JP5945972B2 - イオナイザ及びその制御方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、この特許文献1や特許文献2に開示された除電装置は、前記各グループの放電針の極性を0.05s以下という短い周期(一定期間)で反転させるものであるため、上述したようなDC方式の長所を十分に生かしつつ、イオンバランスの経時的な偏りを防止する必要がある場合には、必ずしも最適な解決策を提供し得るものであるとは言えない。
まず、電源スイッチ2aの操作により電源2をオフからオンへと切り替えると(S1)、該電源スイッチ2aからの電源投入信号に基づいて、前記フラグ更新部31dにより前記フラグ記憶部31aに記憶されたフラグiが「オフ(i=0)」にリセットされる(S2)。
その結果、その電流差ΔIが閾値Ik以下である場合には、正極となっている放電針12の負極となっている放電針11に対する相対的な劣化の度合い、すなわち放電部10から放出される正負のイオンバランスが許容範囲内にあると判定され、そのままステップS7に進んで電源2のオン/オフを確認する。そして、該電源2がオンのままでオフにされていない場合には、フラグ記憶部31aのフラグiが「オフ(i=0)」のまま維持され、引き続き、直流電圧出力部20から第2極性パターンの直流高電圧が第1及び第2グループの放電針11,12に対し印加される(S3〜S5)。なお、ステップS7において電源2がオフであった場合には、該電源2から直流電圧出力部20に対する給電が遮断されるため、前記第1,第2グループの放電針11,12からのイオンの放出が終了する。
その結果、その電流差ΔIが閾値Ik以下である場合には、正極となっている放電針11の負極となっている放電針12に対する相対的な劣化の度合いが許容範囲内にあると判定され、そのままステップS13に進んで電源2のオン/オフを確認する。そして、該電源2がオンのままである場合には、フラグ記憶部31aのフラグiが「オン(i=1)」のまま維持され、引き続き、直流電圧出力部20から第1極性パターンの直流高電圧が第1及び第2グループの放電針11,12に対し印加される(S9〜S11)。なお、ステップS13において電源2がオフであった場合には、イオナイザ1の稼働が停止され、前記第1,第2グループの放電針11,12からのイオンの放出が終了する。
まず、時刻t1において、電源2をオフからオンへと切り替えると、前記フラグ記憶部31aに記憶されたフラグiが「オフ(i=0)」にリセットされる。そして、このフラグ記憶部31aに記憶されたフラグi(=0)に基づき極性制御部30から出力される指令信号により、前記第1及び第4スイッチ21c,24cがオフとなり、前記第2及び第3スイッチ,22c,23cとがオンとなる。その結果、放電部10に第2極性パターンの直流高電圧が印加され、前記第1グループの放電針11から負のイオン、前記第2グループの放電針12から正のイオンが同時に放出される。
そうすると、前記第1及び第4スイッチ21c,24cがオンにされると同時に、第2及び第3スイッチ22c,23cがオフにされて、放電部10に第1極性パターンの直流高電圧が印加され、前記第1グループの放電針11から正のイオン、前記第2グループの放電針12から負のイオンが同時に放出される。
例えば、本実施形態では、直流電圧出力部20が放電部10に対し、極性パターンの識別信号が「オフ」の時に第2極性パターンを出力し「オン」の時に第1極性パターンを出力しするようにしているが、識別信号が「オン」の時に第2極性パターンを出力し、識別信号が「オフ」の時に第1極性パターンを出力するようにしてもよい。
また、各グループのn本の放電針11,12に流れる合計電流値のをそれぞれIa,Ibとしたが、各グループにおいてn本の個々の放電針11,12に流れる電流値の平均値をそれぞれIa,Ibとしても良い。
さらに、フラグ記憶部31aのフラグiを、図2のステップS2において「i=1」にリセットし、ステップS8において「i=0」に書き換えるようにしても良い。
2a 電源スイッチ
10 放電部
11 第1グループの放電針
12 第2グループの放電針
20 直流電圧出力部(極性出力部)
21b 第1正極回路
21c 第1スイッチ
22b 第1負極回路
22c 第2スイッチ
23b 第2正極回路
23c 第3スイッチ
24b 第2負極回路
24c 第4スイッチ
30 極性制御部
31 指令回路
31a フラグ記憶部
31b 指令部
31c 比較演算部
31d フラグ更新部
33 電流検出部
Claims (3)
- 印加される直流電圧の極性に応じて正又は負のイオンを放出する2n個(nは自然数)の放電針を有し、これら放電針をn個ずつ第1グループと第2グループとにグループ分けしてなる放電部と、
前記第1グループに正極性の直流電圧を印加し前記第2グループに負極性の直流電圧を印加する第1極性パターン、及び前記第1グループに負極性の直流電圧を印加し前記第2グループに正極性の直流電圧を印加する第2極性パターンの何れかを選択的に前記放電部に対し出力可能な極性出力部と、
前記極性出力部から出力させる極性パターンを制御する極性制御部と、
前記極性出力部に接続され、該極性出力部に対し給電する電源とを備えたイオナイザであって、
前記極性制御部は、
前記放電針の第1グループ及び第2グループに流れる電流値をそれぞれ検出する電流検出部を有し、
負極性の直流電圧が印加されていた一方のグループの電流値から、正極性の直流電圧が印加されていた他方のグループの電流値を引いた値が所定値よりも大きくなった時に、前記極性出力部から出力させる極性パターンを、その時まで出力されていた一方の極性パターンから他方の極性パターンに切り替える指令信号を、該極性出力部に対し出力するように構成されていることを特徴とするイオナイザ。 - 前記極性出力部は、
前記第1グループの放電針に正極性の直流電圧を印加する第1正極回路と、
前記第1グループの放電針に負極性の直流電圧を印加する第1負極回路と、
前記第2グループの放電針に正極性の直流電圧を印加する第2正極回路と、
前記第2グループの放電針に負極性の直流電圧を印加する第2負極回路と、
前記電源と前記第1正極回路との間の電気的接続をオン/オフする第1スイッチと、
前記電源と前記第1負極回路との間の電気的接続をオン/オフする第2スイッチと、
前記電源と前記第2正極回路との間の電気的接続をオン/オフする第3スイッチと、
前記電源と前記第2負極回路との間の電気的接続をオン/オフする第4スイッチとを有し、
前記極性制御部からの指令信号により、前記第1スイッチと前記第4スイッチとをオンにすると共に前記第2スイッチと前記第3スイッチとをオフにすることで前記第1極性パターンを出力し、前記第1スイッチと前記第4スイッチとをオフにすると共に前記第2スイッチと前記第3スイッチとをオンにすることで前記第2極性パターンを出力するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のイオナイザ。 - 印加される直流電圧の極性に応じて正又は負のイオンを放出する2n個(nは自然数)の放電針を有し、これら放電針をn個ずつ第1グループと第2グループとにグループ分けしてなる放電部と、
前記第1グループに正極性の直流電圧を印加し前記第2グループに負極性の直流電圧を印加する第1極性パターン、及び前記第1グループに負極性の直流電圧を印加し前記第2グループに正極性の直流電圧を印加する第2極性パターンの何れかを選択的に前記放電部に対し出力可能な極性出力部と、
前記極性出力部に接続され、該極性出力部に対し給電する電源とを備えたイオナイザの制御方法であって、
前記放電針の第1グループ及び第2グループに流れる電流値をそれぞれ検出し、負極性の直流電圧が印加されていた一方のグループの電流値から、正極性の直流電圧が印加されていた他方のグループの電流値を引いた値が所定値よりも大きくなった時に、前記極性出力部から出力させる極性パターンを、その時まで出力されていた一方の極性パターンから他方の極性パターンへと切り替えることを特徴とするイオナイザの制御方法。
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