エンコーダ51
によるキャリッジ41の位置検出の解像度は、1/18
0インチである。
【0070】図11Bは、キャリッジ41が基準速度V
sで移動し、ノズルから紙までの距離が基準距離PGs
であり、基準インク吐出速度Visでインク滴を吐出す
るときのヘッド駆動信号である。ヘッド21のノズル
は、このヘッド駆動信号が入力されるタイミングに応じ
て、インクを吐出する。この場合のキャリッジ41は基
準速度Vsで移動しているので、ヘッド駆動信号は、キ
ャリッジ41が基準位置に到達したときに発せられる。
なお、キャリッジ41の位置の検出はリニア式エンコー
ダ51の解像度の範囲内で行われているので、ヘッド駆
動信号は、リニア式エンコーダ51のパルス信号の立ち
上がりエッジと同じタイミングで発せられる。
【0071】図11Cは、キャリッジ41が速度Vc
(<Vs)で移動し、ノズルから紙までの距離がPG
(<PGs)であり、インク吐出速度がVi(≧Vi
s)であるときのヘッド駆動信号である。ヘッド21の
ノズルは、このヘッド駆動信号が入力されるタイミング
に応じて、インクを吐出する。この場合のヘッド駆動信
号は、キャリッジ41が基準位置に到達した後、遅延し
て発せられる。つまり、図11Cのヘッド駆動信号は、
図11Bのヘッド駆動信号のタイミングと比較すると、
遅延したタイミングで発せられている。本実施形態で
は、リニア式エンコーダ51のパルスENCの周期をn
分割し、遅延量に相当するm段目を算出し、m段目に相
当するタイミングでヘッド駆動信号を発するように制御
している。
【0072】すなわち、まず、リニア式エンコーダ51
のパルスENCの直前の周期Tをn分割している。1周
期をn分割した場合、リニアスケール511のスリット
間隔がλであると、1段がλ/nに相当する。例えば、
1周期を128分割した場合、リニアスケール511の
スリット間隔が1/180インチであると、1段が約
1.1μmに相当する。なお、nは、制御ユニット60
の計算の都合のため、2の累乗であることが望ましい。
【0073】次に、ヘッド駆動信号を遅延させるに必要
な量が、何段目に相当するかを算出する。遅延量に相当
するタイミングをm段目とすると、m=(補正距離)/
(λ/n)となる。なお、補正距離は、上記の通り、
(Vs×PGs/Vis)−(Vc×PG/Vi)であ
る。つまり、mは、以下の式で算出される。
【0074】
【数1】 ただし、mは整数にする必要があるので、上式でmが整
数とならないときは、例えば切り下げ、四捨五入、又は
切り上げ等を行い、mを整数にする。
【0075】そして、ヘッド駆動信号は、リニア式エン
コーダ51のパルス信号の立ち上がりエッジからm段目
に相当する時間になったら発せられる。すなわち、ヘッ
ド駆動信号は、リニア式エンコーダ51のパルス信号の
立ち上がりエッジからm段目に相当する遅延したタイミ
ングで発せられる。これにより、ノズルが基準位置を
(Vs×PGs/Vis)−(Vc×PG/Vi)だけ
通り越すような遅延したタイミングで、ノズルからイン
ク滴を吐出することができる。
【0076】上記の数1式からも分かる通り、キャリッ
ジ41の速度Vcが小さいほど、大きく遅延させたタイ
ミングでインクを吐出する。一方、速度Vcが大きいほ
ど、小さく遅延させたタイミングでインクを吐出する。
また、ノズルから紙までの距離PGが小さいほど、大き
く遅延させたタイミングでインクを吐出する。一方、距
離PGが大きいほど、小さく遅延させたタイミングでイ
ンクを吐出する。また、インク滴の鉛直方向の吐出速度
Viが遅いほど、小さく遅延させたタイミングでインク
を吐出する。一方、吐出速度Viが速いほど、大きく遅
延させたタイミングでインクを吐出する。
【0077】本実施形態によれば、ノズルからのインク
の吐出のタイミングが、キャリッジの移動速度Vc、ノ
ズルから紙までの距離PG及びインク吐出速度Viに基
づいて、基準位置から遅延したタイミングになるように
制御されている。これにより、本実施形態のプリンタ
は、精密な印刷ができる。
【0078】なお、上述した実施形態では、説明を簡単
にするため、インク滴の数を制限しているが、ノズルか
らインクが断続的に吐出される場合であっても、各イン
ク滴の吐出のタイミングは、同様に制御されている。
【0079】===コンピュータシステム等の構成==
= 次に、本発明に係る実施形態の一例であるコンピュータ
システム、コンピュータプログラム、及び、コンピュー
タプログラムを記録した記録媒体の実施形態について、
図面を参照しながら説明する。
【0080】図12は、コンピュータシステムの外観構
成を示した説明図である。コンピュータシステム100
0は、コンピュータ本体1102と、表示装置1104
と、プリンタ1106と、入力装置1108と、読取装
置1110とを備えている。コンピュータ本体1102
は、本実施形態ではミニタワー型の筐体に収納されてい
るが、これに限られるものではない。表示装置1104
は、CRT(CathodeRay Tube:陰極線管)やプラズマ
ディスプレイや液晶表示装置等が用いられるのが一般的
であるが、これに限られるものではない。プリンタ11
06は、上記に説明されたプリンタが用いられている。
入力装置1108は、本実施形態ではキーボード110
8Aとマウス1108Bが用いられているが、これに限
られるものではない。読取装置1110は、本実施形態
ではフレキシブルディスクドライブ装置1110AとC
D−ROMドライブ装置1110Bが用いられている
が、これに限られるものではなく、例えばMO(Magnet
Optical)ディスクドライブ装置やDVD(Digital Ve
rsatile Disk)等の他のものであっても良い。
【0081】図13は、図12に示したコンピュータシ
ステムの構成を示すブロック図である。コンピュータ本
体1102が収納された筐体内にRAM等の内部メモリ
1202と、ハードディスクドライブユニット1204
等の外部メモリがさらに設けられている。上述したプリ
ンタの動作を制御するコンピュータプログラムは、記録
媒体であるフレキシブルディスクFDやCD−ROM等
に記録され、読取装置1110により読みこまれる。ま
た、コンピュータプログラムは、インターネット等の通
信回線を介して、コンピュータシステム1000にダウ
ンロードされるようにしても良い。
【0082】なお、以上の説明においては、プリンタ1
106が、コンピュータ本体1102、表示装置110
4、入力装置1108、及び、読取装置1110と接続
されてコンピュータシステムを構成した例について説明
したが、これに限られるものではない。例えば、コンピ
ュータシステムが、コンピュータ本体1102とプリン
タ1106から構成されても良く、コンピュータシステ
ムが表示装置1104、入力装置1108及び読取装置
1110のいずれかを備えていなくても良い。また、例
えば、プリンタ1106が、コンピュータ本体110
2、表示装置1104、入力装置1108、及び、読取
装置1110のそれぞれの機能又は機構の一部を持って
いても良い。一例として、プリンタ1106が、画像処
理を行う画像処理部、各種の表示を行う表示部、及び、
デジタルカメラ等により撮影された画像データを記録し
た記録メディアを着脱するための記録メディア着脱部等
を有する構成としても良い。
【0083】また、上述した実施形態において、プリン
タを制御するコンピュータプログラムが、制御ユニット
60のメモリ65に取り込まれていても良い。そして、
制御ユニット60が、このコンピュータプログラムを実
行することにより、上述した実施形態におけるプリンタ
の動作を達成しても良い。
【0084】このようにして実現されたコンピュータシ
ステムは、システム全体として従来システムよりも優れ
たシステムとなる。
【0085】===その他の実施の形態=== 以上、一実施形態に基づき、本発明に係るプリンタ等を
説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易に
するためのものであり、本発明を限定して解釈するため
のものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することな
く、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物
が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる
実施形態であっても、本発明に係る印刷装置に含まれる
ものである。
【0086】<n分割する周期について>前述の実施形
態によれば、リニア式エンコーダ51のパルスENCの
直前の周期Tをn分割している。しかし、基準とする周
期Tは、直前のパルスの周期とすることに限られるもの
ではない。例えば、2つ前のパルスの周期に基づいても
良い。このようにすれば、遅延するタイミングを計算す
る時間を得ることができる。また、直前の複数のパルス
の周期を平均したものを基準としても良い。また、その
他の方法によって基準となる周期Tを決定しても良い。
【0087】<距離PGの検出について>前述の実施形
態によれば、ヘッド21のノズルから紙までの距離PG
は、ギャップセンサ54によって検出されていた。しか
し、ノズルから紙までの距離PGの検出は、ギャップセ
ンサ54を用いるものに限られるものではない。例え
ば、被印刷体である紙の種類についての情報を予め得て
いれば、紙の種類から紙の厚さが分かるので、ノズルか
ら紙までの距離PGを検出することが可能である。この
場合、紙の種類と距離PGとの関係に関する情報をテー
ブルとしてメモリ65に記憶しておくのが良い。また、
この場合、プリンタ又はプリンタに接続されるコンピュ
ータが、印刷される紙の種類を入力する入力手段を有し
ているのが良い。例えば、ユーザがユーザーインターフ
ェースによって印刷する紙の種類を入力し、コンピュー
タ又はプリンタが、メモリに記憶されたテーブルに基づ
いて、紙の種類から距離PGを検出しても良い。さら
に、プリンタが、被印刷体である紙を収容するトレイを
複数有しているならば、トレイに関する情報から収容し
ている紙の情報を得ることもできるので、トレイに関す
る情報に基づいて、ノズルから紙までの距離PGを検出
することが可能である。この場合、トレイに収容されて
いる紙に関する情報をメモリ65に記憶しておくのが良
い。
【0088】<キャリッジの速度の検出について>前述
の実施形態によれば、キャリッジの速度は、リニア式エ
ンコーダ51によって検出されていた。しかし、キャリ
ッジの速度の検出は、リニア式エンコーダ51を用いる
ものに限られるものではない。例えば、CPU61やD
Cユニット66からCRモータドライブに与えられる駆
動指令に基づいて、キャリッジの速度を検出しても良
い。
【0089】<インクの速度Viの検出について>前述
の実施形態によれば、インクの速度Viは、吐出するイ
ンクの量によって、検出されていた。しかし、インクの
速度の検出は、これに限られるものではない。例えば、
環境温度の変化に応じてインクの粘度が変化してインク
の速度Viも変わるので、温度に基づいて、インクの速
度を検出しても良い。この場合、インクの速度Viと温
度との関係に関する情報をテーブルとしてメモリ65に
記憶しておくのが良い。また、印刷モードによって吐出
インク量が異なるならば、ユーザがインターフェースに
よって選択した印刷モードに基づいて、インクの速度V
iを検出しても良い。
【0090】<ギャップセンサについて>前述の実施形
態によれば、ギャップセンサ54は、1つの発光部と2
つの受光部とを有しており、この構成によってノズルか
ら紙Sまでの距離PGを検出していた。しかし、ギャッ
プセンサの構成は、これに限られるものではない。例え
ば、2つの発光部と1つの受光部とを有するセンサであ
っても、2つの発光部での発光を切りかえることによ
り、ノズルから紙Sまでの距離PGを検出することがで
きる。また、前述の実施形態によれば、発光部から発せ
られた光のうち、紙Sで正反射した光を受光部で検出し
ていたが、紙Sで拡散した光を検出しても良い。
【0091】また、その他の方法によって、ノズルから
紙Sまでの距離PGを検出しても良いことは言うまでも
ない。
【0092】<ノズルについて>前述の実施形態によれ
ば、ノズルはヘッド21に設けられ、ヘッド21はキャ
リッジ41に設けられていたので、ノズルはキャリッジ
41と一体的に設けられていた。しかし、ノズルやヘッ
ド21の構成は、これに限られるものではない。例え
ば、ノズルやヘッドが、カートリッジ48(図2参照)
と一体的に設けられ、キャリッジ41に対して着脱可能
であっても良い。
【0093】
【発明の効果】本発明に係る印刷装置によれば、インク
吐出部から被印刷体までの距離を考慮して、インクを吐
出するタイミングを制御することができる。これによ
り、従来と比較して、高精度な印刷を行うことが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のインクジェットプリンタの全体構
成の説明図である。
【図2】本実施形態のインクジェットプリンタのキャリ
ッジ周辺の概略図である。
【図3】本実施形態のインクジェットプリンタの搬送ユ
ニット周辺の説明図である。
【図4】リニア式エンコーダの構成の説明図である。
【図5】リニア式エンコーダの出力信号の波形を示すタ
イミングチャートである。
【図6】ギャップセンサの構成の説明図である。
【図7】走査方向に沿って複数の個所で距離PGを検出
していることを示す説明図である。
【図8】紙送り方向に沿って複数の個所で距離PGを検
出していることを示す説明図である。
【図9】キャリッジの移動速度の時間変化を示す図であ
る。
【図10】インク滴の軌跡についての説明図である。
【図11】インクの吐出のタイミングの説明図である。
【図12】コンピュータシステムの外観構成を示す説明
図である。
【図13】コンピュータシステムの構成を示すブロック
図である。
【符号の説明】
10 紙搬送ユニット 11A 給紙挿入口 11B 排紙口 12 給紙モータ 13 給紙ローラ 14 プラテン 15 紙送りモータ(PFモータ) 16 紙送りモータドライバ(PFモータドライバ) 17A 紙送りローラ 17B 排紙ローラ 18A、18B フリーローラ 19A、19B、19C 歯車 20 インク吐出ユニット 21 ヘッド 22 ヘッドドライバ 30 クリーニングユニット 31 ポンプ装置 32 ポンプモータ 33 ポンプモータドライバ 35 キャッピング装置 40 キャリッジユニット 41 キャリッジ 42 キャリッジモータ(CRモータ) 43 キャリッジモータドライバ(CRモータドライ
バ) 44 プーリ 45 タイミングベルト 46 ガイドレール 50 計測器群 51 リニア式エンコーダ 511 リニアスケール 512 検出部 512A 発光ダイオード 512B コリメータレンズ 512C 検出処理部 512D フォトダイオード 512E 信号処理回路 512F コンパレータ 52 ロータリー式エンコーダ 53 紙検出センサ 60 制御ユニット 61 CPU 62 タイマ 63 インターフェース部 64 ASIC 65 メモリ 66 DCコントローラ 67 ホストコンピュータ

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動するインク吐出部からインクを断続
    的に吐出し、被印刷体に印刷を行う印刷装置において、 前記インク吐出部から前記被印刷体までの距離を検出
    し、 検出された前記距離に基づいて、前記インク吐出部から
    の前記インクの断続的な吐出のタイミングを制御するこ
    とを特徴とする印刷装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の印刷装置において、 前記インク吐出部の移動する速度が、基準となる速度よ
    りも遅いとき、 前記基準となる速度で前記インク吐出部が移動している
    ときの前記インクの吐出のタイミングと比較して、遅延
    したタイミングで前記インクを吐出することを特徴とす
    る印刷装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の印刷装置において、 前記インク吐出部の移動する速度が遅くなるほど、前記
    インクを吐出するタイミングが遅延することを特徴とす
    る印刷装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の印刷装
    置において、 前記距離が小さくなるほど、前記インクを吐出するタイ
    ミングが遅延することを特徴とする印刷装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の印刷装
    置において、 前記距離は、被印刷体の種類に関する情報又は被印刷体
    を収容するトレイに関する情報に基づいて、検出される
    ことを特徴とする印刷装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の印刷装
    置において、 前記距離は、ユーザが前記被印刷体に関する情報を入力
    した結果に基づいて、検出されることを特徴とする印刷
    装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の印刷装
    置において、 前記距離は、被印刷体までの距離の測定結果に基づい
    て、検出されることを特徴とする印刷装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の印刷装
    置において、 前記距離の検出は、前記インク吐出部の移動する方向に
    沿って、複数の個所で行われ、 前記インクの吐出のタイミングは、走査方向に沿ったエ
    リア毎に制御されることを特徴とする印刷装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の印刷装
    置において、 前記インク吐出部は、前記被印刷体を搬送する方向に沿
    って複数設けられており、 前記距離の検出は、前記被印刷体を搬送する方向に沿っ
    て、複数の個所で行われ、 前記インクの吐出のタイミングは、前記インク吐出部毎
    に制御されることを特徴とする印刷装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の印刷
    装置において、 吐出する前記インクの速度を検出し、 検出された前記インクの速度と検出された前記距離とに
    基づいて、前記インク吐出部からの前記インクの吐出の
    タイミングを制御することを特徴とする印刷装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の印刷装置におい
    て、 前記インクの速度は、吐出する前記インクの量に基づい
    て、検出されることを特徴とする印刷装置。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載の印刷装置におい
    て、 前記インクの速度は、温度に基づいて、検出されること
    を特徴とする印刷装置。
  13. 【請求項13】 請求項10に記載の印刷装置におい
    て、 前記インクの速度は、印刷モードに基づいて、検出され
    ることを特徴とする印刷装置。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれかに記載の印
    刷装置において、 吐出する前記インクの速度が速いほど、前記インクを吐
    出するタイミングが遅延することを特徴とする印刷装
    置。
  15. 【請求項15】 移動するインク吐出部からインクを断
    続的に吐出し、被印刷体に印刷を行う印刷装置におい
    て、 前記インク吐出部から前記被印刷体までの距離を、前記
    被印刷体の種類に関する情報又は前記被印刷体を収容す
    るトレイに関する情報に基づいて検出し、 吐出する前記インクの速度を、吐出する前記インクの量
    に基づいて検出し、 検出された前記インクの速度と検出された前記距離とに
    基づいて、前記インク吐出部からの前記インクの断続的
    な吐出のタイミングを制御し、 前記インク吐出部の移動する速度が基準となる速度より
    も遅いとき、前記基準となる速度で前記インク吐出部が
    移動しているときの前記インクの吐出のタイミングと比
    較して、遅延したタイミングで前記インクを吐出するこ
    とを特徴とする印刷装置。
  16. 【請求項16】 移動するインク吐出部からインクを断
    続的に吐出し、被印刷体に印刷を行う印刷方法におい
    て、 前記インク吐出部から前記被印刷体までの距離を検出す
    る工程と、 検出された前記距離に基づいて、前記インク吐出部から
    の前記インクの断続的な吐出のタイミングを制御する工
    程とを有すことを特徴とする印刷方法。
  17. 【請求項17】 移動するインク吐出部からインクを断
    続的に吐出して被印刷体に印刷を行う印刷装置に、 前記インク吐出部から前記被印刷体までの距離を検出す
    る機能と、 検出された前記距離に基づいて、前記吐出部からの前記
    インクの断続的な吐出のタイミングを制御する機能とを
    実現させるプログラム。
  18. 【請求項18】 コンピュータ本体と、該コンピュータ
    本体に接続可能な印刷装置とを備えたコンピュータシス
    テムであって、 前記印刷装置は、移動するインク吐出部からインクを断
    続的に吐出し、被印刷体に印刷を行う印刷装置であっ
    て、 前記インク吐出部から前記被印刷体までの距離を検出
    し、 検出された前記距離に基づいて、前記インク吐出部から
    の前記インクの断続的な吐出のタイミングを制御するこ
    とを特徴とするコンピュータシステム。
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