JP2013214357A - 電荷発生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電源及び配線に起因して対象物に発生する誘導電荷及び該誘導電荷によるノイズの影響を排除する。
【解決手段】イオナイザ10において、電気絶縁材料からなる筐体22の内部には、第1高電圧電源部70A及び第2高電圧電源部70Bが対向して配置されると共に、第1配線部74A及び第2配線部74Bが対向して配置されている。第1高電圧電源部70Aは、第1配線部74Aを介して奇数番の針電極44a、44c、44eに交流高電圧(電圧A)を印加すると共に、第2高電圧電源部70Bは、第2配線部74Bを介して偶数番の針電極44b、44dに電圧Aとは180°位相の異なる交流高電圧(電圧B)を印加する。
【選択図】図5

Description

本発明は、イオンを発生する電荷発生装置に関し、より詳細には、除電対象の対象物に向けてイオンを放出することにより該対象物に帯電した電荷を中和して除電するイオナイザとして好適な電荷発生装置に関する。
例えば、除電対象の対象物に向けてイオンを放出することにより、該対象物に帯電した電荷を中和して除電するイオナイザが、特許文献1及び2に開示されている。
特許文献1のイオナイザでは、針電極に交流電圧を印加することにより、該針電極の近傍で正イオン及び負イオンを交互に発生させ、発生した正イオン及び負イオンを対象物に向けて交互に放出することにより該対象物の除電を行う。
また、特許文献1の他のイオナイザ及び特許文献2のイオナイザでは、一方の針電極に交流電圧を印加すると共に、他方の針電極に前記交流電圧と異なる極性の交流電圧を印加することにより、各針電極の近傍で正イオン及び負イオンを同時に発生させ、発生させた正イオン及び負イオンを対象物に向けて放出することにより該対象物の除電を行う。
米国特許第6693788号明細書 国際公開第2007/122742号パンフレット
ところで、イオナイザでは、比較的高い電圧レベルの交流電圧(交流高電圧)を針電極に印加して正イオン及び負イオンを発生させ、除電を行う空間(除電空間)内で正イオン及び負イオンが均一に分布するようにイオンバランスを調整し、対象物の表面に正イオン及び負イオンを到達させることにより、該対象物の除電を行う。
しかしながら、パルス的に正イオン及び負イオンを交互に発生させることで、正イオン及び負イオンが交互に対象物に到達すると、対象物への正イオン及び負イオンの到達周期に起因して、該対象物での電位振幅が大きくなってしまう。また、針電極に交流高電圧を印加する電源や、該電源と針電極とを電気的に接続する配線に起因して対象物に誘導された電荷(以下、誘導電荷ともいう。)が、対象物でのノイズの原因となり、この場合でも、該対象物での電位振幅が大きくなってしまう。
このような電位振幅の増大を抑制して、本来の小さな電位振幅とするためには、(a)正イオン及び負イオンの発生の仕方を工夫するか、(b)誘導電荷及びノイズ自体を抑制するか、(c)正イオン及び負イオンの発生周期を調整して正イオン及び負イオンの到達周期を短くすることにより電位振幅を小さくしたり、誘導電荷に起因したノイズの影響を相対的に小さくすることが考えられる。具体的には、下記(1)〜(6)の対策が考えられる。
(1)対象物とイオナイザとをできる限り離す。(2)イオナイザと電源とを別体とし、対象物と電源とをできる限り離す。(3)交流高電圧の周波数を高くする。(4)イオナイザ内部の電源及び配線をシールドする。(5)一方の電極に正の直流高電圧を印加すると共に、他方の電極に負の直流高電圧を印加する。(6)正イオン又は負イオンの発生箇所の近傍で極性の異なるイオンを同時に発生させる。
しかしながら、上記の(1)〜(6)の対策では、下記の問題が発生する。
(1)の対策では、対象物とイオナイザとの距離が大きくなるので、対象物に到達する正イオン及び負イオンの量が減少する。この結果、対象物の除電に時間がかかって除電速度が低下し、イオナイザの除電性能が低下する。
そこで、イオナイザと対象物とを近接させて正イオン及び負イオンを対象物に確実に到達させることも考えられる。しかしながら、イオナイザに付随する電源及び配線も対象物に近接することになるので、誘導電荷及びノイズが発生しやすくなり、電位振幅を小さくすることができない。従って、イオナイザと対象物との距離を縮めることはできない。
(2)の対策では、電源及び配線がイオナイザの外にあるため、配線の引き回しを工夫する必要がある等、交流高電圧からユーザを保護するための対策を別途行う必要がある。これにより、イオナイザの取り扱いが困難になる等の使用上の制限が発生する。
(3)の対策では、交流電圧の正の部分又は負の部分を針電極に印加する時間がそれぞれ短くなるので、正イオン及び負イオンの発生周期が短くなって正イオン及び負イオンの到達周期が短くなり、電位振幅が小さくなるという利点はあるが、正イオン及び負イオンの発生量が却って減少する。この結果、除電速度が低下して、イオナイザの除電性能が低下する。
(4)の対策では、発生した正イオン及び負イオンがシールドに吸収されてしまい、対象物に到達する正イオン及び負イオンの量が減少する。この場合でも、除電速度が低下して、イオナイザの除電性能が低下する。
(5)の対策では、一方の針電極の近傍で正イオンが発生すると共に、他方の針電極の近傍で負イオンが発生するので、除電空間における一方の針電極と他方の針電極との間の領域では、正イオン及び負イオンの双方を同じ時間帯に対象物に到達させることができるため、正イオンと負イオンとが混在してイオンバランスが取れ、電位振幅を小さくすることができる。しかしながら、正イオンのみが存在する領域や負イオンのみが存在する領域(除電空間の端部)では、いずれか一方の種類のイオンしか対象物に到達しないので、イオンバランスが取れず、電位振幅が大きくなってしまう。この結果、対象物の除電を実際に行うことができる領域が制限される。
(6)の対策では、極性の異なるイオンを発生させるために他の針電極を用意し、該他の針電極に交流高電圧を印加する必要がある。すなわち、他の針電極に交流高電圧を印加するための他の電源や、該他の電源と他の針電極とを電気的に接続するための他の配線も用意する必要がある。この場合には、他の電源及び他の配線に起因して誘導電荷も発生し、該誘導電荷によるノイズで電位振幅が却って大きくなる。
このように、従来のイオナイザでは、電極に交流電圧を印加する電源や、該電源と電極とを電気的に接続する配線に起因して対象物に誘導電荷が発生し、該誘導電荷によるノイズで、対象物での電位振幅が実際の値より大きくなってしまう。また、誘導電荷及びノイズを効果的に排除することも困難である。
なお、上記の説明では、電荷発生装置がイオナイザである場合について説明したが、イオンを放出して対象物を帯電させる電荷発生装置としての帯電装置においても、針電極に対する高電圧の印加に起因してイオンが発生するため、同様の問題が惹起されるものと想定される。
本発明は、上記の課題を解消するためになされたものであり、電源及び配線に起因して対象物に発生する誘導電荷及び該誘導電荷によるノイズの影響を排除することができる電荷発生装置を提供することを目的とする。
本発明に係る電荷発生装置は、少なくとも2つの電極と、一方の第1電極に第1電圧を印加する第1電源部と、他方の第2電極に前記第1電圧とは異なる極性の第2電圧を印加する第2電源部と、前記第1電源部と前記第1電極とを電気的に接続する第1配線部と、前記第2電源部と前記第2電極とを電気的に接続する第2配線部とを有する。
この場合、前記第1電源部から前記第1配線部を介して前記第1電極に前記第1電圧を印加すると共に、前記第2電源部から前記第2配線部を介して前記第2電極に前記第2電圧を印加すれば、前記第1電極の近傍でイオンが発生すると共に、当該イオンとは異なる極性のイオンが前記第2電極の近傍で発生する。
そのため、前記電荷発生装置がイオナイザであれば、発生した前記イオンを対象物に向けて放出することにより、該対象物に帯電した電荷を中和して除電することができる。一方、前記電荷発生装置が帯電装置であれば、発生した前記イオンを対象物に向けて放出することにより、該対象物を帯電させることができる。
ところで、[発明が解決しようとする課題]の項目でも説明したように、従来の電荷発生装置では、電極に交流電圧を印加する電源や、該電源と前記電極とを電気的に接続する配線に起因して対象物に誘導電荷が発生し、該誘導電荷に起因したノイズによって前記対象物での電位振幅が実際の値より大きくなってしまうと共に、前記誘導電荷及び前記ノイズを効果的に排除することができなかった。
そこで、本発明に係る電荷発生装置では、この課題を解決して、上述の目的を達成するために、前記第1電源部と前記第2電源部とを対向して配置するか、及び/又は、前記第1配線部と前記第2配線部とを対向して配置している。
前述のように、前記第1電源部から前記第1配線部を介して前記第1電極に印加される前記第1電圧と、前記第2電源部から前記第2配線部を介して前記第2電極に印加される前記第2電圧とは、互いに異なる極性である。そのため、前記第1電源部に起因した誘導電荷及びノイズと、前記第2電源部に起因した誘導電荷及びノイズとについても、それぞれ、互いに異なる極性となる。従って、これらの誘導電荷及びノイズは、互いに打ち消し合うことになり、各誘導電荷及び各ノイズを効果的に排除することができる。
このように、前記第1電源部と前記第2電源部とを対向配置させるか、あるいは、前記第1配線部と前記第2配線部とを対向配置させることにより、前記第1電源部及び前記第2電源部に起因した誘導電荷及びノイズや、前記第1配線部及び前記第2配線部に起因した誘導電荷及びノイズの電位振幅への影響をなくすことができる。この結果、本発明では、前記第1電源部、前記第2電源部、前記第1配線部及び前記第2配線部と、前記第1電極及び前記第2電極とを一体的に構成し、前記第1電源部、前記第2電源部、前記第1配線部及び前記第2配線部に対するシールド対策を不要にすることができる。
すなわち、本発明に係る電荷発生装置では、電気絶縁材料からなる筐体の表面に前記第1電極及び前記第2電極を露出させ、前記第1電源部と前記第2電源部、及び/又は、前記第1配線部と前記第2配線部を前記筐体内に配置することが可能となる。
これにより、前記電荷発生装置と対象物とを近接させた状態で、該電荷発生装置を使用することができる。また、シールド対策が不要であるため、シールドへのイオンの吸収がなくなる。この結果、対象物の表面に到達するイオンの量を増加させることができる。このように、前記電荷発生装置を前記対象物に近接させてイオンを発生させれば、前記対象物に対する除電速度や帯電速度を向上させることができ、該電荷発生装置の除電性能又は帯電性能を高めることができる。
さらに、前記筐体内に、前記第1電源部と前記第2電源部、及び/又は、前記第1配線部と前記第2配線部を配置すれば、前記電荷発生装置の使い勝手も向上する。
この場合、前記第1電源部と前記第2電源部との長手方向、及び/又は、前記第1配線部と前記第2配線部との長手方向に沿って、前記第1電極と前記第2電極とを交互に配置すれば、バータイプの電荷発生装置を容易に構成することができる。また、前記第1電極と前記第2電極とを交互に配置することにより、前記電荷発生装置と前記対象物との間の空間では、正イオンと負イオンとが均一に分布して、ムラのない均一な除電を行うことが可能となり、除電性能を一層高めることができる。また、前記対象物への前記正イオン及び前記負イオンの到達周期に起因した該対象物での電位振幅の増大も抑制することができる。
特に、平面視で、前記第1電源部と前記第2電源部との間、及び/又は、前記第1配線部と前記第2配線部との間で、前記長手方向に沿って前記第1電極及び前記第2電極を交互に配置すれば、仮想線上に前記第1電極及び前記第2電極が配置されることになるので、前記第1電源部及び前記第2電源部や、前記第1配線部及び前記第2配線部は、該仮想線を中心として線対称に配置されることになる。これにより、前記第1電源部に起因した誘導電荷及びノイズと前記第2電源部に起因した誘導電荷及びノイズとが互いに打ち消し合うと共に、前記第1配線部に起因した誘導電荷及びノイズと前記第2配線部に起因した誘導電荷及びノイズとが互いに打ち消し合うことになるので、これらの誘導電荷及びノイズの電位振幅への影響を効果的に排除することができる。また、前記対象物への前記正イオン及び前記負イオンの到達周期に起因した電位振幅の増大も効果的に抑制することができる。
また、複数の前記第1電極と複数の前記第2電極とを、平面視で、仮想円周上に配置した場合、前記第1電極に接続される前記第1配線部及び前記第1電源部と、前記第2電極に接続される前記第2配線部及び前記第2電源部とは、前記仮想円周の中心に対して点対称に配置することが可能となる。これにより、前記第1電源部に起因した誘導電荷及びノイズと前記第2電源部に起因した誘導電荷及びノイズとを効果的に打ち消し合うことができると共に、前記第1配線部に起因した誘導電荷及びノイズと前記第2配線部に起因した誘導電荷及びノイズとを効果的に打ち消し合うことができる。この場合でも、対象物への正イオン及び負イオンの到達周期に起因した電位振幅の増大を効果的に抑制することができる。
なお、先端部が外部に露出した針電極を前記第1電極及び前記第2電極とすれば、該先端部での電界集中により、正イオン及び負イオンを容易に発生させることができ、前記電荷発生装置の除電性能や帯電性能をさらに高めることができる。
ここで、本発明に係る電荷発生装置の前記第1電源部、前記第2電源部、前記第1配線部及び前記第2配線部の配置状態及び構成について、下記の(1)〜(9)において具体的に説明する。
(1) 前記電荷発生装置は、前記第1電極の近傍で発生したイオンと、前記第2電極の近傍で発生したイオンとを、対象物に向けて放出する。この場合、前記第1電源部と前記第2電源部とが前記対象物に対して略平行に配置されているか、及び/又は、前記第1配線部と前記第2配線部とが前記対象物に対して略平行に配置されている。これにより、前記第1電源部に起因する誘導電荷及びノイズと前記第2電源部に起因する誘導電荷及びノイズとが互いに打ち消し合うと共に、前記第1配線部に起因する誘導電荷及びノイズと前記第2配線部に起因する誘導電荷及びノイズとが互いに打ち消し合うので、前記対象物での実際の電位振幅を低減することができる。
(2) 上記(1)の場合において、前記第1電源部と前記第2電源部とが前記対象物から略同一距離の場所で該対象物に対して略平行に配置されているか、及び/又は、前記第1配線部と前記第2配線部とが前記対象物から略同一距離の場所で該対象物に対して略平行に配置されている。これにより、上述した各誘導電荷及び各ノイズが確実に打ち消されるので、実際の電位振幅をさらに低減することができる。
(3) 上記(2)の場合において、前記第1電源部は、第1交流電圧を発生すると共に、前記第2電源部は、前記第1交流電圧とは180°位相の異なる第2交流電圧を発生する。この結果、前記第1電源部から前記第1配線部を介した前記第1電極への前記第1交流電圧の印加と、前記第2電源部から前記第2配線部を介した前記第2電極への前記第2交流電圧の印加とによって、前記第1電極の近傍での正イオンの発生及び前記第2電極の近傍での負イオンの発生と、前記第1電極の近傍での負イオンの発生及び前記第2電極の近傍での正イオンの発生とが、交互に行われる。これにより、除電空間において正イオン及び負イオンを均一に分布させて、ムラのない均一な除電を行うことができる。また、前記対象物への前記正イオン及び前記負イオンの到達周期に起因した電位振幅の増大も抑制することができる。
(4) 上記(3)の場合において、前記第1電源部は、第1基板と、該第1基板に配設され且つ前記第1交流電圧の正電圧を発生する第1正電圧発生部と、前記第1基板に配設され且つ前記第1交流電圧の負電圧を発生する第1負電圧発生部とを備える。また、前記第2電源部は、第2基板と、該第2基板に配設され且つ前記第2交流電圧の正電圧を発生する第2正電圧発生部と、前記第2基板に配設され且つ前記第2交流電圧の負電圧を発生する第2負電圧発生部とを備える。そして、前記第1基板と前記第2基板とは、前記対象物に対して互いに平行に且つ立設するように配置されている。このようにすれば、上述した誘導電荷及びノイズを確実に打ち消すことができ、実際の電位振幅をさらに低減することができる。
(5) 上記(4)の場合において、前記第1正電圧発生部と前記第2負電圧発生部とが対向し、且つ、前記第1負電圧発生部と前記第2正電圧発生部とが対向するように、前記第1基板及び前記第2基板が配置される。すなわち、同一構造の2つの電圧発生部を用意し、一方の電圧発生部に対して他方の電圧発生部を180°回転させた状態で対向配置させれば、(5)の構成を実現することができる。これにより、上述した誘導電荷及びノイズの低減効果が容易に得られる。
(6) 上記(5)の場合において、前記第1基板の中央部と前記第2基板の中央部との間には、前記第1正電圧発生部、前記第1負電圧発生部、前記第2正電圧発生部及び前記第2負電圧発生部に電源電圧を供給する電圧供給源が配置される。この場合、前記第1基板には、前記対象物に対して略平行に、前記第1正電圧発生部、前記電圧供給源及び前記第1負電圧発生部が順に配置される。また、前記第2基板には、前記対象物に対して略平行に、前記第2負電圧発生部、前記電圧供給源及び前記第2正電圧発生部が順に配置される。
この場合、前記電圧供給源を中心として、前記第1電源部と前記第2電源部とが対称に配置されるので、上述した誘導電荷及びノイズの低減効果が容易に得られると共に、前記電荷発生装置の量産性を向上させることができる。
(7) 上記(6)の場合において、前記電圧供給源は、外部からの電源供給により直流電圧を発生する直流電源である。そのため、前記直流電圧を交流電圧に変換するインバータ回路部を、前記第1基板における前記直流電源と前記第1正電圧発生部との間の箇所、前記第1基板における前記直流電源と前記第1負電圧発生部との間の箇所、前記第2基板における前記直流電源と前記第2正電圧発生部との間の箇所、及び、前記第2基板における前記直流電源と前記第2負電圧発生部との間の箇所に、それぞれ配置することが好ましい。
この場合、前記第1正電圧発生部は、変換後の交流電圧の正の部分のみ取り出し、取り出した前記正の部分を増幅することで、前記第1交流電圧の正電圧を発生する。また、前記第1負電圧発生部は、変換後の交流電圧の負の部分のみ取り出し、取り出した前記負の部分を増幅することで、前記第1交流電圧の負電圧を発生する。さらに、前記第2正電圧発生部は、変換後の交流電圧の正の部分のみ取り出し、取り出した前記正の部分を増幅することで、前記第2交流電圧の正電圧を発生する。さらにまた、前記第2負電圧発生部は、変換後の交流電圧の負の部分のみ取り出し、取り出した前記負の部分を増幅することで、前記第2交流電圧の負電圧を発生する。
これにより、外部から供給される直流電圧を変換し、変換後の直流電圧から前記第1交流電圧及び前記第2交流電圧を発生させることができる。
(8) 上記(1)〜(7)の場合において、前記第1配線部は、前記第1電源部で発生した前記第1電圧を引き出すための第1引出線と、該第1引出線に連結され且つ前記対象物に対して略平行に延在する第1供給線と、該第1供給線に連結され且つ前記第1電極と電気的に接続される第1分配線とを備える。また、前記第2配線部は、前記第2電源部で発生した前記第2電圧を引き出すための第2引出線と、該第2引出線に連結され且つ前記対象物に対して略平行に延在する第2供給線と、該第2供給線に連結され且つ前記第2電極と電気的に接続される第2分配線とを備える。
このように構成すれば、前記第1配線部に起因する誘導電荷及びノイズと前記第2配線部に起因する誘導電荷及びノイズとを効果的に打ち消すことが可能となる。
(9) 上記(8)の場合において、前記第1引出線及び前記第2引出線が対向して配置されると共に、前記第1供給線及び前記第2供給線が対向して配置される。これにより、前記第1配線部に起因する誘導電荷及びノイズと前記第2配線部に起因する誘導電荷及びノイズとを確実に打ち消すことができる。
本発明によれば、第1電源部と第2電源部とを対向配置させるか、あるいは、第1配線部と第2配線部とを対向配置させることにより、前記第1電源部及び前記第2電源部に起因した誘導電荷及びノイズや、前記第1配線部及び前記第2配線部に起因した誘導電荷及びノイズの電位振幅への影響を排除することができる。
本実施形態に係るイオナイザを備えた除電システムの斜視図である。 図1のイオナイザの斜視図である。 図3Aは、イオナイザの筐体から電極カートリッジを取り外した状態を示す斜視図であり、図3Bは、図1及び図2のIIIB−IIIB線に沿った断面図である。 図1のイオナイザからのイオンの放出を示す概略説明図である。 図1のイオナイザ内部を示す要部斜視図である。 図1のイオナイザ内部を示す要部側面図である。 図7A及び図7Bは、図1のイオナイザ内部を示す要部平面図である。 図1のイオナイザ内部を示す要部正面図である。 図8の構成を示す概略ブロック図である。 図1の除電システムの概略ブロック図である。 イオナイザからのイオンの放出を模式的に図示した説明図である。 針電極に印加される交流電圧とイオンバランスとを説明するためのタイムチャートである。 図13A及び図13Bは、イオナイザからのイオンの放出を模式的に図示した説明図である。 イオナイザからのイオンの放出を模式的に図示した説明図である。 イオナイザからのイオンの放出を模式的に図示した説明図である。 特許文献2のイオナイザの構成を模式的に図示した説明図である。 図16のイオナイザにおいて、針電極に印加される交流電圧とA点〜C点で検出される電位とを説明するためのタイムチャートである。 図18Aは、図1のイオナイザにおける針電極の他の配置を示す要部斜視図であり、図18Bは、図18Aの針電極の配置を示す要部平面図である。
本発明に係る電荷発生装置の好適な実施形態について、図面を参照しながら以下詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る電荷発生装置としてのイオナイザ10を有する除電システム12の斜視図である。
除電システム12は、図1及び図2に示すように、コンベア14上を搬送される除電対象物のワーク16に対して、イオナイザ10から正イオン18及び負イオン20を放出することにより、該ワーク16に帯電している正又は負の電荷を中和してワーク16を除電する。なお、ワーク16は、例えば、ガラス基板又はフィルムであり、除電システム12は、工場等でコンベア14上を搬送されるガラス基板又はフィルムに対する除電に適用される。また、図1及び図2等では、理解の容易化のために、丸印中に「+」の文字を付すことで正イオン18を誇張して表記し、丸印中に「−」の文字を付すことで負イオン20を誇張して表記している。
イオナイザ10は、電気絶縁材料からなる略直方体状の筐体22を有する。筐体22は、ワーク16を搬送するコンベア14上方において、コンベア14及びワーク16の幅方向であって、コンベア14及びワーク16に略平行で且つワーク16の搬送方向と略直交するA方向に沿って配置されている。ワーク16の正面(ワーク16の搬送方向であるB2方向側の側面)には、電位計測機器としての表面電位センサ24が、ケーブル26及びコネクタ28を介して接続されている。表面電位センサ24は、ワーク16の表面近傍に配置され、検出面としての検出プレート30での正イオン18及び負イオン20の量のバランス(イオンバランス)に応じた電位を検出する。
また、筐体22の正面には、LEDランプ等の表示部32と、周波数選択スイッチ34と、イオンバランスを調整するためのイオンバランス調整スイッチ36と、イオナイザ10からの正イオン18及び負イオン20の放出形態(作動モード)を選択するための作動モード選択スイッチ38と、リモートコントローラ40から送信される赤外線を受光する受光部42とが配設されている。リモートコントローラ40は、ユーザの操作内容に応じた赤外線を受光部42に送信することにより、イオナイザ10を遠隔制御する。
ワーク16と対向する筐体22の底面には、図1〜図4に示すように、タングステン(W)製又はシリコン(Si)製の針電極(第1電極、第2電極)44a〜44cを具備する電極カートリッジ46a〜46cが、筐体22の長手方向であるA方向に沿って、所定の間隔で直列に装着されている。なお、図1、図2及び図4では、一例として、3つの電極カートリッジ46a〜46cが筐体22の底面に装着される場合を図示しているが、3つ以上の電極カートリッジをA方向に沿って直列に装着可能であることは勿論である。また、これらの電極カートリッジ46a〜46cは、図2及び図3Aに示すように、取り外し可能に筐体22の底面に装着されている。
針電極44a〜44cに正電圧を印加すると、針電極44a〜44cの先端部での電界集中に起因したコロナ放電により、該先端部近傍に正イオン18が発生し、発生した正イオン18は、電極カートリッジ46a〜46cからワーク16に向けて放出される。一方、針電極44a〜44cに負電圧を印加すると、針電極44a〜44cの先端部での電界集中に起因したコロナ放電により、該先端部近傍に負イオン20が発生し、発生した負イオン20は、電極カートリッジ46a〜46cからワーク16に向けて放出される。
本実施形態において、針電極44a〜44cに印加される正電圧は、電圧レベルが比較的高い正極性の高電圧であり、より詳細には、電圧レベルが比較的高い交流電圧(交流高電圧、第1交流電圧、第2交流電圧)の正の部分である。また、針電極44a〜44cに印加される負電圧は、電圧レベルが比較的高い負極性の高電圧であり、より詳細には、電圧レベルが比較的高い交流電圧の負の部分である。なお、本実施形態において、針電極44a〜44cに印加される正電圧又は負電圧は、交流高電圧の正の部分又は負の部分に限定されることはなく、正のパルス高電圧又は負のパルス高電圧や、正の直流高電圧又は負の直流高電圧であってもよい。
針電極44a〜44cの先端部側とワーク16との間には、放出された正イオン18及び負イオン20によって除電を行うための除電空間48a〜48cが、A方向に沿って順に形成されている。除電空間48a〜48cは、針電極44a〜44cの先端側からワーク16に向かって拡開するように形成される。この場合、コンベア14上で搬送されるワーク16を確実に除電するために、各除電空間48a〜48cは、図1及び図4に示すように、コンベア14の幅方向に沿ってワーク16の上面を覆うように形成されている。なお、除電空間48a〜48cは、ワーク16の表面近傍において、一部の領域が互いに重なり合うように形成されてもよい。
電気絶縁材料からなる楕円柱状の電極カートリッジ46a〜46cは、筐体22の底面側の凹部50に装着自在である。この場合、各電極カートリッジ46a〜46cにおけるワーク16側の底面には、凹部52が形成されている。また、筐体22側の上面には、筐体22に設けられた孔54と、凹部52とを連通させるための孔56が形成されている。針電極44a〜44cは、凹部52内方において、先端部がワーク16に向かって突出し、基端部が円柱状の端子58a〜58cとして形成されている。
一方、筐体22の各凹部50には、受口60a〜60cと、筐体22内に形成された流路62に連通する孔54とがそれぞれ設けられている。そのため、ユーザが各電極カートリッジ46a〜46cを筐体22に取り付けた際、受口60a〜60cと端子58a〜58cとがそれぞれ嵌合すると共に、凹部52は、孔56及び孔54を介して流路62に連通する。
筐体22におけるA1方向の側面には、流路62に連通する流路66がコネクタ64を介して接続されている。流路66の上流側には、バルブ67、流路69及び圧縮空気供給源68が順に接続されている。この場合、バルブ67が開いていれば、圧縮空気供給源68から流路69、バルブ67、流路66、62及び孔54、56を介して凹部52に圧縮空気を送出することが可能となる。これにより、凹部52からワーク16に向けて噴射される圧縮空気により、正イオン18及び負イオン20をワーク16に到達させて、該ワーク16の除電を行わせることができる。
図5〜図9は、イオナイザ10の内部構成のうち、5つの針電極44a〜44eへの電圧印加に関わる構成を図示したものである。すなわち、図5〜図9のイオナイザ10では、5つの針電極44a〜44eが配設されている。
イオナイザ10の内部には、第1高電圧電源部70A及び第2高電圧電源部70Bを備えた交流高電圧電源72と、第1高電圧電源部70Aと3つの針電極44a、44c、44eとの間を電気的に接続する第1配線部74Aと、第2高電圧電源部70Bと2つの針電極44b、44dとの間を電気的に接続する第2配線部74Bとが配設されている。
この場合、5つの針電極44a〜44eは、イオナイザ10において、A方向に沿って所定間隔で直列に配設されているため、第1高電圧電源部70A及び第2高電圧電源部70Bと、第1配線部74A及び第2配線部74Bとについても、A方向に沿って設けられている。また、交流高電圧電源72において、第1高電圧電源部70Aの中央部と第2高電圧電源部70Bの中央部との間には、外部からの直流電圧の供給(電源供給)に基づき所定の直流電圧(電源電圧)を出力する直流電源(電圧供給源)76が介挿されている。
第1高電圧電源部70Aと第2高電圧電源部70Bとは、同一構成の高電圧電源であり、第1配線部74Aと第2配線部74Bとは、略同一の配線構造を有する配線部である。
ここで、図6の側面視で示すように、針電極44a〜44e及び直流電源76は、上下方向に沿った軸C1上に配置されている。また、第1高電圧電源部70A及び第2高電圧電源部70Bは、軸C1を中心として、線対称に対向配置されると共に、第1配線部74A及び第2配線部74Bは、軸C1を中心として、線対称に対向配置されている。すなわち、軸C1を中心として、第1高電圧電源部70A及び第1配線部74AがB1方向側(ワーク16の搬送方向の上流側)に配置され、第2高電圧電源部70B及び第2配線部74BがB2方向側(ワーク16の搬送方向の下流側)に配置されている。
また、図7A及び図7Bの平面視で示すように、針電極44a〜44e(図5、図6及び図8参照)及び直流電源76は、A方向に沿った軸C2上に配置されている。また、第1高電圧電源部70A及び第2高電圧電源部70Bは、軸C2を中心として、線対称に対向配置されると共に、第1配線部74A及び第2配線部74Bは、軸C2を中心として、線対称に対向配置されている。この場合でも、軸C2を中心として、第1高電圧電源部70A及び第1配線部74AがB1方向側に配置され、第2高電圧電源部70B及び第2配線部74BがB2方向側に配置されている。
そのため、図5、図6及び図8に示すように、第1高電圧電源部70A及び第2高電圧電源部70Bは、コンベア14及びワーク16に対して略同一の高さ位置で、A方向に沿って略平行に配置されると共に、第1配線部74Aと第2配線部74Bとは、コンベア14及びワーク16に対して略同一の高さ位置で、A方向に沿って略平行に配置されている。なお、図8では、説明の理解の容易化のために、第2高電圧電源部70Bの一部の構成要素を一点鎖線で図示している。
A方向に沿って直列に配置された各針電極44a〜44eについて、A1方向からA2方向に向かって順に数えた場合、奇数番の3つの針電極44a、44c、44eは、第1配線部74Aと電気的に接続され、偶数番の2つの針電極44b、44dは、第2配線部74Bと電気的に接続されている。従って、第1高電圧電源部70Aが第1配線部74Aを介して奇数番の針電極44a、44c、44eと電気的に接続され、第2高電圧電源部70Bが第2配線部74Bを介して偶数番の針電極44b、44dと電気的に接続される。つまり、イオナイザ10では、第1高電圧電源部70Aに電気的に接続される針電極44a、44c、44eと、第2高電圧電源部70Bに電気的に接続される針電極44b、44dとが、A方向に沿って交互に配置されていることになる。
ここで、第1高電圧電源部70A、第2高電圧電源部70B、第1配線部74A及び第2配線部74Bの具体的構成について、図5〜図9を参照しながら詳細に説明する。
第1高電圧電源部70Aは、コンベア14及びワーク16に対して立設する第1基板78Aを有する。第1基板78Aの中央部分には直流電源76の一端部が取り付けられている。この場合、第1基板78AのB2方向側の表面は、第2高電圧電源部70Bと対向する表面である。このB2方向側の表面において、直流電源76からA1方向に向かってインバータ回路部80Aと第1正電圧発生部82Aとが順に配置され、一方で、直流電源76からA2方向に向かってインバータ回路部84Aと第1負電圧発生部86Aとが順に配置されている。
インバータ回路部80A、84Aは、インバータとトランスとを内蔵しており、第1高電圧電源部70A及び第2高電圧電源部70Bの一次側としての直流電源76から出力された電源電圧(直流電圧)を、インバータにより所望の周波数の交流電圧に変換し、変換後の交流電圧を昇圧して出力する。第1正電圧発生部82Aは、整流回路と増幅回路(倍圧回路)とを備え、インバータ回路部80Aから出力された昇圧後の交流電圧を整流回路で整流することで、交流電圧の正の部分のみ取り出し、取り出した正の部分を増幅回路で増幅することにより、正の高電圧を発生する。第1負電圧発生部86Aは、整流回路と増幅回路(倍圧回路)とを備え、インバータ回路部84Aから出力された交流電圧を整流回路で整流することで、交流電圧の負の部分のみ取り出し、取り出した負の部分を増幅回路で増幅することにより、負の高電圧を発生する。
第2高電圧電源部70Bは、第1高電圧電源部70Aと同一構造であり、単純に、第1高電圧電源部70Aと同じ構造の電源部を該第1高電圧電源部70Aと対向させた状態で、中央部分を中心として180°回転させたものである。
すなわち、第2高電圧電源部70Bは、コンベア14及びワーク16に対して立設する第2基板78Bを有し、第2基板78Bの中央部分に直流電源76の 他端部が取り付けられている。この場合、第2基板78BのB1方向側の表面は、第1高電圧電源部70Aと対向する表面である。このB1方向側の表面において、直流電源76からA2方向に向かってインバータ回路部80Bと第2正電圧発生部82Bとが順に配置され、一方で、直流電源76からA1方向に向かってインバータ回路部84Bと第2負電圧発生部86Bとが順に配置されている。
従って、B方向に沿って、インバータ回路部80Aとインバータ回路部84Bとが対向し、第1正電圧発生部82Aと第2負電圧発生部86Bとが対向し、インバータ回路部84Aとインバータ回路部80Bとが対向し、第1負電圧発生部86Aと第2正電圧発生部82Bとが対向していることになる。
インバータ回路部80B、84Bは、インバータ回路部80A、84Aと同様に、直流電源76から出力された直流電圧をインバータにより所望の周波数の交流電圧に変換し、変換後の交流電圧を昇圧して出力する。第2正電圧発生部82Bは、第1正電圧発生部82Aと同様に、インバータ回路部80Bから出力された交流電圧を整流回路で整流することで、交流電圧の正の部分のみ取り出し、取り出した正の部分を増幅回路で増幅することにより、正の高電圧を発生する。第2負電圧発生部86Bは、第1負電圧発生部86Aと同様に、インバータ回路部84Bから出力された交流電圧を整流回路で整流することで、交流電圧の負の部分のみ取り出し、取り出した負の部分を増幅回路で増幅することにより、負の高電圧を発生する。
第1配線部74Aは、第1正電圧発生部82Aから垂下した引出線(第1引出線)88Aと、第1負電圧発生部86Aから垂下した引出線(第1引出線)90Aと、A方向に沿って延在し且つ各引出線88A、90Aと接続される第1供給線92Aと、第1供給線92Aから延在して受口60a、60c、60eにそれぞれ接続される複数の分配線(第1分配線)94a、94c、94eとから構成される。
前述のように、第1正電圧発生部82Aは、交流電圧の正の部分のみ増幅して正の高電圧を発生し、第1負電圧発生部86Aは、交流電圧の負の部分のみ増幅して負の高電圧を発生するため、引出線88Aは、第1正電圧発生部82Aから正の高電圧を引き出し、引出線90Aは、第1負電圧発生部86Aから負の高電圧を引き出すことになる。
なお、第1正電圧発生部82A及び第1負電圧発生部86Aは、互いに異なる時間帯に、正の高電圧及び負の高電圧をそれぞれ発生するので、発生した正の高電圧及び負の高電圧は、互いに180°位相が異なるものとなる。そのため、第1供給線92Aは、正の高電圧及び負の高電圧を合成した交流高電圧(第1交流電圧)を生成し、生成した第1交流電圧を分配線94a、94c、94e及び受口60a、60c、60eを介して、各針電極44a、44c、44eに供給することになる。
つまり、第1高電圧電源部70Aは、当該交流高電圧(第1交流電圧)を構成する正の高電圧(正電圧)と負の高電圧(負電圧)とを第1正電圧発生部82Aと第1負電圧発生部86Aとを用いて別々に発生させ、引出線88A、90Aを介して第1供給線92Aに供給していることになる。
第2配線部74Bは、接続される針電極が2つの針電極44b、44dである点以外は、第1配線部74Aと略同じ構成である。
すなわち、第2配線部74Bは、第2正電圧発生部82Bから垂下した引出線(第2引出線)88Bと、第2負電圧発生部86Bから垂下した引出線(第2引出線)90Bと、A方向に沿って延在し且つ各引出線88B、90Bと接続される第2供給線92Bと、第2供給線92Bから延在して受口60b、60dにそれぞれ接続される複数の分配線(第2分配線)94b、94dとから構成される。
前述のように、第1高電圧電源部70Aと第2高電圧電源部70Bとが略同一の高さ位置にあると共に、第1配線部74Aと第2配線部74Bとが略同一の高さ位置にある。また、各針電極44a〜44eがA方向に沿って直列に配置され、第1正電圧発生部82Aと第2負電圧発生部86Bとが対向し、且つ、第1負電圧発生部86Aと第2正電圧発生部82Bとが対向している。そのため、引出線88Aと引出線90Bとが対向すると共に、引出線90Aと引出線88Bとが対向すると共に、第1供給線92Aと第2供給線92Bとが対向している。
また、第2正電圧発生部82Bは、交流電圧の正の部分のみ増幅して正の高電圧を発生し、第2負電圧発生部86Bは、交流電圧の負の部分のみ増幅して負の高電圧を発生するため、引出線88Bは、第2正電圧発生部82Bから正の高電圧を引き出し、引出線90Bは、第2負電圧発生部86Bから負の高電圧を引き出す。
さらに、第2正電圧発生部82B及び第2負電圧発生部86Bにおいても、互いに異なる時間帯に、正の高電圧及び負の高電圧をそれぞれ発生するので、発生した正の高電圧及び負の高電圧は、180°位相が異なるものとなる。そのため、第2供給線92Bは、正の高電圧及び負の高電圧を合成した交流高電圧(第2交流電圧)を生成し、生成した第2交流電圧を分配線94b、94d及び受口60b、60dを介して、各針電極44b、44dに供給することになる。
つまり、第2高電圧電源部70Bは、当該交流高電圧(第2交流電圧)を構成する正の高電圧(正電圧)と負の高電圧(負電圧)とを第2正電圧発生部82Bと第2負電圧発生部86Bとを用いて別々に発生させ、引出線88B、90Bを介して第2供給線92Bに供給していることになる。
図10は、イオナイザ10を含めた除電システム12のブロック図である。
イオナイザ10は、図1〜図9で説明した構成に加え、コントローラ100、抵抗器102及び電流検出部104をさらに有する。
この場合、針電極44a〜44eは、交流高電圧電源72を介して抵抗器102に接続され、該抵抗器102は、接地されている。また、ワーク16を搬送するコンベア14は、アース電極としても機能し、且つ、コンベア制御装置106により制御される。
ここで、コンベア制御装置106は、コンベア14の動作時(ワーク16の搬送時)に、コンベア14が動作中であることを示すコンベア制御信号Scをコントローラ100に出力する。
周波数選択スイッチ34は、針電極44a〜44eに印加される交流高電圧(第1交流電圧又は第2交流電圧)の周波数を、ユーザが選択するためのスイッチであり、選択された周波数に応じた信号Sfは、コントローラ100に出力される。
作動モード選択スイッチ38は、イオナイザ10からの正イオン18及び負イオン20の放出形態(作動モード)を、ユーザが選択するためのスイッチであり、選択された作動モードに応じた信号Smは、コントローラ100に出力される。なお、作動モードとしては、例えば、イオナイザ10から正イオン18及び負イオン20を同時に放出させるモードや、イオナイザ10から正イオン18又は負イオン20を交互に放出させるモードや、イオナイザ10から正イオン18又は負イオン20を所定時間放出させるモード等がある。
コントローラ100は、直流電源76に制御信号Sp1を供給し、外部から供給される直流電圧に基づいて電源電圧(直流電圧)を発生するように直流電源76を制御する。また、コントローラ100は、第1高電圧電源部70A及び第2高電圧電源部70Bに制御信号Sp2を供給し、直流電源76からの電源電圧に基づいて、信号Sfに応じた所望の周波数の交流高電圧を生成するよう、第1高電圧電源部70A及び第2高電圧電源部70Bを制御する。
表面電位センサ24は、除電空間48a〜48e(以下、除電空間48ともいう。)内の検出プレート30の位置における電位を検出し、検出した電位の大きさ(電位振幅)及び極性を示す電位信号Svをコントローラ100に出力する。
また、第1高電圧電源部70Aから針電極44a、44c、44eへの交流高電圧の印加、及び、第2高電圧電源部70Bから針電極44b、44dへの交流高電圧の印加に起因して、正イオン18又は負イオン20が発生した際に、正イオン18に起因する正電流Ip又は負イオン20に起因する負電流Imが発生する。
正電流Ipは、第1高電圧電源部70A及び第2高電圧電源部70Bから針電極44a〜44e(以下、針電極44ともいう。)の方向に流れる電流であり、交流高電圧の正の部分(正電圧)が針電極44(44a〜44e)に印加される時間帯に発生する。負電流Imは、針電極44(44a〜44e)から第1高電圧電源部70A及び第2高電圧電源部70Bの方向に流れる電流であり、交流高電圧の負の部分(負電圧)が針電極44(44a〜44e)に印加される時間帯に発生する。
また、抵抗器102からアース、コンベア14、ワーク16及び除電空間48(48a〜48e)を介して針電極44(44a〜44e)までの間には、電流Ir(以下、戻り電流Irともいう。)が流れ、抵抗器102には、この戻り電流Irの電圧降下Vrが発生する。電流検出部104は、電圧降下Vrを測定し、測定した電圧降下Vrに基づいて戻り電流Irの大きさ及び方向を検出し、検出した戻り電流Irの大きさ及び方向を示す電流検出信号Siをコントローラ100に出力する。
なお、戻り電流Irは、正電流Ip及び負電流Imの総和に応じた電流であり、正イオン18の量が負イオン20の量よりも多い場合(|Ip|>|Im|)には、コンベア14から抵抗器102の方向に流れ、一方で、負イオン20の量が正イオン18の量よりも多い場合(|Ip|<|Im|)には、抵抗器102からコンベア14の方向に流れる。また、正イオン18及び負イオン20が略同量である際には、イオンバランスが平衡しているので、|Ip|=|Im|となり、この結果、Ir=0となる。
従って、コントローラ100は、電流検出信号Si及び/又は電位信号Svに基づいて、除電空間48(48a〜48e)におけるイオンバランスを把握することができる。
具体的に、コントローラ100は、交流高電圧の少なくとも1周期における電位及び/又は戻り電流Irの時間平均を算出し、その算出結果からイオンバランスが平衡しているか否かを判定する。すなわち、電位及び/又は戻り電流Irの時間平均が略0レベルであれば、コントローラ100は、イオンバランスの平衡が取れている(正イオン18の量及び負イオン20の量のバランスが取れている)と判断し、現在設定している交流高電圧を針電極44(44a〜44e)に引き続き印加するように、直流電源76に制御信号Sp1を出力すると共に、第1高電圧電源部70A及び第2高電圧電源部70Bに制御信号Sp2を出力する。
一方、電位及び/又は戻り電流Irの時間平均が略0レベルではなく、正又は負の所定レベルの値である場合、コントローラ100は、イオンバランスが取れていない(崩れている)と判断し、イオンバランスのずれを補正するための制御信号Sp1及び制御信号Sp2を出力する。この場合、コントローラ100は、例えば、交流高電圧の正電圧及び負電圧のうち、一方の振幅を高くするか又は低くすることにより、正イオン18又は負イオン20のうち、いずれか一方のイオン発生量を調整するための制御信号Sp1及び制御信号Sp2を出力することができる。従って、コントローラ100は、電位及び/又は戻り電流Ir(の時間平均)を用いて、正電圧又は負電圧の振幅を変更することにより、正イオン18及び負イオン20のイオンバランスを調整するフィードバック制御を行うことができる。
なお、表面電位センサ24により検出される電位は、ワーク16の表面近傍における検出プレート30の箇所での電位であり、一方で、戻り電流Irは、除電空間48(48a〜48e)を含む、抵抗器102と針電極44(44a〜44e)との間を流れる電流である。そのため、前記電位を用いたフィードバック制御では、除電空間48の各箇所のイオンバランスを高精度に調整することができる一方で、戻り電流Irを用いたフィードバック制御では、各除電空間48全体のイオンバランスを調整することになる。
イオナイザ10には、イオンバランス調整スイッチ36が設けられている。イオナイザ10が表面電位センサ24、抵抗器102及び電流検出部104を具備しない構成である場合、イオナイザ10は、ユーザによるイオンバランス調整スイッチ36の操作内容に従って、イオンバランスの調整を行うことも可能である。すなわち、イオンバランス調整スイッチ36は、ユーザが手動制御によりイオンバランスを調整する際に使用される。
具体的に、ユーザは、他の電位計測装置のセンサを用いてワーク16の表面近傍の電位を検出し、検出された電位の極性及び大きさ(電位振幅)に基づき、イオンバランス調整スイッチ36を操作する。イオンバランス調整スイッチ36は、例えば、トリマ型のスイッチであり、ユーザの操作量に応じた信号Sbをコントローラ100に出力する。この結果、コントローラ100は、信号Sbに応じた制御信号Sp1、Sp2を直流電源76と第1高電圧電源部70A及び第2高電圧電源部70Bとにそれぞれ供給し、ユーザの所望するイオンバランスとなるように制御することができる。
また、リモートコントローラ40は、前述した作動モード選択スイッチSm、周波数選択スイッチ34及びイオンバランス調整スイッチ36の機能を備えており、ユーザの操作に応じた赤外線を受光部42に送信する。受光部42は、受光した赤外線に応じた信号Srをコントローラ100に出力し、コントローラ100は、信号Sbに応じた制御信号Sp1、Sp2を直流電源76と第1高電圧電源部70A及び第2高電圧電源部70Bとにそれぞれ供給する。
さらに、コントローラ100は、コンベア制御装置106からコンベア制御信号Scが入力されなくなったときに、コンベア14によるワーク16の搬送が停止したものと判断し、バルブ停止信号Saをバルブ67に出力する。バルブ67は、入力されたバルブ停止信号Saに基づいて、開から閉に切り替わる。これにより、イオナイザ10からワーク16に向けた正イオン18及び負イオン20の放出を停止させることができる。
さらにまた、コントローラ100は、針電極44a〜44eの交換等、ユーザに対して何らかの警告を行う場合には、表示部32に警告信号Seを出力し、警告信号Seに基づく表示を表示部32に行わせることも可能である。
図11及び図12は、本実施形態に係るイオナイザ10を用いたワーク16の除電を図示したものである。
ここでは、一例として、Vの振幅及びTの周期を有する交流高電圧(電圧A)を一方の針電極44aに印加すると共に、電圧Aとは180°位相の異なるVの振幅及びTの周期を有する交流高電圧(電圧B)を他方の針電極44bに印加する場合について説明する。従って、図12に示すように、周期T毎のt0〜t6の各時点において、針電極44a、44bに印加される交流高電圧の極性が切り替わる。
第1高電圧電源部70Aから第1配線部74Aを介して一方の針電極44aに電圧A(第1交流電圧)を印加すると共に、第2高電圧電源部70Bから第2配線部74Bを介して他方の針電極44bに電圧B(第2交流電圧)を印加した場合、各針電極44a、44bの近傍には、正イオン18及び負イオン20が交互に発生する。
すなわち、電圧Aが正の電圧及び電圧Bが負の電圧である時間帯(t0〜t1、t2〜t3及びt4〜t5の時間帯)には、針電極44aの近傍に正イオン18が発生すると共に、針電極44bの近傍に負イオン20が発生する。また、電圧Aが負の電圧及び電圧Bが正の電圧である時間帯(t1〜t2、t3〜t4及びt5〜t6の時間帯)では、針電極44aの近傍に負イオン20が発生すると共に、針電極44bの近傍に正イオン18が発生する。
従って、イオナイザ10は、交互に発生した正イオン18及び負イオン20をワーク16に向けて放出する。図11では、各時間帯で正イオン18及び負イオン20がそれぞれ放出され、ワーク16に順次到達する様子を模式的に図示している。なお、図11では、理解の容易化のために、正イオン18及び負イオン20の発生した時間帯を各時点t0〜t5及び周期Tを用いて表記している。
図11では、除電空間48a、48bのうち、ワーク16近傍の針電極44aと針電極44bとの間の領域が一部重なり合っている。そのため、この領域では、同じ時間帯において、針電極44a側からのイオンと、針電極44b側からのイオンとが混在した状態となっている。
また、図12には、イオンバランスの時間変化(表面電位センサ24で検出した電位振幅の時間変動)も図示されている。本実施形態の場合(実施例)、イオンバランスに若干の時間変動は見られるが、略0レベル近傍での時間変動に抑制されている。すなわち、イオンバランスは、概ね取れている状態にある。
前述のように、針電極44a、44bに交流高電圧が印加され、正イオン18及び負イオン20が交互に発生している。そのため、同じ時間帯に正イオン18と負イオン20とがワーク16の表面に到達するので、電位振幅が略0レベル近傍に抑制される。特に、上述した針電極44aと針電極44bとの間の領域では、正イオン18と負イオン20とが混在した状態となっているので、電位振幅を効果的に抑制することができる。
本実施形態では、前述のように、同一構造の第1高電圧電源部70A及び第2高電圧電源部70Bが、コンベア14及びワーク16に対して略同一の高さ位置において、軸C1、C2を中心として線対称に、且つ、対向して配置されている。しかも、第2高電圧電源部70Bは、第1高電圧電源部70Aを180°回転させて対向配置したものであり、第1高電圧電源部70Aにおける正電圧の発生部分と第2高電圧電源部70Bにおける負電圧の発生部分とが対向すると共に、第1高電圧電源部70Aにおける負電圧の発生部分と第2高電圧電源部70Bにおける正電圧の発生部分とが対向している。
また、第1配線部74A及び第2配線部74Bについても、略同一構造であり、コンベア14及びワーク16に対して略同一の高さ位置において、軸C1、C2を中心として線対称に、且つ、対向して配置されている。
さらに、針電極44a〜44eは、軸C1、C2に沿って配置されており、奇数番の針電極44a、44c、44eに電圧A(第1交流電圧)が印加されると共に、電圧Aとは180°位相の異なる電圧B(第2交流電圧)が偶数番の針電極44b、44dに印加される。
このようにすれば、針電極44a〜44eへの交流高電圧の印加中(正イオン18及び負イオン20の発生中)に、第1高電圧電源部70A及び第2高電圧電源部70Bに起因してワーク16に誘導される電荷、及び、該電荷に起因した電位振幅に対するノイズや、第1配線部74A及び第2配線部74Bに起因してワーク16に誘導される電荷、及び、該電荷に起因した電位振幅に対するノイズを、抑制することができる。なお、以下の説明では、ワーク16に誘導される電荷を誘導電荷ともいう。
すなわち、第1高電圧電源部70A、第2高電圧電源部70B、第1配線部74A及び第2配線部74Bを備える交流高電圧電源72を上述のように構成し、電圧A及び電圧Bの位相差を180°に設定することにより、第1高電圧電源部70Aに起因した誘導電荷及びノイズと、第2高電圧電源部70Bに起因した誘導電荷及びノイズとが、異なる極性となって、互いに打ち消し合うと共に、第1配線部74Aに起因した誘導電荷及びノイズと、第2配線部74Bに起因した誘導電荷及びノイズとが、異なる極性となって、互いに打ち消し合う。これにより、電位振幅に対する誘導電荷及びノイズの影響を排除することができる。
従って、図12に示す実施例のイオンバランスのタイムチャートは、このような誘導電荷及びノイズの低減効果と、前述した同じ時間帯での正イオン18及び負イオン20のワーク16の表面への到達による電位振幅の抑制効果とにより得られたものである。
一方、図12において、比較例1及び比較例2は、上述した本実施形態の誘導電荷及びノイズへの対策を何ら施していない場合でのイオンバランスの検出結果である。比較例1及び2は、交流高電圧電源72での対称配置、並びに、電圧A及び電圧Bでの180°の位相差を適用していないイオナイザを使用した場合に得られる結果である。この場合、誘導電荷に起因したノイズが電位振幅に重畳することで、イオンバランス(電位振幅)が大きくなる。この結果、本来は略0レベルの電位振幅であっても、イオンバランスが取れていないと誤認識するおそれがある。なお、比較例1及び2は、極性の異なるノイズが電位振幅に重畳した場合をそれぞれ図示したものである。また、パルス的に正イオン18及び負イオン20を交互に発生させて、正イオン18及び負イオン20を交互にワーク16に到達させた場合でも、正イオン18及び負イオン20が同じ時間帯に到達することはないので、ワーク16への正イオン18及び負イオン20の到達周期に起因して、比較例1及び2と同様の結果となる。
本実施形態に係るイオナイザ10は、以上のように構成されるものである。次に、本実施形態の効果について、従来技術と対比しながら説明する。
図13A〜図17は、従来のイオナイザ(本実施形態の対策を行っていないイオナイザ)での問題点を図示したものである。なお、この説明では、必要に応じて、図1〜図12で説明した本実施形態に係るイオナイザ10の構成要素の参照符号を用いて説明する。
[発明が解決しようとする課題]の項目でも説明したように、パルス的に正イオン18及び負イオン20を交互に発生させると、正イオン18及び負イオン20が交互にワーク16に到達し、ワーク16への正イオン18及び負イオン20の到達周期に起因して、該ワーク16での電位振幅が大きくなってしまう。また、針電極44(44a〜44e)に交流高電圧を印加する電源や、該電源と針電極44(44a〜44e)とを電気的に接続する配線に起因した誘導電荷が、ワーク16でのノイズの原因となり、該ワーク16での電位振幅が大きくなってしまう。
図13A及び図13Bは、針電極44に印加される交流高電圧の周波数を変更した場合の問題点を図示したものである。
図13Aは、交流高電圧の周波数が低い場合での針電極44からの正イオン18又は負イオン20の放出を図示したものであり、図13Bは、交流高電圧の周波数が高い場合での針電極44からの正イオン18又は負イオン20の放出を図示したものである。
図13Aの場合では、交流高電圧の正の部分及び負の部分の時間T1が長くなるので、正イオン18及び負イオン20の発生量が増加し、ワーク16に到達するイオンの量を多くすることができる。しかしながら、発生量の増加に伴い、正イオン18と負イオン20とが打ち消し合って消滅する量が少なくなるので、表面電位センサ24で検出される電位振幅が大きくなってしまう。すなわち、正イオン18及び負イオン20が同じ時間帯にワーク16に到達しないので、正イオン18と負イオン20との打ち消しの機会が減少し、ワーク16への正イオン18及び負イオン20の到達周期に起因して、該ワーク16での電位振幅が大きくなってしまう。
図13Bの場合では、交流高電圧の正の部分及び負の部分の時間T2が短くなるため、正イオン18及び負イオン20の発生周期が短くなり、正イオン18及び負イオン20の発生量が少なくなる。この結果、正イオン18及び負イオン20の到達周期が短くなり、ワーク16に到達するイオンの量が少なくなる。そのため、表面電位センサ24で検出される電位振幅を小さくすることができる。しかしながら、単位時間当たりの正イオン18及び負イオン20の発生量やワーク16に到達するイオンの量が少なくなるため、ワーク16の除電に時間がかかり、除電速度が低下する。この結果、イオナイザの除電性能が低下してしまう。
図14は、イオナイザの少なくともワーク16側をシールド電極110でシールドし、シールド電極110に形成された孔部を介してワーク16に針電極44a〜44cを露出させた場合の問題点を図示したものである。なお、この構成は、特許文献1及び2のイオナイザに採用されている。
この場合、イオナイザのワーク16側がシールド電極110でシールドされているため、イオナイザ内部の電源及び配線に起因した誘導電荷及びノイズの電位振幅への影響を排除することができる。しかしながら、針電極44a〜44cに高電圧を印加した際に、針電極44a〜44cの先端部とシールド電極110との間に電気力線112が形成され、該電気力線112に沿って正イオン18が吸収されてしまう。この結果、ワーク16に到達する正イオン18の量が減少し、除電速度が低下して、イオナイザの除電性能が低下する。
なお、図14は、各針電極44a〜44cに対して同時に正の高電圧を印加することにより、針電極44a〜44c近傍で正イオン18が発生する場合を図示したものであるが、各針電極44a〜44cに負の高電圧を同時に印加させて、負イオン20を発生させた場合でも、同様の問題が発生することは勿論である。
図15は、一方の針電極44aへの正の高電圧の印加と、他方の針電極44bへの負の高電圧の印加とを交互に行った場合の問題点を図示したものである。すなわち、図15では、T3の時間で針電極44aに正の高電圧を印加することによる正イオン18の発生と、その後のT3の時間で針電極44bに負の高電圧を印加することによる負イオン20の発生とを、交互に繰り返し行う。
この場合、除電空間48a、48bにおけるワーク16近傍の針電極44a、44b間の領域では、正イオン18及び負イオン20の双方が同じ時間帯にワーク16に到達するため、正イオン18と負イオン20とが混在し、イオンバランスが取れて、ワーク16に対する除電を行うことが可能となる。すなわち、表面電位センサ24により検出される電位振幅が小さくなる。しかしながら、正イオン18のみが存在する除電空間48aの端部や、負イオン20のみが存在する除電空間48bの端部では、いずれか一方の種類のイオンしかワーク16に到達しないので、イオンバランスが取れず、電位振幅が大きくなってしまう。この結果、ワーク16の除電を実際に行うことができる領域が制限されてしまう。
図16及び図17は、イオナイザの少なくともワーク16側をシールド電極110でシールドし、シールド電極110の複数の孔部から針電極44a〜44eをワーク16に向けてそれぞれ露出させ、交流高電圧(電圧A)を奇数番の針電極44a、44c、44eに印加すると共に、電圧Aとは180°位相の異なる交流高電圧(電圧B)を偶数番の針電極44b、44dに印加した場合の問題点を図示したものである。この構成は、特許文献2のイオナイザに採用されている。
この場合、高電圧電源120Aは、配線122Aを介して奇数番の針電極44a、44c、44eと電気的に接続され、高電圧電源120Bは、配線122Bを介して偶数番の針電極44b、44dと電気的に接続されている。また、高電圧電源120A、120Bは、シールド電極110でシールドされておらず、配線122A及び配線122Bは、対向配置又は対称配置にはなっていない。すなわち、高電圧電源120A、120Bは、イオナイザの外部に設けられているか、あるいは、イオナイザ内部に設けられていても、シールド電極110でシールドされていない状態にある。また、配線122Bは、配線122Aよりも針電極44a〜44e側に配置されている。
ここで、表面電位センサ24は、ワーク16の表面近傍のA点124A、B点124B及びC点124Cで電位を検出するものとして説明する。なお、A点124Aは、高電圧電源120A直下であり、B点は、高電圧電源120B直下であり、C点は、針電極44c直下である。
奇数番の針電極44a、44c、44eに電圧Aが印加されると共に、偶数番の針電極44b、44dに電圧Bが印加される場合、表面電位センサ24は、A点124A、B点124B及びC点124Cにおいて、図17に示す電位振幅を検出することになる。
この場合、高電圧電源120A直下のA点124Aでは、高電圧電源120Aに起因した誘導電荷及びノイズによって、電圧Aの時間変化に応じた、大きな電位振幅が検出される。また、高電圧電源120B直下のB点124Bでも、高電圧電源120Bに起因した誘導電荷及びノイズによって、電圧Bの時間変化に応じた、大きな電位振幅が検出される。
針電極44c直下のC点124Cでは、高電圧電源120A、120Bから離間していることと、シールド電極110のシールド効果とによって、高電圧電源120A、120Bに起因した誘導電荷及びノイズや、配線122A、122Bに起因した誘導電荷及びノイズの表面電位センサ24の電位振幅への影響が抑制され、電位振幅を小さくすることができる。しかしながら、図14でも説明したように、シールド電極110を設けると、ワーク16に到達する正イオン18及び負イオン20の量が減少するため、除電速度が低下し、イオナイザの除電性能が低下してしまう。
一方、シールド電極110がない場合、配線122A、122Bに起因した誘導電荷及びノイズ、特に、配線122Bに起因した誘導電荷及びノイズによって電位振幅が大きくなってしまう。
このように、図16及び図17の場合には、上述した誘導電荷及びノイズによって電位振幅が大きくなってしまう。このような誘導電荷及びノイズへの対策としては、交流高電圧からの保護対策が別途必要となるが、高電圧電源120A、120Bをイオナイザと別体にして、ワーク16からできる限り離したり、あるいは、シールド電極110で高電圧電源120A、120B及び配線122A、122Bをシールドして、正イオン18及び負イオン20の発生量の減少や、ワーク16に到達する正イオン18及び負イオン20の量の減少を黙認するしかなかった。
これに対して、本実施形態に係るイオナイザ10では、前述したように、少なくとも2つの針電極44(44a〜44e)と、一方の針電極44a、44c、44eに電圧A(交流高電圧)を印加する第1高電圧電源部70Aと、他方の針電極44b、44dに電圧Aとは異なる極性の電圧B(交流高電圧)を印加する第2高電圧電源部70Bと、第1高電圧電源部70Aと針電極44a、44c、44eとを電気的に接続する第1配線部74Aと、第2高電圧電源部70Bと針電極44b、44dとを電気的に接続する第2配線部74Bとを有する。
この場合、第1高電圧電源部70Aから第1配線部74Aを介して針電極44a、44c、44eに電圧Aを印加すると共に、第2高電圧電源部70Bから第2配線部74Bを介して針電極44b、44dに電圧Bを印加すれば、針電極44a、44c、44eの近傍でイオン(正イオン18又は負イオン20)が発生すると共に、当該イオンとは異なる極性のイオン(負イオン20又は正イオン18)が針電極44b、44dの近傍で発生する。そのため、イオナイザ10は、発生した正イオン18及び負イオン20をワーク16に向けて放出することにより、該ワーク16に帯電した電荷を中和して除電することができる。
また、[発明が解決しようとする課題]の項目でも説明したように、従来の電荷発生装置では、パルス的に正イオン18及び負イオン20を交互に発生させることで、正イオン18及び負イオン20が交互にワーク16に到達すると、ワーク16への正イオン18及び負イオン20の到達周期に起因して、該ワーク16での電位振幅が大きくなってしまう。また、針電極44に交流電圧を印加する電源や、該電源と針電極44とを電気的に接続する配線に起因してワーク16に発生した誘導電荷がノイズの原因となり、ワーク16での電位振幅が実際の値よりも大きくなってしまうと共に、ノイズを効果的に排除することができなかった。
そこで、本実施形態に係るイオナイザ10では、この課題を解決して、電源及び配線に起因したノイズの影響を排除するという目的を達成するために、第1高電圧電源部70Aと第2高電圧電源部70Bとを対向して配置すると共に、第1配線部74Aと第2配線部74Bとを対向して配置している。
前述のように、第1高電圧電源部70Aから第1配線部74Aを介して針電極44a、44c、44eに印加される電圧Aと、第2高電圧電源部70Bから第2配線部74Bを介して針電極44b、44dに印加される電圧Bとは、互いに異なる極性である。そのため、第1高電圧電源部70Aに起因した誘導電荷及びノイズと、第2高電圧電源部70Bに起因した誘導電荷及びノイズとについても、それぞれ、互いに異なる極性となる。従って、これらの誘導電荷及びノイズは、互いに打ち消し合うことになり、各誘導電荷及び各ノイズを効果的に排除することができる。
このように、第1高電圧電源部70Aと第2高電圧電源部70Bとを対向配置させると共に、第1配線部74Aと第2配線部74Bとを対向配置させることにより、第1高電圧電源部70A及び第2高電圧電源部70Bに起因した誘導電荷及びノイズや、第1配線部74A及び第2配線部74Bに起因した誘導電荷及びノイズの電位振幅への影響をなくすことができる。この結果、本実施形態では、第1高電圧電源部70A、第2高電圧電源部70B、第1配線部74A及び第2配線部74Bと、各針電極44a〜44eとを一体的に構成し、第1高電圧電源部70A、第2高電圧電源部70B、第1配線部74A及び第2配線部74Bに対するシールド対策を不要にすることができる。
すなわち、本実施形態に係るイオナイザ10では、電気絶縁材料からなる筐体22の底面に、電気絶縁材料からなる電極カートリッジ46a〜46eを介して各針電極44a〜44eを露出させ、第1高電圧電源部70A、第2高電圧電源部70B、第1配線部74A及び第2配線部74Bを筐体22内に配置することが可能となる。
これにより、イオナイザ10とワーク16とを近接させた状態で、該イオナイザ10を使用することができる。また、シールド対策が不要となるため、シールドへの正イオン18及び負イオン20の吸収がなくなる。この結果、ワーク16の表面に到達する正イオン18及び負イオン20の量を増加させることができる。このように、イオナイザ10をワーク16に近接させて正イオン18及び負イオン20を発生させれば、ワーク16に対する除電速度を向上させることができ、イオナイザ10の除電性能を高めることができる。
特に、イオナイザ10とワーク16とを近接させて、100Hz以下の低周波の交流高電圧を針電極44a〜44eに印加すれば、正イオン18及び負イオン20を確実に発生させることができるので、除電速度の一層の向上を図ることができる。
さらに、第1高電圧電源部70A、第2高電圧電源部70B、第1配線部74A及び第2配線部74Bが筐体22内に配置されるので、イオナイザ10の使い勝手も向上する。
また、イオナイザ10では、A方向に沿って、第1高電圧電源部70Aから電圧Aが印加される針電極44a、44c、44eと、第2高電圧電源部70Bから電圧Bが印加される針電極44b、44dとが交互に配置されるので、バータイプのイオナイザ10を容易に構成することができる。また、これらの針電極44a〜44eを交互に配置することにより、イオナイザ10とワーク16との間の除電空間48a〜48eでは、正イオン18と負イオン20とが均一に分布して、ムラのない均一な除電を行うことが可能となり、除電性能を一層高めることができる。また、ワーク16への正イオン18及び負イオン20の到達周期に起因した該ワーク16での電位振幅の増大も抑制することができる。
また、図6〜図7Bに示すように、第1高電圧電源部70A及び第1配線部74Aと、第2高電圧電源部70B及び第2配線部74Bとの間で、軸C1上に全ての針電極44a〜44eが配置されると共に、A方向に沿った軸C2上に、一方の針電極44a、44c、44eと、他方の針電極44b、44dとが交互に配置されている。そのため、第1高電圧電源部70A及び第2高電圧電源部70Bや、第1配線部74A及び第2配線部74Bは、軸C1、C2を中心として、線対称に配置されることになる。これにより、第1高電圧電源部70Aに起因した誘導電荷及びノイズと、第2高電圧電源部70Bに起因した誘導電荷及びノイズとが、互いに打ち消し合うと共に、第1配線部74Aに起因した誘導電荷及びノイズと、第2配線部74Bに起因した誘導電荷及びノイズとが、互いに打ち消し合うことになるので、これらの誘導電荷及びノイズの電位振幅への影響を効果的に排除することができる。また、ワーク16への正イオン18及び負イオン20の到達周期に起因した電位振幅の増大も効果的に抑制することができる。
なお、針電極44a〜44eでは、先端部が外部に露出しているため、該先端部での電界集中により、正イオン18及び負イオン20を容易に発生させることができ、イオナイザ10の除電性能をさらに高めることができる。
また、イオナイザ10では、第1高電圧電源部70Aと第2高電圧電源部70Bとがワーク16に対して略平行に配置されると共に、第1配線部74Aと第2配線部74Bとがワーク16に対して略平行に配置されているので、第1高電圧電源部70Aに起因する誘導電荷及びノイズと第2高電圧電源部70Bに起因する誘導電荷及びノイズとが効果的に打ち消し合うと共に、第1配線部74Aに起因する誘導電荷及びノイズと第2配線部74Bに起因する誘導電荷及びノイズとが効果的に打ち消し合うことになる。この結果、ワーク16の表面近傍における実際の電位振幅を低減することができる。
しかも、第1高電圧電源部70A及び第2高電圧電源部70Bがワーク16から略同一距離の場所で該ワーク16に対して略平行に配置されると共に、第1配線部74Aと第2配線部74Bとがワーク16から略同一距離の場所で該ワーク16に対して略平行に配置されているので、上述した各誘導電荷及び各ノイズを確実に打ち消すことができ、実際の電位振幅をさらに低減することができる。
また、電圧Bは、電圧Aに対して180°位相の異なる交流高電圧であるため、第1高電圧電源部70Aから第1配線部74Aを介した針電極44a、44c、44eへの電圧Aの印加と、第2高電圧電源部70Bから第2配線部74Bを介した針電極44b、44dへの電圧Bの印加とによって、針電極44a、44c、44e近傍での正イオン18の発生及び針電極44b、44d近傍での負イオン20の発生と、針電極44a、44c、44e近傍での負イオン20の発生及び針電極44b、44d近傍での正イオン18の発生とが、交互に行われることになる。これにより、除電空間48a〜48eにおいて正イオン18及び負イオン20を均一に分布させて、ムラのない均一な除電を行うことができる。また、ワーク16への正イオン18及び負イオン20の到達周期に起因した電位振幅の増大も抑制することができる。
そして、第1高電圧電源部70Aの第1基板78Aと、第2高電圧電源部70Bの第2基板78Bとが、ワーク16に対して互いに平行に且つ立設するように配置されているので、上述した誘導電荷及びノイズを確実に打ち消すことができ、実際の電位振幅をさらに低減することができる。
しかも、第1基板78Aに配置される第1正電圧発生部82Aと、第2基板78Bに配置される第2負電圧発生部86Bとが対向すると共に、第1基板78Aに配置される第1負電圧発生部86Aと、第2基板78Bに配置される第2正電圧発生部82Bとが対向している。すなわち、同一構造の2つの電圧発生部を用意し、一方の電圧発生部に対して他方の電圧発生部を180°回転させた状態で対向配置させれば、上記の構成を実現することができる。これにより、上記の誘導電荷及びノイズの低減効果が容易に得られる。
第1基板78Aの中央部と第2基板78Bの中央部との間に直流電源76が配置されているので、直流電源76を中心として、第1高電圧電源部70A、第2高電圧電源部70Bとを対称に配置することができる。この結果、上述した誘導電荷及びノイズの低減効果が容易に得られると共に、イオナイザ10の量産性を向上させることができる。
さらに、第1基板78A及び第2基板78Bには、インバータ回路部80A、80B、84A、84Bが配置されている。これにより、外部から供給される直流電圧を直流電源76により電源電圧に調整して出力し、各インバータ回路部80A、80B、84A、84Bで直流電圧(電源電圧)から所望の周波数の交流高電圧に変換し、第1正電圧発生部82A、第2正電圧発生部82B、第1負電圧発生部86A及び第2負電圧発生部86Bにより電圧A及び電圧Bを発生させることができる。
さらにまた、前述のように、第1配線部74A及び第2配線部74Bは、略同一構造であり、軸C1、C2を中心として、線対称に対向配置されている。この場合、第1配線部74Aは、引出線88A、90Aと、A方向に沿って延在する第1供給線92Aと、分配線94a、94c、94eとを備えると共に、第2配線部74Bは、引出線88B、90Bと、A方向に沿って延在する第2供給線92Bと、分配線94b、94dとを備えている。このように構成することで、第1配線部74Aに起因する誘導電荷及びノイズと第2配線部74Bに起因する誘導電荷及びノイズとを効果的に打ち消すことが可能となる。
しかも、引出線88Aと引出線90Bとが対向して配置され、引出線90Aと引出線88Bとが対向して配置され、さらに、第1供給線92Aと第2供給線92Bが対向して配置されている。これにより、第1配線部74Aに起因する誘導電荷及びノイズと第2配線部74Bに起因する誘導電荷及びノイズとを確実に打ち消すことができる。
なお、本実施形態では、A方向に沿って、針電極44a〜44eを所定間隔で直列に配置した場合について説明したが、上記の配置関係を維持できる範囲内であれば、各針電極44a〜44eの配置を適宜変更することは可能である。
すなわち、図18A及び図18Bに示すように、例えば、1つの電極カートリッジ46に4つの針電極44a〜44dを設けてもよい。
この場合、4つの針電極44a〜44dは、図18Bの平面視で、仮想円周126上に配置されている。また、平面視で、各針電極44a〜44dが90°間隔で配置されていれば、図18Aに示すように、第1供給線92Aから分配線94a、94cを垂下させて受口60a、60cに接続すると共に、第2供給線92Bから分配線94b、94dを垂下させて受口60b、60dに接続することが可能となる。この結果、仮想円周126(の中心)に対して、第1高電圧電源部70A及び第1配線部74Aと、第2高電圧電源部70B及び第2配線部74Bとを点対称に配置することができる。
これにより、第1高電圧電源部70Aに起因した誘導電荷及びノイズと第2高電圧電源部70Bに起因した誘導電荷及びノイズとを効果的に打ち消し合うことができると共に、第1配線部74Aに起因した誘導電荷及びノイズと第2配線部74Bに起因した誘導電荷及びノイズとを効果的に打ち消し合うことができる。この場合でも、ワーク16への正イオン18及び負イオン20の到達周期に起因した電位振幅の増大を効果的に抑制することができる。
また、上記の説明では、イオナイザ10の筐体22内に、第1高電圧電源部70A、第2高電圧電源部70B、第1配線部74A及び第2配線部74Bを配置した場合について説明した。第1高電圧電源部70A及び第1配線部74Aと第2高電圧電源部70B及び第2配線部74Bとが略平行に且つ対称に配置されていれば、上記の誘導電荷及びノイズの低減効果が得られるため、この配置関係を維持できるのであれば、第1高電圧電源部70A及び第2高電圧電源部70Bを筐体22の外に配置し、あるいは、第1高電圧電源部70A、第2高電圧電源部70B、第1配線部74A及び第2配線部74Bを筐体22の外に配置することも可能である。この場合、交流高電圧からユーザを保護するための対策が必要となるが、本実施形態の目的とする誘導電荷及びノイズの排除は達成することができる。
なお、上記の説明では、電荷発生装置の一種としてのイオナイザ10について説明したが、本実施形態では、この説明に限定されることはない。
上記のイオナイザ10において、各針電極44a〜44eに同じ交流高電圧を印加し、各針電極44a〜44eの近傍で正イオン18又は負イオン20を一斉に発生させれば、正イオン18又は負イオン20を放出してワーク16を帯電させる帯電装置として機能させることができる。すなわち、ワーク16に向けて正イオン18又は負イオン20を放出する点では、イオナイザ10と帯電装置とは共通しているため、本実施形態に係るイオナイザ10を帯電装置として使用することも可能である。
このように、イオナイザ10を帯電装置として機能させれば、当該帯電装置においても、上述した誘導電荷及びノイズの低減効果を容易に得ることができる。勿論、上述したイオナイザ10の構成を具備する帯電装置を別途製造しても、上述した誘導電荷及びノイズの低減効果は容易に得られる。
なお、本発明は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることは勿論である。
10…イオナイザ 14…コンベア
16…ワーク 18…正イオン
20…負イオン 22…筐体
24…表面電位センサ 30…検出プレート
44、44a〜44e…針電極 48、48a〜48e…除電空間
70A…第1高電圧電源部 70B…第2高電圧電源部
72…交流高電圧電源 74A…第1配線部
74B…第2配線部 76…直流電源
78A…第1基板 78B…第2基板
80A、80B、84A、84B…インバータ回路部
82A…第1正電圧発生部 82B…第2正電圧発生部
86A…第1負電圧発生部 86B…第2負電圧発生部
88A、88B、90A、90B…引出線 92A…第1供給線
92B…第2供給線 94a〜94e…分配線
126…仮想円周

Claims (15)

  1. 少なくとも2つの電極と、
    一方の第1電極に第1電圧を印加する第1電源部と、
    他方の第2電極に前記第1電圧とは異なる極性の第2電圧を印加する第2電源部と、
    前記第1電源部と前記第1電極とを電気的に接続する第1配線部と、
    前記第2電源部と前記第2電極とを電気的に接続する第2配線部と、
    を有し、
    前記第1電源部と前記第2電源部とが対向して配置されているか、及び/又は、前記第1配線部と前記第2配線部とが対向して配置され、
    前記第1電源部から前記第1配線部を介して前記第1電極に前記第1電圧を印加すると共に、前記第2電源部から前記第2配線部を介して前記第2電極に前記第2電圧を印加することにより、前記第1電極の近傍でイオンが発生すると共に、当該イオンとは異なる極性のイオンが前記第2電極の近傍で発生する
    ことを特徴とする電荷発生装置。
  2. 請求項1記載の電荷発生装置において、
    前記電荷発生装置は、前記第1電極の近傍で発生したイオンと、前記第2電極の近傍で発生したイオンとを、対象物に向けて放出し、
    前記第1電源部と前記第2電源部とが前記対象物に対して略平行に配置されているか、及び/又は、前記第1配線部と前記第2配線部とが前記対象物に対して略平行に配置されている
    ことを特徴とする電荷発生装置。
  3. 請求項2記載の電荷発生装置において、
    前記第1電源部と前記第2電源部とが前記対象物から略同一距離の場所で該対象物に対して略平行に配置されているか、及び/又は、前記第1配線部と前記第2配線部とが前記対象物から略同一距離の場所で該対象物に対して略平行に配置されている
    ことを特徴とする電荷発生装置。
  4. 請求項3記載の電荷発生装置において、
    前記第1電源部は、第1交流電圧を発生すると共に、前記第2電源部は、前記第1交流電圧とは180°位相の異なる第2交流電圧を発生し、
    前記第1電源部から前記第1配線部を介した前記第1電極への前記第1交流電圧の印加と、前記第2電源部から前記第2配線部を介した前記第2電極への前記第2交流電圧の印加とによって、前記第1電極の近傍での正イオンの発生及び前記第2電極の近傍での負イオンの発生と、前記第1電極の近傍での負イオンの発生及び前記第2電極の近傍での正イオンの発生とが、交互に行われる
    ことを特徴とする電荷発生装置。
  5. 請求項4記載の電荷発生装置において、
    前記第1電源部は、第1基板と、該第1基板に配設され且つ前記第1交流電圧の正電圧を発生する第1正電圧発生部と、前記第1基板に配設され且つ前記第1交流電圧の負電圧を発生する第1負電圧発生部とを備え、
    前記第2電源部は、第2基板と、該第2基板に配設され且つ前記第2交流電圧の正電圧を発生する第2正電圧発生部と、前記第2基板に配設され且つ前記第2交流電圧の負電圧を発生する第2負電圧発生部とを備え、
    前記第1基板と前記第2基板とは、前記対象物に対して互いに平行に且つ立設するように配置されている
    ことを特徴とする電荷発生装置。
  6. 請求項5記載の電荷発生装置において、
    前記第1正電圧発生部と前記第2負電圧発生部とが対向し、且つ、前記第1負電圧発生部と前記第2正電圧発生部とが対向するように、前記第1基板及び前記第2基板が配置されている
    ことを特徴とする電荷発生装置。
  7. 請求項6記載の電荷発生装置において、
    前記第1基板の中央部と前記第2基板の中央部との間には、前記第1正電圧発生部、前記第1負電圧発生部、前記第2正電圧発生部及び前記第2負電圧発生部に電源電圧を供給する電圧供給源が配置され、
    前記第1基板には、前記対象物に対して略平行に、前記第1正電圧発生部、前記電圧供給源及び前記第1負電圧発生部が順に配置され、
    前記第2基板には、前記対象物に対して略平行に、前記第2負電圧発生部、前記電圧供給源及び前記第2正電圧発生部が順に配置されている
    ことを特徴とする電荷発生装置。
  8. 請求項7記載の電荷発生装置において、
    前記電圧供給源は、外部からの電源供給により直流電圧を発生する直流電源であり、
    前記第1基板における前記直流電源と前記第1正電圧発生部との間の箇所、前記第1基板における前記直流電源と前記第1負電圧発生部との間の箇所、前記第2基板における前記直流電源と前記第2正電圧発生部との間の箇所、及び、前記第2基板における前記直流電源と前記第2負電圧発生部との間の箇所には、前記直流電圧を交流電圧に変換するインバータ回路部がそれぞれ配置され、
    前記第1正電圧発生部は、変換後の交流電圧の正の部分のみ取り出し、取り出した前記正の部分を増幅することで、前記第1交流電圧の正電圧を発生し、
    前記第1負電圧発生部は、変換後の交流電圧の負の部分のみ取り出し、取り出した前記負の部分を増幅することで、前記第1交流電圧の負電圧を発生し、
    前記第2正電圧発生部は、変換後の交流電圧の正の部分のみ取り出し、取り出した前記正の部分を増幅することで、前記第2交流電圧の正電圧を発生し、
    前記第2負電圧発生部は、変換後の交流電圧の負の部分のみ取り出し、取り出した前記負の部分を増幅することで、前記第2交流電圧の負電圧を発生する
    ことを特徴とする電荷発生装置。
  9. 請求項2〜8のいずれか1項に記載の電荷発生装置において、
    前記第1配線部は、前記第1電源部で発生した前記第1電圧を引き出すための第1引出線と、該第1引出線に連結され且つ前記対象物に対して略平行に延在する第1供給線と、該第1供給線に連結され且つ前記第1電極と電気的に接続される第1分配線とを備え、
    前記第2配線部は、前記第2電源部で発生した前記第2電圧を引き出すための第2引出線と、該第2引出線に連結され且つ前記対象物に対して略平行に延在する第2供給線と、該第2供給線に連結され且つ前記第2電極と電気的に接続される第2分配線とを備える
    ことを特徴とする電荷発生装置。
  10. 請求項9記載の電荷発生装置において、
    前記第1引出線及び前記第2引出線が対向して配置されると共に、前記第1供給線及び前記第2供給線が対向して配置される
    ことを特徴とする電荷発生装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の電荷発生装置において、
    前記第1電源部と前記第2電源部との長手方向、及び/又は、前記第1配線部と前記第2配線部との長手方向に沿って、前記第1電極と前記第2電極とが交互に配置されている
    ことを特徴とする電荷発生装置。
  12. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の電荷発生装置において、
    複数の前記第1電極と複数の前記第2電極とが、平面視で、仮想円周上に配置されている
    ことを特徴とする電荷発生装置。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の電荷発生装置において、
    電気絶縁材料からなる筐体をさらに有し、
    前記第1電極及び前記第2電極は、前記筐体の表面に露出し、
    前記第1電源部と前記第2電源部とが前記筐体内に配置されているか、及び/又は、前記第1配線部と前記第2配線部とが前記筐体内に配置されている
    ことを特徴とする電荷発生装置。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の電荷発生装置において、
    前記第1電極及び前記第2電極は、先端部が外部に露出した針電極である
    ことを特徴とする電荷発生装置。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の電荷発生装置において、
    前記電荷発生装置は、対象物に向けてイオンを放出することにより、該対象物に帯電した電荷を中和して除電するイオナイザである
    ことを特徴とする電荷発生装置。
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