JP2007335357A - イオン送風装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】放電電極から対向電極へ向かって効率よくイオン風を生じさせるイオン送風装置を提供する。
【解決手段】イオン送風装置1は、イオンを発生させる放電電極101と、放電電極101に対向し、開口部を有する対向電極103と、気体と放電電極101から発生するイオンとを放電電極101から対向電極103に向かって移動させるための風洞102とを備え、風洞102において、放電電極101と対向電極103とを結ぶ方向に交差する面積が、放電電極101から対向電極103に向かって増大する。
【選択図】図1

Description

この発明は、イオン風を生じさせるイオン送風装置に関するものである。
近年、快適な生活環境を実現するため、空気環境の改善を目的とした様々な機器が開発されている。このような機器としては、たとえば、温度や湿度を制御する空気調和機、空気中の塵や浮遊微生物を除去する空気清浄機などがある。
これらの機器においては、空気を外部へ送り出す方法として、通常はファンが用いられている。しかし、ファンが回転することによって生じる乱流や、ファンの振動によって生じる騒音など解決すべき問題がある。
ファンを用いない送風方法としては、イオン風を用いた送風技術がある。これは、放電等により空気中にイオンを放出し、放出されたイオンは電界によって所定の方向に向かって加速されながら、空気中にて気流を生じさせ、空気の流れを生む方法である。
特開昭61−61656号公報(特許文献1)には、イオン風を利用したイオン風式空気清浄機が記載されている。このイオン風式空気清浄機の一例として、概略図を図6に示す。
図6に示すように、このイオン風式空気清浄機6においては、イオンを発生させる複数個のイオン化電極601と、イオン化電極601に対向する対向集塵電極602と、対向集塵電極602に近づいたイオンを加速させる加速電極603と、イオン化電極601で発生したイオンを対向集塵電極602までの間で加速させるための補助電極610を用いてイオン起風を行う。イオン化電極601、イオン化電極601を支える導電体の支持体608、補助電極610と補助電極610を支える導電体の支持体608、対向集塵電極602、および、加速電極603はケース604内に収められている。支持体608は絶縁体609を介してケース604に取り付けられている。ケース604には、吸気口605と送風口606とが開けられている。ケース604内の送風口606側には活性炭フィルタ607が設けられている。
補助電極610には、イオン化電極601と対向集塵電極602との間に印加される電圧の中間の電圧が印加される。このようにすることにより、対向集塵電極602の付近で電界が弱まることなく、イオン電流の加速が十分に行われ、イオン起風を強化することができるので、空気清浄機を効率よく動作させることができる。吸気口605を通ってイオン風式空気清浄機6内に取り込まれた空気中の塵埃は、イオン化電極601で発生したイオンによって荷電され、対向集塵電極602、加速電極603によって捕集される。一方で、イオン化電極601においてイオンが発生するときにはオゾンも発生する。このオゾンは活性炭フィルタ607によって除去される。このようにして、清浄な空気を送風口606から送り出すことができる。
特開昭61−61656号公報
しかしながら、放電電極としてのイオン化電極601の近傍では、イオン化電極601から等方的な電界が発生している。したがって、空気中にて気流を生じさせるイオンは、必ずしも対向電極の方向に移動するわけではない。また、電界は電極から離れるにしたがって弱くなる。そのため、複数のイオン化電極間の空間、あるいはイオン化電極と壁面との間の空間においては、イオンを加速する電界が十分ではなくなり、イオンは対向電極へ向かいにくくなる。このとき、イオンが電界の弱い場所を通って逆行し、これによってイオンの移動によって加速されている空気が逆行して、全体の風速が上がらないという問題がある。
そこで、この発明の目的は、放電電極から対向電極へ向かって効率よくイオン風を生じさせるイオン送風装置を提供することである。
この発明に従ったイオン送風装置は、イオンを発生させる放電電極と、放電電極に対向し、開口部を有する対向電極と、気体と放電電極から発生するイオンとを放電電極から対向電極に向かって移動させるための流路とを備え、流路において、放電電極と対向電極とを結ぶ方向に交差する面積が、放電電極から対向電極に向かって増大する。
放電電極で発生したイオンは、放電電極の付近では放射状に散乱する。これは、放電電極の近傍では放電電極によって形成される電界が非常に強く、この強い電界が放電電極から放射状に広がっているためである。しかし、この発明のイオン送風装置では、イオンの移動方向は流路の形状によって修正され得る。すなわち、流路の形状が、放電電極と対向電極とを結ぶ方向に交差する面積が放電電極から対向電極に向かって増大している形状であるために、イオン風は対向電極に向かって流れやすくなる。
このようにすることにより、放電電極付近で発生したイオンが電界の弱い部分を通じて逆行することなく、対向電極へ向かって効率よく送風させることができる。
この発明に従ったイオン送風装置においては、流路を形成する壁が絶縁性を有することが好ましい。
このようにすることにより、加速されたイオンが流路の壁に衝突した場合でも、電荷を失うことなく、引き続き対向電極に向けて加速されるため、良好に送風を行うことができる。
この発明に従ったイオン送風装置は、放電電極と対向電極との間に補助電極を備えることが好ましい。
このようにすることにより、気体の乱流を防ぎ、流路の形状に沿ってイオン風を導くことができる。
この発明にしたがったイオン送風装置は、流路を複数備えることが好ましい。
このようにすることにより、低電圧で送風量の大きなイオン送風が可能となる。
この発明にしたがったイオン送風装置は、第一と第二の放電電極と、第一と第二の対向電極とをさらに備え、第一の放電電極が陽イオンを発生させ、第二の放電電極が陰イオンを発生させることが好ましい。
このようにすることにより、イオン風が放出された空間や周辺環境に偏った電位を生じさせることが抑制されるため、イオンがイオン送風装置の外で斥力を受けることなく、良好に送風することができる。
この発明に従ったイオン送風装置においては、放電電極と対向電極との間に印加する電圧を正と負の間で切替えることにより、放電電極から発生するイオンを陽イオンと陰イオンとの間で切替えることが好ましい。
このようにすることにより、イオン風が放出された空間および周辺環境に偏った電位を生じさせることが抑制されるため、イオンがイオン送風装置外で斥力を受けることなく、良好に送風することができる。
この発明に従ったイオン送風装置においては、流路において、放電電極と対向電極とを結ぶ方向に交差する面積が、放電電極から対向電極に向かって増大した後、対向電極から離れる方向に向かって減少することが好ましい。
このようにすることにより、イオン送風装置を所定のダクト径に合わせながら、効率のよい送風を実現することができる。
以上のように、この発明によれば、放電電極付近で発生したイオンが電界の弱い部分を通じて逆行することなく、対向電極へ向かって効率よく送風させるイオン送風装置を提供することができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、この発明の一つの実施の形態として、イオン送風装置の概略的な全体を示す断面図である。
図1に示すように、イオン送風装置1は、放電電極101と、放電電極101に対向する対向電極103と、流路としての風洞102と、放電電極101と対向電極103との間に電圧を印加するための電源104を備える。対向電極103はメッシュ状の電極であり、多数の開口部を有する。風洞102はダクト105に接続されている。風洞102は、絶縁性の合成樹脂で形成されている。
放電電極101と対向電極103との間に、放電電極101の電位が負になるように電源104によって電圧を印加し、放電電極101で放電を生じさせて陰イオンを発生させる。発生したイオンは、放電電極101と対向電極103との間の電界によって加速されて、矢印で示す送風方向110の向きに移動する。このとき、イオンの移動によって空気中に気流を生じさせ、送風方向110の向きに流れる風が生じる。
放電電極101にて発生したイオンは、放電電極101の付近では放射状に散乱する。これは、放電電極101の近傍では放電電極101によって形成される電界が非常に強く、この強い電界が放電電極101から放射状に広がっているためである。しかし、イオンの移動方向は風洞102の形状によって修正される。すなわち、風洞102の形状が、放電電極101と対向電極103とを結ぶ方向に交差する面積が放電電極101から対向電極103に向かって増大している形状、たとえば、放電電極101から対向電極103に向かって広がるように湾曲した形状、または、ほぼ円錐面の形状であるために、イオン風はダクト105に向かわず、対向電極103に向かって流れやすくなる。
このようにすることにより、放電電極101付近で発生したイオンが電界の弱い部分を通じて逆行することがなく、放電電極101付近から加速される空気は、対向電極103の方向に移動しやすくなり、逆行が抑制されて効率よく送り出すことができる。また、風洞102を絶縁性の合成樹脂で形成することにより、加速されたイオンが風洞102の壁に衝突した場合でも、電荷を失うことなく、引き続き対向電極103に向けて加速されるため、良好に送風を行うことができる。
さらに、電源104に印加する電圧の正負を切り替えて、放電により生成されるイオンの電荷の正負を切り替えることが好ましい。電源104に印加する電圧の切替は、タイマーなどで自動化してもよい。電源104に印加する電圧の正負を周期的に切り替えると、発生するイオンの電荷の正負も周期的に切り替えられる。イオン送風装置1から外部へ放出される空気が帯びる電荷の正負も周期的に切り替わるので、イオン送風装置1の周囲の物品に与える電荷の正負も周期的に切り替えられ、周囲の物品においては、イオン送風装置1から放出された帯電した空気によって与えられる電荷は互いに打ち消しあう。
このようにすることにより、イオン送風装置1を長時間運転しても、周囲の物品等に与える電荷が少なくなる。イオン送風装置1から放出されるイオン風は、周囲の物品の帯電によって斥力を受けることなく、良好に送風される。
図2は、この発明のもう一つの実施の形態として、イオン送風装置の概略的な全体を示す断面図である。
図2に示すように、イオン送風装置2は、放電電極201と、放電電極201に対向する対向電極203と、放電電極201と対向電極203との間に、放電電極201と対向電極203との間に印加される電圧の中間の電圧を印加される補助電極206と、放電電極201と補助電極206との間に電圧を印加する第一の電源204aと、補助電極206と対向電極203との間に電圧を印加する第二の電源204bと、流路としての風洞202とを備える。風洞202はダクト205に接続されている。風洞202は、絶縁性の合成樹脂で形成されている。対向電極203と補助電極206は、どちらもメッシュ状の電極である。
図2に示すイオン送風装置2が、図1に示すイオン送風装置1と異なる点は、補助電極206が設けられ、補助電極206には放電電極201と対向電極203との間に印加された電圧の中間の電圧が印加されることである。このように構成されているので、放電電極201で発生したイオンが補助電極206の引力により加速され、放射状に散乱することをさらに防ぎやすくなり、送風を風洞202の形状に合った送風方向210に整えやすくなる。
このように、補助電極206を放電電極201と対向電極203との間に設けることにより、気体の乱流を防ぎ、風洞202の形状に沿ってイオン風を導くことができる。
図3は、この発明のさらにもう一つの実施の形態として、イオン送風装置の概略的な全体を示す断面図である。
図3に示すように、イオン送風装置3は、図1に示したイオン送風装置1と異なる点として、第一の風洞302aと、第二の風洞302bとを備え、第一の風洞302aには第一の放電電極301aと第一の対向電極303aが配置され、第二の風洞302bには第二の放電電極301bと第二の対向電極303bが配置されている。第一の風洞302aと第二の風洞302bとは、どちらも絶縁性の合成樹脂で形成されており、ケース305内に収められている。第一の対向電極303aと第二の対向電極303bは、どちらもメッシュ状の電極である。
第一の放電電極301aと第二の放電電極301bとで発生したイオンは、それぞれ第一の対向電極303aと第二の対向電極303bに向かって進みながら、送風方向310の方向に流れるイオン風を起こす。このようにして第一の風洞302aと第二の風洞302bのそれぞれの内部で発生したイオン風は、第一の風洞302aと第二の風洞302bの外部で合流する。
このように、複数の風洞を束ねることにより、イオン送風装置3の送風方向の厚みを薄く保ちながら、全体的な送風量を増大させることができる。放電電極と対向電極との間の距離を短く保ったままで風量を増大させることができるので、低電圧で送風量の大きなイオン送風が可能となる。
図3に示すイオン送風装置3においては、さらに第一の放電電極301aまたは第二の放電電極301bの一方に正の電圧、たとえば+2000Vを印加し、他方に負の電圧、たとえば−2000Vを印加することで、陽イオンと陰イオンとを同時に生成することができる。第一の放電電極301aでは陽イオンを生成させ、第二の放電電極301bでは陰イオンを生成させると、イオン送風装置3の外部に放出された空気には、第一の放電電極301aで発生した陽イオンと、第二の放電電極301bで発生した陰イオンとが含まれる。イオン送風装置3の外部ではこれらの電荷が互いに打ち消しあうので、周囲の物品が帯電しにくくなり、イオン送風装置3から放出される帯電した空気は斥力を受けにくくなる。
このように、第一の放電電極301aと第二の放電電極301bとで陽イオンと陰イオンを別々に発生させることにより、イオン風が放出された空間や周辺環境に偏った電位を生じさせることが抑制されるため、イオンがイオン送風装置3の外部で斥力を受けることなく、良好に送風することができる。
図4は、この発明のさらに別の実施の形態として、イオン送風装置の概略的な全体を示す断面図である。
図4に示すように、イオン送風装置4は、放電電極401と、放電電極401に対向する対向電極403と、放電電極401と対向電極403との間に、放電電極401と対向電極403との間に印加される電圧の中間の電圧を印加される補助電極406と、放電電極401と補助電極406との間に電圧を印加する第一の電源404aと、補助電極406と対向電極403との間に電圧を印加する第二の電源404bと、流路としての第一の風洞402と第二の風洞407を備える。第一の風洞402はダクト405に、第二の風洞407はダクト408に接続されている。第一の風洞402と第二の風洞407は、絶縁性の合成樹脂で形成されている。対向電極403と補助電極406は、どちらもメッシュ状の電極である。
イオン送風装置4が図2に示すイオン送風装置2と異なる点は、第一の風洞402が対向電極403を境にして第二の風洞407に接続していることである。放電電極401で発生し、対向電極403を超えて送風方向410の方向に流れ出るイオン風は、空気中に放散されずに第二の風洞407の形状に導かれてダクト408に流れ込む。第二の風洞407においては、気体とイオンとの移動方向に交差する面積が、対向電極403から離れる方向に向かって減少する。放電電極401で発生し、対向電極403を超えて流れ出たイオン風は、空気中に放散されずに第二の風洞407の形状に導かれてダクト408に流れ込む。
このようにすることにより、イオン送風装置4を所定のダクト408の径に合わせながら、効率のよい送風を実現することができる。
図5は、この発明のさらにまた別の実施の形態として、イオン送風装置の概略的な全体を示す断面図である。
図5に示すように、イオン送風装置5は、図3に示すイオン送風装置3に熱交換器506をさらに備えたものである。
このようにすることにより、温度や湿度を調整したイオン風をイオン装置5の外部に放出することができる。このように、熱交換器506をイオン送風装置5に備えることで、ファンを用いない空気調和機を提供することができる。イオン送風装置5においてはファンを使用せず、電界によって加速されるイオンによって風を起こすので、機械的な摩擦やファンの風切音がなく、静かに送風を行うことのできる空気調和機となる。
なお、本発明のイオン送風装置を熱交換器506と組み合わせる代わりにフィルターと組み合わせて空気調和機器を構成してもよく、本発明のイオン送風装置をドライヤー、扇風機、冷却器に応用することもできる。
本発明のイオン送風装置を用いて得られたイオン送風の実験結果について説明する。
(実施例1)
図1に示すイオン送風装置1を用いて送風実験を行った。
ダクト105の内径は3cm、対向電極103の位置での風洞102の内径は12cm、放電電極101から対向電極103までの距離は、およそ15cmとした。対向電極103を基準として放電電極101に−2000Vの電圧を印加し、放電電流は1mAとして、放電電極101で放電を発生させた。このようにして、イオン送風装置1の送風量を測定した。比較のため、風洞の内径を一様に12cmとした対照用風洞を用いて同様の測定を行った。測定時の気温は22℃であった。
風洞の両端を開放してイオン風の風量を測定した場合、風洞102を用いたイオン送風装置1では10L/秒の送風量が得られた。一方、風洞の内径が一様に12cmである対照用風洞では、送風量は1L/秒であった。イオン風の風量については、対向電極103から下流側に1cm離れた位置において格子状の複数の地点で風速を測定し、測定された風速から風洞全体の送風量を求めた。
このように、風洞102の内径が放電電極101から対向電極103に向かって次第に大きくなる本発明のイオン送風装置1では、一様な内径の風洞を用いたイオン送風装置よりも10倍の送風量を得ることができた。これは、風洞102の形状によってイオン風の移動方向を放電電極101から対向電極103の方向に整え、逆風が抑制されるためである。
(実施例2)
図2に示すイオン送風装置2を用いて送風実験を行った。
ダクト105の内径は3cm、対向電極103の位置での風洞102の内径は12cm、放電電極201から対向電極203までの距離は、およそ15cmとした。対向電極203を基準として、放電電極201に−2000V、補助電極206に−1000Vの電圧をそれぞれ印加し、放電電流は1mAとして、放電電極201で放電を発生させた。このようにしてイオン送風装置2の送風量を測定した。測定時の気温は22℃であった。
風洞の両端を開放してイオン風の風量を測定した場合、15L/秒の送風量が得られた。イオン風の風量については、対向電極203から下流側に1cm離れた位置において格子状の複数の地点で風速を測定し、測定された風速から風洞全体の送風量を求めた。
このように、放電電極201と対向電極203の間に補助電極206を設けることにより、乱流が抑制され、流路の形状に沿ってイオン風を導くことができるので、より効率のよいイオン送風装置が得られる。
(実施例3)
図3に示すイオン送風装置3を用いて送風実験を行った。
第一の風洞302aと第二の風洞302bにおいては、放電電極の位置での内径を1cm、対向電極の位置での内径を3cmとし、第一の放電電極301aから第一の対向電極303aまでの距離と、第二の放電電極301bから第二の対向電極303bまでの距離とは、どちらもおよそ5cmとした。第一の対向電極303aと第二の対向電極303bを基準として、第一の放電電極301aに−2000V、第二の放電電極301bに−2000Vの電圧をそれぞれ印加し、放電電流は1mAとして、第一の放電電極301aと第二の放電電極301bとで放電を発生させた。このようにして、イオン送風装置3の送風量を測定した。測定時の気温は22℃であった。
風洞の両端を開放してイオン風の風量を測定した場合、20L/秒の送風量が得られた。イオン風の風量については、第一の対向電極303aと第二の対向電極303bのそれぞれから下流側に1cm離れた位置において格子状の複数の地点で風速を測定し、測定された風速から風洞全体の送風量を求めた。
このように、イオン送風装置3が複数の風洞を備えることで、イオン送風装置3の送風方向の厚みを薄く保ちながら、全体的な送風量を増大させることができる。放電電極と対向電極との距離を短く保ったままで風量を増大させられるので、低電圧で送風量の大きなイオン送風が可能となる。
以上に開示された実施の形態や実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態や実施例ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正や変形を含むものである。
本発明の一つの実施の形態として、イオン送風装置の概略的な全体を示す断面図である。 本発明のもう一つの実施の形態として、イオン送風装置の概略的な全体を示す断面図である。 本発明のさらにもう一つの実施の形態として、イオン送風装置の概略的な全体を示す断面図である。 本発明のさらに別の実施の形態として、イオン送風装置の概略的な全体を示す断面図である。 本発明のさらにまた別の実施の形態として、イオン送風装置の概略的な全体を示す断面図である。 従来のイオン風式空気清浄機の一例を示す図である。
符号の説明
101:放電電極、102:風洞、103:対向電極、201:放電電極、202:風洞、203:対向電極、206:補助電極、301a:第一の放電電極、301b:第二の放電電極、302a:第一の風洞、302b:第二の風洞、303a:第一の対向電極、303b:第二の対向電極、401:放電電極、402:第一の風洞、403:対向電極、406:補助電極、407:第二の風洞。

Claims (7)

  1. イオンを発生させる放電電極と、
    前記放電電極に対向し、開口部を有する対向電極と、
    気体と前記放電電極から発生するイオンとを前記放電電極から前記対向電極に向かって移動させるための流路とを備え、
    前記流路において、前記放電電極と前記対向電極とを結ぶ方向に交差する面積が、前記放電電極から前記対向電極に向かって増大する、イオン送風装置。
  2. 前記流路を形成する壁が絶縁性を有する、請求項1に記載のイオン送風装置。
  3. 前記放電電極と前記対向電極との間に補助電極を備える、請求項1または請求項2に記載のイオン送風装置。
  4. 前記流路を複数備える、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のイオン送風装置。
  5. 第一と第二の前記放電電極と、第一と第二の前記対向電極とを備え、前記第一の放電電極が陽イオンを発生させ、前記第二の放電電極が陰イオンを発生させる、請求項4に記載のイオン送風装置。
  6. 前記放電電極と前記対向電極との間に印加する電圧を正と負の間で切替えることにより、前記放電電極から発生するイオンを陽イオンと陰イオンとの間で切替える、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のイオン送風装置。
  7. 前記流路において、前記放電電極と前記対向電極とを結ぶ方向に交差する面積が、前記放電電極から前記対向電極に向かって増大した後、前記対向電極から離れる方向に向かって減少する、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のイオン送風装置。
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