JP2013224191A - 乗客コンベアの欄干 - Google Patents
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Abstract
【課題】内デッキカバーの乗降口側の端部を形成する合成樹脂製の部分が、適切な寸法、形状に製作しやすい乗客コンベアの欄干を提供すること。
【解決手段】内デッキカバー20はスカートガード12の上部からステップ2の上方および乗客コンベアの乗降口の床の上方に突出して位置し、内デッキカバー20の乗降口側の端部は、スカートガード12のステップ2側の側面13から離れる方向に傾斜した斜面を成す面取り部21を有し、スカートガード12は金属製部材から成り、内デッキカバー20は、乗客コンベアの一方の乗降口から他方の乗降口に亘って延びて位置する第1内デッキカバー部材30と、この第1内デッキカバー部材30の乗降口側の端部に連結された面取り部21を含む第2内デッキカバー部材40とを備え、第1内デッキカバー部材30は金属製であり、第2内デッキカバー20は第1内デッキカバー部材よりも柔軟な合成樹脂製である。
【選択図】図2
【解決手段】内デッキカバー20はスカートガード12の上部からステップ2の上方および乗客コンベアの乗降口の床の上方に突出して位置し、内デッキカバー20の乗降口側の端部は、スカートガード12のステップ2側の側面13から離れる方向に傾斜した斜面を成す面取り部21を有し、スカートガード12は金属製部材から成り、内デッキカバー20は、乗客コンベアの一方の乗降口から他方の乗降口に亘って延びて位置する第1内デッキカバー部材30と、この第1内デッキカバー部材30の乗降口側の端部に連結された面取り部21を含む第2内デッキカバー部材40とを備え、第1内デッキカバー部材30は金属製であり、第2内デッキカバー20は第1内デッキカバー部材よりも柔軟な合成樹脂製である。
【選択図】図2
Description
本発明は、エスカレータ、動く歩道などの乗客コンベアの欄干に関する。
乗客コンベアの欄干は、乗客コンベアの1対の乗降口間を走行するステップの両側方に立設されるものであり、本体を成す欄干パネルと、欄干のステップ側の側下部の外形を形成するスカートガードおよび内デッキカバーとを備える。スカートガードは欄干パネルよりもステップ側に位置し、ステップに隣接する。内デッキカバーはスカートガードの上部に設けられて、スカートガードの上部からステップの上方および乗降口の床の上方に突出して位置する。
また、内デッキカバーの乗降口側の端部は、スカートガードのステップ側の側面から離れる方向に傾斜した斜面を成す面取り部を有する。この面取り部は、乗降口において乗客の足元や手荷物が内デッキカバーの端部に接触することを回避するためのものである。
この種の乗客コンベアの欄干としては、特許文献1に開示されたものがある。その特許文献1に開示された乗客コンベアの欄干は、スカートガードの終端部(乗降口側の端部)と、内デッキカバーの終端部(乗降口側の端部)とが、ステンレス鋼等よりも柔軟な合成樹脂製のブロック品に一体化されていて、それらの終端部を除くスカートガードの部分および内デッキカバーの部分のそれぞれは、ステンレス鋼製等の金属製の部材から成る。つまり、金属製の内デッキカバーの部分とスカートガードの部分とに対してブロック品が突き合わされて連結されることにより、内デッキカバーおよびスカートガードの全体が完成する。
特許文献1に開示された乗客コンベアの欄干においては、内デッキカバーの乗降口側の端部がステンレス鋼等の金属よりも柔軟な合成樹脂製であるので、その内デッキカバーの端部に乗客が接触した場合の安全性は、その内デッキカバーの端部がステンレス鋼等の金属製である場合より高い。
なお、前述のブロック品は、ABS樹脂等の合成樹脂のインジェクション成形、または真空成形で製作されるものである。
特許文献1に開示された乗客コンベアの欄干においては、スカートガードの終端部(乗降口側の端部)と、内デッキカバーの終端部(乗降口側の端部)とが、合成樹脂製のブロック品に一体化されている。このブロック品は、肉厚に対して全体の寸法が大き過ぎ、成形時における圧力や熱の影響によって所定の板厚が得られないなど、寸法、形状が適切に成形されないおそれがある。そして、形状や寸法が適切でない合成樹脂製のブロック品は、金属製の内デッキカバーの部分および金属製のスカートガードの部分の一方または両方に対して適切に連結できず、ブロック品の表面と、金属製の内デッキカバーの部分の表面および金属製のスカートガードの部分との連結部に意匠面において有害な段差が生じてしまうおそれがある。その段差が生じてしまった場合には、段差を解消するための補修を行う必要があり、その補修は煩わしい。
本発明は前述の事情を考慮してなされたものであり、その目的は、内デッキカバーの乗降口側の端部を形成する合成樹脂製の部分が、適切な寸法、形状に製作しやすい乗客コンベアの欄干を提供することにある。
前述の目的を達成するために本発明の乗客コンベアの欄干は次のように構成されている。
本発明の乗客コンベアの欄干は、ステップに隣接するスカートガードと、前記スカートガードの上部に設けられた内デッキカバーとを備え、前記内デッキカバーは、前記スカートガードの上部から前記ステップの上方および乗客コンベアの乗降口の床の上方に突出して位置し、前記内デッキカバーの乗降口側の端部は、前記スカートガードの前記ステップ側の側面から離れる方向に傾斜した斜面を成す面取り部を有する乗客コンベアの欄干において、前記スカートガードは金属製部材から成り、前記内デッキカバーは、この内デッキカバーの本体を成し、乗客コンベアの一方の乗降口から他方の乗降口に亘って延びて位置する前記第1内デッキカバー部材と、この第1内デッキカバー部材の乗降口側の端部に連結された第2内デッキカバー部材とを備え、前記第1内デッキカバー部材は金属製部材から成り、前記第2内デッキカバーは前記第1内デッキカバー部材よりも柔軟な合成樹脂製部材から成ることを特徴とする。
このように構成された本発明の乗客コンベアの欄干においては、スカートガードと内デッキカバーのうち、スカートガード全体との内デッキカバーの大部分が金属製であり、内デッキカバーの乗降口側の端部のみが合成樹脂製の第2内デッキカバー部材から成る。これによって、内デッキカバーの乗降口側の端部を成す合成樹脂製の部分(第2内デッキカバー部材)が、適切な寸法、形状に製作しやすい。
本発明の乗客コンベアの欄干は、前述のように構成された乗客コンベアの欄干において、前記内デッキカバーは、前記第1内デッキカバー部材の乗降口側の端部に固着され、その端部よりも乗降口側に突出して位置する取付代を有する連結部材と、前記取付代に前記第2内デッキカバー部材をネジ止めするネジ止め手段とを備え、これら連結部材とネジ止め手段とによって前記第1内デッキカバー部材と前記第2内デッキカバー部材とが連結されて成ることを特徴とするものであってもよい。
本発明の乗客コンベアの欄干は、前述のように構成された乗客コンベアの欄干において、前記ネジ止め手段は、前記第2内デッキカバー部材に固着して設けられた雄ネジと、前記連結部材の前記取付代に設けられ、前記雄ネジが挿通される締結用の孔と、この孔に挿通された状態の前記雄ネジに螺合するナットとを備えることを特徴とするものであってもよい。
本発明の乗客コンベアの欄干によれば、内デッキカバーの乗降口側の端部を形成する合成樹脂製の部分が、適切な寸法、形状に製作しやすい乗客コンベアの欄干を提供することができる。
以下、本発明の乗客コンベアの欄干の一実施形態について図1〜図9を用いて説明する。
本実施形態は、図1に示すエスカレータ1に備えられる欄干10である。エスカレータ1においては、無端状に連結されたステップ2が下階の乗降口3と上階の乗降口(図示省略)との間で走行する。本実施形態の欄干10は、ステップ2の走行方向を前後方向とした場合のステップ2の左右両側方に立設されるものである。この欄干10は、この欄干10の本体を成して立設された欄干パネル11と、欄干10のステップ2側の側下部の外形を形成するスカートガード12および内デッキカバー20とを備える。
欄干パネル11は、下階の乗降口3から上階の乗降口に亘って延びて位置するとともに、下階の乗降口3の床の上方および上階の乗降口の床の上方に突出して位置する。
スカートガード12は耐腐食性の金属製部材から成り、エスカレータ1の骨格を成すトラス構造物(図示省略)の上部に設けられたデッキベース(図示省略)に固定されて、下階の乗降口3から上階の乗降口に亘って延びて位置するとともに、ステップ2に隣接する。
内デッキカバー20は、スカートガード12の上部に設けられて、下階の乗降口3から上階の乗降口に亘って延びて位置するとともに、スカートガード12の上部からステップ2の上方および乗降口の床3の上方に突出して位置する。これにより、内デッキカバー20は、乗客の足元がスカートガード12とステップ2との間の隙間に近づき過ぎること、すなわち、その隙間に乗客の履物が挟まり、走行中のステップ2に引き込まれてしまうことを防止している。
内デッキカバー20の乗降口側(下階の乗降口3側および上階の乗降口側)の端部は、スカートガード12のステップ2側の側面13から離れる方向に傾斜した斜面から成る面取り部21を有する。その面取り部21は、乗降口において乗客の足元や手荷物が内デッキカバー20の乗降口側の端部に接触することを回避するためのものである。
図2,図3に示すように、内デッキカバー20は、下階の乗降口3から上階の乗降口に亘って延びて位置する第1内デッキカバー部材30と、この第1内デッキカバー部材30の下階の乗降口3側の端部および上階の乗降口側の端部のそれぞれに突き合わされて連結され、内デッキカバー20の乗降口側の端部を成す第2内デッキカバー部材40と備える。
図2に示すように、第1内デッキカバー部材30はステンレス鋼等の耐腐食性の金属製部材から成り、欄干パネル11側からステップ2の方向に下り傾斜を成す傾斜板部31と、スカートガード12の上部からステップ2の上方に突出して位置する突端部32とを有する。
第2内デッキカバー部材40はステンレス鋼等よりも柔軟な合成樹脂製部材から成り、図2〜図4に示すように、第1内デッキカバー部材30の傾斜板部31および突端部32の表面に対し段差なく(面一に)位置する傾斜板部41および突端部42と、前述の面取り部21とを有する。
図5に示すように、第2内デッキカバー部材40の裏面には、後述の連結部材60に対して第2内デッキカバー20をネジ止めするための3個の雄ネジ50が突出して設けられている。それら雄ネジ50は矩形の頭部51を備え、この頭部51が第2内デッキカバー部材40の傾斜板部41内に埋設されることによって第2内デッキカバー部材40に対し固着されている。
連結部材60は、図3,図6に示すように、第1内デッキカバー部材30の裏面に固定されるものであり、第1内デッキカバー部材30の傾斜板部31の裏面に、この傾斜板部31に重ね合わされて固着される板部材から成る中間板61と、傾斜板部31との間に中間板61を挟んで位置し、この中間板61に重ね合わされて固着される本体板62とを備える。本体板62は、中間板61に固着された状態において、第1内デッキカバー部材30の乗降口側の端部から突出して位置し第2内デッキカバー部材40がネジ止めされる取付代63を有する。この取付代63には、第2内デッキカバー部材40に設けられた前述の3個の雄ネジ50のそれぞれが挿通されるネジ止め用の孔64が3個設けられている。なお、中間板61および本体板62はステンレス鋼等の耐腐食性の金属製部材から成る。
図7に示すように、連結部材60は、中間板61が本体板62に固着された状態で、第1内デッキカバー部材30に組み込まれる。
図3,図8に示すように、連結部材60が第1内デッキカバー部材30に固着された状態において、連結部材60の取付代63には、第2内デッキカバー部材40に設けられた3個の雄ネジ50のそれぞれが、取付代63に設けられた3個の孔64のそれぞれに挿通された状態で配置される。そして、図9に示すように、雄ネジ50にナット65が螺合されて締め込まれることにより、第2内デッキカバー部材40が連結部材60の取付代63にネジ止めされる。この結果、第2内デッキカバー部材40の傾斜板部41および突端部42のそれぞれの表面が、第1内デッキカバー部材30の傾斜板部31および突端部32のそれぞれの表面に段差なく(面一に)位置した状態で、第1内デッキカバー部材30と第2内デッキカバー部材40とが連結された状態となる。第2内デッキカバー部材40の肉厚寸法は、第1内デッキカバー部材30の板厚寸法よりも厚く設定されていて、連結部材60の中間板61は、それら肉厚寸法と板厚寸法との差を吸収するスペーサとして機能している。
なお、雄ネジ50と孔64とナット65は、連結部材60の取付代63に第2内デッキカバー部材40をネジ止めするネジ止め手段であり、本発明におけるネジ止め手段に相当する。
このように構成された本実施形態の欄干10によれば次の効果を得られる。
本実施形態の欄干10においては、スカートガード12と内デッキカバー20のうち、スカートガード12全体と、内デッキカバー20の大部分(第1内デッキカバー部材30)が金属製であり、内デッキカバー20の乗降口側(下階の乗降口3側および上階の乗降口側)の端部のみが合成樹脂製の第2内デッキカバー部材40から成る。これによって、内デッキカバー20の乗降口側の端部を成す合成樹脂製の部分(第2内デッキカバー部材40)が、適切な寸法、形状に製作しやすい乗客コンベアの欄干を提供することができる。
したがって、本実施形態の欄干10は、内デッキカバー20の乗場側の端部を成す合成樹脂製の部分(第2内デッキカバー部材40)と、金属製の内デッキカバーの部分(第1内デッキカバー部材30)との連結部に意匠面で有害な段差が生じにくく、かつ、内デッキカバーの乗場側の端部に乗客が接触した場合の安全性を、その内デッキカバーの端部がステンレス鋼等の金属製である場合よりも高くすることができる。
本実施形態の欄干10は、内デッキカバー20の乗降口側(下階の乗降口3側および上階の乗降口側)の端部の合成樹脂化を、従来よりも小型の成形型を用いて実現できるものであり、これによって、従来よりも生産効率の向上および設備投資の低減に貢献できる。
なお、前述の実施形態の欄干10はエスカレータ1に適用されたが、動く歩道に適用されてもよい。
1 エスカレータ(乗客コンベア)
2 ステップ
3 下階の乗降口
4 床
10 欄干
11 欄干パネル
12 スカートガード
13 側面
20 内デッキカバー
21 面取り部
30 第1内デッキカバー部材
31 傾斜板部
32 突端部
40 第2内デッキカバー部材
41 傾斜板部
42 突端部
50 雄ネジ
51 頭部
60 連結部材
61 中間板
62 本体板
63 取付代
64 孔
65 ナット
2 ステップ
3 下階の乗降口
4 床
10 欄干
11 欄干パネル
12 スカートガード
13 側面
20 内デッキカバー
21 面取り部
30 第1内デッキカバー部材
31 傾斜板部
32 突端部
40 第2内デッキカバー部材
41 傾斜板部
42 突端部
50 雄ネジ
51 頭部
60 連結部材
61 中間板
62 本体板
63 取付代
64 孔
65 ナット
Claims (3)
- ステップに隣接するスカートガードと、前記スカートガードの上部に設けられた内デッキカバーとを備え、前記内デッキカバーは、前記スカートガードの上部から前記ステップの上方および乗客コンベアの乗降口の床の上方に突出して位置し、前記内デッキカバーの乗降口側の端部は、前記スカートガードの前記ステップ側の側面から離れる方向に傾斜した斜面を成す面取り部を有する乗客コンベアの欄干において、
前記スカートガードは金属製部材から成り、
前記内デッキカバーは、この内デッキカバーの本体を成し、乗客コンベアの一方の乗降口から他方の乗降口に亘って延びて位置する前記第1内デッキカバー部材と、この第1内デッキカバー部材の乗降口側の端部に連結された第2内デッキカバー部材とを備え、
前記第1内デッキカバー部材は金属製部材から成り、前記第2内デッキカバーは前記第1内デッキカバー部材よりも柔軟な合成樹脂製部材から成る
ことを特徴とする乗客コンベアの欄干。 - 請求項1に記載の乗客コンベアの欄干において、
前記内デッキカバーは、前記第1内デッキカバー部材の乗降口側の端部に固着され、その端部よりも乗降口側に突出して位置する取付代を有する連結部材と、前記取付代に前記第2内デッキカバー部材をネジ止めするネジ止め手段とを備え、これら連結部材とネジ止め手段とによって前記第1内デッキカバー部材と前記第2内デッキカバー部材とが連結されて成る
ことを特徴とする乗客コンベアの欄干。 - 請求項2に記載の乗客コンベアの欄干において、
前記ネジ止め手段は、前記第2内デッキカバー部材に固着して設けられた雄ネジと、前記連結部材の前記取付代に設けられ、前記雄ネジが挿通される締結用の孔と、この孔に挿通された状態の前記雄ネジに螺合するナットとを備える
ことを特徴とする乗客コンベアの欄干。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012096694A JP2013224191A (ja) | 2012-04-20 | 2012-04-20 | 乗客コンベアの欄干 |
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2013224191A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016188131A (ja) * | 2015-03-30 | 2016-11-04 | フジテック株式会社 | 乗客コンベアの欄干 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS51149591U (ja) * | 1975-05-26 | 1976-11-30 | ||
JPS5415286A (en) * | 1977-07-01 | 1979-02-05 | Hitachi Ltd | Balustrade for man conveyor |
JPS62130992A (ja) * | 1985-11-29 | 1987-06-13 | 株式会社日立製作所 | 乗客コンベア |
JPH0683501U (ja) * | 1993-05-13 | 1994-11-29 | 日産ディーゼル工業株式会社 | 車両用カバー |
-
2012
- 2012-04-20 JP JP2012096694A patent/JP2013224191A/ja active Pending
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