JPH10255954A - 直流型イオン発生装置および該装置を用いた塗膜形成法 - Google Patents

直流型イオン発生装置および該装置を用いた塗膜形成法

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JPH10255954A
JPH10255954A JP7445597A JP7445597A JPH10255954A JP H10255954 A JPH10255954 A JP H10255954A JP 7445597 A JP7445597 A JP 7445597A JP 7445597 A JP7445597 A JP 7445597A JP H10255954 A JPH10255954 A JP H10255954A
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JP
Japan
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air
direct
ion generator
ionized
discharge electrode
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JP7445597A
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English (en)
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Kuniyasu Oshima
邦康 大嶋
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AIBITSUKU KOGYO KK
Original Assignee
AIBITSUKU KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】放電電極の劣化および汚染を可及的に少なくす
ることで放電電極の寿命を延ばし、より長期にわたって
良好なイオン発生を行わしめる。また、イオン化空気が
持ち得る新たな効果に着目することで、イオン発生装置
を用いた種々の技術手段を提供することにある。 【解決手段】放電電極に直流電源を印加して空気イオン
を発生させる直流型イオン発生装置において、放電電極
には正の直流電圧と負の直流電圧とを交互に印加するこ
とで電極の極性を交換するようにした。好適には、イオ
ン発生装置は塗装ブ−スに設置され、ブ−ス内に被塗物
を収納すると共に、ブ−ス内に正イオン化空気および負
イオン化空気を供給することでイオン化気体雰囲気と
し、ブ−ス内にイオン化空気を継続的に供給すること
で、正イオン化空気および負イオン化空気を塗膜粒子お
よび被塗物表面に継続的に供給しながら、塗膜粒子を被
塗物に塗着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は直流電圧を用いたイ
オン発生装置に関するものである。また、本発明に係る
イオン発生装置は、表面処理産業(塗装、印刷、ラミネ
−ト、コ−ティング等)、高分子成型産業(注入、注
型、接着等)、生化学応用産業(バクテリア増殖、廃棄
物処理等)、工芸産業(木工、陶芸等)等に広く利用さ
れ得る。
【0002】
【従来の技術】電圧印加型イオン発生装置は、高電圧を
印加しコロナ放電を発生させるための針状あるいはワイ
ヤ状の電極と高電圧供給部とを有し、高電圧印加による
エネルギ−によってコロナ放電を発生させ、そこに空気
を通すことでイオン化した空気を発生するようにしてい
る。使用電源としては、AC(交流型)、DC(直流
型)、パルスDCがあるが、主として、交流型と直流型
のものが用いられている。
【0003】交流型のものは、電極間に印加される交流
電圧によって、正の空気イオンと負の空気イオンとを交
互に生成するものであるが、正イオンと負イオンの発生
量が異なるという基本的な問題がある。原因としては、
例えば、正イオンは負イオンに比較して同数のイオンを
発生させるのに高いエネルギ−が必要なので、イオンの
発生が正負不均一になり易いことが挙げられる。
【0004】直流型のものは、正の直流電圧が印加され
る正の放電電極と、負の直流電圧が印加される負の放電
電極とを有し、正の放電電極によって正の空気イオンを
生成すると共に、負の放電電極によって負の空気イオン
を生成するようにしている。このものは、高電圧供給源
の電圧を調整することでイオンバランスを制御できると
いう利点を有する。
【0005】電圧印加型のイオン発生装置は、使用後所
定期間を経過すると特性が変化するという不具合を有す
る。これは、電極の先端が放電により物理的に変化し、
あるいは放電電極に粉塵が付着することでイオンの発生
率が変化することによるものである。同じ印加電圧であ
れば、電極の先端がシャ−プなものほど電場強度が強く
なりイオンの発生量も多くなるので、電極の劣化はイオ
ンの発生率に大きく影響する。特に、正電極には電極先
端に分子が衝突するために電極が破壊され易く、同時間
使用した場合には負電極より劣化が進行する。
【0006】一方、従来よりこの種の正負のイオンを発
生させるイオン発生装置は専ら除電装置として用いられ
ており、好適にはクリ−ンル−ムにおいて用いられ、逆
極性のイオン化した空気を帯電体に供給することで帯電
体の静電気を中和するようにしている。しかしながら、
本出願人が研究を重ねた結果、コロナ放電によってイオ
ン化した空気を積極的に供給することで種々の効果があ
ることがわかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第一の目的
は、放電電極の劣化および汚染を可及的に少なくするこ
とで放電電極の寿命を延ばし、より長期にわたって良好
なイオン発生を行わしめることにある。
【0008】本発明の第二の目的は、イオン化空気が持
ち得る新たな効果に着目することで、イオン発生装置を
用いた種々の技術手段を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係るイオン発生
装置は、電極に印加する電圧の正負を周期的に交換する
ことで電極の劣化および粉塵の付着を防止するようにし
たものであり、前記第一の目的を達成するために採用し
た技術手段は、放電電極に正負いずれかの直流電源を印
加して正負いずれかの空気イオンを発生させる直流型イ
オン発生装置において、前記放電電極には周期的に正の
直流電圧と負の直流電圧とを交互に印加することで電極
の極性を周期的に交換するようにしたことを特徴とする
ものである。
【0010】こうすることで、一方の電極が先に劣化し
てイオンバランスが崩れることがなく、結果として放電
電極の寿命を延ばすことができる。また、静電気によっ
て放電電極に付着した粉塵がある場合には、電極を切り
替えることによって電極が粉塵とは逆極性となり、供給
される空気によって容易に取り除かれる。
【0011】本発明に係る他の技術手段は、イオン発生
装置を塗装ブ−スに設けたものに関する。従来より、イ
オン発生装置は除電装置として用いられており、帯電物
に逆極性のイオン化空気を供給することで電荷を中和す
るようにしている。これに対して、本出願人が、塗料粒
子および被塗物に正イオン及び負イオンとに帯電した空
気を継続的に供給すると共に、空気イオンを塗料と同時
に被塗物表面に吹き付けたところ、塗着効率が良好で、
かつ膜厚が厚い塗膜が得られた。
【0012】このことは、正イオン化および負イオン化
した空気が、塗料粒子および被塗物表面に何らかの影響
を与えることに起因するものと考えられ、そのことが塗
料粒子と被塗物表面との接着および塗料粒子同士の凝集
に寄与するものと考えられる。このような塗膜形成の機
構については明らかではないが、イオン化した空気が被
塗物表面に衝突することで、該表面に何らかの影響を与
えることが考えられ、例えば、表面の濡れ性を向上させ
たり、表面を活性化させる。また、塗料粒子および被塗
物表面が何らかの形で帯電することで、塗料粒子と被塗
物表面の接着および塗装粒子同士の接着を向上させるも
のと考えられる。
【0013】塗料粒子が水性塗料の場合には、正負のい
ずれかに帯電したイオンのみを所定の時間差を設けて交
互に繰り返して供給すると良好な塗膜が形成されること
がわかった。正イオン化空気と負イオン化空気を周期的
に交互に発生させて塗料粒子に供給させることで、粒子
に正イオン化空気と負イオン化空気を交互に供給しなが
ら塗着させて、塗料粒子を周期的に逆極性に帯電させる
ことができる。
【0014】また、イオン化空気を用いて膜を形成れ
ば、液面上に塗膜を形成することができ、該塗膜をフィ
ルムとして利用したり、あるいは該塗膜を液圧を利用し
て被塗物表面に転写することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて詳細に説明する。イオン発生装置は別体のチャ−ジ
ングユニット1とパワ−コントロ−ルユニット2とから
構成され、チャ−ジングユニット1は所望の室内の天井
あるいは壁面に設置され、パワ−コントロ−ルユニット
2は室外に設置され、作業空間における設置スペ−スは
小さくて済むようになっている。
【0016】チャ−ジングユニット1は、放電電極を構
成する放電ワイヤ−3と、放電ワイヤ3を内装する長尺
状のワイヤ−カ−トリッジ4と、カ−トリッジ4が着脱
可能に装着された長尺状の第1支持部材5と、第1支持
部材5の長さ方向両端を支持する第2支持部材6a、6
bとから構成されている。図示のものではチャ−ジング
ユニット1は4つの放電電極を有し、放電電極を内装す
るカ−トリッジ4を支持する4つの第1支持部材5が所
定間隔を存して第2支持部材6a、6bに直交して並設
されている。放電ワイヤ−3は線径60μmのタングス
テンからなり、表面にはAuプレ−ティングを施すこと
で酸化損傷を可及的に防止している。もっとも、放電ワ
イヤ−の材質、構成はこれに限定されるものではなく、
例えば公知のものから好適に選択される。
【0017】第1支持部材5および一端側の第2支持部
材6aは中空状に形成されていると共に、カ−トリッジ
4、第1支持部材5、第2支持部材6aは内部において
連通しており、ブロワ−ユニット8からエアホ−ス11
を介して送られた空気を放電ワイヤ−3に供給するよう
になっている。
【0018】カ−トリッジ4は、略三角柱状の形状を有
しており、その長さ方向に放電ワイヤ−3を内装すると
共に、三角柱の長さ方向一辺にスリット7を設けて、イ
オン化した空気の噴出口としている。噴出口を幅狭のス
リット7とすることでカ−トリッジ4内における空気の
滞留によって良好に空気をイオン化させ、該空気イオン
をある程度の勢いをもって噴出させることができ、正負
にそれぞれ帯電したイオン化空気が噴出口近傍で中和す
ることがないようになっている。
【0019】第1支持部材5は第2支持部材6a、6b
に対して第2支持部材6a、6bの長さ方向にスライド
可能であり、第1支持部材5同士の間隔を例えば200
から300mmの間で任意に選択することができるよう
になっている。こうすることで、空気イオンを供給する
対象物等に対応してスリット7同士の間隔を選択するこ
とができる。
【0020】パワ−コントロ−ルユニット2はブロワ−
ユニット8と、フィルタ−ユニット9と、コントロ−ル
パネル10とからなる。ブロワ−ユニット8は、型式V
FC406A高圧ブロワ−であって、エアホ−ス11に
よってブロワ−ユニット8と第2支持部材6aの中空部
とを連通させることで、放電電極に高圧ブロワ−による
空気が圧送されて、イオン化空気を良好に飛翔させるこ
とができる。送風風量はインバ−タを採用することで0
から2.2m3/minの間で無段階任意に調整可能で
ある。尚、エアホ−ス11は搬送空気の摩擦帯電を防止
するため、静電防止ダクトホ−スが用いられている。
【0021】フィルタ−ユニット9は第1フィルタ−と
第2フィルタ−とからなり、第1フィルタ−は型式TF
−90(粗塵用)とPA/305(微塵用)の二枚で構
成され、捕集効率は90%以上である(AFI重量
法)。第2フィルタ−は型式ATM−4−Q(超高性
能)であり、0.3μm単分散DOPテストによる捕集
効率は99.7%である。フィルタ−ユニット9は空気
吸入口とブロワ−ユニット8との間に位置して配設して
あり、清浄化空気を電極に供給するようになっている。
尚、必要に応じて、ATM−17−Q−B(防黴剤処
理)を採用してもよい。
【0022】図4乃至図6は放電ワイヤ−3に直流高電
圧を印加する直流高圧発生装置の回路図を示している。
交流電源12をONさせるとPFL、CP1に給電さ
れ、PFLよりINVに給電されて、手動操作によりブ
ロワの回転数が制御される。CP1に給電された電圧は
降圧トランス13を経て整流器14に送られて直流に変
換され、直流に変換された電圧はリレ−16、17の切
替によりVR1又はVR2の可変抵抗器を選択し、直流
高電圧発生部Aに与える電圧を制御する。この時、リレ
−16で数秒間余熱し、その後リレ−17で通常電圧に
切換えるようになっている。直流高電圧発生部Aから電
極に供給する電圧の極性は後述するようにリレ−18に
よって切り換えるようになっている。尚、CP1に給電
されるとAVRにも給電され、リレ−21がONし、H
rにより稼動時間を積算するようになっている。
【0023】図6に示すように、直流高電圧発生部Aは
高周波発振回路と高周波トランスとからなる高電圧発生
部B1、B2と倍電圧整流回路15a、15bとを有
し、直流電圧が高周波トランスの一次側に接続された高
周波発振回路に印加されると、高周波トランスの二次側
に交流の高電圧が得られるようになっている。高電圧発
生部B1の高周波トランスの二次側出力端子にはマイナ
ス側倍電圧整流回路15aが、高電圧発生部B2の高周
波トランスの二次側出力端子にはプラス側倍電圧整流回
路15bがそれぞれ接続されており、トランスの二次電
圧の倍数の高圧直流電圧を得るようになっている。ま
た、倍電圧整流回路15a、15bの出力側を共通させ
てある。
【0024】放電電極に印加する電圧の極性を変換する
構成について説明すると、放電電極に印加する直流電圧
の極性の切替用のリレ−18は、メイク接点18aとブ
レ−ク接点18bとならなり、メイク接点18aが閉と
なるとブレ−ク接点18bが開となり、メイク接点18
aが開となるとブレ−ク接点18bが閉となる。19
a、19bは高電圧発生部B1、B2、RL1、RL2
の電源をON/OFFするためのスイッチであって、メ
イク接点18aを閉とすると(、を接続)、スイッ
チ19aがONとなり高電圧発生部B1側に通電すると
共に、マイナス側倍電圧整流回路15aの出力側に設け
たRL2の接点20aが閉じて負の直流電圧が放電ワイ
ヤ−3に印加されて、コロナ放電が発生して負の空気イ
オンが発生する。この時、高電圧発生部B2側を通電さ
せる接点18bは開となっている。一方、ブレ−ク接点
18bを閉とすると(、を接続)、スイッチ19b
がONとなり高電圧発生部B2側に通電すると共に、プ
ラス側倍電圧整流回路15bの出力側に設けたRL1の
接点20bが閉じて正の直流電圧が放電ワイヤ−3に印
加されて、コロナ放電が発生して正の空気イオンが発生
する。
【0025】図4のものでは、直流高圧発生装置Aの出
力側を4つの放電電極に共通させて接続してあるので、
放電電極は同極性の電圧で印加され、リレ−接点18の
切替により放電電極の正負を切り替えるようになってい
る(図3(a)参照)。図5のものでは、直流高電圧発
生装置Aが並列状に設けてあり、一の直流高電圧発生装
置A1より印加される直流電圧と、他の直流高電圧発生
装置A2より印加される直流電圧との極性を異ならしめ
るように構成してある。したがって、同時に正負のイオ
ン化空気を発生させることができる。この場合、放電電
極は正負のものが交互になるように接続するのがよい。
尚、電極の正負の切替は必要に応じて任意に選択できる
(図3(b)参照)。
【0026】
【実施例】
〔イオン発生装置を用いた塗膜形成法〕塗装ブ−スにイ
オン発生装置を設置すれば、ブ−ス内に正負の空気イオ
ンを供給することで塗装前処理において塗装ブ−ス内を
除電することができる。さらに本出願人の研究によれ
ば、塗装中に空気イオンを継続的に供給すると、良好な
塗膜が形成されることがわかった。塗装ブ−ス内に被塗
物を収納すると共に、該ブ−ス内に正イオン化空気およ
び負イオン化空気を供給することでイオン化気体雰囲気
とし、ブ−ス内にイオン化空気を継続的に供給すること
で、正イオン化空気および負イオン化空気を粒子および
被塗物表面に継続的に供給しながら、被塗物に塗着させ
る。塗料粒子が水溶性塗料である場合には、すべての電
極に正負いずれかの同一の直流電圧を印加すると共に、
極性を周期的に自動交換させるように運転して、正負の
空気イオンを数秒の周期で交互に供給するのがよい。
尚、塗装ブ−スはクリ−ンル−ムに比べれば塵等の存在
が大きく、それだけ電極が汚れる可能性も大きい。した
がって、電極を周期的に逆極性にすることで塵等の付着
を可及的に少なくした本発明に係るイオン発生装置は有
用である。
【0027】〔イオン発生装置を用いたフィルム作成法
およびフィルム転写法〕ブ−ス内に液槽を設け、イオン
発生装置を液槽の上方に配設し、該ブ−ス内に正イオン
化空気および負イオン化空気を供給することでイオン化
気体雰囲気とし、液槽の液面にイオン化空気を継続的に
供給し、該液面に高分子材からなる塗膜粒子を塗布ある
いは流し込むことで液面上に膜を形成する。該膜を液槽
から取り出すことでフィルムを形成することができる。
イオン化空気を供給しない状態で同じことを行うとする
ならば、膜形成過程において穴があいたり、バラバラに
なったり、膜自体が切れてしまったりすることとなって
いた。溶液の種類はフィルム作成基剤の比重によって異
なるが、塗膜粒子がウレタン、アクリル、その他の一般
高分子剤の場合には水溶液を利用する。液面上に形成さ
れたフィルムは乾燥工程を経てロ−ル状に巻き取られ
る。また、フィルム形成を2工程以上で行うことで複数
の層を有するフィルムを形成することが可能となる。
【0028】イオン化空気を用いて液面上に形成された
塗膜は良好な強度を有し、被塗物を液面上の膜に押圧す
ることで液圧によって被塗物表面に膜を転写することが
でき、膜が液面上で破壊されることがない。例えば、液
面上にクリヤ−層からなる第1層を形成し、第1層の上
にエナメルあるいはカラ−層からなる第2層を形成し、
第2層の上にプライマ−層からなる第3層を形成し、こ
れら3層のフィルムの上から被塗物を溶液内へ押し込む
と、液圧によってフィルムが被塗物の表面に転写され
る。被塗物表面にもイオン化した空気が継続的に供給さ
れた状態で押し込まれるのがよい。被塗物の材質につい
ては特には限定されず、金属、プラスチック、木材等が
挙げられる。
【0029】このようなフィルム作成法およびフィルム
転写法は機械化による全自動化が可能である。例えば、
ブ−ス内に液槽を設けると共に、液槽の上方に位置させ
てイオン発生装置を配設し、イオン発生装置と液面との
間にはX−Y軸方向に移動可能なスプレ−装置を設け
て、イオン化した空気が供給された状態で塗料を液面に
塗布する。また、液槽の上には水平方向および上下方向
に移動可能なロボットを設け、フィルムの取り出しや被
塗物の溶液への押し付けおよび取り出しを行うようにす
る。取り出されたフィルムや被塗物は乾燥ラインへ自動
的に搬送される。液面に位置してX軸水面残滓フィルム
を押し流す水平ベラが設けてあり、液槽側部に設けた転
写残フィルム受けに収容回収するようにしている。
【0030】〔イオン発生装置を用いた注入及び注型
法〕注入・注型工程において注入剤および注入基材に正
イオンに帯電した空気および負イオンに帯電した空気を
継続的に供給すると、効率良く注入あるいは注型を行う
ことができることがわかった。これは、注入剤と注入基
剤との間の流動性および馴染み(マッチング)特性が向
上することによるものと考えられる。
【0031】
【発明の効果】本発明のイオン発生装置は所定時間毎に
放電電極の極性を変換するようにしたので、粉塵等の電
極への付着が可及的に防止され、また、正負いずれか一
方の放電電極の劣化が進んでイオンバランスが崩れるこ
とがなく、もって放電電極の寿命を延ばすことができ
る。また、請求項14から請求項18に記載したもので
は、空気イオンが有する特性を利用することで、良好な
膜形成を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】チャ−ジングユニットの斜視図である。
【図2】パワ−コントロ−ルユニットの斜視図である。
【図3】放電電極の概略図であって、(a)はすべての
放電電極が同極性の電圧に同じに印加されるもの、
(b)は正負の電極を交互に配設したものを示してい
る。
【図4】高電圧発生装置の回路図である。
【図5】高電圧発生装置の回路図である。
【図6】高電圧発生部の回路図である。
【符号の説明】
3 放電ワイヤ− 18 切替用リレ− 18a メイク接点 18b ブレ−ク接点 A 直流高電圧発生部

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放電電極に直流電源を印加して空気イオン
    を発生させる直流型イオン発生装置において、前記放電
    電極には正の直流電圧と負の直流電圧とを交互に印加す
    ることで電極の極性を交換するようにしたことを特徴と
    する直流型イオン発生装置。
  2. 【請求項2】放電電極を複数有すると共に、該放電電極
    は正の放電電極と負の放電電極とを含み、同時に正負の
    空気イオンを発生させることを特徴とする請求項1に記
    載の直流型イオン発生装置。
  3. 【請求項3】放電電極を複数有すると共に、該複数の放
    電電極に同極性の直流電圧を印加することで、同時に正
    負いずれか一方のみの空気イオンを発生させることを特
    徴とする請求項1に記載の直流型イオン発生装置。
  4. 【請求項4】放電電極はワイヤ状に形成されており、該
    放電電極は長尺状のカ−トリッジに内装されていると共
    に、該カ−トリッジの長さ方向には下方に臨むスリット
    が形成されており、該スリットを介して空気イオンを噴
    出するようにしたことを特徴とする請求項1、2、3い
    ずれかに記載の直流型イオン発生装置。
  5. 【請求項5】前記カ−トリッジは略三角柱状の形状を有
    しており、三角柱の一の長辺にスリットを形成したこと
    を特徴とする請求項4に記載の直流型イオン発生装置。
  6. 【請求項6】前記カ−トリッジの上面部は長尺状かつ中
    空の第1支持部材に装着されていると共に、カ−トリッ
    ジの上面部と第1支持部材とは連通されており、第1支
    持部材内部より供給される空気をイオン化するようにし
    たことを特徴とする請求項1乃至請求項5いずれかに記
    載の直流型イオン発生装置。
  7. 【請求項7】前記支持部材の長さ方向一端側は中空状の
    第2支持部材に装着してあると共に、両支持部材の中空
    部同士を連通させたことを特徴とする請求項6に記載の
    直流型イオン発生装置。
  8. 【請求項8】放電電極および第1支持部材を複数有する
    と共に、該複数の第1支持部材は第2支持部材に対して
    直交状に平行して配設してあり、第1支持部材を第2支
    持部材に対してスライド可能とすることで、空気イオン
    を噴出させるスリット間の距離を変更可能としたことを
    特徴とする請求項7に記載の直流型イオン発生装置。
  9. 【請求項9】第2支持部材はブロワ−に連通しており、
    ブロワ−によりイオン化する空気を圧送するようにした
    ことを特徴とする請求項7、8いずれかに記載の直流型
    イオン発生装置。
  10. 【請求項10】空気吸気口とブロワ−の間には空気清浄
    フィルタ−を設け、清浄化した空気を放電電極に供給す
    るようにしたことを特徴とする請求項9に記載の直流型
    イオン発生装置。
  11. 【請求項11】放電電極とブロワ−とは別体で構成され
    ており、空気ダクトホ−スによって空気を圧送するよう
    にしたことを特徴とする請求項9、10いずれかに記載
    の直流型イオン発生装置。
  12. 【請求項12】ブロワ−の運転と直流電圧の印加とを同
    期させたことを特徴とする請求項9、10、11いずれ
    かに記載の直流型イオン発生装置。
  13. 【請求項13】イオン発生装置を塗装ブ−スに設ける
    に、放電電極は塗装ブ−ス内に臨んで配設されていると
    共に、イオン化する空気を圧送するブロワ−は塗装ブ−
    ス外に配設されていることを特徴とする請求項11、1
    2いずれかに記載の直流型イオン発生装置。
  14. 【請求項14】請求項13に記載したブ−ス内に被塗物
    を収納すると共に、該ブ−ス内に正イオン化空気および
    負イオン化空気を供給することでイオン化気体雰囲気と
    し、ブ−ス内にイオン化空気を継続的に供給すること
    で、正イオン化空気および負イオン化空気を塗膜粒子お
    よび被塗物表面に継続的に供給しながら、塗膜粒子を被
    塗物に塗着させることを特徴とする塗膜形成法。
  15. 【請求項15】正イオン化空気と負イオン化空気とを周
    期的に交互に発生させることで、塗膜粒子に正イオン化
    空気と負イオン化空気を交互に供給しながら塗着させる
    ようにしたことを特徴とする請求項14に記載の塗膜形
    成法。
  16. 【請求項16】請求項13に記載したブ−ス内に液槽を
    設け、該ブ−ス内に正イオン化空気および負イオン化空
    気を供給することでイオン化気体雰囲気とし、液槽の液
    面にイオン化空気を継続的に供給し、該液面に塗膜粒子
    を塗布あるいは流し込むことで液面上に膜を形成するよ
    うにしたことを特徴とする塗膜形成法。
  17. 【請求項17】被塗物を請求項16に記載の液面に形成
    した膜に押圧することで液圧によって被塗物表面に膜を
    転写形成することを特徴とする塗膜形成法。
  18. 【請求項18】液面上に形成される膜は複数の層からな
    ることを特徴とする請求項16、17いずれかに記載の
    塗膜形成法。
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